JP3953968B2 - 移植機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、左右一対のマーカを備える乗用田植機などの移植機の技術分野に属し、特に、左右両側のマーカを振り出す両側振り出し機能を備える移植機に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、乗用田植機などの移植機は、苗の植付条間を適正に保つために、次行程に走行基準線を引くマーカを備えている。この種のマーカは、通常、植付部の左右両側に設けられており、植付部の昇降に伴って自動的に格納・振り出し動作が行われるだけでなく、植付部が昇降するごとに、振り出されるマーカが左右交互に切り換えられるように構成されている(オートマーカ機能)。
【0003】
ところで、変形した圃場で植付作業を行う場合や、複数の移植機で同時に植付作業を行う場合においては、始めの行程を走行する際に、その左右両側に走行基準線を引いた方が作業効率が向上することがある。そこで、このような作業形態に対応するために、左右両側のマーカを振り出し可能に構成すると共に(両側振り出し機能)、両側振り出し用の操作具を設けた移植機が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平5−30805号公報(第3頁、第6図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、特許文献1に示される移植機では、左右両側のマーカを振り出した後、植付部を上昇させると、自動的にオートマーカ状態に復帰するように構成されているが、オートマーカによる次回のマーカ振り出し方向が適正でない場合がある。以下、マーカの振り出し方向が不適正になるケースを具体的に説明する。
【0006】
図12は、下記の手順で植付けを行う場合を示している。
1)まず、最後に廻り植えを行う行程(A)を走行する。このとき、植付けは行わず、次行程(B)に走行基準線を引く(左マーカ振り出し)。
2)次行程(B)から植付けを開始する。このとき、廻り植え用の行程(A)及び次行程(C)に走行基準線を引くために左右のマーカを振り出す(左右マーカ振り出し)。
3)以降の行程(C以降)からは、次行程のみに走行基準線を引く(左マーカ振り出し、その後は左右交互に振り出し)。
【0007】
上記のような手順で植付けを行う場合、両側のマーカを振り出した行程(B)の終りで、苗載台に苗継ぎを行うために、植付部を下降させることがある。このとき、従来の移植機では、機体旋回に伴う植付部昇降であると誤認し、オートマーカ機能がマーカの振り出し方向を切り換えてしまうため、次の行程(C)の始めに植付部を下降させると、マーカの振り出し方向が逆方向になる。このようなケースでは、マーカ振り出し方向を再設定しなければならないため、作業性が低下するという問題がある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、運転操作部を有する走行機体と、該走行機体の後部に昇降自在に連結される植付部と、該植付部を昇降動作させる昇降用アクチュエータと、前記植付部への動力供給を入り/切りする植付クラッチと、前記植付部の上昇に伴って格納されると共に、植付部の下降に伴って選択的に振り出される左右一対のマーカと、前記植付部の昇降動作に応じて、左右のマーカを交互に振り出すオートマーカ手段とを備える移植機において、前記オートマーカ手段が一方のマーカを振り出した後、所定の操作に応じて、他方のマーカも振り出すように構成し、左右両側のマーカが振り出された後、次回の植付部上昇までの間に、前記植付クラッチが入り動作されたときは、次回の植付部下降時に、前回の植付部下降時に後から振り出されたマーカを振り出す一方、左右両側のマーカが振り出された後、次回の植付部上昇までの間に、前記植付クラッチが入り動作されなかったときは、次回の植付部下降時に、前回の植付部下降時に先に振り出されたマーカを振り出すことを特徴とする。
つまり、左右両側のマーカが振り出された後、次回の植付部上昇までの間に、植付クラッチが入り動作されたか否かに基づいて、次回のマーカ振り出し方向を決定するため、マーカの振り出し方向がオートマーカによって無駄に切り換えられることを回避し、その結果、マーカ振り出し方向の再設定を不要にすることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態の一つを図面に基づいて説明する。図面において、1は乗用田植機の走行機体であって、該走行機体1の後部には、昇降リンク機構2を介して植付部3が連結されている。走行機体1と昇降リンク2との間には、リフトシリンダ(昇降用アクチュエータ)4が介設されており、その伸縮に基づいて植付部3の昇降動作が行われる。
【0010】
走行機体1には、リフトシリンダ用油圧バルブ5及び植付けクラッチ機構(図示せず)に連繋されるリフトカム6が設けられている。リフトカム6は、「上げ」、「固定」、「下げ」、「植付」の4つのポジションを有し、リフトカムモータ7によってポジションが切換えられる。そして、「上げ」ポジションでは、リフトシリンダ用油圧バルブ5が上げ状態、植付けクラッチ機構が切り状態となり、「固定」ポジションでは、リフトシリンダ用油圧バルブ5が停止状態、植付けクラッチ機構が切り状態となり、「下げ」ポジションでは、リフトシリンダ用油圧バルブ5が下げ状態(感知フロートによる自動昇降制御状態)、植付けクラッチ機構が切り状態となり、「植付」ポジションでは、リフトシリンダ用油圧バルブ5が下げ状態(感知フロートによる自動昇降制御状態)、植付けクラッチ機構が入り状態となる。
【0011】
植付部3の左右両側には、次行程又は前行程に走行基準線を引くためのマーカ8L、8Rが設けられている。各マーカ8L、8Rは、左右側方に振り出される線引姿勢と、植付部3の側部に沿って起立する格納姿勢とに回動変姿自在に構成されると共に、スプリング9によって振り出し方向に付勢されている。一方、走行機体1には、左右一対のマーカ動作アーム10L、10Rが設けられており、各マーカ動作アーム10L、10Rが、それぞれワイヤ11L、11Rを介して、マーカ8L、8Rの基端部に連結されている。そして、マーカ動作アーム10L、10Rが前方へ回動すると、ワイヤ11L、11Rが引かれてマーカ8L、8Rが格納動作し、一方、マーカ動作アーム10L、10Rが後方へ回動すると、ワイヤ11L、11Rが緩み、マーカ8L、8Rの振り出し動作が許容される。
【0012】
前記マーカ動作アーム10L、10Rを前後回動自在に支持するプレート12には、更に、ローラ13を備えるローラアーム14が前後回動自在に設けられている。このローラアーム14は、ロッド15を介して昇降リンク機構2の基端部に連結されており、昇降リンク機構2の昇降動作に応じて、前後回動するようになっている。そして、ローラアーム14は、昇降リンク機構2の上昇に伴って前方へ回動すると、ローラ13を介して左右のマーカ動作アーム10L、10Rを前方へ押す一方、昇降リンク機構2の下降に伴って後方へ回動すると、左右のマーカ動作アーム10L、10Rの後方への回動を許容する。これにより、植付部3の昇降に応じて、マーカ8L、8Rの格納動作及び振り出し動作が自動的に行われることになる。
【0013】
前記マーカ動作アーム10L、10Rの前側には、左右一対のストッパアーム16L、16Rが設けられている。各ストッパアーム16L、16Rは、支軸17を支点として前後回動自在に構成されると共に、スプリング18L、18Rによって後方に付勢されている。そして、各ストッパアーム16L、16Rは、マーカ動作アーム10L、10Rが前方へ回動したとき、マーカ動作アーム10L、10Rのピン10aに押されて前方へ退避回動した後、後方へ復帰回動してマーカ動作アーム10L、10Rに係合する。この状態では、マーカ動作アーム10L、10Rの回動がロックされるため、植付部3を下降させても、マーカ8L、8Rの振り出しが規制される。
【0014】
更に、ストッパアーム16L、16Rの前方には、マーカ切り換えアーム19が設けられている。マーカ切り換えアーム19は、左右方向を向き、中央部の支軸20を中心に前後揺動するシーソー状の部材であり、その両端部には、ストッパアーム16L、16Rに連結されるロッド21L、21Rが融通連結されている。つまり、マーカ切り換えアーム19が中立姿勢のときは、ストッパアーム16L、16Rの前後回動が許容されるため、ストッパアーム16L、16Rによってマーカ8L、8Rの振り出しが規制される一方、マーカ切り換えアーム19が左右いずれかに傾くと、一方のストッパアーム16L、16Rがロッド21L、21Rを介して前方に引かれ、一方のマーカ8L、8Rの振り出しが許容される。これにより、マーカ切り換えアーム19の動作によって、左右のマーカ8L、8Rを選択的に振り出したり、両マーカ8L、8Rの振り出しを規制することが可能になる。
【0015】
マーカ切り換えアーム19には、マーカモータ22が連繋されており、その駆動に基づいてマーカ切り換えアーム19の姿勢が制御される。マーカモータ22は、マーカ切り換えアーム19を、左右振り出し規制位置と、左マーカ振り出し位置と、右マーカ振り出し位置とに選択的に動作させるが、植付部3の下降に伴って、一方のマーカ8L、8Rが振り出された後、マーカ切り換えアーム19を他方の振り出し位置へ動作させることにより、左右のマーカ8L、8Rを振り出す両側振り出し状態を現出させることが可能となっている。
【0016】
走行機体1の上部(運転操作部)は、オペレータが座る運転席23、該運転席23の一側方に設けられるリフトレバー24、運転席23の前方に設けられるフロント操作パネル25、該フロント操作パネル25に突設されるステアリングホイール26、該ステアリングホイール26のコラム部から一側方へ突出する手元操作レバー(操作レバー)27、フロント操作パネル25に設けられる植付スイッチ28及びオートマーカ停止スイッチ(オートマーカ停止操作具)29などを備えている。リフトレバー24、手元操作レバー27、植付スイッチ28及びオートマーカ停止スイッチ29は、制御部30に電気的に接続されており、後述する制御部30の制御動作に基づいて、以下の機能を具備する。
【0017】
リフトレバー24は、「上げ」、「固定」、「下げ」、「植付」の4つの操作ポジションを有しており、各ポジションにリフトレバー24を操作すると、前述したリフトカム6が対応するポジションに切り換えられる。これにより、リフトレバー24による植付部3の昇降操作及び植付クラッチ機構の入り/切り操作が可能になる。
【0018】
手元操作レバー27は、上下方向及び前後方向に操作可能であり、その上下方向の操作に基づいて、植付部3の昇降及び植付クラッチ機構の入り/切りを行うことができ、また、前後方向の操作に基づいて、マーカ8L、8Rの振り出し設定を行うことが可能である。但し、手元操作レバー27の機能は、植付スイッチ28の入り/切り状態に応じて切り換えられる。植付スイッチ28が切り状態のときは、植付部3の昇降操作のみが許容される。つまり、手元操作レバー27を上方へ操作すると植付部3が上昇し、下方へ操作すると植付部3が下降する。また、植付部3の上昇中に手元操作レバー27を下方へ操作した場合や、植付部3の下降中に手元操作レバー27を上方へ操作した場合は、植付部3の昇降動作が停止される。
【0019】
一方、植付スイッチ28が入り状態のときは、手元操作レバー27によって、植付部3の昇降操作、植付クラッチ機構の入り/切り操作及びマーカ8L、8Rの振り出し設定操作が可能になる。まず、手元操作レバー27による植付部3の昇降操作及び植付クラッチ機構の入り/切り操作について説明する。この状態における手元操作レバー27の操作パターンは、前述したリフトカム6のポジション「上げ」、「下げ」、「植付」に対応しており、手元操作レバー27を上方へ操作する毎に上り方向(「植付」→「下げ」→「上げ」)に順次移行し、逆に手元操作レバー27を下方へ操作する毎に下り方向(「上げ」→「下げ」→「植付」)に順次移行する。また、植付部3の昇降動作中に、手元操作レバー27を逆方向に操作すると、「固定」状態となる。これにより、手元操作レバー27による植付部3の昇降操作及び植付クラッチ機構の入り/切り操作が可能になる。
【0020】
次に、手元操作レバー27によるマーカ8L、8Rの振り出し設定操作について説明する。植付スイッチ28を入り操作すると、後述するオートマーカ機能がONになる。この状態では、植付部3の上昇操作毎に、振り出すマーカ8L、8Rが自動的に交互に切り換えられる。また、この状態でオートマーカ停止スイッチ29を操作すると、オートマーカ機能がOFFになり、マーカ8L、8Rの自動的な振り出し動作が停止する。従って、手元操作レバー27に要求されるマーカ8L、8Rの操作機能は、マーカ8L、8Rの振り出し方向を設定するマーカ振り出し設定機能と、左右両側のマーカ8L、8Rを振り出す両側振り出し操作機能である。
【0021】
マーカ8L、8Rの振り出し設定は、植付部3が最上昇位置にあるときのみ許容される。この状態で手元操作レバー27を前方へ操作すると、次の植付部下降時に左側のマーカ8Lが振り出され、逆に手元操作レバー27を後方へ操作すると、次の植付部下降時に右側のマーカ8Lが振り出される。左右のマーカ8L、8Rを両方振り出す操作は、植付部3の下降に伴って一方のマーカ8L、8Rが振り出された後、所定時間内に行うことができる。つまり、左右いずれかのマーカ8L、8Rが振り出された後、手元操作レバー27を反対側のマーカ振り出し設定位置へ操作することにより、反対側のマーカ8L、8Rも振り出される。
【0022】
また、左右両側のマーカ8L、8Rを振り出した後、次回の植付部上昇までの間に、植付クラッチ機構が入り操作されたときは、次回の植付部下降時に、前回の植付部下降時に後から振り出されたマーカを振り出す一方、左右両側のマーカ8L、8Rを振り出した後、次回の植付部上昇までの間に、植付クラッチ機構が入り操作されなかったときは、次回の植付部下降時に、前回の植付部下降時に先に振り出されたマーカ8L、8Rを振り出すようになっている。以下、図12に沿って具体的なマーカ8L、8Rの操作及び動作を説明する。
【0023】
図12では、下記の手順で植付けを行うものとする。
1)まず、最後に廻り植えを行う行程(A)を走行する。このとき、植付けは行わず、次行程(B)に走行基準線を引く(左マーカ振り出し)。
2)次行程(B)から植付けを開始する。このとき、廻り植え用の行程(A)及び次行程(C)に走行基準線を引く(左右マーカ振り出し)。
3)以降の行程(C以降)からは、次行程のみに走行基準線を引く(左マーカ振り出し、その後は左右交互に振り出し)。
【0024】
上記のような手順で植付けを行う場合、行程(B)の開始時に、オートマーカ機能によって右側のマーカ8Rが振り出されるようにする。右側のマーカ8Rが振り出された後、手元操作レバー27を前方へ操作し、左側のマーカ8Lも振り出す。行程(B)の終りで植付部3を上昇させると、左右のマーカ8L、8Rが格納され、次の行程(C)では、オートマーカ機能によって左側のマーカ8Lのみが自動的に振り出されることになる。
【0025】
上記の手順で植付けを行う場合、両側のマーカ8L、8Rを振り出した行程(B)の終りで、苗載台に苗継ぎを行うために、植付部3を下降させることがある。このとき、従来においては、機体旋回に伴う植付部昇降であると誤認し、オートマーカ機能がマーカ8L、8Rの振り出し方向を切り換えてしまうため、次の行程(C)の始めに植付部3を下降させると、再度マーカ8L、8Rの振り出し方向が切り換えられ、右側のマーカ8Rの振り出されてしまうが、上述のように本実施形態では、植付けクラッチ機構の動作を伴わない植付部昇降動作時には、オートマーカ機能により振り出し方向の切換えを行わないため、適正な方向のマーカ8L、8Rを振り出すことが可能になる。
【0026】
次に、制御部30の構成及び動作について説明する。制御部30は、マイコンを用いて構成され、その入力側には、前述した植付けスイッチ28、オートマーカ停止スイッチ29の他に、植付部3の昇降位置を検出するリフト角センサ31、リフトカム6の位置を検出するリフトカムセンサ32、リフトレバー24の操作位置を検出するリフトレバーセンサ33、手元操作レバー27の上下及び前後操作を検出する4つのスイッチ34〜37などが接続されている。また、制御部30の出力側には、前述したリフトカムモータ7、マーカモータ22などが接続されている。そして、制御部30は、予めROMに格納されているプログラムにしたがい、油圧昇降制御やマーカモード制御などを行う。以下、油圧昇降制御及びマーカモード制御の制御手順をフローチャートに沿って説明する。ただし、油圧昇降制御は、前述した手元操作レバー27による植付部昇降操作及び植付けクラッチ操作を実現するためのものであり、従来と同様の制御手法を用いるものであるため、フローチャートのみを示し、その説明は省略する。
【0027】
マーカモード制御では、3つのフラグ「オートマーカフラグ」、「マーカモード(フラグ)」、「植付けクラッチフラグ」と、一つのタイマ「両落ち操作タイマ」を使用している。オートマーカフラグは、オートマーカ機能のON/OFFを決めるためのものであり、マーカモードフラグは、マーカ振り出し方向を決めるためのものである。また、植付けクラッチフラグは、植付けクラッチ操作を判断するためのもので、外部ルーチンでON/OFFのセットが行われる。また、両落ち操作タイマは、植付部下降後の両側振り出し操作時間を決める減算タイマである。
【0028】
マーカモード制御においては、まず、植付けスイッチ28のON/OFFを判断し、該判断結果がONの場合は、植付部下降動作状態か否かを判断する。該判断結果がNOの場合は、両落ち操作タイマをセットした後、植付部3が最上昇位置か否かを判断し、該判断結果がYESのとき、手元操作レバー27による通常のマーカ操作を許容する。この状態では、オートマーカフラグの状態を判断し(初期はON)、該判断結果が自動中のときは、植付けクラッチフラグのON/OFFを判断する。そして、植付けクラッチフラグがONの場合は、植付けクラッチ操作を伴う植付部昇降があったと判断し、マーカモードフラグの振り出し方向を反転させる。ただし、マーカモードフラグがリセット状態(初期状態)のときは、マーカ振り出し方向を右側とする。このように、マーカ振出方向を反転する際に植付けクラッチ操作の有無を判断することにより、植付けクラッチ操作を伴わない植付部昇降時にマーカ振り出し方向が無駄に切り換えられてしまうという問題が解消される。
【0029】
その後、植付けクラッチフラグをリセットし、手元操作レバー27の前後操作を判断する。操作有りと判断した場合は、その操作方向に応じて、マーカモードフラグにマーカ振り出し方向をセットすると共に、オートマーカフラグをONとする。つまり、オートマーカ機能がOFFのとき、手元操作レバー27で振り出し設定操作を行うと、オートマーカ機能がONに切換わるようになっている。さらにその後、オートマーカ停止スイッチ29の操作を判断し、ここで操作有りと判断した場合は、オートマーカフラグを反転させる。つまり、オートマーカ機能のOFF操作を手元操作レバー27で行うことなく、オートマーカ停止スイッチ29で行うようにしたため、手元操作レバー27によるマーカ操作がシンプルになる。
【0030】
一方、植付けスイッチ28がONで、かつ、植付部3が下降した場合、前記両落ち操作タイマのタイマ値を参照し、これが0以外(下降後所定時間内)であるとき、手元操作レバー27の操作を判断する。そして、手元操作レバー27が、オートマーカ機能により振り出されたマーカ8L、8Rとは反対のマーカ8L、8Rを振り出すように操作された場合、そのマーカ8L、8Rを振り出すべくマーカモードフラグをセットし、両側振り出し状態とする。
【0031】
叙述の如く構成されたものにおいて、運転操作部を有する走行機体1と、該走行機体1の後部に昇降自在に連結される植付部3と、該植付部3を昇降動作させるリフトシリンダ4と、植付部3への動力供給を入り/切りする植付クラッチと、植付部3の上昇に伴って格納されると共に、植付部の下降に伴って選択的に振り出される左右一対のマーカ8L、8Rと、植付部3の昇降動作に応じて、左右のマーカ8L、8Rを交互に振り出すオートマーカ機能(制御部30)とを備える乗用田植機であって、オートマーカ機能が一方のマーカ8L、8Rを振り出した後、所定の操作に応じて、他方のマーカ8L、8Rも振り出すように構成し、左右両側のマーカ8L、8Rが振り出された後、次回の植付部上昇までの間に、植付クラッチが入り動作されたときは、次回の植付部下降時に、前回の植付部下降時に後から振り出されたマーカ8L、8Rを振り出す一方、左右両側のマーカ8L、8Rが振り出された後、次回の植付部上昇までの間に、植付クラッチが入り動作されなかったときは、次回の植付部下降時に、前回の植付部下降時に先に振り出されたマーカ8L、8Rを振り出すように構成されている。つまり、左右両側のマーカ8L、8Rが振り出された後、次回の植付部上昇までの間に、植付クラッチが入り動作されたか否かに基づいて、次回のマーカ振り出し方向を決定するため、マーカ8L、8Rの振り出し方向がオートマーカ機能によって無駄に切り換えられることを回避し、その結果、マーカ振り出し方向の再設定を不要にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】乗用田植機の側面図である。
【図2】乗用田植機の平面図である。
【図3】リフトカムを示す側面図である。
【図4】マーカを示す平面図である。
【図5】マーカ切換部を示す側面図である。
【図6】マーカ切換部を示す平面図である。
【図7】フロント操作パネル部の要部平面図である。
【図8】(A)及び(B)は手元操作レバーの操作パターンを示す説明図である。
【図9】制御部の入出力を示すブロック図である。
【図10】油圧昇降制御のフローチャートである。
【図11】マーカモード制御のフローチャートである。
【図12】植付作業の例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 走行機体
3 植付部
4 リフトシリンダ
8L マーカ
8R マーカ
22 マーカモータ
23 運転席
24 リフトレバー
27 手元操作レバー
28 植付スイッチ
29 オートマーカ停止スイッチ
30 制御部
Claims (1)
- 運転操作部を有する走行機体と、該走行機体の後部に昇降自在に連結される植付部と、該植付部を昇降動作させる昇降用アクチュエータと、前記植付部への動力供給を入り/切りする植付クラッチと、前記植付部の上昇に伴って格納されると共に、植付部の下降に伴って選択的に振り出される左右一対のマーカと、前記植付部の昇降動作に応じて、左右のマーカを交互に振り出すオートマーカ手段とを備える移植機において、
前記オートマーカ手段が一方のマーカを振り出した後、所定の操作に応じて、他方のマーカも振り出すように構成し、
左右両側のマーカが振り出された後、次回の植付部上昇までの間に、前記植付クラッチが入り動作されたときは、次回の植付部下降時に、前回の植付部下降時に後から振り出されたマーカを振り出す一方、
左右両側のマーカが振り出された後、次回の植付部上昇までの間に、前記植付クラッチが入り動作されなかったときは、次回の植付部下降時に、前回の植付部下降時に先に振り出されたマーカを振り出す
ことを特徴とする移植機。
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