JP3884895B2 - 回転機の軸受診断装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転機の軸受の振動を検出して軸受の異常を診断する回転機の軸受診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図16は、回転機例えば誘導電動機(以下、単に電動機と称す)100の軸受101の振動を検出することにより、軸受101の異常を診断する電動機の軸受診断装置102の従来構成を示すものである。電動機100の軸受101を収納する図示しないハウジング外周面の上側部には、加速度センサ103が装着されており、この加速度センサ103から導出された信号線104は、振動測定装置105の振動信号入力端子に接続されている。また、振動測定装置105には、検出した振動データを所定のフォーマットに従って、この振動測定装置105への着脱可能な外部記憶媒体106に保存する機能が設けられている。
【0003】
振動測定装置105では、電動機100を駆動させた状態で軸受101の振動が検出され、この振動信号から軸受101の異常の有無が簡易的に診断(1次診断)される。もし、この1次診断で、軸受101の異常有りと診断された場合には、軸受診断用のソフトウェアのインストールされているパーソナルコンピューター107で、外部記憶媒体106に記録された振動信号を読み出して、精密な診断(2次診断)を実施することにより、軸受101の異常箇所の特定が行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
而して、従来より、電動機の軸受診断装置102専用の振動測定装置というものはなく、汎用の振動測定装置105を使用することによって、電動機の軸受診断装置102を構成していた。この汎用の振動測定装置105は、一般的に、多数の振動信号入力端子が設けられており、多数の振動信号を同時に取り込めるように構成されているため、1つの入力信号において取り込むことのできるデータ点数は、低く制限されている(例えば、データ点数1024点)。そのため、この汎用の振動測定装置105で構成された電動機の軸受診断装置102では、検出した振動信号の周波数分解能が低く、電動機100の実回転数(以下、この実回転数を実運転周波数と称す)の正確な検出ができなかった。それ故、軸受101を診断する際に使用する軸受の特徴周波数(ころがり軸受に異常が有る時にのみ検出される周波数)は、電動機100の駆動装置に設定された指令周波数に基づいて算出するようにしていた。
【0005】
しかし、誘導電動機のように、負荷の大きさ等によって、指令周波数と実運転周波数とが異なる場合には、この指令周波数に基づいて算出された特徴周波数では、正確な軸受診断を行うことはできなかった。しかも、検出した振動信号の周波数分解能が低いため、低周波域(例えば、数十[Hz]以下)に存在する特徴周波数の正確な検出もできなかった。
【0006】
また、従来より、電動機の軸受診断装置102で検出した振動データを音に変換して、人間の耳でその音(振動音)を聞くことは一般的に行われていなかったため、振動データを音に変換することは容易ではなかった。
【0007】
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、従ってその目的は、回転機を駆動させた状態で検出した軸受の振動信号に基づいて、回転機の実運転周波数を検出し、この実運転周波数に基づいて、軸受の特徴周波数を算出し、この特徴周波数と検出した振動信号の周波数成分とを比較することにより、軸受の異常を診断するともに、検出した振動信号を音に変換して出力することができる回転機の軸受診断装置を提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の回転機の軸受診断装置は、振動を検出する振動検出手段と、この振動検出手段により検出された振動信号を音声信号に変換して記録する信号変換記録手段と、この信号変換記録手段により記録された音声信号を周波数分析処理することにより回転機の実回転数を求め、この実回転数に基づいて軸受の特徴周波数を求め、この特徴周波数と前記周波数分析処理された音声信号の周波数成分とを比較することにより軸受の異常を診断する診断手段と、信号変換記録手段により記録された音声信号に基づいて音声を出力する音声出力手段とを具備することを特徴とする。
【0009】
このような構成によれば、駆動している回転機の軸受の振動を検出し、この検出された振動信号が変換された音声信号を周波数分析処理することにより、回転機の回転軸の実回転数を求めることができる。しかも、この実回転数に基づいて、軸受の特徴周波数を算出することができるので、この特徴周波数と周波数分析処理された音声信号の周波数成分とを比較することによって、軸受の異常を正確に診断することができる。また、信号変換記録手段において振動信号を音声信号に変換することにより、簡単に音声にして出力することができるので、いつでも、人間の耳で振動音を聞くことができる。
【0010】
請求項2記載の回転機の軸受診断装置は、信号変換記録手段により記録された音声信号をフィルター処理する情報処理手段を具備し、この情報処理手段によりフィルター処理された音声信号を音声出力手段から音声として出力することを特徴とする。
このような構成によれば、信号変換記録手段により記録された音声信号をフィルター処理し音声にして出力することができるので、特定の周波数成分を除去した振動音を人間の耳で聞くことができる。
【0011】
請求項3記載の回転機の軸受診断装置は、診断手段内に、予め記録されている校正用音声信号に基づいて信号変換記録手段により記録された音声信号を校正し、この校正された音声信号を包絡線処理することにより得られた波形のピーク値を検出し、このピーク値が所定の加速度に達している場合に軸受の異常有りと判定する簡易診断手段と、この簡易診断手段において軸受の異常有りと判定された場合に、校正された音声信号を周波数分析処理することにより回転機の実回転数を求め、この実回転数に基づいて軸受の特徴周波数を求め、この特徴周波数と前記包絡線処理された音声信号の周波数成分とを比較することにより、軸受の異常箇所の特定を行う精密診断手段とを含むことを特徴とする。
【0012】
このような構成によれば、簡易診断手段において軸受の異常が検出された場合にのみ、精密診断手段において軸受の異常箇所の特定が行われるので、軸受の診断時間を短縮することができる。そして、他の異常と思われる要因も除去することができる。
【0013】
請求項4記載の回転機の軸受診断装置は、振動検出手段により検出された振動信号を記録及び再生する振動信号記録手段を具備することを特徴とする。
このような構成によれば、振動検出手段と振動信号記録手段だけで、回転機を駆動させた状態での軸受の振動信号を検出して記録することができる。これにより、複数の回転機の軸受診断装置を用意しなくても、複数の振動検出手段及び振動信号機録手段を用意するだけで、複数の回転機の軸受の振動測定を同時に行うことができる。また、多数の振動信号や、大容量の振動信号を記録させることができる。これにより、軸受で発生する異常振動が、間欠的に発生したり、再現性が低い場合でも、振動信号を長時間連続して記録することにより、異常振動音の検出を確実に行うことができる。
【0014】
請求項5記載の回転機の軸受診断装置は、信号変換記録手段では、振動信号をウェーブ形式に基づいたサンプリング周波数でA/D変換することにより音声信号を生成し、この音声信号をウェーブ形式で記録することを特徴とする。
このような構成によれば、汎用のウィンドウズOSに標準装備されたウェーブ形式のA/D変換処理機能を使用して音声信号を生成することができるので、新たなハードウェアやソフトウェアを追加する必要がなく、回転機の軸受診断装置の製造コストを下げることができる。また、振動信号を音声信号に変換することにより、軸受の診断処理に加えて、音声の出力処理も容易に行うことができる。しかも、ウェーブ形式のファイルは、ウィンドウズOSがインストールされたパソコンであれば認識できるので、一般的なパソコンで、この音声信号を音にして聞くことが容易にできる。
【0015】
請求項6記載の回転機の軸受診断装置は、信号変換記録手段では、異なる2つの振動信号をステレオ方式で取り込むことにより、これら2つの振動信号をウェーブ形式に基づいたサンプリング周波数でA/D変換して音声信号を生成する処理を、並列に同時に行うようにしたことを特徴とする。
このような構成によれば、振動検出手段により検出された振動信号を音声信号に変換する処理の効率を上げることができる。
【0016】
請求項7記載の回転機の軸受診断装置は、診断手段では、振動信号をウェーブ形式に基づいたサンプリング周波数でA/D変換することにより生成された音声信号の周波数分析処理の際に行われる高速フーリエ変換のデータ点数を16384点以上とすることを特徴とする。
このような構成によれば、高速フーリエ変換による周波数分解能を上げることができるので、軸受の異常を診断する周波数分析処理において、回転機の実回転数を高精度で検出することができ、しかも、特徴周波数と周波数分析処理された音声信号の周波数成分とを比較する際に、低周波領域も含めて、軸受を構成する部品の夫々の特徴周波数を正確に識別することができる。
【0017】
請求項8記載の回転機の軸受診断装置は、振動検出手段が、加速度センサ、及び加速度センサ用アンプで構成されていることを特徴とする。
このような構成によれば、構成が簡単なので、持ち運びが便利である。
【0018】
請求項9記載の回転機の軸受診断装置は、振動信号記録手段が、ミニディスクレコーダーで構成されていることを特徴とする。
このような構成によれば、操作が簡単で、持ち運びが便利である。
【0019】
【発明の実施の形態】
[第1の実施例]
以下、本発明を誘導電動機に適用した第1の実施例について、図1乃至図13を参照して説明する。
【0020】
<ころがり軸受の構造と、ころがり軸受の異常の診断方法>
まず、回転機としての誘導電動機(以下、単に電動機と称す)1(図1参照)に装着されたころがり軸受2の構造と、この電動機1を駆動させた状態で、ころがり軸受2の振動の検出を行うことにより、ころがり軸受2の損傷や欠陥等の異常を診断する方法について説明する。
【0021】
図2に示すように、ころがり軸受2は、外輪3、内輪4、転動体5、保持器6及び図示はしないがオイルシート等の小部品から構成されている。図中の記号は、
D :ころがり軸受2のピッチ円直径
d :転動体5直径
r1:内輪4軌道の半径
r2:外輪3軌道の半径
α :接触角
を表している。
【0022】
電動機1を駆動させた状態で、ころがり軸受2の振動の検出を行うと、ころがり軸受2が正常な場合には、回転軸7の回転数に比例した周波数成分の振動が検出される。一方、ころがり軸受2を構成する部品に損傷や欠陥等の異常が有る場合に、ころがり軸受2の振動の検出を行うと、回転軸7(図1参照)の回転数に比例した周波数成分の振動とは異なる周波数成分の振動も検出される。このころがり軸受2に異常が有るときにのみ検出される周波数は、特徴周波数と呼ばれている。この特徴周波数は、ころがり軸受2を構成する夫々の部品の異常によって異なる周波数を示すものであり、以下の演算式で求めることができる。但し、このときのころがり軸受2は、
(a)内輪4及び外輪3と転動体5との間にすべり接触はない
(b)ラジアル、スラスト方向荷重を受けたときの各部品の変形はない
ものと仮定する。
【0023】
(1)内輪4に異常が有るときの特徴周波数
【数1】
(2)外輪3に異常が有るときの特徴周波数
【数2】
(3)転動体5に異常が有るときの特徴周波数
【数3】
(4)保持器6に異常が有るときの特徴周波数
【数4】
ここで、
D :ころがり軸受2のピッチ円直径[mm]
fr:回転軸7の回転速度[rps]
d :転動体5直径[mm]
Z :転動体5の数[整数]
α :接触角[ラジアン]
である。
【0024】
これにより、電動機1を駆動させた状態で、ころがり軸受2の振動の周波数成分を検出し、この周波数成分に基づいて回転軸7の実回転速度(以下、この実回転速度を実運転周波数と称す)を検出し、この実運転周波数に基づいて特徴周波数を算出し、この算出された特徴周波数と検出された振動の周波数成分とを比較することにより、ころがり軸受2の異常の有無の検出、及び異常箇所の特定が行われる。参考として、図3に、ころがり軸受2の各種異常と、これらに対応する振動波形との関係を示す。
【0025】
図3において、(a)は、回転軸7の回転の周期サイクルを表している。(b)は、ころがり軸受2が正常な場合に検出される振動波形を表している。(c)は、オイルシートの潤滑不良やころがり軸受2の均等摩耗が生じている場合に検出される振動波形を表している。(d)は、回転軸7ところがり軸受2とのミスアライメントが生じている場合に検出される振動波形を表している。(e)、(f)、(g)及び(h)は、夫々、外輪3、内輪4、移動体5及び保持器6に異常が生じている場合に検出される振動波形を表している。
【0026】
<電動機の軸受診断装置8の構成>
まず、図1は、電動機の軸受診断装置(以下、単に診断装置と称す)8の構成を示している。
電動機1の回転軸7の先端部、及び負荷装置9の回転軸10の先端部には、円柱状の接合板11及び12が固定して装着されており、夫々の接合板11及び12が接合され、ボルトで固定されることによって、電動機1と負荷装置9とが接合されている。また、図4に示すように、電動機フレーム13の両端には、回転軸を支えるためのころがり軸受2が装着されており、ころがり軸受2は、この電動機フレーム13のハウジング29内に収容されている。
【0027】
これらのころがり軸受2を収納するハウジング29の外周面の上側部には、圧電素子製の加速度センサ14が強固に接着されて取り付けられている。これらの加速度センサ14は、電動機1の回転軸7の回転によって振動を受けると、圧電素子によってその振動がアナログの電気信号に変換されて、振動信号として、これらの加速度センサ14から導出された信号線15を伝達するようになっている。これら2つの信号線15は、加速度センサ用アンプ16のL入力端子及びR入力端子に接続されている。加速度センサ用アンプ16は、L入力端子及びR入力端子より入力された振動信号が、所定のレベルの振幅に増幅され、ステレオ出力端子から出力されるようになっている。これら、加速度センサ14、及び加速度センサ用アンプ16で振動検出手段17が構成されている。
【0028】
加速度センサ用アンプ16の出力端子に接続されたステレオ信号線18は、パーソナルコンピューター(以下、単にパソコンと称す)19内のサウンドインターフェースに設けられたマイク入力端子に接続されている。
パソコン19は、図1では、構成別のブロック線図で示されているが、実際には、CPUを主体としたソフトウェアで構成されるものである。このパソコン19は、汎用的なものであり、図示はしないが、CPU、ROM、RAM、ハードディスク、フロッピーディスクドライブ、キーボード、入力インターフェース、出力インターフェース及びサウンドインターフェース等を備えている。OSは、ウィンドウズOSがインストールされている。そして、ROMに記録されている診断プログラムが、CPUに書き込まれることによって、このCPUがパソコン19の全動作を制御するようになっている。
【0029】
マイク入力端子に入力された振動信号は、信号変換記録手段20に入力される。信号変換記録手段20では、ころがり軸受2の診断を行う前に、予め、校正用の音声信号(以下、この音声信号を校正用音声信号と称す)が、ハードディスク、或いはフロッピーディスク等の外部記録媒体(以下、ハードディスク及び外部記録媒体を合わせて記録媒体と称す)に記録されている。この校正用音声信号は、アナログの振動信号が、ウェーブ形式に基づいたサンプリング周波数でA/D変換されて、生成されたデジタルの音声信号である。
【0030】
そして、信号変換記録手段20では、ころがり軸受2の振動検出が開始されると、入力されたアナログの振動信号が、ウェーブ形式に基づいたサンプリング周波数でA/D変換されて、デジタルの音声信号が生成され、この音声信号が、校正用音声信号に基づいて重力加速度の大きさを表す定量的な値に校正されて、記録媒体に記録される。以下、この校正された音声信号のことを、校正済音声信号と呼ぶこととする。
【0031】
診断手段21では、診断処理が開始されると、この校正済音声信号を周波数分析処理することにより、ころがり軸受2の異常診断が行われる。診断手段21には、図示はしないが、簡易診断手段、及び精密診断手段が設けられており、簡易診断手段では、校正済音声信号を包絡線処理することにより得られた信号(以下、この信号を包絡線処理済音声信号と称す)の重力加速度のピーク値が検出され、このピーク値が所定の重力加速度に達している場合には、ころがり軸受2の異常有りとするような、ころがり軸受2の異常の有無の判定が行われる。精密診断手段では、簡易診断手段において、ころがり軸受2の異常有りと判定された場合に、校正済音声信号を周波数分析処理することにより電動機1の実運転周波数が検出され、この実運転周波数に基づいて、ころがり軸受2の特徴周波数が算出され、この特徴周波数と包絡線処理済音声信号の周波数成分とを比較することにより、ころがり軸受2の異常箇所の特定が行われる。そして、これら簡易診断手段、及び精密診断手段において診断された結果は、モニター22に出力される。
【0032】
音声出力手段23では、校正済音声信号、及び、校正済音声信号が帯域遮断フィルター処理された信号(以下、この信号を帯域遮断音声信号と称す)の音声出力が行われる。校正済音声信号の音声出力が行われる場合には、まず、記録媒体に記録された校正済音声信号がRAMに書き込まれる。そして、この校正済音声信号が、振動検出時のころがり軸受の振動音としてスピーカー25から出力される。
【0033】
帯域遮断音声信号の音声出力が行われる場合には、まず、情報処理手段24において校正済音声信号の帯域遮断フィルター処理が行われる(後述)。そして、情報処理手段24において生成された帯域遮断音声信号(後述)を受けて、この帯域遮断音声信号がスピーカー25から出力される。この振動音は、振動検出時のころがり軸受2の振動音から、ある周波数帯域の振動成分がカットされた振動音である。
【0034】
情報処理手段24では、校正済音声信号の帯域遮断フィルター処理が開始されると、まず、記録媒体に記録された校正済音声信号がRAMに書き込まれる。そして、設定された周波数帯域に基づいて、この校正済音声信号の帯域遮断フィルター処理が行われ、生成された帯域遮断音声信号が音声出力手段23に出力される。
【0035】
<診断装置8の作用説明>
次に、本実施例の作用について、図5乃至図13を参照して説明する。
パソコン19上で、ころがり軸受2診断用のソフトウェアを立ち上げると、モニター22上には、図示はしないが、ころがり軸受2診断用のメインメニュー画面が表示される。このメインメニュー画面では、処理項目として、
・「校正用音声信号の記録」
・「軸受診断」
・「校正済音声信号の音声出力」
が選択可能になっている。
【0036】
メインメニュー画面上の各処理項目は、夫々の処理項目に対応したキーボード上のキーを押すことにより実行される。これらのキーが押されると、CPU内部に実行処理項目のフラグが設定され、これらのフラグに従って、以下に示すようなソフトウェア処理が実行される。
【0037】
<校正用音声信号の記録>
まず、ころがり軸受2の診断を行うためには、校正用音声信号を記録媒体に記録させておく必要がある。そこで、メインメニュー画面から、「校正用音声信号の記録」の処理項目が選択された場合の作用について説明する。
信号変換記録手段20では、異なる複数の重力加速度の振動信号が校正用音声信号に変換されて、記録媒体に記録されるようになっている。メインメニュー画面において、「校正用音声信号の記録」が選択されると、モニター22上には、校正用音声信号として記録するための振動信号の重力加速度を設定するメニュー画面が表示される。本実施例では、メニュー画面に従って、重力加速度1[G]から10[G]まで、1[G]於きの振動信号を、校正用音声信号として記録するように設定されている。
【0038】
校正用音声信号を記録する場合には、図示はしないが、図1に示すような振動検出手段17を、正確な一定の重力加速度で振動させることのできる加振器等に接続する。尚、加振器に接続する加速度センサは、1つでも2つでもよい。そして、この加振器を、ある設定された一定の重力加速度で振動させる。このとき、振動検出手段17では、加振器の振動がアナログの電気信号に変換されて、振動信号として、信号変換記録手段20に出力される。
【0039】
信号変換記録手段20では、入力されたアナログの振動信号が、ウェーブ形式に基づいて、最大44.1[kHz]のサンプリング周波数でA/D変換され、デジタルの校正用音声信号が生成される。そして、この校正用音声信号は、ウェーブ形式の校正用音声信号ファイルとして、記録媒体に記録される。
本実施例では、上記方法により、加振器の重力加速度を1[G]から10[G]まで1[G]おきに振動させた場合の校正用音声信号が、記録媒体に記録されている。図5に、例として、加振器の重力加速度を1[G]、2[G]、3[G]に設定して振動させたときの振動検出手段で検出された振動信号の波形を示す。
【0040】
また、信号変換記録手段20では、複数の校正用音声信号の記録が完了すると、夫々の重力加速度における校正用音声信号のピークの平均値が検出され、これらのピークの平均値に基づいて、重力加速度と校正用音声信号のピークの平均値との1次比例の近似直線(以下、この近似直線を校正用近似直線と称す)が演算により求められ、記憶媒体に記録される。図6に、複数の校正用音声信号のピークの平均値に基づいた校正用近似直線の算出例を示す。
【0041】
<軸受診断>
「校正用音声信号の記録」の処理項目が完了すると、「軸受診断」の実行が可能となる。そこで、メインメニュー画面から、「軸受診断」の処理項目が選択された場合の作用について、図7乃至9のフローチャートを参照して説明する。尚、これらのフローチャートのステップ間の移行の制御は、CPUによって行われている。
【0042】
メインメニュー画面において、「軸受診断」が選択されると、図7に示すように、ステップS1では、CPUにおいて、記録媒体に記録された校正済音声信号の診断処理を行うか、電動機1を駆動させた状態でころがり軸受2の振動を検出して診断処理を行うかの選択が行われる。これに伴い、モニター22上には、これらの診断処理を選択して入力するためのメニュー画面が表示される。ここで、電動機1を駆動させた状態で振動を検出して診断処理を行う処理項目が選択された場合には、ステップS2に移行して、ころがり軸受2の振動検出が行われる。この振動検出の詳細を、図8のフローチャートを参照して説明する。
【0043】
ステップT1では、サンプリング周波数の設定が行われる。ここで、ウェーブ形式に基づくサンプリング周波数は、最大44.1[kHz]であり、設定可能なサンプリング周波数は、44.1[kHz]、及びその分周周波数(例えば、22.05[kHz]、11.025[kHz]等)である。そして、サンプリング周波数が入力されると、ステップT2に移行する。本実施例では、サンプリング周波数として、44.1[kHz]が設定されている。
【0044】
ステップT2では、検出開始キーの入力待ち状態となっている。このとき、電動機1のころがり軸受2に加速度センサ14が固定して装着されていること、及び、電動機1の駆動装置(図示はしない)に設定された指令周波数に基づいて、電動機1が定常状態で駆動していることを確認する。そして、これらの確認により、ころがり軸受2の振動検出が開始可能であれば、検出開始キーが入力され、ステップT3に移行する。
【0045】
ステップT3では、信号変換記録手段20において、設定されたサンプリング周波数に基づいて、振動検出手段17から入力された振動信号のA/D変換が行われ、音声信号が生成される。尚、信号変換記録手段20には、2つの加速度センサで検出された振動信号が、ステレオ方式で入力されており、異なる2つの振動信号が、並列に同時に処理されて、2つの音声信号が生成される。そして、ステップT4に移行する。
ステップT4では、記録媒体から、「校正用音声信号の記録」の処理項目で求められた校正用近似直線のデータが読み出され、この校正用近似直線に基づいて、音声信号の1サンプル毎の校正が行なわれ、ステップT5に移行する。
【0046】
ステップT5では、校正済音声信号がウェーブ形式のデータに変換され、校正済音声信号ファイルとして、記録媒体への記録が行われる。尚、ステレオ方式で入力された異なる2つの振動信号は、夫々、個別の校正済音声信号ファイルとして、記録媒体に記録される。このようにして、振動検出が完了すると、図7のステップS4に移行する。
図7のステップS1において、記録媒体に記録された振動信号の診断処理が選択された場合には、ステップS3に移行して、記録媒体に記録された校正済音声信号ファイルの選択が行われる。これに伴い、モニター上には、記録媒体に記録された校正済音声信号ファイルの一覧が表示される。そして、校正済音声信号ファイルの選択が行われると、ステップS4に移行する。
【0047】
ステップS4では、診断手段21において、診断を行うための校正済音声信号ファイルのデータの読み出しが行われる。前ステップで、ステップS2が実行された場合は、振動検出により記録された校正済音声信号ファイルが読み出され、前ステップで、ステップS3が実行された場合は、選択された音声信号ファイルが読み出される。そして、読み出された校正済音声信号は、RAMに書き込まれ、ステップS5に移行する。
【0048】
ステップS5では、診断手段21において、ころがり軸受2の選定が行われる。診断手段21に設けられた記憶領域には、予め、特徴周波数を算出するのに必要なころがり軸受2の部品の寸法が、製品の型番に従って整理されて、ころがり軸受データベースとして、記録されている。これに伴い、モニター22上には、ころがり軸受データベースの一覧が表示され、該当する型番の選択が行われる。ここで、もし、ころがり軸受データベースの中に、該当する型番がない場合は、ころがり軸受2の部品の寸法が、個々に入力される。そして、この入力された夫々の部品の寸法は、ころがり軸受データベースの中に追加して記録されるようになっている。このようにして、ころがり軸受2の選定の入力が完了すると、ステップS6に移行する。
【0049】
ステップS6では、診断に必要な数値の入力が行われる。モニター22上のメニュー画面に従って、診断に必要な数値として、電動機1の駆動装置に設定された指令周波数、及び、後述するようなころがり軸受2の異常を判定するための重力加速度の値(以下、異常判定用重力加速度と呼ぶこととする)の入力が行われ、診断手段21に設けられた記憶領域に記録される。このようにして、診断に必要な数値の入力が完了すると、ステップS7に移行する。
【0050】
ステップS7では、ころがり軸受2の異常の有無を判定するための軸受簡易診断が実行される。この軸受簡易診断の詳細を、図9のフローチャートを参照して説明する。
ステップU1では、RAMに書き込まれた校正済音声信号の中から、重力加速度のピーク値の検出が行われる。これは、校正済音声信号の全サンプルの値を1サンプル毎に比較することにより、ピーク値の検出が行われる。そして、検出されたピーク値は、診断手段21に設けられた記憶領域に記憶される。そして、ステップU2に移行する。
【0051】
ステップU2では、ステップU1で検出された校正済音声信号のピーク値と、図7のステップS6で設定された異常判定用重力加速度の値との比較が行われ、異常判定用重力加速度の値よりも、校正済音声信号のピーク値のほうが大きい場合には、ころがり軸受に異常有りと判定される。そして、図7のステップS8に移行する。
ステップS8では、軸受簡易診断の結果により、ころがり軸受2に異常が無いと判定された場合には、ステップS10に移行する。また、ころがり軸受2に異常が有ると判定された場合には、ステップS9に移行して、軸受精密診断が行われる。この軸受精密診断の詳細を図10のフローチャートを参照して説明する。
【0052】
ステップV1では、RAMに書き込まれている校正済音声信号の高速フーリエ変換処理が行われる。そして、ステップV2に移行する。この高速フーリエ変換処理は、電動機1の実運転周波数を高精度に検出するために、周波数分解能を2[Hz]程度にした演算が行われる。本実施例では、高速フーリエ変換を演算するためのデータ点数を16384点としている。このとき、校正済音声信号のサンプリング周波数は44.1[kHz]でA/D変換されたものであるので、この高速フーリエ変換処理による周波数分解能は、約2.7[Hz]となる。
【0053】
図11に、例として、外輪3に異常のあるころがり軸受2の診断を行った場合に生成された校正済音声信号を高速フーリエ変換処理したときの周波数分布波形を示す。この図11に示すように、校正済音声信号の周波数成分は、特定の周波数領域で重力加速度の振幅が大きな部分が複数有ることがわかる。以下、これらの周波数領域を極大領域と呼ぶこととする。これらの極大領域は、電動機1の実運転周波数や、ころがり軸受2を校正する部品の特徴周波数、及び、これらの周波数の高調波成分である。
【0054】
ステップV2では、高速フーリエ変換処理された校正済音声信号の周波数成分から、電動機1の実運転周波数の検出が行われる。まず、図7のステップS6において入力された指令周波数の値が、記憶領域から読み出される。そして、校正済音声信号の周波数成分中の複数の極大領域の中から、この指令周波数の値に最も近い極大領域が検出され、この極大領域の極大値を示す周波数が、電動機1の実運転周波数として検出される。このようにして、実運転周波数の検出が行われ、ステップV3に移行する。
【0055】
ステップV3では、検出された実運転周波数と、図7のステップS5において選択されたころがり軸受2を校正する部品の寸法に基づいて、ころがり軸受2の特徴周波数が算出される。そして、ステップV4に移行する。
ステップV4では、校正済音声信号の高調波ノイズ成分を除去するために、校正済音声信号の包絡線処理が行われる。そして、ステップV5に移行する。
【0056】
ステップV5では、包絡線処理済音声信号の高速フーリエ変換処理が行われる。このとき、図9のステップU1と同様に、包絡線音声信号のデータ点数を16384点として、高速フーリエ変換の演算が行われる。その理由は、ころがり軸受2の中でも、転動体5及び保持器6の特徴周波数は、どちらも低周波数領域(例えば、10[Hz]から100[Hz]の周波数領域)に接近して現れるので(例えば、10[Hz]間隔)、これらの特徴周波数を明確に識別するためには、高速フーリエ変換の周波数分解能を2[Hz]程度にする必要があるためである。本実施例では、包絡線処理済音声信号は、サンプリング周波数44.1[kHz]でA/D変換された校正済音声信号が包絡線処理されたものであるので、この包絡線処理済音声信号のデータ点数を16384点にして、高速フーリエ変換を行うことにより、周波数分解能は約2.7[Hz]となる。
【0057】
図12に、例として、外輪3に異常のあるころがり軸受2の診断を行った場合の包絡線処理済音声信号を、フーリエ変換処理したときの周波数分布波形を示す。この図12に示すように、電動機1の実運転周波数、外輪3の特徴周波数、及び、これらの周波数の高調波成分が検出されていることがわかる。そして、ステップV6に移行する。
【0058】
ステップV6では、ころがり軸受2の特徴周波数と、包絡線処理済音声信号の周波数成分との比較が行われる。まず、図12に示すように、包絡線処理済音声信号の周波数成分において、夫々の特徴周波数と一致する周波数での重力加速度の値の検出が行われる。次に、これら検出された重力加速度の値の中で、一番大きな値を示す特徴周波数が検出される。そして、この検出された特徴周波数に対応するころがり軸受2の部品が、ころがり軸受2の異常の主要因として特定される。図12に示す例では、夫々の特徴周波数における重力加速度の値の中で、外輪3が損傷した場合の特徴周波数の重力加速度の値が一番大きいので、外輪3に異常があると特定される。そして、図7のステップS10に移行する。
ステップS10では、軸受簡易診断、及び軸受精密診断の診断結果を受けて、この診断結果のモニター22への表示、及び、記録媒体への記録が行われる。
【0059】
<校正済音声信号の音声出力>
診断装置8は、記録媒体に記録されている校正済音声信号ファイルのデータに基づいて、振動検出時の振動音を、音声として出力することが可能なように構成されている。また、この校正済音声信号の任意の周波数領域の信号成分をカットする帯域遮断フィルター処理を行うことによって生成された信号(帯域遮断音声信号)を、音声として出力することも可能なように構成されている。そこで、メインメニュー画面から、「振動信号の音声出力」の処理項目が選択された場合の作用について、図13のフローチャートを参照して説明する。
【0060】
まず、ステップW1では、音声出力するための校正済音声信号ファイル名の入力が行われる。これに伴い、モニター22上には、このファイル名を入力するためのメニュー画面が表示される。そして、校正済音声信号ファイル名が入力されると、このファイル名に該当する校正済音声信号ファイルのデータが記録媒体から読み出され、RAMに書き込まれる。そして、ステップW2に移行する。
【0061】
ステップW2では、振動検出時の振動音を出力するか、又は、校正済音声信号を帯域遮断フィルター処理した振動音を出力するかの選択が行われる。これに伴い、モニター22上には、これらを選択するためのメニュー画面が表示される。ここで、振動検出時の振動音の出力が選択されると、ステップW3に移行し、校正済音声信号を帯域遮断フィルター処理した振動音の出力が選択されると、ステップW4に移行する。
【0062】
ステップW3では、校正済音声信号の音声再生処理を行うことにより、振動検出時の振動音がスピーカーから出力される。
ステップW4では、校正済音声信号の高速フーリエ変換処理が行われる。ここでの高速フーリエ変換も、図10のステップV1やステップV5で行われた高速フーリエ変換処理と同様に、データ点数を16384点として、演算が行われる。そして、ステップW5に移行する。
【0063】
ステップW5では、校正済音声信号の帯域遮断フィルター処理を行うための周波数帯域の設定が行われる。これに伴い、モニター22上には、この周波数帯域の値を入力するためのメニュー画面が表示される。そして、周波数帯域の設定が行われると、ステップW6に移行する。
ステップW6では、設定された周波数帯域に基づいて、高速フーリエ変換処理された校正済音声信号の帯域遮断フィルター処理が行われる。そして、ステップW7に移行する。
【0064】
ステップW7では、帯域遮断フィルター処理された校正済音声信号の逆高速フーリエ変換処理が行われ、再び、時間成分の校正済音声信号に変換される。そして、ステップW8に移行する。
ステップW8では、音声再生時の音声の連続性を確保するために、逆高速フーリエ変換処理された校正済音声信号の窓関数処理が行われ、帯域遮断音声信号が生成される。そして、ステップW9に移行する。
ステップW9では、ステップW8で窓関数処理された帯域遮断音声信号の音声再生処理を行うことにより、振動検出時の振動音において、任意の周波数領域の信号成分がカットされた振動音がスピーカー25から出力される。
【0065】
このように本実施例によれば、電動機1を駆動させた状態で、振動検出手段17において、ころがり軸受2の振動を検出し、信号変換記録手段20において、この検出された振動信号をウェーブ形式の校正済音声信号に変換して、記録媒体に記録するようにした。そして、簡易診断手段において、この記録された校正済音声信号に基づいてころがり軸受2の異常の有無の検出を行い、異常が検出された場合には、精密診断手段において、この校正済音声信号を周波数分析処理することにより、電動機1の実運転周波数を検出し、この実運転周波数に基づいてころがり軸受2の特徴周波数を算出し、この特徴周波数と、校正済音声信号の周波数成分とを比較することにより、ころがり軸受2の異常箇所の特定を行うようにした。また、音声出力手段23において、振動検出時の振動音、及び、振動検出時の振動音において任意の周波数領域の信号成分をカットした振動音を出力可能とした。
【0066】
このような構成によれば、電動機1の実運転周波数を検出して、ころがり軸受2の特徴周波数を算出するようにしたので、ころがり軸受2の異常箇所の特定を正確に行うことができる。従って、本実施例で使用した電動機1のように、指令周波数と実運転周波数とが異なる誘導電動機等でも、ころがり軸受2の異常箇所の特定を正確に行うことができる。
【0067】
また、ころがり軸受2の診断を簡易診断と精密診断とに分け、簡易診断において、ころがり軸受2の異常の有無を検出し、異常の無いものは精密診断を行わないようにしたので、診断時間の短縮化ができる。
また、最大サンプリング周波数44.1[kHz]のウェーブ形式に基づいてA/D変換された校正済音声信号を周波数分析処理する際に行われる高速フーリエ変換処理のデータ点数を、16384点以上とすることで、周波数分解能を2[Hz]程度よりも小さくすることができるので、実運転周波数を高精度に検出できるとともに、軸受を構成する部品の夫々の特徴周波数を、低周波領域も含めて、正確に識別することができる。
【0068】
また、診断装置8は、振動検出手段17とパソコン19のみで構成できるので、製造コストを下げることができる。しかも、汎用的なウィンドウズOSがインストールされたパソコンを使用することにより、ウィンドウズOSに標準装備されたウェーブ形式に基づいたサンプリング周波数でのA/D変換機能を使用することができるので、この機能を新たに追加しなくてもよく、更に製造コストを下げることができる。また、持ち運び易いので、ころがり軸受2の診断を効率よく行うことができる。
【0069】
また、信号変換記録手段20では、異なる2つの振動信号をステレオ方式で取り込むようにしているので、振動検出手段17で検出された2つの振動信号を、ウェーブ形式に基づいたサンプリング周波数でA/D変換する処理を、並列して同時に行うことができる。
また、信号変換記録手段20では、振動検出手段17で検出された振動信号をウェーブ形式に基づいた音声信号に変換するようにしたので、簡単に振動検出時の振動音を音声として出力することができる。しかも、ウェーブ形式のファイルは、ウィンドウズOSがインストールされたパソコンであれば確認できるので、一般的なパソコンで、この音声信号を音にして聞くことができる。
【0070】
また、校正済音声信号を帯域遮断フィルター処理することにより、振動検出時の振動音において任意の周波数成分をカットした振動音を再生することもできる。これにより、例えば、異常な振動音を発生する電動機1のころがり軸受2を診断し、ころがり軸受2の異常箇所が特定できた場合に、この異常箇所に対応する校正済音声信号の特徴周波数成分を帯域遮断フィルター処理によりカットした振動音を音声にすることで、人間の耳で振動音の異常の原因の確認を行うことができる。
【0071】
[第2の実施例]
次に、本発明の第2の実施例について、図14を参照して説明する。尚、図1と同一部分には、同一符号を付して説明を省略し、以下異なる部分についてのみ説明する。
加速度センサ用アンプ16の出力端子に接続されたステレオ信号線18は、振動信号記録手段たるミニディスクレコーダー(以下、単にMDレコーダーと称す)26のマイク入力端子に接続されている。そして、このMDレコーダーのライン出力端子に接続されたステレオ信号線27は、パソコン19内のサウンドインターフェースに設けられたマイク入力端子に接続されている。このようにして、診断装置8が構成されている。
【0072】
本実施例の診断装置8では、振動検出手段17から出力される振動信号が、一旦、MDレコーダー26で録音される。そして、このMDレコーダー26に録音された振動信号を再生することによって、MDレコーダー26から出力される振動信号が、パソコン19の信号変換記録手段20に入力されて、ころがり軸受2の診断が行われる。
【0073】
本実施例では、「校正用音声信号の記録」を実行する場合にも、振動検出手段17から出力される校正用の音声信号を、一旦、MDレコーダー26で録音するようにする。そして、このMDレコーダー26に録音された校正用の振動信号を再生し、信号変換記録手段20に入力することによって、校正用音声信号に変換し、この校正用音声信号を記録媒体に記録するようにする。
【0074】
このような構成によれば、振動検出手段17とMDレコーダー26だけで、電動機1を駆動させた状態でのころがり軸受2の振動信号を記録することができる。これにより、複数の電動機2のころがり軸受2の振動測定を同時に行う場合等に、複数の診断装置8を用意しなくても、複数の振動検出手段17及びMDレコーダー26を用意するだけでよい。また、MDレコーダー26を使用することにより、多数の振動信号や、大容量の振動信号を記録させることができるので、ころがり軸受2で発生する異常振動が、間欠的に発生したり、再現性が低い場合でも、振動信号を長時間連続して記録することにより、異常振動音の検出を確実に行うことができる。
【0075】
更に、MDレコーダー26をパソコン19と接続し、MDレコーダー26に録音された振動信号を再生することによって、ころがり軸受2の診断が行えるので、ころがり軸受2の振動検出と、ころがり軸受2の診断とを、別々の場所で行ったり、都合のよい時間帯に合わせて行うことができ、作業効率を上げることができる。
【0076】
[第3の実施例]
次に、本発明の第3の実施例について、図15を参照して説明する。尚、図14と同一部分には、同一符号を付して説明を省略し、以下異なる部分についてのみ説明する。
1つの加速度センサ14は、電動機1と負荷装置9とが接合された側のころがり軸受2を収納するハウジング29の外周面の上側部に、強固に接着されて取り付けられている。この加速度センサ14から導出された信号線15は、加速度センサ用アンプ16の一方側の入力端子に接続されている。また、加速度センサ用アンプ16のもう一方側の入力端子には、人間の声等が検出可能なマイク28が接続されている。このようにして、診断装置8が構成されている。
【0077】
本実施例の診断装置8では、振動検出手段17から出力される振動信号が、一旦、MDレコーダー26で録音される。そして、このMDレコーダー26に録音された振動信号を再生することによって、MDレコーダー26から出力される振動信号が、パソコン19の信号変換記録手段20に入力され、校正済音声信号に変換されて、記録媒体に記録される。このとき、マイク28によって検出された人間の声は、「校正済音声信号の音声出力」を選択し、この人間の声が記録された校正済音声信号ファイルを選択することによって、音声出力される。
【0078】
本実施例では、「校正用音声信号の記録」を実行する場合にも、加速度センサ14から出力される校正用の音声信号を、一旦、MDレコーダー26で録音するようにする。そして、このMDレコーダー26に録音された校正用の振動信号を再生し、信号変換記録手段20に入力することによって、校正用音声信号に変換し、この校正用音声信号を記録媒体に記録するようにする。
このような構成によれば、マイク28を使って、人間の肉声で、診断の試験条件、試験日及び試験場所等の試験情報をMDレコーダー26に録音し、パソコン19に音声信号として記録させることができるので、記録用紙や筆記用具の形態が不要になる。また、試験情報と診断により検出された振動信号とが、必ず一対のデータとしてMDレコーダーに録音されるので、紙に記録した場合のように試験情報の記入された記録用紙を紛失したり、試験情報と診断により検出された振動信号との対応を間違えたりすることを防ぐことができる。
【0079】
尚、本発明は、上記し、且つ図面に示す実施例にのみ限定されるものではなく、次のような変形、拡張が可能である。
本発明の第1の実施例では、加速度センサ用アンプ16に、2つの加速度センサ14を接続したが、第3の実施例のように、加速度センサ14を1つにして、もう一方側にマイク28を接続してもよい。
【0080】
本発明の第1及び第2の実施例では、加速度センサ用アンプ16に、2つの加速度センサ14を接続したが、1つにしてもよい。
本発明の実施例では、圧電素子製の加速度センサ14を使用したが、振動を電気信号に変換する加速度センサであればよい。
【0081】
本発明の実施例では、情報処理手段24において、帯域遮断フィルター処理を行うようにしたが、ローパスフィルター処理、ハイパスフィルター処理、及びバンドパスフィルター処理等を行うようにしてもよい。
本発明の実施例では、パソコン19及びMDレコーダー26のマイク入力端子にステレオ信号線18或いは27を接続するようにしたが、ライン入力端子に接続してもよい。
【0082】
本発明の実施例では、ころがり軸受2の診断を行うようにしたが、すべり軸受の特徴周波数の演算式をパソコン19のソフトウェアに組み込むことにより、すべり軸受の診断を行うこともできる。
本発明の実施例では、誘導電動機の軸受の診断を行うようにしたが、交流電動機や直流電動機など、要は回転機全般の軸受の診断を行うようにしてもよい。
本発明の実施例では、ウィンドウズOSに標準装備されたウェーブ形式に基づいて音声信号を生成するようにしたが、マックOSのAIFF形式等、その他のサウンドのファイル形式に適用してもよい。
【0083】
本発明の実施例では、診断装置8に情報処理手段24を設けることにより、校正済音声信号の帯域遮断フィルター処理を行うようにしたが、必要がなければ、この情報処理手段24を除いて、診断措置8を構成してもよい。また、音声出力手段は、ウィンドウズOS等に標準装備されているような音声再生用ソフトウェアを使用するようにしてもよい。
【0084】
本発明の実施例では、診断手段21内に、簡易診断手段、及び精密診断手段を設けて、簡易診断手段において、軸受に異常有りと判定された場合には、精密診断手段において、軸受の異常箇所を特定する診断を行うようにしたが、これに限定されるものではなく、例えば、簡易診断手段によって軸受の異常の有無の判定後、精密診断手段による診断を行うかどうかを選択できるようにしてもよい。
【0085】
【発明の効果】
以上の記述で明らかなように、本発明の回転機の軸受診断装置は、軸受の振動信号を周波数分析処理することにより回転機の実運転周波数を検出し、この実運転周波数に基づいて軸受の特徴周波数を算出するようにしたので、誘導電動機のように指令周波数と実運転周波数とが異なる場合にも、正確な軸受の診断を行うことができ、しかも、振動検出時の振動音、及び振動検出時の振動音において任意の周波数成分をカットした振動音を簡単に音声として出力することができるという優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の第1の実施例を示す回転機の軸受診断装置の構成図
【図2】ころがり軸受の構成を示す図
【図3】ころがり軸受の各種異常と振動波形との関係を示す図
【図4】電動機のころがり軸受部の断面図
【図5】校正用の振動により検出された振動信号の波形図
【図6】校正用近似直線の算出例を示す図
【図7】ころがり軸受の診断の動作を示すフローチャート図
【図8】振動検出の動作を示すフローチャート図
【図9】ころがり軸受の簡易診断の動作を示すフローチャート図
【図10】ころがり軸受の精密診断の動作を示すフローチャート図
【図11】校正済音声信号の高速フーリエ変換処理の例を示す波形図
【図12】包絡線処理済音声信号の高速フーリエ変換処理の例を示す波形図
【図13】音声出力の動作を示すフローチャート図
【図14】本実施例の第2の実施例を示す図1相当図
【図15】本実施例の第3の実施例を示す図1相当図
【図16】従来例を示す図1相当図
【符号の説明】
図面中、1は誘導電動機(回転機)、2はころがり軸受、3は外輪、4は内輪、5は転動体、6は保持器、7は回転軸、8は診断装置(回転機の軸受診断装置)、14は加速度センサ(振動検出手段)、16は加速度センサ用アンプ(振動検出手段)、17は振動検出手段、19はパソコン、20は信号変換器録手段、21は診断手段、22はモニター、23は音声出力手段、24は情報処理手段、25はスピーカー、26はミニディスクレコーダー、28はマイクを示す。
Claims (9)
- 回転機の軸受の振動を検出する振動検出手段と、
この振動検出手段により検出された振動信号を音声信号に変換して記録する信号変換記録手段と、
この信号変換記録手段により記録された音声信号を周波数分析処理することにより回転機の実回転数を求め、この実回転数に基づいて軸受の特徴周波数を求め、この特徴周波数と前記周波数分析処理された音声信号の周波数成分とを比較することにより軸受の異常を診断する診断手段と、
信号変換記録手段により記録された音声信号に基づいて音声を出力する音声出力手段とを具備することを特徴とする回転機の軸受診断装置。 - 信号変換記録手段により記録された音声信号をフィルター処理する情報処理手段を具備し、この情報処理手段によりフィルター処理された音声信号を音声出力手段から音声として出力することを特徴とする請求項1記載の回転機の軸受診断装置。
- 診断手段は、予め記録されている校正用音声信号に基づいて信号変換記録手段により記録された音声信号を校正し、この校正された音声信号を包絡線処理することにより得られた波形のピーク値を検出し、このピーク値が所定の加速度に達している場合に軸受の異常有りと判定する簡易診断手段と、
この簡易診断手段において軸受の異常有りと判定された場合に、校正された音声信号を周波数分析処理することにより回転機の実回転数を求め、この実回転数に基づいて軸受の特徴周波数を求め、この特徴周波数と前記包絡線処理された音声信号の周波数成分とを比較することにより、軸受の異常箇所の特定を行う精密診断手段とを含むことを特徴とする請求項1記載の回転機の軸受診断装置。 - 振動検出手段により検出された振動信号を記録及び再生する振動信号記録手段を具備することを特徴とする請求項1記載の回転機の軸受診断装置。
- 信号変換記録手段では、振動信号をウェーブ形式に基づいたサンプリング周波数でA/D変換することにより音声信号を生成し、この音声信号をウェーブ形式で記録することを特徴とする請求項1記載の回転機の軸受診断装置。
- 信号変換記録手段では、異なる2つの振動信号をステレオ方式で取り込むことにより、これら2つの振動信号をウェーブ形式に基づいたサンプリング周波数でA/D変換して音声信号を生成する処理を、並列に同時に行うようにしたことを特徴とする請求項1記載の回転機の軸受診断装置。
- 診断手段では、振動信号をウェーブ形式に基づいたサンプリング周波数でA/D変換することにより生成された音声信号の周波数分析処理の際に行われる高速フーリエ変換のデータ点数を16384点以上とすることを特徴とする請求項5記載の回転機の軸受診断装置。
- 振動検出手段は、加速度センサ、及び加速度センサ用アンプで構成されていることを特徴とする請求項1記載の回転機の軸受診断装置。
- 振動信号記録手段は、ミニディスクレコーダーで構成されていることを特徴とする請求項4記載の回転機の軸受診断装置。
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