JP4020714B2 - 顕微鏡 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は顕微鏡に係り、特に、汎用性を有する顕微鏡装置として、観察物体からの光束に対して変調を行う変調光学系、及び変調光学系を備えた顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、顕微鏡は、良好な画像を得るためには開口絞りや視野絞りの調整や瞳面での変調等、観察対象や対物レンズのNAに合わせて種々の調整を行う必要がある。
【0003】
その最たるものに、位相差顕微鏡が挙げられる。
【0004】
この位相差顕微鏡を図26に示す概略図で簡単に説明する。
【0005】
なお、以降の説明においては、レンズ系に対して光が入射してくる方を前側、出射していく方向を後ろ側とする。
【0006】
すなわち、ハロゲンランプ等の光源又はそれを基にした2次光源501から出射された光束は、その前側焦平面の近傍が光源501と一致するように配置されたコレクタレンズ502を透過し、コレクタレンズの後側焦平面に配置された絞り503で集光される。
【0007】
この絞りの面には、リング状の開口が配置され、このリング状の開口を透過した光束が、コンデンサレンズ504を介して観察物体505に入射される。
【0008】
観察物体505に入射した光束は、対物レンズ506を透過し、瞳変調を行う瞳変調素子507が配置されている瞳面で強度及び位相の変調が行われる。
【0009】
瞳面においては、リング状の開口を透過して観察物体505を透過した光束の中でその0次成分については透過率を下げ、さらに位相をπ/2進める(もしくはπ/2遅らす)変調が行われる。
【0010】
変調が行われた光束は、その前側焦平面が瞳面とほぼ一致するように配置された結像レンズ508を透過し、結像レンズ508の後ろ側焦平面509に観察物体505の位相像を形成する。
【0011】
そして、図26に示す位相差顕微鏡において、観察物体505の厚みや吸収等が変化した場合でも良好な画像を得るためには、瞳変調素子507によって瞳面の透過率や位相を調節する必要があるが、通常は、この瞳変調素子507はコーティングによる固定の膜で実現されており調節が不可能である。
【0012】
そこで、この瞳変調素子507として、液晶やエレクトロクロミックなどの素子を用いて、素子に印加する電圧を制御することで調節機能が可能となる顕微鏡装置が特開昭58−184115号公報や特開平9−80313号公報に開示されている。
【0013】
そして、さらに、これらを一歩進めて、暗視野照明、明視野照明、傾斜照明等の照明系の変調並びに位相の瞳変調とを組合わせることにより汎用性がより向上した顕微鏡装置が特開昭56−137324号公報に開示されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
上述したような従来技術によれば、照明系と瞳面で可変の変調が可能な素子を用いれば、ターレット等機械的に部材を動かすこと無く観察が可能な汎用性の高い顕微鏡装置が構成できる可能性を示している。
【0015】
ただし、実際には、汎用性が高まれば高まる程、今度は可変にした部分の最適値の設定が困難となる。
【0016】
また、これらを簡単化しようとした場合、観察方法毎にまた観察物体の条件によって最適な可変要素のパラメータをテーブル化して選択する方法が当業者には容易に考えられる。
【0017】
この場合、ある程度観察対象を絞り込めば良いが、種々の観察物体に正確に対応しようとすると、結局、パラメータテーブルが多くなって、かえって煩雑になると言う問題がある。
【0018】
また、逆に、この煩雑さを避けるためにテーブル数を減らすと、最適にできない観察物体が増えてしまうと言う問題がある。
【0019】
以上のように、従来の技術による顕微鏡装置では、汎用性を出すために導入した可変の瞳変調素子による各種パラメータの設定を、広範囲な種々の観察対象に対して最適に行うことが非常に困難であり、それが実用化の大きな課題の一つとなっている。
【0020】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、広範囲な種々の観察対象に対して、簡便かつ正確に高画質の最適な画像が得られる汎用性を有する顕微鏡装置としての顕微鏡を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明によると、上記課題を解決するために、
(1)被検物体に光源から出射された光を照射し、この被検物体の情報を含んだ光束を発生させる照明手段と、
この照明手段によって前記被検物体に照射される光の波長、位相、強度、偏光、コヒーレンシーの少なくともいずれか一つを変調する照明光変調手段と、
前記被検物体の情報を含んだ光束を集光し、前記被検物体の像を結像する対物レンズ及び結像レンズと、
前記対物レンズの瞳面近傍に設けられ、前記被検物体の情報を含んだ光束の位相、強度、偏光方向の少なくともいずれか一つを変調する瞳変調手段と、
前記対物レンズ及び結像レンズによって前記被検物体の像が結像される面に設けられ、前記被検物体の像を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段によって撮像された前記被検物体の画像から該画像の忠実度または解像度に係る物理量を解析する画像解析手段と、
前記画像解析手段によって解析された前記物理量を用いて前記照明光変調手段及び前記瞳変調手段の変調量を決定するパラメータ決定手段と、
を具備することを特徴とする顕微鏡が提供される。
【0022】
また、本発明によると、上記課題を解決するために、
(2) 前記瞳変調手段は、反射型の瞳変調手段であることを特徴とする(1)に記載の顕微鏡が提供される。
【0023】
また、本発明によると、上記課題を解決するために、
(3) 前記反射型の瞳変調手段に入射する光束の中心光線が、前記反射型の瞳変調手段の反射面の垂線と交わるように、前記反射型の瞳変調手段が配置されていることを特徴とする(2)に記載の顕微鏡が提供される。
【0024】
また、本発明によると、上記課題を解決するために、
(4) 前記反射型の瞳変調手段に入射する光束と前記反射型の瞳変調手段で反射した光束の両方が通過するレンズを有し、各の光束が互いに前記レンズの異なる位置を通過するように前記反射型の瞳変調手段と前記レンズが配置されていることを特徴とする(3)に記載の顕微鏡が提供される。
【0025】
また、本発明によると、上記課題を解決するために、
(5) 前記反射型の瞳変調手段に入射する光束と前記反射型の瞳変調手段で反射した光束が異なる光路を進むように、反射部材を配置したことを特徴とする(4)に記載の顕微鏡が提供される。
【0026】
また、本発明によると、上記課題を解決するために、
(6) 前記反射部材は、前記反射型の瞳変調手段に入射する光束と前記瞳変調手段で反射した光束の両方が通過するレンズに、前記反射部材の反射光が入射するように配置されたことを特徴とする(5)に記載の顕微鏡が提供される。
【0027】
また、本発明によると、上記課題を解決するために、
(7) 前記瞳変調手段は、書き込み光源、空間光変調素子及び結像レンズからなる光アドレス型の空間光変調器であり、
前記パラメータ決定手段によって決定された変調量に基づき前記光アドレス型の空間光変調器に書き込みを行う瞳データ書き込み手段をさらに有すること特徴とする(1)に記載の顕微鏡が提供される。
【0028】
また、本発明によると、上記課題を解決するために、
(8) 前記照明光変調手段は、前記光源から光束の波長、強度、偏光方向、コヒーレンシーの少なくともいずれか一つを上記パラメータ決定手段によって決定された変調量に基づき変調することを特徴とする(1)に記載の顕微鏡が提供される。
【0029】
また、本発明によると、上記課題を解決するために、
(9) 前記対物レンズと前記結像レンズとの間に、少なくとも一つの瞳伝送光学系が設けられており、
この瞳伝送光学系によつて前記対物レンズと前記結像レンズとの間に、前記対物レンズの瞳面と共役な面が設定され、
この共役な面の近傍に上記瞳変調手段が設けられており、
上記瞳伝送光学系は、第1のレンズ群と第2のレンズ群とから構成され、前記第1のレンズ群の後ろ側焦平面と前記第2のレンズ群の前側焦平面とほぼ一致させるとともに、前記第1のレンズ群の前側焦平面と前記対物レンズの瞳面をほぼ一致するように配置したテレセントリック光学系であることを特徴とする(1)に記載の顕微鏡が提供される。
【0031】
また、本発明によると、上記課題を解決するために、
(10) 前記パラメータ決定手段は、前記画像解析手段で解析された前記物理量を変数とするあらかじめ定められた関数を用いて前記照明光変調手段及び前記瞳変調手段の変調量を決定することを特徴とする(1)に記載の顕微鏡が提供される。
【0032】
また、本発明によると、上記課題を解決するために、
(11) 前記撮像手段によって撮像された前記被検物体の画像を表示する画像表示手段をさらに具備し、
前記画像表示手段は、前記画像解析手段により解析された画像解析値を表示し、前記照明光変調手段及び前記瞳変調手段の変調量を入力するためのグラフィカル・ユーザ・インターフェースを備えたことを特徴とする(9)に記載の顕微鏡が提供される。
【0033】
(作用)
(1)の構成をとることにより、照明光及び対物レンズの瞳面の光束に対し、波長、強度、位相、偏光あるいはコヒーレンシーに関する様々な変調を加えることが可能となるので、明視野、暗視野、位相差、差分、偏光、ホフマンモジュレーションコントラスト観察等種々の観察方法が可能な汎用の顕微鏡を実現することができる。
【0034】
また、画像解析手段とパラメータ決定手段を設けたので、上記の種々の観察方法それぞれにおいて、観察物体の厚さ、構造、吸収等種々の物理量の異なる様々な観察物体に対して、同一の構成で機械的な部材等の交換や調整等無しに最適な観察が簡便に行えるようになる。
また、画像解析手段の構成をより詳細に規定したものであり、本構成によれば、画像の質に関する量を人間の個人差や経験の有無によらず客観的に定量化でき、ひいては最適な画像を得るための各種パラメータの設定を安定的にかつ正確に行えるようになる。
【0035】
(2)の構成では、光アドレス型の液晶に代表される反射型変調手段は、光が制御部材を透過することなく変調が可能であるので、反射型変調手段での回折光等の迷光を回避でき、変調を行っても良好な画像を獲得することができる。
【0036】
(3)の構成により、反射型変調手段に対する入射光と反射光が異なる光路を経由するため、入射側に反射光が戻ることによる迷光の影響を簡便に除去できるようになる。
【0037】
(4)の構成により、反射型変調手段に対する入射側と反射側で像伝送光学系を形成する同一のレンズを利用することにより、異なるレンズを利用するより少ないレンズ枚数で像伝送光学系を構成でき、光学系の小型化も可能になる。
【0038】
(5)及び(6)の構成を用いることにより、反射型変調手段に対する入射側の光束と反射側の光束を分離することができるため、入射側に反射光が戻ることによる迷光の除去を、簡便にかつ完全に行えるようになる。
【0039】
(7)の構成によれば、対物レンズの瞳面が対物レンズの鏡筒の内部にあり、構成上機械的に設置の制約を大きく受ける瞳変調手段を、光アドレス型の空間光変調器で構成するようにしたので、電気アドレス型の空間光変調器で構成する場合に比べて、配線部等の外部への引き出しを無くすことが可能となり、より機械的な制約のない構成で実現できるようになる。
【0040】
(8)の構成によれば、波長、強度、位相、偏光あるいはコヒーレンシーがダイレクトに変調可能となる。
【0041】
(9)の構成を取ることにより、対物レンズの瞳面が対物レンズの鏡筒の内部にあり、構成上機械的に設置の制約を大きく受ける瞳変調手段を、瞳伝送光学系により対物レンズの外側に新たに設けることにより、従来、用いられた多くの顕微鏡光学系における照明手段から対物レンズまでの構成を大きく変更すること無く、効果的な瞳変調手段をこれらに付加できるようになる。
【0042】
特に、テレセントリック光学系を用いることで、対物レンズの外側に新たに設けた瞳面と共役な面近傍に設置する瞳変調手段の設置位置の許容範囲を広げることが可能となり、結果として瞳変調手段でより正確に変調を加えられるようになる。
【0044】
(10)の構成は、パラメータ決定手段の構成をより詳細に規定したものであり、本構成により、より簡便かつ正確に最適な画像を得るための各種パラメータの設定を行えるようになる。
【0045】
(11)の構成により、前記撮像手段で獲得された観察画像は、前記画像解析手段により解析された画像解析値として前記画像表示手段で直接観察可能となるよう表示されると共に、観察者がその観察画像を変化させたいと考えた場合には、グラフィカル・ユーザ・インタフェースを操作することによって、前記照明光変調手段及び前記瞳変調手段の変調量を入力することができる。
【0046】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0047】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態による顕微鏡装置の構成を示すブロック図である。
【0048】
すなわち、本発明の第1の実施形態による顕微鏡装置は、図1に示すように、観察物体の情報を読み出すための光束を発生させ、当該光束を観察物体に照射するための照明手段1と、当該光束に少なくとも位相、強度あるいは偏光方向のいずれかの変調を加える照明光変調手段2と、観察物体の情報を読み出した光束が観察物体の像を形成するための対物レンズ3及び結像レンズ5と、観察物体の像を撮像するための撮像手段6と、前記対物レンズ3の瞳面近傍に配置され少なくとも位相、強度あるいは偏光方向のいずれかの変調を行う瞳変調手段4と、前記撮像手段6で獲得された観察画像を表示するための表示手段7と、前記撮像手段6で獲得された観察画像のデータをもとに当該観察画像が最適な(解像度や忠実度(fidelity)が良好な)画質になるように照明光変調手段2と瞳変調手段4の変調量を決定し、これらの手段2、4に決定した変調量をフィードバックするための画像解析手段8及びパラメータ決定手段9とで構成される。
【0049】
本顕微鏡装置では、上記の構成により、照明手段1で発生させた光束に対して、照明光変調手段2によって位相、強度あるいは偏光方向等の変調が加えられ、その変調が加えられた光束が観察物体Obの情報を読み出す。
【0050】
この観察物体Obの情報を読み出した光束は、対物レンズ3に入射し、対物レンズ3の瞳面近傍でさらに瞳変調手段4によって位相、強度あるいは偏光方向等の変調がなされる。
【0051】
この瞳変調手段4によって変調が行なわれた光束は、さらに結像レンズ5により像が形成され、この像が観察物体の画像(観察画像)として撮像手段6で撮像される。
【0052】
この撮像手段6で獲得された観察画像は、一方では表示手段7に送られ、ユーザが直接観察可能となるよう表示される。
【0053】
また、一方で、この観察画像は画像解析手段8に送られ、この部分で観察画像の画像解析が行われる。
【0054】
この画像解析手段8における画像解析の結果として得られた解析データは、パラメータ決定手段9に送られる。
【0055】
ここで、パラメータ決定手段9では、この解析データをもとに観察画像が最適な画質になるように照明光変調手段2と瞳変調手段4の変調量を決定し、これらに決定した変調量をフィードバックするために伝送する。
【0056】
この伝送された変調量に基づき照明光変調手段2と瞳変調手段4の変調量を変更し、上述の処理を順次繰り返し行うことにより、観察物体の厚さ、構造、吸収等種々の物理量の異なる様々な観察物体に対して、同一の構成で機械的な部材等の交換や調整等無しに、種々の観察方法にて最適な観察が可能となる。
【0057】
特に、画像解析手段8及びパラメータ決定手段9を用いることにより、ユーザの個人差や経験の有無によらず非常に簡便に最適な観察が可能となる。
【0058】
また、この照明光変調手段2や瞳変調手段4の変調は連続的な値で行われるため、従来の固定式あるいは部材交換式の顕微鏡に比べて細かな変調量の設定が可能であり、より広範な観察物体の最適な観察が可能となる。
【0059】
(第1実施例)
図2は、本発明の第1の実施形態の第1実施例による汎用顕微鏡装置の構成を示すブロック図である。
【0060】
すなわち、本発明の第1の実施形態の第1実施例による汎用顕微鏡装置は、図2に示すように、光源11としての水銀ランプ、照明レンズ12及び13からなる照明手段1と、照明光変調手段2としての透過型で電気アドレス型で強度変調型の液晶空間光変調素子21と、対物レンズ3と、瞳変調手段4として液晶空間光変調素子21と同様な透過型で電気アドレス型で強度変調型の液晶空間光変調素子41と、結像レンズ5と、撮像手段6としてのCCDカメラ61と、表示手段7としてコンピュータ81の表示素子としても共用されるCRT71と、さらには、いずれもがコンピュータ81内のソフトウェアで実現されている画像解析手段8及びパラメータ決定手段9とで構成されている。
【0061】
そして、光源11としての水銀ランプからの光束は、その前側焦平面が光源位置にほぼ一致するように配置された照明レンズ12に入射し、水銀ランプからの光束をその後ろ側焦平面に集光する。
【0062】
この照明レンズ12の後ろ側焦平面近傍には、透過型で電気アドレス型で強度変調型の液晶空間光変調素子21が配置されており、入射する光束に対して所望の位置の強度が、図示していないコントローラとドライバ経由で入力されるパラメータ決定手段9からの信号により変調される。
【0063】
この液晶空間光変調素子21により強度が変調された光束は、その前側焦平面が当該素子21の変調面とほぼ一致するように配置された照明レンズ13を透過し観察物体Obに入射する。
【0064】
ここで、照明手段1は、言わばクリティカル照明の構成になっている。
【0065】
観察物体Obに入射した光束は、観察物体Obの情報を読み出し、対物レンズ3に入射する。
【0066】
対物レンズ3に入射した光束は、対物レンズ3の瞳面に観察物体Obのフーリェ像を形成する。
【0067】
この対物レンズの瞳面Pの近傍には透過型で電気アドレス型で強度変調型の液晶空間光変調素子41が配置してあり、この液晶空間光変調素子41でも前記液晶空間光変調素子21と同様に、図示していないコントローラとドライバ経由で入力されるパラメータ決定手段9からの信号によって、入射する光束に対して所望の位置の強度の変調が行なわれる。
【0068】
この強度の変調が行われた光束は、さらにその前側焦平面が当該素子41の変調面とほぼ一致するように配置された結像レンズ5を透過し、変調された最終結果の画像が撮像手段6であるCCDカメラ61の撮像面に結像され、CCDカメラ61でその情報(観察画像)が獲得される。
【0069】
本実施例では、一例として暗視野顕微鏡と同様の観察方法の場合を示す。
【0070】
この場合には、照明変調用の液晶空間光変調素子21には図3の(a)に示すようなリング状のパターンを表示する(図中、白抜き部分が透過率1の部分、黒塗り部分が透過率0の部分)。
【0071】
一方、瞳変調用の液晶空間光変調素子41では、観察物体が無い場合には空間光変調素子21に表示したパターンと相似のパターンが結像するが、光束が結像している部分は透過率が0で、その他の部分は透過率が1となるように図3の(b)に示すようなリング状のパターンを表示する。
【0072】
この変調により、観察物体の低周波数成分がカットされ、観察物体Obで散乱される高周波数成分のみが透過するので、通常の暗視野顕微鏡と同様の処理が可能となる。
【0073】
この撮像手段6で獲得された観察画像は、コンピュータ81内の図示していないフレームメモリーに送られディジタルデータとして貯えられる。
【0074】
この貯えられたデータは、一方では表示手段7であるCRT71に送られ、観察者が直接観察画像を観察することが可能となる(図4の右下のウインドウ1001参照)。
【0075】
また、一方で、このデータは画像解析手段8に送られる。
【0076】
この画像解析手段8では、この画像データを用いて画像の画質に係わる物理量を解析する。
【0077】
本実施例では、画像解析手段8は、忠実度(fidelity)に係わる量としてのコントラスト、解像度に係わる量としての画像中の高周波成分の量を求める。
【0078】
一方、液晶空間光変調素子21及び液晶空間光変調素子41のパラメータは、表示するパターンのリング径、リング幅、リング内の透過率、リング外の透過率である。
【0079】
これらのパラメータの値は、パラメータ決定手段9や画像解析手段8において解析された量(本実施例では、コントラストと画像中の高周波成分の量)を変数とする予め定められた関数によって決定し、決定したパラメータの値を照明光変調手段2と瞳変調手段4のコントローラにフィードバックする。
【0080】
具体的には、本実施例の関数は、
( xi+1 )j =(xi )j +fj ( αui ,βvi )
( yi+1 )j =(yi )j +gj ( αui ,βvi )
に設定される。
【0081】
ただし、(xi )j 及び(yi )j は、それぞれ、液晶空間光変調素子21及び液晶空間光変調素子41に与えるパターンのリング径(j=0)、リング幅(j=1)、リング内の透過率(j=2)、リング外の透過率(j=3)であり、添え字のiは更新の回数を示す。
【0082】
また、ui 及びvi は、それぞれ、画像解析手段8で解析したコントラスト及び解像度に係わる高周波成分の量であり、添え字のiは前述と同様に更新の回数を示す。
【0083】
また、α及びβは、それぞれ、コントラスト及び解像度の変更に関する係数である。
【0084】
なお、fj 及びgj は、それぞれ、コントラスト及び解像度の変更に関する各パタメータjの関数であり、対物レンズの倍率毎に別途設定してある。
【0085】
最初の立ち上げ時には、上述の各パラメータは、それぞれ、初期値に設定されているものとする。
【0086】
観察者が、このパラメータで処理されたディスプレー上の観察画像を観察し、画像を変化させたいと考えた場合には、その観察者は、図4の左上に示すグラフィカル・ユーザ・インタフェース(以下、GUI)画面1002を操作する。
【0087】
例えば、コントラストを変化させたいときには、GUI画面1002上のバー1003のボタンをマウスで左右に動かす。
【0088】
例えば、コントラストを低下させたい場合にはバー1003のボタンを左側に、逆に、コントラストを高くしたいときにはバー1003のボタンを右側に動かすようにしてやればよい。
【0089】
同様に、解像度を変化させたいときには、GUI画面1002上のバー1004のボタンをマウスで左右に動す。
【0090】
例えば、解像度を低くしたい場合にはバー1004のボタンを左側に、逆に、解像度を高くしたい場合にはバー1004のボタンを右側に動かすようにしてやればよい。
【0091】
このようにして、ユーザによるボタンを移動させる量に比例して、前述のα及びβが設定され、中央の左側はプラス、右側がマイナスの係数であり、フィードバック毎に各ボタンが中央に戻る。
【0092】
また、GUI画面1002上の参照符号1005及び1006は画像解析手段8で解析された各量の値の表示部である。
【0093】
また、参照符号1007は各パラメータの値を読み出し一時記憶させるためのプリセットボタンである。
【0094】
そして、GUI画面1002上のsaveボタン1009を押してからプリセットボタン1007を押すと記録状態となり、押さずにそのままプリセットボタン1007を押すとあらかじめ記録されているパラメータが出力される。
【0095】
また、GUI画面1002上の参照符号1008は、それらを初期値に戻すためのリセットボタンである。
【0096】
また、参照符号1010及び1011は、コントラスト及び解像度の変更に関する係数α及びβを調整するためのバーとボタンである。
【0097】
これらのバー1010とボタン1011により、観察者が満足するまで上記の操作を繰り返せば最適な画像が得られる。
【0098】
上述の実施例によれば、広範囲な種々の観察対象に対して、簡便かつ正確に最適な画像の観察が可能となる顕微鏡装置が実現できる。
【0099】
また、本実施例ではリング状の変調パターンの例を示したが、本実施例の構成は、これに制限されるものではなく、別のパターンを表示すれば種々の観察方法に対応可能である。
【0100】
(第2実施例)
図5は、本発明の第1の実施形態の第2実施例による汎用顕微鏡装置の構成を示すブロック図である。
【0101】
すなわち、本発明の第1の実施形態の第2実施例による汎用顕微鏡装置は、図5に示すように、前述した第1の実施形態の第1の実施例と比較して、照明手段1の光源11をハロゲンランプに変更し、かつ図示していないコントローラ及びドライバを接続しパラメータ決定手段9からの信号により、その強度が可変になるようにした点、照明レンズの構成を変更した点、瞳変調手段4として反射型で電気アドレス型で強度変調と位相変調の両方が可能な液晶空間光変調素子43を配置し、それに伴って偏光ビームスプリッタ42を対物レンズ3と対物レンズの瞳面P間に配置した点、さらには表示手段7として、コンピュータのCRTとは別に液晶ディスプレイ72を設けた点、及び画像解析手段8で解析する量及びパラメ一タ決定手段9の関数形が異なる点が変更されているが、その他は同様である。
【0102】
図5に示すように、光源11としてのハロゲンランプからの光束は、照明レンズ14を経て、透過型で電気アドレス型で強度変調型の液晶空間光変調素子21に達する。
【0103】
この際、ハロゲンランプの像が液晶空間光変調素子21で結像されるように照明レンズ14が配置されている。
【0104】
この液晶空間光変調素子21に結像した光束は、当該素子21によって変調され、その前側焦平面が光源11の結像面つまり液晶空間光変調素子21変調面とほぼ一致するように配置された照明レンズ15を透過し、観察物体Obに入射する。
【0105】
本照明手段1は、言わばケーラー照明の構成になっている。
【0106】
観察物体Obに入射した光束は、観察物体Obの情報を読み出し、対物レンズ3に入射する。
【0107】
この対物レンズ3に入射した光束は、偏光ビームスプリッタ42を透過し、対物レンズの瞳面Pに観察物体Obのフーリェ像を形成する。
【0108】
この対物レンズ3の瞳面Pの近傍には、強度と位相の両方の変調が可能な反射型で電気アドレス型の液晶空間光変調素子43が配置されている。
【0109】
なお、この液晶空間光変調素子43は、図6に示すように電気アドレス型で透過型で強度変調型の液晶からなる強度変調部431と、電気アドレス型で反射型で位相を変調する液晶からなる位相変調部432との二つの変調部を組み合わせたもので、特定の偏光方向の光束について、その位相と強度の変調が可能なものである。
【0110】
この液晶空間光変調素子43で反射して、さらに偏光ビームスプリッタ42で反射した光束は強度と位相の変調が行われた光束となり、その前側焦平面が瞳面Pとほぼ一致するように配置された結像レンズ5を透過し、変調された結果の画像が撮像手段であるCCDカメラ61の撮像面に結像し撮像される。
【0111】
本実施例では、一例として、位相差顕微鏡と同様の処理を行う場合を示す。
【0112】
まず、照明変調用の液晶空間光変調素子21には、図7の(a)に示すようなリング状のパターンが表示される(図中、白抜き部分が透過率1の部分、黒塗り部分が透過率0の部分)。
【0113】
一方、瞳変調用の液晶空間光変調素子43では、観察物体が無い場合には、空間光変調素子21に表示したパターンと相似のパターンが結像するが、光束が結像する部分(図中の斜線部分)の透過率を若干低く、その他の部分(図中の白抜き部分)は透過率が1となるように、つまり図7の(b)に示すようなリング状のパターンに強度変調部431で変調が行われる。
【0114】
さらに、強度変調部431の光束が結像している部分と対応する部分(図中の斜線部分)の位相がπ/2だけ遅れるように、つまり図7の(c)に示すようなリング状のパターンに位相変調部432で位相の変調が行われる。
【0115】
本実施例では、以上のように処理することによって、通常の位相差顕微鏡と同様の処理が可能となる。
【0116】
ところで、第1実施例で使用したような透過型の瞳変調手段(透過型液晶空間光変調素子)を使用した場合に比べ、本実施例で使用する反射型の瞳変調手段(液晶空間光変調素子43)は、顕微鏡装置全体のサイズに対して光路長を稼げる点で有利である。
【0117】
具体的には、本実施例においては、ビームスプリッタ42から反射型の液晶空間光変調素子43への入射する光路(入射光の光路)と、反射型の液晶空間光変調素子43から再びビームスプリッタ42に入射する光路(反射光の光路)とが、同一の空間を共用している。
【0118】
このため、本実施例においては、同一の空間を共用している部分に相当する分だけ、透過型の液晶空間光変調素子を使用した場合に比べて、小形化を図れる可能性がある。
【0119】
そして、CCDカメラ61で獲得された画像情報は、一方では表示手段7である液晶ディスプレイ72に送られ、観察者が直接観察画像を観察することが可能となる。
【0120】
また一方では、このCCDカメラ61で獲得された画像情報は、コンピュータ81中の図示していないフレームメモリ付きの画像処理ボードに送られ、そこでディジタルデータに変換される。
【0121】
そして、このデータは画像解析手段8に送られる。
【0122】
この場合、画像解析手段8は、このコンピュータ81内のソフトウェアと画像処理ボードで実現されており、この画像データを用いて画像の画質に係わる物理量を解析する。
【0123】
本実施例では、画像解析手段8は、忠実度(fidelity)に係わる量としてのコントラストと全体光量を求める。
【0124】
一方、液晶空間光変調素子21及び液晶空間光変調素子43のパラメータに共通する部分は、それぞれパターンのリング径、リング幅、リング内の透過率、リング外の透過率であり、液晶空間光変調素子43にはさらにリング内外の位相が加わる、また光源のパラメータは光源の強度である。
【0125】
これらのパラメータの値を、コンピュータ81内のソフトウェアで実現されているパラメータ決定手段9で、画像解析手段8で解析された量(本実施例では、コントラストと全体光量)を変数とする所定の関数を設定して決定し、決定したパラメータの値を照明光変調手段2、瞳変調手段4及び光源11のコントローラにフィードバックする。
【0126】
具体的に、本実施例の関数は、
( xi+1 )j =(xi )j +ξfj ′( ui −u0 ,wi −w0 )
( yi+1 )j =(yi )j +δgj ′( ui −u0 ,wi −w0 )
( zi+1 )j =(zi )j +ζhj ′( ui −u0 ,wi −w0 )
に設定される。
【0127】
ただし、(xi )j 及び(yi )j は、それぞれ、液晶空間光変調素子21及び液晶空間光変調素子41に与えるパターンのリング径(j=0)、リング幅(j=1)、リング内の透過率(j=2)、リング外の透過率(j=3)、液晶空間光変調素子43ではさらにリング内の位相(j=4)及びリング外の位相(j=5)であり、zi は、光源の強度であり、添え字のiは更新の回数を示している。
【0128】
また、ui 及びwi は、それぞれ、画像解析手段8で解析したコントラスト及び全体光量であり、添え字のiは前述と同様に更新の回数を示している。
【0129】
また、u0 ,w0 は、それぞれの標準値もしくはユーザの設定値であり、添え字のiは同様に更新の回数を示している。
【0130】
この標準値とは、数種類の標準サンプルを用意し、サンプルに対して最良な設定にした既存の位相差顕微鏡での像を記録し、これらをコンピュータ81内の画像解析手段8に入力してコントラスト及び全体の明るさを解析しその平均値として予め設定された値であり、ユーザが別途設定することも可能である。
【0131】
なお、fj ′、gj ′及びhj ′は、それぞれ、コントラスト及び全体光量の変更に関する各パラメータjの関数であり、対物レンズの倍率毎に別途設定してある。
【0132】
さらに、ξ、δ及びζは、関数に作用させる係数であり、更新回数に応じて減少させる。
【0133】
最初の立ち上げ時には、上述の各パラメータは、それぞれ、初期値に設定されているものとする。
【0134】
図示しないGUIにより、更新回数の上限を入力すれば、あとは画像解析手段8及びパラメータ決定手段9により、上述のように処理結果の解析とパラメータの決定が自動的に行われ画像の高画質化が行われる。
【0135】
なお、図示していないGUIには、第1実施例と同様に各パラメータの値を読み出すか、または、一時記憶させるためのプリセット及びsaveボタンと、画像解析手段8で解析されたコントラストと全体光量を表示する表示部が設けられている。
【0136】
上述のような第2実施例によれば、広範囲な種々の観察対象に対して、簡便かつ正確に最適な画像の一観察が可能となる顕微鏡装置が実現できる。
【0137】
また、本実施例は、瞳で位相と強度の両方の変調が可能であり、本実施例の位相差顕微鏡に止まらず、基本的には、非常に汎用度の高い種々の観察方法に対応可能な構成である。
【0138】
(第3実施例)
図8は、本発明の第1の実施形態の第3実施例による汎用顕微鏡装置の構成を示すブロック図である。
【0139】
すなわち、本発明の第1の実施形態の第3実施例による汎用顕微鏡装置は、図8に示すように、前述した第1の実施形態の第1実施例と比較して、照明手段1の光源11をスーパールミネッセントダイオード(SLD)に変更し.かつ図示していないコントローラ及びドライバを接続しパラメータ決定手段9からの信号によりその強度が可変になるようにした点、対物レンズ3の鏡筒31の内部にある瞳面Pに透過型で位相変調型で光アドレス型のフォトリフラクティブ空間光変調素子44を配置した点、この瞳面のフォトリフラクティブ空間光変調素子44に変調量を書き込むための強度変調型で透過型で電気アドレス型の液晶空間光変素子45a、偏光ビームスプリッタ45b、結像レンズ45c、略コリメートな書込み光束45dを発生する書込み光源45eからなる瞳変調データ書込み手段45を配置した点、さらには画像解析手段8で解析する量及びパラメータ決定手段9の関数形が異なる点が変更されているが、その他は同様の構成である。
【0140】
図8に示すように、本実施例では、前述した第1実施例と同様に、照明手段1において光源11としてのSLDで発生した光束が、照明レンズ12、透過型で電気アドレス型で強度変調型の液晶空間光変調素子21及び照明レンズ13により第1実施例と同様に変調され、観察物体Obに入射し、さらに観察物体Obの情報を読み出し、対物レンズ3に入射する。
【0141】
この対物レンズ3に入射した光束は、対物レンズ3の鏡筒内の瞳面Pに観察物体Obのフーリェ像を形成する。
【0142】
この対物レンズの瞳面P近傍には、位相変調型で光アドレス型のフォトリフラクテイブ空間光変調素子44が配置されている。
【0143】
このフォトリフラクテイブ空間光変調素子44での位相の変調量は、当該素子内の光書込み面に書き込まれる画像データの光量によって決定されるので、瞳変調データ書込み手段45により、この位相の変調量を強度情報として当該素子内の光書込み面に書き込む。
【0144】
瞳変調データ書込み手段45では、パラメータ決定手段9からの位相の変調量に係わる信号を図示していないコントローラ及びドライバを介して強度変調型で透過型で電気アドレス型の液晶空間光変調素子45aに送り、その情報を表示する。
【0145】
この情報は、書込み光源45eとしてのレーザダイオード(LD)から出射する略コリメートな書込み光束45dで読み出されたあと、結像レンズ45c、偏光ビームスプリッタ45bを経て、フォトリフラクティブ空間光変調素子44の光書き込み面に結像させるように伝送される。
【0146】
このようにして位相変調の情報が乗せられたフォトリフラクテイブ空間光変調素子44を通過し位相変調された光束は、さらに対物レンズ3と結像レンズ5との間に設置された偏光ビームスプリッタ45bを透過し、第1実施例と同様に結像レンズ5によりCCDカメラ61の撮像面に結像され、観察画像として撮像される。
【0147】
本実施例では、微分干渉顕微鏡と同様の観察方法の場合を示す。
【0148】
この場合には、照明変調用の液晶空間光変調素子21には、図9の(a)に示すような第1の格子部分211と第2の格子部分212との繰り返しからなる格子状のパターンを表示する。
【0149】
ただし、本実施例の場合、照明変調用の液晶空間光変調素子21に表示される全ての格子の透過率を1とするため、実質的には一様な透過率の面であり、透過率を変化させたときのみ格子状のパターンとなる。
【0150】
図9の(a)中、破線は、格子状のパターンの第1の格子部分211と第2の格子部分212との境界を示している。
【0151】
一方、瞳変調用のフォトリフラクティブ空間光変調素子44では、第1実施例と同様に観察物体が無い場合には、液晶空間光変調素子21に表示したパターンに相似したパターンが結像するが、図9の(b)に示すように位相差が0(図中、参照符号441の部分)と、位相差がπ(図中、参照符号442の部分)の繰り返しからなる格子状の変調を行うようにする。
【0152】
瞳面近傍で、このような変調を行うと、ここで、0次の光と+1次、−1次の回折光が生じ、それぞれの回折光による光束がCCDカメラ61の撮像面では結像して重なり合うのでシア量は少し大き目になるが、微分干渉顕微鏡と同様の観察を行うことが可能となる。
【0153】
そして、撮像手段6で獲得された観察画像は、第1実施例と同様に、一方では表示手段7であるCRT71に送られ、観察者が直接観察画像を観察することが可能となる。
【0154】
また、一方で、観察画像はディジタルデータに変換されて画像解析手段8に送られる。
【0155】
この画像解析手段8も第1実施例と同様にコンピュータ81内のソフトウェアで実現されており、本実施例では忠実度(fidelity)に係わる量としてのコントラスト、全体の明るさ及びむら、さらに解像度に係わる量としての画像中のエッジに関する量を求める。
【0156】
一方、液晶空間光変調素子21とフォトリフラクティブ空間光変調素子44のパラメータは、それぞれパターンの格子のピッチ及び幅、格子内の透過率もしくは位相であり、光源11のパラメータは光源11の強度である。
【0157】
パラメータ決定手段9としては、コンピュータ81内のソフトウェアでニューラルネットワークが実現されている。
【0158】
予め、数種類の厚さの標準サンプルを用意し、これらに対して最良な設定にした既存の微分干渉顕微鏡での像を記録し、これらをコンピュータ81内の画像解析手段8に入力する。
【0159】
次に、コントラスト、全体の明るさ及びむら、さらに画像中のエッジに関する量を解析しその平均値として設定された標準値を用いて、画像解析手段8で解析された量と各パラメータの関係が、ニューラルネットワーク内の学習により関数近似される。
【0160】
このニューラルネットワーク内で、近似された関数形を用いて各パラメータ値を決定し、これらを液晶空間光変調素子21、液晶空間光変調器45a及び光源11のコントローラにフィードバックする。
【0161】
具体的に本実施例の関数は、
xj =fj ″( u,v,w,μ)
yj =gj ″( u,v,w,μ)
z=hj ″( u,v,w,μ)
という形で表現される。
【0162】
ここで、f″,g″及びh″はコントラスト、解像度、全体の明るさ及びむらに係わる量の変更に関する、液晶空間光変調素子21、液晶空間光変調素子45a及び光源11の各パラメータjの関数であり、対物レンズの倍率毎に別途設定してある。
【0163】
ただし、xj 及びyj は、それぞれ、液晶空間光変調素子21及び液晶空間光変調素子45aに与えるパターンの格子のピッチ(j=0)、格子の幅(J=1)、格子211部あるいは441部の透過率(j=2)、格子212部あるいは442部の透過率(j=3)であり、zは光源の強度である。
【0164】
またu、v、w及びμは、それぞれ,画像解析手段8で解析したコントラスト、解像度に係わるエッジに関する量、全体の明るさ及びむらに係わる量である。
【0165】
ここで,yj はフォトリフラクテイブ空間光変調素子44ではなく、パラメータ決定手段9から直接情報が伝送される液晶空間光変調素子45aとしたが、両者のパラメータ間の関係は1対1に決まるので、全く問題ない。
【0166】
なお、GUIついては、特に、図示はしないが、画像解析手段8で解析したコントラスト、解像度に係わるエッジに関する量、全体の明るさ及びむらに係わる量が表示されている。
【0167】
また、ユーザがニューラルネットワークの関数設定を第1実施例と同様なバーとボタンによって、上述の解析した量の変更を指示すれば微妙に調節できるようになっている。
【0168】
さらに、各パラメータの設定値を読み出すあるいは一時記憶させるためのプリセットボタンやsaveボタン、それらの設定値を初期値に戻すためのリセットボタン等も設けられているものとする。
【0169】
上述のような第3実施例によれば、画像解析手段8及びパラメータ決定手段9により、上述の標準サンプルの範囲内における厚さの観察物体に対しは、自動的に最適なパラメータが設定され、非常に簡便に最適な観察が可能となる顕微鏡装置を実現することができる。
【0170】
(第4実施例)
図10は、本発明の第1の実施形態の第4実施例による汎用顕微鏡装置の構成を示すブロック図である。
【0171】
すなわち、本発明の第1の実施形態の第4実施例による汎用顕微鏡装置は、図8に示すように、前述した第1の実施形態の第1実施例と比較して、対物レンズ3の瞳面が対物レンズ3の鏡筒内に入っている点、画像解析手段8の解析項目、及びパラメータ決定手段9の部分が変更されているが、その他は同様の構成である。
【0172】
本実施例では、傾斜照明を用いたホフマンモジュレーションコントラスト観察と同様な観察方法の場合を示す。
【0173】
この場合には、照明変調用の液晶空間光変調素子21には図11の(a)に示すようなスリット状のパターンを表示する(図中、白抜き部分が透過率1の部分、黒塗り部分が透過率0の部分)。
【0174】
一方、瞳変調用の液晶空間光変調素子41では、図11の(b)に示すようなこのスリットと略平行な領域411、412及び413のそれぞれの領域毎に透過率の異なるパターンを表示する。
【0175】
標準の設定値は、領域411の透過率が0、領域412の透過率が0.15、領域413の透過率が1.00である。
【0176】
この変調により、コントラストが強調されて方向性のある立体像が観察可能となる。
【0177】
そして、第1実施例と同様な各構成部の作用により獲得された観察画像のデータは、画像解析手段8に送られる。
【0178】
この画像解析手段8は、第1実施例と同様に、コンピュータ81内のソフトウェアで実現されており、この画像データを用いて画像の画質に係わるコントラストと全体の光量を求め図12に示すようなGUI画面のバー1101及びボタン1102でそれぞれその値が表示される。
【0179】
一方、照明変調手段2の液晶空間光変調素子21のパラメータは、パターンのスリット幅、スリット部の透過率、スリットの位置及び角度である。
【0180】
また瞳変調手段4の液晶空間光変調素子41のパラメータは、パターンのそれぞれの領域幅と透過率である。
【0181】
本実施例のパラメータ決定手段9も同様にコンピュータ81のソフトウェアで実現されており、GUI画面上で表示される画像解析手段8で解析された量及びCRT71に表示される観察画像を観察者が見ながら、これらのパラメータを観察者が当該GUI画面を操作しながら決定するものである。
【0182】
このパラメータ決定手段9のGUI画面が図12に示されている。
【0183】
すなわち、液晶空間光変調素子21のパラメータのうち、パターンのスリット幅はGUI画面上のバー1103、スリット部の透過率は同バー1104、スリットの位置は同バー1105、さらに、スリットの角度は同バー1106の操作で、それぞれ、決定される。
【0184】
また、液晶空間光変調素子41のパラメータは、パターンそれぞれの領域a(図11の(b)中の411)、b(図11の(b)中の412)、c(図11の(b)中の413)における各領域毎の幅と透過率であり、GUI画面上のバー1107乃至1112の操作でそれぞれ決定される。
【0185】
これらの操作部は、いずれも第1実施例と同様に、図12に示すように、GUI画面上のバー1103乃至1112とそれらの各ボタン1103a乃至1112aとで構成され、各バー1103乃至1112に対する各ボタン1103a乃至1112aの相対的位置で、それぞれの値が定められる。
【0186】
本実施例のGUI画面では、さらに、液晶空間光変調素子41に表示するパターンをグラフィカルに表示する部分1113、既に設定された各パラメータの値を読み出すあるいは一時記憶させるためのプリセットボタン1114とsaveボタン1115、それらパラメータ値を初期値に戻すためのリセットボタン1116が付加されている。
【0187】
このパラメータ決定手段9で決定した値を液晶空間光変調素子21と液晶空間光変調素子41のコントローラにフィードバックし、第1実施例と同様に、観察者が、このパラメータでのCRT71に表示される観察画像とGUI画面に表示される画像解析手段8で解析された量を見ながらパラメータを変更する。
【0188】
そして、観察者が満足するまで上記の操作を繰り返せば、最適な観察画像が得られる。
【0189】
本実施例での、パラメータの判断は、人間が直接GUI画面でパラメータを設定するので、簡便さは、多少犠牲になるが、観察画像だけでは無く解析された客観的な量をもとに判断するので、最適な観察が可能となる。
【0190】
なお、本実施形態の各実施例では、忠実度に関連する尺度として、コントラストを示していたが、その他にも、例えば、ハローのノイズやスパイクノイズ、あるいはユーザが定めた特定のノイズパターン等のノイズ量を忠実度に関する尺度としてもよい。
【0191】
(第2の実施形態)
図13は、本発明の第2の実施形態による汎用顕微鏡装置の構成を示すブロック図である。
【0192】
すなわち、本発明の第2の実施形態による汎用顕微鏡装置は、図13に示すように、前述した第1の実施形態の対物レンズ3と結像レンズ5との間に、瞳伝送光学系10を設けることによって、対物レンズ3の瞳P1と共役な像面P2を新たに設け、通常の顕微鏡では多くの場合対物レンズの鏡筒の内部に入つている瞳面を外側に出して、瞳変調手段4の設置に関する機械的な制約を除けるようにしたものである。
【0193】
本実施形態におけるその他の構成及び作用効果は、前述した第1の実施形態と同様である。
【0194】
なお、この瞳伝送光学系10を複数挿入すれば、その数だけ対物レンズ3の瞳P1と共役な像面を新たに設けることができる。
【0195】
(第1実施例)
図14は、本発明の第2の実施形態の第1実施例による汎用顕微鏡装置の構成を示すブロック図である。
【0196】
本実施例は、図14に示すように、前述した第1の実施形態の第2実施例の構成の対物レンズ3と結像レンズ5との間に、瞳伝送光学系10として、正のパワーを持つレンズ系101及び102とで構成されるテレセントリック光学系100を設け、対物レンズ3の瞳面P1と共役な面P2を瞳伝送光学系10と結像レンズ5との間に設けた点と、対物レンズの瞳面P1ではなくこのP2面の近傍に瞳変調手段4としての反射型で電気アドレス型で強度変調と位相変調の両方が可能な液晶空間光変調素子43を配置した点が異なり、その他は第1の実施形態の第2実施例と同一に構成されている。
【0197】
すなわち、本実施例よると、図14に示すように、照明手段1の光源11のハロゲンランブで発生された光束は、第1の実施形態の第2実施例と同様に、照明レンズ14、透過型で電気アドレス型で強度変調型の液晶空間光変調素子21、照明レンズ15を経て強度変調された照明光として観察物体Obに入射し、さらにこの観察物体Obの情報を読み出して、対物レンズ3に入射し、その瞳面P1にそのフーリェ像を形成する。
【0198】
このP1のフーリェ像は、さらに、テレセントリック光学系100に入射される。
【0199】
このテレセントリック光学系100は、レンズ系101の後ろ側焦平面とレンズ102の前側焦平面をほぼ一致させ、さらに、レンズ系101の前側焦平面を対物レンズ3の瞳面P1とほぼ一致するように配置することにより、対物レンズ3のフーリェ像と共役な像がレンズ系102の後ろ側焦平面近傍に形成されるようになっている。
【0200】
この瞳と共役な画像が形成される位置P2の近傍に、強度と位相の両方の変調が可能な反射型の液晶空間光変調素子43を配置し、偏光ビームスプリッタ42を介して入射してくる光束に対して、ここで強度と位相の変調が加えられて反射される。
【0201】
ここで変調が加えられた光束は、偏光ビームスプリッタ42で反射され、その前側焦平面が液晶空間光変調素子43の変調面とほぼ一致するように配置された結像レンズ5に入射し、CCDカメラ61の撮像面にある結像レンズ5の後ろ側焦平面近傍に画像を結像する。
【0202】
このようにして本実施例でも、第1実施形態の第2実施例と同様に位相差顕微鏡を実現することができる。
【0203】
そして、本実施例におけるCCDカメラ61で撮像された結果の表示、画像解析手段8での観察画像の解析、及びパラメータ決定手段9でのパラメータの決定もすべて第1の実施形態の第2実施例と同様に行われる。
【0204】
本実施例では、テレセントリック光学系100により、通常の顕微鏡では多くの場合、対物レンズの鏡筒の内部に入っている瞳面を外側に出すようにしたので、瞳変調手段4の設置に関する機械的な制約を受けずに、より自由に汎用性の高い顕微鏡を実現できるようになる。
【0205】
また、本実施例におけるその他の効果は、第1の実施形態の第2実施例と同様である。
【0206】
(第2実施例)
図15は、本発明の第2の実施形態の第2実施例による汎用顕微鏡装置の構成を示すブロック図である。
【0207】
本実施例は、図15に示すように、これまでの他の実施例と異なり、物体からの反射光を観察する構成の顕微鏡装置である。
【0208】
すなわち、本実施例は、図15に示すように、前述した第1の実施形態の第3実施例と同様に、対物レンズ3の瞳面P1近傍に透過型で位相変調型で光アドレス型のフォトリフラクティブ空間光変調素子44を配置した点、同じく第1の実施形態の第3実施例と同様に、この瞳面P1近傍に配置されたフォトリフラクティブ空間光変調素子44に変調量を書き込むための強度変調型で透過型で電気アドレス型の液晶空間光変調素子45a、偏光ビームスプリッタ45b、結像レンズ45c、略コリメートな書込み光束45dを発生する書込み光源45eからなる瞳変調データ書込み手段45を配置した点、さらには照明手段内に無偏光ビームスプリッタ16を配した点、対物レンズの瞳面P1と共役な瞳面P2近傍に反射型で電気アドレス型で強度変調型の液晶空間光変調素子46を配した点が異なるが、後は前実施例と同一に構成している。
【0209】
本実施例によると、図15に示すように、照明手段1の光源11のハロゲンランブで発生された光束は、前実施例と同様に、照明レンズ14、透過型で電気アドレス型で強度変調型の液晶空間光変調素子21、照明レンズ15を経て強度変調された照明光として観察物体Obに入射されるが、その際、無偏光ビームスプリッタ16を用いてこの照明光を折り曲げた上で物体Obの上部から照射され、物体からの反射光として物体情報の乗った光束を透過させて対物レンズ3に入射される。
【0210】
この対物レンズ3に入射した光束は、対物レンズ3の瞳面P1にそのフーリェ像を作るが、その近傍に配置してある透過型で光書き込み型で位相変調型のフォトリフラクティブ空間光変調素子44により位相に関する変調が加えられる。
【0211】
このフォトリフラクテイブ空間光変調素子44での位相の変調量は、前述した第1の実施形態の第3実施例と同一の瞳変調データ書込み手段45により同様に行われる。
【0212】
さらに、前実施例と同一のテレセントリック光学系100により瞳面P1と共役な面P2が形成される。
【0213】
このP2面の近傍には、電気アドレス型で強度変調型の液晶空間光変調素子46が配置される。
【0214】
以降は、前実施例と同一の構成と作用である。
【0215】
なお、本実施例では、P1面近傍で位相の変調、P2面近傍で強度の変調が行われるが、P1面とP2面は共役なので、P2面近傍で位相と強度両方の変調を行った前実施例と同様な汎用性の高い変調が行われる。
【0216】
本実施例は、通常の顕微鏡では多くの場合、対物レンズの鏡筒の内部に入っている瞳面と、テレセントリック光学系100により新たに設けた当該瞳面と共役な面の双方に空間光変調器を設置して変調するようにしたので、スペースと機械的な制約を受ける対物レンズの鏡筒内部の瞳面P1だけでは十分な変調を行える空間光変調器の設置ができない場合でも、両者の協調により十分な変調ができるようになる。
【0217】
本実施例におけるその他の効果は、前実施例と同様である。
【0218】
(第3実施例)
図16は、本発明の第2の実施形態の第3実施例による汎用顕微鏡装置の構成を示すブロック図である。
【0219】
本実施例は、図16に示すように、前実施例の瞳面P1でのフォトリフラクティブ空間光変調素子44による位相変調をやめ、新たに新規のテレセントリック光学系110を付加し、P2と共役な面P3(つまりP1とも共役)を設け、そのP3面の近傍に反射型で電気アドレス型で位相変調型の液晶空間光変調素子47を設置している点、及びそれに伴なって無偏光ビームスプリッタ48を付加した点、そしてCCDカメラをCMOSカメラ62に変更した点が異なるが、あとは前実施例と同一の構成である。
【0220】
本実施例では、液晶空間光変調素子46までは、対物レンズ3の瞳面P1での変調が無いだけであとは、第2の実施形態の第2実施例と同一の構成及び作用である。
【0221】
そして、液晶空間光変調素子46で反射され強度変調の加えられた光束は、偏光ビームスプリッタ42で反射され、二つ目のテレセントリック光学系110に入射する。
【0222】
このテレセントリック光学系110も二つの正のパワーを持つレンズ系111、112で構成され、レンズ系111の後ろ側焦平面とレンズ系112の前側焦平面をほぼ一致させ、さらにレンズ系111の前側焦平面を瞳面P1と共役な面P2とほぼ一致するように配置することにより、P2面と共役な像がレンズ系112の後ろ側焦平面に形成される。
【0223】
このP3面の近傍には、反射型で電気アドレス型で位相変調型の液晶空間光変調素子47が配置されている。
【0224】
この液晶空間光変調素子47では、液晶空間光変調素子46により強度変調が加えられた光束に、さらに、位相の変調を加えて反射させる。
【0225】
この反射された光束は、無偏光ビームスプリッタ48でさらに反射され、結像レンズ5を経て、その後ろ側焦平面近傍に配置されているCMOSカメラ62で観察画像として撮像される。
【0226】
以降は、再び、前実施例と同一に構成され、作用も同一である。
【0227】
本実施例では、2つのテレセントリック光学系100,110により対物レンズの瞳面と共役な面を2つ作ることで、瞳変調手段4の設置に関する機械的な制約を受けずに、より自由に汎用性の高い顕微鏡を実現できるようになる。
【0228】
ただし、光学系自体は、他の実施例のものに比べて多少大きくなる。
【0229】
本実施例におけるその他の効果は、前述した第2の実施形態の第1実施例と同様である。
【0230】
(第3の実施形態)
図17の(a)は、本発明の第3の実施形態による顕微鏡装置の構成を示すブロック図である。
【0231】
図17の(a)に示すように、第3実施形態の顕微鏡装置は、照明光変調手段を含む照明手段1、対物レンズと結像レンズからなる像拡大光学系2Aと、像伝送光学系3Aと、瞳変調手段4である反射型瞳変調手段4Aと、変調された画像を撮像する撮像手段5Aと、撮像手段5Aで撮像された画像を表示する表示手段6Aと、撮像手段5Aで撮像された画像データをもとに最適な画質となるように瞳変調手段4の変調量を決定し、この変調量をフィードバックするための画像解析手段7A及びパラメータ決定手段8Aから構成されている。
【0232】
照明手段1は、光源10Aと、コレクタレンズ11Aと、絞り12Aと、開口12Bと、コンデンサレンズ13Aとで構成されている。
【0233】
コレクタレンズ11Aは、その前側焦平面が光源位置にほぼ一致するように配置されており、光源10Aで発生した光束は、コレクタレンズ11Aに入射して、このコレクタレンズ11Aの後側焦平面F0近傍に配置された絞り12Aに集光する。
【0234】
この絞り12Aの面近傍には図17の(b)に示すような開口12Bが配置されており、この開口12Bを透過した光束は、その前側焦平面が開口12Bとほぼ一致するように配置されたコンデンサレンズ13Aを経由して観察物体Obに入射する。
【0235】
なお、ここではリング状の開口12Bを用いたが、当然その形状はどんなものを用いても良い。
【0236】
像拡大光学系2Aは、対物レンズ20と結像レンズ21Aによって構成されており、観察物体Obの拡大像を形成する。
【0237】
参照符号F1は、対物レンズ20の瞳面である。
【0238】
このとき、コンデンサレンズ13Aの後側焦平面R1と、対物レンズ20の前側焦平面がほぼ一致するように配置されることにより、コンデンサレンズ13Aの前側焦平面F0は対物レンズ20の瞳面F1と共役の関係である。
【0239】
よって、対物レンズ20の瞳面F1には、ほぼ開口12Bの像が形成されている。
【0240】
さらに、対物レンズ20の瞳面F1と結像レンズ21Aの前側焦平面とが一致するように配置されていることにより、結像レンズ21Aの後側焦平面R2近傍に観察物体Obの拡大像が結像される。
【0241】
ここでは、観察物体Obが拡大される場合を述べたが、当然、対物レンズ20と結像レンズ21Aの組み合わせによっては、等倍像もしくは縮小像を形成することもある。
【0242】
この拡大像の光束は、次に像伝送光学系3Aに入射する。
【0243】
この像伝送光学系3Aはミラー30及びリレーレンズ31で構成され、図17の(a)に示すようにリレーレンズ31の前側焦平面は、結像レンズ21の後側焦平面R2と一致するように配置されている。
【0244】
したがって、リレーレンズ31の後側焦平面F2は対物レンズの瞳面と共役な関係となり、瞳の像が結像される。
【0245】
この瞳が伝送された面F2に反射瞳変調手段4Aの反射面がほぼ一致するように配置されている。
【0246】
反射型瞳変調手段4Aで反射した光束は、再びリレーレンズ31に入射し、その後側焦平面R3近傍に瞳で変調された画像を形成する。
【0247】
反射型瞳変調手段4Aは反射型の光書き込み型空間光変調器(以下、反射型変調器とする)40で構成される。
【0248】
図18は、反射型変調器40の構造について示す図である。
【0249】
この反射型変調器40は、図18に示すように、書き込み光生成部と、空間光変調部とで構成される。
【0250】
書き込み光生成部は、バックライト4001と、第1の液晶4002、光学系4003で構成されており、外部からの画像情報を第1の液晶4002で表示し、その情報をバックライト4001の光で読み出す。
【0251】
第1の液晶4002の情報を読み出した光束は、光学系4003を透過して空間光変調部の光伝導体層4006にその情報を書き込む。
【0252】
空間光変調部は、ガラス基板4004及び4012、透明電極4005及び4011、光伝導体層4006、遮光層4007、誘電体反射膜4008、液晶配向膜4009及び液晶4010で構成されている。
【0253】
光伝導体層4006に書き込まれた情報をもとに読み出し光の振幅及び位相の変調を行う(空間光変調部の詳細については「”光情報処理”辻内順平,一岡芳樹,峯本工,オーム社」参照)。
【0254】
反射型光変調器40では振幅変調が行われ、図示していないコントローラとドライバからの信号によって、入射する光束に対して所望の位置の振幅変調を行い反射する。
【0255】
図19は、ミラー30の機能を説明するために示す図である。
【0256】
ここで、図19に示すように、ミラー30から入射する光束は、リレーレンズ31の中心軸cを光軸とするのではなく、中心軸cから距離ac離れた軸aを光軸とする。
【0257】
反射型光変調器40で反射される光束も、リレーレンズ31の中心軸cを光軸とするのではなく、cからaと反対側に距離bc離れた軸bを光軸とする。
【0258】
ここで、ミラー30とリレーレンズ31との距離をeとし、ミラー30においての光束半径をRa、反射型光変調器40で反射した反射光がリレーレンズ31からe進んだ位置での光束半径をRbとすると、
ac+bc>Ra+Rb …(1)
が成り立つようにする。
【0259】
こうすることにより、反射型光変調器40からの反射光がミラー30に戻らないようになり、戻り光による像の劣化や光量損失を回避できる。
【0260】
なお、ここではミラー30を入射光側に配置しているが、反射光側に配置しても同様の効果が得られる。
【0261】
撮像手段5Aは撮像素子50で構成され、変調された像の獲得を行う。
【0262】
なお、設置に関する機械的な制約を除けるため、もしくは像の拡大縮小を行うために、撮像素子50の前面に像伝送光学系3Aとしてリレーレンズを追加しても良い。
【0263】
撮像手段5Aで獲得された観察画像は、一方では、表示手段6Aに送られ、観察者が直接観察画像を観察することが可能となる。
【0264】
また、撮像手段5Aで獲得された観察画像は、もう一方では、画像解析手段7Aに送られ、観察画像の画像解析が行われる。
【0265】
この画像解析によって得られた解析データは、パラメータ決定手段8Aに送られる。
【0266】
パラメータ決定手段8Aは、解析データをもとに観察画像が最適な画質になるように反射型瞳変調手段4Aの変調量を決定し、これらに決定した変調量をフィードバックする。
【0267】
反射型瞳変調手段4Aでは、フィードバックされた変調量に基づいて変調量を変更する。
【0268】
上述の処理を順次繰り返し行うことにより、観察物体の厚さ、構造、吸収等種々の物理量の異なる様々な観察物体に対して、同一の構成で機械的な部材等の交換や調整等無しに、種々の観察方法にて最適な観察が可能となる。
【0269】
特に、画像解析手段7A及びパラメータ決定手段8Aを用いることにより、人間の個人差や経験の有無によらず非常に簡便に最適な観察が可能となる。
【0270】
反射型瞳変調手段4Aの変調は連続的な値で行われるため、従来の固定式あるいは部材交換式の顕微鏡に比べて細かな変調量の設定が可能であり、より広範な観察物体の最適観察が可能となる。
【0271】
以上の構成により、課題で述べた回折光を回避でき、変調を行っても良好な画像を獲得する顕微鏡が実現できる。
【0272】
(第1実施例)
図20の(a)は、本発明の第3の実施形態の第1実施例による顕微鏡装置の構成を示すブロック図である。
【0273】
この第1実施例による顕微鏡装置は、光源100としてのハロゲンランプ、コレクタレンズ110A、絞り120、リング状の開口120R及び焦点距離30mmのコンデンサレンズ130からなる照明手段1、倍率が40倍でNAが0.85で焦点距離が5mmの対物レンズ200と焦点距離が200mmの結像レンズ210からなる像拡大光学系2A、ミラー300と焦点距離が200mmのリレーレンズ310からなる像伝送光学系3A、反射型瞳変調手段4Aとして表示領域が直径18mmで反射型で光書き込み型で振幅変調型の液晶空間光変調素子400、撮像手段5AとしてのCCDカメラ500及び図示していない画像解析手段7A及びパラメータ決定手段8Aから構成されている。
【0274】
光源100からの光束は、その前側焦平面が光源位置にほぼ一致するように配置されたコレクタレンズ110Aを透過し、このコレクタレンズ110Aの後側焦平面F0近傍に配置された絞り120に集光する。
【0275】
この絞り120の面近傍には図20の(b)に示すようなリング状の開口120Rが配置されており、リング状の開口120Rを透過した光束がコンデンサレンズ130を経由して観察物体Obに入射する。
【0276】
観察物体Obを通過した光束は、対物レンズ200に入射する。
【0277】
参照符号F1は、対物レンズ200の瞳面である。
【0278】
このとき、コンデンサレンズ130の後側焦平面と、対物レンズ200の前側焦平面とがほぼ一致するように配置されることにより、コンデンサレンズ130の前側焦平面F0は対物レンズ200の瞳面F1と共役の関係となる。
【0279】
よって、対物レンズ200の瞳面F1には、ほぼ開口120Rの形状である瞳像が形成されている。
【0280】
さらに、対物レンズ200の瞳面F1と結像レンズ210の前側焦平面が一致するように配置されているので、結像レンズ210の後側焦平面近傍に観察物体Obの拡大像が結像される。
【0281】
この光束はさらにミラー300で反射され、ミラー300で反射された光束は、リレーレンズ310を透過し、その後側焦平面F2に瞳像が結像される。
【0282】
この後側焦平面F2の近傍には、反射型変調手段4として液晶空間光変調素子400が配置してある。
【0283】
この液晶空間光変調素子400は、図示していないコントローラとドライバからの信号によって、入射する光束に対して所望の位置の振幅変調を行い入射するときとは異なる方向に反射する。
【0284】
この液晶空間光変調素子400によって変調され反射された光束は、液晶空間光変調素子400に入射する際の光軸とは位置的に離れた光軸でリレーレンズ310を再び透過し、その後側焦平面に瞳変調が行われた画像を結像する。
【0285】
その結像面にはCCDカメラ500が配置されており、このCCDカメラ500でその情報を獲得する。
【0286】
CCDカメラ500で獲得された情報は、画像解析手段7Aに伝送され、コントラストや全体の光量や鮮鋭度等の解析が行なわれる。
【0287】
この解析結果をもとに、パラメータ決定手段8Aで液晶空間光変調素子400の制御に必要なパラメータの決定が行なわれ、決定されたパラメータによって液晶空間光変調素子400を制御する。
【0288】
本実施例では、変調の一例として暗視野顕微鏡と同様の観察方法の場合について示している。
【0289】
この場合、液晶空間光変調素子400では、観察物体Obが無い場合には、図21の(a)に示すリング状の開口120Rのパターンに対して相似のパターンが結像するが、光束が結像している部分は透過率が0でその他の部分は透過率が1となるように図21の(b)に示すようなリング状のパターンを表示する。
【0290】
この変調により、観察物体Obの低周波数成分がカットされ、観察物体Obで散乱される高周波数成分のみが透過するので、通常の暗視野顕微鏡と同様の処理が可能となる。
【0291】
従って、本実施例では、パラメータ決定手段8Aで決定する液晶空間光変調素子400を制御するパラメータとしては、リング状の開口の内側と外側の半径と、リングでの透過率となる。
【0292】
これらのパラメータを画像解析手段7Aとパラメータ決定手段8Aとを用いてフィードバックを行うことにより、種々の観察物体に対しても常に最適な画像を獲得することができる。
【0293】
(第2実施例)
図22の(a)は、本発明の第3の実施形態の第2実施例による顕微鏡装置の構成を示すブロック図である。
【0294】
この第2実施例による顕微鏡装置は、第3の実施形態の第1実施例による顕微鏡装置と比較して異なる点は、照明手段1にケーラ照明を用い、さらに偏光子140と、対物レンズの瞳面と共役な面に瞳変調手段4として新たに反射型瞳変調手段4Aと、像伝送光学系3Aとして第2のリレーレンズ311と、第3のリレーレンズ312と、第4のリレーレンズ313と、表示手段6AとしてのCRT600が加わったところである。
【0295】
この第2実施例による顕微鏡装置は、光源100としてLEDアレイ、コレクタレンズ110A、絞り120、リング状の開口120R、焦点距離が40mmのコンデンサレンズ130及び偏光子140からなる照明手段1、倍率が20倍でNAが0.7で焦点距離が10mmの対物レンズ210と焦点距離が200mmの結像レンズ210からなる像拡大光学系2A、ミラー300、偏光ビームスプリッタ301、焦点距離が200mmのリレーレンズ310、焦点距離が200mmの第2のリレーレンズ311、焦点距離が200mmの第3のリレーレンズ312、焦点距離が100mmの第4のリレーレンズ313からなる像伝送光学系3A、反射型瞳変調手段4Aとして表示領域が直径16mmで反射型で光書き込み型で位相変調型の第1の液晶空間光変調素子403a及び表示領域が直径20mmで反射型で光書き込み型で反射時に偏光方向が回転する第2の液晶空間光変調素子403bと、撮像手段5AとしてのCCDカメラ500と、表示手段6AとしてのCRT600と、画像解析手段7A及びパラメータ決定手段8Aとしてのコンピュータ700とで構成されている。
【0296】
光源100からの光束は、偏光ビームスプリッタ301に偏光ビームスプリッタ301の反射面に対してP偏光で入射するように偏光子140で偏光方向を変化させ、その前側焦平面が光源位置にほぼ一致するように配置されたコレクタレンズ110Aを透過して絞り120に集光する。
【0297】
この絞り120の面近傍には図22の(b)に示すようなリング状の開口120Rが配置されており、このリング状の開口120Rを透過した光束がコンデンサレンズ130を経由して観察物体Obに入射する。
【0298】
観察物体Obに入射した光束は、観察物体Obの情報を読み出し、対物レンズ200に入射する。
【0299】
このとき、コンデンサレンズ130の後側焦平面と、対物レンズ200の前側焦平面がほぼ一致するように配置することにより、コンデンサレンズ130の前側焦平面F0は対物レンズ200の瞳面F1と共役の関係であり、対物レンズ200の瞳面F1と結像レンズ210の前側焦平面が一致するように配置されているので、対物レンズ200に入射した光束は、対物レンズ200の瞳面F1に観察物体Obの瞳像を形成し、さらに、結像レンズ210によって結像する。
【0300】
結像レンズ210の後側焦平面と、リレーレンズ310の前側焦平面がほぼ一致するように配置されていることにより、リレーレンズ310の後側焦平面F2は対物レンズ200の瞳面F1と共役の関係であり、結像レンズ210によって結像した光束はミラー300で反射した後、リレーレンズ310の瞳面F2近傍に瞳像を形成する。
【0301】
リレーレンズ310の瞳面F1近傍には第1の液晶空間光変調素子403aが配置されており、この第1の液晶空間光変調素子403aは、図示していないコントローラとドライバからの信号によって、観察物体Obの瞳像に対して所望の位置の位相の変調を行い反射する。
【0302】
第1の液晶空間光変調素子403aで変調され反射された光束は、第1の液晶空間光変調素子403aに入射する際の光軸とは位置的に離れた光軸を使って再びリレーレンズ310入射して結像する。
【0303】
リレーレンズ310で結像した光束は、偏光子140で偏光方向がP偏光になっているために偏光ビームスプリッター301を透過する。
【0304】
第1の液晶空間光変調素子403aと反対側にあるリレーレンズ310の後側焦平面と、第2のリレーレンズ311の前側焦平面とがほぼ一致するように配置されていることにより、第2のリレーレンズ311の後側焦平面F3は対物レンズ200の瞳面F1と共役の関係であり、偏光ビームスプリッター301を透過した光束は、第2のリレーレンズ311の瞳面F3に瞳像を形成する。
【0305】
瞳面F3の近傍には、第2の液晶空間光変調素子403bが配置されており、この第2の液晶空間光変調素子403bは図示していないコントローラとドライバからの信号によって、観察物体Obの瞳像に対して所望の位置の偏光の方向の変調を行い反射する。
【0306】
第2の液晶空間光変調素子403bで変調された光束は、再び、第2のリレーレンズ311に入射して偏光ビームスプリッタ301で反射される。
【0307】
このとき、偏光ビームスプリッタ301の反射面に対してS偏光の光束だけが反射されるので、第2の液晶空間光変調素子403bで偏光方向の変調を行うことで振幅を変調している。
【0308】
従って、偏光ビームスプリッタ301で反射された光束は振幅が変調されており、次に第3のリレーレンズ312と第4のリレーレンズ313によって伝送されてCCDカメラ500の撮像面に結像し、CCDカメラ500でその情報を獲得する。
【0309】
この第2実施例では、一例として、位相差顕微鏡と同様の処理を行う場合を示している。
【0310】
この場合、第1の液晶空間光変調素子403aでは、観察物体Obが無い場合には、図23の(a)に示すリング状の開口120Rのパターンに対して相似のパターンが結像するが、図23の(b)に示すように、光束が結像する部分(図の斜線部分)の透過率を若干低く、その他の部分(図の白色部分)の透過率が1となるように第1の液晶空間光変調素子403aで変調を行い、さらに第2の液晶空間光変調素子403bでは、図23の(c)に示すように、第2の液晶空間光変調素子403bに結像した部分と対応する部分(図の斜線部分)の位相の変調を行う。
【0311】
CCDカメラ500で獲得された画像情報は、一方では表示手段6AであるCRT600に送られ、観察者が直接観察画像を観察することが可能となる。
【0312】
また、CCDカメラ500で獲得された画像情報は、もう一方では、コンピュータ700中の図示していないフレームメモリ付きの画像処理ボードに送られたのち、ディジタルデータに変換され、画像解析手段7Aに送られる。
【0313】
画像解析手段7Aは、このコンピュータ700内のソフトウエアと画像処理ボードで実現されており、この画像データを用いて画像の画質に係わる物理量を解析する。
【0314】
本実施例では、忠実度(fidelity)に係わる量としてのコントラストと全体光量とハローの割合を求める。
【0315】
一方、第1の液晶空間光変調素子403aと第2液晶空間光変調素子403bのパラメータに共通する部分は、それぞれパターンのリング径、リング幅、リング内の透過率、リング外の透過率であり、第1の液晶空間光変調素子403aにはさらにリング内外の位相が加わる。
【0316】
それぞれのパラメータの値を、コンピュータ700のソフトウエアで実現されているパラメータ決定手段8Aで、画像解析手段7Aで解析された量(本実施例では、コントラストと全体光量とハローの割合)を変数とする所定の関数を設定して決定し、決定したパラメータの値を反射型瞳変調手段4Aのコントローラにフィードバックする。
【0317】
具体的に本実施例の関数は、
に設定されている。
【0318】
それぞれ、第1の液晶空間光変調素子403aと第2の液晶空間光変調素子403bに与えるパターンのリング径(j=0)、リング幅(j=1)、リング内の透過率(j=2)、リング外の透過率(j=3)、第1の液晶空間光変調素子403aではさらにリング内の位相(j=4)及びリング外の位相(j=5)であり、添え字のiは更新の回数を示している。
【0319】
また、ui 、vi 及びwi は、それぞれ、画像解析手段7Aで解析したコントラスト、全体光量及びハローの割合である。
【0320】
また、u0 、v0 及びw0 、それぞれの標準値もしくはユーザによる設定値であり、添え字のiは同様に更新の回数を示している。
【0321】
この標準値とは、数種類の標準サンプルを用意し、サンプルに対して最良な設定にした既存の位相差顕微鏡での像を記録し、これらをコンピュータ700内の画像解析手段7Aに入力してコントラスト、全体の明るさ及びハローの割合を解析しその平均値として予め設定された値である。
【0322】
また、この標準値については、ユーザが別途設定することも可能である。
【0323】
なお、fj ′及びgj ′は、それぞれ、コントラスト及び全体光量の変更に関する各パタメータjの関数であり、対物レンズの倍率毎に別途設定してある。
【0324】
さらに、ξ及びζは、それぞれ、関数に作用させる係数であり、更新回数に応じて減少させる。
【0325】
そして、最初の立ち上げ時には、上述の各パラメータは初期値に設定されている。
【0326】
図示しないGUIより、更新回数の上限を入力すれば、後は画像解析手段7A及びパラメータ決定手段8Aにより、上述の様に処理結果の解析とパラメータの決定が自動的に行われ画像の高画質化が行われる。
【0327】
なお、図示していないGUIには、各パラメータの値を読み出すかまたは一時記憶させるためのプリセット及びsaveボタンと、画像解析手段7Aで解析されたコントラストと全体光量とハローの割合とを表示するための表示部が設けられている。
【0328】
上述の実施例によれば、広範囲な種々の観察対象に対して、簡便かつ正確に最適な画像の観察が可能となる顕微鏡装置を実現することができる。
【0329】
また、本実施例では、瞳で位相と振幅の両方の変調が可能であり、本実施例の位相差顕微鏡に止まらず、基本的には非常に汎用度の高い種々の観察方法に対応可能な構成である。
【0330】
(第3実施例)
図24の(a)は、本発明の第3の実施形態の第3実施例による顕微鏡装置の構成を示すブロック図である。
【0331】
この第3実施例による顕微鏡装置は、第3の実施形態の第2実施例の光学系部分のそれと比較し、瞳変調手段4である第2の液晶空間光変調素子への入射角が垂直でない構成である点が異なる。
【0332】
この第3実施例による顕微鏡装置は、光源100としてのメタルハライドランプ、コレクタレンズ110A、絞り120、スリット状の開口120S及び焦点距離が20mmのコンデンサレンズ130からなる照明手段1、像拡大光学系2Aとして倍率が60倍でNAが0.9で焦点距離が3.3mmの対物レンズ200と、焦点距離が200mmの結像レンズ210、ミラー300、焦点距離が200mmのリレーレンズ310、焦点距離が200mmの第2のリレーレンズ311、焦点距離が200mmの第3のリレーレンズ312、焦点距離が50mmの第4のリレーレンズ313からなる像伝送光学系3A、反射型瞳変調手段4Aとして表示領域の直径が10mmで反射型で光書き込み型で位相変調型の第1の液晶空間光変調素子402a及び表示領域の直径が10mmで反射型で光書き込み型で振幅変調型の第2の液晶空間光変調素子402bと、撮像手段5AとしてのCCDカメラ500と、図示していない画像解析手段7Aとパラメータ決定手段8Aから構成されている。
【0333】
光源100からの光束は、コレクタレンズ110Aに入射した後、絞り120の近傍に配置されているコレクタレンズ110Aに対して光源100の像を等倍で結像する。
【0334】
ここで、絞り120の面近傍には、図24の(b)に示すようなスリット状の開口120Sが配置されており、このスリット状の開口120Sを透過した光束がコンデンサレンズ130を経由して観察物体Obに入射する。
【0335】
観察物体Obに入射した光束は、観察物体Obの情報を読み出し、対物レンズ200に入射する。
【0336】
このとき、コンデンサレンズ130の後側焦平面と、対物レンズ200の前側焦平面がほぼ一致するように配置するので、コンデンサレンズ130の前側焦平面F0は対物レンズ200の瞳面F1と共役の関係となる。
【0337】
対物レンズ200の瞳面F1と結像レンズ210の前側焦平面が一致するように配置されており、対物レンズ200に入射した光束は、対物レンズ200の瞳面F1に観察物体Obの瞳像を形成し、さらに、結像レンズ210によって結像する。
【0338】
結像レンズ210の後側焦平面と、リレーレンズ310の前側焦平面とがほぼ一致するように配置されていることにより、リレーレンズ310の後側焦平面F2は対物レンズ200の瞳面F1と共役の関係であり、結像レンズ210によって結像した光束は、リレーレンズ310の後側焦平面F2の近傍に瞳像を形成する。
【0339】
リレーレンズ310の瞳面F1近傍には第1の液晶空間光変調素子402aが配置されており、この第1の液晶空間光変調素子402aは、図示していないコントローラとドライバからの信号によって、観察物体Obの瞳像に対して所望の位置の位相の変調を行い反射する。
【0340】
第1の液晶空間光変調素子402aで変調され反射された光束は、この第1の液晶空間光変調素子402aに入射する際の光軸とは位置的に離れた光軸を使って再びリレーレンズ310に入射して結像し、ミラー300で反射される。
【0341】
第1の液晶空間光変調素子402aと反対側にあるリレーレンズ310の後側焦平面と、第2のリレーレンズ311の前側焦平面がほぼ一致するように配置されているので、第2のリレーレンズ311の後側焦平面である瞳面F3は対物レンズ200の瞳面F1と共役の関係であり、ミラー300で反射された光束は、第2のリレーレンズ311に入射して、第2のリレーレンズ311の瞳面F3にその瞳像を形成する。
【0342】
第2のリレーレンズ311の瞳面F3の近傍には第2の液晶空間光変調素子402bが配置されており、この第2の液晶空間光変調素子402bは、図示していないコントローラとドライバからの信号によって、観察物体Obの瞳像に対して所望の位置の振幅の変調を行い反射する。
【0343】
第2の液晶空間光変調素子402bで変調され反射された光束は、この第2の液晶空間光変調素子402bに入射する際の光軸とは位置的に離れた光軸を使って再び第2のリレーレンズ311を経由して結像する。
【0344】
第2のリレーレンズ311で結像した光束は、第3のリレーレンズ312と第4のリレーレンズ313とによって伝送された後、CCDカメラ500の撮像面に結像し、CCDカメラ500でその情報を獲得する。
【0345】
CCDカメラ500で獲得された情報は、画像解析手段7Aに伝送され、コントラストや全体の光量や鮮鋭度等の解析が行なわれる。
【0346】
この解析結果をもとに、パラメータ決定手段8Aで液晶空間光変調素子402a及び402bの制御に必要なパラメータの決定が行なわれ、決定されたパラメータによって液晶空間光変調素子402a及び402bを制御する。
【0347】
本実施例では傾斜照明を用いたホフマンモジュレーションコントラスト観察と同様な観察方法の場合を示す。
【0348】
この場合、スリット状の開口120Sは、図25の(a)に示すようなパターンを配置する。
【0349】
ここで、白部分は透過率1の部分を表しており、黒部分は透過率0の部分を表している。
【0350】
第2の液晶空間光変調素子402bには、観察物体Obが無い場合にはスリット状の開口120Sのパターンと相似のパターンが結像し、第2の液晶空間光変調素子402bでは、図25の(b)に示すようなこのスリットと略平行な402b(1)、402b(2)及び402b(3)のそれぞれの領域毎に透過率の異なるパターンを表示する。
【0351】
ここで、標準の設定値は領域402b(1)の透過率が0、領域402b(2)の透過率が0.15、領域402b(3)の透過率が1である。
【0352】
一方、第1の液晶空間光変調素子402aは、500×500ピクセルに分割されており、個々のピクセルの位相を変調することによってレンズ群の収差を補正する。
【0353】
従って、液晶空間光変調素子402a及び402bでの変調に必要なパラメータとしては、液晶空間光変調素子402bでは、領域402b(1)、領域402b(2)、領域402b(3)の幅及びそれらの透過率となり、液晶空間光変調素子402aでは、各ピクセルでの位相量となる。
【0354】
これらのパラメータが画像解析手段7Aのデータをもとにパラメータ決定手段8Aで決定され、フィードバックが行われることにより、種々の観察物体に対しても常に最適な画像を獲得することができる。
【0355】
これらの変調により、コントラストが強調され、方向性のある立体像が観察可能となる。
【0356】
これまでの実施形態及び実施例では、照明光変調手段2及び瞳変調手段4を、液晶空間光変調素子及びフォトリフラクティブ空間光変調素子を用いたものを示したが、これに限らずバクテリオロドプシン等の有機系の空間光変調素子、フォトクロミック等の空間光変調素子あるいは多重量子井戸等の半導体系の空間光変調素子等や電気信号によって形状を変化させるミラー等でも、何等の制約を受けずに種々の空間光変調素子を使用することができる。
【0357】
また、変調のパターンについても実施例中で示した以外に、同径方向のパターンや同心円パターンと同径方向パターンの組み合わせ等あらゆるパターンの表示が可能である。
【0358】
また、照明手段では、熱線除去フィルタ、色フィルタ、ニュートラル・デンシティ・フィルタ等のフィルタ等、装置構成上、それらを設置することにより効果が発揮できるものもあるが、当業者にはその効果が既知なものは省いている。
【0359】
また、画像解析手段8及びパラメータ決定手段9としては、コンピュータ内のソフトウェアで実現する場合を示したが、電子回路で実現したり、ゲートアレイで実現したりしてもよいし、画像処理装置やアクセラレータ等と組合わせて高速化を図るようにしてもよい。
【0360】
また、画像解析手段8の解像度の判断に用いた空間周波数成分の解析等は、途中の光束をビームスプリッタで取り出した結果を用いてもよいし、さらに、光情報処理で解析した結果を用るようにしてもよい。
【0361】
さらに、瞳面での変調方法についても、各実施例で示した他にエッジ強調、空間周波数フィルタ、モフォロジー処理などの種々の画像処理や、レンズ系での収差補正を始めとする波面制御等に関しても同様の構成で実現することができるのは明らかである。
【0362】
また、これには、勿論相関演算等も適用可能である。
【0363】
また、瞳面及び瞳と共役な面が結像レンズの前側焦平面とほぼ一致した配置について示したが、結像レンズの前側焦平面が瞳面あるいは瞳と共役な面と一致しなくとも、結像レンズの結像面では同様の効果が得られる。
【0364】
【発明の効果】
従って、以上説明したように、本発明によれば、広範囲な種々の観察対象に対して、簡便かつ正確に高画質の最適な画像が得られる汎用性を有する顕微鏡装置としての顕微鏡を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1の実施形態による顕微鏡装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、本発明の第1の実施形態の第1実施例による汎用顕微鏡装置の構成を示すブロック図である。
【図3】図3の(a)は、図2の照明変調用の液晶空間光変調素子21に表示されるリング状のパターンを示す図であり、図3の(b)は、図2の瞳変調用の液晶空間光変調素子41に表示されるリング状のパターンを示す図である。
【図4】図4は、図2の表示手段としてのCRT71に表示されるグラフィカル・ユーザ・インタフェイス(GUI)画面を示す図である。
【図5】図5は、本発明の第1の実施形態の第2実施例による汎用顕微鏡装置の構成を示すブロック図である。
【図6】図6は、図5の瞳変調用の液晶空間光変調素子43の具体例として強度変調部431と、位相変調部432を備えた構成を示す図である。
【図7】図7の(a)は、図5の照明変調用の液晶空間光変調素子21に表示されるリング状のパターンを示す図であり、図7の(b)は、図5の瞳変調用の液晶空間光変調素子43の強度変調部431で強度変調されるリング状のパターンを示す図であり、図7の(c)は、図5の瞳変調用の液晶空間光変調素子43の位相変調部432で位相変調されるリング状のパターンを示す図である。
【図8】図8は、本発明の第1の実施形態の第3実施例による汎用顕微鏡装置の構成を示すブロック図である。
【図9】図9の(a)は、照明変調用の液晶空間光変調素子21に表示される第1の格子部分211と第2の格子部分212との繰り返しからなる格子状のパターンを示す図であり、図9の(b)は瞳変調用のフォトリフラクティブ空間光変調素子44で位相差が0とπの繰り返しからなる格子状に変調されるパターンを示す図である。
【図10】図10は、本発明の第1の実施形態の第4実施例による汎用顕微鏡装置の構成を示すブロック図である。
【図11】図11の(a)は、図10の照明変調用の液晶空間光変調素子21に表示されるスリット状のパターンを示す図であり、図11の(b)は、図10の瞳変調用の液晶空間光変調素子41に表示されるスリットと略平行な領域411、412及び413のそれぞれの領域毎に透過率の異なるパターンを示す図である。
【図12】図12は、図10の表示手段としてのCRT71に表示されるグラフィカル・ユーザ・インタフェイス(GUI)画面を示す図である。
【図13】図13は、本発明の第2の実施形態による汎用顕微鏡装置の構成を示すブロック図である。
【図14】図14は、本発明の第2の実施形態の第1実施例による汎用顕微鏡装置の構成を示すブロック図である。
【図15】図15は、本発明の第2の実施形態の第2実施例による汎用顕微鏡装置の構成を示すブロック図である。
【図16】図16は、本発明の第2の実施形態の第3実施例による汎用顕微鏡装置の構成を示すブロック図である。
【図17】図17の(a)は、本発明の第3の実施形態による顕微鏡装置の構成を示すブロック図であり、図17の(b)は、図17の(a)の絞り12Aの面近傍に配置される開口12Bの形状を示す図である。
【図18】図18は、図17の(a)の反射型変調器40の構造を示す図である。
【図19】図19は、図17の(a)のミラー30の機能を示す図である。
【図20】図20の(a)は、本発明の第3の実施形態の第1実施例による顕微鏡装置の構成を示すブロック図であり、図20の(b)は、図20の(a)の絞り120の面近傍に配置されるリング状の開口120Rの形状を示す図である。
【図21】図21は、図20の(a)の液晶空間光変調素子400に表示されるパターンを示す図である。
【図22】図22の(a)は、本発明の第3の実施形態の第2実施例による顕微鏡装置の構成を示すブロック図であり、図22の(b)は、図22の(a)の絞り120の面近傍に配置されるリング状の開口120Rの形状を示す図である。
【図23】図23は、図22の(a)の第1の液晶空間光変調素子403a及び第2の液晶空間光変調素子403bに表示されるパターンを示す図である。
【図24】図24の(a)は、本発明の第3の実施形態の第3実施例による顕微鏡装置の構成を示すブロック図であり、図24の(b)は、図24の(a)の絞り120の面近傍に配置されるリング状の開口120Sの形状を示す図である。
【図25】図25は、図24の(a)の第2の液晶空間光変調素子402bに表示されるパターンを示す図である。
【図26】図26は、従来の位相差顕微鏡の概略構成を示す図である。
【符号の説明】
1…照明手段、
2…照明光変調手段、
2A…像拡大光学系、
3、20、200…対物レンズ、
3A…像伝送光学系、
4…瞳変調手段、
4A…反射型瞳変調手段
5、21A、210…結像レンズ、
5A、6…撮像手段、
50…撮像素子、
500…CCDカメラ、
6A、7…表示手段、
7A、8…画像解析手段、
8A、9…パラメータ決定手段、
10A、11、100…光源、
12,13,14,15…照明レンズ、
11A、110…コレクタレンズ、
12A、120…絞り、
12B、120R…開口、
13A、130…コンデンサレンズ、
21,41,43,46,47、400、402a、402b、403a、403b…液晶空間光変調素子、
61…CCDカメラ、
81、700…コンピュータ、
71、600…CRT、
Ob…観察物体、
42、301…偏光ビームスプリッタ、
431…強度変調部、
432…位相変調部、
44…フォトリフラクティブ空間光変調素子、
45a…液晶空間光変素子、
45b…偏光ビームスプリッタ、
45c…結像レンズ、
45d…書込み光束、
45e…書込み光源、
45…瞳変調データ書込み手段、
211…第1の格子部分、
212…第2の格子部分、
441…位相差が0の部分、
442…位相差がπの部分、
411,412,413…スリットと略平行な領域、
10…瞳伝送光学系、
101,102…正のパワーを持つレンズ系、
100…テレセントリック光学系、
16…無偏光ビームスプリッタ、
62…CMOSカメラ、
111,112…正のパワーを持つレンズ系
110…テレセントリック光学系、
48…無偏光ビームスプリッタ、
F1…対物レンズ20の瞳面、
R1…コンデンサレンズ13の後側焦平面、
F0…コンデンサレンズ13の前側焦平面、
R2…結像レンズ21の後側焦平面、
30、300…ミラー、
31、310、311、312、313…リレーレンズ、
F2…リレーレンズ31の後側焦平面、
40…光書き込み型空間光変調器(反射型変調器)、
4001…バックライト、
4002…第1の液晶、
4003…光学系、
4006…光伝導体層、
4004、4012…ガラス基板、
4005、4011…透明電極、
4007…遮光層、
4008…誘電体反射膜、
4009…液晶配向膜、
4010…液晶、
120S…スリット状の開口、
140…検光子、
Claims (11)
- 被検物体に光源から出射された光を照射し、この被検物体の情報を含んだ光束を発生させる照明手段と、
この照明手段によって前記被検物体に照射される光の波長、位相、強度、偏光、コヒーレンシーの少なくともいずれか一つを変調する照明光変調手段と、
前記被検物体の情報を含んだ光束を集光し、前記被検物体の像を結像する対物レンズ及び結像レンズと、
前記対物レンズの瞳面近傍に設けられ、前記被検物体の情報を含んだ光束の位相、強度、偏光方向の少なくともいずれか一つを変調する瞳変調手段と、
前記対物レンズ及び結像レンズによって前記被検物体の像が結像される面に設けられ、前記被検物体の像を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段によって撮像された前記被検物体の画像から該画像の忠実度または解像度に係る物理量を解析する画像解析手段と、
前記画像解析手段によって解析された前記物理量を用いて前記照明光変調手段及び前記瞳変調手段の変調量を決定するパラメータ決定手段と、
を具備することを特徴とする顕微鏡。 - 前記瞳変調手段は、反射型の瞳変調手段であることを特徴とする請求項1に記載の顕微鏡。
- 前記反射型の瞳変調手段に入射する光束の中心光線が、前記反射型の瞳変調手段の反射面の垂線と交わるように、前記反射型の瞳変調手段が配置されていることを特徴とする請求項2に記載の顕微鏡。
- 前記反射型の瞳変調手段に入射する光束と前記反射型の瞳変調手段で反射した光束の両方が通過するレンズを有し、各の光束が互いに前記レンズの異なる位置を通過するように前記反射型の瞳変調手段と前記レンズが配置されていることを特徴とする請求項3に記載の顕微鏡。
- 前記反射型の瞳変調手段に入射する光束と前記反射型の瞳変調手段で反射した光束が異なる光路を進むように、反射部材を配置したことを特徴とする請求項4に記載の顕微鏡。
- 前記反射部材は、前記反射型の瞳変調手段に入射する光束と前記瞳変調手段で反射した光束の両方が通過するレンズに、前記反射部材の反射光が入射するように配置されたことを特徴とする請求項5に記載の顕微鏡。
- 前記瞳変調手段は、書き込み光源、空間光変調素子及び結像レンズからなる光アドレス型の空間光変調器であり、
前記パラメータ決定手段によって決定された変調量に基づき前記光アドレス型の空間光変調器に書き込みを行う瞳データ書き込み手段をさらに具備すること特徴とする請求項1に記載の顕微鏡。 - 前記照明光変調手段は、前記光源から光束の波長、強度、偏光方向、コヒーレンシーの少なくともいずれか一つを上記パラメータ決定手段によって決定された変調量に基づき変調することを特徴とする請求項1に記載の顕微鏡。
- 前記対物レンズと前記結像レンズとの間に、少なくとも一つの瞳伝送光学系が設けられており、
この瞳伝送光学系によつて前記対物レンズと前記結像レンズとの間に、前記対物レンズの瞳面と共役な面が設定され、
この共役な面の近傍に上記瞳変調手段が設けられており、
上記瞳伝送光学系は、第1のレンズ群と第2のレンズ群とから構成され、前記第1のレンズ群の後ろ側焦平面と前記第2のレンズ群の前側焦平面とほぼ一致させるとともに、前記第1のレンズ群の前側焦平面と前記対物レンズの瞳面をほぼ一致するように配置したテレセントリック光学系であることを特徴とする請求項1に記載の顕微鏡。 - 前記パラメータ決定手段は、前記画像解析手段で解析された前記物理量を変数とするあらかじめ定められた関数を用いて前記照明光変調手段及び前記瞳変調手段の変調量を決定することを特徴とする請求項1に記載の顕微鏡。
- 前記撮像手段によって撮像された前記被検物体の画像を表示する画像表示手段をさらに具備し、
前記画像表示手段は、前記画像解析手段により解析された画像解析値を表示し、前記照明光変調手段及び前記瞳変調手段の変調量を入力するためのグラフィカル・ユーザ・インターフェースを備えたことを特徴とする請求項9に記載の顕微鏡。
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