JP3770297B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、モータの回転力を利用して車両のステアリング機構に操舵補助力を与えるための電動パワーステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、モータの回転力を利用して、ステアリングホイールの操作を補助する電動パワーステアリング装置が用いられている。このような電動パワーステアリング装置においては、運転者がステアリングホイールを回転させて操舵を行った時の操舵トルクに応じた操舵補助力が、モータからステアリング機構に与えられるようになっている。
【0003】
具体的に説明すると、上記モータは、たとえば三相交流モータで構成されており、このモータから発生する操舵補助力の大きさは、コントローラがモータの各相に流れる正弦波電流を制御することにより調整されるようになっている。コントローラには、操舵トルクを検出するためのトルクセンサの出力信号と、モータの回転角を検出するためのモータ回転角センサの出力信号とが入力されている。このトルクセンサおよびモータ回転角センサの出力信号に基づき、コントローラは、モータの各相に与えるべき目標電流値を演算する。また、コントローラには、モータの各相に流れている電流値を検出するためのモータ電流検出回路からの出力信号が入力されている。コントローラは、モータ各相に流れている正弦波電流のピーク値がそれぞれの目標電流値に一致するようにモータ駆動回路を制御する。これにより、操舵トルクに応じた操舵補助力が、モータから発生する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の電動パワーステアリング装置では、モータのトルクリップルが発生して、ステアリング機構に不快な振動を生じるおそれがあった。
すなわち、モータを長時間連続して使用すると、モータの巻線温度が上昇し、その温度上昇に伴って巻線抵抗が増大する。モータへの最大印加電圧は車両に搭載されたバッテリの発生電圧により制限されるから、モータの巻線抵抗が増大すると、その巻線を流れることのできる許容電流値が小さくなる。そして、モータのいずれか一相でも、許容電流値が上記目標電流値よりも小さくなると、図5に実線で示すように、その相を流れる正弦波電流波形のピーク部分に歪みが生じて、モータのトルクリップルが発生してしまう。
【0005】
そこで、この発明の目的は、上述の技術的課題を解決し、モータのトルクリップルに起因するステアリング機構の不快な振動の発生を抑制できる電動パワーステアリング装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
上記の目的を達成するための本発明は、目標電流に基づいてモータ(M)を駆動し、このモータの駆動力をステアリング機構(1)に伝達して操舵補助を行う電動パワーステアリング装置(2)において、上記モータに供給すべき目標電流を設定する目標電流設定手段(41,S3)と、上記モータに流れる実電流を検出するモータ電流検出手段(70,S5)と、上記目標電流設定手段によって設定される目標電流と上記モータ電流検出手段によって検出される実電流との偏差を演算する演算手段(43U,43V,43W)と、この演算手段によって演算された偏差が所定値以上の場合に、その偏差に応じて上記目標電流を低減補正する手段(41,46,S6,S7)とを含むことを特徴とする電動パワーステアリング装置である。
【0007】
なお、括弧内は、後述の実施形態における対応構成要素などの符号を表す。以下、この項において同じである。
モータの巻線を流れる巻線電流値は、巻線抵抗値×巻線電流値+モータ誘起電圧×モータ回転数≦バッテリ電圧の関係を満たしている。したがって、たとえばモータの巻線温度が上昇すると、この温度上昇に伴って巻線抵抗が増大して、その巻線の許容電流値は小さくなる。もしも、この巻線許容電流値がその巻線に供給すべき目標電流値よりも小さくなると、その巻線を流れる電流波形に歪みが生じてしまう。この電流波形の歪みは、モータのトルクリップルが発生する原因となり、ステアリング機構の不快な振動を発生する原因となる。
【0008】
この発明によれば、目標電流設定手段によって設定される目標電流と上記モータ電流検出手段によって検出される実電流との偏差が所定値以上の場合には、その偏差に応じてモータに供給すべき目標電流が低減補正される。これにより、たとえモータの巻線抵抗が増大した場合であっても、目標電流値を上記巻線許容電流値よりも小さく抑えることができ、モータ巻線を流れる電流波形に歪みが生じるのを防ぐことができる。ゆえに、モータ巻線に流れる電流波形の歪みに起因するトルクリップルの発生を防止することができ、ひいてはステアリング機構に不快な振動を生じるおそれをなくすことができる。
【0009】
なお、上記モータは、交流モータであることが好ましく、三相交流モータであることがより好ましい。
また、上記モータとして三相交流モータが適用された場合には、上記目標電流を低減補正する手段は、モータのU相、V相、W相のうちの少なくとも1つの相で、各相目標電流値と各相実電流値との偏差が所定値以上である場合に、その偏差に応じてモータに与えるべき目標電流を低減補正するものであることが好ましい。
【0010】
さらに、上記目標電流を低減補正する手段は、モータに供給される電流波形が正弦波波形となるように目標電流を低減補正するものであることが好ましい。こうすることにより、たとえ巻線抵抗が増大して、その巻線の許容電流値が小さくなっても、モータに流れる正弦波電流波形のピーク部分に歪みを生じることがない。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング装置の電気的構成をステアリング機構の断面構造とともに示すブロック図である。ステアリング機構1は、車幅方向に沿って配置されたラック11と、このラック11にギアボックス17内において噛合するピニオン部を先端に有するピニオン軸12と、ラック11の両端に回動自在に結合されたタイロッド13と、このタイロッド13の先端に回動自在に結合されたナックルアーム14とを備えている。
【0012】
ナックルアーム14は、キングピン15まわりに回動自在に設けられており、このナックルアーム14に操舵輪16が取り付けられている。ピニオン軸12の基端部は、ユニバーサルジョイントを介してステアリング軸に結合されており、このステアリング軸の一端には、図示しないステアリングホイールが固定されている。この構成により、ステアリングホイールを回転させることによって、ラック11がその長手方向に変位し、ナックルアーム14がキングピン15まわりに回動して、操舵輪16の方向が変化する。
【0013】
電動パワーステアリング装置2は、ラック11の途中部に関連して設けられた三相ブラシレスモータMを有している。モータMは、車両に固定されたケース21を備えており、このケース21内には、ラック11を取り囲むようにロータ22が配置され、さらに、ロータ22を取り囲むようにステータ23が配置されている。
【0014】
ロータ22の一端部には、ボールナット31が連結されている。このボールナット31は、ラック11の途中部に形成されたねじ軸部32に複数個のボールを介して螺合していて、これによりボールねじ機構30が形成されている。また、ボールナット31とモータMのケース21との間には、軸受け33,34が介装されており、ケース21とロータ22の他端部付近との間には、軸受け35が介装されている。
【0015】
この構成により、モータMへの通電が行われて、ロータ22にトルクが与えられると、その与えられたトルクは、ロータ22に連結されたボールナット31に伝達される。ボールナット31に伝達されたトルクは、ボールねじ機構30によってラック11の車幅方向への駆動力に変換される。こうして、モータMから発生する力がステアリング機構1に与えられる。
【0016】
操舵補助力の大きさは、モータMの駆動電流を制御することによって調整される。モータMの駆動電流は、コントローラ40によりモータドライバ50を介して制御されるようになっている。コントローラ40には、車速を検出するための車速センサ61、操舵トルクを検出するためのトルクセンサ62、モータMの回転角を検出するためのモータ回転角センサ63、およびモータMに流れる電流の大きさを検出するためのモータ電流検出回路70の出力信号が入力されている。コントローラ40は、上記各出力信号に基づいてモータMに供給すべき電流値を求め、この電流値に基づいてモータドライバ50を制御し、これにより、モータMの各相に流れる電流を制御する。
【0017】
車速センサ61は、たとえば、車輪に関連して設けられ、車輪の回転速度に対応した周期でパルス信号を出力する車輪速センサによって実現される。この場合、パルス信号の周期または周波数を計測することによって、車両の速さである車速を求めることができる。
トルクセンサ62は、ピニオン軸12をステアリングホイール側の入力軸とラック11側の出力軸とに分割しておき、入力軸と出力軸との間をトーションバーで結合するとともに、このトーションバーのねじれ量を検出する構成によって実現される。つまり、ステアリングホイールに加えられたトルクとトーションバーのねじれ量が一対一に対応するので、このねじれ量をポテンショメータなどの適当な検出機構で検出することによって操舵トルクを検出できる。
【0018】
モータ回転角センサ63は、ロータリエンコーダなどで構成され、ロータ22に関連して設けられている。ロータリエンコーダから出力されるパルス信号に基づいて、ロータ22の回転位置、つまりモータMの回転角を検出することができる。
図2は、コントローラ40、モータドライバ50およびモータ電流検出回路70の構成を示すブロック図である。コントローラ40は、たとえばCPU、RAMおよびROMを含むマイクロコンピュータで構成されており、この図2には、その機能がブロックで示されている。
【0019】
コントローラ40は、車速センサ61およびトルクセンサ62の出力に基づいてモータMに与えるべき目標電流値を演算する目標電流演算部41と、この目標電流演算部41およびモータ回転角センサ63の出力信号に基づいて三相分相処理を行う三相分相処理部42とを備えている。三相分相処理では、目標電流演算部41で求められた目標電流値に対して、モータMの回転角に応じたモータ各相(U相、V相、W相)の目標電流値が演算される。
【0020】
三相分相処理部42から出力されるU相目標電流値、V相目標電流値およびW相目標電流値は、それぞれ、減算部43U,43V,43Wに与えられている。減算部43U,43V,43Wにはまた、モータ電流検出回路70が検出したモータMのU相、V相、W相の実電流値が与えられている。減算部43U,43V,43Wは、モータ各相について各相目標電流値と実電流値との差を演算して、その演算結果をそれぞれU相PI(Proportional-Integral)制御部44U、V相PI制御部44VおよびW相PI制御部44Wに与える。
【0021】
PI制御部44U,44V,44Wは、それぞれ減算部43U,43V,43Wからの出力に基づいてPI演算を行う。このPI演算の結果は、U相PWM(Pulse Width Modulation)制御部45U、V相PWM制御部45VおよびW相PWM制御部45Wに与えられる。PWM制御部45U,45V,45Wは、それぞれPI演算結果に対応したPWM制御信号を作成し、その作成したPWM制御信号をモータドライバ50に向けて出力する。
【0022】
また、減算部43U,43V,43Wの出力は、偏差判定部46に与えられている。偏差判定部46は、減算部43U,43V,43Wで求められたモータ各相についての目標電流値と実電流値との偏差が所定値以上であるか否かを判定し、その判定結果を目標電流演算部41に与える。目標電流演算部41は、偏差判定部46からの出力に応じて、車速センサ61およびトルクセンサ62の出力に基づいて演算した目標電流値をそのまま三相分相処理部42に与えたり、目標電流値を低減補正して三相分相処理部42に与えたりする。
【0023】
モータドライバ50は、FET(Field-Effect Transistor) 51U,52Uの直列回路と、FET51V,52Vの直列回路と、FET51W,52Wの直列回路とを並列に接続して構成されており、各直列回路には、車両に搭載されたバッテリからの電圧(たとえば12V)が印加されている。そして、FET51U,52U間の接続点53UがモータMのU相巻線に接続され、FET51V,52V間の接続点53VがモータMのV相巻線に接続され、FET51W,52W間の接続点53WがモータMのW相巻線に接続されている。
【0024】
FET51U,52U、FET51V,52VおよびFET51W,52Wには、それぞれPWM制御部45U,45V,45WからのPWM制御信号が入力されている。
モータ電流検出回路70は、たとえばホール素子を用いた変流器71U,71V,71Wを備えている。変流器71U,71V,71Wは、それぞれ接続点53U,53V,53WからモータMの各相巻線に向けて流れる電流を検出できるように配設されている。変流器71U,71V,71Wの出力は、それぞれ増幅器(Amp)72U,72V,72Wで増幅された後に、減算部43U,43V,43Wに与えられている。
【0025】
図3は、コントローラ40によるモータ制御動作を説明するためのフローチャートである。コントローラ40は、まず、車速センサ61およびトルクセンサ62の出力信号を参照して、車速および操舵トルクについてのデータを取得する(ステップS1,S2)。次いで、コントローラ40は、車速および操舵トルクに基づいて、モータMに与えるべき目標電流値を演算する(ステップS3)。目標電流値が定まると、コントローラ40は、その目標電流値に対して、モータMの回転角に応じたモータ各相の目標電流値を演算する(ステップS4)。
【0026】
次に、コントローラ40は、モータ電流検出回路70からの出力を取り込んで、モータMのU相、V相、W相に流れている実電流値を調べる(ステップS5)。そして、モータ各相について各相目標電流値と各相実電流値との偏差を演算し、その偏差が所定値以上であるか否かを判断する(ステップS6)。
モータMの各相巻線を流れる巻線電流値は、車両に搭載されたバッテリの最大電圧を12Vとすると、下記式の関係を満たしている。
【0027】
巻線抵抗値×巻線電流値+モータ誘起電圧×モータ回転数≦12V …(式)
したがって、たとえばモータMの各相巻線温度が上昇すると、この温度上昇に伴って各相巻線抵抗が増大して、その巻線の許容電流値は小さくなる。もしも、この巻線許容電流値がステップS4で求められるモータ各相の目標電流値よりも小さくなると、図4に実線で示すように、その相を流れる正弦波電流の波形のピーク部分に歪みが生じてしまう。この電流波形の歪みは、モータMのトルクリップルを発生する原因となる。
【0028】
そこで、この実施形態においては、モータMのU相、V相、W相のいずれかの相で、各相目標電流値と各相実電流値との偏差が所定値以上である場合には、その偏差に応じた比率でモータMに与えるべき目標電流値が抑制される(ステップS7)。これにより、たとえモータMの各相巻線抵抗が増大した場合であっても、モータ各相についての目標電流値を巻線許容電流値よりも小さく抑えることができ、モータ各相に歪みのない正弦波電流(図4に二点鎖線で示す。)を入力することができる。
【0029】
コントローラ40は、こうして新たに設定した目標電流値に対して、モータMの回転角に応じたモータ各相の目標電流値を再び演算する(ステップS8)。そして、コントローラ40は、各相目標電流値とモータ電流検出回路70で検出される各相実電流値との偏差に基づいてPI演算を行い(ステップS9)、さらにPI演算の結果に対応したPWM制御信号を作成し、その作成したPWM制御信号をモータドライバ50に向けて出力する(ステップS10)。
【0030】
一方、モータMのU相、V相、W相のいずれの相においても、目標電流値と実電流値との偏差が所定値未満である場合には(ステップS6でNO)、コントローラ40は、ステップS7,S8の処理をスキップして、ステップS4で設定した各相目標電流値とモータ電流検出回路70で検出される各相実電流値との偏差に基づいてPI演算を行う(ステップS9)。そして、PI演算の結果に対応したPWM制御信号を作成し、その作成したPWM制御信号をモータドライバ50に向けて出力する(ステップS10)。
【0031】
ステップS10の処理の後、コントローラ40は、車両のイグニションスイッチがオフされたか否かを判断し、イグニションスイッチがオンのままであればステップS1に戻って、上述したステップS1以降の処理を行い、イグニションスイッチがオフにされると処理を終了する。
以上のようにこの実施形態によれば、たとえモータMの各相巻線温度の上昇に伴って巻線抵抗が増大した場合であっても、モータ各相についての目標電流値を巻線許容電流値よりも小さく抑えることができ、モータ各相に歪みのない正弦波電流を入力することができる。これにより、モータ各相に流れる電流波形の歪みに起因するトルクリップルの発生を防止することができ、ひいてはステアリング機構1に不快な振動を生じるおそれをなくすことができる。
【0032】
なお、上述の説明では、モータ各相についての目標電流値を巻線許容電流値よりも小さく抑えることができるとしたが、モータ各相についての目標電流値が巻線許容電流値に等しくなるように低減補正されてもよい。この場合であっても、モータ各相に歪みのない正弦波電流を入力することができ、モータ各相に流れる電流波形の歪みに起因するトルクリップルの発生を防止することができる。
【0033】
以上、この発明の一実施形態について説明した。しかしながら、この発明は、上記の一実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された事項の範囲内で種々の設計変更を施すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング装置の電気的構成をステアリング機構の断面構造とともに示すブロック図である。
【図2】コントローラ、モータドライバおよびモータ電流検出回路の構成を示すブロック図である。
【図3】コントローラによるモータ制御動作を説明するためのフローチャートである。
【図4】モータ各相への入力電流波形を示す図である。
【図5】モータへの入力電流波形の歪みについて説明するための図である。
【符号の説明】
1 ステアリング機構
2 電動パワーステアリング装置
40 コントローラ
41 目標電流演算部
43U,43V,43W 減算部
46 偏差判定部
50 モータドライバ
70 モータ電流検出回路
M モータ
【発明の属する技術分野】
この発明は、モータの回転力を利用して車両のステアリング機構に操舵補助力を与えるための電動パワーステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、モータの回転力を利用して、ステアリングホイールの操作を補助する電動パワーステアリング装置が用いられている。このような電動パワーステアリング装置においては、運転者がステアリングホイールを回転させて操舵を行った時の操舵トルクに応じた操舵補助力が、モータからステアリング機構に与えられるようになっている。
【0003】
具体的に説明すると、上記モータは、たとえば三相交流モータで構成されており、このモータから発生する操舵補助力の大きさは、コントローラがモータの各相に流れる正弦波電流を制御することにより調整されるようになっている。コントローラには、操舵トルクを検出するためのトルクセンサの出力信号と、モータの回転角を検出するためのモータ回転角センサの出力信号とが入力されている。このトルクセンサおよびモータ回転角センサの出力信号に基づき、コントローラは、モータの各相に与えるべき目標電流値を演算する。また、コントローラには、モータの各相に流れている電流値を検出するためのモータ電流検出回路からの出力信号が入力されている。コントローラは、モータ各相に流れている正弦波電流のピーク値がそれぞれの目標電流値に一致するようにモータ駆動回路を制御する。これにより、操舵トルクに応じた操舵補助力が、モータから発生する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の電動パワーステアリング装置では、モータのトルクリップルが発生して、ステアリング機構に不快な振動を生じるおそれがあった。
すなわち、モータを長時間連続して使用すると、モータの巻線温度が上昇し、その温度上昇に伴って巻線抵抗が増大する。モータへの最大印加電圧は車両に搭載されたバッテリの発生電圧により制限されるから、モータの巻線抵抗が増大すると、その巻線を流れることのできる許容電流値が小さくなる。そして、モータのいずれか一相でも、許容電流値が上記目標電流値よりも小さくなると、図5に実線で示すように、その相を流れる正弦波電流波形のピーク部分に歪みが生じて、モータのトルクリップルが発生してしまう。
【0005】
そこで、この発明の目的は、上述の技術的課題を解決し、モータのトルクリップルに起因するステアリング機構の不快な振動の発生を抑制できる電動パワーステアリング装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
上記の目的を達成するための本発明は、目標電流に基づいてモータ(M)を駆動し、このモータの駆動力をステアリング機構(1)に伝達して操舵補助を行う電動パワーステアリング装置(2)において、上記モータに供給すべき目標電流を設定する目標電流設定手段(41,S3)と、上記モータに流れる実電流を検出するモータ電流検出手段(70,S5)と、上記目標電流設定手段によって設定される目標電流と上記モータ電流検出手段によって検出される実電流との偏差を演算する演算手段(43U,43V,43W)と、この演算手段によって演算された偏差が所定値以上の場合に、その偏差に応じて上記目標電流を低減補正する手段(41,46,S6,S7)とを含むことを特徴とする電動パワーステアリング装置である。
【0007】
なお、括弧内は、後述の実施形態における対応構成要素などの符号を表す。以下、この項において同じである。
モータの巻線を流れる巻線電流値は、巻線抵抗値×巻線電流値+モータ誘起電圧×モータ回転数≦バッテリ電圧の関係を満たしている。したがって、たとえばモータの巻線温度が上昇すると、この温度上昇に伴って巻線抵抗が増大して、その巻線の許容電流値は小さくなる。もしも、この巻線許容電流値がその巻線に供給すべき目標電流値よりも小さくなると、その巻線を流れる電流波形に歪みが生じてしまう。この電流波形の歪みは、モータのトルクリップルが発生する原因となり、ステアリング機構の不快な振動を発生する原因となる。
【0008】
この発明によれば、目標電流設定手段によって設定される目標電流と上記モータ電流検出手段によって検出される実電流との偏差が所定値以上の場合には、その偏差に応じてモータに供給すべき目標電流が低減補正される。これにより、たとえモータの巻線抵抗が増大した場合であっても、目標電流値を上記巻線許容電流値よりも小さく抑えることができ、モータ巻線を流れる電流波形に歪みが生じるのを防ぐことができる。ゆえに、モータ巻線に流れる電流波形の歪みに起因するトルクリップルの発生を防止することができ、ひいてはステアリング機構に不快な振動を生じるおそれをなくすことができる。
【0009】
なお、上記モータは、交流モータであることが好ましく、三相交流モータであることがより好ましい。
また、上記モータとして三相交流モータが適用された場合には、上記目標電流を低減補正する手段は、モータのU相、V相、W相のうちの少なくとも1つの相で、各相目標電流値と各相実電流値との偏差が所定値以上である場合に、その偏差に応じてモータに与えるべき目標電流を低減補正するものであることが好ましい。
【0010】
さらに、上記目標電流を低減補正する手段は、モータに供給される電流波形が正弦波波形となるように目標電流を低減補正するものであることが好ましい。こうすることにより、たとえ巻線抵抗が増大して、その巻線の許容電流値が小さくなっても、モータに流れる正弦波電流波形のピーク部分に歪みを生じることがない。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング装置の電気的構成をステアリング機構の断面構造とともに示すブロック図である。ステアリング機構1は、車幅方向に沿って配置されたラック11と、このラック11にギアボックス17内において噛合するピニオン部を先端に有するピニオン軸12と、ラック11の両端に回動自在に結合されたタイロッド13と、このタイロッド13の先端に回動自在に結合されたナックルアーム14とを備えている。
【0012】
ナックルアーム14は、キングピン15まわりに回動自在に設けられており、このナックルアーム14に操舵輪16が取り付けられている。ピニオン軸12の基端部は、ユニバーサルジョイントを介してステアリング軸に結合されており、このステアリング軸の一端には、図示しないステアリングホイールが固定されている。この構成により、ステアリングホイールを回転させることによって、ラック11がその長手方向に変位し、ナックルアーム14がキングピン15まわりに回動して、操舵輪16の方向が変化する。
【0013】
電動パワーステアリング装置2は、ラック11の途中部に関連して設けられた三相ブラシレスモータMを有している。モータMは、車両に固定されたケース21を備えており、このケース21内には、ラック11を取り囲むようにロータ22が配置され、さらに、ロータ22を取り囲むようにステータ23が配置されている。
【0014】
ロータ22の一端部には、ボールナット31が連結されている。このボールナット31は、ラック11の途中部に形成されたねじ軸部32に複数個のボールを介して螺合していて、これによりボールねじ機構30が形成されている。また、ボールナット31とモータMのケース21との間には、軸受け33,34が介装されており、ケース21とロータ22の他端部付近との間には、軸受け35が介装されている。
【0015】
この構成により、モータMへの通電が行われて、ロータ22にトルクが与えられると、その与えられたトルクは、ロータ22に連結されたボールナット31に伝達される。ボールナット31に伝達されたトルクは、ボールねじ機構30によってラック11の車幅方向への駆動力に変換される。こうして、モータMから発生する力がステアリング機構1に与えられる。
【0016】
操舵補助力の大きさは、モータMの駆動電流を制御することによって調整される。モータMの駆動電流は、コントローラ40によりモータドライバ50を介して制御されるようになっている。コントローラ40には、車速を検出するための車速センサ61、操舵トルクを検出するためのトルクセンサ62、モータMの回転角を検出するためのモータ回転角センサ63、およびモータMに流れる電流の大きさを検出するためのモータ電流検出回路70の出力信号が入力されている。コントローラ40は、上記各出力信号に基づいてモータMに供給すべき電流値を求め、この電流値に基づいてモータドライバ50を制御し、これにより、モータMの各相に流れる電流を制御する。
【0017】
車速センサ61は、たとえば、車輪に関連して設けられ、車輪の回転速度に対応した周期でパルス信号を出力する車輪速センサによって実現される。この場合、パルス信号の周期または周波数を計測することによって、車両の速さである車速を求めることができる。
トルクセンサ62は、ピニオン軸12をステアリングホイール側の入力軸とラック11側の出力軸とに分割しておき、入力軸と出力軸との間をトーションバーで結合するとともに、このトーションバーのねじれ量を検出する構成によって実現される。つまり、ステアリングホイールに加えられたトルクとトーションバーのねじれ量が一対一に対応するので、このねじれ量をポテンショメータなどの適当な検出機構で検出することによって操舵トルクを検出できる。
【0018】
モータ回転角センサ63は、ロータリエンコーダなどで構成され、ロータ22に関連して設けられている。ロータリエンコーダから出力されるパルス信号に基づいて、ロータ22の回転位置、つまりモータMの回転角を検出することができる。
図2は、コントローラ40、モータドライバ50およびモータ電流検出回路70の構成を示すブロック図である。コントローラ40は、たとえばCPU、RAMおよびROMを含むマイクロコンピュータで構成されており、この図2には、その機能がブロックで示されている。
【0019】
コントローラ40は、車速センサ61およびトルクセンサ62の出力に基づいてモータMに与えるべき目標電流値を演算する目標電流演算部41と、この目標電流演算部41およびモータ回転角センサ63の出力信号に基づいて三相分相処理を行う三相分相処理部42とを備えている。三相分相処理では、目標電流演算部41で求められた目標電流値に対して、モータMの回転角に応じたモータ各相(U相、V相、W相)の目標電流値が演算される。
【0020】
三相分相処理部42から出力されるU相目標電流値、V相目標電流値およびW相目標電流値は、それぞれ、減算部43U,43V,43Wに与えられている。減算部43U,43V,43Wにはまた、モータ電流検出回路70が検出したモータMのU相、V相、W相の実電流値が与えられている。減算部43U,43V,43Wは、モータ各相について各相目標電流値と実電流値との差を演算して、その演算結果をそれぞれU相PI(Proportional-Integral)制御部44U、V相PI制御部44VおよびW相PI制御部44Wに与える。
【0021】
PI制御部44U,44V,44Wは、それぞれ減算部43U,43V,43Wからの出力に基づいてPI演算を行う。このPI演算の結果は、U相PWM(Pulse Width Modulation)制御部45U、V相PWM制御部45VおよびW相PWM制御部45Wに与えられる。PWM制御部45U,45V,45Wは、それぞれPI演算結果に対応したPWM制御信号を作成し、その作成したPWM制御信号をモータドライバ50に向けて出力する。
【0022】
また、減算部43U,43V,43Wの出力は、偏差判定部46に与えられている。偏差判定部46は、減算部43U,43V,43Wで求められたモータ各相についての目標電流値と実電流値との偏差が所定値以上であるか否かを判定し、その判定結果を目標電流演算部41に与える。目標電流演算部41は、偏差判定部46からの出力に応じて、車速センサ61およびトルクセンサ62の出力に基づいて演算した目標電流値をそのまま三相分相処理部42に与えたり、目標電流値を低減補正して三相分相処理部42に与えたりする。
【0023】
モータドライバ50は、FET(Field-Effect Transistor) 51U,52Uの直列回路と、FET51V,52Vの直列回路と、FET51W,52Wの直列回路とを並列に接続して構成されており、各直列回路には、車両に搭載されたバッテリからの電圧(たとえば12V)が印加されている。そして、FET51U,52U間の接続点53UがモータMのU相巻線に接続され、FET51V,52V間の接続点53VがモータMのV相巻線に接続され、FET51W,52W間の接続点53WがモータMのW相巻線に接続されている。
【0024】
FET51U,52U、FET51V,52VおよびFET51W,52Wには、それぞれPWM制御部45U,45V,45WからのPWM制御信号が入力されている。
モータ電流検出回路70は、たとえばホール素子を用いた変流器71U,71V,71Wを備えている。変流器71U,71V,71Wは、それぞれ接続点53U,53V,53WからモータMの各相巻線に向けて流れる電流を検出できるように配設されている。変流器71U,71V,71Wの出力は、それぞれ増幅器(Amp)72U,72V,72Wで増幅された後に、減算部43U,43V,43Wに与えられている。
【0025】
図3は、コントローラ40によるモータ制御動作を説明するためのフローチャートである。コントローラ40は、まず、車速センサ61およびトルクセンサ62の出力信号を参照して、車速および操舵トルクについてのデータを取得する(ステップS1,S2)。次いで、コントローラ40は、車速および操舵トルクに基づいて、モータMに与えるべき目標電流値を演算する(ステップS3)。目標電流値が定まると、コントローラ40は、その目標電流値に対して、モータMの回転角に応じたモータ各相の目標電流値を演算する(ステップS4)。
【0026】
次に、コントローラ40は、モータ電流検出回路70からの出力を取り込んで、モータMのU相、V相、W相に流れている実電流値を調べる(ステップS5)。そして、モータ各相について各相目標電流値と各相実電流値との偏差を演算し、その偏差が所定値以上であるか否かを判断する(ステップS6)。
モータMの各相巻線を流れる巻線電流値は、車両に搭載されたバッテリの最大電圧を12Vとすると、下記式の関係を満たしている。
【0027】
巻線抵抗値×巻線電流値+モータ誘起電圧×モータ回転数≦12V …(式)
したがって、たとえばモータMの各相巻線温度が上昇すると、この温度上昇に伴って各相巻線抵抗が増大して、その巻線の許容電流値は小さくなる。もしも、この巻線許容電流値がステップS4で求められるモータ各相の目標電流値よりも小さくなると、図4に実線で示すように、その相を流れる正弦波電流の波形のピーク部分に歪みが生じてしまう。この電流波形の歪みは、モータMのトルクリップルを発生する原因となる。
【0028】
そこで、この実施形態においては、モータMのU相、V相、W相のいずれかの相で、各相目標電流値と各相実電流値との偏差が所定値以上である場合には、その偏差に応じた比率でモータMに与えるべき目標電流値が抑制される(ステップS7)。これにより、たとえモータMの各相巻線抵抗が増大した場合であっても、モータ各相についての目標電流値を巻線許容電流値よりも小さく抑えることができ、モータ各相に歪みのない正弦波電流(図4に二点鎖線で示す。)を入力することができる。
【0029】
コントローラ40は、こうして新たに設定した目標電流値に対して、モータMの回転角に応じたモータ各相の目標電流値を再び演算する(ステップS8)。そして、コントローラ40は、各相目標電流値とモータ電流検出回路70で検出される各相実電流値との偏差に基づいてPI演算を行い(ステップS9)、さらにPI演算の結果に対応したPWM制御信号を作成し、その作成したPWM制御信号をモータドライバ50に向けて出力する(ステップS10)。
【0030】
一方、モータMのU相、V相、W相のいずれの相においても、目標電流値と実電流値との偏差が所定値未満である場合には(ステップS6でNO)、コントローラ40は、ステップS7,S8の処理をスキップして、ステップS4で設定した各相目標電流値とモータ電流検出回路70で検出される各相実電流値との偏差に基づいてPI演算を行う(ステップS9)。そして、PI演算の結果に対応したPWM制御信号を作成し、その作成したPWM制御信号をモータドライバ50に向けて出力する(ステップS10)。
【0031】
ステップS10の処理の後、コントローラ40は、車両のイグニションスイッチがオフされたか否かを判断し、イグニションスイッチがオンのままであればステップS1に戻って、上述したステップS1以降の処理を行い、イグニションスイッチがオフにされると処理を終了する。
以上のようにこの実施形態によれば、たとえモータMの各相巻線温度の上昇に伴って巻線抵抗が増大した場合であっても、モータ各相についての目標電流値を巻線許容電流値よりも小さく抑えることができ、モータ各相に歪みのない正弦波電流を入力することができる。これにより、モータ各相に流れる電流波形の歪みに起因するトルクリップルの発生を防止することができ、ひいてはステアリング機構1に不快な振動を生じるおそれをなくすことができる。
【0032】
なお、上述の説明では、モータ各相についての目標電流値を巻線許容電流値よりも小さく抑えることができるとしたが、モータ各相についての目標電流値が巻線許容電流値に等しくなるように低減補正されてもよい。この場合であっても、モータ各相に歪みのない正弦波電流を入力することができ、モータ各相に流れる電流波形の歪みに起因するトルクリップルの発生を防止することができる。
【0033】
以上、この発明の一実施形態について説明した。しかしながら、この発明は、上記の一実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された事項の範囲内で種々の設計変更を施すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング装置の電気的構成をステアリング機構の断面構造とともに示すブロック図である。
【図2】コントローラ、モータドライバおよびモータ電流検出回路の構成を示すブロック図である。
【図3】コントローラによるモータ制御動作を説明するためのフローチャートである。
【図4】モータ各相への入力電流波形を示す図である。
【図5】モータへの入力電流波形の歪みについて説明するための図である。
【符号の説明】
1 ステアリング機構
2 電動パワーステアリング装置
40 コントローラ
41 目標電流演算部
43U,43V,43W 減算部
46 偏差判定部
50 モータドライバ
70 モータ電流検出回路
M モータ
Claims (1)
- 目標電流に基づいてモータを駆動し、このモータの駆動力をステアリング機構に伝達して操舵補助を行う電動パワーステアリング装置において、
上記モータに供給すべき目標電流を設定する目標電流設定手段と、
上記モータに流れる実電流を検出するモータ電流検出手段と、
上記目標電流設定手段によって設定される目標電流と上記モータ電流検出手段によって検出される実電流との偏差を演算する演算手段と、
この演算手段によって演算された偏差が所定値以上の場合に、その偏差に応じて上記目標電流を低減補正する手段と
を含むことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
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