JP3815423B2 - 送信装置及び送信方法、受信装置及び受信方法、パルス位置検出方法、並びにトラッキング方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、伝送波を送出する送信装置並びにこれを受信する受信装置に係り、特に、数100ピコ秒程度の非常に短い周期のインパルス信号列を用いて情報信号を構成して、この信号列の送受信を行なうウルトラ・ワイド・バンド(UWB)通信方式の送信装置及び送信方法、受信装置及び受信方法、パルス位置検出方法、並びにトラッキング方法に関する。
【0002】
さらに詳しくは、本発明は、ウルトラ・ワイド・バンド通信システムにおけるスペクトラムの問題を回避するパルスにより送受信を行なう送信装置及び送信方法、受信装置及び受信方法、パルス位置検出方法、並びにトラッキング方法に係り、特に、簡単な回路構成を実現し同期獲得時間を短縮したウルトラ・ワイド・バンド通信方式の送信装置及び送信方法、受信装置及び受信方法、パルス位置検出方法、並びにトラッキング方法に関する。
【0003】
【従来の技術】
複数のコンピュータを接続してLAN(Local Area Network)を構成することにより、ファイルやデータなどの情報の共有化、プリンタなどの周辺機器の共有化を図ったり、電子メールやデータ・コンテンツの転送などの情報の交換を行なったりすることができる。
【0004】
最近では、無線LANが注目されている。この種の無線LANによれば、オフィスなどの作業空間において、有線ケーブルの大半を省略することができるので、パーソナル・コンピュータ(PC)などの通信端末を比較的容易に移動させることができる。また、無線LANシステムの高速化、低価格化に伴い、その需要が著しく増加してきている。特に最近では、人の身の回りに存在する複数の電子機器間で小規模な無線ネットワークを構築して情報通信を行なうために、パーソナル・エリア・ネットワーク(PAN)の導入の検討が行なわれている。
【0005】
また最近では、SS(Spread Spectrum:スペクトル拡散)方式を適用した無線LAN(Local Area Network)システムが実用化されている。また、PANなどのアプリケーションを対象として、SS方式を応用したUWB(Ultra Wide Band:ウルトラ・ワイド・バンド)伝送方式が提案されている(例えば、非特許文献1を参照のこと)。
【0006】
SS方式の一種であるDS(Direct Spread:直接拡散)方式は、送信側において、情報信号にPN(Pseudo Noise:疑似雑音)符号と呼ばれるランダム符号系列を乗算することにより占有帯域を拡散して送信し、受信側において、受信した拡散情報信号にPN符号を乗算することにより逆拡散して情報信号を再生する。UWB伝送方式は、この情報信号の拡散率を極限まで大きくしたものであり、データを例えば2GHzから6GHzという超高帯域な周波数帯域に拡散して送受信を行なうことにより高速データ伝送を実現する。
【0007】
UWBでは、数100ピコ秒程度の非常に短い周期のインパルス信号列を用いて情報信号を構成して、この信号列の送受信を行なう。その占有帯域幅は、占有帯域幅をその中心周波数(例えば1GHz〜10GHz)で割った値がほぼ1になるようなGHzオーダの帯域であり、いわゆるW−CDMAやcdma2000方式、並びにSS(Spread Spectrum)やOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式を用いた無線LANにおいて通常使用される帯域幅と比較しても超広帯域なものとなっている。
【0008】
UWB方式において用いられるインパルス信号は非常に細いパルスであるため、周波数スペクトル的には非常に広い帯域を使用することになる。これにより、入力された情報信号が、各周波数領域においては雑音レベル以下の電力しか持たないことになる。また、変調方式としては、モノパルス間の位置により符号を表現するPPM(Pulse Position Modulation:パルス位置変調)や、モノパルスの位相変化により符号を表現する位相変調(Biphase Modulation)、振幅変調などが考えられている。
【0009】
【非特許文献1】
日経エレクトロニクス2002年3月11日号「産声を上げる無線の革命児Ultra Wideband」 P.55-66
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
従来、UWB伝送用のインパルス信号として、ガウス分布形状のモノサイクル・パルス(Gaussian Mono Cycle Pulse)が使われてきた。ここで、パルス生成における装置の線形性の要求を調べるために、ガウス形状のモノサイクル・パルスと矩形波形のモノサイクル・パルスについて比較してみる。例として、矩形は例のモノサイクル・パルスは、Tp=200[ps]で1[V]のものを考える。また、ガウス形状のモノサイクル・パルスは、以下の式で考えた。但し、同式中の3.16や3.3という定数は矩形波形モノサイクル・パルスと同等のスペクトルを持つような値として求められたものである。
【0011】
【数1】
【0012】
図1には、このときの時間波形を示している。また、図2には、これらモノサイクル・パルスのパワー・スペクトル密度(Power Spectrum Density)の周波数特性を比較している。但し、この電圧のパルスが毎秒1パルスで伝送され、50[ohm]で駆動したときのパワー・スペクトル密度[W/Hz=J]を示している。
【0013】
図2から判るように、もし100[Mpulse/s]であれば、この値からさらに80[dB]だけ高い電力密度になる。ここに示したパルスのピークの電力密度は−211[dBJ]くらいであるから100[Mpulse/s]のとき、ちょうどFCCの規定である−41.3[dBm/MHz]=−131.3[dBW/Hz=dBJ]辺りとなる。
【0014】
したがって、以下のことが結論として得られる。
【0015】
(1)ガウス波形のモノサイクル・パルスと矩形波形のモノサイクル・パルスでは伝送帯域ではほとんど同じである。
(2)ガウス波形のモノサイクル・パルスは矩形波形のものよりもピーク電圧が高く、線形性も要求し、電力増幅を含め処理しづらい。
【0016】
従来のUWB通信では、モノサイクル・パルスが使用されてきた。図3には、図2に示したパワー・スペクトル密度の周波数特性をデシベルではなく真数で表示してみた。真数である必要は特にないが、エネルギーが線形的に示されていて直感的に好都合なことが多い。
【0017】
ここで、スペクトラムの要求条件として以下の2点がある。
【0018】
(1)FCCのスペクトラム・マスクの規定では3GHz以下は放射できない。
(2)4.9〜5.3GHz帯は、5GHz無線LANがあり、これを避けた方がよい。
【0019】
また、線形表示のパワー・スペクトルを見ると、以下のような事柄を考察することができる。
【0020】
(1)もし上記の要求条件を遵守しなければ、半分くらいの電力[3dB]しか送信できない。
(2)パルス波形が大きく乱れることが予想され、受信側ではさらに半分くらいのエネルギしか整合フィルタを通過しない。
(3)トータルで6[dB]以上のロスが生じる。
【0021】
また、図4には、ウルトラ・ワイド・バンド通信システムにおける受信機の構成例(従来例)を示している。図示の受信機構成はDS−SS(直接スペクトラム拡散)の受信機と似通っている。
【0022】
図示の例では、VCOは、パルス周期と同じ周波数で発信しているものとする。
【0023】
受信機は、VCOのタイミングに従い、データをAll 0としたパルス列を生成し、これをそれぞれパルス幅Tpの半分(Tp/2)ずつずれた波形を計3つ生成し、受信信号と乗算する。
【0024】
パルス位置検出時には、VCOの周波数を意図的に少しずらすことにより、いずれパルス・タイミングが一致する時間が訪れる(スライディング相関)。
【0025】
パルス・タイミングが一致したときは、乗算結果のエネルギが高くなることから、パルス位置を検出することができる。
【0026】
パルス位置を検出した段階で、意図的に少しずらしたVCOの周波数を正しい周波数に戻すと同時にこのタイミングを維持するためにトラッキング動作に移行する。
【0027】
中心(Puncture)に対して±Tp/2だけずれた波形と乗算したもののエネルギを求め、差し引いたものは、パルス位置誤差の正負に対応した正負の値が検出されるため、これをループ・フィルタを介してパルス位置トラッキングの制御電圧として用いる。
【0028】
しかしながら、図4に示すような受信機構成の場合、信号パスを3分岐し、乗算意向の回路を3系統持つ必要があり、回路が複雑となる。
【0029】
また、サーチ時とトラッキング時で周波数を変更する必要があり、この切り替えに要する時間のために、同期確立時間が長くなる。
【0030】
また、パルス位置検出時に、雑音環境下で正しくパルス位置を検出するために複数回にわたってエネルギが高くなることを検出する必要がある。意図的にずらす周波数をごくわずかにし、複数回に渡って高くなるエネルギを平均化した後、パルス位置検出を行なう必要があり、同期確立時間が長くなる。
【0031】
また、周波数をずらしたりトラッキングを行なったりする機構はアナログ回路により構成されるが、回路が複雑で、ばらつきなどの影響もあり、動作を安定させることが困難である。
【0032】
また、パルス位置検出やトラッキングのときは、エネルギの値を用いるため、S/Nが劣化し、特性が劣化する。
【0033】
本発明は、上述したような技術的課題を鑑みたものであり、その主な目的は、数100ピコ秒程度の非常に短い周期のインパルス信号列を用いて情報信号を構成して、この信号列の送受信を行なうウルトラ・ワイド・バンド(UWB)通信方式のための優れた送信装置及び送信方法、受信装置及び受信方法、パルス位置検出方法、並びにトラッキング方法を提供することにある。
【0034】
本発明のさらなる目的は、ウルトラ・ワイド・バンド通信システムにおけるスペクトラムの問題を回避するパルスにより送受信を行なうことができる、優れた送信装置及び送信方法、受信装置及び受信方法、パルス位置検出方法、並びにトラッキング方法を提供することにある。
【0035】
本発明のさらなる目的は、簡単な回路構成を実現し同期獲得時間を短縮することができる、優れた送信装置及び送信方法、受信装置及び受信方法、パルス位置検出方法、並びにトラッキング方法を提供することにある。
【0036】
【課題を解決するための手段及び作用】
本発明は、上記課題を参酌してなされたものであり、その第1の側面は、
所定の周波数を持つ搬送波を生成する搬送波生成手段又はステップと、
前記周波数の整数分の1の時間間隔でベースバンド・パルスを生成するベースバンド・パルス生成手段又はステップと、
前記ベースバンド・パルスを前記搬送波で変調してNサイクル・パルスを生成する変調手段又はステップと、
を具備することを特徴とする送信装置又は送信方法である。
【0037】
また、本発明の第2の側面は、
所定周波数の搬送波の1周期の整数倍の長さの矩形波をベースバンド・パルスとして生成するベースバンド・パルス生成手段又はステップと、
前記ベースバンド・パルスを前記搬送波で変調してNサイクル・パルスを生成する変調手段又はステップと、
を具備することを特徴とする送信装置又は送信方法である。
【0038】
ここで、前記搬送波生成手段又はステップは、伝送帯域の中心となる周波数を持つ搬送波を生成するようにすればよい。あるいは、前記搬送波生成手段又はステップは、既存の通信システムとは非干渉の帯域の中心となる周波数を持つ搬送波を生成するようにすればよい。
【0039】
また、前記変調手段又はステップは、前記ベースバンド・パルスを前記搬送波で周波数変調するようにすればよい。より好ましくは、パルス間隔と同期した搬送波で変調する。
【0040】
例えば、FCCのスペクトラム・マスクの規定である3GHz以下や、既存の無線LANシステムにおいて使用する5GHz帯を避けて、7.5GHzを伝送帯域の中心周波数に設定して搬送波を生成する。そして、この周波数の整数分の1の時間間隔でベースバンド・パルスを生成する。ベースバンド・パルスを搬送波の1周期の整数倍の長さの矩形波とする。次いで、ベースバンド・パルスを搬送波で周波数変調することにより、3サイクル・パルスを作ることができる。
【0041】
このような場合、3GHz以下と5GHzは最初からほとんどエネルギがないので、FCCルールや既存の5GHz帯を使用する通信システムのことを考慮しても、パルス波形の崩れはあまりなく、エネルギ・ロスも少ない。また、比帯域が小さくなることにより、アンテナやRFの回路の設計がかなり容易になる。
【0042】
また、本発明の第3の側面は、伝送帯域の中心となる周波数を搬送波とし、該搬送波の整数分の1の時間間隔で生成したベースバンド・パルスを前記搬送波で変調して得たNサイクル・パルスからなる送信信号を受信する受信装置又は受信方法であって、
送信時と同じ周波数の搬送波で直交検波して、ベースバンド・パルス列を検出する、
ことを特徴とする受信装置又は受信方法である。
【0043】
本発明の第3の側面に係る受信装置又は受信方法によれば、本発明の第1又は第2の側面に係る送信装置又は送信方法により送信されるNサイクル・パルスを好適に受信処理することができる。
【0044】
ここで、送信信号にはパルス間隔が一定周期となるプリアンブル部が含まれていてもよい。このような場合、パルスの時間間隔を少なくともパルス幅以下に等分割し、分割されたすべての位置で直交検波されたベースバンド・パルスをA/D変換するシーケンスを複数回繰り返し、パルスの時間間隔内の同じ位置に相当するA/D値を基にパルス位置を推定することができる。
【0045】
ここで、パルスの時間間隔内の同じ位置に相当するA/D値のエネルギ値を積算し、パルスの時間間隔内で最も積算値が大きくなった場所をパルス位置と判断するようにしてもよい。
【0046】
また、プリアンブル部は、すべての位置でA/D変換するのに必要な時間で周期的なパターンになるよう構成してもよい。このような場合、エネルギ値を積算するのではなく、直交検波により検出されたI及びQの各値を複素数的に加算し、加算された値のエネルギ値が大きくなった場所をパルス位置と判断するようにしてもよい。
【0047】
また、周期的なパターンの位相を検出し、複素数的に加算したデータから該パターンの影響を除去することにより、伝送路状態を推定するようにしてもよい。
【0048】
また、受信エネルギの高い場所をパルス位置とみなすとともに、搬送波の位相ずれを検出することでパルス位置の補正又はトラッキングを行なうようにしてもよい。
【0049】
また、A/D変換処理の速度が十分速いときにはデジタル処理によりパルス位置のトラッキングを行なうようにしてもよい。
【0050】
一方、情報ビットに関しては、I及びQの加減算や反転などのアナログ的な動作で位相変換を行ない、この結果を判定して、位相ずれが最適な位相のものを選択するようにしてもよい。
【0051】
また、本発明の第1又は第2の側面に係る送信装置、あるいは本発明の第3の側面に係る受信装置に直接スペクトラム拡散のための拡散コードを作成する機能モジュールを付加することにより、DS−SS方式の送信装置あるいは受信装置を構成することができる。
【0052】
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施形態や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。
【0053】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳解する。
【0054】
本発明では、ウルトラ・ワイド・バンド通信システムにおける上述したようなスペクトラムの問題を回避するために、伝送用のインパルス信号として、モノサイクルではなくNサイクルのパルスを用い、さらに簡単な回路構成で装置を実現し、同期獲得時間を短縮させるものである。以下、本明細書では、中心周波数7.5GHzの3サイクル・パルスを用い、50Mbps伝送を行なう場合を例にとって説明する。
【0055】
図5には、従来のモノサイクル・パルスの矩形波に重ねて、本発明の一実施形態に係る3サイクル・パルスの矩形波を示している。また、図6及び図7には、これらのパルス波形についてのパワー・スペクトルを、それぞれデシベル表現及び線形表現により示している。
【0056】
図6及び図7から判るように、3サイクル・パルスは、モノサイクル・パルスに比べ、5dB程度電力密度が向上している。これは、パルスの電圧を同じにしたにも拘らず、パルス継続時間が倍で、占有領域が半分であることに拠るものであり、本質的な問題ではない。
【0057】
これより、3サイクル・パルスからなるインパルス信号を使用するウルトラ・ワイド・バンド通信に関して、以下の事柄が導出される。
【0058】
(1)3GHz以下と5GHzは最初からほとんどエネルギがないので、FCCルールや既存の5GHz帯を使用する通信システムのことを考慮しても、パルス波形の崩れはあまりなく、エネルギ・ロスも少ない。
(2)比帯域が小さくなることにより、アンテナやRFの回路の設計がかなり容易になる。
【0059】
図8には、本発明の一実施形態に係る送受信装置の構成を示している。図示の送受信装置は、ウルトラ・ワイド・バンド通信システムにおける送受信機として動作することができる。
【0060】
また、図9には、図8に示した送受信装置の送信時の動作特性を示している。以下、図9を参照しながら、送信装置の動作について説明する。
【0061】
(1)発振器は、フリー・ラン7.5GHzの周波数からなる信号を生成する。周波数の基準となるTCXOの精度は1ppmとする。搬送波の周波数は、伝送帯域の中心となり、より好ましくは既存の通信システムとは非干渉の帯域である。
【0062】
(2)分周器は、7.5GHzを3分周することにより、2.5GHzを生成する。1/2.5[GHz]は、ベースバンド・パルスのパルス幅400ピコ秒に相当する。
【0063】
(3)ビット・タイミング生成器は、2.5GHzを50分周することにより、50MHzのビット・タイミングを作る。この結果、伝送帯域の中心となる周波数を持つ搬送波の1周期の整数倍の長さの矩形波からなるベースバンド・パルスが生成される。
【0064】
(4)次に、7.5GHzの3サイクル分の400ピコ秒のバイフェーズ矩形パルスを送信ビットに対応して生成する。
【0065】
(5)さらに、乗算器において、7.5GHzの3サイクル分に相当するバイフェーズ矩形パルスを7.5GHzの搬送波と乗算することにより、3サイクル・パルスを生成する。この結果、パルス間隔と同期した搬送波で変調したことになる。
【0066】
続いて、図8に示した送受信装置の受信時の動作について説明する。受信時には、検波、パルス検出及びチャネル推定、3サイクル・パルス位相補正、フェーズ回転を行なう。
【0067】
受信側では、まず、受信信号を送信時と同じ周波数の搬送波で直交検波して、ベースバンド・パルス列を検出する。送信機においてデータをALL1にした信号で直交検波する。(普通に直交検波した結果を、パルスの区間だけゲートしても、同様の信号が得られる。)
【0068】
この際、送信時と同様に、発振器からのフリー・ラン7.5GHzの信号を3分周することにより、2.5GHzを生成する。そして、2.5GHzを50分周することにより、50MHzのビット・タイミングを作る。さらに、7.5GHzの3サイクル分に相当するバイフェーズ矩形パルスを7.5GHzの搬送波と乗算することにより、3サイクル・パルスからなるLocalI(実部)を生成する。また、Local Iとは90度だけ位相がずれたLocal Q(虚部)を生成する(図10を参照のこと)。
【0069】
次いで、各乗算器において、受信信号とLocal I及びLocal Qとをそれぞれ乗算して、検波信号I及びQを得る。さらに、これら検波信号をローパス・フィルタ(LPF)にかけ、そのフィルタ後のパルスのピークにおいてA/D変換を行ない、あとはデジタル処理を行なう。直交検波により、受信信号は、ベースバンド・パルスにまで復元される。
【0070】
図11左側には、受信信号とLocal I及びLocal Qとをそれぞれ乗算した結果をLPFにかけた後、パルスのピークにおいて、A/D変換を行なう様子を図解している。また、図11右側には、直交検波した結果をI−Q平面上にマッピングした結果を示している。
【0071】
次いで、受信側のパルス検出及びチャネル推定について説明する。
【0072】
本実施形態に係るウルトラ・ワイド・バンド送受信システムにおいては、送信信号の先頭には、パルス検出及びチャネル推定のためのトレーニング信号(プリアンブル部)が含まれている。以下では、このトレーニング信号は26ビット周期であるとする。26ビットはALL1でもよいが、スペクトルに規則性が生じて問題となるので、ランダム・パターンとする。
【0073】
パルス検出時のA/D変換は100MHz前後の周波数で可能であるとする。
【0074】
最初にサンプルしたら、次は2.5GHzの25サイクル後にサンプルする。次は、26サイクル後でサンプルする。25サイクルと26サイクルの間隔を交互に繰り返し(10100ピコ秒周期)、合計50回だけA/D変換する。図12には、25サイクルと26サイクルの間隔を交互に繰り返してA/D変換する様子をタイミング・チャートの形式で示している。但し、中段に示した受信パルス・タイミングは、この時点では未知である。
【0075】
図13には、チャネル推定バッファの構成を示している。同図からも判るように、25サイクルと26サイクルの間隔を交互に繰り返して合計50回だけA/D変換することにより、パルス間隔の20ナノ秒の中に400ピコ秒の分解能で50ポイントの測定を行なうことができる。
【0076】
次いで、2.5GHzのサイクルを51サイクル分だけ待つと、20ナノ秒の周期(図13を参照のこと)の最初の位置に戻る。この間に26ビットのトレーニング信号が伝送されたことになる。
【0077】
パルス検出のために必要なS/Nは13dB程度と考えられ、パルスを情報ビットとして復調するためのS/Nを3dBとすると、10回の平均化が必要である。よって、この50回のサンプリングの測定を10セット行ない、各ポイントにおいて測定結果を加算していく。26ビット周期のトレーニング信号を設定したことにより、信号は同相で加算される。
【0078】
この測定データは、26ビット・パターンのトレーニング信号のどこを測定したものかは分からない。そこで、次に上述した50ポイントの振幅を滑らかにつなぎ、最大振幅を持つポイントを最大パス(パルス位置)とみなす。図14には、パルス間隔の20ナノ秒中の50ポイントの振幅を滑らかにつないで、最大振幅を持つポイントを同定する様子を示している。
【0079】
2.5GHzの分周位相を操作することにより、最大振幅のところにサンプリング・タイミングを合わせ、50Mbpsで例えば26ビット分受信する。
【0080】
次いで、既知である26ビット・パターンのトレーニング信号と相関をとり、測定データが26ビット・パターンのどこを受信したかを検出する。図15には、パルス間隔の20ナノ秒の中に400ピコ秒の分解能で測定された50ポイントと26ビット・パターンとの相関をとる様子を示している。
【0081】
26ビット・パターンが明らかになったら、測定データにこのパターンを掛け合わせることにより、マルチパスの様子などを含む伝送路特性の測定値を複素数的に得る。
【0082】
上述した50ポイントの測定値を3倍だけオーバー・サンプルし、間の2点を補間する。これにより、1.75GHz=133ピコ秒の分解能でチャネル・レスポンス150点を計算することができる。図16には、50ポイントの測定値を3倍だけオーバー・サンプルし、間の2点を補間する様子を示している。
【0083】
この150点の測定値で133ピコ秒の分解能での最大振幅のものを求め、2.5GHzの分周位相を操作するのと、7.5GHzの分周を1回だけ、2分周又は4分周にすることにより、133ピコ秒の分解能でタイミングを合わせる。
【0084】
このようにしてパルス位置を検出することができるので、それ以降はそのタイミングで受信する。
【0085】
なお、上述したように直交検波により検出されたI及びQの各値を複素数的に加算して得た値のエネルギ値が大きくなった場所をパルス位置と判断するのではなく、パルスの時間間隔内の同じ位置に相当するA/D値のエネルギ値を積算し、パルスの時間間隔内で最も積算値が大きくなった場所をパルス位置と判断するようにしてもよい。
【0086】
次いで、3サイクル・パルスの位相補正について説明する。
【0087】
上述のパルス補正検出において、最大パス(図14を参照のこと)といっても、133ピコ秒の分解能でパルス位置が合っているだけであり、7.5GHzの位相(3サイクル・パルスのサイクルの位相)まで合っている訳ではない。そこで、受信データは複素平面上である位相点を持つ。
【0088】
したがって、このずれた位相を考慮して、受信したI及びQ成分を補正したものを受信データとする。
【0089】
受信の最中、送受信機間のクロック誤差によりこの位相はパルスの位置と同期して徐々にずれていく。このずれる位相は、データ受信中も検出し、平均化し、データ受信のための参照位相として用いる。
【0090】
図18には、データ受信のための参照位相を求めるための機能構成を模式的に示している。同図に示す例では、情報データのBi−phase変調の影響をなくすため、I+jQを2乗し、I2+Q2+2I×Qの値を平均化し、この偏角を2分の1することによって角度を求めている。
【0091】
上述した参照位相のずれ具合を継続して観測し、±180度まわった(62.5ピコ秒のパルスずれ)ところで、7.5GHz分周器を1回だけ2分周又は4分周にして、±133ピコ秒(位相差で±360度)引き戻す。
【0092】
図19に示す例では、(a)に示す状態から(b)に示すように62.5ピコ秒だけずれたことが観測される。このような場合、(c)に示すように、7.5GHz分周器を1回だけ1/4にして、−360度だけ引き戻す。但し、図示の例では、図面の簡素化のため、情報データのバイ・フェーズ変調が行なわれていないものを示している。
【0093】
このような位相補正の方法は、位相ずれがタイミングずれに相当するという考えに基づく。図20には、7.5GHzの1/3分周器を1回だけ2分周又は4分周にして、±360度だけ位相を引き戻す様子を示している。
【0094】
次いで、位相回転(Phase Rotate)と高速伝送時の方法について説明する。
【0095】
位相のずれを検出することができたら、受信データに位相補正を行なう。図21には、受信データに位相補正を行なう仕組みを図解している。同図に示す例では、φだけ位相ずれがある場合には、下式に従い位相補正を行なう。但し、Bi−phase変調であるのでI成分(実部)のみとなっている。
【0096】
【数2】
【0097】
A/D変換の最大変換速度がビットレートよりも大きなときは、上述した方法によりすべてデジタル処理することが可能である。
【0098】
ところが、マルチパスが少ないなど、伝送路状態がいいときはもっと高いビットレートを実現することができる。このような場合、少なくともA/D変換ができる範囲ではA/D変換を行ない、キャリア位相パルス位置のトラッキングのための制御を行なう(A/D変換は100Mbpsを前提とする)。
【0099】
一方、情報ビットに関しては、I及びQの加減算や反転などのアナログ的な動作で位相変換を行ない、この結果を硬判定して、位相ずれが最適な位相のものを選択する。
【0100】
図22には、最適な位相ずれを持つ情報ビットを選択する位相回転部の機能ブロックを図解している。同図に示すように、実部Iの入力は、リミット・アンプを介して0度及び180度の位相回転が与えられた後に選択器(SEL)に供給される。また、実部Iと虚部Qの加算結果は、リミット・アンプを介して45度及び225度の位相回転が与えられた後に選択器(SEL)に供給される。また、虚部Qの入力は、リミット・アンプを介して90度及び270度の位相回転が与えられた後に選択器(SEL)に供給される。また、実部Iと虚部Qの減算結果は、リミット・アンプを介して135度及び315度の位相回転が与えられた後に選択器(SEL)に供給される。選択器では、この結果を硬判定して、位相ずれが最適な位相のものを選択する。
【0101】
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態に係るウルトラ・ワイド・バンド通信方式の送受信装置の構成及び動作特性について説明してきたが、この送受信装置(図8を参照のこと)にDS−SS(直接スペクトラム拡散)のための拡散コードを生成する機能モジュールを付加することにより、DS−SS方式の送受信装置を構成することができる。図23には、DS−SSのための拡散コードを生成する回路モジュールを含んだ送受信装置の構成を示している。以下、図示の送受信装置の、パルス検出及びチャネル推定、3サイクル・パルス位相トラッキング、A/D変換処理及び位相回転についての動作について説明する。
【0102】
まず、受信時のパルス検出及びチャネル推定について説明する。
【0103】
逆拡散には50チップ分の時間が必要であり、逆拡散した値はA/D変換される。A/D変換の処理速度は、毎秒50Mサンプル程度になる。
【0104】
2.5GHzの51サイクル周期でサンプルしていけば、50サイクルかけて20ナノ秒の区間を測定し終える。このとき、ビットは51ビット伝送される。したがって、トレーニング・パターンは51ビットで繰り返す。
【0105】
これを10セット行ない、測定値を加算して、S/Nを上げていく。
【0106】
上述の50ポイントの振幅を滑らかにつなぎ、最大振幅を持つポイントが最大パスとみなす。
【0107】
現在51ビット・トレーニング中のどこにいる中を判定するために、51ビットくらい受信し、トレーニング・パターンと相関をとる。
【0108】
検出した位相を考慮し、測定値から51ビット・トレーニング・パターンの0/1を取り除く。
【0109】
3倍オーバー・サンプルと補間により、133ピコ秒の分解能で150ポイントのチャネル・レスポンスを求める。
【0110】
この150ポイントの測定値で、133ピコ秒の分解能で最大振幅のものを求め、2.5GHzの分周位相を操作し、7.5GHzの分周を1回だけ2分周又は4分周にすることにより、133ピコ秒の分解能でタイミングを合わせ、それ以降を受信する。
【0111】
次いで、3サイクル・パルスの位相補正について説明する。
【0112】
上述のパルス補正検出において、最大パスといっても、133ピコ秒の分解能でパルス位置が合っているだけであり、7.5GHzの位相(3サイクル・パルスのサイクルの位相)まで合っている訳ではない。そこで、受信データは複素平面上である位相点を持つ。
【0113】
したがって、このずれた位相を考慮して、受信したI及びQ成分を補正したものを受信データとする。
【0114】
受信の最中、送受信機間のクロック誤差によりこの位相はパルスの位置と同期して徐々にずれていく。このずれる位相は、データ受信中も検出し、平均化し、データ受信のための参照位相として用いる。
【0115】
上述した参照位相のずれ具合を継続して観測し、±180度まわった(62.5ピコ秒のパルスずれ)ところで、7.5GHz分周器を1回だけ2分周又は4分周にして、±133ピコ秒(位相差で±360度)引き戻す。
【0116】
タイミングがずれているときの補正は、1/7.5GHz=133ピコ秒単位でしか行なわない。それ以下の7.5GHzの位相に関しては、デジタル的に検出及び補正する。
【0117】
次いで、A/D変換と位相回転(Phase Rotate)について説明する。
【0118】
位相のずれを検出することができたら、受信データに位相補正を行なう。
【0119】
A/D変換が間に合うビットレートのときは普通にデジタル処理する。
【0120】
一方、高速ビットレート伝送を行なうときには、少なくともA/D変換ができる範囲でA/D変換し、キャリア位相及びパルス位置のための制御を行なう。
【0121】
一方、情報ビットの方は、45度の分解能で位相を補正して、硬判定を行なう。
【0122】
[追補]
以上、特定の実施形態を参照しながら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施形態の修正や代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、本明細書の記載内容を限定的に解釈するべきではない。本発明の要旨を判断するためには、冒頭に記載した特許請求の範囲の欄を参酌すべきである。
【0123】
【発明の効果】
以上詳記したように、本発明によれば、数100ピコ秒程度の非常に短い周期のインパルス信号列を用いて情報信号を構成して、この信号列の送受信を行なうウルトラ・ワイド・バンド(UWB)通信方式のための優れた送信装置及び送信方法、受信装置及び受信方法、パルス位置検出方法、並びにトラッキング方法を提供することができる。
【0124】
また、本発明によれば、ウルトラ・ワイド・バンド通信システムにおけるスペクトラムの問題を回避するパルスにより送受信を行なうことができる、優れた送信装置及び送信方法、受信装置及び受信方法、パルス位置検出方法、並びにトラッキング方法を提供することができる。
【0125】
また、本発明によれば、簡単な回路構成を実現し同期獲得時間を短縮することができる、優れた送信装置及び送信方法、受信装置及び受信方法、パルス位置検出方法、並びにトラッキング方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ガウス形状のモノサイクル・パルスの時間波形を示した図である。
【図2】ガウス形状及び矩形のモノサイクル・パルスのパワー・スペクトル密度の周波数特性を示した図である。
【図3】ガウス形状及び矩形のモノサイクル・パルスのパワー・スペクトル密度の周波数特性を示した図である。
【図4】ウルトラ・ワイド・バンド通信システムにおける受信機の構成例(従来例)を示した図である。
【図5】従来のモノサイクル・パルスの矩形波に重ねて、本発明の一実施形態に係る3サイクル・パルスの矩形波を示した図である。
【図6】従来のモノサイクル・パルス及び本発明の一実施形態に係る3サイクル・パルスについてのパワー・スペクトルをデシベル表現により示したチャートである。
【図7】従来のモノサイクル・パルス及び本発明の一実施形態に係る3サイクル・パルスについてのパワー・スペクトルを線形表現により示したチャートである。
【図8】本発明の一実施形態に係る送信装置の構成を示した図である。
【図9】図8に示した送受信装置の送信時の動作特性を示したタイミング・チャートである。
【図10】図8に示した送受信装置の受信側の件パブにおける直交検波を説明するための図である。
【図11】図8に示した送受信装置の受信側の検波部における直交検波を説明するための図である。
【図12】図8に示した送受信装置の受信側の検波部におけるパルス検出及びチャネル推定動作を説明するための図であり、より具体的には、25サイクルと26サイクルの間隔を交互に繰り返してA/D変換する様子を示したチャートである。
【図13】図8に示した送受信装置の受信側の検波部におけるパルス検出及びチャネル推定動作を説明するための図であり、より具体的には、チャネル推定バッファの構成を示した図である。
【図14】図8に示した送受信装置の受信側の検波部におけるパルス検出及びチャネル推定動作を説明するための図であり、より具体的には、パルス間隔の20ナノ秒中の50ポイントの振幅を滑らかにつないで、最大振幅を持つポイントを同定する様子を示した図である。
【図15】図8に示した送受信装置の受信側の検波部におけるパルス検出及びチャネル推定動作を説明するための図であり、より具体的には、パルス間隔の20ナノ秒の中に400ピコ秒の分解能で測定された50ポイントと26ビット・パターン(トレーニング信号)との相関をとる様子を示した図である。
【図16】図8に示した送受信装置の受信側の検波部におけるパルス検出及びチャネル推定動作を説明するための図であり、より具体的には、50ポイントの測定値を3倍だけオーバー・サンプルし、間の2点を補間する様子を示した図である。
【図17】図8に示した送受信装置の受信側の検波部における3サイクル・パルス位相補正動作を説明するための図であり、より具体的には、受信データが複素平面上である位相点を持つ様子を示した図である。
【図18】データ受信のための参照位相を求めるための機能構成を模式的に示した図である。
【図19】参照移送のずれ具合の継続的な観測結果を基に位相補正を行なう様子を示した図である。
【図20】7.5GHzの1/3分周器を1回だけ2分周又は4分周にして、±360度だけ位相を引き戻す様子を示した図である。
【図21】受信データに位相補正を行なう仕組みを示した図である。
【図22】最適な位相ずれを持つ情報ビットを選択する位相回転部の機能ブロックを示した図である。
【図23】DS−SS方式の送受信装置の構成を示した図である。
Claims (23)
- 1GHzから10GHzまでのいずれかの周波数を持つ搬送波を生成する搬送波生成手段と、
前記周波数の整数分の1の時間間隔でベースバンド・パルスを生成するベースバンド・パルス生成手段と、
前記ベースバンド・パルスに乗せられた情報信号を前記搬送波で変調する変調手段と、
を具備することを特徴とする送信装置。 - ベースバンド・パルスのパルス幅を1GHzから10GHzまでのいずれかの値をとる搬送波の1周期の整数倍の長さの矩形波としてパルスを生成するベースバンド・パルス生成手段と、
前記ベースバンド・パルスに乗せられた情報信号を前記搬送波で変調する変調手段と、
を具備することを特徴とする送信装置。 - 前記搬送波生成手段は、伝送帯域の中心となる周波数を持つ搬送波を生成する、
ことを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の送信装置。 - 前記搬送波生成手段は、既存の通信システムとは干渉を起さない帯域の中心となる周波数を持つ搬送波を生成する、
ことを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の送信装置。 - 前記変調手段は、前記ベースバンド・パルスを前記搬送波で周波数変換する、
ことを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の送信装置。 - 1GHzから10GHzまでのいずれかの周波数を持つ搬送波を生成する搬送波生成ステップと、
前記周波数の整数分の1の時間間隔でベースバンド・パルスを生成するベースバンド・パルス生成ステップと、
前記ベースバンド・パルスに乗せられた情報信号を前記搬送波で変調する変調ステップと、
を具備することを特徴とする送信方法。 - 1GHzから10GHzまでのいずれかの値をとる搬送波の1周期の整数倍の長さの矩形波をベースバンド・パルスとして生成するベースバンド・パルス生成ステップと、
前記ベースバンド・パルスに乗せられた情報信号を前記搬送波で変調する変調ステップと、
を具備することを特徴とする送信方法。 - 1GHzから10GHzまでのいずれかの周波数を搬送波とし、該搬送波の整数分の1の時間間隔で生成したベースバンド・パルスに乗せられた情報信号を前記搬送波で変調して得た送信信号を受信する受信装置であって、
送信時と同じ周波数の搬送波で直交検波して、ベースバンド・パルス列を検出する、
ことを特徴とする受信装置。 - 前記送信信号には所定のトレーニング信号が含まれており、
パルスの時間間隔を少なくともパルス幅以下に等分割し、分割されたすべての位置で直交検波されたベースバンド・パルスをA/D変換するシーケンスを複数回繰り返し、振幅値を基にパルス位置を推定する、
ことを特徴とする請求項8に記載の受信装置。 - 振幅値のエネルギ値を積算し、パルスの時間間隔内で最も積算値が大きくなった場所をパルス位置と判断する、
ことを特徴とする請求項9に記載の受信装置。 - 前記トレーニング信号はすべての位置でA/D変換するのに必要な時間で周期的なパターンになるように構成され、
直交検波により検出されたI及びQの各値を複素数的に加算し、加算された値のエネルギ値が大きくなった場所をパルス位置と判断する、
ことを特徴とする請求項10に記載の受信装置。 - さらに、周期的なパターンの位相を検出し、複素数的に加算したデータから該パターンの影響を除去することにより、伝送路状態を推定する、
ことを特徴とする請求項11に記載の受信装置。 - 受信エネルギの高い場所をパルス位置とみなすとともに、搬送波の位相ずれを検出することでパルス位置の補正又はトラッキングを行なう、
ことを特徴とする請求項8に記載の受信装置。 - A/D変換処理の速度が十分速いときにはデジタル処理によりパルス位置のトラッキングを行なう、
ことを特徴とする請求項13に記載の受信装置。 - 情報ビットに関しては、I及びQの加減算や反転などのアナログ的な動作で位相変換を行ない、この結果を判定して、位相ずれが最適な位相のものを選択する、
ことを特徴とする請求項14に記載の受信装置。 - 1GHzから10GHzまでのいずれかの周波数を搬送波とし、該搬送波の整数分の1の時間間隔で生成したベースバンド・パルスに乗せられた情報信号を前記搬送波で変調して得たNサイクル・パルスからなる送信信号を受信する受信方法であって、
送信時と同じ周波数の搬送波で直交検波して、ベースバンド・パルス列を検出する、
ことを特徴とする受信方法。 - 前記ベースバンド・パルスと同期させながら直接スペクトラム拡散のための拡散コードを生成して、該生成された拡散コードに情報ビットを乗算して拡散する拡散コード生成モジュールをさらに備え、
前記変調手段は、前記拡散コード生成モジュールにより拡散された情報信号を前記搬送波で変調する、
ことを特徴とする請求項1に記載の送信装置。 - 前記ベースバンド・パルスと同期させながら直接スペクトラム拡散のための拡散コードを生成する拡散コード生成モジュールをさらに備え、該拡散コードを用いて受信信号を逆拡散する、
ことを特徴とする請求項8に記載の受信装置。 - 1GHzから10GHzまでのいずれかの周波数を搬送波とし、該搬送波の整数分の1の時間間隔で生成したベースバンド・パルスに乗せられた情報信号を前記搬送波で変調して得られる送信信号のパルス位置を検出するパルス位置検出方法であって、前記送信信号には所定のトレーニング信号が含まれており、
パルスの時間間隔を少なくともパルス幅以下に等分割し、分割されたすべての位置で直交検波されたベースバンド・パルスをA/D変換するシーケンスを複数回繰り返し、振幅値を基にパルス位置を推定する、
ことを特徴とするパルス位置検出方法。 - 振幅値のエネルギ値を積算し、パルスの時間間隔内で最も積算値が大きくなった場所をパルス位置と判断する、
ことを特徴とする請求項19に記載のパルス位置検出方法。 - 前記トレーニング信号はすべての位置でA/D変換するのに必要な時間で周期的なパターンになるように構成され、
直交検波により検出されたI及びQの各値を複素数的に加算し、加算された値のエネルギ値が大きくなった場所をパルス位置と判断する、
ことを特徴とする請求項20に記載のパルス位置検出方法。 - 1GHzから10GHzまでのいずれかの周波数を搬送波とし、該搬送波の整数分の1の時間間隔で生成したベースバンド・パルスに乗せられた情報信号を前記搬送波で変調して得られる送信信号をトラッキングするトラッキング方法であって、
受信エネルギの高い場所をパルス位置とみなすとともに、搬送波の位相ずれを検出することでパルス位置の補正又はトラッキングを行なう、
ことを特徴とするトラッキング方法。 - A/D変換処理の速度が十分速いときにはデジタル処理によりパルス位置のトラッキングを行なう、
ことを特徴とする請求項22に記載のトラッキング方法。
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