JP3865615B2 - 高熱流束に対応する連続鋳造鋳型 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高速度化した鋳造速度に適用可能な高熱流束に対応する連続鋳造鋳型に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、連続鋳造設備に使用される連続鋳造鋳型(以下、単に鋳型とも言う)70は、図8に示すように一対の幅狭冷却部材である短辺71、72と、この短辺71、72を挟み込むように配置される一対の幅広冷却部材である長辺73、74とを備え、この向い合う長辺73、74の両端部にそれぞれボルト75を取付け、バネ(図示しない)を介してナット76で固定した構成となっている。
この短辺71、72は同じ構成となっており、図9(A)、(B)、図10(A)、(B)にそれぞれ示すように、裏面側の上下方向に多数、例えば10本の導水溝77が設けられた銅板78と、銅板78の裏面側にボルト79によって固定された支持部材の一例であるバックプレート80(冷却箱とも言う)とを有している。そして、バックプレート80の上端部及び下端部にそれぞれ設けられた排水部81及び給水部82を介して導水溝77に冷却水の一例である工業用水を流すことで、銅板78の冷却を行っている。なお、長辺73、74も同じ構成となっており、銅板83の幅が短辺71、72間の幅より長く、この銅板83の裏面側に固定されたバックプレート84の幅が、長辺73、74の銅板83より長くなり、バックプレート84に銅板83を固定するためのボルトの個数が、短辺71、72より多くなること以外、短辺71、72と同じ構成である。
なお、この短辺71、72の銅板78と、長辺73、74の銅板83とで鋳型本体85が構成されている。
【0003】
連続鋳造作業時においては、上記した連続鋳造鋳型70の上方(短辺71、72、長辺73、74の上側)から溶鋼を注ぎ、この鋳型70により製品となる鋳片の初期凝固を行い、凝固した鋳片を鋳型70下方より連続して引抜いて製造している。なお、鋳型70に注がれる溶鋼温度及び鋳型70出口の鋳片の表面温度は操業条件により異なるが、通常、溶鋼温度は約1500℃程度であり、鋳型70出口の鋳片の表面温度は800〜1200℃である。ここでの鋳片の内部は未凝固状態、即ち液体状態となっている。
溶鋼は上述したように高温であり、銅板78、83を十分冷却しないとその温度が上昇するため、銅板78、83の温度を、銅の強度が低下しない程度の温度以下に保つ必要がある。
そこで、銅板78、83の温度を十分に低く、且つ均一な温度分布になるようにするため、銅板78、83の裏面側に設けられている冷却水を通す多数の導水溝77の位置調整を行う色々な技術が提案されてきた。
【0004】
例えば、実願昭55−1564号公報に記載のように、銅板に形成されたボルト部分を迂回し、銅板の下部から上部へかけて導水溝を均一に並べる技術、また、実願昭58−169136号公報に記載のように、銅板の表面温度が均一になるよう、導水溝の深さを導水溝の位置によって変える技術、更に、実願昭59−122068号公報に記載のように、銅板の端部の導水溝が不連続となる箇所に位置する導水溝を、斜め方向に傾斜させ導水溝の配置を変える技術等である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した連続鋳造鋳型は、銅板の表面温度を均一に保つための提案であったため、近年、連続鋳造作業の能率を向上させるために必要となる連続鋳造鋳型による鋳造速度の上昇には対応できなくなってきている。特に、多くの連続鋳造設備で採用されている鋳片厚みの1/3〜1/2程度の鋳片厚みの鋳型を備えた連続鋳造機が出現するに至って、従来と比較して2倍、3倍の鋳造速度が採用される場合も見られるようになった。
このように鋳造速度が速くなると、銅板に抽出される熱量、及び銅板を冷却するため銅板から奪う熱量も比例的に増大し、銅板の冷却技術はますます重要となってきた。
【0006】
銅板の表面側(溶鋼と接触する側)の温度は、従来技術でほぼ均一化を図ることが出来るが、飛躍的に増大した熱流束にさらされる銅板、特に銅板の裏面(冷却水と接触する側)を冷却するためには、従来技術ではカバーしきれない部分が明らかになってきた。例えば、従来の鋳造速度レベルでは問題にならなかったが、従来より速い鋳造速度の場合、銅板裏面にスケールが発生するほど、銅板裏面は高温になっている。
即ち、高速で鋳造を行う銅板の寿命は短くなり、従来技術で適切な冷却を実施しているにも関らず、整備に要する期間と費用が増大するような傾向が見られ、銅板の寿命が短くなっていると考えられる。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、高速度化した鋳造速度においても鋳型本体の冷却を適切に行うことが可能な高熱流束に対応する連続鋳造鋳型を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的に沿う第1の発明に係る高熱流束に対応する連続鋳造鋳型は、熱伝導性が良好な銅又は銅合金からなり、裏面側に通水部が設けられた鋳型本体と、鋳型本体の裏面側に取付け手段によって固定された支持部材とを有し、支持部材に設けられた給水部及び排水部を介して通水部に冷却水を流すことで鋳型本体の冷却を行う連続鋳造鋳型において、
通水部は、鋳型本体の裏面側一面に、対向する支持部材の給水部から排水部に渡って設けられた通水凹部と、通水凹部の流水方向に向けて通水凹部の底に形成された多数の導水溝とを有し、
更に、支持部材に設けられた取付け手段の周辺部には、取付け手段によって分断される導水溝を流れる冷却水を連続させるための溝部が形成されている。
このように、鋳型本体の裏面側一面に通水凹部を設けると共に、その通水凹部の底に多数の導水溝を設けることで、鋳型本体の伝熱面積を増やすことができるので、鋳型本体から奪わなければならない単位時間当りの熱量を増やすことが可能となる。
【0008】
また、支持部材に溝部を形成することで、取付け手段によって分断される導水溝を流れる冷却水を連続させることができるので、取付け手段が配置された列、及び取付け手段の周辺部にも十分に冷却水を流すことが可能となる。
第1の発明に係る高熱流束に対応する連続鋳造鋳型において、取付け手段は、鋳型本体に形成されている雌ねじ部と、雌ねじ部に螺合して支持部材を締着する雄ねじとからなって、鋳型本体に設けられた雌ねじ部は、溝部側に突出していることが好ましい。これにより、例えば冷却速度を上昇させるため鋳型本体を薄くした場合においても、鋳型本体に設けられた雌ねじ部を長くできるので、取付け手段を確実に鋳型本体に取付けることが可能となる。
【0009】
前記目的に沿う第2の発明に係る高熱流束に対応する連続鋳造鋳型は、熱伝導性が良好な銅又は銅合金からなり、裏面側に通水部が設けられた鋳型本体と、鋳型本体の裏面側に取付け手段によって固定された支持部材とを有し、支持部材に設けられた給水部及び排水部を介して通水部に冷却水を流すことで鋳型本体の冷却を行う連続鋳造鋳型において、
通水部は、鋳型本体の裏面側一面に、対向する支持部材の給水部から排水部に渡って設けられた通水凹部と、通水凹部の流水方向に向けて通水凹部の底に形成された多数の導水溝とを有し、
更に、導水溝は鋳型本体の上下方向の途中で分岐し、導水溝の上側の上導水溝の本数を下側より多くすると共に、上側の通水凹部の深さ方向の一部又は全部を閉塞部材で塞いで、上導水溝を通過する冷却水の速度を向上させる。
このように、鋳型本体の温度が高くなる鋳型本体の上側の上導水溝の本数を下側より多くするので、鋳型本体の上側の冷却を強化することが可能となる。また、上側の通水凹部の深さ方向の一部又は全部を閉塞部材で塞ぐので、鋳型本体の上側の冷却に影響を及ぼしにくい、鋳型本体の表面(鋳造面)から最も離れた部分を流れる冷却水を、鋳型本体の表面から近い部分に流すことが可能となる。
【0010】
前記目的に沿う第3の発明に係る高熱流束に対応する連続鋳造鋳型は、熱伝導性が良好な銅又は銅合金からなり、裏面側に通水部が設けられた鋳型本体と、鋳型本体の裏面側に取付け手段によって固定された支持部材とを有し、支持部材に設けられた給水部及び排水部を介して通水部に冷却水を流すことで鋳型本体の冷却を行う連続鋳造鋳型において、
鋳型本体の上側には、通水部に対応する部分に所定深さまでの凹部が形成され、凹部の底に上下方向に指向した多数の上導水溝が形成され、鋳型本体の下側には、上導水溝に連通する下導水溝があって、
しかも、上導水溝の本数は下導水溝の本数より多くなって、更に、凹部には上導水溝を覆う閉塞部材が設けられている。
このように、鋳型本体の温度が高くなる鋳型本体の上側の上導水溝の本数を下側より多くするので、例えば従来の構造を備えた鋳型本体の上側の冷却を強化することが可能となる。また、凹部を閉塞部材で覆うので、鋳型本体の表面から近い部分に冷却水を流すことが可能となる。
【0011】
ここで、第2、第3の発明に係る高熱流束に対応する連続鋳造鋳型において、取付け手段の周辺部では、上導水溝の本数を減らすことで取付け手段を迂回させ、しかも取付け手段の周辺部以外に閉塞部材が配置されていることが好ましい。これにより、取付け手段によって分断される上導水溝を、取付け手段を迂回させることで分断させることなく連続させることができるので、上導水溝を流れる冷却水を連続させることができ、取付け手段の周辺部にも十分に冷却水を流すことが可能となる。
第2、第3の発明に係る高熱流束に対応する連続鋳造鋳型において、閉塞部材には、鋳型本体に形成された上導水溝と対向する部分に、上下方向に指向した溝部が形成されていることが好ましい。これにより、鋳型本体に形成された上導水溝と、閉塞部材に形成された溝部とで上通水部が形成されるので、鋳型本体に形成された上導水溝の溝の深さを変更することなく、鋳片の鋳造速度に応じて冷却能力の調節を行うことが可能となる。
【0012】
本発明者らは、以下のことを検討し本発明を完成するに至った。
銅板の裏面側の温度は、厳密ではないが一次元熱伝達の問題として表わせば、以下の式となる。
t=Q×Am/(α×Aw)+tw
ここで、tは銅板の裏面側の温度、Qは熱流、αは水と銅板との間の熱伝達係数、twは冷却水温度、Amは銅板の溶鋼側の伝熱面積、Awは銅板の冷却水側の伝熱面積である。
即ち、銅板の裏面側の温度を低下させる方法としては、熱伝達係数αを増大させるか、銅板の冷却水側の伝熱面積Awを増大させるかのいずれかの手段が考えられる。
ここで、熱伝達係数を増大させるには、冷却水の流速を上昇させることが好ましい。このとき、冷却水の流速を上げると、その0.8乗に比例して熱伝達係数が上昇するが、流速の上昇と共に冷却水の流路抵抗も、冷却水の流速の2乗に比例して増大する。従って、これを可能とするためには、冷却水供給設備(例えば、ポンプ)の能力を飛躍的に増大させる必要があり、多大な時間と費用を要する。
そこで、銅板の冷却水側の伝熱面積Awを増加させる連続鋳造鋳型について検討した。
【0013】
【発明の実施の形態】
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
ここに、図1は本発明の第1の実施の形態に係る高熱流束に対応する連続鋳造鋳型の短辺の説明図、図2(A)、(B)はそれぞれ同短辺の銅板の説明図、支持部材の説明図、図3(A)、(B)、(C)はそれぞれ図1のA−A矢視断面図、B−B矢視断面図、C−C矢視断面図、図4は図1のD−D矢視断面図、図5(A)、(B)はそれぞれ本発明の第2の実施の形態に係る高熱流束に対応する連続鋳造鋳型の短辺の説明図、(A)のE−E矢視断面図、図6(A)、(B)はそれぞれ図5(A)のF−F矢視断面図、G−G矢視断面図、図7は本発明の第2の実施の形態に係る高熱流束に対応する連続鋳造鋳型の変形例に係る短辺の断面図である。
【0014】
図1〜図4に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る高熱流束に対応する連続鋳造鋳型は、前記したように、一対の幅狭冷却部材である短辺10と、一対の幅広冷却部材である長辺とを組合せることで製造されるものであり(図8参照)、短辺10は、熱伝導性が良好な金属の一例である銅からなり、裏面側に通水部11が設けられた銅板12と、銅板12の裏面側に取付け手段13によって固定された支持部材の一例であるバックプレート14(冷却箱、水箱とも言う)とを有し、バックプレート14に設けられた給水部15及び排水部16を介して通水部11に冷却水の一例である工業用水を流すことで銅板12の冷却を行うものである。この短辺10の通水部11は、銅板12の裏面側一面に、対向するバックプレート14の給水部15から排水部16に渡って設けられた通水凹部17と、通水部11の流水方向に向けて通水凹部17の底に形成された同一溝深さの多数の導水溝18、19とを有し、工業用水に対する銅板12の伝熱面積を増やしている。なお、連続鋳造鋳型の長辺も、上記した短辺10と略同様の構成であり、短辺10の銅板12と長辺の銅板とで鋳型本体が構成されている。このように、長辺は短辺10の幅が異なるのみであるため説明を省略し、以下、短辺10についてのみ詳しく説明する。
【0015】
図1、図2(A)、(B)に示すように、銅板12(例えば、厚み10〜100mm程度)は、銅板12に形成されている雌ねじ部20(本実施の形態においては14箇所)と、雌ねじ部20に螺合してバックプレート14を締着する雄ねじ21とからなる取付け手段13により、例えばステンレスからなるバックプレート14(例えば、厚み50〜500mm程度)に固定されている。なお、バックプレート14の給水部15、排水部16、及び銅板12の通水部11を囲むバックプレート14の周辺部には溝が形成され、ここにOリング22を配置することで、銅板12とバックプレート14との密着性を向上させ、通水部11からの工業用水の漏れを防止している。また、雄ねじ21を取付けるため、バックプレート14に形成された孔23(本実施の形態においては14箇所)には、予め防水可能なシール座金24が配置されており、雄ねじ21を取付けた部分からの工業用水の漏れを防止している。
これにより、図4に示すように、バックプレート14の下側の給水部15に設けられた給水口25から工業用水を供給し、給水部15によって通水部11の幅方向に均一に、しかも銅板12の下側から上側にかけて流れた工業用水を、バックプレート14の上側の排水部16に設けられた排水口26から排出し、銅板12の冷却を行っている。
【0016】
図2(A)、図3(A)、(B)、(C)に示すように、銅板12に設けられた通水部11の通水凹部17は、深さDCが例えば銅板12の厚みの1/20〜3/10程度である。また、この通水凹部17の底に形成された多数の導水溝18は、通水部11の流水方向に向けて実質的に直線状となっており、所定ピッチ(例えば、10〜40mm程度)で形成され、従来の導水溝77(図9参照)の倍程度の本数で構成されている。また、雌ねじ部20が配置された列、即ち隣り合う雌ねじ部20の間にも導水溝19が形成されている。なお、銅板12の幅方向両端部にそれぞれ位置する導水溝27は、Oリング22を避けるように、導水溝27の底へかけて分岐し拡がるように形成されている。
【0017】
ここで、上記した導水溝18、19、27の底から、銅板12とバックプレート14との接合面(銅板12の裏面)までの距離DT(深さDCと導水溝18、19、27のみの深さDDとの和)は、例えば、銅板12の厚みの1/3〜2/3程度である。また、このとき、工業用水が通過する流水面積(通水凹部17と導水溝18、19、27との断面積)は、従来の流水面積(多数の導水溝77の断面積)と同一であるが、導水溝18、19、27の合計本数を従来の導水溝77の本数より多くすることで、銅板12の伝熱面積を増やしているため、従来と同様の流量の工業用水を利用して、より良い冷却効率が得られ経済的である。
【0018】
一方、図3(B)に示すように、バックプレート14に設けられた雄ねじ21の銅板12側の周辺部には、雄ねじ21によって分断される導水溝19を流れる工業用水を連続させるための溝部28が形成されている。この溝部28の形状は、正面視して矩形状となっており、その深さは、バックプレート14の銅板12側表面から例えば5〜50mm程度である。なお、雄ねじ21は、バックプレート14の周辺部に設けられており、雄ねじ21と前記したOリング22とが接近するので、冷却効率や工業用水に対する抵抗を考慮し、ここでは、雄ねじ21を挟んでOリング22側と反対側に位置する溝部28の部分の深さを浅くし、それ以外の溝部28の部分の深さを深くしている。
このように、銅板12の通水部11を流れる工業用水によって、銅板12の冷却効率を高めることが可能な位置に通水部11を設けるので、工業用水に対する銅板12の伝熱面積を増やすことが出来ると共に、銅板12から奪える単位時間当りの熱量を増やすことが可能となる。
【0019】
また、銅板12に設けられた雌ねじ部20は、前記した溝部28の深さに対応して溝部28側に突出している。このため、雌ねじ部20を、銅板12からバックプレート14側に突出して形成することができ、雌ねじ部20の長さを長くすることが可能となる。従って、例えば、銅板12の伝熱抵抗を小さくすることで冷却効果の向上を図り、熱による変形及び熱応力の減少による銅板12の寿命延長の効果をもたらし、更には連続鋳造鋳型内の電磁撹拌を実施する場合の電磁効率を高めるため、銅板12の厚みを薄くした場合においても、雄ねじ21を雌ねじ部20に確実に螺合できるので、バックプレート14に銅板12を確実に固定できる。従って、銅板12の変形、熱応力、又は通水部11に供給される工業用水の水圧に十分耐える構造とすることが可能となり、銅板12の寿命を長くでき経済的である。
なお、隣り合う導水溝18の間、即ち通水凹部17の底と、バックプレート14との間に、流水方向に向けて補強部材29を配置することで、銅板12の厚みが薄く強度が低下した場合においても、通水部11を流れる工業用水の水圧によって銅板12を湾曲させることなく、通水凹部17の深さを銅板12の幅方向に一定とすることが可能となる。ここで、補強部材29の有無や本数は、銅板12の厚みや水圧に応じて変化させることが好ましい。
【0020】
ここで、導水溝18、19、27を、それぞれ銅板12の上下方向の途中、例えば上下方向中央部で、例えば2つ又は3つ等に分岐させ、銅板12の上側(排水部16側)の上導水溝の本数を下側(給水部15側)の下導水溝の本数より多くする(例えば、下導水溝を2つに分岐させることで、上導水溝の本数を下導水溝の本数の2倍とする)と共に、上側の通水凹部17の深さ方向の一部又は全部を錆びにくい閉塞部材(例えば、ステンレス板、銅板等)で塞いで、上導水溝を通過する工業用水の速度を向上させることも可能である。また、下側の通水凹部17の深さ方向の一部又は全部を上記した閉塞部材で塞いで、工業用水の流水経路を、連続鋳造を行う鋳片へ近づけることも可能である。これにより、銅板12の冷却効率を向上させるために、工業用水をより有効に活用することが可能となる。
このとき、雄ねじ21の周辺部では、分岐した上導水溝を再度1つにし、上導水溝の本数を減らすことで雄ねじ21を迂回させる。このとき、雄ねじ21の周辺部以外に閉塞部材を配置することで、工業用水の速度を冷却効率が良好となる速度に調節することも可能である。
また、閉塞部材には、鋳型本体に形成された上導水溝と対向する部分に、上下方向に指向した溝部を形成し、工業用水の速度を冷却効率が良好となる速度に調節することも可能である。
【0021】
続いて、本発明の第2の実施の形態に係る高熱流束に対応する連続鋳造鋳型について説明する。
図5、図6に示すように、本発明の第2の実施の形態に係る高熱流束に対応する連続鋳造鋳型は、前記したように、一対の幅狭冷却部材である短辺30と、一対の幅広冷却部材である長辺とを組合せることで製造されるものであり(図8参照)、短辺30は、熱伝導性が良好な金属の一例である銅からなり、裏面側に通水部31が設けられた銅板32と、銅板32の裏面側に取付け手段33(本実施の形態においては12箇所)によって固定された支持部材の一例であるバックプレート34とを有し、バックプレート34に設けられた給水部35及び排水部36を介して通水部31に冷却水の一例である工業用水を流すことで銅板32の冷却を行うものである。なお、連続鋳造鋳型の長辺も、上記した短辺30と略同様の構成であり、短辺30の銅板32と長辺の銅板とで鋳型本体が構成されている。このように、長辺は短辺30の幅が異なるのみであるため説明を省略し、以下、短辺30についてのみ詳しく説明する。
【0022】
図5(A)、(B)に示すように、銅板32(例えば、厚み10〜100mm程度)は、銅板32に形成されている雌ねじ部と、雌ねじ部に螺合してバックプレート34を締着する雄ねじとからなる取付け手段33により、例えばステンレスからなるバックプレート34(例えば、厚み300〜500mm程度)に固定されている。なお、バックプレート34の給水部35、排水部36、及び銅板32の通水部31を囲むバックプレート34の周辺部には溝が形成され、ここにOリング37が配置されている。また、取付け手段33には、防水可能なシール座金(図示しない)が使用され、取付け手段33部分からの工業用水の漏れを防止している。
これにより、バックプレート34の下側の給水部35に設けられた給水口(図示しない)から工業用水を供給し、給水部35によって通水部31の幅方向に均一に流れた工業用水を、バックプレート34の上側の排水部36に設けられた排水口(図示しない)から排出し、銅板32の冷却を行っている。
【0023】
この銅板32の取付け手段33が形成された列には、小径の穴38が複数(本実施の形態では5箇所)形成され、この穴38には熱電対(図示しない)が設置されている。これによって、連続鋳造が行われているときの銅板32の温度を測定し、鋳片の性状や品質を推測することが可能な構成となっている。
図6(A)に示すように、銅板32の上側には、通水部31の一部に対応する部分、即ち裏面側の中央部から排水部36側へかけて深さ方向の一部に、所定深さ(従来の導水溝の深さの例えば1/3〜2/3程度)の凹部39が形成されている。この凹部39の底(底部)には、上下方向に指向した多数の上導水溝40、41が形成されている。一方、図6(B)に示すように、銅板32の下側には、上導水溝40、41に連通する下導水溝42があり、この下導水溝42を2本に分岐することで、上導水溝40、41が形成されている。この上導水溝40、41の分岐した部分のなす角は、例えば、流路の抵抗を低減できるように、また隣り合う上導水溝40、41の位置等を考慮して、例えば20〜45度程度とすることが好ましい。なお、下導水溝42は、従来の連続鋳造鋳型で使用されている短辺に形成された導水溝77と同様の構成(例えば、本数、溝の深さ、幅等)である。
【0024】
この上導水溝40、41と下導水溝42のそれぞれの溝底は、銅板32の厚み方向に対して同一位置にあり、上導水溝40と上導水溝41とを合計した本数は、下導水溝42の本数より多く(本実施の形態では2倍)なって、更に、凹部39には上導水溝40を覆う錆びにくい閉塞部材43(例えば、ステンレス板、銅板等)が設けられている。
このように、凹部39に閉塞部材43を配置することで、凹部39への工業用水の流入を防止すると共に、通常、銅板32の表面側から最も離れた部分を流れるため冷却効率が悪い工業用水を、銅板32の表面側に近づけて流すことが可能となり、工業用水による銅板32の冷却効率を高めることが可能となる。なお、凹部39には閉塞部材43が配置されるため、通常通水部が設けられる部分の一部は閉塞部材43で塞がれるため、通水部31は、上導水溝40、41、下導水溝42とを備えている。
【0025】
なお、銅板32の幅方向両端部で、しかもOリング37と対向する位置には、銅板32の上下方向に形成された通水孔44がそれぞれ備えられ、この通水孔44はバックプレート34に設けられた給水部35及び排水部36にそれぞれ接続されているため、通水孔44に工業用水を流すことが可能な構成となっている。従って、Oリング37が設けられた部分の銅板32の冷却を容易に行うことが可能となる。
【0026】
また、銅板32の取付け手段33の周辺部では、2本に分岐した上導水溝41が再度一つとなることで、上導水溝41が実質的に正面視してX字状に形成されており、このように上導水溝41の本数を局部的に減らすことで取付け手段33を迂回させ、しかも取付け手段33の周辺部以外に閉塞部材43が配置されている。なお、この閉塞部材43は、下導水溝42が上導水溝40、41に分岐する部分、及び上導水溝41が取付け手段33を迂回する部分にそれぞれ相当する位置が傾斜している。
このように、下導水溝42を分岐させた部分、及び上導水溝41の本数を増減させた部分に、閉塞部材43を配置しないことで、2本に分岐した上導水溝41が再度1本になる場合の流路の抵抗を軽減でき、しかも銅板32の下側から上側へと流れる工業用水の流速を一定とすることが可能となる。
【0027】
次に、本発明の第2の実施の形態に係る高熱流束に対応する連続鋳造鋳型の短辺30の変形例である短辺45について、短辺30と同一部材には同一の番号を付し説明する。
図7に示すように、短辺45の銅板32の上側に形成された凹部39には、錆びにくい閉塞部材(例えば、ステンレス板、銅板等)46が設けられている。この閉塞部材46には、銅板32に形成された上導水溝40、41と対向する部分(銅板32と閉塞部材46との接合面付近)に、上下方向に指向した所定深さの溝部(例えば、閉塞部材46の厚みの1/10〜2/5程度)47が、上導水溝40、41の本数と同じ本数だけ形成されている。
これにより、銅板32に形成された上導水溝40、41と、閉塞部材46に形成された溝部47とで上通水部48が形成される。従って、銅板32の(鋳造)表面から上導水溝40、41の溝底までの厚みを薄くでき、しかも鋳片の鋳造速度に応じて冷却能力の調節を行うことができるので、従来と比較して2倍、3倍と鋳片の鋳造速度が速くなった場合においても、十分に対応することが可能である。
【0028】
以上、本発明を、第1、第2の実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。
また、前記第2の実施の形態においては、1本の下導水溝を2本の上導水溝へ分岐させた場合について説明したが、1本の下導水溝を3本の上導水溝に分岐させることも可能である。なお、銅板の下側から上側にかけて、導水溝の分岐点を複数設けると共に、この分岐点部分に位置する閉塞部材に傾斜部を形成することで、工業用水が通過する流路の抵抗を軽減でき、しかも工業用水による銅板の冷却効率を更に高めることも可能である。
【0029】
そして、前記第1の実施の形態においては、通水凹部の底に形成された多数の導水溝の深さを同一溝深さとし、また第2の実施の形態においては、上導水溝と下導水溝のそれぞれの溝底を、鋳型本体の厚み方向に対して同一位置とした場合について説明した。しかし、鋳型本体による鋳片の冷却効率を高めるため、導水溝の深さを部分的に深くしたり、浅くしたりすることも可能である。
更に、前記第1の実施の形態においては、導水溝の分岐点を鋳型本体の上下方向中央部とした場合について説明したが、鋳型本体の上下方向の途中であれば、例えば連続鋳造鋳型による鋳造速度に応じて、導水溝の分岐点を鋳型本体の下側や上側とすることも可能である。なお、この場合、分岐後の導水溝を上導水溝、分岐前の導水溝を下導水溝とする。
【0030】
【発明の効果】
請求項1及びこれに従属する請求項2と、請求項3及びこれに従属する請求項5、6記載の高熱流束に対応する連続鋳造鋳型においては、鋳型本体の裏面側一面に通水凹部を設けると共に、その通水凹部の底に多数の導水溝を設けることで、鋳型本体の伝熱面積を増やすことができるので、鋳型本体から奪わなければならない単位時間当りの熱量を増やすことが可能となる。従って、例えば高速度化した連続鋳造において、伝熱面積が少ないことで発生する導水溝の底部分の温度の上昇を抑制できるので、鋳型本体の劣化を抑制し、鋳型本体の寿命を長くすることができ経済的である。
特に、請求項1記載の高熱流束に対応する連続鋳造鋳型においては、支持部材に溝部を形成することで、取付け手段によって分断される導水溝を流れる冷却水を連続させることができるので、取付け手段が配置された列、及び取付け手段の周辺部にも十分に冷却水を流すことが可能となる。従って、鋳型本体の表面を均一に冷却することができるので、鋳型本体の寿命を長くでき経済的である。
【0031】
請求項2記載の高熱流束に対応する連続鋳造鋳型においては、例えば冷却速度を上昇させるため鋳型本体を薄くした場合においても、鋳型本体に設けられた雌ねじ部を長くできるので、取付け手段を確実に鋳型本体に取付けることが可能となる。従って、取付け手段によって鋳型本体を支持部材に確実に固定できるので、鋳型本体の変形、熱応力、又は冷却水圧に十分耐える構造とすることが可能となり、鋳型本体の寿命を長くでき経済的である。
請求項3記載の高熱流束に対応する連続鋳造鋳型においては、鋳型本体の温度が高くなる鋳型本体の上側の上導水溝の本数を下側より多くするので、鋳型本体の上側の冷却を強化することが可能となる。従って、鋳造時において、鋳片から鋳型本体への伝熱量が大きい鋳型本体の上側の冷却効率が高められるので、鋳型本体の上昇温度を鋳型本体を構成する金属の許容温度(例えば、溶融しない温度、劣化しない温度等)の範囲内にでき、鋳型本体の寿命を長くでき経済的である。また、上側の通水凹部の深さ方向の一部又は全部を閉塞部材で塞ぐので、鋳型本体の上側の冷却に影響を及ぼしにくい、鋳型本体の表面から最も離れた部分を流れる冷却水を、鋳型本体の表面から近い部分に流すことが可能となる。従って、冷却水を効率よく利用できるので、経済性が良好となる。
【0032】
請求項4及びこれに従属する請求項5、6記載の高熱流束に対応する連続鋳造鋳型においては、鋳型本体の温度が高くなる鋳型本体の上側の上導水溝の本数を下側より多くするので、例えば従来の構造を備えた鋳型本体の上側の冷却を強化することが可能となる。従って、従来使用されている連続鋳造鋳型の構造を大幅に変更することなく、鋳片から鋳型本体への伝熱量が大きい鋳型本体の上側の冷却効率が高められるので、鋳型本体の上昇温度を鋳型本体を構成する金属の許容温度(例えば、溶融しない温度、劣化しない温度等)の範囲内にでき、鋳型本体の寿命を長くでき経済的である。また、凹部を閉塞部材で覆うことで、鋳型本体の表面から近い部分に冷却水を流すことができるので、冷却水を効率よく利用でき経済性が良好となる。
【0033】
請求項5記載の高熱流束に対応する連続鋳造鋳型においては、取付け手段によって分断される上導水溝を、取付け手段を迂回させることで分断させることなく連続させることができるので、上導水溝を流れる冷却水を連続させることができ、取付け手段の周辺部にも十分に冷却水を流すことが可能となる。従って、取付け手段の周辺部にも冷却水を流すことができるので、鋳型本体の表面を均一に冷却することができ、鋳型本体の寿命を長くでき経済的である。
請求項6記載の高熱流束に対応する連続鋳造鋳型においては、鋳型本体に形成された上導水溝と、閉塞部材に形成された溝部とで上通水部が形成されるので、鋳型本体に形成された上導水溝の溝の深さを変更することなく、鋳片の鋳造速度に応じて冷却能力の調節を行うことが可能となる。従って、従来使用されている連続鋳造鋳型の構造を大幅に変更することなく、連続鋳造用鋳型による鋳片の冷却能力を調節できるので、経済的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る高熱流束に対応する連続鋳造鋳型の短辺の説明図である。
【図2】(A)、(B)はそれぞれ同短辺の銅板の説明図、支持部材の説明図である。
【図3】(A)、(B)、(C)はそれぞれ図1のA−A矢視断面図、B−B矢視断面図、C−C矢視断面図である。
【図4】図1のD−D矢視断面図である。
【図5】(A)、(B)はそれぞれ本発明の第2の実施の形態に係る高熱流束に対応する連続鋳造鋳型の短辺の説明図、(A)のE−E矢視断面図である。
【図6】(A)、(B)はそれぞれ図5(A)のF−F矢視断面図、G−G矢視断面図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る高熱流束に対応する連続鋳造鋳型の変形例に係る短辺の断面図である。
【図8】連続鋳造鋳型の平面図である。
【図9】(A)、(B)はそれぞれ従来例に係る連続鋳造鋳型の短辺の銅板の説明図、支持部材の説明図である。
【図10】(A)、(B)はそれぞれ同短辺の説明図、(A)のH−H矢視断面図である。
【符号の説明】
10:短辺、11:通水部、12:銅板、13:取付け手段、14:バックプレート(支持部材)、15:給水部、16:排水部、17:通水凹部、18:導水溝、19:導水溝、20:雌ねじ部、21:雄ねじ、22:Oリング、23:孔、24:シール座金、25:給水口、26:排水口、27:導水溝、28:溝部、29:補強部材、30:短辺、31:通水部、32:銅板、33:取付け手段、34:バックプレート(支持部材)、35:給水部、36:排水部、37:Oリング、38:穴、39:凹部、40:上導水溝、41:上導水溝、42:下導水溝、43:閉塞部材、44:通水孔、45:短辺、46:閉塞部材、47:溝部、48:上通水部
Claims (6)
- 熱伝導性が良好な銅又は銅合金からなり、裏面側に通水部が設けられた鋳型本体と、該鋳型本体の裏面側に取付け手段によって固定された支持部材とを有し、該支持部材に設けられた給水部及び排水部を介して前記通水部に冷却水を流すことで前記鋳型本体の冷却を行う連続鋳造鋳型において、
前記通水部は、前記鋳型本体の裏面側一面に、対向する前記支持部材の給水部から排水部に渡って設けられた通水凹部と、該通水凹部の流水方向に向けて前記通水凹部の底に形成された多数の導水溝とを有し、
更に、前記支持部材に設けられた前記取付け手段の周辺部には、該取付け手段によって分断される前記導水溝を流れる冷却水を連続させるための溝部が形成されていることを特徴とする高熱流束に対応する連続鋳造鋳型。 - 請求項1記載の高熱流束に対応する連続鋳造鋳型において、前記取付け手段は、前記鋳型本体に形成されている雌ねじ部と、該雌ねじ部に螺合して前記支持部材を締着する雄ねじとからなって、前記鋳型本体に設けられた雌ねじ部は、前記溝部側に突出していることを特徴とする高熱流束に対応する連続鋳造鋳型。
- 熱伝導性が良好な銅又は銅合金からなり、裏面側に通水部が設けられた鋳型本体と、該鋳型本体の裏面側に取付け手段によって固定された支持部材とを有し、該支持部材に設けられた給水部及び排水部を介して前記通水部に冷却水を流すことで前記鋳型本体の冷却を行う連続鋳造鋳型において、
前記通水部は、前記鋳型本体の裏面側一面に、対向する前記支持部材の給水部から排水部に渡って設けられた通水凹部と、該通水凹部の流水方向に向けて前記通水凹部の底に形成された多数の導水溝とを有し、
更に、前記導水溝は前記鋳型本体の上下方向の途中で分岐し、前記導水溝の上側の上導水溝の本数を下側より多くすると共に、上側の前記通水凹部の深さ方向の一部又は全部を閉塞部材で塞いで、前記上導水溝を通過する前記冷却水の速度を向上させることを特徴とする高熱流束に対応する連続鋳造鋳型。 - 熱伝導性が良好な銅又は銅合金からなり、裏面側に通水部が設けられた鋳型本体と、該鋳型本体の裏面側に取付け手段によって固定された支持部材とを有し、該支持部材に設けられた給水部及び排水部を介して前記通水部に冷却水を流すことで前記鋳型本体の冷却を行う連続鋳造鋳型において、
前記鋳型本体の上側には、前記通水部に対応する部分に所定深さまでの凹部が形成され、該凹部の底に上下方向に指向した多数の上導水溝が形成され、前記鋳型本体の下側には、前記上導水溝に連通する下導水溝があって、
しかも、前記上導水溝の本数は前記下導水溝の本数より多くなって、更に、前記凹部には前記上導水溝を覆う閉塞部材が設けられていることを特徴とする高熱流束に対応する連続鋳造鋳型。 - 請求項3又は4記載の高熱流束に対応する連続鋳造鋳型において、前記取付け手段の周辺部では、前記上導水溝の本数を減らすことで前記取付け手段を迂回させ、しかも前記取付け手段の周辺部以外に前記閉塞部材が配置されていることを特徴とする高熱流束に対応する連続鋳造鋳型。
- 請求項3〜5のいずれか1項に記載の高熱流束に対応する連続鋳造鋳型において、前記閉塞部材には、前記鋳型本体に形成された前記上導水溝と対向する部分に、上下方向に指向した溝部が形成されていることを特徴とする高熱流束に対応する連続鋳造鋳型。
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