JP3621429B2 - 組み合せた接着ストリップ及び透明手当用品の適用システム - Google Patents

Description

【０００１】
【産業上の利用分野】
本発明は一つの面に接着剤を塗布した支持体を含む感圧接着複合材に関する。より格別には、本発明は取扱い及び貼付け易く改良した手段を有する感圧接着複合材に関する。本発明は、特に医療用手当用品として広く使用されている大変薄い、接着剤塗布の透明フィルムである支持体の貼付けに有利である。
【０００２】
【従来の技術】
透明手当用品は、傷及びカテーテルの位置の上に用いる保護層として広く使用されている。接着ストリップは、しばしば透明手当用品と共に使用して、傷口又はカテーテルチューブ等を固定するための止め手段を提供する。この種の接着ストリップは、例えば商品名ステリ−ストリップとして３Ｍ社から入手できる。
【０００３】
このような他のテープは、商品名ミクロポアテープ，商品名トランスポアテープの如き発泡体テープで、医療用テープをまとめてくくるものが含まれる。この種の製品は、しばしば共にまとめて使用されるので、早く且つ効率よい方法で、有効に処分できるシステムを見い出すことが望ましい。
【０００４】
現在市場において入手できる透明手当用品は、商品名オプサイト Ｉ．Ｖ． ３０００である。この透明手当用品は剥離ライナーに接着し、そしてこの用品の反対側端部で、ライナーから容易に取り出し易いようにした取り出しタブを有している。この取り出しタブは、透明フィルムから引き取ることによって、又は取り出しタブに相応する端部に沿ってフィルムをちぎることによって、手当用品から取り除かれる。
【０００５】
このようにしてフィルムをちぎると、約１ｃｍ幅の接着剤塗布フィルムのストリップが残り、これは剥離できるように取り出しタブに密着している。この接着剤塗布フィルムストリップはタブ手段を有しないか、又は意識的に端部を重ね合わせて取出しタブから容易に取り出せるようにする。この接着剤塗布ストリップは、分離用接着ストリップとして使用するために取出しタブからはぎ取っても良い。
【０００６】
コンメド社は、商品名ベニガード Ｊｒ．と称されるカテーテルを保持するための製品を提供している。この製品は、発泡体境界を有する透明膜を包んでいる。カテーテルを更に保持するための付属発泡ストリップは、膜であるライナーシートの同一側に剥離できるように密着している。ライナーから付属発泡ストリップを取り出すための助けとなるタブ手段は存在していない。
【０００７】
ジョンソンアンドジョンソン社の透明手当用製品である商品名バイオクルシブは、米国特許第４，６１４，１８３号（マックラッケン）に記載されているように、三部分ライナー送りシステムを採用している。この市場に出回っている手当用品の中央ライナー部分は、透明フィルムから反対側の剥離ライナー面に患者の情報を記録できるピギーバック形体のラベルを有している。このラベルは、ライナーを取り出すための助けとなるタブ手段を有していない。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の傷処置用複合材は、接着ストリップ及び透明手当用品の両者を患者に供給するシステムを提供する。本発明の一つの側面は、少なくとも部分的に感圧接着剤を塗布した薄いフィルム支持体が、剥離できる剥離ライナーを支持体の接着面に密着して有している。一つ以上の接着ストリップは剥離できるように支持体の反対側の剥離ライナーの面に接着している。接着ストリップは、取り扱い易くそして剥離ライナーから剥離ストリップを取り出し易いようにタブ手段を有している。
【０００９】
本発明の他の側面は、少なくとも部分的に感圧接着剤を塗布した薄いフィルム支持体が、剥離できる剥離ライナーを支持体の接着面に密着して有している傷処置用複合材を提供する。上部面及び下部面を有するキャリヤー層は、その下部面で感圧接着剤を含む面の反対側の支持体の面と、剥離できるように接着しており、ここでのキャリヤー層は、剥離ライナーが支持体の接着面に密着しているよりも強力に支持体に接着している。
【００１０】
一つ以上の接着ストリップは、剥離できるようにキャリヤー層の上部面に密着している。接着ストリップは、取り扱い易いように、また剥離ライナーから接着ストリップを取り出し易いようにタブ手段を有している。
【００１１】
取り扱い易く、また複合材から接着ストリップを取り出し易いようにしたタブ手段は、接着ストリップの端部に剥離し易いように密着した別個の紙又はプラスチックのタブである。一つ以上の接着ストリップが複合材に存在する場合、タブ手段は個別の紙若しくはプラスチックタブが剥離できるように個々の接着ストリップに密着しているか、又は１つの紙若しくはプラスチックタブが剥離できるように全部のストリップに同時に密着していても良い。
【００１２】
好ましくは、タブ手段は薄いフィルム手当用品の供給のために層の一部分を構成するものである。特に、剥離ライナー又はキャリヤー層のいずれかは、別個に取り出し部分を有し、そして接着ストリップは剥離できるように端部で剥離ライナーと密着し、一回で複合材からその一部分を取り出すようにしている。
【００１３】
一部分が取り出されると、接着ストリップが取り除かれ、そしてそこに取り出される部分が密着して残っている。次いでこの接着ストリップはフリー端部を有し、患者の所定の位置に接着テープを当て、使用者が手でつかんで容易に使用できる。剥離ライナー又はキャリヤーは、連続切断線又は穿孔線等の分離手段によって別個に取り出し部分として供給される。
【００１４】
接着ストリップが剥離できるようにキャリヤー層に接着している場合、好ましくはキャリヤー層は連続切断線によって簡単に分断し取り出し部分に別けられる。接着ストリップが剥離できるように剥離ライナーに接着している場合、剥離ライナーは連続切断線又は穿孔線によって分別しても良い。
【００１５】
複合材を取り換えて、支持体の接着面で更に処置を行う必要が生じ、ライナーの接着剤部分が汚物又は問題部分と接触し、ライナーの分離によって治療機具や包装物に不必要な密着をしないようにするために、穿孔線が特に好ましい。
【００１６】
ここに示した傷処置用複合材は、一つの単位で多くの傷又は注射による血管の刺し傷の部分を必要な成分で処置できる。この物質は、コンパクト包装として提供でき、傷処置用構成成分の包装の無駄を減少でき、そして使用者に対して便利さと利用性を高めている。全体の物質が一つの包装で提供できるので、開業医は一つの処置に多くの包装を開けて用いるのと比較し、時間の節約になる。
【００１７】
更に、一つの包装に接着ストリップ及び透明手当用品の両者の備えは、併合して利用するのに好ましい。傷の処置のための併用しての規則の一つは、まず初めに接着ストリップを傷口のふさぎに利用し、そして傷口と接着ストリップを透明手当用品で覆う。
【００１８】
傷の部分を確実に押さえると共に、この透明手当用品は、バクテリア，湿気及び他の好ましからざる外部要因への接触から傷を守ることになる。この傷を処置するための規則は傷口を守るため良いと考えられるが、最近では健康予防産業において利用されている。
【００１９】
【課題を解決するための手段】
図１は長円形の傷処置用複合材（１０）の透視図である。この複合材の形体は患部に上手に適合される。長円形の傷処置用複合材（１０）は、感圧接着剤（１４）を塗布した支持体（１２）を包んでいる。ライナー（１６）は感圧接着剤（１４）を覆っている。キャリヤー窓（１８）及びキャリヤー枠（２０）は、薄い支持体（１２）を保持しそして堅く固定している。
【００２０】
接着ストリップ（２２）は剥離できるようにキャリヤー窓（１８）及びキャリヤー枠（２０）に密着している。スコアライン（２４）はキャリヤー枠（２０）内に存在していて、支持体（１２）からキャリヤー枠（２０）の分離及び取り出しを容易にしている。
【００２１】
図２，３，４及び５は、図１の複合材（１０）の構成部分を適用する方法を説明しており、各部分を段階的に明らかにしている。図２に示されているように、キャリヤー窓（１８）をまず取り出し、これにより接着ストリップ（２２）が長円形傷処置用複合材（１０）から取り出される。
【００２２】
図３では、使用者はキャリヤー枠（２０）に密着していたいずれかの端部で、接着ストリップ（２２）を手でつかんで、キャリヤー窓（１８）から接着ストリップ（２２）を取り出す。接着ストリップ（２２）は次に患者の適当な位置、例えば切開部又は傷口近くに適用する。ライナー（１６）は次に患者に適用するために感圧接着剤を塗布した支持体（１２）からはがす。
【００２３】
図４は、キャリヤー枠（２０）をおさえ、そして透明支持体（１２）を通して確認し、患者の保護すべき位置に長円形の傷処置用複合材（１０）を置くことを説明している。支持体（１２）は、任意には直接に接着ストリップ（２２）の上に置き、傷口を最大限に保護することもできる。最後に、図５はスコアライン（２４）の所を分離しそしてキャリヤー枠（２０）をはがして、支持体（１２）からキャリヤー枠（２０）を取り出すところを説明している。
【００２４】
図６及び図７は、本発明の傷処置用複合材（３０）の平面図及び横断図であって、同様な構成部分が示されている。フィルム支持体（３２）は薄い透明重合体フィルムから出来ていて、湿った蒸気は通すが、しかし液体及びバクテリアは通さず、このようなものとしてポリエステル及びポリウレタンフィルムが存在する。
【００２５】
感圧接着剤（３４）は皮膚に刺激を極力与えないのが良く、好ましいものとして非アレルギー性アクリレート共重合体接着剤である。接着剤（３４）は少なくとも支持体（３２）の一部分を覆うが、しかしここではフィルムの裏面全体を覆って説明されている。剥離ライナー（３６）は剥離できるように接着剤（３４）に密着し、そして支持体（３２）を適用部に用いる直前に取り除く。
【００２６】
キャリヤー（３８）はスコアライン（４０）の所で切って、キャリヤー窓部分（４２）及びキャリヤー枠部分（４４）を別個に取り出せるようにする。接着ストリップ（４６）は、剥離できるようにキャリヤー（３８）の上部面に接着している。使用に際し、キャリヤー窓部分（４２）はまず傷処置用複合材（３０）から取り出され、同時に接着ストリップ（４６）を複合材から取り出す。
【００２７】
傷処置用複合材（３０）から取り出した後、接着ストリップ（４６）はキャリヤー窓部（４２）の上に延びていて、そして使用者によって容易に手でつかむことによって使用でき、そして患者の皮膚又は他の所望の場所に接着ストリップ（４６）を適用する。このようにして、傷口はまず初めに接着ストリップ（４６）を用いてふさぐか、又はカテーテルチューブ等をしっかりと保持しても良い。
【００２８】
ライナー（３６）は、次いで使用者によって接着剤を塗布した支持体（３２）から取り出し、そして傷処置用複合材（３０）を保護しようとする場所に置く。カテーテル保持ストリップ（４８）は、任意には傷処置用複合材（３０）の一側面にあって、これによって注射による血管の刺し傷等に対しタブを引き出し特に補強及び締め手段を提供している。
【００２９】
図８及び図１０は、傷処置用複合材（５０）の上部面及び下部面を示す図であり、そして図９は図８の線６−６に沿った傷処置用複合材（５０）の切断図である。傷処置用複合材（５０）は、感圧接着剤（５４）で一面を塗布した支持体（５２）を含んでいる。ライナーの中央部分（５６）及び側面部分（５８），（６０）は感圧接着剤（５４）を覆っている。
【００３０】
ライナーの中央部分（５６）及び側面部分（５８），（６０）は、ライナー物質内の穿孔線又は連続スコアー線のいずれかによって分離される。穿孔線は、使用に際し線部分を分離するのにむずかしくないので有利に使用される。キャリヤー枠（６２）は薄い支持体（５２）を確実に支持している。
【００３１】
接着ストリップ（６４）は、剥離できるようにライナー中央部分（５６）及びライナー側面部分（５８）， （６０）に密着している。吸収性パッド（６６）は、任意には感圧接着剤（５４）の存在すると同じ側の支持体（５２）の中央に存在する。使用に際し、使用者はまず初めにライナーの中央部分（５６）を取り出し、接着ストリップ（６４）の端部を露出させるか、又はライナー側面部分（５８） 若しくは（６０）を取り出すか（若しくは両者）して、少なくとも接着ストリップ（６４）の中央部分を露出する。
【００３２】
次いで傷処置用複合材（５０）を横に置いて、感圧接着剤（５４）を上にし、患者の所定の位置に接着ストリップ（６４）を適用する。残ったライナー部分（５６）， （５８）及び／又は（６０）は、次いで接着剤塗布支持体（５２）から取り出し、そして次に接着剤塗布支持体（５２）を患者の所定の位置に適用する。
【００３３】
図１１は平面図であり、そして図１２は図１１の線９−９に沿って傷処置用複合材（８０）を切断した切断図であり、ここでの同じ番号は同じ物を表す。透明フィルム（８２）は感圧接着剤（８４）で塗布され、次いで剥離ライナー（８６）で貼合わせる。キャリヤー層（８８）は、任意には接着剤（８４）の反対側の支持体（８２）の面に設け、皮膚に適用する間支持体（８２）の安定性を高め、そしてしわになるのを防止している。
【００３４】
キャリヤー層（８８）の任意のスコアライン（９０）は、すでに詳しく述べたように、キャリヤー枠部分からキャリヤー窓部分の分離に用いられる。接着ストリップ（９２）は剥離できるように、接着剤を塗布した支持体（８２）の反対面の剥離ライナー（８６）に接着している。剥離ライナー（８６）から接着ストリップ（９２）が取り出せるように、タブ（９４）は一端部において剥離できるように接着ストリップ（９２）に密着している。
【００３５】
使用に際し、使用者はまず初めにタブ（９４）をつかんで引っぱり、接着ストリップ（９２）を剥離ライナー（８６）からはぎ取る。次いで接着ストリップ（９２）は、使用者によって一回で所定の位置に、容易に適用される。剥離ライナーは、次に接着剤塗布支持体（８２）から取り出し、そして支持体（８２）を患者に適用する。最後に、キャリヤー層（８８）の残った部分は、支持体（８２）から取り除かれる。
【００３６】
【課題を解決するための手段】
米国特許第３，６４５，８３５号及び同第４，５９５，００１号には蒸気／湿気を高度に透過するフィルムの製造方法及びその透過性の試験の方法が記載されている。フィルム／接着剤の複合物は、少なくとも３００ｇ／ｍ^２／２４時間／３７℃／１００〜１０％ＲＨの割合で湿った蒸気を透過する。好ましくは、接着剤塗布フィルムは、少なくとも７００ｇ／ｍ^２／２４時間／３７℃／１００〜１０％ＲＨ、そしてより好ましくは２０００ｇ／ｍ^２／２４時間／３７℃／１００〜１０％ＲＨの割合で蒸気を透過する。
【００３７】
支持体は、好ましくは身体の一部に適合される。このことは、複合材が動物の体の一部に適用された時、この部分は動くが、正しくその部分に適合していることを意味する。好ましい支持体は、また動物の体の接合箇所に適合する。接合箇所を曲げ、次いで元の位置に戻った時、支持体は接合箇所の屈曲部を適応するように伸び、しかし接合箇所を元の状態に戻した時に接合箇所に適合して続けて十分に復元する。
【００３８】
適合性はまた多少厚さに関係するので、支持体がより薄ければ、より良く適合する。一般に、フィルムは１２から２５ミクロンの厚さである。本発明において傷手当用品のフィルムとして使用に好適な重合体の例は、商品名イスタン（Ｂ．Ｆ．グッドリッチ社）の如きポリウレタン、商品名ハイトレル（ジュポン社）の如きポリエステルエラストマー、ポリエチレン、ポリウレタンとポリエステルのブレンド、塩素化ポリエチレン、商品名クラトン（シェル社）の熱可塑性ゴムの如きスチレン／ブタジエンブロック共重合体、商品名ペバックス（リルサン社で販売）の如きポリエーテルブロックアミド及びポリ塩化ビニルが含まれる。
【００３９】
特に好ましい支持体は、エラストマーポリウレタン、ポリエステルフィルム又はポリエーテルブロックアミドである。これらのフィルムは、復元性、高度の蒸気透過性及び透明性の所望の性質を種々有している。
【００４０】
支持体用接着剤として使用することのできる好ましい感圧接着剤は、米国特許第Ｒｅ．２４，９０６号に記載されているアクリレート共重合体、特に９３：７の割合で含むイソオクチルアクリレートとアクリルアミド共重合体の如き皮膚に適用できる通常の接着剤である。
【００４１】
他の有用な接着剤は、米国特許第３，３８９，８２７号に記載されたものであって、ここでは一般式−Ａ−Ｂ−Ａ−の三つ又はそれ以上のブロック構造を有するブロック共重合体を開示している。ここでＡブロックは室温以上（例えば約２０℃以上） のガラス転位点温度の熱可塑性重合体で、約５０００と １２５，０００の間の平均分子量を有し、そしてＢブロックは約１５，０００と ２５０，０００の間の平均分子量を有する共役ジエンの重合体である。
【００４２】
更に有用な接着剤の例は、例えば米国特許第４，１１２，２１３号に記載されているような、イソオクチルアクリレート／ｎ−ビニルピロリドン共重合体接着剤及び架橋結合したアクリレート接着剤である。沃素の如き薬品又は抗菌物質を含む接着剤は、スキンフローラ（ｓｋｉｎ ｆｌｏｒａ） を減少したり、また感染を防止したりするのに有用である。米国特許第４，３１０，５０９号及び同第４，３２３，５５７号には、抗菌物質を含む接着剤が開示されている。
【００４３】
本発明においてライナー及びキャリヤー層として使用できる好ましい物質の例は、クラフト紙、ポリエチレン、ポリプロピレン又はこれらのいずれか複合体から出来たものである。このライナーは、フロロケミカル又はシリコンの如き剥離剤で塗布したものである。米国特許第４，４７２，４８０号には、低表面エネルギーのフロロケミカルライナーが記載されている。好ましいライナーは、シリコン剥離剤で塗布した紙、ポリオレフィンフィルム又はポリエステルフィルムである。
【００４４】
シリコン塗布剥離紙の例は、ジェムスリバー社からの商品名ポリシルクのシリコン剥離紙、及びダウバータ社からのシリコン塗布紙である。好ましいライナーはダウバータ社から入手できる １−６０ＢＫＧ−１５７紙であって、水をベースにしたシリコン表面のスーパーカレンダーのクラフト紙である。
【００４５】
接着剤とライナーの他の組み合わせも実行できる。望ましい最終製品として所望の性質を得るために、ライナーに対する新たな接着剤又は接着剤に対する新たなライナーを組み合わせて試験を行うことは、当業者にとってよく知られている。感圧接着剤技術のハンドブック第１８章シリコン剥離塗膜（バンノストランド−ラインホールド社発行、第 ３８４〜４０３ 頁， １９８２） には、シリコン剥離ライナーの選定に関する考え方が記載されている。
【００４６】
米国特許第４，４７２，４８０号には、ペルフルオロポリエーテル剥離ライナーの選定に関する考え方が記載されている。本発明の好ましい傷手当用品の具体的態様として、接着剤の選定は、皮膚に安全なものを使用することに限定され、そして好ましくは非アレルギー性として知られる種類のものである。
【００４７】
この種の好ましい接着剤はアクリレート共重合体である。ライナーは、広範囲の材料の配合により、種々の製造業者から入手できる。所望の剥離特性を有する製品にするための接着剤の選定は、シミュレート使用の状態を試験することが通常である。
【００４８】
簡単に用いることのできるキャリヤー層を有する透明手当用品は、本出願人によって１９８０年１１月１０日米国特許庁に出願した出願番号２０５，３４４号において、接着塗布の薄いフィルム及びその適用方法に関し詳細に記載されている。
【００４９】
本発明において使用される接着ストリップは、人間又は動物の表面部分と接着して、傷の部分を閉止し、又はカテーテルチューブ等を確実に止めることができるものであれば、いかなる接着ストリップであっても良い。この種の接着ストリップの例は、例えば、商品名ステリーストリップ接着ストリップ、ミクロポアーテープ、トラントポアーテープ（すべて３Ｍ社）、発泡体テープ及び他の医薬用テープである。
【００５０】
カテーテル保持ストリップは、安定性を高めるために一端部においてフィルム支持体上で保持できるものであるならば、いかなる構造のものであっても良い。例えば、カテーテル保持ストリップはフィルム／接着剤積層物（別の表現では、接着テープのストリップ付加物）、接着剤のビーズ付加物、又は接着剤のビーズ付加物に更に織物を密着し、支持するために剛性及び嵩高の度合を高めたものである。カテーテル保持ストリップの接着剤は、任意には支持体に塗布する接着剤よりも、皮膚により強く接着する性質を有するものであって良い。
【００５１】
本発明の複合材は、当業者によく知られている通常の技術（例えば、押出し、溶媒塗布、カレンダー及び貼合わせ等）によって製造される。（現代プラスチック辞典，マグロヒル社発行 １９８４−１９８５、塗布及び貼り合わせ機械， ワイス社 １９７７ 参照のこと）。複合材を製造する方法は、更に次に限定を目的としたものではない実施例によって明らかにする。
【００５２】
【実施例】
透明手当用品の試料を次に示す如くして製造した。
【００５３】
漂白された一連について７８ポンド（平方米当たり１２７グラム）を一側面に塗布されたポリエチレン−シリコン紙（ジェムスリバー社のポリシルク Ｊ−８０５３）である剥離ライナーに、米国特許第Ｒｅ．２４，９０６号に従って得た９７対３の割合のイソオクチルアクリレートとアクリルアミドから成る共重合体を含む接着剤を、標準横型ナイフ塗布機を使用して、一平方米当たり２５グラム塗布した。
【００５４】
漂白された一側面に塗布された一連について７８ポンド（平方米当たり１２７グラム）のキャリヤー層に、エスタン５８３０９ＮＡＴＯ２２ のポリウレタン樹脂（Ｂ．Ｆ．グッドリッチ社）の１．１ミル（２８ミクロン）の厚さのフィルムを貼合わせ、このフィルムの上に、ポリエチレン−シリコン紙を（接着剤／ライナーの貼り合わせの接着剤面で）貼合わせた。
【００５５】
このキャリヤー層はスコア−ラインを有し、これにより個別に取り出せる枠部分で囲まれた中央窓部分へ、キャリヤーを分別する。剥離ライナーは接着剤部分から一時的に取り除き、そして米国特許第４，３６６，８１４号に従って得られた支持体−接着剤ラミネートのストリップ、又は３Ｍ社から市場において入手できる商品名ステリ−ストリップの接着ストリップを、ステリ−ストリップの支持体と透明手当用品の接着剤面とを接触するようにして、前述の構造体の一端部に貼合わせ、長期用カテーテル保持ストリップを製造する。
【００５６】
一時的に取り除いた剥離ライナーを、次に露出している接着剤面に、再度貼合わせる。別のステリ−ストリップ接着ストリップを、次に剥離できるにうに、手当用品の全面に亙ってキャリヤーの上部面に密着すると、スコアラインの上部になる。重なっている接着ストリップ物質は、次いで切り取られる。
【００５７】
すでに述べた記述は例証として及び説明を目的として、特に好ましい態様を中心にして示した。当業者においては、本発明の精神から離れることなく、多くの改良することは可能であると認められる。例えば、複合材は更に接着空隙を含ませて、蒸気の透過性を増加させることである。
【図面の簡単な説明】
【図１】長円形傷処置用複合材の透視図。
【図２】複合材の使用を示す平面図。
【図３】複合材の使用を示す平面図。
【図４】複合材の使用を示す平面図。
【図５】複合材の使用を示す平面図。
【図６】複合材の平面図。
【図７】図６の４−４に沿って切断した横断図。
【図８】複合材の平面図。
【図９】図８の６−６に沿って切断した横断図。
【図１０】図８を背面から見た平面図。
【図１１】タブ手段を含めた平面図。
【図１２】図１１の９−９に沿って切断した横断図。
【符号の説明】
１０，３０，５０，８０…複合材
１２，３２，５２，８２…支持体
１４，３４，５４，８４…感圧接着剤
１６，３６，５６，８６…剥離ライナー
１８…キャリヤー窓
２０…キャリヤー枠
２２，４６，６４，９２…接着ストリップ
２４，９０…スコアライン

Claims (1)

1. (a) 薄い支持体フィルム、
   (b) 少なくとも該支持体の一部分の面に塗布した感圧接着剤、
   (c) 支持体の接着塗布面に剥離できるように密着した剥離ライナー、
   (d) 感圧接着剤を含む面と反対側の支持体面に、剥離できるようにその下部面に密着した上部面及び下部面を有するキャリヤー層であって、該キャリヤー層は剥離ライナーが支持体の接着層に付着するよりも強く該支持体面に付着しており、
   ここで該キャリヤー層は分離してこのキャリヤー層の一部分が取り出せるように分離できる部分を有し、
   (e) キャリヤー層の上部面に剥離できるように密着した接着ストリップであって、この接着ストリップは上記の分離できる部分の上にまたがって存在し、分離して取り出されるキャリヤー層の一部分は該接着ストリップと共に同時に支持体から取り出され、ここでの接着ストリップは少なくとも自由な一端が利用者によって接着ストリップが取り出すのに容易につかむことができるようにした傷処置用複合材。

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