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JP3692756B2 - シーリングスクリーン配設構造 - Google Patents

シーリングスクリーン配設構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、主に、自動車等の車両のドア等の内側に形成された遮音と水密の図れるシーリングスクリーン配設構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の車両のシーリングスクリーン配設構造としては、例えば、図11乃至図12に示すようなものが知られている。
【0003】
このようなものでは、車両1のドア2には、アウタパネル3と、このアウタパネル3の車室内側に接合されるドアインナとしてのインナパネル6と、このインナパネル内側に装着される装飾用のドアトリム4と、このインナパネル6に形成された取付作業用の開口部周縁6aに外周縁部を接着すると共に、これらのアウタパネル3及びドアトリム4間に介在して防水を行うシーリングスクリーン5とが主に設けられている。
【0004】
このシーリングスクリーン5は、図12に示すように、厚さ約0.1mm程度の柔軟な透明ポリエチレンフィルムによって構成されて、ドア内側に配設されるドアノブ2a及びドアポケット2b対応部分に、各々開口5a,5bが形成されている。
【0005】
このうち、開口5bには、箱形成形体からなるポケット部材10が別途形成されて、このポケット部材10の車室内側開口10a周縁に形成されたフランジ部10bを、この開口5b周縁に、車両外側方から接合している。
【0006】
そして、このシーリングスクリーン5の車室内側には、更に、遮音材としてのエプトシール9が貼設されている。このエプトシール9は、厚さ約5mm程度の不透明な樹脂成形体から構成されて、外形が前記シーリングスクリーン5の外形と略同一形状、同一面積となるように構成されている。また、この遮音材9には、前記開口5a,5bに対応する位置に二つの開口9a,9bが形成されている。なお、図面上は理解し易くするため、相対的に厚さの割合を大きくしてある。
【0007】
更に、このシーリングスクリーン5の車外側には、図示省略のドアガラス昇降機構等の各種部品が設けられている。
【0008】
このように構成された従来のシーリングスクリーン配設構造では、前記ポケット部材10が、車室内側開口10a周縁に形成されたフランジ部10bを、この開口5b周縁に、前記シーリングスクリーン5と一体となるように車両外側から接合されると共に、略同一形状、同一面積のエプトシール9が、このシーリングスクリーン5の車室内面側略全面に貼設される。
【0009】
そして、このエプトシール9を貼設したシーリングスクリーン5の周縁部が、前記ドア2のインナパネル6開口部周縁6aに、適宜接着剤により全周に亘って接着されると共に、コーキング剤により、この接着部分周縁がシーリングされる。
【0010】
このため、ドア内部8にウインドウパネル部分等から侵入した水は、このシーリングスクリーン5によって車室7内側への侵入が阻止されることにより、前記ドアノブ2a或いは、ドアトリム4等の各種部品が防水されて、ドア内部8の水密性が保持される。
【0011】
また、このシーリングスクリーン5に貼設されたエプトシール9によって、車外或いは、ドア2内部8でしかも、このエプトシール9よりも車外側に配設されるウインドウパネル8aのウインドウ昇降機構8b等からの騒音の吸収が行われて、遮音性が高められている。
【0012】
なお、他のこの種のものとしては、実開昭61−12814号公報、或いは、特開昭61−235809号公報等に記載されているようなものが知られている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のシーリングスクリーン配設構造では、エプトシール9が高価で、遮音性を良好なものとするためには、製造コストが上昇してしまうという問題があった。
【0014】
また、前記エプトシール9は不透明であるので、遮音性を向上させるため略同一形状、同一面積のエプトシール9が、このシーリングスクリーン5の車室内面側略全面に貼設されると、周縁部に形成される接着剤或いはシーリング剤の糊代部分が、見えにくい。
【0015】
例えば、エプトシール9を用いない構成では、透明のシーリングスクリーン5を介して、シーリング剤が、開口部周縁6aとの間に行き渡る様子を視認しながら貼設作業を行えるのに対して、エプトシール9が、貼り合わせられたシーリングスクリーン5では、開口部周縁6aに接着させる際の作業性が良好であるとは言い難かった。
【0016】
そして、シーリングスクリーン5は、薄いポリエチレンフィルム製であるので、シーリングスクリーン5に予め前記ポケット部10を一体に成形することが困難であった。
【0017】
このため、シーリングスクリーン5と、このポケット部10とを別途形成してから、一体となるように、このシーリングスクリーン5の開口5bに、ポケット部10のフランジ部10bを位置決めして、正確に接合しなければならず、この点においても作業性が良好とは言い難かった。
【0018】
そこで、この発明は、遮音性を保ちつつ、廉価なシーリングスクリーン配設構造を提供すると共に、貼り合わせや接着などの組立作業性の良好なシーリングスクリーン配設構造を提供することを課題としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】
前記課題を達成するため、本願発明の請求項1に記載されたものでは、車両のドア内側部に設けられて、ドアインナ開口部周縁に接着されるスクリーンを有するシーリングスクリーン配設構造であって、
前記スクリーンは、前記ドアインナ開口部周縁に沿った形状に形成されたベース部スクリーン部材と前記ドアインナ開口部周縁に沿った形状に形成されたカバー部スクリーン部材とを全周縁をシールして両スクリーン部材間に空気層を有する空隙を設けるように貼り合わせて構成されていることを特徴としている。
【0020】
このように構成された請求項1記載のものでは、前記スクリーンが、ベース部スクリーン部材と、カバー部スクリーン部材との二つの部材の全周縁をシールして両スクリーン部材間に空気層を有する空隙を設けるように貼り合わせて構成されている。
【0021】
このため、二つの部材間に空気層を有する空隙を設けるように貼り合わせて構成されているので、両スクリーン部材を含めて3層構造が形成され、前記スクリーンの面密度が向上されて、騒音の吸収量が増大し、良好な遮音性を保持することができる。従って、エプトシールを用いなくとも、該スクリーンによって、車外或いは、ドア内部のウインドウ昇降機構等からの騒音も吸収されるので、製造コストの上昇を抑制して価格を廉価に設定できる。
【0022】
また、請求項2に記載されたものでは、前記ベース部スクリーン部材及び前記カバー部スクリーン部材のうち、何れか一方のスクリーン部材の厚さを他方のスクリーン部材の厚さよりも肉厚とする請求項1記載のシーリングスクリーン配設構造を特徴としている。
【0023】
このように構成された請求項2記載のものでは、一方のスクリーン部材の厚さが、他方のスクリーン部材の厚さよりも肉厚となるように構成されている。
【0024】
このため、一方のスクリーン部材によって成形の自由度が増大して、例えば、突設形成されるポケット部等を予め一体成形出来、部品点数を減少させて製造コストの上昇を抑制できる。
【0025】
また、二つのスクリーン部材を貼り合わせる場合、他方のスクリーン部材が肉薄に構成されているので、一方のスクリーン部材を基体として、該他方のスクリーン部材側からヒートシールが行える。これにより、二つのスクリーン部材の貼り合わせ作業性の向上が図れる。
【0026】
また、一方のスクリーン部材は、肉厚であるので、貼り合わされたスクリーン全体の形態維持性が向上する。これにより、ドアインナ開口部周縁への接着による取付作業性の向上が図れる。
【0027】
そして、請求項3に記載されたものでは、前記厚肉となる一方のスクリーン部材には、前記他方のスクリーン部材側に向けて突設される成形部を形成すると共に、前記他方のスクリーン部材には、該成形部を挿通して接合する切り欠き部を設けている請求項1又は2に記載のシーリングスクリーン配設構造を特徴としている。
【0028】
このように構成された請求項3記載のものでは、肉厚となる一方のスクリーン部材に成形部が形成されている。また、厚みの薄い他方のスクリーン部材に切り欠き部が形成されている。この成形部は、この切り欠き部に挿通されて接合される。
【0029】
この成形部は、肉厚の成形体に形成されているので、成形性及び形態保持性が良好である。また、2枚のスクリーン部材を貼り合わせる際に、この成形部を切り欠き部に挿通させて接合させると、この成形部は形態保持性が良好であるので、2枚のスクリーン部材の相互の配置が常に正確に合わせられる。しかも、この配置は、2枚のスクリーン部材の貼り合わせ作業中にも位置ズレすることがない。
【0030】
これにより、正確な配置を保って2枚のスクリーン部材を貼り合わせることができ、この貼り合わせ作業性の向上が図れる。
【0036】
更に、請求項4に記載されたものでは、前記ドアインナ開口部周縁には、前記何れか一方のスクリーン部材を接着してなる請求項1〜3のいずれか1項に記載のシーリングスクリーン配設構造を特徴としている。
【0037】
このように構成された請求項4記載のものでは、例えば、薄肉のスクリーン部材をドアインナ開口部周縁に接着するように構成すると、該スクリーン部材の接着部は、薄肉であるので、柔軟であり、かつ、光線透過性に優れる。
【0038】
従って、肉薄の接着部をドアインナ開口部周縁へ接着する際の接着部の追従性が良好である。また、前記ドアインナ開口部周縁に該スクリーンを接着する場合、該接着部を通して裏面のドアインナ開口部周縁が視認でき、接着剤の変形する様子を視認しながら貼り付けられるので、作業性が向上すると共に、シール不良が防止されて水密性が確実に保たれる。
【0039】
さらに、前記両スクリーン部材の張り合わせ部分は、肉厚であるので、ドアインナ開口部へ適合する形状に該一方のスクリーン部材を形成することにより、ドアインナ開口部周縁への取付の作業性が向上する。
【0040】
また、請求項5に記載されたものでは、前記スクリーンは、該スクリーンを通して裏面のドアインナ開口部周縁が視認できる光線透過性を有している請求項1〜4のいずれか1項に記載のシーリングスクリーン配設構造を特徴としている。
【0041】
このように構成された請求項5記載のものでは、スクリーンを通して背後にあるドアインナ開口部周縁が視認できる。このスクリーンをドアインナ開口部周縁に接着する場合、接着剤が変形しながら接着面部を行き渡る様子を視認しつつ貼り付けられるので、取付作業性が向上すると共に、シール不良を防止して水密性が確実に保たれる。
【0042】
そして、請求項6に記載されたものでは、前記両スクリーン部材の少なくとも一方には開口を形成して、該開口の周囲をシールする請求項1〜5のいずれか1項に記載のシーリングスクリーン配設構造を特徴としている。
【0043】
このように構成された請求項6記載のものでは、少なくとも一方のスクリーン部材に形成された開口の周囲がシールされる
【0044】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、従来例と同一乃至均等な部分については、同一符号を付して説明する。
【0045】
図1乃至図10は、この発明の実施の形態のシーリングスクリーン配設構造を説明するためのものである。
【0046】
まず、構成から説明すると、この実施の形態のシーリングスクリーン配設構造では、図1に示すように、従来のシーリングスクリーン5に換えてスクリーン11が用いられている。
【0047】
このスクリーン11は、図2に示すように、薄いポリエチレンフィルムからなる他方のスクリーン部材としてのベース部スクリーン部材12と、そのベース部スクリーン部材12より肉厚のポリエチレン成形体からなる一方のスクリーン部材としてのカバー部スクリーン部材13とが貼り合わされて構成されている。なお、図面上は理解し易くするため、これらのスクリーン部材12,13の厚さの割合を相対的に大きくしてある。
【0048】
このベース部スクリーン部材12は、図3に示すように、厚さ約0.1mm程度のフイルム状で、かつ柔軟な透明材料であり、ドアインナ開口部周縁6aに沿った形状に形成され、略方形状の開口12a,12bと、スリット12cとが設けられている。
【0049】
また、カバー部スクリーン部材13は、図4に示すように、厚さ約0.3mm程度の透明なポリエチレンからなるフィルム又はシートである。このカバー部スクリーン部材13の外形は、ベース部スクリーン部材12の外形と略相似形であり、その面積は、ベース部スクリーン部材12の面積より一回り小さくなるように形成されている。このカバー部スクリーン部材13には、前記開口12a及びスリット12cに対向する位置に、略方形状の開口13a,13bが形成されている。また、このカバー部スクリーン部材13の裏面13dには、略ボックス形状を呈する成形部としてのポケット部13cが突設して一体に設けられている。このポケット部13cは、室内側側面に開口を臨ませる開口13eが形成されている。
【0050】
そして、これらの両スクリーン部材12,13を重ねて、前記開口12bには、ポケット部13cが挿通され、開口12aに対応して開口13aが配置され、スリット12cに対応して開口13bが配置されて、位置決めされると共に、これらのベース部スクリーン部材12とカバー部スクリーン部材13とがヒートシール(熱溶着)されて、図2に示すように貼り合わされる。
【0051】
この際、カバー部スクリーン部材13の面積がベース部スクリーン部材12の面積よりも小さいので、ベース部スクリーン部材12の周縁は余白を残し、この余白は後述される接着しろ12dとして利用される。
【0052】
図5に示すように、このベース部スクリーン部材12とカバー部スクリーン部材13とは、接着しろ12dの内側に沿ってヒートシールされた溶着部14が略環状に全周に渡って形成されている。また、前記開口12aの周囲と開口13aの周囲には、ヒートシールされた溶着部15が、これらの開口12a,13aを囲んで略環状に形成されている。
【0053】
そして、図6に示すように、スリット12cの周辺部と開口13bの周囲とには、ヒートシールされた溶着部16が形成されている。また、図7に示すように、開口12bの周囲とポケット部開口13eの周囲とは、ヒートシールされた溶着部17が略環状に形成されている。これらの溶着部15〜17におけるヒートシールによって、ベース部スクリーン部材12とカバー部スクリーン部材13との間に、所定量の空気層からなる空隙18が形成されている。
【0054】
そして、このように構成されたスクリーン11が、例えば図1、図8、図9に示すように、ドアインナ開口部周縁6aの全周に亘って、ブチルゴムシール剤19により接着された構成とされている。
【0055】
次に、このスクリーン11の組立工程及びその組み立てられたスクリーン11をドアインナ開口部周縁6aへ取り付ける取付工程に沿って説明することにより、この実施の形態のシーリングスクリーン配設構造の作用について説明する。
【0056】
このスクリーン11の組み立てに際しては、肉厚のカバー部スクリーン部材13に形成されたポケット部13cが開口12bに挿通されて接合される。
【0057】
また、前記開口12aに対応して開口13aが配置され、前記スリット12cに対応して開口13bが配置されて、位置決めされる。
【0058】
このように、スクリーン11で最も長い対角線上の両端近傍及び略中央部が、位置決めされるので、このベース部スクリーン部材12とカバー部スクリーン部材13とは正確に貼り合わせ位置が定められる。
【0059】
ついで、ベース部スクリーン部材12側から、溶着部14〜17がヒートシールされ、ベース部スクリーン部材12とカバー部スクリーン部材13とが貼り合わされる。このとき、このベース部スクリーン部材12はフイルム状を呈して薄いが、カバー部スクリーン部材13が所定の厚みを有し基体となるので、熱収縮等の影響が少なく、同材質間でヒートシールが容易に行える。これにより、カバー部スクリーン部材13へのベース部スクリーン部材12の貼り合わせ作業性が良好となる。また、この貼り合わせ作業中、このポケット部13cは、形態が安定しているので、2枚のスクリーン部材12,13の相対位置がずれることがない。
【0060】
このように、2枚のスクリーン部材12,13間の貼り合わせが、前記所定の溶着部14〜17におけるヒートシールにより、前記両スクリーン部材12,13の全外周縁及び、前記開口12a,12b等の周囲が位置ずれすることなくヒートシールされる。これらの両スクリーン部材12,13間の溶着されていない部分には、空気層を有する空隙18が形成される。両スクリーン部材12,13の間に形成された空隙18は、両スクリーン部材12,13を含めて3層構造を呈する。このため、更に、遮音性が良好である。
【0061】
ついで、開口部周縁6aへのこのスクリーン11の取付工程を説明する。
【0062】
まず、開口部周縁6a又は接着しろ12dには、ブチルゴムシール剤19が略全周に亘って塗布される。ついで、開口部周縁6aにベース部スクリーン部材12側を対向させてスクリーン11が貼り付けられる。このとき、スクリーン11は、同一材質のベース部スクリーン部材12とカバー部スクリーン部材13とが貼り合わされていると共に、肉厚のカバー部スクリーン部材13により形態が安定しているので、作業性は良好である。また、このスクリーン11は透明であるので、背後の開口部周縁6aを視認しながら位置合わせが行える。
【0063】
このようにスクリーン11を透視しながら、接着しろ12dと開口部周縁6aとの位置合わせを行いつつ、接着しろ12dが開口部周縁6aに向けて押圧される。これにより、両部材11、6aの接着が行われる。このとき、接着しろ12dは薄くて柔軟であるので、開口部周縁6aへの接着しろ12dの追従性はよい。また、この実施の形態の押圧工程では、スクリーン11に用いられる両スクリーン部材12,13がともに透明であるので、ブチルゴムシール剤19の圧縮による変形で、余白しろ12d略全域に行き渡る様子を確認しながら行うことができる。これにより、この接着及びシーリングは、開口部周縁6aの全周に亘って確実に行うことができ、シール不良が無くなり水密が確実に保たれることになる。
【0064】
また、スクリーン11は、薄いベース部スクリーン部材12と、肉厚のカバー部スクリーン部材13との二つの部材が貼り合わされて構成されている。このため、スクリーン11の面密度が向上されて遮音性が高められる。この実施の形態では、従来の厚さ20mmのエプトシールが用いられた場合と同程度の遮音性能が0.1mm程度のベース部スクリーン部材16と0.3mm程度のカバー部スクリーン部材17との貼り合わされた構成により達成される。
【0065】
これらのスクリーン部材12,13の厚みが増大すれば、型保持性や遮音性が向上されるので、これらのスクリーン部材12,13の厚みは、所望される性能に応じて選択される。
【0066】
以上、この発明の実施の形態を図面により詳述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限らず、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれる。
【0067】
例えば、2枚のスクリーン部材12,13は互いに厚みの異なる部材で構成されていたが、2枚のスクリーン部材12,13の厚みは等しくてもよく、また、ベース部スクリーン部材12はカバー部スクリーン部材13よりも肉薄であってもよい。
【0068】
また、実施の形態では成形部としてのポケット部13cはカバー部スクリーン部材13と一体に形成されていたが、このポケット部13cは、一体でなくてもよく、例えば、カバー部スクリーン部材13上にポケット部13cに対応する位置に開口部を設けて、その開口部に別途に作成したポケットを接着により設けてもよい。
【0069】
また、2枚のスクリーン部材12,13の面積は一致していてもよい。更に、カバー部スクリーン部材13をベース部スクリーン部材12よりも一回り大きく形成して、カバー部スクリーン部材13の余白しろを前記ドアインナ開口部周縁6aに接着しても良い。両スクリーン部材12,13が透明であれば、背後のドアインナ開口部周縁6aを視認しながらスクリーン11を接着により取り付けることができる。
【0070】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明によれば、遮音性を保ちつつ、廉価なシーリングスクリーン配設構造を提供すると共に、貼り合わせや接着などの組立作業性の良好なシーリングスクリーン配設構造を提供することができる、という実用上有益な効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のシーリングスクリーン配設構造の構成を説明し、車両のドア内部を車室内側から見た斜視図である。
【図2】実施の形態で、スクリーンの構成を模式的に説明する斜視図である。
【図3】実施の形態で、図2のベース部スクリーン部材を模式的に説明する斜視図である。
【図4】実施の形態で、図2のカバー部スクリーン部材を模式的に説明する斜視図である。
【図5】実施の形態で、図1中A−A線に沿った位置の断面図である。
【図6】実施の形態で、図1中B−B線に沿った位置の断面図である。
【図7】実施の形態で、図1中C−C線に沿った位置の断面図である。
【図8】実施の形態のシーリングスクリーン配設構造を示し、図1中D−D線に沿った位置の断面図である。
【図9】実施の形態のシーリングスクリーン配設構造を示し、図1中E−E線に沿った位置の断面図である。
【図10】一般的な車両の構成を説明する斜視図である。
【図11】従来例のシーリングスクリーン等の配設構造を示し、ドア内部を車室内側から見た部分断面斜視図である。
【図12】従来例のシーリングスクリーン及び消音材の構成を説明する分解斜視図である。
【符号の説明】
1 車両
2 ドア
3 アウタパネル
6 インナパネル
6a ドアインナ開口部周縁
7 車室
11 スクリーン
12 ベース部スクリーン部材
12a,12b 開口
12c スリット
13 カバー部スクリーン部材
13a,13b 開口
13c ポケット部(成形部)
19 ブチルゴムシール剤

Claims (6)

  1. 車両のドア内側部に設けられて、ドアインナ開口部周縁に接着されるスクリーンを有するシーリングスクリーン配設構造であって、
    前記スクリーンは、前記ドアインナ開口部周縁に沿った形状に形成されたベース部スクリーン部材と前記ドアインナ開口部周縁に沿った形状に形成されたカバー部スクリーン部材とを全周縁をシールして両スクリーン部材間に空気層を有する空隙を設けるように貼り合わせて構成されていることを特徴とするシーリングスクリーン配設構造。
  2. 前記ベース部スクリーン部材及び前記カバー部スクリーン部材のうち、何れか一方のスクリーン部材の厚さを他方のスクリーン部材の厚さよりも肉厚とすることを特徴とする請求項1に記載のシーリングスクリーン配設構造。
  3. 前記厚肉となる一方のスクリーン部材には、前記他方のスクリーン部材側に向けて突設される成形部を形成すると共に、前記他方のスクリーン部材には、該成形部を挿通して接合する切り欠き部を設けていることを特徴とする請求項1又は2に記載のシーリングスクリーン配設構造。
  4. 前記ドアインナ開口部周縁には、前記何れか一方のスクリーン部材を接着してなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のシーリングスクリーン配設構造。
  5. 前記スクリーンは、該スクリーンを通して裏面のドアインナ開口部周縁が視認できる光線透過性を有していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のシーリングスクリーン配設構造。
  6. 前記両スクリーン部材の少なくとも一方には開口を形成して、該開口の周囲をシールすることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のシーリングスクリーン配設構造。
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