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JP3646815B2 - 可逆性感熱記録媒体 - Google Patents

可逆性感熱記録媒体 Download PDF

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    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
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    • B41M5/305Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used using chemical colour formers with reversible electron-donor electron-acceptor compositions

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  • Heat Sensitive Colour Forming Recording (AREA)
  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、可逆性感熱記録媒体に関し、とくに温度の変化により透明度を変化させることで所望の文字、数字、記号、パターン等(以下「文字等」と記す)を可逆的に書き込むことが可能な可逆性感熱記録媒体に関する。本発明の可逆性感熱記録媒体は、たとえば各種のプリペイド方式の磁気カードの磁気記録内容に対応した文字等を印字して、磁気記録内容を目視可能とする用途に有効に利用できる。
【0002】
【従来の技術】
可逆性感熱記録媒体において、可逆性感熱記録塗料を用いて形成された可逆性感熱記録層は、外部から熱を加えられたときに、その温度に応じて、透明な状態から白濁状態までの範囲でその光透過性を変え、冷却後にはその状態を保持する性質をもつので、文字等を書換え可能に書き込むことができ、通常は透明状態の背景に白濁させた文字等を書き込んでいる。このような可逆性感熱記録材料として、たとえば特開昭63−39378号、特開昭63−130380号、特開平2−1363号公報等に記載されたものが知られている。
【0003】
これら公知の可逆性感熱記録塗料は、基本的には、
(1) 樹脂母材
(2) 有機低分子物質
(3) 有機溶媒
の3成分からなっている。樹脂母材としては、一般に塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体が使用されている。また有機低分子物質としては、炭素数16〜24程度の脂肪酸、たとえばステアリン酸あるいはベヘン酸が多く用いられている。有機溶媒は、樹脂母材、有機低分子物質を溶解し得るもので、一般的にはテトラヒドロフラン(THF)が使用される。
【0004】
このような組成の可逆性感熱記録塗料を用いて形成された可逆性感熱記録層において、文字等を書込み(白濁化)、もしくは消去(透明化)する動作を、サーマルヘッドによる印字で行うと、或る領域に書込み、消去を繰り返すうち、或る回数に達したのちに、書き込まれた文字等の印字濃度(すなわちコントラスト)が急激に低下したり、あるいは消去が充分に行えなくなるという現象が生じる。通常、明瞭な印字品質が得られる書換え回数は20回程度であり、それ以上の書換えを行うと、明瞭な印字および消去が行えなくなる。したがって、これ以上の書換えが必要な用途では、前記のような可逆性感熱記録媒体は使用できないことになる。
【0005】
この書換え耐久性を向上させるために、可逆性感熱記録塗料には、紫外線で硬化する紫外線硬化型樹脂と、この紫外線硬化型樹脂の重合を開始させるための光重合開始剤とを含有させ、この塗料の塗工後に、紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂を硬化させることが行われている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような紫外線硬化型樹脂を含有する可逆性感熱記録塗料を通常の製造工程にしたがって基材に塗工し、ついで一定時間保管後に紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂を硬化させて得た可逆性感熱記録媒体は、予期したほどの書換え耐久性の向上効果が得られない。
【0007】
本発明の目的は、紫外線硬化型樹脂および光重合開始剤を配合した従来の可逆性感熱記録塗料を用いて形成された可逆性感熱記録媒体の書換え耐久性を大幅に向上させることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、加熱により透明状態と白濁状態とを可逆的に繰り返す可逆性感熱記録層を備えた可逆性感熱記録媒体において、前記可逆性感熱記録層は、樹脂母材と、有機低分子物質と、紫外線硬化型樹脂と、融点が70℃以上の光重合開始剤とを含有し、前記光重合開始剤の添加量が前記紫外線硬化型樹脂に対して1〜20重量%であり、前記紫外線硬化型樹脂の添加量が前記樹脂母材100重量部に対して0.1〜50重量部であり、前記紫外線硬化型樹脂が紫外線の照射により硬化され、前記光重合開始剤が、(1)2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド(融点87.39℃)、(2)1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(融点86〜90℃)、(3)2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1(融点110〜114℃)、(4)2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(融点87.39℃)とビスアシルフォスフィンオキサイド類との混合物、または(5)ビス(シクロペンタジフェニル)−ビス−(2,6−ジフルオロ−3−(ピル−1−イル)チタニウム(融点163〜165℃)であることを特徴とする可逆性感熱記録媒体が提供される。
【0009】
本発明者が行った数多くの実験の結果によれば、融点が70℃以上の光重合開始剤を使用することにより、融点が70℃未満の光重合開始剤を用いた場合と比較して、可逆性感熱記録媒体の書換え耐久性が大幅に向上することが判明した。その理由は、つぎのようなものであると推測される。
【0010】
すなわち、通常の可逆性感熱記録媒体の製造工程において、可逆性感熱記録塗料の塗工工程のライン速度は、一般に塗工後に行われる紫外線照射工程のライン速度に比べて遅いものとなっている。このライン速度の差は、各工程で必要とされる処理に要する時間の差にもとづくもので、たとえば紫外線照射工程のライン速度と同じにするために塗工工程のライン速度を速くした場合には、塗工工程中の乾燥ラインで、可逆性感熱記録層中の有機低分子物質が最適な分散状態を維持できずに析出してくる恐れがある。これを防止するために乾燥ラインの加熱温度を低く設定すると、乾燥に長時間を要するために、乾燥ラインを長くしなければならないという問題が生じる。逆に、塗工工程に合わせて紫外線照射工程のライン速度を遅くすると、紫外線照射によって生じる熱により、可逆性感熱記録媒体の基材が熱変形したりする不都合がある。
【0011】
これを防ぐため、基材に可逆性感熱記録塗料を塗工して乾燥させた中間工程物を一時的に保管し、適当な時期に紫外線照射工程にかけるということを行う場合がある。この場合には、とくにロール・トウ・ロール形式で製造し、塗工、乾燥後に一旦ロール状に巻取って保管し、つぎの作業スケジュールにしたがって適当な時期に紫外線照射工程に送るのが最も効率的である。
【0012】
このことから明らかなように、基材に塗工されてから保管されるために、塗工から紫外線照射までの間にある程度の時間の経過がある。本発明者は、この保管の間に、可逆性感熱記録塗料に所定の比率で配合された光重合開始剤の蒸発、昇華または分解が起こり、この結果として紫外線硬化型樹脂の硬化が不十分となり、これが製品可逆性感熱記録媒体の書換え耐久性の向上が顕著でなくなる原因であることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0013】
本発明において、光重合開始剤は、その融点が70℃以上のものでなければならない。このような条件を満足する光重合開始剤の代表的な例としては、下記のものが挙げられる。
(1) 2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、(融点87.39℃):BASF社製商品名「ルシリン TPO」等。
(2) 1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(融点86〜90℃):チバガイギー社製商品名「イルガキュア2959」等。
(3) 2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1(融点110〜114℃):チバガイギー社製商品名「イルガキュア369」等。
(4) 2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(融点87.39℃)とビスアシルフォスフィンオキサイド類との混合物:チバガイギー社製商品名「CGI−1700」等。
(5) ビス(シクロペンタジフェニル)−ビス−(2,6−ジフルオロ−3−(ピル−1−イル)チタニウム(融点163〜165℃):チバガイギー社製商品名「CGI−784」等。
【0014】
またこれらの光重合開始剤は、単独で使用してもよいし、任意の組合せで使用してもよい。これらの光重合開始剤の添加割合にとくに制限はないが、好ましい範囲は、紫外線硬化型樹脂に対して1〜20重量%程度である。
【0015】
紫外線硬化型樹脂は、その添加割合に特に制限はないが、好ましくは樹脂母材100重量部に対して0.1〜50重量部である。紫外線硬化型樹脂としては、好ましくは脂肪族のモノアクリレートまたはジアクリレート、テトラヒドロフリル基をもつアクリレートまたはメタクリレート等が使用できる。
【0016】
本発明において、樹脂母材としては、通常の可逆性感熱記録塗料に使用されている物質、たとえばポリ塩化ビニル、あるいは塩化ビニルと塩化ビニリデン、酢酸ビニル、ビニルアルコール、マレイン酸、アクリル酸エステル、アクリロニトリルまたはポリエステルの1種または2種以上との共重合体等を使用することができる。中でも、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(たとえばユニオンカーバイド社製商品名「VMCH」)は有利に使用できる。
【0017】
有機低分子物質は炭素数16〜24程度の高級脂肪酸、炭素数14以上のオキシ酸、好ましくは炭素数14以上で水酸基を2以上もつオキシ酸、またはジカルボン酸、好ましくは炭素数26以下のジカルボン酸等が使用できる。
【0018】
具体的にはパルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ノナデカン酸等の高級脂肪酸、ジヒドロキシステアリン酸、トリヒドロキシステアリン酸、ジヒドロキシベヘン酸、トリヒドロキシベヘン酸等のオキシ酸、セバシン酸、ドデカン二酸、ペンタデカン二酸、1,18−オクタデカメチレンジカルボン酸等のジカルボン酸が挙げられる。
【0019】
さらに炭素数11以上の脂肪族カルボン酸のアルキルエステル、または炭素数14〜32のアルコールと炭素数16から24のジカルボン酸とのジエステルを添加してもよい。具体的にはステアリルステアレート、ステアリルベヘネート、ベヘニルステアレート、ベヘニルベヘネート、1,18−オクタデカメチレンジカルボン酸ジパルミチル、1,18−オクタデカメチレンジカルボン酸ジステアリル等が挙げられる。特に融点が65〜80℃の範囲内にある脂肪族カルボン酸エステルまたは前記ジエステルを使用すると、周囲の環境温度が35℃程度の高温下でも可逆的な記録が可能であるので好ましい。
【0020】
また、特にジカルボン酸と前記エステルの組み合わせ、またはジカルボン酸と前記ジエステルの組合わせ、あるいはジカルボン酸と前記エステルと前記ジエステルの組合わせで使用すると、広い透明化温度範囲が得られるので好ましく、さらにジカルボン酸と前記ジエステルの組み合わせ、またはジカルボン酸と前記エステルと前記ジエステルの組み合わせでは、可逆性感熱記録層表面への浮き上がりが少ないため好ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の一実施例による可逆性感熱記録媒体を、図1に示したカードに適用した場合について説明する。
【0022】
この可逆性感熱記録媒体は、基材1上に、平滑層2、金属蒸着層3、可逆性感熱記録層4、必要に応じて設けられた目止層5、およびハードコート6をこの順序で形成したものである。
【0023】
基材1として、たとえばポリエチレンテレフタレート、エポキシ樹脂、ポリ塩化ビニルおよびポリカーボネート等の合成樹脂シート、あるいは合成紙等を用いることができる。
【0024】
平滑層2は、この上に形成される金属蒸着層3の表面が鏡面となるように適度な平滑性を与えるものである。
【0025】
金属蒸着層3は、アルミニウム、スズ等の金属を蒸着により数百オングストローム、好ましくは300〜1000オングストロームの厚さに形成され、その上に形成される可逆性感熱記録層5の文字等の情報を反射光で見やすくするものである。
【0026】
可逆性感熱記録層4は、樹脂母材、有機低分子物質、必要に応じて添加される低Tg樹脂、および紫外線硬化型樹脂を有機溶剤に溶解した塗料を用い、金属蒸着層3上に、ワイヤーバーのような適宜の塗布手段により塗布、乾燥して、たとえば厚さ約4μmの厚さに設けられる。
【0027】
目止め層5は、ハードコート6の形成のために使用される溶媒から可逆性感熱記録層4を保護したり、印刷層7の密着性を向上させるために設けられる。
【0028】
ハードコート6は、カードの表面を保護するためのもので、たとえばセルロース系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ビニル系樹脂、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂等の耐摩耗性および耐熱性の良好な材料によって形成される。これらの樹脂には、可塑剤としてフタル酸エステル、脂肪酸エステル、リン酸エステル等を添加することができ、また滑性を付与するものとして、低分子ポリエチレン、オレイルアマイド、ステアリルアマイド、シリコーン等を添加することができる。
【0029】
ここで、使用する溶剤の量を少なくするために、アクリル系、エポキシ系、ポリエステル系等の紫外線硬化型樹脂を用いることもできる。この場合には、可逆性感熱記録層を塗工、乾燥後、ハードコート層を塗工、乾燥し、ハードコートと可逆性感熱記録層の両方を同時に紫外線照射により硬化させることが可能である。
【0030】
すなわち本発明の可逆性感熱記録媒体では、可逆性感熱記録層を塗工、乾燥後、紫外線照射により硬化させるまで、ハードコート層を塗工、乾燥するだけの時間的間隔があいても、目的とする書換え耐久性が得られ、製造工程も短縮される。
【0031】
このハードコート6の厚さは、たとえば10μm以下、好ましくは1〜5μm程度である。
【0032】
また目止め層5とハードコート6との間に印刷層7が設けられている。なお印刷層7をハードコート6上に設けることもできるが、この場合には、印刷層7上に別の印刷保護層を設けることが望ましい。
【0033】
【実施例】
以下に本発明の実施例を、本発明の範囲外の比較例とともに示す。なお実施例および比較例において、「部」はすべて重量部を表す。
【0034】
(実施例1)
本発明の可逆性感熱記録媒体の実施例について以下に説明する。
【0035】
図1の構成の可逆性感熱記録媒体において、下記の組成からなる可逆性感熱記録塗料を、厚さ約188μmのポリエチレンテレフタレートのシートからなる基材の表面に、平滑層および金属蒸着層を設け、その上に、下記の組成の可逆性感熱記録塗料を約5μmの厚さに塗工し、130℃で1分乾燥した。この状態で、空気中で約30℃で6時間放置した。
【0036】
Figure 0003646815
つぎに、可逆性感熱記録層に対して、、80W/cm×2灯、30m/minの条件で紫外線を照射して硬化させた。つぎにこの可逆性感熱記録層上に、目止層およびハードコートを設けた。
【0037】
なおハードコートは、大日本インキ化学工業社製ハードコート剤(商品名「C3ー374」)100部、シリコーンオイル(東レダウ社製商品名「SH−28PA」)3部からなる塗料を塗布し、80℃で1分乾燥後、160W/cm×3灯、30m/minの条件で紫外線を照射して硬化させて、約4μmの厚さに形成した。
【0038】
(比較例1)
比較のために、光重合開始剤として、融点が45〜49℃である,1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニル−ケトン(チバガイギー社製商品名「イルガキュア184」)を使用した以外は、実施例1と同一の条件で可逆性感熱記録層を形成して可逆性感熱記録媒体を調製した。使用された塗料の組成は下記の通りであった。
【0039】
Figure 0003646815
得られた実施例および比較例の可逆性感熱記録媒体について、書換え耐久性テストを実施した。このテストは、8ドット/mmのサーマルヘッドを用いて、印字および消去を行うサイクルを1回とカウントし、このサイクルを所定回数だけ繰り返すことにより行われた。なお、ここでの印字は、透明状態すなわちアルミニウム蒸着層の背景に白濁化させて文字等を表わすようにした。各サイクル毎に、可逆性感熱記録層の印字濃度と消去濃度が、マクベス反射濃度計を用いて測定された。テスト結果を図2のグラフに示す。図2において、印字濃度および消去濃度は、反射濃度として表わされているので、値が大きくなるほど濃度が低下していることを示す。
【0040】
図2から明らかなように、本発明にもとづく実施例1では、32回の印字,消去後にも印字濃度および消去濃度の変化はきわめて僅かであるのに対し、比較例1では、16回で印字濃度および消去濃度ともに低下が認められ、32回でとくに印字濃度が急激に低下していることがわかる。
【0041】
(実施例2)
下記の組成の塗料を使用した以外は実施例1と同様にして可逆性感熱記録媒体を調製した。
【0042】
Figure 0003646815
得られた試料は、前述の書換え耐久性テストにおいて、実施例1の可逆性感熱記録媒体と同等の成績を示した。
【0043】
(実施例3)
下記の組成の塗料を使用した以外は実施例1と同様にして可逆性感熱記録媒体を調製した。
【0044】
Figure 0003646815
上記の各実施例で得られた可逆性感熱記録媒体について、サーマルヘッドを用いて種々の条件で印字/消去を行い、そのときの消去特性を測定した。その結果を下記の表1に示す。
【0045】
【表1】
Figure 0003646815
表1から明らかなように、実施例1〜3の可逆性感熱記録媒体は、初期消去性はもちろん、高温で長時間保存後にも優れた消去性を示した。
【0046】
【発明の効果】
以上のように本発明の可逆性感熱記録媒体によれば、紫外線硬化型樹脂を添加してこれを硬化させた可逆性感熱記録層において、光重合開始剤として、融点が70℃以上のものを使用することにより、可逆性感熱記録塗料の塗工、乾燥から紫外線照射による硬化までの間に時間の経過があっても、サーマルヘッドによる書換えを多数回にわたって繰り返した後に、従来の可逆性感熱記録媒体では避けられなかった書換え耐久性の低下が効果的に防止されるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による可逆性感熱記録媒体の部分縦断面図。
【図2】本発明の実施例1および比較例1の可逆性感熱記録媒体の印字消去繰り返しによる反射濃度の変化を測定した結果を示すグラフ。
【符号の説明】
1 基材
2 平滑層
3 金属蒸着層
4 可逆性感熱記録層
5 目止層
6 ハードコート
7 印刷層

Claims (1)

  1. 加熱により透明状態と白濁状態とを可逆的に繰り返す可逆性感熱記録層を備えた可逆性感熱記録媒体において、前記可逆性感熱記録層は、樹脂母材と、有機低分子物質と、紫外線硬化型樹脂と、融点が70℃以上の光重合開始剤とを含有し、前記光重合開始剤の添加量が前記紫外線硬化型樹脂に対して1〜20重量%であり、前記紫外線硬化型樹脂の添加量が前記樹脂母材100重量部に対して0.1〜50重量部であり、前記紫外線硬化型樹脂が紫外線の照射により硬化され、前記光重合開始剤が、(1)2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド(融点87.39℃)、(2)1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(融点86〜90℃)、(3)2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1(融点110〜114℃)、(4)2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(融点87.39℃)とビスアシルフォスフィンオキサイド類との混合物、または(5)ビス(シクロペンタジフェニル)−ビス−(2,6−ジフルオロ−3−(ピル−1−イル)チタニウム(融点163〜165℃)であることを特徴とする可逆性感熱記録媒体。
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