JPH06269444A - 放射線三次元画像の生成方法 - Google Patents
放射線三次元画像の生成方法Info
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- JPH06269444A JPH06269444A JP5065278A JP6527893A JPH06269444A JP H06269444 A JPH06269444 A JP H06269444A JP 5065278 A JP5065278 A JP 5065278A JP 6527893 A JP6527893 A JP 6527893A JP H06269444 A JPH06269444 A JP H06269444A
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- A61B6/42—Arrangements for detecting radiation specially adapted for radiation diagnosis
- A61B6/4208—Arrangements for detecting radiation specially adapted for radiation diagnosis characterised by using a particular type of detector
- A61B6/4216—Arrangements for detecting radiation specially adapted for radiation diagnosis characterised by using a particular type of detector using storage phosphor screens
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- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
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Abstract
(57)【要約】
【目的】本発明は、特に医療分野において、新たな放射
線三次元画像生成方法を提供すること、特に完全に一致
した三次元的位置の整合をとることのできる放射線三次
元画像生成方法を提供することを目的とする。 【構成】被写体に向けて互いに異なる複数の照射位置そ
れぞれから放射線を照射することにより、被写体を透過
した放射線が担持する被写体の二次元放射線画像を少な
くとも一枚得、この二次元放射線画像上を所定の副走査
方向に順次移動しながら副走査方向と交わる主走査方向
に繰り返し走査することにより二次元放射線画像上の各
点の画素値を表わす各二次元画素データを得、これらの
二次元画素データに基づいて被写体内部の三次元的な各
点に対応する各画素値を表わす三次元画素データを求め
る。
線三次元画像生成方法を提供すること、特に完全に一致
した三次元的位置の整合をとることのできる放射線三次
元画像生成方法を提供することを目的とする。 【構成】被写体に向けて互いに異なる複数の照射位置そ
れぞれから放射線を照射することにより、被写体を透過
した放射線が担持する被写体の二次元放射線画像を少な
くとも一枚得、この二次元放射線画像上を所定の副走査
方向に順次移動しながら副走査方向と交わる主走査方向
に繰り返し走査することにより二次元放射線画像上の各
点の画素値を表わす各二次元画素データを得、これらの
二次元画素データに基づいて被写体内部の三次元的な各
点に対応する各画素値を表わす三次元画素データを求め
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被写体の三次元的な各
点の各画素値を表わす三次元画素データを求める放射線
三次元画像の生成方法に関し、特に医療用放射線三次元
画像、典型的には放射線胸部三次元画像の生成方法に関
する。
点の各画素値を表わす三次元画素データを求める放射線
三次元画像の生成方法に関し、特に医療用放射線三次元
画像、典型的には放射線胸部三次元画像の生成方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、X線画像等の放射線画像が病
気診断用等に多用されている。例えばX線画像を例にと
ると、被写体を透過したX線を蛍光体層(蛍光スクリー
ン)に照射し、これによりX線を可視光に変換し、この
可視光を銀塩フィルムに照射して潜像を形成し、これを
現像することによりX線画像を得、このようにして得ら
れたX線画像が病気診断等に用いられている(以下、
「S/F法」と呼ぶ)。このようにして得られたX線フ
ィルムは枚数が増えてくると保管のために広いスペース
が必要となり、また、同一被写体(例えば患者)の病気
等の時間変化を観察する場合比較のためのX線フィルム
を取り出す手間が大変であるという問題がある。このた
め、近年では上記のように銀塩フィルム上に得られたX
線画像をいわゆるフィルムディジタイザにより光電的に
読み取って画像信号を得、この画像信号に画像処理を施
すことにより、鮮鋭度、ダイナミックレンジ、粒状性等
画質を定める種々の画像性能や病気診断のための診断性
能の改善が図られた後、高画質,高診断性能の再生画像
を得るシステムも用いられてきている。
気診断用等に多用されている。例えばX線画像を例にと
ると、被写体を透過したX線を蛍光体層(蛍光スクリー
ン)に照射し、これによりX線を可視光に変換し、この
可視光を銀塩フィルムに照射して潜像を形成し、これを
現像することによりX線画像を得、このようにして得ら
れたX線画像が病気診断等に用いられている(以下、
「S/F法」と呼ぶ)。このようにして得られたX線フ
ィルムは枚数が増えてくると保管のために広いスペース
が必要となり、また、同一被写体(例えば患者)の病気
等の時間変化を観察する場合比較のためのX線フィルム
を取り出す手間が大変であるという問題がある。このた
め、近年では上記のように銀塩フィルム上に得られたX
線画像をいわゆるフィルムディジタイザにより光電的に
読み取って画像信号を得、この画像信号に画像処理を施
すことにより、鮮鋭度、ダイナミックレンジ、粒状性等
画質を定める種々の画像性能や病気診断のための診断性
能の改善が図られた後、高画質,高診断性能の再生画像
を得るシステムも用いられてきている。
【0003】図1は、フィルムディジタイザの構成例を
示した図である。X線画像が記録され現像された後のX
線フィルムが、搬送経路1に沿って搬送ローラ2により
搬送される。このX線フィルムは、搬送されながらレー
ザ走査系3から射出されたレーザビーム7により図1の
紙面に垂直な方向に繰り返し走査され、これによりこの
X線フィルムが2次元的にラスター走査される。このレ
ーザビーム7はX線フィルムに記録されたX線画像の各
画素毎の濃度に応じた減衰を受けてこのX線フィルムを
透過し、受光素子アレイ5で受光され、これによりX線
画像を担持する画像信号が生成される。尚、X線画像が
印画紙に記録されている場合は、この印画紙を照射した
レーザビーム7の反射光が受光素子4で受光され画像信
号に変換される。
示した図である。X線画像が記録され現像された後のX
線フィルムが、搬送経路1に沿って搬送ローラ2により
搬送される。このX線フィルムは、搬送されながらレー
ザ走査系3から射出されたレーザビーム7により図1の
紙面に垂直な方向に繰り返し走査され、これによりこの
X線フィルムが2次元的にラスター走査される。このレ
ーザビーム7はX線フィルムに記録されたX線画像の各
画素毎の濃度に応じた減衰を受けてこのX線フィルムを
透過し、受光素子アレイ5で受光され、これによりX線
画像を担持する画像信号が生成される。尚、X線画像が
印画紙に記録されている場合は、この印画紙を照射した
レーザビーム7の反射光が受光素子4で受光され画像信
号に変換される。
【0004】一方、上記銀塩フィルムを用いるシステム
に代わり、蓄積性蛍光体(輝尽蛍光体)を用いるシステ
ムが利用され始めている。この輝尽蛍光体を用いるシス
テムとは、輝尽蛍光体をシート状もしくはパネル状に形
成した輝尽蛍光体パネル(シートを含む)に被写体を透
過したX線を照射して該輝尽蛍光体パネルにX線画像を
蓄積記録し、その後このX線画像を光電的に読み取って
画像信号を得、該画像信号に画像処理を施した後再生画
像を得るシステムであり、このシステムの基本的な方式
としては、米国特許公報第5,859,527号に記載
されている。ここで輝尽蛍光体とは、X線、α線、β
線、γ線等の放射線が照射されると、その放射線のエネ
ルギーの一部をしばらくの間あるいは長時間内部に蓄積
し、その間に赤外光、可視光、紫外光等の励起光が照射
されると蓄積されたエネルギーを輝尽発光光として放出
する蛍光体をいい、その蛍光体の種類によりエネルギー
を蓄積し易い放射線の種類、輝尽発光光を放出し易い励
起光の波長、放出される輝尽発光光の波長はそれぞれ異
なっている。
に代わり、蓄積性蛍光体(輝尽蛍光体)を用いるシステ
ムが利用され始めている。この輝尽蛍光体を用いるシス
テムとは、輝尽蛍光体をシート状もしくはパネル状に形
成した輝尽蛍光体パネル(シートを含む)に被写体を透
過したX線を照射して該輝尽蛍光体パネルにX線画像を
蓄積記録し、その後このX線画像を光電的に読み取って
画像信号を得、該画像信号に画像処理を施した後再生画
像を得るシステムであり、このシステムの基本的な方式
としては、米国特許公報第5,859,527号に記載
されている。ここで輝尽蛍光体とは、X線、α線、β
線、γ線等の放射線が照射されると、その放射線のエネ
ルギーの一部をしばらくの間あるいは長時間内部に蓄積
し、その間に赤外光、可視光、紫外光等の励起光が照射
されると蓄積されたエネルギーを輝尽発光光として放出
する蛍光体をいい、その蛍光体の種類によりエネルギー
を蓄積し易い放射線の種類、輝尽発光光を放出し易い励
起光の波長、放出される輝尽発光光の波長はそれぞれ異
なっている。
【0005】図2は、輝尽蛍光体パネルを用いたシステ
ムの一構成例を示した図である。この図2に示したシス
テムは、撮影機と読取機が別々に構成されている例であ
る。撮影機10では撮影台14の前に立った被写体12
にX線発生部11で発生されたX線13が照射され、こ
の被写体12を透過したX線13が撮影台14に備えら
れた輝尽蛍光体パネル15に照射され、これによりこの
輝尽蛍光体パネル15に被写体12のX線画像が蓄積記
録される。
ムの一構成例を示した図である。この図2に示したシス
テムは、撮影機と読取機が別々に構成されている例であ
る。撮影機10では撮影台14の前に立った被写体12
にX線発生部11で発生されたX線13が照射され、こ
の被写体12を透過したX線13が撮影台14に備えら
れた輝尽蛍光体パネル15に照射され、これによりこの
輝尽蛍光体パネル15に被写体12のX線画像が蓄積記
録される。
【0006】このようにして撮影が行われた後、撮影台
14から輝尽蛍光体パネル15が取り出され、読取機2
0のパネル挿入部21にセットされる。この場合、輝尽
蛍光体パネル15はマガジンあるいはカセッテ内に収納
されていてもよい。このパネル挿入部21にセットされ
た輝尽蛍光体パネル15は、マガジンあるいはカセッテ
に収納されていた場合はそのマガジンあるいはカセッテ
から取り出された後、搬送経路22に沿って搬送され、
読取部23においてこの輝尽蛍光体パネル15に蓄積記
録されたX線画像の読取りが行われ、画像信号が生成さ
れる。この読取部23の構成については後述する。この
読取部23で生成された画像信号は、信号伝達経路24
を経由して画像処理部25に入力され、この画像処理部
25において周波数強調処理等の適切な画像処理が施さ
れ、さらに信号伝達経路26を経由して画像表示部27
に入力され、例えばCRTディスプレイ画面上に被写体
12のX線画像が表示される。尚、画像を表示する画像
表示部27に代えて、もしくはこの画像表示部27とと
もに、図示しないレーザプリンタ等の画像記録装置を備
え、例えば銀塩フィルム上にX線画像を再生記録し、こ
れを現像処理してハードコピーとしてのX線画像を得る
ようにしてもよい。
14から輝尽蛍光体パネル15が取り出され、読取機2
0のパネル挿入部21にセットされる。この場合、輝尽
蛍光体パネル15はマガジンあるいはカセッテ内に収納
されていてもよい。このパネル挿入部21にセットされ
た輝尽蛍光体パネル15は、マガジンあるいはカセッテ
に収納されていた場合はそのマガジンあるいはカセッテ
から取り出された後、搬送経路22に沿って搬送され、
読取部23においてこの輝尽蛍光体パネル15に蓄積記
録されたX線画像の読取りが行われ、画像信号が生成さ
れる。この読取部23の構成については後述する。この
読取部23で生成された画像信号は、信号伝達経路24
を経由して画像処理部25に入力され、この画像処理部
25において周波数強調処理等の適切な画像処理が施さ
れ、さらに信号伝達経路26を経由して画像表示部27
に入力され、例えばCRTディスプレイ画面上に被写体
12のX線画像が表示される。尚、画像を表示する画像
表示部27に代えて、もしくはこの画像表示部27とと
もに、図示しないレーザプリンタ等の画像記録装置を備
え、例えば銀塩フィルム上にX線画像を再生記録し、こ
れを現像処理してハードコピーとしてのX線画像を得る
ようにしてもよい。
【0007】また、読取部23で読取りの行われた輝尽
蛍光体パネル15は、搬送経路28に沿って消去部29
に搬送される。この消去部29では、輝尽蛍光体パネル
15に消去光が照射され、これによりこの輝尽蛍光体パ
ネル15に残存しているエネルギー(残像)の消去が行
われる。この残像の消去の行われた輝尽蛍光体パネル1
5は搬送経路30に沿ってパネル取出部31に搬送さ
れ、この読取機20から取り出されて撮影機10にセッ
トされ再使用される。
蛍光体パネル15は、搬送経路28に沿って消去部29
に搬送される。この消去部29では、輝尽蛍光体パネル
15に消去光が照射され、これによりこの輝尽蛍光体パ
ネル15に残存しているエネルギー(残像)の消去が行
われる。この残像の消去の行われた輝尽蛍光体パネル1
5は搬送経路30に沿ってパネル取出部31に搬送さ
れ、この読取機20から取り出されて撮影機10にセッ
トされ再使用される。
【0008】図3は、輝尽蛍光体パネルを用いた他のシ
ステム構成例を示した図である。この図において、図2
に示したシステムの各構成要素と対応する構成要素に
は、図2に付した番号と同一の番号を付し、相違点のみ
説明する。この図3に示したシステムには、図2に示し
たシステムにおける撮影機10のうちの撮影台14と読
取機20とが一体的に構成された立位型撮像装置40が
備えられている。輝尽蛍光体パネル15は、撮影部31
に配置されて撮影が行われ、搬送経路22に沿って読取
部23に搬送されて読取りが行われ、搬送経路28に沿
って消去部29に搬送されて消去が行われ、さらに搬送
経路30に沿って再度撮影部31にセットされ、次の撮
影に再使用される。
ステム構成例を示した図である。この図において、図2
に示したシステムの各構成要素と対応する構成要素に
は、図2に付した番号と同一の番号を付し、相違点のみ
説明する。この図3に示したシステムには、図2に示し
たシステムにおける撮影機10のうちの撮影台14と読
取機20とが一体的に構成された立位型撮像装置40が
備えられている。輝尽蛍光体パネル15は、撮影部31
に配置されて撮影が行われ、搬送経路22に沿って読取
部23に搬送されて読取りが行われ、搬送経路28に沿
って消去部29に搬送されて消去が行われ、さらに搬送
経路30に沿って再度撮影部31にセットされ、次の撮
影に再使用される。
【0009】図4は、図2、図3にブロックで示す読取
部23の構成例を示した図である。X線画像が蓄積記録
された輝尽蛍光体パネル15は、搬送ローラ100によ
り図3に示す読取部内を矢印Y方向に搬送(副走査)さ
れる。またこの搬送(副走査)の間、レーザ光線101
から射出された励起光としてのレーザビーム102がガ
ルバノメータミラーもしくは回転多面鏡(ポリゴンミラ
ー)等のスキャナ103により繰り返し反射偏向され、
fθレンズ等のビーム形状補正用光学系104を経由
し、さらに反射ミラー105により反射された後輝尽蛍
光体パネル15上に照射され、これにより、輝尽蛍光体
パネル15がレーザビーム102により矢印X方向に繰
り返し走査(主走査)される。この走査の各点からは輝
尽蛍光体パネル15に蓄積記録されたX線画像を担持す
る輝尽発光光が放出される。この輝尽発光光は、光ファ
イバアレイ等の集光体106によって集光され、励起光
をカットするともに輝尽発光光を透過する光学フィルタ
107を経由して光電子増倍管108に導かれ、電気信
号に変換される。尚、輝尽発光光を、集光体106を用
いずに、例えば前面に輝尽発光光のみを透過する光学フ
ィルタが貼付されたCCD光センサ等を用いて直接受光
してもよい。
部23の構成例を示した図である。X線画像が蓄積記録
された輝尽蛍光体パネル15は、搬送ローラ100によ
り図3に示す読取部内を矢印Y方向に搬送(副走査)さ
れる。またこの搬送(副走査)の間、レーザ光線101
から射出された励起光としてのレーザビーム102がガ
ルバノメータミラーもしくは回転多面鏡(ポリゴンミラ
ー)等のスキャナ103により繰り返し反射偏向され、
fθレンズ等のビーム形状補正用光学系104を経由
し、さらに反射ミラー105により反射された後輝尽蛍
光体パネル15上に照射され、これにより、輝尽蛍光体
パネル15がレーザビーム102により矢印X方向に繰
り返し走査(主走査)される。この走査の各点からは輝
尽蛍光体パネル15に蓄積記録されたX線画像を担持す
る輝尽発光光が放出される。この輝尽発光光は、光ファ
イバアレイ等の集光体106によって集光され、励起光
をカットするともに輝尽発光光を透過する光学フィルタ
107を経由して光電子増倍管108に導かれ、電気信
号に変換される。尚、輝尽発光光を、集光体106を用
いずに、例えば前面に輝尽発光光のみを透過する光学フ
ィルタが貼付されたCCD光センサ等を用いて直接受光
してもよい。
【0010】光電子増倍管108で得られた電気信号は
対数増幅器109により対数的に増幅された後A/D変
換器110でディジタルの画像信号Sに変換される。こ
のA/D変換器110は、A/D変換制御部113によ
ってそのサンプリングのタイミングが制御される。この
ディジタルの画像信号Sはフレームメモリー111に一
旦記憶された後、あるいはフレームメモリ111を経由
せず直接に磁気ディスクあるいは光ディスク等の記憶媒
体112に記憶される。その後この記憶媒体112に記
憶された画像信号が読み出されて図2,図3に示す画像
処理部25に入力される。
対数増幅器109により対数的に増幅された後A/D変
換器110でディジタルの画像信号Sに変換される。こ
のA/D変換器110は、A/D変換制御部113によ
ってそのサンプリングのタイミングが制御される。この
ディジタルの画像信号Sはフレームメモリー111に一
旦記憶された後、あるいはフレームメモリ111を経由
せず直接に磁気ディスクあるいは光ディスク等の記憶媒
体112に記憶される。その後この記憶媒体112に記
憶された画像信号が読み出されて図2,図3に示す画像
処理部25に入力される。
【0011】この輝尽蛍光体を用いたシステムは、この
輝尽蛍光体に照射される放射線のエネルギーと励起光の
照射により放出される輝尽発光光の光量とが広いエネル
ギー範囲に亘って比例することが認められており、また
励起光の光量によりこの比率を代えることができ、した
がって、放射線露光量の変動に影響されない放射線画像
を得ることができ、撮影ミスを減少させることができ
る。また人体のX線画像を得るシステムにおいてはX線
撮影における人体の被爆線量を低減化することもでき
る。
輝尽蛍光体に照射される放射線のエネルギーと励起光の
照射により放出される輝尽発光光の光量とが広いエネル
ギー範囲に亘って比例することが認められており、また
励起光の光量によりこの比率を代えることができ、した
がって、放射線露光量の変動に影響されない放射線画像
を得ることができ、撮影ミスを減少させることができ
る。また人体のX線画像を得るシステムにおいてはX線
撮影における人体の被爆線量を低減化することもでき
る。
【0012】またフィルムリーダを用いるシステム、お
よび輝尽蛍光体を用いるシステムではいずれもディジタ
ルの画像信号が得られるため、保管のためのスペースが
少なくて済み、また検索が容易であるという特色を有
し、さらに画像処理が可能であるという特色を有する。
よび輝尽蛍光体を用いるシステムではいずれもディジタ
ルの画像信号が得られるため、保管のためのスペースが
少なくて済み、また検索が容易であるという特色を有
し、さらに画像処理が可能であるという特色を有する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで近年の肺癌の
増加につれ、単に放射線画像を生成、表示するだけでな
く、放射線画像からの悪性腫瘍と良性腫瘍の判別方法、
あるいは、腫瘍の三次元位置を正確に知ることを簡単な
手段で実現することが要請されてきた。単純撮影で得ら
れた画像での疾患の存在が疑われたとき、従来は、位置
を知るためには正面撮影と側面撮影、あるいは、場合に
よっては斜位撮影を行い、さらには、背腹撮影と腹背撮
影を行い、これら複数枚の画像から必然的に拡大撮影と
なっていることによる画像上の位置の若干のずれから位
置を推定する手法が行なわれており、位置を知ることに
関してはこれらの手法で十分である。ただし、これを実
行できる人は十分な知識を持っている医師等であること
が必要条件であり、また、得られた腫瘍等の疾患の場所
がどのような意味を持っているかを知るためには、高度
な医学上の知識、経験を必要とする。すなわち、その場
所にはどのような血管、気管支等が存在しているかが重
要であり、医師は頭のなかで三次元の立体的な構造を構
築し、推定する。さらに肺動脈の近くにあるのか、肺静
脈の近くにあるのかといったことから腫瘍の性質を推定
し、さらに、断層撮影とか,CTあるいは気管支造影等
によって位置の再確認および腫瘍の性質をより正確に判
断していくことが行われている。
増加につれ、単に放射線画像を生成、表示するだけでな
く、放射線画像からの悪性腫瘍と良性腫瘍の判別方法、
あるいは、腫瘍の三次元位置を正確に知ることを簡単な
手段で実現することが要請されてきた。単純撮影で得ら
れた画像での疾患の存在が疑われたとき、従来は、位置
を知るためには正面撮影と側面撮影、あるいは、場合に
よっては斜位撮影を行い、さらには、背腹撮影と腹背撮
影を行い、これら複数枚の画像から必然的に拡大撮影と
なっていることによる画像上の位置の若干のずれから位
置を推定する手法が行なわれており、位置を知ることに
関してはこれらの手法で十分である。ただし、これを実
行できる人は十分な知識を持っている医師等であること
が必要条件であり、また、得られた腫瘍等の疾患の場所
がどのような意味を持っているかを知るためには、高度
な医学上の知識、経験を必要とする。すなわち、その場
所にはどのような血管、気管支等が存在しているかが重
要であり、医師は頭のなかで三次元の立体的な構造を構
築し、推定する。さらに肺動脈の近くにあるのか、肺静
脈の近くにあるのかといったことから腫瘍の性質を推定
し、さらに、断層撮影とか,CTあるいは気管支造影等
によって位置の再確認および腫瘍の性質をより正確に判
断していくことが行われている。
【0014】これらの一連の診断の手法は確立されたも
のであり、特に大きな欠点があるといったものではない
が、より正確に位置を知るため、血管造影(DSA)あ
るいは断層撮影やCTからの情報に基づきコンピュータ
グラフィック技術を用いて三次元血管構造をCRT上に
表示する試みがなされ始めている。この技術により、腫
瘍がどの血管の近くにあるかを知ることができ、腫瘍の
性質の推定確度が高まってきているが、三次元的に連続
していない情報からの補間であるため、補間された部分
は所詮推定に過ぎないし、膨大な計算が必要であるだけ
でなく、撮影間隔(被写体の輪切りの間隔)が不適当で
ある場合は誤差が大きくなる欠点がある。また、もとも
と、断層撮影やCTは装置が高価でもある。
のであり、特に大きな欠点があるといったものではない
が、より正確に位置を知るため、血管造影(DSA)あ
るいは断層撮影やCTからの情報に基づきコンピュータ
グラフィック技術を用いて三次元血管構造をCRT上に
表示する試みがなされ始めている。この技術により、腫
瘍がどの血管の近くにあるかを知ることができ、腫瘍の
性質の推定確度が高まってきているが、三次元的に連続
していない情報からの補間であるため、補間された部分
は所詮推定に過ぎないし、膨大な計算が必要であるだけ
でなく、撮影間隔(被写体の輪切りの間隔)が不適当で
ある場合は誤差が大きくなる欠点がある。また、もとも
と、断層撮影やCTは装置が高価でもある。
【0015】本発明は、上記事情に鑑み、新たな放射線
三次元画像生成方法を提供することを第1の目的とす
る。さらに、本発明者らは胸部放射線画像について視差
に相当する角度だけ異なる方向から同一の被写体を撮影
することによりに立体視できる二次元放射線画像につい
て研究を行ってきた結果、次に示す大きな問題点を見出
した。すなわち、心臓の鼓動により胸部が動くため、従
来行われている、立体視のためのX線管球の位置を変え
た2回以上の撮影の間に三次元的な位置関係がずれてし
まうことである。このことは撮影、あるいは、計測に長
時間必要なX線CTやMRTの場合も同様であり、呼
吸、体動などによるアーチファクトは避けられない。X
線単純撮影、あるいは造影撮影の場合はごく短い時間内
に放射線センサを取り替えればかなり位置関係のずれを
少なくできることができ、たとえば0.1秒以内に2枚
の画像を得る場合、あるいは、呼吸、心電図あるいは脈
派と同期をとって1ないし2秒以内で撮影することでか
なり解決する。一方、その場合でもやはり体動が存在す
るためどうしても完全には一致した三次元的位置の整合
は得られなかった。このことは、特に、放射線胸部立体
視画像の取得において顕著であるが、胸部に限らず人体
等動物の放射線画像においては血液の脈動は必至であ
り、また、体動もあり得るのでどの部位の放射線画像に
おいても共通の問題点である。当然ながら、人体以外の
被写体に対しても、短時間の間に動く被写体を対象とす
るときも同様である。
三次元画像生成方法を提供することを第1の目的とす
る。さらに、本発明者らは胸部放射線画像について視差
に相当する角度だけ異なる方向から同一の被写体を撮影
することによりに立体視できる二次元放射線画像につい
て研究を行ってきた結果、次に示す大きな問題点を見出
した。すなわち、心臓の鼓動により胸部が動くため、従
来行われている、立体視のためのX線管球の位置を変え
た2回以上の撮影の間に三次元的な位置関係がずれてし
まうことである。このことは撮影、あるいは、計測に長
時間必要なX線CTやMRTの場合も同様であり、呼
吸、体動などによるアーチファクトは避けられない。X
線単純撮影、あるいは造影撮影の場合はごく短い時間内
に放射線センサを取り替えればかなり位置関係のずれを
少なくできることができ、たとえば0.1秒以内に2枚
の画像を得る場合、あるいは、呼吸、心電図あるいは脈
派と同期をとって1ないし2秒以内で撮影することでか
なり解決する。一方、その場合でもやはり体動が存在す
るためどうしても完全には一致した三次元的位置の整合
は得られなかった。このことは、特に、放射線胸部立体
視画像の取得において顕著であるが、胸部に限らず人体
等動物の放射線画像においては血液の脈動は必至であ
り、また、体動もあり得るのでどの部位の放射線画像に
おいても共通の問題点である。当然ながら、人体以外の
被写体に対しても、短時間の間に動く被写体を対象とす
るときも同様である。
【0016】本発明は、この問題点を解決し、完全に一
致した三次元的位置の整合をとることのできる放射線三
次元画像生成方法を提供することを第2の目的とする。
致した三次元的位置の整合をとることのできる放射線三
次元画像生成方法を提供することを第2の目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の放射線三次元画
像の生成方法は、被写体に向けて互いに異なる複数の照
射位置それぞれから放射線を照射することにより、被写
体を透過した放射線が担持する被写体の二次元放射線画
像を少なくとも一枚得、この二次元放射線画像上を所定
の副走査方向に順次移動しながら副走査方向と交わる主
走査方向に繰り返し走査することにより二次元放射線画
像上の各点の画素値を表わす各二次元画素データを得、
これらの二次元画素データに基づいて被写体内部の三次
元的な各点に対応する各画素値を表わす三次元画素デー
タを求めることを特徴とするものである。
像の生成方法は、被写体に向けて互いに異なる複数の照
射位置それぞれから放射線を照射することにより、被写
体を透過した放射線が担持する被写体の二次元放射線画
像を少なくとも一枚得、この二次元放射線画像上を所定
の副走査方向に順次移動しながら副走査方向と交わる主
走査方向に繰り返し走査することにより二次元放射線画
像上の各点の画素値を表わす各二次元画素データを得、
これらの二次元画素データに基づいて被写体内部の三次
元的な各点に対応する各画素値を表わす三次元画素デー
タを求めることを特徴とするものである。
【0018】ここで、上記二次元放射線画像として、被
写体に向けて互いに異なる複数の照射位置それぞれから
放射線を同時に照射することにより得られた1枚の二次
元放射線画像を用いることが好ましい。また、動きのな
い被写体もしくは被写体の動きが無視し得る場合等に
は、上記二次元放射線画像として、被写体に向けて互い
に異なる複数の照射位置それぞれから放射線を順次に照
射することにより得られた1枚の二次元放射線画像、も
しくは被写体に向けて互いに異なる複数の照射位置それ
ぞれから順次に放射線を照射し各照射位置からの放射線
の照射それぞれにより得られた複数枚の二次元放射線画
像を用いてもよい。
写体に向けて互いに異なる複数の照射位置それぞれから
放射線を同時に照射することにより得られた1枚の二次
元放射線画像を用いることが好ましい。また、動きのな
い被写体もしくは被写体の動きが無視し得る場合等に
は、上記二次元放射線画像として、被写体に向けて互い
に異なる複数の照射位置それぞれから放射線を順次に照
射することにより得られた1枚の二次元放射線画像、も
しくは被写体に向けて互いに異なる複数の照射位置それ
ぞれから順次に放射線を照射し各照射位置からの放射線
の照射それぞれにより得られた複数枚の二次元放射線画
像を用いてもよい。
【0019】また、被写体全体の三次元画素データ(三
次元画像)が不要な場合は、被写体の三次元画素データ
を所望する部分以外の部分を放射線遮蔽物で覆った状態
で被写体に放射線を照射することが好ましい。また、上
記複数の照射位置どうしを結ぶ直線が二次元放射線画像
上の主走査方向及び副走査方向のうちいずれか一方と対
応した方向に延びるように上記複数位置を設定すること
が好ましい。
次元画像)が不要な場合は、被写体の三次元画素データ
を所望する部分以外の部分を放射線遮蔽物で覆った状態
で被写体に放射線を照射することが好ましい。また、上
記複数の照射位置どうしを結ぶ直線が二次元放射線画像
上の主走査方向及び副走査方向のうちいずれか一方と対
応した方向に延びるように上記複数位置を設定すること
が好ましい。
【0020】もしくは、上記直線の延びる方向と主走査
方向ないし副走査方向とが対応しない場合は、二次元画
素データに基づいて先ず二次元画像を回転してこれらを
対応させてもよい。この場合に、被写体にマーカを付し
た状態で被写体に放射線を照射し、二次元放射線画像上
に得られたマーカの複数の像を認識し、これら複数の像
を結ぶ直線と主走査方向および副走査方向のうちのいず
れか一方とのなす角度を求め、この角度が零となるよう
に上記複数の照射位置を調整し、あるいは二次元放射線
画像を回転させてもよい。
方向ないし副走査方向とが対応しない場合は、二次元画
素データに基づいて先ず二次元画像を回転してこれらを
対応させてもよい。この場合に、被写体にマーカを付し
た状態で被写体に放射線を照射し、二次元放射線画像上
に得られたマーカの複数の像を認識し、これら複数の像
を結ぶ直線と主走査方向および副走査方向のうちのいず
れか一方とのなす角度を求め、この角度が零となるよう
に上記複数の照射位置を調整し、あるいは二次元放射線
画像を回転させてもよい。
【0021】二次元画素データに基づいて三次元画素デ
ータを求めるにあたっては、上記複数の照射位置から照
射し被写体内部の一点を透過した放射線により二次元放
射線画像上に形成される複数点の最大間隔Δmax を設定
し、最大間隔Δmax 以内に被写体内部の各一点に対応す
る二次元放射線画像上の各複数点を求め、該各複数点の
各二次元画素データに基づいて上記三次元画素データを
求めることが好ましい。
ータを求めるにあたっては、上記複数の照射位置から照
射し被写体内部の一点を透過した放射線により二次元放
射線画像上に形成される複数点の最大間隔Δmax を設定
し、最大間隔Δmax 以内に被写体内部の各一点に対応す
る二次元放射線画像上の各複数点を求め、該各複数点の
各二次元画素データに基づいて上記三次元画素データを
求めることが好ましい。
【0022】最大間隔Δmax を設定するにあたっては被
写体の放射線照射側の表面にマーカを付した状態で被写
体に放射線を照射し、二次元放射線画像上に得られたマ
ーカの複数の像を認識し、これら複数の像どうしの間隔
に基づいて上記最大間隔Δma x を設定することが好まし
い。もしくは、被写体の放射線透過方向の厚さ等をあら
かじめ見積もることができるときは、マーカを撮影する
ことなしに最大間隔Δmax を設定してもよい。
写体の放射線照射側の表面にマーカを付した状態で被写
体に放射線を照射し、二次元放射線画像上に得られたマ
ーカの複数の像を認識し、これら複数の像どうしの間隔
に基づいて上記最大間隔Δma x を設定することが好まし
い。もしくは、被写体の放射線透過方向の厚さ等をあら
かじめ見積もることができるときは、マーカを撮影する
ことなしに最大間隔Δmax を設定してもよい。
【0023】最大間隔Δmax 以内に上記複数点を求める
にあたっては、最大間隔Δmax 以内に存在する、所定の
誤差を許容した同一の画素値を有する複数の点を、被写
体内の所定点に対応する複数点の候補とし、これらの候
補の、二次元放射線画像上の連続性を認識することによ
り、上記所定点に対応する上記複数点を見出す方法を採
用することができる。
にあたっては、最大間隔Δmax 以内に存在する、所定の
誤差を許容した同一の画素値を有する複数の点を、被写
体内の所定点に対応する複数点の候補とし、これらの候
補の、二次元放射線画像上の連続性を認識することによ
り、上記所定点に対応する上記複数点を見出す方法を採
用することができる。
【0024】この連続性の認識にあたっては、二次元放
射線画像上の各画素の周囲の所定領域内にある複数の画
素の画素値の代表値(例えば最小値や最大値)を該各画
素の各ベース画素値とし、該各画素のもともとの画素値
と該各画素のベース画素値との差分に基づいて上記連続
性を認識することが好ましい。また、被写体内部の各点
に対応する二次元放射線画像上の各複数点を求めるにあ
たっては、二次元画素データに基づいて二次元放射線画
像に平滑化処理を施すことをが好ましく、この平滑化処
理として、二次元放射線画像上の各領域毎に異なったそ
れぞれ適切な処理を施すことが一層好ましい。
射線画像上の各画素の周囲の所定領域内にある複数の画
素の画素値の代表値(例えば最小値や最大値)を該各画
素の各ベース画素値とし、該各画素のもともとの画素値
と該各画素のベース画素値との差分に基づいて上記連続
性を認識することが好ましい。また、被写体内部の各点
に対応する二次元放射線画像上の各複数点を求めるにあ
たっては、二次元画素データに基づいて二次元放射線画
像に平滑化処理を施すことをが好ましく、この平滑化処
理として、二次元放射線画像上の各領域毎に異なったそ
れぞれ適切な処理を施すことが一層好ましい。
【0025】上記のようにして求めた三次元画素データ
の利用方法としては、本発明においては特に限定される
ものではないが、主たる利用方法としては、例えば上記
三次元画素データに基づいて被写体の所望の断層画像を
生成して表示すること、上記三次元画素データに基づい
て被写体を所望方向に投影した画像を生成して表示する
こと、あるいは、上記被写体が生体である場合において
上記三次元画素データに基づいて被写体の骨部の少なく
とも一部が除去され所望方向に投影された画像を生成し
て表示すること、あるいは上記被写体が生体である場合
において上記三次元画素データに基づいて被写体の骨部
の画素値を求めて表示すること、さらに上記三次元画素
データに基づいて視差に対応する角度だけ互いに異なる
方向に投影された複数枚の二次元放射線画像を生成して
表示すること等が挙げられる。
の利用方法としては、本発明においては特に限定される
ものではないが、主たる利用方法としては、例えば上記
三次元画素データに基づいて被写体の所望の断層画像を
生成して表示すること、上記三次元画素データに基づい
て被写体を所望方向に投影した画像を生成して表示する
こと、あるいは、上記被写体が生体である場合において
上記三次元画素データに基づいて被写体の骨部の少なく
とも一部が除去され所望方向に投影された画像を生成し
て表示すること、あるいは上記被写体が生体である場合
において上記三次元画素データに基づいて被写体の骨部
の画素値を求めて表示すること、さらに上記三次元画素
データに基づいて視差に対応する角度だけ互いに異なる
方向に投影された複数枚の二次元放射線画像を生成して
表示すること等が挙げられる。
【0026】尚、本発明においては、例えば銀塩フィル
ムおよび輝尽蛍光体のうちのいずれか一方を、二次元放
射線画像を得るための放射線センサとして用いることが
できる。その他放射線センサとしてIIカメラあるいは
CCD等を用いてもよい。
ムおよび輝尽蛍光体のうちのいずれか一方を、二次元放
射線画像を得るための放射線センサとして用いることが
できる。その他放射線センサとしてIIカメラあるいは
CCD等を用いてもよい。
【0027】
【作用】本発明の放射線三次元画像の生成方法は、互い
に異なる複数の照射位置それぞれから同時又は順次に、
少なくとも1枚の、例えば輝尽蛍光体パネル、銀塩フィ
ルム等に放射線画像を記録し、それを読み取って二次元
画素データを得、得られた二次元画素データに基づい
て、放射線画像上に被写体内部の三次元的な各点に対応
する各複数点を求め、それら各複数点の二次元画素デー
タから三次元的な各点の三次元画素データを求めるもの
であり、これにより、従来行われていた血管造影を行い
画素データを二値化して血管の三次元情報を求めたり、
多数回の断層撮影を行って三次元画像を求めたりするよ
うな大変な作業を伴う特殊な撮影を行うことなしに三次
元放射線画像を得ることができる。
に異なる複数の照射位置それぞれから同時又は順次に、
少なくとも1枚の、例えば輝尽蛍光体パネル、銀塩フィ
ルム等に放射線画像を記録し、それを読み取って二次元
画素データを得、得られた二次元画素データに基づい
て、放射線画像上に被写体内部の三次元的な各点に対応
する各複数点を求め、それら各複数点の二次元画素デー
タから三次元的な各点の三次元画素データを求めるもの
であり、これにより、従来行われていた血管造影を行い
画素データを二値化して血管の三次元情報を求めたり、
多数回の断層撮影を行って三次元画像を求めたりするよ
うな大変な作業を伴う特殊な撮影を行うことなしに三次
元放射線画像を得ることができる。
【0028】また本発明の方法では、複数の照射位置か
ら同時に放射線を照射して得た1枚の二次元放射線画像
に基づいて三次元放射線画像を生成することができるこ
とから、動きのある被写体に対しても被写体の動きによ
るアーチファクトの発生を避けることができ、撮影の瞬
間の一時点の被写体の三次元放射線画像を得ることがで
きる。
ら同時に放射線を照射して得た1枚の二次元放射線画像
に基づいて三次元放射線画像を生成することができるこ
とから、動きのある被写体に対しても被写体の動きによ
るアーチファクトの発生を避けることができ、撮影の瞬
間の一時点の被写体の三次元放射線画像を得ることがで
きる。
【0029】本発明において二次元放射線画像(原画
像)としては、従来から行われている角度を変えて順次
複数回(典型的には2回、以下2回として説明する)放
射線照射を行い、これにより2枚の二次元放射線画像を
得る方式(以下、この方式を「2枚画像方式」と呼ぶ)
により得られた2枚の二次放射線画像、もしくは、角度
の異なる複数箇所(以下、典型例として2箇所として説
明する)から同時にもしくは順次に放射線を照射してこ
れら同時もしくは順次に照射された放射線による画像が
重畳された1枚の二次元放射線画像を得る方式(以下、
この方式を「1枚画像方式」と呼ぶ)により得られた1
枚の二次元放射線画像が用いられる。1枚画像方式にお
いて2箇所から放射線を同時に照射するか順次に照射す
るかの違いは、被写体が動く場合に完全に整合された二
次元放射線画像が重畳された画像、したがってアーチフ
ァクトのない三次元画像が得られる二次元放射線画像で
あるか、若干の位置ずれを有する二次元放射線画像が重
畳された画像、したがって若干のアーチファクトを含む
三次元画像が得られる二次元放射線画像であるかの違い
であり、また、1枚画像方式と2枚画像方式との相違
は、1枚の二次元放射線画像内に三次元画像の情報を有
しているか、2枚の二次元放射線画像を合わせてはじめ
て三次元画像情報を有することになるかの相違であり、
本質的な相違はそれほどない。
像)としては、従来から行われている角度を変えて順次
複数回(典型的には2回、以下2回として説明する)放
射線照射を行い、これにより2枚の二次元放射線画像を
得る方式(以下、この方式を「2枚画像方式」と呼ぶ)
により得られた2枚の二次放射線画像、もしくは、角度
の異なる複数箇所(以下、典型例として2箇所として説
明する)から同時にもしくは順次に放射線を照射してこ
れら同時もしくは順次に照射された放射線による画像が
重畳された1枚の二次元放射線画像を得る方式(以下、
この方式を「1枚画像方式」と呼ぶ)により得られた1
枚の二次元放射線画像が用いられる。1枚画像方式にお
いて2箇所から放射線を同時に照射するか順次に照射す
るかの違いは、被写体が動く場合に完全に整合された二
次元放射線画像が重畳された画像、したがってアーチフ
ァクトのない三次元画像が得られる二次元放射線画像で
あるか、若干の位置ずれを有する二次元放射線画像が重
畳された画像、したがって若干のアーチファクトを含む
三次元画像が得られる二次元放射線画像であるかの違い
であり、また、1枚画像方式と2枚画像方式との相違
は、1枚の二次元放射線画像内に三次元画像の情報を有
しているか、2枚の二次元放射線画像を合わせてはじめ
て三次元画像情報を有することになるかの相違であり、
本質的な相違はそれほどない。
【0030】以下、最初に、本発明を達成するための基
本的な考え方(前提条件)を示す。2枚画像方式と1枚
画像方式は基本的な考え方は同じだが、画像処理の方法
としては後者の方が若干複雑であり、前者の方法は後者
の方法にほぼ包含される。したがってここでは主に後者
について説明し、前者については後者との違いを示す。
本的な考え方(前提条件)を示す。2枚画像方式と1枚
画像方式は基本的な考え方は同じだが、画像処理の方法
としては後者の方が若干複雑であり、前者の方法は後者
の方法にほぼ包含される。したがってここでは主に後者
について説明し、前者については後者との違いを示す。
【0031】第1に、放射線画像は投影画像であり、本
来、その投影画像には全ての情報が含まれている。ただ
し、被写体が放射線透過方向に厚い場合、本来ある構造
体が存在していても、その構造体がセンサの分解能より
もはるかに小さい場合や、放射線量が少く散乱放射線等
の影響でノイズに埋もれてしまう場合等には、投影像に
はその構造体の像は明瞭には存在しないことがあり、本
発明ではそのような情報は最初から無視する。たとえば
微細な血管や気管支等は無いものとしてそれらの情報を
得ることは初めから考えない。
来、その投影画像には全ての情報が含まれている。ただ
し、被写体が放射線透過方向に厚い場合、本来ある構造
体が存在していても、その構造体がセンサの分解能より
もはるかに小さい場合や、放射線量が少く散乱放射線等
の影響でノイズに埋もれてしまう場合等には、投影像に
はその構造体の像は明瞭には存在しないことがあり、本
発明ではそのような情報は最初から無視する。たとえば
微細な血管や気管支等は無いものとしてそれらの情報を
得ることは初めから考えない。
【0032】第2に被写体に対して、2つの方向から同
時に放射線を照射する際、放射線センサがなんであれ、
ディジタル画像を得るとき、被写体中のある微小な構造
体の2つの投影像が同一ライン内に存在するように、読
取ライン(行)と平行に、あるいは、列と平行に放射線
を照射する。行と平行でも列と平行でも画像処理した結
果は等しいが、処理の簡便さから、以下、行(ライン)
と平行の場合について説明する。このことによって、1
ライン内の、あるいは、2枚画像方式の場合は2枚の画
像間での対となるライン間の画像情報の処理によってそ
の微小な構造体の三次元的情報が得られる。尚、本発明
ではこの条件は絶対的なものではなく、この条件が成立
しない場合はこの条件に合致するように画像を回転させ
てもよい。
時に放射線を照射する際、放射線センサがなんであれ、
ディジタル画像を得るとき、被写体中のある微小な構造
体の2つの投影像が同一ライン内に存在するように、読
取ライン(行)と平行に、あるいは、列と平行に放射線
を照射する。行と平行でも列と平行でも画像処理した結
果は等しいが、処理の簡便さから、以下、行(ライン)
と平行の場合について説明する。このことによって、1
ライン内の、あるいは、2枚画像方式の場合は2枚の画
像間での対となるライン間の画像情報の処理によってそ
の微小な構造体の三次元的情報が得られる。尚、本発明
ではこの条件は絶対的なものではなく、この条件が成立
しない場合はこの条件に合致するように画像を回転させ
てもよい。
【0033】たとえば、撮影の座標を模式的に示した図
5において、被写体内部のある一点の構造体Aの投影像
は同一ライン内にXARとXALの2ケ所に生じる。対とな
る2つの画素値SARとSALが対となる画素のものである
かの判別は、たとえばSARとSALの絶対値が誤差範囲内
で最も小さい画素、例えば(SAR−SAL)2 が小さい画
素を選ぶことで容易に可能である。
5において、被写体内部のある一点の構造体Aの投影像
は同一ライン内にXARとXALの2ケ所に生じる。対とな
る2つの画素値SARとSALが対となる画素のものである
かの判別は、たとえばSARとSALの絶対値が誤差範囲内
で最も小さい画素、例えば(SAR−SAL)2 が小さい画
素を選ぶことで容易に可能である。
【0034】また、XAL−XAR、2つのX線管球の間隔
2c、および2つのX線管球の中心とセンサとの距離H
から容易に一点Aの三次元座標が求まり、かつ、構造体
Aの画素値と周囲の画素値との差から容易に構造体Aの
放射線吸収量と周囲の吸収量との差、あるいは、それに
比例した値が求まる。すなわち、構造体Aの三次元位置
は(1)式〜(3)式によって容易に計算することがで
きる。
2c、および2つのX線管球の中心とセンサとの距離H
から容易に一点Aの三次元座標が求まり、かつ、構造体
Aの画素値と周囲の画素値との差から容易に構造体Aの
放射線吸収量と周囲の吸収量との差、あるいは、それに
比例した値が求まる。すなわち、構造体Aの三次元位置
は(1)式〜(3)式によって容易に計算することがで
きる。
【0035】 x=c(XL −XR )/(2c+XL −XR ) ……(1) z=H(XL −XR )/(2c+XL −XR ) ……(2) y=HzY/(H−z) ……(3) ここで、放射線センサとは、銀塩フィルム、IIカメ
ラ、輝尽性蛍光体、半導体センサなど従来から存在す
る、あるいは、これからも出現するであろう放射線セン
サを全て含むものであり、その種類は問わない。ただ
し、銀塩フィルムをセンサとする場合はフィルムディジ
タイザ等でディジタル信号に変換することが必要であ
る。
ラ、輝尽性蛍光体、半導体センサなど従来から存在す
る、あるいは、これからも出現するであろう放射線セン
サを全て含むものであり、その種類は問わない。ただ
し、銀塩フィルムをセンサとする場合はフィルムディジ
タイザ等でディジタル信号に変換することが必要であ
る。
【0036】第3に、2つの放射照射方向間の角度があ
る程度小さければ、構造体Aの形状および放射線吸収率
にしたがって吸収量(=厚み×吸収率×その場所での放
射線照射量)は角度によって誤差の範囲内で変わらず、
したがって、同一構造体からの2つの信号はほぼ同一画
素値成分を持つと仮定する。ここで、画素値成分とは、
投影画素の画素値に占めるその微小構造体(ボクセル)
の及ぼす影響の割合×画素値と定義する。この仮定はセ
ンサの空間分解能、濃度分解能および1画素の大きさに
依存するが、本来、血管、腫瘍、肋骨など人体の構造体
の形状はその辺縁が丸いものが多いことから、本発明の
目的のためには十分成立する仮定である。
る程度小さければ、構造体Aの形状および放射線吸収率
にしたがって吸収量(=厚み×吸収率×その場所での放
射線照射量)は角度によって誤差の範囲内で変わらず、
したがって、同一構造体からの2つの信号はほぼ同一画
素値成分を持つと仮定する。ここで、画素値成分とは、
投影画素の画素値に占めるその微小構造体(ボクセル)
の及ぼす影響の割合×画素値と定義する。この仮定はセ
ンサの空間分解能、濃度分解能および1画素の大きさに
依存するが、本来、血管、腫瘍、肋骨など人体の構造体
の形状はその辺縁が丸いものが多いことから、本発明の
目的のためには十分成立する仮定である。
【0037】以上の3つの前提条件によって、1ライン
内の画像情報から三次元情報が得られる。たとえば、あ
る1本のライン上の画素値列を模式的に表わした図6,
図7に示すように、画素値の異なる多数の構造体が存在
していても、それぞれの構造体の三次元座標と放射線吸
収量が得られる。図6は同時1枚画像方式の場合、図7
は2枚画像方式の場合を示す。
内の画像情報から三次元情報が得られる。たとえば、あ
る1本のライン上の画素値列を模式的に表わした図6,
図7に示すように、画素値の異なる多数の構造体が存在
していても、それぞれの構造体の三次元座標と放射線吸
収量が得られる。図6は同時1枚画像方式の場合、図7
は2枚画像方式の場合を示す。
【0038】しかし、同一構造体Aからの2つの画像情
報のほかにその画素値と同一画素値を示す構造体Bの画
像情報が同一ライン内に存在するとき、構造体Aと構造
体Bの区別がつかなくなることが考えられる。もし、図
8に示すように、被写体の厚みZmax ,X線管球の間隔
2cとセンサとの距離Hから予め下記(4)式で計算で
きる最大間隔Δmax の範囲内にそれらの4つの画像情報
のうち2つのみが存在しているときは、同一構造体Aの
画像情報はこの最大間隔Δmax を越えて離れることはな
いため判別が可能である。例えば図9に示した2つのΔ
max の範囲のうち上のΔmax の範囲内の画素は下のΔ
max の範囲内の画素のいずれかと対になる。
報のほかにその画素値と同一画素値を示す構造体Bの画
像情報が同一ライン内に存在するとき、構造体Aと構造
体Bの区別がつかなくなることが考えられる。もし、図
8に示すように、被写体の厚みZmax ,X線管球の間隔
2cとセンサとの距離Hから予め下記(4)式で計算で
きる最大間隔Δmax の範囲内にそれらの4つの画像情報
のうち2つのみが存在しているときは、同一構造体Aの
画像情報はこの最大間隔Δmax を越えて離れることはな
いため判別が可能である。例えば図9に示した2つのΔ
max の範囲のうち上のΔmax の範囲内の画素は下のΔ
max の範囲内の画素のいずれかと対になる。
【0039】 Δmax =2cZmax /(H−Zmax ) ……(4) しかし、3つ以上の同一画素値の画素が最大間隔Δmax
の範囲内に存在する場合は、同一ライン上の画素値だけ
の単純な比較だけでは区別は不能である。このようなケ
ースを起こり難くするためには最大間隔Δmax を小さく
すればよい。すなわち、2c/Hが小さければ最大間隔
Δmax が小さくなるので、同一画素値の画素を捜す手間
が少くなるが、最大間隔Δmax があまり小さすぎても分
解能が低下するので、適当な値をとる必要がある。ま
た、一般の撮影室ではHをあまり大きくはできないか
ら、適当なcを選ぶ方がよい。しかしこれだけではこの
問題は完全には解決しない。より完全な解法を後に述べ
る。
の範囲内に存在する場合は、同一ライン上の画素値だけ
の単純な比較だけでは区別は不能である。このようなケ
ースを起こり難くするためには最大間隔Δmax を小さく
すればよい。すなわち、2c/Hが小さければ最大間隔
Δmax が小さくなるので、同一画素値の画素を捜す手間
が少くなるが、最大間隔Δmax があまり小さすぎても分
解能が低下するので、適当な値をとる必要がある。ま
た、一般の撮影室ではHをあまり大きくはできないか
ら、適当なcを選ぶ方がよい。しかしこれだけではこの
問題は完全には解決しない。より完全な解法を後に述べ
る。
【0040】次に被写体がセンサと同等以上の大きさで
あるとき、当然ながらセンサ端面の画素では1ライン上
に同一構造体の情報が1つしか存在しないことが生じ
る。したがって、その構造体の三次元的位置を求めるこ
とは不能である。この不具合を避けるため、逆に、ライ
ンの左端、あるいは、右端では1つの放射線源からの情
報のみが存在するようにする。すなわち、予め、被写体
のどの部分を三次元画像として得たいかを決めておき、
その部分にのみ放射線が照射されるように被写体上での
放射線照射野を限定し、該放射線照射野より大きな面積
の放射線センサで画像を得ることによって、ラインの左
端あるいは右端には、それぞれ右あるいは左の放射線源
からの情報のみが存在することになり、そのことを利用
して解析するという一種の境界条件を得ることが可能と
なる。
あるとき、当然ながらセンサ端面の画素では1ライン上
に同一構造体の情報が1つしか存在しないことが生じ
る。したがって、その構造体の三次元的位置を求めるこ
とは不能である。この不具合を避けるため、逆に、ライ
ンの左端、あるいは、右端では1つの放射線源からの情
報のみが存在するようにする。すなわち、予め、被写体
のどの部分を三次元画像として得たいかを決めておき、
その部分にのみ放射線が照射されるように被写体上での
放射線照射野を限定し、該放射線照射野より大きな面積
の放射線センサで画像を得ることによって、ラインの左
端あるいは右端には、それぞれ右あるいは左の放射線源
からの情報のみが存在することになり、そのことを利用
して解析するという一種の境界条件を得ることが可能と
なる。
【0041】もともと、本方式は、単純撮影等で予め疾
患の撮影位置の分かっている被写体の疾患部分の三次元
座標を求めることに大きな目的があるから、たとえば、
半切サイズの4分の1程度の面積に照射野を限定してお
く。その部分以外には放射線が照射されないように鉛板
など放射線を透過させない材料を配置しておくと、図1
0に示すように、画像処理左端面(図10の上側)の最
大間隔Δmax の範囲の画素には必ず一方のX線源からの
放射線照射による情報が現われ、もう一方のX線源から
の放射線照射による情報は存在しないから、解析にとっ
て非常に単純化されたものとなる。被写体右端に関して
はその逆である。照射野を限定することは本発明の必須
条件ではないが、このように照射野を限定することによ
り左端あるいは右端の一方側から順に解析していくこと
によって、解析が容易となり解析の信頼度も向上する。
被写体がセンサよりかなり小さい場合は、端面のΔmax
の範囲の画像情報は隣りのΔmax の範囲内に対となる画
像処理が必ず存在するので解析はさらに容易となる。ま
た、一画素の大きさが小さいほど深さ方向の解像度が向
上するが処理画素数が膨大になり、メモリ量が増えるだ
けでなく、計算時間も長くなるので、診断に必要な最小
限の画素数とすることは本発明を実施するために大きな
意味を持つ。
患の撮影位置の分かっている被写体の疾患部分の三次元
座標を求めることに大きな目的があるから、たとえば、
半切サイズの4分の1程度の面積に照射野を限定してお
く。その部分以外には放射線が照射されないように鉛板
など放射線を透過させない材料を配置しておくと、図1
0に示すように、画像処理左端面(図10の上側)の最
大間隔Δmax の範囲の画素には必ず一方のX線源からの
放射線照射による情報が現われ、もう一方のX線源から
の放射線照射による情報は存在しないから、解析にとっ
て非常に単純化されたものとなる。被写体右端に関して
はその逆である。照射野を限定することは本発明の必須
条件ではないが、このように照射野を限定することによ
り左端あるいは右端の一方側から順に解析していくこと
によって、解析が容易となり解析の信頼度も向上する。
被写体がセンサよりかなり小さい場合は、端面のΔmax
の範囲の画像情報は隣りのΔmax の範囲内に対となる画
像処理が必ず存在するので解析はさらに容易となる。ま
た、一画素の大きさが小さいほど深さ方向の解像度が向
上するが処理画素数が膨大になり、メモリ量が増えるだ
けでなく、計算時間も長くなるので、診断に必要な最小
限の画素数とすることは本発明を実施するために大きな
意味を持つ。
【0042】さらに、本発明を達成するための基本的な
前提条件について続けて説明する。第4に、複数ライン
の画像処理を利用し、構造体の連続性および分岐を判別
することで、1ライン上では区別できなかった同じ画素
値が最大間隔Δmax 内にいくつもある場合、および、一
つの画素に複数の微小構造体の投影が重なっている場合
の対画素の認識が可能となる。すなわち、ある1ライン
内で最大間隔Δmax内にある同一画素値の2つ以上の画
素がライン間にわたる連続体(たとえば血管)を構成し
ているとき、別のラインでも同一画素値の2つ以上の画
素が最大間隔Δmax 内にあるかどうかを調べていき、も
し、別のラインで同一画素値の2つ以上の画素が最大間
隔Δmax 内に無くなれば、それは対となる画像情報では
ないことが解り、連続体を構成する同一画素値の画素
が、連続体が消滅するまで最大間隔Δmax 内に存在すれ
ばそれらは対となる画像情報であると認識できる。例え
ば連続体が図11に示すように延びている場合、(1)
のaとb,(3)のbとc,(4)のaとbはそれぞれ
対となる画像であり、(1)のcはa,bと比べ先に消
滅しているため、また(2)のcはa,bと交差してい
るため、また(3)のaは最大距離Δmax より離れてい
るため、これらについてはそれぞれ別に対となる連続体
を探す必要がある。また連続体が図12に示すように延
びている場合、図11に示した意味における連続性と連
続体の画素値(図12では線の太さで画素値を表わして
いる)とにより分岐が認識される。
前提条件について続けて説明する。第4に、複数ライン
の画像処理を利用し、構造体の連続性および分岐を判別
することで、1ライン上では区別できなかった同じ画素
値が最大間隔Δmax 内にいくつもある場合、および、一
つの画素に複数の微小構造体の投影が重なっている場合
の対画素の認識が可能となる。すなわち、ある1ライン
内で最大間隔Δmax内にある同一画素値の2つ以上の画
素がライン間にわたる連続体(たとえば血管)を構成し
ているとき、別のラインでも同一画素値の2つ以上の画
素が最大間隔Δmax 内にあるかどうかを調べていき、も
し、別のラインで同一画素値の2つ以上の画素が最大間
隔Δmax 内に無くなれば、それは対となる画像情報では
ないことが解り、連続体を構成する同一画素値の画素
が、連続体が消滅するまで最大間隔Δmax 内に存在すれ
ばそれらは対となる画像情報であると認識できる。例え
ば連続体が図11に示すように延びている場合、(1)
のaとb,(3)のbとc,(4)のaとbはそれぞれ
対となる画像であり、(1)のcはa,bと比べ先に消
滅しているため、また(2)のcはa,bと交差してい
るため、また(3)のaは最大距離Δmax より離れてい
るため、これらについてはそれぞれ別に対となる連続体
を探す必要がある。また連続体が図12に示すように延
びている場合、図11に示した意味における連続性と連
続体の画素値(図12では線の太さで画素値を表わして
いる)とにより分岐が認識される。
【0043】連続体あるいは分岐の認識は一般の画像処
理の手法(たとえば、森俊二、板倉子共著「画像認識の
基礎[1]および[2]」昭和61年および平成2年
オーム社参照)を用いて容易に実行できる。ただし、こ
れらの一般の画像認識においては二次元空間における連
続体の認識方法が主に記載されているが、ここでは、二
次元面内の連続性の認識のほかに、対となる画素から三
次元位置(x,y,z)を求め、各画素値成分pを計算
したあと、三次元位置(x,y,z)と画素値成分p
を、たとえば、(x,y,z,p)として記憶する。
理の手法(たとえば、森俊二、板倉子共著「画像認識の
基礎[1]および[2]」昭和61年および平成2年
オーム社参照)を用いて容易に実行できる。ただし、こ
れらの一般の画像認識においては二次元空間における連
続体の認識方法が主に記載されているが、ここでは、二
次元面内の連続性の認識のほかに、対となる画素から三
次元位置(x,y,z)を求め、各画素値成分pを計算
したあと、三次元位置(x,y,z)と画素値成分p
を、たとえば、(x,y,z,p)として記憶する。
【0044】このように、連続性と画素値の変化の両者
を利用することで、1ライン上の最大間隔Δmax 内に同
一画素値の画素が3つ以上存在してもほぼ完全に区別で
き、また、よりきめ細かい判別も可能となる。X線CT
の場合は原理的に角度方向の情報が多量に得られること
によって構造体の三次元座標と放射線吸収量あるいは係
数を求めることができるが、本方式では、原理的に面内
の情報が多量に得られることによって三次元座標と画素
値を求めることができる。
を利用することで、1ライン上の最大間隔Δmax 内に同
一画素値の画素が3つ以上存在してもほぼ完全に区別で
き、また、よりきめ細かい判別も可能となる。X線CT
の場合は原理的に角度方向の情報が多量に得られること
によって構造体の三次元座標と放射線吸収量あるいは係
数を求めることができるが、本方式では、原理的に面内
の情報が多量に得られることによって三次元座標と画素
値を求めることができる。
【0045】次に上述した連続性の認識によっても決定
できなかった画素の取扱いについて説明する。第5に、
たとえば肺野部のX線画像は、肺野部内には多量の空気
が含まれるため、多量に空気を含む領域、即ち、血管も
骨もない領域に対する空気のない程度を表す画像である
と考えることができる。したがって、肺野部では1ライ
ン上の、あるいは数ライン上のある範囲内の中で実際に
は存在していても画像情報として現れない最も大きな画
素値を有する領域を、画素値のベースラインとしてとら
えることができることを意味する。逆に、縦隔部・心臓
部・横隔膜部は最も小さい値の画素値を画素値のベース
ラインとしてとらえることができる。第6に、ある画素
に2つ以上の構造体の重なりが投影され、その画素値が
複数の構造体の吸収量の和から形成される場合、その重
なりの数は限定できるものとする。たとえば肺野部の場
合、肋骨2、欠陥4、異常1の合計7以下であるとす
る。もちろん、7でなく5でも10でもよいことは言う
までもないが、いずれかに定めておくことによって計算
がしやすくなる。このことは、画像情報として存在しな
い構造体は最初から存在しないとする第1の前提から生
ずる。したがって、同一の画素値が最大間隔Δmax 以内
に存在しなくても、複数の画素値の和がその画素値に等
しいとき、重なりと見做すことができる。複数の画素値
の和を各画素値に分解するためにはその重なりの数の連
立方程式を解く必要があるが、重なりの数を予め限定す
ることにより、計算がしやすくなる。その重なりの数を
限定することは、本方式の必須条件ではなく、無限数の
重なりを仮定し、対応策を準備しておいてもよいが、誤
差の範囲の画素値をも重なりと見做すことは解析に無用
の複雑さを与えることになる。
できなかった画素の取扱いについて説明する。第5に、
たとえば肺野部のX線画像は、肺野部内には多量の空気
が含まれるため、多量に空気を含む領域、即ち、血管も
骨もない領域に対する空気のない程度を表す画像である
と考えることができる。したがって、肺野部では1ライ
ン上の、あるいは数ライン上のある範囲内の中で実際に
は存在していても画像情報として現れない最も大きな画
素値を有する領域を、画素値のベースラインとしてとら
えることができることを意味する。逆に、縦隔部・心臓
部・横隔膜部は最も小さい値の画素値を画素値のベース
ラインとしてとらえることができる。第6に、ある画素
に2つ以上の構造体の重なりが投影され、その画素値が
複数の構造体の吸収量の和から形成される場合、その重
なりの数は限定できるものとする。たとえば肺野部の場
合、肋骨2、欠陥4、異常1の合計7以下であるとす
る。もちろん、7でなく5でも10でもよいことは言う
までもないが、いずれかに定めておくことによって計算
がしやすくなる。このことは、画像情報として存在しな
い構造体は最初から存在しないとする第1の前提から生
ずる。したがって、同一の画素値が最大間隔Δmax 以内
に存在しなくても、複数の画素値の和がその画素値に等
しいとき、重なりと見做すことができる。複数の画素値
の和を各画素値に分解するためにはその重なりの数の連
立方程式を解く必要があるが、重なりの数を予め限定す
ることにより、計算がしやすくなる。その重なりの数を
限定することは、本方式の必須条件ではなく、無限数の
重なりを仮定し、対応策を準備しておいてもよいが、誤
差の範囲の画素値をも重なりと見做すことは解析に無用
の複雑さを与えることになる。
【0046】第7に被写体に鉛粒のような放射線マーカ
を付着させておき、マーカの投影画像から、1枚画像方
式の場合は対となる画素が同一ラインに存在するかどう
かを、2枚画像方式の場合は対となる画素が対となるラ
インに存在するかどうかを調べ、2つのX線管球が放射
線センサの読み取りラインに平行に設置されていたかど
うかを知ることである。その結果、平行に設置し直すこ
とが可能となるだけでなく、X線管球の設置の再現性が
乏しいときは、対となるラインを新たに探すことができ
る。このことは本発明の必須条件ではないにしても、本
発明を実施する上で非常に重要な工夫であり、三次元画
像を計算する上で精度に大きな影響を与える。また、被
写体の最大厚みZmax の計測手段はいろいろ考えられる
が、該マーカを被写体の最大厚みの場所に付着させるこ
とで、マーカの投影画像からZma x を求めることができ
る。
を付着させておき、マーカの投影画像から、1枚画像方
式の場合は対となる画素が同一ラインに存在するかどう
かを、2枚画像方式の場合は対となる画素が対となるラ
インに存在するかどうかを調べ、2つのX線管球が放射
線センサの読み取りラインに平行に設置されていたかど
うかを知ることである。その結果、平行に設置し直すこ
とが可能となるだけでなく、X線管球の設置の再現性が
乏しいときは、対となるラインを新たに探すことができ
る。このことは本発明の必須条件ではないにしても、本
発明を実施する上で非常に重要な工夫であり、三次元画
像を計算する上で精度に大きな影響を与える。また、被
写体の最大厚みZmax の計測手段はいろいろ考えられる
が、該マーカを被写体の最大厚みの場所に付着させるこ
とで、マーカの投影画像からZma x を求めることができ
る。
【0047】以上の7つの前提あるいは仮定は放射線画
像を注意深く考察すれば必然的に成立する前提あるいは
仮定であり、本発明では少なくともそれらのいくつかを
利用して三次元画像を生成していく。また、前提として
挙げなかった多くの常識的な前提をも用いることは言う
までもない。例えば、 (1)広く長く連続したほぼ同じ画素値の連続体(肋骨
など)が左右の放射線照射のどちらの情報なのか不明な
場合、単に連続体であると見做し、エッジを求めること
でその形状を認識する。
像を注意深く考察すれば必然的に成立する前提あるいは
仮定であり、本発明では少なくともそれらのいくつかを
利用して三次元画像を生成していく。また、前提として
挙げなかった多くの常識的な前提をも用いることは言う
までもない。例えば、 (1)広く長く連続したほぼ同じ画素値の連続体(肋骨
など)が左右の放射線照射のどちらの情報なのか不明な
場合、単に連続体であると見做し、エッジを求めること
でその形状を認識する。
【0048】(2)各画素値とベースライン画素値との
差、あるいは、被写体の画像情報の最大値と最小値とを
用いて規格化し、規格化の後の画素値を用いて計算す
る。 (3)規格化に際し、画素値のヒストグラムを使う。 (4)連続体の細線化を行う。 (5)原画像上交差する連続体の画素は対にはならな
い。
差、あるいは、被写体の画像情報の最大値と最小値とを
用いて規格化し、規格化の後の画素値を用いて計算す
る。 (3)規格化に際し、画素値のヒストグラムを使う。 (4)連続体の細線化を行う。 (5)原画像上交差する連続体の画素は対にはならな
い。
【0049】(6)画像処理の前処理として、あるい
は、処理と同時に、周囲の画素がほぼ同じ画素値であ
り、処理画素の画素値のみが特異的に異なる値を示すと
き、処理画素を平滑化処理する。 (7)処理画素周辺の画素の画素値が小さく、すなわ
ち、放射線量が少く、このためS/Nが小さく、かつ、
周囲の画素がほぼ同じ画素値であり、処理画素およびそ
の処理画素と隣接する数画素の画素値のみが異なる値を
示すとき、処理画素を平滑化処理する。
は、処理と同時に、周囲の画素がほぼ同じ画素値であ
り、処理画素の画素値のみが特異的に異なる値を示すと
き、処理画素を平滑化処理する。 (7)処理画素周辺の画素の画素値が小さく、すなわ
ち、放射線量が少く、このためS/Nが小さく、かつ、
周囲の画素がほぼ同じ画素値であり、処理画素およびそ
の処理画素と隣接する数画素の画素値のみが異なる値を
示すとき、処理画素を平滑化処理する。
【0050】(8)三次元画像を生成した後表示する前
に空間周波数処理や階調処理を行う。 等である。特に、画素値の規格化は演算の単純化に寄与
すること大であり、また、平滑化処理は本発明の実施に
当たってはほぼ必須条件であり、常識的な処理ではある
が、散乱X線、あるいは、量子ノイズの影響による演算
の不確定さの除去には必要である。平滑化を行うには、
周辺の画素の画素値を処理画素に代入する、あるいは、
メディアン値や平均値を代入するなど多くの手法があ
り、有効である。
に空間周波数処理や階調処理を行う。 等である。特に、画素値の規格化は演算の単純化に寄与
すること大であり、また、平滑化処理は本発明の実施に
当たってはほぼ必須条件であり、常識的な処理ではある
が、散乱X線、あるいは、量子ノイズの影響による演算
の不確定さの除去には必要である。平滑化を行うには、
周辺の画素の画素値を処理画素に代入する、あるいは、
メディアン値や平均値を代入するなど多くの手法があ
り、有効である。
【0051】周囲と異なる画素値を有する処理画素の平
滑化処理において、特に放射線透過量の小さな画素領域
においては、放射線や計測系の量子ノイズが大きいた
め、処理画素が隣接する画素と連続性を持っていても、
連続性を示す画素数が、例えば1ないし5以下の場合は
連続性を示す画素の画素値をそれら以外の周囲の画素値
の平均値に置き換えること、あるいは平滑化することに
よって、無益な演算を避けることができる。その放射線
透過量の小さな画素領域としては、たとえば胸部画像の
場合、原画像の全画素もしくはその間引き画素の画素値
の頻度曲線における肺野部と縦隔部及び心臓部との境界
を示す谷部以下の画素値領域とするのがよい。
滑化処理において、特に放射線透過量の小さな画素領域
においては、放射線や計測系の量子ノイズが大きいた
め、処理画素が隣接する画素と連続性を持っていても、
連続性を示す画素数が、例えば1ないし5以下の場合は
連続性を示す画素の画素値をそれら以外の周囲の画素値
の平均値に置き換えること、あるいは平滑化することに
よって、無益な演算を避けることができる。その放射線
透過量の小さな画素領域としては、たとえば胸部画像の
場合、原画像の全画素もしくはその間引き画素の画素値
の頻度曲線における肺野部と縦隔部及び心臓部との境界
を示す谷部以下の画素値領域とするのがよい。
【0052】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。尚
本発明の実施に当たり、以下に示す画像処理はソフトウ
ェアを用いて実行してもよくハードウェア上で実行して
もよい。先ず輝尽蛍光体パネルを用いた実施例を示す。
本発明の実施に当たり、以下に示す画像処理はソフトウ
ェアを用いて実行してもよくハードウェア上で実行して
もよい。先ず輝尽蛍光体パネルを用いた実施例を示す。
【0053】(画像取得用装置の説明)BaBr2 :E
u粉末をアクリル樹脂に分散させガラス板に塗布した厚
さ0.3mm、大きさ14インチ×17インチの輝尽蛍
光体板(イメージングプレート、以下「IP」と略記す
る)15(図4参照)を放射線センサとし、780nm
のレーザビームを励起光として該IP15上を、スキャ
ナ103としてポリゴンミラを用いて走査し、約395
nmの発光光をファイバアレイ集光体106で集光し、
光電子増倍管108で電気信号に変換後、ログアンプ1
09を経てからA/D変換器100でディジタル信号と
し、構造ノイズ除去のための補正等の種々の補正を行っ
てからフレームメモリ11に画像を一旦記憶した後磁気
ディスク等の記憶媒体112に記憶し、その後この記憶
媒体112から読出して画像処理部25(図1,図2参
照)に入力し空間周波数処理および階調処理を行う。読
み取り画素数は14インチ×17インチの大きさに対し
て4096列×4974行(約20メガ画素)であり、
一画素の大きさは86.8μm角、最大の画素値は40
95(=12ビット)である。
u粉末をアクリル樹脂に分散させガラス板に塗布した厚
さ0.3mm、大きさ14インチ×17インチの輝尽蛍
光体板(イメージングプレート、以下「IP」と略記す
る)15(図4参照)を放射線センサとし、780nm
のレーザビームを励起光として該IP15上を、スキャ
ナ103としてポリゴンミラを用いて走査し、約395
nmの発光光をファイバアレイ集光体106で集光し、
光電子増倍管108で電気信号に変換後、ログアンプ1
09を経てからA/D変換器100でディジタル信号と
し、構造ノイズ除去のための補正等の種々の補正を行っ
てからフレームメモリ11に画像を一旦記憶した後磁気
ディスク等の記憶媒体112に記憶し、その後この記憶
媒体112から読出して画像処理部25(図1,図2参
照)に入力し空間周波数処理および階調処理を行う。読
み取り画素数は14インチ×17インチの大きさに対し
て4096列×4974行(約20メガ画素)であり、
一画素の大きさは86.8μm角、最大の画素値は40
95(=12ビット)である。
【0054】(X線管球の配置)奥行200mmのアク
リル製の箱を被写体として撮影部(IP設置部の筐体の
前)に置き、0.2mm角の鉛粒を3個適当に離れた位
置に粘着テープで箱の外側(最もIPから離れた位置)
に貼った。IP面から撮影部筐体外側までの距離は20
mmである。したがって、IP面から鉛粒までの距離は
Zmax =220mmである。
リル製の箱を被写体として撮影部(IP設置部の筐体の
前)に置き、0.2mm角の鉛粒を3個適当に離れた位
置に粘着テープで箱の外側(最もIPから離れた位置)
に貼った。IP面から撮影部筐体外側までの距離は20
mmである。したがって、IP面から鉛粒までの距離は
Zmax =220mmである。
【0055】IP面からH=2020mm離れた位置に
X線管球を図5のように設置した。ただし、X線管球は
一台しかなかったので、X線管球をIP面の高さ方向の
中心(読み取り行にして2487行目)の高さに配置
し、X線管球の位置を右の位置Rと左の位置Lの管球間
距離が40mm、すなわち、c=20mmとなるように
順次配置して撮影を行った。したがって、(4)式によ
り対となり得る最大間隔Δmax ≒4.9mmであり、画
素数にして57列である。また、対となり得る最小の間
隔Δmin ≒0.4mmである。管電圧100KVP、線
量1mAsの条件で左右から別々にX線を曝射し、読み
取ったそれぞれの画像を比較した結果、始めは鉛粒の画
像は20行ほどずれており、対となり得る最大間隔Δ
max も画素数にして57±10の範囲であったが、X線
管球の位置の調整を10数回繰り返した結果、鉛粒の画
像が同一番号の行に3行にわたって存在し、3個の鉛粒
のΔma x も57±1の範囲に再現性よく入るようになっ
た。尚以下では簡単のため画素数で表現した最大間隔Δ
max ,最小間隔Δmin も、それぞれΔmax ,Δmin と表
現することとする。
X線管球を図5のように設置した。ただし、X線管球は
一台しかなかったので、X線管球をIP面の高さ方向の
中心(読み取り行にして2487行目)の高さに配置
し、X線管球の位置を右の位置Rと左の位置Lの管球間
距離が40mm、すなわち、c=20mmとなるように
順次配置して撮影を行った。したがって、(4)式によ
り対となり得る最大間隔Δmax ≒4.9mmであり、画
素数にして57列である。また、対となり得る最小の間
隔Δmin ≒0.4mmである。管電圧100KVP、線
量1mAsの条件で左右から別々にX線を曝射し、読み
取ったそれぞれの画像を比較した結果、始めは鉛粒の画
像は20行ほどずれており、対となり得る最大間隔Δ
max も画素数にして57±10の範囲であったが、X線
管球の位置の調整を10数回繰り返した結果、鉛粒の画
像が同一番号の行に3行にわたって存在し、3個の鉛粒
のΔma x も57±1の範囲に再現性よく入るようになっ
た。尚以下では簡単のため画素数で表現した最大間隔Δ
max ,最小間隔Δmin も、それぞれΔmax ,Δmin と表
現することとする。
【0056】(1枚画像方式の画像取得の方法の説明)
次に、実験室では人体を撮影できないため胸部人体ファ
ントム(京都科学製)を用いて画像を得た。このファン
トムは、その肺野部に血管が多数存在し、かつ、2mm
程度の細かい血管が肺野両端部近くまで埋め込まれたか
なり精細なものである。その寸法は、最大厚みが180
mm、腕を含む最大の幅は570mm、最大の胸幅が約
380mmである。
次に、実験室では人体を撮影できないため胸部人体ファ
ントム(京都科学製)を用いて画像を得た。このファン
トムは、その肺野部に血管が多数存在し、かつ、2mm
程度の細かい血管が肺野両端部近くまで埋め込まれたか
なり精細なものである。その寸法は、最大厚みが180
mm、腕を含む最大の幅は570mm、最大の胸幅が約
380mmである。
【0057】このファントムの背中に鉛粒を1つ付け、
背中がX線管球側になり、左肺の中心がIPのほぼ中心
に位置するように設置し、更に、鉛等量1.0mmの性
腺防護具を縦隔部より少し右肺野が見える程度に右肺野
の一部を覆うように設置した。この配置でアクリル製箱
を撮影したときと同様に、ただし、照射X線量は3mA
sの条件で、左右から別々にX線を曝射し、2枚のIP
それぞれに各画像を記録し、これら2枚の画像をそれぞ
れ読み取った。左側からX線を照射したときと、右側か
ら照射したときでは、IP面でのX線量の分布が異なる
ので、その補正を行った。尚、2つのX線管球を使用す
る場合は分布をほぼ同じに調整できるので補正は必要な
い。
背中がX線管球側になり、左肺の中心がIPのほぼ中心
に位置するように設置し、更に、鉛等量1.0mmの性
腺防護具を縦隔部より少し右肺野が見える程度に右肺野
の一部を覆うように設置した。この配置でアクリル製箱
を撮影したときと同様に、ただし、照射X線量は3mA
sの条件で、左右から別々にX線を曝射し、2枚のIP
それぞれに各画像を記録し、これら2枚の画像をそれぞ
れ読み取った。左側からX線を照射したときと、右側か
ら照射したときでは、IP面でのX線量の分布が異なる
ので、その補正を行った。尚、2つのX線管球を使用す
る場合は分布をほぼ同じに調整できるので補正は必要な
い。
【0058】2枚の画像を比較し、鉛粒の像位置を確認
した結果、同一番号の行に3行にわたって存在し、それ
らの像の間隔、即ち最大間隔Δmax は約6.7mm、列
数(画素数)にすると52列であった。なお、IP面か
ら撮影部筺体までの距離は20mmであり、IP面から
X線管球までの距離は2020mmでアクリル箱のとき
と変わらないので対となる画素が存在し得る最小間隔Δ
min =0.4mm、列数(画素数)にして5列である。
したがって、この撮影条件では画素対となり得る列間隔
は5列以上52列以内の範囲内にある。
した結果、同一番号の行に3行にわたって存在し、それ
らの像の間隔、即ち最大間隔Δmax は約6.7mm、列
数(画素数)にすると52列であった。なお、IP面か
ら撮影部筺体までの距離は20mmであり、IP面から
X線管球までの距離は2020mmでアクリル箱のとき
と変わらないので対となる画素が存在し得る最小間隔Δ
min =0.4mm、列数(画素数)にして5列である。
したがって、この撮影条件では画素対となり得る列間隔
は5列以上52列以内の範囲内にある。
【0059】2枚の画像の対応する全ての各行列の画素
値をそれぞれ2で除したあと互いに加算し、すなわち、
2枚の画像を平均して1枚の画像とした。その結果、角
度を変えた2つの管球から同時に放射線を曝射して得ら
れる画像と等価な画像となった。生きている人体の場合
と異なり、ファントムは動かないのでこのようにして2
枚画像方式で得られる画像を合成して1枚画像方式に対
応する画像を得ることができる。なお、輝尽蛍光体の場
合、放射線を照射してから読み取るまでの経過時間によ
って輝尽蛍光の発光光量が異なるフェイディングという
現象があるので経時的な2ショットの撮影で1枚のIP
の上に1枚の画像を直接得ることは対となる画素値が異
なる値を持つため好ましくない。
値をそれぞれ2で除したあと互いに加算し、すなわち、
2枚の画像を平均して1枚の画像とした。その結果、角
度を変えた2つの管球から同時に放射線を曝射して得ら
れる画像と等価な画像となった。生きている人体の場合
と異なり、ファントムは動かないのでこのようにして2
枚画像方式で得られる画像を合成して1枚画像方式に対
応する画像を得ることができる。なお、輝尽蛍光体の場
合、放射線を照射してから読み取るまでの経過時間によ
って輝尽蛍光の発光光量が異なるフェイディングという
現象があるので経時的な2ショットの撮影で1枚のIP
の上に1枚の画像を直接得ることは対となる画素値が異
なる値を持つため好ましくない。
【0060】(画素値の規格化の方法の説明)三次元画
像処理は、ワークステーション(SUN4/370)を
用い、2枚のフレームメモリA,Bとディジタルシグナ
ルプロセッサ(DSP、米国CSPI社のスーパーカー
ド)で行い、処理後の画像は磁気ディスクに記憶した。
構成を図13に示す。
像処理は、ワークステーション(SUN4/370)を
用い、2枚のフレームメモリA,Bとディジタルシグナ
ルプロセッサ(DSP、米国CSPI社のスーパーカー
ド)で行い、処理後の画像は磁気ディスクに記憶した。
構成を図13に示す。
【0061】上記のようにして得た4096列×497
4行の1枚の画像を512列×622行に間引き、図1
4に示すような画素値のヒストグラムを作った。図14
に示したヒストグラムで、画素値の最も小さなピークは
性腺防護具の領域に帰属する。また、最も大きな画素値
のピークは素通し部の領域に帰属する。中間にある3峰
性のピークのうち、画素値の大きな部分(右側の部分)
は肺野部の領域に、小さな画素値のピーク(左側の部
分)は縦隔部及び横角膜部に、中央のピークは心臓部に
帰属する。すなわち、人体の画像情報は3峰性のピーク
を持つ中間の画素値の部分だけであり、この中間の画素
値部分、即ち図14のSmin とSmax の間を0から51
1までの8ビットの画素値に規格化した。Smin 以下の
画素値を持つ画素の画素値は全て0とし、Smax 以上の
画素値は全て511とした。ここで、右側2つのピーク
の間の谷部の画素値をSv とする。
4行の1枚の画像を512列×622行に間引き、図1
4に示すような画素値のヒストグラムを作った。図14
に示したヒストグラムで、画素値の最も小さなピークは
性腺防護具の領域に帰属する。また、最も大きな画素値
のピークは素通し部の領域に帰属する。中間にある3峰
性のピークのうち、画素値の大きな部分(右側の部分)
は肺野部の領域に、小さな画素値のピーク(左側の部
分)は縦隔部及び横角膜部に、中央のピークは心臓部に
帰属する。すなわち、人体の画像情報は3峰性のピーク
を持つ中間の画素値の部分だけであり、この中間の画素
値部分、即ち図14のSmin とSmax の間を0から51
1までの8ビットの画素値に規格化した。Smin 以下の
画素値を持つ画素の画素値は全て0とし、Smax 以上の
画素値は全て511とした。ここで、右側2つのピーク
の間の谷部の画素値をSv とする。
【0062】(平滑化の方法の説明)磁気ディスク内の
画像をフレームメモリA(図13参照)に転送したあ
と、4096列×4974行の画像から、まず、409
6列×32行のデータをDSP内のメモリに転送し、順
に7列×7行のマトリックスを作り、その平均値Sm を
計算する。Sm とSv を比較し、Sv ≧Sm のときは、
中央の処理画素と周囲の画素の画素値を比較して連続性
が1の全く孤立した画素であるときのみSm と置換す
る。Sv <Sm のときは、5連続以下の連続性を持つ画
素、すなわち、連続性が5以下の孤立した画素値を持つ
画素についてSm と置換した。ただし、連続性が5以下
であっても、マスクの端にかかる場合は置換は行わな
い。尚、ここでは、隣接する画素との連続性の評価は処
理画素の画素値と隣接する画素の画素値との差が±2以
内か否かにより行い、±2以内のときにそれらの画素の
間に連続性があるとした。
画像をフレームメモリA(図13参照)に転送したあ
と、4096列×4974行の画像から、まず、409
6列×32行のデータをDSP内のメモリに転送し、順
に7列×7行のマトリックスを作り、その平均値Sm を
計算する。Sm とSv を比較し、Sv ≧Sm のときは、
中央の処理画素と周囲の画素の画素値を比較して連続性
が1の全く孤立した画素であるときのみSm と置換す
る。Sv <Sm のときは、5連続以下の連続性を持つ画
素、すなわち、連続性が5以下の孤立した画素値を持つ
画素についてSm と置換した。ただし、連続性が5以下
であっても、マスクの端にかかる場合は置換は行わな
い。尚、ここでは、隣接する画素との連続性の評価は処
理画素の画素値と隣接する画素の画素値との差が±2以
内か否かにより行い、±2以内のときにそれらの画素の
間に連続性があるとした。
【0063】次に1列ずらしたマスクを作り、隣の画素
について同様の処理をする。このようにして4行目の全
ての列について孤立性及び連続性を認識し終ったら、同
様に次の行について処理を行う。かくして、30行まで
終わった段階で31行から62行までの画像を転送し、
同様に処理する。このようにして、4974行までの画
像を全て平滑化する。この処理では画像周縁の3行3列
の範囲の処理ができないが、実寸法でわずか0.3mm
の範囲であり、実質的には問題は生じない。
について同様の処理をする。このようにして4行目の全
ての列について孤立性及び連続性を認識し終ったら、同
様に次の行について処理を行う。かくして、30行まで
終わった段階で31行から62行までの画像を転送し、
同様に処理する。このようにして、4974行までの画
像を全て平滑化する。この処理では画像周縁の3行3列
の範囲の処理ができないが、実寸法でわずか0.3mm
の範囲であり、実質的には問題は生じない。
【0064】尚、連続性が5であるケースは幾つかあ
り、例えば、図15に示したようなものである。連続性
が5以下であることを平滑化の基準として採用するのが
よいか、もっと大きな画素数の連続、たとえば、連続性
が9あるいは15を平滑化の基準として採用するのがよ
いかどうかはX線照射量などによって決まる画像のS/
Nによるが、この実施例ではその基準として5連続性5
以下を採用することで十分であった。
り、例えば、図15に示したようなものである。連続性
が5以下であることを平滑化の基準として採用するのが
よいか、もっと大きな画素数の連続、たとえば、連続性
が9あるいは15を平滑化の基準として採用するのがよ
いかどうかはX線照射量などによって決まる画像のS/
Nによるが、この実施例ではその基準として5連続性5
以下を採用することで十分であった。
【0065】この平滑化により、量子ノイズ等の孤立陰
影が少くなり、粒状性が飛躍的に向上し、かつ、後で述
べる連続性の認識の過程での複雑さを除くことができ
た。なお、この平滑化の過程は次に述べる連続性の認識
のときに同時に行ってもよい。 (連続性の認識方法の説明)本実施例では、原画像の1
行内の対となる画素の判別と、原画像の複数行にわたる
二次元面内における連続性の認識とを同時に行った。こ
の連続性の認識のための処理は、本実施例では左肺野部
端面、即ち、図5のIPの上端から行った。このとき、
0列目からの何画素かの画像は素通し部の領域内である
から画素値は全て511である。また、4095列目近
傍の何画素かは性腺防護具の領域であるから画素値は全
て0である。画像の左右どちらから処理するかは画像を
左右反転させることでどちらでも可能であるが、本実施
例では、上記のように左肺側の画像の番地を小さい番地
として行った。肩上部から頚部までを除けば、人体の画
像情報が存在する列の範囲は500列ないし1500列
から約3800列までであった。
影が少くなり、粒状性が飛躍的に向上し、かつ、後で述
べる連続性の認識の過程での複雑さを除くことができ
た。なお、この平滑化の過程は次に述べる連続性の認識
のときに同時に行ってもよい。 (連続性の認識方法の説明)本実施例では、原画像の1
行内の対となる画素の判別と、原画像の複数行にわたる
二次元面内における連続性の認識とを同時に行った。こ
の連続性の認識のための処理は、本実施例では左肺野部
端面、即ち、図5のIPの上端から行った。このとき、
0列目からの何画素かの画像は素通し部の領域内である
から画素値は全て511である。また、4095列目近
傍の何画素かは性腺防護具の領域であるから画素値は全
て0である。画像の左右どちらから処理するかは画像を
左右反転させることでどちらでも可能であるが、本実施
例では、上記のように左肺側の画像の番地を小さい番地
として行った。肩上部から頚部までを除けば、人体の画
像情報が存在する列の範囲は500列ないし1500列
から約3800列までであった。
【0066】0行から31行までの0列から4095列
までの画像を演算部のメモリに転送し、以下の演算を行
った。なお、原画像の画像位置と画素値をS(i,j)
と表現する。ここで、Sは画素値、iは行番号、jは列
番号であり、IP左上方隅の位置がi=0、j=0であ
る。また、三次元位置と画素値成分を(P,x,y,
z)と表現する。ここで、xは被写体横方向、yは縦方
向、zは厚み方向の位置であり、これらx,y,zは実
寸法を画素寸法で除した画素数を表わす値として表現
し、原点は、IPのi=0、j=0の位置とする。
までの画像を演算部のメモリに転送し、以下の演算を行
った。なお、原画像の画像位置と画素値をS(i,j)
と表現する。ここで、Sは画素値、iは行番号、jは列
番号であり、IP左上方隅の位置がi=0、j=0であ
る。また、三次元位置と画素値成分を(P,x,y,
z)と表現する。ここで、xは被写体横方向、yは縦方
向、zは厚み方向の位置であり、これらx,y,zは実
寸法を画素寸法で除した画素数を表わす値として表現
し、原点は、IPのi=0、j=0の位置とする。
【0067】(1)1行内列方向の連続性の認識 j=0からj=4095まで以下の計算を行う。 ΔS=|S(i,j)−S(i,j+1)| ……(5) ΔS>2なら、連続性なしとし、次番号のjに進む。Δ
S≦2なら、連続性ありとし、連続性が途切れるまで次
番号以下のjについて(6)式を計算する。
S≦2なら、連続性ありとし、連続性が途切れるまで次
番号以下のjについて(6)式を計算する。
【0068】 ΔS=|S(i,j)−S(i,j+n)| ……(6) 連続する画素群は、その最初の画素と連続数(最後の画
素)を、{S(i,j),S(i,j+N)}として記
憶した。ここで注意すべきは、平滑化後の画像では列方
向だけに注目しても全く連続していない孤立した画素は
ほとんどなかったことである。
素)を、{S(i,j),S(i,j+N)}として記
憶した。ここで注意すべきは、平滑化後の画像では列方
向だけに注目しても全く連続していない孤立した画素は
ほとんどなかったことである。
【0069】(2)複数行にわたる連続性の認識 一行内列方向の画素値の変化は図16に示すように画素
値が509ないし511の素通し領域と人体の画像情報
のある中央の領域(j=jst〜jedの領域)と画素
値が0ないし2の性腺防護具の領域からなる。列方向の
連続性の認識により、素通し領域と性腺防護具の領域は
既に判別されているから、以下、人体の画像情報のある
中央の領域(j=jst〜jedの領域)について演算
を行う。
値が509ないし511の素通し領域と人体の画像情報
のある中央の領域(j=jst〜jedの領域)と画素
値が0ないし2の性腺防護具の領域からなる。列方向の
連続性の認識により、素通し領域と性腺防護具の領域は
既に判別されているから、以下、人体の画像情報のある
中央の領域(j=jst〜jedの領域)について演算
を行う。
【0070】1つの連続する構造体のみの場合、図17
に示すように単純な離散型の画素値の連続となる。した
がって、mがΔmin とΔmax の範囲内にあること、およ
び、画素値S(i,J),S(i,J+m)が誤差内で
同一であること、S(i,j+n)のnとS(i,j+
m+n)のnが誤差内で同一であることを確認すること
で対の画素群であることを判別できた。画素値の比較は
(5)式を用いた。確定された対の画素群については
(1)ないし(3)式を用いて三次元位置を求めた。た
だし、左右画素間隔XL −XR としてmを用いた。
に示すように単純な離散型の画素値の連続となる。した
がって、mがΔmin とΔmax の範囲内にあること、およ
び、画素値S(i,J),S(i,J+m)が誤差内で
同一であること、S(i,j+n)のnとS(i,j+
m+n)のnが誤差内で同一であることを確認すること
で対の画素群であることを判別できた。画素値の比較は
(5)式を用いた。確定された対の画素群については
(1)ないし(3)式を用いて三次元位置を求めた。た
だし、左右画素間隔XL −XR としてmを用いた。
【0071】しかし、図18のようにΔmin とΔmax の
範囲内に同一のS、m、nを示す構造体が3つ以上(図
19では4つ)あり、しかも、これらが互いに対となる
複数の可能性のある場合は対となる「可能性」があるこ
とを記憶した。図19は複数の構造体が重なった場合を
示す図であり、図20はこの重なりを分解して示した図
である。複数の連続する構造体が重なっている図19の
場合は、合成された1枚画像では、nが同一の対を見い
だすことのできる部分もあるが(cとd)、ほとんどの
部分では対を見いだすことができない。このような場合
はこの領域全体を対が「不明」であると記憶した。
範囲内に同一のS、m、nを示す構造体が3つ以上(図
19では4つ)あり、しかも、これらが互いに対となる
複数の可能性のある場合は対となる「可能性」があるこ
とを記憶した。図19は複数の構造体が重なった場合を
示す図であり、図20はこの重なりを分解して示した図
である。複数の連続する構造体が重なっている図19の
場合は、合成された1枚画像では、nが同一の対を見い
だすことのできる部分もあるが(cとd)、ほとんどの
部分では対を見いだすことができない。このような場合
はこの領域全体を対が「不明」であると記憶した。
【0072】次の行についても同様の処理を行い、対と
確定できる連続の画素群、および、「可能性」「不明」
の画素群を記憶した。何れも前の行の記憶と照合し、確
定対に関してはjがj±2以内で、SがS±2以内で一
致しているとき、三次元位置での連続性ありとした。こ
のようにして数行ないし数十行を進むと、「可能性」画
素群や「不明」画素群の近傍に単純な離散型の画素群が
存在するようになった。すなわち、図18のような「可
能性」の場合、図11(1),(2),(3)に示すよ
うに、対としての可能性のあった連続性が途切れたり
(図11(1)c)、Δmin 内に入ったり(図11
(2)c)、あるいは、Δmax の範囲から逸脱し(図1
1(3)a)、その結果対画素群のみが残される結果と
なる。
確定できる連続の画素群、および、「可能性」「不明」
の画素群を記憶した。何れも前の行の記憶と照合し、確
定対に関してはjがj±2以内で、SがS±2以内で一
致しているとき、三次元位置での連続性ありとした。こ
のようにして数行ないし数十行を進むと、「可能性」画
素群や「不明」画素群の近傍に単純な離散型の画素群が
存在するようになった。すなわち、図18のような「可
能性」の場合、図11(1),(2),(3)に示すよ
うに、対としての可能性のあった連続性が途切れたり
(図11(1)c)、Δmin 内に入ったり(図11
(2)c)、あるいは、Δmax の範囲から逸脱し(図1
1(3)a)、その結果対画素群のみが残される結果と
なる。
【0073】(3)複数の対画素群が重なった場合の対
画素群の認識 次に、これまで「不明」だったi−1行のj列近傍に戻
り、i行での確定対 [{S(i,j),S(i,j+n)}, {S(i,j+m),S(i,j+m+n)}] に連続する、 [{S(i−1,j±2),S(i−1,j+n±
2)}, {S(i−1,j+m±2),S(i−1,j+m+n
±2)}] を連続する対の画素群とした。
画素群の認識 次に、これまで「不明」だったi−1行のj列近傍に戻
り、i行での確定対 [{S(i,j),S(i,j+n)}, {S(i,j+m),S(i,j+m+n)}] に連続する、 [{S(i−1,j±2),S(i−1,j+n±
2)}, {S(i−1,j+m±2),S(i−1,j+m+n
±2)}] を連続する対の画素群とした。
【0074】同様に、不明だったi−n行についても連
続する対の画素群を確定させ、同時に「不明」だった他
の画素群の対判別も行い確定させた。同様に、重なった
画素群の場合も数十行ないし百数十行進むとj近傍に単
純な離散型の対画素群が現われた。しかし、この場合
は、i−n行に戻っても同一の画素値の画素は見出せな
い。この場合、すなわち、前の行のj近傍で同一の画素
値が存在しないとき、i行での画素値をS、i行のj近
傍でのベースの画素値をS* とし、ΔS=S−S* をi
−1行のj近傍の画素値列から減じた。すなわち、図1
9の画素値列から例えば図20(b)の画素値列を減じ
ることで図20(a)の画素値列を得ることができた。
続する対の画素群を確定させ、同時に「不明」だった他
の画素群の対判別も行い確定させた。同様に、重なった
画素群の場合も数十行ないし百数十行進むとj近傍に単
純な離散型の対画素群が現われた。しかし、この場合
は、i−n行に戻っても同一の画素値の画素は見出せな
い。この場合、すなわち、前の行のj近傍で同一の画素
値が存在しないとき、i行での画素値をS、i行のj近
傍でのベースの画素値をS* とし、ΔS=S−S* をi
−1行のj近傍の画素値列から減じた。すなわち、図1
9の画素値列から例えば図20(b)の画素値列を減じ
ることで図20(a)の画素値列を得ることができた。
【0075】逆に、i行で単純な離散型の対の連続性画
素値群が存在し、i+1行になって重なった画素値群が
出現したときは、i行でのΔS=S−S* をi+1行の
j近傍の画素値列から減じることで容易に対の画素値群
を見出すことができた。2つの対画素群が重なった画素
群から対画素群に分解する以上の方法はいわば2元連立
方程式を解くことである。しかし、多数の対画素群が重
なっている場合はより複雑であり、以下、この場合の取
扱いについて説明する。
素値群が存在し、i+1行になって重なった画素値群が
出現したときは、i行でのΔS=S−S* をi+1行の
j近傍の画素値列から減じることで容易に対の画素値群
を見出すことができた。2つの対画素群が重なった画素
群から対画素群に分解する以上の方法はいわば2元連立
方程式を解くことである。しかし、多数の対画素群が重
なっている場合はより複雑であり、以下、この場合の取
扱いについて説明する。
【0076】i行で単純な離散型の対の連続性画素値群
が存在し、i+1行になって重なった画素群が出現した
ときは、重なりは2つであり、解析は前述の通りであ
る。しかし、i+n行になって更に重なった画素群が出
現することがあり、これは、たとえば、背中と胸の2つ
の肋骨が重なり、更に肺野の血管が重なった場合等であ
るが、この場合は、i+n行の画素値からi行でのベー
ス画素値と対画素の画素値の差ΔS=S−S* を減じる
ことで欠陥の連続性を認識することができ、更にi+n
−1行のΔSとi+n行の画素値群との差をとること
で、3つの連続画素値群の重なりを分解し、対となる画
素群を識別することができた。
が存在し、i+1行になって重なった画素群が出現した
ときは、重なりは2つであり、解析は前述の通りであ
る。しかし、i+n行になって更に重なった画素群が出
現することがあり、これは、たとえば、背中と胸の2つ
の肋骨が重なり、更に肺野の血管が重なった場合等であ
るが、この場合は、i+n行の画素値からi行でのベー
ス画素値と対画素の画素値の差ΔS=S−S* を減じる
ことで欠陥の連続性を認識することができ、更にi+n
−1行のΔSとi+n行の画素値群との差をとること
で、3つの連続画素値群の重なりを分解し、対となる画
素群を識別することができた。
【0077】逆に、i行で鎖骨と肋骨が重なっているこ
とによる重なる画素群が存在していて、i+1行でさら
に血管が重なり始めた場合は、周囲の鎖骨と肋骨の投影
画素の画素値をベース画素値とし、血管に対応する画素
の画素値とベース画素値とのて差分を求めることにより
血管の画素値を得ることができた。あるいは、i+1行
の重なった画素群の近傍を不明画素としておき、単純な
離散型の連続性対画素が出現してからベース画素値との
差ΔSを演算することで3つの連続画素値群の重なりを
分解し、識別することもできた。すなわち、逐次的に3
元連立方程式を解くことで画素値成分に分解することが
できた。
とによる重なる画素群が存在していて、i+1行でさら
に血管が重なり始めた場合は、周囲の鎖骨と肋骨の投影
画素の画素値をベース画素値とし、血管に対応する画素
の画素値とベース画素値とのて差分を求めることにより
血管の画素値を得ることができた。あるいは、i+1行
の重なった画素群の近傍を不明画素としておき、単純な
離散型の連続性対画素が出現してからベース画素値との
差ΔSを演算することで3つの連続画素値群の重なりを
分解し、識別することもできた。すなわち、逐次的に3
元連立方程式を解くことで画素値成分に分解することが
できた。
【0078】(三次元画像の記憶の方法)このようにし
て得られた三次元画像の深さ方向(z方向)の空間分解
能は約2mmであった。この分解能は、原画像の1画素
の大きさでほぼ決定され、128枚の断層画像としてて
磁気ディスクに記憶させた。ただし、同一の画素値が連
続する場合が多いので、ある断層画像のx+m行上で、
座標y+n〜y+n+qの間が全て画素値pを有する場
合に、 {p,(x+m,y+n),(x+m,y+n+
q)}、 および、ある断層画像上で座標(x+m,y+n)〜
(x+m+r,y+n+q)の矩形領域内が全て同じ画
素値pを有する場合は、 {p,(x+m,y+n),(x+m+r,y+n+
q)} の形に圧縮して記憶させた。このようにすることによ
り、原画像よりも少ないデータ量で記憶することができ
た。たとえば、体外に相当する38枚の画像は1枚当た
り1つのデータ、すなわち、深さ方向zの断層画像の番
号(z番号)と、{511,(0,0),(4095,
4973)}で記憶できた。
て得られた三次元画像の深さ方向(z方向)の空間分解
能は約2mmであった。この分解能は、原画像の1画素
の大きさでほぼ決定され、128枚の断層画像としてて
磁気ディスクに記憶させた。ただし、同一の画素値が連
続する場合が多いので、ある断層画像のx+m行上で、
座標y+n〜y+n+qの間が全て画素値pを有する場
合に、 {p,(x+m,y+n),(x+m,y+n+
q)}、 および、ある断層画像上で座標(x+m,y+n)〜
(x+m+r,y+n+q)の矩形領域内が全て同じ画
素値pを有する場合は、 {p,(x+m,y+n),(x+m+r,y+n+
q)} の形に圧縮して記憶させた。このようにすることによ
り、原画像よりも少ないデータ量で記憶することができ
た。たとえば、体外に相当する38枚の画像は1枚当た
り1つのデータ、すなわち、深さ方向zの断層画像の番
号(z番号)と、{511,(0,0),(4095,
4973)}で記憶できた。
【0079】(断層画像の表示)磁気ディスクには断層
画像として記憶させてあるので、z番号の指定で該当す
る画像をCRTのメモリに転送するだけで表示可能であ
った。フレームメモリに転送し、空間周波数処理してか
らCRTに表示したり、レーザープリンタに転送して銀
塩フィルムにハードコピーすることも可能である。これ
ら表示系への転送は他の画像表示の場合と共通である。
画像として記憶させてあるので、z番号の指定で該当す
る画像をCRTのメモリに転送するだけで表示可能であ
った。フレームメモリに転送し、空間周波数処理してか
らCRTに表示したり、レーザープリンタに転送して銀
塩フィルムにハードコピーすることも可能である。これ
ら表示系への転送は他の画像表示の場合と共通である。
【0080】(立体視画像の表示)立体視する両眼の位
置、および、画像の原点(両眼の位置の中心から見たい
画像情報の中心を通った最も後方の点)の指定により、
公知の技術により各片眼から見た左右2枚の投影画像を
構築した。 (画像情報の消去画像の表示)立体視画像を構築し、C
RTに左右2枚の画像を表示して立体視しながら2つの
カーソルで消去したい部分を指定することにより指定し
た部分に連続する画素値成分を消去し、残された画素値
成分の投影画像を構築した。この方法は煩雑であり、改
良の余地があるが、煩雑さを厭わなければ実施可能であ
る。
置、および、画像の原点(両眼の位置の中心から見たい
画像情報の中心を通った最も後方の点)の指定により、
公知の技術により各片眼から見た左右2枚の投影画像を
構築した。 (画像情報の消去画像の表示)立体視画像を構築し、C
RTに左右2枚の画像を表示して立体視しながら2つの
カーソルで消去したい部分を指定することにより指定し
た部分に連続する画素値成分を消去し、残された画素値
成分の投影画像を構築した。この方法は煩雑であり、改
良の余地があるが、煩雑さを厭わなければ実施可能であ
る。
【0081】(骨稜の画素値成分の表示)上記と同様に
立体視画像を構築し、CRTに左右2枚の画像を表示し
て、立体視しながら2つのカーソルで骨稜を指定し、指
定された画素値成分を表示した。1カ所では精度が出な
いので、少なくとも10か所以上を指定し、それら10
か所以上の各指定位置の画素値成分の一覧表、それらの
画素値成分の平均値、例えば健康の人の場合の標準値、
およびその標準値との差を示した。
立体視画像を構築し、CRTに左右2枚の画像を表示し
て、立体視しながら2つのカーソルで骨稜を指定し、指
定された画素値成分を表示した。1カ所では精度が出な
いので、少なくとも10か所以上を指定し、それら10
か所以上の各指定位置の画素値成分の一覧表、それらの
画素値成分の平均値、例えば健康の人の場合の標準値、
およびその標準値との差を示した。
【0082】次に銀塩フィルム上に記録された放射線画
像を利用する実施例について説明する。放射線画像を得
るために輝尽蛍光体を用いた場合と銀塩フィルムを用い
た場合とで、本発明には本質的な差異はなく、したがっ
て以下に述べる銀塩フィルムを利用した実施例について
はその概略のみ説明することとする。図21に画像処理
の流れを示す。図21のステップ101では被写体に対
して角度を変えて例えば同時に2方向から放射線を照射
して得られた1枚の二次元放射線画像をディジタイザ
(図1参照)で読み取ることによりこの二次元放射線が
像を表わす二次元画素データ得、この二次元画素データ
が記憶される。次にステップ102において、この二次
元画素データに基づいて各体積画素(ボクセル)の画素
値成分(放射線吸収量に比例した値、あるいは透過量に
比例した量)が求められ、ステップ103ではその結果
が記憶される。次にその三次元画像が表示画像へ変換さ
れる。即ち、三次元画像から2方向から独立に放射線を
照射した場合に得られるはずの2枚の画像を得たり、任
意の角度から見た断層画像を構築したり、被写体の一部
を除いた投影画像を構築したりする。このようにして求
めた表示用の画像が一旦記憶され(ステップ105)、
その後記憶された表示用の画像がCRTに表示される
(ステップ106)、2枚の立体視用画像を表示する場
合は、2枚のCRT画像を立体視用画像ビュアを用いて
観察したり、あるいは、左右画像の繰り返し表示に同期
させて変化する液晶眼鏡を使用して観察したり、あるい
は、2色のカラー表示画像をフィルタ付眼鏡を使用して
観察することにより立体視することができ、三次元位置
を知りたい部分を2つのカーソルで指示することで深さ
を表示することも可能である。また、CRTで観察した
あと、必要なときはフィルムプリンタに画像を送り、プ
リント、現像してハードコピーを得ることも可能であ
る。
像を利用する実施例について説明する。放射線画像を得
るために輝尽蛍光体を用いた場合と銀塩フィルムを用い
た場合とで、本発明には本質的な差異はなく、したがっ
て以下に述べる銀塩フィルムを利用した実施例について
はその概略のみ説明することとする。図21に画像処理
の流れを示す。図21のステップ101では被写体に対
して角度を変えて例えば同時に2方向から放射線を照射
して得られた1枚の二次元放射線画像をディジタイザ
(図1参照)で読み取ることによりこの二次元放射線が
像を表わす二次元画素データ得、この二次元画素データ
が記憶される。次にステップ102において、この二次
元画素データに基づいて各体積画素(ボクセル)の画素
値成分(放射線吸収量に比例した値、あるいは透過量に
比例した量)が求められ、ステップ103ではその結果
が記憶される。次にその三次元画像が表示画像へ変換さ
れる。即ち、三次元画像から2方向から独立に放射線を
照射した場合に得られるはずの2枚の画像を得たり、任
意の角度から見た断層画像を構築したり、被写体の一部
を除いた投影画像を構築したりする。このようにして求
めた表示用の画像が一旦記憶され(ステップ105)、
その後記憶された表示用の画像がCRTに表示される
(ステップ106)、2枚の立体視用画像を表示する場
合は、2枚のCRT画像を立体視用画像ビュアを用いて
観察したり、あるいは、左右画像の繰り返し表示に同期
させて変化する液晶眼鏡を使用して観察したり、あるい
は、2色のカラー表示画像をフィルタ付眼鏡を使用して
観察することにより立体視することができ、三次元位置
を知りたい部分を2つのカーソルで指示することで深さ
を表示することも可能である。また、CRTで観察した
あと、必要なときはフィルムプリンタに画像を送り、プ
リント、現像してハードコピーを得ることも可能であ
る。
【0083】さらに、三次元画像を求めたあと、1枚の
画像ないし2枚の左右画像をCRTに表示し、鎖骨、肋
骨等の骨陵にカーソルを当てることでその部分の骨の画
素値を表示し、この画素値より骨密度の指標を得ること
ができる。X線CTの場合は骨陵の密度を測定する程の
分解能はないが、本発明で用いる単純撮影では特に体側
部であっても十分に骨陵を表示できるだけの分解能があ
り、骨密度測定が可能となる。骨密度測定に当たって
は、CRT上で、たとえば、10箇所を指定し、その平
均値で評価する等の方法がある。
画像ないし2枚の左右画像をCRTに表示し、鎖骨、肋
骨等の骨陵にカーソルを当てることでその部分の骨の画
素値を表示し、この画素値より骨密度の指標を得ること
ができる。X線CTの場合は骨陵の密度を測定する程の
分解能はないが、本発明で用いる単純撮影では特に体側
部であっても十分に骨陵を表示できるだけの分解能があ
り、骨密度測定が可能となる。骨密度測定に当たって
は、CRT上で、たとえば、10箇所を指定し、その平
均値で評価する等の方法がある。
【0084】次に、三次元画像を生成する際に行なわれ
る、被写体の厚さ方向の画素値成分に分解するプロセス
について、以下、まず、1枚画像方式について一実施例
を用いて説明する。 (1)臥位型撮影台上に仰向けに横たわる被写体の胸の
上に被写体にぶつからないように、幅7インチ、長さ
8.5インチの窓をもつ鉛板を被せ、2つの放射線源を
被写体から約1m離して設置し、被写体の下部に、あと
でディジタイザで読み取る時のライン(行)と平行に設
置した銀塩フィルム入りカセッテを設置し、このカセッ
テに2つの放射線源から同時に放射線を照射し、フィル
ムを現像して1枚の胸部画像を得る。
る、被写体の厚さ方向の画素値成分に分解するプロセス
について、以下、まず、1枚画像方式について一実施例
を用いて説明する。 (1)臥位型撮影台上に仰向けに横たわる被写体の胸の
上に被写体にぶつからないように、幅7インチ、長さ
8.5インチの窓をもつ鉛板を被せ、2つの放射線源を
被写体から約1m離して設置し、被写体の下部に、あと
でディジタイザで読み取る時のライン(行)と平行に設
置した銀塩フィルム入りカセッテを設置し、このカセッ
テに2つの放射線源から同時に放射線を照射し、フィル
ムを現像して1枚の胸部画像を得る。
【0085】(2)このフィルムからディジタイザを用
いて画像(512列×512行×8ビット)を読み取
り、フレームメモリもしくは磁気ディスク等に記憶して
おく。 (3)記憶された画素データを読出して画素データの最
低値が0、最高値が511となうように画素値を規格化
するとともに、画素値のヒストグラムに基づいて、肺野
部、心臓部等の各領域に分ける。
いて画像(512列×512行×8ビット)を読み取
り、フレームメモリもしくは磁気ディスク等に記憶して
おく。 (3)記憶された画素データを読出して画素データの最
低値が0、最高値が511となうように画素値を規格化
するとともに、画素値のヒストグラムに基づいて、肺野
部、心臓部等の各領域に分ける。
【0086】(4)0〜31行の画像(512列×32
行×8ビット)を演算器のメモリ部に入力する。ただ
し、最大間隔Δmax =16画素とする。 (5)32×32のマトリックスを作る。各画素につい
てΔmax =16画素内に対となる画素があるかないかを
判別していくが、各ライン(行)内において0列目〜1
5列目の画素に関しては16列目〜31列目の画素のい
ずれと対になるか否かを判別していき、対にならなけれ
ば0列目〜15列目に関してはその画素値は0に変更す
る。なぜならば0列目〜15列目の16列は、左側の放
射線源から照射された放射線は鉛板に遮られ、右側の放
射線源から照射された放射線のみにより形成された画像
領域だからである。496列目〜511列目の16列に
ついても同様である。対となる可能性はあるが、対かど
うか不明な画素は、画素値はそのままとし、対となる
「可能性」があることを記憶しておく。対と確認された
画素は(1)〜(3)式を用い、三次元位置を計算す
る。
行×8ビット)を演算器のメモリ部に入力する。ただ
し、最大間隔Δmax =16画素とする。 (5)32×32のマトリックスを作る。各画素につい
てΔmax =16画素内に対となる画素があるかないかを
判別していくが、各ライン(行)内において0列目〜1
5列目の画素に関しては16列目〜31列目の画素のい
ずれと対になるか否かを判別していき、対にならなけれ
ば0列目〜15列目に関してはその画素値は0に変更す
る。なぜならば0列目〜15列目の16列は、左側の放
射線源から照射された放射線は鉛板に遮られ、右側の放
射線源から照射された放射線のみにより形成された画像
領域だからである。496列目〜511列目の16列に
ついても同様である。対となる可能性はあるが、対かど
うか不明な画素は、画素値はそのままとし、対となる
「可能性」があることを記憶しておく。対と確認された
画素は(1)〜(3)式を用い、三次元位置を計算す
る。
【0087】また、処理画素に対し15列〜−16列の
範囲の画素群の各要素値のうち最低値もしくは最高値ベ
ース画素値として記憶する。ベース画素値に最低値を選
ぶか最大値を選ぶかは画像上の各領域による。例えば肺
野部では最大値,心臓部,縦隔部,腹部では最低値が選
ばれる。 (6)15行目までの処理が終了すると以下順次16行
目〜32行目,33行目〜……のデータを入力し、同様
に処理する。ある行で対と認識できた画素の、行方向に
連続した画素の認識は容易である。連続性は示してはい
たが対であるとは認識できなかった対の「可能性」の画
素が最大間隔Δmax 以上に離れた場合はこれまで記憶し
ておいた「可能性」を消去する。Δmax 以内だが対であ
るという認識不能の画素はその「可能性」を記憶する。
連続性を持っていた画素対が同時に途切れたとき対と見
做し、これまでの全ての関連する画素を対と認識し、記
憶するとともに、他の画素との対の可能性を消す。
範囲の画素群の各要素値のうち最低値もしくは最高値ベ
ース画素値として記憶する。ベース画素値に最低値を選
ぶか最大値を選ぶかは画像上の各領域による。例えば肺
野部では最大値,心臓部,縦隔部,腹部では最低値が選
ばれる。 (6)15行目までの処理が終了すると以下順次16行
目〜32行目,33行目〜……のデータを入力し、同様
に処理する。ある行で対と認識できた画素の、行方向に
連続した画素の認識は容易である。連続性は示してはい
たが対であるとは認識できなかった対の「可能性」の画
素が最大間隔Δmax 以上に離れた場合はこれまで記憶し
ておいた「可能性」を消去する。Δmax 以内だが対であ
るという認識不能の画素はその「可能性」を記憶する。
連続性を持っていた画素対が同時に途切れたとき対と見
做し、これまでの全ての関連する画素を対と認識し、記
憶するとともに、他の画素との対の可能性を消す。
【0088】(7)以下、511列まで演算を繰り返
し、対と認識できなかった画素について、512×51
2×8ビットのデータを作り直す。このデータは既に対
であると認識できている画素について、その画素値とし
てベース画素値を入れることにより作られる。その後ベ
ース画素値以外の画素値を持つ最大間隔Δmax 内の画素
について10元以下の連立方程式を解き、それぞれの対
の画素を決定する。
し、対と認識できなかった画素について、512×51
2×8ビットのデータを作り直す。このデータは既に対
であると認識できている画素について、その画素値とし
てベース画素値を入れることにより作られる。その後ベ
ース画素値以外の画素値を持つ最大間隔Δmax 内の画素
について10元以下の連立方程式を解き、それぞれの対
の画素を決定する。
【0089】(8)最後に、ベース画素の画素値どうし
を比較し、最大値、あるいは、最小値からのずれが大き
く、かつ連続性のある画素については連続体として認識
する。 (9)深さ方向は128面の断層面に区分けし、それぞ
れの面毎に記憶する。このとき、約32メガバイトのメ
モリが必要となるが、画素値のほとんどはベース画素値
であるので可逆圧縮してから磁気ディスク、フレームメ
モリ等に記憶する。
を比較し、最大値、あるいは、最小値からのずれが大き
く、かつ連続性のある画素については連続体として認識
する。 (9)深さ方向は128面の断層面に区分けし、それぞ
れの面毎に記憶する。このとき、約32メガバイトのメ
モリが必要となるが、画素値のほとんどはベース画素値
であるので可逆圧縮してから磁気ディスク、フレームメ
モリ等に記憶する。
【0090】次に、2枚画像方式について一実施例を用
いて説明する。 (1)臥位型撮影台上に仰向けに横たわる被写体の胸の
上に被写体にぶつからないように、幅7インチ、長さ
8.5インチの窓をもつ鉛板を被せ、あとでディジタイ
ザで読み取る時のライン(行)と平行に設置したフィル
ムと2つの放射線源を被写体から約1m離して設置し、
撮影台下部に1秒以内にカセッテを交換できるフィルム
チェンジャーを設置しておく。心電同期を取り心臓拡張
期に1つの放射線源から放射線を照射し、次に撮影済み
のフィルムを保管部に送ると同時に新しいフィルムを撮
影部に送り、もう1つの放射線源で放射線を照射する。
これらの2枚のフィルムを現像して2枚の胸部画像を得
る。
いて説明する。 (1)臥位型撮影台上に仰向けに横たわる被写体の胸の
上に被写体にぶつからないように、幅7インチ、長さ
8.5インチの窓をもつ鉛板を被せ、あとでディジタイ
ザで読み取る時のライン(行)と平行に設置したフィル
ムと2つの放射線源を被写体から約1m離して設置し、
撮影台下部に1秒以内にカセッテを交換できるフィルム
チェンジャーを設置しておく。心電同期を取り心臓拡張
期に1つの放射線源から放射線を照射し、次に撮影済み
のフィルムを保管部に送ると同時に新しいフィルムを撮
影部に送り、もう1つの放射線源で放射線を照射する。
これらの2枚のフィルムを現像して2枚の胸部画像を得
る。
【0091】(2)このフィルムからディジタイザを用
いて2つの画像(512列×512行×8ビット)を読
み取り、フレームメモリもしくは磁気ディスク等に記憶
しておく。 (3)左画像(左側の放射線源を照射して得た画像)と
右画像からそれぞれ0〜31行の画像を演算器のメモリ
部に入力(但し、最大間隔Δmax =16画素の場合)す
る。
いて2つの画像(512列×512行×8ビット)を読
み取り、フレームメモリもしくは磁気ディスク等に記憶
しておく。 (3)左画像(左側の放射線源を照射して得た画像)と
右画像からそれぞれ0〜31行の画像を演算器のメモリ
部に入力(但し、最大間隔Δmax =16画素の場合)す
る。
【0092】(4)左画像と右画像のそれぞれの32×
32のマトリックスを作る。このとき、左画像の0列〜
15列の画素の画素値は0(散乱X線の影響による画素
値が存在するが0とする)である。右画像の0列〜15
列と左画像の16列〜31列を比較し、対となる画素を
探す。このとき、右画像の0列が左画像の16列と対に
ならなければ右画像の0列の画素値は0に変更する。以
下、順に認識していく。対かどうか不明な画素は対とな
る可能性のある画素を記憶しておく。なお、2枚画像方
式は同時1枚画像方式の場合に比べ、左右からの放射線
による線の重なりがないため、対の画素を見出す確率は
非常に高い。
32のマトリックスを作る。このとき、左画像の0列〜
15列の画素の画素値は0(散乱X線の影響による画素
値が存在するが0とする)である。右画像の0列〜15
列と左画像の16列〜31列を比較し、対となる画素を
探す。このとき、右画像の0列が左画像の16列と対に
ならなければ右画像の0列の画素値は0に変更する。以
下、順に認識していく。対かどうか不明な画素は対とな
る可能性のある画素を記憶しておく。なお、2枚画像方
式は同時1枚画像方式の場合に比べ、左右からの放射線
による線の重なりがないため、対の画素を見出す確率は
非常に高い。
【0093】先ず各行内で同一画素値を有する画素を見
出し、次に複数行に跨って連続性を認識して対として記
憶する。これら対と確認された画素は(1)〜(3)式
を用い、三次元位置を計算する。行列ともに連続する画
素の画素値が32×32のマトリックス内で最低値また
は最高値の場合はベース画素として記憶する。 (5)次に16行目のデータを入れ、同様に処理する。
前回対と認識できた画素に連続した画素値の画素の認識
は容易である。連続性を示してはいたが対であると認識
できなかった対の画素が最大間隔Δmax 以上に離れた場
合はこれまで記憶しておいた「可能性」を消す。最大間
隔Δmax 以内だが認識不能の画素は「可能性」として記
憶する。連続性を持っていた画素が同時に途切れたとき
対と見做し、これまでの全ての関連する画素を対と認識
し記憶するとともに、それらの画素の他の画素との対の
可能性を消去する。
出し、次に複数行に跨って連続性を認識して対として記
憶する。これら対と確認された画素は(1)〜(3)式
を用い、三次元位置を計算する。行列ともに連続する画
素の画素値が32×32のマトリックス内で最低値また
は最高値の場合はベース画素として記憶する。 (5)次に16行目のデータを入れ、同様に処理する。
前回対と認識できた画素に連続した画素値の画素の認識
は容易である。連続性を示してはいたが対であると認識
できなかった対の画素が最大間隔Δmax 以上に離れた場
合はこれまで記憶しておいた「可能性」を消す。最大間
隔Δmax 以内だが認識不能の画素は「可能性」として記
憶する。連続性を持っていた画素が同時に途切れたとき
対と見做し、これまでの全ての関連する画素を対と認識
し記憶するとともに、それらの画素の他の画素との対の
可能性を消去する。
【0094】(6)以下、511列まで演算を繰り返
し、全く対と認識できなかった画素について、512×
512×8ビットのデータを作り直す。このデータは既
に認識できている画素については画素値としてベース画
素値を入れることにより作成される。ベース画素値以外
の画素値を持つΔmax 内の画素について7元以下の連立
方程式を解き、それぞれの対の画素を決定する。
し、全く対と認識できなかった画素について、512×
512×8ビットのデータを作り直す。このデータは既
に認識できている画素については画素値としてベース画
素値を入れることにより作成される。ベース画素値以外
の画素値を持つΔmax 内の画素について7元以下の連立
方程式を解き、それぞれの対の画素を決定する。
【0095】(7)最後に、ベース画素の画素値どうし
を比較し、最大値、あるいは、最小値からのずれが大き
い画素については連続体とする。 (8)深さ方向は128面の断層面に区分けし、それぞ
れの面毎に記憶する。このとき、約32メガバイトのメ
モリが必要となるが、画素値のほとんどはベースの画素
値を有するので可逆圧縮してから磁気ディスク、フレー
ムメモリ等に記憶する。
を比較し、最大値、あるいは、最小値からのずれが大き
い画素については連続体とする。 (8)深さ方向は128面の断層面に区分けし、それぞ
れの面毎に記憶する。このとき、約32メガバイトのメ
モリが必要となるが、画素値のほとんどはベースの画素
値を有するので可逆圧縮してから磁気ディスク、フレー
ムメモリ等に記憶する。
【0096】以上説明したように、本実施例ではエピポ
ーラ線と平行な画像ラインの画面像を得、Δmax 、ベー
ス画素値、投影画像の連続性の認識などの概念を先ず適
用し、ほとんどの画素について三次元位置を確定してか
ら不明の画素についてのみ連立方程式を解くためかなり
演算時間を短縮できる。本発明で示した7つの前提ある
いは仮定、あるいは当然の前提を利用した別の演算方法
も当然考えられ、それらは全て本発明の範囲内にある。
また、ファジィとかニューロモデルを用いて解析するこ
とも可能である。
ーラ線と平行な画像ラインの画面像を得、Δmax 、ベー
ス画素値、投影画像の連続性の認識などの概念を先ず適
用し、ほとんどの画素について三次元位置を確定してか
ら不明の画素についてのみ連立方程式を解くためかなり
演算時間を短縮できる。本発明で示した7つの前提ある
いは仮定、あるいは当然の前提を利用した別の演算方法
も当然考えられ、それらは全て本発明の範囲内にある。
また、ファジィとかニューロモデルを用いて解析するこ
とも可能である。
【0097】かくして、2つの放射線源からの同時ない
し順次照射による1枚の画像から、あるいは時間をおい
て2回照射して得た2枚の画像から、被写体内の構造体
の深さ方向の各画素値に分解したあとは、それらの情報
を用いて種々の三次元画像として表示することができ、
また、各放射線源から投影された角度と放射線センサの
位置から同一直線上にある深さ方向の画素値成分の和を
取ることにより1枚画像方式で得た画像から2方向から
独立に放射線を照射して得られるはずの2枚の画像を得
ることもできる。あるいは、同一の(x,y)位置の深
さz方向の画素値成分の和を取ることで、一般の放射線
画像と異なり、拡大のない画像を容易に得ることもでき
る。
し順次照射による1枚の画像から、あるいは時間をおい
て2回照射して得た2枚の画像から、被写体内の構造体
の深さ方向の各画素値に分解したあとは、それらの情報
を用いて種々の三次元画像として表示することができ、
また、各放射線源から投影された角度と放射線センサの
位置から同一直線上にある深さ方向の画素値成分の和を
取ることにより1枚画像方式で得た画像から2方向から
独立に放射線を照射して得られるはずの2枚の画像を得
ることもできる。あるいは、同一の(x,y)位置の深
さz方向の画素値成分の和を取ることで、一般の放射線
画像と異なり、拡大のない画像を容易に得ることもでき
る。
【0098】また、手術が必要な患者の立体画像を表示
すれば、手術前に術式を検討するときの補助手段となる
ことは明らかである。あるいは、その情報をX線CTと
かMRIの情報などと組合せ、より正確な診断情報とし
て活用することもできる。上記各実施例では、胸部画像
について説明してきたが、本発明は、頭部、腹部、四肢
など部位に限定せずに適用可能であり、あるいは、人体
でなくとも適用できることは当然である。
すれば、手術前に術式を検討するときの補助手段となる
ことは明らかである。あるいは、その情報をX線CTと
かMRIの情報などと組合せ、より正確な診断情報とし
て活用することもできる。上記各実施例では、胸部画像
について説明してきたが、本発明は、頭部、腹部、四肢
など部位に限定せずに適用可能であり、あるいは、人体
でなくとも適用できることは当然である。
【0099】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、動
きを伴う被写体からアーチファクトの少ない三次元画像
を生成でき、その結果を利用して、立体視画像として表
示したり、断層画像として表示したり、あるいは、骨密
度を求めたり、被写体の一部のみを立体視画像あるいは
投影画像として表示したりすることができるので、たと
えば、医療用の目的を考えたとき、疾患の正確な位置が
解るだけでなく、周囲の状況も把握でき、一般診療用と
してだけでなく、手術前に術式の検討をしたり、治療計
画にも利用でき、各分野に多大なメリットを与えること
ができる。
きを伴う被写体からアーチファクトの少ない三次元画像
を生成でき、その結果を利用して、立体視画像として表
示したり、断層画像として表示したり、あるいは、骨密
度を求めたり、被写体の一部のみを立体視画像あるいは
投影画像として表示したりすることができるので、たと
えば、医療用の目的を考えたとき、疾患の正確な位置が
解るだけでなく、周囲の状況も把握でき、一般診療用と
してだけでなく、手術前に術式の検討をしたり、治療計
画にも利用でき、各分野に多大なメリットを与えること
ができる。
【図1】フィルムディジタイザの構成例を示した図であ
る。
る。
【図2】輝尽蛍光体パネルを用いたシステムの一構成例
を示した図である。
を示した図である。
【図3】輝尽蛍光体パネルを用いた他のシステム構成例
を示した図である。
を示した図である。
【図4】図2、図3にブロックで示す読取部の構成例を
示した図である。
示した図である。
【図5】撮影系の座標の模式図である。
【図6】1枚画像方式におけるあるライン上の画素値列
の模式図である。
の模式図である。
【図7】2枚画像方式におけるあるライン上の画素値列
の模式図である。
の模式図である。
【図8】撮影系の座標の模式図である。
【図9】撮影系の座標における最大間隔Δmax の説明図
である。
である。
【図10】撮影系の座標における放射線遮蔽物の設置と
Δmax との関係を示した図である。
Δmax との関係を示した図である。
【図11】対となる画素の連続性を示す模式図である。
【図12】対となる画素の連続性を示す模式図である。
【図13】画像処理装置の構成例を示した図である。
【図14】ヒストグラムの例を示した図である。
【図15】連続性が5の場合の例を示した図である。
【図16】一行内列方向の画素値の変化を示す模式図で
ある。
ある。
【図17】単純に離散する連続体の対の例を示す模式図
である。
である。
【図18】離散する複数の連続体の例を示す模式図であ
る。
る。
【図19】重なった連続体の例を示す模式図である。
【図20】図19を構成する連続体を分離して示した図
である。
である。
【図21】画像処理プロセスを示した図である。
3 レーザ走査系 5 受光素子アレイ 10 撮影機 12 被写体 15 輝尽蛍光体パネル 20 読取機 23 読取部 25 画像処理部 27 画像表示部 29 消去部 102 レーザビーム 106 集光体 108 光電子増倍管 110 A/D変換器
Claims (19)
- 【請求項1】 被写体に向けて互いに異なる複数の照射
位置それぞれから放射線を照射することにより、該被写
体を透過した放射線が担持する該被写体の二次元放射線
画像を少なくとも一枚得、該二次元放射線画像上を所定
の副走査方向に順次移動しながら該副走査方向と交わる
主走査方向に繰り返し走査することにより該二次元放射
線画像上の各点の画素値を表わす各二次元画素データを
得、これらの二次元画素データに基づいて前記被写体内
部の三次元的な各点に対応する各画素値を表わす三次元
画素データを求めることを特徴とする放射線三次元画像
の生成方法。 - 【請求項2】 前記二次元放射線画像が、被写体に向け
て互いに異なる複数の照射位置それぞれから放射線を同
時に照射することにより得られた1枚の二次元放射線画
像であることを特徴とする請求項1記載の放射線三次元
画像の生成方法。 - 【請求項3】 前記二次元放射線画像が、被写体に向け
て互いに異なる複数の照射位置それぞれから放射線を順
次に照射することにより得られた1枚の二次元放射線画
像であることを特徴とする請求項1記載の放射線三次元
画像の生成方法。 - 【請求項4】 前記二次元放射線画像が、被写体に向け
て互いに異なる複数の照射位置それぞれから順次に放射
線を照射し各照射位置からの放射線の照射それぞれによ
り得られた複数枚の二次元放射線画像であることを特徴
とする請求項1記載の放射線三次元画像の生成方法。 - 【請求項5】 前記被写体の、前記三次元画素データを
所望する部分以外の部分を放射線遮蔽物で覆った状態で
該被写体に放射線を照射することを特徴とする請求項1
記載の放射線三次元画像の生成方法。 - 【請求項6】 前記複数の照射位置どうしを結ぶ直線が
前記二次元放射線画像上の前記主走査方向及び前記副走
査方向のうちいずれか一方と対応した方向に延びるよう
に前記複数の照射位置を設定することを特徴とする請求
項1記載の放射線三次元画像の生成方法。 - 【請求項7】 前記被写体にマーカを付した状態で該被
写体に放射線を照射し、前記二次元放射線画像上に得れ
らた前記マーカの複数の像を認識し、これら複数の像を
結ぶ直線と前記主走査方向および前記副走査方向のうち
のいずれか一方とのなす角度を求めることを特徴とする
請求項1記載の放射線三次元画像の生成方法。 - 【請求項8】 前記複数の照射位置から照射し前記被写
体内部の一点を透過した放射線により前記二次元放射線
画像上に形成される複数点の最大間隔Δmaxを設定し、
該最大間隔Δmax 以内に前記被写体内部の各一点に対応
する前記二次元放射線画像上の各複数点を求め、該各複
数点の各二次元画素データに基づいて前記三次元画素デ
ータを求めることを特徴とする請求項1記載の放射線三
次元画像の生成方法。 - 【請求項9】 前記被写体の放射線照射側の表面にマー
カを付した状態で該被写体に放射線を照射し、前記二次
元放射線画像上に得られた前記マーカの複数の像を認識
し、これら複数の像どうしの間隔に基づいて前記最大間
隔Δmax を設定することを特徴とする請求項8記載の放
射線三次元画像の生成方法。 - 【請求項10】 前記最大間隔Δmax 以内に存在する、
所定の誤差を許容した同一の画素値を有する複数の点
を、前記被写体内の所定点に対応する複数点の候補と
し、これらの候補の、前記二次元放射線画像上の連続性
を認識することにより、前記所定点に対応する前記複数
点を見出すことを特徴とする請求項8記載の放射線三次
元画像の生成方法。 - 【請求項11】 前記二次元放射線画像上の各画素の周
囲の所定領域内にある複数の画素の画素値の代表値を該
各画素の各ベース画素値とし、該各画素の画素値とベー
ス画素値との差分に基づいて前記連続性を認識すること
を特徴とする請求項10記載の放射線三次元画像の生成
方法。 - 【請求項12】 前記被写体内部の各点に対応する前記
二次元放射線画像上の各複数点を求めるにあたり、前記
二次元画素データに基づいて前記二次元放射線画像に平
滑化処理を施すことを特徴とする請求項8記載の放射線
三次元画像の生成方法。 - 【請求項13】 前記平滑化処理が、前記二次元放射線
画像上の各領域毎に異なる平滑化処理であることを特徴
とする請求項1記載の放射線三次元画像の生成方法。 - 【請求項14】 前記三次元画素データに基づいて前記
被写体の所望の断層画像を生成して表示することを特徴
とする請求項1記載の放射線三次元画像の生成方法。 - 【請求項15】 前記三次元画素データに基づいて前記
被写体を所望方向に投影した画像を生成して表示するこ
とを特徴とする請求項1記載の放射線三次元画像の生成
方法。 - 【請求項16】 前記被写体が生体である場合において
前記三次元画素データに基づいて前記被写体の骨部の少
なくとも一部が除去され所望方向に投影された画像を生
成して表示することを特徴とする請求項1記載の放射線
三次元画像の生成方法。 - 【請求項17】 前記被写体が生体である場合において
前記三次元画素データに基づいて前記被写体の骨部の画
素値を求めて表示することを特徴とする請求項1記載の
放射線三次元画像の生成方法。 - 【請求項18】 前記三次元画素データに基づいて視差
に対応する角度だけ互いに異なる方向に投影された複数
枚の二次元放射線画像を生成して表示することを特徴と
する請求項1記載の放射線三次元画像の生成方法。 - 【請求項19】 銀塩フィルムおよび輝尽蛍光体のうち
のいずれか一方を、前記二次元放射線画像を得るための
放射線センサとして用いることを特徴とする請求項1記
載の放射線三次元画像の生成方法。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5065278A JPH06269444A (ja) | 1993-03-24 | 1993-03-24 | 放射線三次元画像の生成方法 |
US08/207,669 US5623528A (en) | 1993-03-24 | 1994-03-09 | Method for generating 3-dimensional images |
DE4408991A DE4408991A1 (de) | 1993-03-24 | 1994-03-16 | Verfahren zur Erzeugung dreidimensionaler Bilder |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5065278A JPH06269444A (ja) | 1993-03-24 | 1993-03-24 | 放射線三次元画像の生成方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06269444A true JPH06269444A (ja) | 1994-09-27 |
Family
ID=13282305
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5065278A Withdrawn JPH06269444A (ja) | 1993-03-24 | 1993-03-24 | 放射線三次元画像の生成方法 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5623528A (ja) |
JP (1) | JPH06269444A (ja) |
DE (1) | DE4408991A1 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005124895A (ja) * | 2003-10-24 | 2005-05-19 | Hitachi Medical Corp | 画像診断支援装置 |
JP2011183021A (ja) * | 2010-03-10 | 2011-09-22 | Fujifilm Corp | 放射線画像撮影システム及び放射線画像の表示方法 |
JP2011212218A (ja) * | 2010-03-31 | 2011-10-27 | Fujifilm Corp | 画像再構成装置 |
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---|---|---|---|---|
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EP0858290A1 (en) * | 1995-10-16 | 1998-08-19 | Integrated Dynamics Limited | Method and apparatus to produce three-dimensional x-ray images |
US6192145B1 (en) * | 1996-02-12 | 2001-02-20 | Sarnoff Corporation | Method and apparatus for three-dimensional scene processing using parallax geometry of pairs of points |
US20040234106A1 (en) * | 2003-05-23 | 2004-11-25 | Luu Victor Van | Method and apparatus for providing nanoscale dimensions to SEM (Scanning Electron Microscopy) or other nanoscopic images |
JP4493408B2 (ja) * | 2003-06-06 | 2010-06-30 | 富士フイルム株式会社 | 画像読影支援方法及び装置並びにプログラム |
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EP2246825B1 (en) * | 2009-04-28 | 2014-10-08 | Banqit AB | Method for a banknote detector device, and a banknote detector device |
WO2013145327A1 (ja) * | 2012-03-30 | 2013-10-03 | 富士通株式会社 | 生成装置、生成プログラムおよび生成方法 |
DE102015201067B4 (de) * | 2015-01-22 | 2022-02-24 | Siemens Healthcare Gmbh | Bestimmung eines Winkels zwischen zwei Teilen eines Knochens |
KR102592905B1 (ko) * | 2016-12-21 | 2023-10-23 | 삼성전자주식회사 | 엑스선 영상 촬영 장치 및 제어방법 |
KR102713073B1 (ko) * | 2017-01-23 | 2024-10-07 | 삼성전자주식회사 | 엑스선 영상 장치 및 그 제어 방법 |
KR20200133361A (ko) * | 2018-03-19 | 2020-11-27 | 젠셀랩, 엘엘씨 | 엑스레이 단층 촬영 |
CN113065474B (zh) * | 2021-04-07 | 2023-06-27 | 泰豪软件股份有限公司 | 行为识别方法、装置及计算机设备 |
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JPS5914842A (ja) * | 1982-07-19 | 1984-01-25 | 富士写真フイルム株式会社 | 任意断層撮影方法および装置 |
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JPH0528243A (ja) * | 1991-07-24 | 1993-02-05 | Toshiba Corp | 画像作成装置 |
-
1993
- 1993-03-24 JP JP5065278A patent/JPH06269444A/ja not_active Withdrawn
-
1994
- 1994-03-09 US US08/207,669 patent/US5623528A/en not_active Expired - Fee Related
- 1994-03-16 DE DE4408991A patent/DE4408991A1/de not_active Ceased
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Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US5623528A (en) | 1997-04-22 |
DE4408991A1 (de) | 1994-09-29 |
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---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
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