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JP4019351B2 - NOx浄化触媒及びNOx浄化システム - Google Patents

NOx浄化触媒及びNOx浄化システム Download PDF

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JP4019351B2
JP4019351B2 JP2002047302A JP2002047302A JP4019351B2 JP 4019351 B2 JP4019351 B2 JP 4019351B2 JP 2002047302 A JP2002047302 A JP 2002047302A JP 2002047302 A JP2002047302 A JP 2002047302A JP 4019351 B2 JP4019351 B2 JP 4019351B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、NOx浄化触媒に係り、更に詳細には、自動車(ガソリン、ディーゼル)及びボイラーなどの内燃機関から排出される排気ガス中の炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)及び窒素酸化物(NOx)を浄化するNOx浄化触媒に関するものである。
本発明のNOx浄化触媒は、特にリーン時のNOx浄化方法及びストイキ〜リッチ時に触媒成分がSOxを取り込む方法に着目してなされたものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、石油資源の枯渇問題、地球温暖化問題から、低燃費自動車の要求が高まっており、ガソリン自動車に対しては希薄燃焼自動車の開発が注目されている。希薄燃焼自動車においては、希薄燃焼走行時、排気ガス雰囲気が理論空燃状態に比べリーンとなるが、リーン域で通常の三元触媒を適用させた場合、過剰な酸素の影響からNOx浄化作用が不十分となるという問題があった。このため、酸素が過剰となってもNOxを浄化できる触媒の開発が望まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような背景から、リーン域のNOxを浄化する触媒が種々提案されており、例えば白金(Pt)とランタン(La)を多孔質担体に担持した触媒(特開平5−168860号公報)に代表されるように、リーン域でNOxを吸着し、ストイキ〜リッチ域でNOxを放出させ浄化する触媒などが提案されている。
【0004】
しかし、燃料及び潤滑油内には硫黄が含まれており、この硫黄が酸化物として排気ガス中に排出されるため、触媒が硫黄による被毒を受け、NOx転化性能の低下が起こっていた(これを「硫黄被毒」という)。
この硫黄被毒は、排気ガス中に硫黄が何らかの形で含まれている限り避けることができず、触媒中に付着した硫黄を如何に脱離させるかが重要とな課題となっていた。これまで、硫黄被毒については触媒中のNOx吸着材が主に注目され、吸着材の被毒解除を容易に行えるよう複数のNOx吸着材を複合化(特開平7−51544号公報)したり、高分散化したり(特開平9−173839号公報)してきた。
【0005】
また、本発明者らが上記課題を検討した結果、NOx吸着材を改良するよりも、活性点である触媒貴金属の硫黄被毒を解除する方が効果的であることを知見した。即ち、活性点である触媒貴金属の硫黄被毒が解除されていないと、NOx吸着材から硫黄を脱離する反応が十分に起こらないことを知見した。
【0006】
本発明は、このような従来技術の有する課題と知見に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、硫黄被毒解除がしやすいNOx浄化触媒及びNOx浄化システムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、酸素不足時には酸素吸放出材が酸素を放出してSO等の硫化を防止することにより、上記課題が解決されることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
即ち、本発明のNOx浄化触媒は、リーン域又はストイキ〜リッチ域で運転される内燃機関又は燃焼器からの排気ガスの浄化処理に用いられ、空燃比がリーン域のときにNOxを吸着しストイキ〜リッチ域のときに吸着したNOxを窒素に還元するNOx浄化触媒であって、触媒貴金属と、この触媒貴金属の少なくとも一部を担持する酸素吸放出材と、アルカリ金属、アルカリ土類金属及び希土類金属から成る群より選ばれた少なくとも1種の金属とを含有し、上記触媒貴金属が、白金及びロジウムを含有し、上記酸素吸放出材が、セリアを含有し、上記アルカリ土類金属として、バリウム及び/又はマグネシウムを含有して成り、当該触媒は、酸素吸放出材の多い層と酸素吸放出材の少ない層から成り、かつ酸素吸放出材の少ない層が酸素吸放出材の多い層の上に積層されて成り、かつ酸素吸放出材の少ない層と酸素吸放出材の多い層の比が0.01:0.99〜1:1であり、酸素吸放出材の少ない層にのみロジウムを含んで成り、上記セリアを触媒容量1L当り3〜100g/Lの割合で含有し、上記白金及びロジウムを触媒容量1L当り1.4〜4.3g/Lの割合で含有し、上記バリウムとして酸化バリウムを触媒容量1L当り5〜30g/Lの割合で含有し、上記マグネシウムとして酸化マグネシウムを触媒容量1L当り1〜10g/Lの割合で含有し、上記白金が全白金量に対して5〜50%の割合で上記セリアに担持され、この白金が排気ガス中のSOxを硫酸塩又は亜硫酸塩として吸着することを特徴とする。
【0014】
た、本発明のNOx浄化触媒の好適形態は、当該触媒に更にナトリウム及び/又はセシウム及び/又はカリウムを担持して成ることを特徴とする。
【0015】
更に、本発明のNOx浄化触媒の他の好適形態は、上記バリウム及び/又はマグネシウムの少なくとも一部が複合化され、次の一般式
BaMg(CO
(式中のx及びyは各元素の原子比率、x=0.5〜1.999、y=0.001〜1.5及びx+y=2.0を示す)
で表される炭酸塩を形成していることを特徴とする。
【0017】
更にまた、本発明のNOx浄化システムは、上記NOx浄化触媒を用いたNOx浄化システムであって、
リーン域であるときの空燃比(A/F)が15以上であることを特徴とする。
【0018】
また、本発明のNOx浄化システムは、上記NOx浄化触媒を用いたNOx浄化システムであって、
ストイキ〜リッチ域であるときに該NOx浄化触媒上流側から2次エアを流すことを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のNOx浄化触媒について詳細に説明する。なお、本明細書において「%」は、特記しない限り質量百分率を示す。
上述のように、本発明のNOx浄化触媒は、リーン域又はストイキ〜リッチ域で運転される内燃機関又は燃焼器からの排気ガスの浄化処理に用いられ、空燃比がリーン域のときにNOxを吸着しストイキ〜リッチ域のときに吸着したNOxを窒素に還元するNOx浄化触媒であって、触媒貴金属と、この触媒貴金属の少なくとも一部を担持する酸素吸放出材と、アルカリ金属、アルカリ土類金属及び希土類金属から成る群より選ばれた少なくとも1種の金属とを含有し、上記触媒貴金属が、白金及びロジウムを含有し、上記酸素吸放出材が、セリアを含有し、上記アルカリ土類金属として、バリウム及び/又はマグネシウムを含有して成り、当該触媒は、酸素吸放出材の多い層と酸素吸放出材の少ない層から成り、かつ酸素吸放出材の少ない層が酸素吸放出材の多い層の上に積層されて成り、かつ酸素吸放出材の少ない層と酸素吸放出材の多い層の比が0.01:0.99〜1:1であり、酸素吸放出材の少ない層にのみロジウムを含んで成り、上記セリアを触媒容量1L当り3〜100g/Lの割合で含有し、上記白金及びロジウムを触媒容量1L当り1.4〜4.3g/Lの割合で含有し、上記バリウムとして酸化バリウムを触媒容量1L当り5〜30g/Lの割合で含有し、上記マグネシウムとして酸化マグネシウムを触媒容量1L当り1〜10g/Lの割合で含有し、上記白金が全白金量に対して5〜50%の割合で上記セリアに担持されて成る。この白金が排気ガス中のSOxを硫酸塩又は亜硫酸塩として吸着する。
【0020】
ここで、通常、排気ガス中のSO等(酸化硫黄)は、リーン時には過剰にある酸素と反応し、触媒貴金属上で硫酸塩又は亜硫酸塩として取り込まれ、ストイキ〜リッチ時には排気ガス中のSOのほとんどは触媒貴金属上(主にPt)に解離吸着し硫化物となる。
本発明では触媒貴金属の少なくとも一部を酸素吸放出材(代表的にはCeO)に担持させたことにより、上述のようにリーン時にはSOを硫酸塩又は亜硫酸塩として触媒貴金属に取り込める他、図1に示すようにストイキ〜リッチ時には上記酸素吸放出材から酸素が放出されるため、この酸素とSO等が反応し上記酸素吸放出材に担持された触媒貴金属上で硫酸塩又は亜硫酸塩として取り込まれ、触媒貴金属の硫化が防止される。
なお、本明細書において、「リーン」とは排気ガス成分中の炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)及び水素(H)などの還元性ガスが酸素(O)、窒素酸化物(NOx)及び硫黄酸化物(SOx)などの酸化性ガスに比べ少ない状態をいい、「リッチ」とは排気ガス雰囲気が成分中のHC、CO及びHなどの還元性ガスがO、NOx及びSOxなどの酸化性ガスに比べ多い状態をいい、「ストイキ」とは理論空燃状態をいう。
【0021】
また、上記触媒貴金属として白金(Pt)を用いることができる。硫化PtとPtの硫酸塩又は亜硫酸塩とでは、後者の方がPtからの硫黄の脱離が容易であり、リッチ時にPtの硫酸塩又は亜硫酸塩として保持されていれば、より低温、短時間でPtの硫黄被毒解除ができ、逸早く活性点として働けるようになる。
なお、以上の作用は触媒貴金属(Ptなど)が酸素吸放出材に担持されて初めて起こる現象である。また、触媒貴金属として、パラジウム(Pd)なども挙げられるが、Pdは硫黄被毒するとシンタリングしてしまうため、Ptが好適である。
【0022】
更に、酸素吸放出材にPtを担持したときは、排気ガス中のNOxの一部を吸着させることができる。但し、現在の厳しい排気ガス規制を満たすためには更にNOxの吸着能力を高めることが好ましい。このため、上記触媒にアルカリ金属、アルカリ土類金属又は希土類金属、及びこれらの任意の組合せに係る金属を含有することができる。これより、リーン域でNOxを吸着しストイキ〜リッチ域で吸着したNOxを窒素(N)に還元することができ、浄化能力を向上できる。
通常、アルカリ金属などの塩基性の強い化合物は硫黄被毒を強く受けるが、本発明のNOx浄化触媒は、硫黄被毒を受けたとしても、まず上記酸素吸放出材に担持されたPtから硫黄の脱離が起こり、次いで回復したPtによってNOx吸着材の吸着性能が回復されるため、非常に容易に硫黄被毒解除が可能となる。
上記NOx吸着能力を有する金属としては、例えばバリウム(Ba)及び/又はマグネシウム(Mg)、ナトリウム(Na)、セシウム(Cs)、カリウム(K)を使用することができる。これらの金属は触媒の使用温度域で使い分けることができる。例えばバリウム、マグネシウムの組み合わせでは200℃〜400℃が好適であり、これにナトリウムを追加した場合250℃〜450℃、バリウム、マグネシウムの組み合わせにセシウムを追加した場合250℃〜500℃、バリウム、マグネシウムの組み合わせにカルシウムを追加した場合300℃〜550℃が好適となる。
【0023】
更にまた、上記触媒貴金属としてロジウム(Rh)を含有することができ、この場合は、リーン域で吸着したNOxをストイキ〜リッチ域で浄化するときのNOx浄化性能を向上できる。
また、酸素吸放出材は上記のように硫黄被毒解除に非常に有効であるがその量が多すぎると、吸着したNOxをストイキ〜リッチ時に還元する際、本来NOxを還元するのに使われる還元材が酸素吸放出材から放出される酸素と反応してしまいNOxの還元浄化能を低下させる恐れがある。そこで、触媒を2層に分け酸素吸放出材の多い層を排気ガス流れに対して内側に、酸素吸放出材の少ない層を外側にして還元材の消費を抑えることが必要となる。こうすることにより、リッチ時に貴金属上へ排ガス中のSOを硫酸塩或は亜硫酸塩として取り込むのに必要な酸素は触媒層内側から、NOxの浄化は外側の層で行うことができる。この時NOxを浄化するRhは外側にあればよく、内側にあってもその効果は十分発揮されず無駄になってしまう。酸素吸放出材の触媒層内側と外側の比は0.01:0.99〜1:1であることが望ましく、これ以上内側を減らすと耐久性が落ちてしまう。(図2)
【0024】
また、上記NOx吸着能力を有する金属(上記BaなどのNOx吸着材)は、SOxも同様に吸収してしまう。
そこで、NOx吸着材とPt及び/又はRhとを共存させることが好ましく、例えば、Ptの少なくとも一部をセリア(CeO)上に担持して成るPt/CeOなどが使用できる。この場合、まずPtの硫黄被毒解除がなされ、続いて回復したPt/CeOは水性ガスシフト反応(CO+HO→CO+H)により生成する水素を使って、NOx吸着材の硫黄被毒が解除される。
ここで、特にPtが全Pt量に対して5〜50%の割合でCeOに担持されたNOx浄化触媒は、この白金が排気ガス中のSOxを硫酸塩又は亜硫酸塩として吸着するので有効である。このとき、5%より少ないと硫黄被毒解除できるPtが少なく水性ガスシフト反応が十分に起こらないため、触媒全体の硫黄被毒解除が困難となる。50%より多くなると硫黄被毒解除できるPtは多くなるが、吸着したNOxを還元すべき還元材(COやHC)がNOx還元前にCeOから放出される酸素と反応してしまうためNOx→N反応が進まなくなってしまう。
なお、上記NOx吸着材は使用される温度条件で異なるため、選択して使用できる。例えば、触媒入口の温度が200℃〜300℃ではMg、250℃〜400℃ではBa、300℃〜450℃ではNa、300℃〜500℃ではCsが有効である。また、これら複数のNOx吸着材は、1つの耐火性無機担体(CeO2など)に担持することができ、このときは広い温度範囲に亘ってNOx吸着機能を維持可能となるので有効である。
【0025】
更に、上記CeOは、触媒容量1L当り3〜100g/Lの割合で含有することが好適である。3g/L未満であると十分に硫黄被毒解除を十分にできず、100g/Lを超えると吸着したNOxを還元すべき還元材(COやHCなど)がNOxを還元する前にCeOから放出される酸素と反応してしまうため、NOx→N反応が進まなくなってしまうことがある。
【0026】
更にまた、上記Pt/又はRhは、触媒容量1L当り1.4〜4.3g/Lの割合で含有することが好適である。1.4g/Lより少ないと触媒性能が満足せず、4.3g/Lより多いと触媒性能が飽和し、触媒1個当りのコストが上がることがある。
【0027】
また、上記CeOとしては、CeOとジルコニウム(Zr)と複合化して成る複合酸化物を用いることができる。
硫黄被毒を解除するためには一定温度以上の排温などが利用でき(具体的には触媒入口が550℃以上であることがよい)、例えばNOx浄化触媒をより上流側に設置すれば、常に高い排温を利用することができる。このとき、活性CeOの比表面積(代表的には50m/g以上)を維持するため、NOx浄化触媒に熱耐久性能を付与することが好ましい。そのためには上記CeOをZrと複合化させることが有効である。
【0028】
更に、上記NOx吸着材としては、Ba及びMgの複合炭酸塩を用いることができ、この場合はより硫黄被毒解除し易い。但し、Ba及びMgの全てが複合化している必要はなく、少なくとも一部が複合化していれば効果はあると考えられる。
具体的には、NOx吸着材として用いるBa及びMgが、次の一般式
BaMg(CO
(式中のx及びyは各元素の原子比率、x=0.5〜1.999、y=0.001〜1.5及びx+y=2.0を示す)
で表される炭酸塩を形成していることが好ましい。複合化することで、Ba及びMgが活性な温度域で効率的にNOxを除去し、硫黄被毒解除性能も向上し得る。
なお、BaMg(COは単独ではXRDで検出可能であるが、触媒中に含まれるとピークが見えなくなり、代わりにBaCOの単斜晶系のピークが出てくる(図3)。通常、BaCOは斜方晶系しか現れないので、これよりBaMg(COが複合化しているかどうかの判断は可能であると考えられる。
【0029】
更にまた、上記Baとしては、酸化バリウム(BaO)を触媒容量1L当り5〜30g/Lの割合で含有することができる。また、上記Mgとしては、酸化マグネシウム(MgO)を触媒容量1L当り1〜10g/Lの割合で含有することができる。更に、上記Naとしては、酸化ナトリウム(NaO)を触媒容量1L当り0.5〜20.0g/Lの割合で含有することができる。更にまた、上記Csとしては酸化セシウム(CsO)を触媒容量1L当り5〜30g/Lの割合で含有することができる。更にまた、上記Kとしては酸化カリウム(KO)を触媒容量1L当り0.5〜30g/Lの割合で含有することができる。
これらNOx吸着材成分の含有量が上記範囲より少ないと、NOx吸着能力が不十分となり易く、上記範囲より多いと、NOx吸着能力は飽和し、余分なアルカリ金属やアルカリ土類金属が硫黄被毒を助長するだけでなく貴金属(PtやRh)の熱耐久性を低下させてしまうことがある。
【0030】
なお、本発明のNOx浄化触媒では、内燃機関又は燃焼器がリーン域で運転されるときは、空燃比を15.0以上とすることが望ましい。このときは酸素吸放出材(主にCeO)に酸素を吸着させ易くなる。また、上記内燃機関等がストイキ〜リッチ域で運転されるときは、上記NOx浄化触媒へ流通する排気ガス中の酸素比率を2次エアにより高めることが望ましい。このときは上記酸素吸放出材からの放出酸素に加えて、更に酸素濃度を増大できるので硫黄被毒を解除し易くなる。更に、作動空燃比が15〜50(リーン域)及び10.0〜14.6(リッチ域)であるとNOxを効率良く浄化できる。
また、NOx吸着材として含有できる上記Ba、Mg、Na、Cs及びKは、上記形態に限定されず炭酸塩、酸化物及び水酸化物などの形態で使用できる。
更に、本発明のNOx浄化触媒は各種形状で使用でき、例えばコーディエライトやステンレス等で構成されるハニカム構造体に触媒成分を担持させて使用できる。このとき、触媒成分を多層構造に担持させることもできる。
【0031】
【実施例】
以下、本発明を実施例及び比較例により更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、実施例及び比較例における全ての実験はガソリン車で行ったが、ディーゼル車でも同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0032】
参考例1)
比表面積が180mの活性アルミナにジニトロジアミン白金溶液を含浸し、乾燥後空気中400℃で1時間焼成して、粉末Aを得た。この粉末のPt濃度は1.5%であった。
比表面積が60mの活性セリアにジニトロジアミン白金溶液を含浸し、乾燥後空気中400℃で1時間焼成して、粉末Bを得た。この粉末のPt濃度は1.5%であった。
粉末Aを463.7g、粉末Bを100.8g、活性アルミナを127.4g、アルミナゾルを28.8g及び水1080gを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕してスラリ液を得た。このスラリ液をコーデェライト質モノリス担体(1.7L、400セル)に付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート層200g/Lの触媒を得た。
この触媒を酢酸バリウムと酢酸マグネシウムの混合水溶液中に浸漬し、触媒中にバリウムとマグネシウムを含浸し、本例のNOx浄化触媒を得た。
表1に示すように、このNOx浄化触媒には、Pt=2.35g/L、Ba=酸化物換算で20g/L、Mg=酸化物換算で5g/Lが担持されていた。また、CeOは触媒中に28g/L、CeO上のPtは全Pt量の18%であった。
【0033】
参考例2)
比表面積が180mの活性アルミナに硝酸Rh溶液を含浸し、乾燥後空気中400℃で1時間焼成して、粉末Cを得た。この粉末のRh濃度は1%であった。
粉末Aを370.7g、粉末Bを80.6g、粉末Cを135.9g、活性アルミナを109.7g、アルミナゾルを23g及び水1080gを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕してスラリ液を得た。このスラリ液をコーデェライト質モノリス担体(1.7L、400セル)に付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート層250g/Lの触媒を得た。
この触媒を酢酸バリウムと酢酸マグネシウムの混合水溶液中に浸漬し、触媒中にバリウムとマグネシウムを含浸し、本例のNOx浄化触媒を得た。
表1に示すように、このNOx浄化触媒には、Pt=2.35g/L、Rh=0.47g/L、Ba=酸化物換算で20g/L、Mg=酸化物換算で5g/Lが担持されていた。また、Pt/Rh=5/1(合計2.82g/L)、CeOは触媒中に28g/L、CeO上のPtは全Pt量の18%であった。
【0034】
参考例3)
比表面積が180mの活性アルミナにジニトロジアミン白金溶液を含浸し、乾燥後空気中400℃で1時間焼成して、粉末Dを得た。この粉末のPt濃度は0.6%であった。
粉末Dを579.6g、粉末Bを51.1g、活性アルミナを57.6g、アルミナゾルを32.4g及び水1080gを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕してスラリ液を得た。このスラリ液をコーデェライト質モノリス担体(1.7L、400セル)に付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート層200g/Lの触媒層1を得た。
粉末Aを308.9g、粉末Bを67.7g、粉末Cを226.8g、活性アルミナを92.9g、アルミナゾルを23.8g、水1080gを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕してスラリ液を得た。このスラリ液を触媒層1上に付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート層150g/Lの触媒層2を得た。
この2層構造の触媒を酢酸バリウムと酢酸マグネシウムの混合水溶液中に浸漬し、触媒中にバリウムとマグネシウムを含浸し、本例のNOx浄化触媒を得た。
表1に示すように、このNOx浄化触媒には、Pt=2.35g/L、Rh=0.47g/L、Ba=酸化物換算で20g/L、Mg=酸化物換算で5g/Lが担持されていた。また、Pt/Rh=5/1(合計2.82g/L)、CeOは触媒中に28.2g/L、CeO上のPtは全Pt量の18%であった。また、触媒層1に含まれるCeOと触媒層2に含まれるCeOの量比は1:1であった。
【0035】
(実施例4)
粉末Dを579.6g、粉末Bを97.9g、活性アルミナを10.1g、アルミナゾルを32.4g及び水1080gを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕してスラリ液を得た。このスラリ液をコーデェライト質モノリス担体(1.7L、400セル)に付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート層200g/Lの触媒層1を得た。
粉末Aを308.9g、粉末Bを7.2g、粉末Cを226.8g、活性アルミナを153.3g、アルミナゾルを23.8g、水1080gを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕してスラリ液を得た。このスラリ液を触媒層1上に付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート層150g/Lの触媒層2を得た。
この2層構造の触媒を酢酸バリウムと酢酸マグネシウムの混合水溶液中に浸漬し、触媒中にバリウムとマグネシウムを含浸し、本例のNOx浄化触媒を得た。表1に示すように、このNOx浄化触媒には、Pt=2.35g/L、Rh=0.47g/L、Ba=酸化物換算で20g/L、Mg=酸化物換算で5g/Lが担持されていた。また、Pt/Rh=5/1(合計2.82g/L)、CeO2は触媒中に28.2g/L、CeO上のPtは全Pt量の18%であった。また、触媒層1に含まれるCeOと触媒層2に含まれるCeOの量比は0.97:0.03であった。
【0036】
参考例5)
参考例3の触媒コート層1、2を付着させた後、この触媒を酢酸バリウムと酢酸マグネシウムと酢酸ナトリウムの混合水溶液中に浸漬し、触媒中にバリウムとマグネシウムとナトリウムを含浸し、本例のNOx浄化触媒を得た。
表1に示すように、このNOx浄化触媒には、Pt=2.35g/L、Rh=0.47g/L、Ba=酸化物換算で20g/L、Mg=酸化物換算で5g/L、Na=酸化物換算で10g/Lが担持されていた。また、Pt/Rh=5/1(合計2.82g/L)、CeOは触媒中に28.2g/L、CeO上のPtは全Pt量の18%であった。また、触媒層1に含まれるCeO2と触媒層2に含まれるCeOの量比は1:1であった。
【0037】
参考例6)
参考例3の触媒コート層1、2を付着させた後、この触媒を酢酸バリウムと酢酸マグネシウムと酢酸セシウムの混合水溶液中に浸漬し、触媒中にバリウムとマグネシウムとセシウムを含浸し、本例のNOx浄化触媒を得た。
表1に示すように、このNOx浄化触媒には、Pt=2.35g/L、Rh=0.47g/L、Ba=酸化物換算で10g/L、Mg=酸化物換算で5g/L、Cs=酸化物換算で20g/Lが担持されていた。また、Pt/Rh=5/1(合計2.82g/L)、CeOは触媒中に28.2g/L、CeO上のPtは全Pt量の18%であった。また、触媒層1に含まれるCeOと触媒層2に含まれるCeOの量比は1:1であった。
【0038】
参考例7)
参考例3の触媒コート層1、2を付着させた後、この触媒を酢酸バリウムと酢酸マグネシウムと酢酸カリウムの混合水溶液中に浸漬し、触媒中にバリウムとマグネシウムとカリウムを含浸し、本例のNOx浄化触媒を得た。
表1に示すように、このNOx浄化触媒には、Pt=2.35g/L、Rh=0.47g/L、Ba=酸化物換算で20g/L、Mg=酸化物換算で5g/L、Cs=酸化物換算で20g/Lが担持されていた。また、Pt/Rh=5/1(合計2.82g/L)、CeO2は触媒中に28.2g/L、CeO上のPtは全Pt量の18%であった。また、触媒層1に含まれるCeOと触媒層2に含まれるCeOの量比は1:1であった。
【0039】
参考例8)
参考例3の触媒コート層1、2を付着させた後、この触媒を酢酸バリウムと酢酸マグネシウムと酢酸ナトリウムと酢酸セシウムの混合水溶液中に浸漬し、触媒中にバリウムとマグネシウムとナトリウムとセシウムを含浸し、本例のNOx浄化触媒を得た。
表1に示すように、このNOx浄化触媒には、Pt=2.35g/L、Rh=0.47g/L、Ba=酸化物換算で10g/L、Mg=酸化物換算で5g/L、Na=酸化物換算で5g/L、Cs=酸化物換算で20g/Lが担持されていた。また、Pt/Rh=5/1(合計2.82g/L)、CeOは触媒中に28.2g/L、CeO上のPtは全Pt量の18%であった。また、触媒層1に含まれるCeOと触媒層2に含まれるCeOの量比は1:1であった。
【0040】
参考例9)
参考例3の触媒コート層1、2を付着させた後、この触媒を酢酸バリウムと酢酸マグネシウムと酢酸ナトリウムと酢酸カリウムの混合水溶液中に浸漬し、触媒中にバリウムとマグネシウムとナトリウムとカリウムを含浸し、本例のNOx浄化触媒を得た。
表1に示すように、このNOx浄化触媒には、Pt=2.35g/L、Rh=0.47g/L、Ba=酸化物換算で20g/L、Mg=酸化物換算で5g/L、Na=酸化物換算で5g/L、K=酸化物換算で20g/Lが担持されていた。また、Pt/Rh=5/1(合計2.82g/L)、CeOは触媒中に28.2g/L、CeO上のPtは全Pt量の18%であった。また、触媒層1に含まれるCeOと触媒層2に含まれるCeOの量比は1:1であった。
【0041】
参考例10)
参考例3の触媒コート層1、2を付着させた後、この触媒を酢酸バリウムと酢酸マグネシウムと酢酸セシウムと酢酸カリウムの混合水溶液中に浸漬し、触媒中にバリウムとマグネシウムとセシウムとカリウムを含浸し、本例のNOx浄化触媒を得た。
表1に示すように、このNOx浄化触媒には、Pt=2.35g/L、Rh=0.47g/L、Ba=酸化物換算で10g/L、Mg=酸化物換算で5g/L、Cs=酸化物換算で10g/L、K=酸化物換算で10g/Lが担持されていた。また、Pt/Rh=5/1(合計2.82g/L)、CeOは触媒中に28.2g/L、CeO上のPtは全Pt量の18%であった。また、触媒層1に含まれるCeOと触媒層2に含まれるCeOの量比は1:1であった。
【0042】
参考例11)
参考例3の触媒コート層1、2を付着させた後、この触媒を酢酸バリウムと酢酸マグネシウムと酢酸ナトリウムと酢酸セシウムと酢酸カリウムの混合水溶液中に浸漬し、触媒中にバリウムとマグネシウムとナトリウムとセシウムとカリウムを含浸し、本例のNOx浄化触媒を得た。
表1に示すように、このNOx浄化触媒には、Pt=2.35g/L、Rh=0.47g/L、Ba=酸化物換算で10g/L、Mg=酸化物換算で5g/L、Na=酸化物換算で5g/L、Cs=酸化物換算で10g/L、K=酸化物換算で10g/Lが担持されていた。また、Pt/Rh=5/1(合計2.82g/L)、CeOは触媒中に28.2g/L、CeO上のPtは全Pt量の18%であった。また、触媒層1に含まれるCeOと触媒層2に含まれるCeOの量比は1:1であった。
【0043】
参考例12)
参考例3の粉末Bの活性セリアを、ZrOを25%複合化させたCe−Zr複合酸化物とした以外は参考例3と同様の操作を繰り返して、本例のNOx浄化触媒を得た。
【0044】
(実施例13)
実施例4の粉末Bの活性セリアを、全複合酸化物の25%をZrO(複合化した)が占めるCe−Zr複合酸化物とした以外は実施例4と同様の操作を繰り返して、本例のNOx浄化触媒を得た。
【0045】
参考例14)
参考例5の粉末Bの活性セリアを、ZrOを25%複合化させたCe−Zr複合酸化物とした以外は参考例5と同様の操作を繰り返して、本例のNOx浄化触媒を得た。表1に本触媒の構成を示す。
【0046】
参考例15)
参考例6の粉末Bの活性セリアを、ZrOを25%複合化させたCe−Zr複合酸化物とした以外は参考例6と同様の操作を繰り返して、本例のNOx浄化触媒を得た。表1に本触媒の構成を示す。
【0047】
参考例16)
参考例7の粉末Bの活性セリアを、ZrOを25%複合化させたCe−Zr複合酸化物とした以外は参考例7と同様の操作を繰り返して、本例のNOx浄化触媒を得た。表1に本触媒の構成を示す。
【0048】
参考例17)
参考例8の粉末Bの活性セリアを、ZrOを25%複合化させたCe−Zr複合酸化物とした以外は参考例8と同様の操作を繰り返して、本例のNOx浄化触媒を得た。表1に本触媒の構成を示す。
【0049】
参考例18)
参考例9の粉末Bの活性セリアを、ZrOを25%複合化させたCe−Zr複合酸化物とした以外は参考例9と同様の操作を繰り返して、本例のNOx浄化触媒を得た。表1に本触媒の構成を示す。
【0050】
参考例19)
参考例10の粉末Bの活性セリアを、ZrOを25%複合化させたCe−Zr複合酸化物とした以外は参考例10と同様の操作を繰り返して、本例のNOx浄化触媒を得た。表1に本触媒の構成を示す。
【0051】
参考例20)
参考例11の粉末Bの活性セリアを、ZrOを25%複合化させたCe−Zr複合酸化物とした以外は参考例11と同様の操作を繰り返して、本例のNOx浄化触媒を得た。表1に本触媒の構成を示す。
【0052】
【表1】
Figure 0004019351
【0053】
(比較例1)
比表面積が180mの活性アルミナに硝酸パラジウム溶液を含浸し、乾燥後空気中400℃で1時間焼成して、粉末Eを得た。この粉末のPd濃度は1.5%であった。
比表面積が180mの活性アルミナに硝酸パラジウム溶液を含浸し、乾燥後空気中400℃で1時間焼成して、粉末Fを得た。この粉末のPd濃度は0.6%であった。
比表面積が60mの活性セリアに硝酸パラジウム溶液を含浸し、乾燥後空気中400℃で1時間焼成して、粉末Gを得た。この粉末のPd濃度は1.5%であった。
粉末Fを579.6g、粉末Gを51.1g、活性アルミナを57.6g、アルミナゾルを32.4g及び水1080gを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕してスラリ液を得た。このスラリ液をコーデェライト質モノリス担体(1.7L、400セル)に付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート層200g/Lの触媒層1を得た。
粉末Eを308.9g、粉末Gを67.7g、粉末Cを226.8g、活性アルミナを92.9g、アルミナゾルを23.8g及び水1080gを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕してスラリ液を得た。このスラリ液を触媒層1上に付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート層150g/Lの触媒層2を得た。
この2層構造の触媒を酢酸バリウムと酢酸マグネシウムの混合水溶液中に浸漬し、触媒中にバリウムとマグネシウムを含浸し、本例のNOx浄化触媒を得た。表2に示すように、このNOx浄化触媒には、Pd=2.35g/L、Rh=0.47g/L、Ba=酸化物換算で20g/L、Mg=酸化物換算で5g/Lが担持されていた。また、Pd/Rh=5/1(合計2.82g/L)、CeOは触媒中に28.2g/L、CeO上のPdは全Pd量の18%であった。
【0054】
(比較例2)
比表面積が180mの活性アルミナにジニトロジアミン白金溶液を含浸し、乾燥後空気中400℃で1時間焼成して、粉末Hを得た。この粉末のPt濃度は1.75%であった。
比表面積が180mの活性アルミナにジニトロジアミン白金溶液を含浸し、乾燥後空気中400℃で1時間焼成して、粉末Iを得た。この粉末のPt濃度は0.7%であった。
比表面積が60mの活性セリアにジニトロジアミン白金溶液を含浸し、乾燥後空気中400℃で1時間焼成して、粉末Jを得た。この粉末のPt濃度は0.33%であった。
粉末Iを579.6g、粉末Jを51.1g、活性アルミナを57.6g、アルミナゾルを32.4g及び水1080gを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕してスラリ液を得た。このスラリ液をコーデェライト質モノリス担体(1.7L、400セル)に付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート層200g/Lの触媒層1を得た。
粉末Hを308.9g、粉末Jを67.7g、粉末Cを226.8g、活性アルミナを92.9g、アルミナゾルを23.8g及び水1080gを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕してスラリ液を得た。このスラリ液を触媒層1上に付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート層150g/Lの触媒層2を得た。
この2層構造の触媒を酢酸バリウムと酢酸マグネシウムの混合水溶液中に浸漬し、触媒中にバリウムとマグネシウムを含浸し、本例のNOx浄化触媒を得た。表2に示すように、このNOx浄化触媒には、Pt=2.35g/L、Rh=0.47g/L、Ba=酸化物換算で20g/L、Mg=酸化物換算で5g/Lが担持されていた。また、Pt/Rh=5/1(合計2.82g/L)、CeOは触媒中に28.2g/L、CeO上のPtは全Pt量の4%であった。
【0055】
(比較例3)
比表面積が180mの活性アルミナにジニトロジアミン白金溶液を含浸し、乾燥後空気中400℃で1時間焼成して、粉末Kを得た。この粉末のPt濃度は0.89%であった。
比表面積が180mの活性アルミナにジニトロジアミン白金溶液を含浸し、乾燥後空気中400℃で1時間焼成して、粉末Lを得た。この粉末のPt濃度は0.36%であった。
比表面積が60mの活性セリアにジニトロジアミン白金溶液を含浸し、乾燥後空気中400℃で1時間焼成して、粉末Mを得た。この粉末のPt濃度は4.3%であった。
粉末Lを579.6g、粉末Mを51.1g、活性アルミナを57.6g、アルミナゾルを32.4g及び水1080gを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕してスラリ液を得た。このスラリ液をコーデェライト質モノリス担体(1.7L、400セル)に付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート層200g/Lの触媒層1を得た。
粉末Kを308.9g、粉末Mを67.7g、粉末Cを226.8g、活性アルミナを92.9g、アルミナゾルを23.8g及び水1080gを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕してスラリ液を得た。このスラリ液を触媒層1上に付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート層150g/Lの触媒層2を得た。
この2層構造の触媒を酢酸バリウムと酢酸マグネシウムの混合水溶液中に浸漬し、触媒中にバリウムとマグネシウムを含浸し、本例のNOx浄化触媒を得た。表2に示すように、このNOx浄化触媒には、Pt=2.35g/L、Rh=0.47g/L、Ba=酸化物換算で20g/L、Mg=酸化物換算で5g/Lが担持されていた。また、Pt/Rh=5/1(合計2.82g/L)、CeOは触媒中に28.2g/L、CeO上のPtは全Pt量の51%であった。
【0056】
(比較例4)
比表面積が60mの活性セリアにジニトロジアミン白金溶液を含浸し、乾燥後空気中400℃で1時間焼成して、粉末Nを得た。この粉末のPt濃度は11.8%であった。
粉末Dを634.7g、粉末Nを3.6g、活性アルミナを49.7g、アルミナゾルを32.4g及び水1080gを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕してスラリ液を得た。このスラリ液をコーデェライト質モノリス担体(1.7L、400セル)に付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート層200g/Lの触媒層1を得た。
粉末Aを338.4g、粉末Nを4.8g、粉末Cを226.8g、活性アルミナを150.2g、アルミナゾルを23.8g及び水1080gを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕してスラリ液を得た。このスラリ液を触媒層1上に付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート層150g/Lの触媒層2を得た。
この2層構造の触媒を酢酸バリウムと酢酸マグネシウムの混合水溶液中に浸漬し、触媒中にバリウムとマグネシウムを含浸し、本例のNOx浄化触媒を得た。表2に示すように、このNOx浄化触媒には、Pt=2.35g/L、Rh=0.47g/L、Ba=酸化物換算で20g/L、Mg=酸化物換算で5g/Lが担持されていた。また、Pt/Rh=5/1(合計2.82g/L)、CeOは触媒中に2g/L、CeO上のPtは全Pt量の10%であった。
【0057】
(比較例5)
比表面積が180mの活性アルミナにジニトロジアミン白金溶液を含浸し、乾燥後空気中400℃で1時間焼成して、粉末Oを得た。この粉末のPt濃度は2.0%であった。
比表面積が60mの活性セリアにジニトロジアミン白金溶液を含浸し、乾燥後空気中400℃で1時間焼成して、粉末Pを得た。この粉末のPt濃度は0.47%であった。
粉末Iを483.5g、粉末Pを181.8g、活性アルミナを22.7g、アルミナゾルを32.4g及び水1080gを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕してスラリ液を得た。このスラリ液をコーデェライト質モノリス担体(1.7L、400セル)に付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート層200g/Lの触媒層1を得た。
粉末Oを225.6g、粉末Pを242.4g、粉末Cを226.8g、活性アルミナを1.4g、アルミナゾルを23.8g及び水1080gを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕してスラリ液を得た。このスラリ液を触媒層1上に付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート層150g/Lの触媒層2を得た。
この2層構造の触媒を酢酸バリウムと酢酸マグネシウムの混合水溶液中に浸漬し、触媒中にバリウムとマグネシウムを含浸し、本例のNOx浄化触媒を得た。
表2に示すように、このNOx浄化触媒には、Pt=2.35g/L、Rh=0.47g/L、Ba=酸化物換算で20g/L、Mg=酸化物換算で5g/Lが担持されていた。また、Pt/Rh=5/1(合計2.82g/L)、CeOは触媒中に101g/L、CeO上のPtは全Pt量の20%であった。
【0058】
(比較例6)
比表面積が180mの活性アルミナにジニトロジアミン白金溶液を含浸し、乾燥後空気中400℃で1時間焼成して、粉末Qを得た。この粉末のPt濃度は0.69%であった。
比表面積が180mの活性アルミナにジニトロジアミン白金溶液を含浸し、乾燥後空気中400℃で1時間焼成して、粉末Rを得た。この粉末のPt濃度は0.27%であった。
比表面積が60mの活性セリアにジニトロジアミン白金溶液を含浸し、乾燥後空気中400℃で1時間焼成して、粉末Sを得た。この粉末のPt濃度は0.69%であった。
比表面積が180mの活性アルミナに硝酸Rh溶液を含浸し、乾燥後空気中400℃で1時間焼成して、粉末Tを得た。この粉末のRh濃度は0.47%であった。
粉末Rを579.6g、粉末Sを51.1g、活性アルミナを57.6g、アルミナゾルを32.4g及び水1080gを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕してスラリ液を得た。このスラリ液をコーデェライト質モノリス担体(1.7L、400セル)に付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート層200g/Lの触媒層1を得た。
粉末Qを308.9g、粉末Sを67.7g、粉末Tを226.8g、活性アルミナを92.9g、アルミナゾルを23.8g及び水1080gを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕してスラリ液を得た。このスラリ液を触媒層1上に付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート層150g/Lの触媒層2を得た。
この2層構造の触媒を酢酸バリウムと酢酸マグネシウムの混合水溶液中に浸漬し、触媒中にバリウムとマグネシウムを含浸し、本例のNOx浄化触媒を得た。表2に示すように、このNOx浄化触媒には、Pt=1.08g/L、Rh=0.22g/L、Ba=酸化物換算で20g/L、Mg=酸化物換算で5g/Lが担持されていた。また、Pt/Rh=5/1(合計1.3g/L)、CeOは触媒中に28.2g/L、CeO上のPtは全Pt量の18%であった。
【0059】
(比較例7)
粉末Dを579.6g、粉末Bを43.9g、活性アルミナを64.1g、アルミナゾルを32.4g及び水1080gを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕してスラリ液を得た。このスラリ液をコーデェライト質モノリス担体(1.7L、400セル)に付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート層200g/Lの触媒層1を得た。
粉末Aを308.9g、粉末Bを76.8g、粉末Cを83.7g、活性アルミナを153.3g、アルミナゾルを23.8g、水1080gを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕してスラリ液を得た。このスラリ液を触媒層1上に付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート層150g/Lの触媒層2を得た。
この2層構造の触媒を酢酸バリウムと酢酸マグネシウムの混合水溶液中に浸漬し、触媒中にバリウムとマグネシウムを含浸し、本例のNOx浄化触媒を得た。表1に示すように、このNOx浄化触媒には、Pt=2.35g/L、Rh=0.47g/L、Ba=酸化物換算で20g/L、Mg=酸化物換算で5g/Lが担持されていた。また、Pt/Rh=5/1(合計2.82g/L)、CeOは触媒中に28.2g/L、CeO上のPtは全Pt量の18%であった。また、触媒層1に含まれるCeOと触媒層2に含まれるCeOの量比は1:1.3であった。
【0060】
(比較例8)
含浸するBa量を酸化物換算で4g/L、Mg量を酸化物換算で0.9g/Lとした以外は参考例3と同様の操作を繰り返して、本例のNOx浄化触媒を得た。表2に本触媒の構成を示す。
【0061】
(比較例9)
含浸するBa量を酸化物換算で31g/L、Mg量を酸化物換算で11g/Lとした以外は参考例3と同様の操作を繰り返して、本例のNOx浄化触媒を得た。表2に本触媒の構成を示す。
【0062】
(比較例10)
含浸するBa量を酸化物換算で4g/L、Mg量を酸化物換算で0.9g/L、Na量を酸化物換算で0.4g/Lとした以外は参考例5と同様の操作を繰り返して、本例のNOx浄化触媒を得た。表2に本触媒の構成を示す。
【0063】
(比較例11)
含浸するBa量を酸化物換算で31g/L、Mg量を酸化物換算で11g/L、Na量を酸化物換算で21g/L とした以外は参考例5と同様の操作を繰り返して、本例のNOx浄化触媒を得た。表2に本触媒の構成を示す。
【0064】
(比較例12)
含浸するBa量を酸化物換算で4g/L、Mg量を酸化物換算で0.9g/L、Cs量を酸化物換算で4g/Lとした以外は参考例6と同様の操作を繰り返して、本例のNOx浄化触媒を得た。表2に本触媒の構成を示す。
【0065】
(比較例13)
含浸するBa量を酸化物換算で31g/L、Mg量を酸化物換算で11g/L、Cs量を酸化物換算で31g/Lとした以外は参考例6と同様の操作を繰り返して、本例のNOx浄化触媒を得た。表2に本触媒の構成を示す。
【0066】
(比較例14)
含浸するBa量を酸化物換算で4g/L、Mg量を酸化物換算で0.9g/L、K量を酸化物換算で0.4g/Lとした以外は参考例7と同様の操作を繰り返して、本例のNOx浄化触媒を得た。表2に本触媒の構成を示す。
【0067】
(比較例15)
含浸するBa量を酸化物換算で31g/L、Mg量を酸化物換算で11g/L、K量を酸化物換算で31g/Lとした以外は参考例7と同様の操作を繰り返して、本例のNOx浄化触媒を得た。表2に本触媒の構成を示す。
【0068】
(比較例16)
含浸するBa量を酸化物換算で4g/L、Mg量を酸化物換算で0.9g/L、Na量を酸化物換算で0.4g/L、Cs量を酸化物換算で4g/Lとした以外は参考例8と同様の操作を繰り返して、本例のNOx浄化触媒を得た。表2に本触媒の構成を示す。
【0069】
(比較例17)
含浸するBa量を酸化物換算で31g/L、Mg量を酸化物換算で11g/L、Na量を酸化物換算で21g/L、Cs量を酸化物換算で31g/Lとした以外は参考例8と同様の操作を繰り返して、本例のNOx浄化触媒を得た。表2に本触媒の構成を示す。
【0070】
(比較例18)
含浸するBa量を酸化物換算で4g/L、Mg量を酸化物換算で0.9g/L、Na量を酸化物換算で0.4g/L、K量を酸化物換算で0.4g/Lとした以外は参考例9と同様の操作を繰り返して、本例のNOx浄化触媒を得た。表2に本触媒の構成を示す。
【0071】
(比較例19)
含浸するBa量を酸化物換算で31g/L、Mg量を酸化物換算で11g/L、 Na量を酸化物換算で21g/L、K量を酸化物換算で31g/Lとした以外は参考例9と同様の操作を繰り返して、本例のNOx浄化触媒を得た。表2に本触媒の構成を示す。
【0072】
(比較例20)
含浸するBa量を酸化物換算で4g/L、Mg量を酸化物換算で0.9g/L、Cs量を酸化物換算で4g/L、K量を酸化物換算で0.4g/Lとした以外は参考例10と同様の操作を繰り返して、本例のNOx浄化触媒を得た。表2に本触媒の構成を示す。
【0073】
(比較例21)
含浸するBa量を酸化物換算で31g/L、Mg量を酸化物換算で11g/L、Cs量を酸化物換算で31g/L、K量を酸化物換算で31g/Lとした以外は参考例10と同様の操作を繰り返して、本例のNOx浄化触媒を得た。表2に本触媒の構成を示す。
【0074】
(比較例22)
含浸するBa量を酸化物換算で4g/L、Mg量を酸化物換算で0.9g/L、Na量を酸化物換算で0.4g/L、Cs量を酸化物換算で4g/L、K量を酸化物換算で0.4g/Lとした以外は参考例11と同様の操作を繰り返して、本例のNOx浄化触媒を得た。表2に本触媒の構成を示す。
【0075】
(比較例23)
含浸するBa量を酸化物換算で31g/L、Mg量を酸化物換算で11g/L、Na量を酸化物換算で21g/L、Cs量を酸化物換算で31g/L、K量を酸化物換算で31g/Lとした以外は参考例11と同様の操作を繰り返して、本例のNOx浄化触媒を得た。表2に本触媒の構成を示す。
【0076】
【表2】
Figure 0004019351
【0077】
[評価試験]
・耐久方法
排気量4400ccのエンジンの排気系に触媒を装着し、国内レギュラーガソリンを使用し、触媒入口温度を700℃とし、50時間運転した。
その後、排気量2000ccのエンジンの排気系に触媒を装着し、S被毒処理(S濃度300ppmガソリンを使用し、触媒入口温度を350℃とし、10hr運転)を行った後、S脱離処理(国内レギュラーガソリンを使用し、触媒入口温度を650℃とし、5分間運転、A/F=14.2)を行った。
・評価方法
排気量2000ccのエンジンの排気系に触媒を装着して、700℃の50時間耐久後、S被毒処理後、S脱離処理後の各時点で、10−15モードを走行し、モードの転化率を求めた。なお、表3及び表4に記載する回復率は、以下の式
回復率(%)=(S脱離処理後のNOx転化率/耐久後のNOx転化率)×100
より求めた。また、モード中、定常走行時はリーン(A/F=25)、減速時は燃料カット、加速時は、リッチ(A/F=11.0)→ストイキ(A/F=14.7)という運転を行った。ここで「10−15モード」は、国土交通省の定める新型自動車試験方法(TRIAS:Traffic satety and nuisance Research Institute’s automobile type Approval test Standard)に規定されている方式である。なお、触媒入口温度は300℃であった。
【0078】
【表3】
Figure 0004019351
【0079】
【表4】
Figure 0004019351
【0080】
表1〜4に示すように、参考例3と比較例1の結果から、触媒貴金属としてPtを含むことが好適であることがわかる。Pdは硫黄被毒によって、シンタリングするため被毒解除がしづらく、回復率が極端に悪くなってしまう。
また、参考例3、比較例2及び比較例3の結果から、触媒中の全Pt量に占めるCeO上のPtの割合が少な過ぎると回復率が悪く、多過ぎると回復率は良いが耐久後の性能が悪化してしまう。同様のことが、参考例3、比較例4及び比較例5の結果からもわかる。CeOが少な過ぎると回復率が悪く、多過ぎると回復率は良いが耐久後の性能が悪化してしまう。
また、参考例3と実施例4、比較例7の結果から、触媒層内側にCeOが多く、外側に少ない方がNOxの転化率が良くなることが分かる。
参考例3及び比較例6の結果から、Pt及び/又はPdの担持量が少ないと全てにおいて性能が悪化してしまうことがわかる。
参考例3と比較例8〜23の結果から、NOx吸着材が多過ぎると耐久後の性能は良いが回復率が悪く、少な過ぎると回復率は良いが耐久後の性能が悪いことがわかる。
【0081】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明によれば、酸素不足時には酸素吸放出材が酸素を放出してSO等の硫化を防止することとしたため、硫黄被毒解除がしやすいNOx浄化触媒及びNOx浄化システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】硫酸塩における赤外線吸収スペクトルのピークを示すグラフある。
【図2】触媒層内側と外側の酸素吸放出材(CeO)の量比とNOx転化率の関係を示すグラフである。
【図3】炭酸バリウムにおけるXRDのピークを示すグラフである。
【図4】NOx浄化触媒の一例を示す概略図である。
【図5】NOx浄化触媒の他の例を示す概略図である。
【図6】NOx浄化システムの一例を示す概略図である。
【図7】NOx浄化システムの他の例を示す概略図である。

Claims (9)

  1. リーン域又はストイキ〜リッチ域で運転される内燃機関又は燃焼器からの排気ガスの浄化処理に用いられ、空燃比がリーン域のときにNOxを吸着しストイキ〜リッチ域のときに吸着したNOxを窒素に還元するNOx浄化触媒であって、
    触媒貴金属と、この触媒貴金属の少なくとも一部を担持する酸素吸放出材と、アルカリ金属、アルカリ土類金属及び希土類金属から成る群より選ばれた少なくとも1種の金属とを含有し、
    上記触媒貴金属が、白金及びロジウムを含有し、
    上記酸素吸放出材が、セリアを含有し、
    上記アルカリ土類金属として、バリウム及び/又はマグネシウムを含有して成り、
    当該触媒は、酸素吸放出材の多い層と酸素吸放出材の少ない層から成り、かつ酸素吸放出材の少ない層が酸素吸放出材の多い層の上に積層されて成り、かつ酸素吸放出材の少ない層と酸素吸放出材の多い層の比が0.01:0.99〜1:1であり、
    酸素吸放出材の少ない層にのみロジウムを含んで成り、
    上記セリアを触媒容量1L当り3〜100g/Lの割合で含有し、
    上記白金及びロジウムを触媒容量1L当り1.4〜4.3g/Lの割合で含有し、
    上記バリウムとして酸化バリウムを触媒容量1L当り5〜30g/Lの割合で含有し、上記マグネシウムとして酸化マグネシウムを触媒容量1L当り1〜10g/Lの割合で含有し、
    上記白金が全白金量に対して5〜50%の割合で上記セリアに担持され、この白金が排気ガス中のSOxを硫酸塩又は亜硫酸塩として吸着することを特徴とするNOx浄化触媒。
  2. 当該触媒に更にナトリウム、セシウム及びカリウムから成る群より選ばれた少なくとも1種のものを担持して成ることを特徴とする請求項1に記載のNOx浄化触媒。
  3. 上記セリアがジルコニウムと複合化されて成ることを特徴とする請求項1又は2に記載のNOx浄化触媒。
  4. 上記バリウム及び/又はマグネシウムの少なくとも一部が複合化され、次の一般式
    BaMg(CO
    (式中のx及びyは各元素の原子比率、x=0.5〜1.999、y=0.001〜1.5及びx+y=2.0を示す)
    で表される炭酸塩を形成していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つの項に記載のNOx浄化触媒。
  5. 上記ナトリウムとして酸化ナトリウムを触媒容量1L当り0.5〜20.0g/Lの割合で含有することを特徴とする請求項2〜4のいずれか1つの項に記載のNOx浄化触媒。
  6. 上記セシウムとして酸化セシウムを触媒容量1L当り5〜30g/Lの割合で含有することを特徴とする請求項2〜5のいずれか1つの項に記載のNOx浄化触媒。
  7. 上記カリウムとして酸化カリウムを触媒容量1L当り0.5〜30g/Lの割合で含有することを特徴とする請求項2〜6のいずれか1つの項に記載のNOx浄化触媒。
  8. 請求項1〜のいずれか1つの項に記載のNOx浄化触媒を用いたNOx浄化システムであって、
    リーン域であるときの空燃比(A/F)が15以上であることを特徴とするNOx浄化システム。
  9. 請求項1〜のいずれか1つの項に記載のNOx浄化触媒を用いたNOx浄化システムであって、
    ストイキ〜リッチ域であるときに該NOx浄化触媒上流側から2次エアを流すことを特徴とするNOx浄化システム。
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