JP3848757B2 - 無機複合体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、アルカリ炭酸塩を主体とする無機複合体および該無機複合体を含む洗浄剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、水への高い飽和溶解度を有するアルカリ炭酸塩は、各工業分野で各種原料およびアルカリ剤として古くから使用されている。しかしながら、該アルカリ炭酸塩は、一般的に水への溶解速度が遅いという欠点がある。
【0003】
前記アルカリ炭酸塩の中でも、炭酸カリウムは、水への溶解速度が速いが、空気中の水分との反応性が高く、保存安定性に乏しいため、使用上の制約を大きく受けるという欠点がある。
【0004】
また、炭酸ナトリウムは、水への溶解速度が遅いが、水中で水和物の生成後、アルカリイオンと炭酸イオンとを生成する性質を利用して、例えば、アルカリ発現剤として、広く利用されている。しかしながら、該炭酸ナトリウムのアルカリ度は、炭酸カルシウムの水中での解離状態により決定されるため、炭酸ナトリウム単独で、アルカリの発現効果を高めるためには、該炭酸ナトリウムの使用量を増加することが必要であり、そのため水中の塩濃度の増加を招くという欠点がある。
【0005】
さらに、前記炭酸ナトリウムをコンパクト化の進んでいる衣料用洗剤として用いる場合には、理論上のカルシウムイオン捕捉容量(Ca捕捉容量)が高いものの、炭酸ナトリウムの水への溶解速度が遅いため、結果としてCa捕捉速度が遅くなるという欠点がある。そのため、アルカリ発現効果を高めるためには、前記炭酸ナトリウムの添加量を多くする必要があり、実用上好ましくないという欠点がある。
【0006】
これら諸問題を解決するため、例えば、前記炭酸ナトリウムの形態を針状にすることにより、水への溶解速度を向上させる方法が特開昭59−190216号公報に開示されている。しかしながら、この方法には、空気中の水分と反応するため、保存安定性に劣るという欠点がある。
【0007】
また、水への溶解速度を高めるため、水ガラスとアルカリ炭酸塩とのコグラニュールを調製する方法が特開平4−275400号公報に開示されている。しかしながら、水ガラスは吸湿性に劣るため、特に高湿度下での保存安定性に劣るという欠点がある。
【0008】
そこで、洗剤中に炭酸カルシウムの種結晶を添加し、見かけ上炭酸ナトリウムの反応性を高める方法が、特開昭51−76198号公報、特開昭62−240394号公報に開示されている。しかしながら、前記方法には、水中への炭酸カルシウムの再溶解、炭酸カルシウムの衣類への再付着等の欠点がある。
【0009】
さらに、炭酸ナトリウムとカルシウム塩とを混合焼成した複塩をビルダーとして用いる方法が、WO96/38524号公報に開示されている。前記方法によれば、炭酸カルシウムの保存安定性を改善し、さらに種結晶としてCaCO3 を添加することにより、水中でのCa捕捉能を向上させ、洗浄性を向上する試みがなされている。しかしながら、前記方法によれば、炭酸塩の分解性が向上するものの水中のCa成分を捕捉する炭酸ナトリウムの減少および炭酸カルシウムの残留により、Ca交換容量が減少し、酸耐久性が低下し、洗浄性能は低いという欠点がある。
【0010】
かかる従来の方法では、Ca捕捉能、酸耐久性、保存安定性等の物性を全て向上させることはできず、これらの物性を全て向上させる物の開発が望まれている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の無機複合体は、前記従来技術に鑑みてなされたものであり、優れた水の軟化作用、酸耐久性および保存安定性を有する無機複合体を提供することを目的とする。本発明の他の目的は、該無機複合体を含む洗浄剤組成物を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明の要旨は、
(1) 無水物の一般式として、
aM1 CO3・bM2 O・c(M1 ,M2 )(An)m
(式中、M1 はアルカリ金属、M2はアルカリ土類金属、Anはアニオンを示し、0<(b+c)/a≦100、0<c/b≦200、mは0〜20である)で表され、X線回折において、d値0.300±0.050nm及び0.210±0.020nmにピークを有することを特徴とする無機複合体、
(2) M1 がNaおよび/またはKであり、その組成比が0≦K/Na≦100であることを特徴とする前記(1)記載の無機複合体、
(3) M2 がMgおよび/またはCaであり、その組成比が0≦Ca/Mg≦100であることを特徴とする前記(1)又は(2)記載の無機複合体、
(4) 0<(b+c)/a≦50、0<c/b≦100、0.01≦K/Na≦50および0≦Ca/Mg≦50であることを特徴とする前記(1)〜(3)いずれか記載の無機複合体、
(5) Anが周期表の IVb、Vb、VI bおよびVIIb族からなる群より選ばれる元素で構成されるアニオンであることを特徴とする前記(1)〜(4)いずれか記載の無機複合体、
(6) AnがOH- 、CO3 2-、SO4 2-、SO3 2-、Cl- 、NO3 - およびPO4 3-からなる群より選ばれる1種以上のアニオンであることを特徴とする前記(1)〜(5)いずれか記載の無機複合体、
(7) 無機複合体の無水式がaNa2 CO3 ・bMgO・cMgCl2 であり、0.05≦b/a≦50、0<c/b≦100であることを特徴とする前記(1)記載の無機複合体、および
(8) 前記(1)〜(7)いずれかに記載の無機複合体を含む洗浄剤組成物
に関する。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の無機複合体は、無水物の一般式として、
aM1 CO3 ・bM2 O・c(M1 ,M2 )(An)m
(式中、M1 はアルカリ金属、M2 はアルカリ土類金属、Anはアニオンを示し、0<(b+c)/a≦100、0<c/b≦200、mは0〜20である)で表されるものである。
【0014】
前記無水物の一般式において、M1 は、アルカリ金属であり、その中でも、ナトリウム原子およびカリウム原子は、工業的に安価な原料として広く用いられており、経済性の観点からナトリウム原子およびカリウム原子が好ましい。
【0015】
M1 がNaおよび/またはKである場合には、K/Na値(モル比)は、0≦K/Na≦100が好ましく、0≦K/Na≦80がより好ましく、0.01≦K/Na≦50が特に好ましい。即ち、K/Naは、水への溶解性の観点から、0以上であり、好ましくは0.01以上であることが望ましく、また、高湿度下での保存安定性の観点から、100以下、好ましくは80以下、特に50以下であることが望ましい。
【0016】
前記無水物の一般式において、M2 は、アルカリ土類金属であり、その中でもコストおよび生物への安全性の観点からマグネシウム原子およびカルシウム原子が好ましい。
【0017】
M2 がMgおよび/またはCaである場合には、Ca/Mg値(モル比)は0≦Ca/Mg≦100が好ましく、0≦Ca/Mg≦80がより好ましく、0<Ca/Mg≦50が特に好ましい。即ち、Ca/Mgは、酸耐久性の発現及び、水への溶解性の観点から、0以上であることが好ましく、また、Ca捕捉能の観点から、100以下、好ましくは80以下、特に50以下であることが望ましい。
【0018】
前記一般式において、Anとしては、例えば、周期表の IVb、Vb、VI bおよびVIIb族からなる群より選ばれる元素で構成されるアニオンがあげられ、この中でも、水中への分散性および水への溶解性の観点から、OH- 、CO3 2- 、SO4 2- 、SO3 2- 、Cl- 、NO3 - およびPO4 3- が好ましい。
【0019】
前記無水物の一般式において、(b+c)/a値(モル比)は、0<(b+c)/a≦100が好ましく、0<(b+c)/a≦50がより好ましく、0.01≦(b+c)/a≦50が特に好ましく、0.05≦(b+c)/a≦40がさらに好ましい。即ち、(b+c)/aは、酸耐久性を向上させる観点から、0より大きく、0.01以上がより好ましく、0.05以上がさらに望ましい。また、Ca、Mgの水中への溶出量を抑制する観点から、100以下、好ましくは50以下、特に40以下であることが望ましい。
【0020】
前記無水物の一般式において、c/b値(モル比)は、0<c/b≦200が好ましく、0<c/b≦100がより好ましく、0.01≦c/b≦100が特に好ましく、0.03≦c/b≦50がさらに好ましい。即ち、c/bは、水中への分散性及び、保存安定性の観点から、0より大きく、好ましくは0.01以上、特に0.03以上であることが望ましく、また、水中でのイオン強度の観点から、200以下、好ましくは100以下、特に50以下であることが望ましい。
【0021】
前記無水物の一般式において、(M1 ,M2 )(An)mはM1 (An)m1 ・M2 (An)m2 (m1 、m2 は0以上の数であり、m1 +m2 =mである。但し、m1 、m2 は共に0ではない。)を意味し、M1 (An)m1 、M2 (An)m2 はそれぞれ単一の組成でもよく、2種以上の組成からなっていてもよい。例えばM1 (An)m1 が2種以上の場合、(An)の数の総計がm1 となる。M2 (An)m2 が2種以上の場合も同様に(An)の総計がm2 となる。
【0022】
本発明の無機複合体は、前記の一般式を満足するものであれば、特に限定されないが、これらのうち、好適なものの例示として、aNa2 CO3 ・bMgO・cMgCl2 であり、0.05≦b/a≦50、0<c/b≦100であるものが挙げられる。
【0023】
本発明の無機複合体は、X線回折において、d値0.300±0.050nm及び0.210±0.020nmにピークを有するものが好ましい。かかる特徴を有する無機化合物は、驚くべきことに、水の軟化作用、酸耐久性、保存安定性等の物性に優れたものである。
【0024】
かかる構成を有する無機複合体は、本発明の無機複合体の性能を阻害しないものであれば、該無機複合体の電荷をバランスする範囲で、無機化合物をさらに複合させてもよい。
【0025】
前記無機化合物としては、特に限定がなく、例えば、Al、B、Si、C、Zn、Ag、Au、Fe、Zr、Ti、Y等の元素を含有する無機化合物があげられる。例えば、これらの元素の硫酸塩、塩化物、硝酸塩、燐酸塩、珪酸塩、炭酸塩、水酸化物、あるいはゼオライト、タルク、ミョウバン等の粘土鉱物があげられる。前記無機化合物は、通常、単独でまたは2種以上を前記無機複合体と混合させて、または、前記無機複合体と反応させて複合化することができる。
【0026】
本発明の無機複合体は、Ca捕捉容量、Ca捕捉速度、酸耐久性および保存安定性において優れている。
【0027】
Ca捕捉容量は、無機複合体を塩化カルシウム水溶液に添加し、攪拌した後に、該無機複合体1gが捕捉したカルシウムイオン量を炭酸カルシウム換算でのmgで表したものである。本発明の無機複合体のCa捕捉容量は、50mgCaCO3 /g以上であるのが好ましく、100mgCaCO3 /g以上であるのがさらに好ましい。
【0028】
Ca捕捉速度は、無機複合体1gにより1分間当たり捕捉されるカルシウムイオン量を炭酸カルシウム換算でのmgで表したものである。本発明の無機複合体のCa捕捉速度は、40mgCaCO3 /g/分以上であり、50mgCaCO3 /g/分以上であることが好ましく、60mgCaCO3 /g/分以上であることがさらに好ましい。
【0029】
酸耐久性は、無機複合体を含む溶液中に0.1mol/dm3 の塩酸を滴下した場合に、pHが10に達するのに要した塩酸の滴下量で表される。本発明の無機複合体の酸耐久性は、50ml/g以上であり、60ml/g以上が好ましく、さらに好ましくは65ml/g以上であることが望ましい。
【0030】
保存安定性は、30℃の雰囲気温度および相対湿度80RH%の雰囲気湿度下で24時間保存した無機複合体を、水に添加したのちにふるいに通し、該ふるい上に残留する無機複合体の乾燥重量の割合で表される。本発明の無機複合体の保存安定性は、残留する無機複合体の乾燥重量において4%未満が好ましく、2%未満がさらに好ましい。
【0031】
本発明の無機複合体の製造に用いる原料としては、例えば、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属を含有する無機化合物およびマグネシウムおよびカルシウム等のアルカリ土類金属を含有する無機化合物があげられる。
【0032】
前記アルカリ金属を含有する無機化合物としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムカリウム、セスキ炭酸ナトリウム、セスキ炭酸カリウム等の炭酸塩;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸水素塩;塩化ナトリウム、塩化カリウム等の塩化物;硝酸ナトリウム、硝酸カリウム等の硝酸塩;硫酸ナトリウム、硫酸カリウム等の硫酸塩;亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム等の亜硫酸塩;珪酸ナトリウム、珪酸カリウム等の珪酸塩;燐酸ナトリウム、燐酸カリウム等の燐酸塩;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化物;酸化ナトリウム、酸化カリウム等の酸化物;ミョウバン等の鉱物等があげられる。前記無機化合物を、通常、単独で、または2種以上を用いることができ、2種以上を用いる場合には、任意の割合で使用することができる。
【0033】
前記アルカリ土類金属を含有する無機化合物としては、例えば、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム等の炭酸塩;炭酸水素マグネシウム、炭酸水素カルシウム等の炭酸水素塩;塩基性炭酸マグネシウム、塩基性炭酸カルシウム等の塩基性炭酸塩;塩化マグネシウム、塩化カルシウム等の塩化物;硝酸マグネシウム、硝酸カルシウム等の硝酸塩;硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム等の硫酸塩;亜硫酸マグネシウム、亜硫酸カルシウム等の亜硫酸塩;珪酸マグネシウム、珪酸カルシウム等の珪酸塩;燐酸マグネシウム、燐酸カルシウム等の燐酸塩;水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等の水酸化物;酸化マグネシウム、酸化カルシウム等の酸化物;ドロマイト、タルク、フォルステライト等の鉱物等があげられる。前記無機化合物を、通常、単独で、または2種以上を混合して用いることができ、2種以上を混合して用いる場合には、任意の割合で使用することができる。
【0034】
本発明の無機複合体は、前記の各種原料化合物を所定の割合で配合し混合して得ることができる。配合の割合については、得られる所望の無機複合体の組成により、適宜決定される。
【0035】
原料を配合する方法としては、一般的に用いられている方法であればよく、例えば、乾式、湿式のいずれでもよく、配合時の状態としては、例えば、粉体状態、ペースト状態、スラリー状態、溶液状態等があげられる。
【0036】
湿式で行なう場合は、前記原料と液体とを混合して行ってもよい。液体としては、一般に用いられているものであればよく、特に限定されないが、例えば、経済性および環境への観点から、水が好ましい。
【0037】
次に、前記配合物を混合する。配合物の混合に用いる方法としては、一般に用いられているものであればよく、特に限定がないが、例えば、ヘンシェルミキサー、ハイスピードミキサー、ボールミル、アトリッションミル等の媒体を介在した混合機等があげられる。混合の際の雰囲気の温度は、配合物が流動性を示す範囲で行なうのが好ましく、通常、常温以上で行なうが、必要に応じ、50℃程度に加熱しながら混合することもできる。
【0038】
配合物を混合する際には、得られる無機複合体の分解を抑制する観点から、0.03重量%以上の炭酸ガス濃度雰囲気下において行なうのが好ましい。混合時間は特に限定されないが、0.5〜24時間行うことが好ましい。また、前記配合物の反応性を高めるため、混合物中に炭酸ガス等の雰囲気ガスをバブリングさせてもよい。
【0039】
また、必要に応じ、前記原料化合物を溶融させて均一混合してもよい。原料を溶融させる条件としては、得られる無機複合体の無水物としての組成が維持できる条件であればよく、完全に溶融している必要はなく、特に限定がない。均一混合の操作は、通常、炭酸ガス濃度が0.03重量%以上含む雰囲気下で0.5〜24時間行なう。
【0040】
また、前記混合の際に液体を含む場合には、混合の操作が容易になるように配合物を乾燥させてもよい。この場合、通常、液体濃度が20重量%以下になるよう乾燥することが好ましい。乾燥の方法としては、特に限定がなく、例えば、凍結乾燥、真空乾燥、熱風乾燥等があげられ、具体的には、噴霧乾燥機、回転ドラム式乾燥機等を用いて配合物を顆粒状の形態に乾燥させることができる。
【0041】
次に、得られる無機複合体の性能を高める目的で、前記のようにして得られた混合物を熱処理してもよい。熱処理の温度は、混合物を構成する元素により異なるが、これらを反応させ、固溶または混合物の元素の反応生成物を析出させ、さらに酸耐久性の観点から、200℃以上であり、300℃以上であることが好ましく、400℃以上であることがさらに好ましく、また、無機複合体の分解性および操作性の観点から、1000℃以下であり、900℃以下であることが好ましく、800℃以下であることがさらに好ましい。
【0042】
また、熱処理は、複合化または、反応により生成した無機複合体の分解を抑制する観点から、0.03重量%以上の炭酸ガス濃度雰囲気下において0.5〜24時間行うことが好ましい。
【0043】
熱処理の際の加熱方法としては、例えば、炉を電気、ガス等を用いた内熱式、外熱式等で加熱する方法があげられる。前記炉の形態としては、通常、一般的に用いられるものであればよく、特に限定がないが、例えば、ロータリー式キルン、シャトル式キルン、トンネル式キルン、流動層型キルン等があげられる。
【0044】
本発明の無機複合体の粒子径は、用途により異なるため、一概に限定することができないが、例えば、無機複合体の性能を速やかに発現させる必要のある用途においては5.0mm以下であることが好ましい。また、本発明の無機複合体は、分散性および水への溶解性を向上させる観点から、任意の大きさの顆粒状の形態に乾燥することで、顆粒化することができる。顆粒化の方法としては、具体的には、噴霧乾燥機、回転ドラム式乾燥機等の装置があげられる。
【0045】
顆粒化の際に、無機複合体の性能を害しない範囲で、バインダー成分を配合することができる。前記バインダー成分としては、例えば、界面活性剤、脂肪酸、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸塩、でんぷん等の多糖類、ポリビニルアルコール等の有機バインダー、非晶質珪酸塩、スメクタイト族等の無機バインダーがあげられる。また、これらのバインダー成分は、通常、単独で、または2種以上を使用することができ、2種以上を混合して用いる場合には、任意の割合で使用することができる。
【0046】
また、本発明の無機複合体を分散することが容易なアルミナ、シリカ等の無機物、PVA、セルロース、でんぷん等の有機物、又は別に造粒された粒子、例えば粉末洗剤の造粒物等の担体に被覆することができる。
【0047】
本発明の無機複合体は、優れた水の軟化作用を有し、酸に対する抵抗性が高く、優れた保存安定性を有するものであり、例えば、脱硫剤、炭酸ガス除去剤、衣料用洗剤、柔軟剤、食器用洗剤、金属用洗浄剤、身体用洗浄剤、排水中和剤等の幅広い分野に使用することができる。
次に、本発明の無機複合体を含有する洗浄剤組成物について説明する。
【0048】
洗浄剤組成物における無機複合体の配合量は、製品の形態、及び使用される環境下の酸負荷、硬度成分の量の観点から、0.5重量%以上、好ましくは1重量%以上であることが望ましく、また、他の添加剤による機能を付与する観点から、90重量%以下、好ましくは80重量%以下であることが好ましい。
【0049】
洗浄剤組成物には、前記無機複合体の他に、界面活性剤、非晶質および/または結晶性珪酸塩、非晶質および/または結晶性アルミノシリケート、硫酸ナトリウム等の無機電解質、トリポリ燐酸ナトリウム、EDTA、アミノポリ酢酸塩、ポリアクリル酸塩等のキレート剤、カルボキシメチルセルロース等の再汚染防止剤、プロテアーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、アミラーゼ等の酵素、例えば第3ブチルヒドロキシトルエン、モノスチレン化クレゾール、モノスチレン化フェノール等の酸化防止剤、例えばホワイテックスSA(住友化学工業(株)製)、チノパールCBS(チバガイギー社製)等の蛍光染料、特公昭49−8005号公報、特公昭49−26286号公報、特公昭53−45808号公報等に記載の青味付剤、従来洗剤に配合される香料、例えば特開昭63−101496号公報等に記載の香料等を必要に応じて配合することができる。
【0050】
また、表面改質剤として、例えば、アルミノシリケート、炭酸カルシウム等の無機粉体を適宜配合することができる。洗浄剤組成物を漂白洗浄剤に用いる場合には、例えば、過炭酸ナトリウム、過硝酸ナトリウム1水和物、過硝酸ナトリウム4水和物等の漂白剤、珪酸マグネシウム等の過酸化物の安定化剤、または例えば特開昭59−22999号公報、特開昭63−258447号公報、特開平6−316700号公報等に記載の漂白活性剤等を配合することができる。また、本発明の無機複合体を過酸化物に転換して配合してもよい。
【0051】
界面活性剤としては、例えば、陽イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、両性界面活性剤等があげられ、これらを単独でまたは2種以上を任意の割合で混合して用いることができる。
【0052】
陽イオン界面活性剤の具体例としては、例えば、アルキルトリメチル塩等の4級アンモニウム塩等があげられる。
【0053】
陰イオン界面活性剤の具体例としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルまたはアルケニルエーテル硫酸塩、アルキルまたはアルケニル硫酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸塩またはエステル塩、アルキルまたはアルケニルエーテルカルボン酸塩、アミノ酸型界面活性剤、N−アシルアミノ酸型界面活性剤等があげられる。
【0054】
非イオン界面活性剤の具体例としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリコール脂肪酸アルキルエステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルアミン、グリセリン脂肪酸エステル、高級脂肪酸アルカノールアミド、アルキルグルコシド、アルキルグルコースアミド、アルキルアミンオキサイド等があげられる。
【0055】
両性界面活性剤の具体例としては、例えば、カルボキシ型またはスルホベタイン型等があげられる。
【0056】
本発明の洗浄剤組成物における界面活性剤の配合量は、界面活性剤の種類等により一概には限定できないが、例えば、洗浄性の観点から、0.5重量%以上であり、1重量%以上であることが好ましく、3重量%以上であることがさらに好ましく、また、水の軟化作用等の他の機能を付与する観点から、99重量%以下であり、80重量%以下であることが好ましく、70重量%以下であることがさらに好ましい。
【0057】
【実施例】
以下、実施例および比較例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はかかる実施例等によりなんら限定されるものではない。
【0058】
なお、(1)Ca捕捉容量および(2)酸耐久性を以下の方法により測定し、評価した。結果を表1に示す。
【0059】
(1)Ca捕捉容量
試料0.04gを精秤し、塩化カルシウム水溶液(濃度はCaCO3 として100ppm)100ml中に加え、20℃で10分間撹拌した後、孔サイズ0.2μmのメンブランフィルター(アドバンテック社、ニトロセルロース製)を用いて濾過を行い、その濾液10ml中に含まれるCa量をEDTA滴定により測定した。その値より試料のカルシウムイオン交換容量(カチオン交換容量)をCa捕捉容量として求めた。
【0060】
以下の基準に基づいて各試料の値を、Ca捕捉容量の大きい順に、A〜Cの3段階に評価した。
【0061】
A:100mgCaCO3 /gより大きいもの。
B:50〜100mgCaCO3 /gのもの。
C:50mgCaCO3 /g未満のもの。
【0062】
(2)酸耐久性
炭酸カルシウム換算で71.4mg/kgとなるように、塩化カルシウムをイオン交換水に溶解し、該塩化カルシウム水溶液1000mlを水温20℃に保持し、そこへ、試料0.17gを添加し、2分間攪拌した後、30秒間隔で0.1mol/dm3 の塩酸を0.5mlづつ滴下し、水溶液のpHが10になるのに要した塩酸量で試料の酸耐久性を示した。
【0063】
以下の基準に基づいて、各試料の値を、酸耐久性の大きい順に、A〜Cの3段階に評価した。
【0064】
A:60ml/gより大きいもの。
B:50〜60ml/gのもの。
C:50ml/g未満のもの。
【0065】
実施例1
水酸化マグネシウム粉末11.4g、10%塩化マグネシウム6水和物の水溶液39.8gおよび20%炭酸ナトリウム水溶液114gを攪拌しながら混合した後、該混合物を400℃に加温した熱風式乾燥機((株)モトヤマ製、DC−6060)内で2時間熱処理した。
【0066】
得られた粉末状の無機複合体38gをめのう乳鉢で粒子径が125μm以下になるように粉砕した。なお、粒子径はレーザー回折式粒度分布測定装置((株)堀場製作所製、LA−710)を用いて測定した。
【0067】
得られた無機複合体の組成は、M1 がナトリウム原子、M2 がマグネシウム原子、AnがCl- であり、(b+c)/aが1、c/b値が0.1のものであり、X線回折装置((株)リガク製、RAD−C)を用いてX線回折を行ったところ、d値が0.296nmと0.205nmにピークを有していた。X線回折のチャートを図1に示す。なお、以下の実施例においても同じX線回折の装置を用いた。
【0068】
また、得られた無機複合体のCa捕捉容量は185mgCaCO3 /g、酸耐久性は89ml/gであった。また、水中での分散性も良好であった。
【0069】
実施例2
水酸化マグネシウム粉末8.4g、炭酸マグネシウム粉末6.0gおよび20%炭酸ナトリウム水溶液114gを攪拌しながら混合し、実施例1と同様にして、粉末状の無機複合体33gを得た。
【0070】
得られた無機複合体の組成は、M1 がナトリウム原子、M2 がマグネシウム原子、AnがCO3 2-であり、(b+c)/aが1、c/b値が0.5のものであり、X線回折においてd値0.297nmと0.216nmにピークを有していた。
【0071】
また、得られた無機複合体のCa捕捉容量は178mgCaCO3 /g、酸耐久性は91ml/gであり、また水中分散性も良好であった。
【0072】
実施例3
水酸化マグネシウム粉末2.9g、炭酸マグネシウム粉末21.2gおよび20%炭酸ナトリウム水溶液80gを攪拌しながら混合し、実施例1と同様にして、粉末状の無機複合体37gを得た。
【0073】
得られた無機複合体の組成は、M1 がナトリウム原子、M2 がマグネシウム原子、AnがCO3 2-であり、(b+c)/aが2、c/b値が5のものであり、X線回折において、d値0.297nmと0.218nmにピークを有していた。
【0074】
また、得られた無機複合体のCa捕捉容量は153mgCaCO3 /g、酸耐久性は95ml/gであり、また水中分散性も良好であった。
【0075】
実施例4
Mg原料として、水酸化マグネシウム粉末0.2g、硫酸マグネシウム粉末1.8gおよび20%炭酸ナトリウム水溶液150gを攪拌しながら混合し、実施例1と同様にして、粉末状の無機複合体28gを得た。
【0076】
得られた無機複合体の組成は、M1 がナトリウム原子、M2 がマグネシウム原子、AnがSO4 2-であり、(b+c)/aが0.1、c/b値が10のものであり、X線回折において、d値0.302nmと0.221nmにピークを有していた。
【0077】
また、得られた無機複合体のCa捕捉容量は230mgCaCO3 /g、酸耐久性は51ml/gであり、また水中分散性も良好であった。
【0078】
実施例5
水酸化マグネシウム粉末1.3g、硫酸カルシウム粉末15.0gおよび20%炭酸ナトリウム水溶液70gを攪拌しながら混合し、実施例1と同様にして、粉末状の無機複合体27gを得た。
【0079】
得られた無機複合体の組成は、M1 がナトリウム原子、M2 がマグネシウム原子およびカルシウム原子、AnがSO4 2-であり、(b+c)/aが1、c/b値が5のものであり、X線回折において、d値0.300nmと0.217nmにピークを有していた。
【0080】
また、得られた無機複合体のCa捕捉容量は157mgCaCO3 /g、酸耐久性は63ml/gであり、また水中分散性も良好であった。
【0081】
実施例6
水酸化マグネシウム粉末1.8g、水酸化カルシウム粉末11.7gおよび20%炭酸ナトリウム水溶液100gを攪拌しながら混合し、実施例1と同様にして、粉末状の無機複合体30gを得た。
【0082】
得られた無機複合体の組成は、M1 がナトリウム原子、M2 がマグネシウム原子およびカルシウム原子、AnがOH- であり、(b+c)/aが1、c/b値が5のものであり、X線回折において、d値0.297nmと0.215nmにピークを有していた。
【0083】
また、得られた無機複合体のCa捕捉容量は152mgCaCO3 /g、酸耐久性は95ml/gであり、また水中分散性も良好であった。
【0084】
実施例7
炭酸マグネシウム粉末19.9g、水酸化カルシウム粉末17.5gおよび20%炭酸ナトリウム水溶液50gを攪拌しながら混合し、実施例1と同様にして、粉末状の無機複合体42gを得た。
【0085】
得られた無機複合体の組成は、M1 がナトリウム原子、M2 がマグネシウム原子およびカルシウム原子、AnがCO3 2-であり、(b+c)/aが5、c/b値が1のものであり、X線回折において、d値0.299nmと0.213nmにピークを有していた。
【0086】
また、得られた無機複合体のCa捕捉容量は103mgCaCO3 /g、酸耐久性は105ml/gであり、また水中分散性も良好であった。
【0087】
実施例8
K原料として20%炭酸カリウム水溶液2.0g並びにMg原料として炭酸マグネシウム2.0gおよび水酸化マグネシウム1.4gを20%炭酸ナトリウム水溶液50gと共に用い、ボールミルで24時間混合粉砕後、Ni製るつぼを用い、電気炉中で500℃、2時間焼成を行い、無機複合体12gを得た。
【0088】
得られた無機複合体の組成は、M1 がナトリウム原子およびカリウム原子、M2 がマグネシウム原子、AnがCO3 2-であり、(b+c)/aが0.5、c/b値が1のものであり、X線回折において、d値0.304nmと0.214nmにピークを有していた。
【0089】
また、得られた無機複合体のCa捕捉容量は155mgCaCO3 /g、酸耐久性は86ml/gであり、また水中分散性も良好であった。
【0090】
実施例9
K原料として、20%炭酸カリウム水溶液3.3g並びにMg原料として炭酸マグネシウム66.3gおよび水酸化マグネシウム9.2gを20%炭酸ナトリウム水溶液50gと共に用い、ボールミルで24時間混合粉砕後、Ni製るつぼを用い、電気炉中で500℃、2時間焼成を行い、無機複合体77gを得た。
【0091】
得られた無機複合体の組成は、M1 がナトリウム原子およびカリウム原子、M2 がマグネシウム原子、AnがCO3 2-であり、(b+c)/aが10、c/b値が5のものであり、X線回折において、d値0.305nmと0.215nmを有していた。
【0092】
また、得られた無機複合体のCa捕捉容量は85mgCaCO3 /g、酸耐久性は141ml/gであり、また水中分散性も良好であった。
【0093】
実施例10
20%炭酸カリウム水溶液3.3gおよび10%水酸化マグネシウムスラリー22.9g粉末、硝酸マグネシウム58.4g、20%炭酸ナトリウム水溶液5gを攪拌しながら混合し、実施例1と同様にして、粉末状の無機複合体58gを得た。
【0094】
得られた無機複合体の組成は、M1 がナトリウム原子およびカリウム原子、M2 がマグネシウム原子、AnがNO3 - であり、(b+c)/aが50、c/b値が5のものであり、X線回折において、d値0.302nmと0.212nmにピークを有していた。
【0095】
また、得られた無機複合体のCa捕捉容量は65mgCaCO3 /g、酸耐久性は150ml/gであり、また水中分散性も良好であった。
【0096】
比較例1〜5
炭酸ナトリウム(比較例1)、炭酸ナトリウムカリウム(K/Na=1)(比較例2)、炭酸カリウム(比較例3)、炭酸マグネシウム(比較例4)、炭酸カルシウム(比較例5)(全て(株)和光純薬製特級試薬)を用い、実施例1と同様に各物性値を測定した。
【0097】
Ca捕捉容量は、比較例1〜5でそれぞれ、234、233、234、0および0mgCaCO3 /gであった。酸耐久性は、比較例1〜3でそれぞれ、47、47、47ml/gであった。また、X線回折において、比較例1〜3ではそれぞれd値0.210±0.020nmにピークが認められなかった。
【0098】
実施例1〜10および比較例1〜5の評価結果を表1に示すが、この結果より、実施例1〜10で得られた無機複合体は、比較例1〜5と比べ、酸耐久性に優れているだけでなく、Ca捕捉容量にも優れていることがわかる。
【0099】
【表1】
【0100】
実施例11及び比較例6
以下の組成からなる洗浄剤組成物を調製した。
【0101】
(実施例11の洗浄剤組成物)
ドデシルエーテル(EO付加モル7.0) 15%
直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム
(LAS−Na) 15%
ゼオライト 40%
実施例1で得られた無機複合体 30%
【0102】
(比較例6の洗浄剤組成物)
ドデシルエーテル(EO付加モル7.0) 15%
LAS−Na 15%
ゼオライト 40%
炭酸ナトリウム 30%
【0103】
各洗浄剤組成物について、特開平7−270395号公報記載の製法で作成したグラビア汚染布を用い、洗浄時間10分、洗浄剤濃度0.067%、水の硬度71.4mgCaCO3 /kg、水温20℃で洗浄後、水道水で5分間すすぎを行い、洗浄前後の反射率の変化を自記色彩計((株)島津製作所製)で測定後、以下の方法に従って洗浄率(D%)を求めた。その結果、比較例6の洗浄剤組成物中の炭酸ナトリウムの代わりに、実施例1で得られた無機複合体を使用した実施例11の洗浄剤組成物の洗浄率は65%であり、比較例6の洗浄剤組成物の洗浄率55%と比較して優れた洗浄性能を示した。
【0104】
<洗浄率の算出>
D=(L2 −L1 )/(L0 −L1 )×100
L0 :グラビア原布の反射率
L1 :洗浄前のグラビア汚染布の反射率
L2 :洗浄後のグラビア汚染布の反射率
【0105】
【発明の効果】
本発明により、優れた水の軟化作用、酸抵抗性および保存安定性を有した無機複合体が提供される。かかる無機複合体は、例えば、脱硫剤、炭酸ガス除去剤、衣料用洗剤、柔軟剤、食器用洗剤、金属用洗浄剤、身体用洗剤、排水中和剤等の幅広い洗浄分野に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は実施例1で得られたX線回折の結果を示す図である。
Claims (8)
- 無水物の一般式として、
aM1 CO3・bM2 O・c(M1 ,M2 )(An)m
(式中、M1 はアルカリ金属、M2はアルカリ土類金属、Anはアニオンを示し、0<(b+c)/a≦100、0<c/b≦200、mは0〜20である)で表され、X線回折において、d値0.300±0.050nm及び0.210±0.020nmにピークを有することを特徴とする無機複合体。 - M1 がNaおよび/またはKであり、その組成比が0≦K/Na≦100であることを特徴とする請求項1記載の無機複合体。
- M2 がMgおよび/またはCaであり、その組成比が0≦Ca/Mg≦100であることを特徴とする請求項1又は2記載の無機複合体。
- 0<(b+c)/a≦50、0<c/b≦100、0.01≦K/Na≦50および0≦Ca/Mg≦50であることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の無機複合体。
- Anが周期表の IVb、Vb、VI bおよびVIIb族からなる群より選ばれる元素で構成されるアニオンであることを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の無機複合体。
- AnがOH- 、CO3 2-、SO4 2-、SO3 2-、Cl- 、NO3 - およびPO4 3-からなる群より選ばれる1種以上のアニオンであることを特徴とする請求項1〜5いずれか記載の無機複合体。
- 無機複合体の無水式がaNa2 CO3 ・bMgO・cMgCl2 であり、0.05≦b/a≦50、0<c/b≦100であることを特徴とする請求項1記載の無機複合体。
- 請求項1〜7いずれかに記載の無機複合体を含む洗浄剤組成物。
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