JP3986209B2 - ビットタイミング同期装置およびその方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動車電話等の無線通信システムに適用されるビットタイミング同期装置およびその方法に関するものであり、詳細には、デジタルデータ伝送において遅延分散の大きな伝送路でビットタイミングを得るためのビットタイミング同期装置およびその方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図16は、従来のビットタイミング同期装置を示すブロック図である。従来のビットタイミング同期装置は、図16に示したように、相関器3、電力算出回路4、最大値検出回路5、および、平均化回路8を備えている。
【0003】
相関器3は、受信信号入力端子1に接続され、受信信号と既知系列との相関値を求める。電力算出回路4は、相関器3の出力に接続され、相関値の電力を求める。平均化回路8は、電力算出回路4の出力に接続され、相関値の電力に基づいて移動平均を求める。最大値検出回路5は、平均化回路8の出力およびビットタイミング出力端子2に接続され、移動平均から相関値の電力の最大点を求める。
【0004】
つぎに動作について説明する。図17は、従来におけるビットタイミング同期装置の一動作を説明するための図である。図17において、横軸は、一例としてt0〜t9までの時刻を示し、縦軸は、相関電力を示す。図16に示したビットタイミング同期装置では、相関器3により受信信号と既知系列との相関値が計算され、その後、電力算出回路4にて相関値の電力が算出される。
【0005】
図17の例では、マルチパスによる遅延分散が1ビットとなり、最適ビットタイミングが時刻t3である。たとえば、1ビットまでの遅延を処理できる適応等化器である最尤系列推定(MLSE)を適用してみる(MLSEに関しては、G. D. Forney, Jr. : "Maximum-likelihood sequence estimation of digital sequences in the presence of intersymbol interference", IEEE Trans. Inform. Theory, vol. IT-18, 3, pp. 363-378, May 1972 を参照)。このとき、相関電力の最大値をビットタイミングとした場合、従来のビットタイミング同期装置では、電力レベルの大きい遅延波をビットタイミングとしてしまう、という問題がある。なお、ここでいうビットタイミングとはシンボルをサンプルするためのタイミングを示すものである。
【0006】
この問題を解決するために、平均化回路8にて2ビット幅の移動平均をとってみる。図18には、平均化回路8による移動平均後の出力が示されており、たとえば、図18のt2の値は図17のt2+t3の値に対応し、図18のt3の値は図17のt3+t4の値に対応し、図18のt4の値は図17のt4+t5の値に対応する。ここでは、図18における最大値が時刻t3のときとなる。なお、移動平均においては、直接波(図17の時刻t3)と遅延波(図17の時刻t4)の大小関係が変化してもその特性(最大値が時刻t3となる)は変わらない。
【0007】
一方、遅延波の遅延時間が大きくなった場合、MLSEは、その回路規模が現実的でなくなるため、MLSEの簡単化手法である判定帰還系列推定(DFSE)などが用いられる(DFSEに関しては、A. Duel-Hallen and C. Heegard : "Delayed decision-feedback sequence estimation", IEEE Trans. Commun., vol. COM-37, 5, pp. 428-436, May 1989 を参照 )。しかしながら、DFSEを用いた場合は、MLSEとは異なり、ビットタイミング近傍の信号しか利用できない、という問題がある。
【0008】
具体的にいうと、たとえば、3ビット遅延まで処理可能なDFSEを利用した場合、移動平均の量を4ビットとしてみる。図19には、移動平均の量が4ビットの場合における具体例が示されている。ここでは、図19に示すとおり、所定のタイミングで移動平均が出力され、ビットタイミングとしては、時刻t1、t2およびt3の可能性がある。このとき、たとえば、ビットタイミングとして時刻t3を選択した場合、DFSEはビットタイミング近傍の信号を利用できるので、すなわち、図17のt3近傍の信号を利用できるので、良好な特性を得ることができる。一方、ビットタイミングとして時刻t2およびt1を選択した場合、DFSEはt3近傍の信号を利用できないので、特性が劣化することになる。
【0009】
このように、従来のビットタイミング同期装置では、移動平均の幅を大きくとりすぎた場合に、特性劣化が発生する。
【0010】
また、図20のように、5ビットの遅延波が存在する場合に、たとえば、移動平均の幅を4ビットとしてみる。図21は、この場合における移動平均の出力を示す図である。図21に示すとおり、移動平均が最大となるタイミングが時刻t5、t6、t7およびt8であり、ここでは、最適なビットタイミングであるはずの時刻t3は選択されないことになる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように従来のビットタイミング同期装置では、適応等化器がMLSEの場合においては良好なビットタイミングを供給することができる。しかしながら、準最適なDFSEを用いた場合には、以下の問題点がある。
(1)移動平均により推定するビットタイミングに不確定性(図19)が生じ、本来望ましいタイミングを選択することができない場合がある。
(2)移動平均の幅を短くすると、遅延波の信号電力が大きい場合に、遅延波のタイミングに同期してしまう場合がある。
以上の理由により、従来のビットタイミング同期装置では良好なビットタイミングを供給することができない、という問題点があった。
【0012】
この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、遅延分散の大きな伝送路において、精度のよいビットタイミングを実現することが可能なビットタイミング同期装置およびその方法を得ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明にかかるビットタイミング同期装置にあっては、符号間干渉が存在する伝送路に適用され、さらに、あらかじめ決められた時間範囲内で求めた相関電力(後述する実施の形態の相関器3、電力算出回路4に相当)から最大値を検出する最大値検出手段(最大値検出回路5に相当)と、前記最大値検出手段で最大値を検出したタイミングを仮ビットタイミングとし、前記あらかじめ決められた時間範囲内、かつ、前記仮ビットタイミング以前で、任意に与えられる電力値以上の相関電力値のビットタイミングを復調器が動作するためのビットタイミングとして推定するビットタイミング推定手段(時間順序逆転回路6、スレッショルド検出回路7に相当)と、を備えたことを特徴とする。
【0014】
この発明によれば、あらかじめ決められた時間範囲内で求めた相関電力から最大値を検出し、その最大値を検出したタイミングを仮ビットタイミングとし、あらかじめ決められた時間範囲内、かつ、仮ビットタイミング以前で、任意に与えられる電力値以上の相関電力値のビットタイミングを復調器が動作するためのビットタイミングとして推定する。これにより、直接波電力が遅延波電力より小さい場合でも、先行波タイミングから復調器が動作するためのビットタイミングを推定することができ、遅延分散の大きな伝送路においても精度のよいビットタイミングを実現することが可能となる。
【0015】
つぎの発明にかかるビットタイミング同期装置にあっては、前記最大値検出手段の前段で前記相関電力の雑音を除去する雑音除去手段(後述する実施の形態の平均化回路8に相当)をさらに有したことを特徴とする。
【0016】
この発明によれば、最大値検出の前段で相関電力の雑音を除去する。これにより、雑音による影響を抑圧することが可能となる。
【0017】
つぎの発明にかかるビットタイミング同期装置において、前記ビットタイミング推定手段は、前記あらかじめ決められた時間範囲内で前記仮ビットタイミングを基点として時間方向を遡って前記任意に与えられる電力値以上の相関電力値のビットタイミングを検出することを特徴とする。
【0018】
この発明によれば、あらかじめ決められた時間範囲内で仮ビットタイミングを基点として時間方向を遡って任意に与えられる電力値以上の相関電力値のビットタイミングを検出する。これにより、直接波、遅延波の順に得られる相関電力において遅延波が直接波よりも大きな電力値をとる場合に対処でき、遅延波に対する誤同期を防止して、直接波に対する同期を的確に確立することが可能となる。
【0019】
つぎの発明にかかるビットタイミング同期装置において、前記任意に与えられる電力値は、前記最大値検出手段で検出した最大値以下の値であることを特徴とする。
【0020】
この発明によれば、任意に与えられる電力値を、最大値の定数倍、たとえば1/Nを超える値とする。これにより、雑音レベルの信号を排除することが可能となる。
【0021】
つぎの発明にかかるビットタイミング同期装置にあっては、前記最大値検出手段の前段で、各時刻毎に出力される前記相関電力とある特定のしきい値とを比較し、そのしきい値以上となるタイミングを検出することにより、受信信号に含まれるフレームの同期をとるフレームタイミング検出手段(後述する実施の形態のスレッショルド検出回路9に相当)をさらに有したことを特徴とする。
【0022】
この発明によれば、最大値検出の前段に、タイミング検出を行なう時間範囲を限定せず、適切なしきい値を設定したフレームタイミング検出手段を設け、連続して送信される受信信号からそのフレームタイミングを検出する。これにより、ビットタイミングと同時にフレームタイミングが取得可能となる。
【0023】
つぎの発明にかかるビットタイミング同期装置にあっては、前記フレームタイミング検出手段の前段で、前記相関電力の雑音を除去する雑音除去手段(後述する実施の形態の平均化回路8に相当)をさらに有したことを特徴とする。
【0024】
この発明によれば、フレームタイミング検出の前段で相関電力の雑音を除去する。これにより、雑音による影響をより精度よく抑圧可能となる。
【0025】
つぎの発明にかかるビットタイミング同期装置において、前記ビットタイミング推定手段は、前記あらかじめ決められた時間範囲内で、前記仮ビットタイミングを基点として時間方向を遡って、前記任意に与えられる電力値以上の相関電力値のビットタイミングを検出することを特徴とする。
【0026】
この発明によれば、あらかじめ決められた時間範囲内で仮ビットタイミングを基点として時間方向を遡って、任意に与えられる電力値以上の相関電力値のビットタイミングを検出する。これにより、直接波、遅延波の順に得られる相関電力において遅延波が直接波よりも大きな電力値をとる場合に対処でき、遅延波に対する誤同期を防止して、直接波に対する同期をより的確に確立することが可能となる。
【0027】
つぎの発明にかかるビットタイミング同期装置において、前記ビットタイミング推定手段には、前記仮ビットタイミングを基点として時間方向を遡る区間が比較的少ないことを考慮し、前記相関電力の雑音を除去する前の相関電力を入力することを特徴とする。
【0028】
この発明によれば、ビットタイミング推定手段の入力には、平均化を行っていない相関電力を用いている。これにより、タイミングの不確定性を含まない高精度なビットタイミングが得られる。
【0029】
つぎの発明にかかるビットタイミング同期装置において、前記任意に与えられる電力値は、前記最大値検出手段で検出した最大値以下の値であることを特徴とする。
【0030】
この発明によれば、任意に与えられる電力値を、最大値の定数倍、たとえば1/Nを超える値とする。これにより、雑音レベルの信号をより精度よく排除することが可能となる。
【0031】
つぎの発明にかかるビットタイミング同期装置にあっては、前記ビットタイミング推定手段の後段に、あらかじめ決めておいた時間範囲内で、前記推定されたビットタイミングを基点として時間方向に、前記任意に与えられる電力値以上の相関電力値のタイミングがあるかどうかを検出し、前記範囲内で最も遅い遅延波のタイミングを推定する遅延波タイミング推定手段(後述する実施の形態の時間順序正転回路10、スレッショルド検出回路11に相当)をさらに有したことを特徴とする。
【0032】
この発明によれば、最大値検出手段にて仮ビットタイミングを選択し、その後、ビットタイミング推定手段にて正式なビットタイミングを出力する。そして、遅延波タイミング推定手段では、時間方向の相関電力としきい値とを順次比較し、しきい値を超えた最も遅いタイミングを、遅延波タイミングとして出力する。これにより、ビット(先行波)タイミングと同時に、遅延波のタイミングも得られることから、先行波と遅延波の時間差が容易に推定可能となる。
【0033】
つぎの発明にかかるビットタイミング同期装置にあっては、少なくとも前記最大値検出手段およびビットタイミング推定手段を備える前記ビットタイミング同期装置を複数用い、さらに、各ビットタイミング同期装置の前段に個別に配置され、予め与えられるある特定の位相を回転させて出力する複数の位相回転手段を用いて、周波数誤差に対する許容範囲を拡大することを特徴とする。
【0034】
この発明によれば、受信信号に許容範囲外の周波数偏差が含まれる場合においても、周波数誤差に対する許容範囲を拡大することが可能となるため、それに伴って、正しいビットタイミングの検出が可能となる。
【0035】
つぎの発明にかかるビットタイミング同期装置にあっては、受信信号との相互相関を求めるために予め設定される既知系列が基本パターンを繰り返す系列の場合、その基本パターンを既知系列とし、前記受信信号と前記基本パターンとから相関電力を求め、前記最大値検出手段は、前記相関電力から最大値を検出することを特徴とする。
【0036】
この発明によれば、それぞれの時刻における基本パターンに対する相関値を取得し、その相関値を、例えば、シフトレジスタに入力する。そして、現在の相関値と前記シフトレジスタの出力値との和を計算することにより、相関値を求める。これにより、同一の相関を繰り返し計算する必要がなくなり、相関に関する演算量を大幅に削減できる。
【0037】
つぎの発明にかかるビットタイミング同期装置にあっては、さらに、前記基本パターンに応じて、相関の同相合成を行う区間を縮小することにより、位相変動に耐性を持たせることを特徴とする。
【0038】
この発明によれば、基本パターンを用いて受信信号との相関を求めることにより、基本パターン分の相関値を取得する。そして、これらの相関値を、例えば、それぞれ2乗することにより、基本パターン毎の相関電力を算出し、最後にその和を計算する。これにより、出力される相関電力が位相情報の消失した電力の合成値となり、位相変動が許容される。すなわち、周波数偏差の許容範囲を拡大することが可能となる。
【0039】
つぎの発明にかかるビットタイミング同期装置にあっては、前記ビットタイミング推定手段にて推定される複数フレームのビットタイミングを、時間的に平均化するビットタイミング平均化手段(後述する実施の形態のビットタイミング平均化装置31に相当)をさらに有したことを特徴とする。
【0040】
この発明によれば、ビットタイミング平均化手段にて、フレーム毎のビットタイミング出力を順次加算し、そして、この加算結果があるしきい値をこえたタイミングをビットタイミングとして出力する。これにより、ビットタイミング出力の平均化が実現可能となり、最適なビットタイミングを得ることができる。
【0041】
つぎの発明にかかるビットタイミング同期装置にあっては、符号間干渉が存在する伝送路に適用され、さらに、受信信号と既知系列との相互相関を求める相関器と、前記相関器で求めた相互相関の電力を求める電力算出回路と、あらかじめ決められた時間範囲に渡って前記電力算出回路で求めた電力の最大値とそのときのタイミングとを検出する最大値検出回路と、前記あらかじめ決められた時間範囲内で、前記最大値検出回路が検出したタイミングから時間方向を逆行して相関電力を順次出力する時間順序逆転回路と、前記最大値検出回路で検出した最大値からしきい値を求め、そのしきい値と前記時間順序逆転回路から順次出力される相関電力とを比較し、当該相関電力がしきい値を超え、かつ、前記あらかじめ決められた時間範囲内で最も古いタイミングを復調器が動作するためのビットタイミングとして検出するスレッショルド検出回路と、を備えることを特徴とする。
【0042】
この発明によれば、まず、最大値検出回路にてあらかじめ決められた時間範囲に渡って相関器および電力算出回路で求めた電力の最大値とそのときのタイミングとを検出する。つぎに、時間順序逆転回路にて、あらかじめ決められた時間範囲内で、最大値検出回路が検出したタイミングから時間方向を逆行して相関電力を順次出力する。そして、スレッショルド検出回路にて、最大値検出回路で検出した最大値からしきい値を求め、そのしきい値と時間順序逆転回路から順次出力される相関電力とを比較し、当該相関電力がしきい値を超え、かつ、あらかじめ決められた時間範囲内で最も古いタイミングを、復調器が動作するためのビットタイミングとして検出する。これにより、直接波電力が遅延波電力より小さい場合でも、先行波タイミングから復調器が動作するためのビットタイミングを推定することができ、遅延分散の大きな伝送路においても精度のよいビットタイミングを実現することが可能となる。
【0043】
つぎの発明にかかるビットタイミング同期装置にあっては、前記電力算出回路出力と前記最大値検出回路入力および前記時間順序逆転回路入力との間に接続され、前記電力算出回路で求めた電力の移動平均を求める平均化回路をさらに有したことを特徴とする。
【0044】
この発明によれば、平均化回路を追加して、電力算出回路で求めた電力の移動平均を求める。これにより、最大値検出の前段で相関電力の雑音が除去され、雑音による影響を抑圧することが可能となる。
【0045】
つぎの発明にかかるビットタイミング同期方法にあっては、符号間干渉が存在する伝送路に適用され、さらに、あらかじめ決められた時間範囲内で求めた相関電力から最大値を検出する第1工程と、前記第1工程で最大値を検出したタイミングを仮ビットタイミングとし、前記あらかじめ決められた時間範囲内、かつ、前記仮ビットタイミング以前で、任意に与えられる電力値以上の相関電力値のビットタイミングを復調器が動作するためのビットタイミングとして推定する第2工程と、を含んだことを特徴とする。
【0046】
この発明によれば、あらかじめ決められた時間範囲内で求めた相関電力から最大値を検出し、その最大値を検出したタイミングを仮ビットタイミングとし、あらかじめ決められた時間範囲内、かつ、仮ビットタイミング以前で、任意に与えられる電力値以上の相関電力値のビットタイミングを、復調器が動作するためのビットタイミングとして推定する。これにより、直接波電力が遅延波電力より小さい場合でも、先行波タイミングから復調器が動作するためのビットタイミングを推定することができ、遅延分散の大きな伝送路においても精度のよいビットタイミングを実現することが可能となる。
【0047】
つぎの発明にかかるビットタイミング同期方法にあっては、前記第1工程の前段で前記相関電力の雑音を除去する第3工程をさらに含んだことを特徴とする。
【0048】
この発明によれば、最大値検出の前段で相関電力の雑音を除去する。これにより、雑音による影響を抑圧することが可能となる。
【0049】
つぎの発明にかかるビットタイミング同期方法にあっては、前記第1工程の前段で、各時刻毎に出力される前記相関電力とある特定のしきい値とを比較し、そのしきい値以上となるタイミングを検出することにより、受信信号に含まれるフレームの同期をとる第4工程をさらに含んだことを特徴とする。
【0050】
この発明によれば、最大値検出の前段で、第4工程を実施することにより、連続して送信される受信信号からそのフレームタイミングを検出する。これにより、ビットタイミングと同時にフレームタイミングが取得可能となる。
【0051】
つぎの発明にかかるビットタイミング同期方法にあっては、前記第1工程の前段で前記相関電力の雑音を除去する第3工程をさらに含んだことを特徴とする。
【0052】
この発明によれば、第3工程、すなわち、フレームタイミング検出の前段で、相関電力の雑音を除去する。これにより、雑音による影響をさらに精度よく抑圧可能となる。
【0053】
つぎの発明にかかるビットタイミング同期方法にあっては、前記第2工程の後段に、あらかじめ決めておいた時間範囲内で、前記推定されたビットタイミングを基点として時間方向に、前記任意に与えられる電力値以上の相関電力値のタイミングがあるかどうかを検出し、前記範囲内で最も遅い遅延波のタイミングを推定する第5工程をさらに含んだことを特徴とする。
【0054】
この発明によれば、第1工程にて仮ビットタイミングを選択し、その後、第2工程にて正式なビットタイミングを出力する。そして、第5工程では、時間方向の相関電力としきい値とを順次比較し、しきい値を超えた最も遅いタイミングを、遅延波タイミングとして出力する。これにより、ビット(先行波)タイミングと同時に、遅延波のタイミングも得られることから、先行波と遅延波の時間差が容易に推定可能となる。
【0055】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる好適なビットタイミング同期装置およびその方法の実施の形態を詳細に説明する。
【0056】
実施の形態1.
まず、構成について説明する。図1は、本発明の実施の形態1によるビットタイミング同期装置の一構成例を示すブロック図である。本実施の形態1のビットタイミング同期装置は、たとえば図1に示したように、相関器3、電力算出回路4、最大値検出回路5、時間順序逆転回路6、および、スレッショルド検出回路7を備えている。なお、相関器3、電力算出回路4および最大値検出回路5の個々の構成内容については、前述した従来構成と同様のため、同一の符号を付して説明を省略する。また、相関器3、電力算出回路4および最大値検出回路5の処理も、前述した従来例と同様である。
【0057】
時間順序逆転回路6は、ある時刻を基点に時間方向を遡って所定のタイミングにおける相関電力を出力する。スレッショルド検出回路7は、入力される相関電力と所定のしきい値とを比較することによりビットタイミングを検出し、そのビットタイミングに対応する信号をビットタイミング出力端子2より出力する。なお、ここで使用するしきい値は最大相関電力値の1/N(Nは自然数)に設定され、固定値か、または伝送路の状態により任意に変更可能とする。
【0058】
つぎに、図20の相関電力パターンと同一のパターンをもつ図2のパターンを例にとって全体の動作を説明する。図2の例では、マルチパスによる遅延分散が5ビットとなり、最適ビットタイミングが時刻3である。まず、相関器3により受信信号と既知系列との相関値が計算され、電力算出回路4では、その相関値の電力が算出される。なお、等化器としては、5ビットまで処理できるDFSEを用いるものとする。
【0059】
つづいて、最大値検出回路5により、仮ビットタイミングとして時刻t8が選択される。このとき、時間順序逆転回路6では、時刻t8から時刻t0まで時間を遡って相関電力を出力する。この時間順序逆転回路6の後段に接続されるスレッショルド検出回路7では、時間を逆転して入力される相関電力と前記所定のしきい値とを比較する。
【0060】
そして、その相関電力があらかじめ用意されたしきい値より大きい場合、仮ビットタイミングが比較対象の時刻に更新される。すなわち、適応等化器に影響を与える信号がないかの探索が行われ、時刻t8よりも前の時刻で先行波があれば、その時刻が仮ビットタイミングとなる。
【0061】
このようにして、比較処理が繰り返され、最後の時刻t0の時点で、仮ビットタイミングと考えられているものが、復調器におけるビットタイミングとして出力される。なお、図2において、しきい値を、たとえば、最大相関電力値の1/4とした場合には、時刻t3が最終的に求められたビットタイミングとして出力されることになる。また、ここでは、しきい値を最大相関電力値の1/4としたが、これに限らず、雑音などを考慮して他の値としてもよい。
【0062】
従って、図2の例では、時刻t0〜t9の時間範囲内で、厳密には時刻t0〜t8の時間範囲内で、時間的に最も古いタイミング、すなわち、時刻t3を、復調器におけるビットタイミングとして決定することになる。そのため、本実施の形態では、直接波電力(時刻t3)が遅延波電力(時刻t8)より小さい場合においても、先行波のタイミングを、復調器におけるビットタイミングとして精度良く推定できる。
【0063】
以上説明したように、本実施の形態1によれば、あらかじめ決められた時間範囲内で求めた相関電力から最大値を検出し、その最大値を検出したタイミングを仮ビットタイミングとし、あらかじめ決められた時間範囲内、かつ、仮ビットタイミング以前で、任意に与えられる電力値(しきい値)以上の相関電力値のビットタイミングを、復調器が動作するためのビットタイミングとして推定する。これにより、直接波電力が遅延波電力より小さい場合でも、先行波のタイミングから復調器が動作するためのビットタイミングを精度よく推定することができるので、遅延分散の大きな伝送路においても、精度のよいビットタイミングを実現することが可能となる。
【0064】
また、あらかじめ決められた時間範囲内で、仮ビットタイミングを基点として時間方向を遡って、任意に与えられる電力値以上の相関電力値のビットタイミングを検出するようにしたので、直接波、遅延波の順に得られる相関電力において、遅延波が直接波よりも大きな値をとる場合に対処できる。これにより、遅延波に対する誤同期を防止して、的確に直接波(先行波)に対する同期を実現することが可能となる。
【0065】
また、任意に与えられる電力値を、最大値の1/Nを超える値としたので、雑音レベルの信号を排除することができる。
【0066】
実施の形態2.
さて、前述した実施の形態1では、平均化を用いずにビットタイミングを推定する構成であったが、本発明はこれに限定されず、以下に説明する実施の形態2のように、平均化を含めてビットタイミングを推定するようにしてもよい。
【0067】
まず、構成について説明する。図3は、本発明の実施の形態2によるビットタイミング同期装置の一構成例を示すブロック図である。本実施の形態2のビットタイミング同期装置は、たとえば、図1に示したように、相関器3、電力算出回路4、最大値検出回路5、時間順序逆転回路6、スレッショルド検出回路7、および、平均化回路8を備えている。
【0068】
なお、相関器3、電力算出回路4、最大値検出回路5および平均化回路8の個々の構成内容については、前述した従来構成と同様のため、同一の符号を付して説明を省略する。また、相関器3、電力算出回路4、最大値検出回路5および平均化回路8の処理も、前述した従来例と同様である。また、本実施の形態における全体構成としては、平均化回路8を追加した点で、前述した実施の形態1の構成と相違する。
【0069】
つぎに、動作について説明する。基本的な動作、すなわち、平均化回路8を除く個々の動作は、前述した実施の形態1と同一である。ここでは、電力算出回路4と最大値検出回路5との間に平均化回路8を設けたことで、相関電力の最大値をビットタイミングとした場合においても、電力レベルが大きい遅延波をビットタイミングとしてしまうことはなく、これは直接波と遅延波の大小関係が変化しても変わらない。
【0070】
以上説明したように、本実施の形態2によれば、平均化回路8が追加されたことにより、たとえば、平均化回路8での移動平均の幅を2ビットとすれば、ビットタイミングの不確定性が1ビット生じるが、この平均化により、雑音による影響を抑圧すること可能となる。
【0071】
実施の形態3.
本発明は、前述のビットタイミング同期装置において、ビットタイミング同期と同時にフレームタイミング同期を得るためのものである。なお、本実施の形態におけるビットタイミングとは、実施の形態1および2と同様に、受信信号のシンボルをサンプルするためのタイミングを示すものであり、一方、フレームタイミングとは、受信信号に含まれるフレームの大まかな同期をとるためのタイミングを示すものである。
【0072】
実施の形態1および2におけるビットタイミング同期装置においては、フレームタイミングが既知であることを前提とし、その既知のフレームタイミングを基準にビットタイミングの検出を行っていた。しかしながら、本来は、連続して送信される受信信号から、まず、そのフレームタイミングを検出し、その後、ビットタイミングを検出する。なお、フレームタイミング検出は、ビットタイミング同期装置における最大値検出回路の前段に、スレッショルド検出回路を設けることにより実現する。
【0073】
図4は、本発明の実施の形態3によるビットタイミング同期装置の一構成例を示すブロック図である。本発明にかかるビットタイミング同期装置は、前述した実施の形態1における最大値検出回路5の前段に、タイミング検出を行う時間範囲を限定しないスレッショルド検出回路9を設ける。なお、その他の構成については、実施の形態1と同様であるため、同一の符号を付して説明を省略する。
【0074】
つぎに、動作について説明する。本実施の形態においては、フレームタイミングが得られていないため、相関を取得する受信信号は、入力されるすべての受信信号となる。このとき、ビットタイミング同期装置では、各時刻毎に相関器3にて相関値を取得し、さらに、電力算出回路4にて相関電力を算出する。
【0075】
その後、スレッショルド検出回路9において、各時刻毎に出力される相関電力を任意に与えられるしきい値と比較し、しきい値を超えたタイミングを検出する。次段の最大値検出回路5においては、このタイミングを基準として、あらかじめ決められた時間範囲の最大値を検出して出力する。以降、時間順序逆転回路6、およびスレッショルド検出回路7の動作については、前述した実施の形態1と同様であるため説明を省略する。
【0076】
なお、既知系列と、その既知系列を含む受信信号と、の相関電力は、既知系列を含まない受信信号における相関電力より大きいことが想定される。そこで、スレッショルド検出回路9で用いられるしきい値を、既知系列と、既知系列を含まない受信信号と、の相関電力より、大きく設定する。すなわち、既知系列を含まない受信信号との相関電力を求めている時点においては、その相関電力がしきい値を超えることはなく、つぎの時刻における相関値を取得することになる。逆に、既知系列を含む受信信号のタイミングで相関を求めたときには、相関電力がしきい値を超えることになり、フレームタイミングが検出される。そして、次段のビットタイミング検出へ処理を移行する。
【0077】
これにより、スレッショルド検出回路9の出力タイミングとして、既知系列を含む受信信号の位置を検出することが可能となる。ただし、ここでは、スレッショルド検出回路9のしきい値が受信電力により相対的に変化するため、たとえば、受信電力の定数倍という値をしきい値とする。
【0078】
以上、説明したように、本実施の形態によれば、最大値検出の前段にタイミング検出を行なう時間範囲を限定せず、適切なしきい値を設定したスレッショルド検出回路を設けることにより、ビットタイミングと同時にフレームタイミングを取得できる。
【0079】
実施の形態4.
本発明は、実施の形態3のビットタイミング同期装置に、平均化回路を追加し、この構成でフレームタイミング、およびビットタイミングの検出を行うことにより、タイミング検出の特性を向上させるためのものである。特に、フレームタイミング検出については、すべての受信信号に対してしきい値の比較処理を行うため、雑音を抑圧可能な平均化回路を用いることによる効果は大きい。
【0080】
図5は、本発明の実施の形態4によるビットタイミング同期装置の一構成例を示すブロック図である。本発明にかかるビットタイミング同期装置は、電力算出回路4とスレッショルド検出回路9の間に、平均化回路8を設けることが特徴となる。なお、この平均化回路8は、実施の形態2において説明した平均化回路8と同一のものであるため、具体的な構成および動作については説明を省略する。
【0081】
本実施の形態においては、電力算出回路4によって得られた相関電力を、平均化回路8により平均化する。この平均化回路8の処理により、雑音が抑圧される。また、平均化された相関電力を用いて、スレッショルド検出回路9がフレームタイミング検出を行うことにより、誤ったフレームタイミングを検出する確率が抑えられることになる。
【0082】
なお、ここでいうフレームタイミングを検出する確率とは、相関電力と前述したしきい値とを一度比較する場合の確率であるため、たとえば、フレームタイミング検出のように、タイミングが検出されるまですべての受信信号に対して何度もしきい値の比較を行う場合においては、誤ってフレームを検出する確率が大きくなる傾向がある。したがって、平均化による雑音の抑圧効果は、フレームタイミング検出において特に有効となる。
【0083】
また、本実施の形態においては、スレッショルド検出回路9によりフレームタイミングを検出後、最大値検出回路5が、フレームタイミングの検出以後のあらかじめ決められた時間範囲における相関電力の最大値のタイミングを、仮ビットタイミングとして求める。この最大値検出回路5の入力においても、フレームタイミングの検出時と同様に、平均化された相関電力を用いることにより、雑音を抑圧できる。
【0084】
その後、時間順序逆転回路6では、あらかじめ決められた時間範囲を遡ることにより、最大値検出回路5により検出された仮ビットタイミング以前の相関電力を出力する。そして、スレッショルド検出回路7では、出力された相関電力をあらかじめ与えられたしきい値と比較し、しきい値を超えた最も早いタイミングを、最終的なビットタイミングとして出力する。
【0085】
なお、時間順序逆転回路6の入力として、平均化回路8の出力である平均相関電力を用いる場合は、実施の形態2と同様、雑音抑圧効果は得られるが、同時にタイミングの不確定性が生じることになる。また、この不確定性は、最終的なビットタイミングに含まれることになり、それに伴ってビットタイミングの精度が劣化することになる。そこで、本実施の形態においては、特に時間順序逆転回路6における遡り区間が比較的少ないことを考慮し、時間順序逆転回路6の入力には、電力算出回路4の出力である平均化を行っていない相関電力を用いる。これにより、本実施の形態では、タイミングの不確定性を含まない高精度なビットタイミングが得られることになる。
【0086】
以上、説明したように、本実施の形態によれば、平均化回路8の平均相関電力をスレッショルド検出回路9の入力にのみ用い、電力算出回路4による平均化を行わない相関電力を時間順序逆転回路6の入力とすることにより、フレームタイミング検出において雑音の抑圧効果が得られる。これにより、誤ったタイミングを検出する確率を抑えることができ、最終的なビットタイミング検出において、タイミングの不確定性を含まない高精度なビットタイミングを得ることができる。なお、本実施の形態では、フレームタイミング検出を含めた例を用いたが、スレッショルド検出回路9がない構成においても有効であり、これらをこの発明の範囲から排除するものではない。
【0087】
実施の形態5.
本発明は、ビットタイミング同期装置において、ビットタイミング同期と同時に、さらに遅延波のタイミングを得るためのものである。これにより、先行波と遅延波とのタイミングを推定できることから、先行波と遅延波の時間差が推定可能となる。そして、この推定した先行波と遅延波との時間差を用いることにより、たとえば、適応等化器を効率的に構成することが可能となる。
【0088】
たとえば、実施の形態1における前記ビットタイミング同期装置では、最大値検出回路5にて仮ビットタイミングを検出した後、時間順序逆転回路6にて時間を遡ることにより、スレッショルド検出回路7においてビットタイミングを得ている。従って、このビットタイミングは、最初に到来した波(先行波)のタイミングとなる。そこで、本実施の形態においては、先行波タイミングを検出後、再び正方向にあらかじめ決められた時間範囲の探索を行うことにより、最も新しい、すなわち、最も遅い遅延波のタイミングを検出する。
【0089】
図6は、本発明の実施の形態5によるビットタイミング同期装置の一構成例を示すブロック図である。本発明にかかるビットタイミング同期装置は、実施の形態1のビットタイミング同期装置に、時間順序正転回路10、およびスレッショルド検出回路11を追加した構成となる。なお、以下の説明における方向は、時間の経過に対してしたがう方向、すなわち、現在からさらに未来の受信信号に対する方向を正方向とし、時間の経過に対して遡る方向、すなわち、過去の受信信号に対する方向を逆方向とする。
【0090】
時間順序正転回路10は、スレッショルド検出回路7にて検出されたビットタイミングから、正方向にあらかじめ決められた時間範囲内の相関電力を順次出力する。その後、スレッショルド検出回路11は、あらかじめ決められたしきい値と時間順序正転回路10から出力される相関電力とを比較し、相関電力がそのしきい値を超え、かつ、あらかじめ決められた時間範囲内で最も遅いビットタイミングを、遅延波のビットタイミングとして出力する。
【0091】
つぎに、図7の相関電力パターンを例にとって全体の動作を説明する。なお、等化器としては、従来の技術において用いた5ビットまで処理可能なDFSEを用いることとする。従って、時間順序逆転回路6、および時間順序正転回路10における時間範囲を6とする。また、図7の例においては、マルチパスによる遅延の広がりが5ビットであり、最適なビットタイミング、および先行波タイミングが時刻t3であり、遅延波タイミングが時刻t8であることを前提とする。
【0092】
本実施の形態では、まず、最大値検出回路5が、仮ビットタイミングとして時刻6を選択し、その後、時間順序逆転回路6が、時刻t6から時刻t0までの相関電力を出力する。そして、たとえば、しきい値を最大相関電力値の1/4としたスレッショルド検出回路7では、この相関電力を受けて、時刻t3をビットタイミングとして出力する。
【0093】
その後、時間順序正転回路10では、時刻t3から時刻t9までの相関電力を出力し、その出力を受けたスレッショルド検出回路11では、その相関電力としきい値とを比較し、しきい値を超えた最も遅いタイミングを、遅延波タイミングとして出力する。たとえば、しきい値をスレッショルド検出回路7と同様に、最大相関電力値の1/4とするとき、遅延波タイミングはt8となる。
【0094】
以上、説明したように、本実施の形態によれば、ビット(先行波)タイミングと同時に、遅延波タイミングが得られる。これにより、先行波と遅延波の時間差が容易に推定可能となる。なお、本実施の形態においては、実施の形態1の構成に時間順序正転回路10およびスレッショルド検出回路11を追加する構成としたが、たとえば、実施の形態2〜5の構成に追加した場合でも同様の効果が得られる。
【0095】
実施の形態6.
たとえば、受信信号にビットタイミング同期装置における許容範囲を超えた周波数偏差が存在する場合、検出性能が大幅に劣化することになる。そこで、本発明は、ビットタイミング同期装置において、受信信号に許容範囲以上の周波数偏差が含まれる場合に、正しいビットタイミングを得るためのものである。
【0096】
具体的にいうと、たとえば、前述した実施の形態1〜5によるビットタイミング同期装置において、受信信号が周波数偏差などにより時間的に位相回転する場合、所望のタイミングが得られる確率は、大幅に低下する。これは、相関器3により合成される区間において信号が変動し、それに伴って出力される相関値が低下することにより、S/N比が劣化し、所定のタイミングにおいて相関値がしきい値を超えないことに起因する。
【0097】
そこで、本実施の形態では、あらかじめ定められた周波数に対する周波数偏差補償を行った受信信号を出力とする固定周波数偏差補償装置と、この周波数偏差補償を行った受信信号を入力とし、ビットタイミングを出力するビットタイミング同期装置と、を1ユニットとし、さらに、それぞれ周波数偏差補償値を異なった値に設定した複数のユニットを並列に動作させることにより、各ユニットからのビットタイミングを合成し、所定のタイミングを得るものである。
【0098】
図8は、本発明の実施の形態6によるビットタイミング同期装置の一構成例を示すブロック図である。なお、本発明にかかるビットタイミング同期装置において、図中のビットタイミング同期装置25は、たとえば、前述した実施の形態1〜5のビットタイミング同期装置に相当する。本実施の形態においては、3個のビットタイミング同期装置25を並列に備え、それぞれの入力としては、固定周波数偏差補償装置23、24からの出力、または受信信号21が入力される。すなわち、受信信号21に対して周波数偏差補償値−f、0(無回転)、またはfを回転させた信号を、各ビットタイミング同期装置25に入力する。そして、各ビットタイミング同期装置25の出力は、タイミング合成装置26に入力され、タイミング合成装置26では、各ビットタイミング同期装置25の出力ビットタイミングを合成し、合成後のビットタイミングを出力する。
【0099】
なお、固定周波数偏差補償装置23、および24の固定周波数偏差補償値は、任意であるが、たとえば、ビットタイミング同期装置25により正しいタイミングを得るための周波数偏差の許容範囲を設定する。また、タイミング合成装置26における合成法も任意であるが、たとえば、各ビットタイミング同期装置25の出力をそれぞれ加算し、あらかじめ決められたしきい値を超えたタイミングを、出力ビットタイミングとする。
【0100】
また、タイミング合成装置26としては、以下の装置が想定される。たとえば、ビットタイミング同期装置25が出力の正誤を検出する手段を備える場合、タイミング合成装置26は、その正誤情報を受け取ることにより、正しいタイミングを選択する。また、本実施の形態では、ビットタイミング同期装置25を複数備え、並列動作を行う構成であるが、たとえば、固定周波数偏差補償装置23と一つのビットタイミング同期装置25を用いてビットタイミングの検出を行い、正しいビットタイミングが検出されない場合に、他の固定周波数偏差補償装置24とビットタイミング同期装置25を用いて、再びビットタイミングの検出を行う、という直列動作を行う構成としてもよい。
【0101】
つぎに、動作を説明する。たとえば、受信信号に周波数偏差Δf1が含まれるとする。このとき、固定周波数偏差補償装置23や24を配置していない場合は、ビットタイミング同期装置25の入力は、周波数偏差Δf1を含む受信信号となってしまう。これに対し、固定周波数Δfの固定周波数偏差補償装置を配置しているビットタイミング同期装置25においては、周波数偏差Δf+Δf1の受信信号が入力されることになり、たとえば、Δf1、もしくは、Δf+Δf1がビットタイミング同期装置の許容範囲に入っている場合、ビットタイミングが正しく推定されることになる。すなわち、ビットタイミング同期装置25の周波数偏差許容範囲を±ΔFとするとき、図8に示す本実施の形態の構成では、−Δf±ΔF、±ΔF、Δf±ΔFの周波数偏差に対応可能となる。
【0102】
以上、説明したように、本実施の形態によれば、受信信号21に、ビットタイミング同期装置25における許容範囲外の周波数偏差が含まれる場合においても、図8の構成を用いることにより、正しいビットタイミングの検出が可能となる。
【0103】
実施の形態7.
実施の形態1〜6における相関器3は、本発明にかかるビットタイミング同期装置の演算量の大部分を占めており、ここでは、前述したとおり、既知系列と受信信号との相関をとっている。本発明は、この相関を求めるための既知系列として、たとえば、ある基本パターンを複数回繰り返す系列を用いる場合の、相関器の演算量を、大幅に削減するためのものである。すなわち、本実施の形態においては、基本パターンをn回(nは整数)繰り返す既知系列を用いる場合の相関器3にかかる演算量を、ほぼ1/nに削減することが可能になる。なお、条件となる既知系列の基本パターンとしては、たとえば、単独で既知系列として用られる自己相関特性の鋭い系列が考えられ、具体的には、最大長周期符号系列(以降、M系列と呼ぶ)があげられる。
【0104】
図9は、従来の相関器の構成を示す。ここでは、たとえば、基本パターンの系列長をLビットとし、2パターンを繰り返す全系列長2Lの既知系列に対する相関器を用いる。たとえば、この相関器では、乗算器51にて、時刻iから時刻i−2Lまでの2Lビットの受信信号と、系列長2Lの既知系列と、の積を求め、その後、合成器52にて、その総和すなわち相関値を得る。なお、この処理は相関を得る各時刻毎に行う必要がある。
【0105】
また、図10は、図9と等価の相関器の構成を示す。これは、系列長Lビットの基本パターンを持つ相関器を二つ用いた構成であり、乗算器51、合成器52aおよび52bにて、時刻iにおけるLビットの相関処理と、時刻i−LにおけるLビットの相関処理とを行い、最後に加算器53にてその相関値の和を求めることにより、図9に示す相関器と等しい出力を得る。
【0106】
しかしながら、各時刻において相関値を求めることを想定する場合、図10の出力は、図11に示す時刻i−LにおけるLビット相関値と時刻iにおけるLビット相関値との和に等しい。すなわち、Lビット過去における相関値を一度保存することにより、各時刻における相関処理はLビットで十分となる。
【0107】
図12は、本発明の相関器の構成を示す図である。本実施の形態では、乗算器51および合成器52aにて、それぞれの時刻におけるLビット基本パターンに対する相関値を取得し、その出力をLビットシフトレジスタ54に入力する。そして、加算器53にて、現在の相関値と、Lビットシフトレジスタ54の出力値(Lビット過去の相関値)との和を計算し、その計算結果を相関値として出力する。このように、本実施の形態においては、Lビットの乗算器51、Lビットの合成器52a、Lビットシフトレジスタ54、および一つの加算器53を備えることにより、演算量を削減可能な相関器を構成する。なお、既知系列として2以上のn個の基本パターンを用いる場合においても、相関値を保存するシフトレジスタと、その保存値を加算する加算器を備えることにより、nLビットの相関器が構成可能となる。
【0108】
実施の形態8.
実施の形態6にて示したように、相関器3により合成される区間の信号が変動し、それに伴って出力される相関値が低下することにより、S/N比が劣化し、正しいビットタイミングが得られる確率は低下する。これは、相関により合成するすべての区間において、位相変動が生じていないと仮定し、同相合成を行うためである。この同相合成を行う区間を、以降、同相合成幅と呼ぶ。
【0109】
そこで、本発明では、相関を求めるための既知系列として、基本パターンを複数回繰り返す系列を用いる場合に、相関器における同相合成幅を縮小する。同相合成幅を縮小するということは、変動に対して耐性を持つビットタイミング同期装置を実現するということであり、これは、ビットタイミング同期装置の周波数偏差の許容範囲を拡大することになる。なお、想定する既知系列については、前述した実施の形態7と同様のため、説明を省略する。
【0110】
図13は、本発明の電力算出回路と図9に示す相関器の構成を示す図である。この構成は、基本パターンの系列長をLビットとし、全系列長2Lの既知系列に対する相関をとる相関器、および電力算出回路を示している。ここでは、電力算出回路55にて、2Lビットの長さにわたって同相に合成された複素相関値を2乗することにより、相関電力を求めている。この場合、変動が生じないことが求められる同相合成幅は、2Lビットとなる。
【0111】
しかしながら、基本パターンとして、たとえば、M系列を用いる場合のように、基本パターン自身における自己相関特性が完結している場合、本実施の形態においては、それぞれの基本パターン長Lにおける相関値に対して相関電力を算出し、その相関電力を合成することが可能となる。そして、この相関電力は、位相情報が消失しており、合成する相関電力間における位相変動が許容されることになる。これにより、それぞれの基本パターンの自己相関特性が保持され、かつ、位相変動が生じないことを求められる同相合成幅が基本パターン長となる。
【0112】
この構成を図14に示す。この例では、時刻i、およびi−Lにおいて、Lビットの基本パターンの相関器により、基本パターン分の相関値を取得する。この相関値を、電力算出回路55aおよび55bにてそれぞれ2乗することにより、基本パターン毎の相関電力を算出する。そして、最後に加算器53にて、時刻i、i−Lの相関電力の和を計算する。これにより、加算器53の出力は、位相情報の消失した電力における合成となり、時刻iおよびi−Lにおいて、位相変動が許容される。すなわち、位相変動が生じないことが求められる同相合成幅は、ここではLビットとなる。
【0113】
なお、本実施の形態の構成を実施の形態7におけるLビットシフトレジスタを用いた相関器に適用する場合は、シフトレジスタに保存する値を複素相関値でなく、相関電力とすることにより、シフトレジスタの規模を半分に抑えることができる。
【0114】
実施の形態9.
たとえば、受信信号が時間的に変動する場合や、受信信号に大きな雑音が含まれる場合、1回のビットタイミング推定では、フェージングおよび雑音の影響により、正しいビットタイミングが得られないことがある。そこで、本発明においては、ビットタイミング同期装置を複数フレームに用い、時間的に平均化させることにより、特性の向上を図る。
【0115】
図15は、本発明の実施の形態9によるビットタイミング同期装置の一構成例を示すブロック図である。なお、ビットタイミング同期装置27は、実施の形態1〜8におけるいずれの構成を用いることとしてもよい。まず、ビットタイミング同期装置27の入力1には、連続する複数フレームからなる受信信号が入力され、ビットタイミング同期装置27の出力には、検出されたビットタイミングが出力される。このビットタイミングは、ビットタイミング平均化装置31に入力され、ビットタイミング平均化装置31では、そのビットタイミングを、既知系列が繰り返される間隔を用いて平均化する。そして、この平均化結果をあらかじめ与えられるしきい値と比較して、最終的なビットタイミングを出力32から出力する。
【0116】
具体的にいうと、ビットタイミング平均化装置31では、既知系列が繰り返される間隔により、ビットタイミング同期装置27の出力を分割し、その分割された出力を順次加算している。そして、この加算結果があるしきい値をこえたタイミングを、最適なビットタイミングとして出力する。これにより、ビットタイミング同期装置27の出力の平均化が実現可能となり、最適なビットタイミングが得られる。
【0117】
また、ビットタイミング平均化装置31は、ビットタイミング同期装置27の出力として、ビットタイミングが検出された場合、さらに、そのタイミングに対して既知系列が繰り返される間隔だけ後の出力を、確認することとしてもよい。このとき、後の出力においても、ビットタイミングが検出された場合には、そのタイミングをビットタイミングとして出力する。すなわち、このビットタイミング平均化装置31を備えるビットタイミング同期装置では、たとえば、n回連続してビットタイミングが検出された場合に、その検出値を最適なビットタイミングとして出力する。
【0118】
なお、本実施の形態においては、ビットタイミングを平均化することとしたが、これに限らず、たとえば、フレームタイミング、先行波タイミング、遅延波タイミングについても同様に平均化可能である。
【0119】
以上、この発明を、実施の形態1〜9により説明したが、この発明の主旨の範囲内で種々の変形が可能であり、これらをこの発明の範囲から排除するものではない。
【0120】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、あらかじめ決められた時間範囲内で求めた相関電力から最大値を検出し、その最大値を検出したタイミングを仮ビットタイミングとし、あらかじめ決められた時間範囲内、かつ、仮ビットタイミング以前で、任意に与えられる電力値以上の相関電力値のビットタイミングを復調器が動作するためのビットタイミングとして推定する。これにより、直接波電力が遅延波電力より小さい場合でも、先行波タイミングから復調器が動作するためのビットタイミングを推定することができ、遅延分散の大きな伝送路においても、精度のよいビットタイミングを実現することが可能なビットタイミング同期装置が得られる、という効果を奏する。
【0121】
つぎの発明によれば、最大値検出の前段で相関電力の雑音を除去する。これにより、雑音による影響を抑圧することが可能なビットタイミング同期装置が得られる、という効果を奏する。
【0122】
つぎの発明によれば、あらかじめ決められた時間範囲内で仮ビットタイミングを基点として時間方向を遡って任意に与えられる電力値以上の相関電力値のビットタイミングを検出する。これにより、直接波、遅延波の順に得られる相関電力において、遅延波が直接波よりも大きな値をとる場合に対処でき、遅延波に対する誤同期を防止して、的確に直接波に対する同期を実現することが可能なビットタイミング同期装置が得られる、という効果を奏する。
【0123】
つぎの発明によれば、任意に与えられる電力値を、最大値の定数倍、たとえば1/Nを超える値とする。これにより、雑音レベルの信号を排除することが可能なビットタイミング同期装置が得られる、という効果を奏する。
【0124】
つぎの発明によれば、最大値検出の前段に、タイミング検出を行なう時間範囲を限定せず、適切なしきい値を設定したフレームタイミング検出手段を設け、連続して送信される受信信号からそのフレームタイミングを検出する。これにより、ビットタイミングと同時にフレームタイミングが取得可能なビットタイミング同期装置が得られる、という効果を奏する。
【0125】
つぎの発明によれば、フレームタイミング検出の前段で相関電力の雑音を除去する。これにより、雑音による影響をより精度よく抑圧可能なビットタイミング同期装置が得られる、という効果を奏する。
【0126】
つぎの発明によれば、あらかじめ決められた時間範囲内で仮ビットタイミングを基点として時間方向を遡って、任意に与えられる電力値以上の相関電力値のビットタイミングを検出する。これにより、直接波、遅延波の順に得られる相関電力において遅延波が直接波よりも大きな電力値をとる場合に対処でき、遅延波に対する誤同期を防止して、直接波に対する同期をより的確に確立可能なビットタイミング同期装置が得られる、という効果を奏する。
【0127】
つぎの発明によれば、ビットタイミング推定手段の入力には、平均化を行っていない相関電力を用いている。これにより、タイミングの不確定性を含まない高精度なビットタイミングを取得可能なビットタイミング同期装置が得られる、という効果を奏する。
【0128】
つぎの発明によれば、任意に与えられる電力値を、最大値の定数倍、たとえば1/Nを超える値とする。これにより、雑音レベルの信号をより精度よく排除可能なビットタイミング同期装置が得られる、という効果を奏する。
【0129】
つぎの発明によれば、最大値検出手段にて仮ビットタイミングを選択し、その後、ビットタイミング推定手段にて正式なビットタイミングを出力する。そして、遅延波タイミング推定手段では、時間方向の相関電力としきい値とを順次比較し、しきい値を超えた最も遅いタイミングを、遅延波タイミングとして出力する。これにより、ビット(先行波)タイミングと同時に、遅延波のタイミングも得られることから、先行波と遅延波の時間差が容易に推定可能なビットタイミング同期装置が得られる、という効果を奏する。
【0130】
つぎの発明によれば、受信信号に許容範囲外の周波数偏差が含まれる場合においても、周波数誤差に対する許容範囲を拡大することが可能となるため、それに伴って、正しいビットタイミングを検出可能なビットタイミング同期装置が得られる、という効果を奏する。
【0131】
つぎの発明によれば、それぞれの時刻における基本パターンに対する相関値を取得し、その相関値を、例えば、シフトレジスタに入力する。そして、現在の相関値と前記シフトレジスタの出力値との和を計算することにより、相関値を求める。これにより、同一の相関を繰り返し計算する必要がなくなり、相関に関する演算量を大幅に削減可能なビットタイミング同期装置が得られる、という効果を奏する。
【0132】
つぎの発明によれば、基本パターンを用いて受信信号との相関を求めることにより、基本パターン分の相関値を取得する。そして、これらの相関値を、例えば、それぞれ2乗することにより、基本パターン毎の相関電力を算出し、最後にその和を計算する。これにより、出力される相関電力が位相情報の消失した電力の合成値となり、位相変動が許容される。すなわち、周波数偏差の許容範囲を拡大可能なビットタイミング同期装置が得られる、という効果を奏する。
【0133】
つぎの発明によれば、ビットタイミング平均化手段にて、フレーム毎のビットタイミング出力を順次加算し、そして、この加算結果があるしきい値をこえたタイミングをビットタイミングとして出力する。これにより、ビットタイミング出力の平均化が実現可能となり、最適なビットタイミングを取得可能なビットタイミング同期装置が得られる、という効果を奏する。
【0134】
つぎの発明によれば、最大値検出回路にて、あらかじめ決められた時間範囲に渡って相関器および電力算出回路で求めた電力の最大値とそのときのタイミングとを検出し、時間順序逆転回路にて、あらかじめ決められた時間範囲内で、最大値検出回路が検出したタイミングから時間方向を逆行して相関電力を順次出力し、スレッショルド検出回路にて、最大値検出回路で検出した最大値と時間順序逆転回路から順次出力される相関電力とを比較し、当該相関電力があるしきい値を超え、かつ、あらかじめ決められた時間範囲内で最も古いビットタイミングを復調器が動作するためのビットタイミングとして検出する。これにより、直接波電力が遅延波電力より小さい場合でも、先行波タイミングから復調器が動作するためのビットタイミングを推定することができ、遅延分散の大きな伝送路においても、精度のよいビットタイミングを実現することが可能なビットタイミング同期装置が得られる、という効果を奏する。
【0135】
つぎの発明によれば、平均化回路を追加して電力算出回路で求めた電力の移動平均を求める。これにより、最大値検出の前段で相関電力の雑音が除去され、雑音による影響を抑圧することが可能なビットタイミング同期装置が得られる、という効果を奏する。
【0136】
つぎの発明によれば、あらかじめ決められた時間範囲内で求めた相関電力から最大値を検出し、その最大値を検出したタイミングを仮ビットタイミングとし、あらかじめ決められた時間範囲内、かつ、仮ビットタイミング以前で、任意に与えられる電力値以上の相関電力値のビットタイミングを復調器が動作するためのビットタイミングとして推定する。これにより、直接波電力が遅延波電力より小さい場合でも、先行波タイミングから復調器が動作するためのビットタイミングを推定することができ、遅延分散の大きな伝送路においても、精度のよいビットタイミングを実現することが可能なビットタイミング同期方法が得られる、という効果を奏する。
【0137】
つぎの発明によれば、最大値検出の前段で相関電力の雑音を除去する。これにより、雑音による影響を抑圧することが可能なビットタイミング同期方法が得られる、という効果を奏する。
【0138】
つぎの発明によれば、最大値検出の前段で、第3工程を実施することにより、連続して送信される受信信号からそのフレームタイミングを検出する。これにより、ビットタイミングと同時にフレームタイミングが取得可能なビットタイミング同期方法が得られる、という効果を奏する。
【0139】
つぎの発明によれば、第4工程、すなわち、フレームタイミング検出の前段で、相関電力の雑音を除去する。これにより、雑音による影響をさらに精度よく抑圧可能なビットタイミング同期方法が得られる、という効果を奏する。
【0140】
つぎの発明によれば、第1工程にて仮ビットタイミングを選択し、その後、第2工程にて正式なビットタイミングを出力する。そして、第4工程では、時間方向の相関電力としきい値とを順次比較し、しきい値を超えた最も遅いタイミングを、遅延波タイミングとして出力する。これにより、ビット(先行波)タイミングと同時に、遅延波のタイミングも得られることから、先行波と遅延波の時間差が容易に推定可能なビットタイミング同期方法が得られる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1によるビットタイミング同期装置の一構成例を示すブロック図である。
【図2】 実施の形態1によるビットタイミング同期装置の一動作例を説明する図である。
【図3】 本発明の実施の形態2によるビットタイミング同期装置の一構成例を示すブロック図である。
【図4】 本発明の実施の形態3によるビットタイミング同期装置の一構成例を示すブロック図である。
【図5】 本発明の実施の形態4によるビットタイミング同期装置の一構成例を示すブロック図である。
【図6】 本発明の実施の形態5によるビットタイミング同期装置の一構成例を示すブロック図である。
【図7】 相関電力パターンを示す図である。
【図8】 本発明の実施の形態6によるビットタイミング同期装置の一構成例を示すブロック図である。
【図9】 従来における相関器の構成を示す図である。
【図10】 図9と等価の相関器の構成を示す図である。
【図11】 図10と等価の相関器の構成を示す図である。
【図12】 本発明にかかる相関器の構成を示す図である。
【図13】 本発明の電力算出回路と図9に示す相関器の構成を示す図である。
【図14】 本発明にかかる電力算出回路と相関器の構成の応用例を示す図である。
【図15】 本発明の実施の形態9によるビットタイミング同期装置の一構成例を示すブロック図である。
【図16】 従来におけるビットタイミング同期装置の一構成例を示すブロック図である。
【図17】 従来におけるビットタイミング同期装置の一動作を説明する図である。
【図18】 従来におけるビットタイミング同期装置の他の動作を説明する図である。
【図19】 従来におけるビットタイミング同期装置のさらに他の動作を説明する図である。
【図20】 従来におけるビットタイミング同期装置のさらに他の動作を説明する図である。
【図21】 従来におけるビットタイミング同期装置のさらに他の動作を説明する図である。
【符号の説明】
1,21 受信信号入力端子、2,22 ビットタイミング出力端子、3 相関器、4 電力算出回路、5 最大値検出回路、6 時間順序逆転回路、7,9,11 スレッショルド検出回路、8 平均化回路、10 時間順序正転回路、23,24 固定周波数偏差補償装置、25,27 ビットタイミング同期装置、26 タイミング合成装置、31 ビットタイミング平均化装置、51 乗算器、52,52a,52b 合成器、53 加算器、54 Lビットシフトレジスタ、55,55a,55b 電力算出回路。
Claims (21)
- 符号間干渉が存在する伝送路に適用され、相関電力に基づいて復調器が動作するためのビットタイミングを推定するビットタイミング同期装置において、
あらかじめ決められた時間範囲内で求めた相関電力から最大値を検出する最大値検出手段と、
前記最大値検出手段で最大値を検出したタイミングを仮ビットタイミングとし、前記あらかじめ決められた時間範囲内、かつ、前記仮ビットタイミング以前で、任意に与えられる電力値以上の相関電力値のビットタイミングを、復調器が動作するためのビットタイミングとして推定するビットタイミング推定手段と、
を備えたことを特徴とするビットタイミング同期装置。 - 前記最大値検出手段の前段で前記相関電力の雑音を除去する雑音除去手段をさらに有したことを特徴とする請求項1に記載のビットタイミング同期装置。
- 前記ビットタイミング推定手段は、前記あらかじめ決められた時間範囲内で、前記仮ビットタイミングを基点として時間方向を遡って、前記任意に与えられる電力値以上の相関電力値のビットタイミングを検出することを特徴とする請求項1または2に記載のビットタイミング同期装置。
- 前記任意に与えられる電力値は、前記最大値検出手段で検出した最大値以下の値であることを特徴とする請求項1、2または3に記載のビットタイミング同期装置。
- 前記最大値検出手段の前段で、各時刻毎に出力される前記相関電力とある特定のしきい値とを比較し、そのしきい値以上となるタイミングを検出することにより、受信信号に含まれるフレームの同期をとるフレームタイミング検出手段をさらに有したことを特徴とする請求項1に記載のビットタイミング同期装置。
- 前記フレームタイミング検出手段の前段で、前記相関電力の雑音を除去する雑音除去手段をさらに有したことを特徴とする請求項5に記載のビットタイミング同期装置。
- 前記ビットタイミング推定手段は、前記あらかじめ決められた時間範囲内で、前記仮ビットタイミングを基点として時間方向を遡って、前記任意に与えられる電力値以上の相関電力値のビットタイミングを検出することを特徴とする請求項5または6に記載のビットタイミング同期装置。
- 前記ビットタイミング推定手段には、前記仮ビットタイミングを基点として時間方向を遡る区間が比較的少ないことを考慮し、前記相関電力の雑音を除去する前の相関電力を入力することを特徴とする請求項6または7に記載のビットタイミング同期装置。
- 前記任意に与えられる電力値は、前記最大値検出手段で検出した最大値以下の値であることを特徴とする請求項5〜8のいずれか一つに記載のビットタイミング同期装置。
- 前記ビットタイミング推定手段の後段に、あらかじめ決めておいた時間範囲内で、前記推定されたビットタイミングを基点として時間方向に、前記任意に与えられる電力値以上の相関電力値のタイミングがあるかどうかを検出し、前記範囲内で最も遅い遅延波のタイミングを推定する遅延波タイミング推定手段をさらに有したことを特徴とする請求項1〜9のいずれか一つに記載のビットタイミング同期装置。
- 少なくとも前記最大値検出手段およびビットタイミング推定手段を備える前記ビットタイミング同期装置を複数用い、
さらに、各ビットタイミング同期装置の前段に個別に配置され、予め与えられるある特定の位相を回転させて出力する複数の位相回転手段を用いて、
周波数誤差に対する許容範囲を拡大することを特徴とする請求項1〜10のいずれか一つに記載のビットタイミング同期装置。 - 受信信号との相互相関を求めるために予め設定される既知系列が基本パターンを繰り返す系列の場合、その基本パターンを既知系列とし、前記受信信号と前記基本パターンとから相関電力を求め、
前記最大値検出手段は、前記相関電力から最大値を検出することを特徴とする請求項1〜11のいずれか一つに記載のビットタイミング同期装置。 - さらに、前記基本パターンに応じて、相関の同相合成を行う区間を縮小することにより、位相変動に耐性を持たせることを特徴とする請求項12に記載のビットタイミング同期装置。
- 前記ビットタイミング推定手段にて推定される複数フレームのビットタイミングを、時間的に平均化するビットタイミング平均化手段をさらに有したことを特徴とする請求項1〜13のいずれか一つに記載のビットタイミング同期装置。
- 符号間干渉が存在する伝送路に適用され、相関電力に基づいて復調器が動作するためのビットタイミングを推定するビットタイミング同期装置において、
受信信号と既知系列との相互相関を求める相関器と、
前記相関器で求めた相互相関の電力を求める電力算出回路と、
あらかじめ決められた時間範囲に渡って前記電力算出回路で求めた電力の最大値とそのときのタイミングとを検出する最大値検出回路と、
前記あらかじめ決められた時間範囲内で、前記最大値検出回路が検出したタイミングから時間方向を逆行して相関電力を順次出力する時間順序逆転回路と、
前記最大値検出回路で検出した最大値からしきい値を求め、そのしきい値と前記時間順序逆転回路から順次出力される相関電力とを比較し、当該相関電力がしきい値を超え、かつ、前記あらかじめ決められた時間範囲内で最も古いタイミングを、復調器が動作するためのビットタイミングとして検出するスレッショルド検出回路と、
を備えることを特徴とするビットタイミング同期装置。 - 前記電力算出回路出力と前記最大値検出回路入力および前記時間順序逆転回路入力との間に接続され、前記電力算出回路で求めた電力の移動平均を求める平均化回路をさらに有したことを特徴とする請求項15に記載のビットタイミング同期装置。
- 符号間干渉が存在する伝送路に適用され、相関電力に基づいて復調器が動作するためのビットタイミングを推定するビットタイミング同期方法において、
あらかじめ決められた時間範囲内で求めた相関電力から最大値を検出する第1工程と、
前記第1工程で最大値を検出したタイミングを仮ビットタイミングとし、前記あらかじめ決められた時間範囲内、かつ、前記仮ビットタイミング以前で、任意に与えられる電力値以上の相関電力値のビットタイミングを、復調器が動作するためのビットタイミングとして推定する第2工程と、
を含んだことを特徴とするビットタイミング同期方法。 - 前記第1工程の前段で前記相関電力の雑音を除去する第3工程をさらに含んだことを特徴とする請求項17に記載のビットタイミング同期方法。
- 前記第1工程の前段で、各時刻毎に出力される前記相関電力とある特定のしきい値とを比較し、そのしきい値以上となるタイミングを検出することにより、受信信号に含まれるフレームの同期をとる第4工程をさらに含んだことを特徴とする請求項17に記載のビットタイミング同期方法。
- 前記第1工程の前段で前記相関電力の雑音を除去する第3工程をさらに含んだことを特徴とする請求項19に記載のビットタイミング同期方法。
- 前記第2工程の後段に、あらかじめ決めておいた時間範囲内で、前記推定されたビットタイミングを基点として時間方向に、前記任意に与えられる電力値以上の相関電力値のタイミングがあるかどうかを検出し、前記範囲内で最も遅い遅延波のタイミングを推定する第5工程をさらに含んだことを特徴とする請求項17または18に記載のビットタイミング同期方法。
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