JP3738685B2 - インバータ装置および送風装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷凍・空調装置などのインバータ制御を行うファンモータや換気扇などの送風装置の風量制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図17は、例えば特開平5−146189号公報に示された従来のDCファンモータの制御ブロック図である。図において、101はDCモータ102を搭載したDCファンモータであり、DCモータ102は通電を制御する制御手段103によって回転を制御され、DCモータ102の回転数を回転数検出手段104で検出している。また、107は強、中、弱などのDCファンモータ101の運転風量を指示する風量指示手段であり、強、中、弱のそれぞれの運転風量を実現するための、DCモータ102の各印加電圧に対する必要回転数を記憶手段106に記憶している。105は電圧制御手段であり、指示された風量に対応した印加電圧に対する回転数を記憶手段106より参照し、風量に応じた回転数でDCモータ102が動作するよう印加電圧を制御するものである。
【0003】
特開平5−146189号公報に示される従来の技術によれば、ある印加電圧でDCモータ102を動作させ、その回転数を検出する。静圧が高いために目標とする風量が出ていなければ、その条件下では必要風量における条件下よりも回転数が高くなるため、検出した回転数によって、目標風量に対し出力している風量の大小関係がわかり、印加電圧を制御することによって風量を一定に制御している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
特開平5−146189号公報に示されている従来の技術では、風量推定において、印加電圧における回転数を予め計測しておき、それらを開ループとして制御することになる。すなわち、風量はモータの軸トルクによって決定しており、モータの発熱によって印加電圧に対する軸トルクは変化したり、印加電圧と相電流の位相差によっても変化したりするが、変化時の電圧情報がフィードバックされない開ループ制御となっている。
【0005】
さらに、モータとしてDCブラシレスモータを採用した場合、通電位相の進み角によっても軸トルクが変化し、軸トルクが変化すると風量も変化するため、回転数やモータの軸トルクに応じて、モータ印加電圧における位相の進み角度も制御した方が良い。この通電位相の進み角によっても軸トルクが変化するので、印加電圧をフィードバックして制御した方がよいが、従来技術では、電圧情報がフィードバックされておらず、風量を推定する為に検出した回転数に対する補正が必要となっていた。
【0006】
また、DCブラシレスモータの場合、磁石によるコギングトルクからトルクリップルが発生し、そのトルクリップルのため騒音が発生してしまう。そこで、トルクリップルを抑制するため、モータに流れる電流を正弦波状にすることでトルクリップルを抑制し騒音を低減させることが可能となるが、正弦波駆動する場合、モータの誘起電圧位相が通電位相に対し変化しやすく、上述の開ループ制御では風量を一定に制御するためには複雑な補正計算を必要とする。
【0007】
本発明は上記の課題を解決するために鑑みられたもので、簡単な構成で風量を確実に推定できるインバータ装置や送風装置を提供するものである。また、風量の演算精度が高く信頼性の高いインバータ装置や送風装置を提供するものである。また、温度などの変化要因に対してモータの発生トルクを適性な値で検出するこのできるインバータ装置や送風装置を提供するものである。
【0008】
また、通電位相によってモータの電流情報は変化してしまうが、通電位相も適正に制御することによって、いかなる負荷条件に対してもモータの電流を検出することによって発生トルクを検出できるインバータ制御装置や送風装置を提供するもである。また、本発明は、単一的な制御アルゴリズムで風量一定に動作させることのできるインバータ制御装置や送風装置を提供するもである。
【0009】
【課題を解決する手段】
本発明の請求項1に係わるインバータ装置は、ファンを駆動するDCブラシレスモータに流れる電流を検出する電流検出部と、前記DCブラシレスモータの回転数を検出する回転数検出部と、検出された電流および回転数に基づいて前記ファンに発生する風量を演算する風量演算部と、を備え、(風量/回転数)が(電流/(回転数)2)の関数であることを利用して前記風量演算部にて前記風量を演算し、前記風量演算部にて演算された前記風量を用いて前記ファンの風量が一定になるように前記DCブラシレスモータを速度制御するようにしたものである。
【0010】
本発明の請求項2に係わるインバータ装置は、(風量/回転数)と(電流/(回転数)2)の関係を表す関数によって前記風量を演算するようにしたものである。
【0011】
本発明の請求項3に係わるインバータ装置は、風量/回転数)と(電流/(回転数)2)の関係を表す関数を複数の近似式によって近似し、電流と回転数の検出値に応じて前記複数の近似式を切り替えることによって風量を演算するようにしたものである。
【0012】
本発明の請求項4に係わるインバータ装置は、(風量/回転数)と(電流/(回転数)2)の関係を表す関数を複数の近似式によって近似して、電流と回転数の検出値から前記近似式によって仮風量を演算し、前記仮風量の演算に使用した近似式の使用風量範囲内に前記仮風量の演算値が存在する場合には仮風量の演算値を風量とし、前記仮風量の演算に使用した近似式の使用風量範囲外に前記仮風量の演算値が存在する場合には前記近似式を別の近似式に切り替えて風量を演算するようにしたものである。
【0013】
本発明の請求項5に係わるインバータ装置は、(風量/回転数)と(電流/(回転数)2)の関係を表す関数を記憶する記憶手段を備え、電流と回転数の検出値に応じて前記記憶手段に記憶された関数を読み出して風量を演算するようにしたものである。
【0014】
本発明の請求項6に係わるインバータ装置は、請求項2乃至請求項5のいずれかに記載の風量演算方法を記憶する風量演算部と、前記風量演算方法の中から1つの風量演算方法を選択して切り替える風量演算切り替え部、を備え、前記風量演算切り替え部により選択された風量演算方法により前記風量を演算するようにしたものである。
【0015】
本発明の請求項7に係わるインバータ装置は、ファンを駆動するDCブラシレスモータに流れる電流を検出する電流検出部と、前記DCブラシレスモータの回転数を検出する回転数検出部と、(風量/回転数)が(電流/(回転数) 2 )の関数であることを利用して予め複数の風量ごとに複数の回転数と関連付けられて設定された電流値を記憶する記憶手段と、前記検出された電流値と回転数が目標風量に対応した回転数と電流値となるように回転数を段階的に変更する速度制御部と、を備え、前記ファンの回転数を段階的に変更することによって前記ファンの風量が略一定になるように速度制御するようにしたものである。
【0016】
本発明の請求項8に係わるインバータ装置は、ファンを駆動するDCブラシレスモータに流れる電流を検出する電流検出部と、前記DCブラシレスモータの回転数を検出する回転数検出部と、(風量/回転数)が(電流/(回転数) 2 )の関数であることを利用して予め複数の回転数に関連付けられて設定された電流値を記憶する記憶手段と、前記検出された電流値に応じて前記記憶手段に記憶された複数の回転数の中から前記ファンの風量が略一定となるように段階的に出力される目標回転数に前記検出された回転数がなるように回転数を制御する速度制御部と、を備え、前記ファンの回転数を段階的に変更することによって前記ファンの風量が略一定になるように速度制御するようにしたものである。
【0017】
本発明の請求項9に係わるインバータ装置は、ファンを駆動するDCブラシレスモータに流れる電流を検出する電流検出部と、前記DCブラシレスモータの回転数を検出する回転数検出部と、(風量/回転数)が(電流/(回転数) 2 )の関数であることを利用して予め複数の風量ごとに複数の回転数と関連付けられて設定された電流値を記憶する記憶手段と、前記検出された電流値と回転数が目標風量に対応した回転数と電流値となるようにduty比を段階的に変更する速度制御部と、を備え、前記duty比を段階的に変更することによって前記ファンの風量が略一定になるように速度制御するようにしたものである。
【0018】
本発明の請求項10に係わるインバータ装置は、請求項2乃至請求項5のいずれかに記載の風量演算方法と請求項7乃至請求項9のいずれかに記載の風量演算方法とを切り替える風量演算切り替え部、を備え、前記風量演算切り替え部により選択された風量演算方法により前記風量を演算するようにしたものである。
【0019】
本発明の請求項11に係わるインバータ装置は、ステータおよびロータから構成されるDCブラシレスモータにより駆動されるファンの風量を演算する風量演算部と、前記風量演算部よりの回転数情報に基づいて前記ステータの通電角度に対する前記ロータの進み角度を算出し前記進み角度を制御しつつ前記ファンの回転数を制御する速度制御部と、を備えたものである。
【0020】
本発明の請求項12に係わるインバータ装置は、DCブラシレスモータを駆動するインバータと、前記インバータに入力される直流電圧を検出する電圧検出部と、前記電圧検出部にて検出された直流電圧に基づいて前記DCブラシレスモータを速度制御する速度制御部と、を備えたものである。
【0021】
本発明の請求項13に係わるインバータ装置は、目標回転数に下限値を設け、必要以上に回転数を低下させないようにしたものである。
【0022】
本発明の請求項14に係わるインバータ装置は、目標duty比に下限値を設け、必要以上にモータの回転数を低下させないようにしたものである。
【0023】
本発明の請求項15に係わるインバータ装置は、前記DCブラシレスモータを正弦波駆動するインバータの入力あるいは出力の直流電流を検出する電流検出部を備え、前記電流検出部によって検出された電流値を前記モータのトルク情報を含む電流値に換算し、換算した電流値を使用して風量演算を行うようにしたものである。
【0024】
本発明の請求項16に係わる送風装置は、請求項1乃至請求項15のいずれかに記載のインバータ装置によって風量を制御するようにしたものである。
【0025】
本発明の請求項17に係わる送風装置は、DCブラシレスモータに接続されたファンと、前記DCブラシレスモータに流れる電流を検出する電流検出部と、前記DCブラシレスモータの回転数を検出する回転数検出部と、検出された前記電流および前記回転数に基づいて前記ファンに発生する目標風量を演算する風量演算部と、を備え、(風量/回転数)が(電流/(回転数)2)の関数であることを利用して前記風量演算部にて前記風量を演算し、前記風量演算部にて演算された前記風量を用いて前記ファンの風量が前記風量演算部にて演算された目標風量になるように前記DCブラシレスモータを速度制御するようにしたものである。
【0026】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1を示す回路ブロック図である。図1において、1は交流電源、2は交流電源1の交流を直流に変換する交直変換回路、3は交直変換回路2の出力の直流電圧を平滑するコンデンサ、4はモータ、5はコンデンサ3の直流電圧をモータへ印加するスイッチング回路からなるインバータ、6はインバータから出力される直流電流を検出する電流検出器、7はモータ4の回転子の位置および速度を検出する位置センサであり、モータ4と一体で構成されている。10はインバータ5を制御する制御手段、11は位置センサ7の位置信号から回転数を検出する回転数検出部、12は電流検出器6からの信号からモータ4の電流を検出する電流検出部、13は回転数検出部11と電流検出部12からモータ4から出力される風量を演算する風量演算部、14は風量演算部13の指令を受けモータ4を速度制御する速度制御部である。
【0027】
次に、図1の動作について説明する。交流電源1からの交流電力を交直変換回路2にて交流から直流に変換し、コンデンサ3にて平滑化する。コンデンサ3の両端には、直流電圧が発生しており、電流検出器6を介してインバータ5へ入力する。インバータ5を構成する6つの半導体を相互に動作(スイッチング)させ、モータ4を駆動する。モータ4に流れる電流は、インバータ5、電流検出器6を介して流れるため、電流検出器6の両端に誘起される電圧にて電流は検出される。
【0028】
また、位置センサ7は、モータ4の回転による回転子の位置に応じた信号を発生させるように取りつけられている。この位置センサ7は、図1においては3ヶの場合が記述されているが、モータ4の回転子位置とモータ4の回転数を検出できれば、いくつでも良く、1ヶでも構わない。また、回転子位置と回転数を検出できるように構成されていれば位置センサを用いなくとも良い。
【0029】
位置センサ7からの信号により回転数検出部11では、モータ4の回転数を検出する。ここで検出された回転数は、風量演算部13と速度制御部14へ出力される。また、風量演算部13は、電流検出部12にて検出されたモータの電流値と回転数検出部11にて検出されたモータの回転数からモータ4と接続されているファンにて発生している風量を演算する。
【0030】
図2に風量演算部13の内部の制御ブロック図を示す。図において、13aは風量を演算する風量演算部、13bは目標回転数を算出する目標回転数算出部である。図2に示したように、風量演算部13では、回転数検出部11により検出された回転数と電流検出部12により検出された電流から風量演算部13aにて風量を演算し、目標回転数算出部13bにて演算された演算風量と目標風量との偏差をとり、その偏差が0となるようにモータ4の動作の目標となる目標回転数を算出する。速度制御部14は風量演算部13にて算出された目標回転数になるようにモータ4を速度制御する。したがって、モータ4に接続されているファンにて発生する風量と目標風量とが一致するようになるので、風量を一定に制御することが可能となる。
【0031】
また、図3は速度制御部14の回路構成を表した図である。図において、14aは出力電圧算出部、14bは角度データ算出部、14cはPWM生成部部である。風量演算部13にて算出された目標回転数と回転数検出部11にて検出された回転数が速度制御部14内の出力電圧算出部14aへ入力される。出力電圧算出部14aでは、検出された回転数が風量演算部13にて算出された目標回転数となるような出力電圧を算出する。
【0032】
また、速度制御部14内部では、角度データ算出部14bにて角度データも算出する。位置センサ7にてモータ4の回転子の位置が検出されるので、角度データ算出部14bでは検出された回転子の位置に応じた角度を演算する。ここで、位置センサ7は電気角度60度毎の信号を出力するので、60度より小さな分解能の角度は演算から求める。例えば、位置センサ7の60度毎の信号間に角度算出の処理の回数で除算すれば、角度算出処理1回での角度が求められる。これを順に加算していくことでモータ4の位置角度を算出できる。
【0033】
さらに、角度データ算出部14bでは、回転数検出部11にて検出された回転数に応じた進み位相角度も算出する。ここで、図4は進み位相角度を説明するための説明図である。図において、横軸は電気角であり、角速度wと時間tの積で表されている。また、縦軸はロータの磁石位置とステータの通電位置を表しており、ロータの磁石位置とステータの通電位置のずれ分の電気角相当分をロータ磁石位置に対するステータ通電位置の進み角度としている。
【0034】
モータ4がDCブラシレスモータの場合、出力トルクはモータ4に流れる相電流に応じて決まり、誘起電圧と相電流の位相差と電流実効値により出力トルクが変化する。出力トルクが変化するとモータ4にて発生する風量も変化してしまうため、誘起電圧と相電流の位相差も制御することが望ましいが、誘起電圧と相電流の位相差を制御するためには相電流を検出する部品が必要となり高価となるので、従来は誘起電圧と相電流の位相差は制御されていなかった。
【0035】
しかしながら、本発明では、風量を一定に制御する目的のファンモータの場合はモータの負荷は既知であり、またモータ4の回転数と出力トルクがほぼ一意に決まることを利用して、簡易的に制御を実施している。すなわち、予め回転数と位相差の関係を求めて記憶させておき、その関係に基づいて制御することで等価的に相電流の位相を制御して回転数を制御するようにしている。
【0036】
ここで、相電流を検出しない図1のような回路構成の場合は、誘起電圧と相電流の位相差の関係を推定できないので、誘起電圧とインバータ5の出力電圧の位相差の関係を代替して使用すればよい。そうすることによって、回転数に応じた出力電圧の位相を設定することで、ほぼ誘起電圧と相電流の位相差を制御することができ、回転数に応じた進み位相角度が求められる。
【0037】
モータ4の発生トルクを回転数に代替して回転数に応じて進み位相角度を制御する進み位相角度制御を行うことによって、モータ4にて発生する風量の演算精度を向上させることができ、演算した風量に対する補正を少なくすることができる。また、進み位相角度を最も効率の良くなる(電流が小さくなる)最大効率角度に設定しておくことで、モータ4を最も効率よく駆動することが可能となる。従って、効率の良い状態で駆動することができるため、モータ4の損失が減少し発熱量が減少するので、温度等が変化した場合の風量への影響を極力小さくでき、風量制御の精度を向上させることができる。(たとえば温度が変化すると磁束および巻線抵抗が変化するのでモータの出力が変わり風量も変化するが、本発明では風量変化を極力小さくできる。)
【0038】
このような進み位相角度の制御方法は、ファン負荷が既知であることから、概ね成り立つことを利用している。但し、ファンモータの場合、回転方向に対して順方向の風向および逆方向の風向の場合があるため、回転数と発生トルクは完全には一致しないが、ファンの慣性モーメントが大きいため、インバータ5の出力電圧を回転数に応じて変更することによって、ほぼ誘起電圧と相電流の位相差を制御することができる。
【0039】
また、ファンモータとしてDCブラシレスモータを搭載する場合は、磁石によるコギングトルクに起因するトルクリップルでの騒音が発生するが、モータに流れる電流を正弦波状(正弦波電流駆動)にすることによって、トルクリップルを抑制することができトルクリップルによる騒音を低減することができる。
【0040】
このような正弦波電流駆動の場合、進み位相角度の影響が大きいので、進み位相角度によってモータ4の発生トルクが大きく変化してしまう。そのため、風量を制御し正弦波駆動するインバータにおいて、回転数に応じて進み位相角度の制御を行うことで、風量演算値に対して補正を加えることなく制御することができるので、簡易な制御アルゴリズムで風量を一定に制御することができ、しかもインバータの正弦波電流駆動が可能となるためトルクリップルによる騒音も低減できる。
【0041】
以上のように、速度制御部14について説明してきたが、何も上述のように構成しなければならないというわけではなく、モータ4を速度制御する速度制御部に風量を一定にするような速度指令を入力して動作させることのできる構成の速度制御部であれば良い。このように速度制御部を構成することによって、従来の速度制御されたDCモータのインバータを容易に風量制御可能なインバータへ改良することができる。
【0042】
また、速度制御部が進み位相角度を回転数に応じて制御する構成であれば更に良い。また、正弦波にて駆動するインバータ5の場合は、進み位相角度の制御を行う構成であれば良く、風量演算部13にて風量を一定に保つように算出された回転数にて速度制御部にて速度制御するような簡易的な構成で風量一定制御が可能なインバータ装置を提供することができる。
【0043】
実施の形態2.
図5は、本発明の実施の形態2を示す回路ブロック図である。図において、図1と同等部分は同一の符号を付して説明は省略する。図5において、20はインバータ制御装置、8はコンデンサ3両端の直流電圧を検出する電圧検出器、15は電圧検出器8にて検出された直流電圧も使用してモータ4を速度制御する速度制御部である。
【0044】
次に、図5の動作について説明する。位置センサ7にてモータ4の回転子位置を検出し回転数検出部11にて回転数を検出する。また、電流検出器6からの信号にてモータ4の電流を検出する。これらの検出された回転数と電流を用いて風量演算部13にて風量を演算し、風量を一定にするための目標回転数を算出する動作は実施の形態1と同様である。
【0045】
速度制御部15は実施の形態1で説明した速度制御部14と同様に、風量演算部13にて算出された目標回転数に基づいて、モータ4の速度を制御する。但し、本実施の形態では、図6に示すように出力電圧の算出に直流電圧を利用している。図6は速度制御部15内の詳細を表す制御ブロック図である。図6において、15は速度制御部であり、出力電圧算出部15a、角度データ算出部15b、PWM生成部15cより構成されている。
【0046】
図6における速度制御部15は図3における速度制御部14と同様であり、風量演算部13にて算出された目標回転数と回転数検出部11にて検出された回転数が速度制御部15内の出力電圧算出部15aへ入力される。出力電圧算出部15aでは、検出された回転数が風量演算部13にて算出された目標回転数となるような出力電圧を算出する。
【0047】
また、速度制御部15内部では、角度データ算出部15bにて角度データも算出する。位置センサ7にてモータ4の回転子の位置が検出されるので、角度データ算出部15bでは検出された回転子の位置に応じた角度を演算する。ここで、位置センサ7は電気角度60度毎の信号を出力するので、60度より小さな分解能の角度は演算から求める。例えば、位置センサ7の60度毎の信号間に角度算出の処理の回数で除算すれば、角度算出処理1回での角度が求められる。これを順に加算していくことでモータ4の位置角度を算出できる。
【0048】
さらに、角度データ算出部15bでは、回転数検出部11にて検出された回転数に応じた進み位相角度も算出する。PWM生成部15cでは、モータ4に印加するPWMを生成する部分であり、例えば、正弦波での駆動を行う場合、サインカーブの振り幅(片振幅)が出力電圧算出部15aより出力されるので、出力電圧算出部15aより出力される振り幅値と角度データ算出部15bにて算出される角度データとから正弦波を生成し、生成された正弦波からPWM信号を生成する。
【0049】
ここで、図6ではPWM生成部15cに入力される指令値が図3の場合と異なっており、例えば、正弦波駆動の場合、サインカーブの振り幅値となっている。この指令値は、インバータ5より出力される電圧値を決めるのに使用しており、サインカーブの場合は、振り幅値が0〜1の間で変化することでインバータ5により出力される電圧を変化させる。
【0050】
ここで、インバータ5がPWMにてモータ4への印加電圧を制御している場合、PWM生成が必要とする振り幅の値は0〜1の間の値である。これは、PWMが時間平均の割合でオンdutyを設定するためであり、出力電圧算出部からも0〜1の間の値が出力される。
【0051】
図6の出力電圧算出部15aでは、目標回転数と位置センサ7にて検出された回転数とから電圧の実行値を求め、この実行電圧を電圧検出器8にて検出された直流電圧で除算することによって、出力電圧となる振り幅値を求める。すなわち検出された直流電圧に対する実行電圧の割合を振り幅値としている。図3の出力電圧算出部14aの場合には、直流電圧を検出していないため、例えば予め実行電圧に相当する値として設定されている設定値との割合として出力するようにすればよい。
【0052】
交直変換回路2が、例えば図7に示すような倍電圧整流回路の場合は、直流電圧は電源1の半周期のリップルを持つ。図7は倍電圧整流回路の構成を表す回路図である。図において、2は交直変換回路であり、ダイオード2a、コンデンサ2b、リアクタ2cなどの受動部品のみで構成されている。倍電圧整流回路の場合は、直流電圧に電圧リップルが存在すると、図3に示した速度制御部14における出力電圧算出部14aでは、目標回転数と検出回転数との差に変化が生じないため、実行電圧としては変化せず、PWM生成部14cにおいてもduty比が変化しない。このため、直流電圧にリップルがある場合、インバータ5からモータ4へ印加される電圧に直流電圧のリップルが重畳してしまい、回転数変動を起こし騒音の要因となる可能性がある。
【0053】
そこで、図6のように検出された直流電圧を出力電圧の算出時に使用して補正することにより、直流電圧の持つリップル分を補償でき、インバータ5からモータ4へ印加する電圧に対して、直流電圧のリップル分を重畳させることなくモータ4を駆動することができる。したがって、直流電圧リップルによる騒音を低減できる。また、正弦波駆動にて騒音を低減させようとする場合でも、正弦波での騒音低減効果に加えて更なる騒音低減効果の得られるインバータが得られる。
【0054】
実施の形態3.
図8は、本発明の実施の形態3を表すブロック図である。図において、図5と同等部分は同じ符号を付して説明は省略する。20はモータ22を駆動するためのインバータ制御装置、21はモータ22の軸に接続されたファンである。
【0055】
インバータ制御装置20はファン21から発生する風量を一定に制御するための制御装置である。ファン21にて発生する風量をQとし、ファン21の回転数をNf、ファン21の軸動力をLとすると、QはNに比例し、Nfの3乗にLは比例する。すなわち、Q∝Nf、L∝Nf3で表される。これは、流体の相似則と呼ばれる一般的に知られる定理である。
【0056】
また、モータ22の回転数をNとすると、ファン21の回転数Nfとモータ22の回転数Nは、軸がぶれていない限り、同一となることから、Nf=Nであることは明らかである。また、ファン21とモータ22の軸がずれることは考えにくいので、モータ22の軸出力Pはファン21の軸動力Lと同じと考えて良く、P=Lとなる。また、モータ22の軸出力Pは、モータ22の回転数Nとモータ22の出力トルクTの乗算で求められる。すなわち、P=N×Tで求められる。
【0057】
従って、上述の通りP=Lであるので、ファン21の軸動力Lも、L=N×Tで表される。また、DCモータの場合、出力トルクTは相電流Iとトルク定数Ktの乗算で表されるため、T=Kt×Iが成り立つ。よって、ファン21の軸動力Lは、L=Kt×N×Iと表すことができ、N=Nf、L∝Nf3であることからKt×N×Iは、Nの3乗に比例するともいえる。
【0058】
以上より
Q∝N
Kt×N×I∝N3
の2式を導くことができる。
【0059】
上記2式より、ある圧損条件における比例定数をCp1、Kp1とすると、上記2つの比例関係式より
Cp1=Q/N
Kp1=N×I/N3=I/N2
と表すことができる。
【0060】
ここで、風路などが変化して圧損条件が変化すれば、上記の比例定数も変化するので、その場合における定数を圧損条件ごとに定めれば、Cp2、Kp2、……、Cpn、Kpnとおくことができる。このように圧損条件が変化すればCp、Kpとも変化し、ある圧損条件1から条件nまでのCp、Kpの定数の組み合わせは図9に示すような軌跡を示す。図9は風量演算を行うためのCp−Kp特性を表す図である。図において、横軸はKp値、縦軸はCp値を表している。
【0061】
図9に示したように圧損条件が変化した場合に、Cp、Kp共に変化するが、これら2ヶの定数(CpとKp)の関係は、図9に示したような関係を維持しながら変化していることから、どんな圧損状態においても図9に示される関係を用いればCp、Kpが一意に決まり、圧力(静圧)によらず、回転数Nと電流Iから風量Qを算出できることを示している。
【0062】
すなわち、NとIがわかればKpが算出でき、図9よりCpを求めることができる。このCp値より風量Qは、Q=Cp×Nで求めることができる。また、fをKpの関数とすると、Cp=f(Kp)で表すことができるので、風量Qは、Q=N×f(I/N2)でも求めることができる。したがって、関数fを予め実験などにより求めておけば、IとNが分かれば風量Qを求めることができる。
【0063】
また、図9のような関係は、圧力によらないことから、いかなる風路であっても成り立つが、ファン形状やモータが異なれば図9に示す関数fが異なってくる。ただし、ファン形状やモータに応じたCpとKpの関係を事前に把握しておくことによって、いかなるファン形状のものをいかなるモータで駆動し、いかなる風路に取り付けられていたとしても、回転数Nと電流Iにて風量Qを算出できる。
【0064】
上記のように、本発明によれば、圧損がいかなる値であったとしても風量を推定できるので、風量を一定に制御することができる。従って、本発明によれば、圧損が変化しても風量センサ無しで風量を一定に制御することのできるインバータ装置や送風装置を提供することができる。
【0065】
次に、図9の関係から如何にして、CpとKpとを求め、風量を制御するかを述べる。全領域においてCpとKpが比例状態(1次式で表される)であるとして比例制御ができれば良いが、図によれば、CpとKpは比例状態になっているところもあるが、KpもしくはCpが小さくなる領域においては、CpとKpは比例関係にはなっていない。この領域は、Cpが小さくなっている領域であることから、回転数Nに対して風量Qが少なすぎており、圧損が大きい領域であると考えられる。この領域においては、CpとKpが比例関係(Q∝I/N)として制御すると、風量一定制御ができなくなる。
【0066】
そこで、本実施の形態では、例えば、図10に示すように、図9で示したKpとCpを表す曲線(関数f)に対して、複数本の1次式で関数fを近似させて、CpとKpの関係を予め求めておくようにしている。図10は、風量演算を行うためのCp−Kp特性を表す図である。図において、横軸はKp値、縦軸はCp値を表している。図においては、図9で示した関数fを3つの直線(近似式1、近似式2、近似式3)で近似している。
【0067】
このような近似式を予め求めておくことによって、ファン21の風量Qを簡単に推定することができるので、インバータ制御装置20によって風量を一定に制御することも簡単に行うことができる。また、本実施の形態では、3つの近似式にて近似した例について説明したが、いくつの近似式にて近似してもよく、多数の近似式にて近似した方が近似精度が向上するので、信頼性が向上する。
【0068】
次に、図10に表された3つの近似式の説明と風量の求め方について説明する。本実施の形態では、近似式1は、0切片となる1次近似式、近似式2は一般的な1次近似式、近似式3は縦軸に並行となる近似式の3つの近似式で近似している。この3つの近似式の各々の定数をα、β、γ、λとすると以下のように表すことができる。
【0069】
近似式1 Q/N=α×(I/N2)
近似式2 Q/N=β×(I/N2)+γ
近似式3 Q/N=λ
【0070】
以上のように近似式を設定し、近似式と近似式が交差する点を各々の近似式の切り換えポイントとして、各近似式の使用できるKpとCpの範囲を設定して風量Qを演算するようにしている。このような近似式を利用して、風量を演算するのは、図5に示した風量演算部13である。図5における風量演算部13での風量Qの算出方法を図11に示すフローチャートにて説明する。図11は風量を算出するための近似式選定のフローチャート図である。
【0071】
図において、S−1は近似式1にて仮風量(α×(I/N2))を計算するステップ、S−2はステップS−1にて求めた仮風量が近似式1と近似式2との交差点Ya以上かどうかを判断するステップ、S−3は近似式1にて風量を計算するステップ、S−4は近似式2で仮風量(β×(I/N2)+γ)を計算し近似式2と近似式3との交差点Yb以上かどうかを判断するステップ、S−5は近似式2にて風量を計算するステップ、S−6は近似式3にて風量を計算するステップである。
【0072】
図において、S−1で、(α×(I/N2))の近似式1にて、仮風量Q/Nを算出する。そして図10における近似式1と近似式2との交差点Yaよりも(α×(I/N2))が大きいかどうかをS−2にて判定する。もし、(α×(I/N2))がYa以上の場合は、S−3にて近似式1を利用して風量Qを算出する(仮風量を風量としても良い)。もし、(α×(I/N2))がYaよりも小さい場合は、S−4にて仮風量を近似式2を利用して(β×(I/N2)+γ)で計算した値と置きかえる。そして仮風量(β×(I/N2)+γ)がYb以上ならば、S−5にて近似式2を利用して風量Qを算出する。もし、(β×(I/N2)+γ)がYbよりも小さい場合、S−6にて、近似式3を利用して風量Qを算出する。
【0073】
このようにして風量Qは図1、図2および図5にて示した風量演算部13にて演算され、演算された風量と目標としている風量が等しくなるような目標回転数を算出し、目標回転数になるように速度制御部14あるいは15にて速度制御することで風量を一定に制御することが可能になる。
【0074】
また、図10では複数の1次式(直線)で近似させ、その近似させた複数の1次式の使用範囲を選択して風量を演算し、風量が一定になるように制御しているが、なにも1次式でなくてもよく、2次式以上の高次式で近似して風量制御しても良いが、1次式で近似した方が演算し易いため、制御も行いやすいので、本実施の形態では1次式で近似するようにしている。
【0075】
さらに、図10におけるCpとKpにおいて、Cpを横軸にKpを縦軸にしてCpとKpの関係を表すと、単純な2次式で近似することができる。言い換えると、風量Qを算出するために、Qを回転数Nと相電流Iで表した近似式を平方根の関数で表すことで、風量Qを求めることができるので、平方根関数から風量Qを演算して風量制御できることも言うまでもない。
【0076】
また、近似式3は、縦軸に並行でKpが一定であり、風量Qは回転数Nに対し比例関係となっている。そのため、目標風量によってはモータ4の回転数Nの上限を制限できるということも意味している。但し、近似式3の領域では、圧損が大きく、モータ4をフルパワーで動作させたとしても目標風量が出なくなる領域であるので、全閉時の静圧を抑制して風量を得たい場合、この近似式3のλの値を変更することによって、全閉時の静圧まで制御することが可能となる。
【0077】
更に、上述では近似式を使用して風量Qを算出したが、風量演算部13内部に記憶手段を設け、この記憶手段に図9に示した関数fを予めを記憶させておき、この関数fを直接使用して風量Qを算出するようにしても、近似式を使用して求める場合と同様の効果が得られることは言うまでもない。また、図9における関数fをテーブル化して、回転数Nと電流Iの2次元パラメータから風量Qが導けるようにしても近似式を利用して風量Qを算出する方法と同様の効果が得られる。
【0078】
近似式の他に、前述のとおり、記憶手段を風量演算部13に設けるといった方策もあり、この場合の動作の一例を図12に示す。図12は風量を演算する方法の一例を表すフローチャート図である。図において、S−11はKpを算出するステップ、S−12はKpの値から記憶されている関数からCpの値を呼び出すステップ、S−13は呼び出したCpの値を使用して風量Qを演算するステップである。
【0079】
S−11にて、まず検出された回転数と電流とからKpを計算して算出する。この場合、演算してもよいし、風量演算部13内部の記憶手段に2次元のデータテーブルとして持たせておいてもよい。次にS−12では算出されたKpの値からCpの値を求める。このCpの値を求めるのに、記憶手段を利用する。Kp値とCp値は一対一に決まるので記憶手段に関係を表す関数を記憶しておくか、あるいは2次元のデータテーブルとして記憶しておけば良い。そして、S−13にて、Cp=Q/Nであることより、Cpに回転数Nを乗算して風量Qが求められる。
【0080】
図12では、3つのステップ(S−11、S−12、S−13)にて風量Qを演算するようにしているが、回転数Nと電流Iとから直接風量Qを求められるように記憶しておいても良い。さらに、他の方法であってもKpとCpとの関係から風量Qを求めるように構成したとしても同等効果を有することは言うまでもない。
【0081】
さらに、ファンの形状やモータに応じて圧損が変化しKpとCpの関係が変化するが、予め数種類の関係式を記憶手段に持たせるようにして、外部入力などからどの関係式を使用するか選択できるようにしておけば、ファンの形状やモータの種類に応じて最適な関係式を選定できるので、あらゆるファンやモータに対応可能でしかも風量演算精度の高いインバータ制御装置や送風装置が得られる。また、ファン用電子基板の標準化が実現できるので、製造数量を増やすことができ、大量生産に対応可能となる。しかも製造数量が増えるため低コストで製造可能になり、低コストなインバータ制御装置や送風装置が得られる。
【0082】
また、起動の瞬間は電流が流れておらず、また、起動直後は回転数も低く、電流も小さいため、回転数と電流の検出精度が悪いので、演算された風量精度も悪く大きな誤差が発生する。この状態では、誤差が大きいので目標風量に到達して風量一定の制御が行えるまでにかなりの時間が経過するので、必要風量が得られず使用者の操作性が低下する。しかしながら、本発明では速度制御部を有しているため、起動直後(数秒〜1分以内程度)は予め設定された回転数まで速度制御部のみで加速させてから風量制御を行わせることで、起動性能を向上させ、かつ、風量が一定になるまでの起動時間を短縮することができる。そして、予め設定された回転数に到達した後は、風量一定制御に移行するように構成することで、安定した電流検出ができ、誤差の少ない風量の演算が可能となり、精度の高い風量一定制御が行える。
【0083】
また、圧損が小さい状態やモータ4の順方向に回るような外風がファン21にかかっている場合、風量を出力するためにそれほどモータの出力を必要としない領域となる。このような領域においては、モータに流れる電流が少なくなるので、速度制御部は回転数を低下させる制御を行うため、必要以上に回転数が低下してしまい、モータ4が停止してしまうことがある。モータ4が停止してしまうと、故障と勘違いしてしまう可能性があるので、その場合には、回転数に対し下限となる最小回転数も設けておくことによって必要以上に回転数を低下させすぎずに済み、モータ4が停止することをさけることができる。
【0084】
以上のようにして、いかなる圧損条件でも風量を一定に制御することができるため、吸い込み口や吹き出し口の圧損が変化しても風量を一定に保てるので、風量設計をする手間と時間が短縮できる。また、どのような圧損条件でも風量を演算できる簡単なアルゴリズムを有しており、複雑な補正を必要としないので、低コストで風量演算時間の小さい信頼性の高い風量一定制御可能なインバータ制御装置や送風装置を提供できる。
【0085】
さらには、全閉時(風量ゼロ)の静圧値まで制御できるインバータを得ることができる。また、簡易な制御処理としたので制御処理用のCPUを安価なものを使用でき、製品としての低コスト化も実現できる。更には、風量センサを使用して風量制御する方法と同等の風量制御を可能にし、かつ高価な風量センサを削減できるので、製品コストをより安価なものにすることが可能である。
【0086】
また、起動直後から安定した一定風量制御状態までの時間を短時間にすることができる。また、モータの下限回転数を設けることによって必要以上にモータの回転数を低下させずに、モータが停止して故障と勘違いされたり、風量がゼロになる事態を避けることができる。
【0087】
また、上記のアルゴリズムでは、モータトルクを利用して風量を算出するため、モータトルク情報が含まれる電流を検出しなければならないので、モータ4の相電流を直接検出すればよいが、図1や図5に示した回路構成の場合、インバータ5側の直流電流を検出しており、この直流電流はモータ4の相電流とは厳密には等しくならない。
【0088】
インバータ5がPWM制御を行っていると、インバータ5側の直流電流はチョッパ電流となってしまうため、モータ4の相電流と厳密には一致しない。例えば、正弦波駆動の場合で、インバータ5の動作状態が図13に示すような動作状態だった場合を考えてみる。図13はインバータのスイッチング動作状態と電流の関係を表す図である。図において、横軸は時間を表し、縦軸のU、V、WはU、V、W各相のスイッチ素子のON/OFF状態を示し、Hi信号は上側の素子がON、Lo信号は下側の素子がONする状態を示す。また、Idcは電流検出器6にて検出される直流電流を表しており、モータへ流れ込む方向を正方向とした場合の各相のスイッチ素子のON/OFF状態により、−Iw、Iu、0、Iu、−IwとPWMの1キャリア周期内で変化する。
【0089】
そこで、電流検出器6で検出される電流を例えばフィルタ等で平均化する。さらには、図1に示した速度制御部14や図5に示した速度制御部15からの信号を利用して、平均化して検出した直流電流に補正を加える。この補正を加えることによって、直流電流の平均値から相電流の実効値を換算できる。
【0090】
モータ4がDCブラシレスモータの場合、出力トルクはモータ4に流れる相電流に応じて決まり、誘起電圧と相電流の位相差と電流実効値により出力トルクが変化する。出力トルクが変化するとモータ4にて発生する風量も変化してしまうため、誘起電圧と相電流の位相差も制御することが望ましいが、誘起電圧と相電流の位相差を制御するためには相電流を検出する部品が必要となり高価となるので、従来は誘起電圧と相電流の位相差は制御されていなかった。
【0091】
本実施の形態では、電流検出器6を利用することによって、電流を検出して検出した電流をフィードバックしてトルク情報を含む電流実効値を演算するようにしてコストアップを最小限に抑えるようにしている。このようにトルク情報を含む電流実効値を使用して風量を制御するようにしているので、演算された風量の補正を行わなくても良くなり、簡易なアルゴリズムでありながら短時間で風量の推定を可能にしている。
【0092】
また、温度等で変化するモータの定数に対してもトルク情報を含む電流情報をフィードバック情報として利用するため、複雑な温度補正をする必要がなくなり、より簡易で精度の高い制御処理にてモータ4を駆動することができる。さらには、簡易な制御処理とすることで制御処理用のCPUを安価なものを使用でき、製品としての低コスト化も実現できる。更には、風量センサを使用しなくても、風量センサを使用して風量制御する場合と同等の精度の高い風量制御を行うことができる。また、高価な風量センサを削減できるので、製品コストをより安価なものにすることが可能である。
【0093】
また、相電流を直接検出するようにしても、同等効果を有するのは言うまでもない。また、本発明はモータの発生トルクから風量を演算しているため、トルク情報が含まれる電流を検出すれば良く、いかなる部分にて電流を検出してもトルクを推定することができれば同等効果を有することも言うまでもない。
【0094】
実施の形態4.
風量演算方法として、実施の形態3で説明したようなKpとCpを利用して風量を一定に制御する方法もあるが、簡易的に風量を一定に制御する簡易風量制御方法もあり、以下に説明する。本実施の形態においては、図5に示した風量演算部17は、風量を演算するのではなく、予め設定された複数の回転数のうちの1つを目標回転数として速度制御部15へ出力する。すなわち、電流検出部12より検出された電流が風量演算部17へ出力され、この出力された電流値に応じて、風量演算部17は速度制御部15へ目標回転数を段階的に変化させて出力する。速度制御部15は、その目標回転数になるように速度制御を行う。
【0095】
例えば、3段階の回転数を予め設定した場合、3段階のうち最も低い回転数を低速、最も高い回転数を高速、中間の回転数を中速とする。この場合、この3つの回転数にはそれぞれ基準となる電流値が関連付けられて記憶されている。中速で動作させている際に、電流検出器6にて検出された電流が予め設定された基準の電流値より大きい場合、風量演算部17は圧損が小さく、風量が多すぎると判断して、回転数を中速から低速へ低下させる指令を速度制御部15へ出力する。また、低速状態で動作している際に、検出された電流が予め設定された基準の電流値よりも小さい場合、圧損が大きく風量が出ていないことを示すため、低速から中速へ切り換える。
【0096】
ここで、設定速度を切り替えると回転数および電流が変化する。回転数検出部11により回転数を検出し、その回転数に関連付けて記憶されている基準電流値を読み出す。また、電流検出部12により電流値を検出し、検出した電流値を基準電流値と比較して上述したように基準電流値に対する大小関係により回転数を変更するように指令を速度制御部15へ出力する。同様に検出した電流値と基準の電流値を比較して中速から高速へ、高速から中速へと切り換えることで、簡易的に風量を略一定に保つことができる。以上のような動作行った場合の風量と静圧の関係(Q−H特性)の一例は図14に示すようになる。
【0097】
図14は風量と静圧の関係(Q−H特性)の一例を表す図である。図において、横軸は風量Qを表し、縦軸は静圧Hを表している。本実施の形態では、上述したように回転数を段階的に変更しているため、図14に示すように風量Qも段階的に変化している。しかし、本実施の形態では実際の風量Qは段階的に変動するが、目標風量に対しては略一定に制御されている。従って、本実施の形態での風量制御は、完全なる風量一定制御ではないので、風量をきめこまかく一定に制御する必要な製品には適用しにくいが、風量を制御しようとする範囲(制限)の広い製品(きめこまかく風量を一定に制御する必要のない換気扇などの送風機など)であれば問題なく適用できる。
【0098】
また、本実施の形態の簡易風量制御は、風量制御の範囲の広い製品への適用が可能であり、最大風量の条件と最小風量の条件とでの回転数も電流も値が大きく異なる製品に適用させる場合に対しても略一定風量制御を提案できるインバータを提供することができ、また、風量の制御精度を必要としない安価な製品に、安価な風量制御方式を提案できるので、安価なインバータ制御装置を得ることができる。
【0099】
また、上記においては回転数を段階的に変化させるような構成の簡易風量制御方法について説明したが、なにも回転数に限ったことではなく、例えば、速度制御部14もしくは15の内部での出力電圧指令、言い換えれば、PWM生成部の振り幅値(duty比)を段階的に変更するようにしても良い。図15はduty比を段階的に変更させた場合のQ−H特性図である。図において、横軸は風量Qを表し、縦軸は静圧Hを表している。duty比を段階的に変更させるようにしても、図15に示すようなQ−H特性になり、図14にて説明したのと同等であり、風量を略一定に制御できる効果を有している。この場合は、実施の形態1〜実施の形態3で説明した図1や図5に示された回転数検出部11が不要になるので、コストの低減が図れる。
【0100】
また、振り幅値(duty比)を段階的に変化させる場合は、回転数を段階的に切り替えるための判断基準に使用するのは、図14にて説明したような電流値でなくても良く、回転数を使用しても同等効果を有する。すなわち、印加電圧一定であれば回転数の変化にて圧損が推定でき、さらには風量を推定していることになるからである。また、この場合は、実施の形態1〜実施の形態3で説明した図1や図5に示された電流検出部12が不要になるので、コストの低減が図れる。
【0101】
また、本実施の形態では、回転数の切り替えを大・中・小の3段階の場合について説明したが、何も3段階に限ったことではなく、2段階でもよい。また、4段階以上の他段階の方が風量一定の制御精度が向上するので、実施の形態3で説明したKpとCpの関係を使用した風量制御による風量一定制御に近づき、更なる性能向上が得られるインバータ制御装置や送風装置が提供できる。
【0102】
実施の形態5.
図16は、本発明の実施の形態5を示すブロック図である。図5と同等部分には同一の符号を付して説明は省略する。図において、16は外部からの指令に応じて風量演算方法を切り換えるように指示する風量演算切換部、17は風量演算切換部16からの信号に応じた風量演算方法にて風量を演算する風量演算部である。
【0103】
ここで、風量演算切換部16は外部からの指令を受け、複数の風量演算方法のうちのどの風量演算方法を使用するかを判断し切り替える。風量演算部17は、風量演算切換部16にて選択された風量演算方法にて風量を演算する。たとえば、風量演算方法としては、実施の形態3で説明した風量演算方法や実施の形態4で説明した風量演算方法などが考えられる。たとえば、実施の形態3で説明した風量演算方法が選択された場合は、風量演算部17は実施の形態3で説明した風量演算方法により風量を演算して目標回転数を出力し、速度制御部15は風量演算部17にて算出された目標回転数にて速度制御する。
【0104】
ここで、実施の形態4で説明した多段階の風量制御の場合は、幅広い風量制御に適用可能だが、最大風量の条件と最小風量の条件とでは回転数も電流も値が大きく変わる。したがって、最大風量条件で風量一定制御の精度を高めるようにチューニングすると、最小風量条件での誤差が大きく、その結果、出力される風量の誤差も大きくなってしまう。そのため、最小風量条件では、演算による風量の誤差が大きくなる。
【0105】
従って簡易風量制御のチューニングを最小風量条件にしておくとよい。たとえば、目標風量が少ない場合においては、回転数検出部11により検出された回転数が小さく、もしくは電流検出器6にて検出する電流値が小さくなるので、実施の形態3で説明したKpとCpの関係を利用して風量を制御する方法では演算精度が悪くなるので、本実施の形態では風量演算切換部16にて目標風量が予め設定された風量より小さいと判断された場合に、簡易的風量制御へ切り替え、目標風量が予め設定された風量以上の場合には実施の形態3で説明した風量演算方法にて風量を演算するようにすれば、演算精度の良いインバータ制御装置や送風装置が得られる。したがって、本実施の形態では、幅広い風量制御を行うことができるので、風量範囲の広い製品に対しても定風量制御を提案でき、しかも最小風量条件で演算精度の高い略風量一定制御が実現できるインバータ制御装置や送風装置が得られる。
【0106】
また、本実施の形態の風量制御可能なインバータを送風機に適用すれば、吸い込み口や吹き出し口のゴミやほこりによる目詰まりなどから圧損が増加しても風量を確保することができ、風量不足による製品性能低下を抑制することができるようになる。
【0107】
また、、上記では風量範囲の広い製品に対しても定風量制御を提案できるインバータを提供するよう、風量が低い領域において、略一定の風量に制御するように構成したが、風量の精度を必要としないような用途であれば、制御範囲全域にわたって上記のような略一定の風量制御しても何ら問題はなく、その場合、演算負荷が軽減され、安価に風量一定制御の可能なインバータ制御装置や送風装置を提供できる。
【0108】
また、本実施の形態の風量制御を換気扇に適用することによって、高層マンション等の突風が吹き込む場所に設置された場合でも、圧損の変化による風量の変化がおこらず、換気量を常に一定に保つことが可能な製品を提供することができる。また、ダクト管の長さによっても風量が変化しないため、工事業者の風量設計の必要性がなくなり、作業性が向上する。
【0109】
さらには、従来は必要風量分だけ製品ラインナップをそろえていたが、外部指令によって風量を変更できるので、1つのファン及び1つのモータを組み込んだ製品を提供すればよくなるので、ファンやモータ、制御装置などの標準化が推進でき、標準化による製品の低コスト化を実現できる。さらに、スイッチを切り換えるようにして風量設定値を変えることができるようにしておくことで、設置後に使用者が運転時の排気量に違和感を感じた場合でも、スイッチ切換にて簡単に風量を変更でき、設置後の交換を行わなくてもよくなり、サービス性も向上する。
【0110】
また、実施の形態1〜実施の形態5の適用製品として換気扇などの送風装置について述べているが、吸い込み口や吹き出し口の目詰まり等による性能悪化が影響する製品であれば、上述と同等効果を有することは言うまでもなく、例えば、空気調和機や電気掃除機、空気清浄機、除湿器、加湿器など空気を送り出す送風装置を含む全ての製品に適用できることは言うまでもない。
【0111】
【発明の効果】
本発明の請求項1に係わるインバータ装置は、ファンを駆動するDCブラシレスモータに流れる電流を検出する電流検出部と、前記DCブラシレスモータの回転数を検出する回転数検出部と、検出された電流および回転数に基づいて前記ファンに発生する風量を演算する風量演算部と、を備え、(風量/回転数)が(電流/(回転数)2)の関数であることを利用して前記風量演算部にて前記風量を演算し、前記風量演算部にて演算された前記風量を用いて前記ファンの風量が一定になるように前記DCブラシレスモータを速度制御するようにしたので、従来の速度制御を行うインバータ装置に風量演算を行う風量演算部を後付することによって容易に風量制御可能なインバータ装置へ改良することが可能になる。
【0112】
本発明の請求項2に係わるインバータ装置は、(風量/回転数)と(電流/(回転数)2)の関係を表す関数によって前記風量を演算するようにしたので、いかなる圧損条件でも簡易なアルゴリズムにて風量を一定に制御することができ、吹き出し口や吸い込み口の圧損によらず風量を一定に保て、風量設計する手間を低減することができる。
【0113】
本発明の請求項3に係わるインバータ装置は、(風量/回転数)と(電流/(回転数)2)の関係を表す関数を複数の近似式によって近似し、電流と回転数の検出値に応じて前記複数の近似式を切り替えることによって風量を演算するようにしたので、いかなる圧損条件でも簡易なアルゴリズムにて風量を一定に制御することができ、吹き出し口や吸い込み口の圧損によらず風量を一定に保て、風量設計する手間を低減することができる。
【0114】
本発明の請求項4に係わるインバータ装置は、(風量/回転数)と(電流/(回転数)2)の関係を表す関数を複数の近似式によって近似して、電流と回転数の検出値から前記近似式によって仮風量を演算し、前記仮風量の演算に使用した近似式の使用風量範囲内に前記仮風量の演算値が存在する場合には仮風量の演算値を風量とし、前記仮風量の演算に使用した近似式の使用風量範囲外に前記仮風量の演算値が存在する場合には前記近似式を別の近似式に切り替えて風量を演算するようにしたので、簡単な近似式によって風量を演算するため演算時間が短縮でき、また簡易なアルゴリズムでありながらいかなる圧損条件でも風量を一定に制御することができ、吹き出し口や吸い込み口の圧損によらず風量を一定に保つことができる。
【0115】
本発明の請求項5に係わるインバータ装置は、風量/回転数)と(電流/(回転数)2)の関係を表す関数を記憶する記憶手段を備え、電流と回転数の検出値に応じて前記記憶手段に記憶された関数を読み出して風量を演算するようにしたので、いかなる圧損条件でも複雑な演算を必要としない簡易的な制御アルゴリズムにて風量を一定に制御することができる。さらには、全閉時の静圧値まで制御できるインバータを得ることができる。
【0116】
本発明の請求項6に係わるインバータ装置は、請求項2乃至請求項5のいずれかに記載の風量演算方法を記憶する風量演算部と、前記風量演算方法の中から1つの風量演算方法を選択して切り替える風量演算切り替え部、を備え、前記風量演算切り替え部により選択された風量演算方法により前記風量を演算するようにしたので、最適な風量演算方法を選択でき、風量演算精度が向上し信頼性の高いインバータ装置が得られる。
【0117】
本発明の請求項7に係わるインバータ装置は、ファンを駆動するDCブラシレスモータに流れる電流を検出する電流検出部と、前記DCブラシレスモータの回転数を検出する回転数検出部と、(風量/回転数)が(電流/(回転数) 2 )の関数であることを利用して予め複数の風量ごとに複数の回転数と関連付けられて設定された電流値を記憶する記憶手段と、前記検出された電流値と回転数が目標風量に対応した回転数と電流値となるように回転数を段階的に変更する速度制御部と、を備え、前記ファンの回転数を段階的に変更することによって前記ファンの風量が略一定になるように速度制御するようにしたので、風量制御範囲の広く、最大風量の条件と最小風量の条件とでの回転数も電流も値が大きく異なる製品に適用させる場合に対しても定風量制御を提案できるインバータを提供することができ、風量精度を要求しない安価な製品にも適用が可能となる。
【0118】
本発明の請求項8に係わるインバータ装置は、ファンを駆動するDCブラシレスモータに流れる電流を検出する電流検出部と、前記DCブラシレスモータの回転数を検出する回転数検出部と、(風量/回転数)が(電流/(回転数) 2 )の関数であることを利用して予め複数の回転数に関連付けられて設定された電流値を記憶する記憶手段と、前記検出された電流値に応じて前記記憶手段に記憶された複数の回転数の中から前記ファンの風量が略一定となるように段階的に出力される目標回転数に前記検出された回転数がなるように回転数を制御する速度制御部と、を備え、前記ファンの回転数を段階的に変更することによって前記ファンの風量が略一定になるように速度制御するようにしたので、風量制御範囲の広く、最大風量の条件と最小風量の条件とでの回転数も電流も値が大きく異なる製品に適用させる場合に対しても定風量制御を提案できるインバータを提供することができ、風量精度を要求しない安価な製品にも適用が可能となる。
【0119】
本発明の請求項9に係わるインバータ装置は、ファンを駆動するDCブラシレスモータに流れる電流を検出する電流検出部と、前記DCブラシレスモータの回転数を検出する回転数検出部と、(風量/回転数)が(電流/(回転数) 2 )の関数であることを利用して予め複数の風量ごとに複数の回転数と関連付けられて設定された電流値を記憶する記憶手段と、前記検出された電流値と回転数が目標風量に対応した回転数と電流値となるようにduty比を段階的に変更する速度制御部と、を備え、前記duty比を段階的に変更することによって前記ファンの風量が略一定になるように速度制御するようにしたので、風量制御範囲の広く、最大風量の条件と最小風量の条件とでの回転数も電流も値が大きく異なる製品に適用させる場合に対しても定風量制御を提案できるインバータを提供することができ、風量精度を要求しない安価な製品にも適用が可能となる。
【0120】
本発明の請求項10に係わるインバータ装置は、請求項2乃至請求項5のいずれかに記載の風量演算方法と請求項7乃至請求項9のいずれかに記載の風量演算方法とを切り替える風量演算切り替え部、を備え、前記風量演算切り替え部により選択された風量演算方法により前記風量を演算するようにしたので、風量制御範囲が広くても風量制御に対する演算精度の影響を小さくでき、製品の信頼性を向上させることができる。
【0121】
本発明の請求項11に係わるインバータ装置は、ステータおよびロータから構成されるDCブラシレスモータにより駆動されるファンの風量を演算する風量演算部と、前記風量演算部よりの回転数情報に基づいて前記ステータの通電角度に対する前記ロータの進み角度を算出し前記進み角度を制御しつつ前記ファンの回転数を制御する速度制御部と、を備えたので、ファンの発生風量の演算精度を向上させることができる。また、進み位相角度を最大効率角度に設定すれば、モータ4を高効率に駆動でき、省エネが実現できる。
【0122】
本発明の請求項12に係わるインバータ装置は、DCブラシレスモータを駆動するインバータと、前記インバータに入力される直流電圧を検出する電圧検出部と、前記電圧検出部にて検出された直流電圧に基づいて前記DCブラシレスモータを速度制御する速度制御部と、を備えたので、検出された直流電圧を出力電圧として使用することにより、直流電圧の持つ電圧リップル分を補償でき、電圧リップル分を重畳させることなくモータを駆動することができ、直流電圧リップルによる騒音を低減することができる。
【0123】
本発明の請求項13に係わるインバータ装置は、目標回転数に下限値を設け、必要以上に回転数を低下させないようにしたので、必要以上にモータの回転数を低下させずにすむため、モータが停止して故障と勘違いされる事態を避けることができる。
【0124】
本発明の請求項14に係わるインバータ装置は、目標duty比に下限値を設け、必要以上にモータの回転数を低下させないようにしたので、必要以上にモータの回転数を低下させずに、モータが停止して故障と勘違いされる事態を避けることができる。
【0125】
本発明の請求項15に係わるインバータ装置は、前記DCブラシレスモータを正弦波駆動するインバータの入力あるいは出力の直流電流を検出する電流検出部を備え、前記電流検出部によって検出された電流値を前記モータのトルク情報を含む電流値に換算し、換算した電流値を使用して風量演算を行うようにしたので、コストアップを最小限に抑えてながら電流によるフィードバックを実現し、複雑な温度補正などの演算風量の補正をなくし、簡易なアルゴリズムで風量を推定できるインバータ装置が得られる。また、電流検出における複雑な補正を行わずに風量演算ができ、風量演算のための補正時間を短縮でき、簡易なアルゴリズムで風量推定を行うことができる信頼性の高いインバータ装置がえられる。また、ファンモータとしてDCブラシレスモータを搭載した場合においても、正弦波にて駆動することにより磁石によるコギングトルクに起因するトルクリップルでの騒音を抑制するため、トルクリップルによる騒音を低減した定風量インバータ装置を得ることができる。
【0126】
本発明の請求項16に係わる送風装置は、請求項1乃至請求項15のいずれかに記載のインバータ装置によって風量を制御するようにしたので、吸い込み口や吹き出し口のゴミやほこりによる圧損が増加しても風量を確保することができ、風量不足による製品性能低下を抑制することのできる送風装置を得ることができる。
【0127】
本発明の請求項17に係わる送風装置は、DCブラシレスモータに接続されたファンと、前記DCブラシレスモータに流れる電流を検出する電流検出部と、前記DCブラシレスモータの回転数を検出する回転数検出部と、検出された前記電流および前記回転数に基づいて前記ファンに発生する目標風量を演算する風量演算部と、を備え、(風量/回転数)が(電流/(回転数)2)の関数であることを利用して前記風量演算部にて前記風量を演算し、前記風量演算部にて演算された前記風量を用いて前記ファンの風量が前記風量演算部にて演算された目標風量になるように前記DCブラシレスモータを速度制御するようにしたので、たとえば換気扇に適用した場合、高層マンション等の突風が吹き込む場所に設置された場合でも、圧損の変化による風量の変化がおこらず、換気量を常に一定に保つことが可能な製品を提供することができる。また、ダクト管の長さによっても風量が変化しないため、工事業者の風量設計の必要性がなくなり、作業性が向上する。さらには、製品の標準化が推進でき、標準化による製品の低コスト化を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1を示す回路ブロック図である。
【図2】 本発明の実施の形態1を表す風量演算部の内部の制御ブロック図である。
【図3】 本発明の実施の形態1の速度制御部の回路構成を表した図である。
【図4】 本発明の実施の形態1の進み位相角度を説明するための図である。
【図5】 本発明の実施の形態2を示す回路ブロック図である。
【図6】 本発明の実施の形態2の速度制御部を示す制御ブロック図である。
【図7】 本発明の実施の形態2の倍電圧整流回路の構成を表す回路図である。
【図8】 本発明の実施の形態3を示すブロック図である。
【図9】 本発明の実施の形態3のCp−Kp特性を表す図である。
【図10】 本発明の実施の形態3のCp−Kp特性を表す図である。
【図11】 本発明の実施の形態3の風量を演算するための近似式選定のフローチャート図である。
【図12】 本発明の実施の形態3の風量を演算する方法の一例を表すフローチャート図である。
【図13】 本発明の実施の形態3のインバータのスイッチング動作状態と電流の関係を表す図である。
【図14】 本発明の実施の形態4の風量と静圧の関係(Q−H特性)の一例を表す図である。
【図15】 本発明の実施の形態4のduty比を段階的に変更させた場合のQ−H特性図である。
【図16】 本発明の実施の形態5を示すブロック図である。
【図17】 従来の技術を示す制御ブロック図である。
【符号の説明】
1 交流電源、2 交直変換回路、3 コンデンサ、4 モータ、5 インバータ、6 電流検出器、7 位置センサ、8 電圧検出器、10 制御手段、11 回転数検出部、12 電流検出部、13 風量演算部、14、15 速度制御部、16 風量演算切替部、17 風量演算部、101 DCファンモータ、102 DCモータ、103 制御手段、104 回転数検出手段、105 電圧制御手段、106 記憶手段、107 風量指示手段。
Claims (17)
- ファンを駆動するDCブラシレスモータに流れる電流を検出する電流検出部と、前記DCブラシレスモータの回転数を検出する回転数検出部と、検出された電流および回転数に基づいて前記ファンに発生する風量を演算する風量演算部と、を備え、(風量/回転数)が(電流/(回転数)2)の関数であることを利用して前記風量演算部にて前記風量を演算し、前記風量演算部にて演算された前記風量を用いて前記ファンの風量が一定になるように前記DCブラシレスモータを速度制御するようにしたことを特徴としたインバータ装置。
- (風量/回転数)と(電流/(回転数)2)の関係を表す関数によって前記風量を演算するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のインバータ装置。
- (風量/回転数)と(電流/(回転数)2)の関係を表す関数を複数の近似式によって近似し、電流と回転数の検出値に応じて前記複数の近似式を切り替えることによって風量を演算するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のインバータ装置。
- (風量/回転数)と(電流/(回転数)2)の関係を表す関数を複数の近似式によって近似して、電流と回転数の検出値から前記近似式によって仮風量を演算し、前記仮風量の演算に使用した近似式の使用風量範囲内に前記仮風量の演算値が存在する場合には仮風量の演算値を風量とし、前記仮風量の演算に使用した近似式の使用風量範囲外に前記仮風量の演算値が存在する場合には前記近似式を別の近似式に切り替えて風量を演算するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のインバータ装置。
- (風量/回転数)と(電流/(回転数)2)の関係を表す関数を記憶する記憶手段を備え、電流と回転数の検出値に応じて前記記憶手段に記憶された関数を読み出して風量を演算するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のインバータ装置。
- 請求項2乃至請求項5のいずれかに記載の風量演算方法を記憶する風量演算部と、前記風量演算方法の中から1つの風量演算方法を選択して切り替える風量演算切り替え部、を備え、前記風量演算切り替え部により選択された風量演算方法により前記風量を演算するようにしたことを特徴とするインバータ装置。
- ファンを駆動するDCブラシレスモータに流れる電流を検出する電流検出部と、前記DCブラシレスモータの回転数を検出する回転数検出部と、(風量/回転数)が(電流/(回転数) 2 )の関数であることを利用して予め複数の風量ごとに複数の回転数と関連付けられて設定された電流値を記憶する記憶手段と、前記検出された電流値と回転数が目標風量に対応した回転数と電流値となるように回転数を段階的に変更する速度制御部と、を備え、前記ファンの回転数を段階的に変更することによって前記ファンの風量が略一定になるように速度制御するようにしたことを特徴としたインバータ装置。
- ファンを駆動するDCブラシレスモータに流れる電流を検出する電流検出部と、前記DCブラシレスモータの回転数を検出する回転数検出部と、(風量/回転数)が(電流/(回転数) 2 )の関数であることを利用して予め複数の回転数に関連付けられて設定された電流値を記憶する記憶手段と、前記検出された電流値に応じて前記記憶手段に記憶された複数の回転数の中から前記ファンの風量が略一定となるように段階的に出力される目標回転数に前記検出された回転数がなるように回転数を制御する速度制御部と、を備え、前記ファンの回転数を段階的に変更することによって前記ファンの風量が略一定になるように速度制御するようにしたことを特徴としたインバータ装置。
- ファンを駆動するDCブラシレスモータに流れる電流を検出する電流検出部と、前記DCブラシレスモータの回転数を検出する回転数検出部と、(風量/回転数)が(電流/(回転数) 2 )の関数であることを利用して予め複数の風量ごとに複数の回転数と関連付けられて設定された電流値を記憶する記憶手段と、前記検出された電流値と回転数が目標風量に対応した回転数と電流値となるようにduty比を段階的に変更する速度制御部と、を備え、前記duty比を段階的に変更することによって前記ファンの風量が略一定になるように速度制御するようにしたことを特徴としたインバータ装置。
- 請求項2乃至請求項5のいずれかに記載の風量演算方法と請求項7乃至請求項9のいずれかに記載の風量演算方法とを切り替える風量演算切り替え部、を備え、前記風量演算切り替え部により選択された風量演算方法により前記風量を演算するようにしたことを特徴とするインバータ装置。
- ステータおよびロータから構成されるDCブラシレスモータにより駆動されるファンの風量を演算する風量演算部と、前記風量演算部よりの回転数情報に基づいて前記ステータの通電角度に対する前記ロータの進み角度を算出し前記進み角度を制御しつつ前記ファンの回転数を制御する速度制御部と、を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項10のうちの1項に記載のインバータ装置。
- DCブラシレスモータを駆動するインバータと、前記インバータに入力される直流電圧を検出する電圧検出部と、前記電圧検出部にて検出された直流電圧に基づいて前記DCブラシレスモータを速度制御する速度制御部と、を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項11のうちの1項に記載のインバータ装置。
- 目標回転数に下限値を設け、必要以上に回転数を低下させないようにしたことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のインバータ装置。
- 目標duty比に下限値を設け、必要以上にモータの回転数を低下させないようにしたことを特徴とする請求項9に記載のインバータ装置。
- 前記DCブラシレスモータを正弦波駆動するインバータの入力あるいは出力の直流電流を検出する電流検出部を備え、前記電流検出部によって検出された電流値を前記モータのトルク情報を含む電流値に換算し、換算した電流値を使用して風量演算を行うようにしたことを特徴とする請求項1乃至請求項14のうちの1項に記載のインバータ装置。
- 請求項1乃至請求項15のいずれかに記載のインバータ装置によって風量を制御するようにしたことを特徴とする送風装置。
- DCブラシレスモータに接続されたファンと、前記DCブラシレスモータに流れる電流を検出する電流検出部と、前記DCブラシレスモータの回転数を検出する回転数検出部と、検出された前記電流および前記回転数に基づいて前記ファンに発生する目標風量を演算する風量演算部と、を備え、(風量/回転数)が(電流/(回転数)2)の関数であることを利用して前記風量演算部にて前記風量を演算し、前記風量演算部にて演算された前記風量を用いて前記ファンの風量が前記風量演算部にて演算された目標風量になるように前記DCブラシレスモータを速度制御するようにしたことを特長とした送風装置。
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