JP3888046B2 - 放射線画像処理方法および放射線画像処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は放射線画像を処理する放射線画像処理方法および放射線画像処理装置に関し、さらに詳しくは、共通の被写体部分が投影された重複領域を有する複数の部分放射線画像を扱うに適した放射線画像処理方法および放射線画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、放射線画像を直接デジタル画像として撮影できる装置が開発されている。たとえば、被写体に照射された放射線量を検出し、その検出量に対応して形成される放射線画像を電気信号として得る装置としては、輝尽性蛍光体を用いたディテクタを用いる方法が特開昭55−12429号公報、特開昭63−189853号公報など、多数開示されている。
【0003】
このような装置では、シ−ト状の基板に輝尽性蛍光体を塗布、あるいは蒸着等によって固着したディテクタに、いったん被写体を透過した放射線を照射して輝尽性蛍光体に放射線を吸収させる。
【0004】
その後、この輝尽性蛍光体を光または熱エネルギ−で励起することにより、この輝尽性蛍光体が上記吸収によって蓄積している放射線エネルギ−を蛍光として放射させ、この蛍光を光電変換して画像信号を得るようにしている。
【0005】
ところで、医用放射線画像において、主に骨の計測を目的とした下肢全長撮影や全脊椎撮影にあたっては、被写体全体を把握する目的のために長尺撮影が行われる。
【0006】
この長尺撮影において、従来は、長尺フィルムを増感紙(スクリーン)と共に長尺カセッテに収納して撮影を行うようにしていた。
また、長尺フィルムを用いず、輝尽性蛍光体ディテクタ等を利用したディジタル放射線画像入力方式(ディジタル長尺撮影)も提案されている。このディジタル長尺撮影として、特開平11−244269号公報に提案されているものでは、輝尽性蛍光体ディテクタを格納した複数のカセッテを、互いに部分的に重なり合うように配列し、専用のカセッテホルダーに格納するようにしている。一方、特開平3−287249号公報に提案されているものでは、複数の輝尽性蛍光体ディテクタを、互いに部分的に重なり合うように配列し係止している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
以上の特開平11−244269号公報記載の手法では、画像生成時に、金属等の形状校正用の格子を被写体と同時に写し込む必要がある。この場合に、形状校正用の格子がカセッテホルダーと分離している場合には、位置合わせなどのために、撮影操作が煩雑になる問題がある。また、形状校正用の格子がカセッテホルダーに付属している場合には、カセッテホルダーの重量が大きくなり、取り扱いが不便になる問題を有している。さらに、形状校正用の格子が被写体に重なって写りこむ場合には、被写体内に情報の欠損部分が存在し、骨の計測などの診断に悪影響を与える可能性がある。
【0008】
また、特開平3−287249号公報記載の手法では、部分放射線画像を結合することにより被写体全体を表現する画像結合手段に関しては述べられていない。したがって、骨の計測などの診断に供するための具体的な方法が不明確であって、実用的な撮影を行うことが困難な問題がある。
【0009】
本発明は以上のような課題に鑑みてなされたものであって、複数の輝尽性蛍光体ディテクタ(輝尽性蛍光体プレート等)を利用してディジタル長尺撮影を行い、部分放射線画像を結合して欠損部分を生じることなく被写体全体を幾何学的に正確に把握することが可能な放射線画像処理方法および放射線画像処理装置を実現することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
すなわち、前記した課題を解決する本発明は、以下の通りである。
(1)請求項1記載の発明は、複数のディテクタにより得られる、共通の被写体部分が投影された重複領域を有する複数の部分放射線画像、および該複数の部分放射線画像の各々に対応する画像属性情報を入力し、各々の部分放射線画像に対して前記重複領域の少なくとも一部に対応する注目領域を設定し、前記注目領域内の画像信号値を解析することにより前記複数の部分放射線画像の結合条件を決定し、前記結合条件に基づいて前記複数の部分放射線画像を結合することにより、被写体全体を表現する結合放射線画像を生成し、前記部分放射線画像の画像属性情報に基づいて、前記結合放射線画像に対応する画像属性情報を発生し、前記結合放射線画像およびそれに対応する前記画像属性情報を出力する、ことを特徴とする放射線画像処理方法である。
【0011】
この発明では、複数の部分放射線画像に適した結合条件を決定し、結合放射線画像を得るようにしているため、形状校正用の格子などは不要になり、欠損部分のない結合放射線画像を容易に得ることができる。また、部分放射線画像の画像属性情報に応じて結合放射線画像の画像属性情報を得ることも可能になり、結合放射線画像の画像出力や画像保管に関わる利便性が向上する。
【0012】
(2)請求項2記載の発明は、複数のディテクタにより得られる、共通の被写体部分が投影された重複領域を有する複数の部分放射線画像、および該複数の部分放射線画像の各々に対応する画像属性情報を入力する画像情報入力手段と、各々の部分放射線画像に対して前記重複領域の少なくとも一部に対応する注目領域を設定する注目領域設定手段と、前記注目領域内の画像信号値を解析することにより前記複数の部分放射線画像の結合条件を決定する結合条件決定手段と、前記結合条件に基づいて前記複数の部分放射線画像を結合することにより、被写体全体を表現する結合放射線画像を生成する画像結合手段と、前記部分放射線画像の画像属性情報に基づいて、前記結合放射線画像に対応する画像属性情報を発生する画像属性情報発生手段と、前記結合放射線画像およびそれに対応する前記画像属性情報を出力する画像情報出力手段と、を有することを特徴とする放射線画像処理装置である。
【0013】
この発明では、複数の部分放射線画像に適した結合条件を決定し、結合放射線画像を得るようにしているため、形状校正用の格子などは不要になり、欠損部分のない結合放射線画像を容易に得ることができる。また、部分放射線画像の画像属性情報に応じて結合放射線画像の画像属性情報を得ることも可能になり、結合放射線画像の画像出力や画像保管に関わる利便性が向上する。
【0014】
(3)請求項3記載の発明は、前記注目領域設定手段は、前記複数の部分放射線画像の画像信号値を解析することにより前記重複領域を認識し、前記重複領域内で相対的に信号分布の大きい領域を前記注目領域として選択する、ことを特徴とする請求項2記載の放射線画像処理装置である。
【0015】
この発明では、複数の部分放射線画像の画像信号値を解析することにより重複領域を認識し、重複領域内で相対的に信号分布の大きい領域を注目領域として選択するようにしているため、複数の部分放射線画像の結合条件の決定が高速かつ高精度に行えるようになる。
【0016】
(4)請求項4記載の発明は、前記注目領域設定手段は、前記複数の部分放射線画像の画像信号値を解析することにより前記重複領域を認識し、前記重複領域内で放射線照射部分に含まれる領域を前記注目領域として選択する、ことを特徴とする請求項2記載の放射線画像処理装置である。
【0017】
この発明では、複数の部分放射線画像の画像信号値を解析することにより重複領域を認識し、重複領域内で放射線照射部分に含まれる領域を前記注目領域として選択するようにしているため、複数の部分放射線画像の結合条件の決定が高速かつ高精度に行えるようになる。
【0018】
(5)請求項5記載の発明は、前記注目領域設定手段は、前記複数の部分放射線画像の画像信号値を解析することにより前記重複領域を認識し、前記重複領域内で被写体部分に含まれる領域を前記注目領域として選択することを特徴とする請求項2記載の放射線画像処理装置である。
【0019】
この発明では、複数の部分放射線画像の画像信号値を解析することにより重複領域を認識し、重複領域内で被写体部分に含まれる領域を注目領域として選択するようにしているため、複数の部分放射線画像の結合条件の決定が高速かつ高精度に行えるようになる。
【0020】
(6)請求項6記載の発明は、前記結合条件決定手段は、ある部分放射線画像と他の部分放射線画像との間で、前記注目領域の類似度を最大にする結合条件を決定する、ことを特徴とする請求項2乃至請求項5のいずれかに記載の放射線画像処理装置である。
【0021】
この発明では、ある部分放射線画像と他の部分放射線画像との間で、注目領域の類似度を最大にする結合条件を決定するようにしているため、複数の部分放射線画像の結合条件の決定が高速かつ高精度に行えるようになる。
【0022】
(7)請求項7記載の発明は、前記画像結合手段は、前記結合放射線画像の生成に伴う不要画像部分の削除、画像情報を有しない画像部分に対する所定画像信号値の付与、および画像結合部付近の画像信号値補正の機能を有することを特徴とする請求項2乃至請求項6のいずれかに記載の放射線画像処理装置である。
【0023】
この発明では、結合放射線画像の生成に伴う不要画像部分の削除、画像情報を有しない画像部分に対する所定画像信号値の付与、および画像結合部付近の画像信号値補正の機能を有するため、複数の部分放射線画像の向きや位置が微妙に異なっていたとしても所望の形状および自然な階調の結合放射線画像を生成することができる。
【0024】
(8)請求項8記載の発明は、前記画像結合手段により生成された結合放射線画像を階調処理または周波数処理するための画像処理条件を決定する画像処理条件決定手段を有し、前記画像情報出力手段は、前記結合放射線画像と共に前記画像処理条件を出力することを特徴とする請求項2乃至請求項7のいずれかに記載の放射線画像処理装置である。
【0025】
この発明では、結合放射線画像を階調処理または周波数処理するための画像処理条件を決定し、結合放射線画像と共に画像処理条件を出力するようにしているため、結合放射線画像にどのような画像処理がなされたかが明確になる。
【0026】
(9)請求項9記載の発明は、前記画像結合手段により生成された結合放射線画像を階調処理または周波数処理するための画像処理条件を決定する画像処理条件決定手段と、前記画像処理条件に基づいて前記結合放射線画像を階調処理または周波数処理する画像処理手段と、を有し、前記画像情報出力手段は、前記画像処理を施された結合放射線画像を出力する、ことを特徴とする請求項2乃至請求項7のいずれかに記載の放射線画像処理装置である。
【0027】
この発明では、結合放射線画像を階調処理または周波数処理するための画像処理条件を決定し、この画像処理条件に基づいて結合放射線画像を階調処理または周波数処理して出力するようにしているため、被写体全体が診断に適した見やすい階調および周波数特性で表現された結合放射線画像を出力することができる。
【0028】
(10)請求項10記載の発明は、前記結合条件決定手段により決定された結合条件を表示する結合条件表示手段と、前記結合条件を修正する修正情報を入力するための修正情報入力手段と、前記修正情報に基づいて前記結合条件を修正する結合条件修正手段と、を有し、前記画像結合手段は、前記結合条件修正手段により修正された結合条件に基づいて前記複数の部分放射線画像を再結合する、ことを特徴とする、請求項2乃至請求項9のいずれかに記載の放射線画像処理装置である。
【0029】
この発明では、決定された結合条件を表示し、結合条件を修正する修正情報の入力を受付け、修正情報に基づいて前記結合条件を修正し、修正された結合条件に基づいて複数の部分放射線画像を再結合するようにしているため、常にユーザの要求に応じた結合放射線画像を得ることが可能になる。
【0030】
(11)請求項11記載の発明は、前記画像結合手段により生成された結合放射線画像を表示する画像表示手段と、前記結合条件決定手段により決定された結合条件を修正する修正情報を入力するための修正情報入力手段と、前記修正情報に基づいて前記結合条件を修正する結合条件修正手段を有し、前記画像結合手段は、前記結合条件修正手段により修正された結合条件に基づいて前記複数の部分放射線画像を再結合する、ことを特徴とする請求項2乃至請求項9のいずれかに記載の放射線画像処理装置である。
【0031】
この発明では、生成された結合放射線画像を表示し、結合条件を修正する修正情報の入力を受付け、修正情報に基づいて前記結合条件を修正し、修正された結合条件に基づいて複数の部分放射線画像を再結合するようにしているため、常にユーザの要求に応じた結合放射線画像を得ることが可能になる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態例を詳細に説明する。
以下、放射線画像処理装置の構成を、図1を用いて大まかなブロックに従って説明する。なお、本実施の形態例の放射線画像処理装置の各手段は、ハードウェアやファームウェア、またはソフトウェアで構成することが可能である。このため、各手段の処理手順に沿った機能ブロック図を示す。
【0033】
[A]画像情報入力:
図1に示すように、画像情報入力手段10に、照射された放射線量の対数に比例した信号値を有する部分放射線画像についての放射線画像情報と、この放射線画像情報に対応した画像属性情報とが入力される。
【0034】
このため、画像情報入力手段10は、部分放射線画像が入力される輝尽性蛍光体を用いたディジタル画像入力システムあるいはレーザーディジタイザ、および、画像属性情報が入力される情報入力装置とで構成される。
【0035】
この実施の形態例では、長尺フィルムを用いずに、複数の輝尽性蛍光体ディテクタ(輝尽性蛍光体プレート等)を利用してディジタル長尺撮影によって得た部分放射線画像が入力されることを特徴としている。すなわち、部分放射線画像を取得する方式として、輝尽性蛍光体プレートを用いたシステムを用いることができる。また、スクリーン/フィルム系により撮影した部分放射線写真をレーザーディジタイザを用いてディジタル化するシステムであってもよい。
【0036】
また、撮影方法としては、図2および図3に示すように、長尺カセッテ200の内部で複数の輝尽性蛍光体プレート201〜203を部分的に重ね合わせるようにして、ディジタル長尺撮影を実行することが好ましい。
【0037】
この図2に代わる方法として、輝尽性蛍光体プレートの格納されたカセッテ同士を部分的に重ね合わせる方法と、スクリーン/フィルムの格納されたカセッテ同士を部分的に重ね合わせる方法とが考えられる。
【0038】
この実施の形態例における部分放射線画像の画像属性情報としては、
・患者に関する情報:患者氏名、患者ID、年令、性別、など、
・撮影に関する情報:検査日、検査ID、検査種類、撮影日時、撮影部位、撮影条件、など、
・画像データに関する情報:画素数、サンプリングピッチ、ビット数、など、
・長尺撮影により得られた部分放射線画像の場合、長尺撮影であるという情報や、例えば長尺撮影3枚組の1枚目であるという情報など、
が画像属性情報に該当する。
【0039】
[B]注目領域設定:
注目領域設定手段20では、画像情報入力手段10より送信されてきた部分放射線画像を解析する。
【0040】
なお、図示していないが、処理に必要な時間を短縮するため、縮小画像生成手段により、元の部分放射線画像からサンプリングをして画素数を縮小させた間引き放射線画像を作成し、注目領域設定を行ってもよい。
【0041】
(B−1)注目領域の設定:
▲1▼重複領域の認識:
2枚の部分放射線画像のうち1枚の重複領域は、輝尽性蛍光体プレートまたはカセッテの重なりの前後により、画像信号値が相対的に低くなる。この様子を図4に示す。ここでは、図4(b)の画像#2が被写体の手前側で、図4(a)の画像#1と図4(c)の画像#3が被写体の奥側に位置している。
【0042】
このような場合、画像信号値のプロファイルを計算することにより(図5(a)→図5(b))、画像辺縁付近で信号値の低い領域を注目領域設定手段20により認識する。
【0043】
この場合、カラム方向のプロファイル信号に基づき、プロファイル値が画像辺縁付近で所定のしきい値より小さくなるラインを検出し、重複領域端とみなすことができる。また、カラム方向のプロファイル信号の微分値に基づき、プロファイル値が画像辺縁付近で画像端に向かって急激に小さくなるラインを検出し、重複領域端とみなすこともできる。さらに、複数のプロファイル信号に対して重複領域端のラインを検出し、その結果を総合して重複領域を定めることも可能である(図6参照)。
【0044】
また、画像を複数の境界ラインによって複数の帯状領域に分割し、各帯状領域内の画像信号値を相互に比較することにより、画像辺縁付近で信号値の低い領域を認識することが可能である。この場合、領域内の信号値が相対的に小さく、かつ分散値が相対的に小さくない帯状領域を選ぶようにする。
【0045】
これは、認識の対象である重複領域を、照射野絞りの外側の放射線の照射されていない領域と区別するためである。照射野絞りの外側は、被写体が投影されていないため、信号値が相対的に低くなっており、かつ、分散値も小さい状態になっている。
【0046】
▲2▼注目領域の決定:
重複領域内に複数の候補領域を設定し(図7参照)、候補領域の中から、相対的に信号分布の大きい領域を注目領域として選択する。
【0047】
この図7において、放射線照射野エッジ、皮膚線、または骨のエッジを含む候補領域▲1▼,▲2▼,▲4▼,▲5▼,▲7▼は相対的に信号分布が大きくなる。そこで、候補領域▲1▼,▲2▼,▲4▼,▲5▼,▲7▼の中から最も信号分布の大きい1個または複数の領域を選択する。
【0048】
また、信号分布の指標として、最大信号値と最小信号値の差、分散値、標準偏差値、信号値のライン方向微分値の絶対値の総和、信号値のライン方向微分値の二乗値の総和を用いることも可能である。
【0049】
また、重複領域内で放射線照射部分または被写体部分に含まれる領域を前記注目領域として選択することが可能である。この場合、信号値は、直接放射線照射部分>被写体部分>放射線非照射部分、の順に大きくなっている。したがって、しきい値処理により画像信号値を二値化し、放射線照射部分または被写体部分に対応する領域を決定することが可能である。また、画像のヒストグラムに対して判別分析処理を施すことにより境界信号値を求め、放射線照射部分または被写体部分に対応する領域を決定することも可能である。
【0050】
また、直接放射線照射部分または被写体部分のエッジにおいては信号値が急激に変化する。この性質を利用し、画像信号値のプロファイル値またはプロファイル値の微分値に基づき、放射線照射部分または被写体部分の辺縁のエッジを決定することが可能である(図8(a)、(b)参照)。この場合、画像を複数の小領域に分割し、信号分布の比較的大きい小領域を選択し、選択された小領域を連結することにより、放射線照射部分または被写体部分の辺縁のエッジを決定することも可能である。なお、被写体部分に含まれる矩形領域を注目領域として選択した例を図8に示す。
【0051】
以上述べたように、重複領域内で信号分布の大きい部分、または、放射線照射部分あるいは被写体部分に含まれる領域を注目領域として選択することにより、重複領域全体を用いて結合条件を決定する手法に比べて、高速に処理を行うことができる。また、結合位置の目安となる情報を多く含む画像部分を注目領域として選択しているので、形状校正用の格子などが写し込まれていない場合でも、結合条件の決定を高精度に行うことができる。
【0052】
その他の例として、予め定められた固定領域を注目領域として選択することが可能である。この場合、画像生成時に固定位置に写し込まれた識別マークを有する場合には、前記識別マークを含む固定領域を選択することができる。
【0053】
[C]結合条件の決定:
(C−1)結合条件:
部分放射線画像を結合して被写体全体を正確に表現する結合放射線画像を作成するには、部分放射線画像を平行移動、回転、または拡大縮小してから他の部分画像と結合する必要がある。撮影時のディテクタ端(輝尽性蛍光体プレート端)の角度が、相対的に異なる場合、回転が必要となる。また、撮影時の被写体−ディテクタ間距離が部分放射線画像の間で相対的に異なる場合、拡大縮小が必要となる。
【0054】
そこで、結合条件決定手段30が結合条件の決定を行う。結合条件として、例えば図9(a)の2枚の部分放射線画像の結合位置を代表する各2点 A1, B1, A2, B2 の座標値を結合条件として決定することにより、図9(b)に示すように平行移動、回転、および拡大縮小の量が定まる。
【0055】
なお、部分放射線画像の平行移動、回転、および拡大縮小の量そのものを結合条件としてもよい。また、撮影時の被写体−ディテクタ間距離の差異がその絶対値に比較して非常に小さい場合には、拡大率の差は無視できる程度とみなして、拡大縮小処理を省略してもよい。また、撮影時のディテクタ端の角度の差異が非常に小さい場合には、回転処理を省略してもよい。
【0056】
また、この図9の場合には、部分放射線画像#1を回転処理するような例を示しているが、いずれの側の部分放射線画像を回転,移動,拡大縮小するようにしてもよい。
【0057】
(C−2)テンプレートマッチング処理:
2枚の部分放射線画像の結合条件を決定するための手法として、「コンピュータ画像処理入門」(田村秀行監修、株式会社星雲社1985年発行)に記述されている「テンプレートマッチング処理」を用いることができる。
【0058】
ここで、結合しようとする2枚の部分放射線画像のうちの一方の画像に設定した注目領域をテンプレートとする。他方の画像にテンプレートより大きい注目領域を設定し、参照領域とする。テンプレートを参照領域内で平行移動、回転、または拡大縮小させながら、テンプレートとそれに重なり合う参照領域内の部分領域との類似度が最大になるような平行移動、回転、または拡大縮小条件を求める。
【0059】
なお、以上の類似度を評価する手段としては、公知のSSDA法や相互相関法を用いることができる。その場合、重複領域における信号値低下の影響を受けにくいように、各領域内の平均値および標準偏差値を用いて規格化した類似度を使用することが好ましい。この場合、特に、以下の式で表される規格化相互相関値Cを用いて、Cが最大値をとる場合を類似度最大とみなすことが好ましい。テンプレートA中の全画素J個中j番目の画素の画素値を A(j), それに対応する参照領域内の部分領域B中の全画素J個中j番目の画素の画素値を B(j) と表した場合に、Cは次式で定義される。
【0060】
【数1】
【0061】
また、類似度として、フーリエ変換の位相項の相関値(Medical Imaging Technology, Vol.7, pp175-176, 1989)を使用してもよい。また、1画像内に注目領域を複数設定し、複数組のテンプレートマッチング処理を行うことにより、それらの結果を総合して平行移動、回転、および拡大縮小の量を決定してもよい
(C−3)結合条件表示・修正:
なお、結合条件決定手段30により決定された結合条件を表示する結合条件表示手段40と、結合条件をオペレータが修正して修正情報を入力するための修正情報入力手段50とを設け、結合条件修正手段60が修正情報に基づいて結合条件を修正することも望ましい。この場合、結合条件として、座標位置や連結線の様子を表示し、修正を受け付けるようにする。
【0062】
すなわち、前記のような結合条件表示手段40と修正情報入力手段50とを組み合わせることにより、インタラクティブに画像結合条件を修正することが可能である。具体的には、CRTモニタや液晶モニタなどの表示手段と、タッチスクリーンやトラックパッド、マウスなどのポインティングデバイスを用いた修正情報入力手段を設ける。
【0063】
[D]画像結合
以上のようにして決定された結合条件に基づき、複数の部分放射線画像を結合する処理を画像結合手段70が実行する。なお、結合条件の修正があった場合には、画像結合手段70は、結合条件修正手段60により修正された結合条件に基づいて複数の部分放射線画像を結合して、結合放射線画像を生成する。
【0064】
画像結合手段70での画像結合としては、画像の形状を矩形にすることによって画像データの取り扱いを容易にするために、図10において、不要画像部分P1, P2, P3を削除し、画像情報を有しない画像部分Q1, Q2, Q3に所定画像信号値(例えば画素値0)を付与する。
【0065】
また、図11(a)に示すように画像の読取領域がディテクタ面積よりも小さい場合(余白を有している場合)、図11(b)のようにディテクタ202の端と画像#2の読取領域端との間に、画像信号値が相対的に低い部分が生じる。このような場合、周囲の画像部分の画像信号値を用いて、この周囲より低い部分の画像信号値を推定して補正する(図12(a)→図12(b))。
【0066】
なお、画像結合手段70により生成された結合放射線画像を表示する画像表示手段80を設け、結合条件決定手段30により決定された結合条件について、修正情報入力手段50からの修正情報に基づいて結合条件修正手段60にて結合条件を修正し、修正された結合条件に基づいて画像結合手段70で部分放射線画像を再結合するようにしてもよい。
【0067】
すなわち、前記のような画像表示手段80と修正情報入力手段50とを組み合わせることにより、操作者が結合放射線画像あるいは結合する座標を観察しながらインタラクティブに画像結合条件を修正することが可能である。具体的には、CRTモニタや液晶モニタなどの画像表示手段と、タッチスクリーンやトラックパッド、マウスなどのポインティングデバイスを用いた修正情報入力手段を有し、最終的な結合条件を操作者が修正すると、修正された画像処理条件に基づく結合放射線画像を画像表示手段にそのつど表示する。
【0068】
[E]結合画像の画像処理:
ここで、結合放射線画像について、画像処理手段110において階調処理または周波数処理する際の画像処理条件を画像処理条件決定手段90が決定する。なお、周波数処理には、周波数強調処理およびダイナミックレンジ圧縮処理を含むものとする。
【0069】
階調処理においては、画像データの解析結果に基づいて、原画像データ(入力)と階調処理画像データ(出力)との対応を示す階調変換曲線を決定し、この階調変換曲線を用いて階調処理を行う。階調変換曲線の作成手法としては、たとえば、画像データのヒストグラム解析に基づき、特開昭55−116340号公報、特開平2−272529号公報、特開昭63−31641号公報、特開昭63−262141号公報に示される手法を用いてもよい。さらに、特開平3−218578号公報に示されるように、被写体の所望の部分に対応する画像領域を設定し、領域内の画像データに基づいて決定する手法を用いても良い。階調変換曲線の形状としては、たとえば、特公昭63−20535号公報に示されるものが用いられる。階調変換曲線は、画像毎にその都度作成してもよいが、特開昭59−83149号公報に示されるように、あらかじめ作成された数種の基準曲線の中から選択した基準曲線を変形することにより所望の階調変換曲線を得るものとしてもよい。
【0070】
ここで図13に階調変換曲線の一例を示す。ここで、S1,S2は結合放射線画像の解析結果に基づいて求められた基準信号値であり、S1およびS2がそれぞれ所望の出力濃度(輝度)に対応する出力信号値S1′およびS2′に変換されるよう階調変換曲線を定めている。
【0071】
階調処理に先だって、放射線の照射野領域を検出する照射野認識処理を行うと、認識された照射野領域内の画像データを用いて種々の画像処理条件を設定することにより、診断に必要とされる画像部分の画像処理を適正に行うことができるので好ましい。この照射野認識処理の方法としては、たとえば、特開昭63−259538号公報、特開平5−7579号公報、特開平7−181609号公報に示される手段を用いることができる。
【0072】
ここで、周波数強調処理およびダイナミックレンジ圧縮処理について、具体的に説明する。
周波数強調処理では、例えば、以下の式に示す非鮮鋭マスク処理によって鮮鋭度を制御するために、関数Fが特公昭62−62373号公報や特公昭62−62376号公報号で示される方法によって定められる。
【0073】
Sout=Sorg+F(Sorg−Sus)
なお、Soutは処理後の画像データ、Sorgは周波数強調処理前の画像データ、Susは周波数強調処理前の画像データを平均化処理等によって求められた非鮮鋭データである。
【0074】
この周波数強調処理では、例えばF(Sorg−Sus)がβ×(Sorg−Sus)とされて、β(強調係数)が、図14に示すように基準値S1〜S2間でほぼ線形に変化される。また図15の実線で示すように、低濃度を強調する場合には基準値S1〜値「A」までのβが最大とされて、値「B」〜基準値S2まで最小とされる。また値「A」〜値「B」までは、βがほぼ線形に変化される。高濃度を強調する場合には破線で示すように、基準値S1〜値「A」までのβが最小とされて、値「B」〜基準値S2まで最大とされる。また値「A」〜値「B」までは、βがほぼ線形に変化される。なお、図示せずも中濃度を強調する場合には値「A」〜値「B」のβが最大とされる。このように周波数強調処理では、関数Fによって任意の濃度部分の鮮鋭度を制御することができる。
【0075】
ここで、基準値S1、S2および値A,Bは、一般的には結合放射線画像の信号分布の解析結果に基づいて求められる。また、周波数強調処理の方法は、上記非鮮鋭マスク処理に限られるものではなく、特開平9−46645号公報で示される多重解像度法などの手法を用いてもよい。
【0076】
ダイナミックレンジ圧縮処理では、以下の式に示す圧縮処理によって見やすい濃度範囲に収める制御を行うため、関数Gが特許公報266318号公報で示される方法によって定められる。
【0077】
Stb=Sorg+G(Sus)
なお、Stbは処理後の画像データ、Sorgはダイナミックレンジ圧縮処理前の画像データ、Susはダイナミックレンジ圧縮処理前の画像データを平均化処理等によって求められた非鮮鋭データである。
【0078】
ここで、G(Sus)が図16に示すように、非鮮鋭データSusがレベル「La」よりも小さくなるとG(Sus)が増加するような特性を有する場合には、低濃度領域の濃度が高いものとされて、図16(A)に示す画像データSorgは図16(C)に示すように低濃度側のダイナミックレンジが圧縮された画像データStbとされる。また、G(Sus)が図16(D)に示すように、非鮮鋭データSusがレベル「Lb」よりも小さくなるとG(Sus)が減少するような特性を有する場合には、高濃度領域の濃度が低いものとされて、図16(B)に示す画像データSorgは図16(E)に示すように高濃度側のダイナミックレンジが圧縮される。ここで、レベル「La」,「Lb」は、結合放射線画像の信号分布の解析結果に基づいて求められる。
【0079】
なお、以上の処理で、予め与えられるパラメータは、撮影部位・指定体位・撮影条件・撮影方法等の撮影情報に基づいて決定される構成としてもよい。また、これらの情報が画像情報入力手段10において部分放射線画像に付帯する画像属性情報として入力されている場合には、この部分放射線画像の中から選んだ一画像の画像属性情報を利用することができる。
【0080】
以上では、結合放射線画像の画像データの解析結果に基づいて、結合放射線画像の画像処理条件を決定する手法を示したが、部分放射線画像用の画像処理条件として予め決定された条件を結合放射線画像用の条件として継承する構成としてもよい。この場合は、部分放射線画像に付帯する画像属性情報から各々の部分放射線画像用の画像処理条件を読み出し、そのうちの一つの画像処理条件を、結合放射線画像の画像処理条件として使用する。上記のように結合放射線画像を階調処理または周波数処理するための画像処理条件を決定することにより、被写体全体を診断に適した見やすい表現で描出することが可能になる。また、放射線画像の各々を画像処理してから結合する場合とは異なり、結合放射線画像全体に一つの画像処理条件を適用するので、結合位置における濃度または輝度の段差や周波数特性の不連続性が発生することがなく、滑らかな結合部分を得ることができる。
【0081】
[F]結合放射線画像の画像属性情報の生成:
この実施の形態例では、複数の部分放射線画像を結合して結合放射線画像を生成しているので、この結合放射線画像に応じた画像属性情報を画像属性情報発生手段100が部分放射線画像の画像属性情報に基づいて生成する。
【0082】
ここで、結合放射線画像の画像属性情報としては、
▲1▼患者に関する情報:患者氏名、患者ID、年令、性別、など、
▲2▼撮影に関する情報:検査日、検査ID、検査種類、撮影日時、撮影部位、撮影条件、など、
▲3▼画像データに関する情報:画素数、サンプリングピッチ、ビット数、など、▲4▼画像処理に関する情報:結合条件、階調処理条件、周波数処理条件、など、▲5▼長尺撮影により得られた結合放射線画像であるという情報や、結合に用いられた部分放射線画像の枚数、結合に用いられた部分放射線画像を特定するための情報など、
である。
【0083】
ここで、▲1▼と▲2▼に関しては、入力された部分放射線画像の画像属性情報から継承する。▲3▼に関して、画素数は、結合条件に基づいて結合放射線画像の画素数を計算し、計算結果を書き込む。また、サンプリングピッチ、ビット数は、入力された部分放射線画像の画像属性情報から継承する。▲4▼と▲5▼に関しては、本実施の形態例の各処理の過程のデータを用いる。
【0084】
[G]結合放射線画像と画像属性情報の出力:
画像情報出力手段120が、部分放射線画像の結合によって生成された結合放射線画像と、当該結合放射線画像に対応するように生成された画像属性情報とをあわせて外部の機器などに対して出力する。出力先としては、レーザフィルムプリンタなどのハードコピー装置や、画像読影装置、画像ファイリング装置などを用いることができる。
【0085】
また、結合放射線画像を階調処理または周波数処理するための画像処理条件を画像処理条件決定手段90が決定した後、画像情報出力手段120は、結合放射線画像や画像属性情報と共に画像処理条件を出力する。
【0086】
[H]その他の実施の形態例:
以上の説明における部分放射線画像と画像属性情報の入力、結合放射線画像と画像属性情報と画像処理条件の出力については、各種入出力機器との間で直接入出力を行ってもよいし、ネットワーク上の機器との間でデータの授受を行うようにしてもよい。
【0087】
【発明の効果】
以上、詳細に説明してきたように、本発明によれば、以下のような効果が得られる。
【0088】
(1)請求項1記載の発明では、複数の部分放射線画像に適した結合条件を決定し、結合放射線画像を得るようにしているため、形状校正用の格子などは不要になり、欠損部分のない結合放射線画像を容易に得ることができる。また、部分放射線画像の画像属性情報に応じて結合放射線画像の画像属性情報を得ることも可能になり、結合放射線画像の画像出力や画像保管に関わる利便性が向上する。
【0089】
(2)請求項2記載の発明では、複数の部分放射線画像に適した結合条件を決定し、結合放射線画像を得るようにしているため、形状校正用の格子などは不要になり、欠損部分のない結合放射線画像を容易に得ることができる。また、部分放射線画像の画像属性情報に応じて結合放射線画像の画像属性情報を得ることも可能になり、結合放射線画像の画像出力や画像保管に関わる利便性が向上する。
【0090】
(3)請求項3記載の発明では、複数の部分放射線画像の画像信号値を解析することにより重複領域を認識し、重複領域内で相対的に信号分布の大きい領域を注目領域として選択するようにしているため、複数の部分放射線画像の結合条件の決定が高速かつ高精度に行えるようになる。
【0091】
(4)請求項4記載の発明では、複数の部分放射線画像の画像信号値を解析することにより重複領域を認識し、重複領域内で放射線照射部分に含まれる領域を前記注目領域として選択するようにしているため、複数の部分放射線画像の結合条件の決定が高速かつ高精度に行えるようになる。
【0092】
(5)請求項5記載の発明では、複数の部分放射線画像の画像信号値を解析することにより重複領域を認識し、重複領域内で被写体部分に含まれる領域を注目領域として選択するようにしているため、複数の部分放射線画像の結合条件の決定が高速かつ高精度に行えるようになる。
【0093】
(6)請求項6記載の発明では、ある部分放射線画像と他の部分放射線画像との間で、注目領域の類似度を最大にする結合条件を決定するようにしているため、複数の部分放射線画像の結合条件の決定が高速かつ高精度に行えるようになる。
【0094】
(7)請求項7記載の発明では、結合放射線画像の生成に伴う不要画像部分の削除、画像情報を有しない画像部分に対する所定画像信号値の付与、および画像結合部付近の画像信号値補正の機能を有するため、複数の部分放射線画像の向きや位置が微妙に異なっていたとしても所望の形状および自然な階調の結合放射線画像を生成することができる。
【0095】
(8)請求項8記載の発明では、結合放射線画像を階調処理または周波数処理するための画像処理条件を決定し、結合放射線画像と共に画像処理条件を出力するようにしているため、結合放射線画像にどのような画像処理がなされたかが明確になる。
【0096】
(9)請求項9記載の発明では、結合放射線画像を階調処理または周波数処理するための画像処理条件を決定し、この画像処理条件に基づいて結合放射線画像を階調処理または周波数処理して出力するようにしているため、被写体全体が診断に適した見やすい階調および周波数特性で表現された結合放射線画像を出力することができる。
【0097】
(10)請求項10記載の発明では、決定された結合条件を表示し、結合条件を修正する修正情報の入力を受付け、修正情報に基づいて前記結合条件を修正し、修正された結合条件に基づいて複数の部分放射線画像を再結合するようにしているため、常にユーザの要求に応じた結合放射線画像を得ることが可能になる。
【0098】
(11)請求項11記載の発明では、生成された結合放射線画像を表示し、結合条件を修正する修正情報の入力を受付け、修正情報に基づいて前記結合条件を修正し、修正された結合条件に基づいて複数の部分放射線画像を再結合するようにしているため、常にユーザの要求に応じた結合放射線画像を得ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態例の放射線画像処理装置の構成を示す機能ブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態例で用いる複数の部分放射線画像を得る様子を模式的に示す説明図である。
【図3】本発明の実施の形態例で用いる複数の部分放射線画像を得る様子を模式的に示す説明図である。
【図4】本発明の実施の形態例で用いる複数の部分放射線画像の重なりの様子を模式的に示す説明図である。
【図5】本発明の実施の形態例における重複領域の認識の様子を示す説明図である。
【図6】本発明の実施の形態例における重複領域の認識の様子を示す説明図である。
【図7】本発明の実施の形態例における注目領域の決定の様子を示す説明図である。
【図8】本発明の実施の形態例における注目領域の決定の様子を示す説明図である。
【図9】本発明の実施の形態例における結合放射線画像の生成の様子を示す説明図である。
【図10】本発明の実施の形態例における結合放射線画像の生成の様子を示す説明図である。
【図11】本発明の実施の形態例における結合放射線画像の生成の様子を示す説明図である。
【図12】本発明の実施の形態例における結合放射線画像の生成の様子を示す説明図である。
【図13】本発明の実施の形態例における階調変換特性を示す説明図である。
【図14】本発明の実施の形態例における強調係数と画像データとを示す説明図である。
【図15】本発明の実施の形態例における周波数強調係数と画像データとを示す説明図である。
【図16】本発明の実施の形態例におけるダイナミックレンジ圧縮を示す説明図である。
【符号の説明】
10 画像情報入力手段
20 注目領域設定手段
30 結合条件決定出力
40 結合条件表示手段
50 修正情報入力手段
60 結合条件修正手段
70 画像結合手段
80 画像表示手段
90 画像処理条件決定手段
100 画像属性情報発生手段
110 画像処理手段
120 画像情報出力手段
Claims (11)
- 複数のディテクタにより得られる、共通の被写体部分が投影された重複領域を有する複数の部分放射線画像、および該複数の部分放射線画像の各々に対応する画像属性情報を入力し、
各々の部分放射線画像に対して前記重複領域の少なくとも一部に対応する注目領域を設定し、
前記注目領域内の画像信号値を解析することにより前記複数の部分放射線画像の結合条件を決定し、
前記結合条件に基づいて前記複数の部分放射線画像を結合することにより、被写体全体を表現する結合放射線画像を生成し、
前記部分放射線画像の画像属性情報に基づいて、前記結合放射線画像に対応する画像属性情報を発生し、
前記結合放射線画像およびそれに対応する前記画像属性情報を出力する、
ことを特徴とする放射線画像処理方法。 - 複数のディテクタにより得られる、共通の被写体部分が投影された重複領域を有する複数の部分放射線画像、および該複数の部分放射線画像の各々に対応する画像属性情報を入力する画像情報入力手段と、
各々の部分放射線画像に対して前記重複領域の少なくとも一部に対応する注目領域を設定する注目領域設定手段と、
前記注目領域内の画像信号値を解析することにより前記複数の部分放射線画像の結合条件を決定する結合条件決定手段と、
前記結合条件に基づいて前記複数の部分放射線画像を結合することにより、被写体全体を表現する結合放射線画像を生成する画像結合手段と、
前記部分放射線画像の画像属性情報に基づいて、前記結合放射線画像に対応する画像属性情報を発生する画像属性情報発生手段と、
前記結合放射線画像およびそれに対応する前記画像属性情報を出力する画像情報出力手段と、
を有することを特徴とする放射線画像処理装置。 - 前記注目領域設定手段は、
前記複数の部分放射線画像の画像信号値を解析することにより前記重複領域を認識し、前記重複領域内で相対的に信号分布の大きい領域を前記注目領域として選択する、
ことを特徴とする請求項2記載の放射線画像処理装置。 - 前記注目領域設定手段は、
前記複数の部分放射線画像の画像信号値を解析することにより前記重複領域を認識し、前記重複領域内で放射線照射部分に含まれる領域を前記注目領域として選択する、
ことを特徴とする請求項2記載の放射線画像処理装置。 - 前記注目領域設定手段は、
前記複数の部分放射線画像の画像信号値を解析することにより前記重複領域を認識し、前記重複領域内で被写体部分に含まれる領域を前記注目領域として選択する
ことを特徴とする請求項2記載の放射線画像処理装置。 - 前記結合条件決定手段は、
ある部分放射線画像と他の部分放射線画像との間で、前記注目領域の類似度を最大にする結合条件を決定する、
ことを特徴とする請求項2乃至請求項5のいずれかに記載の放射線画像処理装置。 - 前記画像結合手段は、
前記結合放射線画像の生成に伴う不要画像部分の削除、画像情報を有しない画像部分に対する所定画像信号値の付与、および画像結合部付近の画像信号値補正の機能を有する、
ことを特徴とする請求項2乃至請求項6のいずれかに記載の放射線画像処理装置。 - 前記画像結合手段により生成された結合放射線画像を階調処理または周波数処理するための画像処理条件を決定する画像処理条件決定手段を有し、
前記画像情報出力手段は、前記結合放射線画像と共に前記画像処理条件を出力する
ことを特徴とする請求項2乃至請求項7のいずれかに記載の放射線画像処理装置。 - 前記画像結合手段により生成された結合放射線画像を階調処理または周波数処理するための画像処理条件を決定する画像処理条件決定手段と、
前記画像処理条件に基づいて前記結合放射線画像を階調処理または周波数処理する画像処理手段と、を有し、
前記画像情報出力手段は、前記画像処理を施された結合放射線画像を出力する、
ことを特徴とする請求項2乃至請求項7のいずれかに記載の放射線画像処理装置。 - 前記結合条件決定手段により決定された結合条件を表示する結合条件表示手段と、
前記結合条件を修正する修正情報を入力するための修正情報入力手段と、
前記修正情報に基づいて前記結合条件を修正する結合条件修正手段と、を有し、
前記画像結合手段は、前記結合条件修正手段により修正された結合条件に基づいて前記複数の部分放射線画像を再結合する、
ことを特徴とする、
請求項2乃至請求項9のいずれかに記載の放射線画像処理装置。 - 前記画像結合手段により生成された結合放射線画像を表示する画像表示手段と、
前記結合条件決定手段により決定された結合条件を修正する修正情報を入力するための修正情報入力手段と、
前記修正情報に基づいて前記結合条件を修正する結合条件修正手段を有し、
前記画像結合手段は、前記結合条件修正手段により修正された結合条件に基づいて前記複数の部分放射線画像を再結合する、
ことを特徴とする請求項2乃至請求項9のいずれかに記載の放射線画像処理装置。
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