JP3624681B2 - 複合磁性材料およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、チョークコイル等に用いられる高性能な金属系複合磁性材料に関し、特に磁芯用の軟磁性材料として用いられる複合磁性材料およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、電気・電子機器の小型化が進み、小型で高効率の磁性材料が要求されており、高周波で用いられるチョークコイルとしては、フェライト磁芯や圧粉磁芯が使用されている。これらのうち、フェライト磁芯は飽和磁束密度が小さいという欠点を有している。これに対して、金属磁性粉を成形して作製される圧粉磁芯は、軟磁性フェライトに比べて著しく大きい飽和磁束密度を有しているため小型化に有利であるが、透磁率および電力損失についてはフェライトより優れているとはいえず、そのためチョークコイルやインダクターに使用するコアでは、コア損失が大きい分コアの温度上昇が大きくなるため、小型化が図りにくいものであった。
【0003】
圧粉磁芯のコア損失は、通常ヒステリシス損失と渦電流損失よりなるが、渦電流損失は、周波数の二乗と渦電流が流れるサイズの二乗に比例して増大するので、磁性粉末表面に電気絶縁性樹脂等を覆うことにより渦電流の発生を抑制するようにしている。一方、ヒステリシス損失は、圧粉磁芯の成形密度をあげるために通常5ton/cm2以上の成形圧力を加える必要があり、そのため磁性体として歪みが増大するとともに透磁率が劣化して、ヒステリシス損失が増大してしまうものであった。これを回避するために、必要に応じて歪みを解放するために成形後熱処理を施すことが行われるが、高温の熱処理が必要な場合は、磁性粉末を絶縁し、しかも粉体同士の結着を保つために絶縁性の結着剤が不可欠であった。
【0004】
従来圧粉磁芯の結着剤として使用されるエポキシ樹脂、フェノール樹脂、塩化ビニル樹脂等のほとんど有機系樹脂は歪みを開放するために高温熱処理を施すとその耐熱性が低く熱分解されるために使用が不可能であり、無機系バインダー等を使用する必要がある。無機バインダーとしては、珪酸塩系水ガラス、特開平1−215902号公報に記載のアルミナセメント、特開平6−299114号公報に記載のポロシロキサン樹脂、特開平6−342714号公報に記載のシリコーン樹脂および特開平8−45724号公報に記載のシリコーン樹脂と有機チタン混合等の提案がなされている。
【0005】
また、直流重畳特性を確保するために従来のフェライト等の磁芯は、磁路を妨げる垂直方向に数100μmのギャップを設けることにより、直流重畳時のインダクタンスL値の低下を低減している。しかし、このような広いギャップは、うなり音の発生源となる他、ギャップからの漏洩磁束が特に高周波数で巻線に銅損失の著しい増加をもたらすものであった。一方、圧粉磁芯は透磁率が低いためにギャップ無しで使用し、そのためにうなり音また漏洩磁束による銅損失は小さい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来ギャップ入り磁芯は、直流重畳電流に対してインダクタンスL値はあるところより急激に低下するのに対し、圧粉磁芯は直流重畳電流に対してなだらかに低下するが、これは、圧粉磁芯の内部に存在する磁気スペースに分布幅があるためと考えられる。このため、優れた直流重畳特性を確実に確保するためには必要最低限以上の大きさの磁気スペースが必要となり、磁芯全体として透磁率の低下は避けられない。また、高周波数でコア損失が大きい場合、見掛け上直流重畳時は良好であるが、これは損失が大きいほど見掛けの透磁率が増加するためで、低コア損失で良好な直流重畳特性を両立することは難しい。
【0007】
本発明は上記従来の欠点を除去し、低いコア損失で透磁率が高くかつ良好な直流重畳特性を有する複合磁性材料を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、磁性粉末Aとスペーシング材Bからなる混合物を圧縮成形した際に得られる複合磁性材料であって、スペーシング材Bにより磁性粉末A同士の隣り合う距離δが制御されている複合磁性材料であって、前記スペーシング材Bが、 一般式
【0009】
【化3】
【0010】
であることを特徴とする複合磁性材料である。
【0011】
ここで、磁性粉末Aの透磁率がスペーシング材Bより大きいことが好ましく、磁性粉末A同士の隣り合う距離δが、磁性粉末の平均粒径をdとすると、10-3≦δ/d≦10-1である関係を全体の磁性粉末の70%以上で満足していることが好ましい。
【0012】
本発明によれば、高い周波数でも低いコア損失で透磁率が高くかつ良好な直流重畳特性を有する複合磁性材料を得ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1記載の発明は、磁性粉末Aとスペーシング材Bからなる混合物を圧縮成形した際に得られる複合磁性材料であって、スペーシング材Bにより磁性粉末A同士の隣り合う距離δが制御されている複合磁性材料であって、前記スペーシング材Bが、一般式
【0014】
【化4】
【0015】
であることを特徴とする複合磁性材料(但し、上記一般式においてXはアルコキシシリル基、Yは有機官能基、Zは有機ユニットである。)であり、前記スペーシング材Bを用いることにより、磁性粉末A同士に必要最低限のスペース長を確保するとともに、全体としては磁気スペース分布幅を狭めることで高透磁率を維持したまま、優れた重畳特性を実現できる。また、磁性粉末を確実に隔離することより渦電流損失も低減できる。
【0016】
請求項2に記載の発明は、磁性粉末Aの透磁率がスペーシング材Bより大きいことを特徴とする請求項1記載の複合磁性材料であり、磁性粉末Aより透磁率が小さなスペーシング材Bを用いることで、スペーシング材が磁気スペースとなり磁性粉末同士の距離δを変化させ、複合磁性材料の透磁率、直流重畳特性を制御することができる。
【0017】
請求項3に記載の発明は、磁性粉末A同士の隣り合う距離δが、磁性粉末の平均粒径をdとすると、10-3≦δ/d≦10-1である関係を全体の磁性粉末の70%以上で満足していることを特徴とする請求項1記載の複合磁性材料であり、スペーシング材Bの種類、粒径、粒度分布等でδを変化させ、複合磁性材料の透磁率、直流重畳特性を制御することができる。
【0018】
請求項4に記載の発明は、磁性粉末Aとして、Fe系、FeSi系、FeAlSi系、FeNi系、パーメンジュール、アモルファス、ナノ微結晶の強磁性体のうちの少なくとも1種類以上を含んでいることを特徴とする請求項1記載の複合磁性材料であり、これらの金属磁性体は、飽和磁束密度、透磁率ともに高く、アトマイズ粉、粉砕粉等で安易に手に入り高性能な複合磁性材料が得られる。
【0019】
請求項5に記載の発明は、磁性粉末Aの平均粒径が100μm以下の請求項1記載の複合磁性材料であり、渦電流の低減に効果的である。
【0020】
請求項6に記載の発明は、請求項1記載の複合磁性材料を絶縁性含浸剤で含浸したことを特徴とする複合磁性材料であり、強度の向上、金属磁性体の防錆、表面高抵抗化などに有効である。
【0021】
請求項7記載の発明は、磁性粉末Aとスペーシング材Bからなる混合物を圧縮成形後、熱処理する複合磁性材料の製造方法であって、スペーシング材Bにより磁性粉末A同士の隣り合う距離δが制御されていることを特徴とする複合磁性材料の製造方法であって、前記スペーシング材Bとして、一般式
【0022】
【化5】
【0023】
で示したもの(但し、上記一般式においてXはアルコキシシリル基、Yは有機官能基、Zは有機ユニットである。)を用いることを特徴とする複合磁性材料の製造方法であり、成形時に受けた歪みを除去し、ヒステリシス損失を低減できる。
【0024】
請求項8記載の発明は、熱処理を350℃以上の温度で行うことを特徴とする請求項7記載の複合磁性材料の製造方法であり、圧縮成形後の成形物を350℃以上の温度で熱処理することで、ヒステリシス損失を低減する。
【0025】
以下、本発明の一実施の形態について説明する。
【0026】
(実施の形態1)
使用した金属磁性粉の純鉄は純度99.6%、Fe−Al−Siはセンダスト組成であるSi−9%、Al−5%、残部Fe、Fe−SiはSi−3.5%、残部Fe、Fe−NiはNi−78.5%、残部Fe、パーメンジュールはCo−50%、残部Feであり、それぞれ平均粒径100μm以下のアトマイズ粉であり、Fe基アモルファス粉はFe−Si−B合金、ナノ微結晶磁性粉はFe−Si−B−Cu合金を液体急冷法でリボンを作製後、粉砕してそれぞれ平均粒径100μm以下の粉体を得た。スペーシング材に用いた無機物は5μm以下の粒径を用いた。
【0027】
混合工程
金属磁性粉末100重量部に対しスペーシング材1重量部と結着剤としてブチラール樹脂3重量部と結着剤溶解用溶剤としてエタノール1重量部を混合攪拌機にて混合した。なお、酸化性の高い金属粉末を用いる場合は窒素など非酸化性雰囲気に制御しながら混合工程を行うことが好ましい。
【0028】
造粒工程
混合工程終了後、その混合物から溶剤を脱気乾燥する。乾燥後の混合物を粉砕し成形機に導入出来る流動性を確保するために造粒し、造粒粉を作製した。
【0029】
成形工程
この造粒粉を一軸プレスにて、10t/cm2の加圧力で3秒間加圧成型し、外径25mm、内径15mm、厚み約10mmのトロイダル形状の成形体を得た。
【0030】
熱処理工程
その後、窒素雰囲気中で熱処理を施した。なお、温度保持時間は0.5時間とした。
【0031】
(表1)に示すような金属磁性粉、スペーシング材の種類、および熱処理温度でサンプル1〜18(実施例)とサンプル19〜22(比較例)を作製した。このようにして得られたサンプルについて透磁率、コア損失、直流重畳を測定した。透磁率は、LCRメーターで周波数10kHzで測定し、コア損失は交流B−Hカーブ測定機を用いて測定周波数50kHz、測定磁束密度0.1Tで測定を行い、直流重畳特性は測定周波数50kHzで直流磁界が1600A/mの時のL値の変化率で示している。
【0032】
評価結果を(表1)に示す。
【0033】
【表1】
【0034】
ここで高調波歪み対策用チョークコイルは、電流測定周波数50kHz、測定磁束密度0.1Tでコア損失1000kW/m3以下、透磁率は60以上、直流重畳は70%以上が選定の基準となる。
【0035】
なお、δ/dはSIMSとXMAを用いて測定した。サンプル19は、δ/dの測定値が10-3より小さかったが、それ以外のサンプルは、10-3≦δ/d≦10-1である関係を全体の磁性粉末の70%以上で満足していた。
【0036】
(表1)の結果より明らかなように、磁性粉末として、Fe系、Fe−Si系、Fe−Al−Si系、Fe−Ni系、パーメンジュール、アモルファス、ナノ微結晶、またスペーシング材として、Al2O3,MgO,TiO2,ZrO,SiO2,CaOの無機物が効果があることがわかる。
【0037】
また、磁性粉末とスペーシング材からなる混合物を圧縮成形後、350℃以上の温度で熱処理することによって、透磁率、コア損失、直流重畳特性ともに効果があることがわかる。
【0038】
また、特定の磁性粉末においては圧縮成形後の熱処理が無く特性を確保できるが、さらに特性を向上するためには350℃以上の温度で熱処理することが好ましい。
【0039】
本発明は、磁性粉末Aとスペーシング材Bからなる混合物を圧縮成形した際に得られる複合磁性材料であって、スペーシング材Bにより磁性粉末A同士の隣り合う距離δが制御されていることを特徴とする複合磁性材料である。一般に、圧粉磁芯のインダクタンスL値は、直流重畳電流に対してなだらかに低下している。これは、圧粉磁芯の内部に存在する磁気スペースに分布幅があるためと考えられる。圧粉磁芯は樹脂等の結着剤で磁性粉同士を隔離しているが成形時のプレス等により、その隔離距離、磁気スペース長に分布幅ができ、磁気スペース長が短い、あるいは接している所より磁束が短絡し飽和を始めるために、このような直流重畳特性を示す。このため、従来の圧粉磁芯は優れた直流重畳特性を確保するためには結着剤量を増加する等の手法で必要最低限以上の磁気スペース長を確実に設けたが、そのため磁芯全体としては透磁率の低下は避けられなかった。
【0040】
本発明は、スペーシング材Bを用いることにより、必要最低限のスペース長を確保するとともに、全体としては磁気スペース分布幅を狭めることで高透磁率を維持したまま、優れた直流重畳特性を実現できる。また、磁性粉末を確実に隔離することより渦電流損失も低減できる。
【0041】
なお、実施の形態以外の磁性粉末あるいは組成比であっても、磁性粉末AとしてFe系、Fe−Si系、Fe−Al−Si系、Fe−Ni系、パーメンジュール、アモルファス、ナノ微結晶の強磁性体のうち少なくとも1種類以上を含有する混合粉末、あるいは合金、固溶体でも同様の効果があることは言うまでもない。これらの金属磁性体は、飽和磁束密度、透磁率ともに高く、また製造方法たとえばアトマイズ粉法、粉砕粉法、超急冷法等の製造方法にはよらず同様な効果がある。またこれ以外の磁性材料でも、また、球状、扁平状等の粉体形状によらず同様な効果があることは言うまでもない。
【0042】
スペーシング材Bとして、Al2O3,MgO,TiO2,ZrO,SiO2,CaOの無機物の粉体は熱処理でも磁性粉末と反応しにくく、これ以外の無機物たとえばガラス等の粉末であっても、また扁平状の粉体であっても同様な効果があることは言うまでもない。
【0043】
さらに、上記のスペーシング材Bを少なくとも1種類以上を含んだ混合粉末あるいは複合酸化物、窒化物等でも同様の効果があることも言うまでもない。
【0044】
磁性粉末Aとスペーシング材Bからなる混合物を圧縮成形後、熱処理することで成形時に生じる歪みを開放することができる。圧縮成形では5t/cm2以上の成形圧力がかかると、磁性体に歪みが生じ透磁率が劣化し、ヒステリシス損失が増大する。そこで、必要に応じ歪みを解放するために成形後に熱処理を施し、ヒステリシス損失を低減することが好ましい。
【0045】
ここでの熱処理においては、金属磁性体の材質により歪取り温度は異なりFe−Al−Si系では600℃以上、Fe系では700℃以上、アモルファス、ナノ微結晶等では高温では結晶化してしまうために350℃以上600℃以下の熱処理が好ましい。また、非酸化性雰囲気で熱処理することがさらに望ましい。
【0046】
(実施の形態2)
(表2)に示すような金属磁性粉とスペーシング材とし、一軸プレスの成形圧力10t/cm2、熱処理温度を720℃とする他は実施の形態1と同様にサンプル23〜27(実施例)とサンプル28,29(比較例)を作成し、評価を行った。評価結果を(表2)に示す。
【0047】
【表2】
【0048】
(表2)の結果より明らかなように、磁性粉末の平均粒径が100μm以下で効果があることがわかる。また、スペーシング材の平均粒径が10μm以下で効果があることがわかる。
【0049】
ここで渦電流損失は、周波数の二乗と渦電流が流れるサイズの二乗に比例して増大するために、磁性粉末の表面を絶縁体で覆えば、渦電流は金属磁性粉体の粒径に依存するため、微細な方が渦電流損失は低減する。たとえば、高調波歪み対策用チョークコイルは、電流測定周波数50kHz、測定磁束密度0.1Tでコア損失1000kW/m3以下、またより好ましくは500kW/m3以下が望まれている。そのためには、50kHz以上の渦電流損失を低減するためには、理論計算より少なくとも平均粒径100μm以下であることが必要で、より好ましくは50μm以下である。また、金属磁性粉体の表面に5nm以上の酸化皮膜が形成されていれば、さらに絶縁性は確実となりより渦電流損失の低減に効果的である。
【0050】
本実施の形態では、磁性粉末Aの隣り合う距離δをスペーシング材Bにより制御するが、圧縮成形するためスペーシング材Bが混合前の粒径を保っているのではなく成形後粉砕される可能性がある。しかしながら、スペーシング材Bの平均粒径が10μm以上になるとたとえ圧縮成形時に粉砕されて細かくなるもののそのバラツキは大きく磁気スペースδの分布幅が大きくなるので好ましくない。
【0051】
(実施の形態3)
金属磁性粉末(Fe−Al−Si)はセンダスト組成であるSi−9%、Al−5%、残部Feで平均粒径100μm以下のアトマイズ粉を用いた。スペーシング材として有機物は平均粒径3μm以下のシリコン樹脂粉末、フッ素樹脂粉末、ベンゾクアナミン樹脂粉末および以下に示すような有機化合物Cを用いた。
【0052】
【化6】
【0053】
但し、上記一般式において、Xはアルコキシシリル基、Yは有機官能基、Zは有機ユニットである。
【0054】
さらに、混合工程で用いる結着剤を1重量部とし、熱処理温度を750℃とする他は実施の形態1と同様にサンプル30〜33(実施例)とサンプル34(比較例)を作製し、評価を行った。
【0055】
評価結果を(表3)に示す。
【0056】
【表3】
【0057】
なお、サンプル34は、δ/dの測定値が10-3より小さかったが、それ以外のサンプルは10-3≦δ/d≦10-1である関係を全体の磁性粉末の70%以上で満足していた。
【0058】
(表3)の結果より明らかなように、スペーシング材として有機物の添加による効果がわかる。
【0059】
有機物により磁性粉末A同士の隣り合う距離δを制御でき、複合磁性材料の透磁率、直流重畳特性を制御することができる。
【0060】
ここで、磁性粉末A同士の隣り合う距離δをスペーシング材Bにより制御するために、その粒子径は重要であり、より微粒子なものが好ましい。また、有機粉末は圧縮成形時に変形しやすく磁性粉A同士を結着する効果も期待できるために圧縮成形物の強度が高い。
【0061】
ここで本実施の形態に有機物として用いた粉末は、シリコン樹脂粉末、あるいはフッソ樹脂粉末、あるいはベンゾクアナミン樹脂粉末のいずれかであり、耐熱性が高いために熱処理工程後もスペーシング材としての効果を維持出来る。本実施の形態に用いた他にも微粒子で耐熱性が高いものであれば使用可能で同様の効果があることは言うまでもない。
【0062】
また、有機化合物Cはスペーシング材として磁性粉末Aを覆うとともに結合剤の弾性を低下させ粉末性成形性を向上するとともに粉末成形後の成形体のスプリングバックも抑制出来る。また、耐熱性も高いので熱処理後もスペーシング材としての効果を保持する。ここで、この有機化合物Cの分子量は数万以下さらに、より好ましくは5000程度である。
【0063】
ここで、有機物は有機化合物Cと基本構成が同様であれば末端の官能基を変更するなどしても同じような効果を示すことは言うまでもない。
【0064】
また、これらの有機物の添加量は磁性粉末100重量部に対して0.1〜5重量部がスペーシング材として有効であり磁性粉末A同士の隣り合う距離が制御できる。有機化合物が0.1重量部より少ないとスペーシング材として有効で無く、また、5重量部より多いと磁性粉末の充填率が低下するために磁気特性が低下する。
【0065】
(実施の形態4)
スペーシング材を有機化合物Cとし一軸プレスの成形圧力を調整しσ/dを変更する他は実施の形態3と同様にサンプル35〜37(実施例)とサンプル38,39(比較例)を作製し、評価を行った。評価結果を(表4)に示す。
【0066】
【表4】
【0067】
(表4)の結果より明らかなように、良好な直流重畳特性と透磁率を両立するためには、10-3≦δ/d≦10-1である関係を満足していることが必要である。
【0068】
ここで、一般に磁性粉末の真の透磁率をμr、磁芯の実効透磁率をμeとすると、次の式のような関係が示される。
【0069】
μe≒μr/(1+μr・δ/d)
δ/dの下限は、最低限必要な直流重畳特性より決まり、δ/d上限は必要な透磁率で決まってくる。良好な特性を実現するためには10-3≦δ/d≦10-1である関係を全体の磁性粉末の70%以上で満足していることが必要であり、より好ましくは、10-3≦δ/d≦10-2である。
【0070】
本発明は、スペーシング材Bの種類、粒径、粒度分布等を変化させることで、δを制御し複合磁性材料の透磁率、直流重畳特性を制御することができる。
【0071】
(実施の形態5)
スペーシング材を平均粒径10μm以下のTi,Siとし、熱処理温度を750℃とする他は実施の形態1と同様に(表5)に示すような金属粉末の組成、スペーシング材の種類でサンプル40〜45(実施例)とサンプル46(比較例)を作製し、評価を行った。評価結果を(表5)に示す。
【0072】
【表5】
【0073】
サンプル46は、δ/dの測定値が10-3より小さかったが、それ以外のサンプルは、10-3≦δ/d≦10-1である関係を全体の磁性粉末の70%以上で満足していた。
【0074】
(表5)の結果より明らかなように、磁性粉末として、Fe系、Fe−Si系、Fe−Al−Si系、Fe−Ni系、パーメンジュールにスペーシング材として、金属Ti,Siの添加による効果がわかる。
【0075】
なお、上記のスペーシング材以外の金属材料でも磁性粉末と熱処理中に反応しにくいものであれば同様の効果があり金属粉末を混合して用いても同様の効果があることは言うまでもない。
【0076】
本発明では、金属により磁性粉末A同士の隣り合う距離δを制御でき、複合磁性材料の透磁率、直流重畳特性を制御することができる。例えば、Ti,Si,Al,Fe,Mg,Zrなどの金属が挙げられる。
【0077】
金属は圧縮成形時に変形しやすく磁性粉末A同士を結着する効果も期待できるために圧縮成形物の強度が高く、磁性粉末A同士の隣り合う距離δを制御でき、複合磁性材料の透磁率、直流重畳特性を制御することができる。
【0078】
(実施の形態6)
金属磁性粉末はFe−Al−Siはセンダスト組成であるSi−9%、Al−5%、残部Feの平均粒径100μm以下のアトマイズ粉、スペーシング材はAlを用い、一軸プレスの成形圧力8t/cm2とし、(表6)に示すように熱処理温度を変更する他は実施の形態5と同様に47,48(実施例)とサンプル49(比較例)を作製し、評価を行った。評価結果を(表6)に示す。
【0079】
【表6】
【0080】
(表6)の結果より明らかなように、Alの融点660℃を越える温度で熱処理を行うと金属の溶融が起こりスペーシング材効果がなくなり特性が大幅に劣化する。融点より低い熱処理温度であると良好な特性を示す。
【0081】
スペーシング材として融点が熱処理温度より高い金属粉末を用いることにより、実施の形態5における効果と同時に、熱処理時に溶融も起こらないためにスペーシング材として有効であり、磁性粉末A同士の隣り合う距離を精密に制御でき、必要最低限の磁気スペース長を確保するとともに、全体としては磁気スペース分布幅を狭めることで高透磁率を維持したまま、良好な直流重畳特性を実現でき、磁性粉末同士を確実に隔離することにより渦電流損失も低減できる。
【0082】
(実施の形態7)
スペーシング材はTiを用い、スペーシング材の平均粒径を(表7)のようにまた、熱処理温度を750℃にする他は実施の形態6と同様にサンプル50〜52(実施例)とサンプル53(比較例)を作製し、評価を行った。評価結果を(表7)に示す。
【0083】
【表7】
【0084】
(表7)の結果より明らかなように、スペーシング材の平均粒子径が20μm以下で効果があることが分かる。
【0085】
本発明では、圧縮成形の工程を経て複合磁性材料を得るためにスペーシング材Bが混合前の粒径を保っているのではなく成形後金属粒子が変形し圧延され磁気スペースが小さくなる可能性がある。しかしながら、スペーシング材Bの平均粒径が20μm以上になるとたとえ圧縮成形時に変形し磁気スペースが小さくなるとしてもそのバラツキは大きく磁気スペースδの分布幅が大きくなるので好ましくない。
【0086】
(実施の形態8)
スペーシング材として粒径5μmのAl2O3、粒径10μmのTi、粒径1μmのシリコン樹脂粉末、有機化合物Cを(表8)に示すような組み合わせでスペーシング材総量として1重量部になるように等量ずつ配合し、一軸プレスの成形圧力10t/cm2、熱処理温度を700℃とする他は実施の形態7と同様にサンプル54〜59(実施例)とサンプル60(比較例)を作製し、評価を行った。評価結果を(表8)に示す。
【0087】
【表8】
【0088】
サンプル60は、δ/dの測定値が10-3より小さかったが、それ以外のサンプルは、10-3≦δ/d≦10-1である関係を全体の磁性粉末の70%以上で満足していた。
【0089】
(表8)の結果から明らかなように、各スペーシング材の組み合わせにおいて効果があることが分かる。
【0090】
本実施の形態では2種類の組み合わせを示したが、これ以外にさらに多くの種類を組み合わせても有効であり、他のどのような組み合わせでも同様の効果を得られることは言うまでもない。
【0091】
スペーシング材として無機物、有機物、金属のうち少なくとも2種類以上含み、スペーシング材の種類の組み合わせにより複合磁性材料の透磁率、直流重畳特性を制御することができる。
【0092】
(実施の形態9)
スペーシング材として粒径5μmで組成がNi−78.5%、残部FeのFe−Niを用い、粉体の熱処理条件を変更することで透磁率を1500,1000,900,100,10に調整したものを用い、一軸プレスの成形圧力7t/cm2とした他は実施の形態8と同様にサンプル61〜63(実施例)とサンプル64,65(比較例)を作製し、評価を行った。
【0093】
なお、金属磁性体として用いたFe−Al−Siの透磁率は1000であった。評価結果を(表9)に示す。
【0094】
【表9】
【0095】
(表9)の結果から明らかなように、スペーシング材が必ずしも非磁性でなくてもスペーシング材の透磁率が金属磁性粉の透磁率より小さいことで、スペーシング材が結果として磁気スペースとなり磁性粉末A同士の距離δを変化させることで、複合磁性材料の透磁率、直流重畳特性を制御することができる。
【0096】
(実施の形態10)
金属磁性粉末としてFe−Ni(Ni−78.5%、残部Fe)の平均粒子径100μm以下の粒度分布の異なる粉砕粉、スペーシング材は平均粒径10μm以下のTiを用い、熱処理温度を680℃とし含浸材を(表10)に示すようにし、一軸プレスの成形圧力と金属磁性粉の粒度分布により空孔率を変更する他は実施の形態1と同様にサンプル66〜69(実施例)とサンプル70〜72(比較例)を作製し、評価を行った。
【0097】
破断強度はヘッドスピード0.5mm/minで3点曲げ試験で測定した。
【0098】
評価結果を(表10)に示す。たとえば、高調波歪み対策用チョークコイルは破断強度が20N/mm2以上が好ましい。
【0099】
【表10】
【0100】
(表10)の結果より明らかなように、熱処理後の空孔率が全体の5vol%以上50vol%以下である複合磁性材料を、絶縁性含浸剤で含浸することにより機械的強度が向上していることがわかる。また、信頼性試験に於いても問題がなかった。
【0101】
絶縁性含浸剤で含浸することでコア強度を向上することができる。さらに、絶縁性含浸剤で含浸することは金属磁性体の防錆、表面高抵抗化等にも有効である。含浸の方法としては、通常の浸漬のほかに真空含浸や加圧含浸を行うことでコア内部に含浸剤が入り込むことでさらに効果を高めることができる。
【0102】
含浸の効果を高めるには、熱処理後の空孔率が全体の5vol%以上50vol%以下であることが重要である。一般に空孔率が全体の5vol%以上になるとオープンボアになるため、コア内部まで含浸剤が入り込み機械的強度、信頼性ともに向上する。また、空孔率が50vol%以上になると磁気特性が劣化するために好ましくない。
【0103】
絶縁性含浸剤として、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、塩化ビニル樹脂、ブチラール樹脂、有機シリコン樹脂、無機シリコン樹脂などの汎用の樹脂を使用目的に応じて用いることができる。材料選定の基準としては、対半田耐熱、ヒートサイクル等の熱衝撃に強いこと、抵抗値などが挙げられる。
【0104】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように本発明は、コア損失が低く透磁率が高くかつ良好な直流重畳特性を有する複合磁性材料を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複合磁性材料の製造方法を示すフローチャート
Claims (8)
- 磁性粉末Aの透磁率がスペーシング材Bより大きいことを特徴とする請求項1記載の複合磁性材料。
- 磁性粉末A同士の隣り合う距離δが、磁性粉末の平均粒径をdとすると、10-3≦δ/d≦10-1である関係を全体の磁性粉末の70%以上で満足していることを特徴とする請求項1記載の複合磁性材料。
- 磁性粉末Aとして、Fe系、FeSi系、FeAlSi系、FeNi系、パーメンジュール、アモルファス、ナノ微結晶の強磁性体のうちの少なくとも1種類以上を含んでいることを特徴とする請求項1記載の複合磁性材料。
- 磁性粉末Aの平均粒径が100μm以下の請求項1記載の複合磁性材料。
- 請求項1記載の複合磁性材料を絶縁性含浸剤で含浸したことを特徴とする複合磁性材料。
- 熱処理を350℃以上の温度で行うことを特徴とする請求項7記載の複合磁性材料の製造方法。
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