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JP3717782B2 - 電気二重層キャパシタ用セパレータ - Google Patents

電気二重層キャパシタ用セパレータ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電気二重層キャパシタ用セパレータに関する。
【0002】
【従来の技術】
電気二重層キャパシタは比較的大きな容量をもち、しかも長寿命かつ急速充放電が可能であることから、電源の平滑化、ノイズ吸収などの従来の用途以外に、パーソナルコンピューターのメモリーバックアップ電源、二次電池の補助又は代替に用いられてきており、近年においては電気自動車用の二次電池としての用途が期待されている。
この電気二重層キャパシタはイオン性溶液中に1対の電極が浸漬された構造を有している。この電気二重層キャパシタに電圧を印加すると、電極と反対符号のイオンが電極の近傍に分布してイオンの層を形成する一方、電極の内部にはイオンと反対符号の電荷が蓄積される。次いで、電極間に負荷をつなぐと、電極内の電荷が放電されると同時に、電極近傍に分布していたイオンは電極近傍から離れて中和状態に戻る。
このような電気二重層キャパシタにおいて、1対の電極が接触してしまうと、電極近傍においてイオンの層を形成することが困難になるため、通常1対の電極間にセパレータが配置されている。このセパレータは前記のような電極間の短絡防止性を有することに加えて、イオン透過性に優れている必要がある。前者の要件である電極間の短絡防止性に優れているためには、セパレータは面密度が高くしかも厚さの厚いのが好ましい。しかしながら、このようにセパレータの面密度が高く厚いと、イオン透過性が妨げられて容量が低下する傾向があるため、実際には使用することができないものである。また、イオン透過性を高くするためにセパレータとして面密度が低くしかも薄いものを使用すると、電極間の短絡が発生しやすいばかりでなく、セパレータの強度も低下してしまう傾向があるため取り扱いにくいものであった。このため、強度を向上させるためにセパレータを構成する繊維として熱融着可能な繊維を含ませておき、この熱融着可能な繊維を熱融着させる方法も提案されているが、この方法により得られるセパレータは熱融着していることによって皮膜が形成されているため、イオン透過性を向上させるために面密度及び厚さを薄くしているにもかかわらず、イオン透過性の悪いものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の問題点を解決するためになされたものであり、電極間の短絡防止、イオン透過性及び強度的に優れる電気二重層キャパシタ用セパレータを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の電気二重層キャパシタ用セパレータ(以下、「セパレータ」という)は、ポリテトラフルオロエチレン繊維、ポリフェニレンサルファイド繊維、メタ系芳香族ポリアミド繊維、パラ系芳香族ポリアミド繊維、ポリアミドイミド繊維、芳香族ポリエーテルアミド繊維、ポリベンツイミダゾール繊維、全芳香族ポリエステル繊維から選ばれるフィブリルを有する繊維(以下、「フィブリル繊維」という)と、繊度が0.45dtex(デシテックス)〜0.10dtex(デシテックス)の細ポリエステル繊維とを含む繊維シートからなる。この本発明のセパレータは面密度が低く薄くても、フィブリル繊維及び細ポリエステル繊維によって緻密な構造を採ることができるため短絡防止性に優れ、細ポリエステル繊維が存在していることによってイオン透過性に優れる微細孔を形成することができ、しかもフィブリル繊維のフィブリルが絡んでいることによって、強度的にも優れていることを見い出したのである。
なお、前記細ポリエステル繊維は軟化温度が240℃程度で、耐熱性に優れているため、電気二重層キャパシタを製造する際に各材料から組み立てた後に高温で水分を除去することができるため、製造上好適であるという効果を奏する。
前記フィブリルを有する繊維が融解温度又は炭化温度が300℃以上の樹脂から構成されていると耐熱性に優れているため、電気二重層キャパシタを製造する際に各材料から組み立てた後に高温で水分を除去することができるため、製造上好適であるという効果を奏する。特に芳香族ポリアミドからなるフィブリル繊維は電解液との親和性にも優れ、イオン透過性に優れるという効果も奏する。
電気二重層キャパシタ用セパレータを構成するいずれの成分も熱融着していないと、皮膜を形成していないためイオン透過性に優れている。
前記繊維シートが湿式不織布からなると繊維の均一分散性に優れているため、より短絡することのない信頼性の高いものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明のセパレータはフィブリル繊維のフィブリルが絡んで緻密な構造を採ることができるため、強度的に優れしかも短絡防止性にも優れている。
このフィブリル繊維とは、1本の繊維から無数の微細繊維が発生した繊維であり、微細繊維のみから構成されていても良いし、微細繊維に加えて微細繊維が束状になっている部分を含むものであっても良いが、後者のように微細繊維に加えて微細繊維が束状になっている部分を含むフィブリル繊維を含んでいると、強度的に優れ、しかも後述の細ポリエステル繊維との相乗効果により優れたイオン透過性を示すため好適に使用できる。
このフィブリル繊維はどのような樹脂から構成されていても良いが、融解温度又は炭化温度が300℃以上の樹脂から構成されていると、電気二重層キャパシタを製造するうえで好適である。
例えば、有機電解液を使用する電気二重層キャパシタは個々の材料(例えば、集電極、電極、セパレータなど)が水分を含んでいると、耐電圧の高い電気二重層キャパシタやエネルギー密度の高い電気二重層キャパシタを製造することが困難であるため、個々の材料を十分に乾燥しておく必要がある。しかしながら、従来から使用されているようなポリプロピレン繊維からなるセパレータやセルロースパルプからなるセパレータは他の材料と比較して耐熱温度が低いため、集電極、電極及びセパレータを組み立てた後に150℃以上の温度で乾燥すると、セパレータが溶融したり炭化するなど劣化が著しく、これら材料から組み立てた後に一度に乾燥することは困難であった。そのため、個々の材料を十分に乾燥した後に組み立てれば良いが、個々の材料を十分に乾燥した後に組み立てるのでは手間がかかりすぎるという問題があった。そこで、セパレータを構成するフィブリル繊維として、前記のような融解温度又は炭化温度を有する樹脂からなるものを使用すると、集電極、電極及びセパレータを組み立てた後、150℃以上の温度で1度に乾燥することができるため、容易に耐電圧の高い電気二重層キャパシタやエネルギー密度の高い電気二重層キャパシタを製造することができる。
なお、「融解温度」とは、JIS K 7121に規定されている示差熱分析により得られる示差熱分析曲線(DTA曲線)から得られる温度をいう。また、「炭化温度」とは、JIS K 7120に規定されている熱重量測定により得られる温度をいう。
この融解温度が300℃以上の樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフェニレンサルファイドなどを挙げることができる。また、炭化温度が300℃以上の樹脂としては、メタ系芳香族ポリアミド、パラ系芳香族ポリアミド、ポリアミドイミド、芳香族ポリエーテルアミド、ポリベンツイミダゾール、全芳香族ポリエステルなどを挙げることができる。これらの中でも、メタ系芳香族ポリアミド又はパラ系芳香族ポリアミドは電解液との親和性にも優れているため好適に使用でき、より炭化温度の高いパラ系芳香族ポリアミドがより好適である。
このようなフィブリル繊維は強度的に優れしかも短絡防止性にも優れているように、繊維シート中、20mass%以上含まれているのが好ましく、50mass%以上含まれているのがより好ましい。他方、後述の細ポリエステル繊維との関係から、95mass%以下であるのが好ましく、90mass%以下であるのがより好ましい。
なお、フィブリル繊維は1種類である必要はなく、2種類以上含んでいても良い。このように2種類以上のフィブリル繊維を含んでいる場合には、その合計質量が前記範囲内にあるのが好ましい。
【0006】
本発明のセパレータは前述のようなフィブリル繊維に加えて、繊度が0.45dtex以下の細ポリエステル繊維を含んでいることによって、イオン透過性に優れる微細孔を形成することができる。
細ポリエステル繊維の繊度が0.45dtexを越えると、形成される孔径が大きなものとなり、短絡防止性が著しく悪くなる傾向がある。より好ましい繊度は0.35dtex以下であり、更に好ましい繊度は0.25dtex以下であり、最も好ましい繊度は0.15dtex以下である。下限は特に限定するものではないが、0.10dtex程度であるのが好ましい。なお、この「繊度」はJIS L 1015に規定されているA法により得られる値をいう。
この細ポリエステル繊維の軟化温度は240℃程度であるため、前述のフィブリル繊維が融解温度又は炭化温度が300℃以上の樹脂から構成されている場合と同様の理由により、電気二重層キャパシタを製造するうえで好適である。
この「軟化温度」とは、JIS K 7121に規定されている熱流束示差走差熱量測定(DSC、昇温温度10℃/分)により得られるDSC曲線における融解吸熱曲線の開始点を与える温度をいう。
本発明の細ポリエステル繊維の繊維長は特に限定されるものではなく、繊維シートの態様によって変化する。本発明の繊維シートが好適である湿式不織布からなる場合には、繊維長1〜25mm程度であるのが好ましく、3〜20mm程度であるのがより好ましい。
この繊維長はJIS L 1015のB法(補正ステープルダイヤグラム法)により得られる長さをいう。
細ポリエステル繊維の断面形状は円形である必要はなく、非円形(例えば、長円、楕円、星型、YやXなどのアルファベット型、プラス型など)であっても良い。
このような細ポリエステル繊維はイオン透過性に優れるように、繊維シート中、5mass%以上含まれているのが好ましく、10mass%以上含まれているのがより好ましい。他方、前述のフィブリル繊維との関係から、80mass%以下であるのが好ましく、50mass%以下であるのがより好ましい。
なお、細ポリエステル繊維は1種類である必要はなく、繊維径及び/又は樹脂組成の点で相違する細ポリエステル繊維を2種類以上含んでいても良い。このように2種類以上の細ポリエステル繊維を含んでいる場合には、その合計質量が前記範囲内にあるのが好ましい。
【0007】
本発明のセパレータは前述のようなフィブリル繊維及び細ポリエステル繊維を含む繊維シートからなるが、繊維シートの態様は、例えば、織物、編物、不織布或いはこれらの複合体であることができる。これらの中でも、厚さを薄くすることのできる不織布であるのが好ましく、繊維の均一分散性に優れており短絡が発生しにくく、信頼性の高い湿式不織布からなるのがより好ましい。
特に、緻密性、短絡防止性、イオン透過性、或いは強度的に優れているように、セパレータは繊維配向が同じ、又は異なる層を2層以上有するのが好ましい。前記性能に加えて強度のバランスも優れているように、繊維配向の異なる層を2層以上有するのがより好ましく、繊維配向の異なる層を3層以上有するのが特に好ましい。なお、3層以上の場合、繊維配向の異なる隣接する層の組合せが1つでもある場合には、繊維配向が異なっているものとする。
【0008】
本発明のセパレータを構成する成分(例えば、フィブリル繊維、細ポリエステル繊維など)はいずれも熱融着していないのが好ましい。このように熱融着していないことによって皮膜を形成していないため、イオンの透過性に優れている。
また、セパレータの厚さはイオン透過性に優れるように、50μm以下であるのが好ましく、15〜45μmであるのがより好ましい。なお、セパレータの面密度は5〜30g/mであるのが好ましく、見掛密度は0.1〜1.2g/cmであるのが好ましい。
【0009】
本発明のセパレータは常法により繊維シートを製造し、その繊維シートをセパレータとして使用することができる。
例えば、好適である湿式不織布は次のようにして製造することができる。
まず、少なくともフィブリル繊維と細ポリエステル繊維とを用意する。このフィブリル繊維及び細ポリエステル繊維はいずれも市販されているため、容易に入手することができる。
次いで、これらの繊維を使用して、常法の湿式法(例えば、水平長網方式、傾斜ワイヤー型短網方式、円網方式、順流円網・逆流円網コンビネーション方式、順流円網・円網フォーマーコンビネーション方式、逆流円網・円網フォーマーコンビネーション方式、短網・円網コンビネーション方式、又は長網・円網コンビネーション方式など)により繊維ウエブを形成する。この繊維ウエブを形成する際、繊維の均一な分散状態を維持するために増粘剤を加えたり、水と繊維との親和性を高めるために界面活性剤を加えたり、攪拌等によって生じる気泡を取り除くために消泡剤を加えても良い。
次いで、この繊維ウエブを乾燥して水分を除去して湿式不織布を得ることができる。なお、乾燥温度は繊維ウエブを構成する繊維が融解しない温度で実施する。
このように製造した湿式不織布はセパレータとして使用することができるが、この湿式不織布をカレンダーなどによって圧力を加えるのが好ましい。このように圧力を加えることによって、厚さを調整したり、厚さを薄くしたり、厚さを均一化したり、フィブリル繊維のフィブリルを進行させてより緻密なものとしたり、フィブリル繊維のフィブリルを密着させることにより強度を向上させることができる。
なお、圧力を加える際には加熱しても良いし加熱しなくても良いが、加熱すると前記効果を発揮しやすい。但し、構成繊維が溶融する程度に加熱すると、皮膜が形成されてイオン透過性が悪くなるため、加熱する場合には構成繊維を構成する樹脂のうち、最も低い融解温度を有する樹脂の融解温度よりも20℃以上低い温度で加熱する必要があり、より好ましくは30℃以上低い温度で加熱する。
【0010】
本発明の好適である繊維配向が同じ、又は異なる層を2層以上有するセパレータは、例えば、湿式繊維ウエブを2つ以上積層することによって製造することができる。より具体的には、同種類の網によって抄造した湿式繊維ウエブを積層したり、異なる種類の網(例えば、短網と円網、長網と円網)によって抄造した湿式繊維ウエブを積層して製造することができる。これらの中でも、異なる種類の網によって抄造した湿式繊維ウエブを積層する方法であると、繊維配向の異なる層を2層以上有するセパレータを製造しやすいため好適である。
なお、湿式繊維ウエブを乾燥した後に積層し、加熱加圧することによっても同様のセパレータを製造することができる。ただし、湿潤状態の湿式繊維ウエブを積層した方が、同じ面密度、同じ厚さ、同じ繊維配向状態であれば、イオン透過性により優れるセパレータを製造することができる。
本発明で特に好適である繊維配向の異なる層を3層以上有するセパレータは、順流円網、逆流円網、円網フォーマー、長網、短網を適宜組み合わせることによって容易に製造することができる。例えば、3層構造のセパレータは、円網と円網フォーマーと円網とを組み合わせることによって、製造することができる。
【0011】
本発明のセパレータは電気二重層キャパシタ用に使用できるものであり、1対の電極間に配置させて使用することができる。なお、セパレータを構成する繊維として、融解温度又は炭化温度が300℃以上の樹脂からなるフィブリル繊維を含んでいる場合には、各材料から組み立てた後に全体を乾燥することのできる、製造上好適なものである。
【0012】
以下に、本発明の実施例を記載するが、以下の実施例に限定されるものではない。
【実施例】
(実施例1)
パラ系芳香族ポリアミドからなるフィブリル繊維(登録商標:ケブラー、デュポン製、炭化温度:500℃以上)と、ポリエチレンテレフタレートからなる、繊度0.11dtex、繊維長3mmの細ポリエステル繊維(融解温度:260℃、軟化温度:253℃、断面:円形)を用意した。
次いで、フィブリル繊維と細ポリエステル繊維とを1:1の質量比率で含むスラリーを形成した後、傾斜ワイヤー型短網方式により繊維ウエブを形成した。
次いで、この繊維ウエブを温度120℃に設定された熱風循環式乾燥機により乾燥した。
次いで、この乾燥した繊維ウエブを温度220℃に設定された一対の熱カレンダーにより押圧(線圧力:4.7kN/cm)して、面密度20g/m、厚さ25μm、見掛密度0.8g/cmの押圧湿式不織布、つまりセパレータを製造した。このセパレータを構成するフィブリル繊維は微細繊維が束状になっている部分を含むものであった。また、セパレータを構成する細ポリエステル繊維は多少圧着されているものの、熱融着していないため皮膜は形成されていなかった。
【0013】
(比較例1)
実施例1の細ポリエステル繊維に代えて、繊度0.77dtex、繊維長3mmのポリエチレンテレフタレート繊維(融解温度:260℃、軟化温度:253℃、断面:円形)を50mass%使用したこと以外は、実施例1と全く同様にして、繊維ウエブの形成、乾燥及び一対の熱カレンダーによる押圧を実施して、面密度20g/m、厚さ25μm、見掛密度0.8g/cmの押圧湿式不織布、つまりセパレータを製造した。
【0014】
(比較例2)
実施例1において使用したパラ系芳香族ポリアミドからなるフィブリル繊維を100%使用したこと以外は実施例1と全く同様にして、繊維ウエブの形成、乾燥及び一対の熱カレンダーによる押圧を実施して、面密度が20g/m、厚さが25μm、見掛密度が0.8g/cmの押圧湿式不織布、つまりセパレータを製造した。
【0015】
(実施例2)
実施例1と全く同様にして製造した繊維ウエブを、温度120℃に設定された熱風循環式乾燥機により乾燥した。次いで、この乾燥した繊維ウエブを温度240℃に設定された一対の熱カレンダーにより押圧(線圧力:4.7kN/cm)して、面密度20g/m、厚さ25μm、見掛密度0.8g/cmの押圧湿式不織布、つまりセパレータを製造した。このセパレータを構成するフィブリル繊維は微細繊維が束状になっている部分を含むものであった。また、セパレータを構成する細ポリエステル繊維は多少圧着されているものの、熱融着していないため皮膜は形成されていなかった。
【0016】
(抵抗値の測定)
電極として、粒状活性炭、カーボンブラック及びポリテトラフルオロエチレンを混ぜて練り上げたもの、集電極としてアルミ箔、セパレータとして実施例1〜2及び比較例1〜2のもの、及び電解液としてテトラエチルアンモニウム・テトラフルオロボーレイトをプロピレンカーボネートに溶解させたものを用意した。次いで、これら材料から各セパレータ毎にコインセル型の電気二重層キャパシタを作製した後、それらの内部抵抗を測定した。これらの結果は表1に示す通りであった。
【表1】
Figure 0003717782
【0017】
この表1から明らかなように、本発明のセパレータは抵抗値が3Ωよりも低いイオン透過性の優れるものであった。なお、本発明のセパレータは厚さが25μmと薄いものであったが短絡を発生させることなく抵抗値を測定できるものであった。更に、本発明のセパレータを使用してコインセル型の電気二重層キャパシタを作製する際にセパレータが破断するなどの問題の発生することがなく、強度的にも十分なものであった。
【0018】
【発明の効果】
本発明の電気二重層キャパシタ用セパレータは短絡防止性、イオン透過性及び強度的に優れている。また、耐熱性に優れているため、電気二重層キャパシタの製造上好適である。
なお、フィブリルを有する繊維が融解温度又は炭化温度が300℃以上の樹脂から構成されていると、耐熱性に優れているため、電気二重層キャパシタの製造上好適である。
また、電気二重層キャパシタ用セパレータを構成するいずれの成分も熱融着していないと、イオン透過性に優れている。
更に、繊維シートが湿式不織布からなると、繊維の均一分散性に優れているため短絡することのない信頼性の高いものである。

Claims (6)

  1. ポリテトラフルオロエチレン繊維、ポリフェニレンサルファイド繊維、メタ系芳香族ポリアミド繊維、パラ系芳香族ポリアミド繊維、ポリアミドイミド繊維、芳香族ポリエーテルアミド繊維、ポリベンツイミダゾール繊維、全芳香族ポリエステル繊維から選ばれるフィブリルを有する繊維と、繊度が0.45dtex(デシテックス)〜0.10dtex(デシテックス)の細ポリエステル繊維とを含む繊維シートからなることを特徴とする電気二重層キャパシタ用セパレータ。
  2. 構成繊維が溶融して皮膜を形成していないことを特徴とする、請求項1記載の電気二重層キャパシタ用セパレータ。
  3. 電気二重層キャパシタ用セパレータを構成するいずれの成分も熱融着していないことを特徴とする、請求項1に記載の電気二重層キャパシタ用セパレータ。
  4. 前記繊維シートが湿式不織布からなることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の電気二重層キャパシタ用セパレータ。
  5. 繊維配向の異なる層を2層以上有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の電気二重層キャパシタ用セパレータ。
  6. 厚さが50μm以下であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の電気二重層キャパシタ用セパレータ。
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