JP3944890B2 - 剥離紙用アンダーコート剤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、剥離紙用アンダーコート剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
ラベル、シールの粘着剤に関連する分野に用いられる剥離紙の製造は、まずポリエチレンを基紙の上にラミネートし、その上にシリコーン樹脂等の剥離溶液を塗布する方法が主流である。しかし、資源、環境問題から、紙をリサイクルして再生紙とする必要性が生じてきており、回収性の悪い前記ポリエチレン方式の剥離紙を、易回収性の剥離紙へ転換することが望まれるようになっている。
【0003】
剥離紙を易回収性にする方法としては、ポリエチレンを基紙の上にラミネートする代わりに、アンダーコート剤を基紙に塗工する方法等が提案されている。かかるアンダーコート剤としてはポリビニルアルコール等の水溶性高分子が広く使用されている。しかしながら、これら樹脂の水溶液は高粘度であるため高速塗工ができず、低濃度では乾燥工程に時間がかかり生産性が低下する。また塗工面自体も耐熱収縮性に劣り、低濃度塗工では基紙への浸透が大きく光沢が低下するという問題が生じる。
【0004】
このような欠点に対して、近年ではエマルジョン型のアンダーコート剤が注目されつつある。エマルジョン型のアンダーコート剤は高濃度かつ低粘度での塗工が可能で生産性の面から非常に優れている。しかしながらいくつかの問題点も抱えており、そのうちの一つに、バリア性などの耐溶剤性が不十分で、このため安定したシリコーンの塗工量、塗工膜が得にくいなどの問題点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
また、特に本発明者の知見によると、エマルジョン型のアンダーコート剤として一般的なアクリル系共重合体エマルジョンを用いてアンダーコート層を形成した場合において、エマルジョン合成時に使用した低分子量の乳化剤成分がアンダーコート層表面に移行して、シリコーン層との間の密着性を低下させる問題点がある。また、当該密着性低下の影響でシリコーン樹脂が粘着剤層へ移行することにより粘着シールの接着力が低下する原因の一つとなる場合もある。さらに、耐溶剤性や密着性等の性能を満足するような組成を有するアクリル系共重合体エマルジョンを高濃度で製造しようとする場合には、一般的な低分子量の乳化剤では重合時に凝集物の発生が多く見られるなどの好ましくない点もあった。
【0006】
本発明は、剥離紙用アンダーコート剤に要求される高い耐溶剤性を有するアンダーコート剤であって、シリコーン樹脂との密着性やアンダーコート剤合成時の安定性が良好であり、しかも高濃度かつ低粘度での塗工が可能な剥離紙用アンダーコート剤を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、前記課題を解決すべく、鋭意検討を重ねた結果、以下に示す特定組成の高分子乳化剤により不飽和単量体を重合してなる重合体エマルジョンを含有してなる剥離紙用アンダーコート剤によれば、前記課題を悉く解決しうることを見出した。本発明はかかる新たな知見により完成されたものである。
【0008】
すなわち、本発明は、(A)(1)疎水性不飽和単量体、(2)アニオン性不飽和単量体、および(3)乳化剤を主たる構成成分とする水溶性共重合体を高分子乳化剤として用い、(B)不飽和単量体を乳化重合して得られる重合体エマルジョンを含有してなる剥離紙用アンダーコート剤に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明において剥離紙用アンダーコート剤として用いられる重合体エマルジョンの製造には、(A)(1)疎水性不飽和単量体、(2)アニオン性不飽和単量体、および(3)乳化剤を主たる構成成分として反応させて得られる水溶性共重合体(以下、(A)水溶性共重合体という)を、高分子乳化剤として用いる。
【0010】
(1)疎水性不飽和単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン系化合物;炭素数6〜22の直鎖または分岐鎖のα−オレフィン;アルキル基の炭素数が1〜18の(メタ)アクリル酸アルキルエステル(ここで、(メタ)アクリとは、アクリおよび/またはメタクリを意味する。以下、(メタ)アクリというときはこれと同様である。);エステル置換基が2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基等のヒドロキシアルキル基である等の分子中に水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステル;エステル置換基がベンジル基、アリル基等の(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリロニトリル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;炭素数1〜22のアルキルビニルエーテル等があげられる。
【0011】
これら(1)疎水性不飽和単量体は1種を単独で、または2種以上を併用して用いることができるが、その中でもスチレン系化合物および/または(メタ)アクリル酸アルキルエステルを含有してなるものが好ましい。特に、スチレン系化合物と(メタ)アクリル酸アルキルエステルの両者を併用するのが、得られるエマルジョンの粘度調整と機械的安定性に優れる点で好ましい。両者を併用する場合の割合は重量基準でスチレン系化合物:(メタ)アクリル酸アルキルエステル=1:2〜5:2、好ましくは1:2〜2:1の範囲となるようにするのがよい。
【0012】
なお、前記アルキル基の炭素数が1〜18の(メタ)アクリル酸アルキルエステルの炭素数が1〜18のアルキル基としては、直鎖、分岐鎖または環状のものを例示でき、たとえばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、2−エチルヘキシル基、デシル基、パルミチル基、ステアリル基等があげられる。これらの中でもアルキル基の炭素数が1〜12の場合が好ましい。
【0013】
かかる(1)疎水性不飽和単量体の使用量は(A)水溶性共重合体の通常、5〜60重量%、好ましくは下限が10重量%、上限が50重量%、より好ましくは下限が15重量%、上限が40重量%である。(1)疎水性不飽和単量体の使用量が5重量%に満たない場合には疎水性が低いために乳化性が不十分で得られるエマルジョンの粒子径が粗くなり、得られる本発明の重合体エマルジョンのバリア性が低下する傾向がある。60重量%を超える場合には疎水性が強すぎるために得られるエマルジョンの機械的安定性が十分でない。なお、(1)疎水性不飽和単量体として、スチレン系化合物および/または(メタ)アクリル酸アルキルエステル以外の疎水性不飽和単量体を使用する場合には、当該スチレン系化合物等以外の疎水性不飽和単量体の使用量を(A)水溶性共重合体に対して通常50重量%以下、好ましくは40重量%以下、より好ましくは20重量%以下の範囲とするのがよい。
【0014】
(2)アニオン性不飽和単量体としては、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、マレイン酸半エステル、イタコン酸、イタコン酸半エステル、シトラコン酸、フマル酸、ムコン酸等のカルボン酸基含有不飽和単量体;ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等のスルホン酸基含有不飽和単量体;2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート等のリン酸基含有不和単量体;およびこれらのナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、有機塩基類の塩等があげられる。これらアニオン性不飽和単量体のなかでも、カルボン酸基含有不飽和単量体としては(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、マレイン酸半エステルが好ましく、特にメタクリル酸が好ましい。スルホン酸基含有不飽和単量体としてはスチレンスルホン酸が好ましい。
【0015】
また(2)アニオン性不飽和単量体はそれぞれを単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよいが、本発明では、(A)水溶性共重合体を用いて得られるエマルジョンの機械的安定性の点から、前記カルボン酸基含有不飽和単量体およびスルホン酸基含有不飽和単量体を併用するのが好ましい。併用する場合の割合は重量基準でカルボン酸基含有不飽和単量体:スルホン酸基含有不飽和単量体=1:1〜6:1、好ましくは3:2〜5:1の範囲となるようにするのがよい。
【0016】
かかる(2)アニオン性不飽和単量体の使用量は(A)水溶性共重合体の通常10〜80重量%、好ましくは下限が20重量%、上限が65重量%、より好ましくは下限が30重量%、上限が55重量%である。(2)アニオン性不飽和単量体の使用量が10重量%に満たない場合には親水性が弱いために(A)水溶性共重合体の粘度が高くなり(B)不飽和単量体の乳化性が低下し、(B)不飽和単量体の重合中に凝集物が発生する傾向があり、80重量%を超える場合には親水性が高くなり乳化性が不十分で、得られる本発明の重合体エマルジョンのバリア性が低下する傾向がある。
【0017】
また、(3)乳化剤としては、長鎖α−オレフィンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸エステル塩等のアニオン性乳化剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル等のノニオン性乳化剤等の乳化剤や反応性乳化剤等が例示できる。
【0018】
前記反応性乳化剤とは、親水基と疎水基を有する界面活性剤であって、分子中に炭素−炭素二重結合を有するものをいう。炭素−炭素二重結合としては、たとえば、(メタ)アリル基(ここで、(メタ)アリルとは、アリルおよび/またはメタリルを意味する。以下、(メタ)アリルというときはこれと同様である。)、1−プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基、ビニル基、イソプロペニル基、(メタ)アクリロイル基等の官能基があげられる。反応性乳化剤の具体例としては、たとえば、前記官能基を分子中に少なくとも1つ有するポリオキシエチレンアルキルエーテル、前記官能基を分子中に少なくとも1つ有するポリオキシエチレンアルキルエーテルのスルホコハク酸エステル塩、前記官能基を分子中に少なくとも1つ有するポリオキシエチレンアルキルエーテルの硫酸エステル塩、前記官能基を分子中に少なくとも1つ有するポリオキシエチレンフェニルエーテル、前記官能基を分子中に少なくとも1つ有するポリオキシエチレンフェニルエーテルのスルホコハク酸エステル塩、前記官能基を分子中に少なくとも1つ有するポリオキシエチレンフェニルエーテルの硫酸エステル塩、前記官能基を分子中に少なくとも1つ有するポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、前記官能基を分子中に少なくとも1つ有するポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルのスルホコハク酸エステル塩、前記官能基を分子中に少なくとも1つ有するポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルの硫酸エステル塩、前記官能基を分子中に少なくとも1つ有するポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルのリン酸エステル塩、前記官能基を分子中に少なくとも1つ有するポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルの脂肪族または芳香族カルボン酸塩、酸性リン酸(メタ)アクリル酸エステル系乳化剤、ロジングリシジルエステルアクリレートの酸無水物変性物(特開平4−256429号参照)、特開昭63−23725号公報、特開昭63−240931号公報、特開昭62−104802号公報、特開平4−50204号公報、特開平4−53802号公報等に記載の乳化剤等の各種のものがあげられる。さらには前記反応性乳化剤中のポリオキシエチレンを、ポリオキシプロピレンまたはポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンをブロック共重合もしくはランダム共重合したもの代えたものもあげられる。本発明では、かかる反応性乳化剤を特に限定なく使用できる。
【0019】
前記(3)反応性乳化剤の市販品としては、例えば、(商品名KAYAMERPM−1、日本化薬(株)製)、(商品名KAYAMER PM−2、日本化薬(株)製)、(商品名KAYAMER PM−21、日本化薬(株)製)、(商品名SE−10N、旭電化工業(株)製)、(商品名NE−10、旭電化工業(株)製)、(商品名NE−20、旭電化工業(株)製)、(商品名NE−30、旭電化工業(株)製)、(商品名ニューフロンティアA229E、第一工業製薬(株)製)、(商品名ニューフロンティアN−117E、第一工業製薬(株)製)、(商品名ニューフロンティアN250Z、第一工業製薬(株)製)、(商品名アクアロンRN−10、第一工業製薬(株)製)、(商品名アクアロンRN−20、第一工業製薬(株)製)、(商品名アクアロンRN−50、第一工業製薬(株)製)、(商品名アクアロンHS−10、第一工業製薬(株)製)、(商品名エミノールJS−2、三洋化成(株)製)、(商品名ラテルムK−180、花王(株)製)等がその代表例としてあげられる。
【0020】
これら(3)反応性乳化剤のなかでも、本発明では、一般式1:
【0021】
【化2】
【0022】
(式中、R1 、R2 は水素原子または炭素数1〜20の炭化水素基、Aは水素原子または親水性の官能基もしくはその塩、nは1〜200の整数を表す)で表されるイソプロペニル基を有するポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル系の反応性乳化剤を使用するのが、重合性、(A)水溶性共重合体の乳化性の点で好ましい。なお、R1 、R2 の炭化水素基としては、アルキル基、アルケニル基、アラルケニル基等があげられ、Aの親水性の官能基としては、スルホン酸基、リン酸基、スルホコハク酸基、スルホコハク酸基エステル基等があげられ、その塩としてはアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩等があげられる。特に、Aとしては水素原子またはスルホン酸アンモニウム塩基が好ましい。このような反応性乳化剤の市販品としては、(商品名アクアロンRN−10、第一工業製薬(株)製)、(商品名アクアロンRN−20、第一工業製薬(株)製)、(商品名アクアロンRN−50、第一工業製薬(株)製)があげられる。
【0023】
前記(3)乳化剤は1種を単独で、または2種以上を併用して用いることができる。また、本発明の高分子乳化剤である(A)水溶性共重合体は、(1)ノニオン性不飽和単量体や(2)アニオン性不飽和単量体を重合してなる成分を含むため、通常の乳化剤のみを用いて重合体エマルジョンを合成する場合に比べ、もともと低分子量分の含有量は少ないのであるが、さらに(A)合成高分子保護コロイドや重合体エマルジョン中に(3)乳化剤が低分子量分のまま残存するのを抑制するため、(3)乳化剤が反応性乳化剤を含有してなるのが好ましく、特に反応性乳化剤の含有量が100重量%の場合は、低分子量分が残存しないので、シリコーン樹脂とアンダーコート剤との密着性の点でより好ましい。
【0024】
また、かかる(3)乳化剤の使用量は、高分子乳化剤である(A)水溶性共重合体の乳化性や、当該高分子乳化剤を用いて(B)不飽和単量体を乳化重合して得られるエマルジョン粒子の機械的安定性を考慮すれば、(A)水溶性共重合体の通常1〜50重量%、好ましくは下限が5重量%、上限が45重量%、より好ましくは下限が10重量%、上限が40重量%である。
【0025】
本発明では必要により前記(1)、(2)および(3)と共重合しうる、その他の不飽和単量体を、(A)水溶性共重合体が本発明の目的を逸脱せず、しかもその効果を保持しうる限度において使用することができる。かかる不飽和単量体としては、たとえば、ビニルピロリドン、アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド等をあげることができる。その使用量は、得られる共重合体水溶液の塗膜性能を低下させない範囲とされ、通常、(A)水溶性共重合体の30重量%以下、好ましくは20重量%以下で併用することが可能である。
【0026】
本発明の(A)水溶性共重合体の製造方法は、公知の手段によればよく、たとえば前記所定量の(1)、(2)および(3)等の単量体の混合物と、重合開始剤溶液をそれぞれ滴下して重合させる方法、その他分割仕込み、同時仕込みにより重合させる方法等があげられる。重合温度は通常40〜150℃程度、反応時間は2〜12時間程度とされる。重合溶媒としては水、有機溶剤、水・有機溶剤の混合液を使用でき、有機溶剤を使用した場合には水蒸気蒸留又は減圧蒸留により有機溶剤を留去した後に水に溶解し水溶液にすることができる。
【0027】
なお、重合溶媒としての有機溶剤はエチルアルコール、プロピルアルコール等のアルコール類、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン等の低級ケトン類、酢酸エチル、クロロホルム、ジメチルホルムアミド等を単独で又は適宜組合せて使用でき、また水溶性溶剤であれば水と組合せて使用することができる。
【0028】
重合開始剤の種類についても特に制限はされず、過酸化水素、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等の無機過酸化物、ベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ラウリルパーオキサイド等の有機過酸化物、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレイト等のアゾ系化合物等の公知の物を適宜選択して使用することができる。その使用量は前記不飽和単量体混合物100重量部に対して、通常0.01〜5重量部程度である。なお、ラジカル重合開始剤の場合は亜硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム等の還元剤を併用して反応系をレドックス系としてもよく、また重合に際して重合度を調節して所望の粘度とするためにドデシルメルカプタン、2−メルカプトベンゾチアゾール、ブロムトリクロルメタン、アルファ−メチルスチレンダイマー等のような連鎖移動剤を用いることもできる。
【0029】
また、本発明の(A)水溶性共重合体は、水に可溶化するために、前記(2)アニオン性不飽和単量体の少なくとも80%、より好ましくは完全中和されて塩を形成しているものがよい。かかる中和率の調整は、予め前記(2)アニオン性不飽和単量体の段階で行えるのはもちろんのこと、(A)水溶性共重合体を重合した後に行なうこともできる。中和塩としては、アンモニウム塩、揮発性アミン塩、アルカリ金属塩等があげられる。
【0030】
なお、アンモニウム塩を形成するものとしてはアンモニアの他、炭酸アンモニウム塩等のアンモニウム塩を使用できる。また、揮発性アミン塩としては炭素数1〜12の脂肪族、脂環族又は芳香族アミン塩、同様のアリールアミン塩、アルカノールアミン塩等をあげることができる。揮発性アミンの具体的としては、たとえば、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、モノブチルアミン等の脂肪族アミン、シクロヘキシルアミン等の脂環族アミン、アニリン等の芳香族アミン、アリールアミン、アルカノールアミン等の第1級及び第2級アミン等があげられる。また、アルカリ金属塩を形成するものとしては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等があげられる。
【0031】
(A)水溶性共重合体の重量平均分子量は、通常1000〜1000000、好ましくは下限が5000、上限が500000とされる。重量平均分子量が1000に満たない場合は、得られた重合体エマルジョンのバリア性、機械的安定性が十分でない。また、重量平均分子が1000000を超える場合は、(B)不飽和単量体の乳化性が十分でなく、(B)不飽和単量体の重合中に凝集物が発生する傾向がある。なお、(A)水溶性共重合体は、通常、濃度20重量%おいて、10〜4000cps(25℃)の粘度を有する。
【0032】
本発明の剥離紙用アンダーコート剤の主成分として使用される重合体エマルジョンは、前記(A)水溶性共重合体を含む水溶液中で、(B)不飽和単量体を乳化重合して得られる。
【0033】
(B)不飽和単量体としては、ノニオン性不飽和単量体、アニオン性不飽和単量体、カチオン性不飽和単量体等を使用することができる。特に本発明においては、(B)不飽和単量体がノニオン性不飽和単量体を含有してなるものが好ましく、より好ましくは疎水性のノニオン性不飽和単量体を含有してなるもの、さらに好ましくは疎水性のノニオン性不飽和単量体および親水性の不飽和単量体を含有してなるものである。
【0034】
ノニオン性不飽和単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン系化合物;炭素数6〜22の直鎖または分岐鎖のα−オレフィン;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸iso−プロピル、(メタ)アクリル酸ステアリル等のアルキル基の炭素数が1〜18の(メタ)アクリル酸アルキルエステル;分子中に水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステル;エステル置換基がベンジル基、アリル基等の(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリルアミド;(メタ)アクリロニトリル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;メチルビニルエーテル等の炭素数1〜22のアルキルビニルエーテル;グリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有(メタ)アクリル酸エステル;N−メチロール(メタ)アクリルアミド等のN−置換(メタ)アクリルアミド類;ウレタンアクリレート類;ジフェニル−2(メタ)アクリロイルオキシホスフェート等の各種公知のものがあげられる。
【0035】
本発明においては、ノニオン性不飽和単量体として疎水性のノニオン性不飽和単量体を使用するのが好ましく、具体的には前記(A)水溶性共重合体における(1)疎水性不飽和単量体において例示した化合物が挙げられる。このような疎水性のノニオン性不飽和単量体の中でも、アルキル基の炭素数が1〜18の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリロニトリル、スチレン系化合物等が好ましく、特に好ましくはアルキル基の炭素数が1〜18の(メタ)アクリル酸アルキルエステルおよび/または(メタ)アクリロニトリルである。また、アルキル基の炭素数が1〜18の(メタ)アクリル酸アルキルエステルの中でも、特にアルキル基の炭素数1〜8の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、さらには炭素数4〜8の(メタ)アクリル酸アルキルエステルが、剥離紙用アンダーコート剤に柔軟性、造膜性を大きく付与でき、シリコーンの紙表面での歩留まり率を大きく向上できる点で好ましい。アルキル基の炭素数4〜8の(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸iso−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル等があげられる。また、アルキル基の炭素数1〜3の(メタ)アクリル酸アルキルやスチレン系化合物は得られる重合体エマルジョンの粘度、ガラス転移温度、塗工性に良好な効果を与えることができる。
【0036】
また、本発明においては、疎水性のノニオン性不飽和単量体として、上記に例示したものに加え、さらに、分子中に水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステルを含有するのが、得られる重合体エマルジョンに親水性基を導入して重合時の水分散性を向上し、また水酸基とシリコーンポリマーとの結合により密着性を向上できる点で好ましい。分子中に水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステルとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート等があげられる。
【0037】
さらに本発明においては、前記疎水性のノニオン性不飽和単量体に加え、親水性の不飽和単量体を含有するのが、バリア性などのアンダーコート塗膜の耐溶剤性の点で好ましい。このような不飽和単量体としては、例えば、親水性のノニオン性不飽和単量体および/またはアニオン性不飽和単量体が挙げられる。
【0038】
親水性のノニオン性不飽和単量体としては、例えばアクリルアミドが好ましく例示できる。また、アニオン性不飽和単量体としては、前記(A)水溶性共重合体の構成成分である(2)アニオン性不飽和単量体において例示した単量体およびその塩を用いることができ、これらの中でも(メタ)アクリル酸が好ましい。
【0039】
本発明において(B)不飽和単量体として例示した各種単量体は、1種を単独で、または2種以上を併用して用いることができる。
【0040】
(B)不飽和単量体における各種単量体の使用量は、得られる重合体エマルジョンの剥離紙用アンダーコート剤としての性能を十分考慮して適宜決定される。好ましくは、(B)不飽和単量体中、前記疎水性のノニオン性不飽和単量体が50〜100重量%、より好ましくは下限が60重量%、上限が90重量%であり、前記親水性の不飽和単量体が0〜50重量%、より好ましくは下限が10重量%、上限が40重量%である。また、前記疎水性のノニオン性不飽和単量体として、分子中に水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステル(以下、必要に応じ(B1)という)を使用する場合の好ましい使用量としては(B)不飽和単量体中0〜40重量%、より好ましくは下限が5重量%、上限が30重量%である。なお、この場合も、分子中に水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステル以外の疎水性のノニオン性不飽和単量体(以下、必要に応じ(B2)という)は(B)不飽和単量体中20重量%であるのが好ましい。当該範囲で各種成分を使用した場合は、高濃度での製造、得られる重合体エマルジョンの安定性、塗工適性、バリア性等のバランスの点で好ましい。なお、(B1)が(B)不飽和単量体中の40重量%を超える場合には得られる重合体エマルジョンの安定性が低下する傾向がある。また、(B2)が(B)不飽和単量体中の20重量%より少ない場合や、親水性の不飽和単量体が(B)不飽和単量体中の50重量%を超える場合には、得られる重合体エマルジョンのガラス転移温度が高くなるので、本発明のアンダーコート剤を塗工した時の造膜性および塗膜の柔軟性が低下して、塗膜にピンホールなどの微小な塗工むらが発生しやすくなり、この部分のバリア性が低下する傾向がある。また、親水性の不飽和単量体であるアニオン性不飽和単量体の使用量が(B)不飽和単量体中の50重量%を超える場合は、本発明のアンダーコート剤をクレー等の顔料と混合して使用する際の混合時の安定性においても低下する傾向があるので、特にクレーと混合して使用する場合は、親水性の不飽和単量体としては、アニオン性不飽和単量体の使用を抑え、親水性のノニオン性不飽和単量体の方を使用するのが、本発明のアンダーコート剤とクレーとの混合時の安定性の点で好ましい。
【0041】
また、(B)不飽和単量体として、本発明の重合体エマルジョンの安定性を阻害しない範囲内で、カチオン性の不飽和単量体も使用することができる。
【0042】
さらに(B)不飽和単量体として、上記に例示したものに加え、さらに(a)炭素−炭素二重結合として(メタ)アリル基を一つ有するモノマーおよび/または(b)一般式2:CH2 =C(R3 )−CONR4 (R5 )(式中、R3 は水素原子またはメチル基、R4 は水素原子または炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、R5 は炭素数1〜4の直鎖または分岐鎖のアルキル基を表す)で表されるN−置換(メタ)アクリルアミド類を含有することもできる。上記(a)成分および/または(b)成分を含有した場合、連鎖移動剤として分岐構造を導入して粘度を下げることができ、その結果、高濃度化が可能になり、塗工適性、バリア性が向上する。また、重合体エマルジョンが低粘度化することで、クレーとの混和性も向上させることができる。
【0043】
(a)炭素−炭素二重結合として(メタ)アリル基を1つ有するモノマーとは、分子中に(メタ)アリル基を1つのみ有し、(メタ)アリル基の他には炭素−炭素二重結合を有しないモノマーをいう。なお、分子中に(メタ)アリル基が2つ以上ある場合には、ゲル化したり、分子量分布が広くなるため好ましくない。また、(メタ)アリル基と異なる他の炭素−炭素二重結合、たとえば、アクリロイル基等を有する場合についても同様である。このような(A)炭素−炭素二重結合として(メタ)アリル基を1つ有するモノマーとしては、(メタ)アリルスルホン酸、(メタ)アリルカルボン酸およびこれらの塩ならびに(メタ)アリルアルコールから選ばれる少なくとも1種を使用できる。これら(A)成分のなかでも、得られる重合体エマルジョンが高濃度で低粘度化する点で(メタ)アリルスルホン酸またはその塩が好ましく、特にモノマーの安定性からメタリルスルホン酸またはその塩がより好ましい。なお、塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、アンモニウム塩等があげられる。
【0044】
(b)一般式2:CH2 =C(R3 )−CONR4 (R5 )(式中、R3 は水素原子またはメチル基、R4 は水素原子または炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、R5 は炭素数1〜4の直鎖または分岐鎖のアルキル基を表す)で表されるN−置換(メタ)アクリルアミド類中のR4 またはR5 における炭素数1〜4の直鎖または分岐鎖のアルキル基とは、たとえば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、t−ブチル基等があげられる。(b)成分の具体例としては、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミドおよびN−t−ブチル(メタ)アクリルアミドがあげられ、これらから選ばれる少なくとも1種を使用できる。これら(b)成分のなかでも共重合性、連鎖移動性の点でジメチルアクリルアミドが好ましい。
【0045】
前記(a)成分および(b)成分は、いずれも当該成分の連鎖移動性を利用して、得られる重合体エマルジョンに多くの分岐構造を導入しようとするものである。この手法を用いればゲル化を伴わない分岐ポリマーを得ることができ、高濃度で低粘度な重合体エマルジョンを収得できる。(a)成分、(b)成分に代えて、一般に知られている、イソプロピルアルコール等の連鎖移動剤を使用したとしても、低粘度化した重合体エマルジョンを収得することはできない。架橋性ビニルモノマー(二重結合を少なくとも2個有するもの)を使用した場合には、重合体エマルジョンがゲル化し易く、高濃度での製造が困難である。
【0046】
上記(a)成分および/または(b)成分の使用量は、得られる重合体エマルジョンの剥離紙用アンダーコート剤としての性能を十分考慮して決定され、通常、(a)成分および/または(b)成分以外の(B)不飽和単量体100重量部に対して、0.01〜10重量部程度である。(a)成分および/または(b)成分の使用量の上限としては、好ましくは5重量部、より好ましくは3重量部である。また下限としては、好ましくは0.05重量部、より好ましくは0.1重量部である。なお、(a)成分および(b)成分を併用する場合にも、合計重量は前記範囲内である。(a)成分および/または(b)成分の使用量が、(a)成分および/または(b)成分以外の(B)不飽和単量体100重量部に対して、10重量部程度を超える場合には、剥離紙用アンダーコート剤としての十分なバリア性等を得難く、クレー等と混合した際に安定な重合体エマルジョンを得難い。
【0047】
本発明において、(A)水溶性共重合体および(B)不飽和単量体の各使用量は、得られる重合体エマルジョンの剥離紙用アンダーコート剤としての性能を十分考慮して決定する。通常、(A)水溶性共重合体と(B)不飽和単量体の総使用量中、固形分で、(A)水溶性共重合体は0.1〜10重量部、(B)不飽和単量体は99.9〜90重量部であるが、好ましくは、(A)水溶性共重合体の下限としては0.5重量部、上限としては5重量部、(B)不飽和単量体は下限としては95重量部、上限としては99.5重量部である。(A)水溶性共重合体が0.1重量部より少ない場合には、安定なエマルジョンが選られず、10重量部を超えると剥離紙用アンダーコート剤としての十分なバリア性を得難い。
【0048】
本発明の重合体エマルジョンは、公知のエマルジョン重合方法により、前記(A)水溶性共重合体を高分子乳化剤として用い、(B)不飽和単量体を乳化重合して得られる。たとえば、所定の反応容器に水および(A)水溶性共重合体を仕込み、次いで(B)不飽和単量体を仕込み、撹拌した後、ラジカル重合開始剤を加え、攪拌下、加温する方法により行なうことができる。その他の方法としては、たとえば、所定の反応容器に水を仕込み所定の温度まで加熱し、次いで(A)水溶性共重合体、(B)不飽和単量体、ラジカル重合開始剤の水溶液を所定の時間を要して連続的に滴下する方法がある。なお、(B)不飽和単量体またはラジカル重合性開始剤の滴下方法は一括滴下、分割滴下のいずれの方法でもよい。
【0049】
なお乳化重合時の安定性を考慮して、必要に応じ、高分子乳化剤である(A)水溶性共重合体に、例えばオレイン酸塩、ラウリル酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩等のアニオン系界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル等のノニオン系界面活性剤を併用することもできる。この時、シリコーンとの密着性の経時的劣化をもたらさないため、使用量を微量に止めるように十分注意する。また、乳化分散能力を有する比較的低分子の高分子化合物、例えばポリビニルアルコール、およびその変性物、ポリアクリルアミド、ポリエチレングリコール誘導体、ポリカルボン酸共重合体の中和物、カゼイン等を単独あるいは上記の乳化剤と併用して使用できる。
【0050】
前記ラジカル重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、過酸化水素、水性のアゾ系開始剤等の水溶性のラジカル重合開始剤、または前記過硫酸塩等と亜硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム等の還元剤とを組み合わせた形のレドックス系重合開始剤等があげられる。前記開始剤の使用量は特に制限されないが、前記モノマー混合物100重量部に対して通常0.5〜5重量部程度である。なお、本発明において重合時には必要に応じて連鎖移動剤を使用することも可能である。連鎖移動剤としては前記(A)水溶性共重合体の製造方法において例示されたものが挙げられる。
【0051】
反応系の固形分濃度は通常20〜70重量%程度である。低粘度であれば通常固形分濃度はより高いのが好ましい。また、重合時のpHは通常2〜9程度の範囲とするのがよい。反応温度は、ラジカル重合開始剤を活性化させる温度範囲であればよく通常は40〜95℃程度であり、下限としては60℃以上、上限としては90℃以下がより好ましい。反応時間は通常30分〜4時間程度である。
【0052】
かかる重合体エマルジョンを含有してなる本発明の剥離紙用アンダーコート剤は、当該重合体エマルジョンをそのまま剥離紙用アンダーコート剤として使用できる他に、クレー等の顔料と混合して使用することもできる。顔料との混合比は、特に制限されないが、固形分比で重合体エマルジョン100重量部に対し、顔料1000重量部以下で混合できる。かかる顔料はポリビニルアルコール、澱粉等が予め配合されているものを用いることもできる。
【0053】
なお、本発明の剥離紙用アンダーコート剤を台紙に塗工するにあたっては、グリオキザール、水溶性ジルコニウム化合物等の架橋剤を併用することにより、高温高湿におけるシリコーン樹脂との密着性をさらに向上させることができる。剥離紙用アンダーコート剤の塗工方法としてはワイヤーバー、ブレードコーター、エアナイフコーター、ロールコーター等を採用でき、また乾燥はオーブン、ドラムドライヤー等の公知の乾燥装置を採用できる。さらにはキャレンダー処理を施し、所望の平滑度となるように調製してもよい。
【0054】
【発明の効果】
本発明の重合体エマルジョンを含有してなる剥離紙用アンダーコート剤は、▲1▼易回収性の剥離紙に適し、しかも▲2▼高分子乳化剤を使用するので、低分子量の乳化剤などの成分の存在が抑制されており、そのためシリコーン樹脂との密着性が経時的に良好で、塗工性、機械的安定性にも優れている。▲3▼さらに高分子乳化剤において反応性乳化剤を使用した場合、低分子量の乳化剤などの成分が残存しないので、シリコーン樹脂との密着性が経日的にも良好である。また、高分子乳化剤において反応性乳化剤を使用した場合に特に顕著な効果であるが、本発明の剥離紙用アンダーコート剤における重合体エマルジョンは低粘度である。そのため、▲4▼本発明の剥離紙用アンダーコート剤を高濃度で塗工することができるので、ソルベント型、ソルベントレス型の各種シリコーン樹脂を基紙に塗工した場合にも、紙層及びアンダーコート層中に溶媒、シリコーン樹脂が浸透することがなく、▲5▼本発明の重合体エマルジョンからなる剥離紙用アンダーコート剤は、高濃度であるにも関わらず低粘度なことから、高塗工量が可能で操業性にも優れる。
【0055】
さらに、▲6▼モノマー混合物中に(a)炭素−炭素二重結合として(メタ)アリル基を一つ有するモノマーおよび/または(b)一般式2:CH2 =C(R3 )−CONR4 (R5 )(式中、R3 は水素原子またはメチル基、R4 は水素原子または炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、R5 は炭素数1〜4の直鎖または分岐鎖のアルキル基を表す)で表されるN−置換(メタ)アクリルアミド類を併用することにより、連鎖移動反応、分岐構造生成を促進させることができ、得られる重合体エマルジョンの粘度を下げることができるので、例えばクレーに対しても高濃度で混合でき、クレーコート層に耐溶剤性と柔軟性を付与することもできる。
【0056】
【実施例】
以下に、参考例、実施例および比較例をあげて、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお各例中、特記しない限り、部は重量基準である。
【0057】
参考例1((A)水溶性共重合体の製造)
攪拌器、還流冷却管、窒素導入管付きの反応器に、窒素を導入しながら水300部を加え、攪拌しながら加熱し温度を80℃まで上昇させた。これにスチレン15部、メタクリル酸メチル15部、メタクリル酸30部、スチレンスルホン酸ナトリウム15部、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル系の反応性乳化剤(商品名アクアロンRN−20、第一工業製薬(株)製)を固形分換算で25部、アルファスチレンダイマー5部および水25部を混合した単量体混合液と、過硫酸カリウム3部を水60部に溶解した重合開始剤溶液を3時間で全量滴下した後に2時間熟成させ反応を完結させた。冷却後48%水酸化ナトリウム水溶液29部(メタクリル酸に対して100モル%中和)を加え、水で希釈し共重合体の固形分濃度が20%になるように調整し、25℃の粘度が25cps(BM型粘度計、60rpm、60℃)である水溶性共重合体(A1)の水溶液を得た。
【0058】
参考例2〜9((A)水溶性共重合体の製造)
参考例1において、単量体の種類、組成比及び中和率を表1に示すように変えた他は、参考例1と同様にして水溶性共重合体(順に、A2〜A9)の水溶液を得た。得られた水溶性共重合体の水溶液の性状を表1に示す。
【0059】
【表1】
【0060】
表1中、STはスチレン、MMAはメタクリル酸メチル、nBAはアクリル酸n−ブチル、AAはアクリル酸、MAAはメタクリル酸、NaSSはスチレンスルホン酸ナトリウム、RN−20は反応性乳化剤(商品名アクアロンRN−10、第一工業製薬(株)製)、HS−20は反応性乳化剤(商品名アクアロンHS−20、第一工業製薬(株)製)、ES−70は反応性乳化剤でないアルキルフェニルエーテルサルフェート型の乳化剤(商品名エレミノールES−70、三洋化成(株)製)を表す。
【0061】
実施例1
攪拌機、還流冷却器、窒素ガス導入管、モノマー滴下ロート及び温度計を備えた反応容器に水67部と水溶性共重合体(A1)の水溶液7.5部(固形分として1.5部)を仕込み窒素気流下で昇温を行い、70℃で過硫酸アンモニウム1部および水3部からなる開始剤水溶液を加えた。続いてメタクリル酸29部、アクリル酸n−ブチル38部、メタクリル酸メチル30部、アクリロニトリル3部からなるモノマー混合物ならびに過硫酸アンモニウム1部および水17部からなる開始剤水溶液を滴下しながら重合を開始した。重合温度が80℃を超えないように60分反応させた後、水酸化ナトリウムで中和して目的の重合体エマルジョンを得た。得られた重合体エマルジョンの固形分濃度は50重量%、pH7.1、25℃における粘度900cpsであった。
【0062】
実施例2〜4、10〜12、16および17
実施例1において、(B)成分のモノマー混合物および乳化剤の各成分の種類、使用量、固形分濃度を表2に示すように変えた他は実施例1と同様にして重合を行い各種重合体エマルジョンを得た。得られた重合体エマルジョンの性状を表2〜4に示す。
【0063】
実施例5
攪拌機、還流冷却器、窒素ガス導入管、モノマー滴下ロート及び温度計を備えた反応容器に水55部を仕込み窒素気流下で昇温を行い、70℃で過硫酸アンモニウム1部および水3部からなる開始剤水溶液を加えた。続いてアクリルアミド29部、アクリル酸n−ブチル38部、メタクリル酸メチル30部、アクリロニトリル3部、水12部、および水溶性共重合体(A1)の水溶液7.5部(固形分として1.5部)からなるモノマー混合水溶液、ならびに過硫酸アンモニウム1部および水17部からなる開始剤水溶液を滴下しながら重合を開始した。重合温度が80℃を超えないように60分反応させた後、水酸化ナトリウムで中和して目的の重合体エマルジョンを得た。得られた重合体エマルジョンの不揮発分は50重量%、pH7.1、25℃における粘度980cpsであった。
【0064】
実施例6〜9、13〜15、18〜20
実施例5において、(B)成分のモノマー混合物および乳化剤の各成分の種類、使用量、固形分濃度を表2に示すように変えた他は実施例5と同様にして重合を行い各種重合体エマルジョンを得た。得られた重合体エマルジョンの性状を表2〜4に示す。
【0065】
比較例1
実施例1において、水溶性共重合体(A1)に代えてアルキルフェニルエーテルサルフェート型の乳化剤(P1)(商品名エレミノールES−70、三洋化成(株)製)5部(固形分として4部)に変えた他は実施例1と同様にして重合を行い各種重合体エマルジョンを得た。得られた重合体エマルジョンの性状を表4に示す。
【0066】
比較例2
実施例2において、水溶性共重合体(A1)に代えてアルキルフェニルエーテルサルフェート型の乳化剤(P1)(商品名エレミノールES−70、三洋化成(株)製)5部(固形分として4部)に変えた他は実施例2と同様にして重合を行い各種重合体エマルジョンを得た。得られた重合体エマルジョンの性状を表4に示す。
【0067】
比較例3
実施例5において、水溶性共重合体(A1)に代えてアルキルフェニルエーテルサルフェート型の乳化剤(P1)(商品名エレミノールES−70、三洋化成(株)製)5部(固形分として4部)に変えた他は実施例5と同様にして重合を行い各種重合体エマルジョンを得た。得られた重合体エマルジョンの性状を表4に示す。
【0068】
比較例4
実施例6において、水溶性共重合体(A1)に代えてアルキルフェニルエーテルサルフェート型の乳化剤(P1)(商品名エレミノールES−70、三洋化成(株)製)5部(固形分として4部)に変えた他は実施例6と同様にして重合を行い各種重合体エマルジョンを得た。得られた重合体エマルジョンの性状を表4に示す。
【0069】
なお、比較例1〜4においては、いずれも重合体エマルジョンの重合時に凝集物の発生が多く見られた。
【0070】
【表2】
【0071】
【表3】
【0072】
【表4】
【0073】
なお、上記表2〜4中、2HEMAは2−ヒドロキシエチルメタクリレート、nBAはアクリル酸n−ブチル、MMAはメタクリル酸メチル、ANはアクリロニトリル、AMはアクリルアミド、MAAはメタクリル酸、SMASはメタリルスルホン酸ソーダ、SASはアリルスルホン酸ソーダ、DMAAはN,N−ジメチルアクリルアミド、IPAAはN−イソプロピルアクリルアミドを表す。また、水溶性共重合体(A1)〜(A9)の使用量の記載において7.5部とあるのは、固形分で1.5部であり、5部とあるのは固形分で1部である。
【0074】
(試料の作製1:クリアー塗工紙)
実施例1〜20及び比較例1〜4で得られた重合体エマルジョンを20重量%に希釈した塗工液を調製したのち、固形分付着量が2〜3g/m2 となるようにPPC用紙に塗布および乾燥を行った。これを試料として下記の方法に従って性能試験を行った。その結果を表5〜7に示す。
【0075】
(試料の作製2:クレー塗工紙)
実施例1〜20及び比較例1〜4で得られた重合体エマルジョンと、濃度が75重量%のクレー水溶液を、それぞれの固形分重量比が1対1になるように混合し、さらに塗工液の不揮発分が50重量%になるように水を加えた後、ホモ・ディスパーで高速撹拌して混合し塗工液を調製した。これを固形分付着量が6g/m2 となるようにPPC用紙に塗布および乾燥を行った。これを試料として下記の方法に従って性能試験を行った。その結果を表5〜7に示す。
【0076】
(耐溶剤性)
上記試料に染料(スダンII)1重量%を含むトルエン液を12g/m2 となるように塗工し、5秒後ガーゼで拭き取り、目視にて塗工表面を以下の基準で観察し、「トルエン撥油性」と「トルエンバリア性」を評価した。
【0077】
「トルエン撥油性」
○:染料に殆ど染まらない。
△:染料に染まるが裏抜けはしない。
×:完全に裏抜けする。
なお、前記重合体エマルジョンの撥油性が優れている場合、染料が前記重合体エマルジョンを含有してなるアンダーコート剤の塗工膜に浸透しにくくなるため、塗工表面が染まりにくくなる。従って前記重合体エマルジョンの塗工表面の染色の度合いで前記重合体エマルジョンを含有してなるアンダーコート剤自体の撥油性が判断できる。また、当該染色の度合いを、ソルベントシリコーンを塗工した際のアンダーコート層表面に対する歩留まり具合、形成されるシリコーン層の均一性、平滑性等の判断の基準としても有効である。
【0078】
「トルエンバリア性」
○:裏抜けもなくピンホールも発生しない。
△:ピンホールが発生する。
×:完全に裏抜けする。
なお、前記トルエン撥油性により評価される塗工膜自体の撥油性があってもアンダーコート剤の造膜性が劣っていると、部分的にトルエンのバリア性が劣る場所が生じ、染料がピンホールのように裏に染み出す。ピンホールの発生が少ないほど均一なアンダーコート層が形成されている。また、ピンホールの発生の有無はソルベントシリコーンを塗工した際に形成されるシリコーン層の均一性、平滑性等の判断の基準としても有効である。
【0079】
(シリコーン密着性)
ソルベントシリコーン(商品名シリコリースKF−100、荒川化学工業株式会社製)100gに硬化触媒(商品名Silcolease90B、ローヌプーラン社製)4gを添加して、トルエンで7重量%濃度に調製したものを、固形分付着量が1g/m2 となるように上記試料に塗工した後、まず130℃で20秒間乾燥硬化させた。その後、20℃、湿度65%で1日(条件1)、同様の条件で7日(条件2)および50℃、湿度90%の条件下で7日(条件3)放置した後、塗布面を指で擦りシリコーンの剥離状態を以下の基準で評価した。
○:剥離しない。
△:少し剥離する。
×:完全に剥離する。
【0080】
(クレー混合性)
上記の方法で調製した際の塗工液の状態を以下の基準で評価した。
○:均一に分散している。粘度も安定している。
△:少し凝集物が発生している。やや増粘している。
×:完全に凝集を起こしている。
【0081】
(塗工適性)
上記の方法で調製した際のクレー塗工液をメイヤーバー塗工機 PI−1210 FILMCOATER(テスター産業株式会社製)で塗工する際の状態を以下の基準で評価した。
○:バーがスムーズに進み、均一で平滑な塗工面が形成される。
△:バーにやや引っ掛かりが生じ、平滑な面が得難い。
×:バーが完全に引っ掛かり、塗工が極めて困難あるいは塗工不可能。
【0082】
【表5】
【0083】
【表6】
【0084】
【表7】
Claims (13)
- (A)(1)疎水性不飽和単量体、(2)アニオン性不飽和単量体、および(3)乳化剤を主たる構成成分とする水溶性共重合体を高分子乳化剤として用い、(B)不飽和単量体を乳化重合して得られる重合体エマルジョンを含有してなる剥離紙用アンダーコート剤。
- (A)水溶性共重合体が、(1)疎水性不飽和単量体5〜60重量%、(2)アニオン性不飽和単量体10〜80重量%、および(3)乳化剤1〜50重量%を主たる構成成分とする共重合体である請求項1記載の剥離紙用アンダーコート剤。
- (1)疎水性不飽和単量体が、スチレン系化合物および/または(メタ)アクリル酸アルキルエステルを含有してなる請求項1または2記載の剥離紙用アンダーコート剤。
- (2)アニオン性不飽和単量体として、カルボン酸基含有不和単量体およびスルホン酸基含有不飽和単量体を用いてなる請求項1〜3のいずれかに記載の剥離紙用アンダーコート剤。
- (3)乳化剤が反応性乳化剤を含有してなる請求項1〜4のいずれかに記載の剥離紙用アンダーコート剤。
- (A)水溶性共重合体のアニオン性基の少なくとも80%が中和され塩を形成している請求項1〜6のいずれかに記載の剥離紙用アンダーコート剤。
- (B)不飽和単量体が疎水性のノニオン性不飽和単量体および親水性の不飽和単量体を含有してなる請求項1〜7のいずれかに記載の剥離紙用アンダーコート剤。
- 疎水性のノニオン性不飽和単量体が、アルキル基の炭素数が1〜18の(メタ)アクリル酸アルキルエステルおよび/または(メタ)アクリロニトリルである請求項8記載の剥離紙用アンダーコート剤。
- 疎水性のノニオン性不飽和単量体として、さらに、分子中に水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステルを含有してなる請求項9記載の剥離紙用アンダーコート剤。
- 親水性の不飽和単量体が親水性のノニオン性不飽和単量体および/またはアニオン性不飽和単量体である請求項8〜10のいずれかに記載の剥離紙用アンダーコート剤。
- (B)不飽和単量体として、さらに(a)炭素−炭素二重結合として(メタ)アリル基を一つ有するモノマーおよび/または(b)一般式2:CH2 =C(R3 )−CONR4 (R5 )(式中、R3 は水素原子またはメチル基、R4 は水素原子または炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、R5 は炭素数1〜4の直鎖または分岐鎖のアルキル基を表す)で表されるN−置換(メタ)アクリルアミド類を含有してなる請求項1〜11のいずれかに記載の剥離紙用アンダーコート剤。
- (A)水溶性共重合体の使用量が0.1〜10重量部、(B)不飽和単量体の使用量が99.9〜90重量部である請求項1〜12のいずれかに記載の剥離紙用アンダーコート剤。
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