JP3753471B2 - 液体封入式筒型マウント - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、オリフィス通路を通して受圧室と平衡室との間の液体の流動により振動源側と振動受部側との間の防振機能を果たす液体封入式筒型マウントに関し、特に振動入力時に内筒体のリバウンド側の変位量を所定量に抑制する機能を備えた液体封入式筒型マウントに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、この種の液体封入式筒型マウントとして、リバウンドストッパをゴム弾性体とは別体で成形し、後付けにより内筒体に組み付けるものが知られている(例えば、特開平3−37444号公報参照)。このものでは、ゴム弾性体を内筒体及び中間筒体と一体に加硫成形するために、その内筒体及び中間筒体をモールド内にインサートするとともに、内筒体のリバウンド側と、中間筒体のリバウンド受部との間を区切るように中子をモールド内にセットし、この状態で未加硫ゴムを流し込むことにより、中心側が内筒体の周囲を取り囲んだ状態で内筒体に加硫接着されかつ外周側が中間筒体と加硫接着されたゴム弾性体を加硫成形するようにしている。そして、加硫成形後の一体成形品を液体中で外筒体に圧入する一方、上記内筒体と中間筒体のリバウンド受部との間に、上記の別体で製造したリバウンドストッパ部を挿入することにより液体封入式筒型マウントの製造が行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の液体封入式筒型マウントにおいては、成形状態、すなわち、振動源と振動受部との間に装着されてエンジン等の振動源側の自重が載荷される前の無負荷状態で、中子(リバウンドストッパ)を入れるための隙間を設ける必要がある。このため、内筒体と中間筒体のリバウンド受部との間隔をより小さいものにしようとしても中子の剛性を確保する上で限度があり、内筒体のリバウンド側の変位量をより小さく抑制しようとしても限度がある。一方、上記中子をリバウンドストッパの肉厚よりも薄くして加硫成形を行った後、内筒体をリバウンド側とは逆側に強制的に変位させて上記リバウンドストッパの挿入作業を行うことも考えられるが、その組み付け作業に要する手間と製造コストの増大を招くことになる。
【0004】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、別体のリバウンドストッパが後付けで組み付けられた従来のものと少なくとも同等のリバウンド抑制機能を得つつ、上記別体のリバウンドストッパを省略して製造コストの低減化を図ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、振動源側及び振動受部側の一方に連結される内筒体と、この内筒体を囲み振動源側及び振動受部側の他方に連結される外筒体と、この外筒体と内筒体との間に介装されて両者を互いに連結するゴム弾性体と、上記外筒体と内筒体との間のゴム弾性体に介装された中間筒体と、上記外筒体と内筒体との間であって内筒体を挟む振動入力方向両側位置に画成されてそれぞれ非圧縮性の液体が封入された受圧室及び平衡室と、この受圧室及び平衡室を互いに連通するオリフィス通路とを備える。そして、上記内筒体の振動入力方向リバウンド側に位置する部分の中間筒体を内筒体側に屈曲してリバウンド受部を内筒体寄りの位置に形成する。加えて、上記ゴム弾性体として、内筒体のリバウンド側外面を覆うリバウンドストッパ部を一体に有し、このリバウンドストッパ部の先端面が、振動源側及び振動受部側への装着前の無負荷状態で、上記リバウンド受部の内面に対し非接着状態でかつ当接した状態に上記中間筒体及び内筒体と一体に加硫成形する一方、上記振動源側及び振動受部側に装着された振動源側自重の載荷状態で、その自重作用方向への内筒体の相対変位により上記リバウンドストッパ部がリバウンド受部から離れるようにする構成とするものである。
【0006】
上記の構成の場合、リバウンドストッパ部がゴム弾性体と一体に加硫成形されているため、従来の場合におけるリバウンドストッパ自体を別体で製造する手間と、その別体のリバウンドストッパを後付けで組み付ける作業とを共に省略することが可能になる。しかも、上記リバウンドストッパ部が中間筒体のリバウンド受部と非接着状態でかつ当接した状態でゴム弾性体と中間筒体及び内筒体とが一体に加硫成形されているため、無負荷状態で内筒体と中間筒体のリバウンド受部との間に隙間を設ける必要がなく、上記リバウンドストッパ部を内筒体と中間筒体との金属同士の打音を回避する上で最小限の肉厚に設定することが可能となる。従って、別体のリバウンドストッパが後付けで組み付けられた従来のものと少なくとも同等のリバウンド抑制機能を得つつ、上記別体のリバウンドストッパを省略して製造コストの低減化を図ることが可能になる。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、ゴム弾性体と中間筒体とを、その中間筒体のリバウンド受部の内面を接着材の非塗布状態にして一体加硫成形するものである。
【0008】
上記の構成の場合、ゴム弾性体の一体加硫成形が中間筒体のリバウンド受部の内面を接着材の被塗布状態にして行われるため、上記ゴム弾性体と、内筒体の周面及び上記中間筒体のリバウンド受部以外の面とは加硫接着されるものの、上記中間筒体のリバウンド受部の内面と、ゴム弾性体のリバウンドストッパ部の先端面とは加硫接着されずに非接着状態のままとなる。このため、振動源側と振動受部側との間に装着されて振動源側の自重が内筒体に対し内筒体を上記リバウンド受部から離す向きに作用すると、上記内筒体が変位するに伴いリバウンドストッパ部が変位してリバウンド受部から離れた状態になる。そして、その離れた間隔が内筒体のリバウンド側の規制変位量となる。
【0009】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、リバウンド受部を、振動源側自重の載荷状態においてリバウンドストッパ部がリバウンド受部に当接することにより内筒体のリバウンド側の相対変位量を所定量に規制するように屈曲形成するものである。
【0010】
上記の構成の場合、中間筒体のリバウンド受部の内容が具体的に特定される。すなわち、上記リバウンド受部は振動源側の自重が載荷されて振動源側から振動が入力する時において、内筒体のリバウンド側の相対変位量が所定に規制されるように位置付けられる。つまり、そのような上記内筒体との関係において内筒体の相対変位量を所定量に規制し得るような内筒体寄りの位置に位置するように内筒体側に屈曲されてリバウンド受部が形成される。
【0011】
また、請求項4記載の発明は、請求項1記載の発明において、内筒体を、無負荷状態において、外筒体の筒軸に対し振動入力方向リバウンド側に偏心された位置に位置付けるものである。
【0012】
上記の構成の場合、無負荷状態で内筒体が外筒体に対しリバウンド側に偏心位置に位置付けられ、この位置で上記内筒体のリバウンドストッパ部が中間筒体のリバウンド受部に対し当接されている。そして、振動源側の自重が載荷された振動入力時にはその自重により変位して内筒体は外筒体に対し所定の位置関係に位置付けられる。
【0013】
さらに、請求項5記載の発明は、請求項1記載の発明において、平衡室を、中間筒体のリバウンド受部と外筒体とに囲まれて容積が一定状態になるように形成し、その平衡室の一部に圧縮性気体を封入するものである。
【0014】
上記の構成の場合、内筒体側に屈曲されたリバウンド受部と外筒体とに囲まれて、すなわち、比較的高い剛性を有するもので囲まれて、平衡室は内圧を受けてもその容積が変化しないものとして形成される。そして、この平衡室にはその一部に圧縮性気体が封入されているため、振動入力により受圧室の内圧が上昇すると、その内圧がオリフィス通路を通して平衡室内の気体に伝達されその気体が圧縮されて容積を変化させることにより、オリフィス通路を通しての上記受圧室と平衡室との間の液体の流動が図られ、これにより、防振が図られる。従って、平衡室を構成するために従来必要としていたゴム薄膜(ダイヤフラム)を省略して製造のための工数とコストとの低減化が図られる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基いて説明する。
【0016】
図1及び図2は、本発明の実施形態に係る液体封入式筒型マウントを示し、1は内筒体、2はこの内筒体1を囲む外筒体、3はこの内筒体1と外筒体2とを互いに連結するゴム弾性体、4はこのゴム弾性体3の外筒体寄りの外周側位置に埋め込まれた中間筒体、5は上記内筒体1と外筒体2との間であって内筒体を挟んで下方に形成されて非圧縮性の液体Lが封入された受圧室、6は内筒体1の上方であって中間筒体4と外筒体2との間に形成されて非圧縮性の液体L及び圧縮性の気体Gが封入された平衡室、7,7は上記受圧室5と平衡室6とを連通するオリフィス通路である。
【0017】
上記内筒体1は、無負荷状態で、その筒軸Xが外筒体2の筒軸Yよりも所定寸法上方位置であって上記筒軸Yと平行に延びるように、外筒体2に対しゴム弾性体3により支持されている。また、上記中間筒体4には、上部の所定範囲が内筒体1の側に凹状に屈曲されてリバウンド受部41が形成されている一方、下部の所定範囲が切り欠かれて切欠き窓部42が形成されている。
【0018】
上記ゴム弾性体3は、内筒体1からハの字状に延びて内筒体1を外筒体2に対し弾性支持して防振機能を果たす主ばね部31,31を主要構成要素として備える他、上記内筒体1から下方に受圧室5内に突出する入力側ストッパ部32と、上記内筒体1の上側周面を所定肉厚で覆うリバウンド側ストッパ部33と、中間筒体5の外周面を覆って外筒体2の内周面との間に介装される薄肉部34と、上記リバウンド受部41の外周面を覆う被覆部35とを一体のものとして備えている。
【0019】
上記主ばね部31と、中間筒体4のリバウンド受部41の両コーナ部43,43との間には上記筒軸X,Yと平行な方向に貫通する貫通空所8,8が形成されている。また、上記入力側ストッパ部32は、下向きに大振幅の振動もしくは衝撃力が入力した時に突出端が外筒体2の内周面と当たることにより内筒体1のそれ以上の下向きの相対変位を阻止するようになっている。さらに、上記リバウンド側ストッパ部33は、上記の大振幅振動等の入力時において内筒体1が上向きにリバウンドした時に上記中間筒体4のリバウンド受部41の内周面411に当たることにより内筒体1のそれ以上の上向きの相対変位を阻止するようになっている。そして、このリバウンドストッパ部33は、上記主ばね部31が無負荷の状態において、上記両貫通空所8,8にかけての先端面331が上記中間筒体4のリバウンド受部41の内周面411と非接着状態で当接した状態にされている。
【0020】
上記受圧室5は、上記中間筒体4の切欠き窓部42と対応する位置に、上記主ばね部31,31と、外筒体2の内周面とに囲まれて画成されている。従って、上下方向に振動が入力すると、内筒体1が上下方向に相対変位して上記主ばね部31,31が弾性変形するに従い、受圧室5内の液体Lの圧力変動として作用することになる。一方、平衡室6は、上記中間筒体4のリバウンド受部41の外面と、外筒体2の周面との比較的高い剛性を有する部材により画成されてその容積が変化しないものとして形成されている。そして、この平衡室6内には、後述のオリフィス通路7,7,…の平衡室6側の開口を覆う程度に少量の液体Lと、上部側空間を占める圧縮性気体としての空気Gとが封入されている。
【0021】
上記オリフィス通路7,7,…は、図3に示すように、中間筒体4の外周側の薄肉部34に形成した凹溝と、外筒体2の内周面とにより画成されたものであり、各オリフィス通路7は所定の周波数の振動により液柱共振を生じるようにチューニングされている。
【0022】
このような構造の液体封入式筒型マウントの製造方法について、以下に説明する。
【0023】
まず、内筒体1と、リバウンド受部41及び切欠き窓部42を形成した中間筒体4と、貫通空所8,8の形成用中子とをゴム弾性体3の成形用モールドにインサートする。この際、内筒体1の外周面と、中間筒体4のリバウンド受部41の内周面411を除く内外周面とに対し接着材を塗布する一方、上記リバウンド受部41の内周面411は接着材を塗布せずに未塗布状態のままにしておく。そして、上記成形用モールド内に未加硫ゴムを入れて加硫成形を行う。この結果、リバウンドストッパ部33の先端面331が上記リバウンド受部41の内周面411に対し当接した状態ではあるが非接着状態とされる一方、他の部位の中間筒体4及び内筒体1とは加硫接着された状態のゴム弾性体3が成形される。
【0024】
次に、この一体加硫成形された成形品を外筒体2の内周面に対し薄肉部34を介して圧入することにより組み付ける。この際、この組み付け作業を、例えば液体Lで満たされた図示省略の槽中で行うことにより受圧室5及び平衡室6内に液体Lが封入される一方、その封入作業の途中もしくは後に上記平衡室6内に空気を注入することにより所定量の空気を封入する。
【0025】
このようにして製造された液体封入式筒型マウントを、例えばエンジンマウントとして用いる場合には、上下方向をエンジン自重の作用方向となるように配置して、内筒体1に挿入したボルトにより内筒体1を振動源側としてのエンジン側に、外筒体2をブラケット等を介して振動受部側としての車体側にそれぞれ連結する。この装着により、上記内筒体1にはエンジン自重が載荷されたいわゆる1G状態になり、この載荷により主ばね部31が弾性変形して内筒体1が下方に相対変位する結果、リバウンドストッパ部33は図4に示すようにその先端面331がリバウンド受部41の内周面411から下方に離れて、内筒体の筒軸Xが外筒体の筒軸Yと同軸配置もしくは近傍位置に配置された状態になる。
【0026】
そして、エンジン側から内筒体1に対し下向きの振動が入力すると、主ばね部31,31が下方に撓んで受圧室5内の液体Lを押圧する結果、その液体Lが各オリフィス通路7を通して平衡室6の側に流動する。平衡室6では流入する液体Lにより空気Gが圧縮されて、この圧縮復元力により液体Lが再び各オリフィス通路7を通して受圧室5の側に流動する。この各オリフィス通路7を通しての受圧室5と平衡室6との間の液柱共振により上記入力振動の減衰が図られる。
【0027】
この場合、平衡室6では空気Gの圧縮性に基づいて受圧室5と平衡室6との間の液体Lの流動が図られるため、従来の液体封入式筒型マウントにおいて可撓性のダイヤフラムを設けて平衡室を構成する場合と比べ、そのダイヤフラムを不要とすることができ、構造の簡略化、製造コストの低減化を図ることができる。
【0028】
また、上記内筒体1に対し大振幅振動等が下向きに入力しても、入力側ストッパ32が外筒体2に内周面に当接することにより内筒体1の相対変位量を所定の範囲内に抑制することができる一方、その内筒体1のリバウンド側(上向き)の相対変位量もリバウンドストッパ部33がリバウンド受部41の内周面411に当接することにより確実に所定の範囲内に抑制することができる。
【0029】
しかも、リバウンドストッパ部33がゴム弾性体3と一体に加硫成形されるため、従来の別体にしたリバウンドストッパを後付けで組み付ける場合と比べ、作業工数等の大幅な省略により製造コストの大幅な低減化を図ることができる上、内筒体1のリバウンド側の相対変位量を設定するに際し、従来の別体のリバウンドストッパを挿入するための隙間を確保する必要がないため、無負荷状態(成形状態)でリバウンドストッパ部33の先端面331がリバウンド受部41の内周面411に当接した状態にしてリバウンド側の相対変位量を可及的に小さく(薄く)設定することが可能になり、マウントを使用する部位に応じて適切な相対変位量の設定を行うことができる。
【0030】
<他の実施形態>
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の実施形態を包含するものである。すなわち、上記実施形態では、リバウンドストッパ部33の先端面331とリバウンド受部41の内周面411とを非接着状態にするために、上記内周面411を接着材の未塗布状態にしているが、これに限らず、例えば上記内周面411に対しマスキング処理を施して加硫成形を行うことにより非接着状態にしてもよい。
【0031】
上記実施形態では、エンジン自重の載荷によりリバウンドストッパ部33とリバウンド受部41とを切り離すようにしているが、これに限らず、例えば製品出荷前に、内筒体に強制的に荷重を載荷して両者33,41を互いに切り離すようにしてもよい。これにより、加硫成形時に付着もしくは生成されたばり等により上記リバウンドストッパ部33とリバウンド受部41とが一部で接着状態になっていても、両者33,41を確実に切り離した状態にすることができる。
【0032】
また、図5に示すように、貫通空所8,8の周囲を囲んで主ばね部31,31とリバウンドストッパ部33とを接続する薄肉ゴム36,36を加硫成形時に一体に形成するようにしてもよい。この場合、上記薄肉ゴム36,36とリバウンド受部41の内周面411とは、その薄肉ゴム36,36が主ばね部31の有する静ばね力に影響を与えなければ、必ずしも非接着状態にする必要はなく、接着状態にしておいてもよい。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明における液体封入式筒型マウントによれば、別体のリバウンドストッパが後付けで組み付けられた従来のものと少なくとも同等のリバウンド抑制機能を得つつ、上記従来の別体のリバウンドストッパを省略して製造コストの低減化を図ることができる。
【0034】
請求項2記載の発明によれば、中間筒体のリバウンド受部の内面と、ゴム弾性体のリバウンドストッパ部の先端面とを確実に非接着状態のままにしてゴム弾性体を内筒体及び中間筒体と一体に加硫成形することができ、請求項1記載の発明による効果を確実に得ることができる。
【0035】
請求項3記載の発明によれば、中間筒体のリバウンド受部の内容が具体的に特定されて内筒体のリバウンド側の相対変位量を確実に所定量に規制することができ、請求項1記載の発明による効果を確実に得ることができる。
【0036】
また、請求項4記載の発明によれば、請求項1記載の発明による効果に加えて、振動源側の自重が載荷された振動入力時に、内筒体と外筒体とを互いに所定の位置関係に位置付けることができる。
【0037】
さらに、請求項5記載の発明によれば、請求項1記載の発明による効果に加えて、平衡室内の気体の圧縮性によりオリフィス通路を通しての受圧室と平衡室との間の液体の流動を図ることができ、これにより、平衡室を構成するために従来必要としていたダイヤフラムを省略して製造ための工数とコストとの低減化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す横断面図である。
【図2】図1のA−A線における外筒体に圧入前の状態の断面図である。
【図3】図1のB−B線における断面図である。
【図4】エンジン自重が載荷された状態の図1相当図である。
【図5】他の実施形態を示す図4対応図である。
【符号の説明】
1 内筒体
2 外筒体
3 ゴム弾性体
4 中間筒体
5 受圧室
6 平衡室
7 オリフィス通路
33 リバウンドストッパ部
41 リバウンド受部
331 リバウンドストッパ部の先端面
411 リバウンド受部の内周面(内面)
L 非圧縮性液体
G 空気(圧縮性気体)
X 内筒体の筒軸
Y 外筒体の筒軸
Claims (5)
- 振動源側及び振動受部側の一方に連結される内筒体と、
この内筒体を囲み振動源側及び振動受部側の他方に連結される外筒体と、
この外筒体と内筒体との間に介装されて両者を互いに連結するゴム弾性体と、
上記外筒体と内筒体との間のゴム弾性体に介装された中間筒体と、
上記外筒体と内筒体との間であって内筒体を挟む振動入力方向両側位置に画成されてそれぞれ非圧縮性の液体が封入された受圧室及び平衡室と、
この受圧室及び平衡室を互いに連通するオリフィス通路と
を備え、
上記内筒体の振動入力方向リバウンド側に位置する部分の中間筒体が内筒体側に屈曲されてリバウンド受部が内筒体寄りの位置に形成され、
上記ゴム弾性体は、内筒体のリバウンド側外面を覆うリバウンドストッパ部を一体に有し、このリバウンドストッパ部の先端面が、振動源側及び振動受部側への装着前の無負荷状態で、上記リバウンド受部の内面に対し非接着状態でかつ当接した状態に上記中間筒体及び内筒体と一体に加硫成形されている一方、上記振動源側及び振動受部側に装着された振動源側自重の載荷状態で、その自重作用方向への内筒体の相対変位により上記リバウンドストッパ部がリバウンド受部から離れるようにされている
ことを特徴とする液体封入式筒型マウント。 - 請求項1において、
ゴム弾性体と中間筒体とは、その中間筒体のリバウンド受部の内面を接着材の非塗布状態にして一体加硫成形されている
ことを特徴とする液体封入式筒型マウント。 - 請求項1において、
リバウンド受部は、振動源側自重の載荷状態においてリバウンドストッパ部がリバウンド受部に当接することにより内筒体のリバウンド側の相対変位量を所定量に規制するように屈曲形成されている
ことを特徴とする液体封入式筒型マウント。 - 請求項1において、
内筒体は、無負荷状態において、外筒体の筒軸に対し振動入力方向リバウンド側に偏心された位置に位置付けられている
ことを特徴とする液体封入式筒型マウント。 - 請求項1において、
平衡室は、中間筒体のリバウンド受部と外筒体とに囲まれて容積が一定状態になるように形成され、
上記平衡室にはその一部に圧縮性気体が封入されている
ことを特徴とする液体封入式筒型マウント。
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