JP3726856B2 - 受信装置および受信方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、受信装置および受信方法に関し、特に、OFDM方式に基づく受信装置および受信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年デジタル信号を伝送する方法として、直交周波数分割多重方式(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)と呼ばれる変調方式が提案されている。このOFDM方式は伝送帯域内に多数の直交する副搬送波を設け、それぞれの副搬送波の振幅及び位相にデータを割り当て、PSK(Phase Shift Keying)やQAM(Quadrature Amplitude Modulation)によりディジタル変調する方式である。この様に多数の副搬送波で伝送帯域を分割するため、副搬送波1波あたりの帯域は狭くなり変調速度は遅くなるが、搬送波の数が多数あるので総合の伝送速度は従来の変調方式と変わらない。
【0003】
このOFDM方式では多数の副搬送波が並列に伝送されるためにシンボル速度が遅くなるので、いわゆるマルチパス妨害の存在する伝送路ではシンボルの時間長に対する相対的なマルチパスの時間長を短くすることができ、マルチパス妨害に対して強い方式であることが期待できる。
【0004】
以上の様な特徴からOFDM方式は、マルチパス妨害の影響を強く受ける地上波によるディジタル信号の伝送に対して特に注目されている。
【0005】
また最近の半導体技術の進歩により離散的フ−リエ変換(以下FFT(Fast Fourier Transform)と記述する)や離散的フ−リエ逆変換(以下IFFT(Invert Fast Fourier Transform)と記述する)をハ−ドウェアで実現することが可能となり、これらを用いて簡単にOFDM方式に基づく変調を行ったり、また逆に復調する事ができる様になった事もOFDM方式が注目されてきた理由の一つである。
【0006】
図4はOFDM受信機の構成例を示すブロック図である。受信アンテナ101は、RF信号を捕捉する。乗算回路102は、RF信号とチューナ103から出力される所定の周波数を有する信号とを乗算する。バンドパスフィルタ104は、乗算回路102の出力から所望のIF信号を抽出する。A/D変換回路105は、バンドパスフィルタ104により抽出されたIF信号をディジタル信号に変換する。
【0007】
デマルチプレクサ106は、ディジタル化されたIF信号からIチャンネル信号とQチャンネル信号とを分離抽出する。ローパスフィルタ107,108は、それぞれ、Iチャンネル信号とQチャンネル信号に含まれている不要な高域成分を除去して基底帯域(ベースバンド)の信号に変換する。
【0008】
複素乗算回路109は、数値コントロール発振回路110より供給される所定の周波数の信号により、基底帯域信号の持つ搬送波周波数誤差を除外した後、高速フーリエ変換回路112に供給する。高速フーリエ変換回路112はOFDM時間信号を周波数分解し、IおよびQチャンネル受信デ−タを生成する。
【0009】
相関値演算装置113は、基底帯域に変換されたOFDM時間信号と有効シンボル時間だけ遅延させたOFDM信号とを乗算してガード期間幅の移動平均を計算することにより、2つの信号の相関値を求め、相関値が最大になるタイミングにおいて高速フーリエ変換回路112に演算を開始させる。
【0010】
搬送波周波数誤差演算回路114は、周波数パワーを用いて搬送波周波数の誤差を算出し、加算回路111に出力する。加算回路111は、搬送波周波数誤差演算回路114と相関値演算回路113の出力を加算して数値コントロール発振回路110に供給する。
【0011】
クロック周波数再生回路115は、IチャンネルデータとQチャンネルデータを参照して制御信号を生成し、クロック発振回路116の発振周波数を制御する。クロック発振回路116は、クロック周波数再生回路115から供給される制御信号に応じてクロック信号を生成し、出力する。
【0012】
次に、以上の従来例の動作について説明する。
【0013】
受信アンテナ101により捕捉されたRF信号は、乗算回路102により、チューナ103より供給された所定の周波数の信号と乗算される。乗算回路102より出力された信号は、バンドパスフィルタ104に供給され、そこで、IF信号が抽出されることになる。
【0014】
A/D変換回路105は、バンドパスフィルタ104から出力されたIF信号をディジタル信号に変換し、デマルチプレクサ106に供給する。デマルチプレクサ106は、ディジタル化された信号からIチャンネル信号とQチャンネル信号とを分離抽出してローパスフィルタ107,108にそれぞれ供給する。ローパスフィルタ107,108は、それぞれ、Iチャンネル信号とQチャンネル信号に含まれている不要な高域成分である折り返し成分を除去して基底帯域の信号に変換する。
【0015】
複素乗算回路109は、数値コントロール発振回路110より供給される所定の周波数の信号により、基底帯域信号の持つ搬送波の周波数誤差を除去して高速フーリエ変換回路112に供給する。高速フーリエ変換回路112はOFDM時間信号を周波数分解し、IおよびQチャンネル受信デ−タを生成する。
【0016】
相関値演算装置113は、基底帯域に変換されたOFDM時間信号と有効シンボル時間だけ遅延させたOFDM信号を乗算してガード期間幅の移動平均を計算することにより2つの信号の相関値を求め(詳細は後述する)、相関値が最大になるタイミングにおいて高速フーリエ変換回路112に演算を開始させる。その結果、高速フーリエ変換回路112は、送信側から送られてきたIチャンネル信号とQチャンネル信号に含まれているデータを正確に抽出することができる。
【0017】
図5は、図4に示す相関値演算回路113の詳細な構成例を示すブロック図である。この図において、有効シンボル時間遅延回路301,302は、複素乗算回路109から出力されたIチャンネルデータと、Qチャンネルデータをそれぞれ有効シンボル期間だけ遅延して出力する。乗算回路303,304は、有効シンボル遅延回路301,302により有効シンボル時間だけ遅延されたIチャンネルデータおよびQチャンネルデータと、遅延されていないもとのIチャンネルデータおよびQチャンネルデータとをそれぞれ乗算する。
【0018】
ガード期間幅移動平均回路305,306は、ガード期間(詳細は、後述する)の移動平均を算出する。電力演算回路307は、ガード期間幅移動平均回路305,306の出力信号のそれぞれの電力を算出し、算出した電力量を加算して得られた値を出力する。
【0019】
最大値検出回路308は、電力演算回路307から出力される信号の最大値(OFDMシンボル時間内における相関値の最大値)を求めて、その結果に応じて高速フーリエ変換回路112が演算を開始するタイミングを制御する。
【0020】
次に、図6を参照しながら、相関値演算回路113の動作について説明する。
【0021】
受信側においてOFDM信号を正しく復調する為には搬送波再生等の各種同期が必要となる。特にOFDM方式においてはシンボル単位でFFT処理を施すため、特に受信側では、シンボルの周期と正確に同期を図った上で、FFT処理を行わなければならない。以下では、従来から提案されているシンボル周期再生方法について詳しく述べる。
【0022】
一般的にOFDM方式では、図6に示すように、そのシンボルは、ガード期間と有効シンボル期間とにより構成されている。ガード期間は、有効シンボルの後ろの一部が巡回的に複写されることにより構成されている。そこで、受信側では、先ず、相関値演算回路113により基底帯域に変換されたOFDM時間信号と有効シンボル時間だけ遅延させたOFDM信号とを乗算してガード期間幅の移動平均を計算することにより、2つの信号の相関値を算出する。ここで、前述したようにOFDM信号は有効シンボル期間の一部にガード期間と同一の信号成分が含まれているので、前述の2つの信号の相関値を求めると、シンボルの境界において相関値が最大となる。従って、算出された相関値の最大値を検出する事でシンボルの境界を特定し、特定されたシンボルの境界を基準としてFFT処理を行うことにより、正確なデータを復調することができる。
【0023】
即ち、図5の回路においては、相関値演算回路113に入力されたIチャンネルデータとQチャンネルデータは、それぞれ、有効シンボル時間遅延回路301,302に供給される。有効シンボル時間遅延回路301,302は、入力されたIチャンネルデータとQチャンネルデータを、図6(A)に示す有効シンボル期間分だけ遅延して出力する。その結果、図6(B)に示すような信号が、有効シンボル時間遅延回路301,302から出力されることになる。なお、この図では、説明を簡略化するために、Iチャンネル信号だけを示している。
【0024】
乗算回路303,304は、有効シンボル時間遅延回路301,302により遅延されたIチャンネル信号およびQチャンネル信号と、遅延されていない元のIチャンネル信号とQチャンネル信号とを乗算して出力する。
【0025】
ガード期間幅移動平均回路305,306は、ガード期間に対応する区間を対象として、Iチャンネル信号およびQチャンネル信号の移動平均を算出する。その結果、例えば、図6(C)に示すような相関値が出力されることになる。
【0026】
電力演算回路307は、ガード期間幅移動平均回路305,306から出力されたIチャンネルおよびQチャンネルの相関値を示す信号の各々の電力を算出するとともに、得られた電力量を加算して、最大値検出回路308に出力する。
【0027】
最大値検出回路308は、電力演算回路307から出力された、電力量を示す信号の最大値を検出する。図6(C)に示すように、各相関値は、各シンボルの境界部分で最大となるので、最大値検出回路308が最大値を検出したタイミングにおいて、高速フーリエ変換回路112を制御してFFT演算を実行させることにより、シンボルの周期と正確に同期して演算を実行することが可能となる。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、現在ヨーロッパにおいてDVB−T(Digital Video Broadcasting-Terrestrial)と呼ばれるOFDM方式を用いた地上波デジタル伝送方式の規格が検討されてるが、この規格ではガード期間として、有効シンボル期間の1/4時間、1/8時間、1/16時間、および、1/32時間の4種類が使用可能であることが規定されている。
【0029】
受信側において、例えば、送信側において用いれているガード期間が分からない場合(例えば、受信装置の電源がONの状態にされた場合など)において、どのガード期間を用いて伝送がなされているかを検出するためには、ガード期間を示す情報をデコードして取得する必要がある。
【0030】
しかしながら、このようなガード期間を示す情報をデコードするためには、信号を受信する必要があるので、ガード期間が既知でなければならないという矛盾が生ずる。従って、現在使用されているガード期間が分からない限り、情報を受信することができないという課題があった。
【0031】
本発明は、以上のような状況に鑑みてなされたものであり、上述したOFDM信号をデコードすることなくガード期間を推定してOFDMシンボル信号を再生し、さらにOFDM信号がデコードされた後はOFDM信号に含まれるガード期間情報を用いてOFDMシンボル周期の再生が行えるOFDM受信機のシンボル周期検出回路を提供することである。
【0032】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の受信装置は、OFDM信号を基底帯域信号に変換する変換手段と、変換手段により得られた基底帯域信号を有効シンボル期間だけ遅延する遅延手段と、変換手段により得られた基底帯域信号と、遅延手段により遅延された基底帯域の信号との相関値を想定されるガード期間に対応する所定の期間に亘って算出する算出手段と、算出手段により算出された相関値の最大値を検出する検出手段と、検出手段により検出された最大値の周期を算定する算定手段と、算定手段により算定された最大値の周期と、有効シンボル期間および想定されるガード期間を加算することにより得られる想定OFDMシンボル周期とが一致するか否かを判定する判定手段と、判定手段が、最大値の周期と想定OFDMシンボル周期とが一致しないと判定した場合には、想定されるガード期間を適宜変更する変更手段とを備えることを特徴とする。
【0033】
請求項6に記載の受信方法は、OFDM信号を基底帯域信号に変換する変換ステップと、変換ステップにより得られた基底帯域信号を有効シンボル期間だけ遅延する遅延ステップと、変換ステップにより得られた基底帯域信号と、遅延ステップにより遅延された基底帯域の信号との相関値を想定されるガード期間に対応する所定の期間に亘って算出する算出ステップと、算出ステップにより算出された相関値の最大値を検出する検出ステップと、検出ステップにより検出された最大値の周期を算定する算定ステップと、算定ステップにより算定された最大値の周期と、有効シンボル期間および想定されるガード期間を加算することにより得られる想定OFDMシンボル周期とが一致するか否かを判定する判定ステップと、判定ステップが、最大値の周期と想定OFDMシンボル周期とが一致しないと判定した場合には、想定されるガード期間を適宜変更する変更ステップとを備えることを特徴とする。
【0034】
請求項1に記載の受信装置においては、OFDM信号を基底帯域信号に変換手段が変換し、変換手段により得られた基底帯域信号を有効シンボル期間だけ遅延手段が遅延し、変換手段により得られた基底帯域信号と、遅延手段により遅延された基底帯域の信号との相関値を想定されるガード期間に対応する所定の期間に亘って算出手段が算出し、算出手段により算出された相関値の最大値を検出手段が検出し、検出手段により検出された最大値の周期を算定手段が算定し、算定手段により算定された最大値の周期と、有効シンボル期間および想定されるガード期間を加算することにより得られる想定OFDMシンボル周期とが一致するか否かを判定手段が判定し、判定手段が、最大値の周期と想定OFDMシンボル周期とが一致しないと判定した場合には、変更手段が想定されるガード期間を適宜変更する。例えば、受信されたOFDM信号を基底帯域信号に変換手段が変換し、変換手段により得られた基底帯域信号を有効シンボル期間だけ遅延手段であるメモリが遅延し、変換手段により得られた基底帯域信号と、遅延手段により遅延された基底帯域の信号との相関値を想定されるガード期間に対応する所定の期間に亘って算出手段が算出し、算出手段により算出された相関値の最大値を検出手段が検出し、検出手段により検出された最大値の周期を算定手段が算定し、算定手段により算定された最大値の周期と、有効シンボル期間および想定されるガード期間を加算することにより得られる想定OFDMシンボル周期とが一致するか否かを判定手段が判定し、判定手段が、最大値の周期と想定OFDMシンボル周期とが一致しないと判定した場合には、変更手段が想定されるガード期間を適宜変更し、これらが一致するように制御する。
【0035】
請求項6に記載の受信方法においては、OFDM信号を基底帯域信号に変換ステップが変換し、変換ステップにより得られた基底帯域信号を有効シンボル期間だけ遅延ステップが遅延し、変換ステップにより得られた基底帯域信号と、遅延ステップにより遅延された基底帯域の信号との相関値を想定されるガード期間に対応する所定の期間に亘って算出ステップが算出し、算出ステップにより算出された相関値の最大値を検出ステップが検出し、検出ステップにより検出された最大値の周期を算定ステップが算定し、算定ステップにより算定された最大値の周期と、有効シンボル期間および想定されるガード期間を加算することにより得られる想定OFDMシンボル周期とが一致するか否かを判定ステップが判定し、判定ステップが、最大値の周期と想定OFDMシンボル周期とが一致しないと判定した場合には、所定の期間を変更する。例えば、受信されたOFDM信号を基底帯域信号に変換ステップが変換し、変換ステップにより得られた基底帯域信号を有効シンボル期間だけ遅延ステップであるメモリが遅延し、変換ステップにより得られた基底帯域信号と、遅延ステップにより遅延された基底帯域の信号との相関値を想定されるガード期間に対応する所定の期間に亘って算出ステップが算出し、算出ステップにより算出された相関値の最大値を検出ステップが検出し、検出ステップにより検出された最大値の周期を算定ステップが算定し、算定ステップにより算定された最大値の周期と、有効シンボル期間および想定されるガード期間を加算することにより得られる想定OFDMシンボル周期とが一致するか否かを判定ステップが判定し、判定ステップが、最大値の周期と想定OFDMシンボル周期とが一致しないと判定した場合には、変更ステップが想定されるガード期間を適宜変更し、これらが一致するように制御する。
【0036】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の形態の構成例を示すブロック図である。なお、この回路は、図4に示すOFDM受信機の相関値演算回路113として構成されている。この図において、ファーストインファーストアウトメモリ(以下、FIFOと略記する)501,502(遅延手段)は、デマルチプレクサ106(変換手段)により基底帯域に変換されたOFDM信号のIチャンネルデータとQチャンネルデータをそれぞれ1有効シンボル期間だけ遅延して出力するようになされている。符号反転回路503は、FIFO502から出力された信号の符号を反転して出力するようになされている。
【0037】
複素乗算回路504は、遅延されていないIチャンネルデータとQチャンネルデータをI,Qと表し、遅延されたIチャンネルデータとQチャンネルデータをそれぞれI-1,Q-1と表すと、以下に示す複素演算を1クロック毎に(図4に示すクロック発振回路116から出力されるクロック信号に同期して)行い、演算結果を実数成分と虚数成分とに分けて、それぞれ、移動平均値回路505,506(算出手段)に対して出力するようになされている。なお、ここで、jは虚数を表す。
【0038】
(I+jQ)(I-1−jQ-1) ・・・(1)
【0039】
移動平均値演算回路505,506は、制御回路517(判定手段、変更手段、第2の検出手段、第2の算出手段、抽出手段)から供給される現在想定されているガード期間を示すデータ(詳細は後述する)に対応して、I軸データおよびQ軸データのそれぞれの移動平均を1クロック毎に算出して出力するようになされている。例えば、制御回路517から供給された現在想定されているガード期間幅のデータがTgrである場合には、移動平均値演算回路505,506は、Tgrの期間に亘って、I軸データおよびQ軸データの移動平均を算出して出力する。
【0040】
2乗演算回路507,508(算出手段)は、移動平均値演算回路505,506より1クロック毎に出力される移動平均値をそれぞれ2乗して出力するようになされている。加算回路509(算出手段)は、2乗演算回路507,508の出力を加算して出力する。
【0041】
メモリ510,511(検出手段)は、制御回路517に制御され、加算回路509から出力される移動平均値の所定の期間における最大値を格納するようになされている。カウンタ512,513(算定手段)は、制御回路517によりリセットされ、リセット後は、クロック発生回路116から出力されるクロック信号に同期してカウントアップを行うようになされている。
【0042】
メモリ515,516は、制御回路517の制御に応じて、カウンタ512またはカウンタ513のカウント値を一時的に格納するようになされている。
【0043】
制御回路517は、メモリへの書き込みや読み出しのタイミングなどを制御するようになされている。シンボル周期カウンタ518は、有効シンボル期間(以下、Tuと表す)と、現在想定しているガード期間(以下、Tgrと表す)を加算した周期(Tu+Tgr)で動作しており、そのカウント値が“0”となった時点でシンボル周期信号519を出力する。また、OFDM信号がデコード可能となり、それに含まれるガード期間情報520が入力され始めると、シンボル周期カウンタ518は以後その情報の周期で動作する。
【0044】
次に、以上の実施の形態の動作について図2を参照して説明する。
【0045】
図2は、図1に示す実施の形態において実行される処理について説明するフローチャートである。この処理が実行されると、ステップS1において、制御回路517は、カウンタ512,513およびメモリ510,511,515,516をリセットする。また、現在想定しているガード期間(Tgr)として、第1番目の(最小の)想定値Tg1を設定する。
【0046】
なお、以下では、想定される最長のガード期間をTgmaxと記述し、カウンタ512,513の値をそれぞれC1,C2と記述する。また、C1,C2の値が以下の範囲にある場合を範囲Aと表す。
【0047】
【0048】
更に、C1,C2の値が以下の範囲にある場合を範囲Bと表す。
【0049】
Tu<C1,C2<Tu+2・Tgr ・・・(3)
【0050】
なお、offsetは、Tgr>offsetを満足する所定の値であり、例えば、offset=20とする。
【0051】
ステップS1の処理が終了すると、ステップS2に進み、制御回路517は、Tu+Tgmaxの区間における最大値を検出し、これを仮のシンボルの境界値とする。即ち、制御回路517は、制御状態0の処理として以下の処理を実行する。
【0052】
制御回路517は、カウンタ512が0から(Tu+Tgmax)までカウントする間、クロック発振回路116から出力されるクロック信号に同期して加算回路509から出力される相関値と、メモリ510に記憶されている値とを比較する。その結果、メモリ510に格納されている値の方が加算回路509から出力される相関値よりも小さい場合と判定した場合は、メモリ510の値を相関値により更新するとともに、カウンタ513をリセットする。以上の動作をカウンタ512のカウント値が(Tu+Tgmax)になるまで繰り返し実行し、C1の値が(Tu+Tgmax)になった時点でステップS3に進む。
【0053】
いま、図3(A)に示すような、第n番目および第(n+1)番目のOFDMシンボルが、図1に示す回路に入力されたとすると、ステップS1において初期設定が行われた後、ステップS2に進み、仮のシンボルの境界が検出されることになる。即ち、FIFO501,502により1有効シンボル期間だけ遅延されたIまたはQデータは図3(B)に示すようになる。そして、遅延された信号と元の信号との間で、期間Tgrに亘って、移動平均値演算回路505,506、2乗演算回路507,508および加算回路509が相関値を求めると、これら2つの信号において、最も相関が高い部分、即ち、送信ガード期間部分において相関値が最大となる。従って、(Tu+Tgmax)の期間に亘って、相関値が最大値となる部分を検出することにより、第n番目と第(n+1)番目のシンボル境界を検出することができる。
【0054】
続くステップS3では、制御回路517は、制御状態1として以下の動作を実行する。即ち、制御回路517は、カウンタ513が0から(Tu+2・Tgmax)までカウントする間、クロック信号に同期して加算回路509から出力される相関値を観測し、メモリ510を用いて範囲Aにおける相関値の最大値を検出し、最大値が検出された時点でのカウント値C2をメモリ516に記憶させ、同時にカウンタ512をリセットする。更に、メモリ511を用いて範囲Bにおける相関値の最大値を検出し、最大値を検出した時点におけるC2の値をメモリ515に記憶させる。そして、C2の値が(Tu+Tgmax)になった時点でメモリ515とメモリ516の記憶内容を比較し、一致している場合はステップS5に進み、また、一致していない場合にはステップS4に進み、現在想定しているTgrにΔTを加算し、ステップS2に戻り、前述の場合と同様の処理を繰り返す。
【0055】
いま、送信側におけるガード期間(以下、Tgsと表す)が受信側が現在想定しているガード期間Tgrよりも大きい場合(Tgs>Tgrの場合)には、範囲Aと範囲Bの関係は、図3(C)に示すようになる。この場合、範囲Aには最大値の平坦部分が含まれていないことから、範囲Aの最大値が検出されたとき(範囲Aの末尾に対応するとき)のカウント値と範囲Bの最大値が検出されたときのカウント値は異なるので、ステップS3ではNOと判定されて、Tgrの値が増加された後、再度ステップS2に戻ることになる。また、図3(D)に示すように、TgsとTgrが等しい場合(Tgs=Tgrの場合)には、範囲Aと範囲Bにおける最大値は一致することになるので、ステップS3では、YESと判定されてステップS5に進むことになる。更に、図3(E)に示すように、Tgs<Tgrの場合には、範囲Aと範囲Bにおける最大値が一致しないことになるので、ステップS3ではNOと判定されることになる。但し、このような場合は、実際の処理においては発生しないため(Tgs=Tgrとなった場合は次のステップに進むため)、回路構成上において特に留意する必要はない。
【0056】
ステップS5では、制御回路517は、制御状態2として以下の動作を実行する。即ち、制御回路517は、カウンタ512が0から(Tu+2・Tgr)までカウントする間、クロック信号に同期して加算回路509から出力される相関値とメモリ510の値を比較し、範囲Aにおける相関値の最大値を検出する。そして、最大値を検出した時点でのC1の値をメモリ516に記憶させ、同時にカウンタ513をリセットする。更に、メモリ511を用いて範囲Bにおける相関値の最大値を検出し、最大値を検出した時点でのC1をメモリ515に記憶させる。C1が(Tu+2・Tgr)になった時点でメモリ515とメモリ516の記憶内容を比較し、一致している場合はステップS6に移行し、また、一致していない場合にはステップS4に進み、現在想定しているTgrにΔTの値を加算し、ステップS2に戻り、前述の場合と同様の処理を繰り返す。
【0057】
いま、受信側が想定しているガード期間TgrがTgsと等しい状態である場合には、図3(D)に示すように、範囲Aと範囲Bにおける最大値の位相が等しくなるので、ステップS5においてYESと判定され、ステップS6に進むことになる。
【0058】
ステップS6では、制御回路517は、制御状態3として以下の動作を実行する。即ち、制御回路517は、カウンタ513が0から(Tu+2・Tgr)までカウントする間に、クロック信号に同期して加算回路509から出力される相関値を観測し、メモリ510を用いて範囲Aにおける相関値の最大値を検出し、最大値を検出した時点でのC2をメモリ516に記憶させる。そして、C2が(Tu+2・Tgr)になった時点で、カウンタ513にTgrを初期値として代入して、以上のような動作を数シンボル区間に亘って繰り返し、最大値を検出した時点におけるC2の平均値を求め、カウンタ513のカウント値がこの平均値に等しくなった時点で、カウンタ512およびシンボル周期カウンタ518をリセットし、ステップS7に移行する。
【0059】
いま、図3(D)に示す状態であるとすると、範囲Aにおいて最大値が検出された時点でのカウンタ513のカウント値C2の平均値が数シンボル期間に亘って求められ、得られた平均値とカウンタ513の値が一致した場合には、ステップS7に進むことになる。
【0060】
ステップS7では、制御回路517は、制御状態4として以下の動作を実行する。即ち、シンボル周期カウンタ518は、(Tu+Tgr)周期で動作しており、シンボル周期カウンタ518のカウント値が0となった時点でシンボル周期信号519を出力する。また、OFDM信号がデコード可能となりそれに含まれるガード期間情報520が制御回路517に入力され始めると、シンボル周期カウンタ518は、以後、入力されたその情報の周期で動作する。即ち、ガード期間が確定している場合の動作状態(通常の動作状態)に移行することになる。
【0061】
制御回路517は以上のような動作によって、検出した相関値の最大値の周期と、想定OFDMシンボル周期(Tu+Tgr)との比較を行い、正確なガード期間Tgrを推定してOFDMシンボル信号を再生する。
【0062】
以上の実施の形態によれば、受信側において、送信側におけるガード期間が分からない場合においても、ガード期間を推定し、推定されたガード期間によりOFDM信号の再生を行い、一旦、OFDM信号の再生が開始されると、OFDM信号に含まれているガード期間を示す情報を抽出し、得られた情報に基づいて正確に再生を行うことができる。
【0063】
【発明の効果】
請求項1に記載の受信装置および請求項6に記載の受信方法においては、OFDM信号を基底帯域信号に変換し、得られた基底帯域信号を有効シンボル期間だけ遅延し、基底帯域信号と、遅延された基底帯域の信号との相関値を、想定されるガード期間に対応する所定の期間に亘って算出し、算出された相関値の最大値を検出し、検出された最大値の周期を算定し、算定された最大値の周期と、有効シンボル期間および想定されるガード期間を加算することにより得られる想定OFDMシンボル周期とが一致するか否かを定し、最大値の周期と想定OFDMシンボル周期とが一致しないと判定した場合には想定されるガード期間を適宜変更するようにしたので、送信されているOFDMシンボル周期を受信側が予め知ることなく、再生することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の構成の一例を説明するブロック図である。
【図2】図1の実施の形態の動作を説明するフローチャートである。
【図3】受信側の想定ガード期間と、相関値との関係の一例を示すタイミング図である。
【図4】従来のOFDM受信装置の構成例を示すブロック図である。
【図5】従来におけるOFDMシンボル検出装置の構成例を示す図である。
【図6】OFDM受信信号と有効シンボル時間遅延信号との相関関係を示すタイミング図である。
【符号の説明】
106 デマルチプレクサ(変換手段), 501,502 FIFO(遅延手段), 505,506 移動平均値演算回路(算出手段), 507,508 2乗演算回路(算出手段), 509 加算回路(算出手段), 510,511 メモリ(検出手段), 512,513 カウンタ(算定手段), 517 制御回路(判定手段、変更手段、第2の検出手段、第2の算出手段、抽出手段)
【発明の属する技術分野】
本発明は、受信装置および受信方法に関し、特に、OFDM方式に基づく受信装置および受信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年デジタル信号を伝送する方法として、直交周波数分割多重方式(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)と呼ばれる変調方式が提案されている。このOFDM方式は伝送帯域内に多数の直交する副搬送波を設け、それぞれの副搬送波の振幅及び位相にデータを割り当て、PSK(Phase Shift Keying)やQAM(Quadrature Amplitude Modulation)によりディジタル変調する方式である。この様に多数の副搬送波で伝送帯域を分割するため、副搬送波1波あたりの帯域は狭くなり変調速度は遅くなるが、搬送波の数が多数あるので総合の伝送速度は従来の変調方式と変わらない。
【0003】
このOFDM方式では多数の副搬送波が並列に伝送されるためにシンボル速度が遅くなるので、いわゆるマルチパス妨害の存在する伝送路ではシンボルの時間長に対する相対的なマルチパスの時間長を短くすることができ、マルチパス妨害に対して強い方式であることが期待できる。
【0004】
以上の様な特徴からOFDM方式は、マルチパス妨害の影響を強く受ける地上波によるディジタル信号の伝送に対して特に注目されている。
【0005】
また最近の半導体技術の進歩により離散的フ−リエ変換(以下FFT(Fast Fourier Transform)と記述する)や離散的フ−リエ逆変換(以下IFFT(Invert Fast Fourier Transform)と記述する)をハ−ドウェアで実現することが可能となり、これらを用いて簡単にOFDM方式に基づく変調を行ったり、また逆に復調する事ができる様になった事もOFDM方式が注目されてきた理由の一つである。
【0006】
図4はOFDM受信機の構成例を示すブロック図である。受信アンテナ101は、RF信号を捕捉する。乗算回路102は、RF信号とチューナ103から出力される所定の周波数を有する信号とを乗算する。バンドパスフィルタ104は、乗算回路102の出力から所望のIF信号を抽出する。A/D変換回路105は、バンドパスフィルタ104により抽出されたIF信号をディジタル信号に変換する。
【0007】
デマルチプレクサ106は、ディジタル化されたIF信号からIチャンネル信号とQチャンネル信号とを分離抽出する。ローパスフィルタ107,108は、それぞれ、Iチャンネル信号とQチャンネル信号に含まれている不要な高域成分を除去して基底帯域(ベースバンド)の信号に変換する。
【0008】
複素乗算回路109は、数値コントロール発振回路110より供給される所定の周波数の信号により、基底帯域信号の持つ搬送波周波数誤差を除外した後、高速フーリエ変換回路112に供給する。高速フーリエ変換回路112はOFDM時間信号を周波数分解し、IおよびQチャンネル受信デ−タを生成する。
【0009】
相関値演算装置113は、基底帯域に変換されたOFDM時間信号と有効シンボル時間だけ遅延させたOFDM信号とを乗算してガード期間幅の移動平均を計算することにより、2つの信号の相関値を求め、相関値が最大になるタイミングにおいて高速フーリエ変換回路112に演算を開始させる。
【0010】
搬送波周波数誤差演算回路114は、周波数パワーを用いて搬送波周波数の誤差を算出し、加算回路111に出力する。加算回路111は、搬送波周波数誤差演算回路114と相関値演算回路113の出力を加算して数値コントロール発振回路110に供給する。
【0011】
クロック周波数再生回路115は、IチャンネルデータとQチャンネルデータを参照して制御信号を生成し、クロック発振回路116の発振周波数を制御する。クロック発振回路116は、クロック周波数再生回路115から供給される制御信号に応じてクロック信号を生成し、出力する。
【0012】
次に、以上の従来例の動作について説明する。
【0013】
受信アンテナ101により捕捉されたRF信号は、乗算回路102により、チューナ103より供給された所定の周波数の信号と乗算される。乗算回路102より出力された信号は、バンドパスフィルタ104に供給され、そこで、IF信号が抽出されることになる。
【0014】
A/D変換回路105は、バンドパスフィルタ104から出力されたIF信号をディジタル信号に変換し、デマルチプレクサ106に供給する。デマルチプレクサ106は、ディジタル化された信号からIチャンネル信号とQチャンネル信号とを分離抽出してローパスフィルタ107,108にそれぞれ供給する。ローパスフィルタ107,108は、それぞれ、Iチャンネル信号とQチャンネル信号に含まれている不要な高域成分である折り返し成分を除去して基底帯域の信号に変換する。
【0015】
複素乗算回路109は、数値コントロール発振回路110より供給される所定の周波数の信号により、基底帯域信号の持つ搬送波の周波数誤差を除去して高速フーリエ変換回路112に供給する。高速フーリエ変換回路112はOFDM時間信号を周波数分解し、IおよびQチャンネル受信デ−タを生成する。
【0016】
相関値演算装置113は、基底帯域に変換されたOFDM時間信号と有効シンボル時間だけ遅延させたOFDM信号を乗算してガード期間幅の移動平均を計算することにより2つの信号の相関値を求め(詳細は後述する)、相関値が最大になるタイミングにおいて高速フーリエ変換回路112に演算を開始させる。その結果、高速フーリエ変換回路112は、送信側から送られてきたIチャンネル信号とQチャンネル信号に含まれているデータを正確に抽出することができる。
【0017】
図5は、図4に示す相関値演算回路113の詳細な構成例を示すブロック図である。この図において、有効シンボル時間遅延回路301,302は、複素乗算回路109から出力されたIチャンネルデータと、Qチャンネルデータをそれぞれ有効シンボル期間だけ遅延して出力する。乗算回路303,304は、有効シンボル遅延回路301,302により有効シンボル時間だけ遅延されたIチャンネルデータおよびQチャンネルデータと、遅延されていないもとのIチャンネルデータおよびQチャンネルデータとをそれぞれ乗算する。
【0018】
ガード期間幅移動平均回路305,306は、ガード期間(詳細は、後述する)の移動平均を算出する。電力演算回路307は、ガード期間幅移動平均回路305,306の出力信号のそれぞれの電力を算出し、算出した電力量を加算して得られた値を出力する。
【0019】
最大値検出回路308は、電力演算回路307から出力される信号の最大値(OFDMシンボル時間内における相関値の最大値)を求めて、その結果に応じて高速フーリエ変換回路112が演算を開始するタイミングを制御する。
【0020】
次に、図6を参照しながら、相関値演算回路113の動作について説明する。
【0021】
受信側においてOFDM信号を正しく復調する為には搬送波再生等の各種同期が必要となる。特にOFDM方式においてはシンボル単位でFFT処理を施すため、特に受信側では、シンボルの周期と正確に同期を図った上で、FFT処理を行わなければならない。以下では、従来から提案されているシンボル周期再生方法について詳しく述べる。
【0022】
一般的にOFDM方式では、図6に示すように、そのシンボルは、ガード期間と有効シンボル期間とにより構成されている。ガード期間は、有効シンボルの後ろの一部が巡回的に複写されることにより構成されている。そこで、受信側では、先ず、相関値演算回路113により基底帯域に変換されたOFDM時間信号と有効シンボル時間だけ遅延させたOFDM信号とを乗算してガード期間幅の移動平均を計算することにより、2つの信号の相関値を算出する。ここで、前述したようにOFDM信号は有効シンボル期間の一部にガード期間と同一の信号成分が含まれているので、前述の2つの信号の相関値を求めると、シンボルの境界において相関値が最大となる。従って、算出された相関値の最大値を検出する事でシンボルの境界を特定し、特定されたシンボルの境界を基準としてFFT処理を行うことにより、正確なデータを復調することができる。
【0023】
即ち、図5の回路においては、相関値演算回路113に入力されたIチャンネルデータとQチャンネルデータは、それぞれ、有効シンボル時間遅延回路301,302に供給される。有効シンボル時間遅延回路301,302は、入力されたIチャンネルデータとQチャンネルデータを、図6(A)に示す有効シンボル期間分だけ遅延して出力する。その結果、図6(B)に示すような信号が、有効シンボル時間遅延回路301,302から出力されることになる。なお、この図では、説明を簡略化するために、Iチャンネル信号だけを示している。
【0024】
乗算回路303,304は、有効シンボル時間遅延回路301,302により遅延されたIチャンネル信号およびQチャンネル信号と、遅延されていない元のIチャンネル信号とQチャンネル信号とを乗算して出力する。
【0025】
ガード期間幅移動平均回路305,306は、ガード期間に対応する区間を対象として、Iチャンネル信号およびQチャンネル信号の移動平均を算出する。その結果、例えば、図6(C)に示すような相関値が出力されることになる。
【0026】
電力演算回路307は、ガード期間幅移動平均回路305,306から出力されたIチャンネルおよびQチャンネルの相関値を示す信号の各々の電力を算出するとともに、得られた電力量を加算して、最大値検出回路308に出力する。
【0027】
最大値検出回路308は、電力演算回路307から出力された、電力量を示す信号の最大値を検出する。図6(C)に示すように、各相関値は、各シンボルの境界部分で最大となるので、最大値検出回路308が最大値を検出したタイミングにおいて、高速フーリエ変換回路112を制御してFFT演算を実行させることにより、シンボルの周期と正確に同期して演算を実行することが可能となる。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、現在ヨーロッパにおいてDVB−T(Digital Video Broadcasting-Terrestrial)と呼ばれるOFDM方式を用いた地上波デジタル伝送方式の規格が検討されてるが、この規格ではガード期間として、有効シンボル期間の1/4時間、1/8時間、1/16時間、および、1/32時間の4種類が使用可能であることが規定されている。
【0029】
受信側において、例えば、送信側において用いれているガード期間が分からない場合(例えば、受信装置の電源がONの状態にされた場合など)において、どのガード期間を用いて伝送がなされているかを検出するためには、ガード期間を示す情報をデコードして取得する必要がある。
【0030】
しかしながら、このようなガード期間を示す情報をデコードするためには、信号を受信する必要があるので、ガード期間が既知でなければならないという矛盾が生ずる。従って、現在使用されているガード期間が分からない限り、情報を受信することができないという課題があった。
【0031】
本発明は、以上のような状況に鑑みてなされたものであり、上述したOFDM信号をデコードすることなくガード期間を推定してOFDMシンボル信号を再生し、さらにOFDM信号がデコードされた後はOFDM信号に含まれるガード期間情報を用いてOFDMシンボル周期の再生が行えるOFDM受信機のシンボル周期検出回路を提供することである。
【0032】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の受信装置は、OFDM信号を基底帯域信号に変換する変換手段と、変換手段により得られた基底帯域信号を有効シンボル期間だけ遅延する遅延手段と、変換手段により得られた基底帯域信号と、遅延手段により遅延された基底帯域の信号との相関値を想定されるガード期間に対応する所定の期間に亘って算出する算出手段と、算出手段により算出された相関値の最大値を検出する検出手段と、検出手段により検出された最大値の周期を算定する算定手段と、算定手段により算定された最大値の周期と、有効シンボル期間および想定されるガード期間を加算することにより得られる想定OFDMシンボル周期とが一致するか否かを判定する判定手段と、判定手段が、最大値の周期と想定OFDMシンボル周期とが一致しないと判定した場合には、想定されるガード期間を適宜変更する変更手段とを備えることを特徴とする。
【0033】
請求項6に記載の受信方法は、OFDM信号を基底帯域信号に変換する変換ステップと、変換ステップにより得られた基底帯域信号を有効シンボル期間だけ遅延する遅延ステップと、変換ステップにより得られた基底帯域信号と、遅延ステップにより遅延された基底帯域の信号との相関値を想定されるガード期間に対応する所定の期間に亘って算出する算出ステップと、算出ステップにより算出された相関値の最大値を検出する検出ステップと、検出ステップにより検出された最大値の周期を算定する算定ステップと、算定ステップにより算定された最大値の周期と、有効シンボル期間および想定されるガード期間を加算することにより得られる想定OFDMシンボル周期とが一致するか否かを判定する判定ステップと、判定ステップが、最大値の周期と想定OFDMシンボル周期とが一致しないと判定した場合には、想定されるガード期間を適宜変更する変更ステップとを備えることを特徴とする。
【0034】
請求項1に記載の受信装置においては、OFDM信号を基底帯域信号に変換手段が変換し、変換手段により得られた基底帯域信号を有効シンボル期間だけ遅延手段が遅延し、変換手段により得られた基底帯域信号と、遅延手段により遅延された基底帯域の信号との相関値を想定されるガード期間に対応する所定の期間に亘って算出手段が算出し、算出手段により算出された相関値の最大値を検出手段が検出し、検出手段により検出された最大値の周期を算定手段が算定し、算定手段により算定された最大値の周期と、有効シンボル期間および想定されるガード期間を加算することにより得られる想定OFDMシンボル周期とが一致するか否かを判定手段が判定し、判定手段が、最大値の周期と想定OFDMシンボル周期とが一致しないと判定した場合には、変更手段が想定されるガード期間を適宜変更する。例えば、受信されたOFDM信号を基底帯域信号に変換手段が変換し、変換手段により得られた基底帯域信号を有効シンボル期間だけ遅延手段であるメモリが遅延し、変換手段により得られた基底帯域信号と、遅延手段により遅延された基底帯域の信号との相関値を想定されるガード期間に対応する所定の期間に亘って算出手段が算出し、算出手段により算出された相関値の最大値を検出手段が検出し、検出手段により検出された最大値の周期を算定手段が算定し、算定手段により算定された最大値の周期と、有効シンボル期間および想定されるガード期間を加算することにより得られる想定OFDMシンボル周期とが一致するか否かを判定手段が判定し、判定手段が、最大値の周期と想定OFDMシンボル周期とが一致しないと判定した場合には、変更手段が想定されるガード期間を適宜変更し、これらが一致するように制御する。
【0035】
請求項6に記載の受信方法においては、OFDM信号を基底帯域信号に変換ステップが変換し、変換ステップにより得られた基底帯域信号を有効シンボル期間だけ遅延ステップが遅延し、変換ステップにより得られた基底帯域信号と、遅延ステップにより遅延された基底帯域の信号との相関値を想定されるガード期間に対応する所定の期間に亘って算出ステップが算出し、算出ステップにより算出された相関値の最大値を検出ステップが検出し、検出ステップにより検出された最大値の周期を算定ステップが算定し、算定ステップにより算定された最大値の周期と、有効シンボル期間および想定されるガード期間を加算することにより得られる想定OFDMシンボル周期とが一致するか否かを判定ステップが判定し、判定ステップが、最大値の周期と想定OFDMシンボル周期とが一致しないと判定した場合には、所定の期間を変更する。例えば、受信されたOFDM信号を基底帯域信号に変換ステップが変換し、変換ステップにより得られた基底帯域信号を有効シンボル期間だけ遅延ステップであるメモリが遅延し、変換ステップにより得られた基底帯域信号と、遅延ステップにより遅延された基底帯域の信号との相関値を想定されるガード期間に対応する所定の期間に亘って算出ステップが算出し、算出ステップにより算出された相関値の最大値を検出ステップが検出し、検出ステップにより検出された最大値の周期を算定ステップが算定し、算定ステップにより算定された最大値の周期と、有効シンボル期間および想定されるガード期間を加算することにより得られる想定OFDMシンボル周期とが一致するか否かを判定ステップが判定し、判定ステップが、最大値の周期と想定OFDMシンボル周期とが一致しないと判定した場合には、変更ステップが想定されるガード期間を適宜変更し、これらが一致するように制御する。
【0036】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の形態の構成例を示すブロック図である。なお、この回路は、図4に示すOFDM受信機の相関値演算回路113として構成されている。この図において、ファーストインファーストアウトメモリ(以下、FIFOと略記する)501,502(遅延手段)は、デマルチプレクサ106(変換手段)により基底帯域に変換されたOFDM信号のIチャンネルデータとQチャンネルデータをそれぞれ1有効シンボル期間だけ遅延して出力するようになされている。符号反転回路503は、FIFO502から出力された信号の符号を反転して出力するようになされている。
【0037】
複素乗算回路504は、遅延されていないIチャンネルデータとQチャンネルデータをI,Qと表し、遅延されたIチャンネルデータとQチャンネルデータをそれぞれI-1,Q-1と表すと、以下に示す複素演算を1クロック毎に(図4に示すクロック発振回路116から出力されるクロック信号に同期して)行い、演算結果を実数成分と虚数成分とに分けて、それぞれ、移動平均値回路505,506(算出手段)に対して出力するようになされている。なお、ここで、jは虚数を表す。
【0038】
(I+jQ)(I-1−jQ-1) ・・・(1)
【0039】
移動平均値演算回路505,506は、制御回路517(判定手段、変更手段、第2の検出手段、第2の算出手段、抽出手段)から供給される現在想定されているガード期間を示すデータ(詳細は後述する)に対応して、I軸データおよびQ軸データのそれぞれの移動平均を1クロック毎に算出して出力するようになされている。例えば、制御回路517から供給された現在想定されているガード期間幅のデータがTgrである場合には、移動平均値演算回路505,506は、Tgrの期間に亘って、I軸データおよびQ軸データの移動平均を算出して出力する。
【0040】
2乗演算回路507,508(算出手段)は、移動平均値演算回路505,506より1クロック毎に出力される移動平均値をそれぞれ2乗して出力するようになされている。加算回路509(算出手段)は、2乗演算回路507,508の出力を加算して出力する。
【0041】
メモリ510,511(検出手段)は、制御回路517に制御され、加算回路509から出力される移動平均値の所定の期間における最大値を格納するようになされている。カウンタ512,513(算定手段)は、制御回路517によりリセットされ、リセット後は、クロック発生回路116から出力されるクロック信号に同期してカウントアップを行うようになされている。
【0042】
メモリ515,516は、制御回路517の制御に応じて、カウンタ512またはカウンタ513のカウント値を一時的に格納するようになされている。
【0043】
制御回路517は、メモリへの書き込みや読み出しのタイミングなどを制御するようになされている。シンボル周期カウンタ518は、有効シンボル期間(以下、Tuと表す)と、現在想定しているガード期間(以下、Tgrと表す)を加算した周期(Tu+Tgr)で動作しており、そのカウント値が“0”となった時点でシンボル周期信号519を出力する。また、OFDM信号がデコード可能となり、それに含まれるガード期間情報520が入力され始めると、シンボル周期カウンタ518は以後その情報の周期で動作する。
【0044】
次に、以上の実施の形態の動作について図2を参照して説明する。
【0045】
図2は、図1に示す実施の形態において実行される処理について説明するフローチャートである。この処理が実行されると、ステップS1において、制御回路517は、カウンタ512,513およびメモリ510,511,515,516をリセットする。また、現在想定しているガード期間(Tgr)として、第1番目の(最小の)想定値Tg1を設定する。
【0046】
なお、以下では、想定される最長のガード期間をTgmaxと記述し、カウンタ512,513の値をそれぞれC1,C2と記述する。また、C1,C2の値が以下の範囲にある場合を範囲Aと表す。
【0047】
【0048】
更に、C1,C2の値が以下の範囲にある場合を範囲Bと表す。
【0049】
Tu<C1,C2<Tu+2・Tgr ・・・(3)
【0050】
なお、offsetは、Tgr>offsetを満足する所定の値であり、例えば、offset=20とする。
【0051】
ステップS1の処理が終了すると、ステップS2に進み、制御回路517は、Tu+Tgmaxの区間における最大値を検出し、これを仮のシンボルの境界値とする。即ち、制御回路517は、制御状態0の処理として以下の処理を実行する。
【0052】
制御回路517は、カウンタ512が0から(Tu+Tgmax)までカウントする間、クロック発振回路116から出力されるクロック信号に同期して加算回路509から出力される相関値と、メモリ510に記憶されている値とを比較する。その結果、メモリ510に格納されている値の方が加算回路509から出力される相関値よりも小さい場合と判定した場合は、メモリ510の値を相関値により更新するとともに、カウンタ513をリセットする。以上の動作をカウンタ512のカウント値が(Tu+Tgmax)になるまで繰り返し実行し、C1の値が(Tu+Tgmax)になった時点でステップS3に進む。
【0053】
いま、図3(A)に示すような、第n番目および第(n+1)番目のOFDMシンボルが、図1に示す回路に入力されたとすると、ステップS1において初期設定が行われた後、ステップS2に進み、仮のシンボルの境界が検出されることになる。即ち、FIFO501,502により1有効シンボル期間だけ遅延されたIまたはQデータは図3(B)に示すようになる。そして、遅延された信号と元の信号との間で、期間Tgrに亘って、移動平均値演算回路505,506、2乗演算回路507,508および加算回路509が相関値を求めると、これら2つの信号において、最も相関が高い部分、即ち、送信ガード期間部分において相関値が最大となる。従って、(Tu+Tgmax)の期間に亘って、相関値が最大値となる部分を検出することにより、第n番目と第(n+1)番目のシンボル境界を検出することができる。
【0054】
続くステップS3では、制御回路517は、制御状態1として以下の動作を実行する。即ち、制御回路517は、カウンタ513が0から(Tu+2・Tgmax)までカウントする間、クロック信号に同期して加算回路509から出力される相関値を観測し、メモリ510を用いて範囲Aにおける相関値の最大値を検出し、最大値が検出された時点でのカウント値C2をメモリ516に記憶させ、同時にカウンタ512をリセットする。更に、メモリ511を用いて範囲Bにおける相関値の最大値を検出し、最大値を検出した時点におけるC2の値をメモリ515に記憶させる。そして、C2の値が(Tu+Tgmax)になった時点でメモリ515とメモリ516の記憶内容を比較し、一致している場合はステップS5に進み、また、一致していない場合にはステップS4に進み、現在想定しているTgrにΔTを加算し、ステップS2に戻り、前述の場合と同様の処理を繰り返す。
【0055】
いま、送信側におけるガード期間(以下、Tgsと表す)が受信側が現在想定しているガード期間Tgrよりも大きい場合(Tgs>Tgrの場合)には、範囲Aと範囲Bの関係は、図3(C)に示すようになる。この場合、範囲Aには最大値の平坦部分が含まれていないことから、範囲Aの最大値が検出されたとき(範囲Aの末尾に対応するとき)のカウント値と範囲Bの最大値が検出されたときのカウント値は異なるので、ステップS3ではNOと判定されて、Tgrの値が増加された後、再度ステップS2に戻ることになる。また、図3(D)に示すように、TgsとTgrが等しい場合(Tgs=Tgrの場合)には、範囲Aと範囲Bにおける最大値は一致することになるので、ステップS3では、YESと判定されてステップS5に進むことになる。更に、図3(E)に示すように、Tgs<Tgrの場合には、範囲Aと範囲Bにおける最大値が一致しないことになるので、ステップS3ではNOと判定されることになる。但し、このような場合は、実際の処理においては発生しないため(Tgs=Tgrとなった場合は次のステップに進むため)、回路構成上において特に留意する必要はない。
【0056】
ステップS5では、制御回路517は、制御状態2として以下の動作を実行する。即ち、制御回路517は、カウンタ512が0から(Tu+2・Tgr)までカウントする間、クロック信号に同期して加算回路509から出力される相関値とメモリ510の値を比較し、範囲Aにおける相関値の最大値を検出する。そして、最大値を検出した時点でのC1の値をメモリ516に記憶させ、同時にカウンタ513をリセットする。更に、メモリ511を用いて範囲Bにおける相関値の最大値を検出し、最大値を検出した時点でのC1をメモリ515に記憶させる。C1が(Tu+2・Tgr)になった時点でメモリ515とメモリ516の記憶内容を比較し、一致している場合はステップS6に移行し、また、一致していない場合にはステップS4に進み、現在想定しているTgrにΔTの値を加算し、ステップS2に戻り、前述の場合と同様の処理を繰り返す。
【0057】
いま、受信側が想定しているガード期間TgrがTgsと等しい状態である場合には、図3(D)に示すように、範囲Aと範囲Bにおける最大値の位相が等しくなるので、ステップS5においてYESと判定され、ステップS6に進むことになる。
【0058】
ステップS6では、制御回路517は、制御状態3として以下の動作を実行する。即ち、制御回路517は、カウンタ513が0から(Tu+2・Tgr)までカウントする間に、クロック信号に同期して加算回路509から出力される相関値を観測し、メモリ510を用いて範囲Aにおける相関値の最大値を検出し、最大値を検出した時点でのC2をメモリ516に記憶させる。そして、C2が(Tu+2・Tgr)になった時点で、カウンタ513にTgrを初期値として代入して、以上のような動作を数シンボル区間に亘って繰り返し、最大値を検出した時点におけるC2の平均値を求め、カウンタ513のカウント値がこの平均値に等しくなった時点で、カウンタ512およびシンボル周期カウンタ518をリセットし、ステップS7に移行する。
【0059】
いま、図3(D)に示す状態であるとすると、範囲Aにおいて最大値が検出された時点でのカウンタ513のカウント値C2の平均値が数シンボル期間に亘って求められ、得られた平均値とカウンタ513の値が一致した場合には、ステップS7に進むことになる。
【0060】
ステップS7では、制御回路517は、制御状態4として以下の動作を実行する。即ち、シンボル周期カウンタ518は、(Tu+Tgr)周期で動作しており、シンボル周期カウンタ518のカウント値が0となった時点でシンボル周期信号519を出力する。また、OFDM信号がデコード可能となりそれに含まれるガード期間情報520が制御回路517に入力され始めると、シンボル周期カウンタ518は、以後、入力されたその情報の周期で動作する。即ち、ガード期間が確定している場合の動作状態(通常の動作状態)に移行することになる。
【0061】
制御回路517は以上のような動作によって、検出した相関値の最大値の周期と、想定OFDMシンボル周期(Tu+Tgr)との比較を行い、正確なガード期間Tgrを推定してOFDMシンボル信号を再生する。
【0062】
以上の実施の形態によれば、受信側において、送信側におけるガード期間が分からない場合においても、ガード期間を推定し、推定されたガード期間によりOFDM信号の再生を行い、一旦、OFDM信号の再生が開始されると、OFDM信号に含まれているガード期間を示す情報を抽出し、得られた情報に基づいて正確に再生を行うことができる。
【0063】
【発明の効果】
請求項1に記載の受信装置および請求項6に記載の受信方法においては、OFDM信号を基底帯域信号に変換し、得られた基底帯域信号を有効シンボル期間だけ遅延し、基底帯域信号と、遅延された基底帯域の信号との相関値を、想定されるガード期間に対応する所定の期間に亘って算出し、算出された相関値の最大値を検出し、検出された最大値の周期を算定し、算定された最大値の周期と、有効シンボル期間および想定されるガード期間を加算することにより得られる想定OFDMシンボル周期とが一致するか否かを定し、最大値の周期と想定OFDMシンボル周期とが一致しないと判定した場合には想定されるガード期間を適宜変更するようにしたので、送信されているOFDMシンボル周期を受信側が予め知ることなく、再生することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の構成の一例を説明するブロック図である。
【図2】図1の実施の形態の動作を説明するフローチャートである。
【図3】受信側の想定ガード期間と、相関値との関係の一例を示すタイミング図である。
【図4】従来のOFDM受信装置の構成例を示すブロック図である。
【図5】従来におけるOFDMシンボル検出装置の構成例を示す図である。
【図6】OFDM受信信号と有効シンボル時間遅延信号との相関関係を示すタイミング図である。
【符号の説明】
106 デマルチプレクサ(変換手段), 501,502 FIFO(遅延手段), 505,506 移動平均値演算回路(算出手段), 507,508 2乗演算回路(算出手段), 509 加算回路(算出手段), 510,511 メモリ(検出手段), 512,513 カウンタ(算定手段), 517 制御回路(判定手段、変更手段、第2の検出手段、第2の算出手段、抽出手段)
Claims (6)
- OFDM信号を受信する受信装置において、
前記OFDM信号を基底帯域信号に変換する変換手段と、
前記変換手段により得られた基底帯域信号を有効シンボル期間だけ遅延する遅延手段と、
前記変換手段により得られた基底帯域信号と、前記遅延手段により遅延された基底帯域の信号との相関値を、想定されるガード期間に対応する所定の期間に亘って算出する算出手段と、
前記算出手段により算出された相関値の最大値を検出する検出手段と、
前記検出手段により検出された最大値の周期を算定する算定手段と、
前記算定手段により算定された前記最大値の周期と、前記有効シンボル期間および前記想定されるガード期間を加算することにより得られる想定OFDMシンボル周期とが一致するか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段が、前記最大値の周期と前記想定OFDMシンボル周期とが一致しないと判定した場合には、前記想定されるガード期間を適宜変更する変更手段と
を備えることを特徴とする受信装置。 - 前記検出手段は、前記OFDM信号の受信が開始された直後には、想定される最大のガード期間と前記有効シンボル期間とを加算した期間を対象として最大値を検出する
ことを特徴とする請求項1に記載の受信装置。 - 前記検出手段は所定の期間を対象として最大値の検出を行い、
前記所定の期間よりも長い期間を対象として最大値の検出を行う第2の検出手段を更に備え、
前記判定手段は、前記検出手段と前記第2の検出手段において最大値が検出されるタイミングが等しい場合には、前記最大値の周期と前記想定OFDMシンボル周期とが一致していると判定する
ことを特徴とする請求項1に記載の受信装置。 - 前記算定回路により算定された前記最大値の周期の平均値を算出する第2の算出手段を更に備え、
前記第2の算出手段により算出された平均値に基づいて、前記OFDM信号を受信する
ことを特徴とする請求項1に記載の受信装置。 - 前記OFDM信号に含まれているガード期間情報を抽出する抽出手段を更に備え、
前記OFDM信号の再生が開始された後は、前記抽出手段により抽出されたガード期間情報に基づいて受信を行う
ことを特徴とする請求項1に記載の受信装置。 - OFDM信号を受信する受信方法において、
前記OFDM信号を基底帯域信号に変換する変換ステップと、
前記変換ステップにより得られた基底帯域信号を有効シンボル期間だけ遅延する遅延ステップと、
前記変換ステップにより得られた基底帯域信号と、前記遅延ステップにより遅延された基底帯域の信号との相関値を想定されるガード期間に対応する所定の期間に亘って算出する算出ステップと、
前記算出ステップにより算出された相関値の最大値を検出する検出ステップと、
前記検出ステップにより検出された最大値の周期を算定する算定ステップと、
前記算定ステップにより算定された前記最大値の周期と、前記有効シンボル期間および前記想定されるガード期間を加算することにより得られる想定OFDMシンボル周期とが一致するか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップが、前記最大値の周期と前記想定OFDMシンボル周期とが一致しないと判定した場合には、前記想定されるガード期間を適宜変更する変更ステップと
を備えることを特徴とする受信方法。
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