JP2005059556A - 水圧転写方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ポリビニルアルコール系重合体からなる基材フィルム上に印刷層を形成してなる水圧転写用フィルムを印刷面を上にして30〜180秒間水面に浮かべた後、印刷面の上に5〜50g/m2の量の活性剤を塗布し、その1〜60秒後に被転写体を前記印刷面に押圧しながら全部または一部を水中に沈降させて液圧により印刷層を被転写体に転写することを特徴とする水圧転写方法。
【選択図】 なし
Description
また、水圧転写用フィルムを水面に浮かべた後に活性剤を塗布する方法が提案されている(例えば、特許文献5)が、水圧転写用フィルムを水面に浮かべる時間や活性剤を塗布してから被転写体に転写するまでの時間を制御すること等については全く配慮されておらず、高精細な柄を転写するという技術はこれまで知られていなかったと言っても過言ではない。
すなわち、本発明は、ポリビニルアルコール系重合体からなる基材フィルム上に印刷層を形成してなる水圧転写用フィルムを印刷面を上にして30〜180秒間水面に浮かべた後、印刷面の上に5〜50g/m2の量の活性剤を塗布し、その1〜60秒後に被転写体を前記印刷面に押圧しながら全部または一部を水中に沈降させて液圧により印刷層を被転写体に転写することを特徴とする水圧転写方法に関する。
本発明において用いられるポリビニルアルコール系重合体は、未変性のPVAであっても、あるいはPVAの主鎖中にエチレン、プロピレンなどのオレフィン類、アクリル酸およびアクリル酸エステル類、メタクリル酸およびメタクリル酸エステル類、アクリルアミド誘導体、メタクリルアミド誘導体、ビニルエーテル類、ハロゲン化ビニル、アリル化合物、マレイン酸およびその塩またはエステル類、ビニルシリル化合物などのモノマーが1種類又は2種類以上共重合された変性PVAであってもよい。これらのモノマーによる変性量は通常25モル%以下であることが好ましく、5モル%以下であることがより好ましい。モノマーによる変性量が25モル%を超えると、基材フィルムと印刷層との親和性などが低下する恐れがある。
無機塩類としては特に制限はなく、例えばホウ酸やホウ砂などが挙げられる。無機塩類の添加量は、PVA100重量部に対して、好ましくは5重量部以下であり、1重量部以下がより好ましい。5重量部を超えると、基材フィルムの水溶性が著しく低下する。
界面活性剤としては特に制限はないが、水圧転写用シートの水面での延展性、および印刷面の寸法安定性の観点からノニオン性界面活性剤が好適である。界面活性剤の添加量は、印刷層のベースフィルムへの密着性などの点から、PVA100重量部に対して、好ましくは5重量部以下であり、より好ましくは1重量部以下である。
コート液には、水圧転写用フィルムの本来の性能が損なわれるのでなければ、目的に合わせて、防錆剤、防かび剤、粘度安定剤、界面活性剤、スリップ剤などが添加されていてもよい。特にシリカなどの無機系充填剤等のスリップ剤を添加することは、印刷層の印刷性を向上させる観点から好ましい。
なお、ここで、L0は、正方形に切り取った水圧転写用フィルムを水面に浮かべる前の一辺の長さ、L1は、その水圧転写用フィルムを水面に浮かべた後、被転写体に転写するときの一辺の長さである。
基材フィルムのマット面の反対側に、コート液をダイレクト・グラビアロールコータ−を用いて速度75m/分で塗布した後、100℃に温度を設定した乾燥機で乾燥を行い、硝酸セルロースからなる層が被覆された、厚みが43μmのフィルムを得た。
水圧転写用フィルムをロール状に巻き取り、20℃、65%RHの雰囲気下で1週間保管したが、印刷層の剥離は認められなかった。
活性剤を塗布して10秒後に、15cm角のABS樹脂製の平板状成形体を水面と平行になるようにして上方から押し当て、該成形体の表面に転写用シートを密着させた。この時の水圧転写フィルムの膨張率(L1/L0)は1.07であった。次いで、表面に水圧転写シートが延展、密着しているABS樹脂製成形体を水中から引き出し、40℃の温水で30分間シャワー洗浄した後、さらに蒸留水でシャワー洗浄し、水圧転写用フィルムのフィルム基材を除去し、乾燥させて、転写層を有するABS樹脂製成形体を得た。
フィルム基材は容易に除去することができ、また得られたABS樹脂製成形体について、転写された格子柄のピッチを確認したところ、中央部における10cm角内の格子柄は11mm角であり、高繊細な柄を転写することができた。また、印刷抜けも認められなかった。
得られた基材フィルムのマット面の反対側に、実施例1で用いたグラビアインキに、さらに硝酸セルロース100重量部とアルキド樹脂25重量部との混合樹脂を30重量%添加したインキを用いて、10mm角の格子柄を印刷し、水圧転写用フィルムを得た。
水圧転写用フィルムをロール状に巻き取り、20℃、65%RHの雰囲気下で1週間保管したが、印刷層の剥離は認められなかった。
活性剤を塗布して15秒後に、ABS樹脂製成形体を押し当てた以外は実施例1と同様にして、成形体への転写を行った。水圧転写用フィルムの膨張率(L1/L0)は1.10であった。
得られたABS樹脂製成形体について、転写された格子柄のピッチを確認したところ、中央部における10cm角内の格子柄は11mm角であり、高繊細な柄を転写することができた。また、印刷抜けも認められなかった。
比較例1
フィルム基材の除去は容易であったが、得られたABS樹脂製成形体について、転写された格子柄のピッチを確認したところ、中央部における10cm角内の格子柄は16mm角であり、印刷が広がった形で一部に柄ボケが発生し、鮮明な柄を転写することはできなかった。
比較例2
得られたABS樹脂製成形体について、転写された格子柄のピッチを確認したところ、中央部における10cm角内の格子柄は15mm角であり、印刷が広がった形で一部に柄ボケが発生し、鮮明な柄を転写することはできなかった。
比較例3
得られたABS樹脂製成形体を観察したところ、部分的に柄抜けが発生しているのが認められた。
比較例4
水圧転写用フィルムの膨潤が不十分であり、ABS樹脂製成形体への転写時にインキ層が密着して部分的に追従することができなかったために、得られた成形体には、柄の一部に抜けが生じているのが認められた。
比較例5
水圧転写用フィルムの膨潤が進み過ぎて、ABS樹脂製成形体への転写時に柄の一部が転写されなかったために、得られた成形体には、柄の一部に抜けが生じているのが認められた。
比較例6
得られたABS樹脂製成形体を観察したところ、その全面に亘って柄抜けが生じているのが認められた。
比較例7
得られたABS樹脂製成形体について、格子柄のピッチを確認したところ、中央部における10cm角内の格子柄は14mm角であり、印刷が広がった形で一部に柄ボケが発生し、鮮明な柄を転写することはできなかった。
Claims (6)
- ポリビニルアルコール系重合体からなる基材フィルム上に印刷層を形成してなる水圧転写用フィルムを印刷面を上にして30〜180秒間水面に浮かべた後、印刷面の上に5〜50g/m2の量の活性剤を塗布し、その1〜60秒後に被転写体を前記印刷面に押圧しながら全部または一部を水中に沈降させて液圧により印刷層を被転写体に転写することを特徴とする水圧転写方法。
- 印刷層が、連続したインキ層からなる請求項1記載の水圧転写方法。
- インキ層が、硝酸セルロースを含むインキ層である請求項2記載の水圧転写方法。
- 水圧転写用フィルムが、ポリビニルアルコール系重合体からなる基材フィルムと印刷層との間に硝酸セルロースからなる層を設けたものである請求項1記載の水圧転写方法。
- 被転写体に印刷面を転写する際の、水圧転写用フィルムの膨張率が1.20倍以下である請求項1〜4記載の水圧転写方法。
- 水圧転写用フィルムを浮かべるのに用いられる水が、ケン化度80〜99モル%のポリビニルアルコール系重合体の含有量が0.01〜7.0重量%の水溶液である請求項1〜5記載の水圧転写方法。
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JP (1) | JP2005059556A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010083048A (ja) * | 2008-09-30 | 2010-04-15 | Dainippon Printing Co Ltd | 水圧転写方法及び水圧転写加飾成型品 |
JP2019171810A (ja) * | 2018-03-29 | 2019-10-10 | 大日本印刷株式会社 | 水圧転写フィルム及びその製造方法 |
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2003
- 2003-08-20 JP JP2003296400A patent/JP2005059556A/ja active Pending
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JP7087562B2 (ja) | 2018-03-29 | 2022-06-21 | 大日本印刷株式会社 | 水圧転写フィルム及びその製造方法 |
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