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JP3659210B2 - 投影装置用照明光学装置及びそれを用いた投写型画像ディスプレイ表示装置 - Google Patents

投影装置用照明光学装置及びそれを用いた投写型画像ディスプレイ表示装置 Download PDF

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JP3659210B2 JP2001313408A JP2001313408A JP3659210B2 JP 3659210 B2 JP3659210 B2 JP 3659210B2 JP 2001313408 A JP2001313408 A JP 2001313408A JP 2001313408 A JP2001313408 A JP 2001313408A JP 3659210 B2 JP3659210 B2 JP 3659210B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、映像表示用のプロジェクタ装置や投写型リアプロジェクションテレビ等の映像表示素子に表示された映像をスクリーン上に拡大投影する投影装置用照明光学装置に係わり、特に映像表示素子の異なった場所に入射する複数の色の光束を一定方向に移動(スクロール)させることで1枚の映像表示素子においても色の切り替えが可能な表示技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
まず第1の従来技術としては、白色光源であるランプからの光束を赤色光束、緑色光束、青色光束に時分割で分離する手段を投影装置用照明光学装置に設け、1枚の映像表示素子に入射する光束の色を時間により変化させ、たとえば緑色の光束が映像表示素子に入射している間には緑色の映像信号に対応した映像を映像表示素子上に表示する。また赤色の光束が映像表示素子に入射している間には赤色の映像信号に対応した映像を映像表示素子に表示する。さらに、青色の光束が映像表示素子に入射している間には青色の映像信号に対応した映像を映像表示素子に表示することで、カラー画像を得ようとするものである。
【0003】
また第2の従来技術としては、特表平9−512648号公報に記載されているように、白色光源であるランプからの光束を第1及び第2のマルチレンズアレイ、偏光ビームスプリッタ(PBS:Polarizer Beam Splitter)、コリメータレンズを通過させた後、複数のダイクロイックミラーを使用して赤色光束、青色光束、緑色光束に分離し、分離後の光束をそれぞれに対応したプリズムに入射させ、このプリズムを回転させることで光束の出射方向を制御し、映像表示素子の異なった場所に入射させたそれぞれの光束を一定方向に移動(スクロール)させるようにした投影装置用照明光学装置が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記第1の従来技術による投影装置用照明光学装置においては、時分割で映像表示素子に入射する光束の色を切り替えるため、例えば映像表示素子には赤色の光束が入射している時間には、映像表示素子に赤色映像信号に対応している画像が表示されている。この時、赤色光束以外の光は光源であるランプ側に反射されるので光の利用効率が低下する。
【0005】
上記第2の従来技術による投影装置用照明光学装置は、映像表示素子を1枚使用する方式であり、映像表示素子を3枚使用する方式に比べそれぞれの映像表示素子の画素位置を調整するなど煩雑な作業が不要となり量産性が大幅に向上する。さらに、現状では高価な映像表示素子の使用枚数が1枚だけでありコスト的にも有利になる。
【0006】
反面、複数のプリズムを回転させる必要があるため、それを回転させるための回転機構が必要となり、投影装置用照明光学装置が大型化する。また、複数のプリズムやレンズ素子、ダイクロイックミラーを使用するために構造が複雑化するとともに組立て保持の精度も高精度化が要求されることになる。さらに、映像表示素子上をスクロールする複数色の光束の位置やスクロールの速度を正確に合わせるには、回転するそれぞれのプリズム間で回転位相を合わせる必要があり、この調整が煩雑である。
また、プリズムを回転させるために複数のモータが必要となり、このモータから発生する電磁音や複数のプリズムを回転させるために発生するノイズを軽減する必要がある。
【0007】
本発明の目的は、映像表示素子を1枚使用する方式の光利用効率を向上させ、かつ、映像表示素子上をスクロールする複数色の光束の位置やスクロールの速度が容易に調整可能で、高精度な光学部品の位置調整が不要で量産性に適した光学部品の点数が少ない安価でコンパクトな投影装置用照明光学装置を提供することである。さらに、この投影装置用照明光学装置を用いたコストパフォーマンスに優れた投写型画像ディスプレイ表示装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明では、光源と、該光源からの光束を略平行に変換する光束平行変換装置と、該光束平行変換装置から出射した光を複数色の光に分光する光分光装置と、前記複数色に分光された光束のうち所望の光束を通過させる開口絞りと、該開口絞りを通過した光束の出射方向を周期的に変化させる光束出射方向制御装置と、該光束出射方向制御装置からの出射光を映像信号に応じて変調する映像表示素子と、該映像表示素子により変調された映像光を拡大投影する投影装置とを備え、前記開口絞りを通過した光束は前記映像表示素子の異なった場所に入射し、かつ、前記光束出射方向制御装置により前記映像表示素子に対して一方向に移動するように構成したことを特徴とする。
【0009】
この投影装置用照明光学装置において、前記光源であるランプ管球からの光束は、前記光束平行変換装置で略平行な光束とする。該光束平行変換装置は少なくともランプリフレクタと該リフレクタの前面に設けたフィールドレンズとからなり、該ランプリフレクタの内面反射面形状と該フィールドレンズの形状を最適設計することにより略平行な光束とすることができる。
【0010】
上記平行光束を前記光分光装置であるプリズムに入射させることで色分離を実現する。該プリズムにおいて分光された光束は、紫外線の領域から赤外線の領域までそれぞれの波長に応じて分光された光の帯となる。この時、所望の色成分、例えば赤色成分、緑色成分、青色成分のみを取り出したい場合には分光された光の帯において、それぞれの光に対応した場所に前記開口絞りを設けて光を通過させる。
【0011】
この時得られるカラー光束(例えば赤色光束、緑色光束、青色光束)は自然光であり、P波、S波のどちらかが選択されているものではない。さらに、より急峻な波長特性を有するダイクロイックミラーを用いることで色純度をより向上させることもできる。
【0012】
以上述べた色光束を、前記映像表示素子の異なった場所に入射させ一方向に移動(スクロール)させ、それぞれの色光束、例えば赤色光束が該映像表示素子に入射している時間には該映像表示素子に赤色映像信号に対応した画面を表示させる。同様に緑色光束が該映像表示素子に入射している時間には該映像表示素子に緑色映像信号に対応した画面を表示させる。さらに青色光束が該映像表示素子に入射している時間には該映像表示素子に青色映像信号に対応した画面を表示させる。以上述べたように、該映像表示素子に入射した光束の色に対応した映像信号を時分割で表示させることにより、カラー画像を得る。
【0013】
該各色光束を映像表示素子上で一方向に移動(スクロール)させる光束出射方向制御装置を実現する第1の技術手段としては、該色光束を多面体に入射させ該多面体を回転させることで前記色光束の出射方向を制御する。この多面体としては表面が鏡面である反射型、および透明体からなる透過型いずれでもよく、例えば反射型多面体を回転させる場合には該色光束の反射方向を制御することが可能となる。また透過型多面体を回転させる場合には該色光束が透明多面体から出射する方向を制御することが可能となる。
【0014】
更に第2の技術手段としては、該各色光束を強誘電体素子に入射させ印加電圧を制御することで光束の出射方向を制御することが可能となる。
【0015】
前記映像表示素子としては、前記の分光したそれぞれの色光束を偏光変換するために光路中に偏光ビームスプリッタを設け、光の偏光方向をP波またはS波に揃えた場合には、透過型液晶表示素子、反射型液晶表示素子、強誘電性液晶表示素子のいずれかで構成される。また光の偏光方向をP波またはS波に揃えない場合にはマイクロミラー型映像表示素子を用いると良い。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を用いて説明する。まず、本発明の第1の実施形態について、図1を参照しつつ説明する。尚、図2以降において、図1に同一な部分には同一符号を付して、その説明を省略する。
【0017】
図1(a)は本発明の第1の実施形態を示す投影装置用照明光学装置の構成図である。同図において、白色光源であるランプ管球1から出射した光束は発散角の大小により単位立体角当たりのエネルギー分布が変化する。そこで、リフレクタ2aの内面反射面形状を最適設計することで、リフレクタ2aで反射される光束の出射する方向を制御し、かつ光束内部のエネルギー分布を均一とする。さらに、該リフレクタ2aの前面に設けたフィールドレンズ2bの最適形状設計により略平行な白色光束を得る。
【0018】
光束の平行度をより向上させるために光学素子3を追加しても良く、その両面には反射防止膜もしくは紫外線反射膜、赤外線反射膜のいずれかを組み合わせて用いても良い。また前記リフレクタ2aとフィールドレンズ2bの組合せにより十分な平行度が得られる場合には光学素子3は平行平板としても良い。
【0019】
以上述べた技術的手段により得られた略平行光束は、少なくとも一方の開口部寸法が映像表示素子16の画面水平方向もしくは画面垂直方向の寸法と略等しい開口寸法を有する一対の光束絞りを底面とする開口絞り4に入射する。開口絞り4によって断面形状が整形された略平行光束は、光分光手段であるプリズム5によって波長成分ごとに紫外光から赤外光まで分光される。この時、波長の短い紫外光は大きく屈折され、紫外線防御壁6により遮光されるので、以降の照明系には紫外線は存在しない。紫外線防御壁6としては、紫外線吸収材を含んだ合成樹脂や表面を黒化処理し吸収効率を向上させた金属等が優れている。
【0020】
一方、波長の長い赤外線はプリズム5でほとんど屈折されず赤外線(熱線)防御壁7により遮光されるので、以降の照明系には赤外線(熱線)は存在しない。
【0021】
赤外線防御壁7としては、熱吸収特性と熱伝導度の両面から表面を黒化処理し吸収効率を向上させた金属が最適である。この赤外線防御壁7の他方端部を強制的に冷却することで放熱効率を更に高めることも可能となる。
【0022】
プリズム5による分光性能は、材料の分散(アッベ数の逆数)に比例するがアッベ数が小さい硝材は高価なため、プリズム5以降の光路を長くすることで安価な硝材の適用が可能となる。
【0023】
プリズム5で分光され、赤外線防御壁7と紫外線防御壁6により赤外線と紫外線が除去された光束20は、プリズム5で分光される時、波長によって屈折力が異なるので拡散光束となり、折り返しミラ−8で折り返される。
【0024】
折り返しミラー8は通常のアルミ反射膜の反射ミラーでも良い。アルミ反射膜の表面の増反射コートを設けたミラーを使用すればさらに優れた反射特性が得られる。また、金属誘電体を多数積層した反射膜を用いて紫外光と赤外光を通過させ可視領域の光線だけを反射させると、以降の照明系を構成する部品が受けるダメージをより軽減させることができる。
【0025】
上記したように、プリズム5により分光された光束は波長ごとに屈折力が異なるので拡散光束となる。そこで光路中に平行光束への平行変換装置10を設け、拡散光束を再度平行光束に変換する。この時、次に述べる色選択絞り9により分光した光束から必要な波長の光束だけを選別するためには、プリズム5以降の光路を長くするのが望ましい。そこで、本実施の形態では必要な光束を選別する前に平行変換装置10を配置する。
【0026】
プリズム5により分光され、平行変換装置10により再度平行光束に変換された光束は、色選択絞り9により必要な波長の光束だけが選別される。以下本実施形態では、光の三原色である赤色光束、緑色光束及び青色光束を選択した場合について述べる。
【0027】
色選択絞り9により選択された赤色光束、緑色光束及び青色光束はP偏光とS偏光が混在した光束であり、偏光ビームスプリッタ11(以下、偏光ビームスプリッタをPBSと略記する)及び1/2波長板12により、例えばS偏光に偏光方向が揃えられる。PBS11において、色選択絞り9により選択された赤色光束、緑色光束及び青色光束が入射する部分には、それぞれ断面が平行四辺形の柱状の透光性板材が貼り合わされており、この透光性部材の一方の界面には偏光分離膜が他方の対向する界面には反射膜が形成されている。色選択絞り9により選択された光束は偏光分離膜の形成された界面に入射する。S偏光は偏光分離膜の形成された界面をそのまま透過して出射するが、P偏光は偏光分離膜の界面で反射され、さらにもう一方の界面に形成された反射膜で反射されて光軸方向に平行となり出射する。PBS11のP偏光の出射面には1/2波長板12が配設されており、P偏光の出射光は1/2波長板12でS偏光に変換され、結果として、赤色光束、緑色光束及び青色光束はS偏光に偏光方向が揃えられる。即ち、PBS11と1/2波長板12は偏光変換装置として機能する。
【0028】
PBS11をそのまま通過するS偏光と、P偏光が界面で一旦反射して1/2波長板でS偏光に変換される効率は約60%で、PBS11の有無により変換効率は約1.6倍となる。この時、光束の幅はPBS11の一列分のセル幅の約2倍となる。
【0029】
以上述べた過程により偏光方向を揃えられた赤色光束、緑色光束及び青色光束は透過型回転多面体131(本実施形態では回転多面体として8面体で構成されているが、面の数はこれに限定されるものではない)の異なる場所に入射し、内部を通過後に出射面で屈折後出射する。透過型回転多面体131の回転角によりそれぞれの色光束の出射方向が制御される。
【0030】
透過型回転多面体131から出射したS偏光の赤色光束、緑色光束及び青色光束はそれぞれ偏光板14を透過し、PBS17の界面で反射された後、1/4波長板15を通過して映像表示素子16の異なった場所を照射する。映像表示素子16は、映像信号によって反射率が変調されるため、出射する光束は映像信号により光強度変調される。映像表示素子16によりP偏光に変換された反射光束は、PBS17の界面を透過し、偏光板22を通過し投写レンズ18によりスクリーン上(図示せず)に拡大映像を得る。
【0031】
図1(b)は同図(a)に示す本発明の一実施形態である投影装置用照明光学装置の光路中における光束の分光状態を示したものである。同図(b)のaa’断面での光束はプリズム5での分光前の状態を示しており、bb’断面での光束はプリズム5により分光された後の光束の状態を示している。また同図(a)の透過型回転多面体131の回転(図中矢印にて表示)により、同図(b)に示したごとく映像表示素子上の赤色光束、緑色光束、青色光束が順次スクロールする。この時、それぞれの色光束が映像表示素子上を略等速度に移動(スクロ−ル)するように透過型回転多面体131の回転速度、大きさ、面数を定めると良い
図9は本発明の第1の実施形態において映像表示素子16を照射する3色の光束が映像表示素子の画面短手方向にスクロールする場合についての照射状態を示したものである。同図において、16Rは赤色光束が照射された場所を示し、16Gは緑色光束が照射された場所を示し、16Bは青色光束が照射された映像表示素子上の場所を示す。また41R、41G、41Bはそれぞれ次の瞬間に赤色光束、緑色光束、青色光束が照射される場所を示し、赤色光束、緑色光束、青色光束を照射するためのアドレッシングを行っている。
【0032】
アドレッシングに必要な場所の大きさ(本実施形態の場合は画面短手方向の非表示領域の幅)は映像表示素子16の書き込み時間(素子の応答時間)と光束のスクロール速度により決定され、スクロールの画面垂直方向の移動時間より映像表示素子への水平1ラインの映像情報書き込み速度が十分速い場合には、書き込み用としては水平1ライン分確保すれば良い。一方画像表示素子16の書き込み時間(素子の応答時間)が遅い場合には素子の応答速度に合わせて割り当てる水平ライン(1H周期)数を決定する必要がある。赤色光束、緑色光束、青色光束を順に映像表示素子にスクロール照射した場合には、まずそれぞれの光束が照射した領域に、それぞれの色の映像光に対応した映像信号が書き込まれ、それぞれの色光束が次の単位時間後に移動する領域には光束の移動に先行して映像情報を書き込む。これを順次繰り返すことで映像表示素子16を1個使用するだけでもスクリーン上にカラー画像を得ることが出来る。
【0033】
次に、本発明に係る投影装置用照明光学装置の第2の実施形態について、図2を用いて説明する。図1(a)に示した第1の実施形態と同一な部分については同一符号を付して、その説明を省略する。図1(a)に示した第1の実施形態との違いは、PBS11及び1/2波長板12により偏光方向が揃えられたあと透過型回転多面体131との間に、赤色ダイクロイックフィルタ−19R、緑色ダイクロイックフィルタ−19G、青色ダイクロイックフィルタ−19Bを挿入し、赤色光束は赤色ダイクロイックフィルター19Rを通過させ、緑色光束は緑色ダイクロリックフィルター19Gを通過させ、さらに青色光束は青色ダイクロィックフィルター19Bを通過させる。この結果、光束の色純度をさらに向上させることができる点である。この時、ダイクロイックフィルターを通過させる光束の偏光方向をS偏光とすることでより急峻な特性を得ることが出来る。
【0034】
次に、本発明の第3の実施形態について図3を用いて説明する。図1(a)に示した第1の実施形態と同一な部分については同一符号を付して、その説明を省略する。図1(a)に示した第1の実施形態との違いは、透過型回転多面体が8面体ではなく4面体で構成されている点である。透過型回転多面体13の面数が4面で図1に示す第1の実施形態とは異なるが、同様の作用を有することは言うまでもない。
【0035】
次に、本発明に係る投影装置用照明光学装置の第4の実施形態について図4を用いて説明する。図2に示した第2の実施形態と同一な部分については同一符号を付して、その説明を省略する。図2に示した第2の実施形態との違いは、透過型回転多面体が8面体ではなく4面体で構成されている点である。透過型回転多面体13の面数が4面で図2に示す第2の実施形態とは異なるが、同様の作用を有することは言うまでもない。
【0036】
次に、本発明に係る投影装置用照明光学装置の第5の実施形態について、図5(a)により説明する。同図において、図1(a)に示した第1の実施形態と同一な部分については同一符号を付して、その説明を省略する。図1(a)に示した第1の実施形態との違いは、透過型回転多面体131に代えて反射型多面体21を用い、PBS11と1/2波長板12によりS偏波に揃えられた赤色光束、緑色光束及び青色光束を反射型回転多面体21(本実施形態では回転多面体として8面体で構成されているが、面の数はこれに限定されるものではない。)で反射させることである。PBS11と1/2波長板12によりS偏波に揃えられた赤色光束、緑色光束及び青色光束はそれぞれ反射型回転多面体21の異なる場所で反射する。この時、反射型回転多面体21の回転角によりそれぞれの色光束の出射方向が制御される。
【0037】
反射型回転多面体21で反射した赤色光束、緑色光束及び青色光束はそれぞれ偏光板14を透過し、PBS17で反射された後、1/4波長板15を通過して映像表示素子16の異なった場所を照射する。映像表示素子16は、映像信号によって反射率が変調されるため、出射する光束は映像信号により光強度変調される。映像表示素子16によりP偏光に変換された反射光束は、PBS17を透過し、偏光板22を通過し投写レンズ18によりスクリーン上(図示せず)に拡大映像を得る。
【0038】
図5(b)は同図(a)に示す本発明の第5の実施形態である投影装置用照明光学装置の光路中における光束の分光状態を示したものである。同図(b)のaa’断面での光束はプリズム5での分光前の状態を示しており、bb’断面での光束はプリズム5により分光された後の光束の状態を示している。また同図(a)の反射型回転多面体21の回転(図中矢印にて表示)により、同図(b)に示したごとく映像表示素子上の赤色光束、緑色光束、青色光束が順次スクロールする。この時、それぞれの色光束が映像表示素子を略等速度に移動するように透過型回転多面体21の回転速度、大きさ、面数を定めると良い。
【0039】
次に、本発明に係る投影装置用照明光学装置の第6の実施形態について図6を用いて説明する。図5(a)に示した第5の実施形態と同一な部分については同一符号を付して、その説明を省略する。図5(a)に示した第5の実施形態との違いは、PBS11及び1/2波長板12により偏光方向が揃えられたあと反射型回転多面体21との間に、赤色ダイクロイックフィルタ−19R、緑色ダイクロイックフィルタ−19G、青色ダイクロイックフィルタ−19Bを挿入し、赤色光束は赤色ダイクロイックフィルター19Rを通過させ、緑色光束は緑色ダイクロリックフィルター19Gを通過させ、さらに青色光束は青色ダイクロィックフィルター19Bを通過させる。この結果、光束の色純度をさらに向上させることができる点である。この時ダイクロイックフィルターを通過させる光束の偏光方向をS偏光とすることでより急峻な特性を得ることが出来る。
【0040】
図7は、先に説明したの実施形態を立体的に示したものである。図7において、図3に示された白色光源であるランプ管球1、リフレクタ2a、フィールドレンズ2b、光学素子3をまとめて白色平行光束光源30として示している。なお、図3に同一な部分には同一な符号を付して、その説明を省略する。
【0041】
一般に、ランプ管球1を長期に亘って点灯するとランプ管球1の内部において電極間にアークが発生するが、重力に反してランプ管球の上面にアークが近づくため、ランプ管球1の上面が少しずつ曇り光の吸収が大きくなりリフレクタから出射する光束の分布が不均一になる。この対策として、本発明の実施形態では、図7に示すように、ランプ管球1の天地方向に対してプリズム5による分光の方向が略直交する方向となるように照明光学系を配置することで、ランプを長時間点灯してもより均一な光量分布が維持できる。
【0042】
図7において、透過型回転多面体13の回転方向を矢印で示す。この矢印方向に透過型回転多面体13を回転させた場合、映像表示素子16上の赤色光束、緑色光束、青色光束は同図中に示すように順次スクロールする。
【0043】
図8は、先に説明した第3の実施形態を改良したものを、立体的に示した構成図である。図7に示した実施形態との違いは、第2のPBS17の前面に光束の平行度を向上させるためにフィールドレンズ23を追加したことである。同図において、図3に同一な部分には同一な符号を付して、その説明を省略する。
【0044】
以上述べた本発明の実施形態では、色光束の出射方向を制御する光束出射方向制御装置として回転する多面体を用いたが、強誘電体素子を用いれば、色光束を強誘電体素子に入射させ、印加電圧を制御することで光束の出射方向を制御することも可能となる。この場合、回転駆動系が不要となり、小型化に有利となる。
【0045】
また、以上述べた本発明の実施形態では、映像表示素子16として液晶ライトバルブを用いた場合について説明してきたが、映像表示素子16として強誘電体素子や反射型のマイクロミラー型映像表示素子を用いた場合には偏光方向を揃える必要が無いので、PBS11とPBS17が不要となるが、PBS17に代わって、映像表示素子に入出射する映像光束を制御するために入射光束を一旦マイクロミラー型映像表示素子に全反射させ、マイクロミラー型映像表示素子からのON光束(映像光束)を通過させる全反射プリズムが必要となる。
【0046】
さらに、以上述べた本発明の実施形態では、説明の都合上、赤色光束、緑色光束及び青色光束の組合せ及び色切り替えについて述べたが黄色光束、マゼンダ光束、シアン光束の組合せ等についても同様の効果を得ることが出来る。
【0047】
次に、本発明の実施形態において開示した開口絞り4の実施形態の一つを図10及び図11に示す。図面の手前が光束入射側開口を、図面の奥側が光束出射側開口を示す。本実施形態では図面の手前が光束入射側開口形状を長方形としたが、図1(a)に示した投影装置用照明光学装置に設けられた該リフレクタ2aとその前面に設けたフィールドレンズ2bの最適形状設計により得られた略平行な白色光束の断面形状に合わせて円形状、楕円形状、正四角形状とすれば照明光学装置の効率が向上することもある。図11は図10に示した開口絞り4の内面構造を示した構造図である。図10の手前に示した光束入射側開口から入射した光束の内、平行度の悪い光束は内壁面に設けた突起により多重反射され減衰される。本実施形態においては、開口絞り4の外形形状を四角柱として示したが、これに限定されるものではなく、その他の多角形柱または円柱であってもよいことは言うまでも無い。
【0048】
さらに、本発明の実施形態において、白色光源であるランプ管球1から出射した光束を平行光束として変換する光束平行変換装置として、前述したリフレクタ2aと、該リフレクタ2aの前面に設けたフィールドレンズ2b及び光学素子3の最適形状設計により略平行な白色光束を得ている。このうちリフレクタ2aは、高い成形精度が要求されるため大口径の場合には従来の耐熱ガラスに代えて、耐熱性有機材料である低収縮不飽和ポリエステル樹脂に低収縮剤としての熱可塑性ポリマー、硬化剤、充填剤、ガラス繊維、無機フィラー等を混合し耐熱性を向上した例えば昭和高分子(株)リゴラックBMC(RNC−428)などを用いて成形することが望ましい。この材料は熱変形温度が180℃以上で線膨張率がほとんど零であり高温下での寸法安定性に優れている。
【0049】
また、ランプ管球の入力電力が大きい場合にはリフレクタ内部が高温となるため、図12及び図13に示したようにリフレクタを少なくとも2種類以上の熱変形温度が異なる材料から形成すると良い。本発明の実施形態であるリフレクタの外観図を図12に示す。さらに図13は図12に示したリフレクタのAA’断面図である。以下、図12と図13とを用いて説明する。図12と図13において、発光物質として水銀が封入された超高圧水銀ランプのランプ管球51には電極52が封着され、電極心棒53にはモリブデン箔54が溶接されて、電極封止部55が形成され、リフレクタ底部開口部側の電極封止部55には口金56が取り付けられている。この口金56は、内面に多層反射膜を形成し可視光を反射し赤外光線を通過させるようにしたリフレクタ57の底部にセメント58を介して接着固定される。この際、リフレクタの略焦点位置にはランプ管球51のアーク軸が位置するように固定される。そして、このリフレクタの前面開口部のフランジ部分を利用し、リフレクタとほぼ同じ熱膨張率を有する前面ガラス59が嵌合されている。この前面ガラス59はランプ管球が破裂した際のランプ管球の飛散防止を目的としており、その両面には反射防止コーティングが施されている。なお、リフレクタの外壁面の上部と下部には放熱用のフィン72と63を設けてある。
【0050】
リフレクタ57は、リフレクタ底部開口側の小口径のリフレクタ57aと前面開口側のリフレクタ57bとからなる。リフレクタ57aとしては、熱源であるランプ管球51近傍は高温となるので熱変形温度の高い耐熱ガラスを用いる。耐熱ガラスにより成形されたリフレクタでも直径30mm以下であれば現状技術でも20μm程度の形状精度を実現できる。
【0051】
ランプ管球51点灯時においても、ランプ管球51から離れたリフレクタ開口側部分の温度は低いので、リフレクタ57bの材料として耐熱性有機材料である低収縮不飽和ポリエステル樹脂に低収縮剤としての熱可塑性ポリマー、硬化剤、充填剤、ガラス繊維、無機フィラー等を混合し耐熱性を向上した例えば熱硬化性樹脂である昭和高分子(株)リゴラックBMC(RNC−428)などを用いて成形することが望ましい。こうすることで高い成形精度のリフレクタを得ることができる。以上述べたRNC−428は充填材として炭酸カルシウムを用いており、その熱伝導率は0.5W/m・k°と良好な特性が得られる。
【0052】
図14、図15は本発明の他の実施形態について示したものである。リフレクタは反射面の光軸を含む平面で2分割された構造(図14においては60、61)としている。図14と図15において、図12と図13に同一な部分には同一な符号を付して、その説明を省略する。
【0053】
図14において、上下対称な形状とすることで金型の共有化が図られ量産時のコスト低減に効果がある。さらに、リフレクタ60の外壁面の上部に設けた放熱用のフィン71の他に下部のリフレクタ61にも同様の放熱用のフィン62を追加することで一層放熱効率をあげることができる。
【0054】
BMC(Bulk Molding Compounds)用の金型はサイドコアや上下スライドコアなど複数方向から金型をスライドさせることが可能で、複雑な外観形状でも良好な成形性が得られることから、本発明では、図14に示すようにリフレクタの外壁に放熱用のフィンを設けた複雑な形状とし、この放熱フィンで耐熱性を向上する。
【0055】
リフレクタの内面反射面形状としては、従来用いられていた放物面、楕円以外に、本発明の実施形態では以下説明する4次以上の高次の係数を含むリフレクタ7の内壁面(反射面)形状を用いることでより優れた配光特性を得ることができる。数1で示されたZ(r)は、レンズ形状の定義を説明する図17に見られる如く、リフレクタの底面から開口部に向かう方向(ランプ管球の軸)をZ軸とし、リフレクタの半径方向をr軸にとったときのリフレクタ面の高さを表している。ここで、rは半径方向の距離、RDは曲率半径を示し、RD,CC,AE,AF,AG,AH,…,Aは任意の定数を、nは任意の自然数を、SQRは平方根を表している。したがって、CC,AE,AF,AG,AH等の各係数が与えられれば数1に従ってリフレクタ面の高さ、つまり、リフレクタの形状が定まる。
【0056】
【数1】
Z(r)=(r/RD)/1+SQR(1−(1+CC)r/RD)+AE・r+AF・r+AG・r+AH・r10+ … +A・r
上記の数1において、従来のリフレクタの反射面形状を示す断面形状が円の場合はRDのみでCC=0、放物線はRDが与えられCC=−1、楕円はRDが与えられCCの値が −1<CC<0の場合が長軸に回転対称な楕円を、0<CCの場合が短軸に回転対称な楕円を定義できる。
【0057】
これに対して、本発明のリフレクタは高い形状精度が容易に得られることから数1に示した4次以上の高次の係数を含む複雑な形状になっても高精度な反射
面を得ることができる。
【0058】
図13は反射面の断面形状が放物線の一部である耐熱ガラス製のリフレクタ57aと耐熱性有機材料からなるリフレクタ57b及びリフレクタ57とランプ管球51の口金56をセメント58により接合した状態を示す構成図である。
【0059】
また図15は、前述した反射面の断面形状が楕円形状部分と円形状部分からなるリフレクタ57とランプ管球51の口金56をセメント58により接合した状態を示す2分割リフレクタの断面構成図である。図15において図13と同じ部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0060】
図16は一般的な超高圧水銀ランプの分光エネルギー分布を示したものである。青色の405nm近傍に強いスペクトラムが存在する。このため、リフレクタのUVカットフィルターの半値(50%透過率)波長をこの青色の405nm以上の波長とすると良い。できれば、410nm近傍が望ましい。また、800nm以上の赤外領域にも分光エネルギーが存在(図示せず)するので、リフレクタの反射膜の特性を赤外領域の光を通過させるようになし、一旦リフレクタに吸収させ外側に放熱させると良い。このため、リフレクタの基材の色は黒色とすることで良好な吸収特性を得ることが出来る。
【0061】
本発明の実施形態として、リフレクタの反射面に設ける反射膜の特性は、青色領域の410nm以下の波長を有する短い光線を透過させる膜設計とする。この結果、リフレクタの基材の熱硬化性樹脂に紫外線(波長が380nm以下)が直接照射されるが、この熱硬化性樹脂に紫外線吸収剤を添加し吸収させるので、有害な紫外線がリフレクタから外部に漏れることが無くなる。このカットオフの透過率特性はより急峻なほうが優れているが、コストアップにつながるため、必要にあわせて膜数が決められる。反射膜としては、TiOとSiOから成る光学多層膜が一般的で、30から50層もの層数が必要となる。一方、長波長領域の反射膜の特性として800nm以上の近赤外領域の光線も同時に通過させる(垂直光線透過率50%以上)設計とする。この結果、リフレクタに熱線(近赤外から赤外光)が吸収されるので、投影装置に含まれる他の部品の温度上昇が軽減され長寿命化が可能となる。この時リフレクタを形成する熱硬化性樹脂の色は黒色とすると光の吸収がより高効率に行われることは言うまでもない。
【0062】
可視光領域のうち420nmから700nmまで光線の垂直透過率を15%以下にできれば効率の高いリフレクタを得ることができる。さらに、420nmから680nmの範囲の透過率を4%以内にできれば、AL蒸着膜(反射率約90%で分光反射率がほぼ平坦)にくらべてより有効にランプ管球からの発散光束を捕捉できる。
【0063】
以上、本発明の具体的な実施の形態について超高圧水銀ランプをもとに説明したが、艶色性に優れたキセノンランプについても同様な効果が得られることは言うまでもない。
【0064】
次に、図18及び図19は本発明の投影装置用照明光学装置を搭載した背面投写型画像ディスプレイ装置の主要部を示す垂直方向断面図である。光学ユニット100において得られる映像を投写用レンズ101により折り返しミラー104を介してスクリーン102上に拡大投写する構成となっている。図18はセット高さを低減した場合のキャビネット103の構成を示し、図19にはセット奥行きを低減した場合のキャビネット103の構成を示している。
【0065】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、簡単な構成で光利用効率の高い単板式の投影装置用光学装置(映像表示素子を1個使用)を実現できる。また映像表示素子上で光束をスクロールするために回転させる光学部品が1個ですむので映像表示素子上で複数色の光束の位置合わせが不要となり量産時の組立て調整時間が短縮されコストが低減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の投影装置用照明光学装置の第1実施形態を示す断面図
【図2】本発明の投影装置用照明光学装置の第2実施形態を示す断面図
【図3】本発明の投影装置用照明光学装置の第3実施形態を示す外観図
【図4】本発明の投影装置用照明光学装置の第4実施形態を示す断面図
【図5】本発明の投影装置用照明光学装置の第5実施形態を示す断面図
【図6】本発明の投影装置用照明光学装置の第6実施形態を示す断面図
【図7】本発明の投影装置用照明光学装置の第3実施形態を示す外観図
【図8】本発明の投影装置用照明光学装置の第3実施形態の改良形態を示す外観図
【図9】本発明の集光スクロール機能を説明する説明図
【図10】本発明の開口絞りの外観図
【図11】本発明の開口絞りの内部構造を示す断面図
【図12】本発明の第1の実施形態である光束平行変換装置の一部として用いるリフレクターの外観
【図13】本発明の第1の実施形態である光束平行変換装置の一部として用いるリフレクターの断面図(図12のAA‘断面)
【図14】本発明の第2の実施形態である光束平行変換装置の一部として用いるリフレクターの外観図
【図15】本発明の第3の実施形態である光束平行変換装置の一部として用いるリフレクターの外観図
【図16】一般的な超高圧水銀ランプの分光エネルギー分布
【図17】非球面形状を説明するための説明図
【図18】本発明の投影装置用照明光学装置を搭載した背面投写型画像ディスプレイ装置の主要部を示す垂直方向断面図
【図19】本発明の投影装置用照明光学装置を搭載した背面投写型画像ディスプレイ装置の主要部を示す垂直方向断面図
【符号の説明】
1…ランプ管球、2…リフレクタ、3…光学素子、4…光束開口絞り、5…プリズム、6…紫外線防御壁、7…赤外線防御壁、8…折り返しミラー、色選択絞り…9、10…平行変換装置、11…偏光ビームスプリッタ(PBS)、12…1/2波長板、13、…透過型回転多面体、14…偏光板、15…1/4波長板、16…映像表示素子、17…PBS、18…投写レンズ、21…反射型回転多面体、22…偏光板、51…ランプ管球、52…電極、53…電極心棒、54…モリブデン箔、55…電極封止部、56…口金、57a、57b、57、60、61…リフレクタ、58…セメント、59…前面ガラス、71…ファン、62…フィン、72…フィン、63…フィン、100…光学ユニット、101…投写用レンズ、104…折り返しミラー、102…スクリーン、103…キャビネット

Claims (14)

  1. 光源と、該光源からの光束を略平行に変換する光束平行変換装置と、該光束平行変換装置から出射した光を波長に応じた1つの光の帯とするように複数色の光に分光する1つの光学素子から成る光分光装置と、前記光の帯の所望の色成分に対応する場所に配され、前記複数色に分光された光束のうち所望の光束を通過させる開口絞りと、該開口絞りを通過した光束の出射方向を周期的に変化させる光束出射方向制御装置と、該光束出射方向制御装置からの出射光が照射され、該出射光を映像信号に応じて変調する映像表示素子と、該映像表示素子により変調された映像光を拡大投影する投影装置とを備え、
    前記開口絞りを通過した光束は、前記映像表示素子の受光面の異なった場所に入射され、かつ前記光束出射方向制御装置によって、前記映像表示素子に対して所定の方向に移動しつつ照射されることを特徴とする投影装置用照明光学装置。
  2. 白色光束を出射する光源と、該白色光束を略平行に変換する光束平行変換装置と、該光束平行変換装置からの出射光を映像信号に応じて変調する映像表示素子と、該映像表示素子により変調された映像光を拡大投影する投影装置とを備え、
    前記光束平行変換装置から前記映像表示素子までの光路中に、該光束平行変換装置から出射した光を複数色の光に分光するプリズムと、前記複数色に分光された光束のうち所望の色光束を通過させる開口絞りと、該開口絞りを通過した光束の出射方向を周期的に変化させて前記映像表示素子に照射する光束出射方向制御装置とを設け、
    前記開口絞りを通過した光束は、前記映像表示素子の異なった場所に入射され、かつ前記光束出射方向制御装置によって、前記映像表示素子に対して一方向に移動しつつ照射されることを特徴とする投影装置用照明光学装置。
  3. 前記光束平行変換装置は、光源である発光管から放出された光束を反射してその光軸方向に出射する凹面状の反射面を有する反射鏡と、該反射鏡の光軸近傍に沿って設けたフィールドレンズを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の投影装置用照明光学装置。
  4. 前記映像表示素子として、画面水平方向及び画面垂直方向にマイクロミラーを規則的に配列した反射型映像表示素子を用いたことを特徴とする請求項1または2に記載の投影装置用照明光学装置。
  5. 前記映像表示素子として、透過型液晶表示素子、反射型液晶表示素子、強誘電性液晶表示素子のいずれかを用いたことを特徴とする請求項1または2に記載の投影装置用照明光学装置。
  6. 前記開口絞りからの出射光束は、R,G,Bの三原色の光束を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の投影装置用照明光学装置。
  7. 前記開口絞りを通過したそれぞれの色光束を、所望の偏光方向に揃えて偏光変換する偏光ビームスプリッタを更に設け、該偏光ビームスプリッタからの光束を前記光束出射方向制御装置に出射するようにしたことを特徴とする請求項1または2に記載の投影装置用照明光学装置。
  8. 前記反射鏡は、低収縮不飽和ポリエステル樹脂に熱可塑性ポリマー、硬化剤、充填剤、ガラス繊維、無機フィラーの少なくともいずれかを混合し、かつ紫外吸収剤を混入した材質により形成されることを特徴とする請求項3に記載の投影装置用照明光学装置。
  9. 前記反射鏡は、該反射鏡の光軸を含む平面で少なくとも2分割以上に分割可能な構造としたことを特徴とする請求項3または8に記載の投影装置用照明光学装置。
  10. 前記反射鏡は、その反射面の形状が下式で表されることを特徴とする請求項3、8または9に記載の投影装置用照明光学装置。
    Z(r)=(r/RD)/1+SQR(1−(1+CC)r/RD)+AE・r+AF・r+AG・r+AH・r10+ … +A・r
    但し、Z(r)は前記反射面の焦点を含む前記放電管のアーク軸方向をZ軸にとり、前記Z軸に直交する反射鏡の半径方向をr軸にとった場合の反射面の高さを表し、rは半径方向の距離を示し、SQRは平方根、 RD,CC,AE,AF,AG,AH,…,A は任意の定数をnは任意の自然数を示している。
  11. 前記反射鏡の表面に、410nm以下の波長における垂直光線透過率が50%以上で、800nm以上の波長における垂直光線透過率が50%以上、かつ、420nmから700nmまでの波長領域の光に対する垂直光線透過率が15%以下の反射膜を設けたことを特徴とする請求項3、8乃至10のいずれかに記載の投影装置用照明光学装置
  12. 前記プリズムの光入射側に、少なくとも一方の開口部寸法が前記映像表示素子の画面水平もしくは垂直方向の寸法と略等しい一対の開口絞りを底面とした、多角柱状の光学素子を配置し、該光学素子で整形された光束を前記プリズムに供給するようにしたことを特徴とする請求項2または7に記載の投影装置用照明光学装置。
  13. 前記光学素子は、金属素材からなることを特徴とする請求項12に記載の投影装置用照明光学装置。
  14. 請求項1ないし13のいずれかに記載の投影装置用照明光学装置を用いたことを特徴とする投写型画像ディスプレイ装置。
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