[go: up one dir, main page]

JP3781344B2 - バーリング加工性と疲労特性に優れた熱延鋼板の製造方法 - Google Patents

バーリング加工性と疲労特性に優れた熱延鋼板の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3781344B2
JP3781344B2 JP2000339794A JP2000339794A JP3781344B2 JP 3781344 B2 JP3781344 B2 JP 3781344B2 JP 2000339794 A JP2000339794 A JP 2000339794A JP 2000339794 A JP2000339794 A JP 2000339794A JP 3781344 B2 JP3781344 B2 JP 3781344B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hot
liter
steel sheet
steel
steel plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000339794A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001200339A (ja
Inventor
龍雄 横井
学 高橋
力 岡本
浩幸 岡田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP2000339794A priority Critical patent/JP3781344B2/ja
Publication of JP2001200339A publication Critical patent/JP2001200339A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3781344B2 publication Critical patent/JP3781344B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Metal Rolling (AREA)
  • Heat Treatment Of Sheet Steel (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、バーリング加工性と疲労特性に優れた引張強度640MPa以上の熱延鋼板製造方法に関するものであり、特に、自動車の足廻り部品やロ−ドホイ−ル等の穴拡げ加工性と耐久性の両立が求められる素材として好適な穴拡げ性(バーリング加工性)と疲労特性に優れた熱延鋼板製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車の燃費向上などのために軽量化を目的として、Al合金等の軽金属や高強度鋼板の自動車部材への適用が進められている。
ただ、Al合金等の軽金属は比強度が高いという利点があるものの鋼に比較して著しく高価であるため、その適用は特殊な用途に限られてきた。より広い範囲で自動車の軽量化を推進するためには、安価な高強度鋼板の適用が強く求められている。
【0003】
一般に材料は高強度になるほど延性が低下して加工性(成形性)が悪くなる。鉄鋼材料においても例外ではなく、これまでに高強度と高延性の両立の試みがなされてきた。一方、自動車のロードホイール等足廻り部品に使用される材料には、これらの特性に加えて穴拡げ性(バーリング加工性)および疲労耐久性が求められている。しかし、高強度化に伴って穴拡げ性は低下する傾向を示すばかりでなく、高強度化は切り欠き感受性の上昇をも招くため、応力集中部位での疲労耐久性が期待したほどには向上しない。従って、複雑な形状をしている自動車の足廻り部品等への高強度鋼板の適用にあたっては、その穴拡げ性だけでなく、疲労耐久性も重要な検討課題となる。
【0004】
穴拡げ性(伸びフランジ性またはバーリング加工性)に優れた高強度熱延鋼板として、例えば特開平6−200351号公報には、伸びフランジ性の優れた高強度熱延鋼板を、Ti,Nbを添加することにより第二相を低減し、主相であるポリゴナルフェライト中にTiC,NbCを析出強化させることによって得る発明が開示されている。
また特開平7−011382号公報には、Ti,Nbを添加することにより第二相を低減し、ミクロ組織をアシキュラーフェライトとしTiC,NbCで析出強化することによって、伸びフランジ性の優れた高強度熱延鋼板を得る発明が開示されている。
【0005】
また特開平7−70696号公報には、Ti,NbをC当量以上添加しミクロ組織をフェライト単相にすると共にCuを添加し、TiC,NbCと共にε−Cuを析出させることにより、高強度化した伸びフランジ加工性の優れた高強度熱延鋼板を得る発明が開示されている。
さらに特開平8−157957号公報には、Ti,NbをC当量以上添加しミクロ組織をフェライト単相にすると共に、Ni/Cuの値を規定してフェライトをポリゴナルからベイニティックに変化させて、伸びフランジ性を向上させた伸びフランジ性の優れた高強度熱延鋼板を得る発明が開示されている。
【0006】
一方、疲労特性に優れた高強度高強度熱延鋼板として、例えば特開平3−82708号公報に、疲労特性の優れた強加工用高強度熱間圧延鋼板を、極低C化によりセメンタイト等の第二相組織を極力低減し、PおよびCuの複合添加により高い強度と優れた疲労特性を得る発明が開示されている。
また特開平6−287685号公報には、Tiを添加することにより第二相を低減しフェライト中の固溶Cを減らすと共に、TiC等の析出強化により70kgf/mm2 (686.47MPa)以上の強度を得ることに加えて、Cuを添加することで疲労特性を向上させた、伸びフランジ性及び疲労特性の優れた高強度熱延鋼板を得る発明が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ロードホイールのディスク等一部の部品用鋼板においては、バーリング加工性等の加工性と共に疲労耐久性が大変に重要であり、上記従来技術では満足する特性が得られない。また例え両特性が満足されたとしても、安価に安定して製造できる製造方法を提供することが重要であり、上記従来技術では不十分であると言わざるを得ない。
すなわち、上記特開平6−200351号公報に記載の発明では、高い伸びフランジ性を得るために面積率で85%以上のポリゴナルフェライトが必須であるが、85%以上のポリゴナルフェライトを得るためには、熱間圧延後にフェライト粒の成長を促進するため長時間の保持が必要であり、操業コスト上好ましくない。
【0008】
また、上記特開平7−011382号公報に記載の発明では、転位密度が高いミクロ組織と微細なTiC及び/又はNbCの析出によって80kgf/mm2 (784.53MPa)で17%程度の延性しかなく、成形性が不十分である。
また、上記特開平7−070696号公報に記載の発明では、フェライト相にε−Cuを析出させているため延性が低下して加工性が悪くなる可能性がある。
また、上記特開平8−157957号公報に記載の発明では、転位密度が高いミクロ組織と微細なTiC及び/又はNbCの析出によって80kgf/mm2 (784.53MPa)で20%程度の延性しかなく、成形性が不十分である。
【0009】
さらに、これらの発明は疲労特性については何ら言及していない。一方、疲労特性にも言及した発明として、上記特開平3−82708号公報に記載の発明では、結晶粒界に偏析し粒界脆化を引き起こすPが0.04〜0.10%添加されることが必須であるため、疲労破壊の起点となる粒界破壊が起こった場合、疲労特性が著しく劣化する可能性がある。さらに同公報には、Pによる粒界脆化等を抑制するBの添加については何も記載されていない。
さらに、上記特開平6−287685号公報に記載の発明では、疲労特性向上のために主にCuの析出強化を利用しているが、Cuの析出強化は静的強度ほど疲労強度を向上させないので、疲労限度比を低下させてしまうという問題点がある。
【0010】
そこで本発明は、上記従来技術の課題を有利に解決できる、バーリング加工性と疲労特性に優れた引張強度640MPa以上の熱延鋼板安価に安定して製造できる製造方法を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、現在通常に採用されている連続熱間圧延設備により工業的規模で生産されている熱延鋼板の製造プロセスを念頭において、熱延鋼板のバーリング加工性と疲労特性の両立を達成すべく鋭意研究を重ねた。その結果、鋼中の粒子で5nm以上のTiを含む析出物の平均サイズが101 〜103 nmで、最小析出間隔が101 nm超104 nm以下であることがバーリング加工性向上に非常に有効であり、かつ延性も損なわないことを見出し、さらに、上記のような析出物を得るために施す製造条件において、疲労特性を向上させるのに有効なCuの含有範囲がCu:0.2〜1.2%であることを新たに見出し、本発明をなしたものである。
【0012】
即ち、本発明の要旨は以下の通りである。
(1)質量%にて、
C :0.01〜0.1%、 Si:0.01〜2%、
Mn:0.05〜2%、 P ≦0.1%、
S ≦0.03%、 Al:0.005〜1.0%、
N ≦0.005%、 Ti:0.05〜0.5%、
Cu:0.2〜1.2%を含み、さらに
Ti−48/12C−48/14N−48/32S≧0%
を満たす範囲でTi、Nbのいずれか又は双方を含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなる鋼片の熱間圧延に際し、粗圧延終了後、鋼板表面での高圧水の衝突圧P(MPa)×流量L(リットル/cm 2 )≧0.0025の条件を満たすように高圧デスケーリングを行ない、Ar 3 変態点以上で熱間仕上圧延を終了した後、350℃から750℃の温度域まで冷却して巻き取り、鋼中の粒子で5nm以上のTiを含む析出物の平均サイズが101 〜103 nmで、最小析出間隔が101 nm超104 nm以下である鋼板を得ることを特徴とするバーリング加工性と疲労特性に優れた熱延鋼板の製造方法。
ここで、P(MPa)=5.64×P O ×V/H 2
ただし、
O (MPa):液圧力
V(リットル/min):ノズル流液量
H(cm):鋼板表面とノズル間の距離
L(リットル/cm 2 )=V/(W×v)
ただし、
V(リットル/min):ノズル流液量
W(cm):ノズル当たり噴射液が鋼板表面に当たっている幅
v(cm/min):通板速度
(2)質量%にて、
C :0.01〜0.1%、 Si:0.01〜2%、
Mn:0.05〜2%、 P ≦0.1%、
S ≦0.03%、 Al:0.005〜1.0%、
N ≦0.005%、 Ti:0.05〜0.5%、
Nb:0.01〜0.5% Cu:0.2〜1.2%を含み、さらに
Ti+48/93Nb−48/12C−48/14N−48/32S≧0%
を満たす範囲でTi、Nbのいずれか又は双方を含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなる鋼片の熱間圧延に際し、粗圧延終了後、鋼板表面での高圧水の衝突圧P(MPa)×流量L(リットル/cm 2 )≧0.0025の条件を満たすように高圧デスケーリングを行ない、Ar 3 変態点以上で熱間仕上圧延を終了した後、350℃から750℃の温度域まで冷却して巻き取り、鋼中の粒子で5nm以上のTi,Nbのいずれか又は双方を含む析出物の平均サイズが101 〜103 nmで、最小析出間隔が101 nm超104 nm以下である鋼板を得ることを特徴とするバーリング加工性と疲労特性に優れた熱延鋼板の製造方法。
ここで、P(MPa)=5.64×P O ×V/H 2
ただし、
O (MPa):液圧力
V(リットル/min):ノズル流液量
H(cm):鋼板表面とノズル間の距離
L(リットル/cm 2 )=V/(W×v)
ただし、
V(リットル/min):ノズル流液量
W(cm):ノズル当たり噴射液が鋼板表面に当たっている幅
v(cm/min):通板速度
【0013】
(3)前記鋼片が、さらに質量%にて、B:0.0002〜0.002%を含有することを特徴とする前記(1)又は(2)記載のバーリング加工性と疲労特性に優れた熱延鋼板の製造方法。
(4)前記鋼片が、さらに質量%にて、Ni:0.1〜1%を含有することを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載のバーリング加工性と疲労特性に優れた熱延鋼板の製造方法。
(5)前記鋼片が、さらに質量%にて、Ca:0.005〜0.02%、REM:0.005〜0.2%の一種または二種を含有することを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれか1項に記載のバーリング加工性と疲労特性に優れた熱延鋼板の製造方法。
(6)前記鋼片が、さらに質量%にて、Mo:0.05〜1%、V:0.02〜0.2%、Cr:0.01〜1%、Zr:0.02〜0.2%の一種または二種以上を含有することを特徴とする(1)〜(5)のいずれか1項に記載のバーリング加工性と疲労特性に優
れた熱延鋼板の製造方法。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に至った基礎研究結果について説明する。
まず、疲労特性に及ぼすCu含有量の影響についての調査を行った。そのための供試材は次のようにして準備した。すなわち、0.05%C−1.0%Si−1.4%Mn−0.01%P−0.001%S−0.03%Alをベースに、Cu含有量を変化させて成分調整し、溶製した鋳片を熱間圧延して常温で巻き取り、550℃で1時間等温保持した後、炉冷する熱処理を施した。
これらの鋼板について機械試験および疲労試験を行った結果を図1と図2に示す。この結果より、Cu含有量と疲労限度比には強い相関があり、Cu含有量が0.2以上1.2%以下で疲労限度比が著しく向上することを新規に知見した。
【0016】
このメカニズムは必ずしも明らかではないが、固溶しているCuは繰返し荷重下での交差すべりを抑制し、繰返し荷重による表面のすべりステップの形態を粗で深い状態から密で浅い状態に変化させ、そこでの応力集中が緩和されるために疲労き裂の発生抵抗を向上させると推測される。ただし、0.2%未満ではこの効果が失われる。
一方、1.2%超Cuを含有すると、上記の熱処理条件ではCuが析出状態になっていると考えられる。析出状態のCuは静的強度を著しく上昇させるものの疲労限はそれほど上昇させないことから、繰り返し荷重負荷下でCuの析出物が再固溶してしまい、疲労特性の向上効果が発現しないと推測される。
【0017】
次に、Ti* (Ti* =Ti−48/12C−48/14N−48/32S)の穴拡げ性に及ぼす効果についての調査を行った。そのための供試材は次のようにして準備した。すなわち、0.05%C−1.0%Si−1.4%Mn−0.01%P−0.001%S−0.03%Al−0.001%N−0.8%Cuをベースに、Ti添加量を変化させて成分調整し、溶製した鋳片を熱間圧延して常温で巻き取った鋼板を、550℃で1時間等温保持した後、炉冷する熱処理を施し、様々なTi* の鋼板を得た。
これらの鋼板について穴拡げ試験結果を図3に示す。この結果より、Ti* ≧0%以上で穴拡げ率が向上し、更に0.05%で穴拡げ率が著しく向上することを新規に知見した。
【0018】
さらに、上記の成分の鋼板を様々な製造条件で圧延、熱処理してTiを含む析出物サイズと析出間隔を変化させ、その析出物の平均サイズおよび析出物の最小間隔と穴拡げ率との関係を調べたところ、その析出物の平均サイズおよび析出物の最小間隔と穴拡げ率とには強い相関があり、鋼中の粒子で5nm以上のTiを含む析出物の平均サイズが101 〜103 nmで、かつ析出物の最小間隔が101 nm超104 nm以下で穴拡げ率が著しく向上することを新規に知見した。
穴拡げ試験結果とTiを含む析出物の平均サイズおよび析出物の最小間隔の関係を図4に示す。ここでTiを含む析出物とは、炭化物、窒化物、硫化物等Tiを含有する粒子であり、酸化物等を含んでもよい。
【0019】
このメカニズムは必ずしも明らかではないが、析出物が大きすぎると析出物と母相の界面にボイドが生じやすく穴拡げの際にクラックの起点となり、小さすぎると穴拡げ率と相関がある局部延性が低下するため、最適なサイズと析出物間隔において穴拡げ率が向上すると推測される。
ただし、鋼中のTiを含む析出物の平均サイズが102 nm超では、打ち抜きやせん断ままの破断面において析出物が破断面表面に現れた場合に疲労破壊の起点となる可能性があるので、鋼中のTiを含む析出物の平均サイズは101 〜102 nmの範囲が好ましい。
【0020】
なお、引張試験による機械的性質については、JIS Z 2201記載の5号試験片にて、JIS Z 2241記載の試験方法で測定した。また鋼板の疲労特性は、図5に示すような板厚3.0mm、長さ98mm、幅38mm、最小断面部の幅が20mm、切り欠きの曲率半径が30mmである疲労試験片を用い、完全両振りの平面曲げ疲労試験によって得られた2×106 回での疲労強度σWを、鋼板の引張り強さσBで除した値(疲労限度比σW/σB)で評価した。
【0021】
また、鋼中のTiを含む析出物は、供試鋼の1/4厚のところから透過型電子顕微鏡サンプルを採取し、エネルギー分散型X線分光(Energy Dispersive X-ray Spectroscope:EDS)や、電子エネルギー損失分光(Electron Energy Loss Spectroscope :EELS)の組成分析機能を加えた、200kVの加速電圧の電界放射型電子銃(Field Emission Gun :FEG)を搭載した透過型電子顕微鏡によって観察した。観察される粒子の組成は、上記EDSおよびEELSによりTiを含む析出物であることを確認した。
【0022】
本発明で規定する析出物のサイズとは、矩形であれば最長片、延伸状であれば最大長さと定義する。また、本発明で規定する平均析出物サイズとは、析出物のサイズを倍率5000〜500000倍で測定したもののうち、5nm以上のものについてのその一視野でのサイズの単純平均である。さらに、本発明で規定する析出物の最小間隔(最小析出間隔)とは、対象である5nm以上の析出物の中心間距離をそれぞれ測定したうちの最小距離である。ここで析出物の中心とは析出物の観察断面における面積の重心と定義する。
【0023】
次に、本発明における鋼板のミクロ組織およびCuの存在状態について説明する。鋼板のミクロ組織は、優れたバーリング加工性(伸びフランジ性)を確保するためにフェライト単相が望ましい。ただし、必要に応じ一部ベイナイトを含むことを許容するものである。なお、良好な伸びフランジ性を確保するためには、ベイナイトの体積分率は10%以下が好ましい。ここで、フェライトおよびベイナイトの体積率とは、鋼板の圧延方向断面厚みの1/4厚における光学顕微鏡で200〜500倍で観察されたミクロ組織中における、それらの組織の面積分率で定義される。
【0024】
また、鋼中のCuの存在状態は固溶状態が望ましい。これにより、加工性の劣化につながる静的強度の上昇を抑えつつ、疲労特性を向上させることができる。一方、Cuが析出状態であると、Cuの析出強化により鋼板の静的強度が著しく上昇するため、加工性が著しく劣化することになる。また、このようなCuの析出強化では、疲労限は静的強度の上昇ほどには向上しないので疲労限度比が低下してしまう。そのため、Cuの存在状態は固溶とする必要がある。
【0025】
次に、本発明の化学成分の限定理由について説明する。
Cは、0.1%超含有していると加工性及び溶接性が劣化するので、0.1%以下とする。また0.01%未満であると強度が低下するので、0.01%以上とする。
【0026】
Sは、多すぎると熱間圧延時の割れを引き起こすので極力低減させるべきであるが、0.03%以下ならば許容できる範囲である。
【0027】
Nは、Cよりも高温にてTiおよびNbと析出物を形成し、Cを固定するのに有効なTiおよびNbを減少させる。従って極力低減させるべきであるが、0.005%以下ならば許容できる範囲である。
【0028】
Tiは、本発明における最も重要な元素の一つである。すなわち、Tiは析出強化により鋼板の強度上昇に寄与する。ただし、0.05%未満ではこの効果が不十分であり、0.5%超含有してもその効果が飽和するだけでなく合金コストの上昇を招く。従ってTiの含有量は0.05%以上、0.5%以下とする。
さらに、バーリング加工性を劣化させるセメンタイト等の炭化物の原因となるCを析出固定し、バーリング加工性の向上に寄与するためには、Ti−48/12C−48/14N−48/32S≧0%、好ましくは≧0.05%の条件を満たすことが必要である。
【0029】
Cuは、本発明の最も重要な元素の一つであり、固溶状態で疲労特性を改善する効果がある。ただし、0.2%未満ではその効果は少なく、1.2%を超えて含有すると、巻取り中に析出して析出強化により鋼板の静的強度が著しく上昇するため、加工性が著しく劣化することになる。また、このようなCuの析出強化では、疲労限は静的強度の上昇ほどには向上しないので疲労限度比が低下してしまう。そこで、Cuの含有量は0.2〜1.2%の範囲と限定する。
【0030】
Nbは、Ti同様に析出強化により鋼板の強度上昇に寄与する。ただし、0.01%未満ではこの効果が不十分であり、0.5%超含有してもその効果が飽和するだけでなく合金コストの上昇を招く。従ってNbの含有量は0.01%以上、0.5%以下とする。
さらに、バーリング加工性を劣化させるセメンタイト等の炭化物の原因となるCを析出固定し、バーリング加工性の向上に寄与するためには、Ti+48/93Nb−48/12C−48/14N−48/32S≧0%、好ましくは≧0.05%の条件を満たすことが必要である。
【0031】
Siは、固溶強化元素として強度上昇に有効である。所望の強度を得るためには0.01%以上含有する必要がある。しかし、2%超含有すると加工性が劣化する。そこでSiの含有量は0.01〜2%とする。
【0032】
Mnは、固溶強化元素として強度上昇に有効である。所望の強度を得るためには0.05%以上必要である。また、2%超添加するとスラブ割れを生ずるため、2%以下とする。
【0033】
Pは、0.1%超含有すると加工性や溶接性に悪影響を及ぼすので、0.1%以下とする。
【0034】
Alは、溶鋼脱酸のために0.005%以上添加する必要があるが、コストの上昇を招くため、その上限を1.0%とする。一方あまり多量に添加すると、非金属介在物を増大させ伸びを劣化させるので、好ましくは0.5%以下とする。
【0035】
Bは、Pによる粒界脆化を抑制すると共に、Cuと複合添加されることによって疲労限を上昇させる効果があるので、必要に応じ添加する。ただし、0.0002%未満ではその効果を得るために不十分であり、0.002%超添加するとスラブ割れが起こる。よって、Bの添加は0.0002〜0.002%とする。
【0036】
Niは、Cu含有による熱間脆性防止のために必要に応じ添加する。ただし、0.1%未満ではその効果が少なく、1%を超えて添加してもその効果が飽和するので、0.1〜1%とする。
【0037】
CaおよびREMは、破壊の起点となったり、加工性を劣化させる非金属介在物の形態を変化させて無害化する元素である。ただし、0.005%未満添加してもその効果がなく、Caならば0.02%超、REMならば0.2%超添加してもその効果が飽和するので、Ca:0.005〜0.02%、REM:0.005〜0.2%添加することが好ましい。
【0038】
さらに、強度を付与するために、必要に応じてMo,V,Cr,Zrの析出強化もしくは固溶強化元素の一種または二種以上を添加しても良い。ただし、それぞれ0.05%、0.02%、0.01%、0.02%未満ではその効果を得ることができない。また、それぞれ1.0%、0.2%、1.0%、0.2%を超え添加してもその効果は飽和する。
【0039】
次に、本発明の製造方法の限定理由について、以下に詳細に述べる。
本発明では、目的の成分含有量になるように成分調整した溶鋼を鋳込むことによって得たスラブを、高温鋳片のまま熱間圧延機に直送してもよいし、室温まで冷却後に加熱炉にて再加熱した後に熱間圧延してもよい。再加熱温度については特に制限はないが、1400℃以上であると、スケールオフ量が多量になり歩留まりが低下するので、再加熱温度は1400℃未満が望ましい。また、1100℃未満での加熱はTi,Nbのいずれか又は双方を含む析出物がスラブ中で再溶解せず粗大化し析出強化能を失うばかりでなく、バーリング加工性にとって好ましいサイズと分布のTi,Nbのいずれか又は双方を含む析出物が析出しなくなるので、再加熱温度は1100℃以上が望ましい。
【0040】
本発明で実施する熱間圧延工程は、粗圧延を終了後、高圧デスケーリングを施してから仕上げ圧延を行うが、最終パス温度(FT)がAr3 変態点以上の温度域で終了する必要がある。これは、熱間圧延中に圧延温度がAr3 変態点を切るとひずみが残留して延性が低下するためである。仕上げ温度の上限は、本発明の効果を得るためには特に定める必要はないが、操業上スケール疵が発生する可能性があるため、1000℃以下とすることが好ましい。ここで、粗圧延終了後に行う高圧デスケーリングは、鋼板表面での高圧水の衝突圧P(MPa)×流量L(リットル/cm2 )≧0.0025の条件を満たすように行う
【0041】
鋼板表面での高圧水の衝突圧Pは以下のように記述される(「鉄と鋼」1991,vol.77,No.9,p1450参照)。
P(MPa)=5.64×PO ×V/H2
ただし、
O (MPa):液圧力
V(リットル/min):ノズル流液量
H(cm):鋼板表面とノズル間の距離
【0042】
流量Lは以下のように記述される。
L(リットル/cm2 )=V/(W×v)
ただし、
V(リットル/min):ノズル流液量
W(cm):ノズル当たり噴射液が鋼板表面に当たっている幅
v(cm/min):通板速度
【0043】
衝突圧P×流量Lの上限は、本発明の効果を得るためには特に定める必要はないが、ノズル流液量を増加させるとノズルの摩耗が激しくなる等の不都合が生じるため、0.02以下とすることが好ましい。
さらに、仕上げ圧延後の鋼板の最大高さRyが15μm(15μmRy,l2.5mm,ln12.5mm)以下であることが好ましい。これは、例えば「金属材料疲労設計便覧」、日本材料学会編、84頁に記載されている通り、熱延または酸洗ままの鋼板の疲労強度は鋼板表面の最大高さRyと相関があることから明らかである。また、その後の仕上げ圧延は、デスケーリング後に再びスケールが生成してしまうのを防ぐために5秒以内に行うのが望ましい。
【0044】
仕上圧延を終了した後は、指定の巻取温度(CT)まで冷却するが、その冷却速度は本発明の効果を得るためには特に定める必要はない。ただし、冷却速度があまりに遅いとTi,Nbのいずれか又は双方を含む析出物のサイズが粗大化し、析出強化による強度上昇に寄与しなくなる恐れがあるので、冷却速度の下限は20℃/s以上が望ましい。また、冷却速度の上限は実際の工場設備能力等を考慮すると100℃以下である。
【0045】
次に、巻取温度が350℃未満では、十分なTi,Nbのいずれか又は双方を含む析出物が生じなくなり、鋼中に固溶Cが残留して加工性を低下させる恐れがあり、750℃超ではTiおよび/またはNbを含む析出物のサイズが粗大化し析出強化による強度上昇に寄与しなくなるばかりでなく、析出物が大きすぎると析出物と母相の界面にボイドが生じやすくなり、穴拡性が低下する恐れがある。従って巻取温度は350℃〜750℃とする。
【0046】
【実施例】
以下に、実施例により本発明をさらに説明する。
表1に示す化学成分を有するB,G,I〜Kの鋼は、転炉にて溶製して、連続鋳造後、表2に示す加熱温度(SRT)で再加熱し、粗圧延後に同じく表2に示す仕上げ圧延温度(FT)で1.2〜5.4mmの板厚に圧延した後、表2に示す巻取温度(CT)でそれぞれ巻き取った。一部(本発明例)については粗圧延後に衝突圧2.7MPa、流量0.001リットル/cm2 の条件で高圧デスケーリングを行った。なお、表中の化学組成についての表示は質量%である。
【0047】
このようにして得られた熱延板の引張試験は、供試材を、まずJIS Z 2201記載の5号試験片に加工し、JIS Z 2241記載の試験方法に従って行った。表2にその試験結果を示す。鋼板圧延方向断面厚みの1/4厚を光学顕微鏡で200〜500倍で観察した組織の体積率を合わせて表2に示す。
さらに、図5に示すような長さ98mm、幅38mm、最小断面部の幅が20mm、切り欠きの曲率半径が30mmである平面曲げ疲労試験片にて、完全両振りの平面曲げ疲労試験を行った。鋼板の疲労特性は、2×106 回での疲労強度σWを鋼板の引張り強さσBで除した値(疲労限度比σW/σB)で評価した。一方、バーリング加工性(伸びフランジ性)については、日本鉄鋼連盟規格JFS T 1001−1996記載の穴拡げ試験方法に従って評価した。
【0048】
また、鋼中のTiおよび/またはNbを含む析出物は、供試鋼の1/4厚のところから透過型電子顕微鏡サンプルを採取し、エネルギー分散型X線分光(Energy Dispersive X-ray Spectroscope:EDS)や、電子エネルギー損失分光(Electron Energy Loss Spectroscope :EELS)の組成分析機能を加えた、200kVの加速電圧の電界放射型電子銃(Field Emission Gun :FEG)を搭載した透過型電子顕微鏡によって観察した。
【0049】
観察される粒子の組成は、上記EDSおよびEELSによりTiを含む析出物であることを確認した。また、Ti,Nbのいずれか又は双方を含む析出物のサイズとは、矩形であれば最長片、延伸状であれば最大長さと定義する。また、平均析出物サイズとは、均質に分散していると観察される析出物サイズをそれぞれ倍率5000〜500000倍で測定したもののうち,5nm以上のものについてのその一視野でのサイズの単純平均である。さらに、析出物の最小間隔とは、対象である5nm以上の析出物の中心間距離をそれぞれ測定したうちの最小距離である。ここで析出物の中心とは、析出物の観察断面における面積の重心と定義する。
【0050】
本発明に沿うものは、鋼J,Kの2鋼であり、所定の量のCu,Tiを含有し、鋼中の粒子で5nm以上のTi,Nbのいずれか又は双方を含む析出物の平均サイズが101 〜103 nmで、最小析出間隔が101 nm超104 nm以下であることを特徴とするバーリング加工性と疲労特性に優れた熱延鋼板が得られている。
【0051】
上記以外の鋼は、以下の理由によって本発明の範囲外である
【0052】
鋼Bは、Tiの含有量が本発明の範囲外であるので、鋼中に固溶Cが残留して十分な延性および穴拡げ率(λ)が得られていない。鋼Gは、Cuの含有量が本発明の範囲より多いので、巻取り中に析出して析出強化により鋼板の静的強度が著しく上昇するため、加工性が著しく劣化することになる。また、このようなCuの析出強化では、疲労限は静的強度の上昇ほどには向上しないので疲労限度比が低下してしまう。従って疲労特性を改善する効果が少なく、十分な疲労限度比が得られていない。鋼Iは、Cuの含有量が本発明の範囲より少ないので、疲労特性を改善する効果が少なく、十分な疲労限度比が得られていない。
【0053】
【表1】
Figure 0003781344
【0054】
【表2】
Figure 0003781344
【0055】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明は、バーリング加工性と疲労特性に優れた引張強度640MPa以上の熱延鋼板安定して製造できる製造方法を提供するものであり、これらの熱延鋼板を用いることにより、バーリング加工性(伸びフランジ性)を十分に確保しつつ疲労特性の大幅な改善が期待できるため、本発明は工業的価値が高い発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に至る予備実験の結果を、Cu含有量と静的強度と疲労限の関係で示す図である。
【図2】本発明に至る予備実験の結果を、Cu含有量と疲労限度比の関係で示す図である。
【図3】本発明に至る予備実験の結果を、Ti* と穴拡げ率の関係で示す図である。
【図4】本発明に至る予備実験の結果を、穴拡げ率の範囲をTiを含む析出物の平均サイズの範囲とTiを含む析出物の最小析出間隔の関係で示す図である。
【図5】疲労試験片の形状を説明する図である。

Claims (6)

  1. 質量%にて、
    C :0.01〜0.1%、
    Si:0.01〜2%、
    Mn:0.05〜2%、
    P ≦0.1%、
    S ≦0.03%、
    Al:0.005〜1.0%、
    N ≦0.005%、
    Ti:0.05〜0.5%、
    Cu:0.2〜1.2%、
    を含み、さらに
    Ti−48/12C−48/14N−48/32S≧0%
    を満たす範囲でTiを含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなる鋼片の熱間圧延に際し、粗圧延終了後、鋼板表面での高圧水の衝突圧P(MPa)×流量L(リットル/cm 2 )≧0.0025の条件を満たすように高圧デスケーリングを行ない、Ar 3 変態点以上で熱間仕上圧延を終了した後、350℃から750℃の温度域まで冷却して巻き取り、鋼中の粒子で5nm以上のTiを含む析出物の平均サイズが101 〜103 nmで、最小析出間隔が101 nm超104 nm以下である鋼板を得ることを特徴とするバーリング加工性と疲労特性に優れた熱延鋼板の製造方法。
    ここで、P(MPa)=5.64×P O ×V/H 2
    ただし、
    O (MPa):液圧力
    V(リットル/min):ノズル流液量
    H(cm):鋼板表面とノズル間の距離
    L(リットル/cm 2 )=V/(W×v)
    ただし、
    V(リットル/min):ノズル流液量
    W(cm):ノズル当たり噴射液が鋼板表面に当たっている幅
    v(cm/min):通板速度
  2. 質量%にて、
    C :0.01〜0.1%、
    Si:0.01〜2%、
    Mn:0.05〜2%、
    P ≦0.1%、
    S ≦0.03%、
    Al:0.005〜1.0%、
    N ≦0.005%、
    Ti:0.05〜0.5%、
    Nb:0.01〜0.5%、
    Cu:0.2〜1.2%、
    を含み、さらに
    Ti+48/93Nb−48/12C−48/14N−48/32S≧0%
    を満たす範囲でTiとNbを含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなる鋼片の熱間圧延に際し、粗圧延終了後、鋼板表面での高圧水の衝突圧P(MPa)×流量L(リットル/cm 2 )≧0.0025の条件を満たすように高圧デスケーリングを行ない、Ar 3 変態点以上で熱間仕上圧延を終了した後、350℃から750℃の温度域まで冷却して巻き取り、鋼中の粒子で5nm以上のTi,Nbのいずれか又は双方を含む析出物の平均サイズが101 〜103 nmで、最小析出間隔が101 nm超104 nm以下である鋼板を得ることを特徴とするバーリング加工性と疲労特性に優れた熱延鋼板の製造方法。
    ここで、P(MPa)=5.64×P O ×V/H 2
    ただし、
    O (MPa):液圧力
    V(リットル/min):ノズル流液量
    H(cm):鋼板表面とノズル間の距離
    L(リットル/cm 2 )=V/(W×v)
    ただし、
    V(リットル/min):ノズル流液量
    W(cm):ノズル当たり噴射液が鋼板表面に当たっている幅
    v(cm/min):通板速度
  3. 前記鋼片が、さらに質量%にて、
    B :0.0002〜0.002%
    を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載のバーリング加工性と疲労特性に優れた熱延鋼板の製造方法。
  4. 前記鋼片が、さらに質量%にて、
    Ni:0.1〜1%
    を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のバーリング加工性と疲労特性に優れた熱延鋼板の製造方法
  5. 前記鋼片が、さらに質量%にて、
    Ca:0.005〜0.02%、
    REM:0.005〜0.2%
    の一種または二種を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のバーリング加工性と疲労特性に優れた熱延鋼板の製造方法
  6. 前記鋼片が、さらに質量%にて、
    Mo:0.05〜1%、
    V :0.02〜0.2%、
    Cr:0.01〜1%、
    Zr:0.02〜0.2%
    の一種または二種以上を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のバーリング加工性と疲労特性に優れた熱延鋼板の製造方法
JP2000339794A 1999-11-12 2000-11-08 バーリング加工性と疲労特性に優れた熱延鋼板の製造方法 Expired - Fee Related JP3781344B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000339794A JP3781344B2 (ja) 1999-11-12 2000-11-08 バーリング加工性と疲労特性に優れた熱延鋼板の製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11-322292 1999-11-12
JP32229299 1999-11-12
JP2000339794A JP3781344B2 (ja) 1999-11-12 2000-11-08 バーリング加工性と疲労特性に優れた熱延鋼板の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001200339A JP2001200339A (ja) 2001-07-24
JP3781344B2 true JP3781344B2 (ja) 2006-05-31

Family

ID=26570759

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000339794A Expired - Fee Related JP3781344B2 (ja) 1999-11-12 2000-11-08 バーリング加工性と疲労特性に優れた熱延鋼板の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3781344B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3959021B1 (en) 2019-04-20 2022-08-24 Tata Steel IJmuiden B.V. Method for producing a high strength silicon containing steel strip with excellent surface quality and said steel strip produced thereby

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4088316B2 (ja) 2006-03-24 2008-05-21 株式会社神戸製鋼所 複合成形性に優れた高強度熱延鋼板
JP4955497B2 (ja) * 2007-09-28 2012-06-20 株式会社神戸製鋼所 疲労特性及び伸びフランジ性バランスに優れた熱延鋼板
JP4955496B2 (ja) * 2007-09-28 2012-06-20 株式会社神戸製鋼所 疲労特性及び伸びフランジ性に優れた高強度熱延鋼板
CN108526219A (zh) * 2018-04-03 2018-09-14 浙江瑞凯不锈钢有限公司 一种不锈钢钢带的生产工艺其设备
CN112872029B (zh) * 2020-12-29 2022-05-17 山东盛阳金属科技股份有限公司 一种基于纯镍板加热后的轧制方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3959021B1 (en) 2019-04-20 2022-08-24 Tata Steel IJmuiden B.V. Method for producing a high strength silicon containing steel strip with excellent surface quality and said steel strip produced thereby

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001200339A (ja) 2001-07-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101778645B1 (ko) 고강도 냉연 강판 및 그의 제조 방법
KR101485271B1 (ko) 연성과 구멍 확장성이 우수한 고항복비 고강도 용융 아연 도금 강판 및 그 제조 방법
CN114286870B (zh) 钢板
JP4161935B2 (ja) 熱延鋼板およびその製造方法
EP3757242B1 (en) High-strength steel sheet and manufacturing method therefor
KR101626233B1 (ko) 고항복비 고강도 냉연 강판과 그 제조 방법
JP4205853B2 (ja) バーリング加工性と疲労特性に優れた熱延鋼板およびその製造方法
JP6973694B1 (ja) 高強度鋼板およびその製造方法
JP3769143B2 (ja) 疲労特性に優れた加工用熱延鋼板およびその製造方法
CN115735012B (zh) 钢板以及钢板的制造方法
JP3781344B2 (ja) バーリング加工性と疲労特性に優れた熱延鋼板の製造方法
EP4265771A1 (en) High strength steel sheet having excellent workability and method for manufacturing same
JP7136335B2 (ja) 高強度鋼板及びその製造方法
JP7239071B1 (ja) 高強度熱延鋼板及び高強度熱延鋼板の製造方法
JP3790357B2 (ja) 疲労特性に優れた加工用熱延鋼板およびその製造方法
KR102738553B1 (ko) 고강도 강판 및 충격 흡수 부재 그리고 고강도 강판의 제조 방법
US20250084515A1 (en) High-strength steel sheet and method for producing same
JP3769146B2 (ja) 疲労特性に優れた高バーリング性熱延鋼板およびその製造方法
JP3831146B2 (ja) 疲労特性に優れた加工用熱延鋼板の製造方法
JP3887161B2 (ja) 低サイクル疲労強度に優れる高バーリング性熱延鋼板およびその製造方法
JP3771747B2 (ja) 疲労特性に優れた加工用熱延鋼板およびその製造方法
WO2023013372A1 (ja) 高強度鋼板
JP3296591B2 (ja) 低降伏比高強度熱延鋼板およびその製造方法
JP4205892B2 (ja) プレス成形性と打抜き加工性に優れた高強度熱延鋼板及びその製造方法
CN115151672A (zh) 钢板、构件和它们的制造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040113

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040120

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050830

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060208

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060301

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060303

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 3781344

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090317

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100317

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110317

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120317

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130317

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130317

Year of fee payment: 7

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130317

Year of fee payment: 7

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130317

Year of fee payment: 7

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130317

Year of fee payment: 7

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140317

Year of fee payment: 8

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees