JP2001003981A - 能動型防振支持装置 - Google Patents
能動型防振支持装置Info
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- liquid chamber
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- Combined Devices Of Dampers And Springs (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 能動型防振支持装置において、可動部材を駆
動するアクチュエータの耐久性を低下させることなく消
費電力の低減を図る。 【解決手段】 エンジンEから車体フレームFへの振動
伝達を防止する能動型防振支持装置Mは、可動部材20
を往復駆動して液室24の容積を変化させる電磁アクチ
ュエータ29を備える。コイル34により駆動されるア
ーマチュア38の軸部381 は軸線Lに沿って移動でき
るようにベアリング36で支持されているため、エアギ
ャップβを最小限に抑えてコイル34を小型化すること
ができる。またアーマチュア38の軸部381 と可動部
材20とは接触部Pにおいて点接触しているため、可動
部材20の振れがアーマチュア38の軸部381 に直接
伝達されるのを防止してベアリング36の耐久性を高め
ることができる。
動するアクチュエータの耐久性を低下させることなく消
費電力の低減を図る。 【解決手段】 エンジンEから車体フレームFへの振動
伝達を防止する能動型防振支持装置Mは、可動部材20
を往復駆動して液室24の容積を変化させる電磁アクチ
ュエータ29を備える。コイル34により駆動されるア
ーマチュア38の軸部381 は軸線Lに沿って移動でき
るようにベアリング36で支持されているため、エアギ
ャップβを最小限に抑えてコイル34を小型化すること
ができる。またアーマチュア38の軸部381 と可動部
材20とは接触部Pにおいて点接触しているため、可動
部材20の振れがアーマチュア38の軸部381 に直接
伝達されるのを防止してベアリング36の耐久性を高め
ることができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、振動体の荷重を受
ける弾性体と、弾性体が少なくとも壁面の一部を構成す
る液室と、液室の容積を変化させる可動部材と、可動部
材に接続されたアーマチュアをコイルが発生する電磁力
で駆動するアクチュエータとを備えた能動型防振支持装
置に関する。
ける弾性体と、弾性体が少なくとも壁面の一部を構成す
る液室と、液室の容積を変化させる可動部材と、可動部
材に接続されたアーマチュアをコイルが発生する電磁力
で駆動するアクチュエータとを備えた能動型防振支持装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】かかる能動型防振支持装置は、特開平1
0−110771号公報により公知である。
0−110771号公報により公知である。
【0003】この能動型防振支持装置は、液室の容積を
変化させる可動部材が、外周部をケースに固定された円
板状の板ばねで構成されており、アクチュエータのコイ
ルにより駆動されるアーマチュアは特別の軸受けを持た
ずに、可動部材の中央部下面に直接固定されて支持され
ている。そしてコイルの励磁によりアーマチュアを吸引
して、このアーマチュアと一体に結合された前記可動部
材を軸線に沿う方向に往復駆動するようになっている。
変化させる可動部材が、外周部をケースに固定された円
板状の板ばねで構成されており、アクチュエータのコイ
ルにより駆動されるアーマチュアは特別の軸受けを持た
ずに、可動部材の中央部下面に直接固定されて支持され
ている。そしてコイルの励磁によりアーマチュアを吸引
して、このアーマチュアと一体に結合された前記可動部
材を軸線に沿う方向に往復駆動するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
能動型防振支持装置は、液室の容積を変化させる可動部
材が液室内の液体から受ける偏荷重によって前記軸線か
ら偏倚すると、アーマチュアが軸受けで支持されていな
いために、可動部材と一体のアーマチュアも前記軸線に
対して傾いてしまう。従って、アーマチュアが傾いても
ヨークに接触しないようにエアギャップを大きく設定す
ることが必要になり、結果として磁気回路の特性が悪化
してしまう。この問題を解消するには、コイルを大型化
して発生可能な磁力を増加させれば良いが、このように
するとコイルの消費電力が増加してしまう。
能動型防振支持装置は、液室の容積を変化させる可動部
材が液室内の液体から受ける偏荷重によって前記軸線か
ら偏倚すると、アーマチュアが軸受けで支持されていな
いために、可動部材と一体のアーマチュアも前記軸線に
対して傾いてしまう。従って、アーマチュアが傾いても
ヨークに接触しないようにエアギャップを大きく設定す
ることが必要になり、結果として磁気回路の特性が悪化
してしまう。この問題を解消するには、コイルを大型化
して発生可能な磁力を増加させれば良いが、このように
するとコイルの消費電力が増加してしまう。
【0005】そこで、アーマチュアが前記軸線に沿って
移動するようにベアリングで支持し、アーマチュアの傾
きによるヨークとの接触を回避することが考えられる
が、このようにすると、可動部材から受ける偏荷重でア
ーマチュアとベアリングとの間にこじりが発生し、ベア
リングが早期に摩耗してアクチュエータの耐久性が低下
するという問題が発生する。
移動するようにベアリングで支持し、アーマチュアの傾
きによるヨークとの接触を回避することが考えられる
が、このようにすると、可動部材から受ける偏荷重でア
ーマチュアとベアリングとの間にこじりが発生し、ベア
リングが早期に摩耗してアクチュエータの耐久性が低下
するという問題が発生する。
【0006】本発明は前述の事情に鑑みてなされたもの
で、能動型防振支持装置において、可動部材を駆動する
アクチュエータの耐久性を低下させることなく消費電力
の低減を図ることを目的とする。
で、能動型防振支持装置において、可動部材を駆動する
アクチュエータの耐久性を低下させることなく消費電力
の低減を図ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載された発明によれば、振動体の荷重
を受ける弾性体と、弾性体が少なくとも壁面の一部を構
成する液室と、液室の容積を変化させる可動部材と、可
動部材に接続されたアーマチュアをコイルが発生する電
磁力で駆動するアクチュエータとを備えた能動型防振支
持装置において、ベアリングによって支持したアーマチ
ュアと可動部材とを接触部で相対変位可能に接触させ、
励磁したコイルに吸引されたアーマチュアは前記接触部
で可動部材を押圧して駆動することを特徴とする能動型
防振支持装置が提案される。
に、請求項1に記載された発明によれば、振動体の荷重
を受ける弾性体と、弾性体が少なくとも壁面の一部を構
成する液室と、液室の容積を変化させる可動部材と、可
動部材に接続されたアーマチュアをコイルが発生する電
磁力で駆動するアクチュエータとを備えた能動型防振支
持装置において、ベアリングによって支持したアーマチ
ュアと可動部材とを接触部で相対変位可能に接触させ、
励磁したコイルに吸引されたアーマチュアは前記接触部
で可動部材を押圧して駆動することを特徴とする能動型
防振支持装置が提案される。
【0008】上記構成によれば、アクチュエータのアー
マチュアをベアリングによって支持したので、アーマチ
ュアの振れを防止してアクチュエータのエアギャップを
最適の大きさに設定することが可能になり、コイルを小
型化して消費電力を削減することができる。しかもアー
マチュアと可動部材とを接触部で相対変位可能に接触さ
せたので、液室から受ける荷重で可動部材に振れが発生
しても、その振れが直接アーマチュアに伝達されないよ
うにしてベアリングの偏摩耗を防止し、アクチュエータ
の耐久性および信頼性を高めることができる。またアー
マチュアは接触部で可動部材を押圧して駆動するので、
アーマチュアが可動部材から離反するのを防止して可動
部材を確実に駆動することができる。
マチュアをベアリングによって支持したので、アーマチ
ュアの振れを防止してアクチュエータのエアギャップを
最適の大きさに設定することが可能になり、コイルを小
型化して消費電力を削減することができる。しかもアー
マチュアと可動部材とを接触部で相対変位可能に接触さ
せたので、液室から受ける荷重で可動部材に振れが発生
しても、その振れが直接アーマチュアに伝達されないよ
うにしてベアリングの偏摩耗を防止し、アクチュエータ
の耐久性および信頼性を高めることができる。またアー
マチュアは接触部で可動部材を押圧して駆動するので、
アーマチュアが可動部材から離反するのを防止して可動
部材を確実に駆動することができる。
【0009】尚、実施例のエンジンEは本発明の振動体
に対応し、実施例の第1弾性体14は本発明の弾性体に
対応し、実施例の第1液室24は本発明の液室に対応す
る。
に対応し、実施例の第1弾性体14は本発明の弾性体に
対応し、実施例の第1液室24は本発明の液室に対応す
る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0011】図1〜図4は本発明の一実施例を示すもの
で、図1は能動型防振支持装置の縦断面図、図2は図1
の2−2線断面図、図3は図1の3−3線断面図、図4
は図1の要部拡大図である。
で、図1は能動型防振支持装置の縦断面図、図2は図1
の2−2線断面図、図3は図1の3−3線断面図、図4
は図1の要部拡大図である。
【0012】図1〜図4に示す能動型防振支持装置M
は、自動車のエンジンEを車体フレームFに弾性的に支
持するためのもので、エンジン回転数を検出するエンジ
ン回転数センサS1 と、該能動型防振支持装置Mに入力
される荷重を検出する荷重センサS2 と、エンジンEに
作用する加速度を検出する加速度センサS3 とが接続さ
れた電子制御ユニットUによって制御される。
は、自動車のエンジンEを車体フレームFに弾性的に支
持するためのもので、エンジン回転数を検出するエンジ
ン回転数センサS1 と、該能動型防振支持装置Mに入力
される荷重を検出する荷重センサS2 と、エンジンEに
作用する加速度を検出する加速度センサS3 とが接続さ
れた電子制御ユニットUによって制御される。
【0013】能動型防振支持装置Mは軸線Lに関して実
質的に軸対称な構造を有するもので、エンジンEに結合
される板状の取付ブラケット11に溶接した内筒12
と、この内筒12の外周に同軸に配置された外筒13と
を備えており、内筒12および外筒13には厚肉のゴム
で形成した第1弾性体14の上端および下端がそれぞれ
が加硫接着により接合される。中央に開口152 を有す
る円板状の第1オリフィス形成部材15と、上面が開放
した樋状の断面を有して環状に形成された第2オリフィ
ス形成部材16と、同じく上面が開放した樋状の断面を
有して環状に形成された第3オリフィス形成部材17と
が溶接により一体化されており、第1オリフィス形成部
材15および第2オリフィス形成部材16の外周部が重
ね合わされて前記外筒13の下部に設けたカシメ固定部
131 に固定される。
質的に軸対称な構造を有するもので、エンジンEに結合
される板状の取付ブラケット11に溶接した内筒12
と、この内筒12の外周に同軸に配置された外筒13と
を備えており、内筒12および外筒13には厚肉のゴム
で形成した第1弾性体14の上端および下端がそれぞれ
が加硫接着により接合される。中央に開口152 を有す
る円板状の第1オリフィス形成部材15と、上面が開放
した樋状の断面を有して環状に形成された第2オリフィ
ス形成部材16と、同じく上面が開放した樋状の断面を
有して環状に形成された第3オリフィス形成部材17と
が溶接により一体化されており、第1オリフィス形成部
材15および第2オリフィス形成部材16の外周部が重
ね合わされて前記外筒13の下部に設けたカシメ固定部
131 に固定される。
【0014】膜状のゴムで形成された第2弾性体18の
外周が第3オリフィス形成部材17の内周に加硫接着に
より固定されており、この第2弾性体18の内周が軸線
L上に上下動可能に配置された可動部材20に加硫接着
により固定される。外筒13のカシメ固定部131 に固
定されたリング部材21にダイヤフラム22の外周が加
硫接着により固定されており、このダイヤフラム22の
内周が前記可動部材20に加硫接着により固定される。
外周が第3オリフィス形成部材17の内周に加硫接着に
より固定されており、この第2弾性体18の内周が軸線
L上に上下動可能に配置された可動部材20に加硫接着
により固定される。外筒13のカシメ固定部131 に固
定されたリング部材21にダイヤフラム22の外周が加
硫接着により固定されており、このダイヤフラム22の
内周が前記可動部材20に加硫接着により固定される。
【0015】而して、第1弾性体14および第2弾性体
18間に液体が封入された第1液室24が区画され、第
2弾性体18およびダイヤフラム22間に液体が封入さ
れた第2液室25が区画される。そして第1液室24お
よび第2液室25は、第1〜第3オリフィス形成部材1
5,16,17により形成された上部オリフィス26お
よび下部オリフィス27によって相互に連通する。
18間に液体が封入された第1液室24が区画され、第
2弾性体18およびダイヤフラム22間に液体が封入さ
れた第2液室25が区画される。そして第1液室24お
よび第2液室25は、第1〜第3オリフィス形成部材1
5,16,17により形成された上部オリフィス26お
よび下部オリフィス27によって相互に連通する。
【0016】上部オリフィス26は第1オリフィス形成
部材15および第2オリフィス形成部材16間に形成さ
れる環状の通路であって、その一部に設けられた隔壁2
61の一側において第1オリフィス形成部材15に連通
孔151 が形成され、前記隔壁261 の他側において第
2オリフィス形成部材16に連通孔161 が形成され
る。従って、上部オリフィス26は、第1オリフィス形
成部材15の連通孔15 1 から第2オリフィス形成部材
16の連通孔161 までの略1周の範囲に亘って形成さ
れる(図2参照)。
部材15および第2オリフィス形成部材16間に形成さ
れる環状の通路であって、その一部に設けられた隔壁2
61の一側において第1オリフィス形成部材15に連通
孔151 が形成され、前記隔壁261 の他側において第
2オリフィス形成部材16に連通孔161 が形成され
る。従って、上部オリフィス26は、第1オリフィス形
成部材15の連通孔15 1 から第2オリフィス形成部材
16の連通孔161 までの略1周の範囲に亘って形成さ
れる(図2参照)。
【0017】下部オリフィス27は第2オリフィス形成
部材16および第3オリフィス形成部材17間に形成さ
れる環状の通路であって、その一部に設けられた隔壁2
71の一側において第2オリフィス形成部材16に前記
連通孔161 が形成され、前記隔壁271 の他側におい
て第3オリフィス形成部材17に連通孔171 が形成さ
れる。従って、下部オリフィス27は、第2オリフィス
形成部材16の連通孔161 から第3オリフィス形成部
材17の連通孔171 までの略1周の範囲に亘って形成
される(図3参照)。
部材16および第3オリフィス形成部材17間に形成さ
れる環状の通路であって、その一部に設けられた隔壁2
71の一側において第2オリフィス形成部材16に前記
連通孔161 が形成され、前記隔壁271 の他側におい
て第3オリフィス形成部材17に連通孔171 が形成さ
れる。従って、下部オリフィス27は、第2オリフィス
形成部材16の連通孔161 から第3オリフィス形成部
材17の連通孔171 までの略1周の範囲に亘って形成
される(図3参照)。
【0018】以上のことから、第1液室24および第2
液室25は、直列に接続された上部オリフィス26およ
び下部オリフィス27によって相互に連通する。
液室25は、直列に接続された上部オリフィス26およ
び下部オリフィス27によって相互に連通する。
【0019】外筒13のカシメ固定部131 には、能動
型防振支持装置Mを車体フレームFに固定するための環
状の取付ブラケット28が固定されており、この取付ブ
ラケット28の下面に前記可動部材20を駆動するため
のアクチュエータ29を支持するアクチュエータ支持部
材30が溶接される。
型防振支持装置Mを車体フレームFに固定するための環
状の取付ブラケット28が固定されており、この取付ブ
ラケット28の下面に前記可動部材20を駆動するため
のアクチュエータ29を支持するアクチュエータ支持部
材30が溶接される。
【0020】アクチュエータ支持部材30にはヨーク3
2が固定されており、ボビン33に巻き付けられたコイ
ル34が前記ヨーク32の内部に形成された空間に収納
される。ヨーク32の中心を貫通する支持孔321 に筒
状のベアリング36が嵌合して固定される。コイル34
の下面に対向する円板状のアーマチュア38の中心から
上方に延びる柱状の軸部381 が、前記ベアリング36
に上下摺動自在に支持される。
2が固定されており、ボビン33に巻き付けられたコイ
ル34が前記ヨーク32の内部に形成された空間に収納
される。ヨーク32の中心を貫通する支持孔321 に筒
状のベアリング36が嵌合して固定される。コイル34
の下面に対向する円板状のアーマチュア38の中心から
上方に延びる柱状の軸部381 が、前記ベアリング36
に上下摺動自在に支持される。
【0021】アーマチュア38はヨーク32の下面に固
定した底板35との間に配置したコイルばね41で上向
きに付勢され、軸部381 の上端に形成した球面部38
2 が可動部材20の下面に弾発的に当接する。即ち、ア
ーマチュア38の軸部381と可動部材20とは接触部
Pにおいて相互に点接触し、アーマチュア38に対する
可動部材20の揺動および摺動が許容される。アクチュ
エータ29のコイル34が消磁状態にあるときのアーマ
チュア38の軸部381 には、コイルばね41の弾発力
が上向きに作用するとともに、液体の圧力および第2弾
性体18の弾発力が下向きに作用しており、それら上下
方向の力が釣り合う中立位置に停止している。この状態
で、ヨーク32の下面開口に形成された円錐状のストッ
パ面32 2 と、それに対向するようにアーマチュア38
の外周に形成された円錐状のストッパ面383 との間に
エアギャップβが形成される。
定した底板35との間に配置したコイルばね41で上向
きに付勢され、軸部381 の上端に形成した球面部38
2 が可動部材20の下面に弾発的に当接する。即ち、ア
ーマチュア38の軸部381と可動部材20とは接触部
Pにおいて相互に点接触し、アーマチュア38に対する
可動部材20の揺動および摺動が許容される。アクチュ
エータ29のコイル34が消磁状態にあるときのアーマ
チュア38の軸部381 には、コイルばね41の弾発力
が上向きに作用するとともに、液体の圧力および第2弾
性体18の弾発力が下向きに作用しており、それら上下
方向の力が釣り合う中立位置に停止している。この状態
で、ヨーク32の下面開口に形成された円錐状のストッ
パ面32 2 と、それに対向するようにアーマチュア38
の外周に形成された円錐状のストッパ面383 との間に
エアギャップβが形成される。
【0022】而して、自動車の走行中に低周波数のエン
ジンシェイク振動が発生したとき、エンジンEから入力
される荷重で第1弾性体14が変形して第1液室24の
容積が変化すると、上部オリフィス26および下部オリ
フィス27を介して接続された第1液室24および第2
液室25間で液体が行き来する。第1液室24の容積が
拡大・縮小すると、それに応じて第2液室25の容積が
縮小・拡大するが、この第2液室25の容積変化はダイ
ヤフラム22の弾性変形により吸収される。このとき、
上部オリフィス26および下部オリフィス27の形状お
よび寸法、並びに第1弾性体14のばね定数は前記エン
ジンシェイク振動の周波数領域で高ばね定数および高減
衰力を示すように設定されているため、エンジンEから
車体フレームFに伝達される振動を効果的に低減するこ
とができる。
ジンシェイク振動が発生したとき、エンジンEから入力
される荷重で第1弾性体14が変形して第1液室24の
容積が変化すると、上部オリフィス26および下部オリ
フィス27を介して接続された第1液室24および第2
液室25間で液体が行き来する。第1液室24の容積が
拡大・縮小すると、それに応じて第2液室25の容積が
縮小・拡大するが、この第2液室25の容積変化はダイ
ヤフラム22の弾性変形により吸収される。このとき、
上部オリフィス26および下部オリフィス27の形状お
よび寸法、並びに第1弾性体14のばね定数は前記エン
ジンシェイク振動の周波数領域で高ばね定数および高減
衰力を示すように設定されているため、エンジンEから
車体フレームFに伝達される振動を効果的に低減するこ
とができる。
【0023】尚、上記エンジンシェイク振動の周波数領
域では、アクチュエータ29は非作動状態に保たれる。
域では、アクチュエータ29は非作動状態に保たれる。
【0024】前記エンジンシェイク振動よりも周波数の
高い振動、即ちエンジンEのクランクシャフトの回転に
起因するアイドル振動やこもり音振動が発生した場合、
第1液室24および第2液室25を接続する上部オリフ
ィス26および下部オリフィス27内の液体はスティッ
ク状態になって防振機能を発揮できなくなるため、アク
チュエータ29を駆動して防振機能を発揮させる。
高い振動、即ちエンジンEのクランクシャフトの回転に
起因するアイドル振動やこもり音振動が発生した場合、
第1液室24および第2液室25を接続する上部オリフ
ィス26および下部オリフィス27内の液体はスティッ
ク状態になって防振機能を発揮できなくなるため、アク
チュエータ29を駆動して防振機能を発揮させる。
【0025】電子制御ユニットUはエンジン回転数セン
サS1 、荷重センサS2 および加速度センサS3 からの
信号に基づいてアクチュエータ29のコイル34に対す
る通電を制御する。具体的には、振動によってエンジン
Eが上方に偏倚して第1液室24の容積が増加して液圧
が減少するときには、コイル34を励磁してアーマチュ
ア38を吸引する。その結果、アーマチュア38は上方
に移動して軸部381の上端の球面部382 で可動部材
20を押圧し、可動部材20に内周を接続された第2弾
性体18を上方に変形させる。これにより、第1液室2
4の容積が減少して液圧の減少を抑制するため、能動型
防振支持装置MはエンジンEから車体フレームFへの上
向きの荷重伝達を防止する能動的な支持力を発生する。
サS1 、荷重センサS2 および加速度センサS3 からの
信号に基づいてアクチュエータ29のコイル34に対す
る通電を制御する。具体的には、振動によってエンジン
Eが上方に偏倚して第1液室24の容積が増加して液圧
が減少するときには、コイル34を励磁してアーマチュ
ア38を吸引する。その結果、アーマチュア38は上方
に移動して軸部381の上端の球面部382 で可動部材
20を押圧し、可動部材20に内周を接続された第2弾
性体18を上方に変形させる。これにより、第1液室2
4の容積が減少して液圧の減少を抑制するため、能動型
防振支持装置MはエンジンEから車体フレームFへの上
向きの荷重伝達を防止する能動的な支持力を発生する。
【0026】逆に振動によってエンジンEが下方に偏倚
して第1液室24の容積が減少して液圧が増加するとき
には、コイル34を消磁してアーマチュア38の吸引を
解除する。その結果、液圧で下方に移動する可動部材2
0に押圧されたアーマチュア38はコイルばね41の弾
発力に抗して下方に移動し、可動部材20に内周を接続
された第2弾性体18は下方に変形する。これにより、
第1液室24の容積が増加して液圧の増加を抑制するた
め、能動型防振支持装置MはエンジンEから車体フレー
ムFへの下向きの荷重伝達を防止する能動的な支持力を
発生する。
して第1液室24の容積が減少して液圧が増加するとき
には、コイル34を消磁してアーマチュア38の吸引を
解除する。その結果、液圧で下方に移動する可動部材2
0に押圧されたアーマチュア38はコイルばね41の弾
発力に抗して下方に移動し、可動部材20に内周を接続
された第2弾性体18は下方に変形する。これにより、
第1液室24の容積が増加して液圧の増加を抑制するた
め、能動型防振支持装置MはエンジンEから車体フレー
ムFへの下向きの荷重伝達を防止する能動的な支持力を
発生する。
【0027】さて、アクチュエータ29の作動中に上下
方向に往復移動するアーマチュア38は、その軸部38
1 がヨーク32に固定したベアリング36によって摺動
自在に支持されるため、左右方向に振れることなく軸線
Lに沿う正しい姿勢に保持される。従ってアーマチュア
38とヨーク2とのエアギャップβを小さく設定するこ
とが可能になり、コイル34を必要最小限に小型化して
消費電力を節減することができる。
方向に往復移動するアーマチュア38は、その軸部38
1 がヨーク32に固定したベアリング36によって摺動
自在に支持されるため、左右方向に振れることなく軸線
Lに沿う正しい姿勢に保持される。従ってアーマチュア
38とヨーク2とのエアギャップβを小さく設定するこ
とが可能になり、コイル34を必要最小限に小型化して
消費電力を節減することができる。
【0028】また可動部材20が上下方向に往復移動す
る際に、第2弾性体18やダイヤフラム22が液体から
横方向の偏荷重を受けて図4の矢印方向に傾いても、可
動部材20とアーマチュア38の軸部381 とが接触部
Pで相対変位可能に点接触しているため、可動部材20
はアーマチュア38に影響を与えることなく自由に首を
振ることが可能となる。これにより、可動部材20の振
れがアーマチュア38に直接伝達されなくなり、アーマ
チュア38の軸部381 を支持するベアリング36の摩
耗を防止してアクチュエータ29の耐久性および信頼性
を高めることができる。
る際に、第2弾性体18やダイヤフラム22が液体から
横方向の偏荷重を受けて図4の矢印方向に傾いても、可
動部材20とアーマチュア38の軸部381 とが接触部
Pで相対変位可能に点接触しているため、可動部材20
はアーマチュア38に影響を与えることなく自由に首を
振ることが可能となる。これにより、可動部材20の振
れがアーマチュア38に直接伝達されなくなり、アーマ
チュア38の軸部381 を支持するベアリング36の摩
耗を防止してアクチュエータ29の耐久性および信頼性
を高めることができる。
【0029】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行う
ことが可能である。
明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行う
ことが可能である。
【0030】例えば、実施例では自動車のエンジンEを
支持する能動型防振支持装置Mを例示したが、本発明の
能動型防振支持装置は工作機械等の他の振動体の支持に
適用することができる。また能動型防振支持装置Mによ
ってエンジンシェイク領域の振動を低減する必要がない
場合には、第2液室25、上部オリフィス26、下部オ
リフィス27およびダイヤフラム22は省略可能であ
る。
支持する能動型防振支持装置Mを例示したが、本発明の
能動型防振支持装置は工作機械等の他の振動体の支持に
適用することができる。また能動型防振支持装置Mによ
ってエンジンシェイク領域の振動を低減する必要がない
場合には、第2液室25、上部オリフィス26、下部オ
リフィス27およびダイヤフラム22は省略可能であ
る。
【0031】
【発明の効果】以上のように請求項1に記載された発明
によれば、アクチュエータのアーマチュアをベアリング
によって支持したので、アーマチュアの振れを防止して
アクチュエータのエアギャップを最適の大きさに設定す
ることが可能になり、コイルを小型化して消費電力を削
減することができる。しかもアーマチュアと可動部材と
を接触部で相対変位可能に接触させたので、液室から受
ける荷重で可動部材に振れが発生しても、その振れが直
接アーマチュアに伝達されないようにしてベアリングの
偏摩耗を防止し、アクチュエータの耐久性および信頼性
を高めることができる。またアーマチュアは接触部で可
動部材を押圧して駆動するので、アーマチュアが可動部
材から離反するのを防止して可動部材を確実に駆動する
ことができる。
によれば、アクチュエータのアーマチュアをベアリング
によって支持したので、アーマチュアの振れを防止して
アクチュエータのエアギャップを最適の大きさに設定す
ることが可能になり、コイルを小型化して消費電力を削
減することができる。しかもアーマチュアと可動部材と
を接触部で相対変位可能に接触させたので、液室から受
ける荷重で可動部材に振れが発生しても、その振れが直
接アーマチュアに伝達されないようにしてベアリングの
偏摩耗を防止し、アクチュエータの耐久性および信頼性
を高めることができる。またアーマチュアは接触部で可
動部材を押圧して駆動するので、アーマチュアが可動部
材から離反するのを防止して可動部材を確実に駆動する
ことができる。
【図1】能動型防振支持装置の縦断面図
【図2】図1の2−2線断面図
【図3】図1の3−3線断面図
【図4】図1の要部拡大図
E エンジン(振動体) P 接触部 14 第1弾性体(弾性体) 20 可動部材 24 第1液室(液室) 29 アクチュエータ 34 コイル 36 ベアリング 38 アーマチュア
フロントページの続き (72)発明者 三笠 哲雄 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 小川 努 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 飯沼 健 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 渡辺 賢 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 Fターム(参考) 3D035 CA08 CA27 CA35 3J047 AA03 CA06 CB10 FA02
Claims (1)
- 【請求項1】 振動体(E)の荷重を受ける弾性体(1
4)と、 弾性体(14)が少なくとも壁面の一部を構成する液室
(24)と、 液室(24)の容積を変化させる可動部材(20)と、 可動部材(20)に接続されたアーマチュア(38)を
コイル(34)が発生する電磁力で駆動するアクチュエ
ータ(29)と、を備えた能動型防振支持装置におい
て、 ベアリング(36)によって支持したアーマチュア(3
8)と可動部材(20)とを接触部(P)で相対変位可
能に接触させ、励磁したコイル(34)に吸引されたア
ーマチュア(38)は前記接触部(P)で可動部材(2
0)を押圧して駆動することを特徴とする能動型防振支
持装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17287299A JP2001003981A (ja) | 1999-06-18 | 1999-06-18 | 能動型防振支持装置 |
US09/594,709 US6422546B1 (en) | 1999-06-18 | 2000-06-16 | Active vibration isolating support device |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17287299A JP2001003981A (ja) | 1999-06-18 | 1999-06-18 | 能動型防振支持装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001003981A true JP2001003981A (ja) | 2001-01-09 |
Family
ID=15949878
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17287299A Pending JP2001003981A (ja) | 1999-06-18 | 1999-06-18 | 能動型防振支持装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001003981A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006300306A (ja) * | 2005-03-22 | 2006-11-02 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 防振装置、防振装置ユニット及びその防振装置の製造方法 |
JP2007218418A (ja) * | 2005-07-19 | 2007-08-30 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 能動型液封入式防振装置 |
JP2010139022A (ja) * | 2008-12-12 | 2010-06-24 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 液封入式防振装置 |
KR101263159B1 (ko) | 2011-06-07 | 2013-05-10 | 주식회사 인팩 | 전자식 엔진 마운트 |
DE102011118971A1 (de) * | 2011-11-19 | 2013-05-23 | Audi Ag | Hydraulisch dämpfendes, aktiv schaltbares Aggregatelager |
-
1999
- 1999-06-18 JP JP17287299A patent/JP2001003981A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006300306A (ja) * | 2005-03-22 | 2006-11-02 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 防振装置、防振装置ユニット及びその防振装置の製造方法 |
JP2007218418A (ja) * | 2005-07-19 | 2007-08-30 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 能動型液封入式防振装置 |
JP2010139022A (ja) * | 2008-12-12 | 2010-06-24 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 液封入式防振装置 |
KR101263159B1 (ko) | 2011-06-07 | 2013-05-10 | 주식회사 인팩 | 전자식 엔진 마운트 |
DE102011118971A1 (de) * | 2011-11-19 | 2013-05-23 | Audi Ag | Hydraulisch dämpfendes, aktiv schaltbares Aggregatelager |
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