JP3689798B2 - 電源監視ic及び電池パック - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はリチウムイオン電池等の放電電流を監視することにより電池を保護する電源監視IC(Integrated Circuit)及び電池パック(電源装置)に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の電源監視IC及び電池パックの回路図を図4に示す。電池パックの(+)端子5と(−)端子6の間に情報機器等の負荷9が接続される。負荷9は抵抗として表示されている。その抵抗値は例えば1Ω程度である。電池パックはリチウムイオン電池2より負荷9に放電電流Iaを送り込む。放電電流Iaが大きくなり過ぎると、リチウムイオン電池2は特性劣化等の問題が生じるため、電池パックは過電流防止用の電源監視IC50を用いて過電流を防止している。
【0003】
電池2の高電位側が(+)端子5と電源監視IC50の端子(Vcc)に接続される。電池2の低電位側が(−)端子6に接続される。電池2と(−)端子6の間に電池2の低電位側から順にNチャネルMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)3、4が挿入される。MOSFET3、4はオン、オフの動作を行う電界効果トランジスタ(スイッチング素子)である。MOSFET3と4の接続中点は静電破壊防止用の保護抵抗R1を介して端子(MO)に接続される。MOSFET3のゲートは端子(FE2)に接続される。
【0004】
端子(FE1)は抵抗R3、R4を介してMOSFET4と(−)端子6の間に接続される。抵抗R3とR4の接続中点がNPNトランジスタ8のベースに接続される。トランジスタ8のエミッタはMOSFET4と(−)端子6の間に接続される。トランジスタ8のコレクタはMOSFET4のゲート及び抵抗R2を介して電源電圧Vccに接続される。
【0005】
電源監視IC50において、端子(Vcc)より電源監視IC50に電源電圧Vccが与えられる。端子(GND)は接地されてグランドレベルとなる。端子(MO)はヒステリシス特性を有する比較器14の非反転入力端子(+)及びトランジスタ12のコレクタに接続される。比較器14の反転入力端子(−)にはスレッショルド電圧(基準電圧)Vsが入力される。比較器14の出力は制御信号としてFET制御回路18及び制御電流源10に送られる。FET制御回路18の出力側は端子(FE2)に接続される。
【0006】
制御電流源10の出力側はトランジスタ11のコレクタ及びベースに接続される。トランジスタ11のエミッタは接地される。トランジスタ11のベースはトランジスタ12のベースと接続される。トランジスタ12のエミッタは接地される。トランジスタ11、12によりカレントミラー回路が構成されている。尚、端子(FE1)はMOSFET4をオン、オフ制御することにより電池2の過充電保護を行うものでこれらに関しては後述する。
【0007】
電源監視IC50はMOSFET3、4をオン状態とすることにより電池2から負荷9に放電電流Iaを送り込む。MOSFET3ではドレインとソース間に抵抗があるために放電電流Iaによって電圧降下が生じる。MOSFET3と電池2の接続線上はグランドレベルとなっているので、この電圧降下を端子(MO)で検出する。
【0008】
放電電流Iaが小さい場合、MOSFET3での電圧降下は小さくなる。端子(MO)の電圧Vtがスレッショルド電圧Vsより低ければ、比較器14よりローレベルの制御信号が出力される。このローレベルの制御信号によりFET制御回路18は端子(FE2)に接続されるMOSFET3をオンする。また、このローレベルの制御信号により制御電流源10はオフ状態となる。
【0009】
一方、放電電流Iaが大きい場合、MOSFET3での電圧降下が大きくなり電圧Vtが上昇する。電圧がVtが電圧Vsよりも高くなれば、比較器14よりハイレベルの制御信号が出力される。これにより、FET制御回路18はMOSFET3をオフする。このように、放電電流Iaが過電流となって電池2に悪影響を及ぼす前に電源監視IC50は強制的にMOSFET3をオフして電池2を保護する。
【0010】
比較器14からハイレベルの制御信号が出力されると、制御電流源10がオンし、定電流Ieが出力される。定電流Ieはトランジスタ11、12から成るカレントミラー回路に送られる。これにより、負荷9の接続状態を検出するための電流Isが端子(MO)からトランジスタ12を通過してグランドレベルに流れ込む。これにより、電流Isは電池2から負荷9と保護抵抗R1を通って端子(MO)に流入する。
【0011】
電流Isと保護抵抗R1等により端子(MO)の電圧Vtはあるレベルに設定される。電圧Vtが解除電圧Vr(ただし、Vr<Vs)より高い場合には比較器14はハイレベルの制御信号を出力して、過電流保護動作を継続する。このとき、負荷9を(+)端子5又は(−)端子6からはずすと、検出電流Isにより電圧Vtがグランドレベルに近づく。
【0012】
そして、電圧Vtが解除電圧Vrより低くなれば、比較器14よりローレベルの制御信号が出力される。これにより、制御電流源10がオフし、MOSFET3がオンする。電池パックは電池2の過電流監視動作を再開し、放電を行うことができるようになる。
【0013】
端子(MO)の電圧Vtの変化の一例を図5に示す。まず期間N1では、負荷9に放電電流Iaが流れ、電源監視IC50では放電電流Iaが監視される。放電電流Iaが次第に大きくなると、端子(MO)の電圧Vtもそれに従って上昇する。
【0014】
時間t1のときに電圧Vtがスレッショルド電圧Vsを超えると、すぐに過電流保護動作が開始されるのではなく、電源監視IC50に遅延時間Tcを設けて期間Tcの間に継続して電圧Vtが電圧Vsより高くなっていたか判断し、そのような場合に過電流保護動作が開始されるようになっている。これにより、ノイズ等により電圧Vtがスレッショルド電圧Vsを瞬間的に超えた場合に過電流保護動作に誤動作するのを防止している。
【0015】
そのため、時間t1から遅延時間Tc経過後の時間t2になってから過電流保護動作が開始される。このとき、設定により電圧Vtはスレッショルド電圧Vsより高くなっている。そして、時間t5で負荷9を(+)端子5又は(−)端子6からはずすと、検出電流Isにより電圧Vtが低下して、時間t6で解除電圧Vrに達する。その後、MOSFET3がオン状態となり過電流保護動作が解除される。負荷9が電池パックに接続されていない状態では電圧Vtはほぼグランドレベルとなる。
【0016】
時間t1までの期間N1では過電流監視動作を行う。時間t2からt6までの期間N2では過電流保護動作を行う。時間t6以後の期間N3では再び過電流監視動作を行う。尚、図5で横軸の時間のスケールは説明のために適当に伸縮されている。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の電源監視IC及び電池パックでは、過電流保護動作の開始時にMOSFET3をオフする時と同時に制御電流源10をオンしていた。そのため、スレッショルド電圧Vsと解除電圧Vrの差Vyが小さかった。例えば、スレッショルド電圧Vsが100mV、解除電圧Vrが50mVであれば、その差Vyは50mVである。
【0018】
そのため、過電流保護動作時に保護抵抗R1の接続状況の変化等により電圧Vtが解除電圧Vrを下回って過電流保護動作を解除することがある。そして、解除後に大きな放電電流Iaが流れれば、再び過電流保護動作を開始し、以後同様の動作を繰り返すようになる。これにより、放電制御用のMOSFET3が発振し発熱する。そのため、MOSFET3や電池2が故障することもある。このように、上記従来の電池パック(図4)では信頼性が低かった。
【0019】
また、保護抵抗R1の抵抗値は大きいほど静電破壊防止等の効果が高いが、その抵抗値が大きくなるほど過充電保護動作時に保護抵抗R1での電圧降下が大きくなり、電圧Vtが解除電圧Vrを下回り易くなるという問題もあった。検出電流Isもある程度の大きさがなければ負荷を検出する役割を担うことができなくなるが、電流Isも大きくなるほど保護抵抗R1での電圧降下により電圧Vtが解除電圧Vrを下回り易くなっていた。
【0020】
本発明は上記課題を解決するもので、抵抗値の大きな保護抵抗R1に検出電流Iaを流してもMOSFET3の上記発振を防止することのできる電源監視IC及び電池パックを提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の第1の構成では、電池と抵抗素子の直列回路に負荷が接続される回路において前記電池の放電電流と負荷の有無を監視するために使用される電源監視ICであって、該電源監視ICは、前記抵抗素子の一端と、負荷接続用端子とに接続される検出端子と、前記検出端子から所定点への電流経路を形成する電流経路形成手段と、前記検出端子の電圧を第1の基準電圧と比較し、その検出端子の電圧が第1の基準電圧を超えると前記直列回路の両端間に電流が流れないように直列回路を遮断する信号を出力する第1比較器と、前記検出端子の電圧を第2の基準電圧と比較し、その検出端子の電圧が第2の基準電圧を超えると前記電流経路形成手段を動作させる第2比較器とを備えている。
【0022】
このような構成によると、電源監視ICは負荷への放電電流を第1の比較器で監視する。検出端子の電圧が第1の基準電圧を超えれば、第1比較器より出力される信号を例えば電池と直列となるように接続されたトランジスタに送ってこのトランジスタをオフする。それで、上記直列回路には電流が流れなくなる。その後、検出端子の電圧が電池の高電位側に推移し、第2の基準電圧を超えると、第2比較器により電流経路形成手段を動作させる。
【0023】
電流経路形成手段は、例えば第2比較器からの信号により動作が制御される制御電流源とカレントミラー回路を組み合わせたものである。この制御電流源より定電流が流されると、カレントミラー回路の入力側トランジスタでこの定電流を受けて、出力側トランジスタにより負荷の有無を検出するための電流を検出端子からグランドレベル等に流し込む。
【0024】
負荷が負荷接続用の端子等に接続されているときには、電流経路形成手段により検出端子の電圧はある値を維持する。負荷が接続されなくなると、検出端子の電圧は例えばグランドレベルに落ち込む。これにより、第1及び第2比較器より出力される信号が切り換わって負荷検出用の電流を停止し、上記トランジスタをオンする。これにより、再び負荷が接続されれば電池より電流を負荷に与えることができる。尚、上記トランジスタは上記抵抗素子にも兼用することができる。
【0025】
また、本発明の第2の構成では、電池と抵抗素子の直列回路に負荷が接続される回路において前記電池の放電電流と負荷の有無を監視するために使用される電源監視ICであって、該電源監視ICは、前記抵抗素子の一端と、負荷接続用端子とに接続される検出端子と、前記検出端子から所定点への電流経路を形成する電流経路形成手段と、前記検出端子の電圧を基準電圧と比較し、その検出端子の電圧が基準電圧を超えると前記直列回路の両端間に電流が流れないように直列回路を遮断する信号を出力する比較器と、前記比較器の信号を遅延して前記電流形成手段へ与え、その電流経路形成手段を動作させる遅延回路とを備えている。
【0026】
このような構成によると、電源監視ICは比較器で負荷への放電電流を監視する。検出端子の電圧が第1の基準電圧を超えれば、第1比較器より出力される信号によって直列回路を遮断する。電流経路形成手段には遅延時間経過後に信号が送られるので、電流経路形成手段は遅れて負荷の有無を検出するための電流を出力する。
【0027】
【発明の実施の形態】
<第1の実施形態>
本発明の第1の実施形態について図1及び図2を用いて説明する。図1は電源監視IC1を用いた電池パックの回路図である。尚、図1において図4と同一の部分については同一の符号を付してある。
【0028】
リチウムイオン電池2の高電位側が(+)端子5と電源監視IC50の端子(Vcc)に接続される。電池2の低電位側が(−)端子6に接続される。電池2と(−)端子6の間に電池2の低電位側から順にNチャネルMOSFET3、4が挿入される。MOSFET3、4はオン、オフの動作を行う電界効果トランジスタ(スイッチング素子)である。MOSFET3と4の接続中点は静電破壊防止用の保護抵抗R1を介して検出端子(MO)に接続される。MOSFET3のゲートは端子(FE2)に接続される。
【0029】
端子(FE1)は抵抗R3、R4を介してMOSFET4と(−)端子6の間に接続される。抵抗R3とR4の接続中点がNPNトランジスタ8のベースに接続される。トランジスタ8のエミッタはMOSFET4と(−)端子6の間に接続される。トランジスタ8のコレクタはMOSFET4のゲート及び抵抗R2を介して電源電圧Vccに接続される。
【0030】
電源監視IC50において、端子(Vcc)より電源監視IC50に電源電圧Vccが与えられる。端子(GND)は接地されてグランドレベルとなる。端子(MO)はヒステリシス特性を有する比較器14の非反転入力端子(+)、比較器13の非反転入力端子(+)及びトランジスタ12のコレクタに接続される。比較器14の反転入力端子(−)にはスレッショルド電圧Vsが入力される。比較器14の出力は制御信号としてFET制御回路18に送られる。FET制御回路18の出力側は端子(FE2)に接続される。
【0031】
比較器13の反転入力端子(−)はダイオード16のカソードに接続される。ダイオード16のアノードはダイオード15のカソードに接続され、ダイオード15のアノードには電源電圧Vccが与えられる。
【0032】
尚、図示していないがダイオード15、16には微小な電流が流れており、比較器13の反転入力端子(−)には基準電圧Von=Vcc−2×VFが入力される。ただし、VFはダイオード15、16の各順方向電圧である。比較器13の出力が制御信号として制御電流源10に送られる。例えば、電源電圧Vccは約3.5Vであり、ダイオード15、16での各順方向電圧の合計2×VFは約1.0Vである。
【0033】
制御電流源10の出力側はトランジスタ11のコレクタ及びベースに接続される。トランジスタ11のエミッタは接地される。トランジスタ11のベースはトランジスタ12のベースと接続される。トランジスタ12のエミッタは接地される。入力側トランジスタ11と出力側トランジスタ12によりカレントミラー回路が構成されている。尚、端子(FE1)はMOSFET4をオン、オフさせることにより電池2の過充電保護を行うものでこれらに関しては後述する。
【0034】
このような回路構成となっている電池パックはMOSFET3、4をオン状態とすることにより電池2から情報機器等の負荷9に放電電流Iaを送り込む。MOSFET3ではドレインとソース間に抵抗があるためにMOSFET3で電圧降下が生じる。この電圧降下を端子(MO)で検出する。
【0035】
放電電流Iaが小さい場合、MOSFET3での電圧降下は小さくなる。比較器13、14では比較器14で比較されるスレッショルド電圧Vsの方が低く、端子(MO)の電圧Vtが電圧Vsより低ければ、比較器13、14よりともにローレベルの制御信号が出力される。比較器13からのローレベルの制御信号により制御電流源10はオフされる。また、比較器14からのローレベルの制御信号によりFET制御回路18は端子(FE2)に接続されているMOSFET3をオンする。
【0036】
一方、放電電流Iaが大きい場合、MOSFET3での電圧降下が大きくなり端子(MO)の電圧が上昇する。端子(MO)の電圧Vtがスレッショルド電圧Vsよりも高くなれば、比較器14よりハイレベルの制御信号が出力される。これにより、FET制御回路18はMOSFET3をオフする。
【0037】
制御電流源10はオフのままなので、端子(MO)の電圧が上昇する。電圧Vtが基準電圧Vonより高くなった時に比較器13よりハイレベルの制御信号が出力される。これにより、制御電流源10がオンし、定電流Ieが出力される。定電流Ieはトランジスタ11、12から成るカレントミラー回路に送られる。これにより、検出電流Isが端子(MO)からトランジスタ12を通過してグランドレベルに流れ込む。これにより、電池2から負荷9と保護抵抗R1を通って端子(MO)に電流Isが流れ込む。
【0038】
電流Is及び保護抵抗R1等により端子(MO)の電圧Vtが設定によりある電圧値を継続する。トランジスタ12のコレクタとエミッタ間にその電圧が保持される。電圧Vtが解除電圧Vr(ただし、Vr<Vs)より高い場合には比較器14はハイレベルの制御信号を出力して、過電流保護動作を継続する。このとき、負荷9を(+)端子5、(−)端子6からはずすと、検出電流Isにより端子(MO)の電圧がグランドレベルに近づく。電圧Vtが解除電圧Vrより低くなれば、比較器14よりローレベルの制御信号が出力される。これにより、制御電流源10がオフし、MOSFET3がオンする。電源監視IC1は過電流監視動作を再開し、電池2の放電を行うことができるようになる。
【0039】
次に、電圧Vtの変化の一例を図2に示す。まず期間K1では監視IC1は電池2の放電電流Iaを監視する。放電電流Iaが次第に大きくなると、端子(MO)の電圧Vtもそれに従って上昇する。遅延回路等を用いて遅延時間Tcの間、継続して電圧Vtがスレッショルド電圧Vsより高くなっていたか判断する。そして、遅延時間Tc経過後の時間t2になってからMOSFET3がオフされる。これにより電圧Vtは上昇する。
【0040】
そして、時間t3で電圧Vonに到達すると、その後比較器13よりハイレベルの制御信号が出力される。しばらくしてから時間t4で検出電流Isが流れ始める。電圧Vtは検出電流Isや保護抵抗R1等により設定された値となる。
【0041】
その後、時間t5で負荷9が(+)端子5又は(−)端子からはずされると、電圧Vtは低下していき、電圧Vtが電圧Vonより低くなったときに制御電流源10はオフする。次に、電圧Vtは時間t6で解除電圧Vrに達し、その後、比較器14よりローレベルの制御信号が出力される。これにより、電源監視IC1はMOSFET3をオンして過電流監視動作を再開する。
【0042】
時間t2までの期間K1では過電流監視動作を行う。時間t2からt4までの期間K2では過電流保護動作を行っているが、検出電流Isは流れない。時間t4からt6までの期間K3では過電流保護動作で検出電流Isが流れている。時間t6以降の期間K4では過電流監視動作を行う。尚、図2で横軸の時間のスケールは説明のために適当に伸縮されている。
【0043】
電圧Vonと電圧Vrの差VxはVcc−2×VF−Vrとなる。例えば、電源電圧Vccが3.5V、ダイオード15、16の各順方向電圧の和2×VFが1.0V、そして解除電圧Vrが50mVとすると、その差Vxは約2.45Vとなるので、上記従来の電池パック(図4)の場合の差Vy(約50mV)よりも広がっている。従来では差Vxが小さいために発振しやすいのであった。期間K2では電圧Vtが上昇しているので、MOSFET3をオフした直後に電圧Vtが解除電圧Vrを下回ることがない。
【0044】
これにより、MOSFET3の発振動作が防止される。また、発振によるMOSFET3の発熱も防止される。そのため、保護抵抗R1の抵抗値を大きくしても発振しにくくなる。そのため、抵抗値の大きな保護抵抗R1を用いて端子(MO)の静電破壊防止等の保護効果を強化することができる。保護抵抗R1は例えば10kΩ以上の抵抗を用いてもよい。
【0045】
スレッショルド電圧Vsにより動作が過電流監視動作から過電流保護動作に切り換わるときの放電電流Iaは数A(アンペア)程度である。その電流値はMOSFET3での抵抗値やスレッショルド電圧Vsによって変化する。また、検出電流Isは例えば20μAである。
【0046】
電池2が直列に複数接続されていても電源監視IC1を電池数に合わせて変更を加えることにより過電流の監視を行うことができる。端子(Vcc)や(GND)にも保護抵抗を挿入すると、静電破壊の防止や半田付けの不良等により端子(Vcc)と(GND)が短絡するのを防止する効果がある。リチウムイオン電池2だけでなくその他の種類の電池でも電圧Vcc、スレッショルド電圧Vs等を適当に設定することで本実施形態の電源監視IC1を活用することができる。トランジスタ3には、スイッチング動作と抵抗素子としての役割があり、抵抗素子を別の素子を利用して監視を行うように構成することもできる。
【0047】
<第2の実施形態>
本発明の第2の実施形態の回路図を図3に示す。電源監視IC20では、上記第1の実施形態の電源監視IC1(図1参照)で用いられていた比較器13とダイオード15、16の代わりに遅延回路22が設けられている点が異なるのみで、他の部分については同一である。図3において図1と同一部分については同一符号を付して説明を省略する。尚、端子(FE1)等の過充電制御動作についても図3に回路例を示して説明する。
【0048】
比較器14より出力される制御信号はFET制御回路18と遅延回路22に送られる。放電電流Iaが大きくなると、ある値で比較器14より出力される制御信号がローレベルからハイレベルに変化する。これにより、FET制御回路18はMOSFET3をオフし、放電電流Iaを流れないようにする。
【0049】
一方、制御電流源10には遅延回路22で遅延時間が経過した後にハイレベルの制御信号が送られる。遅延時間経過により電圧Vtが上昇した時に検出電流Isが流されることになるので、遅延時間によりMOSFET3の発振を防止することができる。
【0050】
電池パックの(+)端子5と(−)端子6の間に負荷9の代わりに直流電源が接続されると、MOSFET3、4をオンすることにより、充電電流が電池パックに流れ込みリチウムイオン電池2を充電する。電源監視IC20では端子(Vcc)と端子(GND)の間に抵抗R5とR6が直列となるように接続され、その接続中点が比較器17の非反転入力端子(+)に接続される。比較器17の反転入力端子(−)には電圧Vbが入力される。比較器17の出力側が端子FE1に接続される。
【0051】
電池2が過充電状態となると発煙等の危険が発生するため電池2の電圧Vccを比較器17で電圧Vbで設定される過充電電圧と比較することにより監視を行う。過充電電圧は例えば4.3Vである。電圧Vbを変更することにより過充電電圧を変更することができる。
【0052】
電池2の電圧Vccが過充電電圧より低い場合には、比較器17よりローレベルの信号が出力される。これにより、端子(FE1)に接続されているトランジスタ8がオフされ、MOSFET4のゲートにはハイレベルの信号が与えられる。MOSFET4はオンするので、充電電流が電池2に流れ込むこととなる。
【0053】
充電が進み、電圧Vccが上記過充電電圧より高くなった場合、比較器17の出力がハイレベルとなり、端子(FE1)よりハイレベルの信号が出力される。これにより、トランジスタ8がオンするので、MOSFET4のゲートにはローレベルの信号が与えられる。MOSFET4はオフするので、充電が停止する。
【0054】
電池2は過放電の状態となっていても、特性劣化等の問題が生じる。そのため、前述のような過充電保護の場合と同様の手段を用いて、放電時に電池2が過放電電圧より低くなっていないかどうか監視し、電池2が過放電電圧より低くなっている場合にはMOSFET3、4のように電池2に直列に挿入されているスイッチング素子をオフすることにより、電池2を過放電から保護する。過放電電圧は例えば2.2Vである。
【0055】
本実施形態の電源監視IC20によれば、遅延回路22を用いることによりMOSFET3の発振を防止することができる。しかし、電圧Vtに基づいて直接制御を行っていないので、遅延時間の設定等の問題があることを考慮すると、電源監視IC20よりも上記第1の実施形態の電源監視IC1(図1参照)の方が効果的であると考えられる。
【0056】
【発明の効果】
<請求項1の効果>
上述のように本発明により、電流を回路を遮断するためのトランジスタ等の発振が防止される。トランジスタ等では発振による発熱が防止されるので、電源監視ICの信頼性が向上する。そのため、検出端子に接続する保護抵抗を大きくすることができるので、端子の保護も強化される。
【0057】
<請求項2の効果>
遅延回路を用いることによっても上記発振を防止する効果がある。
【0058】
<請求項3の効果>
過電流保護動作において、端子の電圧が第2の基準電圧に到達してから制御電流源がオンし、カレントミラー回路により一定の電流が流されるようになる。
【0059】
<請求項4の効果>
抵抗素子と、直列回路を遮断する素子とは別々であってもよいが、本請求項のようにスイッチング動作を行うトランジスタで兼用することもできる。
【0060】
<請求項5の効果>
上記理由により、電池の放電電流を監視する電池パックでのトランジスタ等の発振が防止される。そのため、電池や電界効果トランジスタ等では発振による故障がなくなるので電池パックの信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態の電源監視IC及び電池パックの回路図。
【図2】 その端子(MO)の電圧Vtの時間経過の例を示す波形図。
【図3】 本発明の第2の実施形態の電源監視IC及び電池パックの回路図。
【図4】 従来の電源監視IC及び電池パックの回路図。
【図5】 その端子(MO)の電圧Vtの時間経過の例を示す波形図。
【符号の説明】
1 電源監視IC
2 リチウムイオン電池
3、4 NチャネルMOSFET
5 (+)端子
6 (−)端子
9 負荷
10 制御電流源
11、12 NPNトランジスタ
13 比較器
14 比較器
15、16 ダイオード
R1 保護抵抗
Claims (5)
- 電池と抵抗素子の直列回路に負荷が接続される回路において前記電池の放電電流と負荷の有無を監視するために使用される電源監視ICであって、該電源監視ICは、
前記抵抗素子の一端と、負荷接続用端子とに接続される検出端子と、
前記検出端子から所定点への電流経路を形成する電流経路形成手段と、
前記検出端子の電圧を第1の基準電圧と比較し、その検出端子の電圧が第1の基準電圧を超えると前記直列回路の両端間に電流が流れないように直列回路を遮断する信号を出力する第1比較器と、
前記検出端子の電圧を第2の基準電圧と比較し、その検出端子の電圧が第2の基準電圧を超えると前記電流経路形成手段を動作させる第2比較器と、
を備えていることを特徴とする。 - 電池と抵抗素子の直列回路に負荷が接続される回路において前記電池の放電電流と負荷の有無を監視するために使用される電源監視ICであって、該電源監視ICは、
前記抵抗素子の一端と、負荷接続用端子とに接続される検出端子と、
前記検出端子から所定点への電流経路を形成する電流経路形成手段と、
前記検出端子の電圧を基準電圧と比較し、その検出端子の電圧が基準電圧を超えると前記直列回路の両端間に電流が流れないように直列回路を遮断する信号を出力する比較器と、
前記比較器の信号を遅延して前記電流形成手段へ与え、その電流経路形成手段を動作させる遅延回路と、
を備えていることを特徴とする。 - 前記電流経路形成手段は、制御電流源と、前記制御電流源より出力される電流を入力するカレントミラー回路から成り、前記カレントミラー回路の出力側トランジスタのコレクタを前記検出端子に接続したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電源監視IC。
- 前記抵抗素子はトランジスタであって、前記第1比較器より出力される信号によりスイッチング動作を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の電源監視IC。
- 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の電源監視ICを有することを特徴とする電池パック。
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