JP3601559B2 - ジエン系ゴム組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、発熱性に優れると共に、引張強度、耐摩耗性及び加工性に優れたジエン系ゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、省資源や環境対策などが重視されるにつれて、自動車の低燃費化に対する要求は、ますます厳しくなり、自動車タイヤについても、転動抵抗を小さくすることにより、低燃費化に寄与することが求められている。タイヤの転動抵抗を小さくするには、タイヤ用ゴム材料として、一般に、発熱性の低い加硫ゴムを与えることができるゴム材料を使用する。
【0003】
従来より、タイヤ用ゴム材料として、ジエン系ゴムに、補強剤として、カーボンブラックに替えてシリカを配合したゴム組成物を用いることにより、発熱性を低めることが提案されている。ところが、シリカ配合ゴム組成物は、カーボンブラック配合ゴム組成物に比べて、十分な耐摩耗性と引張強度が得られないという問題点があった。この原因の一つは、ジエン系ゴムに対するシリカの親和性がカーボンブラックよりも小さいために、十分な補強効果を発現することができないことにあると考えられている。
【0004】
従来、シリカとジエン系ゴムとの親和性を高めるために、シラン系カップリング剤を使用する方法が提案されている(特開平3−252431号公報、特開平3−252433号公報等)。しかし、この方法では、十分な効果を達成するために、高価なシラン系カップリング剤を多量に使用する必要がある。
【0005】
その他の改良法として、シリカと親和性のある置換基を導入したジエン系ゴムを用いることが検討されている。例えば、乳化重合法によるジエン系ゴムでは、第3級アミノ基を導入したジエン系ゴム(特開平1−101344号公報)が、また、アニオン重合法によるジエン系ゴムでは、アルキルシリル基(特開平1−188501号公報)、ハロゲン化シリル基(特開平5−230286号方法)または置換アミノ基(特開昭64−22940号公報)などを導入したジエン系ゴムが提案されている。
【0006】
しかしながら、これらの置換基を導入したジエン系ゴムの多くは、シリカと混合する際に、シリカと強く凝集して分散不良が起こるため、加工性に劣り、発熱性、引張強度及び耐摩耗性などの特性も充分に改善されないという欠点を有している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、ジエン系ゴム成分、シリカ及び酸化亜鉛を含有するジエン系ゴム組成物であって、転動抵抗の指標となる発熱性に優れ、しかもカーボンブラック配合ゴム組成物と同等以上の引張強度と耐摩耗性を示し、且つ加工性も良好なジエン系ゴム組成物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記従来技術の問題点を克服するために鋭意研究を重ねた結果、ジエン系ゴム、シリカ及び特定割合の酸化亜鉛を用いることにより、発熱性、引張強度、耐摩耗性及び加工性に優れたジエン系ゴム組成物を与えることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
かくして本発明によれば、ジエン系ゴム成分100重量部に対して、シリカ10〜150重量部と酸化亜鉛0.1〜2重量部とを含み、さらに、シリカ100重量部に対して、0.1〜30重量部の割合でシランカップリング剤を配合してなるジエン系ゴム組成物が提供される。
【0010】
【発明の実施の形態】
ジエン系ゴム成分
本発明に使用されるジエン系ゴム成分としては、共役ジエンを主体とするゴム状重合体であれば格別な限定はなく、例えば、天然ゴム(NR)、ポリイソプレンゴム(IR)、乳化重合スチレン−ブタジエン共重合ゴム(SBR)、溶液重合ランダムSBR(結合スチレン5〜50重量%、ブタジエン結合単位部分の1,2−結合量10〜80%)、高トランスSBR(ブタジエン結合単位部分のトランス量70〜95%)、低シスポリブタジエンゴム(BR)、高シスBR、高トランスBR(ブタジエン結合単位部分のトランス量70〜95%)、スチレン−イソプレン共重合ゴム(SIR)、ブタジエン−イソプレン共重合体ゴム、溶液重合ランダムスチレン−ブタジエン−イソプレン共重合ゴム(SIBR)、乳化重合SIBR、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合ゴム、高ビニルSBR−低ビニルSBRブロック共重合ゴム、ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレンブロック共重合体などのブロック共重合体などを挙げることができる。これらの中でも、NR、BR、IR、SBR、SIBRなどが好ましく、加工性の点からは、特にNR及びIRなどが好ましい。
【0011】
ヘテロ原子含有の極性基を有するジエン系ゴム
本発明においては、ジエン系ゴム成分として、ヘテロ原子含有の極性基を有するジエン系ゴム、あるいは該極性基含有ジエン系ゴムとその他のジエン系ゴムとを併用して用いると、発熱性、引張強度、耐摩耗性及び加工性などの特性が高度にバランスされるので好適である。
【0012】
ヘテロ原子としては、周期律表の第2周期ないし第4周期で且つ第5B族または第6B族に属する原子を示し、具体的には、例えば、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、リン原子などが挙げられる。これらの中でも、窒素原子、酸素原子などが好ましい。
【0013】
かかるヘテロ原子を含有する極性基としては、例えば、ヒドロキシル基、オキシ基、エポキシ基、カルボキシル基、カルボニル基、オキシカルボニル基、スルフィド基、ジスルフィド基、スルホニル基、スルフィニル基、チオカルボニル基、イミノ基、アミノ基、ニトリル基、アンモニウム基、イミド基、アミド基、ヒドラゾ基、アゾ基、ジアゾ基などが挙げられる。これらの中でも、ヒドロキシル基、オキシ基、エポキシ基、スルフィド基、ジスルフィド基、イミノ基、アミノ基などが好ましく、ヒドロキシル基、アミノ基、オキシ基などがさらに好ましく、ヒドロキシル基、アミノ基などが最も好ましい。
【0014】
ヘテロ原子含有の極性基を有するジエン系ゴムとしては、上記極性基を分子内に少なくとも一つ有するジエン系ゴムであれば特に制限はされない。具体的には、例えば、(1)ヘテロ原子含有の極性基を有するビニル系単量体と共役ジエンとの共重合体、あるいは該極性基含有ビニル系単量体と共役ジエンと芳香族ビニルとの共重合体などの極性基含有ジエン系ゴム、または(2)共役ジエンの重合体、あるいは共役ジエンと芳香族ビニルとの共重合体であって、分子中に結合した活性金属を有する(共)重合体と変性剤とを反応させることにより、該(共)重合体中にヘテロ原子含有の極性基を導入した極性基含有ジエン系ゴムなどを挙げることができる。
【0015】
上記(1)の共重合による該極性基含有ジエン系ゴム中の各単量体の含有量は、目的に応じて適宜選択できる。ヘテロ原子含有の極性基を有するビニル系単量体と共役ジエンとの共重合体の場合は、該極性基含有ビニル系単量体結合単位の含有量が、通常0.01〜20重量%、好ましくは0.05〜15重量%、より好ましくは0.1〜10重量%の範囲であり、共役ジエン結合単位の含有量が、通常80〜99.99重量%、好ましくは85〜99.95重量%、より好ましくは90〜99.9重量%の範囲である。発熱性とウエットスキッド抵抗の特性を高度にバランスさせるには、該極性基含有ビニル系単量体と共役ジエンと芳香族ビニルとの共重合体が特に好ましい。その場合の各単量体結合単位の含有量は、該極性基含有ビニル系単量体結合単位の含有量が、通常0.01〜20重量%、好ましくは0.05〜15重量%、より好ましくは0.1〜10重量%の範囲、共役ジエン結合単位の含有量が、通常40〜94.99重量%、好ましくは50〜85重量%、より好ましくは55〜80重量%の範囲、及び芳香族ビニル結合単位の含有量が、通常5〜55重量%、好ましくは10〜45重量%、より好ましくは15〜40重量%の範囲である。
【0016】
前記(2)の変性法によりヘテロ原子含有の極性基を導入させた極性基含有ジエン系ゴム中の各単量体の含有量は、要求される特性に応じて適宜選択され、共役ジエン結合単位が通常40〜100重量%、好ましくは50〜90重量%、より好ましくは60〜85重量%の範囲であり、芳香族ビニル結合単位が通常0〜60重量%、好ましくは10〜50重量%、より好ましくは15〜40重量%の範囲である。
【0017】
共役ジエンとしては、例えば1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン等が挙げられる。これらの中でも、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエンなどが好ましく、1,3−ブタジエンがより好ましい。これらの共役ジエンは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0018】
芳香族ビニルとしては、前記極性基を有さない芳香族ビニル化合物が用いられ、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2,4−ジイソプロピルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、4−t−ブチルスチレン、5−t−ブチル−2−メチルスチレン、モノクロロスチレン、ジクロロスチレン、モノフルオロスチレン等を挙げることができる。これらの中でも、スチレンが好ましい。芳香族ビニルは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0019】
極性基含有ビニル系単量体としては、分子内に少なくとも一つの極性基を有する重合性単量体であれば特に制限はされない。具体的には、例えば、アミノ基含有ビニル系単量体、ヒドロキシル基含有ビニル系単量体、オキシ基含有ビニル系単量体などが挙げられ、好ましくはヒドロキシル基含有ビニル系単量体、アミノ基含有ビニル系単量体などである。これらの極性基含有ビニル系単量体は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0020】
アミノ基含有ビニル系単量体としては、1分子中に第1級、第2級及び第3級アミノ基から選ばれる少なくとも1つのアミノ基を有する重合性単量体が挙げられる。これらの中でも、第3級アミノ基含有ビニル系単量体が特に好ましい。これらのアミノ基含有ビニル系単量体は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0021】
第1級アミノ基含有ビニル系単量体としては、例えば、アクリルアミド、メタアクリルアミド、p−アミノスチレン、アミノメチル(メタ)アクリレート、アミノエチル(メタ)アクリレート、アミノプロピル(メタ)アクリレート、アミノブチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
【0022】
第2級アミノ基含有ビニル系単量体としては、例えば、特開昭61−130355号公報に開示されるアニリノスチレン類;特開昭61−130356号公報に開示されるアニリノフェニルブタジエン類;及びN−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド,N−メチロールアクリルアミド、N−(4−アニリノフェニル)メタアクリルアミドなどN−モノ置換(メタ)アクリルアミド類;等が挙げられる。
【0023】
第3級アミノ基含有ビニル系単量体としては、例えば、N,N−ジ置換アミノアルキルアクリレート、N,N−ジ置換アミノアルキルアクリルアミド、N,N−ジ置換アミノ芳香族ビニル化合物およびピリジル基を有するビニル化合物等が挙げられる。
【0024】
N,N−ジ置換アミノアクリレートとしては、例えば、N,N−ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノブチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノブチル(メタ)アクリレート、N−メチル−N−エチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジプロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジブチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジブチルアミノブチル(メタ)アクリレート、N,N−ジヘキシルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジオクチルアミノエチル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルフオリンなどのアクリル酸またはメタアクリル酸のエステルなどが挙げられる。これらの中でも、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジプロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジオクチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−メチル−N−エチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどが好ましい。
【0025】
N,N−ジ置換アミノアルキルアクリルアミドとしては、例えば、N,N−ジメチルアミノメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノブチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノブチル(メタ)アクリルアミド、N−メチル−N−エチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジプロピルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジブチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジブチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジブチルアミノブチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジヘキシルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジヘキシルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジオクチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドなどのアクリルアミド化合物またはメタアクリルアミド化合物などが挙げられる。これらの中でも、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジオクチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドなどが好ましい。
【0026】
N,N−ジ置換アミノ芳香族ビニル化合物としては、例えば、N,N−ジメチルアミノエチルスチレン、N,N−ジエチルアミノエチルスチレン、N,N−ジプロピルアミノエチルスチレン、N,N−ジオクチルアミノエチルスチレンなどのスチレン誘導体が挙げられる。
【0027】
また、ピリジル基を有するビニル化合物としては、例えば2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、5−メチル−2−ビニルピリジン、5−エチル−2−ビニルピリジンなどが挙げられる。これらの中でも、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジンなどが好ましい。
【0028】
ヒドロキシル基含有ビニル系単量体としては、1分子中に少なくとも1個の第1級、第2級または第3級ヒドロキシル基を有する重合性単量体が挙げられる。このようなヒドロキシル基含有ビニル系単量体としては、例えば、それぞれヒドロキシル基を含有する不飽和カルボン酸系単量体、ビニルエーテル系単量体、ビニルケトン系単量体などが挙げられ、これらの中でも、ヒドロキシル基含有不飽和カルボン酸系単量体が好適である。ヒドロキシル基含有不飽和カルボン酸系単量体としては、例えば、アクリル酸、メタアクリル酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸などのエステル、アミド、無水物などの誘導体が挙げられ、好ましくはアクリル酸、メタアクリル酸などのエステル化合物である。
【0029】
ヒドロキシル基含有ビニル系単量体の具体例としては、例えば、ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−クロロ−3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド、ジ−(エチレングリコール)イタコネート、ジ−(プロピレングリコール)イタコネート、ビス(2−ヒドロキシプロピル)イタコネート、ビス(2−ヒドロキシエチル)イタコネート、ビス(2−ヒドロキシエチル)フマレート、ビス(2−ヒドロキシエチル)マレート、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシメチルビニルケトン、アリルアルコールなどが例示される。これらの中でも、ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミドなどが好ましい。
【0030】
オキシ基含有ビニル系単量体としては、例えば、特開平7−188356号公報で開示されるトリメトキシビニルシラン、トリエトキシビニルシラン、6−トリメトキシシリル−1,2−ヘキセン、p−トリメトキシシリルスチレン、メタアクリル酸3−トリメトキシシリルプロピル、アクリル酸3−トリエトキシシリルプロピルなどのアルコキシシリル基含有ビニル系単量体などを挙げることができる。
【0031】
前記(1)の共重合法により該極性基含有ジエン系ゴムを製造する方法は、特に制限はないが、通常は乳化重合法が採用される。乳化重合法は、通常の乳化重合手法を用いればよく、例えば、所定量の上記単量体を乳化剤の存在下に水性媒体中に乳化分散し、ラジカル重合開始剤により乳化重合する方法が挙げられる。
【0032】
乳化剤としては、例えば、炭素数10以上の長鎖脂肪酸塩及び/又はロジン酸塩が用いられる。具体的には、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、オレイン酸、ステアリン酸などのカリウム塩またはナトリウム塩などが例示される。
【0033】
ラジカル重合開始剤としては、例えば、過硫酸アンモニウムや過硫酸カリウムのような過硫酸塩;過硫酸アンモニウムと硫酸第二鉄との組合わせ、有機過酸化物と硫酸第二鉄との組み合わせ、及び過酸化水素と硫酸第二鉄との組み合わせなどのレドックス系開始剤;などが用いられる。
【0034】
共重合体の分子量を調節するために、連鎖移動剤を添加することもできる。連鎖移動剤としては、例えばt−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタンなどのメルカプタン類、四塩化炭素、チオグリコール酸、ジテルペン、ターピノーレン、γ−テルピネン類などを用いることができる。
【0035】
乳化重合の温度は、用いられるラジカル重合開始剤の種類によって適宜選択することができるが、通常、0〜100℃で、好ましくは0〜60℃である。重合様式は、連続重合、回分重合等のいずれでの様式でも構わない。
【0036】
乳化重合の転化率が大きくなると、ゲル化する傾向がみられる。そのため、重合転化率を90%以下に抑えるのが好ましく、特に、転化率50〜80%の範囲で重合を停止するのが好ましい。重合反応の停止は、通常、所定の転化率に達した時点で、重合系に重合停止剤を添加することによって行われる。重合停止剤としては、例えば、ジエチルヒドロキシルアミンやヒドロキシルアミン等のアミン系化合物、ヒドロキノンやベンゾキノンなどのキノン系化合物、亜硝酸ナトリウム、ソジウムジチオカーバメートなどの化合物が用いられる。
【0037】
乳化重合反応停止後、得られた重合体ラテックスから必要に応じて未反応モノマーを除去し、次いで、必要に応じて硝酸、硫酸等の酸を添加混合してラテックスのpHを所定の値に調整した後、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化カリウムなどの塩を凝固剤として添加混合し、重合体をクラムとして凝固させる。クラムは洗浄、脱水後、バンドドライヤーなどで乾燥し、目的とする極性基含有ジエン系ゴムを得ることができる。
【0038】
前記(2)の変性法により該極性基含有ジエン系ゴムを製造するには、先ず、分子鎖中に結合した活性金属を含有するジエン系ゴムを製造し、次いで、変性剤と反応させることにより、ヘテロ原子またはヘテロ原子を有する原子団からなる極性基を導入する。
【0039】
活性金属としては、特に限定はないが、例えば、アニオン重合可能な活性金属などを用いることができる。具体的には、例えば、特開昭58−162604号公報、特開昭61−42552号公報、特公平5−30841号公報、特開昭63−297403号公報などに記載されているリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムなどのアルカリ金属類;ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムなどのアルカリ土類金属類;ランタン、ネオジウムなどのランタノイド系列希土類金属類;などが挙げられる。これらの中でも、アルカリ金属類及びアルカリ土類金属類が好ましく、アルカリ金属類が特に好ましい。
【0040】
活性金属が結合したジエン系ゴムは、溶液重合法により、活性金属基材触媒を開始剤として、共役ジエン系単量体もしくは共役ジエン系単量体と芳香族ビニル系単量体とを重合させることにより製造することができる(特開昭58−162604号公報)。また、他の方法として、各種重合法(乳化重合、溶液重合など)によりジエン系ゴムを製造し、次いで、該ジエン系ゴム鎖中に、後反応で活性金属を付加させる方法(特開昭58−189203号公報)が挙げられる。ただし、これらの方法に限られるものではない。
【0041】
活性金属基材触媒(活性金属含有開始剤)としては、有機アルカリ金属触媒、有機アルカリ土類金属触媒、有機ランタノイド系列希土類金属触媒などが用いられる。
【0042】
有機アルカリ金属触媒としては、例えば、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、ヘキシルリチウム、フェニルリチウム、スチルベンリチウムなどのモノ有機リチウム化合物;ジリチオメタン、1,4−ジリチオブタン、1,4−ジリチオ−2−エチルシクロヘキサン、1,3,5−トリリチオベンゼンなどの多官能性有機リチウム化合物;特開平7−53616号公報や特開平7−2916号公報などに開示される第3級アミノ基含有有機リチウム化合物;ナトリウムナフタレン、カリウムナフタレンなどが挙げられる。これらの中でも、有機リチウム化合物が好ましく、モノ有機リチウム化合物が特に好ましい。
【0043】
有機アルカリ土類金属触媒としては、例えば、n−ブチルマグネシウムブロミド、n−ヘキシルマグネシウムブロミド、エトキシカルシウム、ステアリン酸カルシウム、t−ブトキシストロンチウム、エトキシバリウム、イソプロポキシバリウム、エチルメルカプトバリウム、t−ブトキシバリウム、フェノキシバリウム、ジエチルアミノバリウム、ステアリン酸バリウム、エチルバリウムなどが挙げられる。
【0044】
有機ランタノイド系列希土類金属触媒としては、例えば、特公昭63−64444号公報に記載されるようなバーサチック酸ネオジウム/トリエチルアルミニウムハイドライド/エチルアルミニウムセスキクロライドからなる複合触媒などが挙げられる。
【0045】
これらの活性金属含有開始剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。溶液重合法(アニオン重合法)の場合は、活性金属含有開始剤の使用量は、開始剤の種類あるいは要求される生成重合体の分子量によって適宜選択され、通常、生成ジエン系ゴム1kg当り1〜20ミリモル、好ましくは2〜15ミリモル、より好ましくは3〜10ミリモルの範囲である。
【0046】
上記開始剤を用いたアニオン重合は、該開始剤を破壊しない炭化水素系溶媒中で行われる。適当な炭化水素系溶媒としては、通常のアニオン重合に使用されるものであれば特に限定されず、例えば、n−ブタン、n−ペンタン、iso−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、iso−オクタンなどの脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタンなどの脂環式炭化水素;ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素;等の周知のものから選ばれ、好ましくはn−ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼンなどである。また、必要に応じて、1−ブテン、シス−2−ブテン、2−ヘキセンなどの重合性の低い不飽和炭化水素などを使用してもよい。これらの炭化水素系溶媒は、単独、あるいは2種以上組み合わせて、通常、単量体濃度が1重量%〜30重量%になる量比で用いられる。
【0047】
アニオン重合反応に際し、共役ジエン系単量体結合単位のミクロ構造あるいは共役ジエン系単量体と共重合させる芳香族ビニル系単量体の共重合体鎖中の分布を調整するために、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテルなどのエーテル類;テトラメチルエチレンアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、キヌクリジンなどの第三級アミン化合物;カリウム−t−アミルオキシド、カリウム−t−ブチルオキシドなどのアルカリ金属アルコキシド化合物;トリフェニルホスフィンなどのホスフィン化合物;等の極性化合物を添加してもよい。これらの極性化合物は、単独、または2種以上を組み合わせて用いられ、その使用量は、開始剤1モルに対して、通常、0〜200モルである。
【0048】
アニオン重合反応は、通常、−78〜150℃の範囲で、回分式あるいは連続式等の重合様式で行われる。また、芳香族ビニル系単量体を共重合させる場合は、芳香族ビニル系単量体単位のランダム性を向上させるため、例えば、特開昭59−140211号公報や特開昭56−143209号公報に記載されているように、重合系中の芳香族ビニル系単量体と共役ジエン系単量体の組成比における芳香族ビニル系単量体含有量が特定濃度範囲になるように共役ジエン系単量体あるいは共役ジエン系単量体と芳香族ビニル系単量体との混合物を、反応系に連続的あるいは断続的に供給するのが望ましい。
【0049】
アニオン重合により生成する重合体としては、具体的には、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ブタジエン−イソプレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−ブタジエン−イソプレン共重合体などが例示できる。かくして、重合体鎖の末端に活性金属が結合した共役ジエン系重合体(以下、活性重合体と言う。)が得られる。
【0050】
後反応で活性金属を付加させる方法(活性金属の後付加反応)では、例えば、上記活性重合体に対して等モルのメタノール、イソプロパノールなどのアルコール類を添加して重合反応を停止した後、新たに活性金属含有開始剤及び必要に応じて前記極性化合物を添加して反応させることにより、活性金属を付加させる。反応温度は、通常、−78〜150℃、好ましくは20〜100℃の範囲で、反応時間は、通常、0.1〜24時間、好ましくは0.5〜4時間の範囲である。かくして、重合体主鎖中に活性金属が結合した活性重合体が得られる。乳化重合等の他の方法で得られた共役ジエン系重合体を用いて、同様に、活性金属含有開始剤と反応させることにより、分子鎖中に活性金属を導入することができる。
【0051】
変性剤としては、上記活性金属と反応して前記極性基を生成させ得るものであれば特に制限はされず、例えば、特開昭59−191705号公報、特開昭60−137913号公報、特開昭62−86074号公報、特開昭62−109801号公報、特開昭62−149708号公報、特開昭64−22940号公報、特開平7−149825号公報などに開示される各種変性剤を用いることができる。具体的には、例えば、分子内にカルボニル基、チオカルボニル基、アミノ基、イミノ基、アジリジン基、及びエポキシ基から選ばれる少なくとも1種の置換基を有する化合物などが挙げられる。また、分子内に活性金属と反応可能な炭素−炭素飽和基、ハロゲン原子などの官能基と該極性基とを併せ持つ化合物などが挙げることができる。
【0052】
変性剤の具体例としては、例えば、アセトン、ベンゾフェノン、アセチルアセトンなどのケトン類;酢酸メチルエステル、アジピン酸メチルエステル、アジピン酸エチルエステル、メタクリル酸メチルエステル、メタクリル酸エチルエステルなどのエステル類;ベンズアルデヒドなどのアルデヒド類;エポキシ類;エピハロヒドリン類;カルボジイミド類;N−エチルエチリデンイミン、N−メチルベンジリデンイミン、N−ヘキシルシンナミリデンイミン、N−デシル−2−エチル−1,2−ジフェニルブチリデンイミン、N−フェニルベンジリデンイミン、N−ドデシルシクロヘキサンイミン、N−プロピル−2,5−シクロヘキサジエンイミン、N−メチル−1−ナフタレンイミンなどのシッフ塩基類;炭素数2〜3の環状イミン化合物;及びビニル基とヒドロキシル基とを併せ持つ化合物;ビニル基とアミノ基とを併せ持つ化合物;ビニル基とアルコキシシリル基とを併せ持つ化合物;ハロゲン原子とアルコキシシリル基とを併せ持つ化合物;カルボニル基とアミノ基とを併せ持つ化合物;などが挙げられる。これらの中でも、発熱特性や耐摩耗性をより高度にバランスさせる上では、エポキシ類;エピハロヒドリン類;カルボジイミド類;炭素数2〜3の環状イミン化合物;及びビニル基とヒドロキシル基とを併せ持つ化合物;ビニル基とアミノ基とを併せ持つ化合物;ビニル基とアルコキシシリル基とを併せ持つ化合物;ハロゲン原子とアルコキシシリル基とを併せ持つ化合物;カルボニル基とアミノ基を併せもつ化合物などが好ましく、カルボニル基とアミノ基を併せもつ化合物が特に好ましい。
【0053】
エポキシ類としては、例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、1,2−エポキシブタン、1,2−エポキシ−iso−ブタン、2,3−エポキシブタン、1,2−エポキシヘキサン、1,2−エポキシオクタン、1,2−エポキシデカン、1,2−エポキシテトラデカン、1,2−エポキシヘキサデカン、1,2−エポキシオクタデカン、1,2−エポキシエイコサン、1,2−エポキシ−2−ペンチルプロパン、3,4−エポキシ−1−ブテン、1,2−エポキシ−5−ヘキセン、1,2−エポキシ−9−デセン、1,2−エポキシクロペンタン、1,2−エポキシシクロヘキサン、1,2−エポキシシクロドデカン、1,2−エポキシエチルベンゼン、1,2−エポキシ−1−メトキシ−2−メチルプロパン、グリシジルメチルエーテル、グリシジルエチルエーテル、グリシジルイソプロピルエ−テル、グリシジルアリルエーテル、グリシジルフェニルエーテル、グリシジルブチルエーテル、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。これらの中でも、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、1,2−エポキシブタン、1,2−エポキシ−iso−ブタン、2,3−エポキシブタン、1,2−エポキシヘキサン、3,4−エポキシ−1−ブテン、1,2−エポキシ−5−ヘキセン、グリシジルメチルエーテル、グリシジルエチルエーテル、グリシジルイソプロピルエ−テル、グリシジルアリルエーテル、グリシジルフェニルエーテル、グリシジルブチルエーテル、3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシランなどが好ましい。
【0054】
エピハロヒドリン類としては、上記エポキシ類の少なくとも1つの水素原子をハロゲン原子で置換されたものが例示され、好ましい範囲および炭化水素基の例示は、上記エポキシ類と同様である。具体的には、例えばエピクロロヒドリン、エピブロモヒドリン、エピヨードヒドリン、2,3−エポキシ−1,1,1−トリフルオロプロパン、1,2−エポキシ−1H,1H,2H,3H,3H,−ヘプタデカフルオロウンデカンなどが挙げられ、好ましくはエピクロロヒドリン、エピブロモヒドリンなどである。
【0055】
カルボジイミド類としては、例えば、ジメチルカルボジイミド、ジエチルカルボジイミド、ジプロピルカルボジイミド、ジブチルカルボジイミド、ジヘキシルカルボジイミド、ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジベンジルカルボジイミド、ジフェニルカルボジイミド、メチルプロピルカルボジイミド、ブチルシクロヘキシルカルボジイミド、エチルベンジルカルボジイミド、プロピルフェニルカルボジイミド、フェニルベンジルカルボジイミドなどが挙げられる。これらの中でも、ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジフェニルカルボジイミドなどが好ましい。
【0056】
炭素数2〜3の環状イミン化合物としては、例えば、エチレンイミン、プロピレンイミンなどのN−非置換のアジリジン化合物やトリメチレンイミンなどのN−非置換アゼチジン化合物などが挙げられる。
【0057】
ビニル基とヒドロキシル基またはアミノ基とを併せ持つ化合物としては、例えば、前記ヒドロキシル基含有ビニル系単量体やアミノ基含有ビニル系単量体などの化合物を用いることができる。
【0058】
ビニル基またはハロゲン原子とアルコキシシリル基とを併せ持つ化合物としては、例えば、特開平1−188501号公報に開示されるようなトリメトキシビニルシラン、トリエトキシビニルシラン、トリフェノキシビニルシラン、トリ(2−メチルブトキシ)ビニルシランなどのモノビニルシラン化合物;トリメトキシクロルシラン、トリエトキシクロルシラン、ジエトキシメチルクロルシラン、トリフェノキシクロロシラン、ジフェノキシフェニルヨードシランなどのモノハロゲン化アルコキシシラン化合物;などが挙げられる。これらの化合物は、単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いられるが、活性金属に対して、ビニル基やハロゲン原子などの官能基量が当量以上になるように化合物の添加量を決める必要がある。
【0059】
カルボニル基とアミノ基とを併せもつ化合物は、両基が隣接していてもよいし、また、離れていてもよい。隣接する化合物としては、例えば、アミド類、イミド類、尿素類、イソシアヌル酸類などが挙げられ、好ましくはこれらの環状化合物で、より好ましくはN−置換環状アミド類、N−置換環状尿素類などである。また、両基が離れている化合物としては、アミノケトン類、アミノアルデヒド類などが挙げられ、好ましくはN−置換アミノケトン類、N−置換アミノアルデヒド類などで、より好ましくはN−置換アミノケトン類である。
【0060】
N−置換環状アミド類としては、例えば、N−メチル−β−プロピオラクタム、N−フェニルル−2−ピロリドン、N−フェニル−2−ピロリドン、N−t−ブチル−2−ピロリドン、N−メチル−5−メチル−2−ピロリドン、N−メチル−2−ピペリドン、N−ビニル−2−ピペリドン、N−フェニル−2−ピペリドン、N−メチル−ε−カプロラクタム、N−フェニル−ε−カプロラクタム、N−メチル−ω−ラウリロラクタム、N−ビニル−ω−ラウリロラクタムなどが挙げられる。これらの中でも、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン、N−フェニル−2−ピロリドン、N−メチル−ピペリドン、N−ビニル−2−ピペリドン、N−メチル−ε−カプロラクタム、N−フェニル−ε−カプロラクタムなどが好ましい。
【0061】
N−置換環状尿素類としては、例えば、1,3−ジメチルエチレン尿素、1,3−ジビニルエチレン尿素、1,3−ジエチル−2−イミダゾリジノン、1−メチル−3−エチル−2−イミダゾリジノンなどが挙げられ、好ましくは1,3−ジメチルエチレン尿素、1,3−ジビニルエチレン尿素などである。
【0062】
N−置換アミノケトン類としては、例えば、4−N,N−ジメチルアミノアセトフェノン、4−N,N−ジエチルアミノアセトフェノン、1,3−ビス(ジフェニルアミノ)−2−プロパノン、1,7−ビス(メチルエチルアミノ)−4−ヘプタノン、4−N,N−ジメチルアミノベンゾフェノン、4−N,N−ジ−t−ブチルアミノベンゾフェノン、4−N,N−ジフェニルアミノベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジフェニルアミノ)ベンゾフェノンなどが挙げられる。これらの中でも、4、4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジフェニルアミノ)ベンゾフェノンなどが特に好ましい。
【0063】
N−置換アミノアルデヒド類としては、例えば、4−N,N−ジメチルアミノベンズアルデヒド、4−N.N−ジフェニルアミノベンズアルデヒド、4−N,N−ジビニルアミノベンズアルデヒドなどのN−置換アミノアルデヒド類などが挙げられる。
【0064】
これらの変性剤は、それぞれ単独で、または2種以上を組み合わせて使用され、その使用量は、変性剤の種類や要求される特性によって適宜選択されるが、一般的には活性金属当り、通常0.1〜50当量、好ましくは0.2〜20当量、より好ましくは0.3〜10当量の範囲である。
【0065】
変性反応は、分子中に結合した活性金属を有する前記活性重合体と変性剤とを接触させればよい。アニオン重合により活性重合体を製造した場合には、通常、重合停止前の活性重合体液中に変性剤を所定量添加することにより変性反応を行う。また、末端変性と主鎖の変性の両方に活性金属を導入し、さらに変性剤と反応させればよい。変性反応における反応温度及び反応時間は、広範囲に選択できるが、一般的に、室温〜120℃で、数秒〜数時間である。
【0066】
上記アニオン重合においては、得られる変性法極性基含有ジエン系ゴム中の共役ジエン結合単位におけるミクロ構造を調整できる。共役ジエン結合単位中のビニル結合割合(3,4−ビニル結合も含む)は、特に限定はないが、通常5〜95%、好ましくは20〜90%、より好ましくは30〜85%、最も好ましくは40〜80%の範囲に調整される。共役ジエン結合単位中のビニル結合割合がこの範囲にある時に、引張強度や耐摩耗性などの特性が高値にバランスされ好適である。
【0067】
これらのジエン系ゴム(ヘテロ原子含有の極性基を有するジエン系ゴム及びその他のジエン系ゴム)は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を併用して用いることができる。該極性基含有ジエン系ゴム(A)とその他のジエン系ゴム(B)を併用する場合、その併用割合は、用途や目的に合わせて適宜選択されるが、通常、(A):(B)=10:90〜90:10、好ましくは15:85〜85:15、より好ましくは20:80〜80:20(重量比)である。また、その場合のジエン系ゴム成分の好ましい組成は、[該極性基含有ジエン系ゴム(A)]:[NR及び/またはIR]=20〜80:80〜20、より好ましくは30〜70:70〜30(重量比)のジエン系ゴムの併用系、及び[該極性基含有ジエン系ゴム(A)]:[NR及び/またはIR]:[SBR]=80〜20:10〜70:10〜70(重量比)のジエン系ゴムの併用系などが挙げられる。
【0068】
本発明に使用されるジエン系ゴム成分のムーニー粘度(ML1+4,100℃)は、特に制限はないが、通常、10〜250、好ましくは20〜150、より好ましくは25〜120の範囲である。ムーニー粘度がこの範囲にある時に、発熱性、耐摩耗性及び加工性などの特性が高値にバランスされ好適である。ジエン系ゴム成分のムーニー粘度(ML1+4,100℃)は、オイルなどを添加した油展ゴムとしてこの範囲内に調整してもよい。
【0069】
シリカ
シリカとしては、特に制限はないが、例えば、乾式法ホワイトカーボン、湿式法ホワイトカーボン、コロイダルシリカ、及び特開昭62−62838号公報に開示される沈降シリカなどが挙げられる。これらの中でも、含水ケイ酸を主成分とする湿式法ホワイトカーボンが特に好ましい。これらのシリカは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0070】
シリカの比表面積は、特に制限はされないが、窒素吸着比表面積(BET法)で、通常50〜400m2/g、好ましくは100〜250m2/g、さらに好ましくは120〜190m2/gの範囲である時に、補強性、耐摩耗性及び発熱性等の改善が十分に達成され、好適である。ここで窒素吸着比表面積は、ASTM
D3037−81に準じBET法で測定される値である。
【0071】
シリカの配合割合は、ジエン系ゴム成分100重量部に対して、10〜150重量部、好ましくは20〜120重量部、より好ましくは30〜100重量部の範囲である。配合量が過度に少ないと補強性に劣り、逆に、過度に多いと発熱性や耐摩耗性が劣り、いずれも好ましくない。
【0072】
本発明においては、シリカとカーボンブラックを併用して用いることができる。カーボンブラックとしては、特に制限はないが、例えば、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、チャンネルブラック、グラファイトなどを用いることができる。これらの中でも、特にファーネスブラックが好ましく、その具体例としては、SAF、ISAF、ISAF−HS、ISAF−LS、IISAF−HS、HAF、HAF−HS、HAF−LS、FEF等の種々のグレードのものが挙げられる。これらのカーボンブラックは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0073】
カーボンブラックの窒素吸着比表面積(N2SA)は、特に制限はないが、通常5〜200m2/g、好ましくは50〜150m2/g、より好ましくは80〜130m2/gの範囲である時に、引張強度や耐摩耗性が高いレベルで改善され好適である。また、カーボンブラックのDBP吸着量は、特に制限はないが、通常5〜300ml/100g、好ましくは50〜200ml/100g、より好ましくは80〜160ml/100gの範囲である時に、引張強度や耐摩耗性が高いレベルで改善され好適である。
【0074】
また、カーボンブラックとして、特開平5−230290号公報に開示されるセチルトリマチルアンモニウムブロマイドの吸着(CTAB)比表面積が110〜170m2/gで24,000psiの圧力で4回繰り返し圧縮を加えた後のDBP(24MDBP)吸着量が110〜130ml/100gであるハイストラクチャーカーボンブラックを用いることにより、耐摩耗性をさらに改善できる。
【0075】
カーボンブラックの配合量は、特に制限されないが、ジエン系ゴム成分100重量部に対して、通常0.5〜100重量部、好ましくは1〜80重量部、より好ましくは5〜50重量部の範囲である。本発明のジエン系ゴム組成物が、特に高い発熱性能を要求される場合は、カーボンブラックの配合量をシリカの配合量よりも少なくするのが好ましい。
【0076】
酸化亜鉛
酸化亜鉛としては、特に制限はないが、例えば、表面活性の高い粒度5μm以下のものを用いることができる。具体的には、粒度が、例えば0.05〜0.2μmの活性亜鉛華や0.3〜1μmの亜鉛華などを挙げることができる。また、酸化亜鉛は、アミン系の分散剤や湿潤剤で表面処理したものなどを用いることができる。
【0077】
これらの酸化亜鉛は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。酸化亜鉛の配合割合は、ジエン系ゴム成分100重量部に対して、0.01〜2重量部、好ましくは0.1〜1.5重量部、より好ましくは0.5〜1.3重量部である。酸化亜鉛の配合割合が過度に少ないと、加工性、引張強度及び耐摩耗性に劣り、逆に、過度に多いと、加工性、引張強度、発熱性及び耐摩耗性などの特性に劣り、ともに好ましくない。
【0078】
シランカップリング剤
本発明においてシランカップリング剤を添加すると、発熱性や耐摩耗性がさらに改善されるので、好適である。
【0079】
シランカップリング剤としては、特に限定はないが、例えば、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシ−エトキシ)シラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)−エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、ビス(3−(トリエトキシシリル)プロピル)テトラスルフィド、及び特開平6−248116号公報に記載されるγ−トリメトキシシリルプロピルジメチルチオカルバミルテトラスルフィド、γ−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアジルテトラスルフィドなどのテトラスルフィド類などを挙げることができる。
【0080】
これらのシランカップリング剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。シランカップリング剤の配合割合は、シリカ100重量部に対して、通常、0.1〜30重量部、好ましくは1〜20重量部、さらに好ましくは2〜10重量部の範囲である。
【0081】
ジエン系ゴム組成物
本発明のジエン系ゴム組成物は、上記成分以外に、常法に従って、加硫剤、加硫促進剤、酸化亜鉛以外の加硫活性化剤、老化防止剤、活性剤、可塑剤、滑剤、充填剤等のその他の配合剤をそれぞれ必要量含量することができる。
【0082】
加硫剤としては、特に限定はないが、例えば、粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄などの硫黄;一塩化硫黄、二塩化硫黄などのハロゲン化硫黄;ジクミルパーオキシド、ジターシャリブチルパーオキシドなどの有機過酸化物;p−キノンジオキシム、p,p’−ジベンゾイルキノンジオキシムなどのキノンジオキシム;トリエチレンテトラミン、ヘキサメチレンジアミンカルバメート、4,4’−メチレンビス−o−クロロアニリンなどの有機多価アミン化合物;メチロール基をもったアルキルフェノール樹脂;などが挙げられ、これらの中でも、硫黄が好ましく、粉末硫黄が特に好ましい。これらの加硫剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いられる。
【0083】
加硫剤の配合割合は、ジエン系ゴム成分100重量部に対して、通常、0.1〜15重量部、好ましくは0.3〜10重量部、さらに好ましくは0.5〜5重量部の範囲である。加硫剤の配合割合がこの範囲にある時に、引張強度や耐摩耗性に優れるとともに、耐熱性や残留ひずみ等の特性にも優れるので特に好ましい。
【0084】
加硫促進剤としては、例えば、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−オキシエチレン−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−オキシエチレン−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N,N’−ジイソプロピル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミドなどのスルフェンアミド系加硫促進剤;ジフェニルグアニジン、ジオルトトリルグアニジン、オルトトリルビグアニジン等のグアニジン系加硫促進剤;チオカルボアニリド、ジオルトトリルチオウレア、エチレンチオウレア、ジエチルチオウレア、トリメチルチオウレア等のチオウレア系加硫促進剤;2−メルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジスルフィド、2−メルカプトベンゾチアゾール亜鉛塩、2−メルカプトベンゾチアゾールナトリウム塩、2−メルカプトベンゾチアゾールシクロヘキシルアミン塩、2−(2,4−ジニトロフェニルチオ)ベンゾチアゾール等のチアゾール系加硫促進剤;テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド等のチウラム系加硫促進剤;ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジ−n−ブチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジメチルジチオカルバミン酸鉛、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジ−n−ブチルジチオカルバミン酸亜鉛、ペンタメチレンジチオカルバミン酸亜鉛、エチルフェニルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸テルル、ジメチルジチオカルバミン酸セレン、ジエチルジチオカルバミン酸セレン、ジメチルジチオカルバミン酸銅、ジメチルジチオカルバミン酸鉄、ジエチルジチオカルバミン酸ジエチルアミン、ペンタメチレンジチオカルバミン酸ピペリジン、メチルペンタメチレンジチオカルバミン酸ピペコリン等のジチオカルバミン酸系加硫促進剤;イソプロピルキサントゲン酸ナトリウム、イソプロピルキサントゲン酸亜鉛、ブチルキサントゲン酸亜鉛等のキサントゲン酸系加硫促進剤;などの加硫促進剤が挙げられる。
【0085】
これらの加硫促進剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いられるが、少なくともスルフェンアミド系加硫促進剤を含むものが特に好ましい。加硫促進剤の配合割合は、ジエン系ゴム成分100重量部に対して、通常0.1〜15重量部、好ましくは0.3〜10重量部、さらに好ましくは0.5〜5重量部の範囲である。
【0086】
酸化亜鉛以外の加硫活性化剤としては、特に制限はないが、例えばステアリン酸などの高級脂肪酸を用いることができる。高級脂肪酸の配合割合は、ゴム成分100重量部に対して、通常0.05〜15重量部、好ましくは0.1〜10重量部、より好ましくは0.5〜5重量部である。
【0087】
その他の配合剤の例としては、例えば、シランカップリング剤以外のカップリング剤;ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、シリコーンオイルなどの活性剤;炭酸カルシウム、タルク、クレーなどの充填剤;プロセス油、ワックスなどが挙げられる。
【0088】
本発明のジエン系ゴム組成物は、常法に従って各成分を混練することにより得ることができる。例えば、加硫剤と加硫促進剤を除く配合剤とジエン系ゴム成分を混合後、その混合物に加硫剤と加硫促進剤を混合してジエン系ゴム組成物を得ることができる。
【0089】
ジエン系ゴム成分と加硫剤及び加硫促進剤を除く配合剤を混練する場合、先ず、ジエン系ゴム成分とシリカの少なくとも一部をロール、バンバリー等の混合機を用いて混合し、次いで、加硫剤や加硫促進剤を除く残余の配合剤を添加し混合すると、分散性が向上し、より優れた性質を備えたジエン系ゴム組成物を得ることができる。この場合、シリカの添加は、一括でもよいが、所定量を好ましく2回以上に分割して添加すると分散が容易になり、シリカとジエン系ゴム成分との混合が一層容易になる。例えば、1回目にシリカの全量の10〜90重量%を添加し、残余を2回目以降に添加することができる。
【0090】
この時(ジエン系ゴム成分とシリカを混合する際)の温度は、通常、80〜200℃、好ましくは100〜190℃、さらに好ましくは140〜180℃である。この温度が、過度に低くなると耐摩耗性の向上が少なく、逆に、過度に高くなるとジエン系ゴム成分の焼けが生じるので、いずれも好ましくない。混合時間は、通常、30秒以上であり、好ましくは1〜30分間である。
【0091】
次いで、得られた混合物を通常100℃以下、好ましくは室温〜80℃まで冷却後、加硫剤と加硫促進剤を加え混練し、その後、通常120〜200℃、好ましくは140〜180℃の温度でプレス加硫した本発明のジエン系ゴム組成物を得ることができる。
【0092】
【実施例】
以下に、製造例、実施例及び比較例を挙げて、本発明についてより具体的に説明する。これらの例中の部及び%は、特に断わりのない限り重量基準である。
各種の物性の測定は、下記の方法に従って行った。
(1)共重合体中の結合スチレン量は、JIS K6383(屈折率法)に準じて測定した。
(2)共重合体中のアミノ基含有単量体量は、共重合体をテトラヒドロンフランに溶解し、メタノール/アセトン(50/50用量%)で再沈澱凝固を2回行い、真空乾燥後、500MHz1H−NMRで測定した。
(3)ムーニー粘度(ML1+4,100℃)は、JIS K6301に準じて測定した。
(4)引張強度は、JIS K6301に準じて300%応力(Kgf/cm2)モジュラスを測定した。
(5)発熱性は、レオメトリックス社製RDA−IIを用い、1%ねじれ、20Hz、60℃のtanδを測定した。この特性は、指数(tanδ60℃の指数)で表示した。この指数は、大きい程好ましい。
(6)耐摩耗性は、ASTM D2228に従い、ピコ摩耗試験機を用いて測定した。この特性は、指数(耐摩耗指数)で表示した。この指数は、大きい程好ましい。
(7)加工性は、ロールへの巻き付き性を観察し、以下の基準で評価した。
5:きれいに巻き付く、4:僅かに浮き上がる、3:巻き付くが、半分ぐらいが浮き上がる、2:巻き付くが、浮き上がる頻度が多い、1:殆ど巻き付かない。
【0093】
製造例1〜2
攪拌機付きタンクに水200部、ロジン酸石鹸3部、t−ドデシルメルカプタン0.1部及び表1の組成の単量体を仕込んだ。反応器温度を5℃とし、ラジカル重合開始剤としてクメンハイドロパーオキサイド0.1部、ソジウム・ホルムアルデヒド・スルホキシレート0.2部、硫酸第二鉄0.01部を添加して重合を開始した。転化率が60%に達した時点でジエチルヒドロキシルアミンを添加し反応を停止させた。次いで、未反応単量体を回収し、ナフテンオイルを重合体100重量部につき37.5重量部混合した。これを硫酸と食塩により凝固させてクラムとした後、クラムドライヤーで乾燥させジエン系ゴムNo.1〜2を得た。ジエン重合体の性状を表1に示した。
【0094】
【表1】
【0095】
(*1)ヒドロキシルエチルメタクリレート
(*2)N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド
(*3)油展ゴムのムーニー粘度
【0096】
製造例3
攪拌機付きオートクレーブに、シクロヘキサン8000g、スチレン400g及びブタジエン800gを入れ、テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)10ミリモルとn−ブチルリチウム10ミリモルを入れ、40℃で重合を開始した。重合開始10分後に、残部のブタジエン800gを連続的に添加した。重合転化率が100%になったことを確認してから、N−メチル−ε−カプロラクタム(NMC)を重合活性末端(Li)と等モル量添加して、20分間反応させた。反応終了後、停止剤としてメタノールを20ミリモル添加し、2,6−ジ−t−ブチルフェノールを20g添加してから、スチームストリッピング法により重合体の回収を行い、ジエン系ゴムNo.3を得た。重合体の物性を表2に示した。
【0097】
製造例4〜7
実施例3と同様にして、表2記載の重合条件で重合を行った後、四塩化錫(SnCl4)1mmolを添加して30分間反応し、次いで、ブタジエンを使用したn−ブチルリチウムの2倍モル量を添加し15分間反応させ、さらに表2記載の変性剤を添加し30分間反応させた。その後、実施例3と同様にして重合体を回収し、ジエン系ゴムNo.4〜7を得た。それら重合体の性状を表2に示した。
【0098】
【表2】
【0099】
(*1)NMC;N−メチル−ε−カプロラクタム、EO;エチレンオキシド、NVP;N−ビニルピロリドン、EAB;4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン
【0100】
実施例1〜8、比較例1〜3
原料ゴムとして、製造例で作成したジエン系ゴムNo.1〜2及び市販品の表4記載のジエン系ゴムを用い、表3の配合処方に基づいて、容量250mlのブラベンダータイプミキサー中で、原料ゴムの全量とシリカの半量及びシランカップリング剤の半量を170℃で2分間混合後、硫黄と加硫促進剤を除く残りの配合剤を添加し、同温度で3分間混練した。原料ゴム、シリカ、カーボンブラック、シランカップリング剤、酸化亜鉛、アロマオイル及びジエチレングリコールの配合量は表4に示した。
【0101】
次ぎに、得られた混合物と、硫黄及び加硫促進剤を50℃のオープンロールに加えて混練した後、160℃で30分間プレス加硫して試験片を作成し、各物性を測定した。結果を表4に示した。
【0102】
【表3】
【0103】
(*1)シーストKH(東海カーボン社製)
(*2)Si69(デグッサ社製)
(*3)スプレンダーR−100(花王社製)
(*4)ノクラック6C(大内新興社製)
(*5)ノクセラーCZ(大内新興社製)
【0104】
【表4】
【0105】
(*1)( )内の数値は、油分の除いたゴム成分の重量
(*2)油展SBR(日本ゼオン社製;結合スチレン含有量=23.5重量%、ムーニー粘度(ML1+4,100℃)=49、アロマオイル添加)
(*3)油展SBR(日本ゼオン社製;結合スチレン含有量=23.5重量%、ムーニー粘度(ML1+4,100℃)=42、ナフテンオイル添加)
(*4)油展SBR(日本ゼオン社製;結合スチレン含有量=35重量%、ムーニー粘度(ML1+4,100℃)=49、アロマオイル添加)
(*5)ハイシスポリイソプレンゴム(日本ゼオン社製;ムーニー粘度(ML1+4,100℃)=83)
(*6)Z1165MP(ローヌプーラン社製;窒素吸着比表面積=175m2/g)
(*7)ニプシルAQ(日本シリカ社製;窒素吸着比表面積=200m2/g)
(*8)亜鉛華#1(本荘ケミカル社製);粒度=0.4μm
(*9)活性亜鉛華#1(本荘ケミカル社製);粒度=0.1μm
(*10)これらの指数は、比較例3を100とした。
【0106】
表4の結果から、本発明のジエン系ゴム組成物(実施例1〜8)は、引張強度、発熱性、耐摩耗性、及び加工性のいずれの特性も優れることがわかる。また、ジエン系ゴム成分として、ヒドロキシル基や第3級アミノ基などのヘテロ原子含有極性基を有するジエン系ゴムを用いると(実施例1〜4)、引張強度、発熱性、耐摩耗性、及び加工性のいずれの特性も高値にバランスされることがわかる。さらに、比表面積の小さいシリカを用いると発熱特性や耐摩耗性が改善され(実施例2と3の比較)、天然ゴムやカーボンブラックを併用しても発熱性や耐摩耗性に優れることなどがわかる。酸化亜鉛の配合量については、本発明の酸化亜鉛がジエン系ゴム100重量部に対して2重量部以下のジエン系ゴム組成物(実施例8)は、加工性や耐摩耗性を損ねずに引張強度や発熱性が大幅に改善され、酸化亜鉛を1.5重量部以下にしたジエン系ゴム組成物(実施例7)は、加工性を損ねずに引張強度や発熱性がさらに改善され、しかも耐摩耗性も改善されていることが判る。それに対して、酸化亜鉛を全く使用しないと(比較例1)、発熱性は向上するが引張強度、耐摩耗性及び加工性が極端に低下し、逆に、酸化亜鉛を過度に使用すると(比較例2、3)発熱性や引張強度の改善が十分でないことがわかる。
【0107】
実施例9〜14、比較例4〜6
表6記載の原料ゴムを用い、表5記載の配合2に基づいて以下の操作を行った。容量250mlのバンバリー中で、先ず、原料ゴムの全量、シリカの半量及びシランカップリング剤の半量を160℃で2分間混練した後、硫黄と加硫促進剤を除く残りの配合剤を添加し、同温度で2.5分間混練した。原料ゴム、シリカ、カーボンブラック、酸化亜鉛、アロマオイル及びジエチレングリコールの配合量は表6に示した。
次ぎに、得られた混合物と、硫黄及び加硫促進剤を50℃のオープンロールに加えて混練した後、160℃で30分間プレス加硫して試験片を作成し、各物性を測定した。結果を表6に示した。
【0108】
【表5】
【0109】
(*1)シーストKH(東海カーボン社製)
(*2)Si69(デグッサ社製)
(*3)亜鉛華#1(本荘ケミカル社製)
(*4)スプレンダーR−100(花王社製)
(*5)ノクラック6C(大内新興社製)
(*6)ノクセラーCZ(大内新興社製)
【0110】
【表6】
【0111】
(*1)ハイシスポリイソプレン(日本ゼオン社製)
(*2)Z1165MP(ローヌプーラン社製;窒素吸着比表面積=175m2/g)
(*3)ニプシルAQ(日本シリカ社製;窒素吸着比表面積=200m2/g)
(*4)これらの指数は、比較例6を100とした。
【0112】
表6の結果から、本発明のジエン系ゴム組成物(実施例9〜14)は、引張強度、発熱性、耐摩耗性、及び加工性のいずれの特性も優れることがわかる。また、ジエン系ゴム成分として、ヘテロ原子含有の極性基を導入したジエン系ゴムを用いると(実施例9〜13)、引張強度、発熱性、耐摩耗性、及び加工性のいずれの特性も高値にバランスされることがわかる。さらに、比表面積の小さいシリカを用いると引張強度、発熱特性及び耐摩耗性などの特性が高度に改善されることがわかる(実施例12と13の比較)。酸化亜鉛の配合量が本発明の範囲内にあるものは(実施例14)引張強度、発熱性、耐摩耗性、及び加工性のいずれもの特性がバランスされているが、酸化亜鉛を全く用いないと(比較例4)加工性や耐摩耗性に劣り、逆に、過度に多く用いると(比較例5)発熱性、引張強度および耐摩耗性のいずれも劣ることがわかる。
【0113】
本発明の実施態様を以下に示す。
(1)ジエン系ゴム成分100重量部に対して、シリカ10〜150重量部と酸化亜鉛0.1〜2重量部とを含んでなるジエン系ゴム組成物。
(2)ジエン系ゴム成分のムーニー粘度(ML1+4,100℃)が10〜200の範囲である(1)記載のジエン系ゴム組成物。
(3)ジエン系ゴムが、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジエン共重合体及びスチレン−イソプレン−ブタジエン三元共重合体から選ばれる少なくとも1種である(1)または(2)記載のジエン系ゴム組組成物。
(4)ジエン系ゴムが、ヘテロ原子含有の極性基を有するジエン系ゴム、あるいは該極性基含有ジエン系ゴムとその他のジエン系ゴムとからなるものである(1)または(2)記載のジエン系ゴム組成物。
(5)ヘテロ原子が、周期率表の第2周期ないし第4周期で且つ第5B属または第6B属に属する原子である(4)記載のジエン系ゴム組成物。
【0114】
(6)ヘテロ原子が、窒素原子、酸素原子、硫黄原子またはリン原子である(5)記載のジエン系ゴム組成物。
(7)ヘテロ原子含有極性基が、ヒドロキシル基、オキシ基、エポキシ基、カルボキシル基、カルボニル基、オキシカルボニル基、スルフィド基、ジスルフィド基、スルホニル基、スルフィニル基、チオカルボニル基、イミノ基、アミノ基、ニトリル基、アンモニウム基、イミド基、アミド基、ヒドラゾ基、アゾ基またはジアゾ基である(4)記載のジエン系ゴム組成物。
(8)ヘテロ原子含有の極性基を有するジエン系ゴムが、ヘテロ原子含有の極性基を有するビニル系単量体と共役ジエンとの共重合体、あるいは該極性基含有ビニル系単量体と共役ジエンと芳香族ビニルとの共重合体などの極性基含有ビニル系単量体を共重合させた極性基含有ジエン系ゴムである(4)〜(7)のいずれかに記載のジエン系ゴム組成物。
(9)ヘテロ原子含有の極性基を有するジエン系ゴムが、ヘテロ原子含有の極性基を有するビニル系単量体結合単位0.01〜20重量%と共役ジエン結合単位40〜99.99重量%と芳香族ビニル結合単位0〜55重量%とからなる共重合体である(8)記載のジエン系ゴム組成物。
(10)ヘテロ原子含有の極性基を有するビニル系単量体が、アミノ基含有ビニル系単量体、ヒドロキシル基含有ビニル系単量体及びオキシ基含有ビニル系単量体から選ばれる少なくとも1種である(8)または(9)記載のジエン系ゴム組成物。
【0115】
(11)アミノ基含有ビニル系単量体が、第3級アミノ基含有ビニル系単量体である(10)記載のジエン系ゴム組成物。
(12)第3級アミノ基含有ビニル系単量体が、N,N−ジ置換アミノアルキレート、N,N−ジ置換アミノアルキルアクリルアミド、N,N−ジ置換アミノ芳香族ビニル化合物及びピリジル基を有するビニル化合物から選ばれる少なくとも1種である(11)記載のジエン系ゴム組成物。
(13)ヒドロキシル基含有ビニル系単量体が、ヒドロキシル基含有不飽和カルボン酸系単量体である(10)記載のジエン系ゴム組成物。
(14)ヒドロキシル基含有不飽和カルボン酸系単量体が、ヒドロキシル基含有アクリル酸エステルまたはヒドロキシル基含有メタクリル酸エステルである(13)記載のジエン系ゴム組成物。
(15)ヘテロ原子含有の極性基を有するジエン系ゴムが、共役ジエンの重合体、あるいは共役ジエンと芳香族ビニルとの共重合体であって、分子中に結合した活性金属を有する(共)重合体と、変性剤とを反応させることにより、該(共)重合体中に該極性基を導入させた極性基含有ジエン系ゴムである(4)〜(7)のいずれかに記載のジエン系ゴム組成物。
【0116】
(16)ヘテロ原子含有の極性基を有するジエン系ゴムが、共役ジエン結合単位40〜100重量%と芳香族ビニル結合単位0〜60重量%との(共)重合体である(15)記載のジエン系ゴム組成物。
(17)活性金属が、アニオン重合可能な金属である(15)または(16)記載のジエン系ゴム組成物。
(18)アニオン重合可能な金属が、アルカリ金属である(17)記載のジエン系ゴム組成物。
(19)活性金属が、重合体鎖末端に結合しているものである(15)〜(18)のいずれかに記載のジエン系ゴム組成物。
(20)活性金属を重合体鎖末端に有する(共)重合体が、アニオン重合したものである(19)記載のジエン系ゴム組成物。
【0117】
(21)変性剤が、ケトン類、エステル類、アルデヒド類、エポキシ類、エピハロヒドリン類、カルボジイミド類、シッフ塩基類及び炭素数2〜3の環状イミン化合物から選ばれる少なくとも1種である(15)〜(20)のいずれかに記載のジエン系ゴム組成物。
(22)変性剤が、分子内に活性金属と反応性の官能基とヘテロ原子含有極性基とを有する化合物である(15)〜(20)のいずれかに記載のジエン系ゴム組成物。
(23)活性金属と反応性の官能基が、炭素−炭素不飽和基、ハロゲン原子またはカルボニル基である(22)記載のジエン系ゴム組成物。
(24)炭素−炭素不飽和基が、ビニル基である(23)記載のジエン系ゴム組成物。
(25)ヘテロ原子含有極性基が、ヒドロキシル基、オキシ基、またはアミノ基である(22)〜(24)のいずれかに記載のジエン系ゴム組成物。
【0118】
(26)分子内に官能基と極性基を有する化合物が、ビニル基とヒドロキシル基とを持つ化合物、ビニル基とアミノ基とを持つ化合物、ビニル基とアルコキシシリル基とを持つ化合物、ハロゲン原子とアルコキシシリル基とを持つ化合物またはカルボニル基とアミノ基とを持つ化合物である(22)記載のジエン系ゴム組成物。
(27)ヘテロ原子含有の極性基を有するジエン系ゴムにおける共役ジエン結合単位中のビニル結合割合が、10〜90%である(15)〜(26)のいずれかに記載のジエン系ゴム組成物。
(28)共役ジエンが、ブタジエンまたはイソプレンである(8)〜(27)のいずれかに記載のジエン系ゴム組成物。
(29)芳香族ビニルが、スチレンである(8)〜(28)のいずれかに記載のジエン系ゴム組成物。
(30)シリカの比表面積が、窒素吸着比表面積(BET法)で、50〜400m2/gである(1)〜(29)のいずれかに記載のジエン系ゴム組成物。
【0119】
(31)さらにカーボンブラックを含んだものである(1)〜(30)のいずれかに記載のジエン系ゴム組成物。
(32)カーボンブラックの配合割合が、ジエン系ゴム成分100重量部に対して0.5〜100重量部である(31)記載のジエン系ゴム組成物。
(33)カーボンブラックの配合量が、シリカの配合量よりも少ないものである(31)または(32)記載のジエン系ゴム組成物。
(34)さらにシランカップリング剤を含んだものである(1)〜(33)記載のジエン系ゴム組成物。
(35)シランカップリング剤の配合量が、シリカ100重量部に対して0.1〜30重量部である(34)記載のジエン系ゴム組成物。
【0120】
(36)酸化亜鉛の粒度が5μm以下である(1)〜(35)のいずれかに記載のジエン系ゴム組成物。
(37)酸化亜鉛が活性亜鉛華及び/または亜鉛華である(36)記載のジエン系ゴム組成物。
(38)さらに加硫剤及び加硫促進剤を含んだものである(1)〜(37)のいずれかに記載のジエン系ゴム組成物。
(39)ゴム成分100重量部に対して、加硫剤0.1〜15重量部および加硫促進剤0.1〜15重量部である(38)記載のジエン系ゴム組成物。
(40)加硫促進剤が、少なくともスルフェンアミド系加硫促進剤を含むものである(38)または(39)記載のジエン系ゴム組成物。
【0121】
【発明の効果】
本発明を実施することにより、シリカ配合材料の特徴である転動抵抗を損なわずに欠点とされていた引張強度と耐摩耗性を大幅に改善することができ、且つ加工性にも優れた特性を有するジエン系ゴム組成物が得られる。このジエン系ゴム組成物は、その特性を生かす各種用途、例えばトレッド、カーカス、サイドウオール、ビード部などのタイヤ各部位への利用、あるいはホース、窓枠、ベルト、靴底、防振ゴム、自動車部品などのゴム製品への利用、さらには耐衝撃性ポリスチレン、ABS樹脂等の樹脂強化ゴムとして利用が可能になる。特に、本発明のジエン系ゴム組成物は上記特性を活かして、特に低燃費タイヤのタイヤトレッドに優れるが、その他にもオールシーズンタイヤ、高性能タイヤ、スタッドレスタイヤ等のタイヤトレッド、サイドウオール、アンダートレッド、カーカス、ビート部等に使用することができる。
Claims (2)
- ジエン系ゴム成分100重量部に対して、シリカ10〜150重量部と酸化亜鉛0.1〜2重量部とを含み、さらに、シリカ100重量部に対して、0.1〜30重量部の割合でシランカップリング剤を配合してなるジエン系ゴム組成物。
- ジエン系ゴム成分が、ヘテロ原子またはヘテロ原子を有する原子団からなる極性基を含有するジエン系ゴム、あるいは該極性基含有ジエン系ゴムとその他のジエン系ゴムとからなるものである請求項1記載のジエン系ゴム組成物。
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