JP3887167B2 - 側面衝突用エアバッグ装置におけるエアバッグ折り畳み方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の側面衝突時にインフレータが発生する高圧ガスでエアバッグをシートバックの側部から車室内前方に展開させて乗員を拘束する側面衝突用エアバッグ装置に関し、特にそのエアバッグの折り畳み方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
シートバックの側部にエアバッグモジュールを収納した側面衝突用エアバッグ装置では、運転席あるいは助手席に座った乗員と車両のドアあるいはセンターピラーとの距離が比較的に小さいため、側面衝突の衝撃を受けて車室側に変形するドアあるいはセンターピラーと乗員との間に空間が存在している期間に、その空間に向けてエアバッグを速やかに展開させる必要がある。
【0003】
図12には、エアバッグを速やかに展開させるための従来のエアバッグの折り畳み方法が示される。エアバッグ01はシートバックに固定される基端部bにインフレータ02を収納している(図12(A)参照)。先ずエアバッグ01を先端部aから基端部bに向けて蛇腹状に折り畳んで行き(図12(B)参照)、基端部bまで蛇腹折りに折り畳んだ後に(図12(C)参照)、左右両側部を前方に押し倒すようにして折り畳みを完了する(図12(D)参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の折り畳み方法によれば、折り畳み状態にあるエアバッグ01の先端部aが、インフレータ02を収納する基端部bに近い位置に在るため、インフレータ02が発生する高圧ガスの圧力をエアバッグ01の先端部aに直接的に作用させ、該先端部aを強く前方に押し出して速やかに展開させることができる。
【0005】
しかしながらエアバッグ01を蛇腹状に折り畳む上記従来の折り畳み方法は、その作業が極めて面倒で多くの時間を要するという問題があった。
【0006】
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、側面衝突用エアバッグ装置のエアバッグを速やかに展開させることができ、しかも面倒な蛇腹折りを必要としないエアバッグの折り畳み方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、折り畳んだエアバッグをシートバックの側部に配置し、車両の衝突時にインフレータが発生する高圧ガスをエアバッグ内にその基端部から供給することで、該エアバッグを膨脹させてシートバックの側部から車体前方に向けて展開させる側面衝突用エアバッグ装置であって、そのエアバッグの展開状態では、エアバッグの先端部が前端部となり、またエアバッグの基端部が後端部となるようにしたものにおいて、エアバッグの前記先端部から略3分の1の範囲を前記基端部に向かって内向きに折り返して、該先端部内面が該基端部内面に対向するように折り畳む第1の折り畳み工程と、その第1の折り畳み工程で新たに形成された、エアバッグの環状先端部を前記基端部に向けて外向きに折り返すように一次的に折り畳み、続いて、その一次的に折り畳んだエアバッグを更に小さくなるよう二次的に折り畳む第2の折り畳み工程とを含むことを特徴とし、また請求項2の発明は、折り畳んだエアバッグをシートバックの側部に配置し、車両の衝突時にインフレータが発生する高圧ガスをエアバッグ内にその基端部から供給することで、該エアバッグを膨脹させてシートバックの側部から車体前方に向けて展開させる側面衝突用エアバッグ装置であって、そのエアバッグの展開状態では、エアバッグの先端部が前端部となり、またエアバッグの基端部が後端部となるようにしたものにおいて、エアバッグの前記先端部を前記基端部に向かって内向きに折り返して、該先端部内面が該基端部内面に対向するように折り畳む第1の折り畳み工程と、その第1の折り畳み工程で折り畳まれたエアバッグの幅を狭めるべく該エアバッグの幅方向両側を互いに同一方向に折り返すようにして一次的に折り畳み、続いて、その一次的に折り畳んだエアバッグをその長手方向に更に小さくなるよう二次的に折り畳む第2の折り畳み工程とを含むことを特徴とし、さらに請求項3の発明は、請求項1又は2の発明の前記特徴に加えて、前記第2の折り畳み工程では、前記第1の折り畳み工程で折り畳まれたエアバッグを前記二次的に折り畳む際に、該エアバッグを更につづら折り状に折り畳むことを特徴とし、さらにまた請求項4の発明は、請求項1又は2の何れかの前記特徴に加えて、前記第2の折り畳み工程では、前記第1の折り畳み工程で折り畳まれたエアバッグを前記二次的に折り畳む際に、該エアバッグを更にロール状に折り畳むことを特徴とする。
【0008】
請求項1、2の発明によれば、第1の折り畳み工程では、エアバッグ展開状態で前端部となるエアバッグの先端部を、インフレータで発生した高圧ガスが最初に供給され且つエアバッグ展開状態で後端部となるエアバッグの基端部に向かって内向きに折り返して、先端部内面が基端部内面に対向するように折り畳み、続く第2の折り畳み工程でエアバッグを更に小さく折り畳むので、第2の折り畳み工程による折り畳みが解けたときに、エアバッグにインフレータからの高圧ガスが最初に供給される基端部に対して先端部が近い位置にある。従って、インフレータが発生した高圧ガスを、エアバッグ展開状態で前端部となるエアバッグの先端部に効果的に作用させ、エアバッグの展開に時間的余裕の少ない側面衝突時に、衝撃で車室側に変形するドアあるいはセンターピラーと乗員との間の空間(即ち車体前方)に向けてエアバッグを速やかに展開させて乗員拘束効果を確実に発揮させることができる。しかも蛇腹折りのような面倒な折り畳み手法を必要としないので、エアバッグの折り畳みに要する時間や労力を軽減することができる。
【0009】
また請求項3の発明によれば、第2の折り畳み工程でエアバッグを二次的につづら折り状に折り畳むので、最終的にエアバッグをコンパクトに折り畳むことができる。
【0010】
また請求項4の発明によれば、第2の折り畳み工程でエアバッグを二次的にロール状に折り畳むので、最終的にエアバッグをコンパクトに折り畳むことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を、添付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0012】
図1〜図6は本発明の第1実施例を示すもので、図1は側面衝突用エアバッグ装置を備えたシートの斜視図、図2は図1の2−2線拡大断面図、図3は図2の3方向矢視図、図4はエアバッグの展開時の作用説明図、図5はエアバッグの折り畳み順序の説明図、図6はエアバッグの展開順序の説明図である。
【0013】
図1に示すように、自動車のドライバー用のシートSは、略水平に配置されたシートクッション1と、シートクッション1の後端から後上方に延びるシートバック2と、シートバック2の上端に設けられたヘッドレスト3とから構成される。シートバック2の右側面の内部にはモジュールケース4に収納されたエアバッグモジュールMが配置されており、エアバッグモジュールMの作動時にエアバッグ5はモジュールケース4を開放し、シートSに着座した乗員の右側面と右フロントドア6の左側面との間を遮るように斜め前方に展開する(図4参照)。
【0014】
図2に示すシートバック2の横断面から明らかなように、シートバック2の右側部に沿って上下方向に延びるパイプ状シートフレーム11に板状シートフレーム12が固定されており、この板状シートフレーム12の右側面にモジュールケース4がボルト14,14およびナット15,15で固定される。パイプ状シートフレーム11の内周にはスプリング16が張られており、このスプリング16の前面からモジュールケース4の周辺にかけて、粗毛布よりなる保形材17とスポンジよりなるパッド18とが配置される。
【0015】
シートバック2の前面中央部は第1被覆材22により覆われ、第1被覆材22の左右両側部からシートバック2の側面前部までが、前記第1被覆材22に縫製部20において縫製された第2被覆材23により覆われ、シートバック2の側面後部から後面までが、前記第2被覆材23に縫製部25において縫製された第3被覆材24により覆わる。第1〜第3被覆材22,23,24は実質的に同じ構造を備えており、それぞれ内側のワディングカバー22a,23a,24aと、このワディングカバー22a,23a,24aの外面に一体に結合された薄いスポンジよりなるワディング22b,23b,24bと、ワディング22b,23b,24bの外面に重ね合わされた革或いは布よりなるトリムカバー22c,23c,24cとから構成される。但し、第1被覆材22だけは、ワディング22bが2層に分かれており、その間に更に1枚のワディングカバー22aとヒーター26とが挟まれる。また第3被覆材24のワディングカバー24aの前面には、その形態を保持するための合成樹脂板27が重ね合わされる。
【0016】
第1被覆材22および第2被覆材23の縫製部20には、トリコット等の強度を有する帯状材料を二つ折りにした吊り袋28が一体に縫製される。吊り袋28の内部にはステンレス製のワイヤー29が収納されており、このワイヤー29に一端を係止した複数のフック30…の他端がスプリング16に係止される。
【0017】
次に、図2および図3に基づいてエアバッグモジュールMの構造を説明する。
【0018】
金属製のリテーナ31はJ字状断面を有する本体部31aと、この本体部31aの一側縁から延びる一対のクランプ部31b,31bとを備えており、これら本体部31aおよびクランプ部31b,31bにより形成される円形断面部に、内部に推薬を充填した概略円筒状のインフレータ32が支持される。リテーナ31およびインフレータ32は、折り畳まれたエアバッグ5の基端部に包まれるように収納される。前記ボルト14,14はリテーナ31のクランプ部31b,31b、本体部31aおよびサイドプレート33を貫通してナット34,34により締結され、更に前記板状シートフレーム12を貫通してナット15,15により締結される。このとき、エアバッグ5、インフレータ32およびリテーナ31は、それらの形状を保持すべく保護布41により包まれる。保護布41はエアバッグ5の膨張時に破断する。
【0019】
リテーナ31、サイドプレート33、インフレータ32および折り畳まれたエアバッグ5は、合成樹脂で一体成形されたモジュールケース4の内部に収納される。モジュールケース4は車体右側に向けて開口するトレー状のケース本体36と、このケース本体36の後部にヒンジ部38を介して接続されたリッド37とを備えており、ケース本体36の上縁、前縁および下縁に設けた5個のフック36a…をリッド37の上縁、前縁および下縁に設けた5個のフック係合孔37a…に係止することにより、ケース本体36の開口を覆うようにリッド37が固定される。モジュールケース4は、ケース本体36をサイドプレート33および板状シートフレーム12間に挟まれて固定される。
【0020】
次に、図5に基づいてエアバッグ5の折り畳み順序を説明する。ここで、エアバッグ5のインフレータ32が収納されて最初に高圧ガスが供給される側(即ちエアバッグ展開状態で後端側)を基端側とし、その反対側(即ちエアバッグ展開状態で前端側)を先端側とする。
【0021】
先ず、エアバッグ5を平坦に押し潰した状態から(図5(A)参照)、エアバッグ5の先端部aから略3分の1の範囲を基端部bに向けて内向きに折り返す(図5(B)参照)。続いて、前記内向きの折り返しによって新たに形成された環状先端部cを基端部bに向けて外向きに折り返すと(図5(C)参照)、エアバッグ5の横断面は6枚重ねになり、先端部aと基端部bとは距離が最初の3分の1に減少した状態で相対向する。続いて、エアバッグ5を左右交互につづら折りして小さく折り畳む(図5(D),(D′)参照)。そして、(A)→(B)が本発明の第1の折り畳み工程に対応し、(B)→(C)→(D),(D′)が本発明の第2の折り畳み工程に対応する。またその第2の折り畳み工程において、(B)→(C)が一次的な折り畳み、(C)→(D),(D′)が二次的な折り畳みに対応する。
【0022】
次に、前述の構成を備えた本発明の実施例の作用について説明する。
【0023】
車両の側面衝突時に所定値以上の横加速度が検出されると、エアバッグモジュールMのインフレータ32が発火して高圧ガスを発生し、その高圧ガスが供給されたエアバッグ5が膨張を開始すると保護布41が破断する。エアバッグ5が更に膨張してモジュールケース4のリッド37の内面を押圧すると、リッド37の前縁のフック係合孔37a…がケース本体36フック36a…から外れ、リッド37はその後縁のヒンジ部38を支点にして右方向に回動する。その結果、リッド37が第3被覆材24の内面を押圧して第2被覆材23との縫製部25が破断し、縫製部25の破断によりシートバック2の側面に形成された開口43(図4参照)から、乗員と右フロントドア6の内面との間を遮るようにエアバッグ5が展開する。
【0024】
エアバッグ5の膨張過程が図6に示される。エアバッグ5の膨張の初期につづら折り状の折り畳みが解け、エアバッグ5の先端部aが基端部bに近距離(エアバッグ5の全長の3分の1)で臨む状態になる(図6(a)参照)。この状態では、エアバッグ5の基端部bに収納したインフレータ32から出た高圧ガスがエアバッグ5の先端部aに直接的に作用し(図6(b)参照)、エアバッグ5を前方に向けて速やかに展開させる(図6(c)〜(e)参照)。これにより、側面衝突の衝撃を受けてから車室側に変形する右フロントドア6あるいはセンターピラーと乗員との間に空間が存在している期間に、その空間に向けてエアバッグ5を速やかに展開させて乗員拘束性能を確実に発揮させることができる。しかも蛇腹折りのような面倒な折り畳み手法を必要としないので、エアバッグ5の折り畳みに要する時間や労力を軽減することができる。
【0025】
次に、図7および図8に基づいて本発明の第2実施例を説明する。
【0026】
第2実施例によるエアバッグ5の折り畳み方法は、その第1の折り畳み工程が第1実施例の第1の折り畳み工程(図5(A)→(B)参照)と同一であるが、それに続く第2の折り畳み工程が異なっている。即ち、第1の折り畳み工程により形成された環状先端部cを、図5(C)に示すように基端部bに向けて外向きに折り返す代わりに、図7(C′)に示すように環状先端部cを基端部bに向けて片側に折り返して二つ折りにする。続いて、エアバッグ5を左右交互につづら折りして小さく折り畳む(図7(E),(E′)参照)。
【0027】
第2実施例のエアバッグ5の膨張過程が図8に示される。エアバッグの膨張の初期につづら折り状の折り畳みが解け(図8(a)参照)、続いて片側に二つ折りに折り返したエアバッグ5が略直線状に延びて先端部aが基端部bに近距離で臨む状態になる。これにより、インフレータ32から出た高圧ガスがエアバッグ5の先端部aに直接的に作用し(図8(b)参照)、エアバッグ5は前方に向けて速やかに展開することができる(図8(c)〜(e)参照)。本実施例も蛇腹折りのような面倒な折り畳み手法を必要としないので、エアバッグ5の折り畳みに要する時間や労力を軽減することができる。
【0028】
次に、図9に基づいて本発明の第3実施例を説明する。
【0029】
第3実施例は前記第1実施例の変形であって、図5および図9を比較すると明らかなように、第1実施例ではエアバッグ5をつづら折り状に折り畳むのに対し(図5(D),(D′)参照)、本実施例ではエアバッグ5を右巻きあるいは左巻きのロール状に折り畳んでいる(図9(F),(F′)参照)。本実施例によっても、エアバッグ5の膨張初期にロール状の折り畳みが解けた後は、図6で説明したようにエアバッグ5を速やかに展開させることができ、前記第1、第2実施例と同様の作用効果を達成することができる。
【0030】
次に、図10に基づいて本発明の第4実施例を説明する。
【0031】
第4実施例は前記第2実施例の変形であって、図7および図10を比較すると明らかなように、第2実施例ではエアバッグ5をつづら折り状に折り畳むのに対し(図7(E),(E′)参照)、本実施例ではエアバッグ5を右巻きあるいは左巻きのロール状に折り畳んでいる(図10(G),(G′)参照)。本実施例によっても、エアバッグ5の膨張初期にロール状の折り畳みが解けた後は、図8で説明したようにエアバッグ5を速やかに展開させることができ、前記第1〜第3実施例と同様の作用効果を達成できる。
【0032】
次に、図11に基づいて本発明の第5実施例を説明する。
【0033】
第5実施例は、請求項2の発明に対応するものであって、第1実施例における第1の折り畳み工程(図5(B)参照)に続いて、エアバッグ5の幅が3分の1になるように、エアバッグ5の幅方向両側を互いに同一方向で内側に折り返して「C」字状に一次的に折り畳んだ後に(図11(H)参照)、エアバッグ5をつづら折り状あるいはロール状に二次的に折り畳むものである(図11(I)〜(L)参照)。尚、図11(H′)には、エアバッグ5の幅方向両側を互いに反対方向で内側に折り返して「S」字状に一次的に折り畳んだ参考例が示され、その参考例においても、一次的折り畳み後にエアバッグ5をつづら折り状あるいはロール状に二次的に折り畳むようにしている(図11(M)〜(P)参照)。本実施例及び参考例によれば、エアバッグ5の幅を減少させて更にコンパクトに折り畳むことができる。
【0034】
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
【0035】
例えば、実施例では運転席側の側面衝突用エアバッグ装置を例示したが、本発明は助手席側の側面衝突用エアバッグ装置に対しても適用することができる。また実施例のモジュールケース4のリッド37は第3被覆材24により覆われているが、第3被覆材24に予め開口を形成してリッド37をシートバック2の側面に直接露出させても良い。
【0036】
【発明の効果】
側面衝突用エアバッグ装置では、乗員と車両のドアあるいはセンターピラーとの距離が比較的に小さいため、側面衝突の衝撃を受けて車室側に変形するドアあるいはセンターピラーと乗員との間に空間が存在している期間に、その空間(即ち車体前方)に向けてエアバッグを速やかに展開させる必要があるが、本発明によれば、第1の折り畳み工程では、エアバッグ展開状態で前端部となるエアバッグの先端部を、インフレータで発生した高圧ガスが最初に供給され且つエアバッグ展開状態で後端部となるエアバッグの基端部に向かって内向きに折り返して、先端部内面が基端部内面に対向するように折り畳み、続く第2の折り畳み工程でエアバッグを更に小さく折り畳むので、第2の折り畳み工程による折り畳みが解けたときに、エアバッグにインフレータからの高圧ガスが最初に供給される基端部に対して先端部が近い位置にある。従って、インフレータが発生した高圧ガスを、エアバッグ展開状態で前端部となるエアバッグの先端部に効果的に作用させることができるため、エアバッグの展開に時間的余裕の少ない側面衝突時に、衝撃で車室側に変形するドアあるいはセンターピラーと乗員との間の前記空間(即ち車体前方)に向けてエアバッグを速やかに展開させて、乗員拘束効果を確実に発揮させることができる。しかも蛇腹折りのような面倒な折り畳み手法を必要としないので、エアバッグの折り畳みに要する時間や労力を軽減することができる。
【0037】
また特に請求項2の発明によれば、エアバッグの幅を減少させて更にコンパクトに折り畳むことができる。
【0038】
また特に請求項3の発明によれば、第2の折り畳み工程でエアバッグを二次的につづら折り状に折り畳むので、最終的にエアバッグをコンパクトに折り畳むことができる。
【0039】
また特に請求項4の発明によれば、第2の折り畳み工程でエアバッグを二次的にロール状に折り畳むので、最終的にエアバッグをコンパクトに折り畳むことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 側面衝突用エアバッグ装置を備えたシートの斜視図
【図2】 図1の2−2線拡大断面図
【図3】 図2の3方向矢視図
【図4】 エアバッグの展開時の作用説明図
【図5】 エアバッグの折り畳み順序の説明図
【図6】 エアバッグの展開順序の説明図
【図7】 本発明の第2実施例に係るエアバッグの折り畳み順序の説明図
【図8】 本発明の第2実施例に係るエアバッグの展開順序の説明図
【図9】 本発明の第3実施例に係るエアバッグの折り畳み順序の説明図
【図10】 本発明の第4実施例に係るエアバッグの折り畳み順序の説明図
【図11】 本発明の第5実施例に係るエアバッグの折り畳み順序の説明図
【図12】 従来のエアバッグの折り畳み順序の説明図
【符号の説明】
2 シートバック
5 エアバッグ
32 インフレータ
a 先端部
b 基端部
Claims (4)
- 折り畳んだエアバッグ(5)をシートバック(2)の側部に配置し、車両の衝突時にインフレータ(32)が発生する高圧ガスをエアバッグ(5)内にその基端部(b)から供給することで、該エアバッグ(5)を膨脹させてシートバック(2)の側部から車体前方に向けて展開させる側面衝突用エアバッグ装置であって、
そのエアバッグ(5)の展開状態では、エアバッグ(5)の先端部(a)が前端部となり、またエアバッグ(5)の基端部(b)が後端部となるようにしたものにおいて、
エアバッグ(5)の前記先端部(a)から略3分の1の範囲を前記基端部(b)に向かって内向きに折り返して、該先端部(a)内面が該基端部(b)内面に対向するように折り畳む第1の折り畳み工程と、
その第1の折り畳み工程で新たに形成された、エアバッグ(5)の環状先端部(c)を前記基端部(b)に向けて外向きに折り返すように一次的に折り畳み、続いて、その一次的に折り畳んだエアバッグ(5)を更に小さくなるよう二次的に折り畳む第2の折り畳み工程とを含むことを特徴とする、側面衝突用エアバッグ装置におけるエアバッグ折り畳み方法。 - 折り畳んだエアバッグ(5)をシートバック(2)の側部に配置し、車両の衝突時にインフレータ(32)が発生する高圧ガスをエアバッグ(5)内にその基端部(b)から供給することで、該エアバッグ(5)を膨脹させてシートバック(2)の側部から車体前方に向けて展開させる側面衝突用エアバッグ装置であって、
そのエアバッグ(5)の展開状態では、エアバッグ(5)の先端部(a)が前端部となり、またエアバッグ(5)の基端部(b)が後端部となるようにしたものにおいて、
エアバッグ(5)の前記先端部(a)を前記基端部(b)に向かって内向きに折り返して、該先端部(a)内面が該基端部(b)内面に対向するように折り畳む第1の折り畳み工程と、
その第1の折り畳み工程で折り畳まれたエアバッグ(5)の幅を狭めるべく該エアバッグ(5)の幅方向両側を互いに同一方向に折り返すようにして一次的に折り畳み、続いて、その一次的に折り畳んだエアバッグ(5)をその長手方向に更に小さくなるよう二次的に折り畳む第2の折り畳み工程とを含むことを特徴とする、側面衝突用エアバッグ装置におけるエアバッグ折り畳み方法。 - 前記第2の折り畳み工程では、前記第1の折り畳み工程で折り畳まれたエアバッグ(5)を前記二次的に折り畳む際に、該エアバッグ(5)を更につづら折り状に折り畳むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の側面衝突用エアバッグ装置におけるエアバッグ折り畳み方法。
- 前記第2の折り畳み工程では、前記第1の折り畳み工程で折り畳まれたエアバッグ(5)を前記二次的に折り畳む際に、該エアバッグ(5)を更にロール状に折り畳むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の側面衝突用エアバッグ装置におけるエアバッグ折り畳み方法。
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