JP4031150B2 - 高分子凝集剤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、1級アミン塩基を含有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーを必須単位とするポリマーからなる高分子凝集剤、およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、1級アミン塩基を含有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーを構成単位とするポリマーの製造方法としては、水酸基含有1級アミンのケチミン化物と(メタ)アクリル酸または(メタ)アクリル酸アルキルエステルとをエステル化反応させて得られるモノマーを構成単位とするポリマーの製造法が知られている(特公昭38−8310号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらこの方法は、ポリマーの架橋成分となる副生成物がエステル化反応中に生成し、ポリマーの水溶解時に不溶解分が生じること、ケチミン基含有(メタ)アクリル酸エステルと架橋成分となる副生成物とを分溜するためには高度な蒸留精製設備が必要なこと、およびケチミン基含有(メタ)アクリル酸エステルの熱安定性が悪いため、蒸留の際、収率が低下すること等の問題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、これらの問題点を解決するべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。すなわち本発明は、1級アミン塩基を有するラジカル重合性(メタ)アクリル系モノマー(m)を必須単位とするビニル系水溶性重合体(A)からなる高分子凝集剤において、(m)が、(m1)、(m2)および(m3)からなる群から選ばれる下記一般式(1)で示されるモノマーであることを特徴とする高分子凝集剤およびその製造方法である。
(m1): 水酸基含有1級アミンと有機酸を当量比1/1.01〜1/5で反応させて得られる水酸基含有1級アミンの有機酸塩と、(メタ)アクリル酸または(メタ)アクリル酸アルキルエステルとをエステル化反応させてなる下記一般式(2)で示されるモノマー(m01)を無機酸の水溶液で塩交換させてなるモノマー。
(m2): 下記一般式(2)で示されるモノマー(m01)をカルボン酸塩で塩交換させてなる下記一般式(3)で示されるモノマー(m02)を無機酸の水溶液で塩交換させてなるモノマー。
(m3): 水酸基含有1級アミンと無機酸を当量比1/1.01〜1/5で反応させて得られる水酸基含有1級アミンの無機酸塩と、(メタ)アクリル酸または(メタ)アクリル酸アルキルエステルとをエステル化反応させてなるモノマー。
CH2=CR1−CO−O−Q−NH2・HZ (1)
CH2=CR1−CO−O−Q−NH2・HX (2)
CH2=CR1−CO−O−Q−NH2・R3COOH (3)
[式中、R1はHまたはCH3;R3は炭素数5〜20のアルキル基もしくはアルケニル基、または炭素数11〜26のアリール基;Qは炭素数2〜4のアルキレン基;ZはCl、Br、I、NO3、1/2H2SO4、または1/r・H3-rPO4(rは1〜3の整数);HXはカルボン酸を除く有機酸である]
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明において、(m01)は1価の水酸基含有1級アミンの、カルボン酸を除く有機酸の塩と(メタ)アクリル酸または(メタ)アクリル酸アルキルエステルとをエステル化反応させることにより得られる。
【0006】
1価の水酸基含有1級アミンとしては以下のものが挙げられる。
脂肪族アルカノールアミン:炭素数2〜4(例えば、エタノールアミン、n−、i−プロパノールアミン、n−、i−、t−ブタノールアミンなど)、炭素数5〜10(例えば、ペンタノールアミン、ヘキサノールアミン、オクタノールアミンなど)
脂環式アルカノールアミン:炭素数3〜5(例えば、シクロプロパノールアミン、シクロブタノールアミン、シクロペンタノールアミンなど)、炭素数6〜11(例えば、シクロヘキサノールアミン、シクロヘキサンエタノールアミンなど)
これらのうち好ましいものは、脂肪族アルカノールアミンであり、特に好ましいものは炭素数2または3のエタノールアミン、n−、i−プロパノールアミンである。
【0007】
カルボン酸を除く有機酸としては、スルホン酸、スルフィン酸およびフェノール類などが挙げられ具体例としては以下のものが挙げられる。
スルホン酸:脂肪族直鎖または分岐スルホン酸(炭素数1〜4[例えば、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、プロパンスルホン酸など]、炭素数5〜20[例えば、ヘキサンスルホン酸、オクタンスルホン酸など]);芳香族スルホン酸(炭素数6〜10[例えば、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、トルエンジスルホン酸など]、炭素数11〜26[例えば、ヘキシルベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンジスルホン酸など])
スルフィン酸:脂肪族直鎖または分岐スルフィン酸(炭素数1〜4[例えば、メタンスルフィン酸、エタンスルフィン酸、プロパンスルフィン酸など]、炭素数5〜20[例えば、ヘキサンスルフィン酸、オクタンスルフィン酸、ドデシルスルフィン酸など]);芳香族スルフィン酸(炭素数6〜10[例えば、ベンゼンスルフィン酸、p−トルエンスルフィン酸、キシレンスルフィン酸など]、炭素数11〜26[例えば、ヘキシルベンゼンスルフィン酸、ドデシルベンゼンスルフィン酸など])
フェノール類:炭素数6〜10[例えば、フェノール、キシレノールなど]、炭素数11〜26[例えば、ノニルフェノール、ドデシルフェノールなど]
これらのうち好ましいものは、回収再利用しやすいなどの工業観点から、(m1)を製造する場合には、炭素数5〜20の脂肪族直鎖または分岐スルホン酸および炭素数11〜26の芳香族スルホン酸であり、(m2)を製造する場合には、炭素数1〜8の脂肪族直鎖または分岐スルホン酸および炭素数6〜14の芳香族スルホン酸である。
【0008】
1価の水酸基含有1級アミンの、カルボン酸を除く有機酸の塩の製法としては特に限定はなく、例えば、1価の水酸基含有1級アミンと有機酸を冷却下(例えば0〜80℃)、混合中和する。塩の水分は、以後の反応工程での副反応を避ける観点から、通常0.2%以下、好ましくは0.1%以下である。水分が0.2%を超える場合は、脱水剤(例えば、硫酸ナトリウム、炭酸カリウム、ゼオライトなど)を用いて脱水するか、水共沸溶剤を用いて脱水する。
【0009】
1価の水酸基含有1級アミンと有機酸の反応当量比は、通常1/1.01〜1/5、好ましくは1/1.1〜1/3、特に好ましくは1/1.1〜1/2である。
【0010】
該水共沸溶剤としては、(常圧での沸点が30〜150℃である有機溶剤が挙げられ、具体例としては以下のものが挙げられる。
パラフィン類:n−ヘキサン、シクロヘキサン、オクタン、イソオクタンなど、
芳香族類:トルエン、キシレンなど、
エステル類:酢酸エチル、酢酸ブチルなど、
エーテル類:ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなど、
ケトン類:アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど。
これらのうち好ましいものは、回収再利用しやすいなどの工業的観点から、n−ヘキサン、トルエンまたは酢酸エチルであり、さらに好ましいものはn−ヘキサンまたはトルエンである。
【0011】
本発明における(m01)としては、上記例示した1価の水酸基含有1級アミンと有機酸を組み合わせた塩の(メタ)アクリル酸エステルが挙げられ、好ましいものはアミノエチル(メタ)アクリレート・メタンスルホン酸塩、アミノエチル(メタ)アクリレート・p−トルエンスルホン酸塩、アミノプロピル(メタ)アクリレート・メタンスルホン酸塩、アミノプロピル(メタ)アクリレート・p−トルエンスルホン酸塩、アミノエチル(メタ)アクリレート・ドデシルベンゼンスルホン酸塩、およびアミノプロピル(メタ)アクリレート・ドデシルベンゼンスルホン酸塩である。
【0012】
1価の水酸基含有1級アミンの有機酸塩と(メタ)アクリル酸または(メタ)アクリル酸アルキルエステルとのエステル化反応の方法としては特に限定はなく、公知の方法が用いられる。例えば、1価の水酸基含有1級アミンの有機酸塩と(メタ)アクリル酸または(メタ)アクリル酸アルキルエステルとを、重合禁止剤の存在下、または不存在下、生成する水またはアルコールを系外に除きながら反応させる方法などが挙げられる。
【0013】
1価の水酸基含有1級アミンの有機酸塩と(メタ)アクリル酸または(メタ)アクリル酸アルキルエステルとのエステル化反応における反応当量比は、未反応エステルの回収効率の観点から、通常1/1〜1/10、好ましくは1/1.2〜1/3である。
【0014】
1価の水酸基含有1級アミンの有機酸塩とのエステル化反応に用いられる(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、アルキル基の炭素数1〜4のもの、例えば(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチルおよび(メタ)アクリル酸ブチルなどが挙げられる。これらのうち好ましいものは、未反応エステルの除去のしやすさの観点から、(メタ)アクリル酸メチルである。
【0015】
重合禁止剤としては特に限定はなく公知のものが使用でき、具体例としては以下のものが挙げられる。
ヒンダードフェノール類:ハイドロキノン、pーモノメチルハイドロキノン、ジーtーブチルフェノールなど、
キノン類:pーベンゾキノン、クロラニルなど、
ヒンダードアミン類:ジフェニルアミン、Nーメチルアニリン、2,2,6,6ーテトラメチルピペリジンなど、
硫黄化合物類:フェノチアジン、メチレンブルー、テトラメチルチウラムジスルフィドなど、
ニトロ化合物類:ニトロベンゼン、2,4,6ートリニトロフェノールなど、
ニトロソ化合物類:クペロン、ニトロソベンゼン、Nーニトロソジメチルアミンなど、
安定ラジカル化合物類:DPPH(ジフェニルピクリルヒドラジル)、フェルダジル、TEMPO(2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジノキシ)、TEMPOL(2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジノキシ−4−オール)など、
金属類:金属粉、例えば銅粉、金属塩、例えば硫化ナトリウム、ハロゲン化アンチモン、例えば5塩化アンチモンなど、
その他:酸素、一酸化窒素など。
これらのうち好ましくは、ハイドロキノン、pーモノメチルハイドロキノンおよびフェノチアジンであり、これらは2種以上を併用してもよい。
【0016】
重合禁止剤の使用量としては、(メタ)アクリル酸、もしくは(メタ)アクリル酸アルキルエステルの質量に基づいて、重合禁止効果の観点から通常0.01〜1.0%、好ましくは0.1〜0.5%である。
【0017】
エステル化反応の生成物は、過剰分の(メタ)アクリル酸または(メタ)アクリル酸アルキルエステルなどを含有し、モノマーの重合性に影響を及ぼすため、減圧トッピングすることが好ましい。その際には、精留塔内での重合を防止するため、上記の重合禁止剤の有機溶媒溶液(例えば、濃度0.01〜1%のメタアクリル酸メチル溶液など)を精留塔内にシャワリングしてもよい。
【0018】
本発明の(m1)は前記一般式(2)で示されるモノマー(m01)を無機酸の水溶液で塩交換させる方法で製造される。すなわち(m01)、疎水性溶媒および無機酸の水溶液を撹拌下混合し、塩交換後、疎水性溶媒相と水相に分液させる。このとき、有機酸が疎水性溶媒相に抽出され、水相に前記一般式(1)で示されるモノマーが抽出される。
【0019】
本発明における(m1)を製造する方法において、(m01)のうち好ましいものは、炭素数5〜20のアルキル基もしくはアルケニル基または炭素数11〜26のアリール基を含有する有機酸とアミノアルキル(炭素数2〜4)(メタ)アクリル酸エステルとの塩である。これらのうちさらに好ましいものは、炭素数10〜20のアルキル基もしくはアルケニル基または炭素数16〜26のアリール基を含有する有機酸とアミノアルキル(炭素数2〜4)(メタ)アクリル酸エステルとの塩、特にアミノエチル(メタ)アクリル酸エステル・ドデシルベンゼンスルホン酸塩である。
【0020】
該疎水性溶媒としては、分液効率の観点から、通常溶解度パラメータが7〜10であるもの(例えば、トルエン、キシレンおよびnーヘキサンなど)が挙げられる。これらのうち好ましいものは、トルエンおよびnーヘキサンである。
【0021】
該無機酸としては、塩交換効率の観点から通常pKaが−2〜3であるもの(例えば、塩酸、臭化水素酸、沃化水素酸、硝酸、硫酸またはリン酸など)が挙げられる。これらのうち好ましいものは、硫酸、および特に塩酸である。
【0022】
(m01)と該無機酸水溶液純分との当量比は、塩交換効率の観点から通常1/1〜1/1.1、好ましくは1/1〜1/1.01である。
【0023】
原料の投入方法としては特に限定はなく、例えば疎水性溶媒を予め仕込んでおき、ここへ(m01)および無機酸の水溶液を各々一括投入または滴下する方法が挙げられる。塩交換温度は、(メタ)アクリル酸エステルの加水分解防止の観点から通常0〜80℃、好ましくは5〜50℃である。
【0024】
本発明における(m1)のうち、好ましいものは、アミノアルキル(炭素数2〜4)(メタ)アクリレート・塩酸塩および硫酸塩であり、さらに好ましいものはアミノエチル(メタ)アクリレート・硫酸塩、および特にアミノエチル(メタ)アクリレート・塩酸塩である。
【0025】
本発明における(m2)は前記一般式(2)で示される(m01)をアミンより強い塩基のカルボン酸塩と反応させて、前記一般式(3)で示されるモノマーに塩交換した後、さらに、無機酸の水溶液で塩交換させる方法で製造される。すなわち一般式(2)の(m01)、疎水性溶媒、アミンより強い塩基のカルボン酸塩の水溶液を撹拌下混合し、塩交換後、疎水性溶媒相と水相に分液させる。このとき、塩交換されたモノマーが疎水性溶媒相に抽出され、水相に有機酸塩が抽出される。さらに、塩交換されたモノマーを含む疎水溶媒相と無機酸の水溶液とを撹拌下混合して塩交換後、疎水性溶媒相と水相に分液させる。このとき、カルボン酸が疎水性溶媒相に抽出され、水相に前記一般式(1)で示されるモノマーが抽出される。
【0026】
本発明における(m2)を製造する方法において、一般式(2)の(m01)のうち好ましいものは、炭素数1〜10のアルキル基もしくはアルケニル基または炭素数6〜15のアリール基を含有する有機酸とアミノアルキル(炭素数2〜4)(メタ)アクリル酸エステルとの塩である。これらのうちさらに好ましいものは、炭素数1〜5のアルキル基もしくはアルケニル基または炭素数6〜10のアリール基を含有する有機酸とアミノアルキル(炭素数2〜4)(メタ)アクリル酸エステルとの塩であり、特にアミノエチル(メタ)アクリル酸エステル・p−トルエンスルホン酸塩、アミノエチル(メタ)アクリル酸エステル・メタンスルホン酸塩である
【0027】
本発明において、アミンより強い塩基のカルボン酸塩としては、炭素数5〜20のアルキル基もしくはアルケニル基または炭素数11〜26のアリール基を有するカルボン酸(例えば、たとえばオクチル酸、ラウリン酸、オレイン酸など)のアルカリ金属塩が挙げられる。このうち好ましいものは、ラウリン酸もしくはオクチル酸のナトリウム塩もしくはカリウム塩である。
【0028】
一般式(2)の(m01)とアミンより強い塩基の該カルボン酸塩の当量比は、塩交換効率の観点から、通常1/1〜1/2、好ましくは1/1〜1/1.2である。
【0029】
該疎水性溶媒としては、(m1)を製造する方法において例示したものが挙げられる。
【0030】
原料の投入方法としては特に限定はなく、例えば疎水性溶媒を予め仕込んでおき、ここへ(m01)およびアミンより強い塩基のカルボン酸塩の水溶液を各々一括投入または滴下する方法が挙げられる。塩交換温度は、(メタ)アクリル酸エステルの加水分解防止の観点から通常0〜80℃、好ましくは5〜50℃である。
【0031】
本発明の製法で得られる、アミンより強い塩基の該カルボン酸塩モノマー(m02)の具体例としては、炭素数5〜20のアルキル基もしくはアルケニル基または炭素数11〜26のアリ−ル基を有するカルボン酸とアミノアルキル(炭素数2〜4)(メタ)アクリル酸エステルとの塩が挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数10〜20のアルキル基もしくはアルケニル基または炭素数16〜26のアリ−ル基を含有するカルボン酸とアミノアルキル(炭素数2〜4)(メタ)アクリル酸エステルとの塩であり、さらに好ましいものは、アミノエチル(メタ)アクリレートもしくはアミノプロピル(メタ)アクリレートとオクチル酸もしくはラウリン酸を組み合わせた塩である。
【0032】
該無機酸としては、(m1)を製造する方法において例示したものが挙げられる。
【0033】
一般式(3)の(m02)と無機酸の当量比は、塩交換効率の観点から通常1/1〜1/1.1、好ましくは1/1〜1/1.01である。
【0034】
原料の投入方法としては特に限定はなく、例えば該カルボン酸塩モノマーを含む疎水性溶媒および無機酸の水溶液を一括投入するか、または該カルボン酸塩モノマーを含む疎水性溶媒を予め仕込んでおき、ここへ無機酸の水溶液を滴下する方法が挙げられる。塩交換温度は、(メタ)アクリル酸エステルの加水分解防止の観点から、好ましくは0〜80℃、より好ましくは5〜50℃である。
【0035】
本発明における(m2)のうち好ましいものは、アミノアルキル(炭素数2〜4)(メタ)アクリレート・塩酸塩または硫酸塩であり、さらに好ましいものはアミノエチル(メタ)アクリレート・硫酸塩、および特にアミノエチル(メタ)アクリレート・塩酸塩である。
【0036】
本発明において、(m3)は1価の水酸基含有1級アミンの無機酸塩と(メタ)アクリル酸または(メタ)アクリル酸アルキルエステルとをエステル化反応させることにより得られる。
【0037】
1価の水酸基含有1級アミンの無機酸塩の製法としては特に限定はなく、例えば、1価の水酸基含有1級アミンと無機酸を冷却下(例えば0〜80℃)、混合中和する方法が挙げられる。塩の水分は、以後の反応工程での副反応を避ける観点から、通常0.2%以下、好ましくは0.1%以下である。水分が0.2%を越える場合は、脱水剤(例えば、硫酸ナトリウム、炭酸カリウム、ゼオライトなど)を用いて脱水するか、水共沸溶剤を用いて脱水する。
【0038】
1価の水酸基含有1級アミンと無機酸の反応当量比は、通常1/1.01〜1/5、好ましくは1/1.1〜1/3、特に好ましくは1/1.1〜1/2である。
【0039】
該1価の水酸基含有1級アミンとしては、(m01)を製造する方法において例示したものが挙げられる。
【0040】
該無機酸としては、(m1)を製造する方法において例示したものが挙げられる。
【0041】
該水共沸溶剤としては、(m01)を製造する方法において例示したものが挙げられる。
【0042】
1価の水酸基含有1級アミンの無機酸塩と(メタ)アクリル酸または(メタ)アクリル酸アルキルエステルとのエステル化反応の方法としては特に限定はなく、公知の方法が用いられる。例えば、1価の水酸基含有1級アミンの無機酸塩と(メタ)アクリル酸または(メタ)アクリル酸アルキルエステルとを、重合禁止剤の存在下、生成する水またはアルコールを系外に除きながら反応させる方法などが挙げられる。
【0043】
1価の水酸基含有1級アミンの無機酸塩と(メタ)アクリル酸または(メタ)アクリル酸アルキルエステルとのエステル化反応における反応当量比は、未反応エステルの回収効率の観点から、通常1/1〜1/10、好ましくは1/1.2〜1/3である。
【0044】
1価の水酸基含有1級アミンの無機酸塩とのエステル化反応に用いられる該(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、(m01)を製造する方法において例示したものが挙げられる。
【0045】
該重合禁止剤としては、(m01)を製造する方法において例示したものが挙げられる。
【0046】
重合禁止剤の使用量としては、(メタ)アクリル酸、もしくは(メタ)アクリル酸アルキルエステルの質量に基づいて、重合禁止効果の観点から通常0.01〜1.0%、好ましくは0.1〜0.5%である。
【0047】
エステル化反応の生成物は、過剰分の(メタ)アクリル酸または(メタ)アクリル酸アルキルエステルなどを含有し、モノマーの重合性に影響を及ぼすため、減圧トッピングすることが好ましい。その際には、精留塔内での重合を防止するため、上記の重合禁止剤の有機溶媒溶液(例えば、濃度0.01〜1%のメタアクリル酸メチル溶液など)を精留塔内にシャワリングしてもよい。
【0048】
本発明における(m3)のうち好ましいものは、アミノプロピル(メタ)アクリレート・塩酸塩、アミノプロピル(メタ)アクリレート・硫酸塩、特にアミノエチル(メタ)アクリレート・塩酸塩およびアミノエチル(メタ)アクリレート・硫酸塩である。
【0049】
本発明において(A)は、(m)を単独重合、または他のビニルモノマーと共重合させることにより製造される。重合は公知の方法、たとえば、水溶液重合、水と有機溶剤を用いた乳化重合、懸濁重合などにより行うことができる。
【0050】
共重合に使用される他のビニルモノマーとしては、前記一般式(2)または(3)で示されるモノマー(m01)または(m02)、4級窒素原子含有モノマー例えば(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、(メタ)アクリロイルオキシエチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、(メタ)アクリロイルアミノエチルトリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルジアリルアンモニウムメチルサルフェートなど、および複素環含有カチオンモノマー例えばビニルピリジンなどのカチオン性ビニルモノマー;アクリルアミド、アクリロニトリル、ビニルピロリドンなどの非イオン性ビニルモノマー;アクリル酸(塩)、アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸(塩)、イタコン酸(塩)などのアニオン性ビニルモノマーなどが挙げられ、これらのうち1種または2種以上を併用して使用できる。
これらのうち、好ましいものは工業的観点から、前記一般式(2)もしくは(3)で示されるモノマー(m01)もしくは(m02)、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライドおよび/またはアクリルアミドである。
【0051】
モノマー(m)と他のビニルモノマーを共重合する場合の共重合割合は目的に応じて自由に選びうるが、ポリマーの性能、特に高分子凝集剤として用いた時の脱水率の観点から、カチオン性ビニルモノマーの合計量に基づくモノマー(m)および(m01)もしくは(m02)の合計の含量は、好ましくは50モル%以上、より好ましくは70モル%以上、特に好ましくは80〜99モル%またはそれ以上である。モノマー(m)と(m01)もしくは(m02)のモル比は広範囲に変えることができ、例えば100:0〜1:99好ましくは100:0〜20:80、さらに好ましくは100:0〜60:40である。
また、非イオン性、アニオン性も含めた全ビニルモノマーの合計量に対するモノマー(m)および(m01)もしくは(m02)の合計の含量も、同じ理由で、好ましくは50モル%以上、より好ましくは70モル%以上、特に好ましくは80〜99モル%またはそれ以上である。
モノマー(m)と共重合する他のビニルモノマーの含量は、全ビニルモノマーの合計量に対して、好ましくは非イオン性モノマーは0〜50モル%、アニオン性モノマーは0〜50モル%およびカチオン性モノマーは0〜50モル%である。
【0052】
重合方法としては特に限定されないが工業的観点から、水溶液重合が好ましい。水溶液重合の場合、モノマー濃度が、好ましくは10〜80質量%となるようなモノマー水溶液として、系内を不活性ガスで置換した後、通常の重合触媒[過硫酸塩たとえば過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウムなど;有機過酸化物たとえばベンゾイルパーオキシドなど;アゾ系化合物たとえば2,2′−アゾビス−(アミジノプロパン)ハイドロクロライド、アゾビスシアノバレリン酸など]またはレドックス触媒[H2O2、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウムなどの過酸化物と重亜硫酸ソーダ、硫酸第一鉄などの還元剤との組合せ]などを加えて、例えば、20〜100℃程度で1〜24時間重合を行う。また、光増感剤を加えた後、紫外線等を照射してもよい。粉末化を行うには、このようにして得られた重合物を適宜細断して熱風乾燥、溶剤沈澱・乾燥し、粉砕すればよい。
【0053】
本発明における(共)重合体(A)の分子量は、実用上の観点から固有粘度(1NーNaNO3 中、30℃で測定、単位:dl/g、以下同様)で通常2以上である。一般に凝集性能は分子量が高いものほど良好であるので、固有粘度は4以上が好ましく、より好ましくは5〜15またはそれ以上、特に好ましくは8〜15またはそれ以上である。
【0054】
本発明の請求項3において、1級アミン無機酸塩基含有(メタ)アクリル系モノマーを必須単位とするビニル系水溶性重合体を得るための塩交換は前記一般式(2)または(3)で示されるモノマー(m01)または(m02)を必須単位とするビニル系水溶性重合体を無機酸の水溶液で塩交換させる方法で製造できる。すなわち(m01)または(m02)を必須単位とするビニル系水溶性重合体および無機酸の水溶液を攪拌下混合し、塩交換させる。
前記一般式(2)で示されるモノマー(m01)を必須単位とする重合体の場合は、カルボン酸塩で塩交換した後、無機酸の水溶液で塩交換させることもできる。
【0055】
該無機酸およびカルボン酸塩としては、(m1)および(m2)を製造する方法において例示したものが挙げられる。
【0056】
ビニル系水溶性重合体中の(m01)または(m02)単位と無機酸の当量比は、塩交換効率の観点から、通常1/1〜1/1.1、好ましくは1/1〜1/1.01である。
【0057】
原料の投入方法としては特に限定はなく、例えば(m01)または(m02)を必須単位とするビニル系水溶性重合体を予め水に溶解させておき、ここへ無機酸の水溶液を一括投入または滴下する方法が挙げられる。塩交換温度は、ポリ(メタ)アクリル酸エステルの加水分解防止の観点から通常0〜80℃、好ましくは5〜50℃である。
【0058】
本発明に係る重合体(A)からなる高分子凝集剤は、汚泥の脱水性能等に優れ、汚泥脱水剤として特に有用であり、また紙力増強剤、製紙工程における濾水性向上剤等としても用いることができる。
【0059】
本発明の高分子凝集剤による脱水方法としては、例えば高分子凝集剤を汚泥に添加、混合して、攪拌を行いフロックを形成させた後脱水機で脱水する方法が挙げられる。この脱水は、通常、重力脱水機、加圧脱水機および遠心脱水機により行われる。重力脱水機としてはロータリースクリーンなどが挙げられる。加圧脱水機としてはベルトプレス、スクリュープレス、キャタピラー型ロールプレス、フィルタープレスなどが挙げられる。また、遠心脱水機としてはスクリューデカンター、バスケット型デカンターなどが挙げられる。これらのうち好ましいのは、ベルトプレス脱水機、遠心脱水機およびフィルタープレス脱水機であり、さらに好ましくは、ベルトプレス脱水機および遠心脱水機である。
【0060】
本発明の高分子凝集剤を脱水剤として用いる場合、対象となる汚泥としては有機性汚泥などが挙げられる。有機性汚泥は有機物を含有する汚泥であって、例えば下水し尿、工業排水などの生汚泥、微生物処理で生じる汚泥(余剰汚泥、消化汚泥)およびこれらの混合汚泥、凝集沈降汚泥などが挙げられる。
【0061】
本発明の高分子凝集剤を用いて汚泥を固液分離するに当たり高分子凝集剤の添加量(固形分換算)は汚泥の固形分当たり通常0.2〜5重量%、好ましくは0.4〜2重量%である。
【0062】
本発明の高分子凝集剤は、2種以上併用(モノマー組成の異なるもの、例えばアニオン性モノマーを共重合させた両性高分子凝集剤と、アニオン性モノマーを共重合させていないカチオン性高分子凝集剤とを併用)することもでき、また必要により他の凝集剤を併用することもできる。併用する他の凝集剤としては、特に限定なく公知のものが挙げられるが、例えばノニオン性高分子凝集剤(ポリアクリルアミド、グアーガム、デンプンなど)、アニオン性高分子凝集剤(ポリアクリル酸ソーダ、ポリアクリルアミドの部分加水分解物、カルボキシメチルセルロース−ナトリウム塩など)、他のカチオン性高分子凝集剤[前記一般式(2)または(3)で示されるモノマー(m01)または(m02)を必須構成単位とする(共)重合体、ポリアクリルアミドのマンニッヒ変性物、ポリビニルイミダゾリン、キトサン、ポリエチレンイミン、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライドポリマー、ポリビニルアミジンなど]、両性高分子凝集剤[前記一般式(2)または(3)で示されるモノマー(m01)または(m02)とアニオン性モノマーを必須構成単位とする共重合体、アクリル酸−アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド共重合体など]および無機凝集剤(ポリ塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、アルミン酸ソーダ、塩化第一鉄、塩化第二鉄、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄など)などが挙げられる。
【0063】
これら併用される他の凝集剤の量は、高分子凝集剤の場合は、本発明の高分子凝集剤に対して通常同量以下であり、無機凝集剤の場合は、本発明の高分子凝集剤に対して通常1〜100倍である。併用方法は、本発明の高分子凝集剤を加えた後、他の凝集剤を加えてもよく、また添加順序を逆にしたり、同時に添加してもよい。
【0064】
高分子凝集剤の汚泥への添加方法は特に限定はなく、例えば直接汚泥へ添加する方法および高分子凝集剤を一旦水に溶解して水溶液とした後汚泥に添加する方法などが挙げられ、好ましくは脱水効果の観点から水溶液とした後汚泥に添加する方法である。
【0065】
その他公知のろ過助剤(消石灰、ベントナイト、カオリンなど)、界面活性剤、無機塩(食塩、ボウ硝、硫安など)、消臭剤、消泡剤などを併用することもできる。これらはあらかじめ本発明の高分子凝集剤に混合して加えてもよく、また別々に任意の順序で汚泥に加えてもよい。
【0066】
【実施例】
以下、実施例および比較例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0067】
実施例1
攪拌棒、検水管、還流冷却器、エアー吹き込み管を備えた1Lコルベンにモノエタノールアミン61g(1モル)、ドデシルベンゼンスルホン酸391g(1.2モル)、トルエン300gを仕込み100℃で還流し、検水管で水を系外に取り除きながら5時間反応させた。系中の水分が0.1%となった時点で反応をやめ、トルエンを留去した。得量は447g(収率99%)であった。
検水管を精留塔におきかえ、メタアクリル酸メチル180g(1.8モル)、モノメチルハイドロキノン1.0gを加え、塔頂温度65〜70℃(系内温度100〜115℃)に保ちながら、メタノール−メタアクリル酸メチルの共沸混合物を系外に除きながら30時間反応した。反応率はモノエタノールアミンの仕込量に基づいて95%であった。次いで常法により、50mmHgの減圧下でメタアクリル酸メチルを留去し、アミノエチルメタアクリレート・ドデシルベンゼンスルホン酸塩を得た。得量は505g(収率98%)であった。
次いで、トルエンを300g加え、系内温度を30℃に冷却した後、反応温度を30℃に保ちながら、35%塩酸水溶液104g(1モル)を徐々に投入した。1時間攪拌した後、静置分液し下層の水相を取り出して、アミノエチルメタアクリレート塩酸塩を得た。水溶液の得量は225g(固形分157g、収率95%)であった
この生成物をイオン交換水にて濃度50質量%になるように調製し、窒素置換し、35℃に温調した後、重合触媒として過硫酸アンモニウムと重亜硫酸ソーダを、この順序でモノマーあたり各々0.015質量%添加して、5時間重合させた。得られた重合液(ゲル)を100℃の熱風で乾燥後粉砕して、粉末状のアミノエチルメタアクリレート塩酸塩のホモポリマー(固有粘度5.6dl/g)を得た。ポリマーの水への溶解性は良好であった。
【0068】
実施例2
攪拌棒、検水管、還流冷却器、エアー吹き込み管を備えた3Lコルベンにモノエタノールアミン122g(2モル)、p−トルエンスルホン酸1水和物456g(2.4モル)、トルエン300gを仕込み100℃で還流し、検水管で水を系外に取り除きながら5時間反応させた。系中の水分が0.1%となった時点で反応をやめ、トルエンを留去した。得量は529g(収率99%)であった。
検水管を精留塔におきかえ、メタアクリル酸メチル360g(3.6モル)、モノメチルハイドロキノン1.0gを加え、塔頂温度65〜70℃(系内温度100〜115℃)に保ちながら、メタノール−メタアクリル酸メチルの共沸混合物を系外に除きながら30時間反応した。反応率はモノエタノールアミンの仕込量に基づいて95%であった。次いで常法により、50mmHgの減圧下でメタアクリル酸メチルを留去し、アミノエチルメタアクリレート・p−トルエンスルホン酸塩を得た。得量は657g(収率98%)であった。
次いで、ラウリン酸440g(2.2モル)およびトルエン440gを加え、系内温度を30℃に冷却した後、反応温度を30℃に保ちながら、10%水酸化ナトリウム水溶液960g(2.4モル)を徐々に投入した。1時間攪拌した後、静置分液し下層の水相を取り出した。さらに反応温度を30℃に保ちながら35%塩酸水溶液208g(2モル)を徐々に投入した。1時間攪拌した後、静置分液し下層の水相を取り出して、アミノエチルメタアクリレート塩酸塩を得た。水溶液の得量は450g(固形分315g、収率95%)であった。
この生成物をイオン交換水にて濃度50質量%になるように調製し、窒素置換し、35℃に温調した後、重合触媒として過硫酸アンモニウムと重亜硫酸ソーダを、この順序でモノマーあたり各々0.015質量%添加して、5時間重合させた。得られた重合液(ゲル)を100℃の熱風で乾燥後粉砕して、粉末状のアミノエチルメタアクリレート塩酸塩のホモポリマー(固有粘度5.6dl/g)を得た。ポリマーの水への溶解性は良好であった。
【0069】
実施例3
攪拌棒、検水管、還流冷却器、エアー吹き込み管を備えた1Lコルベンにモノエタノールアミン61g(1モル)、濃硫酸49g(0.6モル)、トルエン150gを仕込み100℃で還流し、検水管で水を系外に取り除きながら5時間反応させた。系中の水分が0.1%以下となった時点で反応をやめ、トルエンを留去した。得量は109g(収率99%)であった。
検水管を精留塔におきかえ、メタアクリル酸メチル180g(1.8モル)、モノメチルハイドロキノン0.5gを加え、塔頂温度65〜70℃(系内温度100〜115℃)に保ちながら、メタノール−メタアクリル酸メチルの共沸混合物を系外に除きながら30時間反応した。反応率はモノエタノールアミンの仕込量に基づいて80%であった。次いで常法により、50mmHgの減圧下でメタアクリル酸メチルを留去し、アミノエチルメタアクリレート硫酸塩を得た。得量は174g(収率82%)であった。
この生成物をイオン交換水にて濃度50質量%になるように調製し、窒素置換し、35℃に温調した後、重合触媒として過硫酸アンモニウムと重亜硫酸ソーダを、この順序でモノマーあたり各々0.015質量%添加して、5時間重合させた。得られた重合液(ゲル)を100℃の熱風で乾燥後粉砕して、粉末状のアミノエチルメタアクリレート硫酸塩のホモポリマー(固有粘度5.4dl/g)を得た。ポリマーの水への溶解性は良好であった。
【0070】
実施例4
攪拌棒、検水管、還流冷却器、エアー吹き込み管を備えた1Lコルベンにモノエタノールアミン61g(1モル)、p−トルエンスルホン酸1水和物228g(1.2モル)、トルエン150gを仕込み100℃で還流し、検水管で水を系外に取り除きながら5時間反応させた。系中の水分が0.1%となった時点で反応をやめ、トルエンを留去した。得量は265g(収率99%)であった。
検水管を精留塔に置き換え、メタアクリル酸メチル180g(1.8モル)、モノメチルハイドロキノン0.5gを加え、塔頂温度65〜70℃(系内温度100〜115℃)に保ちながら、メタノール−メタアクリル酸メチルの共沸混合物を系外に除きながら30時間反応した。反応率はモノエタノールアミンの仕込量に基づいて95%であった。次いで常法により、50mmHgの減圧下でメタアクリル酸メチルを留去し、アミノエチルメタアクリレート・p−トルエンスルホン酸塩を得た。得量は329g(収率98%)であった。
この生成物をイオン交換水にて濃度50質量%になるように調製し、窒素置換し、35℃に温調した後、重合触媒として過硫酸アンモニウムと重亜硫酸ソーダを、この順序でモノマーあたり各々0.015質量%添加して、5時間重合させた。得られた重合液(ゲル)を100℃の熱風で乾燥後粉砕して、粉末状のアミノエチルメタアクリレート・p−トルエンスルホン酸塩のホモポリマー(固有粘度5.3dl/g)を得た。
次いで、攪拌棒を備えた1Lコルベンに得られたアミノエチルメタアクリレート・p−トルエンスルホン酸塩のホモポリマー30g((m1)単位 0.1モル)、イオン交換水2970gを仕込み、2時間攪拌し溶解させた。
さらに反応温度を30℃に保ちながら35%塩酸水溶液10g(0.1モル)を徐々に投入した。1時間攪拌した後、アセトン8000g中に注ぎ込み、白色沈殿を生じさせた。この白色沈殿をろ過し、60℃の熱風で乾燥し、粉末状のアミノエチルメタアクリレート塩酸塩のホモポリマー(固有粘度5.5dl/g)を得た。ポリマーの水への溶解性は良好であった。
【0071】
比較例1
攪拌棒、検水管、還流冷却器を備えた1Lコルベンにモノエタノールアミン61g(1モル)、メチルエチルケトン86g(1.2モル)、nーヘキサン100gを仕込み65〜80℃で還流し、検水管で水を系外に取り除きながら12時間反応させた。反応が98%以上に達した時点で反応をやめ過剰のメチルエチルケトンとnーヘキサンを留去した。得量は109g(収率95%)であった。
検水管を精留塔に置き換え、メタアクリル酸メチル190g(1.9モル)、フェノチアジン0.95g、亜鉛アセチルアセトン錯体0.57gを加え、塔頂温度60〜65℃(系内温度95〜110℃)に保ちながら、メタノール−メタアクリル酸メチルの共沸混合物を系外に除きながら10時間反応した。反応率はモノエタノールアミンの仕込量に基づいて80%であった。次いで常法により、100mmHgの減圧下でメタアクリル酸メチルを留去し、さらに10mmHgの減圧下で主成分を蒸留精製した。主成分のケチミン含有メタアクリル酸エステルの得量は125g(収率は消費されたケチミンに対して90%)であった。
主成分100gを別のフラスコに仕込み、反応温度を25℃に保ちながら、塩酸水溶液を徐々に投入しpH4に中和した後、nーヘキサンを加え1時間攪拌した後、下層の水相を取り出して、アミノエチルメタアクリレート塩酸塩を得た。水溶液の得量は115g(固形分86.5g、収率98%)であった。
この生成物をイオン交換水にて濃度50質量%になるように調製し、窒素置換し、35℃に温調した後、重合触媒として過硫酸アンモニウムと重亜硫酸ソーダを、この順序でモノマーあたり各々0.015質量%添加して、5時間重合させた。得られた重合液(ゲル)を100℃の熱風で乾燥後粉砕して、粉末状のアミノエチルメタアクリレート塩酸塩のホモポリマーを得た。ポリマーを水へ溶解したところ、25%の不溶解分があった。
【0072】
比較例2
実施例1でドデシルベンゼンスルホン酸投入量を293g(0.9モル)とし、同様の反応を行い、粉末状のアミノエチルメタアクリレート塩酸塩のホモポリマーを得た。ポリマーを水へ溶解したところ、20%の不溶解分があった。
【0073】
比較例3
実施例2でp−トルエンスルホン酸投入量を342g(1.8モル)とし、同様の反応を行い、粉末状のアミノエチルメタアクリレート塩酸塩のホモポリマーを得た。ポリマーを水へ溶解したところ、25%の不溶解分があった。
【0074】
比較例4
実施例3で濃硫酸投入量を44g(0.9モル)とし、同様の反応を行い、粉末状のアミノエチルメタアクリレート硫酸塩のホモポリマーを得た。ポリマーを水へ溶解したところ、25%の不溶解分があった。
【0075】
実施例5、比較例5
実施例1〜3で得られた1級アミン塩基含有(メタ)アクリル酸エステルを用いて、表1に示す組成のモノマーを実施例1の方法に準じて重合させた。得られたポリマーを、それぞれイオン交換水にとかして0.1%水溶液とした。これを、S市下水処理場余剰汚泥[pH6.8、TS(総固形分)1.93%、有機分85%]にポリマーとして0.75%/TSずつ添加して、小型ベルトプレス脱水機を用いて脱水試験を行い、得られた脱水ケーキの含水率を測定した。
試験結果を表1に示すが、本発明の製法で得られたポリマーからなる高分子凝集剤(実施例5−1〜8)は、比較例5−1〜3に比べ、高い脱水性(低いケーキ含水率)を示した。
【0076】
【表1】
【0077】
実施例6、比較例6
製造例1で得られた1級アミン有機酸塩基含有(メタ)アクリル酸エステルを用いて、表2に示す組成のモノマーを実施例1の方法に準じて重合させた。その後、実施例4の方法に準じて塩交換させた。得られたポリマーを、それぞれイオン交換水にとかして0.1%水溶液とした。これを、S市下水処理場余剰汚泥[pH6.8、TS(総固形分)1.93%、有機分85%]にポリマーとして0.75%/TSずつ添加して、小型ベルトプレス脱水機を用いて脱水試験を行い、得られた脱水ケーキの含水率を測定した。
試験結果を表2に示すが、本発明の製法で得られたポリマーからなる高分子凝集剤(実施例6−1〜4)は、比較例6−1〜3に比べ、高い脱水性(低いケーキ含水率)を示した。
【0078】
【表2】
【0079】
【発明の効果】
本発明に係る1級アミン塩基を含有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーは、ポリマー架橋成分を含有しないため、該モノマーを必須単位とするビニル系水溶性重合体は水溶解時に不溶解分を生じることがなく、すぐれた汚泥の脱水性能等を示し極めて有用である。
Claims (5)
- 1級アミン塩基を有するラジカル重合性(メタ)アクリル系モノマー(m)を必須単位とするビニル系水溶性重合体(A)からなる高分子凝集剤において、(m)が、(m1)、(m2)および(m3)からなる群から選ばれる下記一般式(1)で示されるモノマーであることを特徴とする高分子凝集剤。
(m1): 水酸基含有1級アミンと有機酸を当量比1/1.01〜1/5で反応させて得られる水酸基含有1級アミンの有機酸塩と、(メタ)アクリル酸または(メタ)アクリル酸アルキルエステルとをエステル化反応させてなる下記一般式(2)で示されるモノマー(m01)を無機酸の水溶液で塩交換させてなるモノマー。
(m2): 下記一般式(2)で示されるモノマー(m01)をカルボン酸塩で塩交換させてなる下記一般式(3)で示されるモノマー(m02)を無機酸の水溶液で塩交換させてなるモノマー。
(m3): 水酸基含有1級アミンと無機酸を当量比1/1.01〜1/5で反応させて得られる水酸基含有1級アミンの無機酸塩と、(メタ)アクリル酸または(メタ)アクリル酸アルキルエステルとをエステル化反応させてなるモノマー。
CH2=CR1−CO−O−Q−NH2・HZ (1)
CH2=CR1−CO−O−Q−NH2・HX (2)
CH2=CR1−CO−O−Q−NH2・R3COOH (3)
[式中、R1はHまたはCH3;R3は炭素数5〜20のアルキル基もしくはアルケニル基、または炭素数11〜26のアリール基;Qは炭素数2〜4のアルキレン基;ZはCl、Br、I、NO3、1/2H2SO4、または1/r・H3-rPO4(rは1〜3の整数);HXはカルボン酸を除く有機酸である] - 1級アミン塩基を有するラジカル重合性(メタ)アクリル系モノマー(m)からなるビニル系モノマーを重合させてビニル系水溶性重合体(A)を製造する高分子凝集剤の製造方法において、(m)として(m1)、(m2)および(m3)からなる群から選ばれる下記一般式(1)で示されるモノマーを重合させることを特徴とする高分子凝集剤の製造方法。
(m1): 水酸基含有1級アミンと有機酸を当量比1/1.01〜1/5で反応させて得られる水酸基含有1級アミンの有機酸塩と、(メタ)アクリル酸または(メタ)アクリル酸アルキルエステルとをエステル化反応させてなる下記一般式(2)で示されるモノマー(m01)を無機酸の水溶液で塩交換させてなるモノマー。
(m2): 下記一般式(2)で示されるモノマー(m01)をカルボン酸塩で塩交換させてなる下記一般式(3)で示されるモノマー(m02)を無機酸の水溶液で塩交換させてなるモノマー。
(m3): 水酸基含有1級アミンと無機酸を当量比1/1.01〜1/5で反応させて得られる水酸基含有1級アミンの無機酸塩と、(メタ)アクリル酸または(メタ)アクリル酸アルキルエステルとをエステル化反応させてなるモノマー。
CH2=CR1−CO−O−Q−NH2・HZ (1)
CH2=CR1−CO−O−Q−NH2・HX (2)
CH2=CR1−CO−O−Q−NH2・R3COOH (3)
[式中、R1はHまたはCH3;R3は炭素数5〜20のアルキル基もしくはアルケニル基、または炭素数11〜26のアリール基;Qは炭素数2〜4のアルキレン基;ZはCl、Br、I、NO3、1/2H2SO4、または1/r・H3-rPO4(rは1〜3の整数);HXはカルボン酸を除く有機酸である] - 1級アミン塩基を有するラジカル重合性(メタ)アクリル系モノマー(m)からなるビニル系モノマーを重合させてビニル系水溶性重合体(A)を製造する高分子凝集剤の製造方法において、水酸基含有1級アミンと有機酸を当量比1/1.01〜1/5で反応させて得られる水酸基含有1級アミンの有機酸塩と(メタ)アクリル酸または(メタ)アクリル酸アルキルエステルとをエステル化反応させてなる下記一般式(2)もしくは(3)で示されるモノマー(m01)もしくは(m02)を重合させてなる重合体を、さらに無機酸の水溶液で塩交換させることを特徴とする高分子凝集剤の製造方法。
CH2=CR1−CO−O−Q−NH2・HX (2)
CH2=CR1−CO−O−Q−NH2・R3COOH (3)
[式中、R1はHまたはCH3;R3は炭素数5〜20のアルキル基もしくはアルケニル基、または炭素数11〜26のアリール基;Qは炭素数2〜4のアルキレン基;HXはカルボン酸を除く有機酸である] - 一般式(2)で示されるモノマー(m01)を重合させてなる重合体を、カルボン酸塩で塩交換させた後、無機酸の水溶液で塩交換させる、請求項3記載の製造方法。
- 請求項1記載の高分子凝集剤、または請求項2、3もしくは4記載の方法で製造された高分子凝集剤を、汚泥に添加してフロックを形成して固液分離を行うことを特徴とする汚泥の脱水方法。
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