JP4053104B2 - ホログラムの作成方法およびホログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ホログラムの作成方法に係り、とくに原画像の最適な配置および最小繰り返しパターンの大きさの最適化を行なうホログラムの作成方法およびホログラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ホログラムを作成する場合、原画像のフーリエ変換像を計算機を用いて作成し、このフーリエ変換像の繰り返しパターンを作成し、フィルム等に出力するものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようにしてホログラムを作成する場合、再生画像の劣化を招くことがあった。
【0004】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、品質の高い再生像を得ることのできるホログラムの作成方法およびホログラムを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するための本発明は、(a)辺の長さ2aの正方形の中心を通る任意の直線の片側の領域で、中心からの距離をrとしたとき、
01x<r/a<0.132x
但し、xは出力ピッチ(μm/dot)
を満たす領域内に画像を配置して原画像を作成する工程と、(b)原画像のフーリエ変換像を生成する工程と、(c)フーリエ変換像を複数個配列してフィルム上に出力する工程と、を具備することを特徴とするホログラムの作成方法である。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明の1実施の形態に係るホログラムの作成方法を実施するための装置の構成図である。パーソナルコンピュータ1は原画像30を作成し、フーリエ変換等の処理を行ない、繰り返しパターン像を作成し、フロッピーディスク(FD)3に格納する。レーザースキャナ5はフロッピーディスク3に格納された繰り返しパターン像を読み取り、フィルム37(図5)に出力する。なお、フロッピーディスク3に代えて光ディスク等を用いたり、パーソナルコンピュータ1とレーザースキャナ5とを直接接続したり、ネットワークを経由させることもできる。
【0007】
図2は、ホログラムの作成方法を示すフローチャートである。まず、パーソナルコンピュータ1上で原画像を作成する(ステップ201)。
【0008】
図3は、原画像を作成する場合の説明図である。図3において、20は元となる画像を示す。元となる画像20として、中心がCOで1辺2aの正方形を考える。なお、中心COは再生時の光源位置に対応したものである。この1辺2aの正方形内に例えば文字や絵柄等を配置する。フーリエ変換像を再生する場合、再生される像は点対称となるため、元となる画像20として、中心COを通る直線22の一方側のみに文字等を配置する。例えば、図3に示すように、直線22の上方の領域に文字等を配置する。なお、直線22は中心COを通ればその傾きは任意である。
【0009】
次に、中心からの距離をrとしたとき、
S*F<r/a<M*F……(1)
(但し、S、Mは定数であり、Fは出力ピッチの関数)
を満たすような領域に文字等を配置する。
式(1)において、S*Fは文字等を中心(光源)COにあまりに近付けると再生した場合、目で見ることができないことを考慮したものである。また、式 (1)において、M*Fは、中心COから離しすぎると、光量不足により、目で見ることができないことを考慮したものである。
【0010】
そして、特に中心からの距離をrとしたとき、
0.01x<r/a<0.132x……(1´)
但し xは出力ピッチ(μm/dot)
を満たすような領域に文字等を配置することが望ましい。図3の場合、(1´)式を満たすのは斜線を施した領域24となる。
【0011】
図4は、r/aの範囲を定めるための実験結果を示す図である。すなわち再生時に再生像の端が見えなくなるような原画像を数点用意し、それぞれの原画像について出力ピッチを変化させ、ホログラムを作成し、それぞれのホログラムについて再生像を観察し、再生像の見えなくなる位置を求め中心からの距離に換算したものである。このような実験を行い、式(1´)を得た。
【0012】
次に、フーリエ変換像を作成するために、元となる画像20を再配置し、画像30を得る。図3に示すように、元となる画像20を4分割し、領域21、23、25、27を得る。フーリエ変換像を得るためには、元となる画像20の中心COが画像30では4隅に来る必要がある。したがって、領域21は画像30上では左下に配置され、以下、領域23、25、27が図3に示すように再配置される。
【0013】
このようにして、図2のステップ201において原画像30が作成される。なお、図2の右側には作成された原画像30が示されている。次に、図2において原画像のフーリエ変換像を計算機を用いて作成する。図2の右側には原画像30のフーリエ変換像31が示されている。
次に、フーリエ変換像を二値化する(ステップ203)。すなわち、フリーエ変換像の1画素ごとにその位相を調べ、位相がマイナス90度からプラス90度の場合、ある値Tp(例えば透明)を割り当て、それ以外の場合、別のある値Tm(例えば黒)を割当てることにより、二値化を行う。Tpを割当てる範囲をマイナス90度からプラス90度以外にとることもできる。また、Tpを割当てる範囲を位相ではなく、振幅から定めることもできる。
【0014】
図2の右側には、二値化されたフーリエ変換像32が示されている。そして、再生像のシミュレーションを行なう(ステップ204)。このシミュレーションは二値化されたフーリエ変換像に逆フーリエ変換を施し、再生像を得て、上述の各工程での処理が適正に行なわれていたかをチェックするものである。図2の右側にはシミュレーションで得られた再生像33が示されている。なお、原画像が適切なものでない場合、再びステップ201に戻る。
次に、ステップ203で得られた二値化されたフーリエ変換像を希望の範囲まで配列する(ステップ205)。たとえば、二値化されたフーリエ変換像32を4つ並べて画像34を得る。なお、実際には最小単位の画像32を例えば縦、横に10個づつ配列したりする。
【0015】
次に、レーザースキャナ5を用いてフィルム37に出力する(ステップ206)。すなわち、ホログラムが作成される。
図5は、フィルム37上に出力される画像を示し、35は最小繰り返しパターンである。そして、図5に示すようにフィルム37上の最小繰り返しパターン35の大きさAを以下のように定める。
B<A<C ……(2)
但し、B:出力ピッチ(μm/dot)*文字や絵柄を構成するために
最低限必要な画素数(dot)
C:瞳とフィルムの距離により定まる関数
なお、最小繰り返しパターンの画素数は、ディテールを再現するのに必要な画素数であり、適宜決められる。
【0016】
なお、最小繰り返しパターン35は二値化されたフーリエ変換像32に対応するものである。フーリエ変換像32は、パーソナルコンピュータ1内で保持された画像データであるのに対して、最小繰り返しパターン35は実際にフィルム37に出力する画像データである。
式(2)において、Bはレーザースキャナ5の出力ピッチによって決まり、例えば、7μm/dot*64dot=448μmである。
【0017】
図6は、式(2)におけるCの決定方法を示す図である。図6において、41は眼球、43は瞳、45は眼球41の中心である。眼球41の半径h1を例えば10mm、瞳43の直径d1を2mm、瞳43からフィルム37までの距離d2を20mmとすると、フィルム37の可視領域46の直径d3は、
d1/h1=d3/(h1+d2)
であるので、d3=(h1+d2)*d1/h1
=(10+20)*2/10
=6mm
となる。この直径d3を式(2)におけるCとする。
このようにして、式(2)におけるB、Cが定まり、式(2)を満たすようにAを決定する。
【0018】
なお、図2において、ステップ201からステップ205まではパーソナルコンピュータ1内で処理され、ステップ205で得られた画像はフロッピーディスク3内に格納される。ステップ206では、レーザースキャナ5がフロッピーディスク3内に格納された画像を読み取り、処理を行なう。
なお、最小単位の画像32と、フィルムに並べる最小単位の画像32の縦、横の数をFD3に記録させ、レーザスキャナ5で画像をフィルムに出力するようにしてもよい。
【0019】
図7および図8は、ステップ206で得られたフィルムを用いて画像を再生する場合の説明図である。図7において、51は人、55は点光源である。フィルム37の後方に点光源55を配置し、人51がフィルム37を見るとフィルム37内の画像に対応して、点光源55の周囲に点対称である画像57を見ることができる。
また、眼鏡のレンズとして、フィルム37を用いてもよい。このような、眼鏡は、子供のおもちゃとして用いられる。
【0020】
図8において、52は人、54は鏡、56は点光源、58は鏡54に写った点光源である。フィルム37を鏡54の前方に配置し、さらにフィルム37の前方に点光源56を配置し、人52がフィルム37を見ると、フィルム37内の画像に対応して、鏡54に写った点光源58の周囲に点対称である画像59を見ることができる。
なお、鏡54として、ハーフミラー、ガラス、アルミ蒸着されたフィルム等の反射膜を用いてもよい。
このように、本実施の形態では、図2のステップ201において、コンピュータ内で原画像を作成する場合、文字や絵柄等の最適配置範囲を求めて文字等を配置するので再生画像の品質が向上する。
【0021】
また、ステップ206において、最小繰り返しパターンAの最適な大きさを算定して画像をフィルムに出力するので、再生される画像の品質が向上する。
【0022】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように本発明によれば、品質の高い再生像を得ることのできるホログラムの作成方法およびホログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ホログラムの作成方法を実施するための装置構成図
【図2】 ホログラムの作成処理を示すフローチャート
【図3】 原画像の作成処理を示す説明図
【図4】 出力ピッチxとr/aとの関係を示す図
【図5】 フィルム37を示す図
【図6】 最小繰り返しパターン35の大きさを決定するための説明図
【図7】 フィルム37を用いて画像を再生する場合の説明図
【図8】 フィルム37を用いて画像を再生する場合の説明図
【符号の説明】
1………パーソナルコンピュータ
3………フロッピーディスク
5………レーザースキャナ
37………フィルム
Claims (3)
- (a)辺の長さ2aの正方形の中心を通る任意の直線の片側の領域で、中心からの距離をrとしたとき、
0.01x<r/a<0.132x
但し、xは出力ピッチ(μm/dot)
を満たす領域内に画像を配置して原画像を作成する工程と、
(b)原画像のフーリエ変換像を生成する工程と、
(c)フーリエ変換像を複数個配列してフィルム上に出力する工程と、
を具備することを特徴とするホログラムの作成方法。 - フーリエ変換像を2値化し、2値化されたフーリエ変換像をフィルム上に複数個配列することを特徴とする請求項1記載のホログラムの作成方法。
- 生成されたフーリエ変換像から逆フーリエ変換像を生成する工程を更に具備することを特徴とする請求項1記載のホログラムの作成方法。
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