JP3773489B2 - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents
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Description
[発明の属する技術分野]
本発明は、インバ−タ等に配置される高耐圧半導体パワ−素子として機能する半導体装置に係り、特に、電流駆動能力と耐圧との向上対策に関するものである。
【0002】
[従来の技術]
従来より、インバータ等に配置される半導体パワー素子として、半導体基板の上面側に絶縁ゲート電極及びソース電極を設け、下面側にドレイン電極を設けて、半導体基板の広い面積を利用して上下方向に大電流を流すようにしたものが知られている。
【0003】
図4は、文献(Silicon Carbide; A Review of Fundamental Questions and Applications to Current Device Technology, edited by W.J.Choyke,H.Matsunami, and G.Pensl, Akademie Verlag 1997 Vol.II pp.369-388 )に開示されているDMOSデバイスと呼ばれる半導体パワー素子の断面図である。
【0004】
同図に示すように、半導体パワー素子は、高濃度のn型不純物を含むSiC基板111(6H−SiC基板)と、SiC基板111の上に形成されたエピタキシャル層内に設けられた低濃度のn型不純物を含むn−SiC層112(ドリフト領域)と、エピタキシャル層の上に設けられたゲート絶縁膜116及びその上のゲート電極118と、エピタキシャル層の上でゲート電極118を囲むように設けられたソース電極119と、SiC基板111の下面に設けられたドレイン電極117と、エピタキシャル層のうちソース電極119の下方に位置する領域からゲート電極118の端部下方に位置する領域にp型不純物をドープして形成されたp−SiC層113と、エピタキシャル層のうちソース電極119の端部下方に位置する領域に高濃度のn型不純物をドープして形成されたn+ SiC層114とを備えている。この半導体パワー素子において、n+ SiC層114がソース領域として機能し、p−SiC層113のうちゲート絶縁膜116との境界付近の領域がチャネル領域として機能し、SiC基板111及びn−SiC層112がドレイン領域として機能する。ただし、n−SiC層112は、キャリアがドリフト拡散により移動することから、一般にはドリフト領域と呼ばれている。半導体パワー素子をオンする時には、ゲート電極118に5V程度の電圧を印加して、ソース電極119を接地し、ドレイン電極117に数Vの電圧を印加する。このとき、通常のMOSFETと同様の動作によって、n−SiC層112のうちゲート電極118の下方に位置する領域からp−SiC層113を経てn+ SiC層114に電流が流れる。
【0005】
すなわち、この半導体パワー素子(DMOSデバイス)は、ゲート電極118及びソース電極119のパターンをSiC基板111の広い範囲に亘って形成しておくことで、基板の広い領域を通って縦方向に大電流を流すことができるように構成されている。また、特に、SiCはバンドギャップが大きいので、この半導体パワー素子は、Si基板を用いた半導体パワー素子に比べると高い耐圧特性を発揮することができる。
【0006】
また、縦方向に電流を流すパワーデバイスとしてIGBTがある。IGBTの基本構造は、DMOSデバイスの基本構造とほぼ同じであるが、ドリフト領域と半導体基板とが互いに逆導電型である点だけが異なる。DMOSデバイスにおいては、例えばn型基板上にn型エピタキシャル層を成長させるが、IGBTの場合、例えばp型基板上にn型エピタキシャル層を成長させる。例えば、図4に示すSiC基板111をn型でなくp型基板を用いるとIGBTが形成される。
【0007】
[発明が解決しようとする課題]
ところが、上記従来のDMOSデバイス、IGBTなどの半導体パワー素子においては、以下のような不具合があった。
【0008】
DMOSデバイスまたはIGBTに逆バイアスが印加されると、図4の破線で示すように、n−SiC層112(ドリフト領域)において広い空乏層115が形成される。このとき、n−SiC層112のうちゲート電極118の下方に位置する表面部においては、空乏層115の幅が狭くなる。その結果、ドリフト層であるn−SiC層112の表面部において空乏層115に印加される電界が大きくなり、この部分で絶縁破壊を起こし易くなる。
【0009】
また、上記従来のDMOSまたはIGBTにおいて、耐圧性を向上させるにはp−SiC層113の不純物濃度を高くする必要があるが、その場合にはチャネル抵抗が増大するので電流駆動力が低減する。すなわち、低抵抗化と高耐圧化とはトレードオフの関係があり、半導体パワーデバイスの性能の向上に限界があった。
【0010】
本発明の目的は、低抵抗化と高耐圧化とのトレードオフを緩和することにより、電流駆動力の大きい、かつ、耐圧の大きい半導体パワー素子として機能する半導体装置を提供することにある。
【0011】
[課題を解決するための手段]
本発明の半導体装置は、第1導電型である半導体基板と、上記半導体基板の主面上に設けられた第1導電型である化合物半導体層の一部から形成されるドリフト領域と、上記化合物半導体層の上に設けられたゲート絶縁膜と、上記ゲート絶縁膜の上に設けられたゲート電極と、上記化合物半導体層の上で上記ゲート電極に囲まれるように設けられたソース電極と、上記半導体基板の裏面に設けられたドレイン電極と、上記化合物半導体層の一部から形成されており、上記ソース電極の一部に接しているとともに上記ソース電極の端部の下方から上記ゲート電極の端部下方に亘って設けられ第1導電型であるソース領域と、上記化合物半導体層の一部を構成するとともに、上記ゲート絶縁膜の下面に接しているとともに上記ソース領域を除く領域に設けられ第1導電型であるキャリア走行領域として機能する活性領域と、上記化合物半導体層の一部から形成されており、上記ソース電極の下方に位置する領域から上記ゲート電極の少なくとも端部下方に位置する領域に亘って、且つ上記ソース領域の下方を含む領域に設けられるとともに該ソース電極の一部に接し、第2導電型である逆ドープ領域とを備え、上記ドリフト領域は、第1導電型であって、上記半導体基板に接しているとともに上記化合物半導体層内において上記ゲート電極およびソース電極の下方に設けられるとともに上記ソース領域と上記活性領域と上記逆ドープ領域とを除いた領域であり、上記活性領域は、少なくとも2つの第1の半導体層と、上記第1の半導体層よりも高濃度のキャリア用不純物を含み上記第1の半導体層よりも膜厚が薄く量子効果による第1の半導体層へのキャリアの浸みだしが可能な少なくとも1つの第2の半導体層とを交互に積層して構成され、最上層と最下層には上記第1の半導体層が配置されている。
【0012】
これにより、活性領域においては、量子効果によって第2の半導体層に量子準位が生じ、第2の半導体層中の局在するキャリアの波動関数はある程度の広がりを持つようになる。その結果、キャリアが第2の半導体層だけでなく第1の半導体層にも存在するような分布状態となる。すなわち量子効果によって第2の半導体層から第1の半導体層にキャリアが広がった状態になる。この状態で、活性領域のポテンシャルが高められると、第1,第2の半導体層に絶えずキャリアが供給される。そして、キャリアが不純物濃度の低い第1の半導体層を流れるので、不純物イオン散乱の低減により、高いチャネル移動度が得られる。一方、オフ状態では活性領域全体が空乏化され、活性領域にはキャリアが存在しなくなるので、不純物濃度の低い第1の半導体層によって耐圧が規定され、活性領域全体において高い耐圧値が得られることになる。よって、第1導電型の活性領域を利用してソース・ドレイン間に大電流を流すように構成された半導体装置において、高いチャネル移動度と、高い耐圧とを同時に実現することが可能になる。
【0013】
上記半導体基板が第1導電型であることにより、ACCUFETとして機能する半導体装置において、上述の作用効果が得られる。
【0014】
上記半導体基板が第2導電型であることにより、IGBTとして機能する半導体装置において、上述の作用効果が得られる。
【0015】
上記活性領域が、上記第1の半導体層と第2の半導体層とを各々複数個積層して設けられていることにより、上述の効果を確実に発揮することができる。
【0016】
上記第2の半導体層が炭化珪素層であり、上記第2の半導体層の厚みが1モノレイヤー以上で20nm未満であることが好ましい。
【0017】
上記第1の半導体層が炭化珪素層であり、上記第1の半導体層の厚みが10nm以上で100nm以下であることが好ましい。
【0018】
上記ドリフト領域を横切って設けられ、上記ドリフト領域よりも高濃度の第1導電型不純物を含む少なくとも1つの高濃度ドープ層をさらに備えていることにより、横方向への空乏層の広がりを確保して、より耐圧の高い半導体装置を得ることができる。
【0019】
上記ソース領域を貫通して上記逆ドープ領域に達する開口部をさらに備え、上記ソース電極は、上記開口部の壁面上に設けられて、上記ソース領域および上記逆ドープ領域の各一部に直接接触していることにより、欠陥の多い領域や表面の荒れた領域を回避してソース電極を設けることができるので、高い耐圧値などの特性が得られる。
【0020】
本発明の半導体装置の製造方法は、第1導電型である半導体基板の主面上に、第1導電型の化合物半導体層を形成する工程(a)と、上記化合物半導体層の一部に第2導電型不純物を導入して逆ドープ領域を形成する工程(b)と、上記化合物半導体層及び上記逆ドープ領域の上に、少なくとも2つの第1の半導体層と、上記第1の半導体層よりも高濃度のキャリア用不純物を含み上記第1の半導体層よりも膜厚が薄く量子効果による第1の半導体層へのキャリアの浸みだしが可能な少なくとも1つの第2の半導体層とを交互に積層して構成され、上記第1の半導体層を最上層と最下層に配置しているとともに第1導電型のキャリア走行領域として機能する活性領域を形成する工程(c)と、上記活性領域のうち上記逆ドープ領域の上方に位置する領域に第1導電型不純物を導入して第1導電型のソース領域を形成する工程(d)と、上記ソース領域のうち上記逆ドープ領域の上に位置する部分の一部を除去して、上記逆ドープ領域に達する深さを有する開口部を形成する工程(e)と、上記活性領域の上と上記ソース領域の一部の上にゲート絶縁膜を形成する工程(f)と、上記開口部内に露出するソース領域および上記逆ドープ領域の両方に接触しているとともに、上記ゲート電極に囲まれるように設けられたソース電極を少なくとも上記開口部の壁面上及び底面上に設ける工程(g)と、上記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成する工程(h)と、上記半導体基板の裏面にドレイン電極を形成する工程(i)とを含んでいる。
【0021】
この方法により、工程(e)でソース領域に逆ドープと同じ導電型の不純物を注入しなくても、ソース電極と逆ドープ領域とを接触させることができるので、高性能のACCUFET又はIGBTとして機能する半導体装置が形成される。
【0022】
上記工程(a)では、第1導電型不純物のドーピングを伴うエピタキシャル成長法により、上記化合物半導体層を形成することが好ましい。
【0023】
上記工程(a)及び(c)では、上記化合物半導体層及び上記活性領域として、SiC層を形成することにより、バンドギャップが広く耐圧性の高いSiC層を利用したパワー素子として機能する半導体装置が形成される。その場合、SiC層内ではイオン注入された不純物の活性化率が低いので、イオン注入によって形成された領域では欠陥が発生しやすいが、開口部にソース電極を形成することにより、欠陥を多く含む領域の発生を回避することができる。
【0024】
[発明の実施の形態]
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施形態におけるDMOSデバイス単体の構造を示す断面図である。図2は、本実施形態のDMOSデバイスの上面図である。図1,図2に示すように、本実施形態のDMOSデバイスは、高濃度のn型不純物を含む主面が( 0 0 0 1)オフ面であるSiC基板2(6H−SiC基板)と、SiC基板2の上に形成されたエピタキシャル層内に設けられた低濃度のn型不純物を含むn−SiC層3(ドリフト領域)と、エピタキシャル層の上に設けられたゲート絶縁膜6及びその上のゲート電極7aと、エピタキシャル層の上でゲート電極7aに囲まれるように設けられたソース電極7bと、SiC基板2の下面に設けられたドレイン電極7cと、エピタキシャル層のうちソース電極7bの下方に位置する領域からゲート電極7aの端部下方に位置する領域にp型不純物をドープして形成されたp−SiC層4と、エピタキシャル層のうちソース電極7bの端部下方からゲート電極7aの端部下方に位置する領域に高濃度のn型不純物をドープして形成されたn+ SiC層5とを備えている。
【0025】
ここで、本実施形態の第1の特徴は、エピタキシャル層の表面部のうちn+ SiC層5が形成されている部分を除く領域に多重δドープ層10(活性領域)が設けられている点である。そして、これにより、本実施形態のDMOSデバイスは、いわゆるACCUFET(Accumulation Mode FET)として機能する。
【0026】
一方、図1の下方に拡大して示すように、多重δドープ層10は、高濃度(例えば1×1018atoms ・cm-3)の窒素を含む厚みが約10nmのn型ドープ層10aの5層と、アンドープのSiC単結晶からなる厚さ約50nmのアンドープ層10bの6層とを交互に積層し、最上層と最下層とをアンドープ層10bにして構成されている。つまり、トータル厚みが約350nmである。
【0027】
そして、この半導体パワー素子において、n+ SiC層5がソース領域として機能し、多重δドープ層10がチャネル領域として機能し、SiC基板2及びn−SiC層3がドレイン領域として機能する。
【0028】
多重δドープ層10においては、量子効果によってn型ドープ層10aに量子準位が生じ、n型ドープ層10a中の局在する電子の波動関数はある程度の広がりを持つようになる。その結果、電子がn型ドープ層10aだけでなくアンドープ層10bにも存在するような分布状態となる。
【0029】
この半導体パワー素子をオンする時には、ゲート電極7aに5V程度の電圧を印加して、ソース電極7bを接地し、ドレイン電極7cに600V程度の電圧を印加する。そのとき、多重δドープ層10のポテンシャルが高められ、量子効果によってn型ドープ層10aからアンドープ層10bに電子の波動関数が広がり、n型ドープ層10a,アンドープ層10bに絶えず電子が供給される。そして、電子が不純物濃度の低いアンドープ層10bを流れるので、不純物イオン散乱の低減により、高いチャネル移動度が得られる。なお、電流が流れると、ドレイン電圧は数Vにまで低下する。
【0030】
特に、SiC基板上にゲート酸化膜として熱酸化膜を形成する場合には、シリコン酸化膜中に炭素等の不純物が残留するので、ゲート酸化膜とSiCチャネル領域(活性領域)との界面付近に界面準位が多く存在している。そのために、従来のSiC基板を利用した反転型MOSFETにおいては、活性領域内でゲート酸化膜に近い領域を走行するキャリアの移動度は低い。したがって、従来の反転型MOSFETの場合は、活性領域中の界面準位の多い領域,いわば劣悪な界面に近い領域に、キャリアが流れるチャネルが形成されるので、FETの電流量は少ない。
【0031】
ところが、本実施形態のMOSFETにおける活性領域の場合、界面から離れたアンドープ層10bを電子が走るので劣悪な界面の影響を受けにくく、電子の移動度を高くすることができ、FETの電流量を大きくすることができる。
【0032】
また、通常のACCUFETでは、ソース・ドレイン領域を除く活性領域(本実施形態における多重δドープ層10に相当する領域)全体がほぼ一様な不純物濃度を有している。その場合、不純物濃度を高くするほうが電子の供給量は増大するが、活性領域の不純物濃度を高くすると、電子が走行にするときに不純物によって散乱される確率が大きくなり、電子の移動度が低下する。つまり、FETのチャネル抵抗が大きくなり、大電流及び高速動作が確保されない。そこで、具体的には、ソース・ドレイン領域を除く活性領域の不純物濃度は、約1×1016cm-3から1×1017cm-3となっている。
【0033】
さらに、ソース・ドレイン領域を除く活性領域の不純物濃度を高くすると、耐圧は低下する。ところが、本実施形態のACCUFETによれば、ソース・ドレイン領域を除く活性領域において、ドープ層は不純物濃度が高いが層厚がきわめて薄いので、層厚が厚く不純物濃度の低いアンドープ層によって耐圧の低下が抑制されている。なお、電流が流れると、ドレイン電圧は数Vにまで低下する。
【0034】
また、このとき、n−SiC層3において、ゲート電極7aの下方にある多重δドープ層10全体を介して広い範囲に電流が流れる状態となり、特に高い電流値が得られる。この効果は、キャリアの電導のパスを広げる効果を有し、導通損を下げる効果があることも確認した。それに対し、従来の図4に示すDMOSデバイスにおいては、電流がn−SiC層112の中で狭い範囲に絞られるので、それほど大きな電流値は得られない。
【0035】
一方、本実施形態のデバイスにおいては、オフ状態では、多重δドープ層10全体が空乏化され、多重δドープ層10には電子が存在しなくなるので、不純物濃度の低いアンドープ層10bによって耐圧が規定され、多重δドープ層10全体において高い耐圧値が得られることになる。
【0036】
よって、本実施形態では、多重δドープ層10を利用してソース・ドレイン領域間に大電流を流すように構成されたACCUFETにおいて、高いチャネル移動度と、高い耐圧とを同時に実現することが可能になる。
【0037】
また、アンドープ層10bにおける不純部濃度が低いことから、多重δドープ層10をチャネル層として用いることにより、ゲート絶縁膜6やゲート絶縁膜−多重δドープ層間の界面付近にトラップされる電荷の低減によるチャネル移動度の向上と、不純物イオン散乱の低減によるチャネル移動度の向上と、耐圧性の向上とを図ることができる。
【0038】
ACCUFETは、飽和電流値が大きくオン抵抗が小さい点に特徴があるが、まだ実用化に至っていない大きな理由の1つとして、オフ状態における耐圧に乏しいという難点がある。ところが、本実施形態のACCUFETでは、上述のようにδドープ層とアンドープ層との積層構造を利用することによって、電流駆動力をさらに向上させつつ、オフ状態における高い耐圧値を確保することができる。
【0039】
なお、本実施形態においては、高濃度ドープ層(δドープ層)と低濃度ドープ層(アンドープ層)とを交互に積層してなる多重δドープ層10を設けたが、1層の高濃度ドープ層と1層の低濃度ドープ層のみを有していてもよい。また、高濃度ドープ層と低濃度ドープ層のいずれを先に形成してもよい。1層の高濃度ドープ層の上下にそれぞれ1層の低濃度ドープ層(アンドープ層)を配置されていてもよい。つまり、高濃度ドープ層と低濃度ドープ層との数が異なっていてもよい。ゲート絶縁膜6と接する最上部はアンドープ層であることが好ましい。
【0040】
本実施形態の第2の特徴は、n−SiC層3内において、高濃度(例えば1×1018atoms ・cm-3)の窒素を含む厚みが約100nmの2つの高濃度ドープ層8a,8bが設けられている点である。そして、この2つの高濃度ドープ層8a,8b間の間隔は、約500nmである。
【0041】
図5は、図4に示す従来のSiC基板を用いたDMOSデバイスにおけるオフ時の空乏層の拡大状態を示す断面図である。同図に示すように、ゲート電極118にオフ電圧が印加され(例えば0V)、ソース電極119が接地された状態で、ドレイン電極117に600V程度の電圧が印加されると、n−SiC層112内で空乏層109が縦方向及び横方向に広がる。このとき、図中矢印yで示す縦方向(厚み方向)への空乏層の広がりに比べて、図中矢印xで示す横方向への空乏層の広がりは小さい。つまり、縦方向における等電位面109a間の間隔よりも横方向における等電位面109a間の間隔が狭い。その結果、空乏層109内における電界は、ゲート電極118の下端面のエッジ付近でもっとも大きくなり、この部分で絶縁破壊(ブレークダウン)が生じやすくなる。
【0042】
図3は、高濃度ドープ層をn−SiC層112に設けてなる本実施形態のDMOSデバイスのセル単体におけるオフ時の空乏層の拡大状態を示す断面図である。ゲート電極7aにオフ電圧が印加され(例えば0V)、ソース電極7bが接地された状態で、ドレイン電極7cに600V程度の電圧が印加されると、n−SiC層3内で空乏層9が縦方向及び横方向に広がる。このとき、高濃度ドープ層は、あたかもドリフト領域(ここではn−SiC層3)中に挿入した電極のように機能する。したがって、空乏層9が図中矢印yで示す縦方向(厚み方向)に広がって高濃度ドープ層8a,8bに接すると、空乏層9のさらに下方への広がりが高濃度ドープ層8a,8bによっていったん抑制されるので、縦方向への空乏層9の広がりに比べて、図中矢印xで示す横方向への空乏層9の広がりの方が大きくなる。つまり、縦方向における等電位面9a間の間隔よりも横方向における等電位面9a間の間隔が広くなる。その結果、空乏層9内において、ゲート電極7aの下端面のエッジ付近での電界の集中がほとんどなくなる。また、空乏層9内における等電位線9aは高濃度ドープ層8a,8bにほぼ平行に形成されるので、空乏層9内における縦方向の電界は局所的に集中することなく広い範囲に均一に生じる。よって、絶縁破壊(ブレークダウン)が生じにくくなる。よって、本発明のDMOSデバイスは、図4に示す従来のDMOSデバイスに比べて、高い耐圧値(少なくとも600V程度)を有することになる。
【0043】
なお、この効果は、多重δドープ層10の有無とは無関係に得られる。したがって、本実施形態においては、多重δドープ層10と、高濃度ドープ層8a,8bとを設けたが、いずれか一方のみを設けることによって、DMOSデバイスの耐圧値を高めることができる。
【0044】
特に、多重δドープ層10を設けた場合には、ACCUFETとして機能するので、飽和電流値の高い特性が得られる。
【0045】
一方、多重δドープ層10を設けずに、高濃度ドープ層8a,8bのみを設けた場合には、飽和電流値の向上という効果は期待できないが、耐圧値の向上を図ることができる。その場合、高濃度ドープ層は、本実施形態のごとく1層のみに限られるものではなく、1層のみでもよく、2層以上の多数層設けてもよい。一般的には、高濃度ドープ層の数が多いほど、DMOSデバイスの耐圧値が大きいといえる。
【0046】
次に、本実施形態のDMOSデバイスの製造工程について説明する。まず、主面が( 0 0 0 1)面(C面)から数度ずれた方位を有するn+ 型のSiC基板2を準備する。SiC基板2の直径は25mmである。まず、流量5(l/min.)の酸素によってバブリングされた水蒸気雰囲気中で、SiC基板2を1100℃で3時間ほど熱酸化し、表面に厚みが約40nmの熱酸化膜を形成した後、バッファード弗酸(弗酸:フッ化アンモニウム水溶液=1:7)により、その熱酸化膜を除去する。そして、CVD装置のチャンバー内にSiC基板2を設置し、チャンバー内を10-6Pa程度(≒10-8Torr)の真空度になるまで減圧する。次に、チャンバー内に希釈ガスとして流量2(l/min.)の水素ガスと流量1(l/min.)のアルゴンガスとを供給し、チャンバー内の圧力を0.0933MPaとして、基板温度を約1600℃に制御する。水素ガス及びアルゴンガスの流量は上述の一定値に保持しながら、原料ガスとして流量が2(ml/min.)のプロパンガスと、流量が3(ml/min.)のシランガスとをチャンバー内に導入する。原料ガスは流量50(ml/min.)の水素ガスで希釈されている。このとき、ドーピングガス供給用のパルスバルブを開いて、窒素を導入することにより、SiC基板2の主面の上に、低濃度(1×1016atoms ・cm-3程度)の窒素を含むn型SiC単結晶からなる厚み約10μmのnSiC層3を形成する。その際、n−SiC層3の途中2カ所に、不純物濃度が例えば1×1018atoms ・cm-3程度の2つの高濃度ドープ層8a,8bを形成する。
【0047】
ただし、特許出願2000−58964号の明細書及び図面に記載されているように、ドーピングガスとして窒素を約10%含む水素ガスを供給可能にするために、ドーピングガスを高圧ボンベに収納しておいて、高圧ボンベとドーピングガス供給用配管との間にパルスバルブが設けられている。
【0048】
次に、n−SiC層3の一部に選択的にアルミニウム(Al)のイオン注入を行なって、深さが1000nm程度のp−SiC層4を形成する。その後、以下の手順により、多重δドープ層10を形成する。
【0049】
まず、上記n−SiC層3を形成した際の原料ガスや希釈ガスの供給量,温度などの条件は代えずに、パルスバルブを閉じることにより、n−SiC層3の上に、厚みが50nmのアンドープ層10b(不純物濃度が5×1015cm-3程度であることが確認されている)を形成する。次に、チャンバー内への希釈ガス,原料ガスの供給量,温度などの条件は変えずに、パルスバルブを開いてp型不純物であるアルミニウムを含むガス(ドーピングガス)をパルス状に供給することにより、アンドープ層10bの上に、厚み約10nmのn型ドープ層10a(高濃度ドープ層)(不純物濃度が約1×1018cm-3)を形成する。
【0050】
このようにして、原料ガス及び希釈ガスを供給しながら同時にパルスバルブを開閉してドーピングガス(窒素)を導入することによるn型ドープ層10aの形成と、パルスバルブを閉じた状態にしてドーピングガスを供給しないで原料ガス及び希釈ガスのみの供給によるアンドープ層10bの形成とを各々5回ずつ繰り返す。最後に、最上層には、厚みが50nmのアンドープ層10bを形成する。これにより、厚みが約350nmの多重δドープ層10を形成する。
【0051】
なお、多重δドープ層10の最上層を占めているアンドープ層10bの厚みを他のアンドープ層10bよりも50nm程度厚くしてもよい。ただし、この場合には、DMOSデバイスのしきい値電圧が高くなるので、ゲート絶縁膜−多重δドープ層の界面の界面準位の悪影響によるチャネル移動度としきい値電圧とを所望の条件に調整するように、最上部のアンドープ層10bの厚みを決めることができる。
【0052】
次に、多重δドープ層10の一部に高濃度の窒素イオンを注入することにより、多重δドープ層10を貫通してp−SiC層4の上部に達する深さ約400nmのn+ SiC層5を形成する。また、ソース電極7bの下方の一部にp型不純物をイオン注入して、p−SiC層4の上部4aを形成する。この工程は、ソース電極7bをp−SiC層4に直接接触させることにより、逆ドープ領域のポテンシャルを制御するために、かつ、逆電流が流れたときのDMOSデバイスの破壊を防止するために必要である。後者に関して説明すると、通常、DMOSデバイスの負荷は、誘導負荷(モーターのコイルなどいわゆるL成分を多く含む負荷)であることが多く、DMOSデバイスのゲートをオフにした瞬間は電磁誘導によりソース・ドレイン間に逆電圧がかかる。すなわち、一瞬の間、ドレイン電位がソース電位より低くなるので、p−SiC層4とn−SiC層3からなるPNダイオードに順方向に電圧が印加され、大電流がソース・ドレイン間に流れる。このとき、ソース電極7bとp−SiC層4との間に、活性領域と同じn型の表面層があると、n型表面層とp−SiC層との間の表面PN接合部に逆バイアスが印加されるので、表面PN接合部が抵抗となり発熱してデバイスを破壊にいたらしめることがある。そこで、ソース電極7bの下方の一部にp−SiC層4の上部4aを形成することにより、表面PN接合部が生じないようにしている。
【0053】
その後、基板上に、シリコン酸化膜などからなるゲート絶縁膜6を形成した後、真空蒸着法により形成されたNi合金膜からなるソース電極7b及びドレイン電極7cを形成する。さらに、ソース,ドレイン電極7a,7bと下地層とのオーミックコンタクトをとるために1000℃で3分間アニールを行なう。続いて、ゲート絶縁膜6の上にNiを蒸着して、Ni膜からなるゲート長約5μmのゲート電極7aを形成する。
【0054】
上述の工程によって形成されたDMOSデバイス(ACCUFET)について、電流−電圧特性(ドレイン電流とドレイン電圧との関係)のゲート電圧依存性を調べたところ、従来のDMOSデバイスに比べて、飽和電流量がさらに増大していることがわかった。さらに、ドレイン電圧が400V以上においてもブレークダウンなしに安定なドレイン電流が得られ、オフ状態における絶縁破壊電圧は600V以上であり、オン抵抗も1mΩ・cm2 という低い値が実現できた。
【0055】
なお、ドープ層の厚さは、ドープ層からアンドープ層への電子の波動関数の浸み出しが効果的に行われば、必要以上に厚くする必要はない。実験例やシミュレーションデータなどを総合すると、n型ドープ層10a(高濃度ドープ層)の厚みは、SiC層を用いる場合には、1モノレイヤー以上で20nm未満であることが好ましいことがわかっている。また、アンドープ層10b(低濃度ドープ層)の厚みは、そのアンドープ層に接する上下のドープ層からの電子の波動関数の浸み出しがおよぶ範囲であればいいので、約10nm以上で約100nm以下であることが好ましい。
【0056】
また、SiC層以外の化合物半導体層を用いてもよい。例えばGaAs層,AlGaAs層,GaN層,AlGaN層,SiGe層,SiGeC層などの場合には、高濃度ドープ層(δドープ層)の厚みはその材料に応じて適正な厚みが定められる。例えば、GaAs層を用いる場合には、1モノレイヤーのδドープ層を設けることができる。一般的には、キャリアの供給能力を適正に維持できさえすれば、同じ厚みで耐圧値を向上させるためには、高濃度ドープ層(δドープ層)の厚みは薄いほど好ましいといえる。
【0057】
一方、多重δドープ層10の最上層の一部は熱酸化によってゲート酸化膜となる。したがって、ゲート酸化膜中にドナーの窒素が大量に取りこまれるとMOS構造の閾値電圧に影響を与えたり、ゲート酸化膜自体の耐圧低下につながるので、多重δドープ層10の最上層はアンドープ層であることが好ましく、その厚さは少なくとも酸化膜に変化する厚さ以上でなければならない。例えば、厚み40nmの熱酸化膜を形成するには、少なくとも厚み20nm以上のアンドープ層が必要である。
【0058】
なお、SiC基板2として濃度1×1018cm-3前後のp型不純物を含むp+ SiC基板を用いれば、本実施形態と同様の製造方法によって、次の第2の実施形態で説明するようなIGBT(図9(b)参照)を試作することが可能である。その場合、ドレイン電極7cとして、ニッケルに代えて、p型SiC層に対してオーミック特性の得られる金属膜(例えばアルミニウム膜、アルミニウム膜とニッケル膜またはチタン膜との積層膜、アルミニウムとニッケルまたはチタンとの合金からなる合金膜など)を用いる。この製造方法によって得られたIGBTのオン抵抗はさらに低く0.7mΩ・cm2 であった。
【0059】
−平面形状に関する変形例−
なお、本実施形態では、図2のように正方形のセルを配置しているが、本発明のACCUFETのセルの平面的形状は必ずしも正方形に限定されるものではなく、各種の形状をとることができる。例えば、後述する第2の実施形態の変形例のように、ACCUFET(又はIGBT)のセルの平面形状を六角形にすることができる。SiC結晶は六方晶であるので、その結晶軸(A軸)の方向に平行な6つの辺を有する六角形の平面形状を有するACCUFET(又はIGBT)を形成することにより、キャリアの移動度の向上を図ることができる。
【0060】
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、ソース電極7bを逆ドープ領域であるp−SiC層4に直接接触させるため、p−SiC層4の上に設けられた多重δドープ層10またはn+ SiC層5の一部にp型不純物をイオン注入して、p−SiC層4の上部4aを形成している。そして、このようにp−SiC層4を表面にまで広げた後、p−SiC層4に接触するソース電極7bを設けている。したがって、この方法によると、高濃度にドープされたn型層(n型ドープ層10aやn+ SiC層5)の導電型を反転させるために必要な高濃度のp型不純物をイオン注入しなければならない。SiC層のp型不純物としてはアルミニウムやボロンなどが用いられるが、これらの不純物のイオン注入後における活性化率は、数%から数10%であるので、極めて高い注入ドーズ量が必要となる。しかし、注入欠陥を回復するのが難しいSiC層において、このような高ドーズ量の不純物を含むイオン注入領域は、高抵抗領域となるので、この領域に電流が流れるときに大きな抵抗損失が生じる。また、イオン注入によってSiC層の表面も荒れるので、特性がさらに悪化する。そこで、本実施形態では、以上のような不具合のない諸特性の優れたDMOSデバイスの構造及びその製造方法について説明する。
【0061】
図6は、本実施形態におけるDMOSデバイスの断面図である。本実施形態においても、DMOSデバイスの平面形状は図2に示すとおりである。同図に示すように、本実施形態のDMOSデバイスは、高濃度のn型不純物を含む主面が( 0 0 0 1)オフ面であるSiC基板2(6H−SiC基板)と、SiC基板2の上に形成されたエピタキシャル層内に設けられた低濃度のn型不純物を含むn−SiC層3(ドリフト領域)と、エピタキシャル層の上に設けられたゲート絶縁膜6及びその上のゲート電極7aと、エピタキシャル層の上でゲート電極7aに囲まれるように設けられたソース電極7bと、SiC基板2の下面に設けられたドレイン電極7cと、エピタキシャル層のうちソース電極7bの下方に位置する領域からゲート電極7aの端部下方に位置する領域にp型不純物をドープして形成されたp−SiC層4と、エピタキシャル層のうちソース電極7bの端部下方からゲート電極7aの端部下方に位置する領域に高濃度のn型不純物をドープして形成されたn+ SiC層5とを備えている。
【0062】
ここで、本実施形態のDMOSデバイスの特徴は、第1の実施形態のDMOSデバイスとは異なり、多重δドープ層10およびn+ SiC層5の一部に開口部を設け、この開口部の底面にp−SiC層4の一部を露出させて、ソース電極7bをp−SiC層4の露出部に接触させている点である。
【0063】
エピタキシャル層の表面部のうちn+ SiC層5が形成されている部分を除く領域に多重δドープ層10(活性領域)が設けられている点、これにより本実施形態のDMOSデバイスがACCUFET(Accumulation Mode FET)として機能する点は、第1の実施形態のDMOSデバイスと同じである。また、多重δドープ層10の構造も、第1の実施形態のDMOSデバイス中の多重δドープ層10と基本的には同じである。ただし、本実施形態の多重δドープ層10は、厚みが40nmのアンドープ層10b(低濃度ドープ層)(不純物濃度が約5×1015cm-3)と、厚みが約10nmのn型ドープ層10a(高濃度ドープ層)(不純物濃度が約1×1018cm-3)とを交互に4層ずつ積層した後、最上層に厚みが40nmのアンドープ層10bを設けて構成されており、トータル厚みが約240nmである。
【0064】
そして、この半導体パワー素子において、n+ SiC層5がソース領域として機能し、多重δドープ層10がチャネル領域として機能し、SiC基板2及びn−SiC層3がドレイン領域として機能する。
【0065】
次に、本実施形態のDMOSデバイスの製造工程について、図7(a)〜(d)及び図8(a)〜(d)を参照しながら説明する。
【0066】
まず、図7(a)に示す工程で、主面が( 0 0 0 1)面(C面)から数度ずれた方位を有するn+ 型のSiC基板2を準備する。SiC基板2の直径は50mmであり、n型不純物の濃度は1×1018cm-3である。流量5(l/min.)の酸素によってバブリングされた水蒸気雰囲気中で、SiC基板2を1100℃で3時間ほど熱酸化し、表面に厚みが約40nmの熱酸化膜を形成した後、バッファード弗酸(弗酸:フッ化アンモニウム水溶液=1:7)により、その熱酸化膜を除去する。その後、CVD装置のチャンバー内にSiC基板2を設置し、チャンバー内を10-6Pa程度(≒10-8Torr)の真空度になるまで減圧する。次に、チャンバー内に希釈ガスとして流量2(l/min.)の水素ガスと流量1(l/min.)のアルゴンガスとを供給し、チャンバー内の圧力を0.0933MPaとして、基板温度を約1600℃に制御する。水素ガス及びアルゴンガスの流量は上述の一定値に保持しながら、原料ガスとして流量が2(ml/min.)のプロパンガスと、流量が3(ml/min.)のシランガスとをチャンバー内に導入する。原料ガスは流量50(ml/min.)の水素ガスで希釈されている。このとき、ドーピングガス供給用のパルスバルブを開いて、窒素をin-situ ドープすることにより、SiC基板2の主面の上に、低濃度(1×1016atoms ・cm-3程度)の窒素を含むn型SiC単結晶からなる厚み約12μmのn−SiC層3を形成する。
【0067】
ただし、特許出願2000−58964号の明細書及び図面に記載されているように、ドーピングガスとして窒素を約10%含む水素ガスを供給可能にするために、ドーピングガスを高圧ボンベに収納しておいて、高圧ボンベとドーピングガス供給用配管との間にパルスバルブが設けられている。
【0068】
次に、図7(b)に示す工程で、n−SiC層3の上にSiO2 からなる注入マスク(図示せず)を形成した後、SiC基板2を500℃以上の高温に保ちつつ、注入マスクの上方からn−SiC層3内にp型不純物であるアルミニウム(Al)のイオン注入を行なう。その後、表面の未注入領域を反応性イオンエッチング(RIE)によって除去したのち、アルゴンガス雰囲気中,温度1700℃で活性化のためのアニールを行なって、逆ドープ領域であるp−SiC層4を形成する。ここでは、RIEの後に活性化のためのアニールを行っているが、活性化のためのアニールを行なってからRIEを行ってもよい。ただし、RIEを行なってから活性化のためのアニールを行なうことにより、RIEのイオン衝撃による欠陥が回復しやすく、RIEによって生じた表面の堆積物も除去することができる。
【0069】
その後、図7(c)に示す工程で、以下の手順により、多重δドープ層10を形成する。
【0070】
まず、上記n−SiC層3を形成した際の原料ガスや希釈ガスの供給量,温度などの条件は代えずに、パルスバルブを閉じることにより、n−SiC層3の上に、厚みが40nmのアンドープ層10b(不純物濃度が5×1015cm-3程度であることが確認されている)を形成する。次に、チャンバー内への希釈ガス,原料ガスの供給量,温度などの条件は変えずに、パルスバルブを開いてp型不純物であるアルミニウムを含むガス(ドーピングガス)をパルス状に供給することにより、アンドープ層10bの上に、厚み約10nmのn型ドープ層10a(高濃度ドープ層)(不純物濃度が約1×1018cm-3)を形成する。
【0071】
このようにして、原料ガス及び希釈ガスを供給しながら同時にパルスバルブを開閉してドーピングガス(窒素)を導入することによるn型ドープ層10aの形成と、パルスバルブを閉じた状態にしてドーピングガスを供給しないで原料ガス及び希釈ガスのみの供給によるアンドープ層10bの形成とを各々4回ずつ繰り返す。最後に、最上層には、厚みが40nmのアンドープ層10bを形成する。これにより、厚みが約240nmの多重δドープ層10を形成する。
【0072】
なお、多重δドープ層10の最上層を占めているアンドープ層10bの厚みを他のアンドープ層10bよりも50nm程度厚くしてもよい。ただし、この場合には、DMOSデバイスのしきい値電圧が高くなるので、ゲート絶縁膜−多重δドープ層の界面の界面準位の悪影響によるチャネル移動度としきい値電圧とを所望の条件に調整するように、最上部のアンドープ層10bの厚みを決めることができる。
【0073】
次に、図7(d)に示す工程で、基板上にSiO2 からなる注入マスク(図示せず)を形成した後、SiC基板2を500℃以上の高温に保ちつつ、注入マスクの上方から多重δドープ層10内にn型不純物である高濃度の窒素(N)のイオン注入を、注入深さが300nmになるように行なう。その後、注入マスクを除去した後、SiCシャーレ中で1600℃で活性化のためのアニールを行なってソース領域となるn+ SiC層5を形成する。n+ SiC層5は多重δドープ層10を貫通して、その下端はp−SiC層4と接している。ソース領域であるn+ SiC層5は、多重δドープ層10の全ての半導体層に接触していることが好ましいので、n+ SiC層5の深さは、多重δドープ層10の厚さよりも大きいことが好ましい。
【0074】
次に、図8(a)に示す工程で、p−SiC層4の表面を露出するためにn+ SiC層5(ソース領域)の一部を除去する。その後、基板上に、アルミニウム薄膜を蒸着によって堆積し、フォトリソグラフィー及びドライエッチングにより、アルミニウム薄膜をパターニングしてエッチングマスク(図示せず)を形成する。このエッチングマスクを用いて、CF4 とO2 との混合ガス(流量比 CF4 :O2 =4:1)を用いたRIEにより、n+ SiC層5を貫通してp−SiC層4に達する深さ350nmの開口部20を形成する。これにより、開口20の底面にはp−SiC層4の一部の表面が露出した状態となる。このとき、開口部20の深さは、少なくともn+ SiC層5(ソース領域)の深さよりも深いことが必要である。
【0075】
このとき、エッチングガスとしてCF4 とO2 との混合ガスを用いた場合には、エッチレートは67nm/min.であり、n+ 層5をエッチングするときと、p−SiC層4をエッチングするときとでエッチレートはほとんど変わらず、ほぼ一定とみなせる。したがって、開口部20の深さは、エッチング時間によって制御することができる。
【0076】
次に、図8(b)に示す工程で、基板上にゲート絶縁膜6となる熱酸化膜を形成した。SiC基板2上の各層の表面領域を、流量2.5(l/min.)の酸素によってバブリングされた水蒸気雰囲気中で、1100℃で3時間の間熱酸化することにより、基板の表面上に厚みが約40nmの熱酸化膜を形成する。
【0077】
次に、図8(c)に示す工程で、ゲート絶縁膜6となる熱酸化膜の上に、開口部20及びその周辺部を開口したレジストマスク(図示せず)を形成した後、バッファード弗酸によって、熱酸化膜のうちレジストマスクの開口部20に位置する領域を除去する。これにより、開口部20及びその周辺部において、p−SiC層4およびn+ SiC層5(ソース領域)の各一部の表面を露出させる。その後、リフトオフ法により、露出しているp−SiC層4およびn+ SiC層5の各一部の表面上にソース電極7bを形成する。リフトオフ法によるソース電極7bの形成は以下の手順で行なう。まず、電子ビーム蒸着法により、基板上に厚みが約200nmのニッケル膜を堆積して、基板全体を有機溶剤に浸漬することにより、ニッケル膜のうち,p−SiC層4およびn+ SiC層5の各一部に接触している部分のみを残して、他の部分を基板から剥離させる。
【0078】
また、SiC基板2の裏面上に、真空蒸着法により厚みが約200nmのNi合金膜を堆積し、からなるドレイン電極7cを形成する。さらに、ソース,ドレイン電極7b,7cと下地層とのオーミックコンタクトをとるために、N2 ガス中で温度1000℃,3分間の条件でアニールを行なう。
【0079】
次に、図8(d)に示す工程で、電子ビーム蒸着法により、基板上に厚みが約200nmのアルミニウム膜(図示せず)を形成した後、フォトリソグラフィー及びドライエッチングにより、アルミニウム膜をパターニングして、ゲート長約10μmのゲート電極7aを形成する。
【0080】
図11は、本実施形態のDMOSデバイス(ACCUFET)の電流(I)−電圧(V)特性を示す図である。同図に示すように、従来のDMOSデバイスに比べて、飽和電流量がさらに増大している。
【0081】
本実施形態のDMOSデバイスによると、第1の実施形態のDMOSデバイスと基本的には同じ作用効果を発揮することができる。
【0082】
加えて、本実施形態のDMOSデバイスにおいては、ソース電極7bがn+ SiC層5に形成された開口部20の上に形成されているので、高ドーズ量のイオン注入によって表面が荒らされた領域や、高ドーズ量のイオン注入による欠陥が多く存在する領域を生じることなく、p−SiC層4と接している。その結果、多重δドープ層10に逆電流が流れたときのソース電極7b下での抵抗が低く、第1の実施形態に比べて逆電流による抵抗損失が低いという利点がある。また、抵抗損失が小さいことから、逆電流が流れたときの温度上昇も小さいので、逆電流に起因するDMOSデバイスの破壊をさらに効果的に抑制することができる。
【0083】
なお、SiC基板2として濃度1×1018cm-3前後のp型不純物を含むp+SiC基板を用いれば、本実施形態と同様の製造方法によってIGBTを試作することが可能である。その場合、ドレイン電極7cとして、ニッケルに代えて、p型SiC層に対してオーミック特性の得られる金属膜(例えばアルミニウム膜、アルミニウム膜とニッケル膜またはチタン膜との積層膜、アルミニウムとニッケルまたはチタンとの合金からなる合金膜など)を用いる。この製造方法によって得られたIGBTのオン抵抗はさらに低く0.7mΩ・cm2 であった。
【0084】
図9(a),(b)は、順に、DMOSデバイス及びIGBTに流れる電流を比較して示す断面図である。図9(a)に示すように、n型DMOSデバイスでは、SiC基板2およびドリフト領域(n−SiC層3)が、共にn型層であるために、DMOSデバイスのオン時には電子電流だけが流れる。それに対し、図9(b)に示すように、IGBTでは、SiC基板2がp型層でドリフト領域(n−SiC層3)がn型層であるために、IGBTのオン時には電子電流のみならずp型のSiC基板2から正孔が供給されて、電子電流及び正孔電流の両方が流れるのでオン抵抗がさらに低くなる。ただし、IGBTの場合、オフにしたときにn型エピタキシャル層に注入された正孔がp型基板に戻り、逆電流が流れるためにスイッチング速度はDMOSデバイスに比べて遅い。また、IGBTでは、SiC基板2とn−SiC層3との間にPN接合が形成されるために、数Vの電圧ロスが生じる。そのために、本実施形態のIGBTは、耐圧の設計値が数kV程度の高耐圧型デバイスに適した構造といえる。
【0085】
−平面形状に関する変形例−
なお、本実施形態では、第1の実施形態と同様に、図2のように正方形のセルを配置しているが、本発明のACCUFETのセルの平面的形状は必ずしも正方形に限定されるものではなく、各種の形状をとることができる。
【0086】
図10は、ACCUFET(又はIGBT)のセルの平面形状を六角形にした本実施形態の変形例の平面図である。各セルは等間隔に配置され、ハニカム状のゲート電極7aが設けられている。
【0087】
ACCUFET(又はIGBT)は相隣接するセルから延びる空乏層が互いにつながるほうが絶縁破壊が生じにくい。図2に示すごとく正方形のセルを等間隔に配置した場合、相隣接するセルの辺同士の距離に比べ、斜め方向に相隣接する頂点同士の距離が大きくなる。すなわち、相隣接するセルの辺同士間で空乏層がつながっても、頂点同士の間でつながらない領域が残ることがある。その結果、絶縁破壊が生じやすくなる。
【0088】
それに対し、図10に示す六角形のセルの場合、相隣接する辺同士の間で空乏層がつながる場合には、頂点同士の間でも空乏層がつながっている。そのため、六角形のセルの法が絶縁破壊が生じにくい。
【0089】
また、本発明のACCUFET(又はIGBT)のセルの平面的形状は必ずしも正方形や六角形に限定されるものではなく、各種の形状をとることができる。
【0090】
また、上記第2の実施形態においては、ソース領域であるn+ SiC層5の形成のためのイオン注入工程,開口部20の形成工程,ソース電極7bの形成工程を行なった後に、ゲート電極7aを形成したが、先にゲート電極7aを形成することも可能である。その場合、まず、ゲート絶縁膜6となる熱酸化膜のうえに、n+ SiC層5を形成しようとする領域を開口したアルミニウム膜(この例では、ゲート電極と一致する)を形成し、このアルミニウム膜をマスクとしてn型不純物のイオン注入を行なう。その後、n+ SiC層5を貫通してp−SiC層4に達する開口部の形成と、ソース電極7bの形成とを行なう。このような手順により、ゲート電極7aと自己整合的にソース領域(n+ SiC層5)を形成することができるので、微細なACCUFET又はIGBTとして機能する半導体装置が得られる。ただし、その場合には、ゲート電極7aを構成する材料として、ソース電極形成時の高温処理工程によって特性が劣化しないものを用いることが好ましい。
【0091】
[発明の効果]
本発明の半導体装置によると、縦型構造のACCUFET又はIGBTとして機能する半導体装置において、ゲート電極下方のチャネル領域として機能する部分を、第1の半導体層と、第1の半導体層よりも高濃度のキャリア用不純物を含み第1の半導体層よりも膜厚が薄く量子効果による第1の半導体層へのキャリアの浸みだしが可能な第2の半導体層とを互いに接するように設けて構成した。高濃度不純物層を含む第2の半導体層からキャリアが供給され、不純物の少ない高品質の結晶性のよい第1の半導体層をキャリアが走行するので、高いチャネル移動度と、高い耐圧とを同時に実現することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態におけるDMOSデバイスの断面図である。
【図2】 本発明の第1の実施形態におけるDMOSデバイスのセル配置を示す上面図である。
【図3】 本発明の第1の実施形態のDMOSデバイスのセル単体におけるオフ時の空乏層の拡大状態を示す断面図である。
【図4】 従来の文献に開示されているDMOSデバイスの断面図である。
【図5】 図4に示す従来のSiC基板を用いたDMOSデバイスにおけるオフ時の空乏層の拡大状態を示す断面図である。
【図6】 本発明の第2の実施形態におけるDMOSデバイスの断面図である。
【図7】 (a)〜(d)は、本発明の第2の実施形態におけるDMOSデバイスの製造工程のうちの前半部分を示す断面図である。
【図8】 (a)〜(d)は、本発明の第2の実施形態におけるDMOSデバイスの製造工程のうちの後半部分を示す断面図である。
【図9】 (a),(b)は、それぞれ順にDMOSデバイスとIGBTとの電流成分の違いを示す断面図である。
【図10】 本発明の第2の実施形態の変形例におけるDMOSデバイスのセル配置を示す上面図である。
【図11】 本発明の第2の実施形態のDMOSデバイスの電流(I)−電圧(V)特性を示す図である。
【符号の説明】
2 SiC基板
3 n−SiC層
4 p−SiC層
5 n+ SiC層
6 ゲート絶縁膜
7a ゲート電極
7b ソース電極
7c ドレイン電極
8a,8b 高濃度ドープ層
9 空乏層
9a 電位面
10 多重δドープ層
10a n型ドープ層
10b アンドープ層
20 開口部
Claims (11)
- 第1導電型である半導体基板と、
上記半導体基板の主面上に設けられた第1導電型である化合物半導体層の一部から形成されるドリフト領域と、
上記化合物半導体層の上に設けられたゲート絶縁膜と、
上記ゲート絶縁膜の上に設けられたゲート電極と、
上記化合物半導体層の上で上記ゲート電極に囲まれるように設けられたソース電極と、
上記半導体基板の裏面に設けられたドレイン電極と、
上記化合物半導体層の一部から形成されており、上記ソース電極の一部に接しているとともに上記ソース電極の端部の下方から上記ゲート電極の端部下方に亘って設けられ第1導電型であるソース領域と、
上記化合物半導体層の一部を構成するとともに、上記ゲート絶縁膜の下面に接しているとともに上記ソース領域を除く領域に設けられ第1導電型であるキャリア走行領域として機能する活性領域と、
上記化合物半導体層の一部から形成されており、上記ソース電極の下方に位置する領域から上記ゲート電極の少なくとも端部下方に位置する領域に亘って、且つ上記ソース領域の下方を含む領域に設けられるとともに該ソース電極の一部に接し、第2導電型である逆ドープ領域とを備え、
上記ドリフト領域は、第1導電型であって、上記半導体基板に接しているとともに上記化合物半導体層内において上記ゲート電極およびソース電極の下方に設けられるとともに上記ソース領域と上記活性領域と上記逆ドープ領域とを除いた領域であり、
上記活性領域は、少なくとも2つの第1の半導体層と、上記第1の半導体層よりも高濃度のキャリア用不純物を含み上記第1の半導体層よりも膜厚が薄く量子効果による第1の半導体層へのキャリアの浸みだしが可能な少なくとも1つの第2の半導体層とを交互に積層して構成され、最上層と最下層には上記第1の半導体層が配置されていることを特徴とする半導体装置。 - 請求項1に記載の半導体装置において、
上記活性領域は、上記第1の半導体層と第2の半導体層とを各々複数個交互に積層して設けられていることを特徴とする半導体装置。 - 請求項1または2に記載の半導体装置において、
上記第2の半導体層は、SiCからなり、
上記第2の半導体層の厚みは、1モノレイヤー以上で20nm未満であることを特徴とする半導体装置。 - 請求項1〜3のうちいずれか1つに記載の半導体装置において、
上記第1の半導体層は、SiCからなり、
上記第1の半導体層の厚みは、10nm以上で100nm以下であることを特徴とする半導体装置。 - 請求項1〜4のうちいずれか1つに記載の半導体装置において、
上記ドリフト領域内に上記ドリフト領域を横切って設けられ、上記ドリフト領域よりも高濃度の第1導電型不純物を含み、オフ時の空乏層のドリフト領域下方への広がりを抑制する少なくとも1つの高濃度ドープ層をさらに備えていることを特徴とする半導体装置。 - 請求項1〜5のうちいずれか1つに記載の半導体装置において、
上記ソース領域は、上記化合物半導体層の一部から形成される領域であって上記ドリフト領域上に形成された領域の一部を貫通して上記逆ドープ領域に達する深さを有する開口部を形成することにより設けられた該開口部周辺の領域であり、
上記ソース電極は、上記開口部の壁面上および底面上に設けられて、上記ソース領域および上記逆ドープ領域の各一部に直接接触していることを特徴とする半導体装置。 - 第1導電型である半導体基板の主面上に、第1導電型の化合物半導体層を形成する工程(a)と、
上記化合物半導体層の一部に第2導電型不純物を導入して逆ドープ領域を形成する工程(b)と、
上記化合物半導体層及び上記逆ドープ領域の上に、少なくとも2つの第1の半導体層と、上記第1の半導体層よりも高濃度のキャリア用不純物を含み上記第1の半導体層よりも膜厚が薄く量子効果による第1の半導体層へのキャリアの浸みだしが可能な少なくとも1つの第2の半導体層とを交互に積層して構成され、上記第1の半導体層を最上層と最下層に配置しているとともに第1導電型のキャリア走行領域として機能する活性領域を形成する工程(c)と、
上記活性領域のうち上記逆ドープ領域の上方に位置する領域に第1導電型不純物を導入して第1導電型のソース領域を形成する工程(d)と、
上記ソース領域のうち上記逆ドープ領域の上に位置する部分の一部を除去して、上記逆ドープ領域に達する深さを有する開口部を形成する工程(e)と、
上記活性領域の上と上記ソース領域の一部の上にゲート絶縁膜を形成する工程(f)と、
上記開口部内に露出するソース領域および上記逆ドープ領域の両方に接触しているとともに、上記ゲート電極に囲まれるように設けられたソース電極を少なくとも上記開口部の壁面上及び底面上に設ける工程(g)と、
上記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成する工程(h)と、
上記半導体基板の裏面にドレイン電極を形成する工程(i)と
を含む半導体装置の製造方法。 - 請求項7に記載の半導体装置の製造方法において、
上記工程(a)では、第1導電型不純物のドーピングを伴うエピタキシャル成長法により、上記化合物半導体層を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項7又は8に記載の半導体装置の製造方法において、
上記工程(a)及び(c)では、上記化合物半導体層及び上記活性領域として、SiC層を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 第1導電型である半導体基板と、
上記半導体基板の主面上に設けられた第1導電型である化合物半導体層の一部から形成されるドリフト領域と、
上記化合物半導体層の上に設けられたゲート絶縁膜と、
上記ゲート絶縁膜の上に設けられたゲート電極と、
上記化合物半導体層の上で上記ゲート電極に囲まれるように設けられたソース電極と、
上記半導体基板の裏面に設けられたドレイン電極と、
上記化合物半導体層の一部から形成されており、上記ソース電極の一部に接しているとともに上記ソース電極の端部の下方から上記ゲート電極の端部下方に亘って設けられ第1導電型であるソース領域と、
上記化合物半導体層の一部を構成するとともに、上記ゲート絶縁膜の下面に接しているとともに上記ソース領域を除く領域に設けられ第1導電型であるキャリア走行領域として機能する活性領域と、
上記化合物半導体層の一部から形成されており、上記ソース電極の下方に位置する領域から上記ゲート電極の少なくとも端部下方に位置する領域に亘って、且つ上記ソース領域の下方を含む領域に設けられるとともに該ソース電極の一部に接し、第2導電型である逆ドープ領域とを備え、
上記ドリフト領域は、第1導電型であって、上記半導体基板に接しているとともに上記化合物半導体層内において上記ゲート電極およびソース電極の下方に設けられるとともに上記ソース領域と上記活性領域と上記逆ドープ領域とを除いた領域であり、
上記活性領域は、SiCからなり厚みが10nm以上100nm以下である少なくとも2つの第1の半導体層と、上記第1の半導体層よりも高濃度のキャリア用不純物を含むとともにSiCからなり厚みが1モノレイヤー以上20nm未満である少なくとも1つの第2の半導体層とを交互に積層して構成され、最上層と最下層には上記第1の半導体層が配置されていることを特徴とする半導体装置。 - 第1導電型である半導体基板の主面上に、第1導電型の化合物半導体層を形成する工程(a)と、
上記化合物半導体層の一部に第2導電型不純物を導入して逆ドープ領域を形成する工程(b)と、
上記化合物半導体層及び上記逆ドープ領域の上に、SiCからなり厚みが10nm以上100nm以下である少なくとも2つの第1の半導体層と、上記第1の半導体層よりも高濃度のキャリア用不純物を含むとともにSiCからなり厚みが1モノレイヤー以上20nm未満である少なくとも1つの第2の半導体層とを交互に積層して構成され、上記第1の半導体層を最上層と最下層に配置しているとともに第1導電型のキャリア走行領域として機能する活性領域を形成する工程(c)と、
上記活性領域のうち上記逆ドープ領域の上方に位置する領域に第1導電型不純物を導入して第1導電型のソース領域を形成する工程(d)と、
上記ソース領域のうち上記逆ドープ領域の上に位置する部分の一部を除去して、上記逆ドープ領域に達する深さを有する開口部を形成する工程(e)と、
上記活性領域の上と上記ソース領域の一部の上にゲート絶縁膜を形成する工程(f)と、
上記開口部内に露出するソース領域および上記逆ドープ領域の両方に接触しているとともに、上記ゲート電極に囲まれるように設けられたソース電極を少なくとも上記開口部の壁面上及び底面上に設ける工程(g)と、
上記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成する工程(h)と、
上記半導体基板の裏面にドレイン電極を形成する工程(i)と
を含む半導体装置の製造方法。
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