JP3982164B2 - 有機電界発光素子及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は有機電界発光素子に関するものであり、詳しくは、有機化合物から成る発光層に電界をかけて光を放出する薄膜型デバイスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、薄膜型の電界発光(EL)素子としては、無機材料のII−VI族化合物半導体であるZnS、CaS、SrS等に、発光中心であるMnや希土類元素(Eu、Ce、Tb、Sm等)をドープしたものが一般的であるが、上記の無機材料から作製したEL素子は、
1)交流駆動が必要(50〜1000Hz)、
2)駆動電圧が高い(約200V)、
3)フルカラー化が困難(特に青色に難がある)、
4)周辺駆動回路のコストが高い、
という問題点を有している。
【0003】
しかし、近年、上記問題点の改良のため、有機薄膜を用いたEL素子の開発が行われるようになった。特に、発光効率を高めるため、電極からのキャリアー注入の効率向上を目的として電極の種類の最適化を行い、芳香族ジアミンから成る正孔輸送層と8−ヒドロキシキノリンのアルミニウム錯体から成る発光層とを設けた有機電界発光素子の開発(Appl. Phys. Lett., 51巻, 913頁,1987年)により、従来のアントラセン等の単結晶を用いたEL素子と比較して発光効率の大幅な改善がなされている。また、例えば、8−ヒドロキシキノリンのアルミニウム錯体をホスト材料として、クマリン等のレーザー用蛍光色素をドープすること(J.Appl. Phys., 65巻, 3610頁,1989年)で、発光効率の向上や発光波長の変換等も行われており、実用特性に近づいている。
【0004】
上記の様な低分子材料を用いた電界発光素子の他にも、発光層の材料として、ポリ(p-フェニレンビニレン)、ポリ[2-メトキシ-5-(2-エチルヘキシルオキシ)-1,4-フェニレンビニレン]、ポリ(3-アルキルチオフェン)等の高分子材料を用いた電界発光素子の開発や、ポリビニルカルバゾール等の高分子に低分子の発光材料と電子移動材料を混合した素子の開発も行われている。
【0005】
このような有機電界発光素子をフラットパネル・ディスプレイの分野に応用する際の大きな課題の一つとして、発光効率の向上が挙げられる。特に、携帯機器の表示素子への応用においては、低消費電力がポイントとなる。また、小型文字表示素子への応用においては、主として、単純マトリクス駆動法が採用されるが、この方法では、高デューティ比で素子を極めて短時間に高輝度で光らせる必要があり、そのために電圧が高くなり、電力発光効率が低下するという問題がある。
【0006】
これまでに報告されている有機電界発光素子では、基本的には正孔輸送層と電子輸送層の組み合わせにより発光を行っている。即ち、陽極から注入された正孔は正孔輸送層を移動し、陰極から注入されて電子輸送層を移動してくる電子と、両層の界面近傍で再結合をし、正孔輸送層及び/又は電子輸送層を励起させて発光させるのが原理である。
【0007】
従来、電子の輸送能力が高い電子輸送材料としては、8−ヒドロキシキノリンのアルミニウム錯体等が報告されているが、これらは昇華性が良好で真空蒸着後の膜質が優れた物質である反面、その電子移動度は一般的な正孔輸送性物質の正孔移動度と比べると2桁ほど低く充分とは言えなかった。
【0008】
また、オキサジアゾール誘導体、キノキサリン誘導体、フェナントロリン誘導体などで特に分子量が400未満の低分子量化合物は、高い電子移動度を示すが、Tgが低く結晶化しやすい等の理由で、電子輸送材料として単独で用いるのは困難であった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
このように、有機電界発光素子の発光効率の向上のためには、陰極から注入された電子を効率よく発光層に輸送すること、及び、発光層を通過する正孔を完全に阻止し、再結合に寄与しない電流量を減らすことが必要であり、高発光効率かつ安定な素子を作製するための素子構造及び材料に対して、更なる改良検討が望まれていた。
【0010】
本発明は、上記従来の実状に鑑みてなされたものであって、高発光効率で発光させることができ、安定に駆動させることができる有機電界発光素子を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨は、下記(1)〜(5)に示される有機電界発光素子に存する。
(1) 基板上に、陽極、発光層、正孔阻止層、電子輸送層及び陰極がこの順で形成された有機電界発光素子において、該電子輸送層は分子量400〜800のホスト材料と、分子量400未満のドーパント材料とを含有し、該ホスト材料が、8−ヒドロキシキノリンのアルミニウム錯体、2−メチル−8−ヒドロキシキノリンのアルミニウム錯体、または 10- ヒドロキシベンゾ [h] キノリンのアルミニウム錯体、該ドーパント材料が、オキサジアゾール誘導体またはフェナントロリン誘導体であって、該ドーパント材料の電子移動度が該ホスト材料の電子移動度よりも高い有機電界発光素子。
(2) 該正孔阻止層のイオン化ポテンシャルが発光層のイオン化ポテンシャルより0.1eV以上大きい(1)に記載の有機電界発光素子。
(3) 該正孔阻止層が金属錯体、スチリル化合物、トリアゾール誘導体、又はフェナントロリン誘導体を含有する(1)または(2)に記載の有機電界発光素子。
(4) 正孔阻止層の膜厚が、0.5〜50nmの範囲にある(1)〜(3)に記載の有機電界発光素子。
【0012】
即ち、本発明者等は、高発光効率で発光させ、安定に駆動させることができる有機電界発光素子を提供することを目的として、次のような検討を行った。
【0013】
まず、電子輸送層として8−ヒドロキシキノリンのアルミニウム錯体で代表されるアルミニウム錯体をホスト材料とし、オキサジアゾール誘導体、フェナントロリン誘導体から選ばれる物質のうち特に分子量が400未満の電子輸送性化合物をドーパント材料として、これらを共に用いることで高い電子移動度と優れた膜質を両立させることを可能とした。
【0014】
なお、分子量が400未満の電子輸送性化合物をドープすることにより、電子輸送層の電子移動性は改善されるものの、陽極から注入された正孔のうち、電子と再結合することなく陰極に達してしまうものを防ぐ作用効果については顕著な効果は得られなかった。
【0015】
よって、本発明者らは更に検討を重ねた結果、発光層の陰極側の界面に接するように、発光層のイオン化ポテンシャルよりも0.1eV以上大きいイオン化ポテンシャルを有する正孔阻止層を設け、この正孔阻止層よりも陰極側に、上記した2種以上の電子輸送性材料を含む電子輸送層を設けることにより、高い電子輸送性、優れた膜質を両立し、かつ再結合に寄与しない電流量を減らして発光効率を向上させることが可能となるため更に好ましいことを見出した。
【0016】
本発明においては、正孔阻止層の材料としては金属錯体、スチリル化合物、トリアゾール誘導体、又はフェナントロリン誘導体を用いるのが好ましく、正孔阻止層の膜厚は0.5〜50nmであることが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して本発明の有機電界発光素子の実施の形態を詳細に説明する。
【0018】
図1,2は本発明の実施の形態に係る有機電界発光素子の構造の一例を模式的に示す断面図であり、1は基板、2は陽極、3は陽極バッファ層、4は正孔輸送層、5は発光層、6は正孔阻止層、7は電子輸送層、8は陰極を各々表わす。
【0019】
基板1は有機電界発光素子の支持体となるものであり、石英やガラスの板、金属板や金属箔、プラスチックフィルムやシートなどが用いられる。特にガラス板や、ポリエステル、ポリメタクリレート、ポリカーボネート、ポリスルホンなどの透明な合成樹脂の板が好ましい。合成樹脂基板を使用する場合にはガスバリア性に留意する必要がある。基板のガスバリア性が小さすぎると、基板を通過した外気により有機電界発光素子が劣化することがあるので好ましくない。このため、合成樹脂基板の少なくとも片面に緻密なシリコン酸化膜等を設けてガスバリア性を確保する方法も好ましい方法の一つである。
【0020】
基板1上には陽極2が設けられるが、陽極2は正孔輸送層4への正孔注入の役割を果たすものである。この陽極は、通常、アルミニウム、金、銀、ニッケル、パラジウム、白金等の金属、インジウム及び/又はスズの酸化物などの金属酸化物、ヨウ化銅などのハロゲン化金属、カーボンブラック、或いは、ポリ(3-メチルチオフェン)、ポリピロール、ポリアニリン等の導電性高分子などにより構成される。陽極2の形成は通常、スパッタリング法、真空蒸着法などにより行われることが多い。また、銀などの金属微粒子、ヨウ化銅などの微粒子、カーボンブラック、導電性の金属酸化物微粒子、導電性高分子微粉末などの場合には、適当なバインダー樹脂溶液に分散し、基板1上に塗布することにより陽極2を形成することもできる。更に、導電性高分子の場合は電解重合により直接基板1上に薄膜を形成したり、基板1上に導電性高分子を塗布して陽極2を形成することもできる(Appl.Phys.Lett.,60巻,2711頁,1992年)。陽極2は異なる物質で積層して形成することも可能である。陽極2の厚みは、必要とする透明性により異なる。透明性が必要とされる場合は、可視光の透過率を、通常、60%以上、好ましくは80%以上とすることが望ましく、この場合、陽極2の厚みは、通常、5〜1000nm、好ましくは10〜500nm程度である。不透明でよい場合は陽極2は基板1と同一でもよい。また、更には上記の陽極2の上に異なる導電材料を積層することも可能である。
【0021】
陽極2の上には正孔輸送層4が設けられる。正孔輸送層4の材料に要求される条件としては、陽極からの正孔注入効率が高く、かつ、注入された正孔を効率よく輸送することが挙げられる。そのためには、イオン化ポテンシャルが小さく、可視光の光に対して透明性が高く、しかも正孔移動度が大きく、更に安定性に優れ、トラップとなる不純物が製造時や使用時に発生しにくいことが要求される。また、発光層の発光を消光するような物質を含まないことが必要とされる。上記の一般的要求以外に、車載表示用の応用を考えた場合、素子には更に耐熱性が要求される。従って、Tgとして70℃以上の値を有する材料が望ましく、85℃以上であれば更に望ましい。
【0022】
このような正孔輸送材料としては、例えば、1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)シクロヘキサン、4,4'-ビス[N-(1-ナフチル)-N-フェニルアミノ]ビフェニルで代表される2個以上の3級アミンを含み2個以上の縮合芳香族環が窒素原子に置換した芳香族ジアミン(特開平5−234681号公報)、4,4',4"-トリス(1-ナフチルフェニルアミノ)トリフェニルアミン等のスターバースト構造を有する芳香族アミン化合物(J.Lumin., 72-74巻、985頁、1997年)、トリフェニルアミンの四量体から成る芳香族アミン化合物(Chem.Commun., 2175頁、1996年)、トリフェニルベンゼンの誘導体でスターバースト構造を有する芳香族トリアミン(米国特許第4,923,774号)、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)ビフェニル−4,4’−ジアミン等、ピレニル基に芳香族ジアミノ基が複数個置換した化合物、スチリル構造を有する芳香族ジアミン(特開平4−290851号公報)、チオフェン基で芳香族3級アミンユニットを連結したもの(特開平4−304466号公報)、スターバースト型芳香族トリアミン(特開平4−308688号公報)、フルオレン基で3級アミンを連結したもの(特開平5−25473号公報)、トリアミン化合物(特開平5−239455号公報)、ビスジピリジルアミノビフェニル、N,N,N−トリフェニルアミン誘導体(特開平6−1972号公報)、フェノキサジン構造を有する芳香族ジアミン(特開平7−138562号公報)、ジアミノフェニルフェナントリジン誘導体(特開平7−252474号公報)、シラザン化合物(米国特許第4,950,950号公報)、シラナミン誘導体(特開平6−49079号公報)、ホスファミン誘導体(特開平6−25659号公報)、2,2',7,7'-テトラキス-(ジフェニルアミノ)-9,9'-スピロビフルオレン等のスピロ化合物(Synth.Metals, 91巻、209頁、1997年)等が挙げられる。これらの化合物は、単独で用いてもよいし、必要に応じて2種以上を混合して用いてもよい。
【0023】
上記の化合物以外に、正孔輸送層4の材料として、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルトリフェニルアミン(特開平7− 53953号公報)、テトラフェニルベンジジンを含有するポリアリーレンエーテルサルホン(Polym. Adv. Tech., 7巻、33頁、1996年)等の高分子材料を用いることもできる。
【0024】
正孔輸送層4は、上記の正孔輸送材料を塗布法或いは真空蒸着法により前記陽極2上に積層することにより形成される。
【0025】
塗布法の場合は、正孔輸送材料を1種又は2種以上と、必要により正孔のトラップにならないバインダー樹脂や塗布性改良剤などの添加剤とを添加し、溶解して塗布溶液を調製し、スピンコート法などの方法により陽極2上に塗布し、乾燥して正孔輸送層を形成する。バインダー樹脂としては、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステル等が挙げられる。バインダー樹脂は添加量が多いと正孔移動度を低下させるので、少ない方が望ましく、通常、50重量%以下とすることが好ましい。
【0026】
真空蒸着法の場合には、正孔輸送材料を真空容器内に設置されたルツボに入れ、真空容器内を適当な真空ポンプで10-4Pa程度にまで排気した後、ルツボを加熱して、正孔輸送材料を蒸発させ、ルツボと向き合って置かれた、陽極が形成された基板1上に正孔輸送層4を形成させる。
【0027】
正孔輸送層4の膜厚は、通常、10〜300nm、好ましくは30〜100nmである。この様に薄い膜を一様に形成するためには、一般に真空蒸着法がよく用いられる。
【0028】
本発明においては、正孔注入の効率を更に向上させ、かつ、有機層全体の陽極2への付着力を改善させる目的で、図2に示す如く正孔輸送層4と陽極2との間に陽極バッファ層3を挿入してもよい。陽極バッファ層3を挿入することで、初期の素子の駆動電圧が下がると同時に、素子を定電流で連続駆動した時の電圧上昇も抑制される効果がある。陽極バッファ層に用いられる材料に要求される条件としては、陽極とのコンタクトがよく均一な薄膜が形成でき、熱的に安定、即ち、融点及びガラス転移温度が高いことが挙げられ、融点としては 300℃以上、ガラス転移温度としては 100℃以上が要求される。更に、イオン化ポテンシャルが低く陽極2からの正孔注入が容易なこと、正孔移動度が大きいことが挙げられる。
【0029】
この目的のために、これまでにポルフィリン誘導体やフタロシアニン化合物(特開昭63−295695号公報)、ヒドラゾン化合物、アルコキシ置換の芳香族ジアミン誘導体、p−(9−アントリル)−N,N−ジ−p−トリルアニリン、ポリチエニレンビニレンやポリ−p−フェニレンビニレン、ポリアニリン(Appl.
Phys. Lett., 64巻、1245頁,1994年)、ポリチオフェン(Optical Materials, 9巻、125頁、1998年)、スターバスト型芳香族トリアミン(特開平4-308688号公報)等の有機化合物や、スパッタ・カーボン膜(Synth.Met., 91巻、73頁、1997年)や、バナジウム酸化物、ルテニウム酸化物、モリブデン酸化物等の金属酸化物(J.Phys. D, 29巻、2750頁、1996年)が報告されている。
【0030】
上記陽極バッファ層3の材料としてよく使用される化合物としては、ポルフィリン化合物又はフタロシアニン化合物が挙げられる。これらの化合物は中心金属を有していてもよいし、無金属のものでもよい。好ましいこれらの化合物の具体例としては、以下の化合物が挙げられる。
ポルフィン
5,10,15,20−テトラフェニル−21H,23H−ポルフィン
5,10,15,20−テトラフェニル−21H,23H−ポルフィンコバルト(II)
5,10,15,20−テトラフェニル−21H,23H−ポルフィン銅(II)
5,10,15,20−テトラフェニル−21H,23H−ポルフィン亜鉛(II)
5,10,15,20−テトラフェニル−21H,23H−ポルフィンバナジウム(IV)オキシド
5,10,15,20−テトラ(4−ピリジル)−21H,23H−ポルフィン29H,31H−フタロシアニン
銅(II)フタロシアニン
亜鉛(II)フタロシアニン
チタンフタロシアニンオキシド
マグネシウムフタロシアニン
鉛フタロシアニン
銅(II)4,4’,4'',4''' −テトラアザ−29H,31H−フタロシアニン
【0031】
陽極バッファ層3も、正孔輸送層4と同様にして薄膜形成可能であるが、無機物の場合には、更に、スパッタ法や電子ビーム蒸着法、プラズマCVD法が用いられる。
【0032】
以上の様にして形成される陽極バッファ層3の膜厚は、通常、3〜200nm、好ましくは10〜100nmである。
【0033】
正孔輸送層4の上には発光層5が設けられる。発光層5は、電界を与えられた電極間において、陽極2から注入されて正孔輸送層4を移動する正孔と、陰極8から注入されて電子輸送層7を移動する電子との再結合により励起されて強い発光を示す蛍光性化合物より形成される。
【0034】
発光層5に用いられる蛍光性化合物としては、安定な薄膜形状を有し、固体状態で高い蛍光収率を示し、正孔及び/又は電子を効率よく輸送することができる化合物であることが必要である。更に電気化学的かつ化学的に安定であり、トラップとなる不純物が製造時や使用時に発生しにくい化合物であることが要求される。
【0035】
このような条件を満たす材料としては、8−ヒドロキシキノリンのアルミニウム錯体などの金属錯体(特開昭59−194393号公報)、10-ヒドロキシベンゾ[h]キノリンの金属錯体(特開平6−322362号公報)、ビススチリルベンゼン誘導体(特開平1−245087号公報、同2−222484号公報)、ビススチリルアリーレン誘導体(特開平2−247278号公報)、(2-ヒドロキシフェニル)ベンゾチアゾールの金属錯体(特開平8−315983号公報)、シロール誘導体等が挙げられる。これらの発光層材料は、通常は真空蒸着法により正孔輸送層上に積層される。
【0036】
また、前述の正孔輸送層材料のうち、蛍光性を有する芳香族アミン系化合物も発光層材料として用いることができる。
【0037】
発光層5の膜厚は、通常、3〜200 nm、好ましくは5〜100 nmである。
【0038】
発光層5も正孔輸送層4と同様の方法で形成することができるが、通常は真空蒸着法が用いられる。
【0039】
素子の発光効率を向上させるとともに発光色を変える目的で、例えば、8−ヒドロキシキノリンのアルミニウム錯体をホスト材料として、クマリン等のレーザ用蛍光色素をドープすること(J. Appl. Phys., 65巻, 3610頁, 1989年)等が行われている。このドーピング手法は、発光層5にも適用でき、ドープ用材料としては、クマリン以外にも各種の蛍光色素が使用できる。青色発光を与える蛍光色素としては、ペリレン、ピレン、アントラセン及びそれらの誘導体等が挙げられる。緑色蛍光色素としては、キナクリドン誘導体、クマリン誘導体等が挙げられる。黄色蛍光色素としては、ルブレン、ペリミドン誘導体等が挙げられる。赤色蛍光色素としては、DCM等のベンゾピラン誘導体、ローダミン誘導体、ベンゾチオキサンテン誘導体、アザベンゾチオキサンテン等が挙げられる。
【0040】
上記のドープ用蛍光色素以外にも、ホスト材料に応じて、レーザー研究,8巻, 694頁,
803頁, 958頁(1980年);同9巻,85頁(1981年)、に列挙されている蛍光色素を発光層用のドープ材料として使用することができる。
【0041】
ホスト材料に対して上記蛍光色素がドープされる量は、10-3〜10重量%が好ましい。
【0042】
上述の蛍光色素を発光層5のホスト材料にドープする方法を以下に説明する。
【0043】
塗布の場合は、前記ホスト材料と、ドープ用蛍光色素、更に必要により、電子のトラップや発光の消光剤とならないバインダー樹脂や、レベリング剤等の塗布性改良剤などの添加剤を添加して溶解した塗布溶液を調製し、スピンコート法などの方法により正孔輸送層4上に塗布し、乾燥して発光層5を形成する。バインダー樹脂としては、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステル等が挙げられる。バインダー樹脂は添加量が多いと正孔/電子移動度を低下させるので、少ない方が望ましく、50重量%以下が好ましい。
【0044】
真空蒸着法の場合には、前記ホスト材料を真空容器内に設置されたルツボに入れ、ドープする蛍光色素を別のルツボに入れ、真空容器内を適当な真空ポンプで10-6Torr程度にまで排気した後、各々のルツボを同時に加熱して蒸発させ、ルツボと向き合って置かれた基板上に層を形成する。また、他の方法として、上記の材料を予め所定比で混合したものを同一のルツボに入れて蒸発させてもよい。
【0045】
ドーパントとしての上記の蛍光色素が発光層中にドープされる場合、発光層5の膜厚方向において均一にドープされるが、膜厚方向において濃度分布があっても構わない。例えば、正孔輸送層4との界面近傍にのみドープしたり、逆に、後述の正孔阻止層6の界面近傍にのみドープしてもよい。
【0046】
発光層5の上には正孔阻止層6が設けられる。正孔阻止層6は、正孔輸送層4から移動してくる正孔が陰極8に到達するのを阻止する役割と、電子輸送層7から注入された電子を効率よく発光層5の方向に輸送することができる化合物より形成され、イオン化ポテンシャルが発光層5のイオン化ポテンシャルより0.1eV大きい層である。正孔阻止層6は、発光層5で再結合による生成するエキシトンを発光層内に閉じこめるために、発光層材料よりは広いバンドギャップを有することが必要である。この場合のバンドギャップは、電気化学的に決定される酸化電位−還元電位の差、又は、光吸収端から求められる。正孔阻止層6は電荷キャリアとエキシトンの両方を発光層5内に閉じこめて、発光効率を向上させる機能を有する。
【0047】
このような条件を満たす正孔阻止層材料としては、混合配位子錯体、二核金属錯体等の金属錯体、ジスチリルビフェニル誘導体等のスチリル化合物(特開平11-242996)、3−(4−ビフェニルイル)−4−フェニル−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,2、4−トリアゾール等のトリアゾール誘導体(特開平7−41759号公報)、バソクプロイン等のフェナントロリン誘導体(特開平10− 79297号公報)が挙げられる。
【0048】
混合配位子錯体の具体例としては、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(フェノラト)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(オルト−クレゾラト)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(メタ−クレゾラト)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(パラ−クレゾラト)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(オルト−フェニルフェノラト)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(メタ−フェニルフェノラト)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(パラ−フェニルフェノラト)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(2,3−ジメチルフェノラト)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(2,6−ジメチルフェノラト)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(3,4−ジメチルフェノラト)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(3,5−ジメチルフェノラト)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(3,5−ジ−tert−ブチルフェノラト)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(2,6−ジフェニルフェノラト)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(2,4,6−トリフェニルフェノラト)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(2,4,6−トリメチルフェノラト)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(2,3,6−トリメチルフェノラト)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(2,3,5,6−テトラメチルフェノラト)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(1−ナフトラト)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(2−ナフトラト)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(トリフェニルシラノラト)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(トリフェニルゲルマノラト)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(トリス(4,4−ビフェニル)シラノラト)アルミニウム、ビス(2,4−ジメチル−8−キノリノラト)(オルト−フェニルフェノラト)アルミニウム、ビス(2,4−ジメチル−8−キノリノラト)(パラ−フェニルフェノラト)アルミニウム、ビス(2,4−ジメチル−8−キノリノラト)(メタ−フェニルフェノラト)アルミニウム、ビス(2,4−ジメチル−8−キノリノラト)(3,5−ジメチルフェノラト)アルミニウム、ビス(2,4−ジメチル−8−キノリノラト)(3,5−ジ−tert−ブチルフェノラト)アルミニウム、ビス(2−メチル−4−エチル−8−キノリノラト)(パラ−クレゾラト)アルミニウム、ビス(2−メチル−4−メトキシ−8−キノリノラト)(パラ−フェニルフェノラト)アルミニウム、ビス(2−メチル−5−シアノ−8−キノリノラト)(オルト−クレゾラト)アルミニウム、ビス(2−メチル−6−トリフルオロメチル−8−キノリノラト)(2−ナフトラト)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(フェノラト)ガリウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(オルト−クレゾラト)ガリウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(パラ−フェニルフェノラトガリウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(1−ナフトラト)ガリウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(2−ナフトラト)ガリウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(トリフェニルシラノラト)ガリウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(トリス(4,4−ビフェニル)シラノラト)ガリウム、等が挙げられる。特に好ましくは、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(トリフェニルシラノラト)アルミニウムが挙げられる。
【0049】
二核金属錯体の具体例としては、ビス(2−メチル−8−キノラト)アルミニウム−μ−オキソ−ビス−(2−メチル−8−キノリラト)アルミニウム、ビス(2,4−ジメチル−8−キノラト)アルミニウム−μ−オキソ−ビス−(2,4−ジメチル−8−キノリラト)アルミニウム、ビス(4−エチル−2−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム−μ−オキソ−ビス−(4−エチル−2−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム、ビス(2−メチル−4−メトキシキノリノラト)アルミニウム−μ−オキソ−ビス−(2−メチル−4−メトキシキノリノラト)アルミニウム、ビス(5−シアノ−2−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム−μ−オキソ−ビス(5−シアノ−2−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム、ビス(5−クロロ−2−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム−μ−オキソ−ビス−(5−クロロ−2−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム、ビス(2−メチル−5−トリフルオロメチル−8−キノリノラト)アルミニウム−μ−オキソ−ビス−(2−メチル−5−トリフルオロメチル−8−キノリノラト)アルミニウム等が挙げられる。特に好ましくは、ビス(2−メチル−8−キノラト)アルミニウム−μ−オキソ−ビス−(2−メチル−8−キノリラト)アルミニウムが挙げられる。
【0050】
正孔阻止材料として用いるスチリル化合物の具体例としては、以下に示すジスチリルアリーレン誘導体が挙げられる。
【0051】
【化1】
【0052】
トリアゾール誘導体としては、以下の構造式で示される1,2,4−トリアゾール環残基を少なくとも1個有する化合物を用いることができる。
【0053】
【化2】
【0054】
前記構造式で表わされる1,2,4−トリアゾール環残基を少なくとも1個有する化合物の具体例を以下に示す。
【0055】
【化3】
【0056】
フェナントロリン誘導体とは、以下の構造式で示されるフェナントロリン環を少なくとも1個有する化合物を示す。
【0057】
【化4】
【0058】
前記構造式で表わされるフェナントロリン環を少なくとも1個有する化合物の具体例を以下に示す。
【0059】
【化5】
【0060】
このうち特に好ましくは、バソクプロインが挙げられる。
【0061】
なお、前述したジスチリルアリーレン誘導体、トリアゾール誘導体、及びフェナントロリン誘導体の例示化合物は、構造式中には記載していないが、各化合物における芳香族環が更に置換されていてもよく、該置換基としては、例えばメチル基、エチル基、ブチル基などの炭素数1〜6のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基などの炭素数1〜6のアルコキシド基;ハロゲン原子;シアノ基などが挙げられる。
【0062】
これらの化合物は、単独で用いてもよいし、必要に応じて2種以上を混合して用いてもよい。
【0063】
正孔阻止層6の膜厚は、通常、 0.3〜 100nm、好ましくは 0.5〜50nmである。
【0064】
このような正孔阻止層6も正孔輸送層4と同様の方法で形成することができるが、通常は真空蒸着法が用いられる。
【0065】
素子の発光効率を更に向上させることを目的として、正孔阻止層6の上には、電子輸送層7が設けられる。電子輸送層7は、電界を与えられた電極間において陰極8から注入された電子を効率よく発光層5の方向に輸送することができる化合物より形成される。電子輸送層7は、発光層5での再結合により生成するエキシトンが拡散して陰極8で消光されるのを防ぐ効果を有する。
【0066】
電子輸送層7に用いられる電子輸送性化合物としては、陰極8からの電子注入効率が高く、かつ、高い電子移動度を有し注入された電子を効率よく輸送することができる化合物であることが必要である。
【0067】
このような条件を満たす材料としては、8−ヒドロキシキノリンのアルミニウム錯体などの金属錯体(特開昭59−194393号公報)、10-ヒドロキシベンゾ[h]キノリンの金属錯体、オキサジアゾール誘導体、ジスチリルビフェニル誘導体、シロール誘導体、3-又は5-ヒドロキシフラボン金属錯体、ベンズオキサゾール金属錯体、ベンゾチアゾール金属錯体、トリスベンズイミダゾリルベンゼン(米国特許第5,645,948号)、キノキサリン誘導体(米国特許第 5,077,142号、特開平6−207169号公報)、フェナントロリン誘導体(特開平5−331459号公報)、2-t-ブチル-9,10-N,N'-ジシアノアントラキノンジイミンなどが従来から知られている。
【0068】
これらの物質のうち、特にオキサジアゾール誘導体、キノキサリン誘導体、フェナントロリン誘導体で分子量が400未満の低分子量化合物は、高い電子移動度を示すが、Tgが低く結晶化しやすい等の理由で、単独で用いるのは困難であった。また、8−ヒドロキシキノリンのアルミニウム錯体などの金属錯体は、昇華性が良好で真空蒸着後の膜質が優れた物質であるが、その電子移動度は正孔輸送性物質の正孔移動度と比べると2桁ほど低く充分とは言えなかった。
【0069】
本発明では、電子輸送層として分子量400〜800のもの、好ましくは8−ヒドロキシキノリンのアルミニウム錯体で代表される分子量400〜800のアルミニウム錯体をホスト材料とし、分子量が400未満、好ましくは130〜399の低分子量化合物をドーパント材料として、これらを共に用いることで高い電子移動度と優れた膜質を両立させることを可能とした。
【0070】
なお、本発明において、電子輸送層にドープするドーパント材料の割合が少ないと、高い電子移動度を得ることができず、逆に多過ぎると膜質が劣るものとなることから、ドーパント材料のドープ割合はモル比で、ホスト材料:ドーパント材料=99:1〜50:50となるようにするのが好ましい。
【0071】
分子量(Mol.Wt.)400〜800のアルミニウム錯体の具体例としては、以下に示す金属錯体の他、正孔阻止層で例示した混合配位子錯体、二核金属錯体等の金属錯体が挙げられる。
【0072】
【化6】
【0073】
なお、上記構造式で表される各化合物も、正孔阻止層材料として前述したジスチリルアリーレン誘導体等と同様に、各化合物中の芳香族環が更に置換されていてもよく、該置換基としては、ジスチリルアリーレン誘導体等におけると同様の基が挙げられる。
【0074】
これらのうち電子輸送層として、8−ヒドロキシキノリンのアルミニウム錯体、2−メチル−8−ヒドロキシキノリンのアルミニウム錯体、10-ヒドロキシベンゾ[h]キノリンのアルミニウム錯体を用いる。
【0075】
ドーパント材料としてはオキサジアゾール誘導体、フェナントロリン誘導体から選ばれる物質が好ましい。具体的には、例えばオキサジアゾール誘導体としては、以下の構造式で示される2,4−オキサジアゾール環残基を少なくとも1個有する化合物を用いることができる。
【0076】
【化7】
【0077】
上記構造式で表わされる2,4−オキサジアゾール環残基を少なくとも1個有する化合物のうち分子量(Mol. Wt.)が400未満のものの具体例を以下に示す。
【0078】
【化8】
【0079】
フェナントロリン誘導体の具体例としては、正孔阻止材料として例示したもののうち分子量(Mol.Wt.)が400未満の下記のものが挙げられる。
【0080】
【化9】
【0081】
なお、電子輸送層のホスト材料及びドーパント材料の電子移動度は、Time−of−flight(TOF)法を用いて測定する。TOF法は、測定試料に電界を印加しつつ、試料表面にパスル光を照射し、生成したチャージキャリアが薄膜中を移動することにより生じる過渡光電流を測定することで、チャージキャリア移動度を測定する方法である。この時、印加する電界の強度や試料の状態(単一の化合物からなるのか、バインダ樹脂に分散されているのか、など)などにより移動度の絶対値は異なるが、ホスト材料とドーパント材料の電子移動度の相対的な大小関係が本発明の関係を満たしていればよい。
【0082】
この電子輸送層6の膜厚は、通常、5〜200nm、好ましくは10〜100 nmである。
【0083】
電子輸送層7は、発光層5と同様にして塗布法或いは真空蒸着法により発光層5上に積層することにより形成される。通常は、真空蒸着法が用いられる。
【0084】
真空蒸着法の場合には、発光層5の蒸着時と同様に、前記ホスト材料としての金属錯体を真空容器内に設置されたルツボに入れ、共蒸着するドーパント材料としてのオキサジアゾール誘導体、キノキサリン誘導体、フェナントロリン誘導体から選ばれた物質を別のルツボに入れ、真空容器内を適当な真空ポンプで10-6Torr程度にまで排気した後、各々のルツボを同時に加熱して蒸発させ、ルツボと向き合って置かれた基板上に電子輸送層7を形成する。また、他の方法として、上記の材料を予め所定比で混合したものを同一のルツボを用いて蒸発させてもよい。
【0085】
このとき、電子輸送層7の膜厚方向において均一に共蒸着が行われるが、膜厚方向においてドーパント材料の濃度分布があっても構わない。
【0086】
陰極8は、電子輸送層7に電子を注入する役割を果たす。陰極8として用いられる材料は、前記陽極2に使用される材料を用いることが可能であるが、効率よく電子注入を行なうには、仕事関数の低い金属が好ましく、スズ、マグネシウム、インジウム、カルシウム、アルミニウム、銀等の適当な金属又はそれらの合金が用いられる。具体例としては、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、アルミニウム−リチウム合金等の低仕事関数合金電極が挙げられる。さらに、陰極8と発光層5又は電子輸送層7の界面にLiF 、MgF2、Li2O等の極薄絶縁膜(0.1〜5nm)を挿入することも、素子の効率を向上させる有効な方法である(Appl.Phys. Lett., 70巻,152頁,1997年;特開平10− 74586号公報;IEEE Trans. Electron. Devices,44巻,1245頁,1997年)。
【0087】
陰極8の膜厚は通常、陽極2と同様である。
【0088】
低仕事関数金属から成る陰極を保護する目的で、この上にさらに、仕事関数が高く大気に対して安定な金属層を積層することは素子の安定性を増す。この目的のために、アルミニウム、銀、銅、ニッケル、クロム、金、白金等の金属が使われる。
【0089】
なお、図1,2に示す有機電界発光素子は、本発明の実施の形態の一例であって、本発明はその要旨を超えない限り、何ら図示のものに限定されるものではない。例えば、図1とは逆の構造、即ち、基板上に陰極8、電子輸送層7、正孔阻止層6、発光層5、正孔輸送層4、陽極2の順に積層することも可能であり、既述したように少なくとも一方が透明性の高い2枚の基板の間に本発明の有機電界発光素子を設けることも可能である。同様に、図2においても、図示の各層構成とは逆の構造に積層することも可能である。
【0090】
また、陽極2と発光層5との間、発光層5と電子輸送層7との間、電子輸送層7と陰極8との間には前述した陽極バッファ層3や正孔輸送層4や正孔阻止層6以外にも、任意の層を有していて良い。
【0091】
このような本発明の有機電界発光素子は、有機電界発光素子が、単一の素子、アレイ状に配置された構造からなる素子、陽極と陰極がX−Yマトリックス状に配置された構造のいずれにおいても適用することができる。
【0092】
本発明の有機電界発光素子によれば、電子輸送能の高いオキサジアゾール誘導体、キノキサリン誘導体、フェナントロリン誘導体等の低分子量化合物と膜質の良好な金属錯体等を電子輸送層に含むために、素子の安定性に優れ、かつ電流が効率良く注入され、結果として発光層内において正孔と電子の再結合が効果的に起こり、発光効率の高い素子が得られる。更に、正孔阻止層を設けた場合には、発光層のみからの発光が得られ、色純度の高い発光素子が得られる。
【0093】
【実施例】
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
【0094】
実施例1
図2に示す構造を有する有機電界発光素子を以下の方法で作製した。
【0095】
ガラス基板1上にインジウム・スズ酸化物(ITO)透明導電膜を120nm堆積したもの(ジオマテック社製;電子ビーム成膜品;シート抵抗15Ω)を通常のフォトリソグラフィ技術と塩酸エッチングを用いて2mm幅のストライプにパターニングして陽極2を形成した。パターン形成したITO基板を、超純水による水洗、界面活性剤を用いた超音波洗浄、超純水による超音波洗浄、超純水による水洗の順で洗浄後、窒素ブローで乾燥させ、最後に紫外線オゾン洗浄を行って、真空蒸着装置内に設置した。上記装置の粗排気を油回転ポンプにより行った後、装置内の真空度が1.0×10-6Torr(約1.3×10-4Pa)以下になるまで液体窒素トラップを備えた油拡散ポンプを用いて排気した。
【0096】
陽極バッファ層3の材料として、下記に示す構造式の銅フタロシアニン(HI−1)を用い、モリブデンボートで、蒸着速度0.14nm/秒、真空度8.0×10-7Torr(約1.1×10-4Pa)で、陽極バッファ層3を10nmの膜厚で陽極2の上に成膜した。
【0097】
【化10】
【0098】
次に正孔輸送層4の材料として、下記に示す構造式の4,4'-ビス[N-(1-ナフチル)-N-フェニルアミノ]ビフェニル(HT−1)をセラミックルツボに入れ、ルツボの周囲のタンタル線ヒーターで加熱して蒸着を行った。この時のルツボの温度は、259〜277℃の範囲で制御した。蒸着時の真空度は7.0×10-7Torr(約9.3×10-5Pa)で、蒸着速度0.22nm/秒で膜厚60nmの正孔輸送層4を成膜した。
【0099】
【化11】
【0100】
次に、発光層5の材料として、下記に示す構造式のアルミニウムの8−ヒドリキシキノリン錯体(EM−1)と下記に示す構造式の橙色蛍光色素のベンゾピラン誘導体(DYE−1)とを上記正孔輸送層4の上に同様にしてEM−1:DYE−1=100:1の割合で共蒸着を行なった。この時のルツボの温度はそれぞれ285〜294℃、314〜317℃の範囲で制御した。蒸着時の真空度は7.0×10-7Torr(約9.3×10-5Pa)で、EM−1及びDYE−1の蒸着速度は
0.13nm/秒、全膜厚は30nmであった。
【0101】
【化12】
【0102】
【化13】
【0103】
次に、正孔阻止層6の材料として、下記に示す構造式のシラノールアルミニウムの8−ヒドリキシキノリン錯体(HB−1)を用いて、発光層5の上に蒸着を行なった。正孔阻止層6の形成時のルツボの温度は 224〜235℃の範囲で制御し、真空度6.0×10-7Torr(約8.0×10-4Pa)、蒸着速度
0.11nm/秒で、膜厚10nmの正孔阻止層6を形成した。
【0104】
【化14】
【0105】
続いて、電子輸送層7の材料として前述のアルミニウムの8−ヒドリキシキノリン錯体(EM−1)と下記に示すオキサジアゾール誘導体(ET−1)を上記正孔阻止層6の上に同様にして(EM−1):(ET−1)=95:5(モル比)の割合で共蒸着を行った。この時のルツボの温度はそれぞれ298〜308℃、118〜121℃の範囲で制御した。蒸着時の真空度は6.0×10-7Torr(約8.0×10-5Pa)、EM−1及びET−1の蒸着速度は0.13nm/秒で、膜厚35nmの電子輸送層7を形成した。
【0106】
【化15】
【0107】
なお、ホスト材料であるEM−1及びドーパント材料であるET−1のTOF法で測定した電子移動度は、本発明の条件を満たすものである。
【0108】
上記の陽極バッファ層3から電子輸送層7を真空蒸着するまでの基板温度は室温に保持した。
【0109】
ここで、電子輸送層7までの蒸着を行った素子を一度前記真空蒸着装置内より大気中に取り出して、陰極蒸着用のマスクとして 2mm幅のストライプ状シャドーマスクを、陽極2のITOストライプとは直交するように素子に密着させて、別の真空蒸着装置内に設置して有機層と同様にして装置内の真空度が2×10-6Torr(約2.7×10-4Pa)以下になるまで排気した。陰極8として、先ず、フッ化マグネシウム(MgF2)をモリブデンボートを用いて、蒸着速度0.1nm/秒、真空度6.0×10-6Torr(約8.0×10-4Pa)で、1.5nmの膜厚で電子輸送層7の上に成膜した。次に、アルミニウムを同様にモリブデンボートにより加熱して、蒸着速度
0.4nm/秒、真空度1.0×10-5Torr(約1.3×10-3Pa)で膜厚40nmのアルミニウム層を形成した。さらに、その上に、陰極の導電性を高めるために銅を、同様にモリブデンボートを用いて加熱して、蒸着速度
0.5nm/秒、真空度8.0×10-6Torr(約1.1×10-3Pa)で膜厚40nmの銅層を形成して陰極8を完成させた。以上の3層型陰極8の蒸着時の基板温度は室温に保持した。
【0110】
以上の様にして、2mm×2mm のサイズの発光面積部分を有する有機電界発光素子を作製した。この素子の発光特性を表1に示す。表1において、発光輝度は250mA/cm2の電流密度での値、発光効率は
100cd/m2での値、輝度/電流は輝度−電流密度特性の傾きを、電圧は 100cd/m2での値を各々示す。表1にはELスペクトルのピーク極大波長とCIE色度座標値(JISZ8701)を併記した。
【0111】
この素子は長期間保存後も、駆動電圧の顕著な上昇はみられず、発光効率や輝度の低下もなく、安定した素子の保存安定性が得られた。また、温度60℃、湿度90%の条件で96時間放置後も、発光特性の変化は実用上問題とはならないものであった。
【0112】
比較例1
電子輸送層の材料として、オキサジアゾール誘導体(ET−1)を用いず、アルミニウムの8−ヒドリキシキノリン錯体(EM−1)のみを用いた他は実施例1と同様にして素子を作製した。この素子の発光特性を表1に示す。この素子では橙色発光は得られたものの、発光効率が大きく低下した。
【0113】
実施例2
電子輸送層のドーパント材料として、オキサジアゾール誘導体(ET−1)に代えて下記に示すフェナントロリン誘導体(ET−2)を用いた他は実施例1と同様にして素子を作製した。なお、このET−2について、前述の方法で測定した電子移動度はホスト材料であるEM−1より大きい。この素子の発光特性を表1に示す。この素子では比較例2と比較して、発光効率が大きく改善した。
【0114】
【化16】
【0115】
実施例3
発光層のドーピング材料として、橙色蛍光色素のベンゾピラン誘導体(DYE−1)に代えて下記に示す黄色蛍光色素のクマリン誘導体(DYE−2)を用い、ホスト材料とEM−1:DYE−2=100:1の割合で共蒸着を行なった他は実施例1と同様にして素子を作製した。この素子の発光特性を表1に示す。この素子では非常に高い発光効率が得られた。
【0116】
【化17】
【0117】
【表1】
【0118】
【発明の効果】
以上詳述した通り、本発明の有機電界発光素子によれば、高い電子輸送性を示す膜質の良好な電子輸送層を有するため、電荷注入バランスが良好で高効率発光が可能な安定した素子を得ることができる。
【0119】
従って、本発明による有機電界発光素子はフラットパネル・ディスプレイ(例えばOAコンピュータ用や壁掛けテレビ、車載用、屋外用表示素子)やマルチカラー表示素子、あるいは面発光体としての特徴を生かした光源(例えば、複写機の光源、液晶ディスプレイや計器類のバックライト光源)、表示板、標識灯への応用が考えられ、特に、高効率発光が要求される光源、単純マトリクス方式ディスプレイとしては、その技術的価値は大きいものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の有機電界発光素子の実施の形態を示す模式的な断面図である。
【図2】 本発明の有機電界発光素子の別の実施の形態を示す模式的な断面図である。
【符号の説明】
1 基板
2 陽極
3 陽極バッファ層
4 正孔輸送層
5 発光層
6 正孔阻止層
7 電子輸送層
8 陰極
Claims (4)
- 基板上に、陽極、発光層、正孔阻止層、電子輸送層及び陰極がこの順で形成された有機電界発光素子において、
該電子輸送層は分子量400〜800のホスト材料と、分子量400未満のドーパント材料とを含有し、
該ホスト材料が、8−ヒドロキシキノリンのアルミニウム錯体、2−メチル−8−ヒドロキシキノリンのアルミニウム錯体、または 10- ヒドロキシベンゾ [h] キノリンのアルミニウム錯体、該ドーパント材料が、オキサジアゾール誘導体またはフェナントロリン誘導体であって、
該ドーパント材料の電子移動度が該ホスト材料の電子移動度よりも高いことを特徴とする有機電界発光素子。 - 該正孔阻止層のイオン化ポテンシャルが発光層のイオン化ポテンシャルより0.1eV以上大きいことを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
- 該正孔阻止層が金属錯体、スチリル化合物、トリアゾール誘導体又はフェナントロリン誘導体を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の有機電界発光素子。
- 該正孔阻止層の膜厚が、0.5〜50nmの範囲にあることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
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