JP3935587B2 - 隠蔽葉書 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、カードを送付するための隠蔽葉書に関し、さらに詳しくは、紙を基材にしたカードが隠蔽葉書に一体的に構成され、カードと隠蔽葉書への固有情報等の印字を同時に行うことができると共に、隠蔽葉書からカードを容易に分離することができる隠蔽葉書に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、銀行カード、クレジットカード、各種会員カード等のカード類は、機械的強度、あるいは、耐久性などの点から通常プラスチックカードが用いられている。しかし、これらのプラスチックカードはコストが高い上に、通常これらのカード類を使用者に送付する方法として、住所、氏名等の固有情報を印字した帳票の余白部分に切り込みを付けることによりカード取り付け欄を設け、該取り付け欄の切り込みにカードの角を差し込んでカードを固定して送付する方法、あるいは、固有情報を印字した帳票の余白部分にパターン状に接着剤を盛り上げて塗布し、この接着剤によってカードを接着して送付する方法等が用いられ、いずれも封書に封入されて送付されている。
【0003】
また、上記の方法でカードを送付する場合、カード使用者の氏名等の固有情報をカード表面に記録する作業と、帳票に送付先の住所、氏名等の固有情報を印字する作業は別工程で行われており、カードの固有情報と、帳票の固有情報とを照合しながら帳票にカードを取り付けていたが、このような作業は非常に煩雑なものであった。また、このような方法でカードを取り付けた帳票は、住所、氏名等の印字欄が透視できるように形成した封筒に封入して封書として送付していた。
【0004】
ところで、上記カード類の中でカードの使用目的によっては、コストの高いプラスチックカードを使い、さらに上記のような送付手段をとる必要のないものもある。たとえば、会員のみを優待して開催する展示会や販促会等の招待券に添付する入場券などの使い捨て的なテンポラリーカード、あるいは、常に携帯して銀行カードやクレジットカードのように頻繁に使用することがなく会員に登録されたことを通知すると共にその後は保存されるような登録証的カード、あるいは、機械等に通したりすることなく主に見せるだけの使用に供されるようなカードがこれにあたる。
【0005】
しかし、このようなカード類についても、従来はコストの高いプラスチックカードが用いられると共に、会員や使用者に送付する場合には上記したようなカードと帳票の照合やカードの帳票への取り付け、さらにはカードの取り付けられた帳票の封筒への封入といった煩雑な作業をして封書の形態で送られていた。
【0006】
そこで、この種のテンポラリーカードや登録証的カードについて、低コストなカードの要望、また、この種のカードの会員や使用者への送付作業の煩雑さの解消、さらには、送付コストの低減などが要望されていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、上記要望に鑑みてなされたものであり、カードの使用目的が使い捨て的なテンポラリーカード、あるいは、会員として登録されたことを通知すると共に、その後は保存されるような登録証的なカード等について、低コストなカードを提供すると共に前記カードを一体化させた隠蔽葉書を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記のような問題点を解決すべく種々研究した結果、請求項1に記載の発明の隠蔽葉書は、郵便はがきであることの表示を施した表紙片と前記表紙片の一辺と折線を介して連接した裏紙片とからなり、前記表紙片の前記郵便はがきであることの表示を施していない面とその面に対向する前記裏紙片の面との面間を剥離可能に接着した構成からなる隠蔽葉書において、前記表紙片と前記裏紙片の少なくとも一つの紙片の表出面の所定箇所に、所定形状の剥離層が形成され、前記剥離層の所定形状内で前記紙片と前記剥離層とをくり抜き可能としたカード部を形成すると共に、前記剥離層上に前記剥離層の所定形状と略同形状ないしは前記剥離層の所定形状より大きくかつ前記剥離層の所定形状を包み込むように保護層が形成され、前記カード部と対向する紙片の領域に、前記カード部の部分の剥離強度を、網点の面積比率を変化させて調節することができる網点印刷層が設けられていることを特徴とするものである。
このような構成とすることにより、カードを隠蔽葉書と一体化することができるために会員や使用者の氏名等の固有情報をカード表面に記録する作業と、送付先の住所、氏名等の固有情報を印字する作業を同時に行うことができ、従来のカードの固有情報と、帳票の固有情報とを照合しながら帳票にカードを取り付け、カードを取り付けた帳票を、住所、氏名等の印字欄が透視できるように形成した封筒に封入するといった作業を廃止することができる。
その結果、封書として送付していたものを葉書として送付することができ、従来の封書の郵便料金(80円)が葉書の郵便料金(50円)となり、約40%のコストダウンを図ることができる。また、表紙片と裏紙片の剥離可能に接着した面に印字することにより、秘匿性のある固有情報をも封書と同じように送付することができる。
【0009】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載する隠蔽葉書において、前記表紙片と前記裏紙片を構成する基材が紙からなり、前記紙からなる基材の前記表紙片と前記裏紙片との面間を剥離可能に接着する面に少なくとも感圧接着剤層が形成されていることを特徴とするものである。このような構成とすることにより、郵便はがきや料額印の表示等の固定情報と少なくとも感圧接着剤層が形成された前記片面に個人情報等の印刷や印字を施すと共に、剥離層と保護層を形成して後に、所定領域に形成された剥離層と紙片を保護層を残して半抜きし、表紙片と裏紙片とを少なくとも感圧接着剤層が形成された前記片面を折線で折り重ねて圧着するだけで隠蔽葉書とすることができる。
【0010】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1、2に記載する隠蔽葉書において、前記表紙片と前記裏紙片の少なくとも一つの紙片に形成された前記カード部と対向する紙片の隠蔽面に前記保護層と略同じ大きさの印刷層が前記保護層の位置に合わせて形成されていることを特徴とするものである。このような構成とすることにより、隠蔽面の剥離強度を調節することができる。
【0011】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1、2に記載する隠蔽葉書において、前記表紙片と前記裏紙片のいずれか一方の紙片が他方の紙片の略半分に形成されていることを特徴とするものである。このような構成とすることにより、最もシンプルで低コストなカードを一体化した隠蔽葉書とすることができる。
【0012】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1〜4に記載する隠蔽葉書において、前記隠蔽葉書において、前記裏紙片の折線のない側の一角に切欠が形成されていることを特徴とするものである。このような構成とすることにより、前記隠蔽葉書の隠蔽面を剥離し易くなる。
【0013】
また、請求項6に記載の発明は、請求項1に記載する隠蔽葉書において、前記保護層が合成樹脂製のフィルムを基体として構成されていることを特徴とするものである。このような構成とすることにより、使用者が一目で送付されてきたものを理解することができるし、また、外観もすこぶる体裁のよいものとすることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
上記の本発明について、図面等を用いて以下に更に詳しく説明する。
図1は本発明の隠蔽葉書の第1の実施形態の平面図、図2は図1に示す本発明の第1の実施形態の隠蔽葉書を剥離可能に接着した面で剥離して開いた状態を示す平面図、図3は図2のXーX線の断面図、図4〜6は本発明の第1の実施形態に用いる積層体、図7は本発明の隠蔽葉書の第2の実施形態の図2に示すXーX線の断面図、図8は本発明の隠蔽葉書の第3の実施形態の図2に示すXーX線の断面図、図9は本発明の隠蔽葉書の第4の実施形態の平面図、図10は図9に示す本発明の第4の実施形態の隠蔽葉書を剥離可能に接着した面で剥離して開いた状態を示す平面図、図11は図10のYーY線の断面図であり、図中の1,1',1",1'''は隠蔽葉書、1aは表紙片、1bは裏紙片、2,2'はカード部、3,3',3"は保護層、4,4'は剥離層、5,6は折線、8は切欠、9は印刷層、10は切り込み、11,80 は紙、12は感圧接着剤層、40,41は合成樹脂製フィルム、42はオレフィン系樹脂、43は接着層、44はアンカーコート層、45は離型層、50,51,52は積層体、60,70,60’,70’はミシン目、81は局部隠蔽情報をそれぞれ示す。
【0016】
まず、図1は本発明の隠蔽葉書の第1の実施形態の平面図であって、本発明の隠蔽葉書1は、片面に感圧接着剤層12が形成された紙11からなり(図3参照)、前記紙11の前記感圧接着剤層12が形成されていない面の表紙片1aの表面領域に「郵便はがき」等の郵便はがきであることの表示が施され、折線5を介して連接した前記表紙片1aと略同幅の裏紙片1b(図示せず)が折線5で折り重ねられて、前記表紙片1aと前記裏紙片1b(図示せず)の前記感圧接着剤層12が形成された面同士が剥離可能に接着している。また、前記表紙片1aの表面領域に略矩形状の切り込み10によりカード部2がくり抜き可能に形成され、さらに前記カード部2を包み込むように保護層3が形成され、カード部2が表紙片1aから抜け落ちることのないように保護されている。
【0017】
図2は図1に示す本発明の第1の実施形態の隠蔽葉書を剥離可能に接着した面で剥離して開いた状態を示す平面図であって、紙11の感圧接着剤層12が形成された面を示している。表紙片1aと裏紙片1bとが折線5を介して連接し、前記表紙片1aに略矩形状の切り込み10によりカード部2がくり抜き可能に形成されると共に、前記裏紙片1bの前記表紙片1aの形成されたカード部2と対向する位置に保護層3と略同じ大きさの印刷層9が前記保護層3の位置に合わせて形成されている。また、前記裏紙片1bの折線5のない側の一角に隠蔽葉書1を見開きやすくするための切欠8が形成されている。
【0018】
図3は図2のXーX線の断面図であって、紙11の片面に感圧接着剤層12が形成され、表紙片1aと裏紙片1bが折線5を介して連接し、前記裏紙片1bの感圧接着剤層12上に印刷層9が形成されている。また、前記表紙片1aの前記感圧接着剤層12が形成されていない面に所定形状の剥離層4が形成されると共に、前記剥離層4上に前記剥離層4の所定形状と略同形状の保護層3が形成され、前記感圧接着剤層12側から前記表紙片1aと前記剥離層4とを貫通し、前記保護層3を貫通しない切り込み10が形成されることにより前記表紙片1aからカード部2がくり抜き可能に形成されている。
【0019】
また、前記印刷層9は、前記表紙片1aと前記裏紙片1bとを折線5で折り重ねて前記表紙片1aと前記裏紙片1bに形成された前記感圧接着剤層12面同士を加圧圧着して剥離可能な接着部を形成する際に、本発明の隠蔽葉書の第1の実施形態のようにカード部2の保護層3が形成されている部分とその他の部分で段差が生じるような場合に形成するものである。すなわち、カード部2の保護層3が形成されている部分とその他の部分では、同じ力で加圧圧着した時に、カード部2の保護層3の部分の厚さが、その他の部分の厚さより厚いために、カード部2の保護層3の部分は、その他の部分よりも圧力が強くかかる。そのために、カード部2の保護層3の部分を適度な剥離強度に接着する圧力をかけると、その他の部分が弱くなり過ぎて接着しなくなり、また、その他の部分を適度な剥離強度に接着する圧力をかけると、逆にカード部2の保護層3の部分が強く接着しすぎて剥離できなくなる。
【0020】
こういった場合に、前記印刷層9を設けることにより、カード部2の保護層3の部分とその他の部分の両方を適度な剥離強度に接着するようにするものである。前記印刷層9は、感圧接着剤層12面に網点印刷層を形成することにより、感圧接着剤層12面同士が網点印刷層を介しての接着となるために、強く接着せず剥離可能に接着できる。網点印刷層における網点の面積比率としては、全体の面積に対して10〜50%の範囲で設定することが適当である。また、網点印刷層を形成するためのインキとしては、隠蔽葉書の固定情報を印刷するのに使用するオフセットインキと同種のインキが使用可能で、特に着色していない無色透明インキが好ましい。感圧接着剤層12はその面同士を合わせて加圧しないと接着しない性質を有するので、網点印刷層が感圧接着剤層12間に介在すると、網点印刷層のある部分では感圧接着剤層12同士が接触しないので接着せず、網点印刷層のない部分においてのみ感圧接着剤層12同士が接触して接着することになるので、感圧接着剤層12同士の接触する面積、すなわち、接着面積が減るので接着強度が低下し、剥離可能な接着状態とすることができる。紙11に形成する感圧接着剤層12の接着強度および目的とする剥離強度に応じて、網点印刷層の網点面積比率を10〜50%の範囲で変化させることにより、カード部2の部分の剥離強度を調節することができる。本発明の隠蔽葉書の第1の実施形態においては、前記印刷層9を前記表紙片1aに形成されたカード部2と対向する位置の前記裏紙片1bに形成された前記感圧接着剤層12面に設けたが、前記印刷層9は前記表紙片1aに形成されたカード部2の前記感圧接着剤層12面に設けてもよいし、また、前記表紙片1aに形成されたカード部2の前記感圧接着剤層12面と前記裏紙片1bの前記表紙片1aに形成されたカード部2と対向する位置の前記裏紙片1bに形成された前記感圧接着剤層12面の両面に設けてもよい。いずれの場合においても、適度の剥離強度が得られるように網点面積率を10〜50%の範囲で調節すればよい。また、固有情報のデータ出力プリントは、感圧接着剤層12面に形成された印刷層9面に行っても、網点面積比率を10〜50%とすることにより、データ出力プリントに支障がでることはない。
【0021】
また、上記のように、前記印刷層9を設けることにより、カード部2の保護層3の部分とその他の部分の両方を適度な剥離強度に接着するようにすることができるが、この方法の他にも、前記感圧接着剤層12の塗布量や塗布面積の違い、あるいは、加工方法の選択により接着強度を調節することも可能である。
【0022】
ところで、前記感圧接着剤層12は天然ゴムラテックス、あるいは、合成ゴムラテックス等の従来から普通に感圧接着剤に用いられているものの中から任意に選んだものに、剥離強度を調節する充填剤として合成シリカ、炭酸カルシウム等を適当に加えたものを使用することができ、必要に応じて増粘剤、分散剤、消泡剤、帯電防止剤、防腐剤等の添加剤を加えてもよく、そのドライ時のコート量は5〜20g/m2 が適当であり、この感圧接着剤層12面同士を合わせて加圧した際に剥離可能に接着する感圧接着剤層12を形成したものである。前記感圧接着剤層12はエアーナイフコート法、ロールコート法等の周知のコート法で形成することができる。
【0023】
次に、前記保護層3と前記剥離層4は、たとえば、次のような方法で前記表紙片1aの「郵便はがき」等の郵便はがきであることの表示が施された面に設けることができる。すなわち、図4に示すように、前記保護層3の基体としての合成樹脂製のフィルム40にアンカーコート剤をコートしてアンカーコート層44を形成し、このアンカーコート層44と前記剥離層4としての合成樹脂製のフィルム41とをポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂42で押し出しラミネーションを行って後に、前記剥離層4としての合成樹脂製のフィルム41の表出面に前記剥離層4としての合成樹脂製のフィルム41と基材としての紙11の両方に接着性を有する接着剤を公知の接着剤の中から適宜選択して接着層43を形成した積層体50を所定の大きさに裁断、あるいは、型抜きして、前記表紙片1aの「郵便はがき」等の郵便はがきであることの表示が施された面の所定箇所に貼着することにより設けることができる。この場合、前記積層体50において、前記保護層3は合成樹脂製のフィルム40と前記アンカーコート層44と前記オレフィン系樹脂42であり、前記剥離層4は合成樹脂製のフィルム41と接着層43である。その後に、前記表紙片1aの前記感圧接着剤層12側より前記剥離層4を貫通し、前記保護層3は貫通しない切り込み10を設けることにより、前記カード部2が形成され、前記切り込み10から剥離することにより、前記オレフィン系樹脂42と前記剥離層4としての合成樹脂製のフィルム41との間で剥離されて、前記剥離層4としての合成樹脂製のフィルム41と接着層43を介して貼着された片面に前記感圧接着剤層12を有する紙11からなる前記カード部2が形成される。
【0024】
前記保護層3および前記剥離層4に用いる合成樹脂製のフィルム40,41としては、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン等のプラスチックフィルムを用いることができ、その厚さは10〜50μm程度が適当である。また、前記オレフィン系樹脂42の厚さとしては、13〜30μm程度が適当である。
【0025】
また、前記積層体50においては、保護層3と剥離層4の剥離界面は前記剥離層4としての合成樹脂製のフィルム41と前記保護層3のポリオレフィン系樹脂42との層間となっているが、この間に、たとえば、図5に示すようなドライ時に0.5 〜1.0 g/m2 となるようにシリコーンをコートした離型層45を設けた積層体51とすることにより、一層スムーズな剥離界面を得ることができる。さらに、図5に示すように前記離型層45を設けた場合には、図6に示すような積層体52、すなわち、図5に示す積層体51から保護層3の合成樹脂製のフイルム40とポリオレフィン系樹脂42の層間に設けたアンカーコート層44を除いてもよい。
【0026】
図7は本発明の隠蔽葉書の第2の実施形態の図2に示すXーX線の断面図であって、隠蔽葉書1'は紙11の片面に感圧接着剤層12が形成され、表紙片1aと裏紙片1bが折線5を介して連接し、前記裏紙片1bの感圧接着剤層12上に印刷層9が形成されている。また、前記表紙片1aの前記感圧接着剤層12が形成されていない面に所定形状の剥離層4'が形成されると共に、前記剥離層4'上に前記剥離層4'の所定形状より大きくかつ前記剥離層4'の所定形状を包み込むように保護層3'が貼着され、前記感圧接着剤層12側から前記表紙片1aと前記剥離層4'とを貫通し、前記保護層3'を貫通しない切り込み10が形成されることにより前記表紙片1aからカード部2'がくり抜き可能に形成されている。
【0027】
前記剥離層4'の形成は、たとえば、前記表紙片1aの紙11面上の所定箇所にオフセット用UVインキのOPニスを所定形状に印刷することで得ることができる。また、保護層3'は、上項記載の合成樹脂製のフィルム40に前記合成樹脂製のフィルム40と基材としての紙11の両方に接着性を有する接着剤を公知の接着剤の中から適宜選択して接着層43を形成したものを所定の大きさに裁断、あるいは、型抜きしたものを前記剥離層4'上に、前記剥離層4'の所定形状より大きくかつ前記剥離層4'の所定形状を包み込むように貼着することにより設けることができる。印刷層9、感圧接着剤層12等の形成方法については、上項で説明したので説明は省略する。
【0028】
ここで、保護層3、あるいは、保護層3'に用いる基体を合成樹脂製のフィルムということで説明してきたが、該基体は紙であってもよいのであって、その場合の一つの実施例を図8に示す。
【0029】
図8は本発明の隠蔽葉書の第3の実施形態の図2に示すXーX線の断面図であって、第3の実施形態の隠蔽葉書1"は図7で示した本発明の第2の実施形態の保護層3'に用いた合成樹脂製のフィルム40に代えて紙80を用いた保護層3"とし、かつ、該紙80の剥離層4'が形成されている側の面でカード部2'の領域に対向する領域に局部隠蔽情報81が印刷、あるいは、印字されている以外は図7で示した第2の実施形態と同じ構成であり説明は省略するが、前記カード部2'を隠蔽葉書1"から取り外した際に、前記紙面に印刷、あるいは、印字された局部隠蔽情報81が初めて使用者の目に触れることになり、使用者にインパクトのある形で局部隠蔽情報81を与えることができる。当然、前記紙80の前記局部隠蔽情報81が印刷、あるいは、印字された面の反対面、すなわち、前記紙80の表出面にオープンな情報を印刷、あるいは、印字しても構わない。また、局部隠蔽情報81は、当たり、はずれ等の抽選形式のものや、カードの使用条件、使用方法等いかなる情報であっても構わない。この紙80は、たとえば、上質紙、アート紙などの坪量が50〜200g/m2 の範囲のものが好適である。
【0030】
図9は本発明の隠蔽葉書の第4の実施形態の平面図であって、本発明の隠蔽葉書1'''は、片面に感圧接着剤層12が形成された紙11からなり(図11参照)、前記紙11の前記感圧接着剤層12が形成されている面の表紙片1aの表面領域に「郵便はがき」等の郵便はがきであることの表示が施され、折線6を介して連接した前記表紙片1aの略1/2の面積を有する裏紙片1bが折線6で前記表紙片1aの表面領域に折り重ねられ、前記表紙片1aと前記表紙片1aの表面領域に折り重ねられた前記裏紙片1bとで隠蔽葉書1'''の表面を形成している。さらに、前記裏紙片1bの折線6のない側の一角に隠蔽葉書1'''を見開きやすくするための切欠8が形成されている。
【0031】
図10は図9に示す本発明の第4の実施形態の隠蔽葉書を剥離可能に接着した面で剥離して開いた状態を示す平面図であって、紙11の感圧接着剤層12が形成された面を示している。表紙片1aと裏紙片1bとが折線6を介して連接し、前記表紙片1aに略矩形状の切り込み10によりカード部2がくり抜き可能に形成されると共に、前記裏紙片1bの折線6のない側の一角に隠蔽葉書1'''を見開きやすくするための切欠8が形成されている。
【0032】
図11は図10のYーY線の断面図であって、紙11の片面に感圧接着剤層12が形成され、表紙片1aと裏紙片1bが折線6を介して連接している。また、前記表紙片1aの前記感圧接着剤層12が形成されていない面に所定形状の剥離層4が形成されると共に、前記剥離層4上に前記剥離層4の所定形状と略同形状の保護層3が形成され、前記感圧接着剤層12側から前記表紙片1aと前記剥離層4とを貫通し、前記保護層3を貫通しない切り込み10が形成されることにより前記表紙片1aからカード部2がくり抜き可能に形成されている。
【0033】
本発明の隠蔽葉書の第4の実施形態についても、保護層3、剥離層4、および、感圧接着層12等については、本発明の隠蔽葉書の第1、第2、第3の実施形態で説明した方法で形成できることはいうまでもないことであり、説明は省略するが、本発明の第1、第2および第3の実施形態の隠蔽葉書は、製造工程中はミシン目60,70で連続した帳票となっており、また、第4の実施形態の隠蔽葉書はミシン目60’,70’で連続した帳票となっており、第4の実施形態の方が第1、第2および第3の実施形態のものより、プリンターで印字する場合に帳票の流れ方向が短いために、より効率的であると共に、隠蔽情報面と宛名面とを同一面とすることにより、片面印字で済ませることも可能であり、コスト的にも安価に作製することができる。
【0034】
また、第1、第2および第3の実施形態の隠蔽葉書において、カード部の保護層部分とその他の部分に段差が生じるためにカード部が形成された紙片と対向する紙片の隠蔽面に保護層と略同じ大きさの印刷層を前記保護層の位置に合わせて設けて、カード部の保護層部分とその他の部分の接着をいずれの部分も剥離可能に接着するように調節したが、第4の実施形態の隠蔽葉書は、カード部の保護層に対応する部分のみが剥離可能な接着部となるために、上記のような印刷層を設けることもなく、安定した接着が可能となる。また、第4の実施形態の隠蔽葉書は、カード部を表紙片に設けたが、裏紙片に設けてもよく、さらに、前記裏紙片はカード部を形成できる大きさであればよいことはいうまでもない。また、第1〜第4の実施形態の隠蔽葉書においては、表紙片および裏紙片の紙面、あるいは、感圧接着剤層面に必要に応じて印刷を施してもよいし、印字をしてもよい。また、保護層に基体として用いる合成樹脂製のフィルムは透明性を有するフィルムであってもよいし、カードを隠蔽することを目的に着色したフィルムであってもよいし、印刷を施されたフィルムであってもよい。このことは、保護層に基体として用いる紙についても同じであり、着色した紙であってもよいし、印刷を施された紙であってもよい。また、感圧接着剤層は紙の両面に形成されていてもかまわない。
【0035】
【発明の効果】
本発明は、カードの使用目的が使い捨て的なテンポラリーカードや会員として登録されたことを通知すると共に、その後は保存されるような登録証的なカード等について、紙を基材としたカードとすることにより、低コスト化を図ることができ、また、前記カードを隠蔽葉書と一体化させることにより、カードを一体化させた隠蔽葉書にプリンターで印字すると共に隠蔽部を加圧圧着するだけで送付することができ、従来の封書によるカードの送付に際して必要な作業、すなわち、カード使用者の氏名等の固有情報をカード表面に記録する作業と、帳票に送付先の住所、氏名等の固有情報を印字する作業を別工程で行い、その後にカードの固有情報と、帳票の固有情報とを照合しながら帳票にカードを取り付け、さらにカードを取り付けた帳票を、住所、氏名等の印字欄が透視できるように形成した封筒に封入するといった煩雑な作業を解消できると共に郵送料金のコストも低減することができるといった複数の効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の隠蔽葉書の第1の実施形態の平面図である。
【図2】 図1に示す本発明の第1の実施形態の隠蔽葉書を剥離可能に接着した面で剥離して開いた状態を示す平面図である。
【図3】 図2のXーX線の断面図である。
【図4】 本発明の第1の実施形態に用いる積層体である。
【図5】 本発明の第1の実施形態に用いる積層体である。
【図6】 本発明の第1の実施形態に用いる積層体である。
【図7】 本発明の隠蔽葉書の第2の実施形態の図2に示すXーX線の断面図である。
【図8】 本発明の隠蔽葉書の第3の実施形態の図2に示すXーX線の断面図である。
【図9】 本発明の隠蔽葉書の第4の実施形態の平面図である。
【図10】 図9に示す本発明の第4の実施形態の隠蔽葉書を剥離可能に接着した面で剥離して開いた状態を示す平面図である。
【図11】 図10のYーY線の断面図である。
【符号の説明】
1,1',1",1''' 隠蔽葉書
1a 表紙片
1b 裏紙片
2,2' カード部
3,3',3" 保護層
4,4' 剥離層
5,6 折線
8 切欠
9 印刷層
10 切り込み
11,80 紙
12 感圧接着剤層
40,41 合成樹脂製フィルム
42 オレフィン系樹脂
43 接着層
44 アンカーコート層
45 離型層
50,51,52 積層体
60,70,60’,70’ ミシン目
81 局部隠蔽情報
Claims (6)
- 郵便はがきであることの表示を施した表紙片と前記表紙片の一辺と折線を介して連接した裏紙片とからなり、前記表紙片の前記郵便はがきであることの表示を施していない面とその面に対向する前記裏紙片の面との面間を剥離可能に接着した構成からなる隠蔽葉書において、前記表紙片と前記裏紙片の少なくとも一つの紙片の表出面の所定箇所に、所定形状の剥離層が形成され、前記剥離層の所定形状内で前記紙片と前記剥離層とをくり抜き可能としたカード部を形成すると共に、前記剥離層上に前記剥離層の所定形状と略同形状ないしは前記剥離層の所定形状より大きくかつ前記剥離層の所定形状を包み込むように保護層が形成され、前記カード部と対向する紙片の領域に、前記カード部の部分の剥離強度を、網点の面積比率を変化させて調節することができる網点印刷層が設けられていることを特徴とする隠蔽葉書。
- 前記表紙片と前記裏紙片を構成する基材が紙からなり、前記紙からなる基材の前記表紙片と前記裏紙片との面間を剥離可能に接着する面に少なくとも感圧接着剤層が形成されていることを特徴とする請求項1記載の隠蔽葉書。
- 前記表紙片と前記裏紙片の少なくとも一つの紙片に形成された前記カード部と対向する紙片の隠蔽面に前記保護層と略同じ大きさの印刷層が前記保護層の位置に合わせて形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の隠蔽葉書。
- 前記表紙片と前記裏紙片のいずれか一方の紙片が他方の紙片の略半分に形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の隠蔽葉書
- 前記隠蔽葉書において、前記裏紙片の折線のない側の一角に切欠が形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の隠蔽葉書。
- 前記保護層が合成樹脂製のフィルムを基体として構成されていることを特徴とする請求項1記載の隠蔽葉書。
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