JP3876016B2 - ミシンの糸切り方法および装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ミシンの縫製開始前に糸切りを行う糸切り方法および装置に係り、特に、縫製開始時における糸の鳥の巣を防止することのできるミシンの糸切り方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ミシン、特に工業用ミシンにおいては、縫製した後に、上下の糸を自動的に切断する糸切断装置を備えたものが、縫製効率の向上等の理由により多用されている。
【0003】
このような従来のミシンの糸切断装置は、例えば、接離自在な可動刃と固定刃を、針の上下動経路に対して進退自在とすることにより上糸および下糸を切断するものである。
【0004】
また、従来の糸切断装置を備えたミシンにおいては、図15に示すように、縫製物としての例えば布地1に形成した縫い目2に、縫製開始時の上糸3aおよび下糸3bが共に絡まってしまい、縫製開始時の上糸3aおよび下糸3bの両者ともいわゆる鳥の巣4状態になってしまうという問題点があった。
【0005】
このような問題点に対処するためには、針と布地1との間の位置で上糸3aを払うようにして捕捉して保持するワイパクランプを設け、このワイパクランプで保持した縫製開始時の上糸3aの糸端を切断するためのメスを具備した縫製物押えによって切断することが考えられる。
【0006】
すなわち、針に掛けられる上糸3aとこの上糸3aに絡ませる下糸3bとを布地1aへ縫い込ませる縫製動作が終了し、上下の糸3を針板下で糸切断装置を用いて切断した後に、ワイパクランプにより針板の上方に位置する針と布地1との間に位置する上糸3aを払うようにして捕捉して保持し、この状態で縫製動作を開始すると、針の上下運動および布地1の送りが行われて布地1aに縫い目2が形成されるとともに、ワイパクランプが保持した上糸3aの縫製開始時の糸端を布地1が3〜4針程度送られた(進行した)位置で縫製物押えに設けたメスによって切断する構成が考えられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ワイパクランプによって上糸3aを保持する構成の場合には、図16に示すように、縫製開始時の上糸3aを切断し、縫製開始時の上糸3aによる鳥の巣を防止することはできるものの、縫製開始時の下糸3bを切断しないので、縫製開始時の下糸3bが縫い目2に縫い込まれてしまい、縫製開始時の下糸3bが鳥の巣4a状態になってしまい、縫製品質を低下させる場合があるという問題点があった。
【0008】
本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、縫製開始時の糸による鳥の巣の発生を防止して縫製品質を向上させることのできるミシンの糸切り方法および装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するため特許請求の範囲の請求項1に記載の本発明のミシンの糸切り方法の特徴は、縫製開始前に針板の上方に位置する上糸を捕捉してその糸端を保持し、この状態でミシンを1針分だけ駆動して下糸の糸端を針板の上方に位置させ、この針板の上方に位置する下糸を捕捉してその糸端をすでに保持している上糸の糸端とともに保持し、この状態で縫製を開始するとともに縫製動作に連動させて上糸および下糸の縫製開始時の糸の糸端を切断する点にある。
【0010】
また、特許請求の範囲の請求項2に記載の本発明のミシンの糸切り装置の特徴は、糸を切断するメスを備えた縫製物押えと、針板の上方に位置する糸を保持可能な糸保持手段と、縫製開始前に糸保持手段を駆動して針板の上方に位置する上糸を捕捉してその糸端を糸保持手段に保持させ、この状態でミシンを1針分だけ駆動して下糸の糸端を針板の上方に位置させ、この1針分のミシンの駆動が終了した後に糸保持手段を駆動して針板の上方に位置する下糸を捕捉してその糸端をすでに保持している上糸の糸端とともに糸保持手段に保持させるように糸保持手段およびミシンを駆動するための制御手段とを有する点にある。
【0011】
また、特許請求の範囲の請求項3に記載の本発明のミシンの糸切り装置の特徴は、請求項2において、制御手段は、糸保持手段が上糸および下糸を保持した後の最初の1針目の縫製物の送りピッチを通常の縫い目の間隔より小さく制御する点にある。
【0012】
そして、本発明のミシンの糸切り装置を本発明のミシンの糸切り方法に沿って動作させることにより、縫製開始時の上糸および下糸を切断することができ、縫製開始時の上糸および下糸による鳥の巣を防止して縫製品質を向上させることができる。さらに、糸保持手段が上糸および下糸を保持した後の最初の1針目の縫製物の送りピッチを小さく制御することにより、最初の縫い目の間隔を小さくし縫製品質をより向上させることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示す実施の形態により説明する。なお、前述した従来のものと同一ないし相当する構成については、図面中に同一の符号を付し、その説明は省略する。
【0014】
図1から図3は本発明に係るミシンの糸切り方法を適用する本発明に係るミシンの糸切り装置の実施の形態の一例の要部を示すものであり、図1は要部の斜視図であり、図2は縫製物押えの平面図であり、図3は制御手段のブロック図である。
【0015】
図1に示すように、本実施の形態のミシンの糸切り装置(以下、単に、糸切り装置と記す)5は、針6に掛けられる上糸3aと、この上糸3aに絡ませる下糸3bとをほぼシート状の縫製物としての例えば布地1へ縫い込ませるとともに、一連の縫い込みが終了し、糸3(糸3は上糸3aおよび下糸3bを総称する)を針板7下で切断する一般的なミシン8に設けられている。
【0016】
前記糸切り装置5は、糸3を保持可能な糸保持手段9と、縫製動作に伴って布地1の針6側に位置する縫製開始時の糸3を切断可能な縫製物押え10と、縫製開始時の糸3を切断するように糸保持手段9の動作とミシン8の動作とを関連づけて制御する制御手段11とを有している。
【0017】
前記糸保持手段9は、針板7の上方に位置する糸3、詳しくは、針板7の上方に位置して停止している針6と布地1との間に位置する糸3を払って捕捉するワイパ12と、このワイパ12で捕捉した糸3を保持するクランプ13とを有している。
【0018】
前記ワイパ12は、例えばソレノイドなどのアクチュエータ(図示せず)によって駆動可能なミシン本体8aに配設された回動軸14によりその基端を支持され、先端(自由端)のフック12aにて、針板7の上方に位置する糸3を捕捉し、糸3の糸端をクランプ13の後述する吸引孔15に導くことができるようにされている。つまり、ワイパ12のフック12aは、少なくともクランプ13の吸引孔15と、針板7の上方に位置する糸3との間を往復移動することができるようにされている。
【0019】
前記クランプ13は、全体としてほぼ円筒形状に形成されたクランプ本体13aを有している。このクランプ本体13aの一端には、ワイパ12のフック12aが捕捉した糸3の糸端側を吸引する吸引孔15が形成されている。そして、クランプ本体13aの内部には、吸引孔15に連通するとともに、負圧源(図示せず)に連通する負圧路16が形成されている。この負圧路16には、球状のボール体17が配設されている。そして、ボール体17は、クランプ本体13aの他端に配設されたクランピングシリンダ18の出力軸18aの先端に取着されており、ボール体17は、クランピングシリンダ18の出力軸18aを進退させることにより吸引孔15の反対側から吸引孔15に対して接離するようにされている。
【0020】
すなわち、クランプ13は、ワイパ12の先端のフック12aによって運ばれてきた糸3の糸端を負圧路16の内部に吸引するとともに、負圧路16の内部に吸引した糸3を吸引孔15とボール体17との間に挟持して糸3の糸端を保持することができるようになっている。
【0021】
前記縫製物押え10は、針板7の上面に載置された布地1を上方から押さえることができるようにされており、この縫製物押え10は、図2に示すように、糸3を切断するためのメス19を具備している。そして、ミシン8の針6に掛けられる上糸3aとこの上糸3aに絡ませる下糸3bとを布地1へ縫い込ませる縫製動作によって布地1が送られて進行すると、布地1に形成された縫い目2が縫製物押え10のメス19に接近し、後述するように3〜4針程度布地1が進行した位置で、布地1の針6側に位置する縫製開始時の糸3を布地1の上方で切断することができるようになっている。
【0022】
前記制御手段11は、ミシン本体8aの所望の位置に配設されている。この制御手段11は、糸保持手段9およびミシン8の各部の動作を制御するためのものであり、図3に示すように、少なくともCPU20と、適宜な容量のROM、RAMなどにより形成されたメモリ21と、糸保持手段9およびミシン8の各部を駆動するための各種のドライバ(コントローラ)22とを有している。
【0023】
前記メモリ21には、少なくとも各種の入力データおよび検出信号などが格納されるデータ格納域21aと、各種のプログラムが格納されるプログラム格納域21bと、糸切り装置5およびミシン8の各部に対する制御指令などの各種の出力データを格納する出力データ格納域21cとが設けられている。そして、プログラム格納域21bには、少なくとも本発明のミシンの糸切り方法を実施するための糸切りプログラム、すなわち、縫製開始前に針板7の上方に位置する上糸3aを捕捉してその糸端を保持し、この状態でミシン8を1針分だけ駆動して下糸3bの糸端を針板7の上方に位置させ、この針板7の上方に位置する下糸3bを捕捉してその糸端をすでに保持している上糸3aの糸端とともに保持し、この状態で縫製を開始するとともに縫製動作に連動させて上糸3aおよび下糸3bの縫製開始時の糸3の糸端を切断することができるプログラムと、糸保持手段9が上糸3aおよび下糸3bを保持した後の最初の1針目の布地1の送りピッチ、すなわち、縫製動作を開始した際の最初の縫い目2の間隔L(図11参照)を小さくすることができるプログラムとが格納されている。
【0024】
つぎに、前述したミシンの糸切り装置の作用について図4から図11により説明する。
【0025】
図4は本発明に係るミシンの糸切り方法の実施の形態の一例を示すフローチャートであり、図5から図9は本発明に係るミシンの糸切り方法を適用した本発明に係るミシンの糸切り装置の動作状態を順に示す説明図であり、図5は縫製が終了し針板下で上下の糸が切断された状態を示す説明図、図6はクランプが上糸を保持した状態を示す説明図、図7はミシンが1針分だけ駆動し下糸が針板上方に位置した状態を示す説明図、図8はワイパのフックが下糸を捕捉した状態を示す説明図、図9はクランプが上下の糸を共に保持した状態を示す説明図であり、図10は縫製動作に伴う縫製開始時の糸の切断直前の状態を示す説明図であり、図11は縫製開始時の糸を切断した後の縫製状態を拡大して示す説明図である。
【0026】
なお、説明上図4に示すフローチャートを主とし、図5から図11により補足しながら説明する。
【0027】
本実施の形態のミシンの糸切り装置5を設けたミシン8における縫製開始時の糸の糸切り動作は、まず、ステップST10において、オペレータが初期設定を行うことにより開始される。このステップST10における初期設定は、少なくとも縫製物としての布地1の種類および厚さなどの設定値、使用する糸3(上糸3aおよび下糸3b)の素材の種類および番手などの設定値、糸保持手段9が上糸3aおよび下糸3bを共に保持した後の最初の1針目の布地1の送りピッチたる縫い目2の間隔L(図11参照)の設定値などの縫製を行うために必要な各種の入力データをタッチキー、ダイヤル、キーボードなどの所望の入力機器(図示せず)を操作することにより行われる。そして、入力された各種の入力データは、制御手段11のメモリ21のデータ格納域21aに記憶される。また、制御手段11のCPU20は、入力された入力データと予め記憶された各種のプログラムに基づいて、糸保持手段9およびミシン8の各部を駆動するための各種のドライバ22を適正に制御するための各種の出力データを演算してメモリ21の出力データ格納域21cに記憶する。この出力データ格納域20cに記憶された各種の出力データは、縫製動作に伴って順次出力される。
【0028】
ついで、ステップST20において、ミシン8に対する起動指令信号が入力されたか否かが判断される。この起動指令信号は、例えば、オペレータが足踏みペダル(図示せず)を踏む動作などによって入力される。そして、ステップST20の判断がNO(入力がない)の場合には、起動指令信号が入力されるまで現状を維持し、ステップST20の判断がYES(入力がある)の場合には、つぎのステップST30に進行し、縫製開始時の糸3の切断を行うための上糸保持動作が開始される。
【0029】
前記縫製開始時の糸3の切断を行うための動作の開始時においては、図5に示すように、ミシン8は縫製が終了し針板7下で上下の糸3が切断された状態で停止しており、針6は針板7の上方に位置して停止し、針板7の上方、詳しくは、針6と縫製物たる布地1の間には、上糸3aのみが位置している。また、糸保持手段9を構成するクランプ13においては、負圧路16に負圧が供給されず、クランピングシリンダ18が正駆動されてクランピングシリンダ18の出力軸18aが収縮して後退端に位置し、ボール体17が吸引孔15から離間している。さらにまた、糸保持手段9を構成するワイパ12においては、フック12aがクランプ13の吸引孔15に最も接近している。
【0030】
ついで、ステップST30において、縫製開始時の糸3の切断を行うための上糸保持動作が行われる。この上糸保持動作は、ステップST31において糸保持手段9のワイパ12を駆動し、ステップST32において糸保持手段9のクランプ13の負圧路16に負圧を供給し、ステップST33において糸保持手段9のクランピングシリンダ18を逆駆動し、ステップST34において糸保持手段9のクランプ13の負圧路16への負圧の供給を停止することにより行われ、上糸保持動作が終了するとつぎのステップST40へ進行する。
【0031】
前記上糸保持動作についてさらに説明する。
【0032】
前記ステップST31におけるワイパ12の駆動は、制御手段11から送出される制御指令に基づいてアクチュエータ(図示せず)を駆動し、ワイパ12の基端を支持しているミシン本体8aに配設された回動軸14を回動させることにより行われる。
【0033】
すなわち、ワイパ12の駆動は、図5に鎖線両矢印Aにて示すように、ワイパ12のフック12aを図5に実線にて示す待機位置から図5に想像線にて示す動作位置へ移動させ、その後、待機位置へ復帰させることにより行われる。
【0034】
そして、ワイパ12のフック12aは、ワイパ12が待機位置から動作位置に向かって移動する途中で針板7の上方に位置する上糸3aを払い除け、ワイパ12が動作位置から待機位置に向かって復帰する途中で針板7の上方に位置する上糸3aを引掛けて捕捉し、ワイパ12のフック12aが待機位置に復帰すると、上糸3aの糸端が布地1から離脱してクランプ13の吸引孔15の近傍に位置する。
【0035】
前記ステップST32における糸保持手段9のクランプ13の負圧路16への負圧の供給は、制御手段11から送出される制御指令に基づいて、例えば負圧路16が真空ポンプなどの負圧源(図示せず)と直接接続されている場合には負圧源を駆動し、負圧路16が制御バルブ(図示せず)を介してチャンバ(図示せず、このチャンバは負圧源に接続されている。)に接続されている場合には、制御バルブを開状態とすることにより行われる。
【0036】
そして、糸保持手段9のクランプ13の負圧路16へ負圧が供給されると、前記ステップST31においてワイパ12のフック12aにより吸引孔15の近傍に位置する上糸3aの糸端は、吸引孔15を通過して負圧路16の内部に吸引される。
【0037】
前記ステップST33における糸保持手段9のクランピングシリンダ18の逆駆動は、制御手段11から送出される制御指令に基づいて、後退端に位置するクランピングシリンダ18の出力軸18aの先端を伸張させて前進端に向かって駆動することにより行われる。
【0038】
そして、クランピングシリンダ18の逆駆動が行われると、後退端に位置するクランピングシリンダ18の出力軸18aが前進端に達し、出力軸18aの先端が前進端に達すると、出力軸18aの先端に取着されたボール体17が上糸3aを介して吸引孔15に当接し、その結果、上糸3aの糸端がクランプ13に保持される。
【0039】
前記ステップST34における糸保持手段9のクランプ13の負圧路16への負圧の供給の停止は、前記ステップST32における糸保持手段9のクランプ13の負圧路16への負圧の供給と逆の動作をもって行われる。
【0040】
そして、糸保持手段9のクランプ13の負圧路16への負圧の供給が停止されると、上糸3aを負圧路16の内部に吸引する力はなくなるが、上糸3aの糸がクランプ13に保持された状態は継続する。
【0041】
前記上糸保持動作が終了しクランプ13が上糸3aを保持した状態を図6に示す。また、図1に示す糸切り装置5も上糸保持動作が終了しクランプ13が上糸3aを保持した状態を示している。
【0042】
なお、ステップST31からステップST34における前記ワイパ12の動作タイミングおよび動作時間、前記負圧路16への負圧の供給タイミング、前記クランピングシリンダ18の動作タイミング、前記負圧路16へ供給した負圧の停止タイミングなどは、前記ステップST10における初期設定で、例えばタイマにより設定されたり、入力データに基づいてプログラム格納域21bに格納された糸切りプログラムよって設定される。また、ステップST31におけるワイパ12の駆動と、ステップST32における負圧の供給とを同時に開始したり、動作順序を逆にしてもよい。
【0043】
ついで、ステップST40において、縫製開始時の糸3の切断を行うための上下糸保持動作が行われる。この上下糸保持動作は、ステップST41において1針分のみミシンを駆動し、ステップST42においてワイパ12を駆動し、ステップST43において糸保持手段9のクランプ13の負圧路16に負圧を供給し、ステップST44において糸保持手段9のクランピングシリンダ18を正駆動し、ステップST45において糸保持手段9のクランピングシリンダ18を逆駆動し、ステップST46において糸保持手段9のクランプ13の負圧路16への負圧の供給を停止することにより行われ、上下糸保持動作が終了するとつぎのステップST50へ進行する。
【0044】
前記上下糸保持動作についてさらに説明する。
【0045】
前記ステップST41における1針分のみのミシン8の駆動は、図6に示すクランプ13が上糸3aを保持した状態で、制御手段11から送出される制御指令に基づいてミシンモータ(図示せず)を駆動し、針6を1回だけ上下方向に1往復させることにより行われる。
【0046】
そして、針6が1回だけ上下方向に往復動すると、針6の降下により針6の先端は、布地1を貫通して針板7の下方に位置する。つぎに、針6が上昇する際に、針6に掛けられた上糸3aに対して針板7の下方に位置する下糸3bの糸端が絡められる。ついで、針6が上昇して元の位置に復帰して停止すると、下糸3bの糸端が上糸に絡まって布地1の上方に引き上げられ、その結果、下糸3bは針板7の上方に位置する。このミシン8を1針分だけ駆動して下糸3bが針板7上方に位置した状態を図7に示す。
【0047】
前記ステップST42におけるワイパ12の駆動は、針板7の上方に位置する下糸3bを捕捉するものであり、その動作は、前記ステップST31におけるワイパ12の駆動と同一である。よって、ステップST42におけるワイパ11の駆動についての詳しい説明は省略する。なお、ワイパ12のフック12aが下糸3bを捕捉した状態を図8に示す。
【0048】
前記ステップST43における糸保持手段9のクランプ13の負圧路16への負圧の供給は、前記ステップST32における糸保持手段9のクランプ13の負圧路16への負圧の供給と同一である。よって、ステップST43における糸保持手段9のクランプ13の負圧路16への負圧の供給についての詳しい説明は省略する。
【0049】
前記ステップST44における糸保持手段9のクランピングシリンダ18の正駆動は、制御手段11から送出される制御指令に基づいて、前進端に位置するクランピングシリンダ18の出力軸18aを後退端に向かって駆動することにより行われる。
【0050】
そして、クランピングシリンダ18の正駆動が行われると、前進端に位置するクランピングシリンダ18の出力軸18aが収縮して後退端に達し、出力軸18aの先端が後退端に位置する途中で、出力軸18aの先端に取着されたボール体17が吸引孔15から離間する。この時、クランプ13にすでに保持されている上糸3aの糸端は、ステップST43において負圧路16へ負圧が供給されているので負圧路16の内部に吸引された状態を保持することができる。また、クランピングシリンダ18の出力軸18aの先端に取着されたボール体17が吸引孔15から離間すると、吸引孔15に負圧が作用し、前記ステップST42においてワイパ12のフック12aにより吸引孔15の近傍に位置する下糸3bの糸端は、吸引孔15を通過して負圧路16の内部に吸引される。つまり、上糸3aおよび下糸3bの各糸端を共に負圧路16の内部に吸引することができる。
【0051】
前記ステップST45における糸保持手段9のクランピングシリンダ18の逆駆動は、前記ステップST33における糸保持手段9のクランピングシリンダ18の逆駆動と同一である。よって、ステップST45における糸保持手段9のクランピングシリンダ18の逆駆動についての詳しい説明は省略する。
【0052】
そして、ステップST45における糸保持手段9のクランピングシリンダ18の逆駆動によって、クランピングシリンダ18の出力軸18aの先端に取着されたボール体17は、上糸3aおよび下糸3bを介して吸引孔15に当接し、その結果、上下の糸3の各糸端をクランプ13に保持することができる。このクランプ13が上下の糸3を共に保持した状態を図9に示す。
【0053】
前記ステップST46における糸保持手段9のクランプ13の負圧路16への負圧の供給の停止は、前記ステップST34における糸保持手段9のクランプ13の負圧路16への負圧の供給の停止と同一である。よって、ステップST46における糸保持手段9のクランプ13の負圧路16への負圧の供給の停止についての詳しい説明は省略する。
【0054】
なお、ステップST41からステップST46における前記ワイパ12の動作タイミングおよび動作時間、前記負圧路16への負圧の供給タイミング、前記クランピングシリンダ18の正動作および逆動作の動作タイミング、前記負圧路16へ供給した負圧の停止タイミングなどは、前記ステップST10における初期設定で、例えばタイマにより設定されたり、入力データに基づいてプログラム格納域21bに格納された糸切りプログラムよって設定される。
【0055】
ついで、ステップST50において、縫製が開始される。この縫製動作は、上糸3aおよび下糸3bの各糸端を糸保持手段9のクランプ13で保持した状態で、制御手段11から送出される制御指令に基づいてミシンモータ(図示せず)を駆動することにより開始され、つぎのステップST60に進行する。この時、糸保持手段9のクランプ13が糸3を保持した後の縫製開始時の最初の1針目の布地1の送りピッチたる縫製動作を開始した際の最初の縫い目2の間隔Lを通常の縫い目2の間隔Pより小さくすることができるようになっている。
【0056】
なお、前記縫製開始時の最初の1針目の縫い目2の間隔Lは、前記ステップST10における初期設定で、例えばピッチ選択ダイヤルにより設定されたり、入力データに基づいてプログラム格納域21bに格納された糸切りプログラムよって設定される。
【0057】
ついで、ステップST60において、縫製開始時の糸3の糸端を切断する。この縫製開始時の糸3の切断は、縫製動作が進行して布地1が3〜4針分送られると、布地1の上に位置する縫製物押え10のメス19が糸保持手段9のクランプ13に保持されている糸3を布地1の上方で切断することにより自動的に行われる。
【0058】
すなわち、ミシン5の針6の上下運動と布地1の進行に伴って、図10に矢印Bにて示すように、糸端が糸保持手段9のクランプ13に保持されている縫製開始時の糸3が縫製物押え10のメス18に徐々に接近し、布地1が例えば3〜4針程度進行した位置で縫製開始時の糸3がメス18に当接し、縫製開始時の糸3の切断が行われ、その結果、縫製開始時の糸3の糸端が布地1から分離して糸保持手段9のクランプ13に残留し、縫製開始時の糸3の糸切り動作が終了する。この縫製開始時の糸3の糸切り動作が終了した後の縫製形状を図11に示す。
【0059】
なお、縫製開始時の糸3の切断後に、布地1に縫い込まれずに布地1から分離してクランプ13に残留した糸3は糸屑となり、つぎの上糸保持動作が開始される迄に、制御手段11から所望のタイミングで送出される制御指令によって、クランピングシリンダ18を正動作することによりクランプ13から取り除かれる。
【0060】
ついで、ステップST70において、公知の如く、布地1に所望の縫い目2を全て形成するとミシンモータ(図示せず)を停止し、つぎのステップST80に進行する。
【0061】
ついで、ステップST80において、公知の如く、針板7の下で上下の糸3を切断し、つぎのステップST80に進行する。
【0062】
なお、ステップST80において、針板7の下で上下の糸3を切断する際に、図12に示すように、公知の可動刃31と固定刃32とを有する糸切断装置30の固定刃32の配設位置を、図12に鎖線両矢印にて示す針6の移動経路NLに対して直交する方向により離間した位置(図12左方)として、針板7の下で切断した後の下糸3bの糸端を、針6の移動経路NLに対して直交する方向により離間した図12に符号Cにて示す位置でクランプし、針板7の下方に配設され釜33に装着されている下糸ボビン34に巻回された下糸3bを下糸ボビン34から長く引き出しておくことが糸保持手段9によって下糸3bを保持させるうえで好ましい。なお、可動刃31は、図12に実線にて示す待機位置と、図12に破線にて示す切断位置との間を進退するようにされており、縫製が終了した後の上下の糸3は、図12に符号Dにて示す位置で切断される。
【0063】
つぎに、ステップST90において、続いて新たな縫製を行うか否かを判断し、ステップST90の判断がYES(続いて新たな縫製を行う)の場合にはつぎのステップST91に進行し、ステップST91において、新たな初期設定が必要か否かを判断し、ステップST91の判断がYES(初期設定が必要)の場合、例えば布地1の種類が変わるなどの場合には、前記ステップST10へ戻り、ステップST91の判断がNO(初期設定を必要としない)の場合、例えば同一の縫製を続けて行う場合などには、前記ステップST20へ戻る。
【0064】
前記ステップST90の判断がNO(続いて新たな縫製をしない)の場合、例えばオペレータが1日の作業を終了するあるいはオペレータが休憩するなどのミシン8を長時間停止する場合には、電源をOFFにして終了する。
【0065】
このように、本実施の形態の糸切り装置5によれば、図11に示すように、縫製開始時の上糸3aおよび下糸3bの各糸端を確実かつ簡単に切断して布地1からの突出長さを確実に短くするできるので、縫製開始時の上糸3aおよび下糸3bの両者が縫製開始時の縫い目2に絡まってしまうという鳥の巣4の発生を確実に防止し、縫製品質を確実に向上させることができる。また、糸保持手段9が上糸3aおよび下糸3bを保持した後の最初の1針目の布地1の送りピッチ、すなわち、布地1に形成する最初の縫い目2の間隔Lを通常の縫い目2の間隔Pより小さくすることができるので、外観品質がより向上し、縫製品質をより向上させることができる。
【0066】
図13および図14は本発明に係るミシンの糸切り装置の実施の形態の他例を示すものであり、本実施の形態の糸切り装置5aは、負圧をもちいずに機械的な動作によって糸3を保持する糸保持手段9aを有しており、この糸保持手段9aは、糸3をつかむための糸つかみ40と、この糸つかみ40に糸3を保持するための糸押え41とを有している。
【0067】
前記糸つかみ40の基端部は、支軸42に枢支されているとともに、複数のリンク板により構成された糸つかみ駆動リンク機構44の一端が接続されている。この糸つかみ駆動リンク機構44は、例えばソレノイドなどの糸つかみ駆動用アクチュエータ45により駆動可能とされている。つまり、糸つかみ40は、糸つかみ駆動用アクチュエータ45のプランジャ(図示せず)を進退するように駆動することにより、前述したワイパ12と同様に、針6の下方を通過するようにして待機位置と動作位置との間を往復移動することができるようになっている。
【0068】
前記糸押え41は、板ばねなどの弾性体により形成されており、その先端が糸つかみ40の一面(上面)に所望の付勢力をもって当接するように配設されている。そして、糸押え41の基端は、支軸42により基端を支持された糸押えホルダ46の先端に取着されている。さらに、支軸42は、複数のリンク板47により構成された糸押え駆動リンク機構48の一端が接続されている。この糸押え駆動リンク機構48は、例えばソレノイドなどの糸押え駆動用アクチュエータ49により駆動可能とされている。つまり、糸押え41は、糸押え駆動用アクチュエータ49のプランジャ(図示せず)を進退するように駆動することにより、糸つかみ40に対して接離可能にされている。その他の構成は、前述した実施の形態の糸切り装置5と同様とされている。
【0069】
このような構成からなる本実施の形態の糸切り装置5によれば、負圧をもちいずに機械的な動作によって糸3を保持することができるので、糸保持手段9aが糸3を保持する際の騒音を低減することができる。
【0070】
なお、本発明は、前記各実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて変更することができる。
【0071】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のミシンの糸切り方法および装置によれば、糸保持手段により縫製開始時の上下の糸を保持し、糸保持手段により保持した上下の糸を縫製物押えによって切断することができる、すなわち、縫製開始時の糸を切断することができるので、縫製開始時の糸による鳥の巣の発生を確実に防止して縫製品質を確実に向上させることができるという極めて優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るミシンの糸切り方法を適用する本発明に係るミシンの糸切り装置の実施の形態の一例の要部を示す斜視図
【図2】 図1の縫製物押えの平面図
【図3】 図1の制御手段のブロック図
【図4】 本発明に係るミシンの糸切り方法の実施の形態の一例を示すフローチャート
【図5】 図1のミシンの糸切り装置の動作状態の縫製が終了し針板下で上下の糸が切断された状態を示す説明図
【図6】 図1のミシンの糸切り装置の動作状態の図5に続く途中経過のクランプが上糸を保持した状態を示す説明図
【図7】 図1のミシンの糸切り装置の動作状態の図6に続く途中経過のミシンが1針分だけ駆動し下糸が針板上方に位置した状態を示す説明図
【図8】 図1のミシンの糸切り装置の動作状態の図7に続く途中経過のワイパのフックが下糸を捕捉した状態を示す説明図
【図9】 図1のミシンの糸切り装置の動作状態の図8に続く途中経過のクランプが上下の糸を共に保持した状態を示す説明図
【図10】 図1のミシンの糸切り装置の動作状態の図9に続く途中経過の縫製動作に伴う縫製開始時の糸の切断直前の状態を示す説明図
【図11】 図1のミシンの糸切り装置による縫製開始時の糸を切断した縫製状態を拡大して示す説明図
【図12】 図1のミシンの糸切り装置における針板の下で上下の糸を切断する際の好ましい状態の一例を示す説明図
【図13】 本発明に係るミシンの糸切り方法を適用する本発明に係るミシンの糸切り装置の実施の形態の他例の要部を示す斜視図
【図14】 図13の側面図
【図15】 従来の縫製開始時の上下の糸により発生する鳥の巣のある縫製状態を拡大して示す説明図
【図16】 従来の縫製開始時の下糸により発生する鳥の巣のある縫製状態を拡大して示す説明図
【符号の説明】
1 (縫製物としての)布地
2 縫い目
3 糸
3a 上糸
3b 下糸
5、5a ミシンの糸切り装置
6 針
8 ミシン
9、9a 糸保持手段
10 縫製物押え
11 制御手段
19 (縫製物押えの)メス
Claims (3)
- 縫製開始前に針板の上方に位置する上糸を捕捉してその糸端を保持し、この状態でミシンを1針分だけ駆動して下糸の糸端を針板の上方に位置させ、この針板の上方に位置する下糸を捕捉してその糸端をすでに保持している上糸の糸端とともに保持し、この状態で縫製を開始するとともに縫製動作に連動させて前記上糸および下糸の縫製開始時の糸の糸端を切断することを特徴とするミシンの糸切り方法。
- 糸を切断するメスを備えた縫製物押えと、
針板の上方に位置する糸を保持可能な糸保持手段と、
縫製開始前に前記糸保持手段を駆動して針板の上方に位置する上糸を捕捉してその糸端を前記糸保持手段に保持させ、この状態でミシンを1針分だけ駆動して下糸の糸端を針板の上方に位置させ、この1針分のミシンの駆動が終了した後に前記糸保持手段を駆動して針板の上方に位置する下糸を捕捉してその糸端をすでに保持している上糸の糸端とともに前記糸保持手段に保持させるように前記糸保持手段およびミシンを駆動するための制御手段と、
を有することを特徴とするミシンの糸切り装置。 - 前記制御手段は、前記糸保持手段が上糸および下糸を保持した後の最初の1針目の縫製物の送りピッチを通常の縫い目の間隔より小さく制御することを特徴とする請求項2に記載のミシンの糸切り装置。
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