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JP3715687B2 - 蝶番ユニット - Google Patents

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JP3715687B2
JP3715687B2 JP18067295A JP18067295A JP3715687B2 JP 3715687 B2 JP3715687 B2 JP 3715687B2 JP 18067295 A JP18067295 A JP 18067295A JP 18067295 A JP18067295 A JP 18067295A JP 3715687 B2 JP3715687 B2 JP 3715687B2
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雅司 芝
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余合住金産業株式会社
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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、扉を扉枠等の扉取付部に取り付けるための蝶番ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
扉枠等に対して扉を蝶番で取り付ける場合、例えば図2に示すように、扉枠101の内周部には扉ストッパ部101aが形成されており、図16(a)に示すように、扉100を閉じた状態で扉ストッパ部101aと扉100との間に隙間が生じないように、扉100の前後方向の位置を調整しつつ蝶番102を取り付ける必要がある。ところが、扉100を取り付けた時点では上述のような隙間が生じていなくとも、扉枠101が建物の経年変化等により変形して、図16(b)に示すように隙間gを生じてしまう場合がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
これを解決するために、例えば特開平5−71261号公報には、扉の前後方向の位置調整機能を有する蝶番が開示されている。これは、扉側に設けられた調整ベースに蝶番プレートを重ね合わせ、蝶番プレート側のガイド孔を貫いてガイドねじを調整ベースにねじ込むとともに、そのガイドねじをゆるめた状態で蝶番プレートを調整ベースに対しスライドさせて扉の前後方向の位置決めを行い、その後ガイドねじを締め込むことにより位置決め状態を維持させるものである。しかしながら、この構造の蝶番においては、ガイドねじをゆるめた状態においては、蝶番プレートを調整ベースに拘束する力が働かないため、扉を手等で保持しながら位置合わせしなければならず、調整が行いにくい欠点がある。
【0004】
本発明の課題は、扉の前後方向の位置調整を容易に行うことができる蝶番ユニットを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】
本発明は、扉の幅方向におけるいずれか一方の側において、該扉を扉取付部に対し開閉可能に取り付ける蝶番ユニットに係るものであって、扉側に装着される扉側蝶番部材と、扉取付部側に装着される取付部側蝶番部材と、扉側蝶番部材及び取付部側蝶番部材を、扉の開閉方向において相対的に回転可能に結合する蝶番軸と、扉の側面と対向する扉取付部の対向面又はその扉の側面の少なくとも一方に設けられ、該扉の前後方向を調整方向として、扉側蝶番部材及び取付部側蝶番部材の少なくとも一方(以下、対応蝶番部材という)を、その調整方向において相対的にスライド可能に結合させるベース部と、ベース部と対応蝶番部材とにまたがって設けられ、ベース部に対し対応蝶番部材を調整方向において進退させるとともにその位置を保持する調整ねじ機構と、を備えるとともに、
ベース部には、蝶番軸が位置するのとは反対側の縁部からその板面方向に沿って蝶番軸側へ延びる切込部が所定の間隔で2ケ所に形成され、ベース部のそれら切込部に挟まれた部分が該ベース部の板面から折り起こされ、その折起こし部に対し調整ねじが通されるねじ挿入部が形成され、そのねじ挿入部の周縁部において調整ねじの頭部が支持されるとともに、調整ねじの脚部には、折起こし部を挟んで頭部とは反対側に、ねじ挿入部からの自身の抜けを阻止するストッパ部が設けられていることを特徴とする
【0006】
上記構成の蝶番ユニットにおいては、扉の前後方向を調整方向として、扉の側面と対向する扉取付部の対向面又はその扉の側面の少なくとも一方に対しベース部が設けられ、そのベース部に対応蝶番部材がその調整方向において相対的にスライド可能に結合される。そして、それらベース部と対応蝶番部材との間にまたがって調整ねじ機構が設けられ、その調整ねじ機構の回転により対応蝶番部材が上記調整方向に進退させられるとともに、その回転量に応じた位置に位置決めされることとなる。これにより、扉の前後方向の位置調整を簡単にかつ正確に行うことができる。
【0007】
調整ねじ機構は、具体的には、対応蝶番部材に対しこれと一体的に設けられた調整ねじ螺合部と、ベース部に対し位置固定に設けられて調整ねじ螺合部と螺合する調整ねじとを含むものとすることができる。
【0008】
また、対応蝶番部材を板状に形成し、その縁部に沿って蝶番軸を配置することができる。そしてベース部はこれと重ね合わされる板状に形成することができる。この場合、前述の調整ねじ機構は、調整ねじ螺合部と、ベース部の板面に沿う方向において蝶番軸が位置するのとは反対側から、その調整ねじ螺合部に対しねじ込まれる調整ねじを含むものとして構成することができる。こうすれば、蝶番ユニットをコンパクトに構成することができ、扉や扉取付部等への装着も行いやすくなる。
【0009】
上記構成の調整ねじ機構は、さらに具体的に、下記のように構成することができる。すなわち、対応蝶番部材に対し、蝶番軸が位置するのとは反対側の縁部からその板面方向に沿って蝶番軸側へ延びる切欠部を形成し、調整ねじをその切欠部に対し、その深さ方向に相対的に出入り可能に配置する。そして、その切欠部の深さ方向における中間部に調整ねじ螺合部としてのナット部材を固着し、これに調整ねじを螺合させる。これにより、蝶番ユニットをさらにコンパクトに構成できる。
【0011】
次に、対応蝶番部材とベース部との重なり部において、対応蝶番部材側に対し、これを板厚方向に貫通するガイド孔を形成するとともに、これに対応してベース部側にこれと一体的に、上記ガイド孔内を移動することにより、ベース部と対応蝶番部材との相対的なスライド移動をガイドするガイド部材を設けることができる。これにより、対応蝶番部材のスライド移動をスムーズに行わせることができる。
【0012】
【実施例】
以下、本発明のいくつかの実施例を図面を用いて説明する。
(実施例1)
図1に示すように、蝶番ユニット1は、それぞれ板状に形成された扉側蝶番部材3と取付部側蝶番部材4とを備える。扉側蝶番部材3はケース50に収容され、そのケース50とともに扉2の幅方向における側面の一方に形成された凹部5に対し嵌め込まれ、そのケース50を厚さ方向に貫通するねじ部材51を凹部5の底面にねじ込むことにより固定されている。ここで、凹部5は扉2を厚さ方向に貫通して形成され、ケース50の幅はその扉2の厚さとほぼ等しくなるように設定されている。これによりケース50は、凹部5に嵌着された状態において、その両側面が扉2の前後の扉面とそれぞれほぼ面一となるように構成されている。一方、取付部側蝶番部材4は、扉2の側面部2aに対向する扉取付部としての扉枠7にねじ4a等(図3)により装着される。
【0013】
扉側蝶番部材3及び取付部側蝶番部材4は、例えば鋼板等で縦長の長方形状に形成されており、その長手方向の縁部の上側ないし下側から幅方向に突出して形成された張出部を丸めることにより、円筒状の扉側軸受部8及び取付部側軸受部9がそれぞれ形成されている。そして、下端部にストッパフランジ13aを備えた蝶番軸13が、両軸受部8及び9に対し下方から差し込まれ、扉側蝶番部材3及び取付部側蝶番部材4を扉2の開閉方向において相対的に回転可能に結合する。また、扉側軸受部8にはキャップ8aが嵌め込まれており、さらに、両軸受部8及び9の間にはプラスチック等で形成された受けリング13bが配置されている。そして、このような蝶番ユニット1が、例えば図2に示すように、扉2の側面の複数箇所(例えば上下2ケ所)に取り付けられることとなる。
【0014】
図3は、蝶番ユニット1の、ケース50の内部に収容された部分の構造を示している。すなわち、扉側蝶番部材3(対応蝶番部材)は、ケース50の一方の側面に形成されたスリット部50aからその内側に挿入されるとともに、その板厚方向下側にはベース部52が重ね合わされている。ベース部52は、図4(a)に示すように鋼等により板状に形成され、その一方の縁部52aの中央付近において、その縁部52aから板面方向に沿って蝶番軸13側へ延びる切込部53が所定の間隔で2ケ所に形成されている。また、同図(b)に示すように、ベース部52のそれら切込部53に挟まれた部分が、該ベース部52の板面から折り起こされて折起こし部54とされている。また、その折起こし部54にはこれを貫通して調整ねじ挿入部55が形成されている。さらに、折起こし部54に対応する位置には、ベース部52を板厚方向に貫通する空隙部56が調整ねじ挿入部55と一体に形成されている。この空隙部56は調整ねじ59(図3等)を調整ねじ挿入部55に装着する際の逃がし孔の役割を果たすとともに、調整ねじ螺合部としてのナット部材58(図3等)の収容部としても機能する。
【0015】
一方、図5に示すように扉側蝶番部材3には、ベース部52側の空隙部56に対応する位置に、その一方の縁部3aから板面方向に沿って蝶番軸側へ延びる切欠部57が形成されている。その切欠部57の中間部には、その切欠部57より広幅のナット装着部57aが形成されている。そして、図3に示すように、このナット装着部57aにナット部材58が嵌め込まれている。このナット部材58は、図7に示すように、下側がナット装着部58よりもやや幅が小さく形成されてこれに嵌め込まれる一方、上側はそれよりも広幅の抜止め部(58a)とされている。
【0016】
そして、図3に示すように、上記ナット部材58に対し調整ねじ59が、蝶番軸13が配置されているのとは反対側からベース部52の板面に沿う方向にねじ込まれている。この調整ねじ59は、扉側蝶番部材3に形成された切欠部57に対しその深さ方向に相対的に出入り可能とされるとともに、ベース部52の折り起こし部54に形成された調整ねじ挿入部55の周縁部において、その頭部59aが支持されるようになっている。また、調整ねじ59の脚部には、折起こし部54を挟んで頭部59aとは反対側に、ねじ挿入部55からの自身の抜けを阻止するフランジ状のストッパ部59bが一体に形成されている。そして、この調整ねじ59を回転させることにより、調整ねじ59上におけるナット部材58の位置が変化し、それによって扉側蝶番部材3がベース部52に対し、調整ねじ52の軸方向に相対的にスライド移動させられる。
【0017】
次に、図3及び図5に示すように、扉側蝶番部材3とベース部52との重なり部において、扉側蝶番部材3側には、これを板厚方向に貫通するとともに調整ねじ59の軸方向に延びる長穴状のガイド孔64が、切欠部57を挟んで両側2箇所に形成されている。また、図4に示すように、ベース部52のそれらガイド孔64に対応する位置には、それぞれガイド部材装着孔63が形成されている。そして、図7に示すように、扉側蝶番部材3とベース部52とを重ね合わせた状態において、それらガイド孔64及びガイド部材装着孔63に対し頭部65aを有するガイド部材65が挿入され、その反対側に突出した末端部にかしめ部65bを形成することにより、そのガイド部材65がベース部52に対し固定されている。このガイド部材65がガイド孔64内を移動することにより、扉側蝶番部材3とベース部52との間の相対移動がガイドされるとともに、そのスライド方向と交差する向きにおける両部材3及び52の間のがたつきが防止ないし抑制される。また、ガイド部材65の頭部65aは、両部材3及び52の重ね方向におけるがたつきを防止する役割を果たす。
【0018】
重ね合わされた扉側蝶番部材3とベース部52とは、図8(a)〜(c)に示すケース部50に収容される。ケース部50の一方の側面には前述のスリット部50aが形成される一方、他方の側面には調整ねじ59に対応する位置に、ドライバー挿入孔50bが形成されており、図6(b)に示すように、ここからドライバーDを差し込んで調整ねじ59を回転させるようになっている。また、ケース部50の4隅部にはねじ孔50cが形成されるとともに、図4に示すように、これに対応してベース部材52にもねじ孔60が形成されている。そして、図7に示すように、これらねじ孔50c及び60を貫通してねじ部材51を凹部5に対しねじ込むことにより、ベース部材52、扉側蝶番部材3及びケース部50が扉2に対し固定される。なお、ケース部50及びベース部材52には、それらをねじ66により結合するためのねじ孔60d及び61がそれぞれ形成されている。
【0019】
以下、蝶番ユニット1の作用について説明する。
すなわち、図9に示すように、ケース50のドライバ挿入孔50b(図6等)からドライバDを差し込み、調整ねじ59を回転させることにより、図6に示すように、これに螺合するナット部材58が調整ねじ59上を相対的に移動し、扉側蝶番部材3もナット部材58とともにベース部52に対し相対的に移動する。ここで、図1に示すように、取付部側蝶番部材3は扉枠7に対し固定されていることから、図9に示すように、その固定された取付部側蝶番部材3、及び扉枠7に対し、扉2がベース部52とともに前後方向に移動してその位置調整がなされることとなる。そして、調整ねじ59の回転を停止すれば、扉側蝶番部材3はベース部52に対する相対移動を停止してその位置を保持し、扉2もそこで扉枠7に対し位置決めされることとなる。例えば、扉2と扉枠7の内周面に形成されたストッパ部7a(図2参照)との間に隙間gが生じている場合には、調整ねじ59を回転させて隙間gが減少する方向に扉2を移動させ、隙間gが解消された時点でねじの回転を停止すればよい。
【0020】
ここで、図2において、上下の蝶番ユニット1による扉側蝶番部材3の進退量および方向を異ならせることもできる。これにより、扉2の上部および下部をそれぞれ異なる距離だけ進退させて、これを前後方向に傾斜させることができる。例えば図16に示すように、ストッパ部7aの上部においてのみ隙間gが生じた場合においても、上述の方法により扉2を傾斜させればこの隙間gを解消することができる。
【0021】
また、図10に示すように、ケース部50の側面部に凹部50eを形成し、その底部に該側面部を貫通する調整ねじ螺合部としての雌ねじ孔50fを形成するとともに、この雌ねじ孔50fに調整ねじ59を螺合させることもできる。ケース部50の内側へ突出した調整ねじ59の先端部には2つのフランジ部59dが形成され、それらの間に扉側蝶番部材3の折起こし部3bに形成された調整ねじ挿入部3cが嵌め合わされることにより、調整ねじ59は扉側蝶番部材3に対し回転可能、かつこれと一体に進退可能に結合されている。なお、扉側蝶番部材3に形成された3dは、調整ねじ59を調整ねじ挿入部3cに装着するための逃がし孔である。一方、ベース部2は取付部側蝶番部材4側に設けることもでき、この場合は、その取付部側蝶番部材4が対応蝶番部材とされてベース部2に対し相対的にスライドさせられる。
【0022】
(実施例2)
図11に示す蝶番ユニット151においては、扉側蝶番部材3側が実施例1と全く同様に構成されて、扉2に取り付けられている。一方、取付部側軸受部9の内側にその軸方向にスライド可能な取付部側スリーブ10が挿入され、その内側に蝶番軸13が上方から挿入されている。また、取付部側スリーブ10の上端側には取付部側軸受部9の外径とほぼ等しい外径のフランジ部11が形成されている。このフランジ部11は、取付部側軸受部9の上端側とともにキャップ17により覆われており、その上面には蝶番軸13の軸受部9への進入を許容するために、孔部17aが形成されている。そして、フランジ部11の上面側は、このキャップ17を介して扉側軸受部8の下縁部8bを支持することとなる。
【0023】
次に、図12(a)に示すように、取付部側スリーブ10の底面側には凹部10cが形成され、ここに金属等で構成される当て板12が嵌め込まれている。一方、図11に示すように、軸受部9の下端側には、雌ねじ部材15が軸受部9に対し下側から差し込まれ、その下端側に形成されたフランジ部15aにおいて軸受部9に対し溶接等により固着されている。そして、雌ねじ部材15には、上下調整ねじ螺合部としての雌ねじ孔14が蝶番軸13の軸方向に沿って形成されており、下側から上下調整ねじ16が螺合している。
【0024】
この上下調整ねじ16は、そのねじ込み量を変化させることにより蝶番軸13の軸方向において、取付部側軸受部9に対する自身の上下方向の相対位置を変化させる。なお、その位置変化のストロークは、形成された上下調整ねじ部16の長さに応じて定まることとなる。そして、上下調整ねじ16は、先端側が取付部側スリーブ10の底部に当接した状態で昇降することによりスリーブ10を昇降させる。そして、スリーブ10のフランジ部11は、キャップ17を上方にスライドさせながら扉側軸受部8を昇降させる。ここで、蝶番軸13は、スリーブ10内への進入量は常に一定であるが、上下調整用ストッパ部としてのフランジ部11の位置が上下調整ねじ16のねじ込み量に応じて変化し、これにより蝶番軸13の扉側軸受部8内への進入量が変化して、扉側蝶番部材3すなわち扉2の上下方向への位置調整が可能となる。
【0025】
図11に戻って、取付部側スリーブ10の外側面にはその軸方向に沿って、軸受部9の溝部9aと嵌合するガイドリブ10aと、複数の補助リブ10bが形成されている。ガイドリブ10aは、軸受部9内における取付部側スリーブ10のスライドをガイドするとともに、軸受部9に対する取付部側スリーブ10の相対回転を阻止する。また、補助リブ10bは、軸受部9内側面との間の摩擦力で取付部側スリーブ10の半径方向へのがたつきを抑制する。
【0026】
次に、蝶番軸13は、扉側軸受部8に対しその軸方向に相対的にスライド可能に挿入されている。その蝶番軸13の上端にはストッパフランジ18が形成されており、扉側軸受部8の上端に当たることで、蝶番軸13の下側へのスライド限度が規定される。この下限位置までスライドした状態において、蝶番軸13は扉側軸受部8の下端から所定長さだけ突出し、取付部側スリーブ10内に挿入されることとなる。また、蝶番軸13は上方にスライドすることにより、扉側軸受部8からの突出部の長さが減少する。なお、ストッパフランジ18の下面側は、中心軸側において突出するテーパ面18aとされ、蝶番軸13が上記下限位置まで押し込まれた際に、ストッパフランジ18と扉側軸受部8との間に若干の隙間を形成して、指等によるストッパフランジ18の昇降操作を行いやすくしている。
【0027】
また、図12(a)に示すように、蝶番軸13の中間にはスリーブ位置決めリブ19が周方向に沿って形成されており、該リブ19とストッパフランジ18との間には、プラスチック等で円筒状に形成された扉側スリーブ20が外側から嵌め込まれている。扉側スリーブ20は、図13(c)に示すように、その軸方向に関して一方の側に、その外側面から内側面に至る切れ目21が該軸方向に沿って形成され、さらに、その切れ目21と反対側には、軸方向に沿って折返部22が形成されている。そして、同図(a)及び(b)に示すように、扉側スリーブ20は、その折返部22において切れ目21から両側に開いた状態で、軸方向と交差する方向から蝶番軸13に当てがわれ、(c)に示すように再び閉じることにより、蝶番軸13に対し装着されることとなる。ここで、切れ目21を挟んで扉側スリーブ20の一方の側には爪部23が、他方の側にはこの爪部23に対応して爪係合部23aがそれぞれ形成されており、これら両者が係合しあうことにより、(c)に示すように扉側スリーブ20はその閉状態を維持するようになっている。
【0028】
図13(a)に示すように、扉側スリーブ20の下端側からは、軸方向に沿って2本の切込み24が所定の長さで形成されており、それら切込み24の間に挟まれた部分が弾性爪部25とされている。図12(a)に示すように、この弾性爪部25の先端部には、外側に突出するように軸側係合部26が形成されている。扉側スリーブ20は、蝶番軸13に装着された状態で扉側軸受部8に対し、溝部8aに軸側係合部26が嵌まり込んだ状態で挿入され、軸側係合部26が溝部8aにより案内されつつ、扉側軸受部8内を蝶番軸13とともにスライドする。一方、溝部8aの上端側には軸受側係合部27が形成されており、図12(b)に示すように蝶番軸13が上方にスライドした際に軸側係合部26と係合することにより、蝶番軸13の上方側へのスライド限度を規定している。すなわち、これら軸側及び軸受側係合部26及び27がストッパ機構を構成している。なお、軸側係合部26の外面下部には図12(a)に示すように斜面26aが形成されている。そして、扉側スリーブ20が装着された蝶番軸13を扉側軸受部8へ挿入する際に、この斜面26aが軸受側係合部27に上方から当るとともに、弾性爪部25が内側へ若干弾性変形し、軸側係合部26は軸受側係合部27を乗り越えてその下側へ移動する。そして、弾性爪部25が弾性復帰することにより、軸側係合部26と軸受側係合部27とが係合状態となる。
【0029】
なお、図12(b)では蝶番軸13は、その上限位置までスライドした状態において、下端側が扉側軸受部8から突出を生じないようにされているが、軸方向における軸側係合部26(あるいは軸受側係合部27)の形成位置を変更することにより、図14に示すように、蝶番軸13がその上限位置において扉側軸受部8から所定長さh’だけ突出するように構成することができる。
【0030】
以下、蝶番ユニット151の作用のうち、実施例1の蝶番ユニット1と異なる点について説明する。まず、図12(b)に示すように、扉側軸受部8に対し蝶番軸13を上限位置までスライドさせた状態とする。ここで、図2において、扉2の上部に取り付けられた蝶番ユニット1は図12に示すタイプのもの、すなわち、蝶番軸13が上限位置において軸受部8から突出しないものが使用されており、下側の蝶番ユニット151は図14に示すタイプのもの、すなわち蝶番軸13が上限位置において所定長さh’だけ突出するものが使用されている。その使用方法であるが、まず下側の蝶番ユニット151において、その突出した蝶番軸13の先端部を取付部側軸受部9に挿入することにより、蝶番軸13の取付部側軸受部9に対する位置決めを行う。そして、この状態で上側の蝶番ユニット1において、扉側軸受部8の下面と取付部側軸受部9の上面とを位置合わせし、両蝶番ユニット151の蝶番軸13をそれぞれ下方へ押し込んでスライドさせれば、扉2を扉枠7に対し簡単に取り付けることができる。
【0031】
次に、図15に示すように、蝶番ユニット151においては、扉2の上下方向への位置調整も可能となっている。すなわち、取付部側軸受部9下部の上下調整ねじ16を回転させると、その先端側が取付部側スリーブ10の底部に当接して移動することによりこれを昇降させる。そして、スリーブ10のフランジ部11が、キャップ17を上方にスライドさせながら扉側軸受部8を昇降させて、扉2の上下方向への位置が調整される。なお、この調整は、扉を取り外した状態で行うことができる。ここで、図15(a)は、スリーブ10が下限位置まで下降した状態を、(b)は上限位置まで上昇した状態をそれぞれ示している。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の蝶番ユニットの分解斜視図。
【図2】蝶番ユニットの扉に対する取付例を示す斜視図。
【図3】図1の蝶番ユニットを内部構造とともに示す正面図。
【図4】ベース部の正面図および側面図。
【図5】扉側蝶番部材の正面図。
【図6】図3のA−A断面図。
【図7】同じくB−B断面図。
【図8】ケース部の正面図、側面図およびC−C断面図。
【図9】実施例1の蝶番ユニットの作用説明図。
【図10】調整ねじ機構の変形例を示す正面断面図及び扉側蝶番部材の側面図。
【図11】実施例2の蝶番ユニットの一例を示す分解斜視図。
【図12】図11の蝶番ユニットの内部構造を、その作用とともに示す正面断面図。
【図13】扉側スリーブの構造をその作用とともに示す説明図。
【図14】図12に示す構造の変形例を示す正面断面図。
【図15】上下調整ねじにより蝶番軸の位置調整を行う場合の、蝶番軸の上限位置及び下限位置を示す正面断面図。
【図16】扉枠の変形に伴い、扉と扉枠のストッパ部との間に隙間が生ずる様子を示す説明図。
【符号の説明】
1 蝶番ユニット
2 扉
3 扉側蝶番部材
4 取付部側蝶番部材
52 ベース部
53 切込部
54 折起こし部
55 調整ねじ挿入部
57 切欠部
58 ナット部材(調整ねじ螺合部)
59 調整ねじ
59a 頭部
59b ストッパ部
64 ガイド孔
65 ガイド部材

Claims (5)

  1. 扉の幅方向におけるいずれか一方の側において、該扉を扉取付部に対し開閉可能に取り付ける蝶番ユニットであって、
    前記扉側に装着される扉側蝶番部材と、
    前記扉取付部側に装着される取付部側蝶番部材と、
    前記扉側蝶番部材及び前記取付部側蝶番部材を、前記扉の開閉方向において相対的に回転可能に結合する蝶番軸と、
    前記扉の側面と対向する前記扉取付部の対向面又はその扉の側面の少なくとも一方に設けられ、該扉の前後方向を調整方向として、前記扉側蝶番部材及び前記取付部側蝶番部材の少なくとも一方(以下、対応蝶番部材という)を、その調整方向において相対的にスライド可能に結合させるベース部と、
    前記ベース部と前記対応蝶番部材とにまたがって設けられ、前記ベース部に対し前記対応蝶番部材を前記調整方向において進退させるとともにその位置を保持する調整ねじ機構と、
    を備えるとともに、
    前記ベース部には、前記蝶番軸が位置するのとは反対側の縁部からその板面方向に沿って前記蝶番軸側へ延びる切込部が所定の間隔で2ケ所に形成され、
    前記ベース部のそれら切込部に挟まれた部分が該ベース部の板面から折り起こされ、
    その折起こし部に対し前記調整ねじが通されるねじ挿入部が形成され、
    そのねじ挿入部の周縁部において前記調整ねじの頭部が支持されるとともに、
    前記調整ねじの脚部には、前記折起こし部を挟んで前記頭部とは反対側に、前記ねじ挿入部からの自身の抜けを阻止するストッパ部が設けられていることを特徴とする蝶番ユニット。
  2. 前記調整ねじ機構は、前記対応蝶番部材に対しこれと一体的に設けられた調整ねじ螺合部と、前記ベース部に対し位置固定に設けられて、前記調整ねじ螺合部と螺合する調整ねじと、を含むものである請求項1記載の蝶番ユニット。
  3. 前記対応蝶番部材は板状に形成され、その縁部に沿って前記蝶番軸が配置されるとともに、前記ベース部はこれと重ね合わされる板状に形成され、前記調整ねじは、前記ベース部の板面に沿う方向において、前記蝶番軸が位置するのとは反対側から、前記調整ねじ螺合部に対しねじ込まれるようになっている請求項2記載の蝶番ユニット。
  4. 前記対応蝶番部材に対し、前記蝶番軸が位置するのとは反対側の縁部からその板面方向に沿って前記蝶番軸側へ延びる切欠部が形成され、前記調整ねじはその切欠部に対し、その深さ方向に相対的に出入り可能とされるとともに、その切欠部の深さ方向における中間部に前記調整ねじ螺合部としてのナット部材が固着され、これに前記調整ねじが螺合するようになっている請求項3記載の蝶番ユニット。
  5. 前記対応蝶番部材と前記ベース部との重なり部において、前記対応蝶番部材側にこれを板厚方向に貫通して形成されたガイド孔と、
    前記ベース部側にこれと一体的に設けられ、前記ガイド孔内を移動することにより、該ベース部と前記対応蝶番部材との相対的なスライド移動をガイドするガイド部材と、
    を備えた請求項3又は4に記載の蝶番ユニット。
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