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JP6714806B2 - 状態監視装置及び状態監視方法 - Google Patents

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Description

本発明は、静止部材に対して相対的に回転する回転部品の状態を監視する状態監視装置及び状態監視方法に関し、特に、機械設備を分解することなく、異常の有無の診断と、この異常に該当する部位の特定と、損傷の程度又は損傷の進展状況を判断する状態監視装置及び状態監視方法に関する。
鉄道車両や工作機械、風力発電装置、エレベータ装置等の機械設備には、転がり軸受等の回転部品やボールねじ、リニアガイド等の摺動部品が多く装備されて使用されている。これら回転部品や摺動部品を長時間使用することにより摩耗や損傷が発生すると、その回転部品や摺動部品のスムーズな回転、摺動が阻害され、異常音を発生するだけでなく、寿命の低下を来たして破損に至り、機械設備の故障、事故を招くおそれがある。このため従来は、機械設備を一定期間使用した後に摩耗や損傷等、異常の有無を検査していた。
この検査は、機械設備の回転部品や摺動部品が組み込まれた部位、或いは機械設備全体を分解することにより行われ、回転部品或いは摺動部品に発生した損傷や摩耗は、作業者の目視による検査によって発見される。そして、検査で発見される主な欠陥(異常)としては、軸受の場合、異物の噛み込み等によって生ずる圧痕、転がり疲れによる剥離、その他の摩耗等、歯車の場合には、歯部の欠損や摩耗等、車輪の場合には、フラット等の摩耗があり、いずれの場合も新品にはない凹凸や摩耗等が発見されれば、新品に交換される。即ち、検査の結果、摩耗や損傷等の異常が発見された場合は、当該部品を新品に交換して、機械設備の故障や事故を未然に防止していた。
しかしながら、機械設備の一部、又は全体を分解し、作業者の目視によって行う検査方法では、機械設備から回転部品や摺動部品を取り外す作業と、検査が終了した回転部品や摺動部品を再び機械設備に組み込む作業に多大な労力がかかり、機械設備の保守コストが嵩むという問題があった。
また、組立て直す際に検査前にはなかった打痕を回転部品や摺動部品につけてしまう等、検査自体が回転部品や摺動部品の欠陥を生む原因となる可龍性があった。また、限られた時間内で多数の軸受を目視で検査するため、欠陥を見落とす可能性が残るという問題もあった。さらに、この欠陥の程度の判断も個人差があり実質的には欠陥がなくても部品交換が行なわれるため、無駄なコストがかかることにもなる。
このような問題を解決するために、従来、転がり軸受が組み込まれた機械装置を分解することなく、機械設備の実稼動状態で回転部品や摺動部品の状態を監視する状態監視装置、又は状態監視方法が種々提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
特許第4117500号公報 特開2013−185507号公報
しかしながら、特許文献1に記載の装置では、損傷の程度を診断することが記載されているが、軸受外輪異常のみが対象となっていた。
また、特許文献2に記載の装置では、軸受の異常の有無とその部位の検知を対象としており、損傷の程度は判別できない。
また、いずれの状態監視装置においても、計算量の削減による処理効率の向上が求められていた。
本発明は、前述の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、機械設備に組み込まれた回転部品に対し、異常の有無、異常の部位の特定、及び損傷の程度又は損傷の進展状況を精度良く、且つ効率良く判断することができる状態監視装置及び状態監視方法を提供することにある。
本発明の前述した目的は、下記の構成によって達成される。
(1) 静止部材に対して相対的に回転する回転部品の状態を監視する状態監視装置であって、
前記回転部品又は前記静止部材に固定される振動センサと、
前記振動センサにより検出された信号の波形から得られる少なくとも一つの簡易診断値を算出して閾値と比較し、前記回転部品の異常の有無を診断する簡易診断部と、
前記振動センサにより検出された信号の波形を複数の損傷フィルタ周波数帯域に分割して抽出するフィルタ処理部と、
前記フィルタ処理部から転送されたフィルタ処理後の波形をエンベロープ処理及び周波数分析を行い、スペクトルデータを得る演算処理部と、
前記抽出された損傷フィルタ周波数帯域において、前記回転部品の回転速度信号に基づいて算出した前記回転部品の損傷に起因する軸受損傷周波数と、前記演算処理部で得られたスペクトルデータに含まれる周波数成分とを比較し、前記回転部品の異常の部位を特定する精密診断部と、
前記損傷フィルタ周波数帯域毎に算出される周波数帯域別診断値に基づいて、前記部位の損傷の程度又は損傷の進展状況を診断する損傷レベル診断部と、
を備えることを特徴とする状態監視装置。
(2) 前記周波数帯域別診断値は、振動実効値であり、
前記損傷レベル診断部は、損傷フィルタ周波数帯域毎に算出される前記振動実効値を、正常品又は正常時の値と比較することで、前記回転部品の損傷の程度又は損傷の進展状況を診断することを特徴とする(1)に記載の状態監視装置。
(3) 前記周波数帯域別診断値は、前記演算処理部で得られたスペクトルデータから算出されたエンベロープ振動実効値であり、
前記損傷レベル診断部は、損傷フィルタ周波数帯域毎に算出される前記エンベロープ振動実効値を、正常品又は正常時の値と比較することで、前記回転部品の損傷の程度又は損傷の進展状況を診断することを特徴とする(1)に記載の状態監視装置。
(4) 前記周波数帯域別診断値は、前記演算処理部で得られた前記損傷フィルタ周波数帯域毎のスペクトルデータにおける損傷成分の有無または損傷成分のピーク本数であり、
前記損傷レベル診断部は、損傷フィルタ周波数帯域毎の前記損傷成分の有無または前記損傷成分のピーク本数に基づいて、前記回転部品の損傷の程度又は損傷の進展状況を診断することを特徴とする(1)に記載の状態監視装置。
(5) 前記周波数帯域別診断値は、前記演算処理部で得られた前記損傷フィルタ周波数帯域毎のスペクトルデータにおける損傷成分の有無を数値化した診断値であり、
前記損傷レベル診断部は、損傷フィルタ周波数帯域毎の前記損傷成分の有無を数値化した診断値に基づいて、前記回転部品の損傷の程度又は損傷の進展状況を診断することを特徴とする(1)に記載の状態監視装置。
(6) 前記簡易診断値とは、実効値、平均値、ピーク値、波高率の少なくとも一つであることを特徴とする(1)に記載の状態監視装置。
(7) 前記回転部品を転がり軸受、前記静止部材を前記転がり軸受を支持するハウジングとし、
(1)〜(6)のいずれかに記載の状態監視装置を有することを特徴とする転がり軸受装置。
(8) 静止部材に対して相対的に回転する回転部品の状態を監視する状態監視方法であって、
前記回転部品又は前記静止部材に固定される振動センサから信号を検出する検出工程と、
前記振動センサにより検出された信号の波形から得られる少なくとも一つの簡易診断値を算出して閾値と比較し、前記回転部品の異常の有無を診断する簡易診断工程と、
前記振動センサにより検出された信号の波形を複数の損傷フィルタ周波数帯域に分割して抽出するフィルタ処理工程と、
前記フィルタ処理工程から転送されたフィルタ処理後の波形をエンベロープ処理及び周波数分析を行い、スペクトルデータを得る演算処理工程と、
前記抽出された損傷フィルタ周波数帯域において、前記回転部品の回転速度信号に基づいて算出した前記回転部品の損傷に起因する軸受損傷周波数と、前記演算処理工程で得られたスペクトルデータに含まれる周波数成分とを比較し、前記回転部品の異常の部位を特定する精密診断工程と、
前記損傷フィルタ周波数帯域毎に算出される周波数帯域別診断値に基づいて、前記部位の損傷の程度又は損傷の進展状況を診断する損傷レベル診断工程と、
を備え、
前記精密診断工程及び前記損傷レベル診断工程は、前記簡易診断工程において前記回転部品が異常有りと診断された際に行われることを特徴とする状態監視方法。
(9) 前記周波数帯域別診断値は、振動実効値であり、
前記損傷レベル診断工程は、損傷フィルタ周波数帯域毎に算出される前記振動実効値を、正常品又は正常時の値と比較することで、前記回転部品の損傷の程度又は損傷の進展状況を診断することを特徴とする(8)に記載の状態監視方法。
(10) 前記周波数帯域別診断値は、前記演算処理工程で得られたスペクトルデータから算出されたエンベロープ振動実効値であり、
前記損傷レベル診断工程は、損傷フィルタ周波数帯域毎に算出される前記エンベロープ振動実効値を、正常品又は正常時の値と比較することで、前記回転部品の損傷の程度又は損傷の進展状況を診断することを特徴とする(8)に記載の状態監視方法。
(11) 前記周波数帯域別診断値は、前記演算処理工程で得られた前記損傷フィルタ周波数帯域毎のスペクトルデータにおける損傷成分の有無または損傷成分のピーク本数であり、
前記損傷レベル診断工程は、損傷フィルタ周波数帯域毎の前記損傷成分の有無または前記損傷成分のピーク本数に基づいて、前記回転部品の損傷の程度又は損傷の進展状況を診断することを特徴とする(8)に記載の状態監視方法。
(12) 前記周波数帯域別診断値は、前記演算処理工程で得られた前記損傷フィルタ周波数帯域毎のスペクトルデータにおける損傷成分の有無を数値化した診断値であり、
前記損傷レベル診断工程は、損傷フィルタ周波数帯域毎の前記損傷成分の有無を数値化した診断値に基づいて、前記回転部品の損傷の程度又は損傷の進展状況を診断することを特徴とする(8)に記載の状態監視方法。
(13) 前記簡易診断値とは、実効値、平均値、ピーク値、波高率の少なくとも一つであることを特徴とする(8)に記載の状態監視方法。
本発明によれば、機械設備に組み込まれた回転部品に対し、異常の有無、異常の部位の特定、及び損傷の程度又は損傷の進展状況を精度良く且つ効率良く判断することができる。
本発明の実施形態に係る状態監視装置の概略構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る演算処理器の機能構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る状態監視装置の動作手順を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施形態に係る転がり軸受の傷の部位と、傷に起因して発生する振動周波数の関係を示す表である。 (a)〜(c)は、実施例1において、損傷の程度が異なる軸受の振動データに基づくエンベロープ周波数スペクトルを示すグラフである。 (a)及び(b)は、第5実施例において、損傷の程度が異なる軸受の振動データに基づくエンベロープ周波数スペクトルを示すグラフである。
以下、本発明に係る状態監視装置及び状態監視方法の好適な実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施形態に係る状態監視装置の概略構成を示すブロック図である。
図1に示すように、本実施形態の状態監視装置1は、機械設備10に組み込まれた回転部品である転がり軸受11の異常を診断するものであり、転がり軸受11から発生する振動(信号)を検出する振動センサ12と、転がり軸受11の回転速度を検出する回転センサ(図示せず)と、振動センサ12や回転センサで検出した信号を、データ伝送手段(伝送手段)13を介して受信し、信号処理を行って転がり軸受11の異常の有無の診断、異常の部位の特定、及び損傷の程度又は損傷の進展状況の診断をリアルタイムで行う演算処理器21(演算処理部)、及び機械設備10を駆動制御する制御装置22からなる制御器20と、モニタや警報機等からなる出力装置30を備えている。
制御装置22は、演算処理器21で得られた診断結果を、運転条件にフィードバック(回転数を落とすなど)するように、機械設備10を駆動制御する。
なお、本実施形態の状態監視装置1が適用される機械設備10としては、例えば、鉄道車両や工作機械、風力発電装置、エレベータ装置等が挙げられる。
また、制御器20は、マイクロコンピュータ(ICチップ、CPU、MPU、DSP等)により構成されている。このため、後述する各処理をこのマイクロコンピュータのプログラムにより実行することができるので、装置を簡素化、小型化かつ安価に構成することができる。
転がり軸受11は、機械設備10の回転軸に外嵌される内輪111と、ハウジング等に内嵌される外輪112と、内輪111及び外輪112との間で転動可能に配置された複数の転動体113と、転動体113を転動自在に保持する不図示の保持器と、を有する。
振動センサ12は、転がり軸受11の固定輪である外輪112のハウジング負荷圏に固定される。振動センサ12の固定方法には、ボルト固定、接着、ボルト固定と接着の併用、及び樹脂材による埋め込み等がある。
なお、ボルト固定の場合には、回り止め機能を備えるようにしてもよい。また、振動センサ12を樹脂材によってモールドすることで、水分の浸入を防止することができ、さらに外部からの加振に対する防振性が向上するため、センサ自体の信頼性を飛躍的に向上することができる。
また、振動センサ12としては、本実施形態で適用される加速度センサの他、例えば、AE(Acoustic Emission)センサ、超音波センサ、ショックパルスセンサ等が使用可能であり、また、加速度、速度、歪み、応力、変位等を検出することで、等価的に振動を検出して電気信号に変換することができるものも適宜使用することができる。
また、センサを周辺ノイズが多いことが予想される機械設備10に取り付ける際には、絶縁型を使用する方が周辺ノイズの影響を抑制できて好適である。さらに、センサとして圧電素子等の振動検出素子を使用する場合は、この素子を樹脂で一体成型する構成としてもよい。
図2は、本実施形態に係る演算処理器21の主要な機能構成を示すブロック図である。
図2に示すように、演算処理器21は、データ収集・分配部211、回転分析部212、フィルタ処理部213、振動分析部214、比較判定部215及び内部メモリ216を有して構成される。
なお、この演算処理器21は、前述した通りマイクロコンピュータで構成されており、即ち、このマイクロコンピュータ内に記録保持されたプログラムが実行されることにより、データ収集・分配部211等の各処理部は以下のような各処理を実行することになる。
データ収集・分配部211は、振動センサ12から送られる信号をA/D変換器によってデジタル信号に変換するとともに、回転速度に関する信号も同時に収集して一時的に蓄積し、信号の種類に応じて回転分析部212、フィルタ処理部213のいずれかに振り分ける。
なお、A/D変換器を振動センサ12に一体化される構成とし、前述のデータ伝送手段13を介してデジタル信号を受信するようにしてもよい。
回転分析部212は、回転センサから出力される信号を基にして内輪111の回転速度を算出し、算出した回転速度を比較判定部215に出力する。
なお、回転速度検出手段が、内輪111に取り付けられたエンコーダと、外輪112に取り付けられた磁石または磁気検出素子と、により構成される場合は、出力信号がエンコーダの形状と回転速度に応じたパルス信号となる。このため、回転分析部212は、エンコーダの形状に応じた所定の変換関数、又は変換テーブルを有し、パルス信号から内輪111の回転速度を算出する。
フィルタ処理部213は、バンドパスフィルタの機能を有し、振動センサ12の出力信号を、複数の損傷フィルタ周波数帯域に分割して抽出し、それ以外の不要な周波数帯域を除去する。損傷フィルタ周波数帯域は各軸受装置における固有振動数帯域に応じて設定される。この固有振動数は、インパルスハンマ等を用いた打撃法により被測定物を加振し、被測定物に取付けた振動検出器、又は打撃により発生した音響を周波数分析することにより容易に求めることができる。
なお、被測定物が転がり軸受11の場合には、内輪111、外輪112、転動体113、ハウジング等のいずれかに起因する固有振動数が与えられることになる。一般的に、機械部品の固有振動数は複数存在し、固有振動数における振幅レベルは高くなるので測定の感度がよい。
振動分析部214は、振動センサ12からの出力信号(実測データ)を基にして、転がり軸受11から発生した振動信号の周波数分析を行う。この振動分析部214は、振動信号の周波数スペクトルを算出するFFT演算部であり、FFTアルゴリズム及びエンベロープ分析に基づいて振動信号の周波数スペクトルを算出する。算出された周波数スペクトルは、スペクトルデータとして比較判定部215に出力される。
なお、振動分析部214は、FFTを行う前処理として、絶対値化処理やエンベロープ処理を行い、異常の診断に必要な周波数成分のみに変換してもよい。また、必要に応じて、エンベロープ処理後のスペクトルデータ(エンベロープ周波数スペクトル)も併せて比較判定部215に出力する。
比較判定部215は、測定された転がり軸受11の振動及び回転速度により、定期的に転がり軸受11の状態監視を行う。具体的に、比較判定部215は、以下に示す簡易診断部、精密診断部、損傷レベル診断部を構成している。
簡易診断部は、振動センサ12により検出された信号の波形から得られる実効値、ピーク値、波高率の少なくとも一つの簡易診断値を算出して、各閾値と比較する。そして、「実効値、ピーク値、波高率>各閾値」であるときに、転がり軸受11の異常有りと簡易診断する。
精密診断部は、簡易診断部にて異常ありと診断された場合に、図4に示す所定の関係式を用いて、転がり軸受11の部位ごとの損傷に起因する軸受損傷周波数を予め計算し、振動分析部214で出力されたスペクトルデータを対象に、軸受損傷周波数ごとの照合(「ピーク周波数=軸受損傷周波数」の成否)により、軸受の傷などの異常の発生有無とその部位を特定する。
なお、軸受損傷周波数の算出は、以前に同様の診断を行っている場合は、内部メモリ216に記憶しておいた過去のデータを用いてもよい。
損傷レベル診断部は、損傷部位の特定時又は特定後、損傷フィルタ周波数帯域毎に算出される周波数帯域別診断値に基づいて、部位の損傷の程度(損傷の程度:初期/進展期/末期)又は損傷の進展状況を診断する。なお、損傷の程度の診断手法としては、例えば、以下の4つが挙げられる。
(1)第1の手法では、周波数帯域別診断値を振動実効値とし、損傷レベル診断部は、損傷フィルタ周波数帯域毎に算出される振動実効値を、正常品又は正常時の値とそれぞれ比較する。そして、正常品又は正常時の値に対する振動実効値の比の値を損傷フィルタ周波数帯域毎に判断することで、回転部品の損傷の程度又は損傷の進展状況を診断する。
(2)周波数帯域別診断値を振動分析部214で得られたスペクトルデータから算出されたエンベロープ振動実効値とし、損傷レベル診断部は、損傷フィルタ周波数帯域毎に算出されるエンベロープ振動実効値を、正常品又は正常時の値と比較することで、回転部品の損傷の程度又は損傷の進展状況を診断する。
(3)周波数帯域別診断値を、振動分析部214で得られた損傷フィルタ周波数帯域毎のスペクトルデータにおける損傷成分の有無または損傷成分のピーク本数とし、損傷レベル診断部は、損傷フィルタ周波数帯域毎の損傷成分の有無または損傷成分のピーク本数に基づいて、回転部品の損傷の程度又は損傷の進展状況を診断する。
(4)周波数帯域別診断値を、振動分析部214で得られた損傷フィルタ周波数帯域毎のスペクトルデータにおける損傷成分の有無を数値化した診断値とし、損傷レベル診断部は、損傷フィルタ周波数帯域毎の損傷成分の有無を数値化した診断値に基づいて、回転部品の損傷の程度又は損傷の進展状況を診断する。
このようにして判定された転がり軸受11の診断結果は、内部メモリ216に記憶すると共に、機械設備10の動作を制御する制御装置22へ出力され、診断結果に応じた制御信号をフィードバックする。さらに、有線又はネットワークを考慮した無線を利用したデータ伝送手段31により出力装置30に送る。
内部メモリ216は、例えばメモリ又はHDD等により構成され、異常周波数の算出に用いる各回転部品の設計諸元データと、比較判定部215により判定された転がり軸受11の異常の有無の診断及び異常の部位特定に関する各データを記憶する。
出力装置30は、転がり軸受11の診断結果をモニタ等にリアルタイムで表示する。また、異常が検出された場合に、ライトやブザー等の警報機を用いて使用者に異常であることの注意を促すようにしてもよい。
また、信号のデータ伝送手段13は、的確に信号を送受信可能であればよいので、有線でも良いし、ネットワークを考慮した無線を利用してもよい。
次に、このように構成された状態監視装置1の動作について説明する。図3は、状態監視装置1の動作手順を説明するためのフローチャートである。
まず、ステップS1において、振動センサ12により転がり軸受11から発生する振動及び回転センサにより転がり軸受11の回転速度が検出され、この検出された振動信号及び回転速度信号は、データ伝送手段13を介して演算処理器21のデータ収集・分配部211に入力される。
なお、データ収集・分配部211では、入力されたアナログの振動信号を必要に応じて増幅し、A/D変換器によりデジタル信号に変換する。
次に、ステップS2において、データ収集・分配部211及び内部メモリ216に記憶されたデータをもとに、以降の診断に使用される診断パラメータを算出する。具体的に、診断パラメータとして、簡易診断に用いられる実効値(RMS)、ピーク値(PEAK)、波高率(CF)の少なくとも一つの簡易診断値の閾値、軸受損傷周波数、損傷フィルタ周波数帯域が算出される。
次に、ステップS3において、振動センサ12により検出された信号の波形から得られる実効値(RMS)、ピーク値(PEAK)、波高率(CF)を各閾値と比較する簡易診断を行う。「実効値(RMS)、ピーク値(PEAK)、波高率(CF)>各閾値」であるときには、転がり軸受11の異常有りとして、ステップS4に進み、各値が閾値以下である場合には、異常なしとして、ステップS1に戻り、次のタイミングでステップS1を実行する。
ステップS4では、演算処理器21にて、ステップS2で算出された損傷フィルタ周波数帯域毎に、振動センサ12により検出された信号の波形を分割して抽出する。
さらに、ステップS5では、演算処理器21にて、フィルタ処理部から転送されたフィルタ処理後の波形をエンベロープ処理及び周波数分析を行い、スペクトルデータを得る。
そして、ステップS6では、比較判定部215にて、抽出された損傷フィルタ周波数帯域において、転がり軸受11の回転速度信号に基づいて算出した転がり軸受11の損傷に起因する軸受損傷周波数と、演算処理部で得られたスペクトルデータに含まれる周波数成分とを比較し、ステップS7にて、転がり軸受11の異常の部位を特定する。
つまり、転がり軸受11の軸受損傷周波数成分には、軸受傷成分Sx、即ち、内輪傷成分Si、外輪傷成分So、転動体傷成分Sb及び保持器成分Scがあり、この周波数成分それぞれのレベルを抽出することになる。そして、異常の部位が、内輪、外輪、転動体、保持器のいずれかであるかを特定する。
次に、ステップS8では、損傷フィルタ周波数帯域毎に算出される、上述した周波数帯域別診断値を用いたいずれかの手法により、部位の損傷の程度又は損傷の進展状況を診断する。
このような手順を経て、回転部品である転がり軸受11における異常の有無の診断、異常の部位の特定、部位の損傷の程度又は損傷の進展状況の診断を行うことができる。
このように実施された診断の結果は、機械設備10の動作を制御する制御装置22へ出力し、診断結果に応じた制御信号をフィードバックする。さらに、有線またはネットワークを考慮した無線を利用したデータ伝送手段31によって出力装置30に送る。
次に、本実施形態の状態監視装置1を用いた場合の診断結果の精度を確認するため、以下の5つの試験を行った。
(実施例1)
まず、内輪軌道面に損傷の程度が異なる3種類の傷欠陥(欠陥寸法比は大:中:小=100:10:1)を付けた円筒ころ軸受を使用し、該円筒ころ軸受にラジアル荷重127kN,アキシアル荷重50kNを負荷しつつ、1500min-1で内輪を回転させてハウジングの振動を測定する。この結果、表1に示すように、閾値(=正常品の振動実効値に対する比を2)とした簡易診断にて、「実測値>閾値」であることから、それぞれ異常ありと診断される。
Figure 0006714806
次に、振動データを周波数帯域(4000〜10000Hz)でフィルタ処理を施し、エンベロープ処理後にFFTを実施した。図5において、実線は実測した振動データに基づくエンベロープ周波数スペクトル、一点鎖線は回転速度1500min−1に基づく内輪損傷に起因した周波数成分を示している。この結果、ピークが内輪損傷に起因した周波数成分と一致していることから、精密診断により、軸受の内輪が損傷していると診断できる。
次に、損傷レベル診断では、周波数帯域f(0〜1000Hz)、f(1000〜4000Hz)、f(4000〜10000Hz)における振動実効値を算出し、正常品との振動実効値比を表2に示す。この結果より、損傷の程度が小さい場合は高い周波数帯域のみの振動実効値比が大きく、損傷の程度が大きくなるほど低い周波数帯域まで振動実効値比が大きいことが分かる。すなわち、各周波数帯域における振動実効値比より、損傷の程度を判別することができる。
Figure 0006714806
実施例1では、傷欠陥を例示しているが、剥離損傷についても同様である。また、簡易診断の閾値を正常品の実効値比としたが、実効値の代わりに任意の時間における実測スペクトルデータの平均値やピーク値を用いてもよい。
なお、精密診断において、部位ごとの閾値を振動伝達距離差あるいは経路差ごとに応じて設定してもよいし、事前に部位ごとをインパルスハンマ等の打撃試験にて測定した振動応答レベル差に応じて設定してもよい。
また、フィルタ周波数帯域として軸受またはハウジングの固有振動数を含む帯域を選定すると損傷信号が励振されるため好ましい。
(実施例2)
実施例2は、試験対象、状態監視装置1の基本構成、簡易診断及び精密診断は、実施例1と同じとし、異なる損傷レベル診断にて試験を行った。
本実施例の損傷レベル診断では、周波数帯域f(0〜1000Hz)、f(1000〜4000Hz)、f(4000〜10000Hz)において、それぞれエンベロープ処理後にFFTを実施し、エンベロープ周波数スペクトルの実効値を算出した。表3は、エンベロープ周波数スペクトルの実効値と正常品との比を示す。
Figure 0006714806
この結果より、損傷の程度が小さい場合は高い周波数帯域のみのエンベロープ振動実効値比が大きく、損傷の程度が大きくなるほど低い周波数帯域までエンベロープ振動実効値比が大きいことが分かる。すなわち、各周波数帯域におけるエンベロープ振動実効値比より損傷の程度を判別することができる。
このように、エンベロープ周波数スペクトルを利用することで、欠陥以外のノイズ等の影響を受けにくくなるため、損傷の程度判別の精度が向上する。
(実施例3)
実施例3も、試験対象、状態監視装置1の基本構成、簡易診断及び精密診断は、実施例1と同じとし、異なる損傷レベル診断にて試験を行った。
本実施例の損傷レベル診断は、精密診断時にフィルタ処理により抽出された周波数帯域f(0〜1000Hz)、f(1000〜4000Hz)、f(4000〜10000Hz)毎の波形に、エンベロープ処理、及びFFTを実施して、表4に示すように、損傷成分の有無を帯域毎に表示する。この結果より、損傷の程度が小さい場合は、高い周波数帯域に損傷成分ピークが存在するが、損傷の程度が大きくなるほど低い周波数帯域まで損傷成分ピークが存在することが分かる。すなわち、各周波数帯域における損傷成分ピークの有無より、損傷の程度を判別することができる。
Figure 0006714806
また、実施例3では、損傷レベル診断は、精密診断時のフィルタ処理により分割された周波数帯域f(0〜1000Hz)、f(1000〜4000Hz)、f(4000〜10000Hz)を用いて、各周波数帯域の波形に、エンベロープ処理、及びFFTを実施している。このため、実施例3の損傷レベル診断は、精密診断と同時に実施することで、診断の際の計算量を減らすことができる。
なお、損傷レベル診断で用いられる各周波数帯域を、精密診断時に用いる周波数帯域と異ならせることで、損傷レベル診断の精度が向上する場合には、異なる周波数帯域を用いて、精密診断と別途実施される。
(実施例4)
実施例4も、試験対象、状態監視装置1の基本構成、簡易診断及び精密診断は、実施例1と同じとし、異なる損傷レベル診断にて試験を行った。
本実施例の損傷レベル診断は、精密診断時に周波数帯域f(0〜1000Hz)、f(1000〜4000Hz)、f(4000〜10000Hz)において、帯域毎の波形をエンベロープ処理、及びFFTを実施し、エンベロープ周波数スペクトルから損傷成分の有無を数値化する。表5は、この数値化した診断値を示す。この結果より、損傷の程度が小さい場合は高い周波数帯域の診断値が大きく、損傷の程度が大きくなるほど低い周波数帯域まで損診断値が大きいことが分かる。すなわち、各周波数帯域における診断値より、損傷の程度を判別することができる。
なお、診断値の数値化の手法は、公知の各種手法を適用することができる。
Figure 0006714806
(実施例5)
実施例5では、電食による損傷の異常診断の具体例を示す。なお、状態監視装置1の基本構成は、実施例1と同じとしている。
実施例5では、外輪軌道面に程度の異なる2種類(小:正常品に対する振動実効値比=4.4倍/大:同=21倍)の電食損傷が発生した深溝玉軸受を使用し、該深溝玉軸受にラジアル荷重20kN、アキシアル荷重3.5kNを負荷しつつ1800min−1で回転させて、ハウジングの振動を測定した。表6に示すように、閾値(=正常品の振動実効値に対する比を2)とした簡易診断にて、「実測値>閾値」であることから、それぞれ異常ありと診断できる。
Figure 0006714806
次に、振動データを周波数帯域(0〜20000Hz)でフィルタ処理を施し、エンベロープ処理後にFFTを実施した。図6において、実線は実測した振動データに基づくエンベロープ周波数スペクトル、点線は閾値(=実効値+6dB)、一点鎖線は回転速度1800min−1に基づく外輪損傷に起因した周波数成分(fo〜fo)を示している。この結果より、精密診断において、閾値を越えるピークが外輪損傷に起因した周波数成分と一致していることから、軸受の外輪が損傷していると診断される。
次に、損傷レベル診断では、周波数帯域f(500〜2000Hz)、f(2000〜6000Hz)、f(6000〜20000Hz)における振動実効値を算出し、表7に示すように、該振動実効値と正常品との比を算出した。
Figure 0006714806
この結果より、損傷の程度が小さい場合は低い周波数帯域(f〜f)の振動実効値比が大きく、損傷の程度が大きい場合は高い周波数帯域(f〜f)まで振動実効値比が大きいことが分かる。すなわち、各周波数帯域における振動実効値比より損傷の程度を判別することができる。
以上説明したように、このような本発明の実施形態に係る状態監視装置1及び状態監視方法によれば、転がり軸受11又はハウジングに固定される振動センサ12と、振動センサ12により検出された信号の波形から得られる少なくとも一つの簡易診断値を算出して閾値と比較し、転がり軸受11の異常の有無を診断する簡易診断部と、振動センサ12により検出された信号の波形を複数の損傷フィルタ周波数帯域に分割して抽出するフィルタ処理部と、フィルタ処理部から転送されたフィルタ処理後の波形をエンベロープ処理及び周波数分析を行い、スペクトルデータを得る演算処理部と、抽出された損傷フィルタ周波数帯域において、転がり軸受11の回転速度信号に基づいて算出した転がり軸受11の損傷に起因する軸受損傷周波数と、演算処理部で得られたスペクトルデータに含まれる周波数成分とを比較し、転がり軸受11の異常の部位を特定する精密診断部と、損傷フィルタ周波数帯域毎に算出される周波数帯域別診断値に基づいて、部位の損傷の程度又は損傷の進展状況を診断する損傷レベル診断部と、を備える。これにより、機械設備に組み込まれた転がり軸受11に対し、異常の有無、異常の部位の特定、及び損傷の程度又は損傷の進展状況を精度良く、且つ効率良く判断することができる。
なお、本発明の状態監視装置は、前述した実施形態に限定されるものでなく、適宜な変形、改良等が可能である。
例えば、本発明の状態監視装置及び状態監視方法は、鉄道車両、工作機械、風力発電装置、エレベータ装置などの機械設備に適用可能である。また、本発明の状態監視装置及び状態監視方法は、前述した実施形態のように、回転部品として転がり軸受11を備えた転がり軸受装置に適用可能である。
さらに、本実施形態の状態監視装置及び状態監視方法は、ノイズ等の影響による誤診断を防ぐことを目的に、診断結果が複数回連続した時点で診断結果を確定するとしてもよい。
また、本実施形態では、内輪回転の場合の転がり軸受の状態を監視する場合について説明したが、本発明の状態監視装置及び状態監視方法は、外輪回転の転がり軸受の状態を監視するものにも適用可能である。
1 状態監視装置
10 機械設備
11 転がり軸受(回転部品)
12 振動センサ
20 制御器
21 演算処理器
212 回転分析部
213 フィルタ処理部
214 振動分析部
215 比較判定部
22 制御装置
31 データ伝送手段

Claims (2)

  1. 静止部材に対して相対的に回転する回転部品の状態を監視する状態監視装置であって、
    前記回転部品又は前記静止部材に固定される振動センサと、
    前記振動センサにより検出された信号の波形から得られる少なくとも一つの簡易診断値を算出して閾値と比較し、前記回転部品の異常の有無を診断する簡易診断部と、
    前記振動センサにより検出された信号の波形を複数の損傷フィルタ周波数帯域に分割して抽出するフィルタ処理部と、
    前記フィルタ処理部から転送されたフィルタ処理後の波形をエンベロープ処理及び周波数分析を行い、スペクトルデータを得る演算処理部と、
    前記抽出された損傷フィルタ周波数帯域において、前記回転部品の回転速度信号に基づいて算出した前記回転部品の損傷に起因する軸受損傷周波数と、前記演算処理部で得られたスペクトルデータに含まれる周波数成分とを比較し、前記回転部品の異常の部位を特定する精密診断部と、
    前記損傷フィルタ周波数帯域毎に算出される周波数帯域別診断値に基づいて、前記部位の損傷の程度又は損傷の進展状況を診断する損傷レベル診断部と、
    を備え、
    前記周波数帯域別診断値は、前記演算処理部で得られた前記損傷フィルタ周波数帯域毎のスペクトルデータにおけるピークの有無であり、
    前記損傷レベル診断部は、損傷フィルタ周波数帯域毎の前記ピークの有無に基づいて、前記回転部品の損傷の程度又は損傷の進展状況を診断することを特徴とする状態監視装置。
  2. 静止部材に対して相対的に回転する回転部品の状態を監視する状態監視方法であって、
    前記回転部品又は前記静止部材に固定される振動センサから信号を検出する検出工程と、
    前記振動センサにより検出された信号の波形から得られる少なくとも一つの簡易診断値を算出して閾値と比較し、前記回転部品の異常の有無を診断する簡易診断工程と、
    前記振動センサにより検出された信号の波形を複数の損傷フィルタ周波数帯域に分割して抽出するフィルタ処理工程と、
    前記フィルタ処理工程から転送されたフィルタ処理後の波形をエンベロープ処理及び周波数分析を行い、スペクトルデータを得る演算処理工程と、
    前記抽出された損傷フィルタ周波数帯域において、前記回転部品の回転速度信号に基づいて算出した前記回転部品の損傷に起因する軸受損傷周波数と、前記演算処理工程で得られたスペクトルデータに含まれる周波数成分とを比較し、前記回転部品の異常の部位を特定する精密診断工程と、
    前記損傷フィルタ周波数帯域毎に算出される周波数帯域別診断値に基づいて、前記部位の損傷の程度又は損傷の進展状況を診断する損傷レベル診断工程と、
    を備え、
    前記精密診断工程及び前記損傷レベル診断工程は、前記簡易診断工程において前記回転部品が異常有りと診断された際に行われ、
    前記周波数帯域別診断値は、前記演算処理工程で得られた前記損傷フィルタ周波数帯域毎のスペクトルデータにおけるピークの有無であり、
    前記損傷レベル診断工程は、損傷フィルタ周波数帯域毎の前記ピークの有無に基づいて、前記回転部品の損傷の程度又は損傷の進展状況を診断することを特徴とする状態監視方法。
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