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JP3922318B2 - 難燃性樹脂組成物 - Google Patents

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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐熱性に優れた難燃性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来技術】
従来環状オレフィン系重合体は、低吸湿性、優れた誘電特性などから、各種成形品、電子部品の封止材料、絶縁材料などとして好適であることが知られており、例えばテトラシクロドデセンとエチレンの付加共重合体やメチルメトキシカルボニルテトラシクロドデセンの開環重合体水素添加物を、回路基板の絶縁材料や電子部品の封止材料に利用するといった技術などが開示されている。しかしながら、近年、回路基板や電子部品の高密度化に伴い、半導体チップを封止したり、回路基板に実装する際に高熱が発生するため、樹脂に対してより耐熱性が要求されている。
この要求に対して、モノ環状オレフィン系単量体、環状ジエン系単量体、ノルボルネン系単量体を開環することなく、付加重合したノルボルネン系付加重合体は、耐熱性が従来の環状オレフィン系重合体よりもさらに優れるため、より高密度の電子部品の封止材料、絶縁材料などとして好適である。しかし、このような環状オレフィン系付加重合体は燃焼しやすいため、電気部品などの難燃性を強く要求される用途には安全上の点から使用が制限されていた。
【0003】
一方、樹脂に難燃性を付与する方法として、難燃剤を配合することは一般に良く知られており、ノルボルネン系単量体とエチレンの付加共重合体と難燃剤とからなる組成物は、すでに報告されている(特開平2−255848号公報、特開平5−239284号公報)。しかしながら、実施例で示されている環状オレフィン系付加重合体の熱変形温度は115℃以下と低く、耐熱性に問題があった。また、使用する難燃剤は一般に耐熱性が低いため、樹脂組成物とすることで耐熱性がさらに低下し、従来以上の耐熱性が要求される電子部品の封止材料、絶縁材料などとして使用することは、困難であった。
さらに、樹脂の難燃性の評価は、燃焼試験における炎の消火性とともに、炎の熱により溶融する程度にも影響されるため、環状オレフィン系付加重合体の熱変形温度が低いと難燃性が低下するため、難燃剤の添加量を増加して難燃性の要求をクリアしようとすると、耐熱性、電気特性等が低下するといった問題が生じた。
【0004】
以上のように、樹脂の電気特性、耐熱性などの特徴を損なわずに優れた難燃性を有する樹脂組成物は見出されてはいなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、従来の環状オレフィン系重合体自身の特長を損なわずに優れた難燃性及び耐熱性を有する樹脂組成物を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、環状オレフィンの中でも特に耐熱性に優れる構造を持つ重合体と難燃剤を組み合わせることで、従来の環状オレフィン系重合体の特長が損なわれない範囲で優れた難燃性が付与できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
かくして本発明によれば、(1)環状オレフィン系単量体繰り返し単位を50モル%以上含む環状オレフィン系付加重合体(A)100重量部に対して、難燃剤(B)1〜200重量部を配合して成ることを特徴とする難燃性樹脂組成物が提供される。
本発明によれば、(2)難燃剤が、ハロゲン化エポキシ樹脂系難燃剤、ハロゲン化芳香族系難燃剤、ハロゲン化脂環族系難燃剤、リン酸エステル系難燃剤、酸化アンチモン系難燃剤から選ばれる少なくとも1種のものである(1)記載の樹脂組成物が提供される。
本発明によれば、(3)環状オレフィン系付加重合体が官能基を有するものである(1)記載の樹脂組成物が提供される。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の好ましい実施の形態について、項目に分けて説明する。
【0009】
(環状オレフィン系付加重合体)
本発明で用いられる環状オレフィン系付加重合体は、環状オレフィン系単量体繰り返し単位を重合体全繰り返し単位中50モル%以上含有するものであり、単量体の結合様式が環内の炭素−炭素不飽和結合が関与する付加重合型繰り返し単位であることを特徴とする。さらに、上記付加重合体を水素添加した環状オレフィン系重合体も含有する。
【0010】
環状オレフィン系単量体繰り返し単位としては、ノルボルネンやテトラシクロドデセンなどのノルボルネン系単量体繰り返し単位;シクロペンテンやシクロヘキセンなどのモノ環状オレフィン系単量体繰り返し単位;シクロペンタジエンやシクロヘキサジエンなどの環状共役ジエン系単量体繰り返し単位などが挙げられる。
【0011】
前述の環状オレフィン系繰り返し単位の原料となる単量体の具体例を以下に記載する。
【0012】
ノルボルネン系単量体の具体例としては、例えば、(a)重合反応に関与する炭素−炭素不飽和結合以外の不飽和結合を持たないノルボルネン系単量体、(b)重合反応に関与する炭素−炭素不飽和結合以外の不飽和結合を持つノルボルネン系単量体、(c)芳香環を持つノルボルネン系単量体、(d)極性基を有するノルボルネン系単量体などを挙げることができる。
【0013】
(a)重合反応に関与する炭素−炭素不飽和結合以外に不飽和結合を持たないノルボルネン系単量体の具体例としては、例えば、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ブチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヘキシルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−デシルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、などのビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン誘導体;テトラシクロ[4.4.12,5.17,10.0]−ドデカ−3−エン、8−メチルテトラシクロ[4.4.12,5.17,10.0]−ドデカ−3−エン、8−エチルテトラシクロ[4.4.12,5.17,10.0]−ドデカ−3−エンなどのテトラシクロ[4.4.12,5.17,10.0]−ドデカ−3−エン誘導体;トリシクロ[4.3.12,5.0]−デカ−3−エン;5−シクロヘキシルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−シクロペンチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンなどの環状置換基を有するビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン誘導体、などが挙げられる。
【0014】
(b)重合反応に関与する炭素−炭素不飽和結合以外に不飽和結合を持つノルボルネン系単量体の具体例としては、例えば5−エチリデンビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ビニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−プロペニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、、などの環外に不飽和結合を持つビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン誘導体;8−メチリデンテトラシクロ[4.4.12,5.17,10.0]−ドデカ−3−エン、8−エチリデンテトラシクロ[4.4.12,5.17,10.0]−ドデカ−3−エン、8−ビニルテトラシクロ[4.4.12,5.17,10.0]−ドデカ−3−エン、8−プロペニルテトラシクロ[4.4.12,5.17,10.0]−ドデカ−3−エン、などの環外に不飽和結合を持つテトラシクロ[4.4.12,5.17,10.0]−ドデカ−3−エン誘導体;トリシクロ[4.3.12,5.0]−デカ−3,7−ジエン;5−シクロヘキセニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−シクロペンテニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンなどの不飽和結合を持つ環状置換基を有するビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン誘導体、などが挙げられる。
【0015】
(c)芳香環を有するノルボルネン系単量体の具体例としては、例えば、5−フェニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、テトラシクロ[6.5.12,5.01,6.08,13]トリデカ−3,8,10,12−テトラエン(1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレンともいう)、テトラシクロ[6.6.12,5.01,6.08,13]テトラデカ−3,8,10,12−テトラエン(1,4−メタノ−1,4,4a,5,10,10a−ヘキサヒドロアントラセンともいう)、などが挙げられる。
【0016】
(d)極性基を有するノルボルネン系単量体の具体例としては、例えば、5−メトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−エトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メチル−5−メトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メチル−5−エトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エニル−2−メチルプロピオネイト、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エニル−2−メチルオクタネイト、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−5,6−ジカルボン酸無水物、5−ヒドロキシメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジ(ヒドロキシメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシ−i−プロピルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジカルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、などの酸素原子を含む置換基を有するビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン誘導体;8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.12,5.17,10.0]−ドデカ−3−エン、8−メチル−8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.12,5.17,10.0]−ドデカ−3−エン、8−ヒドロキシメチルテトラシクロ[4.4.12,5.17,10.0]−ドデカ−3−エン、8−カルボキシテトラシクロ[4.4.12,5.17,10.0]−ドデカ−3−エン、などの酸素原子を含む置換基を有するテトラシクロ[4.4.12,5.17,10.0]−ドデカ−3−エン誘導体;5−シアノビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−5,6−ジカルボン酸イミドなどの窒素原子を含む置換基を有するビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン誘導体、などが挙げられる。
難燃剤との相溶性を向上させたい場合には、芳香環を有するノルボルネンまたは極性基を有するノルボルネン系単量体を5〜100モル%(共)重合させるのが好ましい。
【0017】
(2)モノ環状オレフィン系単量体繰り返し単位
本発明のモノ環状オレフィン系単量体繰り返し単位を構成する単量体は、炭素−炭素二重結合を環内に一つ有するものであり、例えば、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテンなどの特開昭64−66216などに記載されている単環の環状オレフィン系単量体のことである。これらの単環の環状オレフィン系単量体は、それぞれ独立で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0018】
(3)環状共役ジエン系単量体
本発明の環状共役ジエン系単量体繰り返し単位を構成する単量体は、環内に共役系炭素−炭素二重結合を有するものであり、例えば、1、3−シクロペンタジエン、1、3−シクロヘキサジエン、1、3−シクロヘプタジエン、1、3−シクロオクタジエンなどの、特開平7−258318などに記載されている環状共役ジエン系単量体のことである。これらの環状共役ジエン系単量体は、それぞれ独立で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0019】
以上の環状オレフィン系単量体繰り返し単位の中でも、強度特性、成形加工性、流動特性などのバランスから、ノルボルネン系単量体繰り返し単位が好ましい。
【0020】
その他共重合可能な単量体としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテンなどの炭素数2〜12からなるα−オレフィン類;スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−クロロスチレン、ジビニルベンゼンなどのスチレン類;1、3−ブタジエン、イソプレンなどの鎖状共役ジエン;エチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテルなどのビニルエーテル類や一酸化炭素を挙げることができるが、共重合が可能であるならば、特にこれらに限定されるものではない。
中でも、難燃剤との相溶性を向上させたい場合には、スチレン類を5〜50モル%(共)重合させるのが好ましい。
【0021】
本発明においては、難燃剤を配合して樹脂組成物としたとき優れた耐熱性が得られるようにするために、ガラス転移温度が通常120〜400℃、好ましくは150〜350℃、より好ましくは180〜300℃の範囲にある環状オレフィン系重合体が用いられる。ガラス転移温度は重合体全繰り返し単位中の環状オレフィン系単量体繰り返し単位(特にノルボルネン系単量体繰り返し単位)の含有量に依存するため、その含有量はが通常50モル%以上、好ましくは70モル%以上、より好ましくは80%以上である。
【0022】
以上のような好ましい重合体の具体例としては、ノルボルネン系単量体繰り返し単位を80モル%以上含有する、ノルボルネン系付加(共)重合体が好ましい。
【0023】
さらに本発明に用いられる環状オレフィン系重合体は、絶縁材料、封止材料として膜(フィルム)等を成形したときの柔軟性を向上させるために、環状オレフィン系単量体繰り返し単位の少なくとも一部に、環に結合した長鎖の置換基を有するのが好ましい。単量体の具体的として前述の5−ブチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヘキシルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−デシルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、などの炭素数4以上の長鎖の置換基を有するビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン誘導体が挙げられる。
【0024】
本発明の環状オレフィン系重合体の分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)により測定したポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)で表すと、1,000〜500,000、好ましくは3,000〜300,000、より好ましくは5,000〜250,000、最も好ましくは10,000〜200,000の範囲である。
数平均分子量が過度に小さいと、機械強度が低下し、逆に数平均分子量が過度に大きいと該重合体の粘度が大きすぎて難燃剤との混合が困難となる。
【0025】
(官能基)
本発明の環状オレフィン系重合体は、難燃剤との相溶性及び電子部品としての密着性の向上を目的として、官能基を有しているのが好ましい。
官能基の種類は、上記目的に合致するものであれば特に限定はなく、その具体例としてエポキシ基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、エステル基、シラノール基、アミノ基、ニトリル基、ハロゲン基、アシル基、スルホン基、ビニル基などが挙げられる。中でも少ない変性率で相溶性、密着性の向上が可能である等の理由から、多価フェノールやアミン等の酸性硬化剤あるいは塩基性硬化剤と反応し得るような酸素原子含有の極性基、例えばエポキシ基、酸無水物基、カルボキシル基、ヒドロキシル基などが好ましく、特に硬化後にヒドロキシル基またはカルボキシル基等の末端−OH基を生成する極性基、例えばエポキシ基、酸無水物基等が好ましい。
【0026】
〔官能基の導入方法〕
官能基の導入方法は該重合体を変性する方法と極性基を有する単量体を共重合する方法の何れであっても良く、具体的には、例えば(1)官能基含有不飽和化合物をグラフト変性によって付加する方法、(2)該重合体中に炭素−炭素不飽和結合が存在する場合には、該不飽和結合に直接官能基を付加する方法、(3)該重合体の重合の際に、予め官能基を持った単量体を共重合する場合などが挙げられる。
【0027】
(1)官能基含有不飽和化合物のグラフト反応
官能基の導入は、該重合体を有機過酸化物の存在下に官能基含有不飽和化合物を反応させることにより得ることができる。官能基含有不飽和化合物としては、特に限定されないが、相溶性、密着性に優れる理由により、エポキシ基含有不飽和化合物、カルボキシル基含有不飽和化合物、ヒドロキシル基含有不飽和化合物、シリル基含有不飽和化合物などが挙げられる。
【0028】
エポキシ基含有不飽和化合物としては、例えば、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、p−スチリルカルボン酸グリシジル等の不飽和カルボン酸のグリシジルエステル類;エンド−シス−ビシクロ[2,2,1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸、エンド−シス−ビシクロ[2,2,1]ヘプト−5−エン−2−メチル−2,3−ジカルボン酸等の不飽和ポリカルボン酸のモノグリシジルエステルあるいはポリグリシジルエステル類;アリルグリシジルエーテル、2−メチルアリルグリシジルエーテル、o−アリルフェノールのグリシジルエーテル、m−アリルフェノールのグリシジルエーテル、p−アリルフェノールのグリシジルエーテル等の不飽和グリシジルエーテル類などが挙げられる。これらの中でも、特に高い反応率で該エポキシ基含有不飽和化合物がグラフト付加できるという点で、アリルグリシジルエステル類及びアリルグリシジルエーテル類が好ましく、アリルグリシジルエーテル類が特に好ましい。これらのエポキシ基含有不飽和化合物は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0029】
カルボキシル基含有不飽和化合物としては、特開平5−271356号公報に記載の化合物などが挙げられ、例えばアクリル酸、メタクリル酸、α−エチルアクリル酸等の不飽和カルボン酸;マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、エンドシス−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸、メチル−エンドシス−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸等の不飽和ジカルボン酸などが挙げられる。また、不飽和カルボン酸誘導体としては、例えば、不飽和カルボン酸の酸無水物、エステル、酸ハライド、アミド、イミドなどが挙げられ、具体的には無水マレイン酸、クロロ無水マレイン酸、ブテニル無水コハク酸、テトラヒドロ無水フタル酸、無水シトラコン酸などの酸無水物;マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジメチル、グリシジルマレエートなどのエステル;塩化マレニル、マレイミドなどが挙げられる。これらの中でも、相溶性、密着性に優れるなど理由により、不飽和ジカルボン酸又はその酸無水物が好ましく、中でも無水マレイン酸や、イタコン酸などの酸無水物が特に好ましい。
【0030】
ヒドロキシル基含有不飽和化合物としては、例えばアリルアルコール、2−アリル−6−メトキシフェノール、4−アリロキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、3−アリロキシ−1,2−プロパンジオール、2−アリルシフェノール、3−ブテン−1−オール、4−ペンテン−1−オール、5−ヘキセン−1−オールなどが挙げられる。
【0031】
シリル基含有不飽和化合物としては、例えばクロロジメチルビニルシラン、トリメチルシリルアセチレン、5−トリメチルシリル−1,3−シクロペンタジエン、3−トリメチルシリルアリルアルコール、トリメチルシリルメタクリレート、1−トリメチルシリロキシ−1,3−ブタジエン、1−トリメチルシリロキシ−シクロペンテン、2−トリメチルシリロキシエチルメタクリレート、2−トリメチルシリロキシフラン、2−トリメチルシリロキシプロペン、アリロキシ−t−ブチルジメチルシラン、アリロキシトリメチルシランなどが挙げられる。
【0032】
有機過酸化物としては、後述の硬化剤の項の有機過酸化物と同様なもの、その他アゾ化合物を使用することもできる。アゾ化合物の具体的な例としては、アゾビスイソブチロニトリル及びジメチルアゾイソブチレートを挙げることができる。これらの中でも、有機過酸化物としてジアルキルペルオキシドが好ましく用いられる。これらの有機過酸化物は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。有機過酸化物の使用割合は、反応時の仕込み割合で未変性環状オレフィン系重合体100重量部に対して、通常0.001〜10重量部、好ましくは0.01〜5重量部、より好ましくは0.1〜2.5重量部の範囲である。有機過酸化物の使用範囲がこの範囲にあるとき、極性基含有不飽和化合物の反応率、得られた極性基含有重合体の吸水率、誘電特性などの諸物性が高度にバランスされ好適である。
【0033】
グラフト変性反応は、特に限定はなく、常法に従って行うことができる。反応温度が、通常0〜400℃、好ましくは60〜350℃で、反応時間が、通常1分〜24時間、好ましくは30分〜10時間の範囲である。反応終了後は、メタノール等の貧溶媒を多量に反応系に添加してポリマーを析出させ、濾別洗浄後、減圧乾燥等により得ることができる。
【0034】
(2)炭素−炭素不飽和結合の直接変性
本発明の重合体は、炭素−炭素不飽和結合を変性して官能基を付加したり、官能基を有する化合物を結合させたりして官能基を導入することが出来る。
官能基の導入方法に関しては特に限定はされないが、(a)不飽和結合の酸化による方法、(b)分子内に1つ以上の極性基を含有する化合物の不飽和結合への付加反応による方法、及び(c)その他の方法によってエポキシ基やカルボキシル基、ヒドロキシル基等を導入する方法に代表される、特開平6−172423号公報に記載されているような方法が挙げられる。
【0035】
(3)官能基含有モノマーの共重合
官能基含有モノマーとしては特に制限はないが、環状オレフィン系重合体の場合は、例えば、5−ヒドロキシメチルノルボルネン、5−ヒドロキシ−i−プロピルノルボルネン、5−メトキシカルボニルノルボルネン、8−メトキシカルボニルテトラシクロドデセン、5,6−ジカルボキシノルボルネン、などの環状オレフィン系単量体の項で例示したような、ヒドロキシ基、カルボキシル基またはエステル基を含有する単量体を共重合させるのが好ましい。重合触媒および重合方法は、公知の、ノルボルネン環を有する脂環族系単量体の重合触媒、重合方法を用いることができる。
【0036】
以上の中でも、極性基の導入方法としては、変性が容易な反応条件で実施でき、高い変性率で極性基を導入することが容易である等の理由により、(1)のグラフト変性が好ましく、グラフト反応する極性基含有不飽和化合物の種類としては、前述の理由によりエポキシ基、無水マレイン酸、無水イタコン酸等の分子内に炭素−炭素不飽和結合を有するジカルボン酸無水物基を持った不飽和化合物が特に好ましい。
【0037】
本発明の環状オレフィン系重合体の官能基導入率は、使用目的に応じて適宜選択されるが、重合体中の総モノマー単位数を基準として、通常0.1〜50モル%、好ましくは0.5〜40モル%、より好ましくは1〜30モル%の範囲である。極性基含有環状オレフィン系重合体の極性基導入率がこの範囲にあるとき、難燃剤との相溶性、密着性、誘電特性が高度にバランスされ好適である。
【0038】
(難燃剤)
本発明で用いる難燃剤は、従来電気機器に使用される樹脂に添加される難燃剤であれば特に限定はないが、硬化剤によって分解、変性、変質しないものが好ましい。難燃剤の種類としては添加型難燃剤と反応型難燃剤がある。添加型難燃剤としては、酸化アンチモン、アンチモン系難燃剤、水酸化アルミニウム、硼酸亜鉛などの無機系難燃剤;リン酸エステルやリン化合物などのリン系難燃剤;塩素系難燃剤、臭素系難燃剤などのハロゲン系難燃剤が挙げられ、反応型難燃剤としては水酸基、エポキシ基、不飽和結合などの官能基を有するものが挙げられ、無水クロレンド酸、ハロゲン化無水フタル酸、テトラブロモ・ビスフェノールA、臭素化芳香族化合物、などのハロゲン系難燃剤;リン酸エステル系難燃性、ハロゲン,リン含有ポリオール、無水塩化物などが挙げられる。
【0039】
以上の難燃剤の中でも、重合体との相溶性、耐熱性等の観点から、ハロゲン系難燃剤、リン系難燃剤、アンチモン系難燃剤が好ましい。
【0040】
以下に具体例を例示する。
【0041】
(1)ハロゲン系難燃剤
ハロゲン系難燃剤としては、塩素系及び臭素系の種々の難燃剤が使用可能であるが、難燃化効果、成形時の耐熱性、樹脂への分散性、樹脂の物性への影響等の面から、ヘキサブロモベンゼン、ペンタブロモエチルベンゼン、ヘキサブロモビフェニル、デカブロモジフェニル、ヘキサブロモジフェニルオキサイド、オクタブロモジフェニルオキサイド、デカブロモジフェニルオキサイド、トリブロモフェニルグリシジルエーテル、トリブロモフェニルアクリレート、エチレンビストリブロモフェニルエーテル、エチレンビスペンタブロモフェニルエーテル、テトラデカブロモジフェノキシベンゼン、オクタブロモナフタレン、ビス(トリブロモフェニル)フマルアミド、N−メチルヘキサブロモジフェニルアミンなどのハロゲン化芳香族化合物;テトラブロモビスフェノールA、及びその誘導体[例えば、テトラブロモビスフェノールA−ビス(ヒドロキシエチルエーテル)、テトラブロモビスフェノールA−ビス(2,3−ジブロモプロピルエーテル)、テトラブロモビスフェノールA−ビス(ブロモエチルエーテル)、テトラブロモビスフェノールA−ビス(アリルエーテル)等]、テトラブロモビスフェノールS、及びその誘導体[例えば、テトラブロモビスフェノールS−ビス(ヒドロキシエチルエーテル)、テトラブロモビスフェノールS−ビス(2,3−ジブロモプロピルエーテル)等]などのハロゲン化ビスフェノール類;臭素化ポリスチレン、臭素化ポリフェニレンオキサイド、臭素化エポキシ樹脂、臭素化ポリカーボネート、ポリペンタブロモベンジルアクリレートなどのハロゲン化芳香族系重合体;エチレンビス(5,6−ジブロモノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド)、ペンタブロモシクロヘキサノン、ヘキサクロロシクロペンタジエンのディールス・アルダー反応の付加物、ヘキサブロモシクロドデカンなどのハロゲン系脂環族化合物;テトラブロモ無水フタル酸、及びその誘導体[例えば、テトラブロモフタルイミド、エチレンビステトラブロモフタルイミド等]、トリス−(2,3−ジブロモプロピル−1)−イソシアヌレートなどが挙げられる。
【0042】
これらのハロゲン系難燃剤の中でも、重合体との相溶性及び溶媒溶解性、耐熱性などの観点から、テトラブロモビスフェノールA誘導体などのようなハロゲン化芳香族系難燃剤、テトラブロモブスフェノールA型エポキシ樹脂などのようなハロゲン化エポキシ樹脂系難燃剤、ハロゲン系脂環族系難燃剤が好ましい。
【0043】
(2)リン系難燃剤
リン系難燃剤としては、トリス(クロロエチル)ホスフェート、トリス(2,3−ジクロロプロピル)ホスフェート、トリス(2−クロロプロピル)ホスフェート、トリス(2,3−ブロモプロピル)ホスフェート、トリス(ブロモクロロプロピル)ホスフェート、2,3−ジブロモプロピル−2,3−クロロプロピルホスフェート、トリス(トリブロモフェニル)ホスフェート、トリス(ジブロモフェニル)ホスフェート、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェートなどの含ハロゲン系リン酸エステル難燃剤;トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェートなどの脂肪族リン酸エステル;トリフェニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、ジクレジルフェニルホスフェート、トリクレジルフホスフェート、トリキシレニルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェート、トリ(イソプロピルフェニル)ホスフェート、イソプロピルフェニルジフェニルホスフェート、ジイソプロピルフェニルフェニルホスフェート、トリ(トリメチルフェニル)ホスフェート、トリ(t―ブチルフェニル)ホスフェート、ヒドロキシフェニルジフェニルホスフェート、オクチルジフェニルホスフェートなどの芳香族リン酸エステルなどのノンハロゲン系リン酸エステル難燃剤が挙げられる。
【0044】
これらのリン系難燃剤の中でも、同様に重合体との相溶性及び溶媒溶解性、耐熱性などの観点から、リン酸エステル系難燃剤が好ましい。
【0045】
(3)アンチモン系難燃剤
アンチモン系難燃剤としては三酸化アンチモン、五酸化アンチモンなどの酸化アンチモン系難燃剤、アンチモン酸ナトリウム等が挙げられる。
【0046】
これらの難燃剤は単独で使用しても構わないが、2種以上を組み合わせて使用すると相乗効果が得られ、添加量が低減できる場合があるため、併用するのが好ましい。
また、反応型難燃剤を使用すると、樹脂組成物の耐熱性の低下が少なく好ましい。
【0047】
難燃剤は、通常ハロゲン系難燃剤を主要成分に使用するのが好ましく、リン系難燃剤やアンチモン系難燃剤を併用するのが好ましい。
【0048】
難燃剤の添加量は、樹脂組成物100重量部に対して、通常1〜200重量部、好ましくは3〜150重量部、より好ましくは10〜140重量部、最も好ましくは15〜120重量部である。
難燃剤の添加量が上記範囲にあると、樹脂組成物の耐熱性、電気的特性及び難燃性とが、高度にバランスされて好適である。
前述のアンチモン系難燃剤は、単独でも用いることができるが、難燃剤の難燃化効果をより有効に発揮させるための難燃助剤として、難燃剤100重量部に対して、通常1〜30重量部、好ましくは2〜20重量部の割合で使用すると効果的である。
【0049】
(配合剤)
本発明の樹脂組成物には、各々の用途において必要な配合剤を添加することができる。 以下に配合剤を例示する。
【0050】
[硬化剤]
電子部品として使用する場合には、耐熱性、耐溶剤性の向上、線膨張係数の低減を目的として、硬化剤を配合するのが好ましい。
本発明において使用する硬化剤は、一般的には架橋剤として高分子化合物などの有機化合物の架橋に用いられるもの、硬化剤としてエポキシ樹脂、ウレタン樹脂などの硬化性樹脂の硬化に用いられるものであれば特に限定はなく、大きくは(1)ラジカル発生して効果を発現するもの、(2)酸、塩基としてイオンを生成して効果を発現するものに分類でき、夫々さらに熱、紫外線などの光、電子線などのエネルギーによって架橋、硬化反応が開始されるものに分類される。
ラジカル発生して効果を発現する硬化剤としては、有機過酸化物、キノンおよびキノンジオキシム誘導体、アゾ化合物などが挙げられる。
イオンを発生して効果を発現する効果剤としては、フェノール樹脂やアミノ樹脂、ハロゲン化合物、アミンおよびアジリジン化合物、イソシアナート化合物、カルビン酸および酸無水物、アルデヒド類、アルコール類、エポキシ化合物、金属酸化物、過酸化物、硫化物、金属ハロゲン化物および有機金属ハロゲン化物、有機酸金属塩、金属アルコキシド、有機金属化合物、シラン化合物、エポキシ樹脂硬化剤などが挙げられる。
【0051】
以上の硬化剤の中でも、架橋反応効率や架橋密度の向上などの理由により、イオンを発生して効果を発現する効果剤が好ましく、アミンおよびアジリジン化合物、イソシアナート化合物、カルビン酸および酸無水物、アルデヒド類、アルコール類が特に好ましい。
【0052】
以下にグループ化して例示する。
【0053】
〔熱により効果を発現する硬化剤〕
主に熱エネルギーにより効果を発現する硬化剤は(1)ラジカル発生して効果を発現するものと、(2)イオンを生成して効果を発現するものに分類できる。
(1)ラジカル発生して効果を発現する硬化剤
a)有機過酸化物
有機過酸化物は特に熱エネルギーによってラジカル発生して有機化合物を架橋させる。具体例としては、例えば、メチルエチルケトンパーオキシド、シクロヘキサノンパーオキシドなどのケトンパーオキシド類;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタンなどのパーオキシケタール類;t−ブチルハイドロパーオキシド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキシドなどのハイドロパーオキシド類;ジクミルパーオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3,α,α′−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼンなどのジアルキルパーオキシド類:オクタノイルパーオキシド、イソブチリルパーオキシドなどのジアシルパーオキシド類;パーオキシジカーボネートなどのパーオキシエステル類;が挙げられる。
これらの中でも、硬化後の樹脂の性能から、ジアルキルパーオキシドが好ましく、アルキル基の種類は、成形温度によって変えるのことができる。
【0054】
b)キノンおよびキノンジオキシム誘導体
キノンおよびキノンジオキシムはビニル基、ビニリデン基、その他炭素−炭素不飽和結合を持つ有機化合物を架橋する。具体例としては、例えばp−キノンおよびその誘導体;p−キノンジオキシムおよびp−キノンジオキシムジベンゾエート;p−ニトロソフェノール、p−ニトロソアニリンなどのニトロソ化合物などが挙げられる。
【0055】
c)アゾ化合物
アゾ化合物としてはジアゾアミノベンゼン、ビスアジドホーメート、ビスアゾエステル、ビス(ジオキソトリアゾリン)誘導体、ジフルオロジアジンなどが挙げられる。
【0056】
(2)イオンを生成して硬化を発現する硬化剤
イオンを生成して効果を発現する硬化剤の種類は多く、d)ジあるいはポリメチロフェノール樹脂などのフェノール樹脂;フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂等の多価フェノール樹脂類;メラミン、ベンゾグアナミン、尿素などのアミノ化合物にホルムアルデヒドやアルコールを付加縮合させたアミノ樹脂;e)モノハロゲン化合物;ジハロゲン化合物;α,ω−ジハロアルカン;トリクロルメラミン、ヘキサクロロシクロペンタジエン、オクタクロロシクロペンタジエン、トリクロロメタンスルフォクロリド、ベンゾトリクロリドなどのポリハロゲン化物などのハロゲン化合物;f)モノ,ジ,およびトリエタノールアミン、N−(2−アミノエチル)ピペラジン、ヘキサメチレンジアミン、ポリアミンなどのアミン;アジリジン化合物;g)ヘキサメチレンジイソシアネート、トルイレンジイソシアネート等のジイソシアネート類;ジイシシアネート類の2量体、3量体;ジオール類、トリオール類へのジイソシアネート類のアダクト物等のポリイソシアネート類;イソシアネート部をブロック剤により保護したブロック化イソシアネート類;h)無水フタル酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、ナジック酸無水物、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、無水マレイン酸変性ポリプロピレン、無水マレイン酸変性環状オレフィン樹脂等の酸無水物類;フマル酸、フタル酸、マレイン酸、トリメリット酸、ハイミック酸等のジカルボン酸類;i)ホルムアルデヒドやジアルデヒド類などのアルデヒド、j)ジオール、ポリオール、ビスフェノールなどのアルコール類;1,3’−ブタンジオール、1,4’−ブタンジール、ヒドロキノンジヒドロキシジエチルエーテル、トリシクロデカンジオール、ジフェニルシランジオール等のジオール類;1,1,1−トリメチロールプロパン等のトリオール類;エチレングリコール及びその誘導体、ジエチレングリコール及びその誘導体、トリエチレングリコール及びその誘導体などの多価アルコール類;k)ジエポキシ化合物;l)酸化亜鉛、過酸化亜鉛、酸化鉛、などの金属酸化物や亜鉛,鉛,カルシウム,マンガンなどの過酸化物;m)塩化亜鉛、塩化第2鉄、ジシクロペンタジエン金属(Ti,Zr,Hf)ジハロゲン化物、ルイズ酸としての塩化第1錫、塩化第2錫、塩化第2鉄などの金属ハロゲン化物や有機金属ハロゲン化物;n)Ti,ZrやAlのアルコキシド、アルミニウムトリアルコキシドなどの金属アルコキシド;銅アセチルアセトン、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸クロムなどの有機金属塩;ジブチル錫オキサイドなどの有機金属化合物;o)アセトキシシラン、アルコキシシラン、ケトキシムシラン、アミノシラン、アミノキシシラン、シランカップリング剤などのシラン化合物;p)エポキシ樹脂の硬化剤;q)ナイロン−6、ナイロン−66、ナイロン−610、ナイロン−11、ナイロン−612、ナイロン−12、ナイロン−46、メトキシメチル化ポリアミド、ポリヘキサメチレンジアミンテレフタルアミド、ポリヘキサメチレンイソフタルアミドなどのポリアミド類;r)4,4−ビスアジドベンザル(4−メチル)シクロヘキサノン、4,4’−ジアジドカルコン、2,6−ビス(4’−アジドベンザル)シクロヘキサノン、2,6−ビス(4’−アジドベンザル)−4−メチル−シクロヘキサノン、4,4’−ジアジドジフェニルスルホン、4,4’−ジアジドジフェニルメタン、2,2’−ジアジドスチルベンなどのビスアジド;などが例示できる。
【0057】
中でもp)エポキシ樹脂硬化剤は種類も多岐に渡り、ジエチレントリアミン(DETA)、トリエチレンテトラミン(TEDA)、テトラエチレンペンタミン(TEPA)、ジエチルアミノプロピルアミン(DEAPA)、ヘキサメチレンジアミン(HMDA)などの脂肪族ポリアミン;変性脂肪族ポリアミン;4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルメタン(DDM)、α,α’−ビス(4−アミノフェニル)−1,3−ジイソプロピルベンゼン、α,α’−ビス(4−アミノフェニル)−1,4−ジイソプロピルベンゼン、メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルスルホン(DDS)、メタキシレンジアミン(MXDA)、メタアミノベンジルアミン(MABA)、ベンジジン、4−クロロ−o−フェニレンジアミン(CPDA)、ビス(3,4−ジアミノフェニル)スルフォン(DAPS)、4,4’−ジアミノジフェニルスルフォン、2,6ジアミノピリジン(DAPy)などの芳香族ポリアミン;変性芳香族ポリアミン;ジアミノシクロヘキサン、3(4),8(9)−ビス(アミノメチル)トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン、1,3−(ジアミノメチル)シクロヘキサン、メンセンジアミン、イソホロンジアミンN−アミノエチルピペラジン、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、3,3’−ジメチル−−4,4’−ジアミノ−ジシクロヘキシルメタン、N−アミノエチルピペラジンなどの脂環式ポリアミン;変性脂環式ポリアミン;ポリアミドアミン;変性ポリアミドアミン;ベンジルメチルアミン、2,4,6トリスジメチルアミノメチルフェノールなどの3級アミン;尿素メラミンホルムアルデヒド縮合物;ドデセニル無水コハク酸(DDS)などの脂肪族酸およびその酸無水物;テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸などの脂環式酸およびその酸無水物;無水フタル酸などの芳香族酸およびその酸無水物;ハロゲン化酸およびその酸無水物;ジシアンジアミドおよびその誘導体;ハロゲン化ホウ素錯塩(BF3−アミン錯化合物);有機金属化合物;ポリチオール;フェノールおよびその誘導体;多官能芳香族イソシアナート、芳香族ジイソシアナート、多官能芳香族ポリイソシアナート、多官能脂肪族イソシアナートなどのイソシアナート類;ブロックイソシアナート;ケチミン;2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2,4−ジメチルイミダゾールなどのイミダゾールおよびその誘導体などが例示できる。
【0058】
これらは、1種でも2種以上の混合物として使用しても良い。これらの中でも、硬化物の耐溶剤性、耐熱性、機械強度、金属との密着性、誘電特性(低誘電率、低誘電正接)に優れるなどの理由により、芳香族ポリアミン類、酸無水物類、多価フェノール類、多価アルコール類が好ましく、中でも4,4−ジアミノジフェニルメタン(芳香族ポリアミン類)、無水マレイン酸変性環状オレフィン樹脂(酸無水物)、多価フェノール類などが特に好ましい。
また、必要に応じて硬化促進剤を配合して、架橋反応の効率を高めることも可能である。
前記硬化剤の配合量は、特に制限はないものの、架橋反応を効率良く行わしめ、且つ、得られる硬化物の物性改善を計ること及び経済性の面などから、該重合体100重量部に対して0.1〜30重量部、好ましくは1〜20重量部の範囲で使用される。硬化剤の量が少なすぎると架橋が起こりにくく、十分な耐熱性、耐溶剤を得ることができず、また多すぎると架橋した樹脂の吸水性、誘電特性などの特性が低下するため好ましくない。よって配合量が上記範囲にある時に、これらの特性が高度にバランスされて好適である。
【0059】
また、硬化促進剤としては、ピリジン、ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリベンジルアミン、ジメチルホルムアミド、イミダゾール類等のアミン類などが挙げられ、硬化速度の調整を行ったり、架橋反応の効率をさらに良くする目的で添加される。硬化促進剤の配合量は、特に制限はないものの、前述の重合体100重量部に対して0.1〜30重量部、好ましくは1〜20重量部の範囲で使用され、配合量がこの範囲にあるときに、架橋密度と、誘電特性、吸水率などが高度にバランスされて好適である。また、なかでもイミダゾール類が誘電特性に優れて好適である。
【0060】
〔光により効果を発現する硬化剤〕
光により効果を発揮する硬化剤は、g線、h線、i線等の紫外線、遠紫外線、x線、電子線等の活性光線の照射により、該重合体と反応し、架橋化合物を生成する光反応性物質であれば特に限定されるものではなく、同様に(1)ラジカル発生して効果を発現するもの、(2)イオンを生成して効果を発現するもの、(3)それらの混合系に分類される。例えば芳香族ビスアジド化合物、光アミン発生剤、光酸発生剤等が挙げられる。
【0061】
(1)ラジカル発生して効果を発現する硬化剤
主に紫外線などの光エネルギーによってラジカルを発生して硬化を発現するものには光ラジカル重合開始剤が挙げられ、一般的には、300〜450nmの近紫外域で励起されてラジカルを発生するものであるが、具体的には、例えば、ベンゾイン,ベンジル,ベンゾインエーテル類(メチル,エチル,イソプロピル,n−ブチルなど)などのベンゾイン系化合物;アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、2,2’−アゾビスプロパン、m,m’−アゾキシスチレン、ヒドラゾンなどのアゾ系化合物;ジフェニル−モノ−ジスルフィド、ジベンジル−モノ−ジスルフィド、ジベンゾイル−ジ−スルフィドなどのジフェニルジスルフィド系化合物;ベンゾイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、サイクリックパーオキサイド、1あるいは2−ナフトイルパーオキサイドなどの有機過酸化物系化合物;アセチル−パーオキサイド−アントラセンあるいはナフタレン、フルオレノンパーオキサイド−フルオレン、ベンゾイルパーオキサイド−クロロフィルなどの有機色素系化合物;鉄−フタロシアン系化合物などが例示できる。
【0062】
(2)イオンを生成して効果を発現する硬化剤
イオンを生成して硬化を発現する硬化剤には光塩基(アミン)発生剤と光酸発生剤がある。
【0063】
光塩基(アミン)発生剤の具体例としては、芳香族アミンあるいは脂肪族アミンのo−ニトロベンジロキシカルボニルカーバメート、2,6−ジニトロベンジロキシカルボニルカーバメートあるいはα,α−ジメチル−3,5−ジメトキシベンジロキシカルボニルカーバメート体等が挙げられ、具体的には、アニリン、シクロヘキシルアミン、ピペリジン、ヘキサメチレンジアミン、トリエチレンテトラアミン、1,3−(ジアミノメチル)シクロヘキサン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、フェニレンジアミンなどのo−ニトロベンジロキシカルボニルカーバメート体が挙げられる。これらは、1種類でも2種類以上組み合わせても使用できる。
【0064】
光酸発生剤とは、活性光線の照射によって、ブレンステッド酸あるいはルイス酸を生成する物質であって、例えばオニウム塩、ハロゲン化有機化合物、キノンジアジド化合物、α,α−ビス(スルホニル)ジアゾメタン系化合物、α−カルボニル−α−スルホニル−ジアゾメタン系化合物、スルホン化合物、有機酸エステル化合物、有機酸アミド化合物、有機酸イミド化合物等が挙げられる。
これらの活性光線の照射により解裂して酸を生成可能な化合物は、単独でも2種類以上混合して用いても良い。
【0065】
また、前述の(1)と(2)の複合型硬化剤として、一度ラジカルを経由して(塩基)アミンを生成したり、系中の水分を吸収して塩基(アミン)を生成して効果を発現するものに芳香族ビスアジド化合物が挙げられ、具体的には、4,4’−ジアジドカルコン、2,6−ビス(4’−アジドベンザル)シクロヘキサノン、2,6−ビス(4’−アジドベンザル)4−メチルシクロヘキサノン、4,4’−ジアジドジフェニルスルフォン、4,4’−ジアジドベンゾフェノン、4,4’−ジアジドジフェニル、2,7−ジアジドフルオレン、4,4’−ジアジドフェニルメタン等が代表例として挙げられる。これらは、1種類でも2種類以上組み合わせても使用できる。
【0066】
これらの光反応性化合物の添加量は、特に制限はないものの、該重合体との反応を効率良く行わしめ、且つ得られる架橋樹脂の物性を損なわないこと及び経済性などの面から、該重合体100重量部に対して0.1〜30重量部、好ましくは1〜20重量部の範囲で使用される。光反応性物質の添加量が少なすぎると架橋が起こりにくく、十分な耐熱性、耐溶剤性を得ることができず、また多すぎると架橋した樹脂の吸水性、誘電特性などの特性が低下するため好ましくない。よって配合量が上記範囲にある時に、これらの特性が高度にバランスされて好適である。
【0067】
[その他のポリマー成分]
また、本発明においては、樹脂組成物に柔軟性等を付与する目的で、必要に応じてゴム質重合体やその他の熱可塑性樹脂を配合することができる。
ゴム質重合体は、常温(25℃)以下のガラス転移温度を持つ重合体であって、通常のゴム状重合体および熱可塑性エラストマーが含まれる。ゴム質重合体のムーニー粘度(ML1+4,100℃)は、使用目的に応じて適宜選択され、通常5〜200である。
ゴム状重合体としては、例えば、エチレン−α−オレフィン系ゴム質重合体;エチレン−α−オレフィン−ポリエン共重合体ゴム;エチレン−メチルメタクリレート、エテレン−ブチルアクリレートなどのエチレンと不飽和カルボン酸エステルとの共重合体;エチレン−酢酸ビニルなどのエチレンと脂肪酸ビニルとの共重合体;アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラウリルなどのアクリル酸アルキルエステルの重合体;ポリブタジエン、ポリソブレン、スチレン−ブタジエンまたはスチレン−イソプレンのランダム共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ブタジエン−イソプレン共重合体、ブタジエン−(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体、ブタジエン−(メタ)アクリル酸アルキルエステル−アクリロニトリル共重合体、ブタジエン−(メタ)アクリル酸アルキルエステル−アクリロニトリル−スチレン共重合体などのジエン系ゴム;ブチレン−イソプレン共重合体などが挙げられる。
【0068】
熱可塑性エラストマーとしては、例えば、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、水素化スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、水素化スチレン−イソプレンブロック共重合体などの芳香族ビニル−共役ジエン系ブロック共重合体、低結晶性ポリブタジエン樹脂、エチレン−プロピレンエラストマー、スチレングラフトエチレン−プロピレンエラストマー、熱可塑性ポリエステルエラストマー、エチレン系アイオノマー樹脂などを挙げることができる。これらの熱可塑性エラストマーのうち、好ましくは、水素化スチレン−ブタジエンブロック共重合体、水素化スチレン−イソプレンブロック共重合体などであり、具体的には、特開平2−133406号公報、特開平2−305814号公報、特開平3−72512号公報、特開平3−74409号公報などに記載されているものを挙げることができる。
その他の熱可塑性樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリスチレン、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンエーテル、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネート、セルローストリアセテートなどが挙げられる。
これらのその他のポリマー成分は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができ、その配合量は、本発明の目的を損なわない範囲で適宜選択されるが、絶縁材料の特性を損なわせないためには30重量部以下であるのが好ましい。
【0069】
[その他の配合剤]
本発明の樹脂組成物には、必要に応じて、耐熱安定剤、耐候安定剤、レベリング剤、帯電防止剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、滑剤、染料、顔料、天然油、合成油、ワックスなどのその他の配合剤を適量添加することができる。
具体的には、例えば、テトラキス[メチレン−3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸アルキルエステル、2,2′−オキザミドビス[エチル−3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]などのフェノール系酸化防止剤;トリスノニルフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブリルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト等のリン系安定剤;ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、12−ヒドロキシステアリン酸カルシウム等の脂肪酸金属塩;グリセリンモノステアレート、グリセリンモノラウレート、グリセリンジステアレート、ペンタエリスリトールモノステアレート、ペンタエリスリトールジステアレート、ペンタエリスリトールトリステアレート等の多価アルコール脂肪酸エステル;合成ハイドロタルサイト;アミン系の帯電防止剤;フッ素系ノニオン界面活性剤、特殊アクリル樹脂系レベリング剤、シリコーン系レベリング剤など塗料用レベリング剤;シランカップリング剤、チタネートカップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、ジルコアルミネートカップリング剤等のカップリング剤;可塑剤;顔料や染料などの着色剤;などを挙げることができる。
【0070】
(用途)
本発明の樹脂組成物は、優れた難燃性、耐熱性、誘電特性を活かして各種用途に使用可能であるが、特に電気電子の分野における絶縁材料、封止材料、保護膜材料などとして有用である。
具体的には、例えばプリント配線板の銅張り積層板用絶縁ワニス、高密度実装基板の(逐次積層)ビルドアップ多層配線層の層間絶縁膜、半導体パッケージ基板用絶縁材料などの電子部品用絶縁材料;LSI,ICなどの半導体部品のトランスファー成形用封止材料、液状封止材料、アンダーフィル用封止材料などの封止材料;バッファーコート膜、パッシベーション膜、α線遮蔽用保護膜、ソルダーレジスト、カバーコート膜、オーバーコート膜などの保護膜などが例示できる。
【0071】
【実施例】
以下に、実施例、及び比較例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明する。
(1)ガラス移転温度は、示差走査熱量法(DSC法)により測定した。
(2)分子量は、特に断りのない限り、トルエンを溶媒とするゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算値として測定した。
(3)共重合比率は、1H−NMRにより測定した。
(4)エポキシ基含有率は、1H−NMRにより測定した。
(5)カルボキシ基含有率は、1H−NMRにより測定した。
(6)ヒドロキシル基含有率は、1H−NMRにより測定した。
(7)誘電率および誘電正接は、JISK6911にしたがって、1MHzで測定した。
(8)難燃性は、米国UL−94試験規格にしたがって測定した。
(9)プレッシャークッカー試験PCT(160℃×20時間、4気圧)にかけ、高温下での信頼性を評価した。(工程中で変形、クラック等の発生したものは信頼性試験で不良となるため、その不良率を測定した。)
(10)温度サイクル試験(TCT)は−55℃(30min)〜室温(5min)〜160℃(30min)〜室温(5min)の温度サイクルを500回繰り返すことで温度衝撃を加え、クラック発生の有無を調べた。(工程中で変形、微細クラック等の発生したものは信頼性試験でクラックが増大して不良となるため、その不良率を測定した。)
【0072】
[製造例1]
(エポキシ変性ノルボルネン系共重合体の製造)
[重合]US特許5,468,819号に記載されている公知の方法によって2−ノルボルネン(NB)と5−デシル−2−ノルボルネン(DNB)の付加共重合体(ポリスチレン換算で数平均分子量(Mn)=69,200、重量平均分子量(Mw)=132,100、モノマー組成比NB/DNB=76/24(モル比)、Tg=260℃)を得た。 [エポキシ変性]得られたポリノルボルネン系樹脂28重量部、5,6−エポキシ1−ヘキセン10重量部及びジクミルパーオキシド2重量部をt−ブチルベンゼン130重量部に溶解し、140℃で6時間反応を行った。得られた反応生成物溶液を300重量部のメタノール中に注ぎ、反応生成物を凝固させた。凝固したエポキシ変性重合体を100℃で20時間真空乾燥し、エポキシ変性ポリノルボルネンを26重量部を得た。この樹脂の分子量はMn=72,600、Mw=198,400でTgは265℃であった。この樹脂の1H−NMRにて測定したエポキシ基含有率は、ポリマーの繰り返し構造単位当たりで2.4%であった。エポキシ変性ポリノルボルネン系樹脂15重量部と硬化剤として4,4’−ビスアジドベンザル(4−メチル)シクロヘキサノン0.6重量部をキシレン45重量部に溶解させたところ、沈殿を生じることなく均一な溶液となった。
【0073】
[製造例2]
(エポキシ変性ノルボルネン/エチレン共重合体の製造)
[重合]特開平7−292020号公報に記載されている公知の方法によって、NBとエチレンの付加共重合体(NB組成63モル%、Mn=66,200、Mw=142,400、Tg=184℃)を得た。
[エポキシ変性]得られたノルボルネン/エチレン共重合体30重量部、5,6−エポキシ−1−ヘキセン10重量部及びジクミルパーオキシド2重量部をt−ブチルベンゼン130重量部に溶解し、140℃で6時間反応を行った。得られた反応生成物溶液を300重量部のメタノール中に注ぎ、反応生成物を凝固させた。凝固したエポキシ変性重合体を100℃で20時間真空乾燥し、エポキシ変性ポリマーを29重量部を得た。この樹脂分子量は、Mn=82,400、Mw=192,300でTgは185℃であった。この樹脂の1H−NMRにて測定したエポキシ基含有率は、ポリマーの繰り返し構造単位当たりで2.4%であった。エポキシ変性ポリマー15重量部と硬化剤として4,4’−ビスアジドベンザル(4−メチル)シクロヘキサノン0.6重量部をキシレン45重量部に溶解させたところ、沈殿を生じることなく均一な溶液となった。
【0074】
[製造例3]
(エポキシ変性ノルボルネン系共重合体の製造)
[重合]5−デシル−2−ノルボルネン26重量部の代わりに5−へキシル−2−ノルボルネン(HNB)18重量部、5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)3重量部を加えた以外は、製造例1と同様にして重合を行った。21重量部のポリマー(ポリスチレン換算で数平均分子量(Mn)=51,100、重量平均分子量(Mw)=117,000、共重合組成比はNB/HNB/ENB=74/23/3(モル比)、Tg=323℃)を得た。
[エポキシ変性]
得られたノルボルネン系ポリマー30重量部を120重量部のトルエンに加え、120℃に加熱して溶解し、t−ブチルヒドロパーオキシド1.2重量部とヘキサカルボニルモリブデン0.09重量部を加えて2時間還流した。これを100重量部の冷メタノール中に注ぎ、反応生成物を凝固させた。凝固したエポキシ変性重合体を80℃で20時間真空乾燥し、エポキシ変性ノルボルネン系ポリマーを30重量部得た。このポリマーのMn=57,200、Mw=134,600、Tg=326℃で、1H−NMRにて測定した不飽和結合へのエポキシ変性率は、100%であり、ポリマーの繰り返し構造単位当たりのエポキシ基含有率は3.0%であった。エポキシ変性ポリマー15重量部と硬化剤として4,4’−ビスアジドベンザル(4−メチル)シクロヘキサノン0.6重量部をキシレン45重量部に溶解させたところ、沈殿を生じることなく均一な溶液となった。
【0075】
[製造例4](マレイン酸変性)
[マレイン酸変性]製造例1で得られたノルボルネン系ポリマー30重量部を150重量部のトルエンに加え、120℃に加熱して溶解し、無水マレイン酸のトルエン溶液(3重量部/100重量部)及びジクミルパーオキシドのトルエン溶液(0.3重量部/45重量部)を徐々に添加して、4時間反応した。これを600重量部の冷メタノール中に注ぎ、反応生成物を凝固させた。凝固した変性重合体を80℃で20時間真空乾燥し、マレイン酸変性ノルボルネン系ポリマーを30重量部を得た。このポリマーのMn=73、100、Mw=162,400、Tg=266℃で、1H−NMRにて測定したポリマーの繰り返し構造単位当たりのマレイン酸含有率は2.5%であった。15重量部の得られたポリマーと架橋剤として1.1重量部のヘキサメチレンジイソシアネートをキシレン45重量部に溶解させたところ、沈殿を生じることなく均一な溶液となった。
【0076】
[製造例5](ヒドロキシ変性NB/HNB/ENB共重合体)
[ヒドロキシ変性]製造例3で得られたノルボルネン系ポリマー30重量部を300重量部のトルエンに加え、120℃に加熱して溶解し、90重量%ギ酸50重量部と30重量%過酸化水素水7.5重量部を徐々に滴下して2時間還流した。次いで、水酸化ナトリウム溶解メタノールで中和処理した後、700重量部のアセトン中に注ぎ、反応生成物を凝固させた。凝固した変性重合体を80℃で20時間真空乾燥し、ヒドロキシ変性ノルボルネン系ポリマーを30重量部を得た。このポリマーのMn=56,100、Mw=133,400、Tg=328℃で、1H−NMRにて測定した不飽和結合のヒドロキシ変性率は100%であり、ポリマーの繰り返し構造単位当たりのヒドロキシ基含有率は3.0%であった。15重量部の得られたポリマーと架橋剤として1.5重量部のトリレンジイソシアネートをキシレン45重量部に溶解させたところ、沈殿を生じることなく均一な溶液となった。
【0077】
[実施例1]
[キャストフィルムの形成]
製造例1で得られた均一な溶液に、ハロゲン系難燃剤としてテトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂(TBA)と、リン酸エステル系難燃剤としてクレジルジフェニルホスフェート(CDP)とを、重合体100部(重量基準、以下同様)に対して夫々60部及び20部になるように配合した。
得られた配合液を、フッ素コーティングされたシリコンウェハー基板上にスピンコートを用いて塗布し、200℃、120min加熱して溶媒を除去乾燥して、15cm×15cm、厚さ60μmの均一なキャストフィルムを形成した。
得られたキャストフィルムの物性を評価したところ、難燃性はV−0、誘電率3.1、誘電正接0.005、吸水率は0.09%であった。
[多層配線板の製造]
上記キャストフィルムを、0.6mmガラスエポキシ多層基板上に真空ラミネーターを用いて積層し、加熱プレスによって加熱溶融圧着させた後に170℃、4時間完全硬化させた。積層されたフィルムに炭酸ガスレーザーを用いて径50μmの層間接続ビアを形成し、従来公知の方法により配線層を形成した。
さらにもう一枚のキャストフィルムを用いて、同様な方法で積層、ビア形成、配線層形成を行い、2層の高密度配線を有する多層基板を製造した。
得られた多層基板上に、DRAM用半導体チップをワーヤーボンディング法により実装した後、チップ部分を液状エポキシ樹脂封止剤を用いて封止して半導体パッケージ製造して、前述の(9)、(10)の信頼性試験を実施して評価した結果、不良率はいずれも3%以下であった。
【0078】
[実施例2]
製造例2で得られた均一の溶液を用い、TBAの添加量を25部とし、リン酸エステル系難燃剤CDPに代えてアンチモン系難燃剤として五酸化アンチモンを8部添加する以外は、実施例1同様にキャストフィルムを用いて評価した結果、難燃性はV−0、誘電率2.9、誘電正接0.004)、吸水率は0.08%であった。
さらに実施例1同様の方法で、半導体パッケージを製造して評価した結果、不良率は5%以下であった。
【0079】
[実施例3]
製造例3で得られた均一の溶液を用い、リン酸エステル系難燃剤をCDPに代えてトリクレジルフォスフェート(TCP)を22部添加する以外は、実施例1同様にキャストフィルムを用いて評価した結果、難燃性はV−0、誘電率3.2、誘電正接0.005、吸水率は0.10%であった。
さらに実施例1同様の方法で、半導体パッケージを製造して評価した結果、不良率は3%以下であった。
【0080】
[実施例4]
製造例4で得られた均一の溶液を用い、TBAの添加量を30部とし、リン酸エステル系難燃剤に代えてアンチモン系難燃剤として五酸化アンチモンを5部添加する以外は、実施例1同様にキャストフィルムを用いて評価した結果、難燃性はV−0、誘電率3.0、誘電正接0.004、吸水率は0.08%であった。さらに実施例1同様の方法で、半導体パッケージを製造して評価した結果、不良率は3%以下であった。
【0081】
[実施例5]
製造例4で得られた均一の溶液を用い、リン酸エステル系難燃剤をCDPに代えてTCPを24部添加する以外は、実施例1同様にキャストフィルムを用いて評価した結果、難燃性はV−0、誘電率3.2、誘電正接0.005、吸水率は0.10%であった。
さらに実施例1同様の方法で、半導体パッケージを製造して評価した結果、不良率は3%以下であった。
【0082】
[製造例6]
(エポキシ変性ノルボルネン/エチレン共重合体の製造)
[重合]特開平7−292020号公報に記載されている公知の方法によって2−ノルボルネン、5−ヘキシル−2−ノルボルネン(HNB)とエチレンの3元付加共重合体(共重合組成比:NB/HNB/エチレン=40/15/45(モル%)、Mn=43,200、Mw=122,400、Tg=145℃)を得た。
[エポキシ変性]得られたノルボルネン/エチレン共重合体30重量部、5,6−エポキシ−1−ヘキセン10重量部及びジクミルパーオキシド2重量部をt−ブチルベンゼン130重量部に溶解し、140℃で6時間反応を行った。得られた反応生成物溶液を300重量部のメタノール中に注ぎ、反応生成物を凝固させた。凝固したエポキシ変性重合体を100℃で20時間真空乾燥し、エポキシ変性ポリマーを29重量部を得た。この樹脂分子量は、Mn=48,400、Mw=142,100でTgは146℃であった。この樹脂の1H−NMRにて測定したエポキシ基含有率は、ポリマーの繰り返し構造単位当たりで2.1%であった。エポキシ変性ポリマー15重量部と硬化剤として4,4’−ビスアジドベンザル(4−メチル)シクロヘキサノン0.6重量部をキシレン45重量部に溶解させたところ、沈殿を生じることなく均一な溶液となった。
【0083】
[実施例6]
製造例6で得られた均一の溶液を用い、リン酸エステル系難燃剤としてCDPを25部添加する以外は、実施例1同様にキャストフィルムを用いて評価した結果、難燃性はV−0、誘電率3.2、誘電正接0.005、吸水率は0.10%であった。
さらに実施例1同様の方法で、半導体パッケージを製造して評価した結果、不良率は7%であった。
【0084】
[製造例7]
(エポキシ変性ノルボルネン/エチレン共重合体の製造)
[重合]特開平3−45612号公報に記載されている公知の方法によって、NBとエチレンの付加共重合体(NB組成38モル%、Mn=68,200、Mw=140,100、Tg=124℃)を得た。
[エポキシ変性]得られたノルボルネン/エチレン共重合体30重量部、5,6−エポキシ−1−ヘキセン10重量部及びジクミルパーオキシド2重量部をt−ブチルベンゼン130重量部に溶解し、140℃で6時間反応を行った。得られた反応生成物溶液を300重量部のメタノール中に注ぎ、反応生成物を凝固させた。凝固したエポキシ変性重合体を100℃で20時間真空乾燥し、エポキシ変性重合体を29重量部を得た。この樹脂分子量は、Mn=72,400、Mw=152,300でTgは125℃であった。この樹脂の1H−NMRにて測定したエポキシ基含有率は、ポリマーの繰り返し構造単位当たりで2.4%であった。エポキシ変性ポリマー15重量部と硬化剤として4,4’−ビスアジドベンザル(4−メチル)シクロヘキサノン0.6重量部をキシレン45重量部に溶解させたところ、沈殿を生じることなく均一な溶液となった。
【0085】
[比較例1]
製造例7で得られた均一の溶液を用い、実施例1同様にキャストフィルムを用いて評価した結果、難燃性はHBであった。
【0086】
[比較例2]
製造例7で得られた均一の溶液を用い、TBAの添加量を100部とし、リン酸エステル系難燃剤としてCDPを30部添加する以外は、実施例1同様にキャストフィルムを用いて評価した結果、難燃性はV−0、誘電率4.2、誘電正接0.009、吸水率は0.12%であった。
さらに実施例1同様の方法で、半導体パッケージを製造して評価した結果、不良率は25%であった。
【0087】
以上実施例及び比較例より、本発明の樹脂組成物を用いて製造したキャストフィルムは、低吸水性、誘電特性、耐熱性、難燃性のバランスに優れ、該キャストフィルムを用いて製造した半導体パッケージも信頼性に優れるのに比較して比較例に使用した樹脂組成物は、重合体の耐熱性が不十分なために、十分な難燃性を付与するためには難燃を多量に必要とし、低吸水性や誘電特性が低下し、添加した難燃剤によって耐熱性がさらに低下して半導体パッケージの信頼性も低下することが確認できる。
【0088】
【発明の効果】
本発明によれば、低吸水性、誘電特性等の特性を損なわずに、十分な耐熱性、難燃性が得られる樹脂組成物が提供される。本発明の樹脂組成物は、難燃性及び耐熱性に優れるフィルム等の成形品、該成形品を使用した電子部品絶縁材料、封止材料、オーバーコート材料、その他成形材料など広範な分野において有用である。

Claims (3)

  1. 環状オレフィン系単量体繰り返し単位を50モル%以上含有し、かつエポキシ基、酸無水物基、カルボキシル基、およびヒドロキシル基から選ばれる酸素原子含有の極性基を有する環状オレフィン系付加重合体(A)100重量部に対して、難燃剤(B)1〜200重量部を配合して成ることを特徴とする難燃性樹脂組成物。
  2. 難燃剤が、ハロゲン化エポキシ樹脂系難燃剤、ハロゲン化芳香族系難燃剤、ハロゲン化脂環族系難燃剤、リン酸エステル系難燃剤、酸化アンチモン系難燃剤から選ばれる少なくとも1種のものである請求項1記載の樹脂組成物。
  3. さらに硬化剤を配合してなる請求項1または2記載の樹脂組成物。
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