JP3877766B2 - 伸縮性のある縁部を有する薄い湾曲した吸収性製品 - Google Patents

Description

本発明は、人体分泌液、特に月経分泌液を吸収する吸収性製品に関する。
月経等の人体分泌液を吸収するため、あらゆる種類の吸収物品又は用品が形成されていてきていて、またよく知られている。生理ナプキンには、これらの物品が最も多く使用される。
このような人間の排出物を吸収する吸収体物品を形成する場合、生理ナプキンは、一般に液体透過性の人体に面するカバーと、吸収体と、下着に面する液体不透過性のバッフルを備える。これらの吸収体物品は、おしめ、失禁用下着又は生理ナプキンとして利用される場合でも不十分になり、その結果分泌液がカバーの表面を横切り、吸収体を通って、着用者又は着用者の下着の上に漏れる。。生理ナプキンの分野では、全ての生理ナプキンの少なくとも２０〜２５％は側面からの漏れを経験すると言われていた。主に流出量が中から多い場合用に設計された吸収量の多い生理ナプキンでは、漏れの発生が増加する。
側面漏れの問題を解決するため、生理ナプキンは、側面を上方へ押しつけるか、生理ナプキンをカップ形にするように働く、伸縮性のある側面を有する構造に形成されてきた。
今日の社会的変化により、女性はスポーツその他の肉体的活動をすることができるようになってきた。このような変化は、服装の変化により促進され、女性は体に密着した衣服を着る選択をできるようになった。殆どの生理ナプキンは、６ミリメートル（mm）以上の厚さを有し、きついショーツ即ちパンツ内に付けるとき外陰部に隣接する隆起部を設けることができる。生理ナプキンの全体の大きさと構成のため、脚の動きが制限され、女性が肉体的即ちスポーツ競技に参加するとき不快になる場合がある。生理ナプキンの最近の発展により、吸収体体積が小さく一般に約５mmより薄い厚さの極薄製品が注目されている。
約５mmより薄い厚さの生理ナプキンを開発するにあたって、このような製品は着用したときねじれ、ひだになることがあった。これは一般に非常に可撓性がある性質による。このようなねじれとひだができると、生理ナプキンは人体に面する表面に接する分泌液を吸収できないので、製品の有効性が損なわれる。今まで、これらの極薄製品の可撓性の性質のため、縁部が凹状の表面即ちカップ型を形成するように伸縮性を与えることができなかった。
それゆえ、快適に着用し、しかも月経期間の間生理ナプキンの使用に伴う側面漏れを減らすような生理ナプキンの必要性がある。
本発明は、上述した問題を解決することを目的とする。この目的は、請求の範囲の独立項である第１項の吸収体製品により解決される。
本発明の利点、特徴、態様及び詳細は、請求の範囲の従属項、発明の詳細な説明及び図面から明らかである。請求の範囲は、発明を一般的な言葉で定義し、第１に制限しないアプローチをするように意図している。
簡単に言うと、本発明は使い捨て吸収体物品に関し、特に月経分泌液等の人体分泌液、及び他の月経期間に人体から排出される排出物を吸収するように設計された生理ナプキンに関する。より詳しくは、本発明は吸収体物品に屈曲した形状を与えるための張力をかける部品を有する生理ナプキンに関する。
吸収体物品は、従来の部品即ち、人体に面する表面に向いて配置された液体透過性カバーと、下着に面する表面に向いて配置された液体不透過性バッフルと、それらの間に位置する吸収体とを備える。吸収体物品は、吸収体の外縁部と吸収体物品の外辺部の間に位置する弾性部材を備える。該弾性部材は、吸収体物品の少なくとも１つの縦方向側面の一部に沿って延び、吸収体を取り囲むのが好ましい。吸収体物品は、弾性部材に張力をかける部品を付けることにより、人体に面する面に向かって凹形状を有する。張力をかける部品が緩められると、吸収体物品が吸収体物品の中央部が最も低い表面となってカップ形の形状を形成するようにする。この構成により、中央部が液体が別の時間にも吸収体に吸収される貯蔵所として作用するようにする。縦方向側面にそって張力をかける部品と弾性部材があるので、吸収体物品に側面より低い中央受領部を与え、側面漏れが実質上不可能になる。
本発明の一般的な態様は、側面の漏れを改善した吸収体物品を提供することである。本発明のより特定的な態様は、人体に面する表面に向かって凹形を形成し弓形形状を有する生理ナプキンを提供することである。
本発明の他の態様は、薄く、可撓性で、適合性が良く、より快適で着用感が低い生理ナプキンを提供することである。
本発明の好適な実施例では、縦方向側面と、外辺部と、人体に面する表面と、下着に面する表面を有する吸収体物品において、人体に面する表面の近くに配置された液体透過性カバーと、下着に面する表面の近くに配置された液体不透過性バッフルと、該カバーと該バッフルの間に位置し該外辺部の内側に配置された外縁部を有する吸収体と、該外辺部と該外縁部の間に位置し該吸収物品の該縦方向側面の一部に沿って延びる弾性部材と、該弾性部材の一部に固定され該吸収物品に弓形形状を与える張力をかける手段、とを備える吸収体物品が提供される。
本発明は、発明の詳細な説明及び図面を参照すればよりよく理解できる。発明の概念は、開示された構成に制限されず、請求の範囲により決められる。
図１は、人体に面する表面に向かって凹状曲線を示す生理ナプキンを例示する吸収体物品の斜視図である。
図２は、吸収体物品のの図１の２−２線に沿った断面図である。
図３は、弓形の吸収体物品の側面からの斜視図である。
本発明は、体にぴったり接触し、側面漏れが改善された吸収体物品に関する。本発明は生理ナプキンとして記述するが、本発明は使い捨ておしめ、成人用失禁用品等にも適用できることは理解できるであろう。
図１、２を参照すると、生理ナプキン10は、体に面する液体透過性カバー12と、下着に面する液体不透過性バッフル14と、カバー12とバッフル14の間の吸収体16と、吸収体16の外縁部の少なくとも一部に隣接して位置する弾性部材18とを備える。生理ナプキン10は、一対の間隔をおいた縦方向縁部20,22と端部24,26を有する。縦方向縁部20,22は、端部24,26と共に生理ナプキン10の外辺部28を形成する。
生理ナプキン10は、長さが約150mmから約300mmで、最大巾は約50mmから約175mmである。ここで使用する「長さ」という言葉は、端部24から端部26まで縦方向軸Ｘ−Ｘに沿って測定した縦方向寸法である。「巾」という言葉は、最も広い部分で一方の縦方向縁部20から他方の縦方向縁部22まで横方向軸Ｙ−Ｙに沿って測定した横方向寸法である。
生理ナプキン10の幾つかの要素をより詳しく見ると、カバー12は分泌液を透過でき、着用者の体に接触するように生理ナプキン10の体の側に在る、即ち方向は体に向いている。カバー12は、快適で適合し、分泌液を下にある吸収体16に向かわすように作用する。カバー12は、表面に接触する人体分泌液が容易に浸透する織り又は不織材料で作ることができる。カバー12は、カバー12に平行な水平面に相当量を吸い出（ウィッキング）さずに、分泌液を通過させる材料でできているのが好ましい。さらに、カバー12はその構造内に分泌液を殆どまたは全く保持せず、皮膚の隣に比較的乾いた表面を提供するのがよい。一般に、カバー12は、吸収体16の人体に面する側に重なる合うのに十分な巾を有する単一の矩形のシート材料がよい。
カバー12は、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン、又は他の熱結合可能な繊維のボンドカードウェブで作ることができる。ポリプロピレンとポリエチレンの共重合体等のポリオレフィン、線形低密度ポリエチレン、細かい孔の開いたフィルムウェブ、ネット材料もまたよく作用する。他の好適な材料は、ポリマーと不織織物材料の複合孔あき材料である。複合シートは、スパンボンド材料のウェブの上にポリマーを押し出し、一体のシートを形成することにより形成される。織物の外側表面が着用者の皮膚を刺激せずクッションの感覚があるので、この材料が好ましい。
カバー12の他の好適な材料は、ポリプロピレンのスパンボンドウェブである。ウェブには約１から６％の二酸化チタン顔料を含有させ、綺麗な白い外観を与えることができる。最も好適なポリプロピレンウェブは、約10から40g/m²の重量である。重量は約25から35g/m²が好ましい。
液体透過性カバー12は、また内部に複数の孔（図示せず）を形成することができる。孔は、生理ナプキン10の縦中央軸Ｘ−Ｘに沿って配置してもよく、又は所望により生理ナプキン10の特定の局所化することもできる。孔は、人体分泌液が第１の吸収体である層12を浸透して下がる速度を速くすることを意図している。孔があると、孔又はその近くに溜まった人体分泌液は、吸収体16に急速に移動する。こうすると、孔がないときよりよりはっきりと乾いた状態に保つのに役立つ。従って、孔は必須ではないが、有ると機能的には有利である。
液体透過性カバー12は、またより親水性にするため表面活性剤で処理し、液体の吸収を助けるようにすることもできる。表面活性剤は、ポリシロキサン等を局所に付加する又は内部に含む材料とすることができる。
吸収体16は、親水性で、圧縮でき、適合し、着用者の皮膚に刺激を与えず、人体排出物を吸収し保持できる、１つ又はそれ以上の材料で作ることができる。条件に合う材料は周知であり、例えば色々の天然又は合成繊維、木質パルプ繊維、再生セルロース又は綿繊維、パルプと他の繊維の混合物、ポリエステル、ポリプロピレン等のメルトブローポリマー等がある。メルトブローポリマーは、Mayerらに発行され本願と同じ譲受人に譲受された米国特許第4,798,603号に教示されている。この特許の開示内容全体をここに参照組み込みする。吸収体16は、また吸収性物品に使用する他の公知の材料、例えば多層のセルロース入れ綿、レーヨン繊維、セルローススポンジ、ポリウレタン等の親水性合成スポンジ等で作りこともできる。
吸収体16は、生理ナプキン10の外辺部28より内側に位置する外側の周縁部30を有し、カバー12とバッフル14は、組み合わさり吸収体16を取り囲む。吸収体16は、色々の大きさと形で製造することができる。例えば、矩形、楕円形、砂時計形等である。吸収体16の合計の吸収容量は、生理ナプキン10の意図する使用における所定の浸出する負荷に適合する必要がある。吸収体16は、製造が容易なように対称形であるのが好ましい。他の利点は、生理ナプキン10を着用すべき方向に適正に置くように意識しなくてよいことがある。カバー12とバッフル14は、吸収体16にスプレー糊、超音波溶着等の公知の方法で取り付けることができる。
吸収体16は、人体分泌液を保持するのに有効な超吸収性の粒子を含ませることができる。超吸収体は、その重量に対して大量の分泌液を吸収する能力がある。生理ナプキン等の吸収性物品に使用される典型的な超吸収体は、その重量の５から６０倍の人体分泌液を吸収することができる。しかし、超吸収体の吸収機構は、一般にセルロース綿毛材料より遅い。超吸収体を置くことは必須ではないが、超吸収体粒子が人体分泌液を吸収する時間が長くなるので、生理ナプキン10の中央部に置かれると有効である。
バッフル14は、下着に面する面が液体不透過性で、空気と水蒸気が生理ナプキン10から出ることができ、しかも人体分泌液の通過を阻止する材料で作ることができる。好適な材料は、厚さが約0.025mmから約0.13mm（0.001から約0.005in）のマイクロエンボス加工したポリエチレン、ポリプロピレン等のポリマーフィルムである。２成分フィルムも使用でき、液体不透過性を与える処理をした織り又は不織織物も使用できる。他の好適な材料は、厚さが約0.5mmから約10mmの範囲のセルが閉じたポリエチレンフォームである。
上述したように、液体不透過性バッフル14は、液体透過性カバー12と同一の広がりを有する。バッフル14は、カバー12とバッフル14が向き合って接触する領域でカバー12に接着することができる。カバー12をバッフル14に、選択的に吸収体16に接着する方法は、着用者に不快感を与える硬い快適でない残留物を残さないどのような方法でもよい。色々の材料を結合する方法は公知であり、均一で連続又は不連続層のホットメルト接着剤、パターンにした接着剤、感圧接着剤、両面テープ、超音波溶着、熱結合等がある。
弾性部材18が、カバー12の上又はカバー12とバッフル14の間にある。弾性部材18は着用者の体と接触するのが好ましいので、弾性部材18はカバー12等の柔らかくしなやかな材料で覆われるのが好ましい。それゆえ、弾性部材18はカバー12の下に有るのが好ましい。
弾性部材18は、可撓性の弾性材料で構成するのが好ましく、疎水性であるのが好ましい。弾性部材18は、ポリウレタンフォーム等の疎水性ポリマーフォームで構成することができる。弾性部材18を構成するのに、フォーム（発泡した）スチレンブタジエン、フォームポリエチレン、フォームシリコン、フォームビニールプラスチック、柔らかいスポンジゴム、架橋した又は架橋していないセルの閉じたフォーム等の他の可撓性の弾性材料も使用することができる。このようなフォーム材料は、1120 Judd Road Chattanooga TennesseeのWoodbridge Foam Fabricating, Inc.、Denver Coloradoに事務所があるE.N.Murray Company、18 Peck Ave. Glens Fall New Yorkに事務所があるAstro-Valcour、11816 Western Avenue Stanton Californiaに事務があるYoungbo America, Inc.から得ることができる。
弾性部材18は、また親水性又は部分的に親水性にすることができる。弾性部材18として使用するのに好適な親水性材料は、圧縮したセルローススポンジである。セルローススポンジは、意図した人体分泌液を吸収するのに十分な孔の大きさを有する必要がある。
例えば、月経分泌物を吸収しようとする場合は、尿等の粘性の少ない液体を吸収しようとする場合よりスポンジの孔を大きくする必要がある。
着用者が快適にするには、弾性部材18が固く弾性があることが重要である。弾性部材18は、約1000から約11,000の範囲のガーレー硬さ（Gurley stiffness）を有する必要があり、約1000から約10,000が好ましく、約1500から約9,000がより好ましい。硬さは、TAPPI方法T543 pm-84により求められ、この方法をここに参照組み込みする。
弾性部材18は、約３mmから約12mmの範囲の巾、約0.5mmから約８mmの高さである必要があり、又は巾は約１mmから約６mm、高さは約６mmから約10mmである。
弾性部材(18)は、弾性が15％から60％のポリエチレンフォームである。１実施形態では、ポリエチレンフォームの巾は、３mmから８mmである。
生理ナプキン10は、また約700グラム（g）より小さい曲げ抵抗を有する必要があり、約400gより小さいことが好ましく、約200gより小さいことが最適である。曲げ抵抗は、ASTM D-4032-82の円形曲げ方法に合わせた試験で求められるピーク曲げ硬さにより測定した。この改変した試験が本発明の目的に使用され、以下簡単に「円形曲げ方法」という。円形曲げ方法では、試料の一方の面が凹状になり、他方の面が凸状になるように材料を多方向に変形させる。円形曲げ方法により、曲げ抵抗、全方向の平均の硬さに関する力の値を得ることができる。
本発明の場合、円形曲げ方法を行うとき、生理ナプキンの別の試料が吸収体16の縦方向中央軸Ｘ−Ｘに沿って取られた。
円形曲げ方法に必要な装置は、次の部品を有する改変した円形屈曲硬さ試験機である。18.75mmの直径のオリフィスを有する102.0×102.0×6.35mmの滑らかに研磨した鋼プレートの台。オリフィスのラップした縁部は、4.75mmの深さまで４５°の角度である。全長72.2mm、直径6.25mmの寸法で、2.97mm半径のボールノーズ、そこから0.88mm延び、基部の直径0.33mmで半径0.5mmより小さいニードルポイントを有するプランジャー。プランジャーは、オリフィスが全側面で等しい間隙を有するように中心に取り付ける。ニードルポイントは、試験中試験試料の横方向の動きを防止するだけである。従って、もしニードルポイントが試験試料に悪影響を与えるなら（例えば、膨らんだ構造に孔を開ける等）、ニードルポイントを使用しなくてもよい。プランジャーの底は、オリフィスプレートの頂部の上にセットする。この位置から、ボールノーズの下方への行程はプレートのオリフィスの基部までである。
力測定器もまた必要である。0.0から約2000.0gの荷重範囲を有するインストロン変換圧縮ロードセルが、よく作用する。
アクチュエーター、より詳しくは変換圧縮ロードセルを有するインストロンモデルNo．1122が必要である。インストロン1122は、Canton MassachusettsのInstron Engineeringで作られる。
本発明は、生理ナプキン10の重要な吸収体部分の可撓性に関するので、吸収体16を含むそれぞれの生理ナプキン10から幾つかの異なる試料を試験すべきである。カバー12とバッフル14の部分のみからなる試料は、試験すべきではない。それゆえ、それぞれの生理ナプキン10から異なる数「Ｙ」の試験試料が試験されるべきである。もし重要な吸収体部分のどれかがこの試験のパラメーターを有するなら、その生理ナプキン10は試験を満足する。試験試料は、試験者が折り畳み、曲げ、圧縮しないようにし、試料の取扱いは特に縁部で最小限にし、曲げ抵抗の性質への影響を避けるようにする。
この試験の手順を実行するには、以下に述べるように、５つの生理ナプキンが必要である。試験する５つのナプキンの１つから、幾つかの数「Ｙ」の37.5mm×37.5mmの試験試料を切り取る。残りの４つの生理ナプキン10から、第１の生理ナプキン10から切り取ったのと同じ数「Ｙ」の試料を切り取る。このように、試験者には、それぞれ５つの同じ試料からなる数「Ｙ」のセットがある。
円形曲げ方法は、次の通りである。試料を少なくとも２時間21±１℃、相対湿度50±２％の室に置いて調整する。試験プレートを平らにする。プランジャー速度を全行程について50.0cm/minにセットする。試料をプランジャーの下のオリフィス台の中央に置く。試料のカバー12がプランジャーに向き、試料のバッフル14が台に向き、試料の下着に面する面上の接着剤から剥離紙を剥がし、接着剤にコーンスターチ、タルク、又は他の接着剤の粘性を減らす好適な物質を振りかける。表示ゼロをチェックし、必要なら調節する。プランジャーを作動させる。試験中試料には手を触れない。最も近いグラム数の最大の力の読みを記録する。同じ５つの試料を試験するまで、上のステップを繰り返す。
それぞれの試料のピークの曲げ硬さは、その試料の最大の力の読みである。数「Ｙ」のセットについて、５つの同じ試料のそれぞれのセットを試験する。そのセットから得られた５つの値を平均する。こうして、試験者は試験した試料の「Ｙ」の同じセットのそれぞれの平均値を得る。もし、生理ナプキンの重要な吸収体部分のどれかが必要な曲げ抵抗を有するなら、生理ナプキン10はこの試験のパラメーターを満足する。それゆえ、特定の設計をされた生理ナプキン10の曲げ抵抗は、これらの平均のピーク曲げ硬さのうちの最大値である。
生理ナプキン10の可撓性のため、生理ナプキン10は比較的薄い。生理ナプキン10は、出っ張らず使用者が使用中生理ナプキン10に気付かないように、薄く保つのが好ましい。従って、生理ナプキン10の厚さは約５mmより薄く、約４mmより薄いのが好ましく、約３mmより薄いのが最も好ましい。
生理ナプキン10の厚さは、どの場所においても次に手順により測定することができる。全ての測定は、新しく開封した吸収体製品について行う。それぞれの生理ナプキン10は、包装から出して少なくとも30分放置し、圧縮したり又は他の性質に影響することをしないように注意深く取り扱う。断らないかぎり、全ての試験は、相対湿度50％±２％、温度22.7℃（73°Ｆ）で、また剥げた小片を取り除き、タルク又はコーンスターチを使用して接着剤をブロックして行う。弾性部材18の内側から少なくとも１つの測定を行うのが好ましい。
コンパレーター（Waltham MassachusettsのB.C.AmesCompanyのAmes, Model 130とダイヤル表示器モデル482）が必要である。コンパレーターは、一般にアルミニウム製で重量10.0g、接触表面5.16cm²のコンパレーター足部を有する。測定器は、合計1.7kPa（0.25psi）の圧力を与えるため、80.0gのステンレス鋼のウエイトを備える。試験する領域の形状によって、円形のコンパレーター足部を使用できずにその領域の正確な測定ができない場合は、合計1.7kPa（0.25psi）の圧力を与える2.54cm×0.64cm（１in×1/4in）の矩形のコンパレーター足部を使用する。コンパレーターを最初にゼロ点規正する。コンパレーターのダイヤルの上に延びるスピンドルの上にウエイトを乗せる。次に、コンパレーター足部を上げ、ベースプレートの上にナプキンを下着に面する面を下にして置く。足部が下がったとき測定しようとするナプキンの領域にくるように、ナプキンをベースプレート上に位置決めする。生理ナプキンは、試験前できるだけひだがよらないようにする。足部をゆっくりナプキンの上に下ろす。足部がナプキンと接触して30秒後にコンパレーターのダイヤルを読むことにより、ナプキンの厚さを求める。
図２を参照すると、生理ナプキン10は、さらに縦方向に向いた張力をかける手段40を備える。張力をかける手段40を構成することのできる好適な材料は、ゴム、伸張結合したラミネート、ポリウレタン、熱収縮材料等であり、伸縮性ストリップとストランド等のエラストマー材料が好ましい。快適であるためには、エラストマー材料の巾は、約1.5mmから約８mmが望ましく、約２mmから約４mmが好ましい。エラストマー材料の巾が約８mmを超えると、体に擦れるようになり着用者が不快になる。
伸縮性を持たせる他の方法は、初めに液体として押し出し冷却することにより接着性と伸縮性が得られる押し出し可能な伸縮体を利用することである。このような製品の例は、St. Paul, MinnesotaのH.D.Fuller Co.に譲受された米国特許第4,259,220号に記述されていて、その開示内容をここに参照組み込みする。
図３を参照すると、張力をかける手段40は、生理ナプキン10にカバー12に向かう凹形を与える。生理ナプキン10の全体形状は、図１に見ることができる。中央領域に、折り曲げ線44,46がある。折り曲げ44,46の程度は、張力をかける手段40の巾と力、吸収体16と弾性体18の硬さ、エラストマー材料の伸縮性の程度による。生理ナプキン10が弓形形状を得るように、これらの要素がバランスする。ここで使用する「弓形」という言葉は、生理ナプキン10の一方の縦方向端部24を持って平らな表面に置くとき、生理ナプキン10の他方の縦方向端部26への縦方向軸Ｘ−Ｘに沿った外形が、生理ナプキン10が置かれた平面となす角度αが、15度と90度の間にあるということである。
張力をかける手段40は、弾性体18の少なくとも一部に固定することができ、弾性体18の一部の上に重ね合わせ、上側表面32に固定するのが好ましい。張力をかける手段40は、接着剤、不連続の超音波溶着等の公知の方法で弾性体18に固定することができる。
再び図２を見ると、生理ナプキン10にバッフル14の下着に面する面に接着剤48を設けることができる。接着剤48は、公知の感圧材料で作ることができる。ここで使用する「感圧」という言葉は、着脱可能な接着剤又は着脱可能な粘着手段をいう。生理ナプキンに好適な接着剤は、例えばアクリレート接着剤等の水性感圧接着剤である。又は、接着剤は急速に固まる熱可塑性の「ホットメルト接着剤」、ゴム接着剤、又は両面粘着テープでもよい。よく行われているように、接着剤48はシリコンコーティングしたクラフト紙等の保護剥離紙50で覆うことができる。
使用するとき、着用者は保護剥離紙50を取り除き、生理ナプキン10を下着の内側表面に取り付ける。生理ナプキン10は、接着剤48により排出された液体を受け入れるように適所に保持される。
本発明の特定の実施例を記述してきたが、本発明の精神から離れずに、色々の他の改変と修正を行うことができることは当業者には明らかである。それゆえ、請求の範囲では、本発明の精神と範囲内のこれら全ての改変と修正が含まれる。

Claims (15)

1. 外辺部(28)を形成する縦方向側面(20,22)と端部(24,26)を有する吸収体物品において、
   ａ）人体に面する液体透過性カバー(12)、
   ｂ）下着に面する液体不透過性バッフル(14)、
   ｃ）前記カバー(12)と前記バッフル(14)の間に位置し、前記外辺部(28)の内側に配置された外縁部(30)を有する吸収体(16)、
   ｄ）前記外辺部(28)と前記外縁部(30)の間に位置し、前記吸収体(16)を取り囲む弾性部材(18)、及び、
   ｅ）前記弾性部材(18)の一部に固定され、前記吸収体物品に弓形形状を与える張力をかける手段(40)、
   とを備える吸収体物品。
2. 請求の範囲第１項に記載の吸収体物品であって、前記弾性部材(18)は、前記吸収体物品の前記縦方向側面(20,22)の少なくとも一部に沿って延びることを特徴とする吸収体物品。
3. 請求の範囲第１項又は第２項に記載の吸収体物品であって、前記弾性部材(18)は、ポリウレタンフォーム、フォーム（発泡した）スチレンブタジエン、フォームポリエチレン、フォームシリコン、フォームビニールプラスチック、柔らかいスポンジゴム、架橋した又は架橋していないセルの閉じたフォーム、又は圧縮したセルローススポンジであることを特徴とする吸収体物品。
4. 請求の範囲第１項乃至第３項のいずれか１項に記載の吸収体物品であって、前記弾性部材(18)は、1000から11,000のガーレー硬さを有することを特徴とする吸収体物品。
5. 請求の範囲第１項乃至第４項のいずれか１項に記載の吸収体物品であって、前記弾性部材(18)の巾は、３mmから12mmであり、高さは0.5mmから10mmであることを特徴とする吸収体物品。
6. 請求の範囲第１項乃至第４項のいずれか１項に記載の吸収体物品であって、前記弾性部材(18)の巾は、１mmから６mmであり、高さは６mmから10mmであることを特徴とする吸収体物品。
7. 請求の範囲第１項乃至第６項のいずれか１項に記載の吸収体物品であって、曲げ抵抗が700グラムより小さいことを特徴とする吸収体物品。
8. 請求の範囲第１項乃至第７項のいずれか１項に記載の吸収体物品であって、曲げ抵抗が400グラムより小さいことを特徴とする吸収体物品。
9. 請求の範囲第１項乃至第８項のいずれか１項に記載の吸収体物品であって、厚さが５mmより薄いことを特徴とする吸収体物品。
10. 請求の範囲第１項乃至第９項のいずれか１項に記載の吸収体物品であって、前記弾性部材(18)は、弾性が15％から60％のポリエチレンフォームであることを特徴とする吸収体物品。
11. 請求の範囲第10項に記載の吸収体物品であって、前記ポリエチレンフォームの巾は、３mmから８mmであることを特徴とする吸収体物品。
12. 請求の範囲第１項乃至第11項のいずれか１項に記載の吸収体物品であって、前記張力をかける手段(40)は、エラストマー材料であることを特徴とする吸収体物品。
13. 請求の範囲第12項に記載の吸収体物品であって、前記エラストマー材料は1.5mmから８mmの巾の伸縮性ストリップであることを特徴とする吸収体物品。
14. 請求の範囲第13項に記載の吸収体物品であって、前記伸縮性ストリップは前記弾性部材の一部の上に重ね合わされることを特徴とする吸収体物品。
15. 請求の範囲第１項乃至第14項のいずれか１項に記載の吸収体物品であって、前記吸収体物品は、生理ナプキンであることを特徴とする吸収体物品。

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