JP3685127B2 - 時計 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、時計体の構成で、外部操作部材により連動して動く複数の部材の位置決め構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、クロノグラフなどの多機能時計において、外部操作部材に連動して動く部材の位置決め部は、それぞれの部材に対して位置決めが行われていた。そのため前記位置決め部にガイドされる部品を配置するとき、それぞれの位置決め部材を重ねて配置することができないため、時計体の外形が大きくなるという弊害が発生していた。
【0003】
ゆえに、時計の多機能化が進んで、外部操作部材により連動して動く部材が多くなると、それぞれの部材に対して位置決め部を独立して配置するため、時計体を構成する部品数が多くなり、時計の外形サイズも大きくなってしまうので、携帯しずらくなってしまった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし前記の従来技術では、外部操作部材により連動して動く複数の部材の位置決め部を独立して配置するため、レイアウト上の制約が発生し時計体の大きさや厚みの増大、部品点数の増加により時計体の構造の複雑化等の問題を有している。その製造に当たっては部品数増加による製造コストの増大、また製造から組み立てまでの部品管理においても煩雑になり、さらに組み立て過程でも組み立て時間の増大及びそれに伴うコストアップが考えられる。
【0005】
そこで本発明の目的は、構造を簡略化し、従来の機能を維持しながら省スペース化でき、部品数減少によるコストダウン効果をもたらす時計を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の時計は、すくなくとも時計体基枠と、
前記時計体基枠に配置された電池と、第1の外部操作部材と、前記第1の外部操作部材により連動して動き、時計体基枠上にセットされる導電性の第1部材と、
第2の外部操作部材と、前記第2の外部操作部材により連動して動き、時計体基枠上にセットされる導電性の第2部材と、前記第1部材と前記第2部材が前記時計体基枠上にセットするときの案内となる共通の位置決め部と、前記電池の正極と前記位置決め部との電気的導通を行うための導通部を備えた回路押え板と、を有することを特徴とする。
【0007】
したがって、本発明においては、外部操作部材により連動して動く複数の部材の位置決め部を共有することで、時計体基枠上の位置決め部を減らすことができ、構造の簡略化が図れる。さらにその製造にあたっては部品数減少による製造コストの低減、また製造から組み立てまでの部品管理においても煩雑さが減り、さらに組み立て過程でも組み立て時間の低減及びそれに伴うコストダウンが可能になる。電子時計においては、第1操作部材と第2操作部材に必要な回路押え板からの電気導通経路を共通の位置決め部に設けることよって、電気導通経路も共用することができるため、スイッチ回路も小さくできるので、構造の複雑化を防止することができる。
【0008】
本発明の時計においては、前記第1部材と前記第2部材は平面的に重なって配置されていることが好ましい。したがって、時計の平面的なスペースが小さくなって、時計全体も小さくでき、多機能時計の携帯性が向上する。また、外観上の見栄えもすっきりしたものとなる。
【0009】
また、本発明の時計においては、前記時計体基枠は地板である事が好ましい。したがって、ムーブメントとして組み立て、メンテナンスすることが可能となり、作業性の向上が図れる。また別に外装部品としてケースを作ることができるため、商品のバリエーションを増やすことができる。
【0010】
このような時計においては、前記位置決め部は、前記時計体基枠に一体形成される事が好ましい。したがって、部品数減少による製造コストの低減、また製造から組み立てまでの部品管理においても煩雑さが減り、組み立て過程でも組み立て時間の低減及びそれに伴うコストダウンが可能である。
【0011】
またそのような時計においては、前記位置決め部は、前記時計体基枠に打ち込まれ締め代により固定される部材であることが好ましい。したがって、位置決め部の強度を上げることができ、ガイドする部材からの側圧がかかる場合などに有効である。
【0012】
一方、本発明の時計では、前記時計体基枠は合成樹脂により成形されている事が好ましい。したがって、材料が安く加工が容易であるため、さらにコストダウンが可能である。
【0013】
またそのような時計においては、前記時計体基枠は、金属により成形されている事が好ましい。したがって、外観を良くするとともに、強度、耐静電気性といった機械的・電気的特性を向上させることができる。
【0014】
また、本発明の時計では、前記位置決め部材は、金属により構成されている事が好ましい。したがって、位置決め部の強度を上げることができる。
【0015】
そのような時計においては、前記位置決め部材の表面は、メッキが施されていることが好ましい。したがって、対摩耗性を向上させることが可能であり、案内される部材が位置決め部に対して摺動するような場合などに有効である。
【0016】
また、本発明の時計においては、前記位置決め部に案内される前記第1部材と前記第2部材は、位置決め部を回転軸として回転する部材であることが好ましい。
【0017】
またそのような時計においては、前記位置決め部に案内される前記第1部材と前記第2部材は、位置決め部に摺動しながら動く部材であることが好ましい。
【0018】
またそのような時計においては、前記位置決め部に案内される前記第1部材は、位置決め部を回転軸として回転する部材であり、位置決め部に案内される前記第2部材は、位置決め部に摺動しながら動く部材であることが好ましい。
【0019】
またそのような時計においては、前記位置決め部に案内される前記第1部材は、前記位置決め部に摺動しながら動く部材であり、位置決め部に案内される前記第2部材は、位置決め部を回転軸として回転する部材であることが好ましい。
【0020】
また、本発明の時計においては、前記第1部材と前記第2部材は前記位置決め部とは別にもう一ヶ所位置決め部により案内されることが好ましい。したがって、これらの部材は2つの案内部にガイドされることで正確に動くことが可能になる。
【0021】
また、本発明の時計では、前記第1部材と前記第2部材は、ばね部材である事が好ましい。ばね部材はばね部を有するので平面的に大きい部材であるが、複数のばね部材の位置決め部を共用し平面的に重ねて配置することで、時計体の大きさの増大を防ぎ、省スペース化を図ることが可能である。
【0022】
また、本発明の時計では、前記位置決め部を多機能時計に適用することを特徴とする。したがって、構造が複雑で時計の外形が大きくなってしまうクロノグラフなどの多機能時計においては、時計体の外周に配置される外部操作部材と連動して動く第1部材、第2部材を効率よく配置する事ができるようになり、時計体の小型化への効果は大きい。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の一形態を図面に基づいて説明する。
【0024】
図1には、本実施形態に係る時計1が示されている。この時計1は、後述する部品が設けられたムーブメント1Aをケース28の内部に収納したものであり、ムーブメント1Aで時刻等を示す複数の指針21〜27を駆動するアナログ式のものである。
【0025】
図2は、本実施形態に関わる時計の概略を示す平面図、図3は、その要部の平面図、図4は、その要部の断面図である。
【0026】
図1において、時計1は、通常時刻表示を行う通常時刻表示用指針としての時針21、分針22、小秒針23を備えている。小秒針23は、時計1の中心軸に対し文字盤20の9時方向にずれた位置に配置されている。
【0027】
さらに、時計1には、外部操作部材である竜頭3、2時位置のボタン3Aおよび4時位置のボタン3Bが設けられている。
【0028】
このうち、竜頭3は、当該竜頭3とともに外部操作部材を形成する巻真43に固定されている。このうち、巻真43はケース28の内部に挿通されている。
【0029】
この時計1には、付加機能として、経過時間を表示するクロノグラフ機能と、設定した時刻にアラームを鳴音させるアラーム機能とが設けられている。
【0030】
すなわち、時計1には、付加機能表示用指針として、前記時針21、分針22と同軸上に配置され、1/5秒刻みのクロノグラフ秒表示を行う1/5秒クロノグラフ針(以下「1/5秒CG針」という)24と、時計1の中心軸に対し12時方向にずれた位置に配置ざれ、1分刻みのクロノグラフ分表示を行う分CG針(以下「分CG針」という)25とが設けられている。
【0031】
また、時計1には、付加機能表示用指針として、時計1の中心軸に対し6時方向にずれた位置に配置されたアラーム時針26およびアラーム分針27が設けられている。
【0032】
図2において、ムーブメント1Aには、各指針21〜27を駆動するために、4つのステップモータ5〜8が設けられている。
【0033】
すなわち、前記時針21、分針22および小秒針23は、通常時刻駆動用ステップモータ5で駆動され、1/5秒CG針は、1/5秒クロノグラフ用ステップモータ6で駆動され、分CG針25は、分クロノグラフ用ステップモータ7で駆動され、アラーム分針27およびこれに連動するアラーム時針26は、アラーム用ステップモータ8で駆動される。
【0034】
したがって、モータ5により通常時刻駆動用モータが構成され、モータ6〜8により付加機能駆動用モータが構成されている。
【0035】
各ステップモータ5〜8は、回転磁界により回転駆動されるロータ13と、このロータ13が配置されるステータ孔を有するステータ14と、このステータ14の端部が接続されるとともに、コイル15が巻回されるコア16とを備えている。
【0036】
各ロータ13は、樹脂に磁石をインサート成形することで形成され、ロータかなおよび異方性磁石からなるロータ磁石を備えて構成されている。このロータ13は、その両端部に突出するほぞ部分で地板2および図示しない輪列受に支持されている。なお、各ロータ13は、内蔵電池18で作動されるIC91からの駆動パルスを、コイル15に流すことによって所定の回転周期で回転する。
【0037】
通常時刻駆動用ステップモータ5のロータ13には、輪列50を構成する五番車54が噛み合っており、これにより、ロータ13の回転が輪列50に伝達されるようになっている。
【0038】
つまり、前記ロータ13の回転は、五番車54、四番車53、三番車52、二番車51、日の裏車56、筒車(図示略)からなる輪列50を介して減速されて伝達される。この伝達された回転によって、二番車51に嵌装されている分針22および筒車に嵌装されている時針21が駆動されているようになっている。
【0039】
一方、ロータ13の回転は、五番車54を介して小秒車55にも減速されて伝達され、これにより、当該小秒車55に取り付けられている秒針23が駆動されるようになっている。
【0040】
また、1/5秒クロノグラフ用ステップモータ6のロータ13には、輪列60を構成する1/5秒クロノグラフ第1中間車61が噛み合っており、これにより、ロータ13の回転が輪列60に伝達されるようになっている。
【0041】
つまり、このロータ13の回転は、1/5秒クロノグラフ第1中間車61、1/5秒クロノグラフ第2中間車62、および、秒クロノグラフ車63からなる輪列60に減速されて伝達される。この伝達された回転によって、1/5秒クロノグラフ車63に嵌装されている1/5秒CG針24が駆動するようになっている。この1/5秒CG針24は、60秒で一回転するように設定されている。
【0042】
ここで、1/5秒クロノグラフ車24は、筒車、二番車と同軸配置されている。そして、時針21、分針22および1/5秒CG針24は、同軸配置されている。
【0043】
さらに、分クロノグラフ用ステップモータ7のロータ13には、輪列70を構成する分クロノグラフ中間車71が噛み合っており、これにより、ロータ13の回転が輪列70に伝達されるようになっている。
【0044】
つまり、このロータ13の回転は、分クロノグラフ中間車71および分クロノグラフ車72からなる輪列70に減速されて伝達される。この伝達された回転によって、分クロノグラフ車72に嵌装されている分CG針25が駆動するようになっている。
【0045】
アラーム用ステップモータ8のロータ13には、輪列80を構成するアラーム中間車81が噛み合っており、これにより、ロータ13の回転が輪列80に伝達されるようになっている。
【0046】
つまり、このロータ13の回転は、アラーム中間車81およびアラーム分車82、アラーム日の裏車83、アラーム筒車(図示略)からなる輪列80に減速されて伝達される。この伝達された回転によって、アラーム時針26、アラーム分針27が駆動されるようになっている。
【0047】
ここで、前記各輪列50〜80は内側領域に配置され、時計1の平面形状に応じた形状に形成された時計体基枠としての地板2に支持されている。
【0048】
なお、時計体基枠としては、地板2に限らず、ケースや回路受け座、輪列受であってもよい。また材質は、金属でも合成樹脂等であってもよい。
【0049】
外周領域には、電気素子であるC-MOS構造の小型IC91、水晶振動子92、電池保護用コンデンサ93、アラーム用昇圧コイル94、および、アラーム用トランジスタ95が配置されている。これらの各電子素子は、図示しないフレキシブルプリント基板120に装着されている。
【0050】
さらに、外周領域には、前記2時位置のボタン3A、4時位置のボタン3Bによって作動されるスイッチレバー41、42、巻真43と係合するクリックレバーとしてのおしどり45、および、かんぬき46が配置されている。なお、おしどり45は、巻真43の摺動操作により回転されるものであり、かんぬき46はおしどり45の回転運動により回転されるものである。そして、巻真43にはつづみ車、小鉄車などの調節用の歯車が設けられている。
【0051】
図3において、スイッチレバー42は時計体基枠である地板2上に設けられた位置決め部2Bによってばね部が案内されて、地板2に打ち込まれ締め代により固定された位置決め部2Aによって回転運動の中心として案内されることで、2ヶ所により案内されて配置されている。
【0052】
さらに、かんぬき46は地板2上に設けられた位置決め部2Cを回転運動の中心とし、地板2に打ち込まれ締め代により固定された位置決め部2Aによってばね部が案内されることで、2ヶ所により案内されて配置されている。
【0053】
そしてスイッチレバー42とかんぬき46は一ヶ所を共通の位置決め部2Aにより案内されているため、平面位置が重なるように配置されている。
【0054】
このとき、外部操作部材としては、クロノグラフなどの多機能時計においては外部操作部材が多数配置されるため、複数の押しボタンや、複数の巻真であってもよい。
【0055】
また、共通の位置決め部2Aに案内される部材はスイッチレバー42とかんぬき46に限らず、また外部操作部材とは直接連動していても、間に異なる部材を介してもよい。
【0056】
さらに、位置決め部2Aは地板2に打ち込まれ締め代により固定されている必要はなく、例えば地板2を金属製とした場合は、地板2を製作する際の板材を削り残して位置決め部2Aに相当する形状を地板2にあらかじめ一体に設けてもよく、地板2を合成樹脂製とした場合には、成形用の型を工夫して位置決め部2Aに相当する形状を地板2から突出させて地板2と予め一体に成形してもよい。そして、位置決め部2Aが金属製である場合には、ニッケルメッキとクロムメッキ硬化処理を施すことで、摩耗性を向上させてもよく、金メッキを施して電気導通性を向上させてもよい。
【0057】
また、共通の位置決め部2Aに案内される部材は2つに限らず多数であってもよい。また共通の位置決め部2Aに案内される部材は、位置決め部2Aを表裏に貫通して設け、異なる面に配置してもよい。
【0058】
図2において、電池18は、その平面における大部分が時計体の外周領域に位置するように配置されている。具体的には、電池18は、外周領域において巻真43およびステップモータ7で囲まれたスペースに配置されている。
【0059】
さらに、巻真43を挟んで電池18の反対側であって、外周領域において巻真43およびステップモータ8で囲まれたスペースに、IC91、かんぬき46、スイッチレバー42が配置されている。このため、IC91は、スイッチレバー42やかんぬき46に平面位置が重なるように配置されている。
【0060】
各ステップモータ5〜8のうち、通常時刻駆動用ステップモータ5と、1/5秒クロノグラフ用ステップモータ6とは、地板2上において、巻真43の反対側の端部側(文字板20における9時位置)に配置されている。
【0061】
そして、これらの各モータ5、6は、その各コア16の延長線の交差角度が約60度程度となるような向きに配置されている。すなわち、各ステップモータ5、6は、一端側を地板2の外周端に近接して配置し、他端側を地板2の外周端から内側に離れて配置している。
【0062】
また、各ステップモータ5〜8のうち、分クロノグラフ用ステップモータ7およびアラーム用ステップモータ8は、駆動する指針25〜27が他の指針21、22に比べて短く、ステップモータ5、6に比べて出力トルクが小さくてよいため、コイル15の巻数を少なくでき、コア16の長さも短くされている。
【0063】
この長さ寸法の短い各ステップモータ7、8は、前記電池18やIC91にほぼ隣接して配置されており、文字板20において12時および6時位置に、かつ地板2の外周端に沿って配置されている。したがって、各ステップモータ5〜8は、3時−9時を結ぶ線を挟んでほぼ上下対称に配置されている。
【0064】
各ステップモータ5〜8がこのように配置されているため、ステップモータ5の外周側およびステップモータ6の外周側にスペースが確保されている。このうち、一方のスペースに、水晶振動子92および電池保護用コンデンサ93が配置され、他方のスペースに、アラーム昇圧コイル94およびアラーム用トランジスタ95が分散配置されている。
【0065】
図4において、このようなムーブメント1Aには、電子回路の各部品の位置を保持するために、ステンレス鋼等の導電性部材からなる回路押え板100が設けられている。
【0066】
回路押え板100は、IC91の静電遮蔽材、IC91に紫外線および赤外線が照射されないようにする遮光機能、モータ5〜8の耐磁シールド機能、および、電子回路の回路ブロックを保持する保持機能を兼用している。
【0067】
なお、回路押え板100には、電池18の正極が接続され、ムーブメント1Aの電子回路に対して、電池18の正極が基準電圧となるグランドとなっている。
【0068】
また、回路押え板100は、ムーブメント1Aの組み立て作業時に、ムーブメント1Aを構成する部品を仮固定するための治具としての機能も備えている。
【0069】
金属などの導電性部材からなるスイッチレバー42は、断面的に曲げ上げたばね部42Aを有している。また、金属などの導電性部材からなるかんぬき46は、断面的に曲げ上げたばね部46Aを有している。スイッチレバー42及びかんぬき46は、導電性を向上させるため、その表面に金メッキなどが施されていることが好ましい。そして、それぞれ係合している外部操作部材が操作されることで作動して、ばね部42A、46Aがフレキシブルプリント基板120と接触することで、電子回路に外部操作部材の操作が電気信号として伝達される。このときスイッチレバー42とかんぬき46の共通の位置決め部2Aには、回路押え板100に一体成形されている導通部110の先端部110Aが、その弾性力により十分に強く接触されている。そのため、電子回路には、グランドからの基準電圧が電気信号として伝達される。そのためスイッチレバー42とかんぬき46の共通の位置決め部2Aは、共通の導通部としての機能も有している。スイッチレバー42とかんぬき46は、位置決め部2Aに組み込まれた後、回路押え板100によって仮固定され、電池18の正極と同電位となる。
【0070】
このときフレキシブルプリント基板120と接触するばね部42A、46Aがばね性を有していることで、フレキシブルプリント基板120、スイッチレバー41、スイッチレバー42やかんぬき46の変形や破壊、それに伴う機能不良を防止することができる。また、前述のばね性を有していることで、使用者が意図としない不意な入力不良を防止し、それにともなう電源の電力浪費を防止することができる。
【0071】
なお、本発明では、電子的に動作されるクロノグラフについて説明したが、ぜんまいを駆動力として作動する機械式のクロノグラフであってもよい。また、クロノグラフ以外のタイマー、万年カレンダー、アラーム表示、ワールドタイムなどの時間情報を表示するほか、温度、圧力、湿度などセンサを用いて物理量を測定する多機能時計や、指針によるアナログ表示と液晶によるデジタル時計を組み合わせた多機能時計に用いてもよい。
【0072】
前述のような本実施形態によれば、次のような効果が得られる。
【0073】
すなわち、スイッチレバー42とかんぬき46は、外部操作部材である竜頭3、ボタン3Bと連動して動くため、時計の外周部に配置されるが、共通の位置決め部で案内することにより、平面的に重ねて配置することができるため、時計の平面的なスペースが小さくなって、時計全体も小さくでき、多機能時計の携帯性が向上する。また、外観上の見栄えもすっきりしたものとなる。
【0074】
また、スイッチレバー42とかんぬき46は、位置決め部2Aを共用して案内されるため、位置決め用のピン類の数を減らすことができ、位置決め部となるピンを基枠に打ち込むことに伴う基枠自体のソリやねじれを防げるので、指針止まりなどが発生しにくい信頼性の高い時計を作ることができる。
【0075】
さらに、位置決め部の部品数を削減することによって、構造の複雑化を防止することができる。ひいては製造から組み立てまでの部品管理における煩雑さを減らし、組み立て過程でも、組み立て時間を短縮することができ、コストダウン効果をもたらすことができる。
【0076】
さらに、電子時計においては、スイッチレバー42とかんぬき46に必要な回路押え板100からの電気導通経路を共通の位置決め部2Aに設けることよって、電気導通経路も共用することができるため、スイッチ回路も小さくできるので、構造の複雑化を防止することができる。
【0077】
【発明の効果】
以上に述べたように、本発明によれば、時計体の外形が大きくなることを防ぎ、時計の省スペース化が図れる。そして、製造から組立までの部品管理における煩雑さを減らし、組立時間を短縮することができ、コストダウン効果をもたらすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る時計を示す。
【図2】本発明の実施の一形態に係る時計の外部操作部材の配置を示す平面図である。
【図3】前記実施形態の要部を示す平面図である。
【図4】前記実施形態の要部を示す断面図である。
【符号の説明】
1…時計
1A…ムーブメント
2…時計体基枠としての地板
2A…時計対基枠上の共される案内部
3…外部操作部材を形成する竜頭
3B…外部操作部材である4時位置のボタン
42…スイッチレバー
43…外部操作部材
45…おしどり
46…かんぬき
Claims (4)
- すくなくとも時計体基枠と、
前記時計体基枠に配置された電池と、
第1の外部操作部材と、
前記第1の外部操作部材により連動して動き、時計体基枠上にセットされる導電性の第1部材と、
第2の外部操作部材と、前記第2の外部操作部材により連動して動き、時計体基枠上にセットされる導電性の第2部材と、
前記第1部材と前記第2部材が前記時計体基枠上にセットされるときの案内となる共通の位置決め部と、
前記電池の正極と前記位置決め部との電気的導通を行うための導通部を備えた回路押え板と、
を有することを特徴とする時計。 - 請求項1において、前記第1部材と前記第2部材は平面的に重なって配置されていることを特徴とする時計。
- 請求項1または2において、前記位置決め部に案内される前記第1部材は、前記位置決め部を回転軸として回転する部材であり、前記位置決め部に案内される前記第2部材は、前記位置決め部に摺動しながら動く部材であることを特徴とする時計。
- 請求項1〜3のいずれか1項において、前記位置決め部を多機能時計に適用することを特徴とする時計。
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