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JP3618762B2 - 新規な熱可塑性エラストマー組成物、及びエアバッグ装置用カバー - Google Patents

新規な熱可塑性エラストマー組成物、及びエアバッグ装置用カバー Download PDF

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Description

技術分野
本発明は熱可塑性エラストマー組成物、及びエアバッグ装置用カバーに関する。更に詳しくは、本発明は、異なった構造と数平均分子量を有する2種の特定の水添ブロック共重合体の混合物、特定のメルトフローレイトを有するポリオレフィン樹脂、及び場合によっては炭化水素油を、各々、特定量包含してなる熱可塑性エラストマー組成物、並びに該熱可塑性エラストマー組成物を成形して得られる成形品よりなり、エアバッグ装置を解放可能に保持するためのエアバッグ装置用カバーに関する。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、柔軟性、耐熱性、低温特性、耐候性、強度、成形加工性及び成形品表面の耐傷付き性(耐スクラッチ性)に優れ、自動車部品、家電部品、玩具、雑貨等の各種成形物の素材として有用である。特に、耐スクラッチ性に優れることから、製品外観を必要とするインパネ、アームレスト、ハンドル、ホーンパッド等の自動車内装部品やウインドモール、バンパー等の自動車外装部品の素材として有用である。又、上記熱可塑性エラストマー組成物を成形して得られる成形品よりなり、エアバッグ装置を解放可能に保持するためのエアバッグ装置用カバーは、上記した特徴に加え、−40℃から90℃の幅広い温度条件下で、開裂部分以外に亀裂が生じたりカバーが飛散することがなく、展開性にも優れている。更に、耐スクラッチ性、成形加工性にも優れることから、従来必要であった塗装工程をなくすことができるので、高生産性、低コストが実現される。
従来技術
従来、加硫ゴムが主に用いられていた自動車部品、家電部品、医療部品、雑貨品等の材料として、生産性の優れる熱可塑性エラストマーが多く利用されるようになってきている。これら熱可塑性エラストマーの例としてはエチレン−プロピレン共重合体とポリプロピレンからなるポリオレフィンエラストマー、ポリウレタンエラストマー、軟質ポリ塩化ビニル等が挙げられる。
しかしながらこれらの成形材料は、耐スクラッチ性、柔軟性、加工性、経済性及びリサイクル性のいずれかの面で欠点を有しているのが現状である。例えば、ポリオレフィンエラストマーは比較的安価で耐候性、耐熱性に優れるものの、柔軟性、耐スクラッチ性に劣る。ポリウレタンエラストマーは耐スクラッチ性に優れるものの、柔軟性、耐候性に劣りかつ高価であるという欠点を有している。また軟質ポリ塩化ビニルは、比較的安価であり耐候性、耐スクラッチ性に優れるものの、低温での柔軟性、リサイクル性に劣るという欠点を有している。
また、上記の成形材料のほかに、ビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体を水素添加して得られる誘導体(以下、簡単に「水添ブロック共重合体」と略記する)を含んでなるエラストマー組成物についてもいくつかの提案がなされている。例えば日本国特開昭50−14742号、日本国特開昭52−65551号及び日本国特開昭58−206644号には、水添ブロック共重合体にゴム用軟化剤およびポリオレフィン樹脂を配合した組成物が開示されている。しかしこれらの組成物もポリオレフィンエラストマーと同様、耐スクラッチ性の劣るものであった。
熱可塑性エラストマーの用途の1つとして、エアバッグ装置用カバーが挙げられる。エアバッグシステムは原理的には高速移動体の衝突を感知するインパクトセンサーとエアバッグ装置とで構成され、エアバッグ装置は、高速移動体の乗員席の前面空洞部に収容されたエアバッグ;エアバッグに連結され、エアバッグを膨張させるガスを発生させるインフレーター;エアバッグ、インフレーター及び後述のカバーを空洞部に固定するリテーナー;エアバッグ、インフレーター及びリテーナーを収納してなる空洞の開口部を覆うカバーからなる。カバーの形状としては、エアバッグを中に収納するように覆う箱型のものや、或いは平板状のもの等が挙げられる。又、インパクトセンサーが空洞部の底に収納されているエアバッグシステムもある。エアバッグシステムは原理的には以下のように作動する。衝突によってインパクトセンサーが作動すると、電気的又は機械的にインフレーター内の点火剤が点火され、その熱によりガス発生剤が燃焼してガスが発生する。リテーナー、インフレーター及びカバーによって囲まれて形成される空間内に折畳まれて収納されているエアバッグにガスが充填され、膨張しつつあるエアバッグの圧力によりカバーが開裂し、展開するに至り、展開によって得た開口部からエアバッグが乗員の前面に向けて瞬間的に放出、膨張する。膨張したエアバッグが乗員を座席に固定し、緩衝物として作用することによって、乗員が操縦装置や計器盤等に衝突して負傷することを防ぐことができる。従って、エアバッグ装置用カバーは、衝突事故等が発生しガス発生器が作動した際には、乗員を傷つける危険性のある破片を飛散することなく確実に展開してバッグを瞬間的に放出するものでなくてはならない。
かかるエアバッグ装置用カバーとしては、例えば日本国特開昭50−127336号及び日本国特開昭55−110643号において、主としてナイロン製の補強用ネットを中に入れたウレタン樹脂を用いたものが提案されている。上記のようなエアバッグ装置用カバーは、補強用ナイロン系ネットを使用しているため、展開時に開裂部以外に亀裂が生じたりカバーの一部が飛散するといった問題は解決されている。しかし、カバー成形時に補強用ネットを組み込むのに時間がかかり、また補強用ネットの位置がずれる等の問題があり、生産性に劣るという欠点を有している。
また、日本国特開平1−202550号には、JIS K6301 A硬度が30乃至70である軟質材からなる表層と、弾性を有する硬質樹脂からなるコア層とが成形され、コア層に開裂用スリットが設けられた構造のエアバッグ装置用カバーが提案されている。このカバーはある程度剛性を有し、かつ乗員がカバーに触れたとき乗員に適度な感触を与える点では好ましいものではある。しかしコア層と表層との二層成形が必要であり、そのため、射出機構を二式要する高価な複層成形機を必要とするという問題がある。また、表層となる軟質材の耐スクラッチ性も悪いため、二層成形した後に表面を塗装する必要があり、コストが高いという問題を有している。
日本国特開平5−38996号(USP 5,358,986)には、JIS K6301 A硬度が60乃至85である、スチレン−共役ジエン系ブロック共重合体の水素添加物を主体とする熱可塑性エラストマー組成物から成形されたエアバッグ装置用カバーが提案されている。このカバーは乗員に適度に柔軟な感触を与え、広い温度範囲での適応性を実現している点では好ましい。しかし耐スクラッチ性が悪いため、射出成形した後に表面を塗装する必要があり、コストが高いという問題を有している。
日本国特開平6−200086号には水貼ブロック共重合体にポリオレフィン樹脂、パラフィン系油及びゴム成分を配合したエラストマー組成物が開示されている。この組成物中の水添ブロック共重合体は数平均分子量の高い重合体ブロックを含んでいるので、成形性に劣るという傾向があり、これを解消するために、パラフィン系油や他のゴム成分を多量に配合する必要があり、結果として、上記エラストマー組成物を成形して得られるエアバッグ装置用カバーは耐スクラッチ性において十分満足できるものではなかった。
日本国特開平5−171002号には水添ブロック共重合体にポリオレフィン樹脂及び炭化水素油を配合したエラストマー組成物が開示されている。このエラストマー組成物においては配合するポリオレフィン樹脂の量が少なく炭化水素油の量が多いため、この組成物を成形して得られるエアバッグ装置用カバーは耐熱性、耐スクラッチ性や展開性に劣っていた。
発明の概要
このような状況下において、本発明者等は、耐スクラッチ性、柔軟性、成形加工性及び耐熱性に優れた熱可塑性エラストマー組成物であって、しかもそれを成形して得られるエアバッグ装置用カバーが優れた展開性を発揮できるような熱可塑性エラストマー組成物を開発すべく鋭意研究を行った。その結果、意外にも、異なった構造と数平均分子量を有する2種の水添ブロック共重合体の混合物を用い、該混合物と特定のメルトフローレイトを有するポリオレフィン樹脂の配合を調整することによって、炭化水素油の添加をしない、あるいは低い割合の添加で、柔軟性、耐候性、耐熱性、低温特性、強度、成形加工性に優れ、しかも耐スクラッチ性が改良された熱可塑性エラストマー組成物が得られることを見出し、本発明を完成した。
従って、本発明の主な目的は、柔軟性、耐熱性、低温特性、耐候性、強度、成形加工性及び成形品表面の耐スクラッチ性のすべてに優れた熱可塑性エラストマー組成物を提供することにある。
本発明の他の一つの目的は、上記の熱可塑性エラストマー組成物を成形して得られる成形品よりなり、該熱可塑エラストマー組成物自体が有する上記の優れた諸特徴に加え、展開性にも優れた、エアバッグ装置を開放可能に保持するためのエアバッグ装置用カバーを提供することにある。
本発明の上記及びその他の諸目的、該特徴ならびに諸利益は、添付の図面を参照しながら述べる次の詳細な説明及び請求の範囲の記載から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の運転席に用いるエアバッグ装置用カバーの一例を示す斜視図である。
図2は、図1のII−II線に沿ったカバーの断面図である。
図3は、図2のカバーV字状溝の拡大断面図である。
図4は、図2のカバーU字状溝の拡大断面図である。
符号の説明
図1、図2、図3及び図4において、参照番号は次の意味を有する。
1:カバー
2:天面
2a及び2b:天面の展開部
3:破断予定部分(ティアライン)
4:ヒンジ部
5:フランジ
6:V字状溝
7:U字状溝
8:エアバッグ収納空間
9:ボルト穴
発明の詳細な説明
本発明によれば、
(a)下記の水添ブロック共重合体(a−1)及び(a−2)から成る水添ブロック共重合体混合物100重量部:
(a−1)ビニル芳香族化合物を主体とする少なくとも2個の重合体ブロックA及び共役ジエン化合物を主体とする少なくとも1個の重合体ブロックBを包含してなる第1のブロック共重合体を水素添加して得られる第1の水添ブロック共重合体であって、数平均分子量が60,000〜100,000であり、且つ該少なくとも2個の重合体ブロックAを水素添加前の該少なくとも2個の重合体ブロックAの量換算で該第1の水添ブロック共重合体の10〜35重量%含む第1の水添ブロック共重合体40〜70重量部、及び
(a−2)ビニル芳香族化合物を主体とする少なくとも1個の重合体ブロックA'及び共役ジエン化合物を主体とする少なくとも1個の重合体ブロックB'を包含してなる第2のブロック共重合体を水素添加して得られる第2の水添ブロック共重合体であって、数平均分子量が30,000〜59,000であり、且つ該少なくとも1個の重合体ブロックA'を水素添加前の該少なくとも1個の重合体ブロックA'の量換算で該第2の水添ブロック共重合体の10〜35重量%含む第2の水添ブロック共重合体30〜60重量部;
(b)ASTM D1238に従い230℃、2.16kg荷重で測定したメルトフローレイトが5〜50g/10分のポリオレフィン樹脂25〜60重量部;及び
(c)炭化水素油0〜30重量部
を包含してなることを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物が提供される。
次に、本発明の理解を容易にするために、まず本発明の基本的諸特徴及び好ましい態様を列挙する。
1.(a)下記の水添ブロック共重合体(a−1)及び(a−2)から成る水添ブロック共重合体混合物100重量部:
(a−1)ビニル芳香族化合物を主体とする少なくとも2個の重合体ブロックA及び共役ジエン化合物を主体とする少なくとも1個の重合体ブロックBを包含してなる第1のブロック共重合体を水素添加して得られる第1の水添ブロック共重合体であって、数平均分子量が60,000〜100,000であり、且つ該少なくとも2個の重合体ブロックAを水素添加前の該少なくとも2個の重合体ブロックAの量換算で該第1の水添ブロック共重合体の10〜35重量%含む第1の水添ブロック共重合体40〜70重量部、及び
(a−2)ビニル芳香族化合物を主体とする少なくとも1個の重合体ブロックA'及び共役ジエン化合物を主体とする少なくとも1個の重合体ブロックB'を包含してなる第2のブロック共重合体を水素添加して得られる第2の水添ブロック共重合体であって、数平均分子量が30,000〜59,000であり、且つ該少なくとも1個の重合体ブロックA'を水素添加前の該少なくとも1個の重合体ブロックA'の量換算で該第2の水添ブロック共重合体の10〜35重量%含む第2の水添ブロック共重合体30〜60重量部;
(b)ASTM D1238に従い230℃、2.16kg荷重で測定したメルトフローレイトが5〜50g/10分のポリオレフィン樹脂25〜60重量部;及び
(c)炭化水素油0〜30重量部
を包含してなることを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物。
2.該第1の水添ブロック共重合体(a−1)中の該少なくとも2個の重合体ブロックA及び該第2の水添ブロック共重合体(a−2)中の該少なくとも1個の重合体ブロックA'の含有量が、それぞれ独立に、水素添加前の該少なくとも2個の重合体ブロックA及び該少なくとも1個の重合体ブロックA'のそれぞれの量換算で該第1及び第2の水添ブロック共重合体(a−1)及び(a−2)のそれぞれの15〜25重量%であることを特徴とする前項1に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
3.該ビニル芳香族化合物がスチレンであり、該共役ジエン化合物がブタジエン及びイソプレンよりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物であることを特徴とする前項1または2に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
4.該ポリオレフィン樹脂(b)が、プロピレン単独重合体、及びプロピレンと炭素数2〜8のα−オレフィンとの共重合体よりなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする前項1〜3のいずれかに記載のエラストマー組成物。
5.該炭化水素油(c)が非芳香族系の鉱物油であることを特徴とする前項1〜4のいずれかに記載の熱可塑性エラストマー組成物。
6.該炭化水素油(c)の量が0〜4重量部であることを特徴とする前項1〜5のいずれかに記載の熱可塑性エラストマー組成物。
7.該第1の水添ブロック共重合体(a−1)を得るために用いられる該第1のブロック共重合体の少なくとも1つの重合体末端が、重合体ブロックBであることを特徴とする前項1〜6に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
8.該第2の水添ブロック共重合体(a−2)を得るために用いられる該第2のブロック共重合体が、少なくとも2個の該重合体ブロックA'と、少なくとも1個の該重合体ブロックB'を包含してなることを特徴とする前項1〜6に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
9.エアバッグが膨張した時に破断するように構成されている脆弱部分を有する成形体よりなり、乗物に設けられたエアバッグ収納用空洞部に、エアバッグ装置を解放可能に保持するためのカバーであって、該成形体が前項1〜8のいずれかに記載の熱可塑性エラストマー組成物を成形することによって形成されていることを特徴とするエアバッグ装置用カバー。
本明細書中、重合体ブロックについて用いられる「主体とする」という表現は、各重合体ブロックの主体の構成成分であるモノマー単位(即ち重合体ブロックA及びA'においては「ビニル芳香族化合物単位」であり、重合体ブロックB及びB'においては「共役ジエン化合物単位」である)が重合体ブロックの少なくとも50重量%以上、好ましい70%以上を占めることを意味する。この場合、重合体ブロックに含まれる他のモノマー単位としては、例えば、重合体ブロックA及びA'においては、共役ジエン化合物モノマー単位が挙げられ、該モノマー単位をランダム、テーパード又はブロック状に含むことができる。また、重合体ブロックB及びB'においては、他のモノマー単位としてのビニル芳香族化合物モノマー単位が挙げられ、該モノマー単位をランダム、テーパード又はブロック状に含むことができる。ここで「テーパード」とは、分子鎖に沿ってモノマー成分が増加又は減少するように分子鎖に含まれている状態をいう。
本発明の(a)成分である第1及び第2の水添ブロック共重合体のそれぞれの重合体ブロックA及びA'に含まれる少なくとも一種のビニル芳香族化合物としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−第三ブチルスチレンなどが挙げられる。これらは単独で用いても組み合わせて用いても良いが、中でもスチレンが好ましい。
また、第1及び第2の水添ブロック重合体のそれぞれの重合体ブロックB及びB'に含まれる少なくとも一種の共役ジエン化合物としては、例えばブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエンなどが挙げられる。これらは単独で用いても組み合わせて用いても良いが、中でもブタジエン及びイソプレンが好ましい。そして水素添加される前の、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックB及びB'の各々について、そのブロックにおけるミクロ構造を任意に選ぶことができ、例えば、ポリブタジエンブロックの場合においては、1,2−ビニル結合構造が20〜50重量%、好ましくは25〜45重量%であり、ポリイソプレンブロックにおいては1,4−ビニル結合が80重量%以上、好ましくは90重量%以上である。
本発明において第1の水添ブロック共重合体(a−1)は、数平均分子量が60,000〜100,000、好ましくは65,000〜85,000であり、且つ、該少なくとも2個の重合体ブロックAを水素添加前の該少なくとも2個の重合体ブロックAの量換算で該第1の水添ブロック共重合体(a−1)の10〜35重量%、好ましくは15〜25重量%を含む。第1の水添ブロック共重合体の数平均分子量が60,000未満では、熱可塑性エラストマー組成物の強度、耐熱性が低下するので好ましくない。一方、第1の水添ブロック共重合体の数平均分子量が100,000を超えると、熱可塑性エラストマー組成物の成形加工性(流動性)が低下し、また成形品の外観が悪化する(フローマークが発生する)ので好ましくない。また、少なくとも2個の重合体ブロックAが、水素添加前の少なくとも2個の重合体ブロックAの量換算で第1の水添ブロック共重合体(a−1)の10重量%未満では、熱可塑性エラストマー組成物の強度、耐熱性が低下するので好ましくない。一方、少なくとも2個の重合体ブロックAが35重量%を超えると、熱可塑性エラストマー組成物の耐スクラッチ性、柔軟性が低下し、また成形加工性、低温特性が低下するので好ましくない。
第2の水添ブロック共重合体(a−2)は、数平均分子量が30,000〜59,000、好ましくは35,000〜55,000であり、該少なくとも1個の重合体ブロックA'を水素添加前の少なくとも1個の重合体ブロックA'の量換算で第2の水添ブロック共重合体(a−2)の10〜35重量%、好ましくは15〜25重量%を含む。第2の水添ブロック共重合体の数平均分子量が30,000未満では、熱可塑性エラストマー組成物の強度、耐熱性が低下するので好ましくない。一方、第2の水添ブロック共重合体の数平均分子量が59,000を超えると、熱可塑性エラストマー組成物の成形加工性(流動性)が低下し、また成形品の外観が悪化する(フローマークが発生する)ので好ましくない。また、少なくとも1個の重合体ブロックA'が、水素添加前の重合体ブロックA'の量換算で第2の水添ブロック共重合体(a−2)の10重量%未満では、熱可塑性エラストマー組成物の強度、耐熱性が低下するので好ましくない。一方、少なくとも1個の重合体ブロックA'が35重量%を超えると、熱可塑性エラストマー組成物の耐スクラッチ性、柔軟性が低下するので好ましくない。
第1及び第2の水添ブロック共重合体(a−1)及び(a−2)の分子量分布[重量平均分子量
Figure 0003618762
と数平均分子量
Figure 0003618762
との比
Figure 0003618762
]は、各々、5以下、好ましくは2以下、さらに好ましくは1.5以下である。分子量分布が5を超えると熱可塑性エラストマー組成物の強度、耐熱性が十分でなく好ましくない。
本発明で(a−1)成分として用いられる第1の水添ブロック共重合体は、ビニル芳香族化合物を主体とする少なくとも2個の重合体ブロックAと、共役ジエン化合物を主体とする少なくとも1個の重合体ブロックBとからなる第1のブロック共重合体を水素添加してなるブロック共重合体であり、例えば、水素添加前の第1のブロック共重合体としては、A−B−A、B−A−B−A、A−B−A−B−A、B−A−B−A−B等の構造を有するものを挙げることができる。
柔軟性、加工性に優れ、且つ異方性の少ない成形物を得るために特に好適な第1の水添ブロック共重合体(a−1)の構造は、少なくとも一つの重合末端に共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBを有する第1のブロック共重合体を水素添加して得られる構造であり、例えば、水素添加前の第1のブロック共重合体としては、B−A−B−A、B−A−B−A−B、B−A−B−A−B−A等の構造を有するものを挙げることができる。
また、本発明で(a−2)成分として用いられる第2の水添ブロック共重合体は、ビニル芳香族化合物を主体とする少なくとも1個の重合体ブロックA'と、共役ジエン化合物を主体とする少なくとも1個の重合体ブロックB'とからなる第2のブロック共重合体を水素添加してなるブロック共重合体であり、例えば水素添加前の第2のブロック共重合体としては、A'−B'、A'−B'−A'、B'−A'−B'−A'、A'−B'−A'−B'−A'、B'−A'−B'−A'−B'等の構造を有するものを挙げることができる。
水素添加前の第2のブロック共重合体としては、A'−B'型の構造のものを用いても、その水素添加物を第2の水素添加物として用いることにより、耐スクラッチ性の良好な本発明の熱可塑性エラストマー組成物が得ることができる。しかし、強度、耐熱性の点で特に優れた所望の熱可塑性エラストマー組成物を得るという観点からは、水素添加前の第2のブロック共重合体として、ビニル芳香族化合物を主体とする少なくとも2個の重合体ブロックA'と、共役ジエン化合物を主体とする少なくとも1個の重合体ブロックB'とからなるブロック共重合体を用いるのが好ましい。そのような好ましい水素添加前の第2のブロック共重合体の例としては、A'−B'−A'、B'−A'−B'−A'、A'−B'−A'−B'−A'、B'−A'−B'−A'−B'等の構造を有するものを挙げることができる。
また、本発明において、(a−1)又は(a−2)成分として用いられる第1又は第2の水添ブロック共重合体のそれぞれに含まれるビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックA及びA'は、上記したように、他のモノマー単位として、共役ジエン化合物をランダム、テーパード、ブロック状に又はこれらの形状の任意の組み合わせになるように含むことができ、また共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックB及びB'は、上記したように、他のモノマー単位として、ビニル芳香族化合物をランダム、テーパード、ブロック状に又はこれらの形状の任意の組み合わせになるように含むことができる。重合体ブロックA及びBのそれぞれについて、重合体ブロックが第1の水添ブロック共重合体に2個以上含まれる場合は、又、重合体ブロックA'及びB'のそれぞれについて、重合体ブロックが第2の水添ブロック共重合体に2個以上含まれる場合は、各重合体ブロックはそれぞれが同一構造であってもよく、異なる構造であってもよい。
第1の水添ブロック共重合体(a−1)と第2の水添ブロック共重合体(a−2)との配合比率は、第1及び第2の水添ブロック共重合体の混合物の量を100重量部とした場合、第1の水添ブロック共重合体(a−1)が40〜70重量部に対して第2の水添ブロック共重合体(a−2)が30〜60重量部である。第1の水添ブロック共重合体(a−1)が40重量部未満では熱可塑性エラストマーの組成物の強度、耐熱性が低下するので好ましくない。第1の水添ブロック共重合体(a−1)が70重量部を超えると熱可塑性エラストマー組成物の成形加工性(流動性)が低下し、また成形品の外観が悪化する(フローマークが発生する)ので好ましくない。
第1の水添ブロック共重合体(a−1)及び第2の水添ブロック共重合体(a−2)が、それぞれ上記した構造を有するものであれば、それらの製造方法は特に制限されない。例えば、日本国特公昭40−23798号に記載された方法により、リチウム触媒を用いて不活性溶媒中でビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体を合成し、このブロック共重合体を水素添加することによって目的の水添ブロック共重合体を得ることができる。
水素添加の方法としては、例えば、日本国特公昭42−8704号、日本国特公昭43−6636号、日本国特開昭60−220147号、日本国特開昭61−33132号あるいは日本国特開昭62−207303号の方法が挙げられる。共役ジエン化合物に由来する脂肪族二重結合の水素添加率としては、少なくとも80%、好ましくは90%以上、より好ましくはほぼ100%が、一方ビニル芳香族化合物の水素添加率としては20%未満、好ましくは10%未満、より好ましくはほぼ0%が選択される。得られる水添ブロック共重合体の水素添加率は、赤外線分光分析や核磁気共鳴分析により容易に知ることができる。
本発明の(b)成分であるポリオレフィン樹脂の具体例としては、エチレン重合体樹脂及びプロピレン重合体樹脂が挙げられる。エチレン重合体樹脂の例としては分岐状低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレンと炭素数3〜8のα−オレフィンとの共重合体等が挙げられる。これらは単独で用いても組み合わせて用いても良い。エチレンと炭素数3〜8のα−オレフィンとの共重合体におけるα−オレフィンの例としては、プロピレン、1−ブテン、イソブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン等が挙げられる。また、エチレンとの共重合体に対するα−オレフィンの割合は、30重量%以下から選択される。
プロピレン重合体樹脂の例としては、プロピレン単独重合体、プロピレンと炭素数2〜8のα−オレフィンとの共重合体等が挙げられる(これらの重合体を以下、屡々、“プロピレン重合体樹脂”と称する)。これらは単独で用いても組み合わせて用いても良い。プロピレンと炭素数2〜8のα−オレフィンとの共重合体におけるα−オレフィンの例としては、エチレン、1−ブテン、イソブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン等が挙げられる。また、プロピレンとの共重合体に対するα−オレフィンの割合は、30重量%以下から選択される。これらのプロピレン重合体樹脂は、従来公知の方法で合成することができる。例えば、チーグラー・ナッタ型触媒を用いて、プロピレン単独重合体、或いはランダム又はブロック状のプロピレンとα−オレフィンとの共重合体を合成することができる。
エチレン重合体樹脂及びプロピレン重合体樹脂はそれぞれ単独で用いても組み合わせて用いても良いが、耐熱性、成形性に優れた熱可塑性エラストマー組成物を得るという観点からは、プロピレン重合体樹脂を用いることが好ましい。
これらのポリオレフィン樹脂のメルトフローレイト(ASTM D1238、230℃、2.16kg荷重に従って測定した値。以下MFRと略記する)は5〜60g/10分、好ましくは10〜40g/10分である。MFRが5g/10分未満では熱可塑性エラストマー組成物の溶融粘度が高く、熱可塑性エラストマー組成物の成形加工性(流動性)が低下し、また成形品の外観が悪化する(フローマークが発生する)ので好ましくない。また、MFRが60g/10分を超えると熱可塑性エラストマー組成物の強度、耐熱性が低下するので好ましくない。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物中の成分(b)のポリオレフィン樹脂の配合量は、第1の水添ブロック共重合体(a−1)及び第2の水添ブロック共重合体(a−2)の混合物100重量部に対し、25〜60重量部、好ましくは30〜50重量部である。ポリオレフィン樹脂の配合量が25重量部未満では、熱可塑性エラストマー組成物の耐熱性、成形加工性(流動性)が低下し、また成形品の外観が悪化する(フローマークが発生する)ので好ましくない。ポリオレフィン樹脂の配合量が60重量部を超えると熱可塑性エラストマー組成物の柔軟性が低下するので好ましくない。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物中、(a)、(b)成分以外に配合する炭化水素油は、得られる組成物の柔軟性、成形加工性を改良する効果を有しており、例えば非芳香族系の鉱物油または液状もしくは低分子量の合成軟化剤が挙げられる。非芳香族系の鉱物油としては一般に知られているパラフィン系オイルおよびナフテン系オイルを使用することができる。芳香族成分が混入している非芳香族系の鉱物油を用いることもできるが、この場合、芳香族成分が10重量%以下のパラフィン系オイルが好ましい。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物中の炭化水素油の配合量は、第1の水添ブロック共重合体(a−1)及び第2の水添ブロック共重合体(a−2)の混合物100重量部に対し、0〜30重量部、好ましくは0〜10重量部、更に好ましくは0〜4重量部である。炭化水素油の配合量が30重量部を超えると熱可塑性エラストマー組成物の耐スクラッチ性、耐熱性が低下するので好ましくない。
更に、本発明の熱可塑性エラストマー組成物に、必要に応じて無機充填剤、安定剤、滑剤、着色剤、シリコンオイル、難燃剤等を添加することができる。無機充填剤の例としては、例えば炭酸カルシウム、タルク、水酸化マグネシウム、マイカ、硫酸バリウム、けい酸(ホワイトカーボン)、酸化チタン、カーボンブラック等が挙げられる。安定剤の例としてはヒンダードフェノール系酸化防止剤、りん系熱安定剤、ヒンダードアミン系光安定剤、ベンゾトリアゾール系UV吸収剤等が挙げられる。滑剤の例としてはステアリン酸、ステアリン酸エステル、ステアリン酸の金属塩等が挙げられる。これらの添加剤は、この分野で従来一般に用いられている量を用いることができる。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物の製造において、重合体成分のブレンドには従来公知の方法を使用することができる。最も均質な熱可塑性エラストマー組成物を得る方法としては、溶融混練する前に、上記した配合物をヘンシェルミキサー、タンブラー、リボンブレンダー等の混合機を用いて予めドライブレンドし、通常使われているミキシングロール、ニーダー、バンバリーミキサーおよび押出機等の混練機を使用して溶融混練する方法が望ましい。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物の成形加工法としては、射出成形、押出成形、圧縮成形等を用いることができるが、上記熱可塑性エラストマー組成物は特に射出成形時の成形性に優れるため、射出成形が好ましい。射出成形を行う場合は、通常のプラスチックの成形機を用いることができ、この成形機を用いて短時間で射出成形品を得ることができる。また、本発明の熱可塑性エラストマー組成物は熱安定性に優れるため、成形加工時に生ずるスプルー部およびランナー部のリサイクルが可能である。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物をエアバッグ装置用カバーに成形する場合も、従って、上記と同様の成形加工法を用いることができ、射出成形が好適に用いられる。
エアバッグ装置用カバーが確実に展開し、エアバッグが瞬間的に放出されるようにするために、カバーには脆弱部分(ティアライン)を設けることが望ましい。ティアラインは、乗客の位置、エアバッグ装置の設置位置、バッグの放出方向、カバーの形状等を考慮した上で、カバーにH字状,U字状等を描くように、V字状溝、U字状溝等、他の部分より肉厚の薄い部分を作ることにより設けることができる。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物をエアバッグ装置用カバーに成形する場合、射出成形法により一体成形することが経済的に有利であるが、取り付け部の補強や、成形品の剛性を高める目的で、他のプラスチックと複合して使用することも出来る。複合して使用する場合には、射出複層成形法や接着剤を用いて接着する方法を用いることができる。又、本発明の熱可塑性エラストマー組成物は耐スクラッチ性にすぐれるため、エアバツグの表皮材としても好適に用いることができる。
発明を実施するための最良の形態
次に、実施例及び比較例により本発明をより具体的に説明するが、本発明は実施例によって何ら限定されるものではない。
実施例及び比較例において用いた測定方法は以下の通りである。
(1)メルトフローレイト(MFR)[g/10分]:
ASTM D1238、230℃、2.16kgで荷重にて測定した。
(2)硬さ:
JIS K6301、Aタイプ、23℃で測定した。
(3)引張り強さ[kgf/cm2]:
試料として2mm厚のプレスシートから3号ダンベルを切り出し、JIS K6301で測定した。
(4)破断伸び[%]:
試料として2mm厚のプレスシートから3号ダンベルを切り出し、JIS K6301で測定した。
(5)ヒートサグ[mm]:
射出成形機にて長さ110mm、幅12.5mm、厚み2mmの試験片を成形した。温度23℃、相対湿度50%の雰囲気下に24時間以上放置した。水平鉄板上に高さ80mmの角鉄柱を置き、角鉄柱上面に試験片の一方をオーバーハング長さが80mmとなる様に固定した(固定部は水平にセットした)。予め110℃に保つオーブンに上記サンプルを入れ1時間放置後取り出した。固定部と反対側の先端部と水平鉄板面との高さをオーブンに入れる前後で測定し、その差を結果として示した。
(6)耐スクラッチ性(光沢保持率)[%]:
射出成形にて平滑な表面の平板を成形した。平板を水平に置き、その上に荷重40g/cm2を加えた綿布を置き、100回往復させた。その摩擦面の光沢度をJIS K7105の方法で測定し(E1)、摩耗前の光沢度(E0)からの光保持率;(E1/E0)×100(%)を求めた。
(7)成形加工性:射出成形機にて、厚み5mm、破断予定部分(ティアライン)の肉厚が0.5mm、ヒンジ部分の肉厚が2.5mmの運転席用のエアバッグ装置用カバーを下記の条件にて成形した。その成形体について目視にてフローマーク、艶等の外観を観察し、良好なものを○、若干不良なものを○〜△、やや不良なものを△、不良なものを×、極めて不良なものを××とした。
シリンダー温度C1:180℃、C2:190℃、C3:190℃、ノズル温度:200℃、射出速度:低速、金型温度:40℃
(8)エアバッグ装置用カバーの展開性能:
実施例及び比較例で使用されるエアバッグ装置用カバーの形状を図1〜図4に基づいて以下説明する。図1に示すように、カバー1はリテーナー(図示せず)に取り付けるためのボルト穴9を有するフランジ5を周囲に有し、一方が開き、内部にエアバッグを収納できる空間8を有して箱状に形成されており、天面2には脆弱な構造の破断予定部分3が図1の点線で示すようにH字状に配設され、天面2の二箇所に図1の一点鎖線で示すようにヒンジ部が配設されている。
破断予定部分3は図2および図3に示すように天面2の裏側の断面形状がV字状の溝6により形成されており、ヒンジ部は図2、図4に示すように天面2の裏側の断面形状がU字状の溝7により形成されている。エアバッグ(図示せず)が膨張するとカバー1は破断予定部分3で破断し、天面2の二つの部分2a、2bがそれぞれヒンジ部4を軸に展開し、エアバッグが放出される。
破断予定部分3の寸法はH字の2本の縦棒に相当する部分が120mm、1本の横棒に相当する部分が150mmであり、破断予定部分の肉厚が0.5mm、ヒンジ部の肉厚が2.5mm、その他の部分は5mmである。
エアバッグ装置用カバーの展開は、以下の様に行った。鉄製のリテーナーにエアバッグとカバーを取り付け、更にインフレーターを取り付けてエアバッグ装置を組み立てた。次にこのエアバッグ装置を展開温度(−40℃、23℃、および90℃)の空気恒温槽に入れ、恒温槽の内温が安定してから更に1時間放置した後エアバッグ装置を取り出し、架台に取り付け、インフレーター内の火薬に通電して点火した。点火により生じた熱により窒化ソーダを反応させ、窒素ガスを発生させることによりエアバッグを膨脹させ、その圧力によってカバーを開裂・展開させた。通電は、恒温槽から取り出してから1分以内に行った。カバーが破断片を発生することなく破断予定部分で開裂しエアバッグが膨脹した場合、展開性を良好とした。
実施例および比較例で使用された各成分は以下の通りである。尚、成分(a−1)−1〜5、成分(a−2)−1〜5において、A及びA'はそれぞれビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックを表し、B及びB'はそれぞれ共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックを表す。
成分(a−1)−1
日本国特開昭60−220147号に記載された方法により、B−A−B−Aの構造を有するスチレン/ブタジエンブロック共重合体を水素添加し、数平均分子量72,000、分子量分布1.2、水素添加前の結合スチレン量20重量%、ポリスチレン部の水素添加率1%以下、水素添加前のポリブタジエン部の1,2−ビニル結合量37重量%、ポリブタジエン部の水素添加率99%である水添ブロック共重合体を得た。
成分(a−1)−2
日本国特開昭60−220147号に記載された方法により、A−B−Aの構造を有するスチレン/ブタジエンブロック共重合体を水素添加し、数平均分子量79,000、分子量分布1.2、水素添加前の結合スチレン量16重量%、ポリスチレン部の水素添加率1%以下、水素添加前のポリブタジエン部の1,2−ビニル結合量36重量%、ポリブタジエン部の水素添加率99%である水添ブロック共重合体を得た。
成分(a−1)−3
日本国特開昭60−220147号に記載された方法により、B−A−B−Aの構造を有するスチレン/イソプレンブロック共重合体を水素添加し、数平均分子量70,000、分子量分布1.2、水素添加前の結合スチレン量19重量%、ポリスチレン部の水素添加率1%以下、水素添加前のポリイソプレン部の1,4−結合量94重量%、3,4−結合量6重量%、ポリイソプレン部の水素添加率99%である水添ブロック共重合体を得た。
成分(a−1)−4
日本国特開昭60−220147号に記載された方法により、B−A−B−Aの構造を有するスチレン/ブタジエンブロック共重合体を水素添加し、数平均分子量110,000、分子量分布1.2、水素添加前の結合スチレン量22重量%、ポリスチレン部の水素添加率1%以下、水素添加前のポリブタジエン部の1,2−ビニル結合量36重量%、ポリブタジエン部の水素添加率99%である水添ブロック共重合体を得た。
成分(a−1)−5
日本国特開昭60−220147号に記載された方法により、B−A−B−Aの構造を有するスチレン/ブタジエンブロック共重合体を水素添加し、数平均分子量69,000、分子量分布1.2、水素添加前の結合スチレン量40重量%、ポリスチレン部の水素添加率1%以下、水素添加前のポリブタジエン部の1,2−ビニル結合量36重量%、ポリブタジエン部の水素添加率99%である水添ブロック共重合体を得た。
成分(a−2)−1
日本国特開昭60−220147号に記載された方法により、B'−A'−B'−A'の構造を有するスチレン/ブタジエンブロック共重合体を水素添加し、数平均分子量51,000、分子量分布1.15、水素添加前の結合スチレン量21重量%、ポリスチレン部の水素添加率1%以下、水素添加前のポリブタジエン部の1,2−ビニル結合量38重量%、ポリブタジエン部の水素添加率99%である水添ブロック共重合体を得た。
成分(a−2)−2
日本国特開昭60−220147号に記載された方法により、B'−A'の構造を有するスチレン/ブタジエンブロック共重合体を水素添加し、数平均分子量40,000、分子量分布1.13、水素添加前の結合スチレン量16重量%、ポリスチレン部の水素添加率1%以下、水素添加前のポリブタジエン部の1,2−ビニル結合量36重量%、ポリブタジエン部の水素添加率99%である水添ブロック共重合体を得た。
成分(a−2)−3
日本国特開昭60−220147号に記載された方法により、A'−B'−A'の構造を有するスチレン/イソプレンブロック共重合体を水素添加し、数平均分子量47,000、分子量分布1.1、水素添加前の結合スチレン量30重量%、ポリスチレン部の水素添加率1%以下、水素添加前のポリイソプレン部の1,4−結合量94重量%、3,4−結合量6重量%、ポリイソプレン部の水素添加率99%である水添ブロック共重合体を得た。
成分(a−2)−4
日本国特開昭60−220147号に記載された方法により、A'−B'−A'の構造を有するスチレン/ブタジエンブロック共重合体を水素添加し、数平均分子量25,000、分子量分布1.14、水素添加前の結合スチレン量21重量%、ポリスチレン部の水素添加率1%以下、水素添加前のポリブタジエン部の1,2−ビニル結合量38重量%、ポリブタジエン部の水素添加率99%である水添ブロック共重合体を得た。
成分(a−2)−5
日本国特開昭60−220147号に記載された方法により、B'−A'−B'−A'の構造を有するスチレン/ブタジエンブロック共重合体を水素添加し、数平均分子量51,000、分子量分布1.1、水素添加前の結合スチレン量39重量%、ポリスチレン部の水素添加率1%以下、水素添加前のポリブタジエン部の1,2−ビニル結合量36重量%、ポリブタジエン部の水素添加率99%である水添ブロック共重合体を得た。
成分(b)−1
旭ポリプロM1600(MFR14g/10分、日本国、旭化成工業製)。
成分(b)−2
旭ポリプロE7100(MFR0.5g/10分、日本国、旭化成工業製)。
成分(c)
ダイアナプロセスオイルPW−380(パラフィン系オイル、動粘度;382cSt、日本国、出光興産製)。
実施例1〜8
各実施例において、第1の水添ブロック共重合体として(a−1)−1を、第2の水添ブロック共重合体として(a−2)−1を、ポリオレフィン樹脂として(b)−1を、炭化水素油として(c)を用い、表1、2及び3に示した各割合にてヘンシェルミキサーでブレンドした後、45mm径の同方向二軸押出機にて220℃の条件で溶融混練し熱可塑性エラストマー組成物のペレットを得た。次にこのペレットを射出成形して複数の運転席用エアバッグ装置用カバーを得た。これを上記試験法にて評価した。結果を表1、2、及び3に示す。この結果より、本発明の熱可塑性エラストマー組成物は耐傷付き性、強度、耐熱性に優れ、また溶融特性も良好であり、射出成形性に優れていることがわかった。また、−40℃、23℃、90℃でのカバーの展開性はいずれも良好であった。
Figure 0003618762
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比較例1〜6
各比較例において第1の水添ブロック共重合体として(a−1)−1を、第2の水添ブロック共重合体として(a−2)−1を、ポリオレフィン樹脂として(b)−1を、炭化水素油として(c)を用い、表4及び5に示した各割合にて、実施例1〜8と同様にエアバッグ装置用カバーを得て、評価した。結果を表4及び5に示す。この結果から、本発明の範囲外の熱可塑性エラストマー組成物は、いずれかの物性、又は展開性能が悪いことがわかった。
Figure 0003618762
Figure 0003618762
実施例9〜13
各実施例において、第1の水添ブロック共重合体として(a−1)−1、(a−1)−2又は(a−1)−3を、第2の水添ブロック共重合体として(a−2)−1、(a−2)−2又は(a−2)−3を、ポリオレフィン樹脂として(b)−1を用い、表6及び7に示した各割合にて、実施例1〜8と同様にエアバッグ装置用カバーを得て、評価した。結果を表6及び7に示す。この結果より、本発明の熱可塑性エラストマー組成物は耐傷付き性、強度、耐熱性に優れ、また溶融特性も良好であり、射出成形性に優れていることがわかった。また、−40℃、23℃、90℃での展開性はいずれも良好であった。
Figure 0003618762
Figure 0003618762
比較例7〜12
各比較例において、第1の水添ブロック共重合体として(a−1)−1、(a−1)−4又は(a−1)−5を、第2の水添ブロック共重合体として(a−2)−1、(a−2)−4又は(a−2)−5を、ポリオレフィン樹脂として(b)−1、又は(b)−2を、炭化水素油として(c)を用い、表8及び9に示した各割合にて、実施例1〜8と同様にエアバッグ装置用カバーを得て評価した。結果を表8及び9に示す。この結果から、本発明の範囲外の熱可塑性エラストマー組成物はいずれかの物性、または展開性能が悪いことがわかった。
Figure 0003618762
Figure 0003618762
産業上の利用可能性
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、柔軟性、耐熱性、低温特性、耐候性、強度、成形加工性及び成形品表面の耐傷付き性(耐スクラッチ性)に優れ、自動車部品、家電部品、玩具、雑貨等の各種成形物の素材として有用である。特に、耐スクラッチ性に優れることから、製品外観を必要とするインパネ、アームレスト、ハンドル、ホーンパッド等の自動車内装部品やウインドモール、バンパー等の自動車外装部品の素材として有用である。又、上記熱可塑性エラストマー組成物を成形して得られる成形品よりなり、エアバッグ装置を解放可能に保持するためのエアバッグ装置用カバーは、上記した特徴に加え、−40℃から90℃の幅広い温度条件下で、開裂部分以外に亀裂が生じたりカバーが飛散することがなく、展開性にも優れている。更に、耐スクラッチ性、成形加工性にも優れることから、従来必要であった塗装工程をなくすことができるので、高生産性、低コストが実現される。

Claims (9)

  1. (a)下記の水添ブロック共重合体(a−1)及び(a−2)から成る水添ブロック共重合体混合物100重量部:
    (a−1)ビニル芳香族化合物を主体とする少なくとも2個の重合体ブロックA及び共役ジエン化合物を主体とする少なくとも1個の重合体ブロックBを包含してなる第1のブロック共重合体を水素添加して得られる第1の水添ブロック共重合体であって、数平均分子量が60,000〜100,000であり、且つ該少なくとも2個の重合体ブロックAを水素添加前の該少なくとも2個の重合体ブロックAの量換算で該第1の水添ブロック共重合体の10〜35重量%含む第1の水添ブロック共重合体40〜70重量部、及び
    (a−2)ビニル芳香族化合物を主体とする少なくとも1個の重合体ブロックA'及び共役ジエン化合物を主体とする少なくとも1個の重合体ブロックB'を包含してなる第2のブロック共重合体を水素添加して得られる第2の水添ブロック共重合体であって、数平均分子量が30,000〜59,000であり、且つ該少なくとも1個の重合体ブロックA'を水素添加前の該少なくとも1個の重合体ブロックA'の量換算で該第2の水添ブロック共重合体の10〜35重量%含む第2の水添ブロック共重合体30〜60重量部;
    (b)ASTM D1238に従い230℃、2.16kg荷重で測定したメルトフローレイトが5〜50g/10分のポリオレフィン樹脂25〜60重量部;及び
    (c)炭化水素油0〜30重量部
    を包含してなることを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物。
  2. 該第1の水添ブロック共重合体(a−1)中の該少なくとも2個の重合体ブロックA及び該第2の水添ブロック共重合体(a−2)中の該少なくとも1個の重合体ブロックA'の含有量が、それぞれ独立に、水素添加前の該少なくとも2個の重合体ブロックA及び該少なくとも1個の重合体ブロックA'のそれぞれの量換算で該第1及び第2の水添ブロック共重合体(a−1)及び(a−2)のそれぞれの15〜25重量%であることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  3. 該ビニル芳香族化合物がスチレンであり、該共役ジエン化合物がブタジエン及びイソプレンよりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物であることを特徴とする請求項1または2に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  4. 該ポリオレフィン樹脂(b)が、プロピレン単独重合体、及びプロピレンと炭素数2〜8のα−オレフィンとの共重合体よりなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のエラストマー組成物。
  5. 該炭化水素油(c)が非芳香族系の鉱物油であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  6. 該炭化水素油(c)の量が0〜4重量部であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  7. 該第1の水添ブロック共重合体(a−1)を得るために用いられる該第1のブロック共重合体の少なくとも1つの重合体末端が、重合体ブロックBであることを特徴とする請求項1〜6に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  8. 該第2の水添ブロック共重合体(a−2)を得るために用いられる該第2のブロック共重合体が、少なくとも2個の該重合体ブロックA'と、少なくとも1個の該重合体ブロックB'を包含してなることを特徴とする請求項1〜6に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  9. エアバッグが膨張した時に破断するように構成されている脆弱部分を有する成形体よりなり、乗物に設けられたエアバッグ収納用空洞部に、エアバッグ装置を解放可能に保持するためのカバーであって、該成形体が請求項1〜8のいずれかに記載の熱可塑性エラストマー組成物を成形することによって形成されることを特徴とするエアバッグ装置用カバー。
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