JP3579697B2 - 視覚効果生成装置及び視覚効果生成方法 - Google Patents
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Description
技術分野
本発明は、視覚における錯覚効果を利用して、多角形状の対象物が拡大・縮小、変形、偏心運動を繰り返すように知覚される視覚効果を生成する視覚効果生成装置及び視覚効果生成方法に関する。
背景技術
従来から、多角形状の対象物が拡大・縮小、変形、偏心運動を繰り返すような視覚効果を生成する方法としては、実際に多角形状の対象物の像を拡大・縮小、変形、偏心運動させる方法が知られている。
しかしながら、上述した従来の方法によって得られる視覚効果は、あくまで予測の範囲に止まり、意外性はあまり知覚されなかった。
本発明は、かかる従来の事情に対処してなされたもので、多角形状の対象物が物理的には拡大・縮小、変形、偏心運動をしていないにもかかわらず、多角形状の対象物が拡大・縮小、変形、偏心運動したかの如く知覚させることができ、奇妙な意外性を生じさせることのできる視覚効果生成装置及び視覚効果生成方法を提供しようとするものである。
発明の開示
本発明の視覚効果生成装置は、回転軸の周囲に窓を配置した第1の対象物と、この第1の対象物の窓からその一部が見えるように配置した多角形状の第2の対象物とにより構成され、前記第1の対象物と前記第2の対象物とが前記回転軸の周りに相対的に回転できるようにしたことを特徴とする。
また、本発明の視覚効果生成装置は、回転軸の周囲に隠蔽部を配置した第1の対象物と、この第1の対象物の前記隠蔽部により隠蔽されその一部が見えなくなるように配置した多角形状の第2の対象物とにより構成され、前記第1の対象物と前記第2の対象物とが前記回転軸の周りに相対的に回転できるようにしたことを特徴とする。
また、本発明の視覚効果生成装置は、回転軸の周囲に鏡面を配置した第1の対象物と、この第1の対象物の前記鏡面にその一部が写るように配置した多角形状の第2の対象物とにより構成され、前記第1の対象物と前記第2の対象物とが前記回転軸の周りに相対的に回転できるようにしたことを特徴とする。
また、本発明の視覚効果生成方法は、回転軸の周囲に窓を配置した第1の対象物に相当する第1の図形と、前記第1の対象物の窓からその一部が見えるように配置した多角形状の第2の対象物に相当する第2の図形とが前記回転軸の周りに相対的に回転するように画面上に表示させたことを特徴とする。
さらに、本発明の視覚効果生成方法は、回転軸の周囲に隠蔽部を配置した第1の対象物に相当する第1の図形と、前記第1の対象物の前記隠蔽部により隠蔽されその一部が見えなくなるように配置した多角形状の第2の対象物に相当する第2の図形とが前記回転軸の周りに相対的に回転するように画面上に表示させたことを特徴とする。
本発明においては、新しく発見された視覚における錯覚現象を利用し、実際には多角形状対象物は全く拡大・縮小や、変形や、偏心運動をしていないのに、多角形状対象物が拡大・縮小、変形、偏心運動をしている如く知覚されるようにすることができる。
上記錯覚現象は、多角形状対象物が部分的に隠蔽されて全体が見えない場合でも、それが運動し、隠蔽される部分が順次変化してゆくと、全体の形状が知覚されるようになり、特に頂点部とその近辺が隠蔽されると、全体が縮小されたように知覚されるというものである。
回転軸に周囲に複数の窓あるいは隠蔽部あるいは鏡面を配置した第1の対象物は、多角形状の第2の対象物を部分的に隠蔽する役目を果し、第1の対象物と第2の対象物を相対的に回転させることにより、多角形状の第2の対象物の隠蔽される部分(従って見える部分も)が順次移動してゆくようになり、頂点部が隠蔽された状態で収縮し、頂点部が見える状態で拡大しているかのように知覚される。
窓等の大きさを変化させることにより、隠蔽される部分の割合が変化し、それに応じて拡大・縮小、変形、偏心運動の効果が変化する。第1の対象物および第2の対象物をコンピュータを利用し、図形として表示することにより、窓等の位置や大きさなども自由に変化させることが可能となり、より柔軟な視覚効果の生成が可能となる。
また、窓等の位置や大きさの変更は、第1の対象物の変更あるいは、第1の対象物を光の透過および不透過を制御可能な光変調機能を有するプレート例えば液晶画像表示パネルを使用して構成することにより実現できる。
さらに、上記のように生成された図形を光学的に拡大投影することにより、さらに光学的に視覚効果を生成できる。
また、第1の対象物に鏡面を設けた場合、鏡面にホログラムを記録しておくことにより、さらに他の視覚効果を生成できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の第1の実施例の構成を示す図。
第2図は、本発明の第2の実施例の構成を示す図。
第3図は、本発明の第3の実施例の構成を示す図。
第4図は、本発明の第4の実施例の構成を示す図。
第5図は、本発明の第5の実施例の構成を示す図。
第6図は、本発明の第6の実施例の構成を示す図。
第7図は、本発明の第7の実施例の構成を示す図。
第8図は、本発明の第8の実施例の構成を示す図。
第9図は、本発明の第9の実施例の構成を示す図。
第10図は、本発明の第10の実施例の構成を示す図。
第11図は、第2の対象物の他の構成例を示す図。
第12図は、第2の対象物の他の構成例を示す図。
第13図は、第2の対象物の他の構成例を示す図。
第14図は、第2の対象物の他の構成例を示す図。
第15図は、本発明の第11の実施例の構成を示す図。
第16図は、第1の対象物の相対的回転を説明するための図。
第17図は、第1の実施例の構成を立体的に示した図。
第18図は、第8の実施例の構成を立体的に示した図。
第19図は、本発明の第12の実施例の構成を示す図。
第20図は、本発明の第13の実施例の構成を示す図。
第21図は、本発明の第14の実施例の構成を示す図。
第22図は、本発明の第15の実施例の構成を示す図。
第23図は、本発明の第16の実施例の構成を示す図。
第24図は、本発明の第17の実施例の構成を示す図。
第25図は、本発明の第18の実施例の構成を示す図。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明の詳細を図面を参照して説明する。
第1〜6図は、それぞれ本発明の第1〜6の実施例の装置の構成を示すもので、これらの図において、Aは窓Wを有する第1の対象物、Bはこの第1の対象物Aによって隠蔽されるように配置された多角形形状の第2の対象物である。
これらの第1の対象物Aと第2の対象物Bとは、回転軸Cを中心に相対的に回転可能に構成されており、これらを回転させることにより、第2の対象物Bの一部(図中斜線で示す)が第1の対象物Aの窓Wから見え隠れするようになっている。
第1図に示す第1の実施例では、第1の対象物Aは四角形状に構成され(後述する第2〜4の実施例でも同じ。)、この第1の対象物Aに4つの円形の窓Wが配設されている。第2の対象物Bは、これらの窓Wから四隅が見える大きさの四角形状とされている。
第2図に示す第2の実施例では、第1の対象物Aに4つの四角形状の窓Wが配設されており、第2の対象物Bは、これらの窓Wから四隅が見える大きさの四角形状とされている。
第3図に示す第3の実施例では、第1の対象物Aに3つの円形の窓Wが配設されており、第2の対象物Bは、これらの窓Wから各頂点が見える大きさの三角形状とされている。
第4図に示す第4の実施例では、第1の対象物Aに配設された窓Wは四角形状であり、物理的には1個であるが、ある回転位置では四角形状の第2の対象物Bの輪郭の複数の部分が見えるように構成されている。
第5図に示す第5の実施例では、第1の対象物Aは円形とされており、この第1の対象物Aに配設された窓Wは、十字状のスリットから構成されている。また、第2の対象物Bは、四角形状とされている。
第6図に示す第6の実施例では、第1の対象物Aは円形とされており、この第1の対象物Aに4つの円形の窓Wが配設されている。また、第2の対象物Bは、フレーム状(枠状)に構成されている。
第7〜10図は、窓Wを有する第1の対象物Aの変わりに、第2の対象物Bの一部を隠蔽する隠蔽部を有する第1の対象物Dを用いた第7〜10の実施例の構成を示すものである。これらの実施例では、第1の対象物Dと第2の対象物Bとは、回転軸Cを中心に相対的に回転可能に構成されており、これらを回転させることのより、第2の対象物Bの一部(図中斜線で示す)が第1の対象物Dから見え隠れするようになっている。
第7〜9図に示す第7〜9の実施例では、回転軸Cを中心として複数の隠蔽部が放射状に配列されて第1の対象物Dが構成されており、第2の対象物Bは、四角形状とされている。
また、第10図に示す第10の実施例では、透明の円板E上に、回転軸Cを中心として複数(本実施例では4つ)の隠蔽部Fを配列して第1の対象物Dが構成されている。
上記した各実施例において、多角形状の第2の対象物Bの角数に対し、第1の対象物Aの窓の数あるいは第1の対象物Dの隠蔽部の数を異ならせると、拡大・縮小のみでなく、変形、偏心運動の効果を得ることができる。多角形状の第2の対象物Bの角数に比べ、窓数あるいは隠蔽部数を少なくし、多角形状の第2の対象物Bの角のうちの1部が見え、1部が見えなくなるように配置することにより、多角形状の第2の対象物Bが変形しているように知覚される視覚効果を実現できる。
多角形状の第2の対象物Bの角数をnとした時、窓の数あるいは隠蔽体の数を(n−1)個又は(n+1)個とすると偏心運動の効果を得ることができる。
なお、多角形状の第2の対象物Bとしては、正多角形のように凸部のみを有するもののみではなく、第11図に示すように、凸部、凹部が混合されて構成された第2の対象物Bでも同様の効果が得られる。凹部の角については、凸部の角と反対に、それが見える時に縮小し、見えない時に拡大するように知覚される。
以上に示した実施例においては、第1の対象物A又はDにおいて、窓又は隠蔽部は回転中心に対し、同一半径の円周上に等間隔に配置されているが、必ずしもそのようにすることは必要としない。同一半径の円周上とならないように、又は等間隔とならないように配置した場合には、さらに異なる視覚的効果を実現できる。
この状況は、第2の対象物についても同様である。即ち、上述した各実施例では、多角形状物体の頂点に相当する位置が回転中心に対して同一半径の円周上に等間隔に存在するか、あるいはそれらの角度をずらせて複数個重ね合せて構成できる形状のものが示されているが、多角形状対象物の角に相当する部分を同一半径の円周上に配置する必要はなく、又円周上に等間隔で配置する必要もない。同一円周上でなく、又等間隔とならないような形状とすることにより、さらに異なる視覚的効果を実現できる。
また、多角形状の第2の対象物Bは、必ずしも明確な角を持つ必要はなく、第12図に示すように、その角部が丸みを持っていても同様の効果が得られる。
多角形状対象物は、板状あるいは窓状の面的なもののみではなく、第6図あるいは第13図および第14図に示すように、その枠部に相当する線状、さらには、それらを重ね合せて構成される形状のものであってもよい。
これらの例においては、いずれも第2の対象物Bの方が回転するように表示してあるが、第1の対象物A、Dの方を回転させても、また両者を反対方向に回転させても、また同方向で異なる回転速度で回転させても、全く同様の効果が得られる。
回転数は、数十秒に1回転程度から毎秒1〜2回転程度において著しい効果が得られる。多角形としては、3〜9角形程度がよく、それ以上にすると、拡大・縮小の知覚が弱くなってくる。
第15図はコンピュータグラフィックスの技法を用いて表示する第11の実施例を示すものであり、この場合、窓Wから漏れてくる光の一部が第2の対象物Bで遮られ、見えなくなっているのと等価に表示された例である。
コンピューによって表示する場合には、第16図に示されているように、第1の対象物Aと第2の対象物Bの回転角度をそれぞれφ、θとしたとき、これらを
φ=φ0+vφ・t
θ=θ0+vθ・t
と時間の経過に従って変化させて表示することにより実現できる。これは、通常に使用されているコンピュータグラフィクスの技術を用いて容易に行える。すなわち、第1の対象物Aおよび第2の対象物Bのコンピュータモデルを生成し、それらを上記のφ、θの角度回転され、隠面処理を行って表示することで実現できる。これらは極めて一般的な技術となっている。
なお、上記実施例において、窓W以外の部分あるいは隠蔽部を除く領域で、第1の対象物A、Dと、第2の対象物Bとが、色、明るさともに同一コントラストとなるようにして、二者の区別が困難となるように構成する場合には、第1の対象物A、Dと、第2の対象物Bの目に対する位置関係が逆転しても同様の効果が得られる。
次に、鏡面を用いた実施例について説明する。
第17図は、第1図に示した第1の実施例、第18図は、第8図に示した第8の実施例の構成を立体的に示した斜視図であり、これらの図においてOは、観測者を示している。一方、第19図は、鏡面Mを用いた第12の実施例の構成を示すものである。すなわち、この実施例では、観測者Oに対して、部分的な鏡面Mを有する第1の対象物Aが設けられており、この第1の対象物Aと観測者Oとの間に、第1の対象物Aに対して相対的に回転できるように構成された第2の対象物Bが配置されている。
また、第20図に示す第13の実施例では、第2の対象物Bが観測者Oの後側に配置され、鏡面Mを有する第1の対象物Aと第2の対象物Bとが観測者Oを挟むように配置されている。
以上のような、第12、13の実施例の構成において、第1の対象物Aの全面が鏡面である場合の第2の対象物Bの鏡像Iを想定すれば、この鏡像Iが第17図の第2の対象物Bに対応し、第1の対象物A上の部分的な鏡面Mが窓Wに対応するので、第17図に示す第1の実施例の場合と等価な効果が得られる。
なお、第19、20図において、第1の対象物Aの鏡面Mとそれ以外の部分を入れ替えた構成、すなわち、第1の対象物A全体を鏡面とし、鏡面Mの部分に隠蔽体を配置した構成においても、同様な効果が得られる。この場合には、第18図に示した第8の実施例のように、隠蔽部を構成する第1の対象物Dを配置した場合と等価となる。
第19図に示した第12の実施例においては、観測者Oと第1の対象物Aとの間に第2の対象物Bが配置され、この第2の対象物Bが観測者Oの視野を遮ってしまうことになるが、第19図に示すように、第2の対象物Bとして枠状のものを用いれば、問題は生じない。
また、第20図に示した第13の実施例においては、第1の対象物Aと第2の対象物Bとの間に観測者Oが位置するため、観測者Oが、第2の対象物Bの鏡像の生成を妨げる虞があるが、観測者Oに対して、装置を十分大きく構成すればこの障害は無視でき、また、観測方法を工夫することによってこの障害を除去できる。
さらに、第19、20図に示した第12、13の実施例においては、第1の対象物Aと、第2の対象物Bと、観測者Oが同一の軸(回転軸)上に位置するよう構成したが、軸から外れた位置、すなわち、斜め方向から観察するよう構成することもできる。このような構成とすることにより、軸上から観察する場合とは異なった視覚効果が得られることもあり、また、前述した第2の対象物Bが視界を遮る障害、あるいは、観測者Oが鏡像の生成を妨げる障害を回避できる。
第21図は、このように、第1の対象物A、第2の対象物B、観測者Oが同一の軸(回転軸)上に位置しないよう構成した第14の実施例を示すものである。この実施例では、第1の対象物Aと第2の対象物Bの面が平行とならないよう構成されている。
このように構成された本実施例では、部分的に観測される第2の対象物Bの鏡像と第2の対象物B本体とを同時に観測することができ、それらの比較において不思議さを倍加することが可能となる。
第22図は、第1の対象物Aを万華鏡のように、複数個配置した第15の実施例の構成を示すものである。この実施例では、各々の第1の対象物Aにおける部分的な鏡面Mの配置を異ならせることによって、異なった視覚効果を同時に観測できる。
以上説明したように、第1の対象物Aに部分的な鏡面Mを配置した第12〜15の実施例においては、鏡面Mとして、ホログラムが記録された鏡面を使用することにより、第1の対象物Aの前面あるいは後面にホログラム像が生成されるように構成することもできる。この場合、第2の対象物Bの鏡像を生成する鏡面としての性質をほとんど損なうことなく、ホログラムを記録した鏡面を構成することができる。このような構成においては、生成されたホログラム像と、第2の対象物B自体あるいはその鏡像との間の干渉関係による新しい視覚効果を付加することができる。
以上説明した第1〜15の実施例においては、第1の対象物Aにおける窓W、隠蔽部分、鏡面Mの数や配置を変えることによって異なった視覚効果を生成することができる。第2の対象物Bとして同一のものを用い、第1の対象物Aを複数種類用意し、それらを順次交換してゆくことにより、得られる視覚効果を、より際立たせることが可能となる。このような場合、第1の対象物Aが順次自動的に変化するよう構成することにより、その効果を著しく高めることができる。
このような効果を実現する第16〜18の実施例の構成を、第23〜25図に示す。
第23図に示す第16の実施例では、第2の対象物Bの異なる視覚効果生成装置が複数個(4個)その中心が同一円周上となるように並列的に配置されたものに相当する。すなわち、形状の異なる多角形状の4つの第2の対象物B1、B2、B3、B4が同一円周上に配置され、この円と同一の軸を中心に回転可能とされた構造体AR上に、第2の対象物B1、B2、B3,B4に対応して、種類の異なる4個の第1の対象物A1、A2、A3、A4が配置されている。構造体ARを回転し、第1の対象物A1、A2、A3、A4のそれぞれが第2の対象物B1、B2、B3、B4の位置に合致する回転角ずつ回転することによって、視覚効果の種類を変更できる。なお、構造体AR上に設ける第1の対象物A1、A2、A3、A4のいずれかを、第2の対象物B1、B2、B3、B4の全体が見えるように構成することにより、視覚効果を増加できる。
また、第24図に示す第17の実施例では、種類の異なる複数種類の第1の対象物Aを、ロールシート状対象物上に形成したもので、このロールシート状対象物をローラーに巻取り、移動することによって、第1の対象物Aの種類を変更し、順次異なった視覚効果を生成することができる。
また、第25図に示す第18の実施例では、第1の対象物Aとして、光の透過および不透過を制御可能な光変調機能を有するプレート、例えば液晶画像表示パネルを使用し、コンピュータPCからの制御によって、液晶画像表示パネルに第2の対象物Bの一部が見えるように窓Wpを表示し、この表示する窓Wpのパターンの種類を変更するようにしたものである。このように、液晶画像表示パネル等を使用しても、第1の対象物Aの種類を交換するのと等価な効果を得ることができる。なお、隠蔽部分の形状を変える場合も、同様に液晶画像表示パネル等を使用することができる。
以上説明したように、本発明によれば、多角形対象物は物理的には拡大・縮小、変形、偏心運動していないにもかかわらず、拡大・縮小、変形、偏心運動しているかのように知覚され、奇妙な意外性を持った知覚を生じさせることができる。従って、人間の注目を喚起したり、奇異な印象により強く意識させるなどの効果がある。
産業上の利用可能性
本発明は、視覚効果を生成する装置及び方法に関する。本発明では、多角形対象物は物理的には拡大・縮小、変形、偏心運動していないにもかかわらず、多角形対象物が、拡大・縮小、変形、偏心運動しているかのように知覚される。これによって、人間の注目を喚起したり、奇異な印象により強く意識させることができる。
本発明は、視覚における錯覚効果を利用して、多角形状の対象物が拡大・縮小、変形、偏心運動を繰り返すように知覚される視覚効果を生成する視覚効果生成装置及び視覚効果生成方法に関する。
背景技術
従来から、多角形状の対象物が拡大・縮小、変形、偏心運動を繰り返すような視覚効果を生成する方法としては、実際に多角形状の対象物の像を拡大・縮小、変形、偏心運動させる方法が知られている。
しかしながら、上述した従来の方法によって得られる視覚効果は、あくまで予測の範囲に止まり、意外性はあまり知覚されなかった。
本発明は、かかる従来の事情に対処してなされたもので、多角形状の対象物が物理的には拡大・縮小、変形、偏心運動をしていないにもかかわらず、多角形状の対象物が拡大・縮小、変形、偏心運動したかの如く知覚させることができ、奇妙な意外性を生じさせることのできる視覚効果生成装置及び視覚効果生成方法を提供しようとするものである。
発明の開示
本発明の視覚効果生成装置は、回転軸の周囲に窓を配置した第1の対象物と、この第1の対象物の窓からその一部が見えるように配置した多角形状の第2の対象物とにより構成され、前記第1の対象物と前記第2の対象物とが前記回転軸の周りに相対的に回転できるようにしたことを特徴とする。
また、本発明の視覚効果生成装置は、回転軸の周囲に隠蔽部を配置した第1の対象物と、この第1の対象物の前記隠蔽部により隠蔽されその一部が見えなくなるように配置した多角形状の第2の対象物とにより構成され、前記第1の対象物と前記第2の対象物とが前記回転軸の周りに相対的に回転できるようにしたことを特徴とする。
また、本発明の視覚効果生成装置は、回転軸の周囲に鏡面を配置した第1の対象物と、この第1の対象物の前記鏡面にその一部が写るように配置した多角形状の第2の対象物とにより構成され、前記第1の対象物と前記第2の対象物とが前記回転軸の周りに相対的に回転できるようにしたことを特徴とする。
また、本発明の視覚効果生成方法は、回転軸の周囲に窓を配置した第1の対象物に相当する第1の図形と、前記第1の対象物の窓からその一部が見えるように配置した多角形状の第2の対象物に相当する第2の図形とが前記回転軸の周りに相対的に回転するように画面上に表示させたことを特徴とする。
さらに、本発明の視覚効果生成方法は、回転軸の周囲に隠蔽部を配置した第1の対象物に相当する第1の図形と、前記第1の対象物の前記隠蔽部により隠蔽されその一部が見えなくなるように配置した多角形状の第2の対象物に相当する第2の図形とが前記回転軸の周りに相対的に回転するように画面上に表示させたことを特徴とする。
本発明においては、新しく発見された視覚における錯覚現象を利用し、実際には多角形状対象物は全く拡大・縮小や、変形や、偏心運動をしていないのに、多角形状対象物が拡大・縮小、変形、偏心運動をしている如く知覚されるようにすることができる。
上記錯覚現象は、多角形状対象物が部分的に隠蔽されて全体が見えない場合でも、それが運動し、隠蔽される部分が順次変化してゆくと、全体の形状が知覚されるようになり、特に頂点部とその近辺が隠蔽されると、全体が縮小されたように知覚されるというものである。
回転軸に周囲に複数の窓あるいは隠蔽部あるいは鏡面を配置した第1の対象物は、多角形状の第2の対象物を部分的に隠蔽する役目を果し、第1の対象物と第2の対象物を相対的に回転させることにより、多角形状の第2の対象物の隠蔽される部分(従って見える部分も)が順次移動してゆくようになり、頂点部が隠蔽された状態で収縮し、頂点部が見える状態で拡大しているかのように知覚される。
窓等の大きさを変化させることにより、隠蔽される部分の割合が変化し、それに応じて拡大・縮小、変形、偏心運動の効果が変化する。第1の対象物および第2の対象物をコンピュータを利用し、図形として表示することにより、窓等の位置や大きさなども自由に変化させることが可能となり、より柔軟な視覚効果の生成が可能となる。
また、窓等の位置や大きさの変更は、第1の対象物の変更あるいは、第1の対象物を光の透過および不透過を制御可能な光変調機能を有するプレート例えば液晶画像表示パネルを使用して構成することにより実現できる。
さらに、上記のように生成された図形を光学的に拡大投影することにより、さらに光学的に視覚効果を生成できる。
また、第1の対象物に鏡面を設けた場合、鏡面にホログラムを記録しておくことにより、さらに他の視覚効果を生成できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の第1の実施例の構成を示す図。
第2図は、本発明の第2の実施例の構成を示す図。
第3図は、本発明の第3の実施例の構成を示す図。
第4図は、本発明の第4の実施例の構成を示す図。
第5図は、本発明の第5の実施例の構成を示す図。
第6図は、本発明の第6の実施例の構成を示す図。
第7図は、本発明の第7の実施例の構成を示す図。
第8図は、本発明の第8の実施例の構成を示す図。
第9図は、本発明の第9の実施例の構成を示す図。
第10図は、本発明の第10の実施例の構成を示す図。
第11図は、第2の対象物の他の構成例を示す図。
第12図は、第2の対象物の他の構成例を示す図。
第13図は、第2の対象物の他の構成例を示す図。
第14図は、第2の対象物の他の構成例を示す図。
第15図は、本発明の第11の実施例の構成を示す図。
第16図は、第1の対象物の相対的回転を説明するための図。
第17図は、第1の実施例の構成を立体的に示した図。
第18図は、第8の実施例の構成を立体的に示した図。
第19図は、本発明の第12の実施例の構成を示す図。
第20図は、本発明の第13の実施例の構成を示す図。
第21図は、本発明の第14の実施例の構成を示す図。
第22図は、本発明の第15の実施例の構成を示す図。
第23図は、本発明の第16の実施例の構成を示す図。
第24図は、本発明の第17の実施例の構成を示す図。
第25図は、本発明の第18の実施例の構成を示す図。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明の詳細を図面を参照して説明する。
第1〜6図は、それぞれ本発明の第1〜6の実施例の装置の構成を示すもので、これらの図において、Aは窓Wを有する第1の対象物、Bはこの第1の対象物Aによって隠蔽されるように配置された多角形形状の第2の対象物である。
これらの第1の対象物Aと第2の対象物Bとは、回転軸Cを中心に相対的に回転可能に構成されており、これらを回転させることにより、第2の対象物Bの一部(図中斜線で示す)が第1の対象物Aの窓Wから見え隠れするようになっている。
第1図に示す第1の実施例では、第1の対象物Aは四角形状に構成され(後述する第2〜4の実施例でも同じ。)、この第1の対象物Aに4つの円形の窓Wが配設されている。第2の対象物Bは、これらの窓Wから四隅が見える大きさの四角形状とされている。
第2図に示す第2の実施例では、第1の対象物Aに4つの四角形状の窓Wが配設されており、第2の対象物Bは、これらの窓Wから四隅が見える大きさの四角形状とされている。
第3図に示す第3の実施例では、第1の対象物Aに3つの円形の窓Wが配設されており、第2の対象物Bは、これらの窓Wから各頂点が見える大きさの三角形状とされている。
第4図に示す第4の実施例では、第1の対象物Aに配設された窓Wは四角形状であり、物理的には1個であるが、ある回転位置では四角形状の第2の対象物Bの輪郭の複数の部分が見えるように構成されている。
第5図に示す第5の実施例では、第1の対象物Aは円形とされており、この第1の対象物Aに配設された窓Wは、十字状のスリットから構成されている。また、第2の対象物Bは、四角形状とされている。
第6図に示す第6の実施例では、第1の対象物Aは円形とされており、この第1の対象物Aに4つの円形の窓Wが配設されている。また、第2の対象物Bは、フレーム状(枠状)に構成されている。
第7〜10図は、窓Wを有する第1の対象物Aの変わりに、第2の対象物Bの一部を隠蔽する隠蔽部を有する第1の対象物Dを用いた第7〜10の実施例の構成を示すものである。これらの実施例では、第1の対象物Dと第2の対象物Bとは、回転軸Cを中心に相対的に回転可能に構成されており、これらを回転させることのより、第2の対象物Bの一部(図中斜線で示す)が第1の対象物Dから見え隠れするようになっている。
第7〜9図に示す第7〜9の実施例では、回転軸Cを中心として複数の隠蔽部が放射状に配列されて第1の対象物Dが構成されており、第2の対象物Bは、四角形状とされている。
また、第10図に示す第10の実施例では、透明の円板E上に、回転軸Cを中心として複数(本実施例では4つ)の隠蔽部Fを配列して第1の対象物Dが構成されている。
上記した各実施例において、多角形状の第2の対象物Bの角数に対し、第1の対象物Aの窓の数あるいは第1の対象物Dの隠蔽部の数を異ならせると、拡大・縮小のみでなく、変形、偏心運動の効果を得ることができる。多角形状の第2の対象物Bの角数に比べ、窓数あるいは隠蔽部数を少なくし、多角形状の第2の対象物Bの角のうちの1部が見え、1部が見えなくなるように配置することにより、多角形状の第2の対象物Bが変形しているように知覚される視覚効果を実現できる。
多角形状の第2の対象物Bの角数をnとした時、窓の数あるいは隠蔽体の数を(n−1)個又は(n+1)個とすると偏心運動の効果を得ることができる。
なお、多角形状の第2の対象物Bとしては、正多角形のように凸部のみを有するもののみではなく、第11図に示すように、凸部、凹部が混合されて構成された第2の対象物Bでも同様の効果が得られる。凹部の角については、凸部の角と反対に、それが見える時に縮小し、見えない時に拡大するように知覚される。
以上に示した実施例においては、第1の対象物A又はDにおいて、窓又は隠蔽部は回転中心に対し、同一半径の円周上に等間隔に配置されているが、必ずしもそのようにすることは必要としない。同一半径の円周上とならないように、又は等間隔とならないように配置した場合には、さらに異なる視覚的効果を実現できる。
この状況は、第2の対象物についても同様である。即ち、上述した各実施例では、多角形状物体の頂点に相当する位置が回転中心に対して同一半径の円周上に等間隔に存在するか、あるいはそれらの角度をずらせて複数個重ね合せて構成できる形状のものが示されているが、多角形状対象物の角に相当する部分を同一半径の円周上に配置する必要はなく、又円周上に等間隔で配置する必要もない。同一円周上でなく、又等間隔とならないような形状とすることにより、さらに異なる視覚的効果を実現できる。
また、多角形状の第2の対象物Bは、必ずしも明確な角を持つ必要はなく、第12図に示すように、その角部が丸みを持っていても同様の効果が得られる。
多角形状対象物は、板状あるいは窓状の面的なもののみではなく、第6図あるいは第13図および第14図に示すように、その枠部に相当する線状、さらには、それらを重ね合せて構成される形状のものであってもよい。
これらの例においては、いずれも第2の対象物Bの方が回転するように表示してあるが、第1の対象物A、Dの方を回転させても、また両者を反対方向に回転させても、また同方向で異なる回転速度で回転させても、全く同様の効果が得られる。
回転数は、数十秒に1回転程度から毎秒1〜2回転程度において著しい効果が得られる。多角形としては、3〜9角形程度がよく、それ以上にすると、拡大・縮小の知覚が弱くなってくる。
第15図はコンピュータグラフィックスの技法を用いて表示する第11の実施例を示すものであり、この場合、窓Wから漏れてくる光の一部が第2の対象物Bで遮られ、見えなくなっているのと等価に表示された例である。
コンピューによって表示する場合には、第16図に示されているように、第1の対象物Aと第2の対象物Bの回転角度をそれぞれφ、θとしたとき、これらを
φ=φ0+vφ・t
θ=θ0+vθ・t
と時間の経過に従って変化させて表示することにより実現できる。これは、通常に使用されているコンピュータグラフィクスの技術を用いて容易に行える。すなわち、第1の対象物Aおよび第2の対象物Bのコンピュータモデルを生成し、それらを上記のφ、θの角度回転され、隠面処理を行って表示することで実現できる。これらは極めて一般的な技術となっている。
なお、上記実施例において、窓W以外の部分あるいは隠蔽部を除く領域で、第1の対象物A、Dと、第2の対象物Bとが、色、明るさともに同一コントラストとなるようにして、二者の区別が困難となるように構成する場合には、第1の対象物A、Dと、第2の対象物Bの目に対する位置関係が逆転しても同様の効果が得られる。
次に、鏡面を用いた実施例について説明する。
第17図は、第1図に示した第1の実施例、第18図は、第8図に示した第8の実施例の構成を立体的に示した斜視図であり、これらの図においてOは、観測者を示している。一方、第19図は、鏡面Mを用いた第12の実施例の構成を示すものである。すなわち、この実施例では、観測者Oに対して、部分的な鏡面Mを有する第1の対象物Aが設けられており、この第1の対象物Aと観測者Oとの間に、第1の対象物Aに対して相対的に回転できるように構成された第2の対象物Bが配置されている。
また、第20図に示す第13の実施例では、第2の対象物Bが観測者Oの後側に配置され、鏡面Mを有する第1の対象物Aと第2の対象物Bとが観測者Oを挟むように配置されている。
以上のような、第12、13の実施例の構成において、第1の対象物Aの全面が鏡面である場合の第2の対象物Bの鏡像Iを想定すれば、この鏡像Iが第17図の第2の対象物Bに対応し、第1の対象物A上の部分的な鏡面Mが窓Wに対応するので、第17図に示す第1の実施例の場合と等価な効果が得られる。
なお、第19、20図において、第1の対象物Aの鏡面Mとそれ以外の部分を入れ替えた構成、すなわち、第1の対象物A全体を鏡面とし、鏡面Mの部分に隠蔽体を配置した構成においても、同様な効果が得られる。この場合には、第18図に示した第8の実施例のように、隠蔽部を構成する第1の対象物Dを配置した場合と等価となる。
第19図に示した第12の実施例においては、観測者Oと第1の対象物Aとの間に第2の対象物Bが配置され、この第2の対象物Bが観測者Oの視野を遮ってしまうことになるが、第19図に示すように、第2の対象物Bとして枠状のものを用いれば、問題は生じない。
また、第20図に示した第13の実施例においては、第1の対象物Aと第2の対象物Bとの間に観測者Oが位置するため、観測者Oが、第2の対象物Bの鏡像の生成を妨げる虞があるが、観測者Oに対して、装置を十分大きく構成すればこの障害は無視でき、また、観測方法を工夫することによってこの障害を除去できる。
さらに、第19、20図に示した第12、13の実施例においては、第1の対象物Aと、第2の対象物Bと、観測者Oが同一の軸(回転軸)上に位置するよう構成したが、軸から外れた位置、すなわち、斜め方向から観察するよう構成することもできる。このような構成とすることにより、軸上から観察する場合とは異なった視覚効果が得られることもあり、また、前述した第2の対象物Bが視界を遮る障害、あるいは、観測者Oが鏡像の生成を妨げる障害を回避できる。
第21図は、このように、第1の対象物A、第2の対象物B、観測者Oが同一の軸(回転軸)上に位置しないよう構成した第14の実施例を示すものである。この実施例では、第1の対象物Aと第2の対象物Bの面が平行とならないよう構成されている。
このように構成された本実施例では、部分的に観測される第2の対象物Bの鏡像と第2の対象物B本体とを同時に観測することができ、それらの比較において不思議さを倍加することが可能となる。
第22図は、第1の対象物Aを万華鏡のように、複数個配置した第15の実施例の構成を示すものである。この実施例では、各々の第1の対象物Aにおける部分的な鏡面Mの配置を異ならせることによって、異なった視覚効果を同時に観測できる。
以上説明したように、第1の対象物Aに部分的な鏡面Mを配置した第12〜15の実施例においては、鏡面Mとして、ホログラムが記録された鏡面を使用することにより、第1の対象物Aの前面あるいは後面にホログラム像が生成されるように構成することもできる。この場合、第2の対象物Bの鏡像を生成する鏡面としての性質をほとんど損なうことなく、ホログラムを記録した鏡面を構成することができる。このような構成においては、生成されたホログラム像と、第2の対象物B自体あるいはその鏡像との間の干渉関係による新しい視覚効果を付加することができる。
以上説明した第1〜15の実施例においては、第1の対象物Aにおける窓W、隠蔽部分、鏡面Mの数や配置を変えることによって異なった視覚効果を生成することができる。第2の対象物Bとして同一のものを用い、第1の対象物Aを複数種類用意し、それらを順次交換してゆくことにより、得られる視覚効果を、より際立たせることが可能となる。このような場合、第1の対象物Aが順次自動的に変化するよう構成することにより、その効果を著しく高めることができる。
このような効果を実現する第16〜18の実施例の構成を、第23〜25図に示す。
第23図に示す第16の実施例では、第2の対象物Bの異なる視覚効果生成装置が複数個(4個)その中心が同一円周上となるように並列的に配置されたものに相当する。すなわち、形状の異なる多角形状の4つの第2の対象物B1、B2、B3、B4が同一円周上に配置され、この円と同一の軸を中心に回転可能とされた構造体AR上に、第2の対象物B1、B2、B3,B4に対応して、種類の異なる4個の第1の対象物A1、A2、A3、A4が配置されている。構造体ARを回転し、第1の対象物A1、A2、A3、A4のそれぞれが第2の対象物B1、B2、B3、B4の位置に合致する回転角ずつ回転することによって、視覚効果の種類を変更できる。なお、構造体AR上に設ける第1の対象物A1、A2、A3、A4のいずれかを、第2の対象物B1、B2、B3、B4の全体が見えるように構成することにより、視覚効果を増加できる。
また、第24図に示す第17の実施例では、種類の異なる複数種類の第1の対象物Aを、ロールシート状対象物上に形成したもので、このロールシート状対象物をローラーに巻取り、移動することによって、第1の対象物Aの種類を変更し、順次異なった視覚効果を生成することができる。
また、第25図に示す第18の実施例では、第1の対象物Aとして、光の透過および不透過を制御可能な光変調機能を有するプレート、例えば液晶画像表示パネルを使用し、コンピュータPCからの制御によって、液晶画像表示パネルに第2の対象物Bの一部が見えるように窓Wpを表示し、この表示する窓Wpのパターンの種類を変更するようにしたものである。このように、液晶画像表示パネル等を使用しても、第1の対象物Aの種類を交換するのと等価な効果を得ることができる。なお、隠蔽部分の形状を変える場合も、同様に液晶画像表示パネル等を使用することができる。
以上説明したように、本発明によれば、多角形対象物は物理的には拡大・縮小、変形、偏心運動していないにもかかわらず、拡大・縮小、変形、偏心運動しているかのように知覚され、奇妙な意外性を持った知覚を生じさせることができる。従って、人間の注目を喚起したり、奇異な印象により強く意識させるなどの効果がある。
産業上の利用可能性
本発明は、視覚効果を生成する装置及び方法に関する。本発明では、多角形対象物は物理的には拡大・縮小、変形、偏心運動していないにもかかわらず、多角形対象物が、拡大・縮小、変形、偏心運動しているかのように知覚される。これによって、人間の注目を喚起したり、奇異な印象により強く意識させることができる。
Claims (12)
- 回転軸の周囲に窓を配置した第1の対象物と、
この第1の対象物の窓からその一部が見えるように配置した多角形状の第2の対象物とにより構成され、
前記第1の対象物と前記第2の対象物とが前記回転軸の周りに相対的に回転できるようにし、
前記第1の対象物と前記第2の対象物とを前記回転軸の 周りに相対的に回転させた際に、前記第2の対象物の隠 蔽される部分が順次変化し、これによって、前記第2の 対象物の全体の形状が知覚されるとともに、前記第2の 対象物が拡大・縮小、又は変形、又は偏心運動している かのように知覚されるようにした
ことを特徴とする視覚効果生成装置。 - 請求項1記載の視覚効果生成装置において、
前記第1の対象物と前記第2の対象物を光学的に投影することを特徴とする視覚効果生成装置。 - 請求項1記載の視覚効果生成装置において、
前記窓の形状および配置を変更可能とされていることを特徴とする視覚効果生成装置。 - 請求項3記載の視覚効果生成装置において、
前記第1の対象物は、光の透過および不透過を制御可能な光変調機能を有するプレートであり、コンピュータからの画像表示の指令により前記窓の形状および配置を変更可能とされていることを特徴とする視覚効果生成装置。 - 回転軸の周囲に隠蔽部を配置した第1の対象物と、
この第1の対象物の前記隠蔽部により隠蔽されその一部が見えなくなるように配置した多角形状の第2の対象物とにより構成され、
前記第1の対象物と前記第2の対象物とが前記回転軸の周りに相対的に回転できるようにし、
前記第1の対象物と前記第2の対象物とを前記回転軸の 周りに相対的に回転させた際に、前記第2の対象物の隠 蔽される部分が順次変化し、これによって、前記第2の 対象物の全体の形状が知覚されるとともに、前記第2の 対象物が拡大・縮小、又は変形、又は偏心運動している かのように知覚されるようにした
ことを特徴とする視覚効果生成装置。 - 請求項5記載の視覚効果生成装置において、
前記第1の対象物と前記第2の対象物を光学的に投影することを特徴とする視覚効果生成装置。 - 請求項5記載の視覚効果生成装置において、
前記隠蔽部の形状および配置を変更可能とされていることを特徴とする視覚効果生成装置。 - 請求項7記載の視覚効果生成装置において、
前記第1の対象物は、光の透過および不透過を制御可能な光変調機能を有するプレートであり、コンピュータからの画像表示の指令により前記隠蔽部の形状および配置を変更可能とされていることを特徴とする視覚効果生成装置。 - 回転軸の周囲に鏡面を配置した第1の対象物と、
この第1の対象物の前記鏡面にその一部が写るように配置した多角形状の第2の対象物とにより構成され、
前記第1の対象物と前記第2の対象物とが前記回転軸の周りに相対的に回転できるようにし、
前記第1の対象物と前記第2の対象物とを前記回転軸の 周りに相対的に回転させた際に、前記第2の対象物の隠 蔽される部分が順次変化し、これによって、前記第2の 対象物の全体の形状が知覚されるとともに、前記第2の 対象物が拡大・縮小、又は変形、又は偏心運動している かのように知覚されるようにした
ことを特徴とする視覚効果生成装置。 - 請求項9記載の視覚効果生成装置において、前記鏡面にホログラムが記録されていることを特徴とする視覚効果生成装置。
- 回転軸の周囲に窓を配置した第1の対象物に相当する第1の図形と、前記第1の対象物の窓からその一部が見えるように配置した多角形状の第2の対象物に相当する第2の図形とが前記回転軸の周りに相対的に回転するように画面上に表示させ、
前記第1の図形と前記第2の図形とを前記回転軸の周り に相対的に回転させた際に、前記第2の図形の隠蔽され る部分が順次変化し、これによって、前記第2の図形の 全体の形状が知覚されるとともに、前記第2の図形が拡 大・縮小、又は変形、又は偏心運動しているかのように 知覚されるようにした
ことを特徴とする視覚効果生成方法。 - 回転軸の周囲に隠蔽部を配置した第1の対象物に相当する第1の図形と、前記第1の対象物の前記隠蔽部により隠蔽されその一部が見えなくなるように配置した多角形状の第2の対象物に相当する第2の図形とが前記回転軸の周りに相対的に回転するように画面上に表示させ、
前記第1の図形と前記第2の図形とを前記回転軸の周り に相対的に回転させた際に、前記第2の図形の隠蔽され る部分が順次変化し、これによって、前記第2の図形の 全体の形状が知覚されるとともに、前記第2の図形が拡 大・縮小、又は変形、又は偏心運動しているかのように 知覚されるようにした
ことを特徴とする視覚効果生成方法。
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