JP3660163B2 - 能動型防振支持装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、振動体の荷重を受ける弾性体と、弾性体が少なくとも壁面の一部を構成する液室と、液室の容積を変化させる可動部材と、可動部材に接続されたアーマチュアをコイルが発生する電磁力で駆動するアクチュエータとを備えた能動型防振支持装置に関する。
【従来の技術】
かかる能動型防振支持装置は、特開平10−110771号公報により公知である。
【0002】
この能動型防振支持装置は、液室の容積を変化させる可動部材が、外周部をケースに固定された円板状の板ばねで構成されており、アクチュエータのコイルにより駆動されるアーマチュアは特別の軸受けを持たずに、可動部材の中央部下面に直接固定されて支持されている。そしてコイルの励磁によりアーマチュアを吸引して、このアーマチュアと一体に結合された前記可動部材を軸線に沿う方向に往復駆動するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の能動型防振支持装置は、液室の容積を変化させる可動部材が液室内の液体から受ける偏荷重によって前記軸線から偏倚すると、アーマチュアが軸受けで支持されていないために、可動部材と一体のアーマチュアも前記軸線に対して傾いてしまう。従って、アーマチュアが傾いてもヨークに接触しないようにエアギャップを大きく設定することが必要になり、結果として磁気回路の特性が悪化してしまう。この問題を解消するには、コイルを大型化して発生可能な磁力を増加させれば良いが、このようにするとコイルの消費電力が増加してしまう。
【0004】
そこで、アーマチュアが傾かないようにベアリングで摺動可能に支持することが考えられるが、このようにすると可動部材からアーマチュアに伝達される偏荷重でベアリングにこじりが発生するため、ベアリングの寿命が短くなる問題がある。
【0005】
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、能動型防振支持装置において、可動部材から入力される偏荷重によるアーマチュアの傾きをベアリングを用いることなく防止することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、振動体の荷重を受ける弾性体と、弾性体が少なくとも壁面の一部を構成する液室と、液室の容積を変化させる可動部材と、可動部材に接続されたアーマチュアをコイルが発生する電磁力で軸線に沿って駆動するアクチュエータとを備えた能動型防振支持装置であって、前記軸線方向に離間して配置された第1弾性支持部材および第2弾性支持部材によってアーマチュアを支持するものにおいて、アーマチュアの軸線方向の移動を許容するとともに軸線に直交する方向の移動を規制するために、第1弾性支持部材および第2弾性支持部材の各々は、中心部が異なる位置でアーマチュアに固定されて外周部が同じ位置で支持部に固定された一対の円板状の板ばねから構成されており、アーマチュアが一方向に駆動されたときに一方の板ばねが軸線に直交する姿勢に変形し、アーマチュアが他方向に駆動されたときに他方の板ばねが軸線に直交する姿勢に変形することを特徴とする能動型防振支持装置が提案される。 上記構成によれば、第1弾性支持部材および第2弾性支持部材によってアーマチュアを支持するので、こじりに弱いベアリングを用いることなく、両弾性支持部材の変形によってアーマチュアの軸線方向の移動を許容することができ、しかも両弾性支持部材を軸線方向に離間して配置したことにより、アーマチュアの傾きを最小限に抑えることができる。 また板ばねよりなる第1,第2弾性支持部材は、軸線方向の変形が容易になってアーマチュアを軸線方向に自由に移動させることができる一方で、軸線に直交する方向の変形が困難になってアーマチュアの傾きを一層効果的に抑制することができる。また特に各弾性支持部材を、中心部が異なる位置でアーマチュアに固定されて外周部が同じ位置で支持部に固定された一対の円板状の板ばねから構成したため、アーマチュアが軸線に沿う何れの方向に駆動されても、何れか一方の板ばねが軸線に直交する姿勢に変形し、アーマチュアの傾きに対する剛性を高めることができる。
【0007】
尚、実施例のエンジンEは本発明の振動体に対応し、実施例の第1弾性体14は本発明の弾性体に対応し、実施例の第1液室24は本発明の液室に対応し、実施例のヨーク32および底板35は本発明の支持部に対応し、実施例の上部弾性体44は本発明の第1弾性支持部材に対応し、実施例の下部弾性体47は本発明の第2弾性支持部材に対応し、実施例の第1、第2板ばね51,52は本発明の板ばねに対応する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。 図1〜図5は本発明の実施例を示すもので、図1は能動型防振支持装置の縦断面図、図2は図1の2−2線断面図、図3は図1の3−3線断面図、図4は図1の4−4線断面図、図5は作用の説明図である。
【0009】
図1〜図5に示す能動型防振支持装置Mは、自動車のエンジンEを車体フレームFに弾性的に支持するためのもので、エンジン回転数を検出するエンジン回転数センサS1 と、該能動型防振支持装置Mに入力される荷重を検出する荷重センサS2 と、エンジンEに作用する加速度を検出する加速度センサS3 とが接続された電子制御ユニットUによって制御される。
【0010】
能動型防振支持装置Mは軸線Lに関して実質的に軸対称な構造を有するもので、エンジンEに結合される板状の取付ブラケット11に溶接した内筒12と、この内筒12の外周に同軸に配置された外筒13とを備えており、内筒12および外筒13には厚肉のゴムで形成した第1弾性体14の上端および下端がそれぞれが加硫接着により接合される。中央に開口152 を有する円板状の第1オリフィス形成部材15と、上面が開放した樋状の断面を有して環状に形成された第2オリフィス形成部材16と、同じく上面が開放した樋状の断面を有して環状に形成された第3オリフィス形成部材17とが溶接により一体化されており、第1オリフィス形成部材15および第2オリフィス形成部材16の外周部が重ね合わされて前記外筒13の下部に設けたカシメ固定部131 に固定される。
【0011】
膜状のゴムで形成された第2弾性体18の外周が第3オリフィス形成部材17の内周に加硫接着により固定されており、この第2弾性体18の内周が軸線L上に上下動可能に配置された可動部材20に加硫接着により固定される。外筒13のカシメ固定部131 に固定されたリング部材21にダイヤフラム22の外周が加硫接着により固定されており、このダイヤフラム22の内周が前記可動部材20に加硫接着により固定される。
【0012】
而して、第1弾性体14および第2弾性体18間に液体が封入された第1液室24が区画され、第2弾性体18およびダイヤフラム22間に液体が封入された第2液室25が区画される。そして第1液室24および第2液室25は、第1〜第3オリフィス形成部材15,16,17により形成された上部オリフィス26および下部オリフィス27によって相互に連通する。
【0013】
上部オリフィス26は第1オリフィス形成部材15および第2オリフィス形成部材16間に形成される環状の通路であって、その一部に設けられた隔壁261 の一側において第1オリフィス形成部材15に連通孔151 が形成され、前記隔壁261 の他側において第2オリフィス形成部材16に連通孔161 が形成される。従って、上部オリフィス26は、第1オリフィス形成部材15の連通孔151 から第2オリフィス形成部材16の連通孔161 までの略1周の範囲に亘って形成される(図2参照)。
【0014】
下部オリフィス27は第2オリフィス形成部材16および第3オリフィス形成部材17間に形成される環状の通路であって、その一部に設けられた隔壁271 の一側において第2オリフィス形成部材16に前記連通孔161 が形成され、前記隔壁271 の他側において第3オリフィス形成部材17に連通孔171 が形成される。従って、下部オリフィス27は、第2オリフィス形成部材16の連通孔161 から第3オリフィス形成部材17の連通孔171 までの略1周の範囲に亘って形成される(図3参照)。
【0015】
以上のことから、第1液室24および第2液室25は、直列に接続された上部オリフィス26および下部オリフィス27によって相互に連通する。
【0016】
外筒13のカシメ固定部131 には、能動型防振支持装置Mを車体フレームFに固定するための環状の取付ブラケット28が固定されており、この取付ブラケット28の下面に前記可動部材20を駆動するためのアクチュエータ29を支持するアクチュエータ支持部材30が溶接される。アクチュエータ支持部材30にはヨーク32が固定されており、ボビン33に巻き付けられたコイル34が前記ヨーク32の内部に形成された空間に収納される。コイル34の下面に対向する円板状のアーマチュア38の中心から上方に延びる柱状の軸部381 が、ヨーク32の中心を貫通する貫通孔321 に緩く嵌合する。
【0017】
貫通孔321 から上方に突出する軸部381 の上端近傍と、ヨーク32の上面に固定したブラケット43とが、円板状の上部弾性体44で接続される。また軸部381 の下端近傍と、ヨーク32の下面を閉塞する底板35に固定したブラケット46とが、円板状の下部弾性体47で接続される。従って、アーマチュア38の軸部381 は上部弾性体44および下部弾性体47によってフローティング支持される。
【0018】
上部弾性体44は円板状の第1板ばね51および第2板ばね52から構成されるもので、軸線L方向のバネ定数を低下させるべく、第1、第2板ばね51,52には円周方向に配置された8個の肉抜き511 …,521 …が形成される。第1板ばね51および第2板ばね52の中心部はアーマチュア38の軸部381 に軸線L方向に距離dだけ離間して固定されるとともに、それらの外周部は重ね合わされた状態でブラケット43によりヨーク32の上面に固定される。図5(b)に示すように、アーマチュア38が中立位置にあるとき、上側の第1板ばね51は半径方向外側が下向きに傾斜し、下側の第2板ばね52は半径方向外側が上向きに傾斜している。
【0019】
下部弾性体47は上部弾性体44と実質的に同一構造であるが、上下反転して配置されており、その中心部はアーマチュア38の軸部381 に軸線L方向に距離dだけ離間して固定されるとともに、それらの外周部は重ね合わされた状態でブラケット46により底板35の上面に固定される。
【0020】
アーマチュア38は前記底板35との間に配置したコイルばね41で上向きに付勢され、軸部381 の上端に形成した球面部382 が可動部材20の下面に弾発的に当接する。即ち、アーマチュア38の軸部381 と可動部材20とは接触部Pにおいて相互に点接触し、アーマチュア38に対する可動部材20の揺動および摺動が許容される。アクチュエータ29のコイル34が消磁状態にあるときのアーマチュア38の軸部381 には、コイルばね41の弾発力が上向きに作用するとともに、液体の圧力および第2弾性体18の弾発力が下向きに作用し、更に上部弾性体44および下部弾性体47のセット荷重が上下方向に作用しており、それらの荷重が釣り合う中立位置に停止している。
【0021】
ヨーク32の下面開口に円錐状のストッパ面322 が形成されており、それに対向するようにアーマチュア38の外周に円錐状のストッパ面383 が形成される。そしてヨーク32のストッパ面322 とアーマチュア38のストッパ面383 との間にエアギャップβが形成される。
【0022】
而して、自動車の走行中に低周波数のエンジンシェイク振動が発生したとき、エンジンEから入力される荷重で第1弾性体14が変形して第1液室24の容積が変化すると、上部オリフィス26および下部オリフィス27を介して接続された第1液室24および第2液室25間で液体が行き来する。第1液室24の容積が拡大・縮小すると、それに応じて第2液室25の容積が縮小・拡大するが、この第2液室25の容積変化はダイヤフラム22の弾性変形により吸収される。このとき、上部オリフィス26および下部オリフィス27の形状および寸法、並びに第1弾性体14のばね定数は前記エンジンシェイク振動の周波数領域で高ばね定数および高減衰力を示すように設定されているため、エンジンEから車体フレームFに伝達される振動を効果的に低減することができる。
【0023】
尚、上記エンジンシェイク振動の周波数領域では、アクチュエータ29は非作動状態に保たれる。
【0024】
前記エンジンシェイク振動よりも周波数の高い振動、即ちエンジンEのクランクシャフトの回転に起因するアイドル振動やこもり音振動が発生した場合、第1液室24および第2液室25を接続する上部オリフィス26および下部オリフィス27内の液体はスティック状態になって防振機能を発揮できなくなるため、アクチュエータ29を駆動して防振機能を発揮させる。
【0025】
電子制御ユニットUはエンジン回転数センサS1 、荷重センサS2 および加速度センサS3 からの信号に基づいてアクチュエータ29のコイル34に対する通電を制御する。具体的には、振動によってエンジンEが上方に偏倚して第1液室24の容積が増加して液圧が減少するときには、コイル34を励磁してアーマチュア38を吸引する。その結果、アーマチュア38は上方に移動して軸部381 の上端の球面部382 で可動部材20を押圧し、可動部材20に内周を接続された第2弾性体18を上方に変形させる。これにより、第1液室24の容積が減少して液圧の減少を抑制するため、能動型防振支持装置MはエンジンEから車体フレームFへの上向きの荷重伝達を防止する能動的な支持力を発生する。
【0026】
逆に振動によってエンジンEが下方に偏倚して第1液室24の容積が減少して液圧が増加するときには、コイル34を消磁してアーマチュア38の吸引を解除する。その結果、液圧で下方に移動する可動部材20に押圧されたアーマチュア38はコイルばね41の弾発力に抗して下方に移動し、可動部材20に内周を接続された第2弾性体18は下方に変形する。これにより、第1液室24の容積が増加して液圧の増加を抑制するため、能動型防振支持装置MはエンジンEから車体フレームFへの下向きの荷重伝達を防止する能動的な支持力を発生する。
【0027】
さて、アクチュエータ29の作動中に上下方向に往復移動するアーマチュア38は、その軸部381 の上端および下端がそれぞれ上部弾性体44および下部弾性体47で支持されており、しかも円板状の両弾性体44,47は軸線L方向には変形が容易でありながら半径方向には変形し難いため、アーマチュア38の軸部381 は軸線Lに沿う正しい姿勢に保持されて容易に上下動することができる。また可動部材20が上下方向に往復移動する際に、第2弾性体18やダイヤフラム22が液体から横方向の偏荷重を受けて図1の矢印方向に傾いても、可動部材20とアーマチュア38の軸部381 とが接触部Pで相対変位可能に点接触しているため、可動部材20はアーマチュア38に影響を与えることなく自由に首を振ることが可能となり、可動部材20からアーマチュア38に伝達される偏荷重を最小限に抑えることができる。
【0028】
特に、アーマチュア38の上端近傍を支持する上部弾性体44と、アーマチュア38の下端近傍を支持する下部弾性体47とは軸線L方向に大きく離間して配置されるため、両弾性体44,47が軸線Lに直交する方向に多少変位しても、それによって発生するアーマチュア38の軸部381 の傾きが最小限に抑えられる。これにより、ヨーク32およびアーマチュア38間のエアギャップβを小さくすることが可能になり、コイル34を小型化して消費電力を削減することができる。而して、可動部材20から入力される偏荷重によって耐久性が低下し易いベアリングを用いることなく、アーマチュア38を軸線Lに沿う正しい姿勢で駆動することが可能となる。
【0029】
上部弾性体44および下部弾性体47は、元来軸線Lに直交する方向の荷重に対して変形し難い構造であるが、本実施例ではその特長が更に高められる。以下、これを上部弾性体44を例にとって説明する。
【0030】
アーマチュア38の軸部381 の上動によって上部弾性体44が図5(b)の中立状態から図5(a)の状態に変形すると、それまで傾斜していた第2板ばね52が軸線Lに直交する姿勢になり、軸線Lに直交する方向の荷重に対する剛性が増加する。逆にアーマチュア38の軸部381 の下動によって上部弾性体44が図5(b)の中立状態から図5(c)の状態に変形すると、それまで傾斜していた第1板ばね51が軸線Lに直交する姿勢になり、軸線Lに直交する方向の荷重に対する剛性が増加する。これにより、アクチュエータ29の作動中の全域に亘ってアーマチュア38の軸部381 を軸線L上に正しく保持することができる。
【0031】
また、上部弾性体44および下部弾性体47によってアーマチュア38の軸部381 に軸線L方向のセット荷重を与えることができるため、前記コイルばね41を廃止し、その機能を上部弾性体44および下部弾性体47で賄うことも可能である。
【0032】
次に、図6および図7に基づいて参考例を説明する。この参考例は上部弾性体44および下部弾性体47の構造において上述した本発明の実施例と異なっており、その他の構造は実施例と同一である。
【0033】
即ち、参考例の上部弾性体44および下部弾性体47は共に円板状のゴムから構成されており、ヨーク32の貫通孔321 から上方に突出する軸部381 に固定したブラケット42と、ヨーク32の上面に固定したブラケット43とが上部弾性体44で接続され、また軸部381 の下端に固定したブラケット45と、ヨーク32の下面を閉塞する底板35に固定したブラケット46とが下部弾性体47で接続される。従って、アーマチュア38の軸部381 は上部弾性体44及び下部弾性体47によってフローティング支持される。 而して、参考例の円板状のゴムから構成された上部弾性体44および下部弾性体47は、実施例と同様、軸線L方向の変形が容易で半径方向の変形が困難である。
【0034】
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
【0035】
例えば、実施例では自動車のエンジンEを支持する能動型防振支持装置Mを例示したが、本発明の能動型防振支持装置は工作機械等の他の振動体の支持に適用することができる。また能動型防振支持装置Mによってエンジンシェイク領域の振動を低減する必要がない場合には、第2液室25、上部オリフィス26、下部オリフィス27およびダイヤフラム22は省略可能である。
【0036】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、第1弾性支持部材および第2弾性支持部材によってアーマチュアを支持するので、こじりに弱いベアリングを用いることなく、両弾性支持部材の変形によってアーマチュアの軸線方向の移動を許容することができ、しかも両弾性支持部材を軸線方向に離間して配置したことにより、アーマチュアの傾きを最小限に抑えることができる。
【0037】
また板ばねより構成される第1弾性支持部材および第2弾性支持部材は、軸線方向の変形が容易になってアーマチュアを軸線方向に自由に移動させることができる一方で、軸線に直交する方向の変形が困難になってアーマチュアの傾きを一層効果的に抑制することができる。また特に各弾性支持部材を、中心部が異なる位置でアーマチュアに固定されて外周部が同じ位置で支持部に固定された一対の円板状の板ばねによって構成したので、アーマチュアが軸線に沿う何れの方向に駆動されても、何れか一方の板ばねが軸線に直交する姿勢に変形し、アーマチュアの傾きに対する剛性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係る能動型防振支持装置の縦断面図
【図2】 図1の2−2線断面図
【図3】 図1の3−3線断面図
【図4】 図1の4−4線断面図
【図5】 作用の説明図
【図6】 参考例に係る能動型防振支持装置の要部縦断面図
【図7】 図6の7−7線断面図
【符号の説明】
E エンジン(振動体)
L 軸線
14 第1弾性体(弾性体)
20 可動部材
24 第1液室(液室)
29 アクチュエータ
32 ヨーク(支持部)
34 コイル
35 底板(支持部)
38 アーマチュア
44 上部弾性体(第1弾性支持部材)
47 下部弾性体(第2弾性支持部材)
51 第1板ばね(板ばね)
52 第2板ばね(板ばね)
Claims (1)
- 振動体(E)の荷重を受ける弾性体(14)と、
弾性体(14)が少なくとも壁面の一部を構成する液室(24)と、
液室(24)の容積を変化させる可動部材(20)と、
可動部材(20)に接続されたアーマチュア(38)をコイル(34)が発生する電磁力で軸線(L)に沿って駆動するアクチュエータ(29)と
を備えた能動型防振支持装置であって、
前記軸線(L)方向に離間して配置された第1弾性支持部材(44)および第2弾性支持部材(47)によってアーマチュア(38)を支持するものにおいて、
アーマチュア(38)の軸線(L)方向の移動を許容するとともに軸線(L)に直交する方向の移動を規制するために、第1弾性支持部材(44)および第2弾性支持部材(47)の各々は、中心部が異なる位置でアーマチュア(38)に固定されて外周部が同じ位置で支持部(32,35)に固定された一対の円板状の板ばね(51,52)から構成されており、
アーマチュア(38)が一方向に駆動されたときに一方の板ばね(51)が軸線(L)に直交する姿勢に変形し、アーマチュア(38)が他方向に駆動されたときに他方の板ばね(52)が軸線(L)に直交する姿勢に変形することを特徴とする、能動型防振支持装置。
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