JP4053479B2 - 水圧転写用ベースフィルムおよび水圧転写用印刷シートの製造法 - Google Patents
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Description
すなわち、本発明は、重合度500〜3000、ケン化度80〜99.9モル%のポリビニルアルコール(A)からなり、水分率が1.5〜4.0%であり、厚みが20〜50μm、フィルムの長手方向に50℃で8.0kg/mの張力を1分間かけた時の幅収縮率が0.01〜1.5%であることを特徴とする水圧転写用ベースフィルムである。
本発明の水圧転写用ベースフィルムの好ましい態様の一つは、レタデーションが40nm以下であることである。
本発明の水圧転写用ベースフィルムの好ましい態様の一つは、ポリビニルアルコール(A)を含有する製膜原料をドラム式製膜機の回転するドラム上又はベルト式製膜機の走行するベルト上に吐出して乾燥し、水分率が1.5〜4.0%のときにドラム又はベルトから剥離することにより製造されたものであることである。
本発明の水圧転写用ベースフィルムの好ましい態様の一つは、ポリビニルアルコール(A)100重量部に対して、可塑剤(B)が0.5〜10重量部および/又は澱粉類(C)が0.1〜15重量部配合されていることである。
また、本発明の水圧転写用ベースフィルムの好ましい態様の一つは、フィルムの片面にエンボス加工又はマット加工が施されていることである
さらに、本発明の水圧転写用ベースフィルムからは、その表面に印刷層を形成することによって水圧転写用印刷シートを製造することができる。
無機塩類としては特に制限はなく、例えばホウ酸やホウ砂などが挙げられる。その添加量はPVA100重量部に対して、好ましくは5重量部以下であり、より好ましくは1重量部以下である。5重量部を超えると、ベースフィルムの水溶性が著しく低下するために好ましくない。
界面活性剤としては特に制限はないが、水圧転写用シートの水面での延展性、および印刷面の寸法安定性の観点からノニオン性界面活性剤が好適である。界面活性剤の添加量は、印刷層のベースフィルムへの密着性などの点から、PVA100重量部に対して、好ましくは5重量部以下であり、より好ましくは1重量部以下である。
フィルムをドラム又はベルトから剥離するときの水分率が4.0%を超える場合には、後続の熱処理工程においてフィルムの含水率の低下に伴って体積が減少し、張力がかかるために、吸湿時に皺が発生したり、印刷層を形成した水圧転写用シートを水面に浮かべた際に均一に伸展しないため、成形体に転写する印刷パターンが変形することがあり、好ましくない。水分率が1.5%未満の場合には、ドラム又はベルトからのフィルムの剥離性が低下するために、かえって剥離時にフィルムに張力がかかり、吸湿時に皺が発生することがあり、好ましくない。
真空乾燥機(ヤマト製DP33)と真空ポンプ(日立製VR16LP)を用いて、1Pa以下の減圧状態で50℃、2時間の乾燥を行った時の重量変化率をベースフィルムの水分率とした。
水分率=(乾燥前のフィルムの重量−乾燥後のフィルムの重量)/乾燥前のフィルムの重量
自動複屈折計(KOBRA21SDH、王子計測機器株式会社製)を用い、ベースフィルムについて任意の点のレタデーションを測定した。
比較例1
この水圧転写用ベースフィルムに、実施例1と同様にして、4色のグラビア印刷を行ったところ、印刷パターンがずれ、印刷パターンがぼやけ、高精細な印刷パターンを有する印刷層を形成することはできなかった。
得られた水圧転写用印刷シートを用い、実施例1と同様にして、ABS樹脂製成形体への水圧転写を行ったところ、印刷パターンがずれたり、ぼやけて転写され、高精細な印刷パターンを転写印刷することはできなかった。
比較例2
この水圧転写用ベースフィルムに、実施例1と同様にして、4色のグラビア印刷を行おうとしたところ、印刷時にフィルムが裂けたため、印刷を施すことができなかった。
比較例3
この水圧転写用ベースフィルムに、実施例1と同様にして、4色のグラビア印刷を行った。
得られた水圧転写用印刷シートを用い、実施例1と同様にして、ABS樹脂製成形体への水圧転写を行ったところ、転写時におけるベースフィルムの水溶性が低下し、印刷抜けが多く認められた。
比較例4
この水圧転写用ベースフィルムに、実施例1と同様にして、4色のグラビア印刷を行った。
得られた水圧転写用印刷シートを用い、実施例1と同様にして、ABS樹脂製成形体への水圧転写を行ったところ、水面に浮かべた水圧転写用シートに成形体を押付けた時に該シートが破れてしまい、成形体に高精細な印刷パターンを転写印刷することはできなかった。
比較例5
この水圧転写用ベースフィルムに、実施例1と同様にして、4色のグラビア印刷を行った。
得られた水圧転写用印刷シートを用い、実施例1と同様にして、ABS樹脂製成形体への水圧転写を行ったところ、シートが水面で十分に膨潤しなかったために、シートの柔軟性が十分ではなく、成形体への転写印刷をうまく行うことができなかった。そこで、時間をかけてシートを膨潤させたところ、何とか成形体への転写印刷を行うことができたが、転写後のベースフィルムの除去に時間がかかり、生産性が著しく低下した。
Claims (6)
- 重合度500〜3000、ケン化度80〜99.9モル%のポリビニルアルコール(A)からなり、水分率が1.5〜4.0%であり、厚みが20〜50μm、フィルムの長手方向に50℃で8.0kg/mの張力を1分間かけた時の幅収縮率が0.1〜1.1%、レタデーションが40nm以下であり、フィルムの片面にエンボス加工又はマット加工が施されていることを特徴とする水圧転写用ベースフィルム。
- ポリビニルアルコール(A)を含有する製膜原料をドラム式製膜機の回転するドラム上又はベルト式製膜機の走行するベルト上に吐出して乾燥し、水分率が1.5〜4.0%のときにドラム又はベルトから剥離することにより製造されたものである請求項1に記載の水圧転写用ベースフィルム。
- ポリビニルアルコール(A)100重量部に対して、可塑剤(B)が0.5〜10重量部および/又は澱粉類(C)が0.1〜15重量部配合されていることを特徴とする請求項1又は2項記載の水圧転写用ベースフィルム。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の水圧転写用ベースフィルムの表面に印刷層を形成することを特徴とする水圧転写用印刷シートの製造法。
- 印刷層が2色以上の多色印刷により形成されたものであることを特徴とする請求項4に記載の水圧転写用印刷シートの製造法。
- フィルムの片面にエンボス加工又はマット加工が施されている水圧転写用ベースフィルムの表面加工が施されていない平滑面に、印刷層を形成することを特徴とする請求項5に記載の水圧転写用印刷シートの製造法。
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