JP3610666B2 - オーディオ装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、オーディオ装置に関する。詳しくは、第1のディスクより読み出された音声データが、第2のディスクにアナログダビングされた後に、第2のディスクを第1のディスクより読み出された各トラックのスタートアドレスから順次再生しながら、第2のディスクの各スタートアドレスにエンターキーでトラックナンバーを付与するようにしたもので、音声データと共にトラックナンバーを付与できるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ミニディスク(以下、「MD」という)より音声データを再生するディスク装置(MD再生装置)や、録再用MDに音声データを記録することも可能なディスク装置(MD録再装置)が提案されている。また、MD再生専用のデッキとMDへの記録が可能なデッキとを組み込むことによりMDからMDへの音声ダビングが可能なオーディオ装置も提案されている。録再用MDには従来周知のようにATRAC(Adaptive Transform Acoustic Coding)と称される音声信号圧縮技術によって約1/5にデータ量が圧縮された状態で音声データの記録が行われる。
【0003】
再生用MDには、TOC(Table of Contents)データとして、トラック数などのトラックデータや、各トラックのスタートアドレス及びエンドアドレスなどのアドレスデータ、そしてディスク名やトラック名などの文字データが記録されている。録再用MDには、録音時にこれらのTOCデータが初めて記録される。
【0004】
図4(a)及び図4(b)にMDのエリア区分とTOCデータが記録されるエリアのセクタ区分を示す。
【0005】
図4(a)において、再生専用MDは、TOCエリア(リードインエリア)、音声データエリア及びリードアウトエリアに区分され、TOCデータはTOCエリアに記録されている。一方、録再用MDは、リードインエリア、UTOCエリア(ユーザTOCエリア)、音声データエリア及びリードアウトエリアに区分され、TOCエリアからリードされたTOCデータはUTOCエリアに再記録される。
【0006】
また、TOCエリア及びUTOCエリアは、図4(b)に示すようにそれぞれ複数のセクタから構成される。セクタ0には、ファーストTNO、ラストTNOなどのトラックデータや、スタートアドレスやエンドアドレスなどの各トラックのアドレスデータが記録される。セクタ1及びセクタ4にはディスク名や各トラック名などの文字データが記録される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、MD再生装置とMD録再装置とを接続したものや、MD再生用デッキとMD録再用デッキとが組み込まれたオーディオ装置を使用して、再生側(マスター側)で再生するMDのデジタル音声データをアナログ信号に変換した後、デジタル信号に再変換して、録再側(スレーブ側)にセットした録再用MDにアナログダビングする場合、ダビングできるのは音声データのみであるから、デジタルコードデータであるTOCデータについてはダビングすることはできない。その結果、TOCデータがないために、マスター側で複数のトラックからなるものでも、スレーブ側では1トラックとして取り扱われてしまう。これは、TOCデータに含まれるトラックデータやアドレスデータに基づいてトラック番号などを判断することから、TOCデータがないと、あたかも一本のトラックとして取り扱われてしまうからである。
【0008】
TOCデータを記録できないために、スレーブ側MDでもマスター側MDと同じトラックとして区切るためには、ユーザが手作業でTOCデータを作成する必要がある。例えば、音声データのダビング中でマスター側MDの各トラックの先頭が再生されたときに、ユーザがTOCデータ作成用のマーカー信号をスレーブ側MDに打ち込んだり、スレーブ側MDを全曲再生してその間にマーカー信号の打ち込み作業を行う必要がある。しかし、これらの方法では相当の時間や労力を要することになる。
【0009】
この問題を解決するために、入力音声信号が所定時間以上に渡り規定レベル以下(無音部)になったことを検知するLEVEL SYNC(レベル・シンク)機能を備えたMD録再装置がある。無音部とトラック間の区切りが一致するMDをアナログダビングするときには、このレベル・シンク機能を利用してトラック番号を自動的に生成して記録することができ、マスター側と同じトラックとして区切ることができる。
【0010】
しかし、このレベル・シンク機能を用いても、例えばクラシックのように切れ目なく次の楽章に続くような音声データをアナログダビングするときには、楽章と楽章との間に無音部分がないため、各楽章の切れ目を検出できず、これら楽章間にトラック番号を打ち込むことができない。そのため、複数のトラックからなるものが1トラックとして取り扱われてしまうこととなり、特定の楽章を指定して再生できなくなってしまう。フェイドアウトしながら次のトラックに移行するようなソースについても同様である。また、マスター側MDのトラック間の区切りに無音部が必ずあったとしても、それが規定時間(例えば3秒間)以下であるときにもトラック番号を打ち込めない。
【0011】
また、無音部が規定時間以上続くときには、トラックの区切りでないところでもスレーブ側ではトラックを区切ってしまうので、1トラックからなるものが逆に複数のトラックとして扱われることとなってしまう。
【0012】
このように、アナログダビングの場合では、レベル・シンク機能を用いても、マスター側MDの音声データの内容(無音部とトラックの区切りの対応)によっては、スレーブ側MDでマスター側と同じトラックで区切ることができないおそれがあった。
【0013】
そこで、この発明は、ディスク間で音声データをアナログダビングする場合、音声データの内容に関係なく、マスター側ディスクと同じトラックナンバーをスレーブ側ディスクに付与することができるオーディオ装置を提供するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るオーディオ装置は、少なくともディスク再生可能な第1のディスク部と、ディスク記録及びディスク再生可能な第2のディスク部と、再生されたアドレスにトラックナンバーを付与する操作キーと、音声データのダビングが完了したか否かを判断する判断手段とを有し、第1のディスクより読み出された音声データが第2のディスクにアナログダビングを行う際に、第1のディスク部に設けられた第1のディスクより読み出された、少なくとも複数のトラックのスタートアドレスを含むTOCデータを格納するメモリ手段が、上記第2のディスク部に設けられた第2のディスクに読み書きされるTOCデータを格納するメモリ手段としても使用されると共に、判断手段により第1のディスクより読み出された音声データが第2のディスクにアナログダビングされたと判断された場合、ダビングされた音声データを第2のディスクより読み出して、メモリ手段に格納された第1のディスクのTOCデータの各スタートアドレスから順次イントロ再生し、各トラックのイントロ再生中に操作キーが操作されると、第2のディスクの各スタートアドレスに第1のディスクと同じトラックナンバーが付与されるものである。
【0015】
第1のディスク部に設けられた第1のディスクより読み出されて、アナログ変換されずにデジタルデータのままメモリ手段に格納されるTOCデータには、複数のトラックのスタートアドレスが含まれる。第1のディスクより読み出された音声データは、第2のディスクに設けられた第2のディスクにアナログダビングされる。この後、ダビングされた音声は第2のディスクより読み出されて、メモリ手段に格納された第1のディスクのTOCデータの各トラックのスタートアドレスから順次イントロ再生され、ユーザがトラックが正しく再生されたと判断したときにはイントロ再生中に所定の操作キーを操作することによって、第2のディスクの各スタートアドレスにトラックナンバーが順次付与される。上記メモリ手段は、第2のディスクに読み書きされるTOCデータを格納するメモリ手段としても使用される。
【0016】
よって、マスター側ディスクの音声データの内容に関係なく、マスター側と同じトラックナンバーを常に短時間で簡単にスレーブ側ディスクに付与できる。したがって、ユーザはスレーブ側ディスクでも、マスター側と同じトラックナンバーを利用する様々な機能を享受することができる。
【0017】
また、マスター側及びスレーブ側のディスクのTOCデータがひとつのメモリ手段に格納されるので、部品点数の増加を抑えることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態としてのオーディオ装置100について、図1以下を参照して説明する。
【0019】
図1において、オーディオ装置100は、MD再生部60、MD録再部70及び切替部80を有する。
【0020】
第1のディスクとしてのMD1を再生するMD再生部(第1のディスク部)60は、光ピックアップ2、RFアンプ部3、デコーダ4、メモリコントローラ5、DRAM6、デコーダ7、D/Aコンバータ8及び切替スイッチSW1を有する。
【0021】
光ピックアップ2を構成する複数の光検出器(図示せず)の出力信号は、RFアンプ部3に供給される。このRFアンプ部3より得られるトラッキングエラー信号及びフォーカスエラー信号はサーボ制御回路(図示せず)に供給され、そのサーボ制御回路によって光ピックアップ2のトラッキングサーボ及びフォーカスサーボ、さらに光ピックアップ2を所定位置に移動する送りモータやスピンドルモータの回転も制御される。
【0022】
RFアンプ部3より得られるMD1の再生RF信号はEFMとCIRCのデコーダ4に供給され、復調処理が行われると共に誤り訂正処理が行われる。このデコーダ4で誤り訂正されたデータの中で音声データに係る圧縮符号化データは、メモリコントローラ5を介してDRAM6に一時格納される。このDRAM6に格納された圧縮符号化音声データはメモリコントローラ5で順次読み出され、デコーダ7に供給されて伸張復号化処理される。デコーダ7より出力される線形なデジタル音声データは、切替スイッチSW1の可動端子pがq側に接続されるとD/Aコンバータ8に供給されてアナログ音声信号に変換されて切替部80に出力される。一方、可動端子pがr側に接続されるとデジタル音声データはD/A変換されずにそのままの形態で切替部80に出力される。
【0023】
デコーダ4で誤り訂正されたデータで、MD1のTOCエリア又はUTOCエリアに記録された音声データに係るTOCデータは、メモリコントローラ5を介してSRAM9に格納される。このTOCデータのSRAM9への格納は音声データ読み込み前に行われる。
【0024】
上述したデコーダ4、メモリコントローラ5及び切替スイッチSW1の動作は、マイコンを含むシステムコントローラ10によって制御される。
【0025】
第2のディスクとしてのMD20の記録/再生を行うMD録再部(第2のディスク部)70は、A/Dコンバータ21、エンコーダ/デコーダ22、メモリコントローラ23、DRAM24、エンコーダ/デコーダ26、ヘッド駆動回路28、磁気ヘッド29及び切替スイッチSW2を有する。
【0026】
切替部80を介してアナログ音声信号がMD再生部60より供給されるときは、その音声信号は、A/Dコンバータ21で線形なデジタル音声データに変換される。このデジタル音声データは、切替スイッチSW2の可動端子sがt側に接続されることで、圧縮伸張のエンコーダ/デコーダ22に供給されてATRAC方式の圧縮符号化などのエンコード処理された後、メモリコントローラ23を介してDRAM24に格納される。
【0027】
また、切替部80を介してデジタル音声信号がMD録再部80より供給されるときは、その音声信号は、切替スイッチSW2の可動端子sがu側に接続されることで、エンコーダ/デコーダ22でエンコード処理された後、DRAM24に供給される。
【0028】
DRAM24に格納された音声信号に係る圧縮符号化データはメモリコントローラ23を介して順次読み出されてEFMとCIRCのエンコーダ/デコーダ26に供給されて、誤り訂正処理のためのエンコード処理されると共に変調処理される。
【0029】
エンコーダ/デコーダ26より出力される記録音声データはヘッド駆動回路28に供給される。これにより、磁気ヘッド29の出力磁界が記録音声データによって変調され、光ピックアップ33からのレーザ光との共働でもって、記録音声データが録再用MD20に磁界変調記録される。
【0030】
上述したメモリコントローラ23及びエンコーダ/デコーダ26の動作は、マイコンを含むシステムコントローラ10によって制御される。
【0031】
MD録再部70は、さらに光ピックアップ33及びRFアンプ部34を有する。再生時には、MD20に記録された音声データが光ピックアップ33によって検出され、その出力信号がRFアンプ部34に供給される。そして、エンコーダ/デコーダ26で復調処理や誤り訂正処理されてDRAM24に一時格納された圧縮符号化音声データは、メモリコントローラ23を介して読み出され、システムコントローラ10の制御によって切替スイッチSW2の可動端子sがt側に接続されることでエンコーダ/デコーダ22で伸張復号化処理される。そしてその音声が切替部80を介して図示しないスピーカより出力される。
【0032】
システムコントローラ10には、ユーザが種々の操作を行うための操作キー部35が接続されると共に、この操作キー部35による操作手順やシステムの状態などが表示される表示器36が接続される。操作キー部35には、後述するエンターキー、スキップキーやカーソルキーなども配設される。MD20の再生中にエンターキーが押されると、押された位置をスタートアドレスとしてトラックナンバーが付与される。スキップキーが押されると、再生が中止されて次のトラックにジャンプして再生が再開される。また、カーソルキーはアドレスデータを修正して再生開始位置を微調整するものである。
【0033】
以上の構成において、MD1に記録された音声データ及びTOCデータのダビングの手順を図面に基づいて説明する。図2及び図3はダビングモード時のシステムコントローラ10及びメモリコントローラ5,23の制御動作を示すフローチャートである。
【0034】
操作キー部35が操作されてダビングモードに設定されると、マスター側のメディアがスレーブ側のメディアと同一であるか否かがシステムコントローラ10で判定され(ステップST1)、同一でないと判定されるときはステップST101に進んで、ダビングモードを、音声データのみをダビングするモードに変更することが表示器36に表示され、ステップST102に進んで音声データがマスターディスクMD1からスレーブディスクMD20にダビングされる。
【0035】
ステップST1で同一メディアであると判定されるときは、ステップST2に進んでアナログダビングするか又はデジタルダビングするかが判定される。操作キー部35が操作されてデジタルダビングをするように指定されたときは、SRAM9に格納されたMD1のTOCデータの中からダビングの許可・不許可に関するデータがメモリコントローラ5を介して読み出されて、デジタルダビングが可能か否かが判定される。デジタルダビングが可能であると判定されるときは、ステップST201に進んで音声データがデジタルダビングされた後、ステップST202に進んで、SRAM9に格納されたMD1のTOCデータがメモリコントローラ23を介して読み出されてMD20にダビングされる。
【0036】
ただし、周知のように、SCMS(シリアル・コピー・マネージメント・システム)の制限によって、デジタルダビングでは一回しかシリアルコピーできない。よって、二回目以降のシリアルコピーで、音声データとTOCデータを共にダビングするためには後述するアナログダビングしなければならない。
【0037】
以下、ステップST2で、アナログダビングが選択された場合について説明する。
【0038】
まず、DRAM6に一時的に格納された圧縮符号化音声データが、メモリコントローラ5を介してデコーダ7に供給されて伸張処理や復号処理された後、切替スイッチSW1の可動端子pがq側に接続されることにより、D/Aコンバータ8でアナログ音声信号に変換されて切替部80に出力される(ステップST3)。
【0039】
このアナログ音声信号は、切替部80を介してMD録再部70に供給される。そして、A/Dコンバータ21で線形なデジタル音声データに変換された後、切替スイッチSW2の可動端子sがt側に接続されることでエンコーダ/デコーダ22で圧縮符号化される(ステップST4)。
【0040】
圧縮符号化されたデジタル音声データは、メモリコントローラ23及びDRAM24を介してエンコーダ/デコーダ26に供給されて、誤り訂正処理のためのエンコード処理及び変調処理が施された後、ヘッド駆動回路28を介して磁気ヘッド29でもって順次MD20に磁気変調記録される(ステップST5)。ステップST3〜ステップST5までの動作はステップST6でマスター側のMD1の音声データが全てダビングされたと判定されるまで続けられる。
【0041】
ステップST6で音声ダビングが終了したと判定されると、SRAM9に格納されたMD1のTOCデータの一部としてのアドレスデータAdd1(MD1の第1トラックのスタートアドレス及びエンドアドレス)がメモリコントローラ23を介して読み出され(ステップST7,ST8)、そのスタートアドレスから、MD20の音声データが光ピックアップ33で検索される。そして、エンコーダ/デコーダ22でデコード処理されて切替部80に供給され、システムコントローラ23の制御によってその音声が3秒間スピーカより出力される(ステップST9)。
【0042】
スピーカより出力される音声をユーザが聴いてマスター側のMD1の第1トラックの先頭から正しく再生されていると判断してエンターキーを押した場合(ステップST10)は、磁気ヘッド29でもってMD20のUTOCエリアの対応箇所にアドレスデータAdd1が記録され(ステップST11)、ステップST12に進む。
【0043】
ステップ12では、ステップST9で再生されたトラック(この場合、第1トラック)が最終トラックであるか否かが判定される。最終トラックでないと判定されるときは、ステップST13に進んでステップST9で再生するトラックが次トラック(第2のトラック)に変更され、再生トラックが最終トラックであるとステップST12で判定されるまでステップST8〜ステップST12までの各動作が続けられる。ステップST12で再生トラックが最終トラックであると判定されるときは、このダビングモードから抜けることになる。
【0044】
ステップST10でエンターキーが押されなかったと判定される場合には、ステップST14に進んでスキップキーが押されたか否かが判定され、スキップキーが押されたと判定されるときはステップST11に進む。一方、スキップキーが押されなかったと判定されるときは、ステップ15に進んで、ユーザによってカーソルキーが操作されたか否かが判定される。カーソルキーが操作されたと判定されるときはステップST16に進み、操作されていないと判定されるときはステップST9からの処理を再び繰り返す。
【0045】
ステップST16では、ステップST9で再生する第NトラックのアドレスデータAddNがメモリコントローラ23を介して読み出され、カーソルキーの移動に合わせてそのアドレスデータAddNが修正される。そして、ステップST9からの処理が再び繰り返される。
【0046】
以上説明したように本実施の形態においては、SRAM10がMD再生部60とMD録再部70とで共用された構成となる。ダビングモードでは、MD再生部60にセットされたマスター側のディスクMD1の音声データがMD録再部70にセットされたスレーブ側ディスクMD20にアナログダビングされた後、アナログ変換されずにSRAM9にデジタルデータのまま格納されたMD1のTOCデータがMD録再部70のメモリコントローラ23で読み出されて、MD1のTOCデータの各スタートアドレスからMD20の各トラックが順次イントロ再生される。再生中にトラック分割用のエンターキーが押されると、MD20にそのアドレスデータが記録され、MD1と同じトラックナンバーが付与される。
【0047】
また、再生中にユーザがカーソルキーを各トラックの先頭位置に移動することによりアドレスデータAddNの微調整が行われる。よって、その位置から音声データを再びイントロ再生してユーザがエンターキーを操作することにより、修正されたアドレスにトラックナンバーを付与することができる。したがって、マスター側のディスクMD1のTOCデータのアドレスデータによって、スレーブ側のディスクMD20が各トラックの先頭から正確に再生できなかったとしても、正確なアドレスデータがスレーブ側のディスクMD20のUTOCエリアに記録される。
【0048】
なお、本実施の形態において、TOCデータのメモリ手段としてSRAM9を用いたが、フラッシュメモリやDRAMなどの他のメモリを用いてもよい。また、アドレスデータのダビング終了後に、SRAM9から文字データを読み出してMD20のUTOCエリアにダビングするようにしてもよい。
【0049】
また、本実施の形態においては、ダビングモード中にカーソルキーを用いて各トラックの先頭アドレスを微調整する例を示したが、このような調整はダビングモード終了後に行うようにして、ダビングモード時にはおおよそのトラック開始位置(アドレスデータAddN)を仮に記録するようにしてもよい。これによって、ダビングモード時の作業が更に簡単になる。
【0050】
また、マスター側ディスクとして、文字や記号などが記録されているものを用いたり、スレーブディスクとして記録が可能なものを用いれば、他の光磁気ディスク(MO)、フロッピーディスク(FD)、ディジタルビデオディスク(DVD)などにも本発明は適用できる。
【0051】
【発明の効果】
この発明によれば、第1のディスクから第2のディスクにアナログダビングされた音声データは、デジタルデータのままメモリ手段に格納された第1のディスクのTOCデータに含まれる各トラックのスタートアドレスから順次イントロ再生され、再生中にエンターキーを操作することで、第2のディスクの各スタートアドレスにトラックナンバーが順次付与される。また、メモリ手段は第2のディスクのTOCデータの格納手段として用いられる。
【0052】
よって、マスター側ディスクの音声データをスレーブ側ディスクにアナログダビングする場合に、マスター側ディスクの音声データの内容に関係なく、マスター側と同じトラックナンバーを常に短時間で簡単にスレーブ側ディスクに付与できる。したがって、ユーザはスレーブ側ディスクでも、マスター側と同じトラックナンバーを利用した様々な機能を享受することができるという顕著な効果を奏する。
【0053】
また、マスター側とスレーブ側のディスクのTOCデータがひとつのメモリ手段に格納されるので、部品点数の増加を抑えることができ、その分ローコスト化を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態としてのオーディオ装置100の構成を示す図である。
【図2】ダビングモード時の制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図3】ダビングモード時の制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図4】ミニディスクのエリア区分を示す図である。
【符号の説明】
1 ミニディスク
2,33 光ピックアップ
3,34 RFアンプ部
4 EFMとCIRCのデコーダ
5,23 メモリコントローラ
6,24 DRAM
7 音声伸張のデコーダ
8 D/Aコンバータ
9 SRAM
10 システムコントローラ
20 録再用ミニディスク
21 A/Dコンバータ
22 音声圧縮伸張のエンコーダ/デコーダ
26 EFMとCIRCのエンコーダ/デコーダ
28 ヘッド駆動回路
29 磁気ヘッド
33 光ピックアップ
35 操作キー部
36 表示器
60 MD再生部
70 MD録再部
100 オーディオ装置
【発明の属する技術分野】
この発明は、オーディオ装置に関する。詳しくは、第1のディスクより読み出された音声データが、第2のディスクにアナログダビングされた後に、第2のディスクを第1のディスクより読み出された各トラックのスタートアドレスから順次再生しながら、第2のディスクの各スタートアドレスにエンターキーでトラックナンバーを付与するようにしたもので、音声データと共にトラックナンバーを付与できるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ミニディスク(以下、「MD」という)より音声データを再生するディスク装置(MD再生装置)や、録再用MDに音声データを記録することも可能なディスク装置(MD録再装置)が提案されている。また、MD再生専用のデッキとMDへの記録が可能なデッキとを組み込むことによりMDからMDへの音声ダビングが可能なオーディオ装置も提案されている。録再用MDには従来周知のようにATRAC(Adaptive Transform Acoustic Coding)と称される音声信号圧縮技術によって約1/5にデータ量が圧縮された状態で音声データの記録が行われる。
【0003】
再生用MDには、TOC(Table of Contents)データとして、トラック数などのトラックデータや、各トラックのスタートアドレス及びエンドアドレスなどのアドレスデータ、そしてディスク名やトラック名などの文字データが記録されている。録再用MDには、録音時にこれらのTOCデータが初めて記録される。
【0004】
図4(a)及び図4(b)にMDのエリア区分とTOCデータが記録されるエリアのセクタ区分を示す。
【0005】
図4(a)において、再生専用MDは、TOCエリア(リードインエリア)、音声データエリア及びリードアウトエリアに区分され、TOCデータはTOCエリアに記録されている。一方、録再用MDは、リードインエリア、UTOCエリア(ユーザTOCエリア)、音声データエリア及びリードアウトエリアに区分され、TOCエリアからリードされたTOCデータはUTOCエリアに再記録される。
【0006】
また、TOCエリア及びUTOCエリアは、図4(b)に示すようにそれぞれ複数のセクタから構成される。セクタ0には、ファーストTNO、ラストTNOなどのトラックデータや、スタートアドレスやエンドアドレスなどの各トラックのアドレスデータが記録される。セクタ1及びセクタ4にはディスク名や各トラック名などの文字データが記録される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、MD再生装置とMD録再装置とを接続したものや、MD再生用デッキとMD録再用デッキとが組み込まれたオーディオ装置を使用して、再生側(マスター側)で再生するMDのデジタル音声データをアナログ信号に変換した後、デジタル信号に再変換して、録再側(スレーブ側)にセットした録再用MDにアナログダビングする場合、ダビングできるのは音声データのみであるから、デジタルコードデータであるTOCデータについてはダビングすることはできない。その結果、TOCデータがないために、マスター側で複数のトラックからなるものでも、スレーブ側では1トラックとして取り扱われてしまう。これは、TOCデータに含まれるトラックデータやアドレスデータに基づいてトラック番号などを判断することから、TOCデータがないと、あたかも一本のトラックとして取り扱われてしまうからである。
【0008】
TOCデータを記録できないために、スレーブ側MDでもマスター側MDと同じトラックとして区切るためには、ユーザが手作業でTOCデータを作成する必要がある。例えば、音声データのダビング中でマスター側MDの各トラックの先頭が再生されたときに、ユーザがTOCデータ作成用のマーカー信号をスレーブ側MDに打ち込んだり、スレーブ側MDを全曲再生してその間にマーカー信号の打ち込み作業を行う必要がある。しかし、これらの方法では相当の時間や労力を要することになる。
【0009】
この問題を解決するために、入力音声信号が所定時間以上に渡り規定レベル以下(無音部)になったことを検知するLEVEL SYNC(レベル・シンク)機能を備えたMD録再装置がある。無音部とトラック間の区切りが一致するMDをアナログダビングするときには、このレベル・シンク機能を利用してトラック番号を自動的に生成して記録することができ、マスター側と同じトラックとして区切ることができる。
【0010】
しかし、このレベル・シンク機能を用いても、例えばクラシックのように切れ目なく次の楽章に続くような音声データをアナログダビングするときには、楽章と楽章との間に無音部分がないため、各楽章の切れ目を検出できず、これら楽章間にトラック番号を打ち込むことができない。そのため、複数のトラックからなるものが1トラックとして取り扱われてしまうこととなり、特定の楽章を指定して再生できなくなってしまう。フェイドアウトしながら次のトラックに移行するようなソースについても同様である。また、マスター側MDのトラック間の区切りに無音部が必ずあったとしても、それが規定時間(例えば3秒間)以下であるときにもトラック番号を打ち込めない。
【0011】
また、無音部が規定時間以上続くときには、トラックの区切りでないところでもスレーブ側ではトラックを区切ってしまうので、1トラックからなるものが逆に複数のトラックとして扱われることとなってしまう。
【0012】
このように、アナログダビングの場合では、レベル・シンク機能を用いても、マスター側MDの音声データの内容(無音部とトラックの区切りの対応)によっては、スレーブ側MDでマスター側と同じトラックで区切ることができないおそれがあった。
【0013】
そこで、この発明は、ディスク間で音声データをアナログダビングする場合、音声データの内容に関係なく、マスター側ディスクと同じトラックナンバーをスレーブ側ディスクに付与することができるオーディオ装置を提供するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るオーディオ装置は、少なくともディスク再生可能な第1のディスク部と、ディスク記録及びディスク再生可能な第2のディスク部と、再生されたアドレスにトラックナンバーを付与する操作キーと、音声データのダビングが完了したか否かを判断する判断手段とを有し、第1のディスクより読み出された音声データが第2のディスクにアナログダビングを行う際に、第1のディスク部に設けられた第1のディスクより読み出された、少なくとも複数のトラックのスタートアドレスを含むTOCデータを格納するメモリ手段が、上記第2のディスク部に設けられた第2のディスクに読み書きされるTOCデータを格納するメモリ手段としても使用されると共に、判断手段により第1のディスクより読み出された音声データが第2のディスクにアナログダビングされたと判断された場合、ダビングされた音声データを第2のディスクより読み出して、メモリ手段に格納された第1のディスクのTOCデータの各スタートアドレスから順次イントロ再生し、各トラックのイントロ再生中に操作キーが操作されると、第2のディスクの各スタートアドレスに第1のディスクと同じトラックナンバーが付与されるものである。
【0015】
第1のディスク部に設けられた第1のディスクより読み出されて、アナログ変換されずにデジタルデータのままメモリ手段に格納されるTOCデータには、複数のトラックのスタートアドレスが含まれる。第1のディスクより読み出された音声データは、第2のディスクに設けられた第2のディスクにアナログダビングされる。この後、ダビングされた音声は第2のディスクより読み出されて、メモリ手段に格納された第1のディスクのTOCデータの各トラックのスタートアドレスから順次イントロ再生され、ユーザがトラックが正しく再生されたと判断したときにはイントロ再生中に所定の操作キーを操作することによって、第2のディスクの各スタートアドレスにトラックナンバーが順次付与される。上記メモリ手段は、第2のディスクに読み書きされるTOCデータを格納するメモリ手段としても使用される。
【0016】
よって、マスター側ディスクの音声データの内容に関係なく、マスター側と同じトラックナンバーを常に短時間で簡単にスレーブ側ディスクに付与できる。したがって、ユーザはスレーブ側ディスクでも、マスター側と同じトラックナンバーを利用する様々な機能を享受することができる。
【0017】
また、マスター側及びスレーブ側のディスクのTOCデータがひとつのメモリ手段に格納されるので、部品点数の増加を抑えることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態としてのオーディオ装置100について、図1以下を参照して説明する。
【0019】
図1において、オーディオ装置100は、MD再生部60、MD録再部70及び切替部80を有する。
【0020】
第1のディスクとしてのMD1を再生するMD再生部(第1のディスク部)60は、光ピックアップ2、RFアンプ部3、デコーダ4、メモリコントローラ5、DRAM6、デコーダ7、D/Aコンバータ8及び切替スイッチSW1を有する。
【0021】
光ピックアップ2を構成する複数の光検出器(図示せず)の出力信号は、RFアンプ部3に供給される。このRFアンプ部3より得られるトラッキングエラー信号及びフォーカスエラー信号はサーボ制御回路(図示せず)に供給され、そのサーボ制御回路によって光ピックアップ2のトラッキングサーボ及びフォーカスサーボ、さらに光ピックアップ2を所定位置に移動する送りモータやスピンドルモータの回転も制御される。
【0022】
RFアンプ部3より得られるMD1の再生RF信号はEFMとCIRCのデコーダ4に供給され、復調処理が行われると共に誤り訂正処理が行われる。このデコーダ4で誤り訂正されたデータの中で音声データに係る圧縮符号化データは、メモリコントローラ5を介してDRAM6に一時格納される。このDRAM6に格納された圧縮符号化音声データはメモリコントローラ5で順次読み出され、デコーダ7に供給されて伸張復号化処理される。デコーダ7より出力される線形なデジタル音声データは、切替スイッチSW1の可動端子pがq側に接続されるとD/Aコンバータ8に供給されてアナログ音声信号に変換されて切替部80に出力される。一方、可動端子pがr側に接続されるとデジタル音声データはD/A変換されずにそのままの形態で切替部80に出力される。
【0023】
デコーダ4で誤り訂正されたデータで、MD1のTOCエリア又はUTOCエリアに記録された音声データに係るTOCデータは、メモリコントローラ5を介してSRAM9に格納される。このTOCデータのSRAM9への格納は音声データ読み込み前に行われる。
【0024】
上述したデコーダ4、メモリコントローラ5及び切替スイッチSW1の動作は、マイコンを含むシステムコントローラ10によって制御される。
【0025】
第2のディスクとしてのMD20の記録/再生を行うMD録再部(第2のディスク部)70は、A/Dコンバータ21、エンコーダ/デコーダ22、メモリコントローラ23、DRAM24、エンコーダ/デコーダ26、ヘッド駆動回路28、磁気ヘッド29及び切替スイッチSW2を有する。
【0026】
切替部80を介してアナログ音声信号がMD再生部60より供給されるときは、その音声信号は、A/Dコンバータ21で線形なデジタル音声データに変換される。このデジタル音声データは、切替スイッチSW2の可動端子sがt側に接続されることで、圧縮伸張のエンコーダ/デコーダ22に供給されてATRAC方式の圧縮符号化などのエンコード処理された後、メモリコントローラ23を介してDRAM24に格納される。
【0027】
また、切替部80を介してデジタル音声信号がMD録再部80より供給されるときは、その音声信号は、切替スイッチSW2の可動端子sがu側に接続されることで、エンコーダ/デコーダ22でエンコード処理された後、DRAM24に供給される。
【0028】
DRAM24に格納された音声信号に係る圧縮符号化データはメモリコントローラ23を介して順次読み出されてEFMとCIRCのエンコーダ/デコーダ26に供給されて、誤り訂正処理のためのエンコード処理されると共に変調処理される。
【0029】
エンコーダ/デコーダ26より出力される記録音声データはヘッド駆動回路28に供給される。これにより、磁気ヘッド29の出力磁界が記録音声データによって変調され、光ピックアップ33からのレーザ光との共働でもって、記録音声データが録再用MD20に磁界変調記録される。
【0030】
上述したメモリコントローラ23及びエンコーダ/デコーダ26の動作は、マイコンを含むシステムコントローラ10によって制御される。
【0031】
MD録再部70は、さらに光ピックアップ33及びRFアンプ部34を有する。再生時には、MD20に記録された音声データが光ピックアップ33によって検出され、その出力信号がRFアンプ部34に供給される。そして、エンコーダ/デコーダ26で復調処理や誤り訂正処理されてDRAM24に一時格納された圧縮符号化音声データは、メモリコントローラ23を介して読み出され、システムコントローラ10の制御によって切替スイッチSW2の可動端子sがt側に接続されることでエンコーダ/デコーダ22で伸張復号化処理される。そしてその音声が切替部80を介して図示しないスピーカより出力される。
【0032】
システムコントローラ10には、ユーザが種々の操作を行うための操作キー部35が接続されると共に、この操作キー部35による操作手順やシステムの状態などが表示される表示器36が接続される。操作キー部35には、後述するエンターキー、スキップキーやカーソルキーなども配設される。MD20の再生中にエンターキーが押されると、押された位置をスタートアドレスとしてトラックナンバーが付与される。スキップキーが押されると、再生が中止されて次のトラックにジャンプして再生が再開される。また、カーソルキーはアドレスデータを修正して再生開始位置を微調整するものである。
【0033】
以上の構成において、MD1に記録された音声データ及びTOCデータのダビングの手順を図面に基づいて説明する。図2及び図3はダビングモード時のシステムコントローラ10及びメモリコントローラ5,23の制御動作を示すフローチャートである。
【0034】
操作キー部35が操作されてダビングモードに設定されると、マスター側のメディアがスレーブ側のメディアと同一であるか否かがシステムコントローラ10で判定され(ステップST1)、同一でないと判定されるときはステップST101に進んで、ダビングモードを、音声データのみをダビングするモードに変更することが表示器36に表示され、ステップST102に進んで音声データがマスターディスクMD1からスレーブディスクMD20にダビングされる。
【0035】
ステップST1で同一メディアであると判定されるときは、ステップST2に進んでアナログダビングするか又はデジタルダビングするかが判定される。操作キー部35が操作されてデジタルダビングをするように指定されたときは、SRAM9に格納されたMD1のTOCデータの中からダビングの許可・不許可に関するデータがメモリコントローラ5を介して読み出されて、デジタルダビングが可能か否かが判定される。デジタルダビングが可能であると判定されるときは、ステップST201に進んで音声データがデジタルダビングされた後、ステップST202に進んで、SRAM9に格納されたMD1のTOCデータがメモリコントローラ23を介して読み出されてMD20にダビングされる。
【0036】
ただし、周知のように、SCMS(シリアル・コピー・マネージメント・システム)の制限によって、デジタルダビングでは一回しかシリアルコピーできない。よって、二回目以降のシリアルコピーで、音声データとTOCデータを共にダビングするためには後述するアナログダビングしなければならない。
【0037】
以下、ステップST2で、アナログダビングが選択された場合について説明する。
【0038】
まず、DRAM6に一時的に格納された圧縮符号化音声データが、メモリコントローラ5を介してデコーダ7に供給されて伸張処理や復号処理された後、切替スイッチSW1の可動端子pがq側に接続されることにより、D/Aコンバータ8でアナログ音声信号に変換されて切替部80に出力される(ステップST3)。
【0039】
このアナログ音声信号は、切替部80を介してMD録再部70に供給される。そして、A/Dコンバータ21で線形なデジタル音声データに変換された後、切替スイッチSW2の可動端子sがt側に接続されることでエンコーダ/デコーダ22で圧縮符号化される(ステップST4)。
【0040】
圧縮符号化されたデジタル音声データは、メモリコントローラ23及びDRAM24を介してエンコーダ/デコーダ26に供給されて、誤り訂正処理のためのエンコード処理及び変調処理が施された後、ヘッド駆動回路28を介して磁気ヘッド29でもって順次MD20に磁気変調記録される(ステップST5)。ステップST3〜ステップST5までの動作はステップST6でマスター側のMD1の音声データが全てダビングされたと判定されるまで続けられる。
【0041】
ステップST6で音声ダビングが終了したと判定されると、SRAM9に格納されたMD1のTOCデータの一部としてのアドレスデータAdd1(MD1の第1トラックのスタートアドレス及びエンドアドレス)がメモリコントローラ23を介して読み出され(ステップST7,ST8)、そのスタートアドレスから、MD20の音声データが光ピックアップ33で検索される。そして、エンコーダ/デコーダ22でデコード処理されて切替部80に供給され、システムコントローラ23の制御によってその音声が3秒間スピーカより出力される(ステップST9)。
【0042】
スピーカより出力される音声をユーザが聴いてマスター側のMD1の第1トラックの先頭から正しく再生されていると判断してエンターキーを押した場合(ステップST10)は、磁気ヘッド29でもってMD20のUTOCエリアの対応箇所にアドレスデータAdd1が記録され(ステップST11)、ステップST12に進む。
【0043】
ステップ12では、ステップST9で再生されたトラック(この場合、第1トラック)が最終トラックであるか否かが判定される。最終トラックでないと判定されるときは、ステップST13に進んでステップST9で再生するトラックが次トラック(第2のトラック)に変更され、再生トラックが最終トラックであるとステップST12で判定されるまでステップST8〜ステップST12までの各動作が続けられる。ステップST12で再生トラックが最終トラックであると判定されるときは、このダビングモードから抜けることになる。
【0044】
ステップST10でエンターキーが押されなかったと判定される場合には、ステップST14に進んでスキップキーが押されたか否かが判定され、スキップキーが押されたと判定されるときはステップST11に進む。一方、スキップキーが押されなかったと判定されるときは、ステップ15に進んで、ユーザによってカーソルキーが操作されたか否かが判定される。カーソルキーが操作されたと判定されるときはステップST16に進み、操作されていないと判定されるときはステップST9からの処理を再び繰り返す。
【0045】
ステップST16では、ステップST9で再生する第NトラックのアドレスデータAddNがメモリコントローラ23を介して読み出され、カーソルキーの移動に合わせてそのアドレスデータAddNが修正される。そして、ステップST9からの処理が再び繰り返される。
【0046】
以上説明したように本実施の形態においては、SRAM10がMD再生部60とMD録再部70とで共用された構成となる。ダビングモードでは、MD再生部60にセットされたマスター側のディスクMD1の音声データがMD録再部70にセットされたスレーブ側ディスクMD20にアナログダビングされた後、アナログ変換されずにSRAM9にデジタルデータのまま格納されたMD1のTOCデータがMD録再部70のメモリコントローラ23で読み出されて、MD1のTOCデータの各スタートアドレスからMD20の各トラックが順次イントロ再生される。再生中にトラック分割用のエンターキーが押されると、MD20にそのアドレスデータが記録され、MD1と同じトラックナンバーが付与される。
【0047】
また、再生中にユーザがカーソルキーを各トラックの先頭位置に移動することによりアドレスデータAddNの微調整が行われる。よって、その位置から音声データを再びイントロ再生してユーザがエンターキーを操作することにより、修正されたアドレスにトラックナンバーを付与することができる。したがって、マスター側のディスクMD1のTOCデータのアドレスデータによって、スレーブ側のディスクMD20が各トラックの先頭から正確に再生できなかったとしても、正確なアドレスデータがスレーブ側のディスクMD20のUTOCエリアに記録される。
【0048】
なお、本実施の形態において、TOCデータのメモリ手段としてSRAM9を用いたが、フラッシュメモリやDRAMなどの他のメモリを用いてもよい。また、アドレスデータのダビング終了後に、SRAM9から文字データを読み出してMD20のUTOCエリアにダビングするようにしてもよい。
【0049】
また、本実施の形態においては、ダビングモード中にカーソルキーを用いて各トラックの先頭アドレスを微調整する例を示したが、このような調整はダビングモード終了後に行うようにして、ダビングモード時にはおおよそのトラック開始位置(アドレスデータAddN)を仮に記録するようにしてもよい。これによって、ダビングモード時の作業が更に簡単になる。
【0050】
また、マスター側ディスクとして、文字や記号などが記録されているものを用いたり、スレーブディスクとして記録が可能なものを用いれば、他の光磁気ディスク(MO)、フロッピーディスク(FD)、ディジタルビデオディスク(DVD)などにも本発明は適用できる。
【0051】
【発明の効果】
この発明によれば、第1のディスクから第2のディスクにアナログダビングされた音声データは、デジタルデータのままメモリ手段に格納された第1のディスクのTOCデータに含まれる各トラックのスタートアドレスから順次イントロ再生され、再生中にエンターキーを操作することで、第2のディスクの各スタートアドレスにトラックナンバーが順次付与される。また、メモリ手段は第2のディスクのTOCデータの格納手段として用いられる。
【0052】
よって、マスター側ディスクの音声データをスレーブ側ディスクにアナログダビングする場合に、マスター側ディスクの音声データの内容に関係なく、マスター側と同じトラックナンバーを常に短時間で簡単にスレーブ側ディスクに付与できる。したがって、ユーザはスレーブ側ディスクでも、マスター側と同じトラックナンバーを利用した様々な機能を享受することができるという顕著な効果を奏する。
【0053】
また、マスター側とスレーブ側のディスクのTOCデータがひとつのメモリ手段に格納されるので、部品点数の増加を抑えることができ、その分ローコスト化を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態としてのオーディオ装置100の構成を示す図である。
【図2】ダビングモード時の制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図3】ダビングモード時の制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図4】ミニディスクのエリア区分を示す図である。
【符号の説明】
1 ミニディスク
2,33 光ピックアップ
3,34 RFアンプ部
4 EFMとCIRCのデコーダ
5,23 メモリコントローラ
6,24 DRAM
7 音声伸張のデコーダ
8 D/Aコンバータ
9 SRAM
10 システムコントローラ
20 録再用ミニディスク
21 A/Dコンバータ
22 音声圧縮伸張のエンコーダ/デコーダ
26 EFMとCIRCのエンコーダ/デコーダ
28 ヘッド駆動回路
29 磁気ヘッド
33 光ピックアップ
35 操作キー部
36 表示器
60 MD再生部
70 MD録再部
100 オーディオ装置
Claims (2)
- 少なくともディスク再生可能な第1のディスク部と、
ディスク記録及びディスク再生可能な第2のディスク部と、
再生されたアドレスにトラックナンバーを付与する操作キーと、
音声データのダビングが完了したか否かを判断する判断手段とを有し、
上記第1のディスクより読み出された音声データが第2のディスクにアナログダビングを行う際に、
上記第1のディスク部に設けられた第1のディスクより読み出された、少なくとも複数のトラックのスタートアドレスを含むTOCデータを格納するメモリ手段が、上記第2のディスク部に設けられた第2のディスクに読み書きされるTOCデータを格納するメモリ手段としても使用されると共に、
上記判断手段により上記第1のディスクより読み出された音声データが第2のディスクにアナログダビングされたと判断された場合、上記ダビングされた音声データを第2のディスクより読み出して、上記メモリ手段に格納された上記第1のディスクのTOCデータの各スタートアドレスから順次イントロ再生し、各トラックのイントロ再生中に上記操作キーが操作されると、上記第2のディスクの上記各スタートアドレスに上記第1のディスクと同じトラックナンバーが付与される
ことを特徴とするオーディオ装置。 - 上記メモリ手段に格納された第1のディスクのTOCデータには文字データが含まれ、この文字データをトラックナンバー付与後に第2のディスクに記録できるようにした
ことを特徴とする請求項1記載のオーディオ装置。
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