JP3638811B2 - グロメット及びグロメットの防水構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はグロメットに関し、更に詳しくは、例えば車両用ドアハーネスの配索に用いられるグロメット、及びグロメットの防水構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両用ドアハーネスの配索に用いられるグロメットとしては、特開平9−48241号公報に開示されたものがある。図8はかかるグロメットの装着状態を示す斜視図、図9はグロメットの装着状態を示す分解斜視図、図10は図8のA−A線断面図である。
【0003】
図8〜図10において、ドアパネル1のヒンジ取付部側の側面パネル部1aには開口部2が形成され、この開口部2に凹部部材3が取付されることによってグロメット装着室4が構成されている。このグロメット装着室4にはグロメット5が装着され、グロメット5は板状部材6a及びこれに一端が固定された筒部6bとから成るグロメット本体6と、このグロメット本体6の裏面側に取り付けられた取付部材7とから構成されている。グロメット本体6の板状部材6aには上下方向に延びる側壁部8が設けられ、又、グロメット本体6の筒部6b内には車両用ドアハーネス9が挿通されている。この車両用ドアハーネス9の一端側は車体側に導かれ、他端側はドアパネル1側に導かれて配索されている。取付部材7には複数のクリップ7aが設けられ、このクリップ7aを介してドアパネル1に装着される。
【0004】
ウェザーストリップ10はドアパネル1の側面パネル部1a上の上下方向に配置され、グロメット装着室4の区間ではグロメット本体6の上面を通り、この上面の位置では前記ウェザーストリップ10の車室内側に側壁部8が配置される。ウェザーストリップ10は、ドアパネル1の側面パネル部1aにクリップ(図示せず)を介して取付けられる基部10aと、基部10aから延長され、ドア閉状態で車体側に当接されるシール部10bと、基部10aから車室内側に突出するリップ部10cとから構成されている。このリップ部10cはグロメット装着室4の区間以外ではドアパネル1の側面パネル部1aに当接し、グロメット装着室4の区間では、図10に示すように、グロメット5の側壁部8に当接する。
【0005】
上記構成によれば、車体側とウェザーストリップ10との間は、ウェザーストリップ10のシール部10bが車体側に当接することによってシールされる。ドアパネル1側とウェザーストリップ10との間は、グロメット5の装着位置以外ではウェザーストリップ10のリップ部10cがドアパネル1の側面パネル部1aに当接し、グロメット5の装着位置ではウェザーストリップ10のリップ部10cがドアパネル1の側面パネル部1aに当接することによってシールされる。つまり、車両の外側からの水がウェザーストリップ10を堺として車室内に入り込まないように構成されている。
【0006】
また、本出願人は、他の従来のグロメットを公開技報(公技番号98−4077号)に開示した。図11はかかるグロメット5の平面図、図12は図11のB−B線断面図、図13はグロメット5の正面図、図14は図12のI部の要部拡大図である。
【0007】
図11〜図14において、ドアパネル1のヒンジ取付部側の側面パネル部1aには、内側に窪むよう折曲されることによってグロメット装着室4が構成されている。このグロメット装着室4にはグロメット5が装着され、グロメット5はハーネス挿通路11を有するグロメット本体6と、このグロメット本体6に一端が固定された筒部12とから成る。グロメット本体6のハーネス挿通路11と筒部12内には車両用ドアハーネス9が挿通されている。この車両用ドアハーネス9の一端側は車体側に導かれ、他端側はドアパネル1側に導かれて配索されている。又、グロメット本体6の上面には上下方向に延びる一対の止水リブ13が設けられており、この一対の止水リブ13は一定間隔を置いて配置されている。
【0008】
ウェザーストリップ10はドアパネル1の側面パネル部1a上の上下方向に配置され、グロメット装着室4の区間ではグロメット5の上面を通り、この上面の位置では前記ウェザーストリップ10は一対の止水リブ13の間に配置される。
【0009】
上記構成によれば、車体側とウェザーストリップ10との間は、ウェザーストリップ10の上面側が車体側に当接することによってシールされる。ドアパネル1側とウェザーストリップ10との間は、グロメット5の装着位置以外ではウェザーストリップ10の下面側がドアパネル1の側面パネル部1aに当接し、グロメット5の装着位置ではウェザーストリップ10の両方の側面側がグロメット5の止水リブ13に当接し、且つ、ウェザーストリップ10の下面側がグロメット本体6の上面に当接することによってシールされる。つまり、前記従来例と同様に、車両の外側からの水がウェザーストリップ10を堺として車室内に入り込まないように構成されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前者の従来例によれば、グロメット5の装着位置ではウェザーストリップ10のリップ部10cがドアパネル1の側面パネル部1aに当接することによってシールされているので、車両の外側からの水がウェザーストリップ10の車室外側の位置までは容易に入り込む、つまり、ウェザーストリップ10の車室外側が直接被水するため、ウェザーストリップ10のリップ部10cとドアパネル1の側面パネル部1aとのシール性が何等かの理由により弱まるとウェザーストリップ10の車室内側に水漏れが発生する恐れが有る。
【0011】
後者の従来例によれば、グロメット5の装着位置ではウェザーストリップ10の両方の側面側がグロメット5の止水リブ13に当接し、且つ、ウェザーストリップ13の下面側がグロメット本体6の上面に当接することによってシールされるので、車両の外側からの水がウェザーストリップ10の車室外側の止水リブ13によって進入が阻止されるため、ウェザーストリップ10とドアパネル1の側面パネル部1aとのシール性が何等かの理由により弱まってもウェザーストリップ10の車室内側に水漏れが発生する恐れがない。
【0012】
しかし、後者の従来例の構成はグロメット装着室4内にグロメット本体6が嵌まり込む構成であり、実際にはドアパネル1の側面パネル部1aの曲面形状部14に沿ってグロメット本体6の周縁部を成形することが困難であり、又、グロメット本体6の上面の位置は設計許容誤差によって図14のhで示す範囲でバラツキがある。従って、図14に示すように、ドアパネル1の側面パネル部1aの曲面形状部14とグロメット本体6とウェザーストリップ10との突き合わせ箇所に隙間15ができ、この隙間15より水漏れが発生する恐れがある。又、ウェザーストリップ10の取付時にはグロメット5の一対の止水リブ13間にウェザーストリップ10を圧入しなければならないため、ウェザーストリップ10の取付作業が面倒である。更に、グロメット5には2本の止水リブ13を設けているため、グロメット5の金型加工も煩雑である。
【0013】
そこで、本発明は、前記した課題を解決すべくなされたものであり、確実に水漏れ防止ができると共に、ウェザーストリップの取付作業の簡素化及び金型加工の簡素化になるグロメット、及び、グロメットの防水構造を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、車両のパネルのグロメット装着室に装着され、前記パネル上に配置されたウェザーストリップがグロメット装着室の区間で上面を通り、この上面には前記ウェザーストリップの車室外側の位置で、且つ、前記ウェザーストリップに沿って延びる止水リブを設け、この止水リブと前記ウェザーストリップとによって防水を行うグロメットにおいて、前記止水リブの両側を、前記ウェザーストリップが前記パネルに取り付けされる取付け位置より突出するよう長く設定したことを特徴とする。
【0015】
このグロメットでは、グロメットの装着位置ではウェザーストリップの車体外側にグロメットの止水リブが配置されているため、ウェザーストリップの車体外側が直接被水することがなく、ウェザーストリップがパネルに取り付けされる取付け位置より突出するよう止水リブが長く設定されているため、ドアパネルの曲面形状部とグロメットとウェザーストリップとの突き合わせ箇所に形成される隙間から水漏れすることがなく、又、止水リブが1本であるため、ウェザーストリップを圧入する作業を行う必要がなく、更に、グロメットの金型加工に際して止水リブの対応形状を1箇所形成すれば良い。
【0016】
請求項2の発明は、請求項1記載のグロメットであって、前記上面であって、前記ウェザーストリップの車室内側の位置には、前記ウェザーストリップが前記止水リブに当接するよう前記ウェザーストリップの車室内側方向への移動を規制する位置規制用突起部を設けたことを特徴とする。
【0017】
このグロメットでは、請求項1の発明の作用に加え、位置規制用突起部によってウェザーストリップを止水リブに当接する位置に規制できるため、ウェザーストリップの組付け時のバラツキを防止できる。
【0018】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2記載のグロメットであって、前記止水リブの高さは、前記ウェザーストリップとの接触位置より高く設定したことを特徴とする。
【0019】
このグロメットでは、請求項1又は請求項2の発明の作用に加え、ウェザーストリップが止水リブより乗り上がることを防止できる。
【0020】
請求項4の発明は、請求項1〜請求項3記載のグロメットであって、
前記グロメット装着室に装着された状態で、前記上面が周囲のパネルの上面よりも若干突出する厚みに設定し、且つ、周縁部が前記グロメット装着室よりも若干突出する大きさに設定したことを特徴とする。
【0021】
このグロメットでは、請求項1〜請求項3の発明の作用に加え、パネルの曲面形状部とグロメットとウェザーストリップとの突き合わせ箇所に隙間が形成されにくい。
【0022】
請求項5の発明は、車両のパネルにグロメット装着室を設け、このグロメット装着室にグロメットを装着し、前記パネル上にウェザーストリップを配置し、このウェザーストリップが前記グロメット装着室の区間で前記グロメットの上面を通り、この上面には前記ウェザーストリップの車室外側の位置で、且つ、前記ウェザーストリップに沿って延びる止水リブを設け、この止水リブと前記ウェザーストリップとによって防水を行うグロメットの防水構造において、前記止水リブの両側を、前記ウェザーストリップが前記パネルに取り付けされる取付け位置より突出するよう長く設定したことを特徴とする。
【0023】
このグロメットの防水構造では、グロメットの装着位置ではウェザーストリップの車体外側にグロメットの止水リブが配置されているため、ウェザーストリップの車体外側が直接被水することがなく、ウェザーストリップがパネルに取り付けされる取付け位置より突出するよう止水リブが長く設定されているため、ドアパネルの曲面形状部とグロメットとウェザーストリップとの突き合わせ箇所に形成される隙間から水漏れすることがなく、又、止水リブが1本であるため、ウェザーストリップを圧入する作業を行う必要がなく、更に、グロメットの金型加工に際して止水リブの対応形状を1箇所形成すれば良い。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0025】
図1(A)は本発明の実施形態に係るグロメットの平面図、図1(B)はグロメットの装着状態を示す正面図、図2はグロメットの装着状態を示す側面図、図3はグロメットの裏面図、図4は図2のJ部の拡大図、及び、隙間の形成状態を示す概略構成図、図5はグロメット装着室に対するグロメットの厚み及び大きさを示すための断面図、図6は止水リブとウェザーストリップとの当接状態を示す断面図、図7はドア側の斜視図である。
【0026】
ここで、本実施形態のグロメット20の構成の説明に先駆けて、グロメット20が装着されるドア部分の構造を図7を用いて説明する。図7に示すように、車両のドアパネル(パネル)21のヒンジ取付部側の側面パネル部21aにはグロメット装着室22が設けられており、このグロメット装着室22にグロメット20が装着される。このグロメット装着室22は側面パネル部21aを内側に凹状に折曲形成することによって構成され、グロメット装着室22の周縁部を形成する側面部21aの箇所は曲面形状部23(図5等に示す)となっている。グロメット装着室22の底部の略中央には、ドアの厚さ方向に長い楕円形状のクリップ係合孔22aが開設されている。
【0027】
また、側面パネル部21aの上面には上下方向にウェザーストリップ24が配置され、このウェザーストリップ24は複数の箇所でクリップ25を介して側面パネル部21aに固定されている。ウェザーストリップ24はグロメット装着室22の区間ではグロメット20の上面を通る。
【0028】
次に、本実施形態のグロメット20及びその防水構造について説明する。図1〜図3において、グロメット20はグロメット装着室22内に装着されるグロメット本体26と、この上面に突設されたハーネス保護筒部27とから構成されている。グロメット本体26は、例えばゴム組成物にて形成され、平板状の上面カバー部26aと、この下面に固定された通路構成部26bと、更にこの下面に固定された楕円突起状のクリップ部26cとから成る。
【0029】
上面カバー部26aは上方から見た場合に一端側が半円で他端側が矩形をなし、この上面カバー部26aがグロメット装着室22を塞ぐようにして配置されている。具体的には、上面カバー部26aの周縁部は、先端に行くに従って徐々に厚みが薄くなる第1リップ部28として構成され、図4及び図5に示すように、この第1リップ部28が側面パネル部21aに圧接されている。又、上面カバー部26aの周縁部の下面側には下方に突出する第2リップ部29が設けられており、この第2リップ部29の車両内側方向のエンド部29aは前記ウェザーストリップ24の車室外側の位置で周縁部の先端に延設されている。この第2リップ部29も側面パネル部21aに圧接されている。この上面カバー部26aの大きさ等は下記する。
【0030】
上面カバー部26aの上面には前記ウェザーストリップ24の車室外側の位置で、且つ、前記ウェザーストリップ24に沿って延びる止水リブ30が設けられている。この止水リブ30の上下両側は、図1(A)に示すように、上面カバー部26aよりも突出され、前記ウェザーストリップ24がクリップ25によって側面パネル部21aに取り付けされる取付け位置より寸法Dだけ突出するよう長く設定されている。止水リブ30の高さは、図6に示すように、前記ウェザーストリップ24との接触位置Pより寸法Hだけ高く設定されている。又、上面カバー部26aの上面には前記ウェザーストリップ24の車室内側の位置で、且つ、前記ウェザーストリップ24に沿って延びる位置規制用突起部31が設けられている。この位置規制用突起部31によってウェザーストリップ24の車室内側方向の移動が規制されている。更に、上面カバー部26aの上面にはハーネス保護筒部27の一端が固定されている。
【0031】
通路構成部26b内にはハーネス挿通路32が形成され、このハーネス挿通路32はハーネス保護筒部27内と連通している。ハーネス挿通路32とハーネス保護筒部27内には車両用ドアハーネス(図示せず)が挿通され、この車両用ドアハーネスの一端側はハーネス保護筒部27の他端側から車体側に導かれ、車両用ドアハーネスの他端側はハーネス挿通路32の開口部32a(図3に示す)からドアパネル21側に導かれて配索される。
【0032】
クリップ部26cは前記クリップ係合孔22より若干大きく設定され、このクリップ部26cが前記クリップ係合孔22aに係合されている。クリップ部26cの基部には、クリップ部26cを周回するように防水リップ33が形成されており、この防水リップ33はグロメット装着室22の底面に圧接されている。これによりグロメット装着室22から側面パネル部21aの内側への水漏れが防止される。
【0033】
グロメット本体26の寸法は、図5に詳しく示すように、グロメット装着室22に装着された状態で、上面カバー部26がその周囲の側面パネル部21aの上面よりも若干量D1だけ突出する厚みに設定され、且つ、周縁部(第1リップ部28)がグロメット装着室22より、詳しくはグロメット装着室22を形成する曲面形状部23のエンドよりも若干量D2だけ突出する大きさに設定されている。
【0034】
上記構成において、車体側とウェザーストリップ24との間は、ウェザーストリップ24の上面側が車体側に圧着することによってシールされる。ドアパネル21側とウェザーストリップ24との間は、グロメット20の装着位置以外ではウェザーストリップ24の下面側がドアパネル21の側面パネル部21aに圧着することによってシールされる。又、グロメット20の装着位置ではウェザーストリップ24の車体外側にグロメット20の止水リブ30が配置されているため、ウェザーストリップ24の車体外側が直接被水することがなく、ウェザーストリップ24が側面パネル部21aに取り付けされるクリップ25の位置より突出するよう止水リブ30が長く設定されているため、ドアパネル21の曲面形状部23とグロメット20とウェザーストリップ24との突き合わせ箇所に形成される隙間から水漏れすることがなく、以上より確実に水漏れを防止できる。
【0035】
つまり、図4に示すように、ドアパネル21とグロメット20とウェザーストリップ24との突き合わせ箇所には、ウェザーストリップ24とグロメット20との接点をA、ウェザーストリップ24のクリップ固定位置をB、グロメット20の周縁部先端(第1リップ部28の先端)をCとすると、図4にてハッチングエリアで示す隙間が生じる可能性があるが、この隙間の車室外側の位置に止水リブ30が配置されるために水漏れが防止される。
【0036】
特に、この実施形態では、グロメット本体26の寸法は、図5に詳しく示すように、グロメット装着室22に装着された状態で、上面カバー部26がその周囲の側面パネル部21aの上面よりも若干量D1だけ突出する厚みに設定され、且つ、周縁部(第1リップ部28)がグロメット装着室22より、詳しくはグロメット装着室22を形成する曲面形状部23のエンドよりも若干量D2だけ突出する大きさに設定されているため、上記隙間が発生しにくく水漏れ防止の確実性が増すものである。
【0037】
又、グロメット20には止水リブ30が1本であるため、従来のように一対の止水リブの間にウェザーストリップ24を圧入する作業を行う必要がなく、取付作業の簡素化になり、更に、グロメット20の金型加工に際して、従来のように一対の止水リブの対応形状を形成する必要がなく、止水リブ30の対応形状を1箇所形成すれば良いため、グロメット20の金型加工の簡素化になる。
【0038】
また、この実施形態では、上面カバー部26aの上面には前記ウェザーストリップ24の車室内側の位置で、且つ、前記ウェザーストリップ24に沿って延びる位置規制用突起部31が設けられているので、位置規制用突起部31によってウェザーストリップ24を止水リブ30に当接する位置に規制できるため、ウェザーストリップ24の組付け時のバラツキを防止でき、より確実に水漏れ防止ができる。
【0039】
さらに、この実施形態では、止水リブ30の高さは、図6に示すように、前記ウェザーストリップ24との接触位置Pより寸法Hだけ高く設定されているので、ウェザーストリップ24が止水リブ30より乗り上がることを防止できるため、より確実に水漏れ防止ができる。
【0040】
またさらに、この実施形態では、グロメット20におけるウェザーストリップ24の車室外側の位置では、上面カバー部26aの周縁が第1リップ部28と第2リップ部29とで側面パネル部21aに密着し、且つ、第2リップ部29のエンド部29aがウェザーストリップ24の車室外側の位置に位置するため、第1リップ部28と第2リップ部29との間に進入した水を車室外側の位置で水切りすることができる。
【0041】
尚、前記実施形態によれば、グロメット20をドア側のパネル21に装着する場合に本発明を適用した例であるが、ドア側のパネル21の他、車体側パネルに装着する場合にも本発明を適用できる。又、グロメット20をゴム組成物で形成したが、他の可撓性を有する合成樹脂で形成しても良い。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によれば、グロメットの上面にはウェザーストリップの車室外側の位置で、且つ、ウェザーストリップに沿って延びる止水リブを設け、止水リブの両側を、ウェザーストリップがパネルに取り付けされる取付け位置より突出するよう長く設定したので、グロメットの装着位置ではウェザーストリップの車体外側にグロメットの止水リブが配置されているため、ウェザーストリップの車体外側が直接被水することがなく、ウェザーストリップがパネルに取り付けされる取付け位置より突出するよう止水リブが長く設定されているため、ドアパネルの曲面形状部とグロメットとウェザーストリップとの突き合わせ箇所に形成される隙間から水漏れすることがなく、以上より確実に水漏れを防止でき、又、止水リブが1本であるため、ウェザーストリップを圧入する作業を行う必要がなく、取付作業の簡素化になり、更に、グロメットの金型加工に際して止水リブの対応形状を1箇所形成すれば良いため、グロメットの金型加工の簡素化になる。
【0043】
請求項2の発明によれば、請求項1記載のグロメットであって、前記上面であって、前記ウェザーストリップの車室内側の位置には、前記ウェザーストリップが前記止水リブに当接するよう前記ウェザーストリップの車室内側方向への移動を規制する位置規制用突起部を設けたので、請求項1の発明の効果に加え、位置規制用突起部によってウェザーストリップを止水リブに当接する位置に規制できるため、ウェザーストリップの組付け時のバラツキを防止でき、より確実に水漏れ防止ができる。
【0044】
請求項3の発明によれば、請求項1又は請求項2記載のグロメットであって、前記止水リブの高さは、前記ウェザーストリップとの接触位置より高く設定したので、請求項1又は請求項2の発明の効果に加え、ウェザーストリップが止水リブより乗り上がることを防止できるため、より確実に水漏れ防止ができる。
【0045】
請求項4の発明によれば、請求項1〜請求項3記載のグロメットであって、前記グロメット装着室に装着された状態で、前記上面が周囲のパネルの上面よりも若干突出する厚みに設定し、且つ、周縁部が前記グロメット装着室よりも若干突出する大きさに設定したので、請求項1〜請求項3の発明の効果に加え、パネルの曲面形状部とグロメットとウェザーストリップとの突き合わせ箇所に隙間が形成されにくいため、水漏れ防止の確実性が増す。
【0046】
請求項5の発明によれば、車両のパネルのグロメット装着室にグロメットを装着し、グロメットの上面にはウェザーストリップの車室外側の位置で、且つ、ウェザーストリップに沿って延びる止水リブを設けたグロメットの防水構造において、前記止水リブの両側を、前記ウェザーストリップが前記パネルに取り付けされる取付け位置より突出するよう長く設定したので、グロメットの装着位置ではウェザーストリップの車体外側にグロメットの止水リブが配置されているため、ウェザーストリップの車体外側が直接被水することがなく、ウェザーストリップがパネルに取り付けされる取付け位置より突出するよう止水リブが長く設定されているため、ドアパネルの曲面形状部とグロメットとウェザーストリップとの突き合わせ箇所に形成される隙間から水漏れすることがなく、以上より確実に水漏れを防止でき、又、止水リブが1本であるため、ウェザーストリップを圧入する作業を行う必要がなく、取付作業の簡素化になり、更に、グロメットの金型加工に際して止水リブの対応形状を1箇所形成すれば良いため、グロメットの金型加工の簡素化になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の実施形態に係るグロメットの平面図、(B)は本発明の実施形態に係るグロメットの装着状態を示す正面図である。
【図2】本発明の実施形態に係るグロメットの装着状態を示す側面図である。
【図3】本発明の実施形態に係るグロメットの裏面図である。
【図4】本発明の実施形態に係る図2のJ部の拡大図である。
【図5】本発明の実施形態に係るグロメット装着室に対するグロメットの厚み及び大きさを示すための断面図である。
【図6】本発明の実施形態に係る止水リブとウェザーストリップとの当接状態を示す断面図である。
【図7】本発明の実施形態に係るドア側の斜視図である。
【図8】従来例に係るグロメットの装着状態を示す斜視図である。
【図9】従来例に係るグロメットの装着状態を示す分解斜視図である。
【図10】図8のA−A線断面図である。
【図11】他の従来例に係るグロメットの平面図である。
【図12】図11のB−B線断面図である。
【図13】他の従来例に係るグロメットの正面図である。
【図14】図12のI部の要部拡大図である。
【符号の説明】
20 グロメット
21 ドアパネル(パネル)
22 グロメット装着室
24 ウェザーストリップ
30 止水リブ
31 位置規制用突起部
Claims (5)
- 車両のパネルのグロメット装着室に装着され、前記パネル上に配置されたウェザーストリップがグロメット装着室の区間で上面を通り、この上面には前記ウェザーストリップの車室外側の位置で、且つ、前記ウェザーストリップに沿って延びる止水リブを設け、この止水リブと前記ウェザーストリップとによって防水を行うグロメットにおいて、
前記止水リブの両側を、前記ウェザーストリップが前記パネルに取り付けされる取付け位置より突出するよう長く設定したことを特徴とするグロメット。 - 請求項1記載のグロメットであって、
前記上面であって、前記ウェザーストリップの車室内側の位置には、前記ウェザーストリップが前記止水リブに当接するよう前記ウェザーストリップの車室内側方向への移動を規制する位置規制用突起部を設けたことを特徴とするグロメット。 - 請求項1又は請求項2記載のグロメットであって、
前記止水リブの高さは、前記ウェザーストリップとの接触位置より高く設定したことを特徴とするグロメット。 - 請求項1〜請求項3記載のグロメットであって、
前記グロメット装着室に装着された状態で、前記上面が周囲のパネルの上面よりも若干突出する厚みに設定し、且つ、周縁部が前記グロメット装着室よりも若干突出する大きさに設定したことを特徴とするグロメット。 - 車両のパネルにグロメット装着室を設け、このグロメット装着室にグロメットを装着し、前記パネル上にウェザーストリップを配置し、このウェザーストリップが前記グロメット装着室の区間で前記グロメットの上面を通り、この上面には前記ウェザーストリップの車室外側の位置で、且つ、前記ウェザーストリップに沿って延びる止水リブを設け、この止水リブと前記ウェザーストリップとによって防水を行うグロメットの防水構造において、
前記止水リブの両側を、前記ウェザーストリップが前記パネルに取り付けされる取付け位置より突出するよう長く設定したことを特徴とするグロメットの防水構造。
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JP04692699A JP3638811B2 (ja) | 1999-02-24 | 1999-02-24 | グロメット及びグロメットの防水構造 |
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