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JP3593766B2 - ポリベンザゾール繊維の製造方法 - Google Patents

ポリベンザゾール繊維の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ポリベンザゾール繊維の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリベンゾオキサゾール(PBO)、ポリベンズイミダゾール(PBI)またはポリベンゾチアゾール(PBT)のポリマー(以下、PBZまたはポリベンザゾールポリマーと呼ぶ)からなる繊維が知られており、それらは例えば、ポリマー溶液を紡糸口金から押し出し、エアギャップにおいてドープフィラメントを引き伸ばし、場合によってはさらに延伸したのちに水または水と酸溶媒との混合物で洗浄し、その後乾燥することによって得られる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
物理的なダメージを受けたポリベンザゾール繊維は、酸素または太陽光に暴露されると、その引っ張り強力が低下する傾向がある。物理的ダメージには、例えば製織、製編工程などにおける繊維の折れ曲がりまたは剪断力を受けた場合に生じるキンクバンドと呼ばれるものがある。キンクバンドは、例えば200倍の顕微鏡下で黒い縞として観察することができる。物理的なダメージを受けていない繊維は太陽光線に暴露されても重大な引っ張り強力の低下は生じないが、繊維を製織、製編工程を経て各種の製品に加工する場合において、ダメージを避けることは非常に困難である。そこで、ダメージを受けた場合でも太陽光に暴露された場合の強力低下が小さいポリベンザゾール繊維が望まれている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記の課題は、二つの手段によって解決される。第1手段は、ポリベンザゾールドープフィラメントを押し出し、エアギャップを通して引き伸ばし、洗浄、乾燥してポリベンザゾール繊維を製造する方法において、その洗浄工程後、乾燥工程前に、フィラメントをフェロセン、ルテノセン、ヨウ素含有化合物、コバルト含有化合物、銅含有化合物および染料からなるグループから選択されたいずれか一の化合物溶液またはその二以上の混合物からなる溶液に接触させることを特徴とするポリベンザゾール繊維の製造方法である。
【0005】
第2手段は、ポリベンザゾールドープフィラメントを押し出し、エアギャップを通して引き伸ばし、凝固、洗浄、乾燥しポリベンザゾール繊維を製造する方法において、ポリベンザゾールドープが少なくともポリベンザゾールポリマーに対して0.5重量%の染料化合物を含んでいることを特徴とするポリベンザゾール繊維の製造方法である。
【0006】
本発明によれば、ダメージを受けたポリベンザゾール繊維が太陽光に暴露された場合の引っ張り強力保持率が、これらの化合物を含有しない繊維と比較して改善される。引っ張り強力の低下は、ポリマーの光酸化劣化が原因になっていると考えられる。繊維のダメージは、繊維内部への酸素の透過を容易にするため、劣化反応を開始するためのエネルギーを低下させることになる。本発明で繊維に含浸させた化合物は、繊維内部への光の透過をブロックしたり(例えば、染料の場合が考えられる)、可逆的電子伝達体としての酸素やポリベンザゾールイオンラジカルを安定な中性物質に変える(例えばフェロセンやヨウ素化合物の場合が考えられる)働きをしていると考えられるが、本発明はこの考察に拘束されるものではない。
【0007】
ここでいうポリベンザゾールポリマーとは、ポリベンゾオキサゾール(PBO)、ポリベンゾチアゾール(PBT)またはポリベンズイミダゾール(PBI)からなるポリマーをいう。本発明においては、ポリベンゾオキサゾール(PBO)は芳香族基に結合されたオキサゾール環を含むポリマーをいい、その芳香族基は必ずしもベンゼン環である必要はない。さらにポリベンゾオキサゾールは、ポリ(フェニレンベンゾビスオキサゾール)や芳香族基に結合された複数のオキサゾール環の単位からなるポリマーが広く含まれる。同様の考え方は、ポリベンゾチアゾール(PBT)やポリベンズイミダゾール(PBI)にも適用される。また、例えばPBO、PBT及び/またはPBIの混合物、PBO、PBT及びPBIのブロックもしくはランダムコポリマーなどのような二つまたはそれ以上のPBZポリマーの混合物、コポリマー、ブロックコポリマーも含まれる。好ましくは、ポリベンザゾールポリマーは、ライオトロピック液晶ポリマーであり(鉱酸中、特定濃度で液晶を形成する)、さらに好ましくはポリベンゾオキサゾールポリマーである。
【0008】
PBZポリマーの溶液(ポリマードープと呼ぶ)は、ポリマーを酸溶媒中で重合することにより容易に調製することができる。溶媒としては好ましくは鉱酸であり、例えば硫酸、メタンスルホン酸またはポリリン酸があるが、最も好ましくはポリリン酸である。ドープ中のポリマー濃度は、好ましくは6%から16%である。
【0009】
本発明におけるポリベンザゾール繊維はポリベンザゾールドープを紡糸口金から押し出して形成される。ポリベンザゾールドープとは、ポリベンザゾールポリマーの酸溶媒溶液である。PBO、PBTまたはPBOとPBTのランダム、シーケンシャルもしくはブロックコポリマーは、例えば、Wolfe らの米国特許第 4,703,103号(1987,10,27)、米国特許第 4,533,724号(1985, 8, 6)、米国特許第 4,533,693号(1985, 8, 6)、Evers の米国特許第 4,359,567号(1982,11,16)、Tsaiらの米国特許第 4,578,432号(1986, 3,25)、11 Ency.Poly.Sci.& Eng. 「Polybenzothiazoles and Polybenzoxiazoles」601(J.Wiley & Sons 1988)またはW.W.Adams らの「The Materials Science and Endineering of Rigid−Rod Polymers 」(Materials Research Society 1989) などに記載されている。ポリベンザゾールポリマーは、剛直鎖、準剛直鎖または屈曲性であると考えられる。好ましくは、ポリベンザゾールポリマーは、ポリベンゾオキサゾールまたはポリベンゾチアゾールであり、最も好ましくはポリベンゾオキサゾールである。
【0010】
好適なポリマーまたはコポリマーとドープは公知の方法で合成され、例えばWolfe らの米国特許第4,533,693 号明細書(1985, 8, 6)、Sybertらの米国特許第4,772,678 号明細書(1988, 9,20)、Harrisの米国特許第4,847,350 号明細書(1989, 7,11)またはGregory らの米国特許第5,089,591 号明細書(1992, 2,18)に記載されている。要約すると、好適なモノマーは非酸化性で脱水性の酸溶液中、非酸化性雰囲気で高速攪拌及び高剪断条件のもと約120℃から190℃までの段階的または一定昇温速度で温度をあげることで反応させられる。
【0011】
ドープは紡糸口金から押し出し、空間で引き伸ばしてフィラメントに成形される。好適な製造法は先に述べた参考文献や米国特許第5,034,250 号明細書に記載されている。紡糸口金を出たドープは紡糸口金と洗浄バス間の空間に入る。この空間は、一般にエアギャップと呼ばれているが、空気である必要はない。この空間は溶媒を除去したりドープと反応したりしない媒体で満たされている必要があり、例えば空気、窒素、アルゴン、ヘリウム、二酸化炭素が挙げられる。
【0012】
紡糸後のフィラメントは、過度の延伸を避けるために洗浄され、溶媒の一部を除去される。そして、さらに洗浄され、適宜水酸化ナトリウムで中和され、ほとんどの溶媒は除去される。ここで言う洗浄とは、繊維またはフィラメントを、ポリベンザゾールポリマーを溶解している酸溶媒に対し相溶性であり、ポリベンザゾールポリマーに対して溶媒とならない液体に接触させ、ドープから酸溶媒を除去することである。好適な洗浄液体としては水や水と酸溶媒との混合物がある。フィラメントは、好ましくは残留濃度が8000ppm以下、さらに好ましくは5000ppm以下に洗浄される。その後、フィラメントは乾燥、熱処理、巻取りなどが必要に応じて行われる。ここでいう乾燥とは、フィラメントまたは繊維に含まれる水分量を減少させる工程のことである。PBZ繊維はロープ、ケーブル、繊維強化複合材料または耐切創衣料などに応用可能である。
【0013】
第1手段の特徴は、水溶性のフェロセン、ルテノセン、ヨウ素含有化合物、コバルト含有化合物、銅含有化合物、染料またはそれらの混合物のいずれかの溶液にフィラメントもしくはマルチフィラメントを洗浄工程後で、乾燥工程前または乾燥工程中において接触させることである。溶液は例えば、スプレー、ブラシ、水浴または繊維仕上げ剤を付与する装置などの適当な方法により接触させることができるが、溶液にフィラメントを浸漬する方法が最も好ましい。
【0014】
本発明は、化合物溶液にフィラメントを浸漬することにより達成できるが、化合物溶液に接触できるような化合物溶液槽や、化合物溶液をスプレーするキャピネットにより、フィラメントを必要とされる滞留時間の間連続的に処理する方法が好ましい。洗浄キャビネットは、フィラメントが周回する1本以上のロールで構成される。フィラメントがロール上を走行する際に液体がスプレーされる。液体は連続的にキャビネット下部から回収、排出される。そのような工程で、それぞれのバスは好ましくは1本以上のロールを有しており、フィラメントはロール上を周回し、必要な滞留時間(フィラメントと溶液が接触する時間)が得られるようになっている。
【0015】
浸漬工程では、フィラメント中に必要な化合物含有量が得られる時間フィラメントに溶液を接触させる必要がある。浸漬工程後のフィラメントは、好ましくは0.1重量%以上、さらに好ましくは0.5重量%以上、さらに好ましくは1重量%以上、最も好ましくは1.5重量%以上の化合物を含んでいることが望まれるが、引っ張り強力の保持率が最も高くなるように化合物によって最適化することができる。浸透工程はフィラメント洗浄後のウエット状態で行われる必要がある。フィラメントは洗浄工程の入り口と洗浄工程の出口の間で乾燥すべきではない。乾燥されていないウエットなフィラメントは、比較的ポーラスな構造で、溶液がフィラメント中に浸透することが可能であると考えられるが、本発明はこの考察に拘束されるものではない。最適な滞留時間は、フィラメント中に化合物が必要量浸透するように設定される。フィラメントへの浸透時間は、例えば化合物溶液濃度(高濃度では短くなる)、ライン速度(連続工程で処理する場合)、温度(高温では短くなる)または化合物の分子サイズ(小さいサイズでは短くなる)などのいくつかの要因に依存している。
【0016】
浸漬工程は、通常は室温で行われるが、ある種の化合物ではその溶解性を上げたり、処理時間を短縮するために温度を上げることが好ましい場合もある。また、オフライン処理の場合は、処理時間を短縮するために圧力を上げることも可能である。浸透させる溶液は、一定温度、一定濃度を維持するために循環系にすることが好ましい。化合物がヨウ素化合物の場合は、光を遮断したり、蒸発を抑制したりするために溶液槽にカバーを設けることが好ましい。浸透浴出口では過剰の溶液を取り除くためにフィラメントを適当な装置で拭き取ることが好ましい。また、フィラメントをマイルドな条件で洗浄したり、すすいだりすることにより過剰な溶液を除去し、乾燥工程などで悪影響を及ばさないようにすることも可能である。
【0017】
浸漬溶液は化合物と適当な溶媒からなる。化合物が乾燥工程前に付与される場合は、水溶性化合物の水溶液が好ましく用いられる。また、ケトンまたはアルコールのような水と相溶する溶媒も、水に不溶性の化合物を適用する場合には用いられる。水とアセトンまたはメタノールのような水と相溶する性質の溶媒の混合物も適用可能である。乾燥工程中に化合物をフィラメントに付与する場合は、水溶性の化合物を水と相溶する揮発性の有機溶剤が好ましく用いられる。例えば、アセトンを乾燥助剤として用いる工程では、アセトンに可溶な化合物を助剤のアセトンに添加することができる。しかしながら、乾燥工程前のウエットのフィラメントへの化合物の浸透が容易であることから、乾燥工程前で浸透処理を行うことが好ましい。水と相溶しない有機溶剤も場合によっては適応可能であるが、あまり好ましくはない。
【0018】
第2手段の特徴は、ポリベンザゾールドープがポリベンザゾールに対して少なくとも0.5重量%の染料化合物を含有している点である。染料化合物はドープに添加し、均一になるまで混合することが可能である。その後、ドープは先に述べたような方法でフィラメントへと紡糸される。染料化合物の添加量は、好ましくは1%以上、さらに好ましくは1.5%以上、最も好ましくは2%以上であるが、好ましくは10%を超えず、さらに好ましくは7.5%を超えず、最も好ましくは5%を超えない。しかし、引っ張り強力保持率が最も高くなるように化合物により最適化することができる。
【0019】
本発明におけるフェロセンまたはルテノセン化合物は、フェロス鉄と二つの置換されたまたは未置換のシクロペンタジエン分子の各種配位化合物が含まれ、水または有機溶媒に少なくとも約1重量%溶解することができる。好適なフェロセン化合物としては、ジシクロペンタジエニル鉄、ヨウ化フェロセニルメチルトリメチルアンモニウム、1,1’−フェロセンジメタノール、フェロセン酢酸ナトリウム、1,1’−フェロセンジカルボン酸ナトリウム、1,1’−フェロセンジカルボン酸アンモニウム、フェロセンカルボン酸アンモニウム、ジメチルアミノメチルフェロセン、フェロセンカルボン酸、1,1’−フェロセンジカルボン酸などが挙げられるが、最も好ましくは1,1’−フェロセンジカルボン酸アンモニウムである。浸透溶液中のフェロセンまたはルテノセン化合物の濃度は、好ましくは1重量%以上、さらに好ましくは2重量%以上であるが、好ましくは10重量%を超えず、さらに好ましくは8重量%を超えない。浸透溶液への繊維の接触時間は、好ましくは3秒以上、より好ましくは10秒以上、さらに好ましくは1分以上、最も好ましくは5分以上である。ただし、好ましくは24時間を超えず、さらに好ましくは2時間を超えない。アンモニウムフェロセン塩を浸透用化合物として使用する場合は、浸透後の繊維またはフィラメントを、化合物がカルボン酸に変わるのに十分な温度まで加熱するのが好ましい。この方法は、繊維の用途が水またはスチームにさらされる場合に特に有用である。
【0020】
好適なヨウ素、銅またはコバルト含有化合物とは、水または有機溶媒に少なくとも0.1重量%の濃度で溶解し、ヨウ素、銅、コバルトイオンを形成するような各種の塩、錯体またはヨウ素、銅、コバルトの水和物を含む。それら溶液への繊維の接触時間は、好ましくは1秒以上、さらに好ましくは5秒以上であり、好ましくは60秒を超えず、さらに好ましくは20秒を超えない。好適なヨウ素含有化合物の例としては、ヨウ化カリウム、ヨウ化アンモニウム、ヨウ化リチウム、ヨウ化カルシウム、ヨウ化ナトリウム、それらの水和物や錯体があるが、好ましくはヨウ化カリウムまたはヨウ化ナトリウムである。ヨウ素含有化合物の浸透溶液の濃度は、好ましくは0.1重量%以上であり、より好ましくは0.5重量%以上であるが、好ましくは10重量%を超えず、より好ましくは8重量%を超えない。
【0021】
好適な銅含有化合物には、臭化銅(II)、塩化銅(II)、酢酸銅(II)、硫酸銅、臭化銅、塩化銅、炭酸銅(II)、フッ化銅、クロム銅及びそれらの水和物や錯体があるが、好ましくは臭化銅(II)である。銅含有化合物の浸透溶液中の濃度は好ましくは0.1重量%以上であり、より好ましくは0.2重量%以上であるが、好ましくは10重量%を超えず、より好ましくは6重量%を超えない。
【0022】
好適なコバルト含有化合物には、酢酸コバルト(II)、塩化コバルト、硝酸コバルト(II)、硫酸コバルト、炭酸コバルト(II)及びそれらの水和物や錯体があるが、好ましくは酢酸コバルト(II)である。コバルト含有化合物の浸透溶液中の濃度は、好ましくは0.1重量%以上であり、より好ましくは0.2重量%以上であるが、好ましくは10重量%を超えず、より好ましくは6重量%を超えない。
【0023】
本発明における好適な染料化合物には、ポリベンザゾールポリマーの二つのモノマーユニットとは異なるが300nmから600nmまでの光を吸収し、かつ少なくとも1重量%溶解するようないかなる化合物も含んでいる。そのような化合物の例としては例えばアルドリッチ化成品カタログ(1990)に記載されているような先に述べた波長の光を吸収するナフトール、アシッドブラック、ブルー、フクシン、グリーン、オレンジ、レッド、バイオレット、イエローがある。好ましい染料化合物の例としては、アシッドブラック48、アシッドブルー29、プリムリン、ニュークリアーファーストレッド、アシッドブルー40、オキシンY(4,5−テトラブロモフルオレセイン)、ナフトールイエローS、ローダミンAがあるが、最も好ましくはアシッドブラック48である。浸漬処理をする場合の浸漬溶液中の染料化合物の濃度は、好ましくは1重量%以上、より好ましくは1.5重量%以上であり、好ましくは10重量%を超えず、より好ましくは6重量%を超えない。浸漬溶液への繊維の接触時間は3秒以上、より好ましくは30分以上、最も好ましくは60分以上であるが、好ましくは48時間を超えず、より好ましくは24時間を超えない。
【0024】
前記化合物の混合物を適用する場合は、銅含有化合物とヨウ素含有化合物の混合物またはコバルト含有化合物とヨウ素含有化合物の混合物が好ましい。2以上の化合物を適用する場合は、独立した溶液槽で順次処理したり、一つの溶液に2以上の化合物を添加して処理することができる。混合物として銅含有化合物とヨウ素含有化合物を用いる場合には、ヨウ素/銅の比率は好ましくは50/50、より好ましくは70/30、最も好ましくは80/20である。
【0025】
【発明の実施の形態】
実施形態1
ジアミノレゾルシノール・2塩酸塩とテレフタル酸をポリリン酸中で重合してポリベンゾオキサゾールのリン酸溶液(ポリマードープ)を調製し、該ドープを温度150℃〜175℃で紡糸ノズルからクエンチチャンバーの室温空気を介して第1洗浄バスに押出し、得られたマルチフィラメントを該第1洗浄バスのリン酸水溶液で洗浄しながら7.5〜45倍に延伸し、更に第2洗浄バスにおいて残留リン酸濃度が5000ppm以下になるように水洗し、しかるのちマルチフィラメントを乾燥することなくフェロセン化合物(例えば、1,1’−フェロセンジカルボン酸アンモニウム)の1.0〜10%水溶液に3秒〜24時間浸漬し、次いで常温の窒素ガス中で乾燥する。
【0026】
実施形態2
実施形態1と同様に紡糸、延伸、洗浄して得られたPBO繊維を染料(アシッドブラック48)の1〜10重量%溶液に3秒ないし48時間浸漬し、しかるのち実施形態1と同様に乾燥する。
【0027】
実施形態3
実施形態1のポリベンザゾールドープに1〜10重量%の染料(ナフトールブルーブラック)を添加する以外は、実施形態1と同様にして紡糸、延伸、洗浄、乾燥する。
【0028】
実施形態4
実施形態1と同様に紡糸、延伸、洗浄して得られた未乾燥のPBO繊維をフェロセンジメタノール(1%)とアシッドブラック48の混合水溶液(フェロセン濃度1%、染料濃度2%)に48時間浸漬し、しかるのち実施形態1と同様にして乾燥する。
【0029】
実施形態5
実施形態1と同様に紡糸、延伸、洗浄して得られたPBO繊維を銅含有化合物(臭化第二銅)の0.1〜10%水溶液に10分ないし数十時間浸漬し、しかるのち乾燥する。
【0030】
実施形態6
実施形態1と同様に紡糸、延伸、洗浄して得られたPBO繊維をヨウ素含有化合物(ヨウ化カリウム)と銅含有化合物(臭化第二銅)の混合水溶液(濃度1〜〜10重量%、化合物比50/50〜80/20)に3秒〜48時間浸漬し、しかるのち乾燥する。
【0031】
【実施例】
以下に実施例を挙げて説明するが、本発明の趣旨を超えない限り、これに拘束されるものではない。特に断らない限り、使用する分率、パーセントは重量に基づく値である。
【0032】
実施例1
ポリベンゾオキサゾール(メタンスルホン酸に無水メタンスルホン酸をほぼ飽和するまで加えた溶媒を用い、温度23℃、濃度0.046g/dLの条件下で測定した極限粘度が27〜30dL/gのポリマー)の14%リン酸溶液が、ジアミノレゾルシノール・2塩酸塩とテレフタル酸をポリリン酸中(最終的な五酸化二リン濃度が83.9%になるように五酸化リンが添加された)で重合することにより、調製された。ドープはフィラメント径が11.5ミクロン、1.5デニールになるような条件で紡糸された。紡糸温度150℃で孔径160ミクロン、孔数340のノズルからフィラメントを、適当な位置で収束させてマルチフィラメントにするように配置された第1洗浄バス中に押し出した。紡糸ノズルと第1洗浄バスの間のエアギャップには、より均一な温度でフィラメントが引き伸ばされるようにクエンチチャンバーを設置した。エアギャップ長(ノズルから第1洗浄バス間の距離)は30cmとした。60℃の空気中にフィラメントを紡出した。テークアップ速度は200m/分とし、紡糸延伸倍率は30とした。マルチフィラメントの最初の洗浄は20重量%のリン酸水溶液の連続流中で行った。
【0033】
一部洗浄されたPBO繊維はさらに残留リン酸濃度が5000ppm以下になるようにオフラインでの洗浄(糸を巻いたボビンを水中に浸漬する)を温度23℃で48時間行った。その繊維を表1に示すようなフェロセン化合物の溶液に浸漬した。試料1a〜1dと試料1g〜1hでは、繊維は溶液中に24時間浸漬されたが、短い時間で行うことも可能である。1,1’−フェロセンカルボン酸アンモニウム(1g〜1h)では、1%の溶液中で10分間処理した。ジメチルアミノメチルフェロセン(1e)では、水への溶解性が悪いため、水とフェロセン化合物をポンプを使用し攪拌しながら処理した。
【0034】
繊維は窒素中、23℃で48時間乾燥した。一部のサンプル(実施例1a、1b、1cおよび1d)は後記の3回折り畳みを行い、ダメージ部分にフェロセン化合物をコーティングし、後記のサンテスト装置により100時間の光照射を行った。引っ張り強力は、740±45ksi から344±30ksi に低下し、その保持率は約46%であった。
【0035】
いくつかのPBO繊維(試料1j、1k)では、オンラインでフェロセン処理を行った。この工程では、第1洗浄バスを出た繊維を連続的に第2洗浄バスを通過させ、そこで2対の洗浄ローラを用い、23℃の水で残留リン濃度が8000ppm 以下になるようにオンラインで洗浄した。フェロセン処理は、その後、第3の洗浄ロールで行った。繊維を同速度で回転する二つのロール間に4mmピッチで巻き、フエロセン溶液への繊維の接触時間を7秒から100秒にした。その後、サンプルはオフライン処理時と同様に乾燥し、いくつかのサンプルについては熱処理を行った。
【0036】
引っ張り特性は、ASTM D−2101に準じてインストロン4201試験機で測定した。10ポンドのロードセルを使用し、クロスヘッドスピード1インチ/分、ゲージ長10インチで測定した。また、測定は撚り係数3.5の撚りをかけた繊維で行い、結果はX−Yレコーダーで記録した。引っ張り強力は少なくとも10サンプルの平均値として求めた。
【0037】
いくつかのPBO繊維では、製編、解編工程を通すことなしに繊維ダメージを実験室的に再現するために、光暴露試験の前に3回折り畳みを行った。このテストを、以下において「3回折り畳み法」または「3DF」という。このテストは以下のように行われる。厚さ3/1000インチ、幅8.5インチ、長さ11インチの紙をはんぶん折り、折り目をつける。その紙を広げ、10本以上の繊維束の両端を紙に貼り付ける。それから紙を折り目に沿って折り曲げ、折り曲げた紙の間にもう一枚の紙を、繊維ができるだけ折り目に近づくように押し込む。折り畳まれた繊維を含む折り曲げられた紙を硬く、平滑なテーブル上に置き、直径が0.5インチのマーカーペンで折り目にそって4回押さえつけ、折り目近くの繊維にダメージを与える。押さえつける力はできるだけ一定にし、その力は約10〜15ポンドである。それから紙を開き、最初の折り目から0.5インチ離れた平行な線に沿って折り曲げだ後、同じ押さえつけを繰返す。さらに最初の折り目から2回目の折り目の反対側に0.5インチ離れた平行な線に沿って折り曲げ、同様に押さえつける。
【0038】
製編の影響を調べるために、シリンダー直径3インチ、針数160本の編み機(Lawson−Hemphill Eabric Analysis Knitting machine)を用いて製編した。静電気の影響を除去するために、水とバナナオイル(200:1)のサスペンジョンを付与した。長さ10〜12インチの繊維を光暴露試験と測定に用いた。
【0039】
光暴露試験は、サンテストCPS(Controlled Power System, 765W/mキセノン照射、石英フィルター)で行った。金属フレームに繊維を巻き付けて装置にセットした。テスト温度は53℃で、光の波長は300〜800nmの範囲である。
【0040】
結果を表1に示した。最大の光安定性は鉄(Fe)含有量が2%の試料1bおよび2.5%の試料1gで得られた。試料1a〜1dのダメージテストの方法は、前記の3回折り畳み法である。サンプル1eと1fは、製編し、解編することでダメージを与え、その後に光を照射し、引っ張り強力を測定した。試料1g〜1kは、製編し、光を照射した後、解編して引っ張り強力を測定した。表1およびその他の表の引っ張り強力は、繊維にダメージを与えた後に測定している。また、示されている二つの値は、光を照射する前の引っ張り強力と、その測定に続いて光を照射した後の引っ張り強力を示している。
【0041】
Figure 0003593766
【0042】
実施例2
実施例1に記載したオフラインの手法で、PBO繊維にフェロセン化合物を浸透させ、実施例1と同様に製編後、解編し、100時間光照射をした。光照射前と照射後の引っ張り強力を比較し、表2に示した。なお、上記PBO繊維の繊度は529デニールであった。また、蛍光X線によって評価した繊維中の鉄含有量は1.68%であり、またフェロセン含有量は7.3%であった。また、表中の再浸漬は、光照射前にサンプルをフェロセン水溶液に再浸漬することである。な、表中のアミノFはアミノフェロセン、Fジメタはフェロセンジメタノールである。
【0043】
Figure 0003593766
【0044】
実施例3
フェロセンに変えて染料を用いる以外は実施例1と同様にして染料を含浸したPBO繊維を調製し、テストした。結果を表3に示した。試料3a〜3d、3eおよび3f〜3hは、それぞれ異なる繊維を用いている。試料3a〜3dでは、2重量%の染料溶液に24時間浸漬し、染料を浸透させた。試料3e、3fは、ポリベンザゾールドープに2重量%の染料を添加して得られた。試料3gは、ポリリン酸中160℃でカルボキシル基を有するローダミンBにより、ポリベンゾオキサゾールのジアミノレゾルシノール末端を封鎖することにより調製した。
【0045】
表3から明らかなように、3回折り畳み法によると、アシッドブラック、アシッドブルー及びローダミンBで処理したサンプルの引っ張り強力保持率は35〜40%である。ただし、表3において、染料のAはアシッドブラック48、Bはアシッドブルー25、Cはアシッドグリーン25プリムリンニュークリアーファーストレッド、Dはアシッドブルー エオシンY 4,5−ジブロモフルオレセイン、Eはナフトールブルーブラック、EはローダミンBである。
【0046】
Figure 0003593766
【0047】
実施例4
実施例1と同様に、フェロセンと染料を組み合わせて含浸させたPBO繊維を調製し、テストした。1度も乾燥していない繊維をフェロセン(1%)とアシッドブラック48(2%)の水溶液に48時間浸漬した。サンテストの代わりにキセノンランプとボロシリケイトフィルターを用いたウエザオメーター(Atlas Model Ci65A )を使用した以外は実施例1と同様に試験した。フェロセンジメタノールとアシッドブラック48の溶液を浸透させた試料の一部は、ダメージを受けた後に浸透溶液でコートしたが、引張強力に大きな差は無かった。繊維はサンプルホルダーに取付けてウエザオメーターで光照射をした。300〜800nmの波長で765W/mの光を100時間照射した。結果を表4に示す。この表4から明らかなように、フェロセンと染料で処理した繊維は、ダメージを受けた後に光照射を受けた場合も高い引張り強力保持率を示している。表中、FMはフェロセンジメタノール、ABはアシッドブラック48、Na FC はフェロセンカルボン酸ナトリウムである。
【0048】
Figure 0003593766
【0049】
実施例5
実施例1と同様に調製された約493デニールのPBO繊維に銅含有化合物およびヨウ素含有化合物を以下の方法で浸透させた。
【0050】
浸透溶液を入れるため、容量1ガロンのプレキシガラス製のタンクを作った。タンク中には直径1インチの一対のゴデットローラが設置され、モータで駆動される。上記のゴデットローラ付きの浸透用タンクがウェットフィラメントを入れたタンクと一対の加熱ゴデットローラとの間に設置される。水中に保存されている繊維が浸透タンクと加熱ゴデットを通過し、ワインダーで巻き取られる。浸透タンク中での繊維の滞留時間はゴデットローラーへの捲き数とラインスピードで調整した。
【0051】
KI/Cu Br、NHI/Cu Br、Li I/Cu Br、Ca I/Cu BrおよびNa I/Cu Brは、ヨウ化物(Aldritch Chemical )とCu Br(Aldritch Chemical )を3300ccの水に各種の濃度、ヨウ化物/銅重量比で溶解して調製した。溶液を前記の浸透用タンクに入れ、繊維を希望する滞留時間になるように通過させた。
【0052】
繊維は、実施例1のように3回折り畳み法(3−DF)によりダメージを与えられた。試料の折り曲げられた領域には、光学顕微鏡により多くのキンクバンドが観察される。いくつかの試料は、実施例1と同様に製編された。
【0053】
光暴露試験は、キセノンランプ、ボロシリケイトフィルターを用いたウェザオメーター(Atlas Model Ci65A )で行った。繊維をサンプルホルダーにセットし、光照射を300〜800nmの波長、765W/mの条件で、100時間行った。引張強力の測定は、インストロン試験機を用い、ツイストファクター3.5の条件で撚りをかけた繊維をゲージ長4.5インチ、引っ張り速度0.02/分の条件で行った。引張強力保持率(TSR)は、(照射後強力/初期強力)×100(%)で定義した。結果を表5(1) 〜5(4) に示した。含浸処理を施した繊維は、引張強力保持率が大きく改善されている。
【0054】
Figure 0003593766
【0055】
Figure 0003593766
【0056】
Figure 0003593766
【0057】
Figure 0003593766
【0058】
実施例6
1gまたは2gの銅含有化合物をビーカー中100ccの水に室温で溶解し、均一な溶液を得た。洗浄して一度も乾燥していない濡れた紡出繊維(約500デニール)を直径1インチのガラスボトルに巻いた。この繊維を上記の溶液に種々の時間で浸漬し、乾燥した後、実施例1と同様に3回折畳み法によるダメージを与えた。一部のサンプルには化合物溶液によるコーティング処理を施した。光暴露試験を実施例1と同様に実施した。その結果を表6(1) ないし表6(7) に示す。溶液に浸漬した繊維は、引張り強力維持率が大きく改善されている。なお、特に乾燥条件が記載されていない場合は、窒素雰囲気下の室温で24〜48時間乾燥した。なおまた、Cu−aceは酢酸銅を、Cu−chrはクロム銅を示す。
【0059】
Figure 0003593766
【0060】
Figure 0003593766
【0061】
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【0062】
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【0063】
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【0064】
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【0065】
Figure 0003593766
【0066】
【発明の効果】
請求項1記載の発明は、ポリベンザゾール繊維を製造する際、紡出されたフィラメントにフェロセン、ルテノセン、ヨウ素含有化合物、コバルト含有化合物、銅含有化合物または染料を含む化合物溶液に接触させることを特徴とし、請求項2記載の発明は、染料を原料混合することを特徴とするので、得られたポリベンザゾール繊維はフェロセンまたは染料等の化合物を含有している。したがって、得られた繊維が製織や製編等に際して物理的ダメージを受けた後に太陽光に暴露された場合、その引っ張り強力保持率は、上記の化合物を含有しない繊維に比較して改善される。

Claims (2)

  1. ポリベンザゾールドープフィラメントを押し出し、エアギャップを通して引き伸ばし、洗浄、乾燥しポリベンザゾール繊維を製造する方法において、その洗浄工程後、乾燥工程前に、フィラメントをフェロセン、ルテノセン、ヨウ素含有化合物、コバルト含有化合物、銅含有化合物および染料からなるグループから選択されたいずれか一の化合物溶液またはその二以上の混合物からなる溶液に接触させることを特徴とするポリベンザゾール繊維の製造方法。
  2. ポリベンザゾールドープフィラメントを押し出し、エアギャップを通して引き伸ばし、凝固、洗浄、乾燥しポリベンザゾール繊維を製造する方法において、ポリベンザゾールドープが少なくともポリベンザゾールポリマーに対して0.5重量%の染料化合物を含んでいることを特徴とするポリベンザゾール繊維の製造方法。
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