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JP4009086B2 - スパッタリングターゲット、遮光膜、カラーフィルタ及び表示素子体 - Google Patents

スパッタリングターゲット、遮光膜、カラーフィルタ及び表示素子体 Download PDF

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JP4009086B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶やプラズマディスプレイなどの表示素子体、それに用いられるカラーフィルタ、それに用いられるブラックマトリックスとしての遮光膜、その遮光膜を成膜するスパッタリングターゲットに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、高画質で注目される液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ等では、光源からの光を、画素となる3原色(R、G、B)の色材を透過させることでカラー表示を行う部材として、カラーフィルタが用いられている。このカラーフィルタの各画素の境界部分には、コントラストの向上や色材の混色防止を目的として、遮光性を有する黒色パターンであるブラックマトリックスが形成されている。また、駆動回路部分など光の透過を防止することが望ましい部分など、遮光膜として必要とされる部分にも、ブラックマトリックスは用いられている。
【0003】
従来、ブラックマトリックスを形成する材料としては、遮光性に優れ、3原色材料との密着性に優れたCrまたはCrを主成分とする金属材料が用いられている。中でも酸化CrとCr金属膜を2層以上積層したものがよく知られており、利用されている。また、Cr膜よりコストが低く、かつ製作が容易なカーボンブラック等を分散させた感光樹脂膜も一般に使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ブラックマトリックスとして最も重要なのは光学特性であり、ブラックマトリックスを光が透過すると色調がはっきりしなくなるので、光源(バックライト)からの必要のない光を十分に遮蔽することが要求される。
【0005】
しかし、従来のブラックマトリックスはCrまたはCrを主成分とする金属及び酸化物の薄膜を用いると、エッチング加工によりCrをパターニングする際、有害物質である6価クロム(Cr6+)が発生するため、環境上好ましくなく、その処理の面での対応が必要になるという問題がある。
【0006】
一方、カーボンブラックを使用する場合には、Cr膜に比べて遮光性が劣る。このため、ブラックマトリックスに必要な3.5以上の光学濃度を得るには、金属Cr膜であれば200nm程度の膜厚で得られるのに比べて、カーボンブラックでは約1000nm程度という約5倍の膜厚が必要になる。従って、カーボンブラックを用いる場合は膜厚を厚くすることになるので、着色画素とのオーバーラップ部分の段差が大きくなってしまう。その結果、この上に設けられるITO(Indium Tin Oxide)膜などの透明導電膜が断線したり、配向膜表面が平坦でないために配向欠陥が生じることがある。また、塗膜性能に劣り、パターン精度が悪く解像度が劣化するという問題もある。
【0007】
本発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、製造時に有毒性物質が発生することなく、優れた遮光性を有し且つ反射率の低い遮光膜、それを製造するためのスパッタリングターゲット、遮光膜を用いたカラーフィルタ及び表示素子体を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明に係るスパッタリングターゲットは、遮光膜を製造するためのスパッタリングターゲットであって、Cuを主成分とし、Agを10重量%以上45重量%以下含有する少なくとも2元素からなることを特徴とする。
【0009】
本発明に係るスパッタリングターゲットは、遮光膜を製造するためのスパッタリングターゲットであって、Cuを主成分とし、Agを25重量%以上40重量%以下含有する少なくとも2元素からなることを特徴とする。
【0010】
本発明に係るスパッタリングターゲットは、遮光膜を製造するためのスパッタリングターゲットであって、Cuを主成分とし、Agを10重量%以上45重量%以下含有し、In、Ti、Zr、Sn、Zn、Ta、W、Mo、Niからなる群から選ばれた少なくとも1種類の元素を0.1重量%以上5重量%以下含有する材料からなることを特徴とする。
【0011】
本発明に係るスパッタリングターゲットは、遮光膜を製造するためのスパッタリングターゲットであって、Cuを主成分とし、Agを25重量%以上40重量%以下含有し、In、Ti、Zr、Sn、Zn、Ta、W、Mo、Niからなる群から選ばれた少なくとも1種類の元素を0.1重量%以上5重量%以下含有する材料からなることを特徴とする。
【0012】
本発明に係る遮光膜は、カラーフィルタ用のブラックマトリックスとしての遮光膜であって、Cuの酸化物を主成分とし、Agの酸化物を15重量%以上60重量%以下含有する少なくとも2つの酸化物からなることを特徴とする。
【0013】
本発明に係る遮光膜は、カラーフィルタ用のブラックマトリックスとしての遮光膜であって、Cuの酸化物を主成分とし、Agの酸化物を35重量%以上50重量%以下含有する少なくとも2つの酸化物からなることを特徴とする。
【0014】
本発明に係る遮光膜は、カラーフィルタ用のブラックマトリックスとしての遮光膜であって、Cuの酸化物を主成分とし、Agの酸化物を15重量%以上60重量%以下添加し、このCuの酸化物とAgの酸化物の複合酸化物に、Inの酸化物、Tiの酸化物、Zrの酸化物、Snの酸化物、Znの酸化物、Taの酸化物、Wの酸化物、Moの酸化物、Niの酸化物からなる群から選ばれた少なくとも1種類の酸化物を0.1重量%以上5重量%以下添加した材料からなることを特徴とする。
【0015】
本発明に係る遮光膜は、カラーフィルタ用のブラックマトリックスとしての遮光膜であって、Cuの酸化物を主成分とし、Agの酸化物を35重量%以上50重量%以下添加し、このCuの酸化物とAgの酸化物の複合酸化物に、Inの酸化物、Tiの酸化物、Zrの酸化物、Snの酸化物、Znの酸化物、Taの酸化物、Wの酸化物、Moの酸化物、Niの酸化物からなる群から選ばれた少なくとも1種類の酸化物を0.1重量%以上5重量%以下添加した材料からなることを特徴とする。
【0016】
上記遮光膜によれば、製造に際して有害物質を発生することなく、かつ、コストアップを伴うことなく、低反射、遮光性等の光学特性や、コントラストや高画質化にも有用な高電気抵抗であり、かつ生産効率の高いブラックマトリックスとしての遮光膜を得ることができる。
【0017】
また、本発明に係る遮光膜においては、光学波長領域が400nm以上800nm以下の可視光領域における反射率が15%以下であることが好ましい。
【0018】
また、本発明に係る遮光膜においては、表面抵抗値が103Ω/cm2以上であることが好ましい。
【0019】
また、本発明に係る遮光膜においては、単層で構成されることも可能である。
【0020】
また、本発明に係る遮光膜においては、上述した遮光膜に、Al、Ni、Ta、Sn、Ti、Zr、Zn、W、Moからなる群から選ばれた遮光膜を積層して構成されることも可能である。
【0021】
本発明に係るカラーフィルタは、遮光性を有するブラックマトリックスを備えたカラーフィルタであって、上記ブラックマトリックスは、Cuの酸化物を主成分とし、Agの酸化物を15重量%以上60重量%以下含有する少なくとも2種類の酸化物からなることを特徴とする。
【0022】
本発明に係るカラーフィルタは、遮光性を有するブラックマトリックスを備えたカラーフィルタであって、上記ブラックマトリックスは、Cuの酸化物を主成分とし、Agの酸化物を35重量%以上50重量%以下含有する少なくとも2種類の酸化物からなることを特徴とする。
【0023】
本発明に係るカラーフィルタは、遮光性を有するブラックマトリックスを備えたカラーフィルタであって、上記ブラックマトリックスは、Cuの酸化物にAgの酸化物を15重量%以上60重量%以下添加し、このCuの酸化物とAgの酸化物の複合酸化物に、Inの酸化物、Tiの酸化物、Zrの酸化物、Snの酸化物、Znの酸化物、Taの酸化物、Wの酸化物、Moの酸化物、Niの酸化物からなる群から選ばれた少なくとも1種類の酸化物を0.1重量%以上5重量%以下添加した材料からなることを特徴とする。
【0024】
本発明に係るカラーフィルタは、遮光性を有するブラックマトリックスを備えたカラーフィルタであって、上記ブラックマトリックスは、Cuの酸化物にAgの酸化物を35重量%以上50重量%以下添加し、このCuの酸化物とAgの酸化物の複合酸化物に、Inの酸化物、Tiの酸化物、Zrの酸化物、Snの酸化物、Znの酸化物、Taの酸化物、Wの酸化物、Moの酸化物、Niの酸化物からなる群から選ばれた少なくとも1種類の酸化物を0.1重量%以上5重量%以下添加した材料からなることを特徴とする。
【0025】
本発明に係る表示素子体は、カラーフィルタを用いて構成される表示素子体であって、上記カラーフィルタは遮光性を有するブラックマトリックスを備えており、このブラックマトリックスは、Cuの酸化物を主成分とし、Agの酸化物を15重量%以上60重量%以下含有する少なくとも2つの酸化物からなるものであることを特徴とする。
【0026】
本発明に係る表示素子体は、カラーフィルタを用いて構成される表示素子体であって、上記カラーフィルタは遮光性を有するブラックマトリックスを備えており、このブラックマトリックスは、Cuの酸化物を主成分とし、Agの酸化物を35重量%以上50重量%以下含有する少なくとも2つの酸化物からなるものであることを特徴とする。
【0027】
本発明に係る表示素子体は、カラーフィルタを用いて構成される表示素子体であって、上記カラーフィルタは遮光性を有するブラックマトリックスを備えており、このブラックマトリックスは、Cuの酸化物にAgの酸化物を15重量%以上60重量%以下添加し、このCuの酸化物とAgの酸化物の複合酸化物に、Inの酸化物、Tiの酸化物、Zrの酸化物、Snの酸化物、Znの酸化物、Taの酸化物、Wの酸化物、Moの酸化物、Niの酸化物からからなる群から選ばれた少なくとも1種類の酸化物を0.1重量%以上5重量%以下添加した材料からなることを特徴とする。
【0028】
本発明に係る表示素子体は、カラーフィルタを用いて構成される表示素子体であって、上記カラーフィルタは遮光性を有するブラックマトリックスを備えており、このブラックマトリックスは、Cuの酸化物にAgの酸化物を35重量%以上50重量%以下添加し、このCuの酸化物とAgの酸化物の複合酸化物に、Inの酸化物、Tiの酸化物、Zrの酸化物、Snの酸化物、Znの酸化物、Taの酸化物、Wの酸化物、Moの酸化物、Niの酸化物からなる群から選ばれた少なくとも1種類の酸化物を0.1重量%以上5重量%以下添加した材料からなることを特徴とする。
【0029】
本発明に係るスパッタリングターゲットは、遮光膜を製造するためのスパッタリングターゲットであって、Cuを主成分とし、Inを0.1重量%以上35重量%以下含有する少なくとも2元素からなることを特徴とする。
【0030】
本発明に係るスパッタリングターゲットは、遮光膜を製造するためのスパッタリングターゲットであって、
Cuを主成分とし、Inを0.1重量%以上35重量%以下含有し、Ag、Ti、Zr、Sn、Zn、Ta、W、Mo、Cr、Ni、Sbからなる群から選ばれた少なくとも1種類の元素を0.1重量%以上25重量%以下含有する材料からなることを特徴とする。
【0031】
本発明に係る遮光膜は、カラーフィルタ用のブラックマトリックスとしての遮光膜であって、Cuの酸化物を主成分とし、Inの酸化物を0.1重量%以上35重量%以下含有する少なくとも2つの酸化物からなることを特徴とする。
【0032】
本発明に係る遮光膜は、カラーフィルタ用のブラックマトリックスとしての遮光膜であって、
Cuの酸化物にInの酸化物を0.1重量%以上35重量%以下添加し、
このCuの酸化物とInの酸化物の複合酸化物に、Agの酸化物、Tiの酸化物、Zrの酸化物、Snの酸化物、Znの酸化物、Taの酸化物、Wの酸化物、Moの酸化物、Crの酸化物、Niの酸化物、Sbの酸化物からなる群から選ばれた少なくとも1種類の酸化物を0.1重量%以上25重量%以下添加した材料からなることを特徴とする。
【0033】
上記遮光膜によれば、製造に際して有害物質を発生することなく、かつ、コストアップを伴うことなく、低反射、遮光性等の光学特性や、コントラストや高画質化にも有用な高電気抵抗であり、かつ生産効率の高いブラックマトリックスとしての遮光膜を得ることができる。
【0034】
また、本発明に係る遮光膜においては、光学波長領域が400nm以上800nm以下の可視光領域における反射率が15%以下であることが好ましい。
【0035】
また、本発明に係る遮光膜においては、電気抵抗が103Ωcm2以上であることが好ましい。
【0036】
また、本発明に係る遮光膜においては、単層で形成されることも可能である。
【0037】
また、本発明に係る遮光膜においては、上述した遮光膜に、Al、Ni、Ta、Sn、Ti、Zr、Zn、W、Moからなる群から選ばれた遮光膜を積層して構成されることも可能である。
【0038】
本発明に係るカラーフィルタは、遮光性を有するブラックマトリックスを備えたカラーフィルタであって、上記ブラックマトリックスは、Cuの酸化物を主成分とし、Inの酸化物を0.1重量%以上35重量%以下含有する少なくとも2の酸化物からなることを特徴とする。
【0039】
本発明に係るカラーフィルタは、遮光性を有するブラックマトリックスを備えたカラーフィルタであって、
上記ブラックマトリックスは、Cuの酸化物にInの酸化物を0.1重量%以上35重量%以下添加し、
このCuの酸化物とInの酸化物の複合酸化物に、Agの酸化物、Tiの酸化物、Zrの酸化物、Snの酸化物、Znの酸化物、Taの酸化物、Wの酸化物、Moの酸化物、Crの酸化物、Niの酸化物、Sbの酸化物からなる群から選ばれた少なくとも1種類の酸化物を0.1重量%以上25重量%以下添加した材料からなることを特徴とする。
【0040】
本発明に係る表示素子体は、カラーフィルタを用いて構成される表示素子体であって、上記カラーフィルタは遮光性を有するブラックマトリックスを備えており、このブラックマトリックスは、Cuの酸化物を主成分とし、Inの酸化物を0.1重量%以上35重量%以下含有する少なくとも2つの酸化物からなるものであることを特徴とする。
【0041】
本発明に係る表示素子体は、カラーフィルタを用いて構成される表示素子体であって、
上記カラーフィルタは遮光性を有するブラックマトリックスを備えており、
このブラックマトリックスは、Cuの酸化物にInの酸化物を0.1重量%以上35重量%以下添加し、
このCuの酸化物とInの酸化物の複合酸化物に、Agの酸化物、Tiの酸化物、Zrの酸化物、Snの酸化物、Znの酸化物、Taの酸化物、Wの酸化物、Moの酸化物、Crの酸化物、Niの酸化物、Sbの酸化物からなる群から選ばれた少なくとも1種類の酸化物を0.1重量%以上25重量%以下添加した材料からなることを特徴とする。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施の形態によるカラーフィルタ用のブラックマトリックスを備えた表示素子体の一例としての反射型TFTカラー液晶ディスプレイを示す断面図である。
【0043】
ブラックマトリックスは、液晶表示パネル、有機EL(Electro Luminescence)パネル、プラズマディスプレイ、各種半導体デバイス、プリント配線基板、チップコンデンサ、リレー等に適用されるものである。
【0044】
偏光板1の片面にガラス基板A2を配置する。その後、スパッタリングターゲットを用いたスパッタリング法により、このガラス基板A2の表面にアルゴン等の希ガス、酸素ガス、場合によっては窒素等の不活性ガスを含めた酸化雰囲気中で例えば厚さ150〜500nm程度(好ましくは300nm程度)の単層膜の酸化膜からなるブラックマトリックス3を成膜する。次に、このブラックマトリックス3をエッチングにより格子状にパターニングする。ブラックマトリックス3は、Cuの酸化物にAgの酸化物及びInの酸化物を添加した材料により形成される。
【0045】
この後、格子状のブラックマトリックス3に仕切られた各微小部分に色材を塗布することによりカラーフィルタ4が形成される。次に、カラーフィルタ4の表面にはITO透明電極5を形成する。
【0046】
一方、ガラス基板B12の片面にはソース電極9、ドレイン電極10及びゲート電極11からなるTFT(Thin Film Transistor)を形成する。次に、このTFTの表面にアクリル樹脂8を付け、その表面を波状に形成し、そのアクリル樹脂8上に反射板を兼ねた反射電極7を配置する。この反射電極7はドレイン電極10に電気的に接続される。
【0047】
次いで、ガラス基板A2とガラス基板B12とを、ITO透明電極5と反射電極7とが対向するように貼り合わせ、その隙間にコレステリック・ネマティック相転位型ゲスト・ホスト型液晶6を流し込む。このようにして反射型TFTカラー液晶ディスプレイが形成される。
【0048】
この反射型TFTカラー液晶ディスプレイでは、ディスプレイ外部から入射した光が反射電極7で反射され、カラーフィルタ4を透過することによりディスプレイ表示可能となる。電圧によって液晶6の配位が変わることにより、表示、非表示を決定する。こうして表示、非表示のコントロールすることで、ディスプレイ上に画像が表現される。
【0049】
上記実施の形態によれば、Cuの酸化物を主成分としてAgの酸化物を含有し、更にInの酸化物を含有した材料によりブラックマトリックス3を形成している。このため、150〜300nmという薄い膜厚でブラックマトリックスに必要な光学濃度を得ることができる。従って、前記プラックマトリックス3の上に設けられるITO膜等の透明導電膜の断線を防止でき、ラビング後の配向膜に生じる配向欠陥を抑制できる。
【0050】
また、上記ブラックマトリックス3は、従来の金属Crと酸化Crあるいは窒化Crの積層により構成されるブラックマトリックスと比べて、密着力、光学特性、耐候性の其々に対して遜色ないものである。また、酸化Crの紫色の反射色と比べて、ブラックマトリックス3はAgを含有するので、黒色化して遮光性を向上できる。従って、カラー液晶表示のコントラストを向上でき、表示品位の高いカラー液晶表示装置を形成することができる。
【0051】
また、本実施の形態では、金属Crや酸化Crの課題であるフォトリソグラフィー工程におけるエッチングの際に発生していた有害物質である6価クロムが生じることがない。従って、ブラックマトリックス3は環境に良い材料によって形成されている。
【0052】
また、上述したようにブラックマトリックス3は、後述する金属のスパッタリングターゲットを用いて酸素雰囲気中でスパッタリングして酸化膜を形成するが、スパッタレートがCr酸化物と比して5倍程度高く、更には単膜で遮光膜を構成する為に、膜の形成が短時間で済み、生産性に優れ、生産コストの低減および材料コストの低減が可能になる。
【0053】
また、上述したブラックマトリックス3を、後述する金属のスパッタリングターゲットを用いて酸素雰囲気中でスパッタリングして酸化膜を30nm〜100nm形成し、さらに、遮光膜として、酸素添加量、窒素添加量を変化させたブラックマトリックス3または、Al、Ni、Ta、Sn、Ti、Zr、Zn、W、Moからなる群から選ばれた1種類を100nm〜200nm積層させると、さらに低反射率を有したものとなる。
【0054】
以上説明したように上記実施の形態では、低反射率で、かつ遮光性に優れたブラックマトリックス3を形成でき、しかも、製造時に有毒性物質が発生することがなく、更に成膜速度が早く生産率を高めることができる。また、ブラックマトリックス3は、Agを含有するために酸素や水素に対する耐候性に優れており、3原色材料との密着性にも優れ、更にコントラストや高画質化にも有用な高電気抵抗を有している。さらに、2層以上の構造をとる事で優れた遮光性を得る事が可能である。
【0055】
次に、ブラックマトリックスを構成する材料について説明する。
上記実施の形態では、ブラックマトリックス3としての遮光膜をCuの酸化物にAgの酸化物及びInの酸化物を添加した材料から形成しているが、これに限定されるものではなく、次の材料を用いることも可能である。
【0056】
ブラックマトリックスとしての遮光膜は、Cuの酸化物を主成分とし、Agの酸化物を15重量%以上60重量%以下含有する少なくとも2つの酸化物から形成することも可能である。
【0057】
また、よりブラックマトリックスとしての遮光膜に適した範囲として、Cuの酸化物を主成分とし、Agの酸化物を35重量%以上50重量%以下含有する少なくとも2つの酸化物から形成することも可能である。
【0058】
さらに、ブラックマトリックスとしての遮光膜は、Cu(銅)の酸化物にAg(銀)の酸化物を15重量%以上60重量%以下添加し、このCuの酸化物とAGの酸化物の複合酸化物に、In(インジウム)の酸化物、Ti(チタン)の酸化物、Zr(ジルコニウム)の酸化物、Sn(スズ)の酸化物、Zn(亜鉛)の酸化物、Ta(タンタル)の酸化物、W(タングステン)の酸化物、Mo(モリブデン)の酸化物、Ni(ニッケル)の酸化物からなる群から選ばれた少なくとも1種類の酸化物を0.1〜5重量%添加した材料から形成することも可能である。
【0059】
また、より適した範囲としてブラックマトリックスとしての遮光膜は、Cu(銅)の酸化物にAg(銀)の酸化物を35重量%以上50重量%以下添加し、このCuの酸化物とAgの酸化物の複合酸化物に、In(インジウム)の酸化物、Ti(チタン)の酸化物、Zr(ジルコニウム)の酸化物、Sn(スズ)の酸化物、Zn(亜鉛)の酸化物、Ta(タンタル)の酸化物、W(タングステン)の酸化物、Mo(モリブデン)の酸化物、Ni(ニッケル)の酸化物からなる群から選ばれた少なくとも1種類の酸化物を0.1〜5重量%添加した材料から形成することも可能である。
【0060】
Cuの酸化物にAgの酸化物を添加する理由は、それにより黒色を出し、遮光性を向上させるためである。Agの酸化物の添加量の上限を60重量%とする理由は、60重量%を超えてAgの酸化物を添加すると遮光膜の光の反射率が所望値より上がってしまうからである。In等の酸化物を添加する理由は、それにより反射率を下げることができるからである。また、In等の酸化物の添加量の上限を5重量%とする理由は、5重量%を超えてIn等の酸化物を添加すると遮光膜の光の透過度が所望値より上がってしまうからである。
【0061】
また、スパッタターゲットと遮光膜の組成の違いは、各元素の合金の中でも各々の成膜レート、酸化、窒化の度合いは違う物で、Agの酸化物は特に早いものであるからである。
【0062】
ブラックマトリックスとしての遮光膜は、Cuの酸化物を主成分とし、Inの酸化物を0.1〜35重量%含有する少なくとも2つの酸化物から形成することも可能である。
【0063】
さらに、ブラックマトリックスとしての遮光膜は、Cu(銅)の酸化物にIn(インジウム)の酸化物を0.1〜35重量%添加し、このCuの酸化物とInの酸化物の複合酸化物に、Ag(銀)の酸化物、Ti(チタン)の酸化物、Zr(ジルコニウム)の酸化物、Sn(スズ)の酸化物、Zn(亜鉛)の酸化物、Ta(タンタル)の酸化物、W(タングステン)の酸化物、Mo(モリブデン)の酸化物、Cr(クロム)の酸化物、Ni(ニッケル)の酸化物、Sb(アンチモン)の酸化物からなる群から選ばれた少なくとも1種類の酸化物を0.1〜25重量%添加した材料から形成することも可能である。
【0064】
CuにInを添加する理由は、それにより反射率を下げることができるからである。また、Inの酸化物の添加量の上限を35重量%とする理由は、35重量%を超えてInを添加すると遮光膜の光の透過度が所望値より上がってしまうからである。また、Ag等を添加する理由は、それにより黒色を出し、遮光性を向上するためである。Ag等の酸化物の添加量の上限を25重量%とする理由は、25重量%を超えてAg等の酸化物を添加すると遮光膜の光の反射率が所望値より上がってしまうからである。
【0065】
上記実施の形態では、反射型TFTカラー液晶ディスプレイの構造により説明したが、本発明は実施の形態の表示パネル以外の型である表示パネル、またその他の電子・電気部品に適用され、また、あらゆる製造工程に適用される。
【0066】
次に、ブラックマトリックス3を形成する際に用いるスパッタリングターゲット及びその製造方法について説明する。
【0067】
このスパッタリングターゲットは、Cuを主成分とし、Agを10〜45重量%含有する少なくとも2元素からなるものであっても良いし、Cuを主成分とし、Agを10〜45重量%含有し、第三元素としてIn、Ti、Zr、Sn、Zn、Ta、W、Mo、Niからなる群から選ばれた少なくとも1種類の元素を0.1〜5重量%含有する材料からなるものであっても良い。
【0068】
さらに、最適な遮光膜を作製する為のスパッタリングターゲットは、Cuを主成分とし、Agを25〜40重量%含有する少なくとも2元素からなるものであっても良いし、Cuを主成分とし、Agを25〜40重量%含有し、第三元素としてIn、Ti、Zr、Sn、Zn、Ta、W、Mo、Niからなる群から選ばれた少なくとも1種類の元素を0.1〜5重量%含有する材料からなるものであっても良い。
【0069】
また、スパッタリングターゲットは、Cuを主成分とし、Inを0.1〜35重量%含有する少なくとも2元素からなるものであっても良いし、Cuを主成分とし、Inを0.1〜35重量%含有し、第三元素としてAg、Ti、Zr、Sn、Zn、Ta、W、Mo、Cr、Ni、Sbからなる群から選ばれた少なくとも1種類の元素を0.1〜25重量%含有する材料からなるものであっても良い。
【0070】
スパッタリングターゲットの製造方法としては、例えば真空中での溶融法が挙げられる。
【0071】
まず、高周波溶解炉において、Cu、Ag、Inの溶解を行う。この際、溶融温度は例えば1100〜1400℃とされ、C、Al23、MgO、ZrO2等の坩堝が用いられる。
【0072】
溶解した後、C、Al23、MgO、ZrO2等の鋳型に溶融物を注湯する。引け巣を防止するため、200〜1000℃で予め鋳型加熱を行っておく。
鋳型内の溶融物を、冷却、凝固し、インゴットを鋳型から取り出して、常温まで冷却する。
【0073】
次に、インゴットの最上部の押湯部を切断除去し、インゴットを圧延機により圧延し、例えば90mm×90mm×8.1mmの板状の合金を作製する。
その後、例えば電気炉でArガスを封入した状態で熱処理し、その後さらにプレス機によりそり修正を行う。
【0074】
その後、製品形状にワイヤーカットし、製品前面を耐水研磨紙を用いて研磨し、表面粗度を調整し、最終的に本発明のスパッタリングターゲット材を作製することができる。
【0075】
上述のように、本実施の形態のスパッタリングターゲット材を作製する場合において、Cuに対してAg及びIn等を添加して溶融する場合においても、従来行われている容易な方法を適用することができ、価格的にも製法的にもメリットが大きい。
【0076】
尚、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能であり、例えば、ターゲットの製造法に関して、溶融法の一例を挙げたが、製造法はこれに限定されるわけではなく、焼結法等の方法を用いることも可能である。
【0077】
【実施例】
(1.反射率測定)
ここで、本実施の形態のブラックマトリックスの、反射率、光学濃度(OD値)を測定した。測定方法は、例えば、可視光領域である400〜700nmの間で、特定波長の光を、特定角度をもって透明基板(コーニング社製1737材)側から薄膜に入射させ、反射する光を測定することで評価できる。この結果を下記(表1)に示す。なお、OD値とは、遮光性を表すものであって、透過光の強度をIとし、入射光の強度をI0とすると、−log(I/I0)で表され、OD値が高いほど遮光性が高いものである。
【0078】
【表1】
Figure 0004009086
【0079】
この(表1)に示した測定結果によると、Agを添加することによって黒色化し、遮光性を上げる。さらにInを添加することによって反射率を下げる。しかし、Agを60重量%以上添加すると反射率が上がってしまい、さらに熱に不安定の為、アニール後変色が見られた。また、Inを5重量%以上添加するとOD値が下がる結果となった。
【0080】
よって、本実施の形態のブラックマトリックスによれば、光線反射率が低く、かつブラックマトリックスの遮光層として必要なOD値も十分に得られており、ブラックマトリックス基板としてきわめて優れた物が得られるといった効果を発揮する。特に、波長550nmにおける反射率が8.60%以下、OD値が4.0以上と良好であった。
【0081】
ここで、本実施形態のブラックマトリックスの、反射率、透過率を測定した。測定方法は、例えば、可視光領域である400〜700nmの間で、特定波長の光を、特定角度をもって薄膜に入射させ、反射する光を測定することで評価できる。この結果を下記(表2)に示す。
【0082】
【表2】
Figure 0004009086
【0083】
この(表2)に示した測定結果よると、Inを添加することによって反射率を下げ、さらにAgを添加することによって黒色化し、遮光性を上げる。しかし、Inを添加すると透過度が上がってしまう。また、Agを添加すると反射率が上がってしまい、55重量%以上添加すると熱に不安定の為、アニール後変色が見られた。しかし、Inは、過剰添加により透過度が上がってしまい、また、Agを過剰添加すると反射率があがってしまい、55重量%以上添加すると熱に不安定の為、アニール後変色が見られた。
【0084】
よって、本実施形態のブラックマトリックスによれば、光線反射率が低く、かつブラックマトリックスの遮光層として必要な光線透過率(1%以下)も十分に得られており、ブラックマトリックス基板としてきわめて優れた物が得られるといった効果を発揮する。特に、波長550nmにおける反射率が11.58%以下、透過率0.36%と良好であった。
【0085】
(2.耐食性試験)
次に、本実施形態のブラックマトリックス膜について行った、耐候性の試験結果について説明する。ここでは、塩化試験を行った。
【0086】
塩化試験は、常温で、5%濃度の塩水に本実施形態のブラックマトリックス膜をガラス基板上に150nm膜厚で成膜したものを浸漬させて、その経時変化を見た。この結果を下記(表3)に示す。
【0087】
【表3】
Figure 0004009086
【0088】
この(表3)に示した結果によると、成膜圧力が0.8Paのものは膜密度が低いため3時間程度で膜が完全に溶けた。しかし、0.5Paのものは24時間経過後も無反応である。
【0089】
従って、本実施形態のブラックマトリックス膜によれば、耐候性が改善され、かつ基板と薄膜との接合性が強化され、より高い信頼性が得られるといった効果を発揮する。
【0090】
次に、通常試験で行ったOD値、抵抗値、成膜レートの結果を表4に示す。
【0091】
【表4】
Figure 0004009086
【0092】
【表5】
Figure 0004009086
【0093】
この(表4)(表5)に示した結果によると、本実施形態のブラックマトリックス膜は、光学濃度、抵抗値がブラックマトリックスに適し、また、成膜レートが従来のブラックマトリックスの材料である酸化クロムに比して5倍高く、生産効率が高くなるといった効果を発揮する。
【0094】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、製造時に有毒性物質が発生することなく、優れた遮光性を有し且つ反射率の低い遮光膜、それを製造するためのスパッタリングターゲット、遮光膜を用いたカラーフィルタ及び表示素子体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態によるカラーフィルタ用のブラックマトリックスを備えた表示素子体の一例としての反射型TFTカラー液晶ディスプレイを示す断面図である。
【符号の説明】
1…偏光板
2…ガラス基板A
3…ブラックマトリックス
4…カラーフィルタ
5…ITO透明電極
6…コレステリック・ネマティック相転位型ゲスト・ホスト型液晶
7…反射電極
8…アクリル樹脂
9…ソース電極
10…ドレイン電極
11…ゲート電極
12…ガラス基板B

Claims (20)

  1. 遮光膜を製造するためのスパッタリングターゲットであって、
    Cuを主成分とし、Agを10重量%以上45重量%以下含有し、In、Zr、Sn、W、Moからなる群から選ばれた少なくとも1種類の元素を0.1重量%以上5重量%以下含有する材料からなることを特徴とするスパッタリングターゲット。
  2. 遮光膜を製造するためのスパッタリングターゲットであって、
    Cuを主成分とし、Agを25重量%以上40重量%以下含有し、In、Ti、Zr、Sn、Zn、Ta、W、Mo、Niからなる群から選ばれた少なくとも1種類の元素を0.1重量%以上5重量%以下含有する材料からなることを特徴とするスパッタリングターゲット。
  3. カラーフィルタ用のブラックマトリックスとしての遮光膜であって、Cuの酸化物を主成分とし、Agの酸化物を15重量%以上60重量%以下添加し、このCuの酸化物とAgの酸化物の複合酸化物に、Inの酸化物、Tiの酸化物、Zrの酸化物、Snの酸化物、Znの酸化物、Taの酸化物、Wの酸化物、Moの酸化物、Niの酸化物からなる群から選ばれた少なくとも1種類の酸化物を0.1重量%以上5重量%以下添加した材料からなることを特徴とする遮光膜。
  4. カラーフィルタ用のブラックマトリックスとしての遮光膜であって、Cuの酸化物を主成分とし、Agの酸化物を35重量%以上50重量%以下添加し、このCuの酸化物とAgの酸化物の複合酸化物に、Inの酸化物、Tiの酸化物、Zrの酸化物、Snの酸化物、Znの酸化物、Taの酸化物、Wの酸化物、Moの酸化物、Niの酸化物からなる群から選ばれた少なくとも1種類の酸化物を0.1重量%以上5重量%以下添加した材料からなることを特徴とする遮光膜。
  5. 光学波長領域が400nm以上800nm以下の可視光領域における反射率が15%以下であることを特徴とする請求項3又は4に記載の遮光膜。
  6. 表面抵抗値が10Ω/cm以上であることを特徴とする請求項3又は4に記載の遮光膜。
  7. 単層で構成されることを特徴とする請求項3又は4に記載の遮光膜。
  8. 請求項に記載の遮光膜に、Al、Ni、Ta、Sn、Ti、Zr、Zn、W、Moからなる群から選ばれた遮光膜を積層して構成されることを特徴とする遮光膜。
  9. 遮光性を有するブラックマトリックスを備えたカラーフィルタであって、上記ブラックマトリックスは、Cuの酸化物にAgの酸化物を15重量%以上60重量%以下添加し、このCuの酸化物とAgの酸化物の複合酸化物に、Inの酸化物、Tiの酸化物、Zrの酸化物、Snの酸化物、Znの酸化物、Taの酸化物、Wの酸化物、Moの酸化物、Niの酸化物からなる群から選ばれた少なくとも1種類の酸化物を0.1重量%以上5重量%以下添加した材料からなることを特徴とするカラーフィルタ。
  10. 遮光性を有するブラックマトリックスを備えたカラーフィルタであって、上記ブラックマトリックスは、Cuの酸化物にAgの酸化物を35重量%以上50重量%以下添加し、このCuの酸化物とAgの酸化物の複合酸化物に、Inの酸化物、Tiの酸化物、Zrの酸化物、Snの酸化物、Znの酸化物、Taの酸化物、Wの酸化物、Moの酸化物、Niの酸化物からなる群から選ばれた少なくとも1種類の酸化物を0.1重量%以上5重量%以下添加した材料からなることを特徴とするカラーフィルタ。
  11. カラーフィルタを用いて構成される表示素子体であって、
    上記カラーフィルタは遮光性を有するブラックマトリックスを備えており、このブラックマトリックスは、Cuの酸化物にAgの酸化物を15重量%以上60重量%以下添加し、このCuの酸化物とAgの酸化物の複合酸化物に、Inの酸化物、Tiの酸化物、Zrの酸化物、Snの酸化物、Znの酸化物、Taの酸化物、Wの酸化物、Moの酸化物、Niの酸化物からなる群から選ばれた少なくとも1種類の酸化物を0.1重量%以上5重量%以下添加した材料からなることを特徴とする表示素子体。
  12. カラーフィルタを用いて構成される表示素子体であって、
    上記カラーフィルタは遮光性を有するブラックマトリックスを備えており、このブラックマトリックスは、Cuの酸化物にAgの酸化物を35重量%以上50重量%以下添加し、このCuの酸化物とAgの酸化物の複合酸化物に、Inの酸化物、Tiの酸化物、Zrの酸化物、Snの酸化物、Znの酸化物、Taの酸化物、Wの酸化物、Moの酸化物、Niの酸化物からなる群から選ばれた少なくとも1種類の酸化物を0.1重量%以上5重量%以下添加した材料からなることを特徴とする表示素子体。
  13. 遮光膜を製造するためのスパッタリングターゲットであって、
    Cuを主成分とし、Inを0.1重量%以上35重量%以下含有し、Ag、Ti、Zr、Sn、Zn、Ta、W、Mo、Cr、Ni、Sbからなる群から選ばれた少なくとも1種類の元素を0.1重量%以上25重量%以下含有する材料からなることを特徴とするスパッタリングターゲット。
  14. カラーフィルタ用のブラックマトリックスとしての遮光膜であって、Cuの酸化物にInの酸化物を0.1重量%以上35重量%以下添加し、
    このCuの酸化物とInの酸化物の複合酸化物に、Agの酸化物、Tiの酸化物、Zrの酸化物、Snの酸化物、Znの酸化物、Taの酸化物、Wの酸化物、Moの酸化物、Crの酸化物、Niの酸化物、Sbの酸化物からなる群から選ばれた少なくとも1種類の酸化物を0.1重量%以上25重量%以下添加した材料からなることを特徴とする遮光膜。
  15. 光学波長領域が400nm以上800nm以下の可視光領域における反射率が15%以下であることを特徴とする請求項14に記載の遮光膜。
  16. 電気抵抗が10Ωcm以上であることを特徴とする請求項14に記載の遮光膜。
  17. 単層で構成されることを特徴とする請求項14に記載の遮光膜。
  18. 請求項17に記載の遮光膜に、Al、Ni、Ta、Sn、Ti、Zr、Zn、W、Moからなる群から選ばれた遮光膜を積層して構成されることを特徴とする遮光膜。
  19. 遮光性を有するブラックマトリックスを備えたカラーフィルタであって、上記ブラックマトリックスは、Cuの酸化物にInの酸化物を0.1重量%以上35重量%以下添加し、このCuの酸化物とInの酸化物の複合酸化物に、Agの酸化物、Tiの酸化物、Zrの酸化物、Snの酸化物、Znの酸化物、Taの酸化物、Wの酸化物、Moの酸化物、Crの酸化物、Niの酸化物、Sbの酸化物からなる群から選ばれた少なくとも1種類の酸化物を0.1重量%以上25重量%以下添加した材料からなることを特徴とするカラーフィルタ。
  20. カラーフィルタを用いて構成される表示素子体であって、
    上記カラーフィルタは遮光性を有するブラックマトリックスを備えており、
    このブラックマトリックスは、Cuの酸化物にInの酸化物を0.1重量%以上35重量%以下添加し、このCuの酸化物とInの酸化物の複合酸化物に、Agの酸化物、Tiの酸化物、Zrの酸化物、Snの酸化物、Znの酸化物、Taの酸化物、Wの酸化物、Moの酸化物、Crの酸化物、Niの酸化物、Sbの酸化物からなる群から選ばれた少なくとも1種類の酸化物を0.1重量%以上25重量%以下添加した材料からなることを特徴とする表示素子体。
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