JP3774860B2 - レンズ制御システム - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はレンズ制御システムに係り、特に操作棒の押し引き操作によって撮影レンズのズームを駆動することができるレンズ制御システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
放送用テレビカメラのレンズ装置(特にEFPレンズ)に配置された各移動レンズ(ズームレンズやフォーカスレンズ等)を制御するレンズ制御システムにおいて、レンズ操作(ズーム操作、フォーカス操作等)を行うための一軸二操作式のレンズ操作装置が知られている。一軸二操作式のレンズ操作装置は、操作棒の押し引き操作でズーム操作を行い、操作棒の回動操作によりフォーカス操作を行うものであり、一般に操作棒に対する操作力が機械的構造によりズームレンズやフォーカスレンズの駆動力として伝達されるようになっている。これに対して、近年では電動によりレンズ制御を行うシステムが使用されるようになり、この場合のレンズ操作装置は、例えばズーム操作に関しては、一般にサムリングと呼ばれる操作リングが設けられ、サムリングを回動操作すると、その回動位置が電気的に検出され、検出された回動位置に応じた速度でサーボ制御によりズームレンズが駆動されるようになっている。
【0003】
これらのレンズ操作装置にはそれぞれ利点、欠点があり、例えば、一軸二操作式のレンズ操作装置では、操作棒の押し引き位置でズームの設定位置が把握できる等の利点があり、上述のような電動用のレンズ操作装置では、ズーム速度を一定速度に保って移動させることが容易である等の利点がある。
【0004】
近年では、電動によりレンズ制御を行うシステムが多用されるようになり、それに伴って上述のような電動用のレンズ操作装置が使用されるようになっているが、一軸二操作式のレンズ操作装置を使い慣れたカメラマンにとっては、一軸二操作式によるレンズ操作を好む場合があり、また、上述のような利点もあるため、一軸二操作式のレンズ操作装置を電動用のレンズ操作装置として構成し、操作棒の押し引き操作や回動操作によってズームやフォーカスをサーボ制御により電動で駆動できるようにしたものが提案されている(特開平6−230266号公報等)。即ち、電動用の一軸二操作式のレンズ操作装置においては、操作棒の押し引き位置や回動位置がポテンショメータ等によって検出され、その検出位置に基づいてズームレンズやフォーカスレンズが駆動される。
【0005】
また、同じカメラマンがレンズ操作を行う場合であっても、状況によって異なる操作方式のレンズ操作装置を使用したい場合があるため、操作方式が異なる複数の電動用のレンズ操作装置をレンズ装置に接続可能とし、状況に応じて所望のレンズ操作装置の操作を有効なものとして切り替えられるようにしたレンズ制御システムが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のようなレンズ制御システムにおいて一軸二操作式のレンズ操作装置の操作を有効、無効に切り替えられるようにした場合、無効としたときの操作棒は、他の操作の支障となる。また、有効としたときに実際に設定されているズーム位置と操作棒の押し引き位置との対応が一致せず、有効とした瞬間に操作棒の押し引き位置に対応したズーム位置にズームレンズが移動してしまう問題があった。
【0007】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、操作棒の操作を有効又は無効に切り替えた際に、操作棒を適切な位置に移動させることができるレンズ制御システムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、操作棒の軸方向への押し引き操作により所定の移動レンズを電動により駆動し、前記操作棒の押し引き位置に対応する位置に前記移動レンズを移動させるレンズ制御システムであって、前記移動レンズを駆動する操作として前記操作棒の押し引き操作を有効又は無効に切り替えることができるレンズ制御システムにおいて、前記操作棒を軸方向に移動させる動力を発生させる動力発生手段と、前記操作棒の押し引き操作が有効から無効に切り替えられた際に、前記動力発生手段により前記操作棒を所定の退避位置に移動させる制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0009】
また、請求項2に記載の発明は、操作棒の軸方向への押し引き操作により所定の移動レンズを電動により駆動し、前記操作棒の押し引き位置に対応する位置に前記移動レンズを移動させるレンズ制御システムであって、前記移動レンズを駆動する操作として前記操作棒の押し引き操作を有効又は無効に切り替えることができるレンズ制御システムにおいて、前記移動レンズの位置を検出する移動レンズ位置検出手段と、前記操作棒の押し引き位置を検出する操作位置検出手段と、前記操作棒を軸方向に移動させる動力を発生させる動力発生手段と、前記操作棒の押し引き操作が無効から有効に切り替えられた際に、前記操作位置検出手段により検出される前記操作棒の押し引き位置が前記移動レンズ位置検出手段により検出される前記移動レンズの位置に対応する位置となるように、前記動力発生手段により前記操作棒を移動させる制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0010】
また、請求項3に記載の発明は、操作棒の軸方向への押し引き操作により所定の移動レンズを電動により駆動し、前記操作棒の押し引き位置に対応する位置に前記移動レンズを移動させるレンズ制御システムであって、前記移動レンズを駆動する操作として前記操作棒の押し引き操作を有効又は無効に切り替えることができるレンズ制御システムにおいて、前記移動レンズの位置を検出する移動レンズ位置検出手段と、前記操作棒の押し引き位置を検出する操作位置検出手段と、前記操作棒を軸方向に移動させる動力を発生させる動力発生手段と、前記操作棒の押し引き操作が有効から無効に切り替えられた際には、前記動力発生手段により前記操作棒を所定の退避位置に移動させ、前記操作棒の押し引き操作が無効から有効に切り替えられた際には、前記操作位置検出手段により検出される前記操作棒の押し引き位置が前記移動レンズ位置検出手段により検出される前記移動レンズの位置に対応する位置となるように、前記動力発生手段により前記操作棒を移動させる制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0011】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3に記載の発明のうちいずれか1に記載の発明において、前記移動レンズはズームレンズであることを特徴としている。
【0012】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請求項4に記載の発明のうちいずれか1に記載の発明において、前記動力発生手段は、モータを動力発生源とすることを特徴としている。
【0013】
また、請求項6に記載の発明は、請求項1乃至請求項5に記載の発明のうちいずれか1に記載の発明において、前記レンズ制御システムは、同時に接続された複数のレンズ操作装置のうち、前記操作棒を有するレンズ操作装置以外のレンズ操作装置の操作を有効にすると、前記操作棒を有するレンズ操作装置の操作を無効にし、前記操作棒を有するレンズ操作装置の操作を有効にすると前記操作棒を有するレンズ操作装置以外のレンズ操作装置の操作を無効にすることを特徴としている。
【0014】
本発明によれば、操作棒の操作を有効から無効に切り替えた場合には操作棒を所定の退避位置、例えば、最大押込み位置にモータ等の動力発生手段により移動させるようにし、又は、操作棒の操作を無効から有効に切り替えた場合には、操作対象の移動レンズの設定位置に対応する押し引き位置に操作棒をモータ等の動力発生手段により移動させるようにしたため、操作棒の操作を有効、無効に切り替えた際に操作者の操作にとって適切な位置に操作棒が移動し、操作性の向上が図られる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下添付図面に従って本発明に係るレンズ制御システムの好ましい実施の形態について詳説する。
【0016】
図1は、本発明の実施の形態を示すテレビカメラシステムの全体構成図である。同図に示すようにテレビカメラ10は撮影レンズを搭載したレンズ装置12とカメラ本体14とから構成され、レンズ装置12は、雲台22に載置されたカメラ本体14の正面側に装着される。レンズ装置12の背面側(カメラ本体14に装着される面)には本発明に係るレンズ操作装置の操作棒16が設置され、その操作棒16は、カメラ本体14に形成された操作棒挿通孔を貫通してカメラ本体14の背面側から突出するようになっている。カメラマンは、カメラ本体14のビューファインダ20に映る映像を見ながら、操作棒16の指掛部18を把持して操作棒16を押し引き操作することでズーム操作を行うことができ、また、指掛部18を回転操作し、操作棒16の軸を回転させることでフォーカス操作を行うことができるようになっている。
【0017】
図2は、本発明に係るレンズ制御システムの構成図である。同図のレンズ操作装置30において、操作棒16は、回動自在に軸支された中空軸40の内部に摺動自在に挿入されている。中空軸40には長手方向に沿うキー溝孔40Aが形成され、操作棒16の先端に固着されたピン42がキー溝孔40Aに係合される。操作棒16が回動操作されると、これに連動して中空軸40が回動する。
【0018】
また、中空軸40には移動枠44が嵌装され、ピン42の先端は移動枠44の内周に形成された周方向の溝44Aと係合される。移動枠44の凸部44Bには、プーリ46A、46Bに巻きかけられたベルト48の一部が固着される。操作棒16が押し引き操作されると、これと連動してプーリ46A、46Bが回動する。
【0019】
プーリ46Aは、ズーム指示用ポテンショメータ50の回転軸50Aに取り付けられており、操作棒16の押し引き位置に応じたプーリ46Aの回転位置がズーム指示用ポテンショメータ50により検出される。ズーム指示用ポテンショメータ50から出力された検出信号は制御回路60に入力される。制御回路60は、その検出信号を、操作棒16の押し引き位置に対応したズーム目標位置を示すズーム指示信号として取得する。
【0020】
一方、プーリ46Bは、モータ54の回転軸54Aに取り付けられており、モータ54は、制御回路60から印加される電圧(電流)により所定の大きさ及び向きのトルクをプーリ46Bに発生させる。これにより、ベルト48等を通じて操作棒16の軸方向に対して所望の大きさと向きの力を与えることができるようになっている。尚、モータ54の作用については後述する。
【0021】
中空軸40の端部の周面には、フォーカス指示用ポテンショメータ52の回転軸52Aがギアを介して係合されており、操作棒16の回転位置に応じた中空軸40の回転位置がフォーカス指示用ポテンショメータ52により検出される。フォーカス指示用ポテンショメータ52から出力された検出信号は制御回路60に入力される。制御回路60は、その検出信号を操作棒16の回転位置に対応したフォーカス目標位置を示すフォーカス指示信号として取得する。
【0022】
また、レンズ操作装置30には、角度センサ56が設置されており、この角度センサ56からの検出信号が制御回路60に入力されるようになっている。角度センサ56は、レンズ操作装置30(操作棒16)の重力方向に対する傾きを検出するためのもので、図3に示すように重力方向に垂直な面内の方向(水平方向)とレンズ操作装置30の基準方向(操作棒16の軸方向)とのなす角θ(以下、傾き角θという)を検出し、その検出した傾き角θを検出信号として制御回路60に出力する。制御回路60は、角度センサ56から取得した傾き角θに基づいて、上記モータ54のトルクを制御する。尚、傾き角θに基づくモータ54のトルクの制御については後述する。
【0023】
以上、レンズ操作装置30の構成は、図2に示した形態に限らず、操作棒16の押し引き位置と回動位置を電気的に検出できるものであればどのような構成でもよい。例えば、ポテンショメータ50、52に代えてロータリエンコーダを用いることも可能である。また、操作棒16の軸方向に力を与える手段は上述の構成に限らない。
【0024】
一方、レンズ装置12の光学系には、前方から順にフォーカスレンズ70、バリエータレンズ72A、コンペンセータレンズ72B等が配置される。フォーカスレンズ70の支持枠74はリードネジ76に連結されており、フォーカスモータ78によってリードネジ76が回動することにより、フォーカスレンズ70が光軸Pに沿って前後移動する。
【0025】
バリエータレンズ72Aとコンペンセータレンズ72Bは、ズームレンズ72を構成するレンズであり、各レンズの支持枠に突設されたカムピン72C、72Dはカム筒80のカム溝80A、80Bにそれぞれ係合されている。ズームモータ82によってカム筒80が回動することにより、バリエータレンズ72Aとコンペンセータレンズ72Bがカム溝80A、80Bで規制される位置関係により光軸Pに沿って前後移動する。
【0026】
制御回路60は、リードネジ76に設置されたフォーカスポテンショメータ84によってフォーカスレンズ70の位置(フォーカス位置)を検出するとともに、カム筒80に設置されたズームポテンショメータ86によってズームレンズ72の位置(ズーム位置)を検出しながら、フォーカスモータ78とズームモータ82を駆動し、フォーカスレンズ70及びズームレンズ72をサーボ制御する。
【0027】
すなわち、制御回路60は、レンズ操作装置30のフォーカス指示用ポテンショメータ52から受入したフォーカス指示信号の示すフォーカス目標位置とフォーカスポテンショメータ84によって検出したフォーカス位置との差分が0となるように、フォーカスモータ78を駆動制御してフォーカスレンズ70を移動させる。また、制御回路60は、レンズ操作装置30のズーム指示用ポテンショメータ50から受入したズーム指示信号の示すズーム目標位置とズームポテンショメータ86によって検出したズーム位置との差分が0となるように、ズームモータ82を駆動制御してズームレンズ72を移動させる。
【0028】
また、本レンズ制御システムでは、同図に示すように制御回路60に対して上記レンズ操作装置30とは別(任意の種類)のレンズ操作装置102を同時に接続でき、2つ以上のレンズ操作装置を同時に接続することができるようになっている。そして、例えば、切替スイッチ104が設けられ、制御回路60は、切替スイッチ104により指定されたレンズ操作装置の操作を有効なものとし、そのレンズ操作装置から与えられたフォーカス指示信号やズーム指示信号等に基づいて、フォーカスレンズ70、ズームレンズ72等を上述のように制御する。一方、切替スイッチ104により指定されたレンズ操作装置以外のレンズ操作装置の操作は無効とし、無効としたレンズ操作装置からの指示信号に対しては応答しないものとする。
【0029】
次に、上記レンズ操作装置30の操作棒16の軸方向への力を発生させるモータ54の制御について説明する。制御回路60は、レンズ操作装置30の電源オン時において、角度センサ56から取得した傾き角θに基づいてモータ54に印加する電圧又は電流を制御し、モータ54で発生するトルクの大きさと向きを制御する。即ち、モータ54で発生したトルクは上述のように操作棒16の軸方向に作用する力となり、そのトルクの大きさと向きを制御することによって操作棒16の軸方向に作用する力の大きさと向きを制御することができる。そこで、制御回路60は、角度センサ56により検出された傾き角θにおいて、重力に起因して操作棒16の軸方向に作用する力を打ち消すようにモータ54のトルクの大きさと向きを制御する。これにより、操作棒16に操作力が与えられていない状態において、操作棒16がその自重により軸方向にスライドする不具合が防止され、所望の押し引き位置で静止状態を維持させることが可能となる。
【0030】
また、操作部16が軸方向に押し引き操作されている場合においても、制御回路60は、重力に起因して操作棒16の軸方向に作用する力を打ち消すようにモータ54のトルクを制御しており、重力による作用が打ち消されることによって、操作棒16の押込み操作と引出し操作の操作力が傾き角θの大きさにかかわらず一定に保たれる。即ち、操作棒16が傾いている場合であっても、操作棒16が水平方向のときと同様の操作力で操作棒16を押し引き操作することが可能となる。例えば、操作棒16の指掛部18側が上向きの状態の場合(図3に示した状態)には、モータ54による力は操作部16を引き出す向きに作用しており、この状態において操作棒16の押込み操作を行う際には、モータ54による力が押込み操作に対する負荷として作用し、一方、操作棒16の引出し操作を行う際には、モータ54による力が引出し操作をアシストする力として作用する。このようにモータ54により操作棒16に作用する力の大きさは、傾き角θに応じて操作棒16の軸方向に作用する重力の大きさに一致しているため、操作棒16の押し引き操作が重力の影響を受けることなく常に一定の操作力で操作棒16を押し引き操作することができる。尚、操作棒16が押し引き操作されているとき、即ち、ズーム指示用ポテンショメータ50により検出される操作棒16の押し引き位置が変化しているときには、モータ54のトルクの発生を停止させるようにしてもよい。
【0031】
また、レンズ操作装置30の電源オフ時には、モータ54の保持トルクが作用し、操作棒16が自重により軸方向にスライドしないように保持される。例えば、電源がオフされたときには、制御回路60は、モータ54の電源入力端子間を抵抗等を介して接続し、モータ54に電気ブレーキが働くようにし、操作棒16が軸方向に容易にスライドしないようにしている。
【0032】
また、上記切替スイッチ104によりレンズ操作装置30が有効から無効又は無効から有効に切り替えられたときに、制御回路60は、モータ54を駆動して操作棒16を自動退避又は自動復帰させる。例えば、レンズ操作装置30が有効から無効に切り替えられた場合、操作棒16は他の操作の支障となるため、制御回路60は、モータ54を駆動して操作棒16を所定の退避位置、例えば、中空軸40内に最も押し込んだ位置まで退避させる。一方、レンズ操作装置30が無効から有効に切り替えられた場合、この直後では操作棒16の押し引き位置とズームレンズ72の実際の設定位置との対応関係が一致していない場合がある。このため、制御回路60は、ズーム指示用ポテンショメータ50により検出される操作棒16の押し引き位置が、ズームポテンショメータ86により検出されるズームレンズ72の実際の設定位置に対応する位置となるようにモータ54を駆動して操作棒16を移動させ、操作棒16を本来あるべき押し引き位置に復帰させる。
【0033】
以上、上記実施の形態では、操作棒16の押し引き操作に基づいて電動でズームを駆動する場合のレンズ操作装置30について説明したが、本発明は、操作棒16の押し引き操作による操作力を機械的にズームレンズに伝達してズームを駆動する場合における手動のレンズ操作装置においても同様に適用できる。また、操作棒16の押し引き操作によりズーム操作を行う場合に限らず、フォーカス操作等の他のレンズ操作を行う場合においても適用できる。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係るレンズ制御システムによれば、操作棒の操作を有効から無効に切り替えた場合には操作棒を所定の退避位置、例えば、最大押込み位置にモータ等の動力発生手段により移動させるようにし、又は、操作棒の操作を無効から有効に切り替えた場合には、操作対象の移動レンズの設定位置に対応する押し引き位置に操作棒をモータ等の動力発生手段により移動させるようにしたため、操作棒の操作を有効、無効に切り替えた際に操作者の操作にとって適切な位置に操作棒が移動し、操作性の向上が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施の形態を示すテレビカメラシステムの全体構成図である。
【図2】図2は、本発明に係るレンズ操作装置が適用されるレンズ制御システムの構成図である。
【図3】図3は、図2における角度センサにより検出される傾き角θを示した図である。
【符号の説明】
10…テレビカメラ、12…レンズ装置、16…操作棒、40…中空軸、46A、46B…プーリ、48…ベルト、50…ズーム指示用ポテンショメータ、52…フォーカス指示用ポテンショメータ、54…モータ、56…角度センサ、60…制御回路、70…フォーカスレンズ、72…ズームレンズ
【発明の属する技術分野】
本発明はレンズ制御システムに係り、特に操作棒の押し引き操作によって撮影レンズのズームを駆動することができるレンズ制御システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
放送用テレビカメラのレンズ装置(特にEFPレンズ)に配置された各移動レンズ(ズームレンズやフォーカスレンズ等)を制御するレンズ制御システムにおいて、レンズ操作(ズーム操作、フォーカス操作等)を行うための一軸二操作式のレンズ操作装置が知られている。一軸二操作式のレンズ操作装置は、操作棒の押し引き操作でズーム操作を行い、操作棒の回動操作によりフォーカス操作を行うものであり、一般に操作棒に対する操作力が機械的構造によりズームレンズやフォーカスレンズの駆動力として伝達されるようになっている。これに対して、近年では電動によりレンズ制御を行うシステムが使用されるようになり、この場合のレンズ操作装置は、例えばズーム操作に関しては、一般にサムリングと呼ばれる操作リングが設けられ、サムリングを回動操作すると、その回動位置が電気的に検出され、検出された回動位置に応じた速度でサーボ制御によりズームレンズが駆動されるようになっている。
【0003】
これらのレンズ操作装置にはそれぞれ利点、欠点があり、例えば、一軸二操作式のレンズ操作装置では、操作棒の押し引き位置でズームの設定位置が把握できる等の利点があり、上述のような電動用のレンズ操作装置では、ズーム速度を一定速度に保って移動させることが容易である等の利点がある。
【0004】
近年では、電動によりレンズ制御を行うシステムが多用されるようになり、それに伴って上述のような電動用のレンズ操作装置が使用されるようになっているが、一軸二操作式のレンズ操作装置を使い慣れたカメラマンにとっては、一軸二操作式によるレンズ操作を好む場合があり、また、上述のような利点もあるため、一軸二操作式のレンズ操作装置を電動用のレンズ操作装置として構成し、操作棒の押し引き操作や回動操作によってズームやフォーカスをサーボ制御により電動で駆動できるようにしたものが提案されている(特開平6−230266号公報等)。即ち、電動用の一軸二操作式のレンズ操作装置においては、操作棒の押し引き位置や回動位置がポテンショメータ等によって検出され、その検出位置に基づいてズームレンズやフォーカスレンズが駆動される。
【0005】
また、同じカメラマンがレンズ操作を行う場合であっても、状況によって異なる操作方式のレンズ操作装置を使用したい場合があるため、操作方式が異なる複数の電動用のレンズ操作装置をレンズ装置に接続可能とし、状況に応じて所望のレンズ操作装置の操作を有効なものとして切り替えられるようにしたレンズ制御システムが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のようなレンズ制御システムにおいて一軸二操作式のレンズ操作装置の操作を有効、無効に切り替えられるようにした場合、無効としたときの操作棒は、他の操作の支障となる。また、有効としたときに実際に設定されているズーム位置と操作棒の押し引き位置との対応が一致せず、有効とした瞬間に操作棒の押し引き位置に対応したズーム位置にズームレンズが移動してしまう問題があった。
【0007】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、操作棒の操作を有効又は無効に切り替えた際に、操作棒を適切な位置に移動させることができるレンズ制御システムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、操作棒の軸方向への押し引き操作により所定の移動レンズを電動により駆動し、前記操作棒の押し引き位置に対応する位置に前記移動レンズを移動させるレンズ制御システムであって、前記移動レンズを駆動する操作として前記操作棒の押し引き操作を有効又は無効に切り替えることができるレンズ制御システムにおいて、前記操作棒を軸方向に移動させる動力を発生させる動力発生手段と、前記操作棒の押し引き操作が有効から無効に切り替えられた際に、前記動力発生手段により前記操作棒を所定の退避位置に移動させる制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0009】
また、請求項2に記載の発明は、操作棒の軸方向への押し引き操作により所定の移動レンズを電動により駆動し、前記操作棒の押し引き位置に対応する位置に前記移動レンズを移動させるレンズ制御システムであって、前記移動レンズを駆動する操作として前記操作棒の押し引き操作を有効又は無効に切り替えることができるレンズ制御システムにおいて、前記移動レンズの位置を検出する移動レンズ位置検出手段と、前記操作棒の押し引き位置を検出する操作位置検出手段と、前記操作棒を軸方向に移動させる動力を発生させる動力発生手段と、前記操作棒の押し引き操作が無効から有効に切り替えられた際に、前記操作位置検出手段により検出される前記操作棒の押し引き位置が前記移動レンズ位置検出手段により検出される前記移動レンズの位置に対応する位置となるように、前記動力発生手段により前記操作棒を移動させる制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0010】
また、請求項3に記載の発明は、操作棒の軸方向への押し引き操作により所定の移動レンズを電動により駆動し、前記操作棒の押し引き位置に対応する位置に前記移動レンズを移動させるレンズ制御システムであって、前記移動レンズを駆動する操作として前記操作棒の押し引き操作を有効又は無効に切り替えることができるレンズ制御システムにおいて、前記移動レンズの位置を検出する移動レンズ位置検出手段と、前記操作棒の押し引き位置を検出する操作位置検出手段と、前記操作棒を軸方向に移動させる動力を発生させる動力発生手段と、前記操作棒の押し引き操作が有効から無効に切り替えられた際には、前記動力発生手段により前記操作棒を所定の退避位置に移動させ、前記操作棒の押し引き操作が無効から有効に切り替えられた際には、前記操作位置検出手段により検出される前記操作棒の押し引き位置が前記移動レンズ位置検出手段により検出される前記移動レンズの位置に対応する位置となるように、前記動力発生手段により前記操作棒を移動させる制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0011】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3に記載の発明のうちいずれか1に記載の発明において、前記移動レンズはズームレンズであることを特徴としている。
【0012】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請求項4に記載の発明のうちいずれか1に記載の発明において、前記動力発生手段は、モータを動力発生源とすることを特徴としている。
【0013】
また、請求項6に記載の発明は、請求項1乃至請求項5に記載の発明のうちいずれか1に記載の発明において、前記レンズ制御システムは、同時に接続された複数のレンズ操作装置のうち、前記操作棒を有するレンズ操作装置以外のレンズ操作装置の操作を有効にすると、前記操作棒を有するレンズ操作装置の操作を無効にし、前記操作棒を有するレンズ操作装置の操作を有効にすると前記操作棒を有するレンズ操作装置以外のレンズ操作装置の操作を無効にすることを特徴としている。
【0014】
本発明によれば、操作棒の操作を有効から無効に切り替えた場合には操作棒を所定の退避位置、例えば、最大押込み位置にモータ等の動力発生手段により移動させるようにし、又は、操作棒の操作を無効から有効に切り替えた場合には、操作対象の移動レンズの設定位置に対応する押し引き位置に操作棒をモータ等の動力発生手段により移動させるようにしたため、操作棒の操作を有効、無効に切り替えた際に操作者の操作にとって適切な位置に操作棒が移動し、操作性の向上が図られる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下添付図面に従って本発明に係るレンズ制御システムの好ましい実施の形態について詳説する。
【0016】
図1は、本発明の実施の形態を示すテレビカメラシステムの全体構成図である。同図に示すようにテレビカメラ10は撮影レンズを搭載したレンズ装置12とカメラ本体14とから構成され、レンズ装置12は、雲台22に載置されたカメラ本体14の正面側に装着される。レンズ装置12の背面側(カメラ本体14に装着される面)には本発明に係るレンズ操作装置の操作棒16が設置され、その操作棒16は、カメラ本体14に形成された操作棒挿通孔を貫通してカメラ本体14の背面側から突出するようになっている。カメラマンは、カメラ本体14のビューファインダ20に映る映像を見ながら、操作棒16の指掛部18を把持して操作棒16を押し引き操作することでズーム操作を行うことができ、また、指掛部18を回転操作し、操作棒16の軸を回転させることでフォーカス操作を行うことができるようになっている。
【0017】
図2は、本発明に係るレンズ制御システムの構成図である。同図のレンズ操作装置30において、操作棒16は、回動自在に軸支された中空軸40の内部に摺動自在に挿入されている。中空軸40には長手方向に沿うキー溝孔40Aが形成され、操作棒16の先端に固着されたピン42がキー溝孔40Aに係合される。操作棒16が回動操作されると、これに連動して中空軸40が回動する。
【0018】
また、中空軸40には移動枠44が嵌装され、ピン42の先端は移動枠44の内周に形成された周方向の溝44Aと係合される。移動枠44の凸部44Bには、プーリ46A、46Bに巻きかけられたベルト48の一部が固着される。操作棒16が押し引き操作されると、これと連動してプーリ46A、46Bが回動する。
【0019】
プーリ46Aは、ズーム指示用ポテンショメータ50の回転軸50Aに取り付けられており、操作棒16の押し引き位置に応じたプーリ46Aの回転位置がズーム指示用ポテンショメータ50により検出される。ズーム指示用ポテンショメータ50から出力された検出信号は制御回路60に入力される。制御回路60は、その検出信号を、操作棒16の押し引き位置に対応したズーム目標位置を示すズーム指示信号として取得する。
【0020】
一方、プーリ46Bは、モータ54の回転軸54Aに取り付けられており、モータ54は、制御回路60から印加される電圧(電流)により所定の大きさ及び向きのトルクをプーリ46Bに発生させる。これにより、ベルト48等を通じて操作棒16の軸方向に対して所望の大きさと向きの力を与えることができるようになっている。尚、モータ54の作用については後述する。
【0021】
中空軸40の端部の周面には、フォーカス指示用ポテンショメータ52の回転軸52Aがギアを介して係合されており、操作棒16の回転位置に応じた中空軸40の回転位置がフォーカス指示用ポテンショメータ52により検出される。フォーカス指示用ポテンショメータ52から出力された検出信号は制御回路60に入力される。制御回路60は、その検出信号を操作棒16の回転位置に対応したフォーカス目標位置を示すフォーカス指示信号として取得する。
【0022】
また、レンズ操作装置30には、角度センサ56が設置されており、この角度センサ56からの検出信号が制御回路60に入力されるようになっている。角度センサ56は、レンズ操作装置30(操作棒16)の重力方向に対する傾きを検出するためのもので、図3に示すように重力方向に垂直な面内の方向(水平方向)とレンズ操作装置30の基準方向(操作棒16の軸方向)とのなす角θ(以下、傾き角θという)を検出し、その検出した傾き角θを検出信号として制御回路60に出力する。制御回路60は、角度センサ56から取得した傾き角θに基づいて、上記モータ54のトルクを制御する。尚、傾き角θに基づくモータ54のトルクの制御については後述する。
【0023】
以上、レンズ操作装置30の構成は、図2に示した形態に限らず、操作棒16の押し引き位置と回動位置を電気的に検出できるものであればどのような構成でもよい。例えば、ポテンショメータ50、52に代えてロータリエンコーダを用いることも可能である。また、操作棒16の軸方向に力を与える手段は上述の構成に限らない。
【0024】
一方、レンズ装置12の光学系には、前方から順にフォーカスレンズ70、バリエータレンズ72A、コンペンセータレンズ72B等が配置される。フォーカスレンズ70の支持枠74はリードネジ76に連結されており、フォーカスモータ78によってリードネジ76が回動することにより、フォーカスレンズ70が光軸Pに沿って前後移動する。
【0025】
バリエータレンズ72Aとコンペンセータレンズ72Bは、ズームレンズ72を構成するレンズであり、各レンズの支持枠に突設されたカムピン72C、72Dはカム筒80のカム溝80A、80Bにそれぞれ係合されている。ズームモータ82によってカム筒80が回動することにより、バリエータレンズ72Aとコンペンセータレンズ72Bがカム溝80A、80Bで規制される位置関係により光軸Pに沿って前後移動する。
【0026】
制御回路60は、リードネジ76に設置されたフォーカスポテンショメータ84によってフォーカスレンズ70の位置(フォーカス位置)を検出するとともに、カム筒80に設置されたズームポテンショメータ86によってズームレンズ72の位置(ズーム位置)を検出しながら、フォーカスモータ78とズームモータ82を駆動し、フォーカスレンズ70及びズームレンズ72をサーボ制御する。
【0027】
すなわち、制御回路60は、レンズ操作装置30のフォーカス指示用ポテンショメータ52から受入したフォーカス指示信号の示すフォーカス目標位置とフォーカスポテンショメータ84によって検出したフォーカス位置との差分が0となるように、フォーカスモータ78を駆動制御してフォーカスレンズ70を移動させる。また、制御回路60は、レンズ操作装置30のズーム指示用ポテンショメータ50から受入したズーム指示信号の示すズーム目標位置とズームポテンショメータ86によって検出したズーム位置との差分が0となるように、ズームモータ82を駆動制御してズームレンズ72を移動させる。
【0028】
また、本レンズ制御システムでは、同図に示すように制御回路60に対して上記レンズ操作装置30とは別(任意の種類)のレンズ操作装置102を同時に接続でき、2つ以上のレンズ操作装置を同時に接続することができるようになっている。そして、例えば、切替スイッチ104が設けられ、制御回路60は、切替スイッチ104により指定されたレンズ操作装置の操作を有効なものとし、そのレンズ操作装置から与えられたフォーカス指示信号やズーム指示信号等に基づいて、フォーカスレンズ70、ズームレンズ72等を上述のように制御する。一方、切替スイッチ104により指定されたレンズ操作装置以外のレンズ操作装置の操作は無効とし、無効としたレンズ操作装置からの指示信号に対しては応答しないものとする。
【0029】
次に、上記レンズ操作装置30の操作棒16の軸方向への力を発生させるモータ54の制御について説明する。制御回路60は、レンズ操作装置30の電源オン時において、角度センサ56から取得した傾き角θに基づいてモータ54に印加する電圧又は電流を制御し、モータ54で発生するトルクの大きさと向きを制御する。即ち、モータ54で発生したトルクは上述のように操作棒16の軸方向に作用する力となり、そのトルクの大きさと向きを制御することによって操作棒16の軸方向に作用する力の大きさと向きを制御することができる。そこで、制御回路60は、角度センサ56により検出された傾き角θにおいて、重力に起因して操作棒16の軸方向に作用する力を打ち消すようにモータ54のトルクの大きさと向きを制御する。これにより、操作棒16に操作力が与えられていない状態において、操作棒16がその自重により軸方向にスライドする不具合が防止され、所望の押し引き位置で静止状態を維持させることが可能となる。
【0030】
また、操作部16が軸方向に押し引き操作されている場合においても、制御回路60は、重力に起因して操作棒16の軸方向に作用する力を打ち消すようにモータ54のトルクを制御しており、重力による作用が打ち消されることによって、操作棒16の押込み操作と引出し操作の操作力が傾き角θの大きさにかかわらず一定に保たれる。即ち、操作棒16が傾いている場合であっても、操作棒16が水平方向のときと同様の操作力で操作棒16を押し引き操作することが可能となる。例えば、操作棒16の指掛部18側が上向きの状態の場合(図3に示した状態)には、モータ54による力は操作部16を引き出す向きに作用しており、この状態において操作棒16の押込み操作を行う際には、モータ54による力が押込み操作に対する負荷として作用し、一方、操作棒16の引出し操作を行う際には、モータ54による力が引出し操作をアシストする力として作用する。このようにモータ54により操作棒16に作用する力の大きさは、傾き角θに応じて操作棒16の軸方向に作用する重力の大きさに一致しているため、操作棒16の押し引き操作が重力の影響を受けることなく常に一定の操作力で操作棒16を押し引き操作することができる。尚、操作棒16が押し引き操作されているとき、即ち、ズーム指示用ポテンショメータ50により検出される操作棒16の押し引き位置が変化しているときには、モータ54のトルクの発生を停止させるようにしてもよい。
【0031】
また、レンズ操作装置30の電源オフ時には、モータ54の保持トルクが作用し、操作棒16が自重により軸方向にスライドしないように保持される。例えば、電源がオフされたときには、制御回路60は、モータ54の電源入力端子間を抵抗等を介して接続し、モータ54に電気ブレーキが働くようにし、操作棒16が軸方向に容易にスライドしないようにしている。
【0032】
また、上記切替スイッチ104によりレンズ操作装置30が有効から無効又は無効から有効に切り替えられたときに、制御回路60は、モータ54を駆動して操作棒16を自動退避又は自動復帰させる。例えば、レンズ操作装置30が有効から無効に切り替えられた場合、操作棒16は他の操作の支障となるため、制御回路60は、モータ54を駆動して操作棒16を所定の退避位置、例えば、中空軸40内に最も押し込んだ位置まで退避させる。一方、レンズ操作装置30が無効から有効に切り替えられた場合、この直後では操作棒16の押し引き位置とズームレンズ72の実際の設定位置との対応関係が一致していない場合がある。このため、制御回路60は、ズーム指示用ポテンショメータ50により検出される操作棒16の押し引き位置が、ズームポテンショメータ86により検出されるズームレンズ72の実際の設定位置に対応する位置となるようにモータ54を駆動して操作棒16を移動させ、操作棒16を本来あるべき押し引き位置に復帰させる。
【0033】
以上、上記実施の形態では、操作棒16の押し引き操作に基づいて電動でズームを駆動する場合のレンズ操作装置30について説明したが、本発明は、操作棒16の押し引き操作による操作力を機械的にズームレンズに伝達してズームを駆動する場合における手動のレンズ操作装置においても同様に適用できる。また、操作棒16の押し引き操作によりズーム操作を行う場合に限らず、フォーカス操作等の他のレンズ操作を行う場合においても適用できる。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係るレンズ制御システムによれば、操作棒の操作を有効から無効に切り替えた場合には操作棒を所定の退避位置、例えば、最大押込み位置にモータ等の動力発生手段により移動させるようにし、又は、操作棒の操作を無効から有効に切り替えた場合には、操作対象の移動レンズの設定位置に対応する押し引き位置に操作棒をモータ等の動力発生手段により移動させるようにしたため、操作棒の操作を有効、無効に切り替えた際に操作者の操作にとって適切な位置に操作棒が移動し、操作性の向上が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施の形態を示すテレビカメラシステムの全体構成図である。
【図2】図2は、本発明に係るレンズ操作装置が適用されるレンズ制御システムの構成図である。
【図3】図3は、図2における角度センサにより検出される傾き角θを示した図である。
【符号の説明】
10…テレビカメラ、12…レンズ装置、16…操作棒、40…中空軸、46A、46B…プーリ、48…ベルト、50…ズーム指示用ポテンショメータ、52…フォーカス指示用ポテンショメータ、54…モータ、56…角度センサ、60…制御回路、70…フォーカスレンズ、72…ズームレンズ
Claims (6)
- 操作棒の軸方向への押し引き操作により所定の移動レンズを電動により駆動し、前記操作棒の押し引き位置に対応する位置に前記移動レンズを移動させるレンズ制御システムであって、前記移動レンズを駆動する操作として前記操作棒の押し引き操作を有効又は無効に切り替えることができるレンズ制御システムにおいて、
前記操作棒を軸方向に移動させる動力を発生させる動力発生手段と、
前記操作棒の押し引き操作が有効から無効に切り替えられた際に、前記動力発生手段により前記操作棒を所定の退避位置に移動させる制御手段と、
を備えたことを特徴とするレンズ制御システム。 - 操作棒の軸方向への押し引き操作により所定の移動レンズを電動により駆動し、前記操作棒の押し引き位置に対応する位置に前記移動レンズを移動させるレンズ制御システムであって、前記移動レンズを駆動する操作として前記操作棒の押し引き操作を有効又は無効に切り替えることができるレンズ制御システムにおいて、
前記移動レンズの位置を検出する移動レンズ位置検出手段と、
前記操作棒の押し引き位置を検出する操作位置検出手段と、
前記操作棒を軸方向に移動させる動力を発生させる動力発生手段と、
前記操作棒の押し引き操作が無効から有効に切り替えられた際に、前記操作位置検出手段により検出される前記操作棒の押し引き位置が前記移動レンズ位置検出手段により検出される前記移動レンズの位置に対応する位置となるように、前記動力発生手段により前記操作棒を移動させる制御手段と、
を備えたことを特徴とするレンズ制御システム。 - 操作棒の軸方向への押し引き操作により所定の移動レンズを電動により駆動し、前記操作棒の押し引き位置に対応する位置に前記移動レンズを移動させるレンズ制御システムであって、前記移動レンズを駆動する操作として前記操作棒の押し引き操作を有効又は無効に切り替えることができるレンズ制御システムにおいて、
前記移動レンズの位置を検出する移動レンズ位置検出手段と、
前記操作棒の押し引き位置を検出する操作位置検出手段と、
前記操作棒を軸方向に移動させる動力を発生させる動力発生手段と、
前記操作棒の押し引き操作が有効から無効に切り替えられた際には、前記動力発生手段により前記操作棒を所定の退避位置に移動させ、前記操作棒の押し引き操作が無効から有効に切り替えられた際には、前記操作位置検出手段により検出される前記操作棒の押し引き位置が前記移動レンズ位置検出手段により検出される前記移動レンズの位置に対応する位置となるように、前記動力発生手段により前記操作棒を移動させる制御手段と、
を備えたことを特徴とするレンズ制御システム。 - 前記移動レンズはズームレンズであることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか1のレンズ制御システム。
- 前記動力発生手段は、モータを動力発生源とすることを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか1のレンズ制御システム。
- 前記レンズ制御システムは、同時に接続された複数のレンズ操作装置のうち、前記操作棒を有するレンズ操作装置以外のレンズ操作装置の操作を有効にすると、前記操作棒を有するレンズ操作装置の操作を無効にし、前記操作棒を有するレンズ操作装置の操作を有効にすると前記操作棒を有するレンズ操作装置以外のレンズ操作装置の操作を無効にすることを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか1のレンズ制御システム。
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