JP3839206B2 - 映像表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、映像表示装置に関わるものであり、より詳しくはパーソナルコンピュータやワークステーション、ビデオゲーム機器等の映像信号発生装置の表示装置として用いるCRTディスプレイに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のCRTディスプレイを用いた映像表示装置は、映像信号発生装置となる各種パーソナルコンピュータ、ワークステーション等の広範囲な周波数帯域の出力映像を表示するために複数の周波数に対応可能な自動周波数追従方式(オートスキャン方式)となっている。このために、広範囲な周波数の信号に対してコンバージェンスやリニアリティ、フォーカス等の性能を維持するために、水平偏向回路については一定の周波数範囲毎に各種定数を切り換えたり、入力周波数毎に調整を行う等の処理が必要となり水平偏向回路の回路規模および部品点数の増大につながっている。また、垂直偏向回路については各種入力周波数に対して、垂直偏向ヨークをドライブするドライブ信号の波高値を一定に制御し、さらに入力周波数毎に各種調整を行うことによって対応している。
【0003】
一方、表示ドット数が固定されている液晶表示装置やプラズマ表示装置等においては、パーソナルコンピュータやワークステーションなどの映像信号発生装置から出力される広範囲な入力同期周波数の映像に対して表示ドット数を合わせるために、入力される全映像情報をいったんフレームメモリに記録する。そして、表示装置の表示ドット数が入力信号の表示ドット数より多い場合は補間をして表示ドット数を増やし、逆に表示装置の表示ドット数が入力信号の表示ドット数より少ない場合は間引きして表示ドット数を減らす処理が行われる。
【0004】
この画素数の変換は水平と垂直それぞれに対して行われており、その結果、表示装置内部の水平および垂直表示周波数は単一の周波数に固定されている。このため本来の映像信号発生装置の持つ表示解像度にて映像が表示されておらず、画素変換による画質の劣化を防ぐためスムージング等の画像処理が必要である。
【0005】
また、実開平4−24793号公報では固定された基本クロックによってフレームメモリから固定された表示ドット数だけ読み出すことによって水平出力を単一の出力周波数とし、周波数対応の定数切り換えを無くしている。この場合のフレームメモリへの書き込みはPLL回路を用いて入力される各種水平周波数に対応して常に出力される表示ドット数の分だけサンプルして書き込むように制御している。この方式では入力のドット数とサンプル数が異なる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来のCRTディスプレイは、オートスキャンに対応するため、一定の周波数範囲毎に各種定数を切り換えたり、入力周波数毎に各種調整を行っており、水平周波数の種類が増え速度が速くなるにつれ、水平偏向回路の切り換え定数が増え、回路規模が大きくなり、部品点数が増加し、信頼性の低下、コスト高につながるという問題点があった。
【0007】
また、表示ドット数が固定されている液晶表示装置等では、各種解像度の入力信号に対して、固定解像度の単一の周波数で動作させるため、水平垂直共に補間あるいは間引き等を行って表示ドット数を合わせる必要が有り、このため画質が劣化していた。この画質の劣化を防ぐためスムージング等の画像処理がさらに要求され、回路規模の拡大およびソフトウエアの煩雑化につながっていた。加えて、上記画素変換およびスムージング処理を行うため、1画面分のフレームメモリを用意する必要があった。
【0008】
実開平4−24793号公報では水平出力を単一の出力周波数とし、周波数対応の定数切り換えを無くしているが、この方式では入力のドット数とサンプル数が異なるため同じドットデータを2回サンプルしたり、ドットデータが変化している時点の値をサンプルしたり、サンプル出来ないドットデータが発生したりするため、動画には対応できるが静止画(特に線画)には対応出来ない。
【0009】
本発明は、上記のような問題点を解消するためになされたもので、CRTの水平および垂直の表示解像度がリニアに可変できることに着目し、水平偏向については出力の周波数を単一の周波数に固定しながらも、表示する解像度は入力の解像度をそのまま出力し、垂直偏向については補間もしくは間引きによってライン数を調整して、表示可能な所定の周波数範囲内に収めるように制御することを目的とする。
【0010】
また、水平偏向周波数の単一周波数化によって回路定数の切り換えをなくすことにより、画質の向上ならびに部品点数の削減と信頼性向上、及びコストの削減を計り、本来映像信号発生装置が持つ表示解像度にて映像を表示し、画素変換による画質の劣化を無くしたCRTディスプレイの提供を目的とする。
【0011】
さらに、垂直同期入力信号の位相を制御してそのまま垂直同期出力信号として用いることによって、メモリへの書き込みと読み出しの周期を同じにし、メモリの使用制限を設けて、1画面分の情報をこのメモリに何回も上書きして順次出力するように制御して、使用するメモリの容量を大幅に削減することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
第1の発明に係る映像表示装置は、入力される映像入力信号の電圧が安定した時点を示すタイミング信号で上記映像入力信号の入力映像情報を取り込み、パラレルのデジタルデータとしてメモリに記録する映像入力データ変換手段と、映像入力信号の水平入力映像表示期間の表示ドット数を検出する水平表示ドット数検出手段と、映像入力信号の垂直入力映像表示期間の表示ライン数を検出する入力表示ライン数検出手段と、入力の水平同期周波数とは別系統で単一の水平周波数に固定された水平同期出力信号を発生する水平同期出力発生手段と、上記入力される映像入力信号の表示ライン数を上記水平同期出力信号の周波数で表示した場合に、ライン数の補間もしくは間引きを行うことによって、垂直表示周波数を、表示可能な所定の周波数の範囲以内に収まるようにライン数を制御する水平ライン出力制御手段と、この水平ライン出力制御手段によって制御される水平出力ライン数にもとづいた垂直同期出力信号を出力する垂直同期出力発生手段と、上記水平同期出力信号に同期した水平映像表示期間、ならびに上記垂直同期出力信号に同期し、上記ライン数の補間もしくは間引きの情報にもとづいた垂直映像表示期間を示す映像表示期間出力信号を出力する映像表示期間出力手段と、上記水平同期出力信号に同期した水平映像表示期間に、上記映像入力信号の水平入力映像表示期間の表示ドット数と同じパルス数の出力サンプリングクロックを発生する出力サンプリングクロック発生手段と、上記出力サンプリングクロックによって上記映像表示期間に、上記水平ライン出力制御手段によって制御されたメモリに記録されている映像情報を読み出してアナログデータに変換して出力する映像出力信号変換手段とを備え、メモリへの書き込みとメモリからの読み出しをそれぞれ垂直周期に同期して行い、しかも読み出しが書き込みを追い越さないように所定の時間だけ遅らせてスタートさせるために、垂直同期入力信号を用いて、周波数は垂直同期入力信号と同一で、位相を所定の時間だけ遅らせた垂直同期出力信号を出力する垂直出力位相制御手段と、使用するメモリを最小限に収めるために、メモリの使用リミットを設定するメモリ制御手段とをさらに設け、水平同期出力発生手段は、垂直同期出力信号をトリガにし、基準発振器から出力されるクロックのパルスの数をカウントしたときの時間が、単一の水平周波数に固定された水平同期出力信号の周期と等しくなるカウント数を基準に、1クロック増加または減少したカウント数の水平同期出力信号を、垂直ブランキング期間を中心とする垂直同期出力期間の一部に出力し、水平ライン出力制御手段は、垂直同期出力信号の周波数が入力の垂直同期周波数と同じ周波数となるように水平ライン数を補間もしくは間引きすることによって出力の垂直映像表示期間が入力の垂直映像表示期間と等しくなるように制御し、メモリ制御手段は、出力映像垂直表示期間が入力映像垂直表示期間と同じか、もしくは入力映像垂直表示期間より短い場合、出力の垂直映像表示期間と入力の垂直映像表示期間との差に入力映像垂直表示期間が終了した後出力映像垂直表示期間が終了するまでの時間を加えた時間の間に書き込むライン数に、さらに補間ラインを含めた1ライン分のデータを出力し終わるまでの時間と1ライン分の書き込み時間にもとづいてライン数を加えたライン数を最小のリミット値とし、出力映像垂直表示期間が入力映像垂直表示期間より大きい場合、出力の垂直映像表示期間と入力の垂直映像表示期間との差に入力映像垂直表示期間が始まった後出力映像垂直表示期間が始まるまでの時間を加えた時間の間に書き込むライン数に、さらに補間ラインを含めた1ライン分のデータを出力し終わるまでの時間と1ライン分の書き込み時間にもとづいてライン数を加えたライン数を最小のリミット値とすることを特徴とする。
【0013】
第2の発明に係る映像表示装置は、入力される映像入力信号の電圧が安定した時点を示すタイミング信号で上記映像入力信号の入力映像情報を取り込み、パラレルのデジタルデータとしてメモリに記録する映像入力データ変換手段と、映像入力信号の水平入力映像表示期間の表示ドット数を検出する水平表示ドット数検出手段と、映像入力信号の垂直入力映像表示期間の表示ライン数を検出する入力表示ライン数検出手段と、入力の水平同期周波数とは別系統で単一の水平周波数に固定された水平同期出力信号を発生する水平同期出力発生手段と、上記入力される映像入力信号の表示ライン数を上記水平同期出力信号の周波数で表示した場合に、ライン数の補間もしくは間引きを行うことによって、垂直表示周波数を、表示可能な所定の周波数の範囲以内に収まるようにライン数を制御する水平ライン出力制御手段と、この水平ライン出力制御手段によって制御される水平出力ライン数にもとづいた垂直同期出力信号を出力する垂直同期出力発生手段と、上記水平同期出力信号に同期した水平映像表示期間、ならびに上記垂直同期出力信号に同期し、上記ライン数の補間もしくは間引きの情報にもとづいた垂直映像表示期間を示す映像表示期間出力信号を出力する映像表示期間出力手段と、上記水平同期出力信号に同期した水平映像表示期間に、上記映像入力信号の水平入力映像表示期間の表示ドット数と同じパルス数の出力サンプリングクロックを発生する出力サンプリングクロック発生手段と、上記出力サンプリングクロックによって上記映像表示期間に、上記水平ライン出力制御手段によって制御されたメモリに記録されている映像情報を読み出してアナログデータに変換して出力する映像出力信号変換手段とを備え、メモリへの書き込みとメモリからの読み出しをそれぞれ垂直周期に同期して行い、しかも読み出しが書き込みを追い越さないように所定の時間だけ遅らせてスタートさせるために、垂直同期入力信号を用いて、周波数は垂直同期入力信号と同一で、位相を所定の時間だけ遅らせた垂直同期出力信号を出力する垂直出力位相制御手段と、使用するメモリを最小限に収めるために、メモリの使用リミットを設定するメモリ制御手段とをさらに設け、水平同期出力発生手段は、垂直同期出力信号をトリガにし、基準発振器から出力されるクロックのパルスの数をカウントしたときの時間が、単一の水平周波数に固定された水平同期出力信号の周期と等しくなるカウント数を基準に、1クロック増加または減少したカウント数の水平同期出力信号を、垂直ブランキング期間を中心とする垂直同期出力期間の一部に出力し、水平ライン出力制御手段は、垂直同期出力信号の周波数が入力の垂直同期周波数と同じ周波数となるように水平ライン数を補間もしくは間引きすることによって出力の垂直映像表示期間が入力の垂直映像表示期間と等しくなるように制御し、垂直出力位相制御手段は、出力映像垂直表示期間が入力映像垂直表示期間と同じか、もしくは入力映像垂直表示期間より短い場合、出力映像垂直表示期間が終了した後垂直同期出力信号が始まるまでの時間から、入力映像垂直表示期間が終了した後垂直同期入力信号が始まるまでの時間を引いて、さらに入力映像垂直表示期間が終了した後出力映像垂直表示期間が終了するまでの時間を加えた時間を設定し、出力映像垂直表示期間が入力映像垂直表示期間より長い場合、出力映像垂直表示期間が終了した後垂直同期出力信号が始まるまでの時間から、入力映像垂直表示期間が終了した後垂直同期入力信号が始まるまでの時間を引いて、入力映像垂直表示期間が始まった後出力映像垂直表示期間が始まるまでの時間を加え、さらに出力の垂直映像表示期間と入力の垂直映像表示期間との差の時間を加えた時間を設定することを特徴とする。
【0014】
第3の発明に係る映像表示装置は、第1又は第2の発明に係る映像表示装置において、水平ライン出力制御手段は、上記入力される映像入力信号が持つ表示ライン数の整数倍もしくは整数分の1のライン数になるように制御することを特徴とする。
【0015】
第4の発明に係る映像表示装置は、第1乃至第3の発明のいずれか1つに係る映像表示装置において、表示ドット数検出手段は、水平入力同期信号が始まった後の上記メモリ内のデータが所定のしきい値以上のレベルになった時のアドレスと、次の水平入力同期信号が始まる前で、所定のしきい値を超えるデータの最後のアドレスとの差によって算出されることを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る映像表示装置を、その実施の形態を示す図面にもとづいて具体的に説明する。
【0021】
実施の形態1.
本発明の実施の形態1について、図を用いて説明する。図1は本発明のデジタルインターフェイス対応CRTディスプレイに対する実施の形態を示すブロック図である。図において、図示しないパーソナルコンピュータなどの映像信号発生装置から、水平と垂直の同期信号および映像表示期間信号が含まれたシリアルのデジタル映像入力信号(R、G、B3本の信号の総称とする)S1とクロックS2が送信される。
【0022】
1はデジタル映像入力信号S1から上記クロックS2によって、水平同期入力信号S3および垂直同期入力信号S4、ならびに入力映像表示期間信号S7を分離すると同時に、映像信号をシリアル映像信号からパラレル映像信号S5に変換し、さらにパラレル映像信号S5にタイミングが同期した書き込みクロックS6を作成して、後述のフレームメモリ又はラインメモリ2に書き込む、Transition Minimized Differential Signaling(TMDS)規格に準拠したデジタル映像入力データ変換手段である。
【0023】
3は上記デジタル映像入力データ変換手段1から出力される入力映像表示期間信号S7と上記書き込みクロックS6とによって水平表示ドット数をカウントする水平表示ドット数検出手段、4は上記デジタル映像入力データ変換手段1から出力される入力映像表示期間信号S7と垂直同期入力信号S4とによって入力表示ライン数をカウントする入力表示ライン数検出手段、2は入力映像表示期間に書き込みクロックS6をタイミングにして、パラレル映像信号S5に変換されたデジタル映像入力信号S1を記憶するフレームメモリ、5は後述する出力サンプリングクロック発生手段9から出力される出力サンプリングクロックS9によってフレームメモリに記憶されているパラレル映像データS8を読み出しアナログデータである映像出力信号S10に変換する映像出力信号変換手段である。
【0024】
6はこの映像表示装置が表示可能な単一の周波数に固定した水平同期出力信号S12を発生する水平同期出力発生手段、7はこの水平同期出力発生手段6が出力する水平同期出力信号S12に同期して水平同期期間の一定の割合の映像表示期間と位相を制御された映像表示期間出力信号S11を作成し、さらに垂直同期出力信号S13に同期した上記映像表示期間出力信号S11の垂直ブランキング期間を制御する映像表示期間出力手段、8は上記水平同期出力発生手段6の水平同期出力信号S12を作成するための基本クロックとなる発振器(OSC)、9は上記映像表示期間出力手段7が出力する映像表示期間出力信号S11の水平映像表示期間に上記水平表示ドット数検出手段3によって検出された表示ドット数と同じサンプリングクロック数を発生させる出力サンプリングクロック発生手段である。
【0025】
10は入力表示ライン数検出手段4によって検出されたライン数を基に、上記水平同期出力発生手段6から出力される水平同期出力信号S12の周波数で表示した場合に、映像表示装置が表示可能な垂直同期出力信号S13となるように後述のMPU12によって演算し、設定された間隔でラインの補間または間引きを行うためにメモリのラインアドレスを制御する水平ライン出力制御手段、11は後述のMPU12で演算した出力ライン数を基に水平同期出力信号S12をカウントして垂直同期出力信号S13を出力する垂直同期出力発生手段、12は上記各検出手段からの検出データの取り込み、水平および垂直同期入力信号の周波数測定、各種出力信号のカウント値の設定、水平出力ラインの補間または間引きを制御するための演算などを行うMPU(マイコンまたはDSP)である。
【0026】
次に動作について説明する。図示しないパーソナルコンピュータなどの映像信号発生装置から映像表示装置へ、水平と垂直の同期信号および映像表示期間信号が含まれたシリアルのデジタル映像入力信号(R、G、B)S1とクロックS2が送信される。デジタル映像入力データ変換手段1では上記デジタル映像入力信号S1から上記クロックS2によって、水平同期入力信号S3および垂直同期入力信号S4、ならびに入力映像表示期間信号S7を分離すると同時に、上記シリアルのデジタル映像入力信号をパラレル(例えば8ビットの)映像信号S5に変換し、さらにパラレル映像信号S5にタイミングが同期した書き込みクロックS6を作成し、この書き込みクロックS6をタイミングに、パラレル映像信号S5の映像データをフレームメモリ又はラインメモリ2に書き込む。
【0027】
一方、デジタル映像入力データ変換手段1から出力される入力映像表示期間信号S7の水平入力映像表示期間内の書き込みクロックS6のパルス数を水平表示ドット数検出手段3にてカウントし入力映像信号の解像度(表示ドット数)を求める。この値をMPU12が必要な時に読み込む。
【0028】
さらに、入力表示ライン数検出手段4は例えば垂直同期入力信号S4をクリア信号とし、上記入力映像表示期間信号S7をカウントすることにより、映像入力信号の表示ライン数を検出し、MPU12が必要な時に読み込む。上記表示ドット数および表示ライン数は、水平同期入力信号S3と垂直同期入力信号S4の周波数をMPU12でカウントし、同期信号の周波数と解像度の関係を対応づけ、MPU12内の同期信号と解像度のデータマップに照らし合わせることにより求めることもできる。また、表示ドット数はフレームメモリのラインデータを参照し、一定レベル以上のデータが書き込まれている始めのアドレスと最後のアドレスの差を計算することによって求めることもできる。この場合特別なカウンター等のハードウエアを必要とせず、MPU12の演算だけで求められる。
【0029】
水平同期出力発生手段6は表示装置が要求する表示周波数に合うようにMPU12で計算されたカウント値が設定され、これをOSC8から出力される基本クロックでカウントして、固定された周波数の水平同期出力信号S12を出力する。したがって上記水平同期入力信号S3とは別系統であり全く非同期で動作する。この水平同期出力信号S12は、図示されない単一周波数対応の水平偏向回路を駆動する。
【0030】
上記のように、水平同期入力信号S3の周波数と水平同期出力信号S12の周波数が異なるため、入力のライン数をそのまま水平同期出力信号S12の周波数で表示すると、水平同期入力信号S3の周波数より水平同期出力信号S12の周波数が大きい場合は、垂直同期入力信号S4の周波数より垂直同期出力信号S13の周波数の方が大きくなり、水平同期入力信号S3の周波数より水平同期出力信号S12の周波数が小さい場合は、垂直同期入力信号S4の周波数より垂直同期出力信号S13の周波数の方が小さくなる。
【0031】
例えば水平同期入力信号S3が30KHzで垂直同期入力信号S4が60Hzの映像信号を、120KHzの水平同期出力信号S12で表示した場合の垂直同期出力信号S13は240Hzとなってしまう。これでは表示装置が表示出来ないため、補間を行って表示ライン数を増やし垂直同期出力信号S13の周波数を下げる必要がある。
【0032】
逆に水平同期入力信号S3が120KHzで垂直同期入力信号S4が75Hzの映像信号を、90KHzの水平同期出力信号S12で表示した場合の垂直同期出力信号S13は56.25Hzとなり、画面にフリッカーが目立ち易くなる。この場合は間引きを行って表示ライン数を少なくし垂直同期出力信号S13の周波数を上げる必要がある。また、間引きを行う場合は入力した画像を正確に表示するために、間引きするラインの画素データを前後のラインに振り分ける画像処理も必要となる。
【0033】
水平ライン出力制御手段10は上記不具合を解消するため、MPU12によって算出された補正データをもとに、決められた間隔でフレームメモリ2のラインアドレスを次に進めるか、現状のままとするか、1番地飛ばすかを制御して、ライン数の補間もしくは間引きを行うことによって、垂直表示周波数を、表示可能な所定の周波数の範囲以内に収まるように制御する。CRT表示装置の場合、表示可能な垂直周波数は通常50Hz〜160Hzの範囲であるが、フリッカーを考慮すると70Hz〜160Hzの範囲に収めるのが良い。
【0034】
ライン補間量の設定方法は水平出力周波数をAとし、入力映像信号の表示ライン数と入力映像信号の垂直ブランキング期間に水平周波数をかけてライン換算した垂直入力ブランキング期間のライン数の合計をD、許容できる垂直出力周波数範囲の下限値をL、上限値をHとすると、ライン補間量の範囲は(A/H)−Dから(A/L)−Dの範囲となり、この間でライン補間量を設定する。
【0035】
例えば、800×600の表示解像度の映像を80kHzの水平偏向周波数で表示させる場合、垂直入力のブランキング期間を30ラインとし、垂直周波数範囲を70Hzから90Hzに設定すると(A/H)−D、(A/L)−Dより、ライン補間量は258ラインから512ラインまでになる。ライン補間量を解像度の600ラインの半分に相当する300ラインで補間すると2ラインにつき1ラインを補間していくことになる。またこの時、垂直同期出力信号S13の周波数は垂直出力のブランキング期間を入力と同じ30ラインとすると86Hzとなる。
【0036】
垂直同期出力発生手段11は、垂直映像表示期間に上記水平ライン出力制御手段10によって制御される水平出力ライン数にブランキング期間のライン数を加えたライン数が設定され、このライン数を上記水平同期出力信号S12をクロックとしてカウントした周期の垂直同期出力信号S13を出力する。
【0037】
映像表示期間出力手段7では上記水平同期出力信号S12をタイミングに、MPU12によって、水平映像表示期間を示す出力信号が出力されるまでの時間を決定するためのカウント値と、信号の幅を決定するためのカウント値すなわち水平表示ドット数が設定され、このカウント値を後述の出力サンプリングクロックS9でカウントして、上記水平同期出力信号S12からの位相が制御された映像表示期間出力信号S11が出力される。この水平同期出力信号S12と映像表示期間出力信号S11との位相は表示画面を見ながらMPU12を介して調整することが出来る。また、上記映像表示期間出力信号S11は垂直同期出力信号S13に同期したブランキング期間だけ出力しないように制御される。
【0038】
出力サンプリングクロック発生手段9は、上記水平同期出力信号に同期した水平映像表示期間に、上記映像入力信号の水平入力映像表示期間の表示ドット数と同じパルス数の出力サンプリングクロックを発生するように制御する。具体的には、上記水平表示ドット数をAとし、これを基に映像表示期間Cと上記水平同期出力信号の水平同期期間Bとの関係から、水平同期期間のドット数=A×(B/C)の式を、MPU12によって計算し、水平同期期間にこの計算されたドット数の数だけサンプリングクロックのパルスが出力されるように、例えばPLL回路を用いて制御する。
【0039】
上記出力サンプリングクロックS9の周波数は上記水平映像表示期間で入力の表示ドット数を割ったものになる。具体的には、水平同期入力信号S3とは別系統の水平同期出力発生手段6により発生する単一の水平同期出力信号S12の周波数をBとし、入力の水平表示ドット数をA、映像出力信号S10の水平ブランキング期間をCとすると、
A/{(1/B)−C}=A×B/(1−B×C)で表される。
例えば、入力水平表示ドット数Aが1280ドットで、内部発生の水平偏向周波数Bを80kHzとし、映像期間が全体の70%で、つまり水平ブランキング期間Cが30%すなわち3.75マイクロ秒とした場合はA×B/(1−B×C)より出力サンプリングクロックは146.29MHzとなる。
【0040】
図2は水平同期出力信号S12と出力サンプリングクロックS9、映像表示期間出力信号S11、パラレル映像データS8および、映像出力信号S10の関係を示すタイミング図である。図2に示す様に、映像表示期間出力信号S11による制御により、映像表示期間のみフレームメモリ2に記録されたパラレル映像データS8を読み出す。この読み出したパラレル映像データS8を映像出力信号変換手段(DAC)5にてアナログの映像出力信号S10に変換し、図示しないビデオアンプで増幅して、CRT上に表示される。また、映像表示期間出力信号S11の位相を制御することにより、読み出すパラレル映像データS8と水平同期出力信号S12との位相を制御する。この位相を調整することによってCRT上に表示される映像の左右の位置を調整する。
【0041】
また、CRT表示装置は垂直同期信号の動作周波数範囲が50Hz〜160Hz程度、フリッカーを考慮すれば70Hz〜160Hz程度の広い範囲に対して動作可能であるため、特にライン補間量を入力ラインの2倍又は3倍の整数倍に設定することも可能である。このように整数倍に設定すればライン幅が等しくなるため、水平方向だけでなく垂直方向に対しても入力に忠実な精度の高い表示が可能となる。この場合は可能な限り水平同期出力信号S12の周波数を高く設定することにより垂直同期出力信号S13の周波数を高い周波数に設定することができ、画面のフリッカーを避けることができる。さらに、水平同期出力信号S12の周波数を、入力される水平同期入力信号S3の中で最高の周波数と等しい周波数もしくはそれよりも高い周波数にすることにより、間引きを行わず補間のみで対応可能となる。
【0042】
以上のように制御するので、単一周波数対応の水平偏向回路構成となり、周波数対応の切り換え部品が削減されるため、回路構成が簡素化される。また、簡素化に伴って、信頼性の向上とコストの削減が可能である。さらに、映像信号発生装置の水平表示解像度を補間演算することなくそのままの解像度で忠実に再現できる。また、垂直偏向については、CRT表示装置の垂直動作周波数範囲が広いことに着目し、水平偏向周波数を高く設定することにより、補間量を入力表示ライン数の整数倍に設定してしてもなおフリッカーが目立たない周波数を選択することができ、入力表示ライン数の整数倍に設定することにより垂直の解像度についてもデータの補間演算を行うことなく、出力するラインデータを制御するだけで入力の解像度を忠実に再現する表示装置を得ることができる。
【0043】
実施の形態2.
次に、本発明の実施の形態2について説明する。本実施の形態は、アナログインターフェイス対応のCRT表示装置に対する場合について示してあり、その構成が示された図3にそって説明する。
図3は、本発明のアナログインターフェイス対応CRT表示装置に対する実施の形態を示すブロック図である。図において、図示しない映像信号発生装置からアナログ映像入力信号(R、G、B)S14と水平同期入力信号S3および垂直同期入力信号S4が送られる。
【0044】
13は上記アナログ映像入力信号S14と水平同期入力信号S3および垂直同期入力信号S4から映像の表示期間を検出し記憶して、入力映像表示期間信号を出力する入力映像表示期間検出記憶制御手段、14は内部で作成した入力サンプリングクロックS6を基にアナログ映像入力信号S14をデジタルのパラレル映像信号S5に変換するアナログ映像入力データ変換手段であり、後述するアナログデジタルコンバータ(ADC)15と入力サンプリングクロック発生手段16とで構成される。
【0045】
15はアナログ映像入力信号S14をデジタルのパラレル映像信号S5に変換するアナログデジタルコンバータ(ADC)、16は入力されるアナログ映像入力信号S14の画素に合わせて位相と周波数を調整された入力サンプリングクロックS6を出力する入力サンプリングクロック発生手段である。この入力サンプリングクロックS6はフレームメモリ2の書き込みクロックS6としても用いられる。上記以外は実施の形態1の場合と同様の構成である。
【0046】
次に動作について説明する。実施の形態2では、アナログ映像入力データ変換手段14によってアナログ映像入力信号(R、G、B)S14を受信し、内蔵される入力サンプリングクロック発生手段16によって出力される入力サンプリングクロックS6をタイミングに、同じく内蔵されるアナログデジタルコンバータ15でパラレル映像信号S5に変換し、上記入力サンプリングクロックS6を書き込みクロックS6にも使用してフレームメモリ2に書き込む。
【0047】
入力サンプリングクロック発生手段16は、水平同期入力信号S3をタイミングに、PLL回路を用いて、水平同期入力信号S3と位相が同期しアナログ映像入力信号S14の映像周波数と同じ周波数となるように制御し、さらに入力の映像信号との位相が調整できるようになっている。上記調整機能によってアナログデジタルコンバータ15の変換タイミングが最適な状態になるように、アナログ映像入力信号S14に対する入力サンプリングクロックS6の位相と周波数を調整する。
【0048】
入力映像表示期間検出記憶制御手段13は、入力サンプリングクロックS6が安定した後、特別な条件で出力される検出用のアナログ映像入力信号S14と水平同期入力信号S3および垂直同期入力信号S4によって水平入力映像表示期間ならびに水平同期入力信号S3との位相を検出し、これを入力サンプリングクロックS6でカウントし、このカウント値を記憶すると同時に、このカウント値をもとに水平入力映像表示期間信号を作成する。さらに垂直入力映像表示期間ならびに垂直同期入力信号S4との位相を検出しこれを水平同期入力信号S3でカウントし、このカウント値を記憶すると同時に、このカウント値をもとに上記水平入力映像表示期間信号を垂直入力映像表示期間の間だけ出力する入力映像表示期間信号S7を作成する。
以下表示までの動作は実施の形態1の場合と同様である。
【0049】
以上のように動作するので、アナログ映像入力信号についてもデジタル映像入力信号と同様に制御でき、同様の効果が期待できる。
また、これまでの説明では垂直同期出力信号の周波数は、入力のライン数と水平同期出力信号の関係から、フリッカーのない動作可能な範囲内で設定するものであったが、垂直同期入力信号と同じ周波数に合わせることにより、入力のフリッカー特性を損なうことなく表示することができる。
さらに、ユーザーが設定する垂直同期出力周波数に固定することも可能で、この場合水平偏向、垂直偏向ともに入力周波数の変化に対応した定数の切り換えをなくし調整を削減できる。また、フリッカー特性が悪い映像入力信号でも、ユーザーが希望するフリッカー特性に改善して表示することができる。
【0050】
実施の形態3.
これまで述べてきた実施の形態においては、垂直同期入力信号S4と垂直同期出力信号S13は別系統で動作している場合を例に説明したが、本実施の形態では垂直同期入力信号S4の位相を制御して垂直同期出力信号S13に用いる場合について示してあり、その構成が示された図4にそって説明する。
図4は垂直同期入力信号S4の位相を制御して垂直同期出力信号S13に用いる場合のブロック図を示したものである。図において、17はフレームメモリ2の使用ライン数を制限するメモリ制御手段、18は垂直同期入力信号S4の位相を制御して周波数は同じ垂直同期出力信号S13を出力する垂直同期出力位相制御手段である。上記以外は実施の形態1の場合と同様の構成である。
【0051】
次に動作について説明する。
この実施の形態3では垂直同期出力位相制御手段18によって垂直同期入力信号S4の位相だけを制御し周期はそのまま用いているため、入力の垂直同期入力信号S4と出力の垂直同期出力信号S13は、位相は異なっているものの、周波数は一致している関係にある。
【0052】
この場合、外部からの垂直同期入力信号S4の周波数に、表示装置内部のOSC8を基本クロックとしてカウントした水平同期出力信号S12の周波数で対応することになり、始まりの位相を合わせることはできるが、最後は水平周期の途中で次の垂直同期出力信号S13が入ってくるのが常であり、次第に位相がずれて来るか、もしくは位相をずらさない場合は最後の水平周期を途中で打ち切って対応せざるを得ない。
【0053】
この実施の形態3では、目標とする水平同期出力信号S12を得るため、垂直同期出力信号S13をトリガにし、OSC8から出力される基本クロックでカウントする。このとき垂直同期出力信号S13の周期を上記基本クロックでカウントした時に得られるカウント数を、目標の水平同期出力信号S12の周期を実現するために要求されるカウント数で割った時に生じる余りもしくは不足のカウント数を、余る時は余ったカウント数分の表示ライン数に対し水平同期出力信号のカウント数を1カウント増やし、不足の時は不足したカウント数分の表示ライン数に対し水平同期出力信号のカウント数を1カウント減らすことによって、垂直同期入力信号の期間で水平同期出力信号を完結させるように制御する。この1カウント増加または減少した水平同期出力信号S12は垂直映像出力のブランキング期間に出力するように制御する。また、調整には上記二通りがあるのでカウント数を変更するライン数が少ない方を選択するとよい。
【0054】
具体的には、垂直同期入力信号S4の周波数が80Hzで水平同期出力信号S12の周波数が115KHzに設定されている場合に、OSC8の基本クロックを60MHzで動作させた時115KHzの周波数を得るには(60×106)/(115×103)=521.7となることから522クロックをカウントすることになる。
また80Hzの垂直同期出力信号S13の期間を60MHzのクロックでカウントすると(60×106)/80=750000 カウントすることになる。したがって上記522クロックの水平同期出力信号S12で垂直同期出力信号S13の期間をすべて出力すると 750000/522=1436余り480 となって最後の水平同期出力信号S12は480カウントしか出来ないことになる。これは125KHz相当の周波数となる。
【0055】
これに対し実施の形態3では、下記のように一部の水平同期出力信号S12に対し余りの分を1カウントずつ増やして対応することにより、ごく微少な周波数の変化のみで垂直同期出力信号S13に水平同期出力信号S12の始まりから終了までの位相を常に合わせることができる。すなわち上記1436ラインのうち480ラインは523クロックとし残りの1028ラインは従来の522クロックとする。また、全ライン数を1437ラインとすると114クロック不足するから114ラインを521クロックとし、残りの1323ラインを522クロックとする。この例の場合1クロック減少させる方を選択する。
【0056】
本実施の形態では、カウンターを使用して水平同期出力信号S12を作成しているが、垂直同期出力信号S13をタイミングにPLLを用いて水平同期出力信号S12を作成することもできる。この場合アナログ部を含み、外付け定数も必要となり回路規模が大きくなる。
【0057】
前記実施の形態では垂直同期入力信号S4と垂直同期出力信号S13は別系統で動作しているため、出力のライン数を調整することにより、お互いに近い周波数にはできるが同一にすることはできない。したがって、フレームメモリ2へのアクセス周期が異なり、書き込みと読み出しの位相が変化するため、少ないフレームメモリ2に何回も上書きして1フレームを表示することは不可能で、1画面分のフレームメモリ2を用意して全映像データを記録し、常に全映像データが残っている必要があった。
【0058】
この実施の形態では、上記のように水平同期出力信号S12の一部の周期を1クロック分増加または減少して制御することによって外部の垂直同期入力信号S4を使用し、その信号の位相を制御した垂直同期出力信号S13に対して位相が同期した水平同期出力信号S12を得ることが出来、しかも垂直同期入力信号S4と垂直同期出力信号S13の周波数を同じにすることが出来た。このためフレームメモリ2へのアクセス時間(周期)が同じになり、水平同期入力信号S3と水平同期出力信号S12の周波数の違いから来る表示ライン数の違いを、補間または間引きによって合わせることにより小容量のフレームメモリ2で映像を表示することが可能となった。
【0059】
具体的には垂直同期出力位相制御手段18によって、書き込みと読み出しのメモリアクセス周期を等しくし、同じく垂直同期出力位相制御手段18によって、垂直映像表示期間の違いによるメモリアクセス時間の差を調整するため、出力映像垂直表示期間が入力映像垂直表示期間と同じ場合、もしくは出力映像垂直表示期間が入力映像垂直表示期間より小さい場合は、入力映像垂直表示期間の終わりより出力映像垂直表示期間の終わりが1〜2ライン書き込む時間だけ遅れるように、出力映像垂直表示期間が入力映像垂直表示期間より大きい場合は、入力映像垂直表示期間の始まりより出力映像垂直表示期間の始まりが1〜2ライン書き込む時間だけ遅れるように、垂直同期入力信号S4と垂直同期出力信号S13の位相をずらすことによってフレームメモリ2への書き込みと読み出しのタイミングを調整し、読み出しが書き込みを先行したり、書き込みが読み出しを追い越したりしないようにしている。
【0060】
図5に上記制御を行った場合の垂直同期入力信号を基準とした、入力映像垂直表示期間と垂直同期出力信号ならびに出力映像垂直表示期間との関係を、出力映像垂直表示期間が入力映像垂直表示期間と同じ場合、出力映像垂直表示期間が入力映像垂直表示期間より小さい場合、出力映像垂直表示期間が入力映像垂直表示期間より大きい場合について示す。
【0061】
図において、出力映像垂直表示期間と入力映像垂直表示期間との差をTとし、出力映像垂直表示期間が入力映像垂直表示期間と同じ場合、もしくは出力映像垂直表示期間が入力映像垂直表示期間より小さい場合の入力映像垂直表示期間が終了した後出力映像垂直表示期間が終了するまでの時間をD、出力映像垂直表示期間が入力映像垂直表示期間より大きい場合の入力映像垂直表示期間が始まった後出力映像垂直表示期間が始まるまでの時間をC、入力映像垂直表示期間が終了した後垂直同期入力信号が始まるまでの時間(フロントポーチ)をE、出力映像垂直表示期間が終了した後垂直同期出力信号が始まるまでの時間をFとする。
ここで、フレームメモリ2への書き込みが始まるのは入力映像垂直表示期間の始まりからであり、フレームメモリ2からの読み出しが始まるのは出力映像垂直表示期間の始まりからである。
【0062】
出力映像垂直表示期間が入力映像垂直表示期間と同じ場合、または出力映像垂直表示期間が入力映像垂直表示期間より小さい場合は、フレームメモリ2への書き込みが始まった後フレームメモリ2からの読み出しが始まるまでの時間はT+Dで表される。したがって最低必要なフレームメモリの容量はこのT+Dの期間に書き込むライン数分だけは確保しておく必要がある。このとき、出力映像垂直表示期間が入力映像垂直表示期間と同じ場合はT=0となる。
また垂直同期入力信号と垂直同期出力信号との位相はF+D−Eだけ垂直同期出力信号を遅らせてやればよい。
【0063】
出力映像垂直表示期間が入力映像垂直表示期間より大きい場合は、フレームメモリ2への書き込みが始まった後Cだけ遅れてすぐにフレームメモリ2からの読み出しが始まり、フレームメモリ2への書き込みが終わった後フレームメモリ2からの読み出しが終わるまでT+Cの時間がかかる。したがってこの場合も最低必要なフレームメモリの容量はこのT+Cの期間に書き込むライン数分だけは確保しておく必要がある。また垂直同期入力信号と垂直同期出力信号との位相はF+T+C−Eだけ垂直同期出力信号を遅らせてやればよい。
【0064】
全メモリ容量については、上記にさらに、補間ラインを含めた1ライン分のデータを出力し終わるまでの時間と1ライン分の書き込み時間を考慮して、書き込み時間が長い場合は1ライン分、書き込み時間が短い場合は2ライン分を加えて必要なメモリ容量を決定し、メモリ制御手段17に書き込み用と読み出し用それぞれについて最終アドレスを設定する。
【0065】
上記アドレス設定後、入力映像垂直表示期間が始まると同時に書き込みを開始し出力映像垂直表示期間が始まると同時に読み出しを開始して、メモリ制御手段17で設定されたアドレスまで来ると先頭番地に戻るように制御し、全画面分のフレームメモリ容量をもたずに小容量のフレームメモリ2に何回も上書きして表示することによってフレームメモリ2の使用容量を大幅に削減するものである。
【0066】
必要となるフレームメモリ2の容量について、さらに具体的に数字を使って説明すると、例えば入力信号として水平同期入力信号S3が31.52KHzで垂直同期入力信号S4が80Hzの時、水平同期出力信号S12が114.96KHzに設定されていたとすれば、垂直同期出力信号S13は垂直同期入力信号S4と周波数が同じになるから80Hzとなる。
【0067】
この時、垂直入力映像表示期間を垂直同期入力信号S4の周期の85パーセント、垂直出力映像表示期間を垂直同期出力信号S13の周期の80パーセントとすると、
垂直入力周期のライン数は (31.52×103)/80=394 ライン
垂直出力周期のライン数は (114.96×103)/80=1437ラインであるから垂直入力映像表示期間のライン数は394×0.85=335ライン垂直出力映像表示期間のライン数は1437×0.80=1150ラインとなる。
【0068】
上記映像表示期間がフレームメモリ2への書き込みおよび読み出し期間とすると、垂直入力映像表示期間は、
335/(31.52×103)=10628.17 (マイクロ秒)
垂直出力映像表示期間は、
1150/(114.96×103)=10003.48 (マイクロ秒)
であり、その時間差は、
10628.17−10003.48=624.69 (マイクロ秒)
である。すなわちメモリ書き込みの時間が読み出しの時間より624.69マイクロ秒だけ余計にかかることになる。したがって、この余計にかかる時間分だけ読み出しを待っておき、1フレームが終了する時点ではほぼ同時に終わるようにする。
この時間の書き込みライン数は、
(624.69×10-6)×(31.52×103)=19.69ライン
となり約20ライン分である。
【0069】
また、335ラインのデータ書き込みに対し、1150ラインを読み出す必要があるため、1ラインの書き込みデータを複数回に渡って読み出し表示する。
この場合 1)1150=335×3+145となり各ライン3回ずつ表示
2)145=(335/2)−22となり2ライン毎に4回ずつ表示
3)22=(335/14)−1となり14ラインに1回は3回のまま表示
というように制御することにより垂直入力映像表示期間のデータを垂直出力映像表示期間で表示することが出来る。このとき補間をより単純にするため水平同期出力信号S12の周波数を表示装置が表示可能な範囲で調整してもよい。
【0070】
このように1ラインの入力データを最高4回表示するため1ラインの入力時間が1/(31.52×103)=31.726(マイクロ秒)であるのに対し、4ラインの出力時間は{1/(114.96×103)}×4=34.795(マイクロ秒)となり1ラインの入力時間より長くなる。したがって読み出し前の書き込みの間隔は2ラインの余裕が必要となる。
【0071】
以上のことからこの場合のフレームメモリ2の容量は、入力映像垂直表示期間が終了した後出力映像垂直表示期間が終了するまでの時間を2ライン分とすると、最低20+2+2=24ライン分あればよい。上記で示したように14ラインが一つの周期で動作していることを考慮すると28ラインのフレームメモリを使用して制御しても良い。
この例の場合、通常では355ライン分のフレームメモリ2が必要であるのに対し最低24ライン分のメモリで対応可能となる。特に入力と出力の垂直表示期間まで一致するように制御すると、より少ないメモリで対応可能である。
【0072】
以上のように制御することにより水平の解像度を損なうことなくメモリの容量を小さくすることが出来るので、上記フレームメモリ2に代表される、画像を一時記憶するメモリをゲートアレイ(ASIC)の中に取り込むことができ、部品点数、基板面積、コストの削減が期待出来、安価で高性能の表示装置を提供できる。さらに、SRAMを用いて高速化を図ることも可能となる。
また、実施の形態1および実施の形態3ではシリアルのデジタル映像入力信号を例に説明したが、パラレルのデジタル映像入力信号でも同様に実施できる。
【0073】
【発明の効果】
この発明は、以上説明したように構成されているので、以下に示すような効果を奏する。
【0074】
第1の発明によれば、入力される映像入力信号の電圧が安定した時点を示すタイミング信号で上記映像入力信号の入力映像情報を取り込み、パラレルのデジタルデータとしてメモリに記録する映像入力データ変換手段と、映像入力信号の水平入力映像表示期間の表示ドット数を検出する水平表示ドット数検出手段と、映像入力信号の垂直入力映像表示期間の表示ライン数を検出する入力表示ライン数検出手段と、入力の水平同期周波数とは別系統で単一の水平周波数に固定された水平同期出力信号を発生する水平同期出力発生手段と、上記入力される映像入力信号の表示ライン数を上記水平同期出力信号の周波数で表示した場合に、ライン数の補間もしくは間引きを行うことによって、垂直表示周波数を、表示可能な所定の周波数の範囲以内に収まるようにライン数を制御する水平ライン出力制御手段と、この水平ライン出力制御手段によって制御される水平出力ライン数にもとづいた垂直同期出力信号を出力する垂直同期出力発生手段と、上記水平同期出力信号に同期した水平映像表示期間、ならびに上記垂直同期出力信号に同期し、上記ライン数の補間もしくは間引きの情報にもとづいた垂直映像表示期間を示す映像表示期間出力信号を出力する映像表示期間出力手段と、上記水平同期出力信号に同期した水平映像表示期間に、上記映像入力信号の水平入力映像表示期間の表示ドット数と同じパルス数の出力サンプリングクロックを発生する出力サンプリングクロック発生手段と、上記出力サンプリングクロックによって上記映像表示期間に、上記水平ライン出力制御手段によって制御されたメモリに記録されている映像情報を読み出してアナログデータに変換して出力する映像出力信号変換手段とを備えているので、単一周波数対応の水平偏向回路構成となり、周波数対応の切り換えがなくなり、部品が削減されるため、回路構成を簡素化することができ、さらに水平表示解像度を入力映像信号に対して忠実に再現できる。
【0075】
また、第1の発明によれば、水平ライン出力制御手段が、垂直同期出力信号の周波数が入力の垂直同期周波数と同じ周波数となるように水平ライン数を補間もしくは間引きするので、要求されるフリッカー性能を損なうことなく表示することができる。
【0077】
さらに、第1の発明によれば、メモリへの書き込みとメモリからの読み出しをそれぞれ垂直周期に同期して行い、しかも読み出しが書き込みを追い越さないように所定の時間だけ遅らせてスタートさせるために、垂直同期入力信号を用いて、周波数は垂直同期入力信号と同一で、位相を所定の時間だけ遅らせた垂直同期出力信号を出力する垂直出力位相制御手段と、使用するメモリを最小限に収めるために、メモリの使用リミットを設定するメモリ制御手段とを設け、水平同期出力発生手段は、垂直同期出力信号をトリガにし、基準発振器から出力されるクロックのパルスの数をカウントしたときの時間が、単一の水平周波数に固定された水平同期出力信号の周期と等しくなるカウント数を基準に、1クロック増加または減少したカウント数の水平同期出力信号を、垂直ブランキング期間を中心とする垂直同期出力期間の一部に出力し、水平ライン出力制御手段は、水平ライン数を補間もしくは間引きすることによって出力の垂直映像表示期間が入力の垂直映像表示期間と等しくなるように制御するので、要求されるフリッカー性能を損なわず、メモリ容量を大幅に削減できるため、メモリをゲートアレイの中に取り込むことができる。
【0078】
また、第1の発明によれば、メモリ制御手段が、出力映像垂直表示期間が入力映像垂直表示期間と同じか、もしくは入力映像垂直表示期間より短い場合、出力の垂直映像表示期間と入力の垂直映像表示期間との差に入力映像垂直表示期間が終了した後出力映像垂直表示期間が終了するまでの時間を加えた時間の間に書き込むライン数に、さらに補間ラインを含めた1ライン分のデータを出力し終わるまでの時間と1ライン分の書き込み時間にもとづいてライン数を加えたライン数を最小のリミット値とし、出力映像垂直表示期間が入力映像垂直表示期間より大きい場合、出力の垂直映像表示期間と入力の垂直映像表示期間との差に入力映像垂直表示期間が始まった後出力映像垂直表示期間が始まるまでの時間を加えた時間の間に書き込むライン数に、さらに補間ラインを含めた1ライン分のデータを出力し終わるまでの時間と1ライン分の書き込み時間にもとづいてライン数を加えたライン数を最小のリミット値とするので使用するメモリの容量を最小に設定することができる。
【0079】
第2の発明によれば、垂直出力位相制御手段は、出力映像垂直表示期間が入力映像垂直表示期間と同じか、もしくは入力映像垂直表示期間より短い場合、出力映像垂直表示期間が終了した後垂直同期出力信号が始まるまでの時間から、入力映像垂直表示期間が終了した後垂直同期入力信号が始まるまでの時間を引いて、さらに入力映像垂直表示期間が終了した後出力映像垂直表示期間が終了するまでの時間を加えた時間を設定し、出力映像垂直表示期間が入力映像垂直表示期間より長い場合、出力映像垂直表示期間が終了した後垂直同期出力信号が始まるまでの時間から、入力映像垂直表示期間が終了した後垂直同期入力信号が始まるまでの時間を引いて、入力映像垂直表示期間が始まった後出力映像垂直表示期間が始まるまでの時間を加え、さらに出力の垂直映像表示期間と入力の垂直映像表示期間との差の時間を加えた時間を設定するので、最小のメモリ容量で1画面分のデータを何回も上書きして、書き込みと読み出しが交錯することなく表示することができる。
【0080】
第3の発明によれば、第1の発明または第2の発明において、水平ライン出力制御手段は、上記入力される映像入力信号が持つ表示ライン数の整数倍もしくは整数分の1のライン数になるように制御するので、映像信号発生装置の水平および垂直表示解像度を入力映像信号に対して忠実に再現でき、ドット幅およびライン幅が均一で画質の劣化が無く、広範囲な表示解像度の映像を表示することができる。
【0081】
第4の発明によれば、第1から第3の発明のいずれかひとつにおいて、表示ドット数検出手段は、水平入力同期信号が始まった後の上記メモリ内のデータが所定のしきい値以上のレベルになった時のアドレスと、次の水平入力同期信号が始まる前で、所定のしきい値を超えるデータの最後のアドレスとの差によって算出されるので、特別にカウンター等のハードウエアによる検出手段を設けることなく求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のデジタルインターフェイスに対応する実施の形態1の構成を示すブロック図である。
【図2】 フレームメモリの読み出しに関するタイミング図である。
【図3】 本発明のアナログインターフェイスに対応する実施の形態2の構成を示すブロック図である。
【図4】 本発明のデジタルインターフェイスに対応する実施の形態3の構成を示すブロック図である。
【図5】 本発明のデジタルインターフェイスに対応する実施の形態3におけるメモリの読み出しと書き込みの関係を示すタイミング図である。
【符号の説明】
1 デジタル映像入力データ変換手段、 2 フレームメモリ、
3 水平表示ドット数検出手段、 4 入力表示ライン数検出手段、
5 映像出力信号変換手段、 6 水平同期出力発生手段、
7 映像表示期間出力手段、 8 発振器(OSC)、
9 出力サンプリングクロック発生手段、 10 水平ライン出力制御手段、
11 垂直同期出力発生手段、 12 MPU(マイクロコントローラ)、
13 入力映像表示期間検出記憶制御手段、
14 アナロ映像入力データ変換手段、 17 メモリ制御手段、
18 垂直同期出力位相制御手段。
Claims (4)
- 入力される映像入力信号の電圧が安定した時点を示すタイミング信号で上記映像入力信号の入力映像情報を取り込み、パラレルのデジタルデータとしてメモリに記録する映像入力データ変換手段と、
映像入力信号の水平入力映像表示期間の表示ドット数を検出する水平表示ドット数検出手段と、
映像入力信号の垂直入力映像表示期間の表示ライン数を検出する入力表示ライン数検出手段と、
入力の水平同期周波数とは別系統で単一の水平周波数に固定された水平同期出力信号を発生する水平同期出力発生手段と、
上記入力される映像入力信号の表示ライン数を上記水平同期出力信号の周波数で表示した場合に、ライン数の補間もしくは間引きを行うことによって、垂直表示周波数を、表示可能な所定の周波数の範囲以内に収まるようにライン数を制御する水平ライン出力制御手段と、
この水平ライン出力制御手段によって制御される水平出力ライン数にもとづいた垂直同期出力信号を出力する垂直同期出力発生手段と、
上記水平同期出力信号に同期した水平映像表示期間、ならびに上記垂直同期出力信号に同期し、上記ライン数の補間もしくは間引きの情報にもとづいた垂直映像表示期間を示す映像表示期間出力信号を出力する映像表示期間出力手段と、
上記水平同期出力信号に同期した水平映像表示期間に、上記映像入力信号の水平入力映像表示期間の表示ドット数と同じパルス数の出力サンプリングクロックを発生する出力サンプリングクロック発生手段と、
上記出力サンプリングクロックによって上記映像表示期間に、上記水平ライン出力制御手段によって制御されたメモリに記録されている映像情報を読み出してアナログデータに変換して出力する映像出力信号変換手段とを備え、
メモリへの書き込みとメモリからの読み出しをそれぞれ垂直周期に同期して行い、しかも読み出しが書き込みを追い越さないように所定の時間だけ遅らせてスタートさせるために、垂直同期入力信号を用いて、周波数は垂直同期入力信号と同一で、位相を所定の時間だけ遅らせた垂直同期出力信号を出力する垂直出力位相制御手段と、
使用するメモリを最小限に収めるために、メモリの使用リミットを設定するメモリ制御手段とをさらに設け、
水平同期出力発生手段は、垂直同期出力信号をトリガにし、基準発振器から出力されるクロックのパルスの数をカウントしたときの時間が、単一の水平周波数に固定された水平同期出力信号の周期と等しくなるカウント数を基準に、1クロック増加または減少したカウント数の水平同期出力信号を、垂直ブランキング期間を中心とする垂直同期出力期間の一部に出力し、
水平ライン出力制御手段は、垂直同期出力信号の周波数が入力の垂直同期周波数と同じ周波数となるように水平ライン数を補間もしくは間引きすることによって出力の垂直映像表示期間が入力の垂直映像表示期間と等しくなるように制御し、
メモリ制御手段は、出力映像垂直表示期間が入力映像垂直表示期間と同じか、もしくは入力映像垂直表示期間より短い場合、出力の垂直映像表示期間と入力の垂直映像表示期間との差に入力映像垂直表示期間が終了した後出力映像垂直表示期間が終了するまでの時間を加えた時間の間に書き込むライン数に、さらに補間ラインを含めた1ライン分のデータを出力し終わるまでの時間と1ライン分の書き込み時間にもとづいてライン数を加えたライン数を最小のリミット値とし、
出力映像垂直表示期間が入力映像垂直表示期間より大きい場合、出力の垂直映像表示期間と入力の垂直映像表示期間との差に入力映像垂直表示期間が始まった後出力映像垂直表示期間が始まるまでの時間を加えた時間の間に書き込むライン数に、さらに補間ラインを含めた1ライン分のデータを出力し終わるまでの時間と1ライン分の書き込み時間にもとづいてライン数を加えたライン数を最小のリミット値とすることを特徴とする映像表示装置。 - 入力される映像入力信号の電圧が安定した時点を示すタイミング信号で上記映像入力信号の入力映像情報を取り込み、パラレルのデジタルデータとしてメモリに記録する映像入力データ変換手段と、
映像入力信号の水平入力映像表示期間の表示ドット数を検出する水平表示ドット数検出手段と、
映像入力信号の垂直入力映像表示期間の表示ライン数を検出する入力表示ライン数検出手段と、
入力の水平同期周波数とは別系統で単一の水平周波数に固定された水平同期出力信号を発生する水平同期出力発生手段と、
上記入力される映像入力信号の表示ライン数を上記水平同期出力信号の周波数で表示した場合に、ライン数の補間もしくは間引きを行うことによって、垂直表示周波数を、表示可能な所定の周波数の範囲以内に収まるようにライン数を制御する水平ライン出力制御手段と、
この水平ライン出力制御手段によって制御される水平出力ライン数にもとづいた垂直同期出力信号を出力する垂直同期出力発生手段と、
上記水平同期出力信号に同期した水平映像表示期間、ならびに上記垂直同期出力信号に同期し、上記ライン数の補間もしくは間引きの情報にもとづいた垂直映像表示期間を示す映像表示期間出力信号を出力する映像表示期間出力手段と、
上記水平同期出力信号に同期した水平映像表示期間に、上記映像入力信号の水平入力映像表示期間の表示ドット数と同じパルス数の出力サンプリングクロックを発生する出力サンプリングクロック発生手段と、
上記出力サンプリングクロックによって上記映像表示期間に、上記水平ライン出力制御手段によって制御されたメモリに記録されている映像情報を読み出してアナログデータに変換して出力する映像出力信号変換手段とを備え、
メモリへの書き込みとメモリからの読み出しをそれぞれ垂直周期に同期して行い、しかも読み出しが書き込みを追い越さないように所定の時間だけ遅らせてスタートさせるために、垂直同期入力信号を用いて、周波数は垂直同期入力信号と同一で、位相を所定の時間だけ遅らせた垂直同期出力信号を出力する垂直出力位相制御手段と、
使用するメモリを最小限に収めるために、メモリの使用リミットを設定するメモリ制御手段とをさらに設け、
水平同期出力発生手段は、垂直同期出力信号をトリガにし、基準発振器から出力されるクロックのパルスの数をカウントしたときの時間が、単一の水平周波数に固定された水平同期出力信号の周期と等しくなるカウント数を基準に、1クロック増加または減少したカウント数の水平同期出力信号を、垂直ブランキング期間を中心とする垂直同期出力期間の一部に出力し、
水平ライン出力制御手段は、垂直同期出力信号の周波数が入力の垂直同期周波数と同じ周波数となるように水平ライン数を補間もしくは間引きすることによって出力の垂直映像表示期間が入力の垂直映像表示期間と等しくなるように制御し、
垂直出力位相制御手段は、出力映像垂直表示期間が入力映像垂直表示期間と同じか、もしくは入力映像垂直表示期間より短い場合、出力映像垂直表示期間が終了した後垂直同期出力信号が始まるまでの時間から、入力映像垂直表示期間が終了した後垂直同期入力信号が始まるまでの時間を引いて、さらに入力映像垂直表示期間が終了した後出力映像垂直表示期間が終了するまでの時間を加えた時間を設定し、
出力映像垂直表示期間が入力映像垂直表示期間より長い場合、出力映像垂直表示期間が終了した後垂直同期出力信号が始まるまでの時間から、入力映像垂直表示期間が終了した後垂直同期入力信号が始まるまでの時間を引いて、入力映像垂直表示期間が始まった後出力映像垂直表示期間が始まるまでの時間を加え、さらに出力の垂直映像表示期間と入力の垂直映像表示期間との差の時間を加えた時間を設定することを特徴とする映像表示装置。 - 水平ライン出力制御手段は、上記入力される映像入力信号が持つ表示ライン数の整数倍もしくは整数分の1のライン数になるように制御することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の映像表示装置。
- 表示ドット数検出手段は、水平入力同期信号が始まった後の上記メモリ内のデータが所定のしきい値以上のレベルになった時のアドレスと、次の水平入力同期信号が始まる前で、所定のしきい値を超えるデータの最後のアドレスとの差によって算出されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかひとつに記載の映像表示装置。
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JP2001195023A (ja) | 2001-07-19 |
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