JP3647268B2 - 乾式トナー及び画像形成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真法、静電記録法、磁気記録法、トナージェット法などを利用した記録方法に用いられる乾式トナー(以下トナーと称す)、及び、該トナーを用いた画像形成方法に関するものである。詳しくは、複写機、プリンター、ファクシミリ、プロッター等に利用し得る画像記録装置に用いられるトナー、及び、該トナーを用いた画像形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真法としては多数の方法が知られているが、一般には光導電性物質を利用し、種々の手段により像担持体(感光体)上に電気的潜像を形成し、次いで、該潜像をトナーで現像を行って可視像化し、必要に応じて紙などの転写材にトナー像を転写した後に、熱/圧力により転写材上にトナー画像を定着して複写物を得るものである。
【0003】
電気的潜像を可視化する方法としては、カスケード現像法、磁気ブラシ現像法、加圧現像方法等が知られている。さらには、磁性トナーを用い、中心に磁極を配した回転スリーブを用い感光体上とスリーブ上の間を電界にて飛翔させる方法も用いられている。
【0004】
二成分現像方式は一成分方式と比べて、ガラスビーズや鉄粉等のキャリア粒子が必要なため、現像装置自体を小型化・軽量化するのが困難である。さらには、二成分現像方式はキャリア中のトナーの濃度を一定に保つ必要があるため、トナー濃度を検知し必要量のトナーを補給する装置が必要である。よって、ここでも現像装置が大きく重く、また、かかるコストも高くなる。一成分現像方式ではこのような装置は必要とならないため、やはり小さく軽く安価にできるため好ましい。
【0005】
また、プリンター装置はLED、LBPプリンターが最近の市場の主流になっており、技術の方向としてより高解像度即ち、従来300dpi程度であったものが1200、2400dpiとなってきている。その流れに従って現像方式もこれにともなってより高精細が要求されてきている。また、複写機においてもデジタル化による高機能化が最近の市場の主流になってきており、従って現像方式も高解像度の方向に進んでおり、プリンターと同様に高解像・高精細の現像方式が要求されてきている。
【0006】
そこでトナーの高精細化現像を目的として、トナー粒子に所望の摩擦帯電性を付与する添加剤として、特定の荷電制御剤を添加することが行われている。今日当該技術分野で知られている公知の荷電制御剤としては、負摩擦帯電性として、モノアゾ染料の金属錯塩、ヒドロキシカルボン酸、ジカルボン酸、芳香族ジオール等の金属錯塩、酸成分を含む樹脂等がある。正摩擦帯電性として、ニグロシン染料、アジン染料、トリフェニルメタン系染顔料、4級アンモニウム塩、4級アンモニウム塩を側鎖に有するポリマー等が知られている。
【0007】
これらの荷電制御剤の多くは有色であるため、カラートナーへの利用には制限があるために、十分な荷電制御性を発揮できないものが多い。また、ごく少数の荷電制御剤は無色であるが、荷電制御能が十分でなく、ハイライトの均一性が得られなかったり、耐久試験での画像濃度の変動が大きい等の欠点を有し、実用的なトナー性能にはなり得ていない。
【0008】
従来、芳香族カルボン酸類の金属錯体・金属塩は、特開昭53−127726号公報、特開昭57−111541号公報、特開昭57−124357号公報、特開昭57−104940号公報、特開昭61−69073号公報、特開昭61−73963号公報、特開昭61−267058号公報、特開昭62−105156号公報、特開昭62−145255号公報、特開昭62−163061号公報、特開昭63−208865号公報、特開平3−276166号公報、特開平4−84141号公報、特開平8−160668号公報をはじめとしていくつか提案されている。しかしながら、これらの公報に提案されているものは、摩擦帯電付与という観点からはいずれも優れたものであるが、現像性において、特に画像濃度と画像カブリのバランスをとるのが困難であり、トナーの荷電制御能としては未だ不十分である。
【0009】
また、静電荷像現像方法において、現像工程で感光体上に形成されたトナー像は転写工程で転写材に転写されるが、感光体上に残った転写残トナーはクリーニング工程でクリーニングされ、廃トナー容器内に蓄えられる。このクリーニング工程については、従来ブレードクリーニング、ファーブラシクリーニング、ローラークリーニング等が用いられていた。装置面からみると、かかるクリーニング装置を具備するために装置が必然的に大きくなり装置のコンパクト化を目指すときのネックになっていた。さらには、自然保護的エコロジーの観点より、廃棄の対象となる廃トナーの少ないシステムが望まれている。
【0010】
また、高画質な画像出力を達成するために、現像プロセス、特に静電潜像担持体、中間転写体、帯電部材等とのマッチングをより高めることが重要であるが、そのために帯電特性に優れ、現像における画像濃度と画像カブリのバランスのとれた、かつ転写効率の良いトナー及び現像方法が必要である。
【0011】
特開昭61−279864号公報においては、球形トナーとして形状係数SF−1及びSF−2を規定したトナーが提案されている。しかしながら、該公報には転写に関してなんの記載もなく、また、実施例を行った結果、転写効率が低く、さらなる改良が必要である。
【0012】
さらに、特開昭63−235953号公報においては、機械的衝撃力により球形化した磁性トナーが提案されている。しかしながら、転写効率はいまだ不十分であり、さらなる改良が必要である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記の従来技術の問題点を解決した乾式トナー及び画像形成方法を提供することにある。
【0014】
即ち、本発明の目的は、重金属等を使用せずに帯電制御性に優れた乾式トナーを提供することにある。
【0015】
さらに本発明の目的は、トナーの帯電安定性を改善することにより、画像濃度と画像カブリのバランスのとれた乾式トナー及び画像形成方法を提供することにある。
【0016】
さらに、本発明の目的は、該トナーを用いる画像形成方法において、現像スリーブや感光体ドラム、中間転写体等に悪影響を及ぼさない、電子写真プロセスに高度に適用した乾式トナー及び画像形成方法を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は上記目的を達成するために鋭意検討を行った結果、特定の構造を有する化合物をトナー中に含有させ、さらに、トナー形状を限定することにより、これらの問題が解決され、さらに、一定の現像システムにおいて著しい効果があることを見い出し、本発明に至った。
【0018】
すなわち本発明は、結着樹脂、ワックス及び有機金属化合物を少なくとも含有するトナーにおいて、
(1)該有機金属化合物が、i)金属元素としてジルコニウムを有し、且つ配位子として芳香族ジオール、芳香族ヒドロキシカルボン酸又は芳香族ポリカルボン酸を配位しているジルコニウム錯体あるいはジルコニウム錯塩、又は、ii)金属イオンとしてジルコニウムイオンを有し、酸イオンとして芳香族カルボン酸イオン、芳香族ヒドロキシカルボン酸イオン又は芳香族ポリカルボン酸イオンを有しているカルボン酸ジルコニウム塩であり、
(2)画像解析装置で測定した該トナーの形状係数は、SF−1の値が100<SF−1≦160であり、SF−2の値が100<SF−2≦140であり、
(3)透過電子顕微鏡(TEM)を用いたトナーの断層観察において、該ワックス成分が、結着樹脂中に実質的に球状及び/又は紡錘形の島状に分散されていることを特徴とする乾式トナーに関する。
【0019】
更に、本発明は、該トナーを用いた画像形成方法に関する。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明の乾式トナーに好適な有機ジルコニウム化合物としては、ジルコニウムの錯化合物あるいはジルコニウムの芳香族カルボン酸塩である。また更に好適な有機金属化合物としては、金属イオンとしてジルコニウムイオンを有し、該イオンとして芳香族カルボン酸を有するジルコニウム塩である。該ジルコニウムには、ジルコニウム元素基準でハフニウム元素を20wt%未満で含んでいても良い。また、ジルコニウムの錯化合物及びジルコニウムの芳香族カルボン酸塩の配位子として、芳香族ジオール、芳香族ヒドロキシカルボン酸又は芳香族ポリカルボン酸を2〜4個キレート形成しているものが好ましく、さらには、2〜3個有しているものが好ましい。更に、キレート形成数の異なる錯体、錯塩、あるいは配位子の異なる錯体、錯塩の混合物であっても良い。また、酸イオンのイオン化数が異なる塩の混合物であっても良い。
【0023】
芳香族ジオール、芳香族ヒドロキシカルボン酸、芳香族ポリカルボン酸のジルコニウム錯体あるいはジルコニウム錯塩としては、一般式(l)で表わせる有機ジルコニウム化合物が好ましい。
【0024】
【化1】
【0025】
一般式(1)において、Arは置換基としてアルキル基、アリール基、アルアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、水酸基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル基、アシルオキシ基、カルボキシル基、ハロゲン、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、アミド基、カルバモイル基を有していてもよい。芳香族残基を表わし、X,Yは−0−、−CO−O−を表わし、X,Yは同じであっても異なっていてもよく、Lは中性配位子、水、アルコール、アンモニア、アルキルアミン、ピリジンを表わし、C1は1価のカチオン、水素、1価の金属イオン、アンモニウム、アルキルアンモニウムを表わし、C2は2価のカチオン、2価の金属イオンを表し、nは2、3、4を表わし、mは0、2、4を表わす。各錯体または錯塩において配位子となる芳香族カルボン酸類、芳香族ジオール類は同じものであっても異なるものであってもよい。またn,mの数の異なる錯化合物の混合物であっても良い。結着樹脂中への錯体、錯塩の分散性向上の観点あるいは帯電性向上の観点から、芳香族残基としては、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環が好ましく、置換基としてはアルキル基、カルボキシル基、水酸基が好ましく、Lとしては水が好ましく、C1としては水素、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、アルキルアンモニウムが好ましい。
【0026】
更に好ましい錯体あるいは錯塩は一般式(2)、(3)、(4)で表わせる有機ジルコニウム化合物である。
【0027】
【化2】
【0028】
一般式(2)、(3)、(4)において、Rは水素、アルキル基、アリール基、アルアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、水酸基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル基、カルボキシル基、ハロゲン、ニトロ基、アミノ基、カルバモイル基を表わし、相互に連結して脂肪族環、芳香環あるいは複素環を形成しても良く、この場合この環に置換基Rを有していても良く、置換基Rは1から8個持っていてもよく、それぞれ同じであっても、異なっていてもよく、Cは1価のカチオン、水素、アルカリ金属、アンモニウム、アルキルアンモニウムを表わし、1は1〜8の整数を表わし、nは2、3、4を表わし、mは0、2、4を表わし、各錯体または錯塩において配位子となる芳香族カルボン酸類、芳香族ジオール類は同じ物であっても異なるものであってもよい。またn,mの数の異なる錯化合物の混合物であっても良い。結着樹脂中への錯体、錯塩の分散性向上の観点あるいは帯電性向上の観点から、置換基Rとしてはアルキル基、アルケニル基、カルボキシル基、水酸基が好ましく、Cとしては水素、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、アルキルアンモニウムが好ましい。特に好ましいのは、カウンターイオンを有さない、一般式においてn=2の場合のジルコニウム中性錯体であり、優れた環境安定性が得られ、結着樹脂中への分散性にも優れ、良好な耐久性が得られる。
【0029】
本発明に用いられるジルコニウム錯体あるいは錯塩は、六配位または八配位の錯化合物で、八配位の中には、配位子が橋かけした複核錯化合物となり示性式上六配位となる錯化合物がある。このような錯化合物の構造の代表的なものを、以下の一般化学式(5)〜(9)でその構造を例示する。以下の構造の中には配位子Lを持たないものも包含する。
【0030】
【化3】
【0031】
【化4】
【0032】
一方、芳香族カルボン酸のジルコニウム塩としては、一般式(10)、(11)で表わせる有機ジルコニウム化合物が好ましい。
【0033】
【化5】
【0034】
一般式(10)、(11)において、Arは置換基としてアルキル基、アリール基、アルアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、水酸基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル基、カルボキシル基、ハロゲン、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、アミド基、カルバモイル基を有していてもよい、芳香族残基を表わし、A1は1価のアニオン、ハロゲンイオン、水酸イオン、硝酸イオンを表わし、A2は2価のアニオン、硫酸イオン、リン酸水素イオンを表し、nは1、2、3、4を表わす。各金属塩において酸イオンとなる芳香族カルボン酸類、芳香族ジオール類は同じものであっても異なるものであってもよい。また、nの数が異なる塩の混合物であっても良い。結着樹脂中への金属塩の分散性向上の観点あるいは帯電性向上の観点から、芳香族残基としては、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環が好ましく、置換基としてはアルキル基、カルボキシル基、水酸基、アシルオキシ基が好ましく、一般式(10)ではnが4のもの、一般式(11)ではnが2のものが好ましい。
【0035】
更に好ましい金属塩は一般式(12)、(13)で表わせるジルコニウム塩である。
【0036】
【化6】
【0037】
一般式(12)及び(13)において、Rは水素、アルキル基、アリール基、アルアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、水酸基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシルオキシ基、アシル基、カルボキシル基、ハロゲン、ニトロ基、アミノ基、アミド基、カルバモイル基を表わし、相互に連結して脂肪族環、芳香環あるいは複素環を形成しても良く、この場合この環に置換基Rを有していても良い、置換基Rは1から8個持っていてもよく、それぞれ同じであっても、異なっていてもよく、A1は1価のアニオン、ハロゲンイオン、水酸イオン、硝酸イオンを表わし、A2は2価のアニオン、硫酸イオン、リン酸水素イオンを表し、1は1〜8の整数を表わし、nは2、3、4を表わす。各金属塩において酸イオンとなる芳香族カルボン酸類、芳香族ジオール類は同じものであっても異なるものであってもよい。また、nの数が異なる塩の混合物であっても良い。結着樹脂中への金属塩の分散性向上の観点あるいは帯電性向上の観点から、置換基としてはアルキル基、アルケニル基、カルボキシル基、水酸基、アシルオキシ基が好ましく、一般式(12)ではnが4のもの、一般式(13)ではnが2のものが好ましく、優れた環境安定性が得られ、結着樹脂中への分散性にも優れ、優れた耐久性が得られる。
【0038】
本発明の有機ジルコニウム化合物は、塩化酸化ジルコニウム、硫酸ジルコニウム、有機酸ジルコニウムなどのジルコニウム化合物を水、アルコール、アルコール水溶液に溶解し、芳香族カルボン酸、芳香族ジオールおよびこれらのアルカリ金属塩を添加するか、あるいは芳香族カルボン酸、芳香族ジオールとアルカリ剤を添加することにより合成される。これらの有機ジルコニウム化合物は、アルコール水溶液などで再結晶し、アルコール洗浄で精製する。また、錯塩の場合は、生成物を鉱酸、アルカリ剤、アミン剤で処理することにより種々のカウンターイオンを持つ錯塩が得られる。本発明においては、ジルコニウム錯塩のカウンターイオンに水素イオン、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオンなど複数種有しているものも含む。
【0039】
以下に、本発明に用いられる有機ジルコニウム化合物の具体例を挙げるが、ここでは、示性式を示す。水分子を2〜4個配位しているものも含まれるが、ここでは水分子の記載を省略する。また、カウンターイオンは複数種有するものも含むが、ここでは一番多いカウンターイオンのみを記載する。
【0040】
【化7】
【0041】
【化8】
【0042】
【化9】
【0043】
【化10】
【0044】
【化11】
【0045】
【化12】
【0046】
【化13】
【0047】
【化14】
【0048】
本発明のジルコニウムの錯化合物あるいはジルコニウムの芳香族カルボン酸塩をトナーに含有させる方法としては、トナー内部に添加する方法とトナー外部に外添する方法がある。
【0049】
内添する場合の添加量は、結着樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部が好ましく、0.5〜5重量部の範囲で使用するのがより好ましい。0.1重量部未満では、トナーの帯電性において改良がみられず好ましくない。また、10重量部を超えると、経済的観点から好ましくない。
【0050】
また、外添する場合は、結着樹脂100重量部に対して0.01〜5重量部が好ましく、特にメカノケミカル的にトナー表面に固着させるのが好ましい。
【0051】
さらに本発明のジルコニウムの錯化合物あるいはジルコニウムの芳香族カルボン酸塩は、従来の技術で述べたような公知の荷電制御剤と組み合わせて使用することもできる。例えば、他の有機金属錯体、金属塩、キレート化合物で、モノアゾ金属錯体、アセチルアセトン金属錯体、ヒドロキシカルボン酸金属錯体、ポリカルボン酸金属錯体、ポリオール金属錯体、カルボン酸の金属塩、カルボン酸無水物、エステル類などのカルボン酸誘導体や芳香族型化合物の縮合体などが挙げられる。また、ビスフェノール誘導体、カリックスアレーンなどのフェノール誘導体なども用いられる。
【0052】
本発明において、形状係数を示すSF−1、SF−2とは、例えば日立製作所製FE−SEM(S−800)を用い、1000倍に拡大した2μm以上のトナー像を100個無作為にサンプリングし、その画像情報はインターフェースを介して、例えばニコレ社製画像解析装置(Luzex III)に導入し解析を行い下式より算出し得られた値を形状係数SF−1、SF−2と定義する。
【0053】
【数1】
(式中、MXLNGは粒子の絶対最大長、PERIMEは粒子の周囲長、AREAは粒子の投影面積を示す。)
【0054】
なお、トナー粒子に外添剤を外添した後に、上記の方法によりトナー粒子の形状係数の測定を行う場合には、トナー粒子表面に付着している外添剤が画像解析データには含まれないよう画像処理を行う。
【0055】
形状係数SF−1はトナー粒子の丸さの度合いを示し、形状係数SF−2はトナー粒子凹凸の度合を示している。形状係数SF−1はトナー粒子の丸さの度合を示し、形状係数SF−2はトナー粒子凹凸の度合を示している。
【0056】
トナーの形状係数の比(SF−2)/(SF−1)の値が1.0を超えるときは、一般にクリーニング不良が発生しやすく、トナーの形状係数SF−1が160を超えると、球形から離れて不定形に近づき、現像器内でトナーが破砕され易く、粒度分布が変動したり、帯電量分布がブロードになりやすくなるため、画像濃度低下や、地カブリや反転カブリといった画像カブリが生じやすい。また、SF−2が140を超えると、静電像保持体から中間転写体及び転写材への転写時におけるトナー像の転写効率の低下、および文字やライン画像の転写中抜けを招き好ましくない。
【0057】
特に上のごとき傾向は、複数のトナー像を現像/転写せしめるフルカラー複写機を用いた場合に顕在化する。すなわち、フルカラー画像の生成においては、4色のトナー像が均一に転写されにくく、さらに、中間転写体を用いる場合には色ムラやカラーバランスの面で問題が生じ易く、高画質のフルカラー画像を安定して出力することが困難となる。
【0058】
さらに、通常の不定形トナーを用いた場合には、感光体とクリーニング部材との間、及び/又は、感光体と中間転写体間でのズリカや摺擦力のために、感光体表面や中間転写体表面にトナーの融着やフィルミングが発生して画像形成装置とのマッチングに支障をきたす。
【0059】
したがって、これらの諸問題を回避するためには、トナーの形状係数SF−1の値が100<SF−1≦160であり、形状係数SF−2の値が100<SF−2≦140であることが好ましく、形状係数SF−1の値が100<SF−1≦140であり、形状係数SF−2の値が100<SF−2≦120であることが更に好ましい。また、(SF−2)/(SF−1)の値が1.0以下であることが好ましい。
【0060】
更に高画質化のためより微小な潜像ドットを忠実に現像するために、トナー粒子は重量平均径が4〜9μmであることが好ましい。重量平均径が4μm未満のトナー粒子においては、感光体から中間転写体、中間転写体から記録材、感光体から記録材等への、トナー粒子の転写効率が低下し、未転写の残トナー付着が画像欠陥の原因となるため、本発明で使用するトナーには好ましくない。また、トナー粒子の重量平均径(D4)が9μmを超える場合には、文字やライン画像の飛び散りが生じやすく、高画質化のための微小なドット再現が困難になるため好ましくない。
【0061】
更に、画像形成装置とのマッチングのために、トナー粒子の微粉量は、4.0μm以下の個数平均粒径(D1)において20%以下であることが好ましく、15%以下であることがより好ましい。微粉量が20%より多いトナー粒子の場合、トナー粒子の転写性が悪化し、静電潜像担持体や中間転写体を汚染するために、画像劣化を生じる原因となるため、本発明のトナーには好ましくない。
【0062】
トナーの平均粒径及び粒度分布はコールターカウンターTA−II型あるいはコールターマルチサイザー(コールター社製)等を用い、個数分布、体積分布を出力するインターフェース(日科機製)及びPC−9801パーソナルコンピューター(NEC製)を接続し測定を行った。測定電解溶液としては、例えば、ISOTON R−II(コールターサイエンティフィックジャパン社製)が使用できる。測定法としては、前記電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5ml加え、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、前記コールターカウンターTA−II型により測定した。測定した2μm以上のトナーの体積、個数から、体積分布と個数分布とを算出し、重量平均粒径(D4)および個数平均粒径(D1)を求めた。
【0063】
また、本発明に係るトナーの単位重量あたりの帯電量(二成分法)は−10〜−80mC/kgが好ましく、より好ましくは−25〜−60mC/kgである。
【0064】
トナーの帯電量が−10mC/kgよりも正の値側では、現像時にドラム上の潜像に対して、忠実な現像性ができなくなることにより、画像濃度の低下を招く。また、単色均一画像等のトナー消費の多い印字の場合、現像ローラー上へのトナー供給不足から、印字ムラを生じるため好ましくない。また、トナーの帯電量が−80mC/kgよりも負の値が大きくなると、現像時にトナーが現像スリーブ上から離れにくくなり現像濃度薄を発生する。またトナー飛散等の問題が発生するため好ましくない。
【0065】
帯電量分布の測定に関しては種々の方法があるが、本発明では吸引式ファラデーゲージ法でエアー吸引力を変えながら帯電量分布を算出する手段により行った。
【0066】
本発明におけるトナーの二成分法による帯電量(二成分トリボ)の測定法を以下に示す(図8)。
【0067】
23℃,相対湿度60%環境下、キャリアとしてEFV200/300(パウダーテック社製)を用い、キャリア9.5gにトナー0.5gを加えた混合物を50〜100ml容量のポリエチレン製の瓶に入れ50回手で振とうする。次いで、底に500メッシュのスクリーン43のある金属製の測定容器42に前記混合物1.0〜1.2gを入れ、金属製のフタ44をする。この時の測定容器42全体の質量を秤りWl(g)とする。次に吸引機(測定容器22と接する部分は少なくとも絶緑体)において、吸引口47から吸引し風量調節弁46を調節して真空計45の圧力を2450Pa(250mmAq)とする。この状態で一分間吸引を行ないトナーを吸引除去する。この時の電位計49の電位をV(ボルト)とする。ここで48はコンデンサーであり容量をC(μF)とする。また吸引後の測定機全体の質量を秤りW2(g)とする。このトナーの摩擦帯電量(mC/kg)は、下式の如く計算される。
【0068】
摩擦帯電量(mC/kg)=CV/(Wl−W2)
【0069】
本発明のトナーにおいて使用される結着樹脂は、トナーを製造する際に用いられるものであれば特に限定されるものではない。本発明に使用される結着樹脂の具体例としては、以下の重合性単量体単独の重合体、又は、重合性単量体単独の重合体の混合物、あるいは、2種以上の重合性単量体の共重合生成物が用いられる。更に具体的にはスチレン−アクリル酸系共重合体あるいはスチレン−メタクリル酸系共重合体が好ましい。
【0070】
重合性単量体としては、例えばスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン等のスチレン及びその誘導体;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンの如きエチレン不飽和モノオレフィン類;ブタジエンの如き不飽和ポリエン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、フッ化ビニルの如きハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニルの如きビニルエステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルの如きα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニルの如きアクリル酸エステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルの如きビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトンの如きビニルケトン類;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンの如きN−ビニル化合物;ビニルナフタリン類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドの如きアクリル酸もしくはメタクリル酸誘導体;前述のα,β−不飽和酸のエステル、二塩基酸のジエステル類が挙げられる。
【0071】
本発明のトナー用樹脂に用いられる架橋剤としては、2官能の架橋剤として、ジビニルベンゼン、ビス(4−アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、エチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,5−ペンタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール#200,#400,#600の各ジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ポリエステル型ジアクリレート(MANDA日本化薬)、及び以上のアクリレートをメタクリレートに代えたものが挙げられる。
【0072】
多官能の架橋剤としてペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、オリゴエステルアクリレート及びそのメタクリレート、2,2−ビス(4−メタクリロキシ、ポリエトキシフェニル)プロパン、ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルアソシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルトリメリテート、ジアリールクロレンデート等が挙げられる。
【0073】
本発明のトナーに使用可能な重合開始剤としては、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、クミンパーピバレート、t−ブチルパーオキシラウレート、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,4−ビス(t−ブチルパーオキシカルボニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)オクタン、n−ブチル4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バリレート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシ−イソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、ジ−t−ブチルジパーオキシイソフタレート、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、ジ−t−ブチルパーオキシα−メチルサクシネート、ジ−t−ブチルパーオキシジメチルグルタレート、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサヒドロテレフタレート、ジ−t−ブチルパーオキシアゼラート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジエチレングリコール−ビス(t−ブチルパーオキシカーボネート)、ジ−t−ブチルパーオキシトリメチルアジペート、トリス(t−ブチルパーオキシ)トリアジン、ビニルトリス(t−ブチルパーオキシ)シラン等が挙げられる。
【0074】
これら重合開始剤は、単独で使用しても良く、また併用して使用しても良い。その使用量はモノマー100重量部に対し、0.05〜15重量部、より好ましくは0.2〜10重量部の濃度で用いられる。
【0075】
本発明のトナーに好適な着色剤としては、カーボンブラック、グラファイト、チタンホワイトやその他あらゆる顔料及び/又は染料を用いることができる。例えば本発明のトナーを磁性カラートナーとして使用する場合には、染料としてC.I.ダイレクトレッド1、C.I.ダイレクトレッド4、C.I.アシッドレッド1、C.I.ベーシックレッド1、C.I.モーダントレッド30、C.I.ダイレクトブルー1、C.I.ダイレクトブルー2、C.I.アシッドブルー9、C.I.アシッドブルー15、C.I.ベーシックブルー3、C.I.ベーシックブルー5、C.I.モーダントブルー7、C.I.ダイレクトグリーン6、C.I.ベーシックグリーン4、C.I.ベーシックグリーン6等がある。顔料としては、黄鉛、カドミウムイエロー、ミネラルファストイエロー、ネーブルイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキ、赤口黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、ベンジジンオレンジG、カドミウムレッド、パーマネントレッド4R、ウオッチングレッドカルシウム塩、エオシンレーキ、ブリリアントカーミン3B、マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBC、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等がある。
【0076】
また、本発明のトナーを二成分フルカラー用トナーとして使用する場合には、次の様なものが挙げられる。マゼンタ用着色顔料としては、C.I.ピグメントレッド1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,21,22,23,30,31,32,37,38,39,40,41,48,49,50,51,52,53,54,55,57,58,60,63,64,68,81,83,87,88,89,90,112,114,122,123,163,202,206,207,209、C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.バットレッド1,2,10,13,15,23,29,35等が挙げられる。
【0077】
かかる顔料を単独で使用しても構わないが、染料と顔料と併用してその鮮明度を向上させた方がフルカラー画像の画質の点からより好ましい。かかるマゼンタ用染料としては、C.I.ソルベントレッド1,3,8,23,24,25,27,30,49,81,82,83,84,100,109,121、C.I.ディスパースレッド9、C.I.ソルベントバイオレット8,13,14,21,27、C.I.ディスパースバイオレット1等の油溶染料、C.I.ベーシックレッド1,2,9,12,13,14,15,17,18,22,23,24,27,29,32,34,35,36,37,38,39,40、C.I.ベーシックバイオレット1,3,7,10,14,15,21,25,26,27,28等の塩基性染料が挙げられる。
【0078】
その他の着色顔料として、シアン用着色顔料としては、C.I.ピグメントブルー2,3,15,16,17、C.I.バットブルー6、C.I.アシッドブルー45又は銅フタロシアニン顔料等である。
【0079】
イエロー用着色顔料としては、C.I.ピグメントイエロー1,2,3,4,5,6,7,10,11,12,13,14,15,16,17,23,65,73,83、C.I.バットイエロー1,3,20等が挙げられる。
【0080】
これらは通常、結着樹脂100重量部に対して、0.1〜60重量部、好ましくは0.5〜20重量部使用される。
【0081】
本発明の樹脂を用いたトナー中には上記結着樹脂成分の他に、本発明の効果に悪影響を与えない範囲で、該結着樹脂成分の含有量より少ない割合で以下の化合物を含有させても良い。
【0082】
例えば、シリコーン樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、低分子量ポリエチレン又は低分子量ポリプロピレンの如き脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどである。中でも好ましく用いられるワックスは、低分子量ポリプロピレン及びこの副生成物、低分子量ポリエステルおよびエステル系ワックス、脂肪族の誘導体である。これらのワックスから、種々の方法によりワックスを分子量により分別したワックスも本発明に好ましく用いられる。また、分別後に酸化やブロック共重合、グラフト変性を行っても良い。
【0083】
本発明に係るワックス成分は透過電子顕微鏡(TEM)を用いたトナーの断層面観察において、該ワックス成分が結着樹脂と相溶しない状態で、実質的に球状及び/又は紡錘形で島状に分散されている。ワックス成分を上記の如く分散させ、トナー中に内包化させることによりトナーの劣化や画像形成装置への汚染等を防止することが出来るので良好な帯電性が維持され、ドット再現に優れたトナー画像を長期にわたって形成し得ることが可能となる。また、加熱時にはワックス成分が効率良く作用する為、低温定着性と耐オフセット性を満足なものとする。
【0084】
本発明においてトナーの断層面を測定する具体的方法としては、常温硬化性のエポキシ樹脂中にトナー粒子を十分分散させた後温度40℃の雰囲気中で2日間硬化させ得られた硬化物を四三酸化ルテニウム、必要により四三酸化オスミウムを併用し染色を施した後、ダイヤモンド歯を備えたミクロトームを用い薄片状のサンプルを切り出し透過電子顕微鏡(TEM)を用いトナーの断層形態を測定する。本発明においては、用いる低軟化点物質と外殻を構成する樹脂との若干の結晶化度の違いを利用して材料間のコントラストを付けるため四三酸化ルテニウム染色法を用いることが好ましい。代表的な一例を図7に示す。後記の実施例で得られたトナー粒子は、低軟化点物質が外殻樹脂で内包化されていることが観測された。
【0085】
本発明に係るトナーを作製するには、公知の方法が用いられるが、例えば、ジルコニウム錯体あるいはジルコニウム塩と、結着樹脂、ワックス、着色剤としての顔料・染料又は磁性体、その他の添加剤等をヘンシェルミキサー、ボールミル等の混合器により十分混合してから加熱ロール、ニーダー、エクストルーダーの如き熱混練機を用いて溶融混練して樹脂類をお互いに相溶せしめた中に金属化合物、顔料、染料、磁性体を分散又は溶解せしめ、冷却固化後、粉砕、分級を行なって本発明に係る現像剤を得ることができる。分級工程においては生産効率上、多分割分級機を用いることが好ましい。
【0086】
また、ジルコニウム錯体あるいはジルコニウム塩と、重合性単量体、架橋剤、重合開始剤、ワックス、着色剤としての顔料・染料又は磁性体、その他の添加剤等を混合分散し、界面活性剤等の存在下、水系中で懸濁重合することにより重合性着色樹脂粒子を合成し、固液分離、乾燥の後分級を行なって本発明に係る現像剤を得ることができる。
【0087】
本発明のトナーにおいては、帯電安定性,現像性,流動性,耐久性向上のため、シリカ微粉末をトナー粒子に外添することが好ましい。本発明に好適に用いられるシリカ微粉末は、BET法で測定した窒素吸着による比表面積が20m2/g以上(特に30〜400m2/g)の範囲内のものである。使用量としては、トナー粒子100重量部に対してシリカ微粉体0.01〜8重量部、好ましくは0.1〜5重量部使用するのが良い。
【0088】
該シリカ微粉末は、必要に応じ、疎水化及び帯電性コントロールの目的で、シリコーンワニス、各種変性シリコーンワニス、シリコーンオイル、各種変性シリコーンオイル、シランカップリング剤、官能基を有するシランカップリング剤、その他の有機ケイ素化合物の如き処理剤で処理することが好ましい。これらの処理剤は混合して使用しても良い。
【0089】
トナーの現像性及び耐久性を向上させるために次の無機粉体を添加することも好ましい。マグネシウム、亜鉛、アルミニウム、セリウム、コバルト、鉄、ジルコニウム、クロム、マンガン、ストロンチウム、錫、アンチモンの如き金属の酸化物;チタン酸カルシウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸ストロンチウムの如き複合金属酸化物;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸アルミニウムの如き金属塩;カオリンの如き粘土鉱物;アパタイトの如きリン酸化合物;炭化ケイ素、窒化ケイ素の如きケイ素化合物;カーボンブラックやグラファイトの如き炭素粉末が挙げられる。中でも、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化コバルト、二酸化マンガン、チタン酸ストロンチウム、チタン酸マグネシウムの微粉体が好ましい。
【0090】
更に次のような滑剤粉末をトナーに添加しても良い。テフロン、ポリフッ化ビニリデンの如きフッ素樹脂;フッ化カーボンの如きフッ素化合物;ステアリン酸亜鉛の如き脂肪酸金属塩;脂肪酸、脂肪酸エステルの如き脂肪酸誘導体;硫化モリブデンが挙げられる。
【0091】
本発明のトナーは、キャリアと併用して二成分現像剤として用いることができる。二成分現像方法に用いる場合のキャリアとしては、従来知られているものが使用可能である。具体的には、表面酸化または未酸化の鉄、ニッケル、コバルト、マンガン、クロム、希土類の如き金属及びそれらの合金または酸化物で形成される平均粒径20〜300μmの粒子がキャリア粒子として使用される。
【0092】
キャリア粒子の表面は、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリエステル樹脂の如き物質を付着または被覆されているものが好ましい。
【0093】
本発明のトナーは、磁性材料をトナー粒子中に含有させ磁性トナーとしても使用しうる。この場合、磁性材料は着色剤の役割をかねることもできる。磁性トナーに使用される磁性材料としては、マグネタイト、ヘマタイト、フェライトの如き酸化鉄;鉄、コバルト、ニッケルのような金属或いはこれらの金属とアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウムのような金属との合金及びその混合物が挙げられる。これらは適宜疎水化処理等の表面処理を施しても良い。
【0094】
これらの磁性材料は平均粒子径が2μm以下、好ましくは0.1〜0.5μm程度のものが好ましい。トナー中に含有させる量としては結着樹脂100重量部に対し20〜200重量部、特に好ましくは結着樹脂100重量部に対し40〜150重量部が良い。
【0095】
また、本発明に係るトナーに用いられる結着樹脂としてはGPCの分子量分布において、低分子量のピークが3000〜15000の範囲にあることが、粉砕法で生成したトナーの形状を熱機械的衝撃力でコントロールする上で好ましい。低分子量のピークが15000を超えると、形状係数SF−1、SF−2を本発明の範囲に制御しにくく、転写効率の向上が十分ではない。また、3000未満では、表面処理時に融着を生じやすい。また、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比率(Mw/Mn)は2〜100を示す樹脂が本発明には好ましい。
【0096】
分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)により測定される。具体的なGPCの測定方法としては、予めトナーをソックスレー抽出器を用いTHF(テトラヒドロフラン)溶剤で20時間抽出を行ったサンプルを用い、カラム構成は昭和電工製A−801、802、803、804、805、806、807を連結し標準ポリスチレン樹脂の検量線を用い分子量分布を測定し得る。
【0097】
また、トナーのガラス転移点Tgは定着性、保存性の観点から40〜75℃が好ましく、さらに50〜70℃がより好ましい。
【0098】
本発明に係るトナーのガラス転移点Tgの測定には、たとえば、パーキンエルマー社製のDSC−7のような高精度の内熱式入力補償型の示差走査熱量計で測定を行う。測定方法は、ASTM D3418−82に準じて行う。本発明においては、試料を1回昇温させ前履歴をとった後、急冷し、再度温度速度10℃/min、温度0〜200℃の範囲で昇温させたときに測定されるDSC曲線を用いる。
【0099】
次に本発明のトナーが適用される画像形成方法を添付図面を参照しながら以下に説明する。
【0100】
図1に示す装置システムにおいて、現像器4−1、4−2、4−3、4−4に、それぞれシアントナーを有する現像剤、マゼンタトナーを有する現像剤、イエロートナーを有する現像剤及びブラックトナーを有する現像剤が導入され、磁気ブラシ現像方式又は非磁性一成分方式等によって静電潜像担持体(例えば感光体ドラム)1に形成された静電荷像を現像し、各色トナー像が感光体ドラム1上に形成される。
【0101】
本発明のトナーは、磁性キャリアと混合し、例えば図2に示すような現像手段を用い現像を行うことができる。具体的には交番電界を印加しつつ、磁気ブラシが感光体ドラム13に接触している状態で現像を行うことが好ましい。現像剤担持体(現像スリーブ)11と感光体ドラム13の距離(S−D間距離)Bは100〜1000μmであることがキャリア付着防止及びドット再現性の向上において良好である。100μmより狭いと現像剤の供給が不十分になりやすく、画像濃度が低くなり、1000μmを超えると磁石S1からの磁力線が広がり磁気ブラシの密度が低くなり、ドット再現性に劣ったり、キャリアを拘束する力が弱まりキャリア付着が生じやすくなる。
【0102】
交番電界のピーク間の電圧(Vpp)は500〜5000Vが好ましく、周波数(f)は500〜10000Hz、好ましくは500〜3000Hzであり、それぞれプロセスに適宜選択して用いることができる。この場合、波形としては三角波、矩形波、正弦波、あるいはDuty比を変えた波形等種々選択して用いることができる。印加電圧が、500Vより低いと十分な画像濃度が得られにくく、また非画像部のカブリトナーを良好に回収することができない場合がある。50000Vを超える場合には磁気ブラシを介して、静電像を乱してしまい、画質低下を招く場合がある。
【0103】
良好に帯電したトナーを有する二成分系現像剤を使用することで、カブリ取り電圧(Vback)を低くすることができ、感光体の一次帯電を低めることができるために感光体寿命を長寿命化できる。Vbackは、現像システムにもよるが150V以下、より好ましくは100V以下が良い。
【0104】
コントラスト電位としては、十分画像濃度がでるように200V〜500Vが好ましく用いられる。
【0105】
周波数が500Hzより低いとプロセススピードにも関係するが、キャリアへの電荷注入が起こるためにキャリア付着、あるいは潜像を乱すことで画質を低下させる場合がある。10000Hzを超えると電界に対してトナーが追随できず画質低下を招きやすい。
【0106】
十分な画像濃度を出し、ドット再現性に優れ、かつキャリア付着のない現像を行うために現像スリーブ11上の磁気ブラシの感光体ドラム13との接触幅(現像ニップC)を好ましくは3〜8mmにすることである。現像ニップCが3mmより狭いと十分な画像濃度とドット再現性を良好に満足することが困難であり、8mmより広いと、現像剤のパッキングが起き機械の動作を止めてしまったり、またキャリア付着を十分に抑さえることが困難になる。現像ニップの調整方法としては、現像剤規制部材18と現像スリーブ11との距離Aを調整したり、現像スリーブ11と感光体ドラム13との距離Bを調整することでニップ幅を適宜調整する。
【0107】
特にハーフトーンを重視するようなフルカラー画像の出力において、マゼンタ用、シアン用、及びイエロー用の3個以上の現像器が使用され、本発明の現像剤及び現像方法を用い、特にデジタル潜像を形成した現像システムと組み合わせることで、磁気ブラシの影響がなく、潜像を乱さないためにドット潜像に対して忠実に現像することが可能となる。転写工程においても本発明トナーを用いることで高転写率が達成でき、したがって、ハーフトーン部、ベタ部共に高画質を達成できる。
【0108】
さらに初期の高画質化と併せて、本発明のトナーを用いることで多数枚の複写においても画質低下のない本発明の効果が十分に発揮できる。
【0109】
本発明のトナーは一成分現像にも好適に用いることが出来る。静電潜像担持体上に形成された静電像を現像する装置の一例を示すが必ずしもこれに限定されるものではない。
【0110】
図4において、20は静電潜像担持体(感光体ドラム)であり、潜像形成は電子写真プロセス手段又は静電記録手段により成される。24はトナー担持体(現像スリーブ)であり、アルミニウムあるいはステンレス等からなる非磁性スリーブからなる。
【0111】
現像スリーブ24の略右半周面はトナー容器21内のトナー溜りに常時接触していて、その現像スリーブ面近傍のトナーが現像スリーブ面にスリーブ内の磁気発生手段の磁力で及び/又は静電気力により付着保持される。
【0112】
本発明では、トナー担持体の表面粗度Ra(μm)を1.5以下となるように設定する。好ましくは1.0以下である。更に好ましくは0.5以下である。
【0113】
該表面粗度Raを1.5以下とすることでトナー担持体の有するトナー粒子の搬送能力を抑制し、該トナー担持体上のトナー層を薄層化すると共に、該トナー担持体とトナーの接触回数が多くなる為、該トナーの帯電性も改善されるので相乗的に画質が向上する。
【0114】
該トナー担持体の表面粗度Raが1.5を超えると、該トナー担持体上のトナー層の薄層化が困難となるばかりか、トナーの帯電性が改善されないので画質の向上は望めない。
【0115】
本発明において、トナー担持体の表面粗度Raは、JIS表面粗さ「JIS B 0601」に基づき、表面粗さ測定器(サーフコーダSE−30H、株式会社小坂研究所社製)を用いて測定される中心線平均粗さに相当する。具体的には、粗さ曲線からその中心線の方向に測定長さaとして2.5mmの部分を抜き取り、この抜き取り部分の中心線をX軸,縦倍率の方向をY軸,粗さ曲線をy=f(x)で表わした時、次式によって求められる値をミクロメートル(μm)で表わしたものをいう。
【0116】
【数2】
【0117】
本発明に用いられるトナー担持体としては、たとえばステンレス,アルミニウム等から成る円筒状、あるいはベルト状部材が好ましく用いられる。また必要に応じ表面を金属,樹脂等のコートをしても良く、樹脂や金属類,カーボンブラック,帯電制御剤等の微粒子を分散した樹脂をコートしても良い。
【0118】
本発明では、トナー担持体の表面移動速度を静電潜像担持体の表面移動速度に対し1.05〜3.0倍となるように設定することで、該トナー担持体上のトナー層は適度な撹拌効果を受ける為、静電潜像の忠実再現が一層良好なものとなる。
【0119】
該トナー担持体の表面移動速度が、静電潜像担持体の表面移動速度に対し1.05倍未満であると、該トナー層の受ける撹拌効果が不十分となり、良好な画像形成は望めない。また、ベタ黒画像等、広い面積にわたって多くのトナー量を必要とする画像を現像する場合、静電潜像へのトナー供給量が不足し画像濃度が薄くなる。逆に3.0を超える場合、上記の如きトナーの過剰な帯電によって引き起こされる種々の問題の他に、機械的ストレスによるトナーの劣化やトナー担持体へのトナー固着が発生、促進され、好ましくない。
【0120】
トナーTはトナー容器21に貯蔵されており、供給部材22によって現像スリーブ上へ供給される。供給部材として、多孔質弾性体、例えば軟質ポリウレタンフォーム等の発泡材より成る供給ローラーが好ましく用いられる。該供給ローラーを現像スリーブに対して、順または逆方向に0でない相対速度をもって回転させ、現像スリーブ上へのトナー供給と共に、スリーブ上の現像後のトナー(未現像トナー)のはぎ取りをも行う。この際、供給ローラーの現像スリーブへの当接幅は、トナーの供給及びはぎ取りのバランスを考慮すると、2.0〜10.0mmが好ましく、4.0〜6.0mmがより好ましい。その一方で、トナーに対する過大なストレスを余儀なくされ、トナーの劣化による凝集の増大、あるいは現像スリーブ,供給ローラー等へトナーの融着・固着が生じやすくなるが、本発明の現像法に用いられるトナーは、流動性,離型性に優れ、耐久安定性を有しているので、該供給部材を有する現像法においても好ましく用いられる。また、供給部材として、ナイロン,レーヨン等の樹脂繊維より成るブラシ部材を用いてもよい。尚、これらの供給部材は磁気拘束力を利用できない非磁性一成分トナーを使用する一成分現像方法において極めて有効であるが、磁性一成分トナーを使用する一成分現像方法に使用してもよい。
【0121】
現像スリーブ上に供給されたトナーは規制部材によって薄層かつ均一に塗布される。トナー薄層化規制部材は、現像スリーブと一定の間隙をおいて配置される金属ブレード、磁性ブレード等のドクターブレードである。あるいは、ドクターブレードの代りに、金属,樹脂,セラミックなどを用いた剛体ローラーやスリーブを用いても良く、それらの内部に磁気発生手段を入れても良い。
【0122】
また、トナー薄層化の規制部材としてトナーを圧接塗布する為の弾性ブレードや弾性ローラーの如き弾性体を用いても良い。例えば図4において、弾性ブレード23はその上辺部側である基部をトナー容器21側に固定保持され、下辺部側をブレードの弾性に抗して現像スリーブ24の順方向或いは逆方向にたわめ状態にしてブレード内面側(逆方向の場合には外面側)をスリーブ24表面に適度の弾性押圧をもって当接させる。この様な装置によると、環境の変動に対しても安定で、緻密なトナー層が得られる。その理由は必ずしも明確ではないが、該弾性体によって現像スリーブ表面と強制的に摩擦される為トナーの環境変化による挙動の変化に関係なく常に同じ状態で帯電が行われる為と推測される。
【0123】
その一方で帯電が過剰になり易く、現像スリーブや弾性ブレード上にトナーが融着し易いが、本発明に用いられるトナーは離型性に優れ摩擦帯電性が安定しているので好ましく用いられる。
【0124】
該弾性体には所望の極性にトナーを帯電させるのに適した摩擦帯電系列の材質を選択することが好ましく、シリコーンゴム、ウレタンゴム、NBRの如きゴム弾性体;ポリエチレンテレフタレートの如き合成樹脂弾性体;ステンレス、鋼、リン青銅の如き金属弾性体が使用できる。また、それらの複合体であっても良い。
【0125】
また、弾性体とトナー担持体に耐久性が要求される場合には、金属弾性体に樹脂やゴムをスリーブ当接部に当るように貼り合わせたり、コーティング塗布したものが好ましい。
【0126】
更に、弾性体中に有機物や無機物を添加しても良く、溶融混合させても良いし、分散させても良い。例えば、金属酸化物、金属粉、セラミックス、炭素同素体、ウィスカー、無機繊維、染料、顔料、界面活性剤などを添加することにより、トナーの帯電性をコントロールできる。特に、弾性体がゴムや樹脂等の成型体の場合には、シリカ、アルミナ、チタニア、酸化錫、酸化ジルコニア、酸化亜鉛等の金属酸化物微粉末、カーボンブラック、一般にトナーに用いられる荷電制御剤等を含有させることも好ましい。
【0127】
またさらに、規制部材である現像ブレード,供給部材である供給ローラー,ブラシ部材に直流電場及び/または交流電場を印加することによっても、トナーへのほぐし作用のため現像スリーブ上の規制部位においては、均一薄層塗布性,均一帯電性がより向上し、供給部位においては、トナーの供給/はぎとりがよりスムーズになされ、十分な画像濃度の達成及び良質の画像を得ることができる。
【0128】
該弾性体とトナー担持体との当接圧力は、トナー担持体の母線方向の線圧として、0.1kg/m以上、好ましくは0.3〜25kg/m、更に好ましくは0.5〜12kg/mが有効である。これによりトナーの凝集を効果的にほぐすことが可能となり、トナーの帯電量を瞬時に立ち上げることが可能になる。当接圧力が0.1kg/mより小さい場合、トナーの均一塗布が困難となり、トナーの帯電量分布がブロードになりカブリや飛散の原因となる。また当接圧力が25kg/mを超えると、トナーに大きな圧力がかかり、トナーが劣化したり、トナーの凝集物が発生するなど好ましくない。またトナー担持体を駆動させるために大きなトルクを要するため好ましくない。
【0129】
静電潜像担持体とトナー担持体との間隙αは、50〜500μmに設定され、ドクターブレードとトナー担持体との間隙は、50〜400μmに設定されることが好ましい。
【0130】
トナー担持体上のトナー層の層厚は、静電潜像担持体とトナー担持体との間隙αよりも薄いことが最も好ましいが、場合によりトナー層を構成する多数のトナーの穂のうち、一部は静電潜像担持体に接する程度にトナー層の層厚を規制してもよい。
【0131】
一方、トナー担持体には、バイアス電源26により静電潜像担持体との間に交番電界を印加することによりトナー担持体から静電潜像担持体へのトナーの移動を容易にし、更に良質の画像を得ることが出来る。交番電界のVppは100V以上、好ましくは200〜3000V、更に好ましくは300〜2000Vで用いるのが良い。また、fは500〜5000Hz、好ましくは1000〜3000Hz、更に好ましくは1500〜3000Hzで用いられるこの場合の波形は、矩形波、サイン波、のこぎり波、三角波等の波形が適用できる。また、正、逆の電圧、時間の異なる非対称交流バイアスも利用できる。また直流バイアスを重畳するのも好ましい。
【0132】
静電潜像担持体1はa−Se、Cds、ZnO2、OPC、a−Siの様な光導電絶縁物質層を持つ感光ドラムもしくは感光ベルトである。静電潜像担持体1は図示しない駆動装置によって矢印方向に回転される。
【0133】
静電潜像担持体1としては、アモルファスシリコン感光層、又は有機系感光層を有する感光体が好ましく用いられる。
【0134】
有機感光層としては、感光層が電荷発生物質及び電荷輸送性能を有する物質を同一層に含有する、単一層型でもよく、又は、電荷輸送層を電荷発生層を成分とする機能分離型感光層であっても良い。導電性基体上に電荷発生層、次いで電荷輸送層の順で積層されている構造の積層型感光層は好ましい例の一つである。
【0135】
有機感光層の結着樹脂はポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂が特に、転写性、クリーニング性が良く、クリーニング不良、感光体へのトナーの融着、外添剤のフィルミングが起こりにくい。
【0136】
帯電工程では、コロナ帯電器を用いる静電潜像担持体1とは非接触である方式と、ローラ等を用いる接触型の方式がありいずれのものも用いられる。効率的な均一帯電、シンプル化、低オゾン発生化のために図1に示す如く接触方式のものが好ましく用いられる。
【0137】
帯電ローラ2は、中心の芯金2bとその外周を形成した導電性弾性層2aとを基本構成とするものである。帯電ローラ2は、静電潜像担持体1面に押圧力をもって圧接され、静電潜像担持体1の回転に伴い従動回転する。
【0138】
帯電ローラを用いた時の好ましいプロセス条件としては、ローラの当接圧が5〜500g/cmで、直流電圧に交流電圧を重畳したものを用いた時には、交流電圧は0.5〜5kVpp、交流周波数は50Hz〜5kHz、直流電圧は±0.2〜±1.5kVであり、直流電圧のみを用いた時には、直流電圧は±0.2〜±5kVである。
【0139】
この他の帯電手段としては、帯電ブレードを用いる方法や、導電性ブラシを用いる方法がある。これらの接触帯電手段は、高電圧が不必要になったり、オゾンの発生が低減するといった効果がある。
【0140】
接触帯電手段としての帯電ローラ及び帯電ブレードの材質としては、導電性ゴムが好ましく、その表面に離型性被膜をもうけても良い。離型性被膜としては、ナイロン系樹脂、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PVDC(ポリ塩化ビニリデン)などが適用可能である。
【0141】
静電潜像担持体上のトナー像は、電圧(例えば、±0.1〜±5kV)が印加されている中間転写体5に転写される。静電潜像担持体表面は、クリーニングブレード8を有するクリーニング手段9でクリーニングされる。
【0142】
中間転写体5は、パイプ状の導電性芯金5bと、その外周面に形成した中抵抗の弾性体層5aからなる。芯金5bは、プラスチックのパイプに導電性メッキをほどこしたものでも良い。
【0143】
中抵抗の弾性体層5aは、シリコーンゴム、テフロンゴム、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、EPDM(エチレンプロピレンジエンの3元共重合体)などの弾性材料に、カーボンブラック、酸化亜鉛、酸化スズ、炭化ケイ素の如き導電性付与材を配合分散して電気抵抗値(体積抵抗率)を105〜1011Ω・cmの中抵抗に調整した、ソリッドあるいは発泡肉質の層である。
【0144】
中間転写体5は静電潜像担持体1に対して並行に軸受けさせて静電潜像担持体1の下面部に接触させて配設してあり、静電潜像担持体1と同じ周速度で矢印の反時計方向に回転する。
【0145】
静電潜像担持体1の面に形成担持された第1色のトナー像が、静電潜像担持体1と中間転写体5とが接する転写ニップ部を通過する過程で中間転写体5に対する印加転写バイアスで転写ニップ域に形成された電界によって、中間転写体5の外面に対して順次に中間転写されていく。
【0146】
必要により、着脱自在なクリーニング手段10により、転写材へのトナー像の転写後に、中間転写体5の表面がクリーニングされる。中間転写体上にトナー像がある場合、トナー像を乱さないようにクリーニング手段10は、中間転写体表面から離される。
【0147】
中間転写体5に対して並行に軸受けさせて中間転写体5の下面部に接触させて転写手段が配設され、転写手段7は例えば転写ローラ又は転写ベルトであり、中間転写体5と同じ周速度で矢印の時計方向に回転する。転写手段7は直接中間転写体5と接触するように配設されていても良く、またベルト等が中間転写体5と転写手段7との間に接触するように配置されても良い。
【0148】
転写ローラの場合、中心の芯金7bとその外周を形成した導電性弾性層7aとを基本構成とするものである。
【0149】
中間転写体及び転写ローラとしては、一般的な材料を用いることが可能である。中間転写体の弾性層の体積固有抵抗値よりも転写ローラの弾性層の体積固有抵抗値をより小さく設定することで転写ローラへの印加電圧が軽減でき、転写材上に良好なトナー像を形成できると共に転写材の中間転写体への巻き付きを防止することができる。特に中間転写体の弾性層の体積固有抵抗値が転写ローラの弾性層の体積固有抵抗値より10倍以上であることが特に好ましい。
【0150】
例えば、転写ローラ7の導電性弾性層7bはカーボン等の導電材を分散させたポリウレタン、エチレン−プロピレン−ジエン系三元共重合体(EPDM)等の体積抵抗106〜1010Ωcm程度の弾性体でつくられている。芯金7aには定電圧電源によりバイアスが印加されている。バイアス条件としては、±0.2〜±10kVが好ましい。
【0151】
本発明のトナーは、転写工程での転写効率が高く、転写残トナーが少ない上に、クリーニング性に優れているので、静電潜像担持体上にフィルミングを生じにくい。さらに、多数枚耐久試験を行っても従来のトナーよりも、本発明のトナーは外添剤のトナー粒子表面への埋没が少ないため、良好な画質を長期にわたって維持し得る。特に静電潜像担持体や中間転写体上の転写残トナーをクリーニングブレードの如きクリーニング手段で除去し、回収された該転写残トナーを再度利用するいわゆるリユース機構を有する画像形成装置に好ましく用いられる。
【0152】
次いで転写材6上のトナー画像は加熱加圧定着手段によって定着される。加熱加圧定着手段としては、ハロゲンヒーター等の発熱体を内蔵した加熱ローラーとこれと押圧力をもって圧接された弾性体の加圧ローラーを基本構成とする熱ロール方式や、フィルムを介してヒーターにより加熱定着する方式(図5,6)が挙げられるが、本発明のトナーは定着性と耐オフセット性に優れるので上記の如き加熱加圧定着手段と良好なマッチングを示す。
【0153】
【実施例】
以下、本発明を製造例及び実施例により具体的に説明するが、これは本発明をなんら限定するものではない。尚、以下の配合における部数は全て重量部である。
【0154】
トナー製造例(1)
高速撹拌装置TK−ホモミキサーを備えた2リットル用四つ口フラスコ中に、Na3PO4水溶液を添加し回転数を10000rpmに調整し、60℃に加温せしめた。ここにCaCl2水溶液を徐々に添加し、微小な難水溶性分散剤Ca3(PO4)2を含む水系分散媒体を調製した。
【0155】
一方、
・スチレン単量体 80部
・エチルヘキシルアクリレート単量体 20部
・ジビニルベンゼン単量体 0.1部
・シアン着色剤(C.I.ピグメントブルー15) 6部
・飽和ポリエチレン樹脂 5部
(分子量3200,酸価8mgKOH/g)
・化合物(15) 2部
上記材料をボールミルを用い3時間分散させた後、ボールミルより内容物を単離した。この内容物113.1部に対して、離型剤(エステルワックス)10部と、重合開始剤である2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)10部を添加した重合性単量体組成物を、上記水系分散媒体中に投入し回転数10000rpmを維持しつつ造粒した。その後、パドル撹拌翼で撹拌しつつ65℃で3時間反応させた後、80℃で10時間重合させ重合を終了した。反応終了後、懸濁液を冷却し、塩酸を加えて難水溶性分散剤を溶解し、濾過,水洗,乾燥させ、青色粒子(1)を得た。
【0156】
この青色粒子(1)のコールターカウンターマルチサイザー(コールター社製)を用いて測定したところ、重量平均粒径7.0μmで、微粉量(個数分布における4.0μm以下の粒子の存在割合)は5個数%であった。この青色粒子(1)の形状係数SF−1は130、SF−2は110、(SF−2)/(SF−1)は0.85であった。また、該青色粒子(1)中のワックス成分の含有状態をTEMで観察したところ、図7(a)の模式図の様に結着樹脂と相溶しない状態で実質的に球状を呈して内包化されていた。
【0157】
上記着色粒子(1)100部に対して流動向上剤として、ヘキサメチルジシラザンで処理した疎水性シリカ微粉体(BET:270m2/g)1.3部をヘンシェルミキサー乾式混合して、本発明の青色トナー(1)とした。
【0158】
さらに該青色トナー(1)7部と樹脂コート磁性フェライトキャリア(平均粒子径:45μm)93部とを混合して、磁気ブラシ用二成分系青色現像剤(1)を調製した。
【0159】
トナーの製造例(2)〜(9)
製造例1における処方を、表1に示す部分のみ変更する他は、トナーの製造例1同様の方法で、着色粒子(2)〜(9)、トナー(2)〜(9)、及び二成分系現像剤(2)〜(9)を調製した。なお、各処方におけるジルコニウム錯化合物及びジルコニウム塩の量、着色剤の量は製造例1に準ずる。これら得られた粒子の粒子径、微粉量、形状係数SF−1、SF−2、形状係数の比(SF−2)/(SF−1)について表1にまとめる。
【0160】
【表1】
【0161】
トナーの製造例(10)
・スチレン−ブチルアクリレート共重合樹脂 100部
(ガラス転移温度65℃)
・マゼンタ顔料(C.I.ピグメントレッド112) 5部
・化合物(21) 2部
を混合し、二軸エクストルーダーで溶融混練した。この混練物を冷却後、ハンマーミルで粗粉砕し、ジェットミルで微粉砕した。更に、熱風中に噴霧し、加熱処理することにより球形化した後に分級し、マゼンタ粒子(10)を得た。このマゼンタ粒子(10)の粒度は、重量平均粒径7.5μmで、微粉量は15個数%であった。このマゼンタ粒子(10)の形状係数SF−1は139、SF−2は130、(SF−2)/(SF−1)は0.94であった。なお、マゼンタ粒子(10)中のワックス成分は微分散状態で含有されていた。
【0162】
このマゼンタ粒子(10)100部に対して流動向上剤として、ヘキサメチルジシラザンで処理した疎水性シリカ微粉体(BET:250m2/g)1.5部をヘンシェルミキサーで乾式混合して、マゼンタトナー(10)を得た。
【0163】
さらに該マゼンタトナー(10)7部と樹脂コート磁性フェライトキャリア(平均粒子系:45μm)93部とを混合して、磁気ブラシ用二成分系マゼンタ現像剤(10)を調製した。
【0164】
トナーの製造例(11)〜(13)
製造例10における処方を、表2に示す部分のみ変更する他は、トナーの製造例10同様の方法で、トナー(11)〜(13)、及び二成分系現像剤(11)〜(13)を調製した。なお、各処方におけるジルコニウム錯化合物及びジルコニウム塩の量、着色剤の量は製造例10に準ずる。これら得られた粒子の粒子径、微粉量、形状係数SF−1、SF−2、形状係数の比(SF−2)/(SF−1)について表2にまとめる。
【0165】
【表2】
【0166】
トナーの比較製造例(1)
トナーの製造例10において、ジェットミルで微粉砕した後、球形化処理を行わずに操作する他はトナーの製造例10同様の方法により、比較着色粒子(1)、比較トナー(1)、及び比較現像剤(1)を調製した。
【0167】
トナーの比較製造例(2)〜(3)
トナーの比較製造例(1)における処方を、表3に示す部分のみ変更する他は、トナーの製造例1同様の方法で、比較着色粒子(2)〜(3)、比較トナー(2)〜(3)、及び二成分系比較現像剤(2)〜(3)を調製した。なお、各処方におけるジルコニウム錯化合物及びジルコニウム塩の量、着色剤の量は比較製造例(1)に準ずる。これら得られた粒子の粒子径、微粉量、形状係数SF−1、SF−2、形状係数の比(SF−2)/(SF−1)について表3にまとめる。
【0168】
【表3】
【0169】
トナーの製造例(1)〜(13)、トナーの比較製造例(1)〜(3)で得られたトナーの二成分法による帯電量(二成分トリボ)の測定結果を表4にまとめる。
【0170】
【表4】
【0171】
実施例1〜9、参考例1〜4及び比較例1〜3
本実施例に用いた画像形成装置について説明する。図1は、本実施例に適用される画像形成装置の断面の概略的説明図である。
【0172】
感光体ドラム1は、基材1a上に有機光半導体を有する感光層1bを有し、矢印方向に回転し、対抗し接触回転する帯電ローラー2(導電性弾性層2a、芯金2b)により感光体ドラム1上に約−600Vの表面電位に帯電させる。露光3は、ポリゴンミラーにより感光体上にデジタル画像情報に応じてオン−オフさせることで露光部電位が−100V、暗部電位が−600Vの静電荷像が形成される。複数の現像器4−1、4−2、4−3、4−4を用いイエロートナー、マゼンタトナー、シアントナーまたは、ブラックトナーを感光体1上に反転現像方法を用いトナー像を得た。該トナー像は、中間転写体5(弾性層5a、支持体としての芯金5b)上に転写され中間転写体5上に四色の色重ね顕色像が形成される。感光体1上の転写材トナーはクリーナー部材8により、残トナー容器9中に回収される。
【0173】
中間転写体5は、パイプ状の芯金5b上にカーボンブラックの導電付与部材をニトリル−ブタジエンラバー(NBR)中に十分分散させた弾性層5bをコーティングした。該コート層5bの硬度は、「JIS K−6301」に準拠し30度で且つ体積固有抵抗値は、109Ω・cmであった。感光体1から中間転写体5への転写に必要な転写電流は約5μAであり、これは電源より+500Vを芯金5b上に付与することで得られた。
【0174】
転写ローラ7の外径20mmで直径10mmの芯金7b上にカーボンの導電性付与部材をエチレン−プロピレン−ジエン系三元共重合体(EPDM)の発泡体中に十分分散させたものをコーティングすることにより生成した弾性層7aを有し、弾性層7aの体積固有抵抗値は、106Ω・cmで、「JIS K−6301」の基準の硬度は35度の値を示すものを用いた。転写ローラには電圧を印加して15μAの転写電流を流した。
【0175】
加熱定着装置Hにはオイル塗布機能のない熱ロール方式の定着装置を用いた。この時上部ローラー、下部ローラー共にフッ素系樹脂の表面層を有するものを使用し、ローラーの直径は60mmであった。また、定着温度は160℃、ニップ幅を7mmに設定した。
【0176】
以上の条件で、常温常湿(25℃,60%RH)環境下、10枚(A4縦サイズ)/分のプリントアウト速度で、現像剤(1)〜(13)及び比較現像剤(1)〜(3)を逐次補給しながら単色での連続モード(すなわち、現像器を休止させることなくトナーの消費を促進させるモード)でプリントアウト試験を行い、得られたプリントアウト画像を後述の項目について評価した。
【0177】
尚、クリーニングにより回収された残トナーは、リユース機構により現像器に搬送し、再使用した。
【0178】
以上の評価結果を表5にまとめる。
【0179】
【表5】
【0180】
実施例1〜9、参考例1〜4において、画像形成装置とのマッチングが良好であったが、これは、トナー形状が球形で摩擦により帯電付与されやすいものであること、及びジルコニウム化合物を含有する現像剤が画像形成装置を汚染しないことによるものであるとの二点が相乗的に作用した結果であると考えられる。
【0181】
実施例10
本実施例では市販のレーザービームプリンターLBP−EX(キヤノン社製)にリユース機構を取り付け改造し、再設定して用いた。即ち、図3において、感光体ドラム20上の未転写トナーを該感光体ドラムに当接しているクリーナー21の弾性ブレード22によりかき落とした後、クリーナーローラーによってクリーナー内部へ送り、更にクリーナースクリュー23を経て、搬送スクリューを設けた供給用パイプ24によってホッパー25を介して現像器26に戻し、再度、回収トナーを利用するシステムを取り付け、一次帯電ローラー27としてナイロン樹脂で被覆された導電性カーボンを分散したゴムローラー(直径12mm,当接圧50g/cm)を使用し、静電潜像担持体にレーザー露光(600dpi)により暗部電位VD=−700V、明部電位VL=−200Vを形成した。トナー担持体として表面にカーボンブラックを分散した樹脂をコートした表面粗度Raが1.1を呈する現像スリーブ28を感光ドラム面の移動速度に対して1.1倍となる様に設定し、次いで、感光体ドラムと該現像スリーブとの間隙(S−D間)を270μmとし、トナー規制部材としてウレタンゴム製ブレードを当接させて用いた。また、加熱定着装置の設定温度は150℃とした。
【0182】
以上の設定条件で、常温常湿(25℃,60%RH)環境下、12枚(A4縦サイズ)/分のプリントアウト速度で、トナー(1)を逐次補給しながら間歇モード(すなわち、100枚プリントアウトする毎に30分間現像器を休止させ、再起動時の予備動作でトナーの劣化を促進させるモード)で5000枚プリントアウトを行い、得られたプリントアウト画像について評価したところ、画像濃度が良好で且つ安定し、画像カブリがほとんどない、良好な画像出力結果が得られた。また、画像形成装置と上記トナーとのマッチングにおいても良好であった。
【0183】
実施例11及び12
図1に示す画像形成装置の現像装置を図4に示すものに交換し、常温常湿(25℃,60%RH)環境下、トナー担持体面の移動速度が静電潜像担持体面の移動速度に対し、3.0倍となるように設定し、トナー(1)又は(2)を逐次補給しながら単色での間歇モード(すなわち、1枚プリントアウトする毎に1分間現像器を休止させ、再起動時の現像装置の予備動作でトナーの劣化を促進させるモード)により、前記実施例を同様に評価を行った。
【0184】
なお、ここで用いたトナー担持体の表面粗度Raは1.5で、トナー規制ブレードはリン青銅ベース板にウレタンゴムを接着し、トナー担持体との当接面をナイロンによりコートしたものを用いた。また、加熱定着装置Hには、図5,6に示した定着装置を用い、加熱体31の検温素子31dの表面温度は14℃、加熱体21−シリコーンゴムの発泡体を下層に有するスポンジ加圧ローラー33間の総圧は8kg、加圧ローラーとフィルムのニップは6mmとし、定着フィルム32には、転写材との接触面にPTFE(高分子量タイプ)に導電性物質を分散させた低抵抗の離型層を有する厚さ60μmの耐熱性ポリイミドフィルムを使用した。以上の結果を表6にまとめる。
【0185】
【表6】
【0186】
本発明の実施例に記載の評価項目の説明とその評価基準について述べる。
【0187】
[プリントアウト画像評価]
(1)画像濃度
通常の複写機用普通紙(75g/m2)に10000枚のプリントアウトを終了した時の画像濃度維持により評価した。尚、画像濃度は「マクベス反射濃度計」(マクベス社製)を用いて、原稿濃度が0.00の白地部分のプリントアウト画像に対する相対濃度を測定した。
◎(優) :1.35以上
○(良) :1.25以上、1.35未満、
△(可) :1.00以上、1.25未満、
×(不可):1.00未満
【0188】
(2)画像ムラ
単色ベタ画像をプリントアウトし、その画像均一性を目視で評価した。
◎:非常に良好(均一画像で画像ムラが確認できないレベル)
○:良好 (若干の画像ムラが確認できるが、実用上全く問題ないレベル)
△:実用可 (画像ムラが確認できるが、実用上可能なレベル)
×:実用不可 (画像ムラが著しく、実用的に困難なレベル)
【0189】
(3)ゴースト
10×10mmのベタ画像を複数個、画像の前半に出し、後半は1ドット1スペースのハーフトーン画像を出し、ハーフトーン画像上に前記画像の痕跡がどの程度出るかで目視で判断した。
◎:非常に良好(ゴーストが全く出ていない)
○:良好 (ごく僅か出ているがほとんど気にならない程度)
△:実用可 (確認できるが、実用上可能なレベル)
×:実用不可 (ゴーストが目立って発生する)
【0190】
[画像形成装置とのマッチング]
(1)中間転写体とのマッチング
中間転写体、ドラム表面の傷や残留トナーの固着の発生状況とプリントアウト画像への影響を目視で評価した。
◎:非常に良好(未発生)
○:良好 (わずかに傷の発生が見られるが、画像への影響はない)
△:実用可 (固着や傷があるが、画像への影響が少ない)
×:実用不可 (固着が多く、縦スジ状の画像欠陥を生じる)
【0191】
(2)一次帯電器汚染
10000枚現像後の一次帯電器の汚染状態と、その汚染が原因となる画像への影響について目視で評価した。
◎:非常に良好(汚染がほとんどなく、画像欠陥も全く発生していない)
○:良好 (汚染が若干確認できるが、画像への影響はない)
△:実用可 (汚染があるが、画像への影響が微少である)
×:実用不可 (汚染が著しく、一次帯電不良による画像欠陥を生じる)
【0192】
(2)トナー飛散
トナー飛散は、帯電性の悪化に伴うトナー飛散に注目し、10000枚の耐久時に現像容器の上流側トナー飛散抑制部及び下流側トナー飛散抑制部の外表面のトナーによる汚れ、及び現像容器以外のトナーによる汚れを目視で観察し、下記評価基準に基づいて評価した。
◎:非常に良好(全く認められない)
○:良好 (現像容器の上流側トナー飛散抑制部外表面に汚れが若干認められるが、下流側トナー飛散抑制部外表面には汚れが認められない)
△:実用可 (現像容器の上流側トナー飛散抑制部の外表面及び下流側トナー飛散防止部の外表面には汚れが認められるが、現像容器以外には汚れが認められない)
×:実用不可 (現像容器以外まで汚れが認められる)
【0193】
【発明の効果】
本発明によれば、耐環境特性に優れ、多枚数の画出しにおいても高現像性を維持しつつ非画像部に地カブリ等の画像汚染が少なく、かつ、現像プロセスとの良好なマッチングが得られるといった工業的に優れたトナー及び画像形成方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に好適な画像形成装置の概略的説明図である。
【図2】本発明の実施例に用いた二成分現像剤用の現像装置の要部の拡大横断面図である。
【図3】未転写トナーをリユースする画像形成装置の概略的説明図である。
【図4】本発明の実施例に用いた一成分現像剤用の現像装置の要部の拡大横断面図である。
【図5】本発明の実施例に用いた定着装置の要部の分解斜視図である。
【図6】本発明の実施例に用いた定着装置の非駆動時のフィルム状態を示した要部の拡大横断面図である。
【図7】ワックス成分を内包化しているトナー粒子の断面の一例を示す模式図である。
【図8】トナーの帯電量を測定するブローオフ帯電量測定装置を示す模式図である。
【符号の説明】
1 感光体(静電潜像担持体)
2 帯電ローラー
3 露光
4 4色現像器(4−1、4−2、4−3、4−4)
5 中間転写体
6 転写材
7 転写ローラ
11 現像剤担持体
13 感光体ドラム
30 ステー
31 加熱体
31a ヒーター基板
31b 発熱体
31c 表面保護層
31d 検温素子
32 定着フィルム
33 加圧ローラー
34 コイルばね
35 フィルム端部規制フランジ
36 給電コネクター
37 断電部材
38 入口ガイド
39 出口ガイド(分離ガイド)
Claims (27)
- 結着樹脂、ワックス及び有機金属化合物を少なくとも含有するトナーにおいて、
(1)該有機金属化合物が、i)金属元素としてジルコニウムを有し、且つ配位子として芳香族ジオール、芳香族ヒドロキシカルボン酸又は芳香族ポリカルボン酸を配位しているジルコニウム錯体あるいはジルコニウム錯塩、又は、ii)金属イオンとしてジルコニウムイオンを有し、酸イオンとして芳香族カルボン酸イオン、芳香族ヒドロキシカルボン酸イオン又は芳香族ポリカルボン酸イオンを有しているカルボン酸ジルコニウム塩であり、
(2)画像解析装置で測定した該トナーの形状係数は、SF−1の値が100<SF−1≦160であり、SF−2の値が100<SF−2≦140であり、
(3)透過電子顕微鏡(TEM)を用いたトナーの断層観察において、該ワックス成分が、結着樹脂中に実質的に球状及び/又は紡錘形の島状に分散されていることを特徴とする乾式トナー。 - 画像解析装置で測定した該トナーの形状係数は、SF−1の値が100<SF−1≦140であり、SF−2の値が100<SF−2≦120であることを特徴とする請求項1に記載の乾式トナー。
- 画像解析装置で測定した該トナーの形状係数のSF−1とSF−2の比(SF−2)/(SF−1)の値が1.0以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の乾式トナー。
- 少なくとも、外部より帯電部材に電圧を印加し、静電潜像担持体に帯電を行う帯電工程と、帯電された静電潜像担持体に静電潜像を形成する潜像形成工程と、静電荷像をトナーにより現像してトナー像を静電潜像担持体上に形成する現像工程と、静電潜像担持体上のトナー像を中間転写体に転写する第1の転写工程と、該中間転写体上のトナー像を転写材に転写する第2の転写工程と、転写材上のトナー像を加熱定着する定着工程とを有する画像形成方法において、
該トナーは、結着樹脂、ワックス及び有機金属化合物を少なくとも含有するトナーであって、
(1)該有機金属化合物が、i)金属元素としてジルコニウムを有し、且つ配位子として芳香族ジオール、芳香族ヒドロキシカルボン酸又は芳香族ポリカルボン酸を配位しているジルコニウム錯体あるいはジルコニウム錯塩、又は、ii)金属イオンとしてジルコニウムイオンを有し、酸イオンとして芳香族カルボン酸イオン、芳香族ヒドロキシカルボン酸イオン又は芳香族ポリカルボン酸イオンを有しているカルボン酸ジルコニウム塩であり、
(2)画像解析装置で測定した該トナー粒子の形状係数は、SF−1の値が100<SF−1≦160であり、SF−2の値が100<SF−2≦140であり、
(3)透過電子顕微鏡(TEM)を用いたトナーの断層観察において、該ワックス成分が、結着樹脂中に実質的に球状及び/又は紡錘形の島状に分散されていることを特徴とする画像形成方法。 - 画像解析装置で測定した該トナーの形状係数は、SF−1の値が100<SF−1≦140であり、SF−2の値が100<SF−2≦120であることを特徴とする請求項4に記載の画像形成方法。
- 画像解析装置で測定した該トナーの形状係数のSF−1とSF−2の比(SF−2)/(SF−1)の値が1.0以下であることを特徴とする請求項4又は5に記載の画像形成方法。
- 該現像工程において、現像領域におけるトナー担持体面の移動速度が、静電潜像担持体面の移動速度に対し、1.05〜3.0倍の速度であり、該トナー担持体の表面粗度Ra(μm)が1.5以下であることを特徴とする請求項4乃至6のいずれかに記載の画像形成方法。
- 該トナー担持体と対向して強磁性金属ブレードを微小間隔をもって配することを特徴とする請求項4乃至7のいずれかに記載の画像形成方法。
- 該トナー担持体と対向して弾性体からなるブレードを当接することを特徴とする請求項4乃至7のいずれかに記載の画像形成方法。
- 該静電潜像担持体とトナー担持体がある一定の間隙を有し、交互電界を印加しながら現像することを特徴とする請求項4乃至9のいずれかに記載の画像形成方法。
- 該帯電工程が、帯電部材を静電潜像担持体に接触させて、外部より帯電部材に電圧を印加し、静電潜像担持体を帯電することを特徴とする請求項4乃至10のいずれかに記載の画像形成方法。
- 該中間転写体上のトナー像を、転写装置を用いて転写材に静電転写する第2の転写工程の際に、該中間転写体と転写装置とが該転写材を介して当接することを特徴とする請求項4乃至11のいずれかに記載の画像形成方法。
- 該加熱定着工程が、オフセット防止用液体の供給がない、或いは、定着器クリーナーを有しない加熱定着装置により、トナー画像を記録材に加熱定着することを特徴とする請求項4乃至12のいずれかに記載の画像形成方法。
- 該加熱定着工程が、固定支持された加熱体と、該加熱体に対向圧接し、且つ、フィルムを介して該加熱体に密着させる加圧部材により、トナー画像を記録材に加熱定着することを特徴とする請求項4乃至12のいずれかに記載の画像形成方法。
- 転写後の静電潜像担持体上の未転写の残留トナーをクリーニングして回収し、回収した該トナーを現像手段に供給して再度現像手段に保有させ、静電潜像担持体上の静電潜像を現像するトナーリユース機構を有することを特徴とする請求項4乃至14のいずれかに記載の画像形成方法。
- 少なくとも、外部より帯電部材に電圧を印加し、静電潜像担持体に帯電を行う帯電工程と、帯電された静電潜像担持体に静電潜像を形成する潜像形成工程と、静電荷像をトナーにより現像してトナー像を静電潜像担持体上に形成する現像工程と、静電潜像担持体上のトナー像を転写材へ転写する転写工程と、転写材上のトナー像を加熱定着する定着工程とを有する画像形成方法において、
該トナーは、結着樹脂、ワックス及び有機金属化合物を少なくとも含有するトナーであって、
(1)該有機金属化合物が、i)金属元素としてジルコニウムを有し、且つ配位子として芳香族ジオール、芳香族ヒドロキシカルボン酸又は芳香族ポリカルボン酸を配位しているジルコニウム錯体あるいはジルコニウム錯塩、又は、ii)金属イオンとしてジルコニウムイオンを有し、酸イオンとして芳香族カルボン酸イオン、芳香族ヒドロキシカルボン酸イオン又は芳香族ポリカルボン酸イオンを有しているカルボン酸ジルコニウム塩であり、
(2)画像解析装置で測定した該トナー粒子の形状係数は、SF−1の値が100<SF−1≦160であり、SF−2の値が100<SF−2≦140であり、
(3)透過電子顕微鏡(TEM)を用いたトナーの断層観察において、該ワックス成分が、結着樹脂中に実質的に球状及び/又は紡錘形の島状に分散されていることを特徴とする画像形成方法。 - 画像解析装置で測定した該トナーの形状係数は、SF−1の値が100<SF−1≦140であり、SF−2の値が100<SF−2≦120であることを特徴とする請求項16に記載の画像形成方法。
- 画像解析装置で測定した該トナーの形状係数のSF−1とSF−2の比(SF−2)/(SF−1)の値が1.0以下であることを特徴とする請求項16又は17に記載の画像形成方法。
- 該現像工程において、現像領域におけるトナー担持体面の移動速度が、静電潜像担持体面の移動速度に対し、1.05〜3.0倍の速度であり、該トナー担持体の表面粗度Ra(μm)が1.5以下であることを特徴とする請求項16乃至18のいずれかに記載の画像形成方法。
- 該トナー担持体と対向して強磁性金属ブレードを微小間隔をもって配することを特徴とする請求項16乃至19のいずれかに記載の画像形成方法。
- 該トナー担持体と対向して弾性体からなるブレードを当接することを特徴とする請求項16乃至19のいずれかに記載の画像形成方法。
- 該静電潜像担持体とトナー担持体がある一定の間隙を有し、交互電界を印加しながら現像することを特徴とする請求項16乃至21のいずれかに記載の画像形成方法。
- 該帯電工程が、帯電部材を静電潜像担持体に接触させて、外部より帯電部材に電圧を印加し、静電潜像担持体を帯電することを特徴とする請求項16乃至22のいずれかに記載の画像形成方法。
- 該静電潜像担持体上のトナー像を、転写装置を用いて転写材に静電転写する転写工程の際に、該静電潜像担持体と転写装置とが該転写材を介して当接することを特徴とする請求項16乃至23のいずれかに記載の画像形成方法。
- 該加熱定着工程が、オフセット防止用液体の供給がない、或いは、定着器クリーナーを有しない加熱定着装置により、トナー画像を記録材に加熱定着することを特徴とする請求項16乃至24のいずれかに記載の画像形成方法。
- 該加熱定着工程が、固定支持された加熱体と、該加熱体に対向圧接し、且つ、フィルムを介して該加熱体に密着させる加圧部材により、トナー画像を記録材に加熱定着することを特徴とする請求項16乃至24のいずれかに記載の画像形成方法。
- 転写後の静電潜像担持体上の未転写の残留トナーをクリーニングして回収し、回収した該トナーを現像手段に供給して再度現像手段に保有させ、静電潜像担持体上の静電潜像を現像するトナーリユース機構を有することを特徴とする請求項16乃至26のいずれかに記載の画像形成方法。
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