JP3664570B2 - 即席麺類の製造方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は即席麺類の製造方法および該方法により得られる即席麺類に関する。より詳細には、湯戻しなどによって短い時間で喫食可能に復元でき、復元したときに、弾力性と滑らかさに富み良好な食感を有する高品質の即席麺類、およびその製造方法に関するものであり、本発明による場合は、前記した高品質の即席麺類を、従来よりもスムーズに、短い凍結真空乾燥時間で生産性良く製造することができる。
【0002】
【従来の技術】
即席麺類は、熱湯を注いだり短時間湯煮するだけで極めて簡単に喫食可能に復元できるという即席性、および良好な保存性などの点から消費者の幅広い支持を得ている。そして、当初はインスタントラーメンのみであった即席麺も、近年は種々のものが開発販売されるようになっており、即席麺類をその乾燥方法により分類すると、即席油揚麺、即席熱風乾燥麺および即席凍結乾燥麺に分けられ、またその種類で分類すると即席中華麺類、即席和風麺類、即席欧風麺類、スナック麺類などに大別される。
【0003】
即席油揚麺は、製造が容易であり、しかも短時間で喫食可能に復元できるところから、従来から即席麺類の主流をなしていた。しかしながら、即席油揚麺は、油を用いていることによって、その食感が油っぽく、且つ高カロリーであり、しかも保存時に油が変質して食感の低下や品質の低下を招き易く、長期保存ができないという欠点がある。
そこで、即席油揚麺に代わるものとして、即席熱風乾燥麺および即席凍結乾燥麺が製造されるようになっている。即席熱風乾燥麺および即席凍結乾燥麺は、乾燥時に油を用いないノンフライの即席麺であることにより、油っぽさのないさっぱりした食感を有し、且つ低カロリーであり、しかも保存時に油の変質による品質の低下や食感の低下がないことから、消費者の低カロリー志向などとも相俟って、近年その生産量が伸びている。
【0004】
そして、即席熱風乾燥麺の製造法としては、α化処理した麺線を一段階ないしは二段階の熱風乾燥工程で加熱して麺類の保存が可能になるまで水分含量を低減させる方法や、麺線をα化処理した後熱風乾燥して麺類の保存が可能になるまで水分含量を低減させる方法などが従来採用されている。しかしながら、それらの従来法による場合は、多量の水分を含有するα化した麺類を直接加熱乾燥しているために、麺線の膨化が過度になって、麺線表面の滑らかさが失われたり、麺が硬くなったりして、食感が不良になり易く、しかも湯戻しなどで喫食可能に復元するのに時間がかかるという欠点がある。
【0005】
一方、即席凍結乾燥麺は、上記した即席熱風乾燥麺に比べて、食感が優れ、復元性に優れているという長所を有しており、即席凍結乾燥麺の製造に当たっては、通常、麺線をα化処理した後、所定量ずつ玉取りして、凍結し、真空乾燥する方法が一般に採用されている。そして、その場合のα化処理に当たっては、茹処理する方法、蒸熱処理後に茹処理する方法などが採用されており、その場合の蒸熱処理は一般にドライ水蒸気を用いて行われている。ドライ水蒸気を用いて蒸熱処理した後に茹処理する従来法による場合は、茹処理のみを行う場合に比べて、麺線の保形性が高められるという長所があるが、未だその保形性が十分であるとは言えず、得られる即席麺類が割れたり、欠けたりすることがあり、しかも復元した麺類の弾力性が未だ十分であるとは言えず、食感の点で改良の余地がある。その上、蒸熱処理時に麺線間に付着が生じ易く、その後の切断処理や茹処理時の作業性が劣る。また、加熱乾燥に比べて設備面や熱効率などの点で経費のかかる真空乾燥を長時間に亙って行う必要があるため、生産性が低く、製造コストが高くなるという欠点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、保形性が良好で乾燥状態にあるときに割れたり欠けたりせず、復元時に麺線がほぐれ易く、湯戻しなどによって短時間で喫食可能に復元することができ、復元したときに弾力性および滑らかさに富む良好な食感を有する高品質のノンフライの即席麺類を、α化した麺線同士の付着による作業性の低下などを防止しながら、良好な秤量性で、従来よりも短い真空乾燥時間で、生産性良く効率的に製造することのできる方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を解決すべく本発明者らは色々検討を重ねてきた。その結果、生麺線を蒸熱処理後に茹処理してから凍結し真空乾燥して即席麺類を製造する方法を採用して即席麺類を製造するに当たって、生麺線をウエーブを形成した状態でウエット水蒸気で蒸熱処理し、次いで、該蒸熱処理した麺線を、そのまま直接茹処理せずに、麺線への水の散布処理と麺線のウエーブの伸ばし処理を行い、通常は、その後に麺線を所定長に切断してから、茹処理し、凍結、真空乾燥すると、蒸熱処理時に麺線同士の付着が生じた場合にも、麺線同士の付着が解除されてその後の所定長への切断、茹処理、秤量などの作業を円滑に行えること、しかも真空乾燥時間を従来よりも短縮できること、その上、それにより得られる即席麺類は、欠けたり割れたりせず保形性に優れ、さらに復元時に麺線がほぐれ易く、復元したときに弾力があり且つ滑らかさに富む良好な食感を有することを見出して本発明を完成した。
【0008】
すなわち、本発明は、即席麺類の製造方法であって、
(a)生麺線を、ウエーブを形成させた状態でウエット水蒸気で蒸熱処理する工程;
(b)蒸熱処理した麺線に水を散布し、麺線のウエーブを伸ばす工程;
(c)麺線を茹処理する工程;および
(d)茹処理した麺線を凍結し真空乾燥する工程;
を有していることを特徴とする即席麺類の製造方法である。
【0009】
そして、上記した本発明の即席麺類の製造方法においては、工程(b)の麺線への水の散布および麺線のウエーブの伸ばし処理を行った後に麺線を所定長に切断し、該所定長さに切断された麺線を工程(c)で茹処理し、次いで工程(d)において凍結、真空乾燥する方法が好ましく採用される。
また、本発明は上記した製造方法により得られる即席麺類を包含する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に本発明について詳細に説明する。
本発明では即席麺類の種類は特に限定されず、即席和風麺類(即席うどん、即席きしめん、即席そうめん、即席ひやむぎ、即席日本そばなど)、即席中華麺類(即席ラーメンなど)、即席欧風麺類(即席スパゲティー、即席マカロニなど)などを包含し、それらのうちでも特に即席うどん、即席そうめん、即席日本そば、即席ラーメンなどの製造に適している。
【0011】
本発明では、工程(a)において、生麺線を、ウエーブを形成させた状態でウエット水蒸気で蒸熱処理してα化する。
その場合の生麺線は、例えば小麦粉、ライ麦粉、大麦粉、オーツ粉、そば粉、米粉、馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉、コーンスターチ、カタクリ粉、やまいも粉などの種々の穀粉類の1種または2種以上を使用して製造しておくことができ、そのうちでも通常の麺類と同様に、小麦粉を主体とする穀粉類から製造することが好ましい。また生麺線は、上記した穀粉類の他に、必要に応じて、食塩、かん水(かん粉)、油脂類、縮合リン酸塩、乳化剤、蛋白強化剤、増粘剤、卵白、卵黄、全卵、着色料、酸化防止剤などの他の成分の1種または2種以上を含有していてもよい。
【0012】
蒸熱処理する前の生麺線の製法は特に制限されず、従来の製麺法にしたがって製造すればよく、例えば、混捏−圧延−麺線への切出し、混捏−圧延−複合−圧延−麺線への切出し、混捏−生地熟成−圧延−麺線への切出し、混捏−生地熟成−圧延−複合−圧延−麺線への切出し、混捏−麺帯押出し−麺線への切出し、混捏−麺線押出しなどの方法によって製造することができる。前記した生麺線の製造工程において、混捏により得られる生地を熟成してから圧延や押出しによって麺帯にし、それを麺線にすると、食感および食味に一層優れる凍結乾燥即席麺類を得ることができるので望ましい。
【0013】
生麺線の水分含量は、麺類の種類などに応じて異なり得るが、一般に30〜45重量%としておくことが好ましく、前記した水分含量にしておくと、工程(a)(蒸熱処理)および工程(b)(水の散布処理とウエーブの伸ばし処理)を経た麺線を工程(c)で茹処理する際にその茹処理を比較的短い時間で円滑に実施でき、しかも工程(d)の真空乾燥時間を短くすることができる。
生麺線の厚さや幅(太さ)は特に制限されず、麺類の種類などに応じて、従来と同様のサイズにしておけばよい。
【0014】
本発明では、工程(a)の蒸熱処理をウエット水蒸気を用いて行うことが必要である。本発明で用いる「ウエット水蒸気」は、水蒸気を飽和状態、過飽和状態またはそれに近い状態で含んでいて、水滴を発生し易い(結露し易い)水蒸気をいう。ウエット水蒸気は、例えばセイロや通常の蒸し器などに見るように、湯浴を加熱することによって水蒸気を発生させる形式の水蒸気発生装置によって発生させることができる。
本発明では、工程(a)の蒸熱処理をウエット水蒸気を用いて行うことによって、工程(c)の茹処理を短時間で行うことが可能になり、最終的に得られる即席麺類が砕けたり割れたりしにくくなり、しかも復元したときに弾力性と滑らかさに富む良好な食感を有するようになる。
生麺線をウエット水蒸気で蒸熱処理する際の蒸熱処理装置などは特に制限されず、例えば、連続した長尺の麺線を網製コンベアに載せ、そのコンベアの下方に水を入れたトレーやその他の上部の開放した容器を配置し、その容器を加熱してウエット水蒸気を発生させ、そのウエット水蒸気を、コンベア上に載置されて移動する生麺線に当てて、生麺線の蒸熱処理を行う方法などが好ましく採用される。
【0015】
工程(a)の蒸熱処理をウエット水蒸気で行わずに、ドライ水蒸気(例えば高温高圧下で発生させた水蒸気をそれよりも低い圧力状態にしたときに得られる水滴を発生しにくい水蒸気)を用いて行うと、工程(a)で麺線のα化が十分に行われなくなって、その後の工程(c)での茹処理に長い時間を要するようになり、しかも復元性、食感などに優れる即席麺類を得ることができにくくなり、本発明の目的を達成できない。
【0016】
さらに、本発明では、工程(a)のウエット水蒸気による蒸熱処理を、生麺線にウエーブを形成させた状態で行うことが必要である。生麺線のウエット水蒸気による蒸熱処理をウエーブを形成させた状態で行うことによって、蒸熱処理時に水蒸気が麺線に当たり易くなって、α化が効率よく行われ、しかも次工程以降において麺線がほぐれ易くなり、作業性が良好になる。生麺線にウエーブを形成させる方法としては、例えば、麺帯から麺線を切り出す切刃にゴム板を取り付けてウエーブを形成させる方法、麺帯から麺線を切り出す切刃に導管を取り付けてウエーブを形成させる方法、切刃で切り出した麺線を移送するコンベヤのスピードを麺線への切り出し速度よりも遅くしてウエーブを形成させる方法などを採用することができる。
【0017】
また、本発明では、工程(a)の蒸熱処理を、連続した長尺の形態の生麺線を用いて、生麺線にウエーブを形成させた状態で、上記したような網製コンベアなどの上に載せて、蒸熱処理装置に連続的に供給して行う方法が好ましく採用される。連続した長尺の生麺線を用いて蒸熱処理を連続的に行うことによって、工程(a)と共に、次の工程(b)を円滑に行うことができる。
【0018】
工程(a)の蒸熱処理で用いるウエット水蒸気の温度は、一般に95〜100℃であることが好ましく、ウエット水蒸気の温度を前記した範囲にすることによって、麺線の蒸熱処理を短時間に円滑に行うことができる。また、工程(a)の蒸熱処理の時間は一般に1〜3分程度であることが、即席麺類の食味や食感が良好なものとなる点から好ましい。
【0019】
次いで、工程(b)において、工程(a)で蒸熱処理して麺線表面を糊化した麺線に、水を散布すると共に麺線のウエーブを伸ばす。この工程(b)を行うに当たっては、麺線のウエーブを伸ばした後に水を散布する方法、麺線に水を散布した後にウエーブを伸ばす方法、または麺線のウエーブを伸ばすと同時に水を散布する方法のいずれを採用してもよく、そのうちでも、麺線のウエーブを伸ばした後に水を散布する方法が好ましく用いられる。
【0020】
工程(b)は、工程(b)で水を散布した後の麺線の水分含量が60〜65重量%になるようにして行うことが好ましい。水分含量を前記した範囲に調整することによって、凍結後に真空乾燥して得られる即席麺類の復元性が向上し、しかも弾力性および滑らかさに富む、良好な品質となる。
【0021】
また、麺線に形成させたウエーブを工程(b)で伸ばすことによって、前記の工程(a)における蒸熱処理によって麺線同士の付着が生じた場合にも、工程(b)で麺線を分離させることができ、麺線の以後の取り扱い性が良好になる。さらに、工程(b)で麺線のウエーブを伸ばすことによって、工程(b)の後に行われる麺線の所定長への切断が円滑に行われるようになり、また該切断した麺線の秤量が正確に行われるようになる。
【0022】
工程(a)および工程(b)を、連続移動するコンベア上に連続した長尺の麺線を載置して移送する方法を採用して行う場合は、工程(b)におけるコンベアの移動速度を工程(a)におけるコンベアの移動速度よりも速くすることによって、工程(b)で麺線のウエーブを伸ばすことができる。その場合に、[工程(a)におけるコンベアの移動速度]:[工程(b)におけるコンベアの移動速度]の比、すなわち[工程(b)への麺線の供給速度]:[工程(b)からの麺線の取り出し速度]の比を1:1.5〜1:4とすることが好ましい。
【0023】
工程(b)において麺線に散布する水の温度は、一般に5〜20℃であることが好ましく、それによって麺線同士の再付着がなくなり、しかも麺線に対する水による引き締め作用が働いて、弾力性に富む麺類が得られる。また、麺線に対する水の散布量は、一般に、蒸熱処理を施された麺線100g当たり約0.1〜0.2リットル程度となるようにすることが好ましい。
また、麺線への水の散布方法としては、蒸熱処理した麺線の表面全体に水が均一またはほぼ均一に散布され得る方法であればいずれの方法を採用してもよく、一般的にはシャワーによる方法などが採用される。
【0024】
次いで、上記の工程(b)で水の散布処理とウエーブを伸ばした麺線を、工程(c)において茹処理する。この茹処理は、工程(a)の蒸熱処理によってα化された麺線にさらに適量の水を含ませることによって、即席麺類の食味、食感を向上させる。この茹処理は、茹処理後の麺線の水分含量が67〜72重量%程度の範囲になるように行うことが好ましい。
【0025】
なお、本明細書でいう、上記した生麺線の水分含量、蒸熱処理後の麺線の水分含量、茹処理後の麺線の水分含量、および後記する真空乾燥後の麺の水分含量は、下記の数式(1)により求めた値をいう。
【0026】
【数1】
麺線(麺)の水分含量(重量%)={(A−0.086B)/A}×100 (1)
但し、A=麺線(麺)の重量
B=麺線(麺)の製造に用いた小麦粉、そば粉およびその他の主原料たる穀粉類の重量(g)(但し水分含量14重量%に換算した重量)
【0027】
工程(c)の茹処理に用いるお湯の温度は、一般に90〜99℃であることが、麺線の煮崩れ、べとつきなどを防止しながら、短い時間で麺線に所定量の水を含ませることができる点から好ましい。
また、その場合の茹処理時間としては、麺の種類や太さなどに応じて調整し得るが、一般に2〜5分の茹処理時間が好ましく採用される。
茹処理を行うに当たっては、次の工程(d)における凍結、真空乾燥が行い易いように、最終的に製造しようとする即席麺類の量に合わせて、1食分または数食分ずつに玉取りして茹処理を行っても、或いは玉取りせずに一まとめにして茹処理を行ってもよく、玉取りして茹処理を行うことが作業性などの点から好ましい。
【0028】
次いで、工程(d)において、上記の工程(c)で茹処理を行った麺線を、好ましくは水洗した後、凍結処理し、真空乾燥する。麺線の凍結処理を行うに当たっては、麺線を所定の重量に玉取りし、それを型枠や最終容器などに詰めてから凍結処理を行うことが好ましい。凍結処理は急速凍結および緩慢凍結のいずれで行ってもよいが、急速凍結で行うことが、麺線全体に微細な氷が均一に形成されて、真空乾燥が円滑に行われ、しかも復元性に優れ、且つ弾力性および滑らかさに富む即席麺類が得られるので好ましい。急速凍結によって麺線を凍結する場合は、一般に、−70℃〜−95℃の温度で、約8〜10分かけて凍結させるのがよく、それによって麺の中心温度を速やかに−5℃以下にすることができる。そして、凍結した麺を真空乾燥前に貯蔵しておく場合は、通常−25℃〜−35℃の冷凍庫に入れて真空乾燥処理を施すまで貯蔵しておくことが次の真空乾燥処理が円滑に行われるので好ましい。
【0029】
そして、凍結処理を行った麺類を、次いで、麺類の水分含量が7重量%以下になるまで真空乾燥処理して即席麺類にする。この真空乾燥は、一般に、約0.2〜1mmHgの真空下に約20〜24時間の条件下で行うことが、復元性や食感に優れる即席麺類を円滑に得ることができる点から好ましい。
【0030】
本発明では、工程(a)のウエット水蒸気による蒸熱処理に引き続いて、麺線に水を散布し麺線のウエーブを伸ばす工程(b)を採用していることにより、麺線同士の再付着が防止され、しかも麺線に腰が付与され、麺線が空隙部を多く有する状態で麺塊状に玉取りされ、空隙部の多い状態で凍結され、そのために、凍結処理およびその後の真空乾燥処理を円滑に実施することが可能になり、麺線への水の散布および麺線のウエーブの伸ばし処理を行わない従来法に比べて、真空乾燥処理時間を約5%またはそれ以上も短縮することが可能になり、しかも最終的に得られる即席麺類は復元性および食感に優れたものとなる。
【0031】
上記により得られる即席麺類は、必要に応じて包装して、常温で流通、販売することができる。即席麺類の復元に当たっては、単に熱湯を注いだり、熱湯中に浸漬したり、熱湯中で短時間煮たり、場合によっては常温の水に浸漬することによって、喫食可能な状態に速やかに復元することができる。
【0032】
【実施例】
以下に実施例などにより本発明を具体的に説明するが、本発明はそれにより限定されない。
以下の例において、生麺線の水分含量、蒸熱処理後の麺線の水分含量、茹処理後の麺線の水分含量および即席麺類の水分含量は、上記の数式(1)により求めた。
更に、湯戻した麺類の復元状態および食感は、下記の表1に記載した評価基準によって10人のパネラーに評価してもらって、その平均値を採った。
【0033】
【表1】
【0034】
《実施例1》[即席うどんの製造]
(1) 中力小麦粉25kg、タピオカ澱粉2.5kg、食塩0.5kg、α−トコフェロール50g、卵白25gおよび水10kgを混合して常法によって混捏して生地をつくり、前記の生地を温度25℃で20分間熟成し、次いで複合−圧延を行って麺帯(厚さ1.1mm)にし、これを#12丸の切刃を用いて幅2.5mm、厚み1.1mmの生麺線(生うどん;水分含量36重量%)に連続的に切り出した。その生麺線を、連続した長尺状態で切出しスピードを調整して軽くウエーブさせながら金網製のコンベアに載せて、蒸熱処理装置(コンベアの下方に湯浴を配置し湯浴の下方から加熱して水蒸気を発生させる形式の装置)に送り、コンベアで連続的に移送しながら(コンベア速度6.1m/分)、温度97℃のウエット水蒸気を2分10秒吹き付けて蒸熱処理を行った。
(2) 次いで、上記(1)で蒸熱処理を行った麺線を、引き続いて、蒸熱処理装置におけるのとは別のコンベア(速度19m/分)に載せ換えて麺線のウエーブを伸ばすとともに、麺線の上方から、温度15℃の水を、蒸熱した麺線100g当たり水の散布量0.15リットルの割合で散布した。
【0035】
(3) 上記(2)の処理を終わった麺線を長さ約33cmに切断した後、180gずつ玉取りして、温度95〜98℃の熱湯に入れて3分間茹処理を行った後、水洗して、水分含量が72重量%の茹で麺線を得た。
(4) 上記(3)で得られた水洗後の茹で麺線を1食分(220g)ずつ型枠に充填して、−95℃で8分間急速冷凍、次いで−30℃で6時間凍結した後、1〜0.2mmHgの真空下に22時間真空乾燥処理を行って、水分含量4重量%の即席うどんを製造した。
(5) 上記(4)で得られた即席うどん1食分(約64g)を試食用容器に入れて、そこに温度98℃の熱湯500ccを注いで、蓋をして4分間放置した後、蓋をとり、つゆを入れて、復元したうどんの食感を上記の表1で示した評価基準にしたがって評価したところ、下記の表2に示すとおりの結果であった。
【0036】
《比較例1》[即席うどんの製造]
(1) 実施例1における(2)の工程(蒸熱した麺線のウエーブを伸ばして水を散布する工程)を行わなかった以外は、実施例1と同様にして即席うどんを製造した。
ただし、この比較例1では、水分含量4重量%の即席うどんを得るのに、その真空乾燥処理に23時間を要した。
(2) 上記(1)で得られた即席うどん1食分(約62g)を試食用容器に入れて、そこに温度100℃の熱湯500ccを注いで、以下実施例1と同様にして復元させて、復元したうどんの食感を上記の表1で示した評価基準にしたがって評価したところ、下記の表2に示すとおりの結果であった。
【0037】
《実施例2》[即席ラーメンの製造]
(1) 強力小麦粉12.5kg、準強力小麦粉12.5kg、タピオカ澱粉3.75kg、食塩0.5kg、かんすい100g、キサンタンガム100g、α−トロフェロール50g、着色料(リボフラビン)20gおよび水9kgを混合して常法によって混捏して生地をつくり、前記の生地を温度30℃で40分間熟成し、次いで複合−圧延を行って麺帯(厚さ1.1mm)にし、これを#22角の切刃を用いて、幅1.4mm、厚み1.1mmの生麺線(生ラーメン;水分含量38重量%)に連続的に切り出して、その生麺線を、連続した長尺状態で切刃とコンベヤのスピードを調整して軽くウエーブさせながら金網製のコンベアに載せて、実施例1で使用したのと同じ蒸熱処理装置に送り、コンベアで連続的に移送しながら(コンベア速度6.1m/分)、温度100℃のウエット水蒸気を3分間吹き付けて蒸熱処理を行った。
(2) 次いで、上記(1)で蒸熱処理を行った麺線を、引き続いて、蒸熱処理装置におけるのとは別のコンベア(速度17m/分)に載せ換えて麺線のウエーブを伸ばすとともに、麺線の上方から、温度15℃の水を、蒸熱した麺線100g当たり水の散布量0.1リットルの割合で散布した。
【0038】
(3) 上記(2)で得られた麺線を長さ約30cmに切断した後、170gずつ玉取りして、温度95〜98℃の熱湯に入れて3分間茹処理を行った後、20℃の水で1.5分間水洗して、水分含量が72重量%の茹で麺線を得た。
(4) 上記(3)で得られた水洗後の茹で麺線を1食分(220g)ずつ型枠に充填して、−95℃で8分間急速冷凍、次いで−30℃で6時間凍結した後、1〜0.2mmHgの真空下に20時間真空乾燥処理を行って、水分含量4重量%の即席ラーメンを製造した。
(5) 上記(4)で得られた即席ラーメン1食分(約64g)を試食用容器に入れて、そこに温度95℃の熱湯500ccを注いだ後蓋をして3分間放置後、蓋を取ってスープを投入して、復元したラーメンの食感を上記の表1で示した評価基準にしたがって評価したところ、下記の表2に示すとおりの結果であった。
【0039】
《比較例2》[即席ラーメンの製造]
(1) 実施例2における(2)の工程(蒸煮した麺線のウエーブを伸ばして水を散布する工程)を行わなかった以外は、実施例2と同様にして即席ラーメンを製造した。
ただし、この比較例2では、水分含量4重量%の即席ラーメンを得るのに、その真空乾燥処理に21時間を要した。
(2) 上記(1)で得られた即席ラーメン1食分(約63g)を試食用容器に入れて、そこに温度98℃の熱湯500ccを注いだ後、以下実施例2と同様に行って復元し、復元したラーメンの食感を上記の表1で示した評価基準にしたがって評価したところ、下記の表2に示すとおりの結果であった。
【0040】
《実施例3》[即席そばの製造]
(1) 強力小麦粉17.5kg、そば粉7.5kg、食塩0.5kg、α−トコフェロール75gおよび水9kgを混合し、常法によって混捏して生地をつくり、その生地を温度20℃で20分間熟成した後、複合−圧延を行って麺帯(厚さ1.2mm)にし、これを#24丸の切刃を用いて、幅1.3mm、厚み1.2mmの生麺線(生そば;水分含量36重量%)に連続的に切り出して、その生麺線を、連続した長尺状態でコンベヤのスピードを調整して軽くウエーブさせながら金網製のコンベアに載せて、実施例1で使用したのと同じ蒸熱処理装置に送り、コンベアで連続的に移送しながら(コンベア速度6.1m/分)、温度97℃のウエット水蒸気を2分10秒間吹き付けて蒸熱処理を行った。
(2) 次いで、上記(1)で蒸熱処理を行った麺線を、引き続いて、蒸熱処理装置におけるのとは別のコンベア(速度15m/分)に載せ換えて麺線のウエーブを伸ばすとともに、麺線の上方から、温度15℃の水を、蒸熱した麺線100g当たり水の散布量0.1リットルの割合で散布した。
【0041】
(3) 上記(2)で得られた麺線を長さ約30cmに切断した後、190gずつ玉取りして、温度99℃の熱湯に入れて3分間茹処理を行った後、7℃の水で1.5分間水洗して、水分含量が71重量%の茹で麺線を得た。
(4) 上記(3)で得られた水洗後の茹で麺線を1食分(210g)ずつ型枠に充填して、−95℃で8分間急速冷凍、次いで−30℃で6時間凍結した後、1〜0.2mmHgの真空下に20時間真空乾燥処理を行って、水分含量4重量%の即席そばを製造した。
(5) 上記(4)で得られた即席そば1食分(約63g)を試食用容器に入れて、そこに温度98℃の熱湯500ccを注いだ後、以下実施例2と同様にして復元して、復元したそばの食感を上記の表1で示した評価基準にしたがって評価したところ、下記の表2に示すとおりの結果であった。
【0042】
《比較例3》[即席そばの製造]
(1) 実施例3における(2)の工程(蒸煮した麺線のウエーブを伸ばして水を散布する工程)を行わなかった以外は、実施例3と同様にして即席そばを製造した。
ただし、この比較例3では、水分含量4重量%の即席そばを得るのに、その真空乾燥処理に21時間を要した。
(2) 上記(1)で得られた即席そば1食分(約63g)を試食用容器に入れて、そこに温度98℃の熱湯500ccを注いだ後、以下実施例3と同様にして復元し、復元したそばの食感を上記の表1で示した評価基準にしたがって評価したところ、下記の表2に示すとおりの結果であった。
【0043】
《実施例4》[即席そうめんの製造(汁タイプ)]
(1) 中力小麦粉12.5kg、準強力小麦粉12.5kg、タピオカ澱粉2.5kg、食塩0.5kg、卵白75g、カードラン(増粘多糖類)75g、α−トコフェロール75gおよび水8.5kgを混合し常法によって混捏して生地をつくり、その生地を温度30℃で30分間熟成した後、複合−圧延して麺帯(厚さ1.2mm)にし、それを#28丸の切刃を用いて、幅1.1mm、厚み1.0mmの生麺線(生そうめん;水分含量34重量%)に連続的に切り出して、その生麺線を、連続した長尺状態で切刃スピードと金網製コンベヤスピードを調整して軽くウエーブさせながら金網製のコンベアに載せて、実施例1で使用したのと同じ蒸熱処理装置に送り、コンベアで連続的に移送しながら(コンベア速度6.1m/分)、温度97℃のウエット水蒸気を2分10秒間吹き付けて蒸熱処理を行った。
(2) 次いで、上記(1)で蒸熱処理を行った麺線を、引き続いて、蒸熱処理装置におけるのとは別のコンベア(速度15m/分)に載せ換えて麺線のウエーブを伸ばすとともに、麺線の上方から、温度15℃の水を、蒸熱した麺線100g当たり水の散布量0.15リットルの割合で散布した。
【0044】
(3) 上記(2)で得られた麺線を長さ約33cmに切断した後、180gずつ玉取りして、温度95〜98℃の熱湯に入れて3分間茹処理を行った後、10℃の水で1.5分間水洗して、水分含量が72重量%の茹で麺線を得た。
(4) 上記(3)で得られた水洗後の茹で麺線を1食分(220g)ずつ型枠に充填して、−95℃で8分間急速冷凍、次いで−30℃で6時間凍結した後、1〜0.2mmHgの真空下に21時間真空乾燥処理を行って、水分含量4重量%の即席そうめんを製造した。
(5) 上記(4)で得られた即席そうめん1食分(約64g)を試食用容器に入れて、そこに温度95℃の熱湯500ccを注いで、3分間熱湯中に放置して、その時の復元時間を測定すると共に、復元したそうめんの食感を上記の表1で示した評価基準にしたがって評価したところ、下記の表2に示すとおりの結果であった。
【0045】
《比較例4》[即席そうめんの製造(汁タイプ)]
(1) 実施例4における(2)の工程(蒸煮した麺線のウエーブ伸ばして水を散布する工程)を行わなかった以外は、実施例4と同様にして即席そうめんを製造した。
ただし、この比較例4では、水分含量4重量%の即席そうめんを得るのに、その真空乾燥処理に22時間を要した。
(2) 上記(1)で得られた即席そうめん1食分(約64g)を試食用容器に入れて、そこに温度95℃の熱湯500ccを注いで、以下実施例4と同様にして復元し、復元したそうめんの食感を上記の表1で示した評価基準にしたがって評価したところ、下記の表2に示すとおりの結果であった。
【0046】
《実施例5》[即席そうめんの製造(焼きそばタイプ)]
(1) 中力小麦粉12.5kg、準強力小麦粉12.5kg、食塩0.5kg、卵白75g、ペクチン50g、キサンタンガム50g、α−トコフェロール50gおよび水8.5kgを混合し常法によって混捏して生地をつくり、その生地を温度25℃で30分間熟成した後、複合−圧延して麺帯(厚さ1.2mm)にし、それを#28丸の切刃を用いて、幅1.1mm、厚み1.0mmの生麺線(生そうめん;水分含量35重量%)に連続的に切り出して、その生麺線を、連続した長尺状態でコンベヤスピードを調整して軽くウエーブさせながら金網製のコンベアに載せて、実施例1で使用したのと同じ蒸熱処理装置に送り、コンベアで連続的に移送しながら(コンベア速度6.1m/分)、温度97℃のウエット水蒸気を2分10秒間吹き付けて蒸熱処理を行った。
(2) 次いで、上記(1)で蒸熱処理を行った麺線を、引き続いて、蒸熱処理装置におけるのとは別のコンベア(速度20m/分)に載せ換えて麺線のウエーブを伸ばすとともに、麺線の上方から、温度15℃の水を、蒸熱した麺線100g当たり水の散布量0.15リットルの割合で散布した。
【0047】
(3) 上記(2)で得られた麺線を長さ約33cmに切断した後、190gずつ玉取りして、温度95〜98℃の熱湯に入れて3分間茹処理を行った後、15℃の水で1.5分間水洗して、水分含量が75重量%の茹で麺線を得た。
(4) 上記(3)で得られた水洗後の茹で麺線を1食分(230g)ずつ型枠に充填して、−95℃で8分間急速冷凍、次いで−30℃で6時間凍結した後、1〜0.2mmHgの真空下に23時間真空乾燥処理を行って、水分含量4重量%の即席そうめんを製造した。
(5) 上記(4)で得られた即席そうめん1食分(約69g)をフライパンに入れて、そこに温度98℃の熱湯500ccを注いで、蓋をして3分間放置した後、湯を捨て、フライパンに油を入れてよく炒めてから、ソースをかけて焼きそばタイプのそうめんにし、その食感を上記の表1で示した評価基準にしたがって評価したところ、下記の表2に示すとおりの結果であった。
【0048】
《比較例5》[即席そうめんの製造(焼きそばタイプ)]
(1) 実施例5における(2)の工程(蒸煮した麺線のウエーブを伸ばして水を散布する工程)を行わなかった以外は、実施例5と同様にして即席そうめんを製造した。
ただし、この比較例5では、水分含量4重量%の即席そうめんを得るのに、その真空乾燥処理に24時間を要した。
(2) 上記(1)で得られた即席そうめん1食分(約69g)をフライパンに入れて、そこに温度98℃の熱湯500ccを注いだ後、以下実施例5と同様にして焼きそばタイプのそうめんをつくり、その食感を上記の表1で示した評価基準にしたがって評価したところ、下記の表2に示すとおりの結果であった。
【0049】
【表2】
【0050】
上記の表2の結果から、生麺線を蒸熱処理した後に、麺線のウエーブを伸ばして水を散布してから、茹処理し、凍結した後に真空乾燥を行っている実施例1〜4の場合は、蒸熱処理した麺線を、麺線のウエーブの伸ばし処理および水の散布処理を行わずに、そのまま茹処理して凍結した後に真空乾燥している比較例1〜4の場合に比べて、真空乾燥時間を短くできること、しかもそれにより得られる即席麺類は、復元性に優れていて短い時間で喫食可能な状態に復元できること、さらに復元された麺類は弾力性および滑らかさに優れていて、食感が良好であることがわかる。
【0051】
【発明の効果】
生麺線にウエーブを形成させた状態でウエット水蒸気で蒸熱処理し、次いで該蒸熱した麺線のウエーブを伸ばして水を散布してから、麺線の茹処理、並びに凍結処理、真空乾燥を行って即席麺類を製造する本発明の方法による場合は、良好な工程性、作業性で、従来よりも短い真空乾燥処理時間で、目的とする即席麺類を生産性よく、低コストで円滑に製造することができる。
【0052】
特に、本発明では、生麺線の蒸煮処理をウエット水蒸気を用いて行っていることによって、以後の茹処理を短時間で行うことが可能になり、しかも最終的に得られる即席麺類が砕けたり割れたりしにくくなり、復元したときに弾力性と滑らかさに富む良好な食感を有するようになり、また、生麺線のウエット水蒸気による蒸熱処理を、生麺線にウエーブを形成させた状態で行うことによって、蒸熱処理時に水蒸気が麺線に当たり易くなってα化が効率よく行われ、しかも次工程以降において麺線がほぐれ易くなり、作業性が良好になる。
【0053】
さらに、本発明では、ウエット水蒸気で蒸熱処理した麺線をそのまま直接茹処理せずに、蒸煮処理した麺線のウエーブを伸ばして水を散布する処理を行ってから、茹処理することによって、蒸熱処理によって麺線同士の付着が生じた場合にも麺線を分離させることができ、麺線の以後の取り扱い性が良好になり、しかも麺線の所定長への切断が円滑に行われ、また該切断した麺線の秤量を正確に行うことができる。
【0054】
そして、本発明の方法により得られる即席麺類は、お湯や水を用いて短時間に喫食可能な状態で復元することができ、復元した麺類は、弾力性および滑らかさに富んでいて食感に極めて優れている。
さらに、本発明の即席麺類は、乾燥に油を用いていないので、油っぽくなく且つ低カロリーであり、しかも保存時に油の変質のよる食感の低下や品質の低下が生じず、良好な食味および食感を保ちながら、長期にわたって保存、流通が可能である。
【発明の属する技術分野】
本発明は即席麺類の製造方法および該方法により得られる即席麺類に関する。より詳細には、湯戻しなどによって短い時間で喫食可能に復元でき、復元したときに、弾力性と滑らかさに富み良好な食感を有する高品質の即席麺類、およびその製造方法に関するものであり、本発明による場合は、前記した高品質の即席麺類を、従来よりもスムーズに、短い凍結真空乾燥時間で生産性良く製造することができる。
【0002】
【従来の技術】
即席麺類は、熱湯を注いだり短時間湯煮するだけで極めて簡単に喫食可能に復元できるという即席性、および良好な保存性などの点から消費者の幅広い支持を得ている。そして、当初はインスタントラーメンのみであった即席麺も、近年は種々のものが開発販売されるようになっており、即席麺類をその乾燥方法により分類すると、即席油揚麺、即席熱風乾燥麺および即席凍結乾燥麺に分けられ、またその種類で分類すると即席中華麺類、即席和風麺類、即席欧風麺類、スナック麺類などに大別される。
【0003】
即席油揚麺は、製造が容易であり、しかも短時間で喫食可能に復元できるところから、従来から即席麺類の主流をなしていた。しかしながら、即席油揚麺は、油を用いていることによって、その食感が油っぽく、且つ高カロリーであり、しかも保存時に油が変質して食感の低下や品質の低下を招き易く、長期保存ができないという欠点がある。
そこで、即席油揚麺に代わるものとして、即席熱風乾燥麺および即席凍結乾燥麺が製造されるようになっている。即席熱風乾燥麺および即席凍結乾燥麺は、乾燥時に油を用いないノンフライの即席麺であることにより、油っぽさのないさっぱりした食感を有し、且つ低カロリーであり、しかも保存時に油の変質による品質の低下や食感の低下がないことから、消費者の低カロリー志向などとも相俟って、近年その生産量が伸びている。
【0004】
そして、即席熱風乾燥麺の製造法としては、α化処理した麺線を一段階ないしは二段階の熱風乾燥工程で加熱して麺類の保存が可能になるまで水分含量を低減させる方法や、麺線をα化処理した後熱風乾燥して麺類の保存が可能になるまで水分含量を低減させる方法などが従来採用されている。しかしながら、それらの従来法による場合は、多量の水分を含有するα化した麺類を直接加熱乾燥しているために、麺線の膨化が過度になって、麺線表面の滑らかさが失われたり、麺が硬くなったりして、食感が不良になり易く、しかも湯戻しなどで喫食可能に復元するのに時間がかかるという欠点がある。
【0005】
一方、即席凍結乾燥麺は、上記した即席熱風乾燥麺に比べて、食感が優れ、復元性に優れているという長所を有しており、即席凍結乾燥麺の製造に当たっては、通常、麺線をα化処理した後、所定量ずつ玉取りして、凍結し、真空乾燥する方法が一般に採用されている。そして、その場合のα化処理に当たっては、茹処理する方法、蒸熱処理後に茹処理する方法などが採用されており、その場合の蒸熱処理は一般にドライ水蒸気を用いて行われている。ドライ水蒸気を用いて蒸熱処理した後に茹処理する従来法による場合は、茹処理のみを行う場合に比べて、麺線の保形性が高められるという長所があるが、未だその保形性が十分であるとは言えず、得られる即席麺類が割れたり、欠けたりすることがあり、しかも復元した麺類の弾力性が未だ十分であるとは言えず、食感の点で改良の余地がある。その上、蒸熱処理時に麺線間に付着が生じ易く、その後の切断処理や茹処理時の作業性が劣る。また、加熱乾燥に比べて設備面や熱効率などの点で経費のかかる真空乾燥を長時間に亙って行う必要があるため、生産性が低く、製造コストが高くなるという欠点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、保形性が良好で乾燥状態にあるときに割れたり欠けたりせず、復元時に麺線がほぐれ易く、湯戻しなどによって短時間で喫食可能に復元することができ、復元したときに弾力性および滑らかさに富む良好な食感を有する高品質のノンフライの即席麺類を、α化した麺線同士の付着による作業性の低下などを防止しながら、良好な秤量性で、従来よりも短い真空乾燥時間で、生産性良く効率的に製造することのできる方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を解決すべく本発明者らは色々検討を重ねてきた。その結果、生麺線を蒸熱処理後に茹処理してから凍結し真空乾燥して即席麺類を製造する方法を採用して即席麺類を製造するに当たって、生麺線をウエーブを形成した状態でウエット水蒸気で蒸熱処理し、次いで、該蒸熱処理した麺線を、そのまま直接茹処理せずに、麺線への水の散布処理と麺線のウエーブの伸ばし処理を行い、通常は、その後に麺線を所定長に切断してから、茹処理し、凍結、真空乾燥すると、蒸熱処理時に麺線同士の付着が生じた場合にも、麺線同士の付着が解除されてその後の所定長への切断、茹処理、秤量などの作業を円滑に行えること、しかも真空乾燥時間を従来よりも短縮できること、その上、それにより得られる即席麺類は、欠けたり割れたりせず保形性に優れ、さらに復元時に麺線がほぐれ易く、復元したときに弾力があり且つ滑らかさに富む良好な食感を有することを見出して本発明を完成した。
【0008】
すなわち、本発明は、即席麺類の製造方法であって、
(a)生麺線を、ウエーブを形成させた状態でウエット水蒸気で蒸熱処理する工程;
(b)蒸熱処理した麺線に水を散布し、麺線のウエーブを伸ばす工程;
(c)麺線を茹処理する工程;および
(d)茹処理した麺線を凍結し真空乾燥する工程;
を有していることを特徴とする即席麺類の製造方法である。
【0009】
そして、上記した本発明の即席麺類の製造方法においては、工程(b)の麺線への水の散布および麺線のウエーブの伸ばし処理を行った後に麺線を所定長に切断し、該所定長さに切断された麺線を工程(c)で茹処理し、次いで工程(d)において凍結、真空乾燥する方法が好ましく採用される。
また、本発明は上記した製造方法により得られる即席麺類を包含する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に本発明について詳細に説明する。
本発明では即席麺類の種類は特に限定されず、即席和風麺類(即席うどん、即席きしめん、即席そうめん、即席ひやむぎ、即席日本そばなど)、即席中華麺類(即席ラーメンなど)、即席欧風麺類(即席スパゲティー、即席マカロニなど)などを包含し、それらのうちでも特に即席うどん、即席そうめん、即席日本そば、即席ラーメンなどの製造に適している。
【0011】
本発明では、工程(a)において、生麺線を、ウエーブを形成させた状態でウエット水蒸気で蒸熱処理してα化する。
その場合の生麺線は、例えば小麦粉、ライ麦粉、大麦粉、オーツ粉、そば粉、米粉、馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉、コーンスターチ、カタクリ粉、やまいも粉などの種々の穀粉類の1種または2種以上を使用して製造しておくことができ、そのうちでも通常の麺類と同様に、小麦粉を主体とする穀粉類から製造することが好ましい。また生麺線は、上記した穀粉類の他に、必要に応じて、食塩、かん水(かん粉)、油脂類、縮合リン酸塩、乳化剤、蛋白強化剤、増粘剤、卵白、卵黄、全卵、着色料、酸化防止剤などの他の成分の1種または2種以上を含有していてもよい。
【0012】
蒸熱処理する前の生麺線の製法は特に制限されず、従来の製麺法にしたがって製造すればよく、例えば、混捏−圧延−麺線への切出し、混捏−圧延−複合−圧延−麺線への切出し、混捏−生地熟成−圧延−麺線への切出し、混捏−生地熟成−圧延−複合−圧延−麺線への切出し、混捏−麺帯押出し−麺線への切出し、混捏−麺線押出しなどの方法によって製造することができる。前記した生麺線の製造工程において、混捏により得られる生地を熟成してから圧延や押出しによって麺帯にし、それを麺線にすると、食感および食味に一層優れる凍結乾燥即席麺類を得ることができるので望ましい。
【0013】
生麺線の水分含量は、麺類の種類などに応じて異なり得るが、一般に30〜45重量%としておくことが好ましく、前記した水分含量にしておくと、工程(a)(蒸熱処理)および工程(b)(水の散布処理とウエーブの伸ばし処理)を経た麺線を工程(c)で茹処理する際にその茹処理を比較的短い時間で円滑に実施でき、しかも工程(d)の真空乾燥時間を短くすることができる。
生麺線の厚さや幅(太さ)は特に制限されず、麺類の種類などに応じて、従来と同様のサイズにしておけばよい。
【0014】
本発明では、工程(a)の蒸熱処理をウエット水蒸気を用いて行うことが必要である。本発明で用いる「ウエット水蒸気」は、水蒸気を飽和状態、過飽和状態またはそれに近い状態で含んでいて、水滴を発生し易い(結露し易い)水蒸気をいう。ウエット水蒸気は、例えばセイロや通常の蒸し器などに見るように、湯浴を加熱することによって水蒸気を発生させる形式の水蒸気発生装置によって発生させることができる。
本発明では、工程(a)の蒸熱処理をウエット水蒸気を用いて行うことによって、工程(c)の茹処理を短時間で行うことが可能になり、最終的に得られる即席麺類が砕けたり割れたりしにくくなり、しかも復元したときに弾力性と滑らかさに富む良好な食感を有するようになる。
生麺線をウエット水蒸気で蒸熱処理する際の蒸熱処理装置などは特に制限されず、例えば、連続した長尺の麺線を網製コンベアに載せ、そのコンベアの下方に水を入れたトレーやその他の上部の開放した容器を配置し、その容器を加熱してウエット水蒸気を発生させ、そのウエット水蒸気を、コンベア上に載置されて移動する生麺線に当てて、生麺線の蒸熱処理を行う方法などが好ましく採用される。
【0015】
工程(a)の蒸熱処理をウエット水蒸気で行わずに、ドライ水蒸気(例えば高温高圧下で発生させた水蒸気をそれよりも低い圧力状態にしたときに得られる水滴を発生しにくい水蒸気)を用いて行うと、工程(a)で麺線のα化が十分に行われなくなって、その後の工程(c)での茹処理に長い時間を要するようになり、しかも復元性、食感などに優れる即席麺類を得ることができにくくなり、本発明の目的を達成できない。
【0016】
さらに、本発明では、工程(a)のウエット水蒸気による蒸熱処理を、生麺線にウエーブを形成させた状態で行うことが必要である。生麺線のウエット水蒸気による蒸熱処理をウエーブを形成させた状態で行うことによって、蒸熱処理時に水蒸気が麺線に当たり易くなって、α化が効率よく行われ、しかも次工程以降において麺線がほぐれ易くなり、作業性が良好になる。生麺線にウエーブを形成させる方法としては、例えば、麺帯から麺線を切り出す切刃にゴム板を取り付けてウエーブを形成させる方法、麺帯から麺線を切り出す切刃に導管を取り付けてウエーブを形成させる方法、切刃で切り出した麺線を移送するコンベヤのスピードを麺線への切り出し速度よりも遅くしてウエーブを形成させる方法などを採用することができる。
【0017】
また、本発明では、工程(a)の蒸熱処理を、連続した長尺の形態の生麺線を用いて、生麺線にウエーブを形成させた状態で、上記したような網製コンベアなどの上に載せて、蒸熱処理装置に連続的に供給して行う方法が好ましく採用される。連続した長尺の生麺線を用いて蒸熱処理を連続的に行うことによって、工程(a)と共に、次の工程(b)を円滑に行うことができる。
【0018】
工程(a)の蒸熱処理で用いるウエット水蒸気の温度は、一般に95〜100℃であることが好ましく、ウエット水蒸気の温度を前記した範囲にすることによって、麺線の蒸熱処理を短時間に円滑に行うことができる。また、工程(a)の蒸熱処理の時間は一般に1〜3分程度であることが、即席麺類の食味や食感が良好なものとなる点から好ましい。
【0019】
次いで、工程(b)において、工程(a)で蒸熱処理して麺線表面を糊化した麺線に、水を散布すると共に麺線のウエーブを伸ばす。この工程(b)を行うに当たっては、麺線のウエーブを伸ばした後に水を散布する方法、麺線に水を散布した後にウエーブを伸ばす方法、または麺線のウエーブを伸ばすと同時に水を散布する方法のいずれを採用してもよく、そのうちでも、麺線のウエーブを伸ばした後に水を散布する方法が好ましく用いられる。
【0020】
工程(b)は、工程(b)で水を散布した後の麺線の水分含量が60〜65重量%になるようにして行うことが好ましい。水分含量を前記した範囲に調整することによって、凍結後に真空乾燥して得られる即席麺類の復元性が向上し、しかも弾力性および滑らかさに富む、良好な品質となる。
【0021】
また、麺線に形成させたウエーブを工程(b)で伸ばすことによって、前記の工程(a)における蒸熱処理によって麺線同士の付着が生じた場合にも、工程(b)で麺線を分離させることができ、麺線の以後の取り扱い性が良好になる。さらに、工程(b)で麺線のウエーブを伸ばすことによって、工程(b)の後に行われる麺線の所定長への切断が円滑に行われるようになり、また該切断した麺線の秤量が正確に行われるようになる。
【0022】
工程(a)および工程(b)を、連続移動するコンベア上に連続した長尺の麺線を載置して移送する方法を採用して行う場合は、工程(b)におけるコンベアの移動速度を工程(a)におけるコンベアの移動速度よりも速くすることによって、工程(b)で麺線のウエーブを伸ばすことができる。その場合に、[工程(a)におけるコンベアの移動速度]:[工程(b)におけるコンベアの移動速度]の比、すなわち[工程(b)への麺線の供給速度]:[工程(b)からの麺線の取り出し速度]の比を1:1.5〜1:4とすることが好ましい。
【0023】
工程(b)において麺線に散布する水の温度は、一般に5〜20℃であることが好ましく、それによって麺線同士の再付着がなくなり、しかも麺線に対する水による引き締め作用が働いて、弾力性に富む麺類が得られる。また、麺線に対する水の散布量は、一般に、蒸熱処理を施された麺線100g当たり約0.1〜0.2リットル程度となるようにすることが好ましい。
また、麺線への水の散布方法としては、蒸熱処理した麺線の表面全体に水が均一またはほぼ均一に散布され得る方法であればいずれの方法を採用してもよく、一般的にはシャワーによる方法などが採用される。
【0024】
次いで、上記の工程(b)で水の散布処理とウエーブを伸ばした麺線を、工程(c)において茹処理する。この茹処理は、工程(a)の蒸熱処理によってα化された麺線にさらに適量の水を含ませることによって、即席麺類の食味、食感を向上させる。この茹処理は、茹処理後の麺線の水分含量が67〜72重量%程度の範囲になるように行うことが好ましい。
【0025】
なお、本明細書でいう、上記した生麺線の水分含量、蒸熱処理後の麺線の水分含量、茹処理後の麺線の水分含量、および後記する真空乾燥後の麺の水分含量は、下記の数式(1)により求めた値をいう。
【0026】
【数1】
麺線(麺)の水分含量(重量%)={(A−0.086B)/A}×100 (1)
但し、A=麺線(麺)の重量
B=麺線(麺)の製造に用いた小麦粉、そば粉およびその他の主原料たる穀粉類の重量(g)(但し水分含量14重量%に換算した重量)
【0027】
工程(c)の茹処理に用いるお湯の温度は、一般に90〜99℃であることが、麺線の煮崩れ、べとつきなどを防止しながら、短い時間で麺線に所定量の水を含ませることができる点から好ましい。
また、その場合の茹処理時間としては、麺の種類や太さなどに応じて調整し得るが、一般に2〜5分の茹処理時間が好ましく採用される。
茹処理を行うに当たっては、次の工程(d)における凍結、真空乾燥が行い易いように、最終的に製造しようとする即席麺類の量に合わせて、1食分または数食分ずつに玉取りして茹処理を行っても、或いは玉取りせずに一まとめにして茹処理を行ってもよく、玉取りして茹処理を行うことが作業性などの点から好ましい。
【0028】
次いで、工程(d)において、上記の工程(c)で茹処理を行った麺線を、好ましくは水洗した後、凍結処理し、真空乾燥する。麺線の凍結処理を行うに当たっては、麺線を所定の重量に玉取りし、それを型枠や最終容器などに詰めてから凍結処理を行うことが好ましい。凍結処理は急速凍結および緩慢凍結のいずれで行ってもよいが、急速凍結で行うことが、麺線全体に微細な氷が均一に形成されて、真空乾燥が円滑に行われ、しかも復元性に優れ、且つ弾力性および滑らかさに富む即席麺類が得られるので好ましい。急速凍結によって麺線を凍結する場合は、一般に、−70℃〜−95℃の温度で、約8〜10分かけて凍結させるのがよく、それによって麺の中心温度を速やかに−5℃以下にすることができる。そして、凍結した麺を真空乾燥前に貯蔵しておく場合は、通常−25℃〜−35℃の冷凍庫に入れて真空乾燥処理を施すまで貯蔵しておくことが次の真空乾燥処理が円滑に行われるので好ましい。
【0029】
そして、凍結処理を行った麺類を、次いで、麺類の水分含量が7重量%以下になるまで真空乾燥処理して即席麺類にする。この真空乾燥は、一般に、約0.2〜1mmHgの真空下に約20〜24時間の条件下で行うことが、復元性や食感に優れる即席麺類を円滑に得ることができる点から好ましい。
【0030】
本発明では、工程(a)のウエット水蒸気による蒸熱処理に引き続いて、麺線に水を散布し麺線のウエーブを伸ばす工程(b)を採用していることにより、麺線同士の再付着が防止され、しかも麺線に腰が付与され、麺線が空隙部を多く有する状態で麺塊状に玉取りされ、空隙部の多い状態で凍結され、そのために、凍結処理およびその後の真空乾燥処理を円滑に実施することが可能になり、麺線への水の散布および麺線のウエーブの伸ばし処理を行わない従来法に比べて、真空乾燥処理時間を約5%またはそれ以上も短縮することが可能になり、しかも最終的に得られる即席麺類は復元性および食感に優れたものとなる。
【0031】
上記により得られる即席麺類は、必要に応じて包装して、常温で流通、販売することができる。即席麺類の復元に当たっては、単に熱湯を注いだり、熱湯中に浸漬したり、熱湯中で短時間煮たり、場合によっては常温の水に浸漬することによって、喫食可能な状態に速やかに復元することができる。
【0032】
【実施例】
以下に実施例などにより本発明を具体的に説明するが、本発明はそれにより限定されない。
以下の例において、生麺線の水分含量、蒸熱処理後の麺線の水分含量、茹処理後の麺線の水分含量および即席麺類の水分含量は、上記の数式(1)により求めた。
更に、湯戻した麺類の復元状態および食感は、下記の表1に記載した評価基準によって10人のパネラーに評価してもらって、その平均値を採った。
【0033】
【表1】
【0034】
《実施例1》[即席うどんの製造]
(1) 中力小麦粉25kg、タピオカ澱粉2.5kg、食塩0.5kg、α−トコフェロール50g、卵白25gおよび水10kgを混合して常法によって混捏して生地をつくり、前記の生地を温度25℃で20分間熟成し、次いで複合−圧延を行って麺帯(厚さ1.1mm)にし、これを#12丸の切刃を用いて幅2.5mm、厚み1.1mmの生麺線(生うどん;水分含量36重量%)に連続的に切り出した。その生麺線を、連続した長尺状態で切出しスピードを調整して軽くウエーブさせながら金網製のコンベアに載せて、蒸熱処理装置(コンベアの下方に湯浴を配置し湯浴の下方から加熱して水蒸気を発生させる形式の装置)に送り、コンベアで連続的に移送しながら(コンベア速度6.1m/分)、温度97℃のウエット水蒸気を2分10秒吹き付けて蒸熱処理を行った。
(2) 次いで、上記(1)で蒸熱処理を行った麺線を、引き続いて、蒸熱処理装置におけるのとは別のコンベア(速度19m/分)に載せ換えて麺線のウエーブを伸ばすとともに、麺線の上方から、温度15℃の水を、蒸熱した麺線100g当たり水の散布量0.15リットルの割合で散布した。
【0035】
(3) 上記(2)の処理を終わった麺線を長さ約33cmに切断した後、180gずつ玉取りして、温度95〜98℃の熱湯に入れて3分間茹処理を行った後、水洗して、水分含量が72重量%の茹で麺線を得た。
(4) 上記(3)で得られた水洗後の茹で麺線を1食分(220g)ずつ型枠に充填して、−95℃で8分間急速冷凍、次いで−30℃で6時間凍結した後、1〜0.2mmHgの真空下に22時間真空乾燥処理を行って、水分含量4重量%の即席うどんを製造した。
(5) 上記(4)で得られた即席うどん1食分(約64g)を試食用容器に入れて、そこに温度98℃の熱湯500ccを注いで、蓋をして4分間放置した後、蓋をとり、つゆを入れて、復元したうどんの食感を上記の表1で示した評価基準にしたがって評価したところ、下記の表2に示すとおりの結果であった。
【0036】
《比較例1》[即席うどんの製造]
(1) 実施例1における(2)の工程(蒸熱した麺線のウエーブを伸ばして水を散布する工程)を行わなかった以外は、実施例1と同様にして即席うどんを製造した。
ただし、この比較例1では、水分含量4重量%の即席うどんを得るのに、その真空乾燥処理に23時間を要した。
(2) 上記(1)で得られた即席うどん1食分(約62g)を試食用容器に入れて、そこに温度100℃の熱湯500ccを注いで、以下実施例1と同様にして復元させて、復元したうどんの食感を上記の表1で示した評価基準にしたがって評価したところ、下記の表2に示すとおりの結果であった。
【0037】
《実施例2》[即席ラーメンの製造]
(1) 強力小麦粉12.5kg、準強力小麦粉12.5kg、タピオカ澱粉3.75kg、食塩0.5kg、かんすい100g、キサンタンガム100g、α−トロフェロール50g、着色料(リボフラビン)20gおよび水9kgを混合して常法によって混捏して生地をつくり、前記の生地を温度30℃で40分間熟成し、次いで複合−圧延を行って麺帯(厚さ1.1mm)にし、これを#22角の切刃を用いて、幅1.4mm、厚み1.1mmの生麺線(生ラーメン;水分含量38重量%)に連続的に切り出して、その生麺線を、連続した長尺状態で切刃とコンベヤのスピードを調整して軽くウエーブさせながら金網製のコンベアに載せて、実施例1で使用したのと同じ蒸熱処理装置に送り、コンベアで連続的に移送しながら(コンベア速度6.1m/分)、温度100℃のウエット水蒸気を3分間吹き付けて蒸熱処理を行った。
(2) 次いで、上記(1)で蒸熱処理を行った麺線を、引き続いて、蒸熱処理装置におけるのとは別のコンベア(速度17m/分)に載せ換えて麺線のウエーブを伸ばすとともに、麺線の上方から、温度15℃の水を、蒸熱した麺線100g当たり水の散布量0.1リットルの割合で散布した。
【0038】
(3) 上記(2)で得られた麺線を長さ約30cmに切断した後、170gずつ玉取りして、温度95〜98℃の熱湯に入れて3分間茹処理を行った後、20℃の水で1.5分間水洗して、水分含量が72重量%の茹で麺線を得た。
(4) 上記(3)で得られた水洗後の茹で麺線を1食分(220g)ずつ型枠に充填して、−95℃で8分間急速冷凍、次いで−30℃で6時間凍結した後、1〜0.2mmHgの真空下に20時間真空乾燥処理を行って、水分含量4重量%の即席ラーメンを製造した。
(5) 上記(4)で得られた即席ラーメン1食分(約64g)を試食用容器に入れて、そこに温度95℃の熱湯500ccを注いだ後蓋をして3分間放置後、蓋を取ってスープを投入して、復元したラーメンの食感を上記の表1で示した評価基準にしたがって評価したところ、下記の表2に示すとおりの結果であった。
【0039】
《比較例2》[即席ラーメンの製造]
(1) 実施例2における(2)の工程(蒸煮した麺線のウエーブを伸ばして水を散布する工程)を行わなかった以外は、実施例2と同様にして即席ラーメンを製造した。
ただし、この比較例2では、水分含量4重量%の即席ラーメンを得るのに、その真空乾燥処理に21時間を要した。
(2) 上記(1)で得られた即席ラーメン1食分(約63g)を試食用容器に入れて、そこに温度98℃の熱湯500ccを注いだ後、以下実施例2と同様に行って復元し、復元したラーメンの食感を上記の表1で示した評価基準にしたがって評価したところ、下記の表2に示すとおりの結果であった。
【0040】
《実施例3》[即席そばの製造]
(1) 強力小麦粉17.5kg、そば粉7.5kg、食塩0.5kg、α−トコフェロール75gおよび水9kgを混合し、常法によって混捏して生地をつくり、その生地を温度20℃で20分間熟成した後、複合−圧延を行って麺帯(厚さ1.2mm)にし、これを#24丸の切刃を用いて、幅1.3mm、厚み1.2mmの生麺線(生そば;水分含量36重量%)に連続的に切り出して、その生麺線を、連続した長尺状態でコンベヤのスピードを調整して軽くウエーブさせながら金網製のコンベアに載せて、実施例1で使用したのと同じ蒸熱処理装置に送り、コンベアで連続的に移送しながら(コンベア速度6.1m/分)、温度97℃のウエット水蒸気を2分10秒間吹き付けて蒸熱処理を行った。
(2) 次いで、上記(1)で蒸熱処理を行った麺線を、引き続いて、蒸熱処理装置におけるのとは別のコンベア(速度15m/分)に載せ換えて麺線のウエーブを伸ばすとともに、麺線の上方から、温度15℃の水を、蒸熱した麺線100g当たり水の散布量0.1リットルの割合で散布した。
【0041】
(3) 上記(2)で得られた麺線を長さ約30cmに切断した後、190gずつ玉取りして、温度99℃の熱湯に入れて3分間茹処理を行った後、7℃の水で1.5分間水洗して、水分含量が71重量%の茹で麺線を得た。
(4) 上記(3)で得られた水洗後の茹で麺線を1食分(210g)ずつ型枠に充填して、−95℃で8分間急速冷凍、次いで−30℃で6時間凍結した後、1〜0.2mmHgの真空下に20時間真空乾燥処理を行って、水分含量4重量%の即席そばを製造した。
(5) 上記(4)で得られた即席そば1食分(約63g)を試食用容器に入れて、そこに温度98℃の熱湯500ccを注いだ後、以下実施例2と同様にして復元して、復元したそばの食感を上記の表1で示した評価基準にしたがって評価したところ、下記の表2に示すとおりの結果であった。
【0042】
《比較例3》[即席そばの製造]
(1) 実施例3における(2)の工程(蒸煮した麺線のウエーブを伸ばして水を散布する工程)を行わなかった以外は、実施例3と同様にして即席そばを製造した。
ただし、この比較例3では、水分含量4重量%の即席そばを得るのに、その真空乾燥処理に21時間を要した。
(2) 上記(1)で得られた即席そば1食分(約63g)を試食用容器に入れて、そこに温度98℃の熱湯500ccを注いだ後、以下実施例3と同様にして復元し、復元したそばの食感を上記の表1で示した評価基準にしたがって評価したところ、下記の表2に示すとおりの結果であった。
【0043】
《実施例4》[即席そうめんの製造(汁タイプ)]
(1) 中力小麦粉12.5kg、準強力小麦粉12.5kg、タピオカ澱粉2.5kg、食塩0.5kg、卵白75g、カードラン(増粘多糖類)75g、α−トコフェロール75gおよび水8.5kgを混合し常法によって混捏して生地をつくり、その生地を温度30℃で30分間熟成した後、複合−圧延して麺帯(厚さ1.2mm)にし、それを#28丸の切刃を用いて、幅1.1mm、厚み1.0mmの生麺線(生そうめん;水分含量34重量%)に連続的に切り出して、その生麺線を、連続した長尺状態で切刃スピードと金網製コンベヤスピードを調整して軽くウエーブさせながら金網製のコンベアに載せて、実施例1で使用したのと同じ蒸熱処理装置に送り、コンベアで連続的に移送しながら(コンベア速度6.1m/分)、温度97℃のウエット水蒸気を2分10秒間吹き付けて蒸熱処理を行った。
(2) 次いで、上記(1)で蒸熱処理を行った麺線を、引き続いて、蒸熱処理装置におけるのとは別のコンベア(速度15m/分)に載せ換えて麺線のウエーブを伸ばすとともに、麺線の上方から、温度15℃の水を、蒸熱した麺線100g当たり水の散布量0.15リットルの割合で散布した。
【0044】
(3) 上記(2)で得られた麺線を長さ約33cmに切断した後、180gずつ玉取りして、温度95〜98℃の熱湯に入れて3分間茹処理を行った後、10℃の水で1.5分間水洗して、水分含量が72重量%の茹で麺線を得た。
(4) 上記(3)で得られた水洗後の茹で麺線を1食分(220g)ずつ型枠に充填して、−95℃で8分間急速冷凍、次いで−30℃で6時間凍結した後、1〜0.2mmHgの真空下に21時間真空乾燥処理を行って、水分含量4重量%の即席そうめんを製造した。
(5) 上記(4)で得られた即席そうめん1食分(約64g)を試食用容器に入れて、そこに温度95℃の熱湯500ccを注いで、3分間熱湯中に放置して、その時の復元時間を測定すると共に、復元したそうめんの食感を上記の表1で示した評価基準にしたがって評価したところ、下記の表2に示すとおりの結果であった。
【0045】
《比較例4》[即席そうめんの製造(汁タイプ)]
(1) 実施例4における(2)の工程(蒸煮した麺線のウエーブ伸ばして水を散布する工程)を行わなかった以外は、実施例4と同様にして即席そうめんを製造した。
ただし、この比較例4では、水分含量4重量%の即席そうめんを得るのに、その真空乾燥処理に22時間を要した。
(2) 上記(1)で得られた即席そうめん1食分(約64g)を試食用容器に入れて、そこに温度95℃の熱湯500ccを注いで、以下実施例4と同様にして復元し、復元したそうめんの食感を上記の表1で示した評価基準にしたがって評価したところ、下記の表2に示すとおりの結果であった。
【0046】
《実施例5》[即席そうめんの製造(焼きそばタイプ)]
(1) 中力小麦粉12.5kg、準強力小麦粉12.5kg、食塩0.5kg、卵白75g、ペクチン50g、キサンタンガム50g、α−トコフェロール50gおよび水8.5kgを混合し常法によって混捏して生地をつくり、その生地を温度25℃で30分間熟成した後、複合−圧延して麺帯(厚さ1.2mm)にし、それを#28丸の切刃を用いて、幅1.1mm、厚み1.0mmの生麺線(生そうめん;水分含量35重量%)に連続的に切り出して、その生麺線を、連続した長尺状態でコンベヤスピードを調整して軽くウエーブさせながら金網製のコンベアに載せて、実施例1で使用したのと同じ蒸熱処理装置に送り、コンベアで連続的に移送しながら(コンベア速度6.1m/分)、温度97℃のウエット水蒸気を2分10秒間吹き付けて蒸熱処理を行った。
(2) 次いで、上記(1)で蒸熱処理を行った麺線を、引き続いて、蒸熱処理装置におけるのとは別のコンベア(速度20m/分)に載せ換えて麺線のウエーブを伸ばすとともに、麺線の上方から、温度15℃の水を、蒸熱した麺線100g当たり水の散布量0.15リットルの割合で散布した。
【0047】
(3) 上記(2)で得られた麺線を長さ約33cmに切断した後、190gずつ玉取りして、温度95〜98℃の熱湯に入れて3分間茹処理を行った後、15℃の水で1.5分間水洗して、水分含量が75重量%の茹で麺線を得た。
(4) 上記(3)で得られた水洗後の茹で麺線を1食分(230g)ずつ型枠に充填して、−95℃で8分間急速冷凍、次いで−30℃で6時間凍結した後、1〜0.2mmHgの真空下に23時間真空乾燥処理を行って、水分含量4重量%の即席そうめんを製造した。
(5) 上記(4)で得られた即席そうめん1食分(約69g)をフライパンに入れて、そこに温度98℃の熱湯500ccを注いで、蓋をして3分間放置した後、湯を捨て、フライパンに油を入れてよく炒めてから、ソースをかけて焼きそばタイプのそうめんにし、その食感を上記の表1で示した評価基準にしたがって評価したところ、下記の表2に示すとおりの結果であった。
【0048】
《比較例5》[即席そうめんの製造(焼きそばタイプ)]
(1) 実施例5における(2)の工程(蒸煮した麺線のウエーブを伸ばして水を散布する工程)を行わなかった以外は、実施例5と同様にして即席そうめんを製造した。
ただし、この比較例5では、水分含量4重量%の即席そうめんを得るのに、その真空乾燥処理に24時間を要した。
(2) 上記(1)で得られた即席そうめん1食分(約69g)をフライパンに入れて、そこに温度98℃の熱湯500ccを注いだ後、以下実施例5と同様にして焼きそばタイプのそうめんをつくり、その食感を上記の表1で示した評価基準にしたがって評価したところ、下記の表2に示すとおりの結果であった。
【0049】
【表2】
【0050】
上記の表2の結果から、生麺線を蒸熱処理した後に、麺線のウエーブを伸ばして水を散布してから、茹処理し、凍結した後に真空乾燥を行っている実施例1〜4の場合は、蒸熱処理した麺線を、麺線のウエーブの伸ばし処理および水の散布処理を行わずに、そのまま茹処理して凍結した後に真空乾燥している比較例1〜4の場合に比べて、真空乾燥時間を短くできること、しかもそれにより得られる即席麺類は、復元性に優れていて短い時間で喫食可能な状態に復元できること、さらに復元された麺類は弾力性および滑らかさに優れていて、食感が良好であることがわかる。
【0051】
【発明の効果】
生麺線にウエーブを形成させた状態でウエット水蒸気で蒸熱処理し、次いで該蒸熱した麺線のウエーブを伸ばして水を散布してから、麺線の茹処理、並びに凍結処理、真空乾燥を行って即席麺類を製造する本発明の方法による場合は、良好な工程性、作業性で、従来よりも短い真空乾燥処理時間で、目的とする即席麺類を生産性よく、低コストで円滑に製造することができる。
【0052】
特に、本発明では、生麺線の蒸煮処理をウエット水蒸気を用いて行っていることによって、以後の茹処理を短時間で行うことが可能になり、しかも最終的に得られる即席麺類が砕けたり割れたりしにくくなり、復元したときに弾力性と滑らかさに富む良好な食感を有するようになり、また、生麺線のウエット水蒸気による蒸熱処理を、生麺線にウエーブを形成させた状態で行うことによって、蒸熱処理時に水蒸気が麺線に当たり易くなってα化が効率よく行われ、しかも次工程以降において麺線がほぐれ易くなり、作業性が良好になる。
【0053】
さらに、本発明では、ウエット水蒸気で蒸熱処理した麺線をそのまま直接茹処理せずに、蒸煮処理した麺線のウエーブを伸ばして水を散布する処理を行ってから、茹処理することによって、蒸熱処理によって麺線同士の付着が生じた場合にも麺線を分離させることができ、麺線の以後の取り扱い性が良好になり、しかも麺線の所定長への切断が円滑に行われ、また該切断した麺線の秤量を正確に行うことができる。
【0054】
そして、本発明の方法により得られる即席麺類は、お湯や水を用いて短時間に喫食可能な状態で復元することができ、復元した麺類は、弾力性および滑らかさに富んでいて食感に極めて優れている。
さらに、本発明の即席麺類は、乾燥に油を用いていないので、油っぽくなく且つ低カロリーであり、しかも保存時に油の変質のよる食感の低下や品質の低下が生じず、良好な食味および食感を保ちながら、長期にわたって保存、流通が可能である。
Claims (7)
- 即席麺類の製造方法であって、
(a)生麺線を、ウエーブを形成させた状態でウエット水蒸気で蒸熱処理する工程;
(b)蒸熱処理した麺線に水を散布し、麺線のウエーブを伸ばす工程;
(c)麺線を茹処理する工程;および
(d)茹処理した麺線を凍結して真空乾燥する工程;
を有していることを特徴とする即席麺類の製造方法。 - 生麺線を連続した状態でコンベアで移送しながら工程(a)の蒸熱処理を行い、蒸熱処理した麺線を連続した状態でコンベアで移送しながら工程(b)の麺線への水の散布および麺線のウエーブの伸ばし処理を行い、且つ[工程(a)のコンベアの速度]:[工程(b)のコンベアの速度]の比が1:1.5〜1:4である請求項1の製造方法。
- 工程(b)の麺線への水の散布および麺線のウエーブの伸ばし処理を行った後に麺線を所定長に切断し、該切断された麺線を工程(c)で茹処理することからなる請求項1または2の製造方法。
- 工程(a)に供給する生麺線の水分含量が30〜45重量%である請求項1〜3のいずれか1項の製造方法。
- 工程(b)の水の散布処理後の麺線の水分含量が60〜65重量%である請求項1〜4のいずれか1項の製造方法。
- 工程(d)の茹処理後の麺線の水分含量が67〜72重量%である請求項1〜5のいずれか1項の製造方法。
- 請求項1〜6のいずれか1項の製造方法により得られる即席麺類。
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